JP4730865B2 - ガス発生器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス発生器、特に自動車のシートベルトプリテンショナーを作動させるのに好適なガス発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の衝突時に生じる衝撃から乗員を保護するための安全装置の1つとして、シートベルトプリテンショナーが知られている。このプリテンショナーは、ガス発生器から導入される多量の高温、高圧ガスにより作動して乗員を保護するものである。このガス発生器は、点火器、及びガス発生剤を備え、衝突時に点火器を発火させることで、ガス発生剤を着火、燃焼させ急速に多量のガスを発生させる。
従来のガス発生器の一例としては、図4に示すもの等が知られている。図4のガス発生器101は、ガス発生剤102を装填するカップ体103、着火薬105aを収納する点火器105と、点火器105及びカップ体103を嵌め込んでガス発生剤102を封じるホルダ106とで構成される。ここで、点火器105は、図示されないセンサからの信号を受けて電気を通電する目的で立設された2本の電極ピン105dを含み、ステンレス及びガラスで構成される容器を持つ。電極ピン105dの先部には電橋線105fが張られ、内部の着火薬105aに接している。また、ホルダ106は、シートベルトプリテンショナーに組みつけられ、作動した場合に、内部の圧力でガス発生器が飛散しないように、鉄、アルミニウムなどの素材で作製される。カップ体103は、カップの底部に対して拡径する段付き形状に形成されている。また、ホルダ106と点火器105の界面には、外部からの水分の侵入を防止するために、Oリング110と共にカシメられている。また、点火器105の電極ピン105dをショートさせ、静電気などによる誤作動を防止するショーティングクリップ108がホルダ106に嵌め込まれている。
このガス発生器101は、センサーからの信号を受けるとまず点火器105内の着火薬105aが発火し、次いでこの火炎によりガス発生剤102を着火、燃焼させることで、作動する。
しかしながら、従来のこの種のガス発生器では、カシメの工程が2回行われ、外部からの水分浸入に対する保証という観点では、工程が多い分だけ、それぞれのカシメ部分の寸法などを厳しく管理する必要があるため、管理検査項目が増加し好ましくない。また、それぞれのカシメ部に対し、Oリングやシール剤などのシール手段を必要とし、部品点数も多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、少ない部品点数で、製造コストが低く、信頼性の高いガス発生器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のガス発生器(請求項1)は、燃焼によりガスを発生させるガス発生剤を装填するカップ体と、該カップ体の内側に配置され、通電により発火される着火薬を収納する点火器と、前記カップ体及び前記点火器が嵌め込まれ、前記ガス発生剤をカップ体内に封じるホルダと、を備えるガス発生器であって、前記ホルダは、樹脂により形成するとともに、前記点火器と一体化していることを特徴とするガス発生器である。
これにより、従来、点火器のホルダへのカシメ固定時に必要であったOリングなどシール部材を省略することができ、以って部品点数が減少し、また、カシメ工程を無くすことができる。
ホルダと点火器との一体化は、後述するようにインサート成形や点火器の少なくとも一部をホルダと共通の部材により構成すること等が挙げられるが、螺合や嵌合、圧入など一体化できるものであればよく、シール部材を必要としない一体化が好ましい。
【0005】
本発明となるガス発生器(請求項2)は、ホルダをインサート成形により前記点火器と一体化している前記ガス発生器(請求項1)である。
これにより、インサート成形という極めて簡便な方法により、ホルダと点火器が一体化したガス発生器とすることができる。
【0006】
本発明となるガス発生器(請求項3)は、点火器の少なくとも一部をホルダと共通の部材により構成することによりホルダが点火器と一体化している前記ガス発生器(請求項1)である。
これにより、予め別に用意した点火器をホルダの成形時に一体化したり、ホルダの成形時に同時に点火器を製造したりする等、容易にホルダと点火器が一体化したガス発生器とすることができる。
【0007】
本発明となるガス発生器(請求項4)は、ホルダに補強材がインサート成形されている前記ガス発生器(請求項1〜3のいずれか)である。
これにより、樹脂により形成されたホルダの強度を増加でき、プリテンショナー作動時のガス発生器飛び出しを防止することもでき、更には樹脂部の熱膨張による変形も抑えることができる。
