JP4729975B2 - 薄膜トランジスタの製造方法、電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法、電気光学装置、及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP4729975B2
JP4729975B2 JP2005140737A JP2005140737A JP4729975B2 JP 4729975 B2 JP4729975 B2 JP 4729975B2 JP 2005140737 A JP2005140737 A JP 2005140737A JP 2005140737 A JP2005140737 A JP 2005140737A JP 4729975 B2 JP4729975 B2 JP 4729975B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bank
liquid
electrode
layer
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005140737A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006319160A (ja
Inventor
克之 守屋
利充 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005140737A priority Critical patent/JP4729975B2/ja
Publication of JP2006319160A publication Critical patent/JP2006319160A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4729975B2 publication Critical patent/JP4729975B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Description

本発明は、導電パターンの形成方法、薄膜トランジスタの製造方法、電気光学装置、及び電子機器に関する。
従来、液晶装置等の電気光学装置に使われるスイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT)を製造する場合、その電極又は配線等を形成する工程では、フォトリソグラフィ法が用いられている。このフォトリソグラフィ法は、予めスパッタ法、メッキ法、もしくはCVD法等の成膜法によりベタ状の薄膜を形成する工程と、この薄膜上にレジスト(感光材)を塗布する工程と、前記レジストを露光、現像する工程と、得られたレジストパターンに応じて導電膜をエッチングする工程とにより、機能薄膜の電極又は配線パターンを形成する方法である。このようなフォトリソグラフィ法を利用した機能薄膜の形成、パターンニングは、成膜処理及びエッチング処理時に真空装置等の大掛かりな設備と複雑な工程を必要とし、また材料使用効率が数%程度とそのほとんどを廃棄せざるを得ないことから、製造コストが高いだけでなく、生産性も低い方法となっている。
これに対し、液体吐出ヘッドから液体材料を液滴状に吐出する液滴吐出法(いわゆるインクジェット法)を用いて、基板上に電極パターンや配線パターン等の導電パターンを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、金属微粒子等の導電性微粒子若しくはその前駆体を分散させた液体材料である薄膜パターン用インクを基板に直接パターン塗布し、その後熱処理やレーザ照射を行って薄膜の導電パターンに変換する。この方法によれば、従来の複雑な成膜処理、フォトリソグラフィ、及びエッチングが不要となり、プロセスが大幅に簡単なものになるとともに、原材料の使用量が少なく、生産性の向上を図れるといったメリットがある。
特開2003−317945号公報
ところで、前記の導電パターンの形成方法では、形成するパターンに応じたバンクを形成し、このバンクに区画された領域内にインクを吐出した後、乾燥ないし焼成することで導電パターンを得るようにしている。
しかしながら、例えば前記方法を薄膜トランジスタ(TFT)の製造に適用しようとした場合、TFTの製造は基板上に積層構造を形成することで行うことから、以下の不都合を生じてしまう。
TFTの製造は基板上に異種材料を積層するとともに、得られた積層体を加熱する工程を含むプロセスである。したがって、隣接する層間で元素が拡散することがあり、例えば、ゲート電極の形成材料として用いた金属がゲート絶縁膜中などに拡散し、TFTの特性低下を引き起こすことがある。
このような不都合を解消するため、例えばゲート電極上に、このゲート電極を形成する金属とは異なる金属からなるキャップ層を形成することが考えられる。しかし、液滴吐出法で金属層を形成した場合、焼成条件にもよるものの、一般にはその層構造自体の緻密性が低くなる。したがって、このような緻密性の低い金属層でキャップ層を形成したとしても、これによってゲート電極中の金属がゲート絶縁膜中などに拡散するのを確実に防止するには、十分であるとは考え難いのである。
また、このように液滴吐出法で形成された金属層は、その層構造自体の緻密性が低くなるため、表面の平坦性も低いものとなる。したがって、例えばこれの上に形成されるゲート絶縁膜との間の界面も十分な平坦性が得られず、これによってトランジスタ特性の安定性も低下してしまう。
さらに、バンクに区画された領域に液滴吐出法によって導電パターンを形成した場合、通常は吐出したインクを乾燥ないし焼成することで液分が除去されることにより、形成された導電膜(金属膜)はバンクの高さに比べ格段に低く形成されてしまう。すると、このバンク間に形成される凹部が後工程においても影響してしまい、例えばここに絶縁膜や半導体層を形成しようした場合に、その成膜性やパターニング性が損なわれてしまうことがある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、特に液滴吐出法によって形成する配線等の導電パターンを、その成分元素の拡散を起こさせることなく良好に形成することができるようにした導電パターンの形成方法と、この方法を薄膜トランジスタの製造方法に応用することにより、TFTの特性低下を引き起こすことなく、安定したトランジスタ特性を有する薄膜トランジスタを製造できるようにした薄膜トランジスタの製造方法、さらには電気光学装置、及び電子機器を提供することを目的としている。
前記目的を達成するため本発明の導電パターンの形成方法は、導電性材料を含有してなる機能液を基板上に配置して導電パターンを形成する方法であって、
前記基板上に前記導電パターンの形成領域に対応したバンクを形成する工程と、
前記バンクによって区画された領域に前記機能液を液滴吐出法で配置する工程と、
配置した前記機能液上にポリシラザン液、ポリシラン液またはポリシロキサン液のいずれかを液滴吐出法で配置する工程と、
前記バンクによって区画された領域に積層した前記機能液と前記ポリシラザン液、ポリシラン液またはポリシロキサン液のいずれかとに対して所定の処理を施すことにより、ポリシロキサンを骨格とする無機質層で前記導電性材料からなる導電膜を覆った導電パターンを形成する工程と、を備えたことを特徴としている。
この導電パターンの形成方法によれば、前記ポリシラザン液、ポリシラン液またはポリシロキサン液のいずれかからなるポリシロキサンを骨格とする無機質層により、前記機能液から形成される導電性材料からなる導電膜を覆うようにしたので、前記無機質層が骨格構造を有することで十分な緻密性を有するものとなることにより、前記導電膜中における金属等の導電成分の拡散がより良好に防止される。
なお、前記導電パターンを配線パターンとすれば、得られる配線パターンはその上層への導電成分の拡散が良好に防止されたものとなる。
本発明の薄膜トランジスタの製造方法は、基板上に、ゲート電極と、半導体層と、該半導体層に接続するソース電極及びドレイン電極と、を形成する薄膜トランジスタの製造方法において、
前記基板上に前記ゲート電極の形成領域に対応した第1バンクを形成する工程と、
