JP2002239371A - ガス発生器 - Google Patents

ガス発生器

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JP2002239371A
JP2002239371A JP2001041770A JP2001041770A JP2002239371A JP 2002239371 A JP2002239371 A JP 2002239371A JP 2001041770 A JP2001041770 A JP 2001041770A JP 2001041770 A JP2001041770 A JP 2001041770A JP 2002239371 A JP2002239371 A JP 2002239371A
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大理 久保
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淳也 圓山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少ない部品点数で、製造コストが低く、信頼性
の高いガス発生器を提供すること。 【解決手段】燃焼によりガスを発生させるガス発生剤を
装填するカップ体と、該カップ体の内側に配置され、通
電により発火される着火薬を収納する点火器と、前記カ
ップ体及び前記点火器が嵌め込まれ、前記ガス発生剤を
カップ体内に封じるホルダと、を備えるガス発生器であ
って、前記ホルダは、樹脂により形成するとともに、前
記点火器と一体化していることを特徴とするガス発生
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス発生器、特に
自動車のシートベルトプリテンショナーを作動させるの
に好適なガス発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の衝突時に生じる衝撃から乗員を
保護するための安全装置の1つとして、シートベルトプ
リテンショナーが知られている。このプリテンショナー
は、ガス発生器から導入される多量の高温、高圧ガスに
より作動して乗員を保護するものである。このガス発生
器は、点火器、及びガス発生剤を備え、衝突時に点火器
を発火させることで、ガス発生剤を着火、燃焼させ急速
に多量のガスを発生させる。従来のガス発生器の一例と
しては、図4に示すもの等が知られている。図4のガス
発生器101は、ガス発生剤102を装填するカップ体
103、着火薬105aを収納する点火器105と、点
火器105及びカップ体103を嵌め込んでガス発生剤
102を封じるホルダ106とで構成される。ここで、
点火器105は、図示されないセンサからの信号を受け
て電気を通電する目的で立設された2本の電極ピン10
5dを含み、ステンレス及びガラスで構成される容器を
持つ。電極ピン105dの先部には電橋線105fが張
られ、内部の着火薬105aに接している。また、ホル
ダ106は、シートベルトプリテンショナーに組みつけ
られ、作動した場合に、内部の圧力でガス発生器が飛散
しないように、鉄、アルミニウムなどの素材で作製され
る。カップ体103は、カップの底部に対して拡径する
段付き形状に形成されている。また、ホルダ106と点
火器105の界面には、外部からの水分の侵入を防止す
るために、Oリング110と共にカシメられている。ま
た、点火器105の電極ピン105dをショートさせ、
静電気などによる誤作動を防止するショーティングクリ
ップ108がホルダ106に嵌め込まれている。このガ
ス発生器101は、センサーからの信号を受けるとまず
点火器105内の着火薬105aが発火し、次いでこの
火炎によりガス発生剤102を着火、燃焼させること
で、作動する。しかしながら、従来のこの種のガス発生
器では、カシメの工程が2回行われ、外部からの水分浸
入に対する保証という観点では、工程が多い分だけ、そ
れぞれのカシメ部分の寸法などを厳しく管理する必要が
あるため、管理検査項目が増加し好ましくない。また、
それぞれのカシメ部に対し、Oリングやシール剤などの
シール手段を必要とし、部品点数も多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、少ない部品