【0008】
本発明となるガス発生器(請求項5)は、補強材にかしめ突起が設けられており、かしめ突起をカップ体にかしめることにより、カップ体を前記ホルダに固定した前記ガス発生器(請求項4)である。
本発明のガス発生器ではホルダとカップ体との固定は、溶接や接着剤による固定など一般的な固定方法により行うことができるが、特に補強材に設けられたかしめ突起のよりカップ体をかしめることにより固定すれば、従来かしめが多用されているガス発生器の製造設備をそのまま利用することができ、また、高い固定強度が得られる。
【0009】
本発明となるガス発生器(請求項6)は、点火器の電極ピンをショートさせるショーティングクリップがホルダにインサート成形されている前記ガス発生器(請求項1〜5のいずれか)である。
従来、ホルダは金属などの剛体で構成されており、また点火器があとからカシメられるという理由から、ショーティングクリップを共に形成するのは困難であった。そのために、樹脂などで成形されたショーティングクリップ材を別に成形し、取り付ける必要があった。本発明においては、ホルダが樹脂で成形されるため、ショーティングクリップをともに成形することができ、部品点数を削減することができるとともに、製造の初期段階から点火器の誤作動を防止することができる。なお、センサーなどへの接続ケーブルがガス発生器に接続されると、ショーティングクリップは電極ピンのショートさせることをやめるようになっている。
【0010】
本発明となるガス発生器(請求項7及び8)は、作動時に点火器がガス発生器外に飛び出すのを防止する点火器飛び出し防止手段を備えていることを特徴とする前記ガス発生器(請求項1〜6のいずれか)である。
点火器飛び出し防止手段の具体例としては、点火器外径よりも小さい孔を有するように補強材の形状を規定し、外部へ飛び出すのを防止する。また、点火器が樹脂で成形されている場合にも、ホルダ直径方向の開口空間を小さくすることで、点火器の飛び出しが防止される。
【0011】
本発明となるガス発生器(請求項9)は、ホルダと点火器、及びカップ体で囲まれた空間を、ホルダ及び点火器側と、ガス発生剤側とに区分するセパレータが設けられているものである。
セパレータの機能は、特に、点火器が樹脂で形成されている場合に、ガス発生器作動時における点火器部材の飛散を防止する。点火器部材が作動時に破断し、プリテンショナー内部に飛散すると、プリテンショナー内部で流路の閉塞が起こり、最悪の場合、プリテンショナーが破断する恐れがある。セパレータはガス発生剤方向にスコア、あるいは孔を形成することで、点火器からの火炎の方向をガス発生剤へ向けることができ、効率的な着火が可能となる。
また、孔などを設けず完全に区分した場合には、外部からの水分がガス発生剤まで浸入するのを防ぐ効果もある。すなわち、ホルダは樹脂で成形されているため、樹脂自体の透湿や、あるいは、補強材を配置した場合には、樹脂部と補強材との界面からの水分の浸入を防止する。この場合、水分が浸入する経路は、カップ体とセパレータの界面のみの一経路に限定され、内部のガス発生剤に対して気密性が高くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態におけるガス発生器について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】
図1示されるガス発生器1は、自動車のシートベルトプリテンショナーを作動させるためのもので、点火器の発火によりガス発生剤を燃焼して、急速に多量のガスを発生させるものである。
ガス発生器1は、燃焼によりガスを発生させるガス発生剤2を装填する有底円筒状のカップ体3と、カップ体3の内側に配置され、通電によりガス発生剤2を着火する点火器5と、ガス発生剤2をカップ体3内に封じるホルダ6とを備えるものであり、ホルダ6は、樹脂により形成するとともに、インサート成形することによって、点火器5と一体化されており、点火器5はカップ体3内においてガス発生剤2に対峙されている。
【0014】
そして、ホルダ6の外周部には、さらに補強材7がインサート形成されており、補強材のカップ体3側に設けられているかしめ突起7aを、カップ体3の開口端に径外方に向かって形成されているフランジ3aにかしめることにより、カップ体3をホルダ6に固定している。
【0015】
補強材7はカップ体3をかしめるに十分な剛体であればよいが、例えば、鉄、アルミニウム、真ちゅうなどの金属材料により補強材7を構成するのが好ましい。
【0016】