前記第1バンクによって区画された領域に導電性材料を含有してなる機能液を液滴吐出法で配置する工程と、
配置した前記機能液上にポリシラザン液、ポリシラン液またはポリシロキサン液のいずれかを液滴吐出法で配置するとともに、前記第1バンク上の所定位置にポリシラザン液、ポリシラン液またはポリシロキサン液のいずれかを液滴吐出法で配置する工程と、
前記ポリシラザン液、ポリシラン液またはポリシロキサン液のいずれかを焼成することにより、前記機能液からなるゲート電極上を覆うキャップ層を、ポリシロキサンを骨格とする無機質層で形成するとともに、前記ソース電極及びドレイン電極の形成領域に対応した第2バンクを、ポリシロキサンを骨格とする無機質層で形成する工程と、
前記第2バンクによって区画された領域内の前記キャップ層上に絶縁膜を介して半導体層を形成する工程と、
前記第2バンクによって区画された領域に導電性材料を含有してなる機能体を液滴吐出法で配置して、前記半導体層に接続するソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、を備えたことを特徴としている。
この薄膜トランジスタの製造方法によれば、前記機能液からなるゲート電極上を覆うキャップ層を、ポリシロキサンを骨格とする無機質層で形成するので、この無機質層が骨格構造を有することで十分な緻密性を有するものとなることにより、前記ゲート電極中における金属等の導電成分の拡散がより良好に防止される。したがって、薄膜トランジスタの特性低下が防止されてその安定化が図られる。
また、前記無機質層からなるキャップ層が十分な緻密性を有するものとなるので、液滴吐出法で形成されてなる前記ゲート電極に比べ十分に平坦性を有するものとなる。したがって、このキャップ層とこれの上に形成されるゲート絶縁膜との間の界面が十分な平坦性を有するようになり、これによってトランジスタ特性の安定性が向上する。
さらに、前記キャップ層と第2バンクとを同じ工程で形成するので、工程を簡略化して生産性を向上することが可能となる。
また、前記薄膜トランジスタの製造方法においては、前記ゲート電極上を覆うキャップ層を、その上面が前記第1バンクの上面とほぼ同じ高さになるように形成するのが好ましい。
このようにすれば、ゲート電極上にバンクとの間で凹部が形成されることが防止され、これによってゲート電極上に形成される構成要素の成膜性やパターニング性が向上する。
本発明の電気光学装置は、前記の製造方法によって得られた薄膜トランジスタを備えることを特徴としている。
この電気光学装置によれば、前記薄膜トランジスタが、その特性低下が防止されて特性の安定化が図られ、さらに生産性も向上しているので、この電気光学装置自体も、特性が安定し生産性が向上した良好なものとなる。
本発明の電子機器は、前記の電気光学装置を備えることを特徴としている。
この電子機器によれば、前記電気光学装置が、特性が安定し生産性が向上した良好なものとなるので、この電子機器自体も良好なものとなる。
以下、図面を参照して本発明を詳しく説明する。なお、参照する各図において、図面上で認識可能な大きさとするために縮尺は各層や各部材ごとに異なる場合がある。
(電気光学装置)
まず、本発明の電気光学装置の一実施形態について説明する。図1は、本発明の電気光学装置の一実施形態である液晶表示装置100を示す等価回路図である。この液晶表示装置100において、画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数のドットには、画素電極19と該画素電極19を制御するためのスイッチング素子であるTFT60とがそれぞれ形成されており、画像信号が供給されるデータ線(電極配線)16が該TFT60のソースに電気的に接続されている。データ線16に書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順で線順次に供給されるか、あるいは相隣接する複数のデータ線16に対してグループ毎に供給される。また、走査線(電極配線)18aがTFT60のゲートに電気的に接続されており、複数の走査線18aに対して走査信号G1、G2、…、Gmが所定のタイミングでパルス的に線順次で印加される。また、画素電極19はTFT60のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT60を一定期間だけオンすることにより、データ線16から供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
画素電極19を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する共通電極との間で一定期間保持される。そして、この印加される電圧レベルに応じて液晶の分子集合の配向や秩序が変化するのを利用して光を変調し、任意の階調表示を可能にしている。また各ドットには、液晶に書き込まれた画像信号がリークするのを防止するために、画素電極19と共通電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。符号18bはこの蓄積容量70の一側の電極に接続された容量線である。
次に、図2は、液晶表示装置100の全体構成図である。液晶表示装置100は、TFTアレイ基板10と、対向基板25とが、平面視略矩形枠状のシール材52を介して貼り合わされた構成を備えており、前記両基板10,25の間に挟持された液晶が、シール材52によって前記基板間に封入されたものとなっている。なお、図2では、対向基板25の外周端が、シール材52の外周端に平面視で一致するように表示している。
シール材52の内側の領域には、遮光性材料からなる遮光膜(周辺見切り)53が矩形枠状に形成されている。シール材52の外側の周辺回路領域には、データ線駆動回路201と実装端子202とがTFTアレイ基板10の一辺に沿って配設されており、この一辺と隣接する2辺に沿ってそれぞれ走査線駆動回路104,104が設けられている。TFTアレイ基板10の残る一辺には、前記走査線駆動回路104,104間を接続する複数の配線105が形成されている。また、対向基板25の角部には、TFTアレイ基板10と対向基板25との間で電気的導通をとるための複数の基板間導通材106が配設されている。
次に、図3は、液晶表示装置100の画素構成を説明するための図であって、平面構成を模式的に示した図である。図3に示すように、液晶表示装置100の表示領域には、複数の走査線18aが一方向に延在しており、これらの走査線18aに交差する方向に複数のデータ線16が延在している。図3において、走査線18aとデータ線16とに囲まれた平面視矩形状の領域がドット領域である。1つのドット領域に対応して3原色のうち1色のカラーフィルタが形成され、図示した3つのドット領域で3色の着色部22R,22G,22Bを有する1つの画素領域を形成している。これらの着色部22R,22G,22Bは、液晶表示装置100の表示領域内に周期的に配列されている。
図3に示す各ドット領域内には、ITO(インジウム錫酸化物)等の透光性の導電膜からなる平面視略矩形状の画素電極19が設けられており、画素電極19と、走査線18a、データ線16との間に、TFT60が配設されている。TFT60は、半導体層33と、半導体層33の下層側(基板側)に設けられたゲート電極80と、半導体層33の上層側に設けられたソース電極34と、ドレイン電極35とを備えて構成されている。半導体層33とゲート電極80とが対向する領域には、TFT60のチャネル領域が形成されており、その両側の半導体層には、ソース領域、及びドレイン領域が形成されている。
ゲート電極80は、走査線18aの一部をデータ線16の延在方向に分岐して形成されており、その先端部において、半導体層33と図示略の絶縁膜(ゲート絶縁膜)を介して紙面垂直方向で対向している。ソース電極34は、データ線16の一部を走査線18aの延在方向に分岐して形成されており、半導体層33(ソース領域)と電気的に接続されている。ドレイン電極35の一端(図示左端)側は、前記半導体層33(ドレイン領域)と電気的に接続されており、ドレイン電極35の他端(図示右端)側は画素電極19と電気的に接続されている。
