JP4731190B2 - 焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法に関する。
雑多な一般ごみ、生活排水を処理した下水汚泥、産業廃棄物といったカルシウム成分を含有する有機物は各種の処理方法によって処理されているが、焼却処理が最も一般的な処理法である。一方、これらのカルシウム成分を含有する有機物を有効利用する方法としては、カルシウム成分を含有する有機物を炭化物処理を行い炭化物として有効利用することが従来から行われ、例えば、土壌改良材として利用するものなどが知られている(特許文献1参照)。
また、雑多な一般ごみ、生活排水を処理した下水汚泥、産業廃棄物といったカルシウム成分を含有する有機物を焼却炉で焼却処理する際に発生する飛灰には、鉛や亜鉛など、処理物の将来の環境汚染が懸念される重金属が含有されている。
このため、従来、重金属を分離回収するものとして、次のようなものが知られている。
焼却炉飛灰に塩酸水溶液あるいは硝酸水溶液を添加し、その後に苛性ソーダ、苛性カリ等のアルカリまたはその水溶液を添加し、鉛、亜鉛などを水酸化物として沈殿させ、カルシウムを含む排水を除去している。その後、硫酸水溶液を添加して鉛を硫酸鉛として沈殿分離させ、しかる後、硫化剤を添加し、さらにアルカリ剤を添加することで硫化亜鉛を析出させている(特許文献2参照)。
特開2002−45897号公報 特開2003−27153号公報
従来では、前述したように、カルシウム成分を含有する有機物の炭化物を処理することによって、より有効な物質を製造すること、および、その生成物を有効利用する方法が課題となっていた。
また、従来の焼却炉で焼却処理する際に発生する飛灰の処理の場合、亜鉛の回収に、苛性ソーダ、苛性カリ等のアルカリ剤を必要とし、それらの薬剤消費に起因して処理コストが高価になり、大きな負担となっていた
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、請求項1に係る発明は、アルカリ機能および吸着能を有する炭化物の炭酸化処理物を用いることにより、亜鉛の回収を効果的に行えるようにすることを目的とし、請求項2に係る発明は、アルカリ機能を有する炭酸カルシウムおよび吸着能を有する炭素の含有量が十分な炭化物の炭酸化処理物を用いて亜鉛の回収を効果的に行えるようにすることを目的とし、請求項3に係る発明は、アルカリ機能を有する炭酸カルシウムおよび吸着能を有する炭素を良好に得ることができる炭化物の炭酸化処理物を用いて亜鉛の回収を効果的に行えるようにすることを目的とし、請求項4、5および6に係る発明は、炭化物の炭酸化処理物の製造に各種排ガスを有効に利用できるようにすることを目的とする。
請求項1に係る発明の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法は、上述のような目的を達成するために、
カルシウム成分を含有する有機物を加熱処理して得られた炭化物に二酸化炭素を含むガスを供給した状態で加熱処理して得られた炭化物の炭酸化処理物を、重金属成分を含んだ焼却炉飛灰を酸性溶液によって処理した後に得られる重金属溶出液にアルカリ剤として供給するとともに硫化剤を供給して混合攪拌処理し、硫化亜鉛を析出させて回収することを特徴としている。
カルシウム成分を含有する有機物の代表的なものとしては、雑多な一般ごみ、生活排水を処理した下水汚泥、産業廃棄物などが挙げられるが、カルシウム成分を含む有機性物質、カルシウム成分を含む無機物質と有機性物質の混合物、または、カルシウム成分を含む有機性物質と有機性物質の混合物など、カルシウム成分と有機性成分を含む物質、または、カルシウム成分を含む物質(有機性物質を含む)と有機性成分を含む物質の混合物であっても良い。
カルシウム成分を含有する有機物を加熱処理して得られた炭化物とは、カルシウム成分を含有する有機物を炭化処理、ガス化処理または熱分解した後の炭化物のことをいう。
(作用・効果)
