JP4728638B2 - 警報装置 - Google Patents
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Description
この種の警報装置の具体例としては、車両や船舶等のための高さ制限警報装置がある。この警報装置は、車両や船舶等の走行体が高さ制限のある走行路を走行するにあたり、走行体がその走行路を走行する前に、走行体の走行高が基準値を超過しているかどうかを検出し、その走行高が基準値を超過しているときには、警報や表示などによって運転手らにそのことを報知することができる装置である。
従来から、車両等の走行が許可されている道路において、陸橋や張架物等の下を通過したりトンネルを通過したりする際に、高さ制限が設けられている場合がある。より具体的には、吊下または張架された電線の下を車両が通過する際、その電線を引っ掛けたり切断したりすることがないように、高さ制限が設けられるのが望ましい。また、車両のみならず、船舶の走行が許される河川等の水路においても、橋梁等の下を通過する際には高さ制限が設けられていることがある。
張設された前記索条体の牽引を検出する手段と、
前記牽引による張力が所定値を超えたとき、前記索条体の保持をリリースする手段と、
前記索条体の牽引を検出したとき、または前記牽引による張力が所定値を超えたときに警報動作を行う手段と、を備える警報装置とした。
(2)(1)の警報装置において、
前記警報動作は、前記索条体の保持がリリースされた後も、その動作が持続されるよう構成される。
(3)(1)または(2)の警報装置において、
前記警報装置は、ゼンマイを動力源として搭載し、電源を搭載させずに構成される。
なお、本発明による警報装置は、車両や船舶等の高さ制限警報装置として適用するのが好適ではあるが、このほかにも、人や動物の所定箇所への侵入を検知して警報を発する防犯用警報装置、家屋・ビル等のドアや窓の開閉を検知して警報を発する防犯用警報装置、所定箇所または場所への不法侵入者を検知して警戒警報を発する盗難防止装置などにおいても、本発明の適用が可能である。
図1は、本発明の警報装置の一実施形態にかかる車両高さ制限警報装置100についての使用状況を示す概略図であり、図2は図1の車両高さ制限警報装置100における本体ユニット10についての外観斜視図であり、図3は、図2に示した本体ユニット10についての構成説明図であり、図4(1)〜(3)は、車両高さ制限警報装置100においてリリース手段が動作してリリース状態になる様子を示す説明図である。
また、図2において、本装置100における牽引を検出する手段、索条体の保持をリリースする手段、警報動作を行う手段などに係わる構成部材については、ケーシングされた本体ユニット10の中に組み込まれたものは図示してはいないが、本体ユニット10から突出された部材についてはこの図2で示されている。
ここでの本体ユニット10は、ケース20内に配設されてそれぞれの支点を中心に回動運動する3つのギア25−ギア24−大ギア26を有し、これらのギアと連係した他構成部材と共同して動作を行うことのできる内蔵のギア機構を有する。そして、このギア機構の動力としての手巻き式のゼンマイ27が大ギア26に一体的に連結されていて、この大ギア26を回動動作させる。また、大ギア26はギア24と噛み合うが、このギア24と係止可能なギアロック部材22を備えており、索条体の牽引時においてこのギア24の動作を停止させ、ギア機構全体の動作を停止させることができる。
図4(1)はスタンバイ状態を示す図であり、索条体からの張力はかかっていない。ここで、リリースアーム13は支柱14と支柱15間で略水平にして保持されていて、引き上げ部材18を介してリリースアーム13とギアロック部材22とは連結されている。ギアロック部材22の係止部22bはギア24を係止した状態にあり、ギア機構の動作は停止されている。また、この引き上げ部材18は、引き上げ本体18a−フック部18b−取り付け部18cが直線状に構成されているが、フック部18bは頭部と足部とを有する二股状の弾性体からなり、足部側において開閉自在に形成されている。このフック部18bは、一般にだるまピンといわれる弾性ピンを用いてもよく、スタンバイ状態において、ケース20の上面20Aに設けられた通し穴20hを通る直前の位置になるように配置設定がなされている。