点火器5は、着火薬5aを装填する管体5bと、有底円筒状の管体5b内に着火薬5aを封じる塞栓5cと、塞栓5cから突出する電極ピン5dと、各電極ピン5d間を絶縁するガラスなどの絶縁体5eと、管体5b内の絶縁体5e上で各電極ピン5d間に接続され着火薬5aに接する電橋線5fとからなり、管体5bの外側には、点火器5とカップ体3間における静電気による放電を防止するため、点火器カバー4が設けられている。点火器カバー4の開口端には径外方に向かってフランジ4aが形成されており、ホルダ6のカップ体3側の端部6aによって係合されて点火器5がホルダ6と一体化している。
【0017】
このような、点火器5、および補強材7が一体化されたホルダ6は、モールド内に点火器5、および補強材7を配置し、これに樹脂を射出成形することにより、簡便に製造することができる。
【0018】
次に、本発明のガス発生器の製造法について説明する。
【0019】
まず、点火器5及び補強材7が一体化されたホルダ6の成形方法について説明する。ホルダの成形に用いうる樹脂としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66、ポリプロピレンスルフィド、ポリプロピレンオキシド等の樹脂にガラス繊維等を含有させたものを、図を省略するモールド金型内に射出することにより成形する。そして、モールド金型には予め点火器カバー4をかぶせた点火器5、及び補強材7が配置されており、これに樹脂を射出成形することにより所望の形状にインサート成形される。
【0020】
次に、計量されたガス発生剤2が装填されたカップ体3に、点火器5及び補強材7が一体化されたホルダ6を点火器5側から嵌挿し、カップ体3のフランジ3aを補強材7のかしめ突起7aによってかしめる。次いで、ホルダ6の外部開口側に、点火器5の誤作動を防止するショーティングクリップ8が嵌め込まれ完成される。
【0021】
引き続き、本発明のガス発生器1の作動について説明する。ガス発生器1は、点火器5の電極ピン5dへ通電することで、電橋線5fがジュール熱を発し、この熱によって瞬時に着火薬5aが発火し、管体5b及び塞栓5c内の圧力の上昇によって管体5b及び点火器カバー4の底部が破断し、噴き出される着火薬5aの火炎によりガス発生器2が燃焼しはじめガスの放出を開始する。やがて、カップ体3内の圧力によってカップ体3の底部が破断され、多量のガスが図示しないシートベルトプリテンショナに導入される。そして、高圧ガスによって、シートベルトプリテンショナが作動しシートベルトを締め付ける。
【0022】
本発明のガス発生器1は以上のような構成よりなるものであるが、点火器5をホルダに一体とすることにより、図4に示す従来のガス発生器のように点火器をホルダにかしめる必要がなく、また、ホルダと点火器との隙間をシーリングするためのOリングなどのパッキング材などを必要とすることもなく、部品点数の削減と製造工程の簡素化を果たすことができる。
【0023】
次に、本発明の他の実施形態におけるガス発生器について、図2を参照しつつ説明する。
【0024】
図2に示すガス発生器11において、図1に示すガス発生器1と異なる点は、補強材7に、ホルダ6の径内方向に向かって、中央に孔7cを有する中空円盤状の係止部7bが設けられている点と、ショーティングクリップ8がホルダ6にインサート成形されて一体化している点である。
その他の点は図1のガス発生器1と同様であるため、同じ符号を付して詳細説明を省略する。
【0025】
ガス発生器11の補強材7には係止部7bが設けられているために、軸方向の動きをより規制することができ、作動時にカップ体3がガス発生剤2から発生するガスの圧力によってガス発生器11から外れてしまうのをより確実に防止できる。
【0026】
さらに係止部7bの孔7cは点火器5の外径より小さく作成されている。これにより、ガス発生器11の作動時に点火器5がホルダ6内を突き抜けガス発生器11から飛び出すことを防止する点火器飛び出し防止手段の役割を果たすことができる。
【0027】
なお、点火器飛び出し防止手段としては図2に示すガス発生器11のように補強材に点火器の外径よりも小さな孔を有する円盤状の係止部を設ける他に、補強材による点火器への直接把持や直接固定などを採用することができる。
【0028】
また、ショーティングクリップ8が点火器5と共にホルダ6に一体化されているので、点火器5はガス発生器11の製造工程における初期段階からショーティングクリップ8により静電気などによる誤作動が防止され、それ以降の、ガス発生剤2が充填されたカップ体3のホルダ6への取り付けなどの諸工程をより安全に行うことができる。
【0029】
次に、本発明の更に他の実施形態におけるガス発生器について、図3を参照しつつ説明する。
【0030】
