JP4728728B2 - 超音波センサ - Google Patents

超音波センサ Download PDF

Info

Publication number
JP4728728B2
JP4728728B2 JP2005215957A JP2005215957A JP4728728B2 JP 4728728 B2 JP4728728 B2 JP 4728728B2 JP 2005215957 A JP2005215957 A JP 2005215957A JP 2005215957 A JP2005215957 A JP 2005215957A JP 4728728 B2 JP4728728 B2 JP 4728728B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitance
piezoelectric vibrator
ultrasonic sensor
terminal
resonance frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005215957A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007033196A (ja
Inventor
哲男 吉田
努 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumida Corp
Original Assignee
Sumida Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumida Corp filed Critical Sumida Corp
Priority to JP2005215957A priority Critical patent/JP4728728B2/ja
Publication of JP2007033196A publication Critical patent/JP2007033196A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4728728B2 publication Critical patent/JP4728728B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は、空中に超音波を送波し、対象とする物体(target)から反射した超音波を測定することにより、対象物の有無や対象物までの距離を検出する超音波式物体検出装置などに用いられる超音波センサに関し、特に1個の圧電振動子で超音波の送受を行うとともに、低い駆動電圧での超音波の送波が可能な送受兼用の超音波センサに関する。
空中での超音波の送受波に用いられる超音波センサは、一般的に圧電振動子を用いて構成されている(以下、「超音波センサ」を「超音波センサ用圧電振動子」単体を示す場合と、「超音波センサ用圧電振動子」とその駆動回路を含めたものを示す場合とがある)。
図7は、2端子型圧電振動子の構造を示す斜視図である。図7において、2端子型圧電振動子70は、圧電板72を備えていて、圧電板72の一方の面には電極71に接続された端子75が設けられ、他方の面には電極73に金属板74を介して接続された端子76が設けられている。圧電板72は、これら電極71、73を用いて厚さ方向に分極され、この圧電板72と金属板74とによりバイモルフあるいはユニモルフ圧電振動子が構成されている。図7に示されるように圧電振動子の中で、2つの端子75、76を有するものは2端子型圧電振動子と呼ばれる。
図8は、2端子型の圧電振動子の電気的等価回路である。図8において、2端子型圧電振動子の等価回路81は、端子86間に、82で示すインダクタL、83で示す静電容量C及び84で示す抵抗Rからなる直列回路が接続されると共に、振動子固有の制動容量として85で示す静電容量Cdが並列に接続された電気的等価回路で表される。
図9は、2端子型の圧電振動子の入力インピーダンスの周波数特性例である。図9において、91で示す共振周波数fr[Hz] で入力インピーダンスは極小値Zr[Ω]になり、92で示す反共振周波数fa[Hz]で入力インピーダンスは極大値Za[Ω]になる。
ここで、共振周波数frおよび反共振周波数faは、図8の等価回路定数L、C及びCdを用いて、それぞれ数1式及び数2式で与えられる。
Figure 0004728728
Figure 0004728728