点数で、製造コストが低く、信頼性の高いガス発生器を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のガス発生器(請
求項1)は、燃焼によりガスを発生させるガス発生剤を
装填するカップ体と、該カップ体の内側に配置され、通
電により発火される着火薬を収納する点火器と、前記カ
ップ体及び前記点火器が嵌め込まれ、前記ガス発生剤を
カップ体内に封じるホルダと、を備えるガス発生器であ
って、前記ホルダは、樹脂により形成するとともに、前
記点火器と一体化していることを特徴とするガス発生器
である。これにより、従来、点火器のホルダへのカシメ
固定時に必要であったOリングなどシール部材を省略す
ることができ、以って部品点数が減少し、また、カシメ
工程を無くすことができる。ホルダと点火器との一体化
は、後述するようにインサート成形や点火器の少なくと
も一部をホルダと共通の部材により構成すること等が挙
げられるが、螺合や嵌合、圧入など一体化できるもので
あればよく、シール部材を必要としない一体化が好まし
い。
【0005】本発明となるガス発生器(請求項2)は、
ホルダをインサート成形により前記点火器と一体化して
いる前記ガス発生器(請求項1)である。これにより、
インサート成形という極めて簡便な方法により、ホルダ
と点火器が一体化したガス発生器とすることができる。
【0006】本発明となるガス発生器(請求項3)は、
点火器の少なくとも一部をホルダと共通の部材により構
成することによりホルダが点火器と一体化している前記
ガス発生器(請求項1)である。これにより、予め別に
用意した点火器をホルダの成形時に一体化したり、ホル
ダの成形時に同時に点火器を製造したりする等、容易に
ホルダと点火器が一体化したガス発生器とすることがで
きる。
【0007】本発明となるガス発生器(請求項4)は、
ホルダに補強材がインサート成形されている前記ガス発
生器(請求項1〜3のいずれか)である。これにより、
樹脂により形成されたホルダの強度を増加でき、プリテ
ンショナー作動時のガス発生器飛び出しを防止すること
もでき、更には樹脂部の熱膨張による変形も抑えること
ができる。
【0008】本発明となるガス発生器(請求項5)は、
補強材にかしめ突起が設けられており、かしめ突起をカ
ップ体にかしめることにより、カップ体を前記ホルダに
固定した前記ガス発生器(請求項4)である。本発明の
ガス発生器ではホルダとカップ体との固定は、溶接や接
着剤による固定など一般的な固定方法により行うことが
できるが、特に補強材に設けられたかしめ突起のよりカ
ップ体をかしめることにより固定すれば、従来かしめが
多用されているガス発生器の製造設備をそのまま利用す
ることができ、また、高い固定強度が得られる。
【0009】本発明となるガス発生器(請求項6)は、
点火器の電極ピンをショートさせるショーティングクリ
ップがホルダにインサート成形されている前記ガス発生
器(請求項1〜5のいずれか)である。従来、ホルダは
金属などの剛体で構成されており、また点火器があとか
らカシメられるという理由から、ショーティングクリッ
プを共に形成するのは困難であった。そのために、樹脂
などで成形されたショーティングクリップ材を別に成形
し、取り付ける必要があった。本発明においては、ホル
ダが樹脂で成形されるため、ショーティングクリップを
ともに成形することができ、部品点数を削減することが
できるとともに、製造の初期段階から点火器の誤作動を
防止することができる。なお、センサーなどへの接続ケ
ーブルがガス発生器に接続されると、ショーティングク
リップは電極ピンのショートさせることをやめるように
なっている。
【0010】本発明となるガス発生器(請求項7及び
8)は、作動時に点火器がガス発生器外に飛び出すのを
防止する点火器飛び出し防止手段を備えていることを特
徴とする前記ガス発生器(請求項1〜6のいずれか)で
ある。点火器飛び出し防止手段の具体例としては、点火
器外径よりも小さい孔を有するように補強材の形状を規
定し、外部へ飛び出すのを防止する。また、点火器が樹
脂で成形されている場合にも、ホルダ直径方向の開口空
間を小さくすることで、点火器の飛び出しが防止され
る。
【0011】本発明となるガス発生器(請求項9)は、