リリース動作をした後は、リリース用リング20がリリース用アーム13から外れるので、リリース用アーム13はスプリング17により元の位置に戻される。しかしながら、引き上げ部材18のフック部18bは、ケース20の上面20Aを貫通する通し穴20hを通過して下から上へと持ち上げられて上面20Aに出現されたとき、弾性材料からなるフック部18bの足部18b'は開かれた状態のまま閉じなくなるので、この通し穴20hを上から下へと再度通過することはできず、上面20A上に引っ掛かった状態のままに保持されることとなる。
・本装置は、手巻き式ゼンマイとギアによる簡明な機械式機構を採用しており、電気や電池等は全く必要としないので電源の確保や点検に悩まされることは無く、装置が誤動作したり故障したりすることがなく、装置の軽量化、コンパクト化、低コストなどにも大きく貢献することができる。
・本装置は、ゼンマイの動作している間は警報ベルを鳴らし続けることができ、これにより車両の運転者らに充分な警報情報を持続して与えることができるし、また、所定の時間が経過すればこの警報ベルは自動的に停止するような設定も可能である。
・本装置の警報動作については、ベルの音量、ベルの音色、ベルの打点回数、ギア機構、ギア比など、構成部材の機械的な設定や変更が自由に可能であり、ユーザーの希望に則した多彩な警報動作が可能になる。
また、本発明による警報装置は、コンパクトで構造が簡明で安全で安価で点検が楽で確実な検知ができるという特質があり、関係する産業上での利用可能性は極めて大きい。より実際的には、電力送電線路の建設現場などにおける車両の車両高さ制限警報装置として採用されるのが好適であるが、この他にも、クレーン荷吊り作業における横方向接近警報装置、資材置場での盗難防止警報装置などに広く適用することができる。
そしてさらに、人や動物の所定箇所への侵入を検知して警報を発する防犯用警報装置、家屋・ビル等のドアや窓の開閉を検知して警報を発する防犯用警報装置、所定箇所または場所への不法侵入者を検知して警戒警報を発する盗難防止装置などにおいても、本発明の適用が容易に可能である。
200 クレーン車(車両)
60 走行路 (進入路)
50 索条体
30 ゼンマイ
34 ベル部
10 本体ユニット
12 リリース用リング
13 リリース用アーム
14、15 ケース上面の支柱
17 弾性体
18 引き上げ部材
18b フック部
18b' フック部18bの足部
20 ケース
20A ケース20の上面
20h ケース20上面の通し穴
22 ギアロック部材
23 コイルスプリング
24、25 ギア
25A 回動アーム部材
25a、25b、25c、 回動アーム部材25Aの突起部
26 大ギア
27 ゼンマイ
28 スプリング
29 ハンマー
M1、M2、M3、M4、M5、m1、m2、m3、m4、m5 動きの様子
Claims (2)
- 所定の箇所に進入する物体に交差するように張設される索条体を、所定の位置に保持する手段と、
張設された前記索条体の牽引を検出する手段と、
前記索条体の牽引を検出したとき、警報動作を行う手段と、を備え、
前記牽引を検出する手段は、前記牽引による張力が所定値を超えたとき、前記索条体の保持をリリースする手段を有し、
前記リリースする手段は、前記警報動作を行う手段が設置されたケースの上部の外側に設けられたリリース用リングとリリース用アームと、前記ケースの上部が具備する通し孔の直下に設けられたフック部とを有し、
前記牽引を検出する手段は、前記牽引による張力が所定値を超えたとき、前記リリース用リングが前記リリース用アームから外れ、前記索条体の保持をリリースすることにより、前記索条体の牽引を検出して、前記警報動作を行う手段が動作し、
前記フック部が前記通し穴を通過した後、前記通し穴の上部に留まることにより、前記警報動作を保持する、ことを特徴とする警報装置。 - 請求項1の警報装置において、
前記警報装置は、ゼンマイを動力源として搭載し、電源を搭載させずに構成される、ことを特徴とする警報装置。
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