JP2021143834A - 超音波センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】トランスデューサの振動面の共振周波数を精度良く測定可能な超音波センサを提供する。【解決手段】超音波センサ1は、トランスデューサ2に対して、当該トランスデューサ2の振動面の共振周波数と同じ周波数の交流電圧又は交流電流の印加後、トランスデューサ2と並列に接続されたインダクタLp及びトランスデューサ2に継続して交流電流が流れる残響が検出される間のうちの一定時間、トランスデューサ2が接続されるインダクタLp及びトランスデューサ2に並列に接続された抵抗器Rpの抵抗値を低減させる抵抗値低減部R0と、一定時間の間に継続して流れる交流電流及び交流電流により誘起される電圧の周波数である残響周波数を測定する測定部7と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、圧電素子を用いたトランスデューサを備えた超音波センサに関する。
トランスデューサを備えた超音波センサに関する技術として例えば特許文献1−3に記載のものがある。
特許文献1には、超音波振動子から超音波を送信するとともに、障害物により反射した超音波を当該超音波振動子にて受信して障害物検出を行う超音波ソナーが開示されている。この超音波センサは、センサ異常時の要因が断線か氷結かを区別するために、残響時間と残響時に検出される周波数(以下「残響周波数」とする)を利用している。
特許文献2には、自車両に搭載された超音波センサを用いて当該自車両の周辺に存在する物体を検知して、自車両の運転支援制御を実施する運転支援装置が開示されている。この運転支援装置は、残響時間と残響周波数の変化の速さからソナーのトランスデューサ振動面(トランスデューサの振動面)に雪などの固形物の付着による振動特性の変化か流水による振動特性の変化を区別し、流水の場合に、送信音圧及び受信感度の低下を補償している。
特許文献3には、超音波の受信波に基づき対象物の状態や距離などを検出する超音波センサが開示されている。この超音波センサは、泥、雨、雪、温度などの周囲の環境の外的変化による超音波トランスデューサの振動特性の変動に対して、駆動周波数を残響周波数にほぼ一致するように補正し、外的変化に伴う送受信感度の低下を抑制している。
特許文献1に記載の技術は、着氷や着雪、泥の影響等の超音波ソナーの性能低下につながる付着物の影響に対して考慮されていない。特許文献2に記載の技術は、残響周波数の短期的変化について考慮しているが、絶対値については考慮されていない。また、イグニションオフ時のトランスデューサ振動面の着氷、着雪、泥等の付着物によるトランスデューサの振動特性変化が引き起こす送受信感度の低下への対応は考慮されていない。特許文献3に記載の技術は、超音波トランスデューサにつながる周辺回路の構成によって、トランスデューサの振動面の共振周波数と、残響周波数は必ずしも一致せず最適な駆動周波数であるとは限らず、送受信感度の低下を招く。
そこで、トランスデューサの振動面の共振周波数を精度良く測定することが可能な超音波センサが求められる。
本発明に係る超音波センサの特徴構成は、インダクタ及び抵抗器が並列に接続されたトランスデューサに、前記トランスデューサの振動面の共振周波数と同じ周波数の交流電圧又は交流電流を一定期間印加することにより前記振動面から一定の時間幅のパルス状の超音波を放射する送信部と、対象物に前記超音波が達して生じる前記対象物からの反射波を前記トランスデューサにて受信して電気信号に変換する少なくとも1つの受信部と、を備えた超音波センサにおいて、前記交流電圧又は前記交流電流の印加後、前記インダクタ及び前記トランスデューサに継続して交流電流が流れる残響が検出される間のうちの一定時間、前記トランスデューサが接続される前記インダクタ及び前記トランスデューサに並列に接続された前記抵抗器の抵抗値を低減させる抵抗値低減部と、前記一定時間の間に前記継続して流れる前記交流電流及び前記交流電流により誘起される電圧の周波数である残響周波数を測定する測定部と、備えている点にある。