ホルダと点火器、及びカップ体で囲まれた空間を、ホル
ダ及び点火器側と、ガス発生剤側とに区分するセパレー
タが設けられているものである。セパレータの機能は、
特に、点火器が樹脂で形成されている場合に、ガス発生
器作動時における点火器部材の飛散を防止する。点火器
部材が作動時に破断し、プリテンショナー内部に飛散す
ると、プリテンショナー内部で流路の閉塞が起こり、最
悪の場合、プリテンショナーが破断する恐れがある。セ
パレータはガス発生剤方向にスコア、あるいは孔を形成
することで、点火器からの火炎の方向をガス発生剤へ向
けることができ、効率的な着火が可能となる。また、孔
などを設けず完全に区分した場合には、外部からの水分
がガス発生剤まで浸入するのを防ぐ効果もある。すなわ
ち、ホルダは樹脂で成形されているため、樹脂自体の透
湿や、あるいは、補強材を配置した場合には、樹脂部と
補強材との界面からの水分の浸入を防止する。この場
合、水分が浸入する経路は、カップ体とセパレータの界
面のみの一経路に限定され、内部のガス発生剤に対して
気密性が高くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態におけるガス発
生器について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】図1示されるガス発生器1は、自動車のシ
ートベルトプリテンショナーを作動させるためのもの
で、点火器の発火によりガス発生剤を燃焼して、急速に
多量のガスを発生させるものである。ガス発生器1は、
燃焼によりガスを発生させるガス発生剤2を装填する有
底円筒状のカップ体3と、カップ体3の内側に配置さ
れ、通電によりガス発生剤2を着火する点火器5と、ガ
ス発生剤2をカップ体3内に封じるホルダ6とを備える
ものであり、ホルダ6は、樹脂により形成するととも
に、インサート成形することによって、点火器5と一体
化されており、点火器5はカップ体3内においてガス発
生剤2に対峙されている。
【0014】そして、ホルダ6の外周部には、さらに補
強材7がインサート形成されており、補強材のカップ体
3側に設けられているかしめ突起7aを、カップ体3の
開口端に径外方に向かって形成されているフランジ3a
にかしめることにより、カップ体3をホルダ6に固定し
ている。
【0015】補強材7はカップ体3をかしめるに十分な
剛体であればよいが、例えば、鉄、アルミニウム、真ち
ゅうなどの金属材料により補強材7を構成するのが好ま
しい。
【0016】点火器5は、着火薬5aを装填する管体5
bと、有底円筒状の管体5b内に着火薬5aを封じる塞
栓5cと、塞栓5cから突出する電極ピン5dと、各電
極ピン5d間を絶縁するガラスなどの絶縁体5eと、管
体5b内の絶縁体5e上で各電極ピン5d間に接続され
着火薬5aに接する電橋線5fとからなり、管体5bの
外側には、点火器5とカップ体3間における静電気によ
る放電を防止するため、点火器カバー4が設けられてい
る。点火器カバー4の開口端には径外方に向かってフラ
ンジ4aが形成されており、ホルダ6のカップ体3側の
端部6aによって係合されて点火器5がホルダ6と一体
化している。
【0017】このような、点火器5、および補強材7が
一体化されたホルダ6は、モールド内に点火器5、およ
び補強材7を配置し、これに樹脂を射出成形することに
より、簡便に製造することができる。
【0018】次に、本発明のガス発生器の製造法につい
て説明する。
【0019】まず、点火器5及び補強材7が一体化され
たホルダ6の成形方法について説明する。ホルダの成形
に用いうる樹脂としては、例えば、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン6、
ナイロン66、ポリプロピレンスルフィド、ポリプロピ
レンオキシド等の樹脂にガラス繊維等を含有させたもの
を、図を省略するモールド金型内に射出することにより
成形する。そして、モールド金型には予め点火器カバー
4をかぶせた点火器5、及び補強材7が配置されてお
り、これに樹脂を射出成形することにより所望の形状に
インサート成形される。
【0020】次に、計量されたガス発生剤2が装填され
たカップ体3に、点火器5及び補強材7が一体化された
ホルダ6を点火器5側から嵌挿し、カップ体3のフラン