請求項1に係る発明の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法の構成によれば、カルシウム成分を含有する有機物中にカルシウム成分が含まれていることに着目し、カルシウム成分を含有する有機物を加熱処理し、得られた炭化物を二酸化炭素を含むガスと混合して加熱処理することにより、炭化物中に含まれる酸化カルシウムが二酸化炭素と結合して炭酸カルシウムを生成させることができ、また、炭化物中の炭素成分が賦活されて吸着能を有する炭素を生成することができ、アルカリ機能を有する炭酸カルシウムと吸着能を有する炭素とを含んだ炭酸化処理物を得ることができる。このカルシウム成分を含有する有機物を利用して生成した炭酸化処理物を利用し、炭酸化処理物中の炭酸カルシウムをアルカリ剤として機能させて硫化亜鉛を析出させるとともに、その析出した硫化亜鉛を、炭酸化処理物中の吸着能を有する炭素に捕捉させることができる。
したがって、アルカリ機能を有する炭酸カルシウムの性能を利用し、得られた炭酸化処理物を用いて、亜鉛回収の際のpH調整剤であるアルカリ剤として利用することができ、更には、吸着能を有する炭素の吸着機能を利用して、亜鉛回収の際に硫化亜鉛を捕捉することができるから、専用の薬剤の使用量を減少でき、亜鉛の回収を効果的に行える。
請求項2に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項1に記載の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法において、
炭化物の炭酸化処理物が、炭素を20〜50重量%、炭酸カルシウム(CaCO3 )を1〜20重量%、その他の酸化物を20〜50重量%含有しているものである。
その他の酸化物としては、二酸化ケイ素(SiO2)および酸化アルミニウム(Al23)などが挙げられる。
(作用・効果)
請求項2に係る発明の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法の構成によれば、炭酸カルシウムおよび吸着能を有する炭素の含有量が十分であり、アルカリ剤などの処理剤として有効に活用できるから、亜鉛の回収効果的に行えるものを提供できる。
請求項3に係る発明の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法は、前述のような目的を達成するために、
カルシウム成分を含有する有機物を温度300〜700℃ で加熱処理した後、得られた炭化物に二酸化炭素を含むガスを供給した状態で700〜1,000℃で加熱処理して製造された、アルカリ機能を有する炭酸カルシウムと吸着能を有する炭素とを含んだ炭化物の炭酸化処理物を、重金属成分を含んだ焼却炉飛灰を酸性溶液によって処理した後に得られる重金属溶出液にアルカリ剤として供給するとともに硫化剤を供給して混合攪拌処理し、硫化亜鉛を析出させて回収することを特徴としている。
炭化物を得るための加熱処理温度を300〜700℃とするのは、300℃未満では、揮発成分を十分放出できず、一方、700℃を超えると、揮発されすぎて炭化物を十分残すことができないからである。
また、二酸化炭素を含むガスを供給した状態での加熱処理温度を700〜1,000℃とするのは、700℃未満では、炭化物中の酸化カルシウムと二酸化炭素との結合反応が不十分になって炭酸カルシウムを十分生成できず、一方、1000℃を超えると、処理物がスラグ化し、炭酸化処理物として後利用できないからである。
(作用・効果)
請求項3に係る発明の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法の構成によれば、カルシウム成分を含有する有機物を温度300〜700℃で加熱処理することにより、揮発成分を放出して炭化物を得ることができる。また、炭化物を温度700〜1,000℃で加熱処理することにより、炭化物中の酸化カルシウムと二酸化炭素とを十分結合させてアルカリ機能を有する炭酸カルシウムを生成することができるとともに、炭化物中の炭素成分を賦活して吸着能を有する炭素を生成することができる。
したがって、炭酸カルシウムおよび吸着能を有する炭素を良好に得ることができて、アルカリ剤などの処理剤として有効に活用できるから、亜鉛の回収効果的に行えるものを提供できる。
請求項4に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項3に記載の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法において、