図3に示すガス発生器21において、図2に示すガス発生器11と異なる点は、点火器10が、その塞栓10cをホルダ6とその素材を略同一とする共にモールドによる共通の部材となり一体化している点、電橋線10fのまわりに点火玉10gを配し着火薬10aを点火玉10gに接触している点、ホルダ6と点火器10とカップ体3により囲まれた空間を、ホルダ6及び点火器10側と、ガス発生剤2側とに区分するセパレータ9が設けられている点である。
その他の点は図2のガス発生器11と同様であるため、同じ符号を付して詳細説明を省略する。
【0031】
セパレータ9は、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属材や、PBT、フッ素樹脂等の樹脂などにより形成される略円筒体であり、端部において径方向にのびるフランジ9aを有している。そして、ガス発生器21に対して、ホルダ6のカップ体3内に向かって突出する内面形状に密着させる形で配置され、セパレータ9のフランジ9aはカップ体3のフランジ3aと共に、補強材7のかしめ突起7aによってかしめられ、セパレータ9とカップ体3がホルダ6に固定される。また、カップ体3内の防湿のために、カップ体3のフランジ3aとセパレータのフランジ9aの間にOリングやシリコンゴムなどのシール部材12が配置されている。
【0032】
セパレータ9の点火器10を被う部位は、軸方向に孔9bを成形することにより、点火器10の着火エネルギーを効率よくガス発生剤2へ伝えることが出来る。また、孔9bを設けない場合には、破断を容易にするスコア等を設けるのが好ましい。特に、孔を設けない場合は、ガス発生剤に対するシール効果が飛躍的に高まる。
【0033】
また、点火器10は、2本の電極ピン10dと、電極ピン10dの先端の電橋線10fと、電橋線10fの部分を覆う点火玉10gと、点火玉10gの周りの着火薬10aと、着火薬10aを収納する管体10bと、管体10bの下端を固定し、電極ピン10dを備えた塞栓10cとによって一体に形成されている。
【0034】
各電極ピン10dは、軸心に対して並列配置されて、塞栓10cを貫通している。また、各電極ピン10dは、塞栓10c内で湾曲する形状となっており、樹脂製の塞栓10cに密封状態で固定されている。これら各電極ピン10dとしては、ステンレス、鉄・ニッケル合金等の導電性材で形成され、樹脂で形成された塞栓10cにより電気的に絶縁されている。塞栓10cは、例えば、ポリブチレンテレフタート、ポリエチレンテレフタート、ナイロン6、ナイロン66、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド等の樹脂にガラス繊維等を含有させたものをモールド内に射出することで成形することができる。更に、各電極ピン10dの先端には、管体10b内において電橋線10fが溶接等により溶着されており、点火玉10gは、各電極ピン10dの先端側および電橋線10fを覆うように形成され、管体10b内の着火薬10aに接触している。また、塞栓10cの先端には、管体10bの開口側にある突起を嵌め込む装着溝が形成されている。
【0035】
また、ガス発生器21における点火器10が一体化されたホルダ6の製造は、ガス発生器1におけるものと同様にして製造することができる。例えば、点火器10を予め製造しておき、ホルダ6を樹脂により成形する際に、モールド金型に点火器10を配置しておき、樹脂にガラス繊維等を含有させたものを射出し、塞栓10cを一部溶融させつつホルダ6を成形することにより一体化したホルダ6を得ることができる。また、予め点火器10を製造することなく、電極ピン10dをモールド金型内に配置後に樹脂にガラス繊維等を含有させたものを射出し、まず電極ピン10dが設けられているホルダ6を得、引き続き、電極ピン10d間に電橋線10fを接続し、電橋線10fに点火玉10gを構築し、着火薬10aが充填された管体10bを着火薬10aに点火玉10gが接触するようにホルダ6に嵌め込むことにより、ホルダ6を成形後に点火器10を構成することもできる。
【0036】
そして、ガス発生器21においては、電極ピン10dが補強材7の係止部7bよりもカップ体3側で湾曲する湾曲部10hを有しており、この湾曲部10h間の距離は補強材7の係止部7bの孔7cの径よりも大とされている。これにより、ガス発生器21の作動時に管体10b内またはカップ体3内の圧力により電極ピン10dがホルダ6内を突き抜けガス発生器11から飛び出すことを防止する点火器飛び出し防止手段の役割を果たすことができる。
【0037】