ジ3aを補強材7のかしめ突起7aによってかしめる。
次いで、ホルダ6の外部開口側に、点火器5の誤作動を
防止するショーティングクリップ8が嵌め込まれ完成さ
れる。
【0021】引き続き、本発明のガス発生器1の作動に
ついて説明する。ガス発生器1は、点火器5の電極ピン
5dへ通電することで、電橋線5fがジュール熱を発
し、この熱によって瞬時に着火薬5aが発火し、管体5
b及び塞栓5c内の圧力の上昇によって管体5b及び点
火器カバー4の底部が破断し、噴き出される着火薬5a
の火炎によりガス発生器2が燃焼しはじめガスの放出を
開始する。やがて、カップ体3内の圧力によってカップ
体3の底部が破断され、多量のガスが図示しないシート
ベルトプリテンショナに導入される。そして、高圧ガス
によって、シートベルトプリテンショナが作動しシート
ベルトを締め付ける。
【0022】本発明のガス発生器1は以上のような構成
よりなるものであるが、点火器5をホルダに一体とする
ことにより、図4に示す従来のガス発生器のように点火
器をホルダにかしめる必要がなく、また、ホルダと点火
器との隙間をシーリングするためのOリングなどのパッ
キング材などを必要とすることもなく、部品点数の削減
と製造工程の簡素化を果たすことができる。
【0023】次に、本発明の他の実施形態におけるガス
発生器について、図2を参照しつつ説明する。
【0024】図2に示すガス発生器11において、図1
に示すガス発生器1と異なる点は、補強材7に、ホルダ
6の径内方向に向かって、中央に孔7cを有する中空円
盤状の係止部7bが設けられている点と、ショーティン
グクリップ8がホルダ6にインサート成形されて一体化
している点である。その他の点は図1のガス発生器1と
同様であるため、同じ符号を付して詳細説明を省略す
る。
【0025】ガス発生器11の補強材7には係止部7b
が設けられているために、軸方向の動きをより規制する
ことができ、作動時にカップ体3がガス発生剤2から発
生するガスの圧力によってガス発生器11から外れてし
まうのをより確実に防止できる。
【0026】さらに係止部7bの孔7cは点火器5の外
径より小さく作成されている。これにより、ガス発生器
11の作動時に点火器5がホルダ6内を突き抜けガス発
生器11から飛び出すことを防止する点火器飛び出し防
止手段の役割を果たすことができる。
【0027】なお、点火器飛び出し防止手段としては図
2に示すガス発生器11のように補強材に点火器の外径
よりも小さな孔を有する円盤状の係止部を設ける他に、
補強材による点火器への直接把持や直接固定などを採用
することができる。
【0028】また、ショーティングクリップ8が点火器
5と共にホルダ6に一体化されているので、点火器5は
ガス発生器11の製造工程における初期段階からショー
ティングクリップ8により静電気などによる誤作動が防
止され、それ以降の、ガス発生剤2が充填されたカップ
体3のホルダ6への取り付けなどの諸工程をより安全に
行うことができる。
【0029】次に、本発明の更に他の実施形態における
ガス発生器について、図3を参照しつつ説明する。
【0030】図3に示すガス発生器21において、図2
に示すガス発生器11と異なる点は、点火器10が、そ
の塞栓10cをホルダ6とその素材を略同一とする共に
モールドによる共通の部材となり一体化している点、電
橋線10fのまわりに点火玉10gを配し着火薬10a
を点火玉10gに接触している点、ホルダ6と点火器1
0とカップ体3により囲まれた空間を、ホルダ6及び点
火器10側と、ガス発生剤2側とに区分するセパレータ
9が設けられている点である。その他の点は図2のガス
発生器11と同様であるため、同じ符号を付して詳細説
明を省略する。
【0031】セパレータ9は、鉄、アルミニウム、ステ
ンレスなどの金属材や、PBT、フッ素樹脂等の樹脂な
どにより形成される略円筒体であり、端部において径方
向にのびるフランジ9aを有している。そして、ガス発
生器21に対して、ホルダ6のカップ体3内に向かって
突出する内面形状に密着させる形で配置され、セパレー
タ9のフランジ9aはカップ体3のフランジ3aと共
に、補強材7のかしめ突起7aによってかしめられ、セ
パレータ9とカップ体3がホルダ6に固定される。ま
た、カップ体3内の防湿のために、カップ体3のフラン
ジ3aとセパレータのフランジ9aの間にOリングやシ
