まず、本発明の情報処理装置の骨子をなす構成について説明する。
図1に示すように、本発明に係る情報処理装置1は、
データを取得するデータ取得部2と、
上記取得したデータより第1の出力信号を生成する出力信号生成部3と、
上記出力信号生成部3が生成した第1の出力信号に基づく出力を少なくとも行う出力部5と、
上記出力部5が、第1の出力信号に基づく出力を行うのを禁止する禁止条件の充足を監視し、当該禁止条件の充足を確認したときに、上記出力部5が第1の出力信号に基づく出力を行わないようにする出力可否設定部6と、
を備えている。
なお、上記情報処理装置1は、上記出力信号生成部3から供給される第1の出力信号の入力と、上記出力信号生成部3とは別の部位から供給される第2の出力信号の入力とを含む複数の入力(A,B,C)の内のいずれかに入力を切り替える切替部4であって、出力部5の入力に出力が接続された切替部4を備えている。この切替部4を設けると、上記禁止条件の設定の仕方を、さらに多様化することができるというメリットが生まれる。
上記データ取得部2が取得するデータは、例えば、動画、静止画、音声、テキストなどの各種データの何れか、あるいはそれらを任意に組み合わせたデータであり、特に限定はされない。上記データが動画、静止画またはテキストのデータであれば、上記出力部5では第1の出力信号に基づく出力として表示出力が行われ、上記データが音声のデータであれば、上記出力部5では音声出力が行われる。
上記出力可否設定部6が充足を監視する上記禁止条件を以下に例示する。
(1) 上記切替部4において、入力が第1の出力信号から第2の出力信号に切り替えられた後、再び第1の出力信号に切り替えられたとき。
(2) 上記切替部4において、入力が第1の出力信号から第2の出力信号に切り替えられたとき。
(3) 上記切替部4において、入力が第1の出力信号から第2の出力信号に切り替えられた後、再び第1の出力信号に切り替えられる前に所定時間が経過したとき。なお、所定時間は任意に設定が可能である。
(4) 上記出力部5が、第1の出力信号の出力を開始してから所定の時間が経過したとき。
(5) 上記第1の出力信号に基づく出力が、上記出力部5において行われなくなるような指示が、上記情報処理装置1に与えられたとき。なお、操作部7と切替部4または出力可否設定部6との間の信号伝送は、有線か無線(赤外線通信を含む)かを問わない。
上記の禁止条件は一例であって、このほかにもいろいろな条件設定が可能である。
上記出力部5が第1の出力信号に基づく出力を行わないようにする出力可否設定部6の動作としては、出力信号生成部3が第1の出力信号を出力することを禁止する形態でもよいし、切替部4の入力を、信号入力が何も無いニュートラルの入力Cに切り替えるように、切替部4を制御する形態でもよいし、出力部5を制御して第1の出力信号に基づく出力が行われないようにする形態でもよい。
このように、情報処理装置1に出力可否設定部6を設けたことにより、出力可否設定部6が、所定の禁止条件の充足を確認すると、上記出力部5が第1の出力信号に基づく出力を行わないようにする。この結果、第1の出力信号に基づく出力が操作者の意図に反してなされてしまう事態を回避することができるので、第1の出力信号に基づく出力に関する操作者のプライバシーを保護する効果を得ることができる。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図2〜図7に基づいてより具体的に説明すれば以下のとおりである。なお、本実施の形態では上記情報処理装置1の構成をテレビ受像機に適用した場合について説明する。
図3は、テレビ受像機10の外観を示す正面図である。テレビ受像機10は、表示部11(第1の出力信号に基づく出力が映像である場合の前記出力部5に相当)と、音声出力部12(第1の出力信号に基づく出力が音声である場合の前記出力部5に相当)と、アンテナ13に接続されるF接栓と、DVDプレーヤ14またはハードディスクレコーダ15などの外部機器を接続する2つの外部入力端子と、赤外線通信デバイス16とを備えている。
上記F接栓はアンテナからVHF信号を受信するコネクタであるが、UHF、地上波デジタル、BS/CS放送(アナログ、デジタル)、ケーブルテレビ放送を受信する放送信号入力部であってもよい。
上記赤外線通信デバイス16は、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)などの携帯端末などから赤外線信号に変換された画像データを受信するための受信部である。また、赤外線通信デバイス16は、前記操作部7としてのリモートコントローラ(以下、リモコンと略称する)からテレビ受像機10に対する操作コマンドを受信してもよい。なお、携帯端末がリモコンを兼ねて、携帯端末からテレビ受像機10に対する操作コマンドを赤外線通信デバイス16が受信してもよい。
テレビの操作コマンドを、赤外線を用いて送信する場合には、テレビ側では単純に操作コマンドを受信すればよい。テレビの操作コマンドはメーカーごとに異なり、統一されていない。
一方、この赤外線通信デバイス16を用いて、信頼性の高い近距離の無線通信が可能である。IrDA(Infrared Data Association)は、赤外線を利用した近距離のデータ通信を行なう技術仕様を策定する業界標準化団体であり、同団体が定めた赤外線通信のプロトコルもIrDAと呼称される。
さらにIrDA方式のプロトコルを効率化してデータ転送速度を高速化したIrSimpleというプロトコルも存在し、同様に、業界標準化団体IrDAによって規格化されている。
本実施の形態では、画像データの受信にはIrDAまたはIrSimpleを用いるものとして説明を行なうが、他の通信方式を用いても良い。
赤外線通信プロトコルIrDAやIrSimpleによれば、双方向に赤外線のパケットを送受信することによりデータ通信が行なわれるため、IrDAやIrSimpleを用いる場合には、赤外線通信デバイス16は赤外線の受光部のみならず、発光部も備えている必要がある。