特に、図3に示すガス発生器21における点火器10は、図1及び図2に示すガス発生器1及び11における点火器4とは異なり、樹脂によって塞栓10cが形成されているため、ガス発生器の作動による圧力により、より外部への飛び出しが生じやすくなる。したがって、このような樹脂によって形成された塞栓を有する点火器を用いる場合、点火器飛び出し防止手段が特に重要となる。そのため、補強材7の係止部7bの孔7cはインサート成形が良好である限りにおいて小さいほど好ましく、また、孔7cの中心は補強材7の軸心に設けるのみならず電極ピン10dの各々を中心として複数設けてもよい。また、孔7cとは別に補強材7に樹脂によって満たさせる空孔や凹凸を設けておき、インサート成形性を良好なものとさせてもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明のガス発生器は、ホルダを樹脂で成形し、点火器を共にインサート成形することで、部品点数を削減し、信頼性の向上がはかれる。
また、加えて、補強剤を共にインサート成形することで、ホルダ樹脂の熱膨張などによる変形を抑え、強度を向上させる。
また、補強材は、点火器が作動時に外部へ飛び出すのを防ぐ構造となっている。これより、ガス発生器が作動した場合、あるいは外部火災等が発生した場合に、ガス発生器内部からの飛散物を防止できる。
また、カップ体が、ホルダのカシメにより固定されることで、従来のガス発生器と変わらない工程で、且つ十分な強度のカップ体固定が可能となる。
また、ホルダは、ショーティングクリップをインサート成形されているので、部品点数を削減できる。
また、ホルダと点火器、及びカップ体で囲まれた空間を、ホルダ及び点火器側と、ガス発生剤側とに区分するセパレータが設けられているので、シートベルトプリテンショナー内部へのガス発生器破片の飛散を防止し、加えて、高い防湿性を保持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるガス発生器の一例の概略断面図である。
【図2】本発明に係わるガス発生器の一例の概略断面図である。
【図3】本発明に係わるガス発生器の一例の概略断面図である。
【図4】従来の一般的なガス発生器の一例の概略断面図である。
【符号の説明】
1,11,21 ガス発生器
2 ガス発生剤
3 カップ体
3a フランジ
4 点火器カバー
4a フランジ
5 点火器
5a 着火薬
5b 管体
5c 塞栓
5d 電極ピン
5e 絶縁体
5f 電橋線
6 ホルダ
6a 端部
7 補強材
7a 突起
7b 係止部
7c 孔
8 ショーティングクリップ
9 セパレータ
9a フランジ
9b 孔
10 点火器
10a 着火薬
10b 管体
10c 塞栓
10d 電極ピン
10f 電橋線
10g 点火玉
10h 湾曲部
12 シール部材
Claims (9)
- 燃焼によりガスを発生させるガス発生剤を装填するカップ体と、該カップ体の内側に配置され、通電により発火される着火薬を収納する点火器と、前記カップ体及び前記点火器が嵌め込まれ、前記ガス発生剤をカップ体内に封じるホルダと、を備えるガス発生器であって、前記ホルダは、樹脂により形成するとともに、前記点火器と一体化しており、前記ホルダの外周部に金属材料による補強材が設けられていることを特徴とするガス発生器。
- 前記ホルダは、インサート成形により前記点火器と一体化している請求項1に記載のガス発生器。
- 前記点火器の少なくとも一部が、前記ホルダと共通の部材により構成されることにより、前記ホルダが前記点火器と一体化している請求項1に記載のガス発生器。
- 前記ホルダは、前記補強材がインサート成形されており、前記ホルダの径内方向に向かって、中央に孔を有する中空円盤状の係止部が設けられている請求項1〜3のいずれかに記載のガス発生器。
- 前記補強材にはかしめ突起が設けられており、該かしめ突起を前記カップ体にかしめることにより、前記カップ体が前記ホルダに固定されている請求項1〜4に記載のガス発生器。
- 前記ホルダは、ショーティングクリップがインサート成形されている請求項1〜5のいずれかに記載のガス発生器。
- 前記補強材はガス発生器の作動時に点火器がガス発生器外に飛び出すのを防止する点火器飛び出し防止手段を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のガス発生器。
- 前記点火器飛び出し防止手段は、前記補強材に設けられた、点火器の外径よりも小さい孔を有するように構成されている請求項7に記載のガス発生器。
- 前記ホルダと点火器、及びカップ体で囲まれた空間を、ホルダ及び点火器側と、ガス発生剤側とに区分するセパレータが設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のガス発生器。
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