リコンゴムなどのシール部材12が配置されている。
【0032】セパレータ9の点火器10を被う部位は、
軸方向に孔9bを成形することにより、点火器10の着
火エネルギーを効率よくガス発生剤2へ伝えることが出
来る。また、孔9bを設けない場合には、破断を容易に
するスコア等を設けるのが好ましい。特に、孔を設けな
い場合は、ガス発生剤に対するシール効果が飛躍的に高
まる。
【0033】また、点火器10は、2本の電極ピン10
dと、電極ピン10dの先端の電橋線10fと、電橋線
10fの部分を覆う点火玉10gと、点火玉10gの周
りの着火薬10aと、着火薬10aを収納する管体10
bと、管体10bの下端を固定し、電極ピン10dを備
えた塞栓10cとによって一体に形成されている。
【0034】各電極ピン10dは、軸心に対して並列配
置されて、塞栓10cを貫通している。また、各電極ピ
ン10dは、塞栓10c内で湾曲する形状となってお
り、樹脂製の塞栓10cに密封状態で固定されている。
これら各電極ピン10dとしては、ステンレス、鉄・ニ
ッケル合金等の導電性材で形成され、樹脂で形成された
塞栓10cにより電気的に絶縁されている。塞栓10c
は、例えば、ポリブチレンテレフタート、ポリエチレン
テレフタート、ナイロン6、ナイロン66、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリフェニレンオキシド等の樹脂にガ
ラス繊維等を含有させたものをモールド内に射出するこ
とで成形することができる。更に、各電極ピン10dの
先端には、管体10b内において電橋線10fが溶接等
により溶着されており、点火玉10gは、各電極ピン1
0dの先端側および電橋線10fを覆うように形成さ
れ、管体10b内の着火薬10aに接触している。ま
た、塞栓10cの先端には、管体10bの開口側にある
突起を嵌め込む装着溝が形成されている。
【0035】また、ガス発生器21における点火器10
が一体化されたホルダ6の製造は、ガス発生器1におけ
るものと同様にして製造することができる。例えば、点
火器10を予め製造しておき、ホルダ6を樹脂により成
形する際に、モールド金型に点火器10を配置してお
き、樹脂にガラス繊維等を含有させたものを射出し、塞
栓10cを一部溶融させつつホルダ6を成形することに
より一体化したホルダ6を得ることができる。また、予
め点火器10を製造することなく、電極ピン10dをモ
ールド金型内に配置後に樹脂にガラス繊維等を含有させ
たものを射出し、まず電極ピン10dが設けられている
ホルダ6を得、引き続き、電極ピン10d間に電橋線1
0fを接続し、電橋線10fに点火玉10gを構築し、
着火薬10aが充填された管体10bを着火薬10aに
点火玉10gが接触するようにホルダ6に嵌め込むこと
により、ホルダ6を成形後に点火器10を構成すること
もできる。
【0036】そして、ガス発生器21においては、電極
ピン10dが補強材7の係止部7bよりもカップ体3側
で湾曲する湾曲部10hを有しており、この湾曲部10
h間の距離は補強材7の係止部7bの孔7cの径よりも
大とされている。これにより、ガス発生器21の作動時
に管体10b内またはカップ体3内の圧力により電極ピ
ン10dがホルダ6内を突き抜けガス発生器11から飛
び出すことを防止する点火器飛び出し防止手段の役割を
果たすことができる。
【0037】特に、図3に示すガス発生器21における
点火器10は、図1及び図2に示すガス発生器1及び1
1における点火器4とは異なり、樹脂によって塞栓10
cが形成されているため、ガス発生器の作動による圧力
により、より外部への飛び出しが生じやすくなる。した
がって、このような樹脂によって形成された塞栓を有す
る点火器を用いる場合、点火器飛び出し防止手段が特に
重要となる。そのため、補強材7の係止部7bの孔7c
はインサート成形が良好である限りにおいて小さいほど
好ましく、また、孔7cの中心は補強材7の軸心に設け
るのみならず電極ピン10dの各々を中心として複数設
けてもよい。また、孔7cとは別に補強材7に樹脂によ
って満たさせる空孔や凹凸を設けておき、インサート成
形性を良好なものとさせてもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明のガス発生器は、ホルダを樹脂で