カルシウム成分を含有する有機物の加熱処理における熱源または雰囲気ガスとして、廃棄物焼却施設、廃棄物焼却施設で発生した可燃性ガスの燃焼設備、加熱処理で発生した可燃性ガスの燃焼設備、下水処理場で発生した消化ガスの燃焼設備、自家発電設備の少なくともひとつからの排ガスを用いるように構成する。
(作用・効果)
請求項4に係る発明の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法の構成によれば、カルシウム成分を含有する有機物の加熱処理を、排ガスを利用して行うから、排熱を有効に回収でき、亜鉛を回収する上での省エネルギー性を向上できるとともに安価にできる。
請求項5に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項3または4に記載の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法において、
カルシウム成分を含有する有機物の加熱処理における燃焼排ガス生成用の燃焼設備に対する燃焼用空気を、廃棄物焼却施設、廃棄物焼却施設で発生した可燃性ガスの燃焼設備、加熱処理で発生した可燃性ガスの燃焼設備、下水処理場で発生した消化ガスの燃焼設備、自家発電設備の少なくともひとつからの排ガスによって加熱するように構成する。
(作用・効果)
請求項5に係る発明の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法の構成によれば、カルシウム成分を含有する有機物の加熱処理における燃焼排ガス生成用の燃焼設備に対する燃焼用空気の予熱を、排ガスを利用して行うから、排熱を有効に回収でき、亜鉛を回収する上での省エネルギー性を向上できるとともに安価にできる。
請求項6に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項3、4、5のいずれかに記載の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法において、
二酸化炭素を含むガスとして、廃棄物焼却施設、廃棄物焼却施設で発生した可燃性ガスの燃焼設備、加熱処理で発生した可燃性ガスの燃焼設備、下水処理場で発生した消化ガスの燃焼設備、自家発電設備の少なくともひとつからの排ガスを用いるように構成する。
(作用・効果)
請求項6に係る発明の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法の構成によれば、二酸化炭素を含むガスとして排ガスを利用するから、炭酸ガスを発生させる設備を必要とせず、排熱を有効に回収でき、亜鉛を回収する上での省エネルギー性を向上できるとともに安価にできる。
また、排ガス中の二酸化炭素を反応させて炭酸カルシウムを生成するから、二酸化炭素の排出量を減少できて温室効果ガスの削減に貢献できる。
以上の説明から明らかなように、請求項1に係る発明の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法によれば、カルシウム成分を含有する有機物中にカルシウム成分が含まれていることに着目し、カルシウム成分を含有する有機物を加熱処理し、得られた炭化物を二酸化炭素を含むガスと混合して加熱処理することにより、炭化物中に含まれる酸化カルシウムが二酸化炭素と結合して炭酸カルシウムを生成させることができ、また、炭化物中の炭素成分が賦活されて吸着能を有する炭素を生成することができ、アルカリ機能を有する炭酸カルシウムと吸着能を有する炭素とを含んだ炭酸化処理物を得ることができる。このカルシウム成分を含有する有機物を利用して生成した炭酸化処理物を利用し、炭酸化処理物中の炭酸カルシウムをアルカリ剤として機能させて硫化亜鉛を析出させるとともに、その析出した硫化亜鉛を、炭酸化処理物中の吸着能を有する炭素に捕捉させることができる。
したがって、アルカリ機能を有する炭酸カルシウムの性能を利用し、得られた炭酸化処理物を用いて、亜鉛回収の際のpH調整剤であるアルカリ剤として利用することができ、更には、吸着能を有する炭素の吸着機能を利用して、亜鉛回収の際に硫化亜鉛を捕捉することができるから、専用の薬剤の使用量を減少でき、亜鉛の回収を効果的に行える。