トランスデューサ振動面への着水、着氷、着雪、異物の付着は共振周波数を含むトランスデューサの振動面の振動特性を変えることが知られている。事前にトランスデューサの振動面の共振周波数の温度特性を把握し、センサ温度を検出する機能部を有しておればトランスデューサの振動面の共振周波数を測定することにより、事前に把握したトランスデューサの振動面の共振周波数の温度特性より、トランスデューサの振動面の振動特性が本来の特性からずれているか否かを把握できる。これによりトランスデューサの振動面への着水、着氷、着雪、異物の付着やセンサ故障等センサの異常が検知できる。
また、トランスデューサの振動面の共振周波数を逐次把握することにより超音波送信時の駆動周波数をトランスデューサの振動面の共振周波数に近づけることにより送信音圧及び受信感度の増大が可能となり、受信される反射波の音圧の低い遠距離の対象物や音波を反射し難い対象物等、反射波の受信強度が低くなる対象物の検出率が向上する。
そこで、トランスデューサの振動面の共振周波数の逐次把握のため、超音波センサの超音波送信後の残響周波数を計測することが広く行われている。しかしながら、超音波トランスデューサとして圧電素子を用いたトランスデューサが広く使われており、超音波センサの送信音圧及び受信感度の増大と超音波送信後の残響時間の短縮を図るため、超音波トランスデューサに抵抗器及びインダクタ、必要に応じてコンデンサを並列接続して圧電素子の容量と合わせて並列共振回路を形成し、当該並列共振回路とトランスデューサの振動面の共振周波数を略一致させ、並列接続された抵抗器に比較的高い抵抗値を適用している。この場合、残響周波数はトランスデューサの振動面の共振周波数からずれるため、トランスデューサの振動面の正確な共振周波数が把握できない。
そこで、上述した特徴構成とすれば、インダクタが並列に接続されたトランスデューサに、超音波を送信するためにトランスデューサを駆動する駆動電圧又は駆動電流(上記「交流電圧又は交流電流」に相当)の印加後の残響周波数を測定する間、トランスデューサに並列に接続された抵抗器の抵抗値を低減させることにより並列共振回路のインピーダンスを低減させて、残響周波数への並列共振回路の影響を抑制し、トランスデューサの振動面の共振周波数を精度良く測定することが可能となる。
また、前記抵抗値低減部は、スイッチトキャパシタを含み、前記スイッチトキャパシタが有するスイッチは、前記交流電圧又は前記交流電流の印加時は当該印加される前記交流電圧又は前記交流電流の前記周波数より高い周波数で駆動され、前記一定時間の間は前記スイッチを駆動する周波数が前記印加時よりも更に高くされると好適である。
このような構成とすれば、トランスデューサの一対の端子間に接続されたスイッチトキャパシタの抵抗値をスイッチトキャパシタのスイッチの駆動周波数により制御できるので残響周波数測定時にスイッチの駆動周波数を高くし、残響周波数測定後スイッチの駆動周波数を抵抗値が最適となる周波数にまで低くすることにより、トランスデューサの振動面の共振周波数の正確な測定と超音波センサの送信音圧の高音圧化及び/又は受信感度の向上を両立できる。
また、前記交流電圧又は前記交流電流はトランスの一次側コイルに印加され、前記インダクタは前記トランスの二次側コイルであると好適である。
このような構成とすれば、トランスを介して駆動電圧又は駆動電流をトランスの一次側より印加し、トランスの二次側に接続された超音波トランスデューサに供給し、トランスの二次側コイルのインダクタを超音波トランスデューサに並列接続されるインダクタとして用いることができる。このような構成で、例えばトランスに昇圧機能を持たせることにより電源電圧以上の電圧をトランスデューサに印加でき、超音波の送信音圧を上げることが可能となる。
また、前記抵抗値低減部は、前記交流電圧又は前記交流電流が印加される前記一次側コイルの一対の端子間に接続されると好適である。