成形し、点火器を共にインサート成形することで、部品
点数を削減し、信頼性の向上がはかれる。また、加え
て、補強剤を共にインサート成形することで、ホルダ樹
脂の熱膨張などによる変形を抑え、強度を向上させる。
また、補強材は、点火器が作動時に外部へ飛び出すのを
防ぐ構造となっている。これより、ガス発生器が作動し
た場合、あるいは外部火災等が発生した場合に、ガス発
生器内部からの飛散物を防止できる。また、カップ体
が、ホルダのカシメにより固定されることで、従来のガ
ス発生器と変わらない工程で、且つ十分な強度のカップ
体固定が可能となる。また、ホルダは、ショーティング
クリップをインサート成形されているので、部品点数を
削減できる。また、ホルダと点火器、及びカップ体で囲
まれた空間を、ホルダ及び点火器側と、ガス発生剤側と
に区分するセパレータが設けられているので、シートベ
ルトプリテンショナー内部へのガス発生器破片の飛散を
防止し、加えて、高い防湿性を保持することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるガス発生器の一例の概略断面図
である。
【図2】本発明に係わるガス発生器の一例の概略断面図
である。
【図3】本発明に係わるガス発生器の一例の概略断面図
である。
【図4】従来の一般的なガス発生器の一例の概略断面図
である。
【符号の説明】
1,11,21 ガス発生器 2 ガス発生剤 3 カップ体 3a フランジ 4 点火器カバー 4a フランジ 5 点火器 5a 着火薬 5b 管体 5c 塞栓 5d 電極ピン 5e 絶縁体 5f 電橋線 6 ホルダ 6a 端部 7 補強材 7a 突起 7b 係止部 7c 孔 8 ショーティングクリップ 9 セパレータ 9a フランジ 9b 孔 10 点火器 10a 着火薬 10b 管体 10c 塞栓 10d 電極ピン 10f 電橋線 10g 点火玉 10h 湾曲部 12 シール部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼によりガスを発生させるガス発生剤を
    装填するカップ体と、該カップ体の内側に配置され、通
    電により発火される着火薬を収納する点火器と、前記カ
    ップ体及び前記点火器が嵌め込まれ、前記ガス発生剤を
    カップ体内に封じるホルダと、を備えるガス発生器であ
    って、 前記ホルダは、樹脂により形成するとともに、前記点火
    器と一体化していることを特徴とするガス発生器。
  2. 【請求項2】前記ホルダは、インサート成形により前記
    点火器と一体化している請求項1に記載のガス発生器。
  3. 【請求項3】前記点火器の少なくとも一部が、前記ホル
    ダと共通の部材により構成されることにより、前記ホル
    ダが前記点火器と一体化している請求項1に記載のガス
    発生器。
  4. 【請求項4】前記ホルダは、補強材がインサート成形さ
    れている請求項1〜3のいずれかに記載のガス発生器。
  5. 【請求項5】前記補強材にはかしめ突起が設けられてお
    り、該かしめ突起を前記カップ体にかしめることによ
    り、前記カップ体が前記ホルダに固定されている請求項
    4に記載のガス発生器。
  6. 【請求項6】前記ホルダは、ショーティングクリップが
    インサート成形されている請求項1〜5のいずれかに記
    載のガス発生器。
  7. 【請求項7】ガス発生器の作動時に点火器がガス発生器
    外に飛び出すのを防止する点火器飛び出し防止手段を備
    えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載のガス発生器。
  8. 【請求項8】前記点火器飛び出し防止手段は、前記補強
    材に設けられた、点火器の外径よりも小さい孔を有する
    ように構成されている請求項7に記載のガス発生器。
  9. 【請求項9】前記ホルダと点火器、及びカップ体で囲ま
    れた空間を、ホルダ及び点火器側と、ガス発生剤側とに
    区分するセパレータが設けられていることを特徴とする
    請求項1から8のいずれかに記載のガス発生器。
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