前記構成のもとTFT60は、走査線18aを介して入力されるゲート信号により所定期間だけオン状態とされることで、データ線16を介して供給される画像信号を、所定のタイミングで液晶に対して書き込むスイッチング素子として機能するようになっている。
図4は、図3のB−B’線に沿うTFTアレイ基板10の要部断面構成図である。図4に示すようにTFTアレイ基板10は、本発明に係るTFT60をガラス基板Pの内面側(図示上面側)に形成し、さらに画素電極19を形成して構成されたものである。ガラス基板P上には、一部が開口された第1バンクB1が形成され、このバンクB1の開口部には、ゲート電極80とこれを覆うキャップ層81とが埋設されている。ここで、これらゲート電極80とキャップ層81とにより、本発明の導電パターン82が構成されている。ゲート電極80は、導電パターン82における導電膜となるもので、ガラス基板P上に、Ag,Cu,Al等の金属材料からなる第1電極層(基体層)80aと、Ni,Ti,W,Mn等の金属材料からなる第2電極層(被覆層)80bとを積層して構成されたものである。キャップ層81は、後述するように、ポリシラザン液、ポリシラン液またはポリシロキサン液のいずれかからなるもので、ポリシロキサンを骨格とする無機質層によって構成されたものである。
第1バンクB1上には第2バンクB2が形成されており、この第2バンクB2には、前記ゲート電極80及びキャップ層81を含む領域を露出させる開口が形成されている。この開口内には、酸化シリコンや窒化シリコン等からなるゲート絶縁膜83が形成されており、このゲート絶縁膜83上であってゲート電極80と平面的に重なる位置に半導体層33が形成されている。半導体層33は、アモルファスシリコン層84と、このアモルファスシリコン層84上に積層されたNシリコン層85とからなる。Nシリコン層85は、アモルファスシリコン層84上で平面的に離間された2つの部位に分割されており、一方のNシリコン層85は、ゲート絶縁膜83上と該Nシリコン層85上とに跨って形成されたソース電極34と電気的に接続され、他方のNシリコン層85は、ゲート絶縁膜83上と該Nシリコン層85とに跨って形成されたドレイン電極35と電気的に接続されている。
ソース電極34とドレイン電極35とは、第2バンクB2の前記開口内に形成された第3バンクB3によって分離されたもので、後述するように第2バンクB2と第3バンクB3とに区画された領域内に、後述するように液滴吐出法で形成されたものである。また、ソース電極34及びドレイン電極35上には、前記の開口内を埋めるように絶縁材料86が配置されている。この絶縁材料86には、コンタクトホール87が形成されており、このコンタクトホール87を介して、第2バンクB2及び絶縁材料86上に形成された画素電極19が、ドレイン電極35に導通させられている。そして、このような構成のもとに、本発明に係るTFT60が形成されている。
なお、図3に示したように、データ線16とソース電極34、及び走査線18aとゲート電極80とは、それぞれ一体に形成されているので、データ線16はソース電極34と同様に絶縁材料86で覆われた構造となっており、走査線18aはゲート電極80と同様にキャップ層81に覆われた構造となっている。
また、実際には、画素電極19、及び第2バンクB2、第3バンクB3、絶縁材料86の表面上には、液晶の初期配向状態を制御するための配向膜が形成されており、ガラス基板Pの外面側には、液晶層に入射する光の偏光状態を制御するための位相差板や偏光板が設けられている。さらに、TFTアレイ基板10の外側(パネル背面側)には、透過型ないし半透過反射型の液晶表示装置の場合の照明手段として用いられるバックライトが設けられている。
対向基板25については、詳細な図示は省略するが、ガラス基板Pと同様の基板の内面(TFTアレイ基板との対向面)側に、図3に示した着色部22R、22G、22Bを配列形成してなるカラーフィルタ層と、平面ベタ状の透光性導電膜からなる対向電極とを積層した構成を備えている。また、前記対向電極上にTFTアレイ基板と同様の配向膜が形成されており、基板外面側には、必要に応じて位相差板や偏光板が配設されたものとなっている。
また、TFTアレイ基板10と対向基板25との間に封止された液晶層は、主として液晶分子で構成されている。この液晶層を構成する液晶分子としては、ネマチック液晶、スメクチック液晶など配向し得るものであればいかなる液晶分子を用いても構わないが、TN型液晶パネルの場合、ネマチック液晶を形成させるものが好ましく、例えば、フェニルシクロヘキサン誘導体液晶、ビフェニル誘導体液晶、ビフェニルシクロヘキサン誘導体液晶、テルフェニル誘導体液晶、フェニルエーテル誘導体液晶、フェニルエステル誘導体液晶、ビシクロヘキサン誘導体液晶、アゾメチン誘導体液晶、アゾキシ誘導体液晶、ピリミジン誘導体液晶、ジオキサン誘導体液晶、キュバン誘導体液晶等が挙げられる。
以上の構成を備えた本実施形態の液晶表示装置100は、バックライトから入射した光を、電圧印加により配向状態を制御された液晶層で変調することで、任意の階調表示を行えるようになっている。また各ドットに着色部22R、22G、22Bが設けられているので、各画素毎に3原色(R,G,B)の色光を混色して任意のカラー表示を行えるようになっている。
(薄膜トランジスタの製造方法)
次に、前記TFT60の製造方法を基に、本発明の薄膜トランジスタの製造方法の一実施形態を説明する。前記TFT60においては、ゲート電極80、ソース電極34、ドレイン電極35を、液滴吐出法を用いてパターン形成するとともに、特にキャップ層81及び第2バンクB2についても、液滴吐出法を用いて形成している。
[液滴吐出装置]
まず、本実施形態の製造方法において用いられる、液滴吐出装置について説明する。本製造方法では、液滴吐出装置に備えられた液滴吐出ヘッドのノズルから、導電性微粒子や他の機能材料を含むインク(機能液)を液滴状に吐出し、薄膜トランジスタを構成する各構成要素を形成するものとしている。本実施形態で用いる液滴吐出装置としては、図5に示した構成のものを採用することができる。
図5(a)は、本実施形態で用いる液滴吐出装置IJの概略構成を示す斜視図である。
液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド301と、X軸方向駆動軸304と、Y軸方向ガイド軸305と、制御装置CONTと、ステージ307と、クリーニング機構308と、基台309と、ヒータ315とを備えている。
ステージ307は、この液滴吐出装置IJによりインク(機能液)を設けられる基板Pを支持するものであって、基板Pを基準位置に固定する不図示の固定機構を備えている。
液滴吐出ヘッド301は、複数の吐出ノズルを備えたマルチノズルタイプの液滴吐出ヘッドであり、長手方向とY軸方向とを一致させている。複数の吐出ノズルは、液滴吐出ヘッド301の下面にY軸方向に並んで一定間隔で設けられている。液滴吐出ヘッド301の吐出ノズルからは、ステージ307に支持されている基板Pに対して、前述したインク(機能液)が吐出されるようになっている。
X軸方向駆動軸304には、X軸方向駆動モータ302が接続されている。X軸方向駆動モータ302はステッピングモータ等であり、制御装置CONTからX軸方向の駆動信号が供給されると、X軸方向駆動軸304を回転させる。X軸方向駆動軸304が回転すると、液滴吐出ヘッド301はX軸方向に移動する。
Y軸方向ガイド軸305は、基台309に対して動かないように固定されている。ステージ307は、Y軸方向駆動モータ303を備えている。Y軸方向駆動モータ303はステッピングモータ等であり、制御装置CONTからY軸方向の駆動信号が供給されると、ステージ307をY軸方向に移動する。
制御装置CONTは、液滴吐出ヘッド301に液滴の吐出制御用の電圧を供給する。また、X軸方向駆動モータ302に液滴吐出ヘッド301のX軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を、Y軸方向駆動モータ303にステージ307のY軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を供給する。