このような構成とすれば、昇圧トランスの一次側コイルの一対の端子間に接続された抵抗値低減部の抵抗値を低減させることにより、トランスデューサに並列接続された抵抗の低抵抗化と同等の効果が得られる。このとき、トランスの一次側コイルの一対の端子間の電位差は二次側に接続されたデバイスの印加電圧(接地電位から見た印加電圧の電圧値)より低くなり、二次側のコイル端子間電圧が電源電圧より高くなった場合においても電源電圧等低電圧での制御が可能となる。
本発明に係る超音波センサは、当該超音波センサが備えるトランスデューサの振動面の共振周波数を精度良く測定することができるように構成される。以下、超音波センサについて説明する。
1.第1の実施形態
本実施形態の超音波センサ1は、圧電素子を用いた超音波トランスデューサ(以下「トランスデューサ」とする)2を駆動する駆動装置3を備えている。図1はトランスデューサ2(等価回路にて表示)の信号処理回路7を含む駆動回路(「駆動装置3」を構成)である。
本実施形態の超音波センサ1は、圧電素子を用いた超音波トランスデューサ(以下「トランスデューサ」とする)2を駆動する駆動装置3を備えている。図1はトランスデューサ2(等価回路にて表示)の信号処理回路7を含む駆動回路(「駆動装置3」を構成)である。
ここで、超音波センサ1は、インダクタLp及び抵抗器Rpが並列に接続されたトランスデューサ2に、当該トランスデューサ2の振動面の共振周波数と同じ周波数の交流電圧又は交流電流を一定期間印加することにより前記振動面から一定の時間幅のパルス状の超音波を放射する送信部と、対象物に超音波が達して生じる対象物からの反射波をトランスデューサ2にて受信して電気信号に変換する少なくとも1つの受信部と、を備えている。
本実施形態では、トランスデューサ2に交流電流を印加する。図1は、トランスデューサ2が超音波の送信部のトランスデューサと受信部のトランスデューサとを兼ねるソナーに用いられる、圧電素子を用いたトランスデューサ2の駆動回路であり、信号処理回路7と駆動回路との関係が示される。
図1におけるトランスデューサ2は、インダクタLsとコンデンサCsと抵抗器Rsとの直列接続回路と、コンデンサCdとが並列接続された等価回路で示される。また、トランスデューサ2には、コンデンサCpと抵抗器RpとインダクタLpが並列接続されている。この結果、送信部及び受信部は、インダクタLsとコンデンサCsと抵抗器Rsとによる直列共振回路と、コンデンサCdとコンデンサCpと抵抗器(ダンピング抵抗)RpとインダクタLpとからなる並列共振回路とが並列接続された回路となる。直列共振回路の共振周波数と並列共振回路の共振周波数とは互いに一致することが好ましく、互いの共振周波数の差が小さくなるように設計されている。
トランスデューサ2は、第1端子2Aと第2端子2Bとが設けられる。トランスデューサ2を駆動するための交流電源4の一方の出力はトランスデューサ2の第2端子2Bに接続され、他方の出力は第1のスイッチ5を介してトランスデューサ2の第1端子2Aに接続され、抵抗器Rpと並列に抵抗器R0(「抵抗値低減部」の一例)が第2のスイッチ6を介して並列接続されている。このとき、抵抗器Rpの抵抗値は残響時間の短縮を狙った抵抗値を選択する、またはそれ以上を選択することにより高い送受信感度を得ている(詳細は後述する)。なお、第2端子2Bはグランドに接地される。
信号処理回路7は、圧電素子の電極間電圧(本実施形態では、第1端子2Aと第2端子2Bとの間の電位差)を測定しており、自己又は他のソナーが送信したパルス状の超音波が検出対象物(上記の「対象物」に相当)の表面で反射した超音波を受信し、トランスデューサ2にて電気信号に変換された信号を検出して送信から電気信号の検出までの時間をもとに検出対象物までの距離を導出すると共に、圧電素子への駆動回路による駆動終了後の残響時間及び残響周波数を測定し、センサ異常のダイアグを出したり、残響周波数をもとに駆動時の駆動周波数を変更したりする。信号処理回路7は、残響周波数を測定することから「測定部」に相当する。