このような圧電振動子を用いて空中に超音波を送波したり、空中を伝播した超音波を受波したりして対象物の有無や対象物までの距離を検出する超音波センサにおいては、送波の場合、低い駆動電圧で振動子を励振することが可能な共振周波数frで駆動し、インピーダンスの高い反共振周波数faで受波するのが一般的である。これは、低い電圧にもかかわらず効率よく超音波を送波するとともに、受信感度を高くするためである。
図10、図11は、従来の超音波センサである超音波式物体検出装置の構成原理を示す説明図である。
図10において、送波器側の超音波センサ101と受波器側に別の超音波センサ102を用いる場合を示している。送波器側の超音波センサ101には送波駆動回路103が接続され、受波器側の超音波センサ102には受波駆動回路106が接続される。送波駆動回路103では、電源104から抵抗105を介して送波器側の超音波センサ101に送波駆動電圧が供給され、送波器側の超音波センサ101から物体109に超音波が送波される。
受波駆動回路106では、受波器側の超音波センサ102で物体109からの超音波の反射波が受信され、受波の電圧が抵抗108に対する電圧降下分として出力端子107から出力される。図10に示した構成では、送波に使用する超音波センサ101の共振周波数frと受波に使用する超音波センサ102の反共振周波数faを等しくした2個の超音波センサを用いる必要がある。
図11は1個の超音波センサ111を送波側と受波側の兼用とした場合の構成原理図である。
図11において、送波時に、駆動回路112の電源113から抵抗114を介してトランス115に1次電圧が供給される。そしてトランス115で昇圧された2次電圧が超音波センサ111に送波駆動電圧として供給され、超音波センサ111から物体118に超音波が送波される。受波時には、超音波センサ111で物体118からの超音波の反射波が受波され、受波の電圧が出力端子117から出力される。
図11に示した構成では、1個の超音波センサ111の反共振周波数faで所定の時間だけ超音波を送波し、次のタイミングで同じ超音波センサ111を受波器として使用する方式が採られているが、送波時には駆動回路112により入力インピーダンスが高い反共振周波数で超音波センサ111の圧電振動子を駆動するため、高い駆動電圧が必要となり、昇圧用のトランス115を必要とする。
図11中の116で示すダイオード回路Dは、送波時に駆動回路112から超音波センサ111に大きな駆動電圧が印加されたときは、導通により低インピーダンスとして作用し、受波時に超音波センサ101に反射した超音波により微小電圧が誘起されたときは、非導通により高いインピーダンスとして作用するインピーダンス変化回路である。この第オート回路Dは、ダイオードの非線形性を利用した微小電圧の検出に良く使用される技術である。
これら、図10及び図11に示した構成の欠点を除去し、昇圧用のトランスを必要としないで、しかも1個の超音波センサでの超音波の送受を可能とする超音波センサの技術が特許文献1に開示されている。
図12は、特許文献1に開示されている超音波センサ用の対称3端子型圧電振動子の構造を示す斜視図であり、図13はその超音波センサの動作原理を説明するための電気的等価回路を示す図である。
図12において、超音波センサに用いられる対称3端子型圧電振動子119は、両面に電極121、122、124が形成され、厚さ方向に分極された圧電板123が、これとほぼ同じ外形寸法の金属板125に接合されている。表面の電極121、122は電極ギャップ120により、電極121と電極122に二等分され、圧電板123の金属板125との接合面側の電極124は金属板125と機械的および電気的に接合され共通端子127となっている。また、表面の分割された電極121、122にそれぞれ、入力端子126及び出力端子122を設けている。
図12に示す圧電振動子119は、共通端子127と入力端子126及び出力端子128を有するため対称3端子型圧電振動子と呼ばれ、その電気的等価回路131は、図13に示すように、入力端子対137−138と出力端子対139−140の両端子対間に直列に接続された132で示すインダクタンスL、133で示す静電容量C及び134で示す抵抗Rと、前記入力端子対137−138及び出力端子対139−140それぞれに並列に接続されたほぼ等しい制動容量である135で示す静電容量Cd及び136で示すCd’により表される。
図13に示す等価回路で表される対称3端子型圧電振動子131においては、出力端子対139−140を開放したときの共振周波数と、出力端子対139−140を短絡したときの反共振周波数が等しくなるため、出力端子対139−140を開放したときの共振周波数frで所定の時間だけ超音波センサを駆動して空中に超音波を送波するとともに、次のタイミングで出力端子対139−140を短絡して対象物から反射した超音波を受波するように構成されている。