クリーニング機構308は、液滴吐出ヘッド301をクリーニングするものである。クリーニング機構308には、図示しないY軸方向の駆動モータが備えられている。このY軸方向の駆動モータの駆動により、クリーニング機構は、Y軸方向ガイド軸305に沿って移動する。クリーニング機構308の移動も、制御装置CONTによって制御されるようになっている。
ヒータ315は、ここではランプアニールにより基板Pを熱処理する手段であり、基板P上に塗布された液体材料に含まれる溶媒の蒸発及び乾燥を行う。このヒータ315の電源の投入及び遮断も制御装置CONTにより制御される。
液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド301と基板Pを支持するステージ307とを相対的に走査しつつ基板Pに対して液滴を吐出する。ここで、以下の説明において、X軸方向を走査方向、X軸方向と直交するY軸方向を非走査方向とする。したがって、液滴吐出ヘッド301の吐出ノズルは、非走査方向であるY軸方向に一定間隔で並んで設けられている。なお、図5(a)では、液滴吐出ヘッド301は、基板Pの進行方向に対し直角に配置されているが、液滴吐出ヘッド301の角度を調整し、基板Pの進行方向に対して交差させるようにしてもよい。このようにすれば、液滴吐出ヘッド301の角度を調整することで、ノズル間のピッチを調節することができる。また、基板Pとノズル面との距離を任意に調節できるようにしてもよい。
図5(b)は、ピエゾ方式によるインクの吐出原理を説明するための液滴吐出ヘッドの概略構成図である。
図5(b)において、インク(機能液)を収容する液体室321に隣接してピエゾ素子322が設置されている。液体室321には、インクを収容する材料タンクを含むインク供給系323を介してインクが供給される。ピエゾ素子322は駆動回路324に接続されており、この駆動回路324を介してピエゾ素子322に電圧を印加し、ピエゾ素子322を変形させて液体室321を弾性変形させる。そして、この弾性変形時の内容積の変化によってノズル325から液体材料が吐出されるようになっている。
この場合、印加電圧の値を変化させることにより、ピエゾ素子322の歪み量を制御することができる。また、印加電圧の周波数を変化させることにより、ピエゾ素子322の歪み速度を制御することができる。ピエゾ方式による液滴吐出は材料に熱を加えないため、材料の組成に影響を与えにくいという利点を有する。
[インク(機能液)]
ここで、本実施形態の製造方法において、前記ゲート電極80、ソース電極34、ドレイン電極35等の導電パターンの形成に用いられる、インク(機能液)について説明する。
本実施形態で用いられる導電パターン用のインク(機能液)は、導電性微粒子を分散媒に分散させた分散液、若しくはその前駆体からなるものである。導電性微粒子として、例えば金、銀、銅、パラジウム、ニオブ及びニッケル等を含有する金属微粒子の他、これらの前駆体、合金、酸化物、並びに導電性ポリマーやインジウム錫酸化物等の微粒子などが用いられる。これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の粒径は1nm〜0.1μm程度であることが好ましい。0.1μmより大きいと、液体吐出ヘッド301のノズルに目詰まりが生じるおそれがあるだけでなく、得られる膜の緻密性が悪化する可能性がある。また、1nmより小さいと、導電性微粒子に対するコーティング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。
分散媒としては、前記の導電性微粒子を分散できるもので、凝集を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を例示できる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、また液滴吐出法(インクジェット法)への適用の容易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、より好ましい分散媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。
前記導電性微粒子の分散液の表面張力は0.02N/m〜0.07N/mの範囲内であることが好ましい。インクジェット法にて液体を吐出する際、表面張力が0.02N/m未満であると、インク組成物のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲りが生じやすくなり、0.07N/mを超えるとノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量や、吐出タイミングの制御が困難になる。表面張力を調整するため、前記分散液には、基板との接触角を大きく低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加するとよい。ノニオン系表面張力調節剤は、液体の基板への濡れ性を向上させ、膜のレベリング性を改良し、膜の微細な凹凸の発生などの防止に役立つものである。前記表面張力調節剤は、必要に応じて、アルコール、エーテル、エステル、ケトン等の有機化合物を含んでもよい。
前記分散液の粘度は1mPa・s〜50mPa・sであることが好ましい。インクジェット法を用いて液体材料を液滴として吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合にはノズル周辺部がインクの流出により汚染されやすく、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となるだけでなく、液滴の吐出量が減少する。
また、特にキャップ層81及び第2バンクB2の形成に用いられるインクとしては、例えばポリシラザン液が用いられる。このポリシラザン液は、固形分としてポリシラザンを主成分とするもので、例えばポリシラザンと光酸発生剤とを含む感光性ポリシラザン液が用いられる。この感光性ポリシラザン液は、ポジ型レジストとして機能するようになるもので、露光処理と現像処理とによって直接パターニングすることができるものである。なお、このような感光性ポリシラザンとしては、例えば特開2002−72504号公報に記載された感光性ポリシラザンを例示することができる。また、この感光性ポリシラザン中に含有される光酸発生剤についても、特開2002−72504号公報に記載されたものが用いられる。
このようなポリシラザンは、例えばポリシラザンが以下の化学式(1)に示すポリメチルシラザンである場合、後述するように加湿処理を行うことで化学式(2)または化学式(3)に示すように一部加水分解し、さらに3500℃未満の加熱処理を行うことにより、化学式(4)〜化学式(6)に示すように縮合してポリメチルシロキサン[−(SiCH1.5)n−]となる。また、化学式では示さないものの、350℃以上の加熱処理を行うと、側鎖のメチル基の脱離が起こり、特に400℃から450℃で加熱処理を行うと、側鎖のメチル基がほぼ脱離してポリシロキサンとなる。なお、化学式(2)〜化学式(6)においては、反応機構を説明するため、化学式を簡略化して化合物中の基本構成単位(繰り返し単位)のみを示している。
このようにして形成されるポリメチルシロキサンまたはポリシロキサンは、無機質であるポリシロキサンを骨格としているので、例えば液滴吐出法で配置され、さらに焼成されて形成された金属層に比べ、十分に緻密性を有するものとなる。したがって、形成される層(膜)表面の平坦性についても、良好なものとなる。また、熱処理に対して高い耐性を有することから、バンク材料としても好適なものとなる。
・化学式(1);−(SiCH(NH)1.5)n−
・化学式(2);SiCH(NH)1.5+H
→SiCH(NH)(OH)+0.5NH
・化学式(3);SiCH(NH)1.5+2H
→SiCH(NH)0.5(OH)+NH
・化学式(4);SiCH(NH)(OH)+SiCH(NH)(OH)+H
→2SiCH1.5+2NH
・化学式(5);SiCH(NH)(OH)+SiCH(NH)0.5(OH)
→2SiCH1.5+1.5NH
・化学式(6);SiCH(NH)0.5(OH)+SiCH(NH)0.5(OH)
→2SiCH1.5+NH+H
[TFTアレイ基板の製造方法]