図1のソナーの動作を説明する。第1のスイッチ5を導通状態とし、交流電源4より基本周波数(基本波の周波数)がトランスデューサ2の駆動周波数となる交流電流を数サイクルから数十サイクルの間、トランスデューサ2を含む回路に流し、その後第1のスイッチ5を開放状態にする。交流電流をトランスデューサ2を含む回路に流すことによりトランスデューサ2を含む直列共振回路と並列共振回路とが並列接続された回路のインピーダンスと交流電流とで決まる電圧がトランスデューサ2に印加され、トランスデューサ2の振動面より短パルスの超音波が放出される。
送信音圧の高音圧化、受信感度の向上のためには、上述した駆動周波数と直列共振回路の共振周波数とは一致することが好ましく駆動周波数と直列共振回路の共振周波数の差が小さくなるように駆動周波数が決められる。
放出された超音波が検出対象物で反射した反射波が、トランスデューサ2の振動面に達して当該振動面を振動させ、トランスデューサ2にて電気信号に変換され、直列共振回路と並列共振回路が並列接続された回路を介して信号処理回路7に入力される。
なお、第1のスイッチ5が開放状態になった後も直並列共振回路よりなる回路には交流電流が流れ続ける。すなわち、トランスデューサ2への交流電流の印加後、インダクタLp及びトランスデューサ2に継続して交流電流が流れる。これを残響と言い、残響中に継続して流れる交流電流及び当該交流電流により誘起される電圧の周波数が残響周波数にあたる。
図2はダンピング抵抗(抵抗器Rp)の相対値に対する残響周波数の相対値である。ダンピング抵抗の増加に対して残響周波数が増加し、ある抵抗(図2ではダンピング抵抗相対値が2程度)を超えると残響周波数と振動面の共振周波数の乖離が大きくなる。
図3はダンピング抵抗(抵抗器Rp)の相対値に対する送受信感度の相対値である。ダンピング抵抗の増加に対して送受信感度が単調増加する。
図4はダンピング抵抗(抵抗器Rp)の相対値に対する残響時間の相対値である。ダンピング抵抗に対して残響時間が短くなる領域があり、その領域外では残響時間が長くなる。
ダンピング抵抗には通常、近距離検出を優先して残響時間が短くなる抵抗値を選択するか、長距離検出を優先して送受信感度を上げるため上記残響時間が短くなる抵抗値より大きい抵抗値を選択する。このため、残響周波数はトランスデューサ2の振動面の共振周波数と乖離した周波数となってしまう。
第1のスイッチ5を開放状態として駆動終了後、残響が信号処理回路7にて観測される間のある期間、第2のスイッチ6を導通状態とし、第2のスイッチ6が導通状態の間に残響周波数を計測することにより、残響周波数を計測するときにインダクタLp及びトランスデューサ2に並列に接続されるダンピング抵抗が抵抗器Rpの抵抗と抵抗器R0の抵抗が並列に接続される並列抵抗値となるため、抵抗器Rpより低抵抗化でき、ダンピング抵抗相対値を1に近づけることができるので、トランスデューサ2の振動面の共振周波数からずれの少ない残響周波数の計測が可能となる。
換言すると、抵抗値低減部に相当する抵抗器R0が、残響が検出される間の一定時間、トランスデューサ2が接続されるインダクタLp及びトランスデューサ2に並列に接続された抵抗器Rpの抵抗値を低減させる。この一定時間の間に、測定部にあたる信号処理回路7が残響周波数を測定する。
なお、交流電源4は交流電流を出力する交流電流源としたが基本周波数がトランスデューサ2の駆動周波数となる交流電圧を出力する交流電圧源でも良い。
また、トランスデューサ2に、当該トランスデューサ2の振動面の共振周波数と同じ周波数の交流電圧又は交流電流を一定期間印加するとして説明したが、トランスデューサ2に、当該トランスデューサ2の振動面の共振周波数と略一致した周波数(例えば、共振周波数の±3〜4%以内の周波数)の交流電圧又は交流電流を一定期間印加するように構成しても良い。
2.第2の実施形態
次に、超音波センサ1の第2の実施形態について説明する。図5は本実施形態に係るトランスデューサ2の信号処理回路7を含む駆動回路(「駆動装置3」を構成)である。