特開平9−166659号公報(図2,図4)
しかしながら、図12及び図13に示した対称3端子型圧電振動子131を用いる従来の超音波センサは、図11に示すような昇圧トランス115を使用しないで、超音波の送受波が可能であるが、図12及び図13に示すように、予め圧電振動子119を対称3端子構造に設計しておく必要があった。つまり、圧電振動子119の駆動電極の一方を二等分して、3端子構成にしておく必要があった。
従って、送波と受波に別の圧電振動子を用いるように設計された2端子型圧電振動子をそのまま使用することは不可能である。
本発明は、送波用と受波用に別の圧電振動子を用いるように設計された2端子型圧電振動子をそのまま使用することが可能で、しかも1個の圧電振動子で、昇圧トランスを使用しないで、超音波の送受が可能な超音波センサを提供することを目的としている。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の超音波センサは、インダクタンスL、第1の静電容量および抵抗からなる直列回路と、直列回路に並列に接続される第2の静電容量と、を有し、電気的等価回路で表される2端子型圧電振動子と、2端子型圧電振動子に直列に接続される第3の静電容量と2端子型圧電振動子に並列に接続される第4の静電容量と、2端子型圧電振動子に対する第3の静電容量の直列接続又は第4の静電容量の並列接続を切り替える切替部と、切替部の切り替えを制御する制御部と、を備え、切替部によって直列接続又は並列接続が切り替えられる第3の静電量と第4の静電量のうち、第3の静電量のに接続した状態で2端子型圧電振動子を駆動して一定時間だけ超音波を送し、第4の静電量のに接続した状態で対象物から反射した超音波を受波するものである。
本発明によれば、送波と受波に別の圧電振動子を用いるように設計された2端子型圧電振動子の両方をそのまま使用することが可能で、しかも1個の圧電振動子で、昇圧トランスを使用しないで、超音波の送受が可能な超音波センサを提供することができる。
従って、同一仕様の超音波センサに対して、性能、寸法、コストなど、用途に合わせて、送受別タイプの構成にするか、送受兼用タイプの構成にするかの自由度が広がり、結果として、同一仕様の超音波センサの生産量を増やすことが可能となり、量産効果によるコストの削減も可能になる。
以下に、本発明の実施の形態について、適宜、図面を参照しながらその詳細を説明する。
図8に示した2端子型圧電振動子の電気的等価回路81と同様の2端子型圧電振動子の電気的等価回路1を用いて、2端子型圧電振動子1の共振周波数frと反共振周波数faを制御する方法について説明する。
図1は、2端子型圧電振動子に直列に直列静電容量Csを接続した場合の等価回路図であり、図2は、2端子型圧電振動子に並列に並列静電容量Cpを接続した場合の等価回路図である。
図1において、2端子型圧電振動子の等価回路1は、端子7間に、2で示すインダクタL、3で示す静電容量C及び4で示す抵抗Rからなる直列回路が接続されると共に、振動子固有の制動容量として5で示す静電容量Cdが並列に接続された電気的等価回路で表される。
また、この2端子型圧電振動子の等価回路1の端子7と端子8の一方の端子間には、6で示す静電容量Csが直列に接続され、端子7と端子8の他方の端子は共通接続されている。
一方、図2に示すように、この2端子型圧電振動子の等価回路1の端子7間に、11で示す並列容量Cpを並列に接続する回路も考えられる。ここで、図1に示す直列静電容量Cs及び図2に示す並列容量Cpは静電容量を可変することができる構成である。
一般に、共振周波数frは2端子型圧電振動子1などの2端子インピーダンス素子の入力インピーダンスが極小になる周波数で与えられ、反共振周波数faは2端子型圧電振動子1などの2端子インピーダンス素子の入力インピーダンスが極大になる周波数で与えられることが知られている。従って、図1及び図2の等価回路を用いて、入力インピーダンスの周波数特性を計算することにより、それぞれ、2端子型圧電振動子1に直列静電容量Csを付加した場合、及び2端子型圧電振動子1に並列静電容量Cpを付加した場合の共振周波数fr’及び反共振周波数fa’を計算により求めることができる。
表1は、計算に用いた2端子型圧電振動子を用いた超音波センサの共振周波数fr、反共振周波数fa及びその電気的等価回路定数を示している。表1に示すように、共振周波数frは40.0「kHz」、反共振周波数faは41.0「kHz」であり、電気的等価回路定数のLは317[mH]、Cは50[pF]、Rは265[Ω]、Cdは1000[pF]である。
Figure 0004728728
図3は、直列静電容量Csを変化させて計算した入力インピーダンスの周波数特性を示す図である。
図3は、図1における超音波センサの電気的等価回路定数として表1に示した等価回路定数を用い、6で示す直列静電容量Csを変化させて計算した入力インピーダンスの周波数特性を示しており、32で示す共振周波数fr及び31で示す反共振周波数faの変化する様子を知ることができる図である。
図3から、直列静電容量Csの値が1[F]、5000[pF]、3000[pF]、1000[pF]、500[pF]、200[pF]の順に小さくなると、共振周波数frが40.0「kHz」、40.1「kHz」、40.25「kHz」、40.5「kHz」、40.7「kHz」、40.8「kHz」の順に上昇するが、このとき、反共振周波数faは41.0「kHz」からほとんど変化していないことがわかる。
図3の縦軸はインピーダンスの絶対値を示しており、共振周波数frが40.0「kHz」、40.1「kHz」、40.25「kHz」、40.5「kHz」、40.7「kHz」、40.8「kHz」の順に上昇するに従い、共振時のインピーダンスが400[Ω]、500[Ω]、700[Ω]、1000[Ω]、3000[Ω]、9000[Ω]の順に大きくなっている。なお、反共振周波数faのインピーダンスは80000[Ω]からほとんど変化していないことがわかる。
図4は、並列静電容量Cpを変化させて計算した入力インピーダンスの周波数特性を示す図である。
図4は、図2における超音波センサの電気的等価回路定数として表1に示した等価回路定数を用い、並列静電容量Cpを変化させて計算した入力インピーダンスの周波数特性を示しており、共振周波数および反共振周波数の変化する様子を知ることができる図である。
図4から、並列静電容量Cpの値が1000[pF]、1200[pF]、1500[pF]、2000[pF]、3000[pF]、5000[pF]の順に大きくなると、反共振周波数faが41.0「kHz」、40.8「kHz」、40.7「kHz」、40.5「kHz」、40.7「kHz」、40.25「kHz」の順に低下するが、このとき、共振周波数frは、40.0「kHz」からほとんど変化していないことがわかる。
また、図4からわかるように、反共振周波数faが41.0「kHz」、40.8「kHz」、40.7「kHz」、40.5「kHz」、40.7「kHz」、40.25「kHz」の順に低下するに従い、反共振時のインピーダンスが80000[Ω]、70000[Ω]、50000[Ω]、20000[Ω]、8000[Ω]、4000[Ω]の順に小さくなっている。なお、共振周波数frのインピーダンスは300[Ω]からほとんど変化していないことがわかる。
以上のように、図3からわかるように、直列静電容量Csを図1に示した2端子型圧電振動子1に付加することにより共振周波数frを元の値より上昇させるように変化させることができる。そして、図4からわかるように、並列静電容量Cpを図1に示した2端子型圧電振動子1に付加して合成容量を大きくすることにより反共振周波数faを元の値より低下させるように変化させることができる。
2端子型圧電振動子1において、共振周波数frと反共振周波数faの差の周波数を△fとしたとき、△f/frの値は、この圧電振動子の電気−機械変換効率の大きさを示しており、図3の32で示す共振周波数frの上昇変化手段及び図4の41で示す反共振周波数faの低下変化手段により共振周波数frを上昇させたり、反共振周波数faを低下させたりする場合にも、圧電振動子としての特性をできるだけ良くするために、△f/frの値をできるだけ大きく保つことが重要である。
つまり、図3及び図4より、△f/frの値を最も大きくするためには、調整後の共振周波数fr’及びfa’の値を以下の数3式に示すように共振周波数frと反共振周波数faの平均値にするのがよいことがわかる。
Figure 0004728728
そこで、△f/frの値を最も大きくするために最適な直列静電容量Cs及び並列静電容量Cpの値を求める手順を以下に示す。この直列静電容量Cs及び並列静電容量Cpの最適値の設定は、図1に示した2端子型圧電振動子1に対して予め行っておく必要がある。この設定は、各2端子型圧電振動子1に固有のものであるため、各2端子型圧電振動子1毎に行う必要がある。
なお、表1に示した共振周波数fr、反共振周波数fa及びその電気的等価回路定数が共通の2端子型圧電振動子1に対しては、同様の設定が可能となる。この設定は、例えば、設計時、製造時、調整時などに行うことができる。
まず、手順1として、インピーダンスアナライザ等により、2端子圧電振動子1の電気的等価回路定数、L,C,R,Cdを求める。このとき、共振周波数fr,反共振周波数faも同時に求められる。
次に、手順2として、調整後の共振周波数fr’(=調整後の反共振周波数fa’)を数3式により求める。そして、手順3として、図1の回路に手順1で求めた定数を代入し、直列静電容量Csの容量を変えて入力インピーダンスの周波数特性を計算し、入力インピーダンスが極小となる周波数が調整後の共振周波数fr’に等しくなるときの直列静電容量Csの値を求める。
最後に、手順4として、図2の回路に手順1で求めた定数を代入し、並列静電容量Cpの容量を変えて入力インピーダンスの周波数特性を計算し、入力インピーダンスが極大となる周波数が調整後の反共振周波数fa’に等しくなるときの並列静電容量Cpの値を求める。
このようにして容量が設定された直列静電容量Cs及び並列静電容量Cpを図1に示した2端子型圧電振動子1に直列接続又は並列接続されるようにして超音波センサを構成する。
図5は、本発明の実施の形態による超音波センサの構成例を示す回路図である。
図5において、送波側と受波側を兼用とした1個の超音波センサ51と、送波時及び受波時における超音波センサ51の駆動回路52とを有して構成される。超音波センサ51は、図1に示した2端子型圧電振動子1と同様の構成のものである。
駆動回路52は、超音波センサ51に56で示す電源の内部抵抗Roを介して駆動電圧を供給する電源55と、超音波センサ51に対して選択的に直列接続される6で示す直列静電容量Csと、超音波センサ51に対して選択的に並列接続される11で示す並列静電容量Cpと、超音波センサ51に対して直列静電容量Csを直列接続又は短絡を切り替えるための53で示すスイッチSW1と、超音波センサ51に対して並列静電容量Cpを並列接続又は開放を切り替えるための54で示すスイッチSW2とを有して構成される。
また、駆動回路52は、スイッチSW1とスイッチSW2の切り替えを制御する切替制御部57と、2個のダイオードを互いに逆向きに接続して印加電圧によりインピーダンスが変化する58で示すダイオード回路Dと、出力端子59とを有して構成される。
図5において、送波時には駆動回路52では、切替制御部54からの切替制御信号に基づいてスイッチSW1とスイッチSW2とを共にオフにして開放状態に切り替えを制御する。これにより、超音波センサ51に対して直列静電容量Csが直列接続されると共に超音波センサ51に対して並列静電容量Cpの並列接続が開放される状態となる。
これにより、直列静電容量Csを超音波センサ51に対して直列接続することにより図3に示した共振周波数frを元の値より上昇させるように変化させた調整後の共振周波数fr’で超音波60の送波をすることができる。
このとき、電源55から抵抗56を介して超音波センサ51に送波駆動電圧が供給され、超音波センサ51から調整後の共振周波数fr’で物体59に超音波60が送波される。
また、受波時には駆動回路52では、切替制御部57からの切替制御信号に基づいてスイッチSW1とスイッチSW2とを共にオンにして短絡状態に切り替えを制御する。これにより、超音波センサ51に対して直列静電容量Csの直列接続が短絡されると共に超音波センサ51に対して並列静電容量Cpが並列接続される状態となる。
これにより、並列静電容量Cpを超音波センサ51に対して並列接続して合成容量を大きくすることにより図4に示した反共振周波数faを元の値より低下させるように変化させた調整後の反共振周波数fa’で超音波60の受波をすることができる。
このとき、超音波センサ51で調整後の反共振周波数fa’で物体61からの超音波60の反射波が受波され、受波の電圧が出力端子59から出力される。
なお、58で示すダイオード回路Dは、送波時に駆動回路52から超音波センサ51に調整後の共振周波数fr’で超音波60を送波するための大きな駆動電圧が印加されたときは、導通により低インピーダンスとして作用し、受波時に超音波センサ51に調整後の反共振周波数fa’で反射した超音波60により微小電圧が誘起されたときは、非導通により高いインピーダンスとして作用することにより微小電圧の検出を良好にする。
図6は、本発明の超音波センサの動作を説明するためのタイムチャートであり、図6AはスイッチSW1とスイッチSW2の切替状態、図6Bは受波時の検出信号制御、図6Cは送波時の駆動電圧、図6Dは検出信号制御無しの検出信号1、図6Eは検出信号制御有りの検出信号2である。以下、図6を用いて本発明の超音波センサの動作を説明する。
まず、超音波の送波時の動作例を説明する。
送波時において、時刻t1で、駆動回路52の切替制御部57からの切替制御信号に基づいて図6Aに示すスイッチSW1及びスイッチSW2の切替状態を開放(OFF)する。これにより、直列静電容量Csが超音波センサ51に直列に接続され、並列静電容量Cpは開放の状態となる。
この状態で駆動回路52の電源55から数3式で与えられる調整後の共振周波数fr’の図6Cで示す送波駆動電圧のACパルスを超音波センサ51に印加する。調整後の共振周波数fr’は、直列静電容量Csを超音波センサ51に直列に付加したときの超音波センサの共振周波数なので、図3に示した32で示す共振周波数frを元の値より上昇させるように変化させた調整後の共振周波数fr’の適正な送波駆動電圧で効率の良い励振が可能となる。
次に、超音波の受波時の動作例を説明する。
超音波の送波が完了した時刻t2で、駆動回路52の切替制御部54からの切替制御信号に基づいて図6Aに示すスイッチSW1及びスイッチSW2を短絡(ON)する。これにより、直列静電容量Csが短絡されると共に、並列静電容量Cpが超音波センサ51に並列に付加される状態となる。
この状態で物体59に反射した超音波60の到来を待つ。このとき、調整後の反共振周波数fa’(=fr’)は、並列静電容量Cpを超音波センサ51に並列に付加したときの超音波センサの反共振周波数なので、図4に示した41で示す反共振周波数faを元の値より低下させるように変化させた調整後の反共振周波数fa’で超音波センサ51は(数3式に基づいて最大の受波感度を示すので)、感度の良い受波が可能となる。
ここで、図6Dに示す検出信号制御無しの検出信号1では、時刻t2以降も、図6Cで示す送波駆動電圧の影響によるノイズおよび残響振動によるノイズが検出される。次に、直接物体に当たって反射した超音波による主信号が検出され、さらに送れて、背後にある物体に当たって反射した超音波による信号が検出される。このため、図6Bで示す検出信号制御パルスを時刻t2から時間Tdだけ遅れた時刻t3で立ち上がり、時刻t4で立ち下がるようにすることにより、ターゲットの物体から反射した超音波による主信号のみを検出することができる。
なお、図6Bに示す受波時の検出信号制御、図6Dに示す検出信号制御無しの検出信号1及び図6Eに示す検出信号制御有りの検出信号2は、出力端子59(58)の後段に設けられる図示しない、信号制御回路内で制御され検出される信号である。
時刻t2で送波が完了した後、図6Bで示す検出信号制御パルスの立ち上がりまでの時間Tdは、図6Dに示す検出信号制御無しの検出信号1に含まれる、送波時の超音波センサ51の残響による出力電圧が十分に減衰し、受波信号にノイズとして影響を与えない時間に可変して設定するようにすればよい。その結果、図6Eに示す検出信号制御有りの検出信号2に示すように、必要とする受波信号を検出することができる。
また、図6Aに示す、ACパルスの幅Tpは、送波する超音波の周波数で何サイクルをパルス幅Tpの中に含めるかによって決まり、サイクルの数は、検出する物体の距離の範囲により決められる。つまり、パルス幅Tpを広げて、その中のサイクル数を増やすと、送波される超音波のエネルギーが増加し、受波信号電圧も上昇し、所定のサイクル数でほぼ飽和する。サイクル数を増やすとACパルス幅Tpが大きくなり、短距離の検出が困難になる。通常、サイクル数は10サイクルから20サイクルに設定されるが、短距離の検出の場合には超音波の減衰が小さいので、数サイクルから5サイクルが適している。
また、図6に示した、超音波を送波する周期Tは、検出する距離範囲や検出する物体の移動速度などに応じて任意に設定できる。なお、上述した本実施の形態では、スイッチSW1とスイッチSW2とが同時にオン、オフし切り替えられる例のみを示したが、かならずしも同時切り替えに限らず、送波状態と受波状態との間の移行動作に影響のない範囲で多少の余裕期間を含むようにしてもよい。
上述した本発明の実施の形態に限らず、本発明の範囲内であれば、適宜、その構成を変更しうることはいうまでもない。
2端子型圧電振動子に直列に直列静電容量Csを接続した場合の等価回路を示す図である。 2端子型圧電振動子に並列に並列静電容量Cpを接続した場合の等価回路を示す図である。 直列静電容量Csに対する入力インピーダンスの周波数特性を示す図である。 並列静電容量Cpに対する入力インピーダンスの周波数特性を示す図である。 本発明の実施の形態による超音波センサの構成例を示す回路図である。 本発明の超音波センサの動作を説明するためのタイムチャートであり、図6AはスイッチSW1とスイッチSW2の切替状態、図6Bは受波時の検出信号制御、図6Cは送波時の駆動電圧、図6Dは検出信号制御無しの検出信号1、図6Eは検出信号制御有りの検出信号2である。 2端子型圧電振動子の構造を示す斜視図である。 2端子型圧電振動子の電気的等価回路を示す図である。 2端子型圧電振動子の入力インピーダンスの周波数特性例を示す図である。 従来の超音波センサの回路を示す図である。 他の従来の超音波センサの回路を示す図である。 対称3端子型圧電振動子の構造を示す斜視図である。 対称3端子型圧電振動子の電気的等価回路を示す図である。
符号の説明
6…直列静電容量Cs、11…並列静電容量Cp、51…超音波センサ、52…駆動回路、53…スイッチSW1、54…スイッチSW2、55…電源、56…電源の内部抵抗、57…切替制御部、58…ダイオード回路D、59…出力端子、60…超音波、61…物体

Claims (3)

  1. インダクタンス、第1の静電容量および抵抗からなる直列回路と、前記直列回路に並列に接続される第2の静電容量と、を有し、電気的等価回路で表される2端子型圧電振動子と、
    前記2端子型圧電振動子に直列に接続される第3の静電容量と、
    前記2端子型圧電振動子に並列に接続される第4の静電容量と
    前記2端子型圧電振動子に対する前記第3の静電容量の直列接続又は前記第4の静電容量の並列接続を切り替える切替部と、
    前記切替部の切り替えを制御する制御部と、を備え、
    前記切替部によって直列接続又は並列接続が切り替えられる前記第3の静電容量と前記第4の静電容量のうち、前記第3の静電容量のみに接続した状態で前記2端子型圧電振動子を駆動して一定時間だけ超音波を送し、前記第4の静電容量のみに接続した状態で対象物から反射した超音波を受波することを特徴とする超音波センサ。
  2. 前記制御部により制御される前記切替部の切り替えタイミングは、超音波の送波又は受波状態に応じて任意に調整可能にすることを特徴とする請求項に記載の超音波センサ。
  3. 前記2端子型圧電振動子に前記第3の静電容量のみを付加した状態における前記2端子型圧電振動子と前記第3の静電容量からなる回路の共振周波数と、
    前記2端子型圧電振動子に前記第4の静電容量のみを付加した状態における前記2端子型圧電振動子と前記第4の静電容量からなる回路の反共振周波数と、がほぼ同じであることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波センサ。
JP2005215957A 2005-07-26 2005-07-26 超音波センサ Active JP4728728B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005215957A JP4728728B2 (ja) 2005-07-26 2005-07-26 超音波センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005215957A JP4728728B2 (ja) 2005-07-26 2005-07-26 超音波センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007033196A JP2007033196A (ja) 2007-02-08
JP4728728B2 true JP4728728B2 (ja) 2011-07-20

Family

ID=37792646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005215957A Active JP4728728B2 (ja) 2005-07-26 2005-07-26 超音波センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4728728B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2504765C2 (ru) * 2011-10-19 2014-01-20 Открытое акционерное общество Акционерная компания по транспорту нефти "Транснефть" Устройство для излучения и приема ультразвуковых волн с пьезоэлектрическим преобразователем

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6021055B2 (ja) * 2012-05-31 2016-11-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 超音波センサ

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0818392A (ja) * 1994-06-28 1996-01-19 Sumitomo Metal Ind Ltd 圧電フィルタ
JPH11103496A (ja) * 1997-09-29 1999-04-13 Sony Corp 超音波センサ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2504765C2 (ru) * 2011-10-19 2014-01-20 Открытое акционерное общество Акционерная компания по транспорту нефти "Транснефть" Устройство для излучения и приема ультразвуковых волн с пьезоэлектрическим преобразователем

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007033196A (ja) 2007-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6249111B2 (ja) 超音波センサ、および、その制御方法
JP5473579B2 (ja) 静電容量型電気機械変換装置の制御装置、及び静電容量型電気機械変換装置の制御方法
EP0706835B1 (en) Method of operating an ultrasonic piezoelectric transducer and circuit arrangement for performing the method
US9636709B2 (en) Ultrasonic generation device
JP2023053263A (ja) 音響変換器及びその動作方法
JP4728728B2 (ja) 超音波センサ
TW574119B (en) Driving unit for transducer
JP6021055B2 (ja) 超音波センサ
JP4219775B2 (ja) 超音波センサの駆動回路
CN109984771A (zh) 一种超声换能器探头及超声成像仪
JP6911614B2 (ja) 超音波振動子駆動装置
WO1997023005A1 (en) Resonant coupled transducer drive
JPH0374560B2 (ja)
JP3536876B2 (ja) 空中超音波送波器,空中超音波受波器,及びそれらを備えた空中超音波送受波器
JP2021143834A (ja) 超音波センサ
GB2488390A (en) Object detection
JP4151154B2 (ja) 超音波センサの送波回路
JP6853092B2 (ja) 超音波送信器
Guyomar et al. Low consumption damping of planar structures
JPH0379199A (ja) 送受波装置
JP7548408B2 (ja) 物体検知システム
WO2021084836A1 (ja) 超音波装置
US20230408367A1 (en) Method of evaluating natural frequency of piezoelectric vibrator, method of driving transducer, signal transmitting/receiving device, and drive system
Guyomar et al. Piezoelectric Non-linear Systems for Standalone Vibration Con-trol and Energy Reclamation
JP2019029740A (ja) 超音波振動子駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110412

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4728728

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250