なお、本実施の形態では、データ通信を行なう無線媒体として赤外線を用いて説明を行なうが、他の無線媒体を用いてデータ通信を行なってもよい。
特に、赤外線を含む光通信は指向性をもつ無線媒体であり、方向を定めて送信を行なうことで容易に送信先を定めることができるため、携帯端末からテレビ受像機に画像ファイルを送信するのに適している。
図4は、上記テレビ受像機10における入力切替に伴う出力状態の変化を示す動作説明図である。
テレビ受像機10は、「チューナ」「ビデオ1」「ビデオ2」「写真表示」の4つの入力モードを持つものとする。
入力モード「チューナ」は、F接栓から入力された放送信号の中から、所望のチャンネルの放送信号を抽出して表示するモードである。
入力モード「ビデオ1」は、DVDプレーヤ14から入力された映像を表示するモードである。
入力モード「ビデオ2」は、ハードディスクレコーダ15から入力された映像を表示するモードである。
入力モード「写真表示」は、赤外線通信デバイス16が携帯端末17から受信した画像を表示するモードである。入力モード「写真表示」において、画像データを受信していない場合には、ブルーバック画面あるいは「表示する写真がありません」というメッセージを表示することが好ましい。
リモコンに設けられた入力切替ボタンを操作者が押すことによって、トグル状に入力モードが変化する。つまり、入力モードが「チューナ」のときに入力切替ボタンを押すと、入力モードは「ビデオ1」となる。同様に入力切替ボタンを押すとそれぞれ、「ビデオ1」のときには「ビデオ2」に、「ビデオ2」のときは「写真表示」に、「写真表示」のときは「チューナ」に、それぞれ入力モードが変化する。
図2は、このような外観の構成および入力モードが変化するテレビ受像機10に、図1で説明した本発明の構成を組み込んだ場合の内部構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、前述したように、テレビ受像機10が携帯端末17から送信された写真を受信し表示する、「静止画の表示」に特化して説明を行っているため、その表示に必要な部位のみを図2に記している。
送信に用いるのは携帯端末に限らず、他の装置でも構わない。また、テレビ受像機10が受信するデータは、写真に限らず、動画(音声付もしくは音声なしのいずれか)や、音声のみであってもよい。
図2に示すは、図1で説明した前記データ取得部2に相当する赤外線通信デバイス16および受信画像処理部18と、前記出力信号生成部3に相当する画像蓄積部31および映像信号生成部32と、前記切替部4に相当する入力切替部4’と、前記出力部5に相当する表示部5’と、前記出力可否設定部6に相当する監視部61および映像信号出力可否設定部62とを備えている。
さらに、は、前記操作部7と、F接栓21、映像入力端子22、映像入力端子23と、チューナ処理部24とを備えている。
上記F接栓21は、放送信号を入力するコネクタであり、チューナ処理部24に放送信号を供給する。チューナ処理部24は、放送信号の中から、選択されたチャンネルの放送信号(図1で説明した第2の出力信号に属する)を取り出し、入力切替部4’へ送出する。
上記映像入力端子22・23は、図3で説明したDVDプレーヤ14およびハードディスクレコーダ15に接続され、入力された各種信号(図1で説明した第2の出力信号に属する)を入力切替部4’へ送出する。
上記赤外線通信デバイス16は、携帯端末17からデータを受信し、受信画像処理部18へ送る。受信画像処理部18は、入力されたデータに含まれる画像ファイルを取り出し、取り出した画像ファイルを画像蓄積部31に蓄積する。また、受信画像処理部18は、画像蓄積部31に画像ファイルが格納されているかを確認する動作や、画像蓄積部31に画像ファイルを格納したことを映像信号出力可否設定部62に知らせる動作も行う。
映像信号生成部32は、画像蓄積部31から画像ファイルを読み出し、デコードして静止画を取り出し、静止画を画像信号(図1で説明した第1の出力信号に属する)に変換する。もちろん、映像信号生成部32は、動画ファイルをデコードして映像信号に変換してもよい。
なお、映像信号生成部32は、画像信号に代わる信号として、表示部5’に青色画面(ブルーバック画面)を表示するための映像信号、若しくは図19に示すように「写真は表示されていません」というようなメッセージを表示するための映像信号を生成することもできる。
入力切替部4’は、操作部7から指示された入力モードに応じて、入力切替部4’に対する入力経路を切り替える。すなわち、操作部7で入力モードとして「チューナ」が選択されると、入力切替部4’は、チューナ処理部24が出力する放送信号を表示部5’に供給する。以下、同様に、操作部7で入力モードとして「ビデオ1」、「ビデオ2」または「写真表示」が選択されると、入力切替部4’は、映像入力端子22・23から入力された映像信号を表示部5’に供給するか、あるいは、映像信号生成部32が出力する画像信号を表示部5’に供給する。
上記表示部5’は、入力切替部4’から供給された映像信号に基づき、映像の表示を行なう。
上記操作部7は、入力切替部4’に入力モードの切替指示を伝えるほか、に対し、各種操作の指示を伝える。なお、操作部7は、テレビ受像機10に設けられたボタン等の入力インタフェースであってもよいし、無線通信を行うリモコンであってもよい。この場合、操作部7が発する指示(操作コマンド)は、赤外線通信デバイス16または別の通信デバイスで受信され、指示の対象部位に伝えられる。
上記監視部61は、入力切替部4’における入力経路の切り替えや、映像信号生成部32の出力に基づいて、表示部5’に写真表示を行わない条件、すなわち禁止条件が充足されたかどうかを監視する。
監視部61が、入力切替部4’における入力経路の切り替えを監視するために、操作部7が発する入力モード切替の指示が監視部61に入力され、監視部61が現在の入力モードを把握する構成でもよいし、入力切替部4’から入力経路の切替を示す信号を受け取る構成でもよいし、定期的(例えば1秒おき)に発生する割り込み信号に応じて監視部61が入力切替部4’の入力モードを調べて変化が生じたかどうかを調べる構成であってもよい。