以下、TFT60の製造方法を含む、TFTアレイ基板10の各製造工程について、図6から図8を参照して説明する。なお、図6から図8は、本実施形態の製造方法における一連の工程を示す断面工程図である。
<ゲート電極形成工程>
図6の各図に示すように、基体として無アルカリガラス等からなるガラス基板Pを用意し、その一面側に第1バンクB1を形成した後、この第1バンクB1に形成した開口部30に対し、所定のインク(機能液)を滴下することで、開口部30内にゲート電極80を形成する。このゲート電極形成工程は、バンク形成工程と、撥液化処理工程と、第1電極層形成工程と、第2電極層形成工程と、焼成工程と、を含むものとなっている。
{第1バンク形成工程}
まず、ゲート電極80(及び走査線18a)をガラス基板上に所定パターンで形成するために、図6(a)に示すように、ガラス基板P上に所定パターンの開口部30を有する第1バンクB1を形成する。この第1バンクB1は、基板面を平面的に区画する仕切部材であり、このバンクの形成にはフォトリソグラフィ法や印刷法等、任意の方法を用いることができる。例えば、フォトリソグラフィ法を使用する場合は、スピンコート、スプレーコート、ロールコート、ダイコート、ディップコート等所定の方法で、ガラス基板P上に形成するバンクの高さに合わせてアクリル樹脂等の有機系感光性材料を塗布して感光性材料層を形成する。そして、形成したいバンク形状に合わせて感光性材料層に対して紫外線を照射することで、ゲート電極用の開口部30を備えた第1バンクB1を形成する。
また、この第1バンクB1については、前記の感光性ポリシラザン液を用い、これをスピンコート法等で塗布した後、露光・現像処理し、さらに焼成処理を行うことで形成してもよい。さらには、ポリシラザン液を液滴吐出法によって選択的に配し、さらに焼成処理を行うことにより、直接バンク形状にパターニングしてもよい。
{撥液化処理工程}
次に、第1バンクB1に対して撥液化処理を行い、その表面に撥液性を付与する。撥液化処理としては、例えば大気雰囲気中でテトラフルオロメタンを処理ガスとするプラズマ処理法(CFプラズマ処理法)を採用することができる。CFプラズマ処理の条件は、例えばプラズマパワーが50kW〜1000kW、4フッ化メタンガス流量が50ml/min〜100ml/min、プラズマ放電電極に対する基板搬送速度が0.5mm/sec〜1020mm/sec、基板温度が70℃〜90℃である。なお、処理ガスとしては、テトラフルオロメタン(四フッ化炭素)に限らず、他のフルオロカーボン系のガスを用いることもできる。
このような撥液化処理を行うことにより、第1バンクB1には、これを構成するアルキル基などにフッ素基が導入され、高い撥液性が付与される。
また、前記撥液化処理に先立って、開口部30の底面に露出されたガラス基板Pの表面を清浄化する目的で、Oプラズマを用いたアッシング処理やUV(紫外線)照射処理を行っておくことが好ましい。この処理を行うことで、ガラス基板P表面のバンクの残渣を除去することができ、撥液化処理後の第1バンクB1に対する接触角と該基板表面に対する接触角との差を大きくすることができ、後段の工程で開口部30内に配される液滴を正確に開口部30の内側に閉じ込めることができる。また、第1バンクB1がアクリル樹脂やポリイミド樹脂からなるものである場合、CFプラズマ処理に先立って第1バンクB1をOプラズマに曝しておくと、よりフッ素化(撥液化)されやすくなるという性質があるので、第1バンクB1をこれらの樹脂材料で形成している場合には、CFプラズマ処理に先立ってOアッシング処理を施すことが好ましい。
前記Oアッシング処理は、具体的には、基板Pに対しプラズマ放電電極からプラズマ状態の酸素を照射することで行う。処理条件としては、例えばプラズマパワーが50W〜1000W、酸素ガス流量が50ml/min〜100ml/min、プラズマ放電電極に対する基板Pの板搬送速度が0.510mm/sec〜10mm/sec、基板温度が70℃〜90℃である。
なお、第1バンクB1に対する撥液化処理(CFプラズマ処理)は、先の残渣処理で親液化された基板P表面に対して多少は影響があるものの、特に基板Pがガラス等からなる場合には、撥液化処理によるフッ素基の導入が起こりにくいため、基板Pの親液性、すなわち濡れ性が実質上損なわれることはない。また、第1バンクB1については、撥液性を有する材料(例えばフッ素基を有する樹脂材料)によって形成することにより、その撥液処理を省略するようにしてもよい。
{第1電極層形成工程}
次に、開口部30に対して、液滴吐出装置IJの液滴吐出ヘッド301から第1電極層形成用インク(図示せず)を滴下する。ここでは、導電性微粒子としてAg(銀)を用い、溶媒(分散媒)としてジエチレングリコールジエチルエールを用いたインクを吐出配置する。このとき、第1バンクB1の表面には撥液性が付与されており、開口部30の底面部の基板表面には親液性が付与されているので、吐出された液滴の一部が第1バンクB1に載っても、バンク表面で弾かれて開口部30内に滑り込むようになっている。
次いで、電極形成用インクからなる液滴を吐出した後、分散媒の除去のため、必要に応じて乾燥処理を行う。乾燥処理は、例えば基板Pを加熱する通常のホットプレート、電気炉などによる加熱処理によって行うことができる。本実施形態では、例えば180℃で60分間程度の加熱を行う。この加熱は窒素ガス雰囲気下など、必ずしも大気中で行う必要はない。
また、この乾燥処理は、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザ、アルゴンレーザ、炭酸ガスレーザ、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W〜5000Wの範囲のものが用いられるが、本実施形態では100W〜1000Wの範囲で十分である。この中間乾燥工程を行うことにより、図6(b)に示すように、固体の第1電極層80aが形成される。
{第2電極層形成工程}
次に、液滴吐出装置による液滴吐出法を用いて、第2電極層形成用インク(図示せず)を、第1バンクB1の開口部30に配置する。ここでは、導電性微粒子としてNi(ニッケル)を用い、溶媒(分散媒)として水およびジエタノールアミンを用いたインク(液体材料)を吐出配置する。このとき、第1バンクB1の表面には撥液性が付与されており、開口部30の底面部の基板表面には親液性が付与されているので、吐出された液滴の一部が第1バンクB1に載っても、バンク表面で弾かれて開口部30内に滑り込むようになっている。ただし、開口部30の内部に先に形成されている第1電極層80aの表面は、本工程で滴下するインクに対して高い親和性を有しているとは限らないため、インクの滴下に先立って、第1電極層80a上にインクの濡れ性を改善するための中間層を形成してもよい。この中間層は、インクを構成する分散媒の種類に応じて適宜選択されるが、本実施形態のようにインクが水系の分散媒を用いている場合には、例えば酸化チタンからなる中間層を形成しておけば、中間層表面で極めて良好な濡れ性が得られる。
液滴を吐出した後、分散媒の除去のため、必要に応じて乾燥処理をする。乾燥処理は、例えば基板Pを加熱する通常のホットプレート、電気炉などによる加熱処理によって行うことができる。処理条件は、例えば加熱温度180℃、加熱時間60分間程度である。この加熱についても、窒素ガス雰囲気下など、必ずしも大気中で行う必要はない。
また、この乾燥処理は、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、先の第1電極層形成工程後の中間乾燥工程で挙げたものを用いることができる。また加熱時の出力も同様に100W〜1000Wの範囲とすることができる。この中間乾燥工程を行うことにより、図6(c)に示すように、第1電極層80a上に固体の第2電極層80bが形成される。
{焼成工程}
吐出工程後の乾燥膜については、導電性微粒子間の電気的接触を向上させるため、分散媒を完全に除去する必要がある。また、液中での分散性を向上させるために有機物などのコーティング剤が導電性微粒子の表面にコーティングされている場合には、このコーティング剤も除去する必要がある。そのため、吐出工程後の基板には熱処理及び/又は光処理を施す。