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
図1は、本発明に係る炭化物の炭酸化処理物を用いた焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法、および、その炭化物の炭酸化処理物の製造方法を示す実施例のブロック図である。
ロータリーキルンなどの高温加熱用の炭化装置1に燃焼設備2が接続されている。炭化装置1には、雑多な一般ごみ、生活排水を処理した下水汚泥、産業廃棄物などのカルシウム成分を含有する有機物が投入されるようになっている。
燃焼設備2には、都市ガス等の外部燃料、廃棄物焼却施設で発生した可燃性ガス、炭化処理で発生した可燃性ガス、下水処理場で発生した消化ガスなどが供給され、予熱器3を介して供給される燃焼用空気とによって燃焼されるように構成されている。燃焼設備2からの燃焼排ガス、更には、焼却施設や自家発電設備で発生した排ガスなどが加熱処理における熱源および雰囲気ガスとして炭化装置1に供給されるようになっている。
炭化装置1には、廃棄物焼却施設で発生した可燃性ガス、炭化処理で発生した可燃性ガスの燃焼設備(上記燃焼設備2をも含む)で発生した蒸気や自家発電設備の廃熱回収用ボイラからの蒸気などが供給され、カルシウム成分を含有する有機物を温度300〜700℃で蒸し焼き(炭化処理)して炭化物を得るように構成されている。
予熱器3には、燃焼設備2からの燃焼排ガスや自家発電設備で発生した排ガスの一部、更には、炭化装置1で発生した廃熱(また、後述する炭酸化装置4で発生した廃熱)などが供給され、各種の排熱によって、炭化処理における燃焼排ガス生成用の燃焼設備2に対する燃焼用空気を加熱するように構成されている。
炭化装置1で得られた炭化物は、ロータリーキルンなどの高温加熱用の炭酸化装置4に供給されるようになっている。炭酸化装置4には、燃焼設備2からの燃焼排ガス、更には、焼却施設や自家発電設備で発生した排ガスなど、すなわち、二酸化炭素を含むガスが供給され、炭化装置1で得られた炭化物に二酸化炭素を含むガスを供給した状態で700〜1,000℃で加熱処理し、アルカリ機能を有する炭酸カルシウムと吸着能を有する炭素とを含んだ炭化物の炭酸化処理物を製造するように構成されている。
炭酸化装置4で発生した廃熱は予熱器3に供給されるようになっている。
攪拌装置を備えた沈殿槽などで構成される酸浸出装置5に、重金属成分を含んだ焼却炉飛灰と、硫酸などの酸性溶液とが供給され、硫酸鉛を析出させて回収するとともに鉛以外の重金属を溶出させ、重金属溶出液を攪拌装置を備えた沈殿槽などで構成された硫化装置6に供給するように構成されている。
硫化装置6では、酸浸出装置5からの重金属溶出液と、水素硫化ナトリウムなどの硫化剤と、炭酸化装置4からの炭酸化処理物とが供給されて混合攪拌処理され、炭酸化処理物中の炭酸カルシウムをアルカリ剤として作用させ、硫化亜鉛を析出させるとともに炭酸化処理物中の吸着能を有する炭素に捕捉させて回収できるように構成されている。
その反応式は下記の通りである。
NaSH+Zn2+→ZnS+Na++H+
飛灰から亜鉛を回収する場合、硫酸等を加え、水素硫化ナトリウム(NaSH−2H2O)を加えた後にアルカリ剤を加えてpH=2以上にすれば、硫化亜鉛(ZnS)が沈殿回収される。
例えば、一般廃棄物100トンを焼却し、約3トンの飛灰が発生した場合、亜鉛が約1トン程度含有しているとする。これに硫酸約1.5トン、水素硫化ナトリウム約1.4トンを加えると硫化亜鉛が生成する。この溶液をpH=2以上とするには、炭酸カルシウム約1.5トンが必要となる。したがって、炭酸カルシウムの含有率10重量%の炭酸化処理物を約15トン供給すれば、硫化亜鉛を回収することができる
上述したカルシウム成分を含有する有機物として、下水汚泥(a)および一般ごみ(b)を例にして、その原料、炭化物および炭酸化処理物の組成(いずれも重量%である)を挙げれば次の通りである。
Figure 0004731190
通常、下水汚泥等の含水率の高い物質は、炭化物とするための加熱処理をする前処理として、脱水処理とその後の乾燥処理等が行なわれ、この前処理によって含水率を40%以下にしてから加熱処理される。表中の下水汚泥を例にとると、脱水処理で含水率80%の脱水ケーキにした後、乾燥処理によって含水率30%の乾燥汚泥にした後、これを原料として加熱処理で炭化物を得ている。