次に、超音波センサ1の第2の実施形態について説明する。図5は本実施形態に係るトランスデューサ2の信号処理回路7を含む駆動回路(「駆動装置3」を構成)である。
本実施形態では、第1の実施形態に係る図1記載の回路における抵抗器R0及び第2のスイッチ6を、スイッチトキャパシタ8で置き換えたものである。このため、本実施形態ではスイッチトキャパシタ8が抵抗値低減部に相当する。その他の構成については、第1の実施形態と同様である。
スイッチトキャパシタ8は、上流側スイッチ81の一端と下流側スイッチ82の一端とコンデンサ83の一端が接続され、上流側スイッチ81の他端は第1端子2Aに、下流側スイッチ82の他端は第2端子2Bにコンデンサ83の他端は定電位に接続されて構成される。本実施形態では上記定電位はグランドである。
スイッチトキャパシタ8の抵抗値(等価抵抗値)はスイッチトキャパシタ8のコンデンサ83の静電容量値と上流側スイッチ81及び下流側スイッチ82の開閉状態を切り換えるスイッチング周波数とに反比例する。スイッチトキャパシタ8のスイッチングの影響を抑制するため、スイッチング周波数はトランスデューサ2の駆動周波数の7倍以上であることが望ましい。上記関係より必要とする抵抗値と使用するスイッチング周波数が決まればスイッチトキャパシタ8のコンデンサ83の静電容量値は決まる。スイッチトキャパシタ8の抵抗値の相対値が3またはそれ以上の有限の抵抗値でもスイッチトキャパシタ8のスイッチング周波数が駆動周波数より十分高い(例えば7倍以上)周波数となるようにコンデンサ83の容量を決める。
図5のソナーは、上記第1の実施形態に係る図1と同様、第1のスイッチ5を介して交流電源4より基本周波数がトランスデューサ2の駆動周波数となる交流電流又は交流電圧を、数サイクルから数十サイクルの間、トランスデューサ2を含む直列共振回路と並列共振回路とが並列接続された回路に供給し駆動する。
駆動終了後、一定時間の間、スイッチトキャパシタ8の抵抗の相対値が1.7またはそれ以下の抵抗値となるように上流側スイッチ81及び下流側スイッチ82を駆動させる。上記駆動終了後の一定時間経過後、上記スイッチ81、82の駆動を停止し、スイッチトキャパシタ8をオープン状態(抵抗値無限大)とする。この上記スイッチ81、82を駆動時の周波数をトランスデューサ2の駆動周波数より十分高い(例えば7倍以上)周波数となるようにコンデンサ83の容量を決める。これによりスイッチトキャパシタ8の動作中のスイッチングノイズが受信信号に混入した場合でもフィルタにより容易に除去でき、SN比の低下を抑制できる。
また、図5の抵抗器Rpを外し、第1のスイッチ5を導通状態とした交流電源4によりトランスデューサ2を駆動する間はスイッチトキャパシタ8の抵抗の相対値が3またはそれ以上の抵抗値となる周波数で上流側スイッチ81及び下流側スイッチ82を駆動し、第1のスイッチ5を開状態にしてトランスデューサ2の駆動終了後、上記スイッチ81及び82の駆動周波数を上げてスイッチトキャパシタ8の抵抗の相対値が1.7またはそれ以下の抵抗値となるようにスイッチ81及び82を駆動させる。上記駆動終了後の一定時間経過後、スイッチ81及び82を駆動する周波数を下げスイッチトキャパシタ8の抵抗の相対値が3程度にする。この上記スイッチ81、82を駆動する周波数を下げたときの周波数がトランスデューサ2の駆動周波数より十分高い(例えば7倍以上)周波数となるようにコンデンサ83の容量を決める。これにより、一定時間の間は、スイッチトキャパシタ8の上流側スイッチ81及び下流側スイッチ82を駆動する周波数を、交流電圧又は交流電流の印加時よりも更に高くすることが可能となる。信号処理回路7は、残響周波数とトランスデューサ2の共振周波数とのずれが小さい状態で残響周波数を計測し、計測後、上流側スイッチ81及び下流側スイッチ82を駆動する周波数を速やかに元の抵抗値となるスイッチング周波数に戻す。