この熱処理及び/又は光処理は通常大気中で行うが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行うこともできる。熱処理及び/又は光処理の処理温度は、分散媒の沸点(蒸気圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分散性や酸化性等の熱的挙動、コーティング剤の有無や量、基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定されるが、係る構成でも、前記第1電極層80a及び第2電極層80bが先に挙げた材料を用いて形成されているので、250℃以下の焼成温度とすることができる。
ただし、本工程では、基板P上にまだ半導体層を形成していないので、第1バンクB1の耐熱温度の範囲内で焼成温度を高めることができ、例えば250℃以上、あるいは300℃程度の焼成温度とすることで、さらに良好な導電性を具備した金属配線を形成することができる。具体的には、前述したようにポリシラザン液を用いて、ポリシロキサンを骨格とする無機質層からなる第1バンクB1を形成した場合には、焼成温度を250℃以上とすることができる。
以上の工程により、吐出工程後の乾燥膜は微粒子間の電気的接触が確保されて導電性膜に変換され、図6(c)に示したように、第1電極層80aと第2電極層80bとが積層されてなるゲート電極80が形成される。また、図3に示したように、ゲート電極80と一体の走査線18aも前記工程によってガラス基板P上に形成される。
ここで、このように液滴吐出法で各インク(機能液)を配置した後、乾燥・焼成処理を行ってゲート電極80を形成すると、インク中の液分が除去されることにより、形成された各電極層80a、80bからなるゲート電極80は第1バンクB1の高さに比べ格段に低く形成されてしまう。例えば、第1バンクB1の高さを2μmとすると、電極層80a、80bからなる導電層は0.7μm程度となってしまう。したがって、この第1バンクB1の開口部30には、十分に埋められないことで凹部30aが形成されてしまう。
なお、前記各工程では、Agからなる第1電極層80aと、Niからなる第2導電層80bとを形成し、これら第1電極層80aと第2電極層80bとの積層体によってゲート電極80を形成しているが、第1電極層80aについては、Ag以外の金属、例えばCuやAl、あるいはこれらの金属を主成分とする合金で形成してもよい。また、第2金属層80bについても、Ni以外の金属、例えばTiやW、Mn、あるいはこれらの金属を主成分とする合金で形成してもよい。さらに、第1電極層80aについて、密着層として機能するMnやTi、W等を用い、第2金属層80bについて、主導電層として機能するAgやCu、Al等を用いてもよい。また、電極層を三層以上積層してゲート電極80を形成してもよく、もちろん、単一の電極層によってゲート電極80を形成してもよい。
<キャップ層及び第2バンクの形成工程>
次に、前記ゲート電極80を覆うようにして、前記凹部30a内に液滴吐出ヘッド301からインクとしてポリシラザン液を吐出し配置するとともに、前記第1バンクB1上の所定位置に、液滴吐出ヘッド301から前記インク(ポリシラザン液)を吐出し配置する。なお、ポリシラザン液からなるインクとしては、前述したポリシラザンを主成分とするものが用いられる。また、第1バンクB1上の所定位置とは、ソース電極34及びドレイン電極35を形成するための領域を区画する位置であり、第2バンクB2を形成するための領域である。
ここで、凹部30a内へのポリシラザン液の吐出と、前記所定位置へのポリシラザン液の吐出については、いずれも液滴吐出ヘッド301を用いた液滴吐出法で行うことから、一連の処理でそれぞれに打ち分けることができる。また、単に吐出位置を打ち分けるだけでなく、それぞれの吐出量についても打ち分けることができる。すなわち、凹部30a内に配するポリシラザン液の量と、第1バンクB1上に配するポリシラザン液の量とをそれぞれ異ならせ、得られるキャップ層81と第2バンクB2との膜厚を、それぞれ所望の膜厚となるようにすることができる。
このようにして、凹部30a内と第1バンクB1上とにそれぞれポリシラザン液を配したら、得られたポリシラザン薄膜を、必要に応じ例えばホットプレート上にて110℃で1分程度プレベークする。
次いで、例えば300℃で60分程度焼成処理を行うことにより、図6(d)に示すようにキャップ層81と第2バンクB2とを同時に形成する。ここで、インクとしてのポリシラザン液として、前述した、ポリシラザンと光酸発生剤とを含む感光性ポリシラザン液を用いた場合には、焼成処理に先立ち、全面露光処理及び加湿処理を行うようにしてもよい。このような処理を行うことで、前記化学式(1)で示したようなポリシラザンから、化学式(4)〜(6)に示したようなポリメチルシロキサンに容易に変化させることが可能となる。
なお、図6(d)では、キャップ層81と第2バンクB2とが分離されている状態を示したが、必ずしもキャップ層81と第2バンクB1とは分離されている必要はなく、例えば図6(d)中二点鎖線で示すように、第1バンクB1の開口部30(凹部30a)近傍を部分的に覆うことにより、キャップ層81と第2バンクB1とが連続するように形成してもよい。キャップ層81については、前記凹部30aを良好に埋め込んで凹部30aを無くすべく、その上面が、第1バンクB1の上面とほぼ同じ高さになるように形成するのが好ましい。しかし、単に凹部30a内にポリシラザン液を配しただけでは、乾燥・焼成処理を行うことで前述したように膜厚が目減りし、結果として凹部30aが良好に埋め込まれなくなってしまう。そこで、単に凹部30a内を充填するだけでなく、ある程度凹部30a内から溢れさせ、その近傍部にもポリシラザン液が配されるようにしておく。このようにすることで、乾燥・焼成処理後、前記の二点鎖線で示したように、キャップ層81の一部が第1バンクB1上に薄膜として残るものの、凹部30aを良好に埋め込むことができる。
このようにして形成されたキャップ層81は、無機質であるポリシロキサンを骨格とした骨格構造を有するものとなるので、十分な緻密性を有するものとなり、したがってその表面の平坦性も、前記ゲート電極80表面の平坦性に比べ格段に良好となる。また、このキャップ層81やこれと同時に形成された第2バンクB2は、無機質であるポリシロキサンを骨格とすることにより、例えば有機材料からなるバンクに比べ、耐熱性が格段に優れたものとなる。なお、このようにして前記ゲート電極80を覆うキャップ層81を形成することにより、これらゲート電極80とキャップ層81とにより、本発明の導電パターン82が得られる。
<ゲート絶縁膜形成工程>
次に、図7(a)に示すように前記第2バンクB2に区画された領域内に、窒化珪素からなるゲート絶縁膜83を形成する。このゲート絶縁膜83は、例えばプラズマCVD法により全面成膜した後、フォトリソグラフィ法により適宜パターニングすることで形成することができる。ここで、前述したようにキャップ層81によって凹部30aを良好に埋め込み、これによってゲート電極80の直上部分での段差を無くしていいることから、ゲート絶縁膜83や後述する半導体層33についての成膜性やパターニング性が良好になっている。CVD工程において用いる原料ガスとしては、モノシランと一酸化二窒素との混合ガスや、TEOS(テトラエトキシシラン、Si(OC)と酸素、ジシランとアンモニア等が好適で、形成するゲート絶縁膜83の膜厚は150nm〜400nm程度である。なお、成膜した窒化珪素についてのパターニングは、必ずしも行う必要はなく、第2バンクB2上にも窒化珪素膜が形成された状態のままであってもよい。
<半導体層形成工程>
次に、図7(b)に示す半導体層33をゲート絶縁膜83上に形成する。この半導体層33は、ゲート絶縁膜83を形成した基板Pの全面に、150nm〜250nm程度の膜厚のアモルファスシリコン膜と、膜厚50nm〜100nm程度のNシリコン膜とをプラズマCVD法等により積層形成し、フォトリソグラフィ法により所定形状にパターニングすることで得られる。アモルファスシリコン膜の形成工程で用いる原料ガスとしては、ジシランやモノシランが好適である。続くNシリコン膜の形成工程では、前記アモルファスシリコン膜の形成で用いた成膜装置に、Nシリコン層形成用の原料ガスを導入して成膜を行うことができる。