また、一般ごみで、厨芥ごみ等の含水率50〜80%の原料にあっては、乾燥処理によって含水率を40%以下に低下させた後、加熱処理で炭化物を得るようにされる。
表中において、炭化物中におけるカルシウムは主として酸化カルシウムであり、炭酸化処理物中におけるカルシウムは主として炭酸カルシウムである。
本発明に係る炭化物の炭酸化処理物を用いた焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法、および、その炭化物の炭酸化処理物の製造方法を示す実施例のブロック図である
符号の説明
1…炭化装置
2…燃焼設備
4…炭酸化装置
6…硫化装

Claims (6)

  1. カルシウム成分を含有する有機物を加熱処理して得られた炭化物に二酸化炭素を含むガスを供給した状態で加熱処理して得られた炭化物の炭酸化処理物を、重金属成分を含んだ焼却炉飛灰を酸性溶液によって処理した後に得られる重金属溶出液にアルカリ剤として供給するとともに硫化剤を供給して混合攪拌処理し、硫化亜鉛を析出させて回収することを特徴とする焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法
  2. 請求項1に記載の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法において、
    炭化物の炭酸化処理物が、炭素を20〜50重量%、炭酸カルシウム(CaCO3 )を1〜20重量%、その他の酸化物を20〜50重量%含有しているものである焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法
  3. カルシウム成分を含有する有機物を温度300〜700℃ で加熱処理した後、得られた炭化物に二酸化炭素を含むガスを供給した状態で700〜1,000℃で加熱処理して製造された、アルカリ機能を有する炭酸カルシウムと吸着能を有する炭素とを含んだ炭化物の炭酸化処理物を、重金属成分を含んだ焼却炉飛灰を酸性溶液によって処理した後に得られる重金属溶出液にアルカリ剤として供給するとともに硫化剤を供給して混合攪拌処理し、硫化亜鉛を析出させて回収することを特徴とする焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法
  4. 請求項3に記載の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法において、
    カルシウム成分を含有する有機物の加熱処理における熱源または雰囲気ガスとして、廃棄物焼却施設、廃棄物焼却施設で発生した可燃性ガスの燃焼設備、加熱処理で発生した可燃性ガスの燃焼設備、下水処理場で発生した消化ガスの燃焼設備、自家発電設備の少なくともひとつからの排ガスを用いる焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法
  5. 請求項3または4に記載の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法において、
    カルシウム成分を含有する有機物の加熱処理における燃焼排ガス生成用の燃焼設備に対する燃焼用空気を、廃棄物焼却施設、廃棄物焼却施設で発生した可燃性ガスの燃焼設備、加熱処理で発生した可燃性ガスの燃焼設備、下水処理場で発生した消化ガスの燃焼設備、自家発電設備の少なくともひとつからの排ガスによって加熱する焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法
  6. 請求項3、4、5のいずれかに記載の焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法において、
    二酸化炭素を含むガスとして、廃棄物焼却施設、廃棄物焼却施設で発生した可燃性ガスの燃焼設備、加熱処理で発生した可燃性ガスの燃焼設備、下水処理場で発生した消化ガスの燃焼設備、自家発電設備の少なくともひとつからの排ガスを用いる焼却炉飛灰からの亜鉛の回収方法
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