なお、トランスデューサ2を駆動するとき、またはトランスデューサ2を駆動後の残響が十分小さくなった時間領域では、スイッチ81及び82の駆動を停止し、スイッチトキャパシタ8を高抵抗(≒無限大)状態としても良い。このようにすることによりトランスデューサ2の駆動効率(放射音圧)の向上や、受信感度の向上が図られる。
これにより残響時間を短くして近距離の障害物検出を可能とし、送受信感度を上げることにより遠距離の障害物検出を可能にしつつ、残響周波数よりトランスデューサ2の振動面の共振周波数を精度良く計測できる。また、このようにすることによりスイッチトキャパシタ8の抵抗値が高い時を含めて動作中のスイッチングノイズが受信信号に混入した場合でもフィルタにより容易に除去でき、SN比の低下を抑制できる。
なお、スイッチトキャパシタ8の抵抗値は駆動時にスイッチングを停止することにより、より高い音圧の放射が可能となる。また、残響周波数の測定後の残響が観測される間、スイッチトキャパシタ8の抵抗値を図4に示される残響時間が短くなる抵抗値とし、その後受信感度向上のため駆動時と同様スイッチングを停止しても良い。
また、抵抗器Rpの抵抗値を、スイッチトキャパシタ8により実現することで、抵抗器Rpを無くすことも可能である。
3.第3の実施形態
次に、超音波センサ1の第3の実施形態について説明する。図6は本実施形態に係るトランスデューサ2の信号処理回路7を含む駆動回路(「駆動装置3」を構成)である。
次に、超音波センサ1の第3の実施形態について説明する。図6は本実施形態に係るトランスデューサ2の信号処理回路7を含む駆動回路(「駆動装置3」を構成)である。
本実施形態では、第1の実施形態に係る図1の回路に対して、インダクタLpを二次側コイルのインダクタンスがインダクタLpと等価であるトランス9に置き換え、トランス9の一次側コイルに第1のスイッチ5を介して交流電源4を接続したものである。したがって、本実施形態では、トランス9の一次側コイルに交流電圧又は交流電流が印加される。その他の構成については、第1の実施形態と同様である。
交流電源4は、基本周波数が駆動周波数である交流電流源又は交流電圧源であり、第1のスイッチ5及び第2のスイッチ6を導通状態と開放状態とで切り換えるタイミングも、信号処理回路7による残響周波数の計測タイミングも第1の実施形態と同じであり、ソナーとしての動作も第1の実施形態に係る動作と同じである。
本実施形態では、トランス9を介して駆動することによりトランス9の一次側コイルに対する二次側コイルの巻き線比を1より大きくすることで、二次側コイルの端子間電圧(第1端子2Aと第2端子2Bとの間の電位差)は一次側コイルの端子間電圧より高くでき、ソナーの電源電圧が低くてもトランスデューサ2に高電圧を印加でき、高い音圧の超音波の放出が可能となり、遠距離の障害物検出が可能となる。
図6において、抵抗器Rp、抵抗器R0、及び第2のスイッチ6を第2の実施形態と同様にスイッチトキャパシタ8に置き換えても良い。
4.第4の実施形態
次に、超音波センサ1の第4の実施形態について説明する。図7は本実施形態に係るトランスデューサ2の信号処理回路7を含む駆動回路(「駆動装置3」を構成)である。
次に、超音波センサ1の第4の実施形態について説明する。図7は本実施形態に係るトランスデューサ2の信号処理回路7を含む駆動回路(「駆動装置3」を構成)である。
本実施形態では、第3の実施形態に係る図7の回路の抵抗器R0及び第2のスイッチ6をトランス9の一次側コイルに対して並列に接続したものであり、ソナーの動作は第3の実施形態と同様である。すなわち、本実施形態では、抵抗器R0は、交流電圧又は交流電流が印加される一次側コイルの一対に端子間に、第2のスイッチ6を介して接続される。
第3の実施形態と同様、トランス9の一次側コイルに対する二次側コイルの巻き線比を1より大きくすることにより、第2のスイッチ6に印加される電圧が低下し、第2のスイッチ6の耐圧及び制御電圧の低電圧化が可能となる。
5.その他の実施形態
上記実施形態で説明したスイッチトキャパシタ8の上流側スイッチ81及び下流側スイッチ82は、交流電圧又は交流電流の印加時は当該印加される交流電圧又は交流電流の周波数より高い周波数で駆動することが可能である。
上記実施形態で説明したスイッチトキャパシタ8の上流側スイッチ81及び下流側スイッチ82は、交流電圧又は交流電流の印加時は当該印加される交流電圧又は交流電流の周波数より高い周波数で駆動することが可能である。
本発明は、トランスデューサを備えた超音波センサに用いることが可能である。
1:超音波センサ
2:トランスデューサ
7:信号処理回路(測定部)
8:スイッチトキャパシタ(抵抗値低減部)
9:トランス
R0:抵抗器(抵抗値低減部)
Rp:抵抗器
Lp:インダクタ
2:トランスデューサ
7:信号処理回路(測定部)
8:スイッチトキャパシタ(抵抗値低減部)
9:トランス
R0:抵抗器(抵抗値低減部)
Rp:抵抗器
Lp:インダクタ
Claims (4)
- インダクタ及び抵抗器が並列に接続されたトランスデューサに、前記トランスデューサの振動面の共振周波数と同じ周波数の交流電圧又は交流電流を一定期間印加することにより前記振動面から一定の時間幅のパルス状の超音波を放射する送信部と、対象物に前記超音波が達して生じる前記対象物からの反射波を前記トランスデューサにて受信して電気信号に変換する少なくとも1つの受信部と、を備えた超音波センサにおいて、
前記交流電圧又は前記交流電流の印加後、前記インダクタ及び前記トランスデューサに継続して交流電流が流れる残響が検出される間のうちの一定時間、前記トランスデューサが接続される前記インダクタ及び前記トランスデューサに並列に接続された前記抵抗器の抵抗値を低減させる抵抗値低減部と、
前記一定時間の間に前記継続して流れる前記交流電流及び前記交流電流により誘起される電圧の周波数である残響周波数を測定する測定部と、
を備える超音波センサ。 - 前記抵抗値低減部は、スイッチトキャパシタを含み、
前記スイッチトキャパシタが有するスイッチは、前記交流電圧又は前記交流電流の印加時は当該印加される前記交流電圧又は前記交流電流の前記周波数より高い周波数で駆動され、前記一定時間の間は前記スイッチを駆動する周波数が前記印加時よりも更に高くされる請求項1に記載の超音波センサ。 - 前記交流電圧又は前記交流電流はトランスの一次側コイルに印加され、前記インダクタは前記トランスの二次側コイルである請求項1又は2に記載の超音波センサ。
- 前記抵抗値低減部は、前記交流電圧又は前記交流電流が印加される前記一次側コイルの一対の端子間に接続される請求項3に記載の超音波センサ。
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JP2020040488A JP2021143834A (ja) | 2020-03-10 | 2020-03-10 | 超音波センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021143834A true JP2021143834A (ja) | 2021-09-24 |
Family
ID=77766299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2020040488A Pending JP2021143834A (ja) | 2020-03-10 | 2020-03-10 | 超音波センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021143834A (ja) |
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2020
- 2020-03-10 JP JP2020040488A patent/JP2021143834A/ja active Pending
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