その後、前記アモルファスシリコン膜およびNシリコン膜を、フォトリソグラフィ法により図7(b)に示した形状にパターニングすることで、ゲート絶縁膜83上に所定平面形状のアモルファスシリコン層84とNシリコン層85とが積層された半導体層33が得られる。パターニングに際しては、Nシリコン膜の表面に、図示の半導体層33の側断面形状と同様の略凹形のレジストを選択配置し、係るレジストをマスクにしてエッチングを行う。このようなパターニング法によりゲート電極80と平面的に重なる領域にてNシリコン層85が選択的に除去されて2つの領域に分割され、これらのNシリコン層85、85が、それぞれソースコンタクト領域及びドレインコンタクト領域を形成する。
次に、図7(c)に示すように、前記の2つの領域に分割されたNシリコン層85、85間上に絶縁材料からなる第3バンクB3を形成し、これらNシリコン層85、85間を電気的にも分離する。この第3バンクB3についても、前記第2バンクB2と同様に、液滴吐出ヘッド301からポリシラザン液(インク)を選択的に吐出配置し、さらに乾燥・焼成処理を行うことで形成する。このようにして形成された第3バンクB3は、前記第2バンクB2とともに、ソース電極34の形成領域、ドレイン電極35の形成領域を区画するものとなる。
<電極形成工程>
次いで、半導体層33が形成されたガラス基板P上に、図4に示したソース電極34及びドレイン電極35を形成する。
{撥液化処理工程}
まず、前記の第2バンクB2、第3バンクB3に対して撥液化処理を行い、その表面に撥液性を付与する。撥液化処理としては、例えば大気雰囲気中でテトラフルオロメタンを処理ガスとするプラズマ処理法(CFプラズマ処理法)を採用することができる。
{電極膜形成工程}
次に、図4に示したソース電極34、ドレイン電極35を形成するためのインク(機能液)を、前記液滴吐出装置IJを用いて第2バンク部B2と第3バンク部B3とに囲まれた領域に塗布する。ここでは、導電性微粒子として銀を用い、溶媒(分散媒)としてジエチレングリコールジエチルエーテルを用いたインクを吐出する。このようにして液滴を吐出した後、分散媒の除去のため、必要に応じて乾燥処理をする。乾燥処理は、例えば基板Pを加熱する通常のホットプレート、電気炉などによる加熱処理によって行うことができる。本実施形態では、例えば180℃加熱を60分間程度行う。この加熱はN雰囲気下など、必ずしも大気中で行う必要はない。
また、この乾燥処理は、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、先の第1電極層形成工程後の中間乾燥工程で挙げたものを用いることができる。また加熱時の出力も同様に100W〜1000Wの範囲とすることができる。
{焼成工程}
吐出工程後の乾燥膜は、微粒子間の電気的接触をよくするために、分散媒を完全に除去する必要がある。また、導電性微粒子の表面に分散性を向上させるために有機物などのコーティング剤がコーティングされている場合には、このコーティング剤も除去する必要がある。そのため、吐出工程後の基板Pに、熱処理及び/又は光処理を施す。この熱処理及び/又は光処理については、前記ゲート電極80の形成の際の焼成処理条件と同様にして行うことができる。
このような工程により、吐出工程後の乾燥膜は微粒子間の電気的接触が確保されて導電性膜に変換され、図8(a)に示したように、一方のNシリコン層85に接続し導通するソース電極34と、他方のNシリコン層85に接続し導通するドレイン電極35とが形成される。
次に、第2バンクB2と第3バンクB3とによって区画され、ソース電極34及びドレイン電極35が形成された凹部(開口)内に、図8(b)に示すように該凹部(開口)を埋めるようにして絶縁材料86を配置する。
次いで、図8(c)に示すようにドレイン電極35側の絶縁材料86にコンタクトホール87を形成する。その後、ITO等からなる透明電極層をスパッタ法や蒸着法等の気相法で形成し、あるいは液滴吐出法等の液相法で形成し、さらに必要に応じてパターニングすることにより、画素電極19を形成する。
以上の工程により、本発明に係るTFT60をガラス基板Pの内面側(図示上面側)に形成し、さらに画素電極19を形成してなる、TFTアレイ基板10が得られる。
本実施形態の製造方法によれば、前記ゲート電極80上を覆うキャップ層81を、ポリシロキサンを骨格とする無機質層で形成するので、この無機質層が骨格構造を有することで十分な緻密性を有するものとなることにより、前記ゲート電極80中における金属元素の拡散をより良好に防止することができる。したがって、TFT60の特性低下を防止してその安定化を図ることができる。
また、前記無機質層からなるキャップ層81が十分な緻密性を有するものとなるので、液滴吐出法で形成されてなる前記ゲート電極80に比べ十分に平坦性を有するものとなる。したがって、このキャップ層81とこれの上に形成されるゲート絶縁膜83との間の界面を十分平坦にすることができ、これによってトランジスタ特性の安定性を向上することができる。
さらに、前記キャップ層80と第2バンクB2とを同じ工程で形成するので、工程を簡略化して生産性を向上することができる。
また、特にゲート電極80を覆ってキャップ層81を形成し、導電パターン82としているので、この導電パターン82が、キャップ層81によって金属の拡散がより良好に防止されたものとなることにより、この導電パターン82を有する素子等における特性の低下を良好に防止することができる。
また、前記のTFTアレイ基板10を備えた液晶表示装置100にあっては、前記TFT60が、その特性低下が防止されて特性の安定化が図られ、さらに生産性も向上しているので、この液晶表示装置100自体も、特性が安定し生産性が向上した良好なものとなる。
なお、本発明の導電パターンの形成方法は、前記TFT60をはじめとして各種のデバイスの製造方法に適用することができる。また、本発明の薄膜トランジスタの製造方法についても、薄膜トランジスタを備えた各種の電気光学装置の製造方法に適用することができる。例えば、液晶装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ表示装置等の薄膜トランジスタを形成する際に好適に採用することができる。
(電子機器)
図9は、本発明に係る電子機器の一例を示す斜視図である。この図に示す携帯電話1300は、本発明の液晶表示装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。
なお、前記実施形態の電気光学装置は、前記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、映像モニタ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができる。
このような電子機器は、前記電気光学装置が、特性が安定し生産性が向上した良好なものとなるので、この電子機器自体も良好なものとなる。
実施形態に係る液晶表示装置の等価回路図。 同、全体構成を示す平面図。 同、1画素領域を示す平面構成図。 同、TFTアレイ基板の部分断面構成図。 (a)は液滴吐出装置の一例を示す図、(b)は吐出ヘッドの概略図。 薄膜トランジスタの製造方法を説明するための断面工程図。 薄膜トランジスタの製造方法を説明するための断面工程図。 薄膜トランジスタの製造方法を説明するための断面工程図。 電子機器の一例を示す斜視構成図。
符号の説明
P…ガラス基板(基板)、33…半導体層、34…ソース電極、35…ドレイン電極、60…TFT(薄膜トランジスタ)、80…ゲート電極(導電膜)、80a…第1電極層、80b…第2電極層、81…キャップ層(無機質層)、82…導電パターン、83…ゲート絶縁膜、84…アモルファスシリコン層、85…Nシリコン層、B1…第1バンク(バンク)、B2…第2バンク、B3…第3バンク、100…液晶表示装置(電気光学装置)

Claims (4)

  1. 基板上に、ゲート電極と、半導体層と、該半導体層に接続するソース電極及びドレイン電極と、を形成する薄膜トランジスタの製造方法において、
    前記基板上に前記ゲート電極の形成領域に対応した第1バンクを形成する工程と、
    前記第1バンクによって区画された領域に導電性材料を含有してなる機能液を液滴吐出法で配置する工程と、