上記映像信号出力可否設定部62は、監視部61が禁止条件の充足を判定した結果に基づいて、写真の画像信号を出力することを映像信号生成部32に許可するために、映像信号生成部32において設定される映像信号出力許可フラグ(以下、単にフラグと呼ぶ)をONにする制御信号、および写真の画像信号を出力することを映像信号生成部32に禁止するために、映像信号生成部32において設定されるフラグをOFFにする制御信号を生成する。
あるいは、上記映像信号出力可否設定部62は、禁止条件が充足された場合に、画像蓄積部31に対して、メモリを消去する制御信号を発してもよい。
なお、本実施の形態においては、データ取得部2が赤外線通信によりデータを取得する例を挙げて説明しているが、データ取得部2の他の例として、メモリースティック、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード、スマートメディア、SDカード、マルチメディアカード、マイクロドライブなどから画像ファイルを取得する構成を採用してもよい。
上記の構成を備えたテレビ受像機10の動作を次に説明する。
図5は、赤外線通信デバイス16が携帯端末17から受信したデータが、画像蓄積部31に蓄積されるまでの処理を示すフローチャートである。
受信画像処理部18は、赤外線通信デバイス16を介して通信データを受信したことを確認すると(ステップ1;以下、S1のように略記する)、画像蓄積部31に画像ファイルが存在するかどうかを確認する(S2)。S2で画像ファイルが存在しなければ、S4に処理が進む。
S2で画像ファイルが存在すれば、受信画像処理部18は、画像蓄積部31からその画像ファイルを削除し(S3)、S4に処理が進む。なお、S2およびS3の処理は、画像蓄積部31が写真1枚分の画像ファイルを蓄積する記憶容量しか持たない場合に実行される処理なので、画像蓄積部31の記憶容量が充分大きい場合には、省略することができる。
S4では、受信画像処理部18は、通信データから画像ファイルを取り出し、画像蓄積部31に蓄積し、新しい画像ファイルを画像蓄積部31に蓄積したことを映像信号出力可否設定部62に知らせる。
新しい画像ファイルが画像蓄積部31に蓄積されたことが、受信画像処理部18から映像信号出力可否設定部62に知らされると、映像信号出力可否設定部62は、写真の画像信号を出力することを映像信号生成部32に許可するために、映像信号生成部32において設定されるフラグをONにする制御信号を生成し、映像信号生成部32に出力する(S5)。
S5の処理のあとで、入力モードを「写真表示」に切り替えてもよい。S5の処理のあとでは、入力モードを「写真表示」に切り替えても、出力許可の判定そのものが行われないので、映像信号生成部32から入力切替部4’に、写真の映像信号が問題なく出力され、表示部5’に表示される。
なお、受信画像処理部18は、新しい画像ファイルを画像蓄積部31に蓄積したことを映像信号出力可否設定部62に知らせると同時に、入力モードを「写真表示」に切り替える制御信号を生成して、入力切替部4’に出力しても良い。こうすると、受信画像処理部18が新しい写真の画像データを受信するだけで、表示部5’に写真表示を行わせることができる。
続いて、図6は、映像信号生成部32が写真の画像データから映像信号を生成し、入力切替部4’に供給するか、またはブルーバック画面の映像信号を生成し、入力切替部4’に供給するかを振り分ける処理を示したフローチャートである。
まず、映像信号生成部32は、画像蓄積部31にファイルが存在するかどうかを確認する(S6)。このS6の処理は、図5のS5の処理に連続して実行されてもよいし、入力モードが「写真表示」に切り替わったことを、映像信号生成部32が監視部61から知らされたときに開始されてもよい。
いずれにしても、映像信号生成部32は、画像蓄積部31にファイルが存在することを確認(S6のYes)した後、フラグがONに設定されているかを確認する(S7)。S6の処理がS5の処理から連続している場合、S5でフラグがONに設定されているので、S7からS8へ処理が進む。
一方、S6の処理が、入力モードが「写真表示」に切り替わったことを、映像信号生成部32が監視部61から知らされたときに開始された場合には、S7におけるフラグの設定は、監視部61における禁止条件の充足判断の結果によって異なる。監視部61における禁止条件の充足判断については、あとで詳述する。
S8では、映像信号生成部32は、画像蓄積部31から画像ファイルを取り出し、取り出した画像ファイルをデコードして映像信号を生成し(S9)、入力切替部4’に供給する(S10)。
これに対し、S7で、フラグがOFFに設定されている場合、映像信号生成部32は、ブルーバック画面を表示する映像信号を生成し(S11)、入力切替部4’に供給する(S10)。
なお、図1に基づいて説明した第1の出力信号には、S9において生成された画像ファイルに基づく映像信号が該当するのであって、S11において生成されたブルーバック画面を表示する映像信号は該当しない。
また、「写真表示」の入力モードで表示部5’に表示する映像信号は、テレビの外部入力端子(映像入力端子22・23など)から取得する構成であってもよい。その場合、映像信号を蓄積する必要はなく、入力された映像信号を入力切替部4’に供給するだけでよい。また、外部入力端子からの映像信号の入力開始が確認された場合に、フラグをONとする。
一方、フラグがONの状態で、入力モードが切り替わった場合に、映像信号の入力が継続している状態では、フラグはONとしない。なぜなら、ユーザの意に反して、映像信号が表示部5’に表示されてしまわないようにしたいからである。つまり、映像信号を入力切替部4’に出力する、例えば「ビデオ1」などの入力モードから、「チューナ」などの他の入力モードに、入力モードを一旦切り替えた後でも、映像信号が入力切替部4’に出力され続けているとすれば、ユーザが再び「ビデオ1」などの入力モードに切り替えたときに、ユーザの意に反して、映像信号が表示部5’に表示されてしまうからである。
なお、フラグがOFFとなっている場合には、例えば外部機器(接続したビデオカメラなど)の電源を一旦切って、再度電源を入れることにより、フラグをOFFからONに変更することができる。
次に、監視部61における禁止条件の充足判断の具体例を説明する。
(禁止条件の充足判断例1)
図7は、図1に基づいて説明した禁止条件(2)(切替部4において、入力が第1の出力信号から第2の出力信号に切り替えられたとき)の充足判断の一例を示すフローチャートである。なお、図7のフローチャートでは、入力モードの切り替えに応じて表示部5’に出力される映像信号がトグル状に遷移する処理が例示されている。
入力モードの切り替えは、テレビ受像機10の操作ボタンであっても、リモコンからの指示であってもかまわない。
まず、操作部7に設けられた入力切替ボタンが押されると(S21)、監視部61は、現在の入力モードが「写真表示」か否かを判断する(S22)。なお、入力切替ボタンは情報処理装置1ではなく、情報処理装置に操作コマンドを送信するリモコンに設けてもよい。現在の入力モードが「写真表示」である場合、入力切替ボタンが押されたことにより、図4で例説したとおり、入力モードは「写真表示」から「チューナ」に切り替わる(S23)。したがって、入力切替部4’は、チューナ処理部24が出力する放送信号(映像信号)を表示部5’に供給し(S25)、表示部5’は供給された映像信号を出力する(S26)。
ここで、監視部61は、入力モードが「写真表示」から写真表示以外のモードへ切り替わったことを検出すると、禁止条件が充足されたことを映像信号出力可否設定部62に伝える。この結果、映像信号出力可否設定部62は、映像信号生成部32において設定されるフラグをOFFにする制御信号を生成するので、映像信号生成部32においてフラグがOFFに設定される(S24)。これにより、映像信号生成部32は、写真の画像信号の出力を禁止される。
このため、入力モードを再び「写真表示」に戻したとしても、映像信号生成部32においてフラグがOFFに設定されているので、不用意に表示部5’に写真が表示されてしまい、プライバシーを守れないという事態を回避することができる。
S22で、現在の入力モードが「写真表示」ではない場合、監視部61は、現在の入力モードが「チューナ」か否かを判断する(S27)。この結果、現在の入力モードが「チューナ」である場合、入力切替ボタンが押されたことにより、図4で例説したとおり、入力モードは「チューナ」から「ビデオ1」に切り替わる(S28)。したがって、入力切替部4’は、「ビデオ1」に対応する、例えば映像入力端子22を介して入力されるDVDプレーヤ14からの映像信号を表示部5’に供給し(S29)、表示部5’は供給された映像信号を出力する(S26)。
S27で、現在の入力モードが「チューナ」ではない場合、監視部61は、さらに現在の入力モードが「ビデオ1」か否かを判断する(S30)。この結果、現在の入力モードが「ビデオ1」である場合、入力切替ボタンが押されたことにより、図4で例説したとおり、入力モードは「ビデオ1」から「ビデオ2」に切り替わる(S31)。したがって、入力切替部4’は、「ビデオ2」に対応する、例えば映像入力端子23を介して入力されるハードディスクレコーダ15からの映像信号を表示部5’に供給し(S32)、表示部5’は供給された映像信号を出力する(S26)。
S30で、現在の入力モードが「ビデオ1」でもない場合、現在の入力モードは、残りの「ビデオ2」ということになる。したがって、この入力モードのときに入力切替ボタンが押されたことにより、図4で例説したとおり、入力モードは「ビデオ2」から「写真表示」に切り替わる(S33)。
このフローでは、S21の処理が始まった時点で、映像信号生成部32において設定されたフラグはONであることが前提になっている。したがって、入力切替部4’は、映像信号生成部32から供給される写真の映像信号を表示部5’に供給し(S34)、表示部5’は供給された映像信号を出力する(S26)。
なお、S34の処理を、図6に示すS6〜S11の処理と置き換えてもよい。
また、図8に示すように、S33およびS34の処理に、以下のようなS33−1〜S33−4の処理を付加してもよい。すなわち、S33で入力モードが「写真表示」に切り替わった後、映像信号出力可否設定部62が、一旦、映像信号生成部32において設定されるフラグをOFFにし(S33−1)、受信画像処理部18で新しい写真の画像データが受信されたかを判定する(S33−2)。受信画像処理部18で新しい写真の画像データが受信された場合、映像信号出力可否設定部62は、映像信号生成部32において設定されるフラグをONにする(S33−3)。この後、処理はS34に進む。
一方、S33−2で、新しい写真の画像データは受信されていないと判定されると、その判定結果に基づいて、映像信号生成部32は、ブルーバック画面(または、「表示する写真がありません」というメッセージ)の映像信号を生成し、表示部5’に供給する(S33−4)。
なお、操作部7に、写真表示を禁止する指示を受け付けるボタンや、画像蓄積部31に蓄積された画像ファイルを消すボタンを設け、操作者の意志によって、写真表示がされないようにする構成を付加してもよい。その一例としては、図9に示すように、消すボタンが押下されると(S41)、映像信号生成部32のフラグがOFFに設定される(S42)とともに、画像蓄積部31に蓄積された画像ファイルが削除される(S43)。
また、「消す」ボタンは情報処理装置1ではなく、情報処理装置に操作コマンドを送信するリモコンに設けてもよい。
さらに、S43において画像ファイルを削除せず、別の操作を受けたときに映像信号出力許可フラグをONとして、すでに受信済みの画像ファイルを表示する映像信号を生成する構成であっても良い。別の操作とは、例えば携帯端末に設けられた「再表示指示」ボタンからの指示である。こうすることにより、入力モードを「写真表示」にした瞬間には残っている画像が表示されず、利用者から明確な指示を受けて初めて写真を表示することができる。
S43の処理のあと、入力モードを「チューナ」に設定してもよい(S44)し、「写真表示」以外の他の入力モードに設定してもよい。
(禁止条件の充足判断例2)
図7・8に示すフローチャートでは、現在の入力モードが「写真表示」から「写真表示」以外の入力モードに切り替わったという禁止条件(2)の充足を監視部61が検出して、映像信号生成部32においてフラグをOFFに設定する場合について説明した。
しかしながら、禁止条件としてはこれに限らず、禁止条件(1)として説明したように、入力モードが「写真表示」から「写真表示」以外の入力モードに切り替わったあと、再び「写真表示」の入力モードに戻ったことを監視部61が検出したときに、映像信号生成部32においてフラグをOFFに設定してもよい。
この場合、映像信号出力可否設定部62が、受信画像処理部18で新しい写真の画像データが受信されたかを判定し、画像蓄積部31に蓄積された画像ファイルが更新されていないのに、再び「写真表示」の入力モードに戻ったという場合に、映像信号生成部32におけるフラグをOFFに設定してもよい。
(禁止条件の充足判断例3)
次に、前述した禁止条件(3)(上記切替部4において、入力が第1の出力信号から第2の出力信号に切り替えられた後、所定時間が経過したとき)の充足を監視部61が判断する例を図10に基づいて説明する。
図10に示すフローチャートでは、図7のS24の処理がS23−Aの処理に置き換わり、さらに、図7のS33とS34の各処理の間に、S33−Aの処理が挿入されている。これらの点を除く他のステップについては、図7と図10とで処理内容が同じである。
S23において、入力モードは「写真表示」から「チューナ」に切り替わったとき、その切り替わりに応じてすぐに、映像信号生成部32におけるフラグをOFFに設定するのではなく、入力モードが「写真表示」から「チューナ」に切り替わったあとの経過時間を監視部61が計測する。
そのために、監視部61は、S23−Aにおいて、タイマを起動する。なお、写真出力終了後の経過時間が基準時間を超えた場合に、映像信号生成部32におけるフラグをOFFに設定するタイムアウト処理を実行する。
一方、S33−Aにおいて、入力モードが「ビデオ2」から「写真表示」に切り替わったとき、監視部61は入力モードが「写真表示」から「チューナ」に切り替わったあとの経過時間の計測を中止する。
図11を用いてタイマ(写真出力終了タイマ)の上記タイムアウト処理について説明する。本処理は、例えば定期的(例えば1秒おき)に発生する割り込み信号に基づいて起動される場合を想定した処理フローとして記しているが、タイマを起動した後、所定の基準時間後に割り込み信号が発生させて、同様の処理を行なう構成であってもよい。
まず監視部61は、タイマがカウント中かどうかを判定する(S51)。図10のS23−Aでタイマが起動されており、かつ、タイマがまだ停止されていない場合には、カウント中とみなし、S52に処理が進む。一方、タイマがまだ起動していない場合、または、図10のS33−Aでタイマが停止されている場合には、カウント中でないとみなし、処理を終了する。
S52では、タイマが所定の基準時間(例えば5分)を計測したかどうかを判定する。そして、タイマが所定の基準時間を計測した場合には、S53に処理が進む。なお、S52で、タイマの計測時間が基準時間を超えていなければ、処理を終了する。
S53では、監視部61は、禁止条件が充足されたことを映像信号出力可否設定部62に伝え、映像信号出力可否設定部62は、映像信号生成部32において設定されるフラグをOFFにする制御信号を生成するので、映像信号生成部32においてフラグがOFFに設定される。これにより、映像信号生成部32は、写真の画像信号の出力を禁止される。
このため、入力モードが「写真表示」から「写真表示」以外の入力モードに切り替わってから、所定時間が経過したあとに、入力モードを再び「写真表示」に戻したとしても、映像信号生成部32においてフラグがOFFに設定されているので、不用意に表示部5’に写真が表示されてしまい、プライバシーを守れないという事態を回避することができる。
なお、所定時間が経過する前であれば、映像信号生成部32においてフラグがONに設定されているので、入力モードを再び「写真表示」に戻すと、写真を表示部5’に表示することができる。このとき、タイマは、入力モードを再び「写真表示」に戻したことに応じてリセットされる。
したがって、写真に基づく映像信号を表示部5’に表示している途中で、放送されている各チャンネルの番組やDVDプレーヤ14、ハードディスクレコーダ15などの出力を一瞬だけ確認して、再び「写真表示」に入力モードを戻すような場合には、まだ写真の表示が継続しているので、写真の画像データを受信し直す必要がない。
なお、上記所定時間の設定は任意であるが、プライバシー保護の観点では、高々60分程度を設定上限とすることが好ましい。また、上記所定時間を操作者が任意に設定できるようにしてもよい。上記所定時間を0に設定すれば、禁止条件(2)と同じになる。
また、上記のタイムアウト処理を以下の手順に変更してもよい。すなわち、図12に示すように、タイマが起動されてタイムアウト処理がスタートすると、監視部61は、タイマが起動しているかどうかを判定し(S61)、起動済みであれば、入力モードの切り替えが発生したかどうかを判定する(S62)。S62で、監視部61が入力モードの切り替えを検出した場合、さらに、入力モードが「写真表示」に戻ったのかどうかを判定する(S63)。
S63で、入力モードが「写真表示」に戻ったことを監視部61が確認した場合には、タイマをリセットする(S64)。この後、処理は図10に示すS34へ移行するので、表示部5’における写真表示を問題なく行うことができる。
一方、S62で、入力モードの切り替えが検出されなかった場合、およびS63で、入力モードが「写真表示」以外の入力モードに切り替わった場合、監視部61は、タイマが所定の基準時間を計測したかどうかを判定する(S65)。そして、タイマが所定の基準時間を計測したことに応じて、監視部61は、禁止条件が充足されたことを映像信号出力可否設定部62に伝え、映像信号生成部32においてフラグがOFFに設定される(S66)。なお、S65で、タイマの計測時間が基準時間を超えていなければ、タイマは計測を続ける。
(禁止条件の充足判断例4)
次に、前述した禁止条件(4)(上記出力部5が、第1の出力信号の出力を開始してから所定の時間が経過したとき)の充足を監視部61が判断する例を説明する。
図2に示すように、監視部61は、入力切替部4’においてどの入力が選択されたか、あるいは、映像信号生成部32が写真に基づく映像信号(第1の出力信号)を出力しているかどうかについて、少なくとも何れか一方を監視している。
そして、入力切替部4’において「写真表示」の入力モードが選択される事象が発生した場合、あるいは、映像信号生成部32が写真に基づく映像信号を出力する事象が発生した場合、その事象の発生開始に応じて、監視部61はタイマを起動する。
このあと、図11に示すフローと同様の手順に従って、所定時間が経過したときに、映像信号生成部32におけるフラグをOFFにする制御が行われる。
これにより、写真表示を連続して所定時間以上は行わないようにすることによって、プライバシーの保護を図ることができる。
〔実施の形態2〕
本発明に係る他の実施の形態について、図13から図17に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本実施の形態の特徴点は、前述した禁止条件(5)(第1の出力信号に基づく出力が、出力部5において行われなくなるような指示が、情報処理装置1に与えられたとき)の充足を判断する構成および処理にある。
上記の特徴によると、例えば、操作者が、入力モードを「写真表示」にして、写真に基づく映像信号を視聴しているときに、写真に基づく映像信号が見えなくなるような操作信号をテレビ受像機10に与えた場合に、入力モードを「写真表示」に戻したとしても、写真に基づく映像信号が出力されなくなる。
この特徴を実現するための構成を初めに説明する。
図13は、赤外線信号を受光して、映像もしくは音声、もしくはその両方の信号を出力するアダプタ(ドングルともいう)を示している。
このアダプタは筐体1001と、筐体1001に接続され、先端が各種端子に分岐するケーブル部1002を備えている。筐体1001におけるケーブル部1002の取り付け部とは反対側の面に、赤外線信号を受光するための集光レンズ1011bが配されている。
上記集光レンズ1011bは、図14に示すように、テレビ受像機10にアダプタが取り付け(貼り付け)られた状態において、正面を向くようになっている。また、集光レンズ1011bの両側には、正面に対して左斜め方向の受光を受け持つ集光レンズ1011aと、正面に対して右斜め方向の受光を受け持つ集光レンズ1011cとが設けられている。
このように、異なる角度で3つのレンズを取り付けることによって、異なる角度からの赤外光(携帯端末17が発する赤外光)を受光することができる。典型的には、プラスマイナス15度の指向角を持つレンズおよび受光デバイスの組を3つ設けることにより、角度範囲がほぼ90度の領域をカバーすることが可能になる。
テレビ受像機10におけるアダプタの取り付け位置としては、テレビ前面のテレビ視聴に邪魔にならない箇所であればよいが、図14に示すごとく赤外線通信デバイス16のリモコン信号受光部の近くに配置することが好ましい。
なお、アダプタのケーブル部1002に設けられた映像出力端子(コンポジット端子、S端子またはD端子)は、テレビ受像機10の映像入力端子に接続される。
アダプタ形式であっても、テレビに写真を表示した状態で入力を切り替えたりチャンネルを変えて、写真を表示したことを忘れて席を立った場合、他人が入力モードを外部入力に戻すと、テレビに写真が表示され、意図せずに盗み見される恐れがあることには変わりが無い。
これを防ぐために、アダプタが特定信号を受信したかどうかという禁止条件(5)の充足を判断し、禁止条件(5)が充足されたときに写真の表示を不可にするという解決方法を案出した。なお、本実施の形態において、禁止条件(1)〜(4)の充足を判断する実施の形態1の構成を適用できることはいうまでもない。
以下、禁止条件(5)の充足を判断する構成および処理に関して詳細に述べる。
図15は、上記のアダプタが、禁止条件(5)の充足を判断する構成を備えている場合の内部構成を示すブロック図である。
赤外線通信デバイス101(本発明に係る無線通信部)は、画像データを受信するだけでなく、テレビ機能に対するリモコン信号を傍受する。また、赤外線通信デバイス101は、情報処理装置1のテレビ機能以外の機能に対する操作リモコン信号(例えば、写真表示を禁止する指示や、画像蓄積部31に蓄積された画像ファイルを消すための操作リモコン信号)を受信してもよい。
受信信号判別部102は、赤外線通信デバイス101の出力に接続され、赤外線通信デバイス101の受信した信号が、携帯端末17からアダプタに対して送信された、画像データなのかテレビ機能に対するリモコン信号なのかを判別する。この判別に従って、画像データの信号は、受信画像処理部104に渡され、テレビ機能に対するリモコン信号は、傍受信号処理部(信号傍受部)103に渡される。
なお、上記受信信号判別部102および傍受信号処理部103は、本発明に係る信号処理部を構成している。
受信画像処理部104に渡された画像データの信号は、画像蓄積部105に蓄積され、映像信号生成部108によって読み出される。
傍受信号処理部103は、受信信号判別部102の出力に接続され、テレビ機能に対するリモコン信号のうち、特定のリモコン信号(特定信号)を受信した場合に、特定のリモコン信号を受信したことを知らせる検出信号を映像信号出力可否設定部106に送る。
映像信号出力可否設定部106は、上記検出信号を傍受信号処理部103から受け取ったことによって、禁止条件(5)が充足されたと判断し、映像信号生成部108において設定されるフラグをOFFにする制御信号を生成する。この結果、映像信号生成部108においてフラグがOFFに設定される。これにより、映像信号生成部108は、写真の画像信号の出力を禁止されるので、写真の画像信号が映像出力端子109(本発明に係る出力部であり、図13のケーブル部1002に設けられた映像出力端子に相当する)に供給されない。
なお、映像信号生成部108が写真の画像信号を出力することを禁止する指示を、操作者が映像信号出力可否設定部106に直接与えることができる操作部107を、アダプタに設けることもできる。
上記特定信号とは、第1の出力信号(写真の映像信号)に基づく出力が、出力部(表示部5’)において行われなくなるような指示を情報処理装置(テレビ受像機10)に与える信号(テレビの表示が、アダプタからの入力される映像信号を表示することを中止する可能性をもつ信号)であるが、具体例を挙げると以下のとおりである。
(a) テレビ電源を切るOFF信号、または、トグルで状態変化する(ONの状態で受信するとOFFになりOFFの状態で受信するとONになる)電源信号
上記OFF信号または電源信号は、第1の出力信号の出力の可否を設定する操作信号とみなすことができる。すなわち、OFF信号または電源信号によって、一旦、テレビ受像機10の電源をOFFにすると、映像信号生成部108においてフラグがOFFに設定される。したがって、再度電源をONにして、入力モードを「写真表示」にしても、画像蓄積部105に蓄積された画像データに基づく映像信号が表示されることはない。
(b) 入力切替信号(入力モード切替信号)
入力切替信号は、テレビの映像入力端子から入力された写真の映像信号を表示している状態から、チューナの入力や別の映像入力端子からの入力に、入力モードを切り替える信号であり、複数の入力の1つを選択する操作信号とみなすことができる。
(c) チャンネル選択信号
チャンネル選択信号は、テレビの映像入力端子から入力された写真の映像信号を表示している状態から、チューナの入力に切り替える信号であり、複数の入力の1つを選択する操作信号とみなすことができる。
上記の構成において、禁止条件(5)の充足を判断する処理の手順を図16のフローチャートに基づいて説明すれば、以下のとおりである。
まず、受信信号判別部102は、赤外線通信デバイス101を介して赤外線信号を受信したことを確認すると(S71)、携帯端末17からアダプタに対して送信された画像データであるか、テレビ機能に対するリモコン信号であるかを判別する(S72)。
S72で、受信信号判別部102は、画像データの受信を確認した場合、画像データの受信を受信画像処理部104に知らせる。これにより、受信画像処理部104は、画像蓄積部105に画像ファイルが存在するかどうかを確認する(S73)。
また、S72で、受信信号判別部102は、テレビ機能に対するリモコン信号の受信を確認した場合、リモコン信号の受信を傍受信号処理部103に知らせる。これにより、傍受信号処理部103は、上述した(a)〜(c)の各特定信号が、リモコン信号に含まれているかどうかを確認する(S74)。
あるいは、S72で、受信信号判別部102が、画像データの受信もリモコン信号の受信も確認できなかった場合、およびS74で、傍受信号処理部103が特定信号を確認できなかった場合には、禁止条件(5)の充足を判断する処理を終了する。実際には、その他の信号に従った処理(音量調整、コントラスト調整、タイマ設定など)がテレビ受像機10において引き続きなされる。
上記のS73で画像ファイルが存在しなければ、受信画像処理部104は、赤外線信号(通信データ)から画像ファイルを取り出し、画像蓄積部105に蓄積し(S76)、新しい画像ファイルを画像蓄積部105に蓄積したことを映像信号出力可否設定部106に知らせる。
一方、S73で画像ファイルが存在すれば、受信画像処理部104は、画像蓄積部105からその画像ファイルを削除し(S75)、赤外線信号から取り出した画像ファイルを画像蓄積部105に蓄積する。なお、S73およびS75の処理は、画像蓄積部105が写真1枚分の画像ファイルを蓄積する記憶容量しか持たない場合に実行される処理なので、画像蓄積部105の記憶容量が充分大きい場合には、省略することができる。
新しい画像ファイルが画像蓄積部105に蓄積されたことが、受信画像処理部104から映像信号出力可否設定部106に知らされると、映像信号出力可否設定部106は、写真の画像信号を出力することを映像信号生成部108に許可するために、映像信号生成部108において設定されるフラグをONにする制御信号を生成し、映像信号生成部108に出力する(S77)。
S77の処理のあとでは、入力モードを「写真表示」に切り替えても、出力許可の判定そのものが行われないので、映像信号生成部108から映像出力端子109に、写真の映像信号が問題なく出力され、テレビ受像機10の表示部5’に表示される。
上記のS74で傍受信号処理部103が特定信号を確認した場合には、特定信号を確認したことを知らせる検出信号を映像信号出力可否設定部106に出力する。これに応じて、映像信号出力可否設定部106は、禁止条件(5)が充足されたと判断し、映像信号生成部108において設定されるフラグをOFFにする制御信号を生成するので、映像信号生成部108においてフラグがOFFに設定される(S78)。これにより、映像信号生成部108は、写真の画像信号の出力を禁止される。
なお、S78の処理に加えて、S79のように、画像蓄積部105に蓄積された画像ファイルを削除する処理を実行してもよい。
また、映像信号生成部108が写真の画像データから映像信号を生成し、映像出力端子109に供給するか、またはブルーバック画面の映像信号を生成し、映像出力端子109に供給するかを振り分ける処理を、図6のフローチャートに基づいて説明した同じ手順に従って実行することもできる。この場合、図6のS10において、映像信号を出力するあて先が、入力切替部4’ではなく映像出力端子109に代わる。
以上の説明は、禁止条件(5)の充足を判断する構成をアダプタに内蔵した場合について行った。しかし、同様の構成を、図2に示したテレビ受像機10に内蔵することも可能である。そのような構成例を図17に示す。
図17の各部の働きについては、全て既に説明したとおりである。赤外線通信デバイス101、受信信号判別部102および受信画像処理部104が、図1に示すデータ取得部2に相当する。
図18に、情報処理装置1あるいはテレビ受像機10に写真を送信する携帯端末17(携帯電話)の例を示す。
携帯端末17の写真表示/送信のアプリケーションを起動すると、図18(a)のように、視聴したい画像の選択画面となる。十字キーでメニューのカーソルを動かして、決定キーを押すと、図18(b)のように、携帯端末17の表示画面に、画像が表示される。
その状態で「*」キーを押すと、表示された画像に対応する画像データが赤外線通信によって情報処理装置1あるいはテレビ受像機10に送信される。また、「#」キーは「消す」ボタンであり、情報処理装置1あるいはテレビ受像機10で表示されている画像を消すためのコマンドが赤外線通信によって送信される。
また、携帯端末17のテレビ操作のアプリケーションを起動すると、キー操作に応じて情報処理装置1あるいはテレビ受像機10を操作する操作コマンドが、赤外線通信によって送信される。図18(c)のような操作の選択画面で、十字キーでメニューのカーソルを動かして決定キーを押すと、操作コマンドが赤外線通信によって送信される。
本発明に係る情報処理装置は、データを取得するデータ取得部と、前記取得したデータより第1の出力信号を生成する出力信号生成部と、前記出力信号生成部から供給される第1の出力信号、または前記出力信号生成部とは別の部位から供給される第2の出力信号のいずれかに切り替える切替部と、前記切替部で切り替えた出力信号を出力する出力部とを備え、前記切替部が前記第1の出力信号から前記第2の出力信号に切り替えた後に、再び前記第1の出力信号に切り替えた場合において、前記出力信号生成部は、前記第2の出力信号に切り替える前に前記データ取得部が取得したデータに基づく出力信号を生成しない構成としてもよい。
本発明に係る情報処理装置は、データを取得するデータ取得部と、前記取得したデータより第1の出力信号を生成する出力信号生成部と、前記出力信号生成部から供給される第1の出力信号、または前記出力信号生成部とは別の部位から供給される第2の出力信号のいずれかに切り替える切替部と、前記切替部で切り替えた出力信号を出力する出力部とを備え、前記切替部が前記第1の出力信号から前記第2の出力信号に切り替えた場合において、前記出力信号生成部は、前記データ取得部が取得したデータに基づく出力信号を生成しない構成としてもよい。
本発明に係る情報処理装置は、データを取得するデータ取得部と、前記取得したデータより第1の出力信号を生成する出力信号生成部と、前記第1の出力信号の出力の可否を設定する出力可否設定部と、前記出力信号生成部から供給される第1の出力信号、または前記出力信号生成部とは別の部位から供給される第2の出力信号のいずれかに切り替える切替部と、前記切替部で切り替えた出力信号を出力する出力部とを備え、前記出力可否設定部が前記第1の出力信号の出力を可と設定する場合に、前記出力信号生成部は、前記データ取得部が取得したデータに基づく出力信号を生成する構成としてもよい。
本発明に係る情報処理装置において、前記第1の出力信号の出力を不可とする指示を受け付ける操作部をさらに備え、前記操作部から前記第1の出力信号の出力を不可とする指示を受け付けた場合に、前記出力可否設定部が出力を不可と設定する構成でもよい。
本発明に係る情報処理装置は、前記切替部が前記第1の出力信号から前記第2の出力信号に切り替えてから所定時間以内に、再び前記第1の出力信号に切り替えない場合に、前記出力可否設定部が出力を不可と設定する構成でもよい。
本発明に係る情報処理装置は、データを取得するデータ取得部と、他の機器への操作信号を傍受する信号傍受部と、前記取得したデータより第1の出力信号を生成する出力信号生成部と、前記第1の出力信号の出力の可否を設定する出力可否設定部と、前記出力信号生成部から供給される第1の出力信号に基づき出力を行なう出力部とを備え、前記信号傍受部が他の機器への操作信号のうち特定の操作信号を傍受する場合に、前記出力可否設定部が出力を不可と設定し、前記出力可否設定部が前記第1の出力信号の出力を可と設定する場合に、前記出力信号生成部は、前記第1の出力信号を生成する構成でもよい。
本発明に係る情報処理装置において、前記データ取得部は、光を用いたデータ通信により前記データを取得する構成でもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、情報処理装置1およびテレビ受像機10の各ブロック、特に、データ取得部2、出力信号生成部3、出力可否設定部6は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、情報処理装置1およびテレビ受像機10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである情報処理プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記情報処理装置1およびテレビ受像機10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、上記情報処理装置1およびテレビ受像機10を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。