    配置した前記機能液上にポリシラザン液、ポリシラン液またはポリシロキサン液のいずれかを液滴吐出法で配置するとともに、前記第1バンク上の所定位置に、ポリシラザン液、ポリシラン液またはポリシロキサン液のいずれかを液滴吐出法で配置する工程と、
    前記ポリシラザン液、ポリシラン液またはポリシロキサン液のいずれかを焼成することにより、前記機能液からなるゲート電極上を覆うキャップ層を、ポリシロキサンを骨格とする無機質層で形成するとともに、前記ソース電極及びドレイン電極の形成領域に対応した第2バンクを、ポリシロキサンを骨格とする無機質層で形成する工程と、
    前記第2バンクによって区画された領域内の前記キャップ層上に絶縁膜を介して半導体層を形成する工程と、
    前記第2バンクによって区画された領域に導電性材料を含有してなる機能体を液滴吐出法で配置して、前記半導体層に接続するソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、を備えたことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  2. 前記ゲート電極上を覆うキャップ層を、その上面が前記第1バンクの上面とほぼ同じ高さになるように形成することを特徴とする請求項記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法によって得られた薄膜トランジスタを備えることを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
JP2005140737A 2005-05-13 2005-05-13 薄膜トランジスタの製造方法、電気光学装置、及び電子機器 Expired - Fee Related JP4729975B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005140737A JP4729975B2 (ja) 2005-05-13 2005-05-13 薄膜トランジスタの製造方法、電気光学装置、及び電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005140737A JP4729975B2 (ja) 2005-05-13 2005-05-13 薄膜トランジスタの製造方法、電気光学装置、及び電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006319160A JP2006319160A (ja) 2006-11-24
JP4729975B2 true JP4729975B2 (ja) 2011-07-20

Family

ID=37539554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005140737A Expired - Fee Related JP4729975B2 (ja) 2005-05-13 2005-05-13 薄膜トランジスタの製造方法、電気光学装置、及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4729975B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5329038B2 (ja) * 2006-12-21 2013-10-30 宇部日東化成株式会社 半導体装置及び半導体装置の製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004349640A (ja) * 2003-05-26 2004-12-09 Seiko Epson Corp パターンの形成方法及びデバイスの製造方法、デバイス、電気光学装置及び電子機器
JP2005038895A (ja) * 2003-07-15 2005-02-10 Seiko Epson Corp トランジスタの製造方法、電気光学装置、電子機器

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004349640A (ja) * 2003-05-26 2004-12-09 Seiko Epson Corp パターンの形成方法及びデバイスの製造方法、デバイス、電気光学装置及び電子機器
JP2005038895A (ja) * 2003-07-15 2005-02-10 Seiko Epson Corp トランジスタの製造方法、電気光学装置、電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006319160A (ja) 2006-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100726273B1 (ko) 박막트랜지스터, 전기 광학 장치, 및 전자 기기
JP4254743B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
EP1701206B1 (en) Active matrix substrate, method of manufacturing an active matrix substrate, electro-optical device, and electronic apparatus
KR100801201B1 (ko) 패턴 형성 방법, 막구조체, 전기 광학 장치 및 전자 기기
JP4438685B2 (ja) 透明導電膜とその形成方法、電気光学装置、及び電子機器
KR100807231B1 (ko) 화소 전극과 그 형성 방법, 전기 광학 장치, 및 전자 기기
JP4622955B2 (ja) カラーフィルタ基板の製造方法、カラーフィルタ基板、表示装置
JP2007142022A (ja) 金属配線とその製造方法、薄膜トランジスタ、電気光学装置、及び電子機器
JP4729975B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法、電気光学装置、及び電子機器
JP2007115743A (ja) パターン形成方法、薄膜トランジスタ、及び電子機器
JP2006142147A (ja) 液滴吐出装置の整備方法、液滴吐出装置、電気光学装置、並びに電子機器
JP2006319161A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法、電気光学装置、及び電子機器
JP4892822B2 (ja) 電気光学装置の製造方法
JP2006140316A (ja) 導電膜の形成方法、薄膜トランジスタの製造方法、電気光学装置、及び電子機器
JP2010055106A (ja) 表示装置
JP2007116050A (ja) パターン形成方法、薄膜トランジスタ、及び電子機器
JP2004335852A (ja) 線パターン形成方法、デバイスとその製造方法及び電気光学装置並びに電子機器
JP2007115742A (ja) パターン形成方法、電子デバイス、及び電子機器
JP2007115741A (ja) パターン形成方法、薄膜トランジスタ、及び電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070404

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071121

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20071121

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20071122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110301

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110404

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees