JP4727711B2 - 車両用バンパ構造 - Google Patents

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本発明は、歩行者等の衝突体と衝突したことを検出する機能を有する車両用バンパ構造に関する。
下記特許文献1には、歩行者等の衝突体との前面衝突を検出するための荷重検知センサの配設構造が開示されている。簡単に説明すると、フロントバンパリインフォースの前面には車両幅方向に延びる溝が形成されており、この溝内に長尺状の荷重検知センサが面一になるように収納されている。さらに、フロントバンパアブソーバの後面には車両幅方向に延びる上下一対の溝が形成されており、上下の溝間に形成された突部(押込み部)を荷重検知センサに対向して配置するようになっている。
特開2000−225907公報
しかしながら、上記先行技術による場合、以下に説明する点において改良の余地がある。すなわち、フロントバンパアブソーバの(平面視での)厚さが異なったり、或いはフロントバンパリインフォースの剛性が車両幅方向で異なると、衝突体との前面衝突時にフロントバンパアブソーバを介してフロントバンパリインフォースに伝達される荷重波形が異なる。その場合、フロントバンパアブソーバとフロントバンパリインフォースとの間に設置し車両前後方向の荷重を検知する荷重検知センサの感度(出力)が衝突する部位によって異なり、正確に衝突を検知することが難しいという課題がある。
本発明は上記事実を考慮し、荷重検知手段による出力のバラツキを低減することができる車両用バンパ構造を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る車両用バンパ構造は、車両最外側に配置されると共に車両幅方向に沿って延在されたバンパカバーと、前記バンパカバーの車両内側に離間して配置されると共に車両幅方向に沿って延在されたバンパ補強部材と、前記バンパ補強部材の車両外側面に配置されると共にバンパ補強部材の長手方向に沿って延在された衝突荷重検知用の荷重検知手段と、前記バンパカバーと前記バンパ補強部材との間に配置されると共に車両幅方向に沿って延在された所定厚さのバンパ緩衝部材と、を備えた車両用バンパ構造において、前記荷重検知手段の上下幅は前記バンパ補強部材の上下幅よりも狭く設定されていると共に、前記荷重検知手段は前記バンパ補強部材の上部側にオフセットして配置されており、前記バンパ緩衝部材の断面形状は、バンパ中央部付近ではバンパ補強部材と直接接触する上下幅が相対的に小さくバンパコーナー部付近ではバンパ補強部材と直接接触する上下幅が相対的に大きくなるように設定されており、さらに、前記バンパ緩衝部材におけるバンパ中央部付近の断面形状は、衝突検知手段と対向しかつ上下幅が相対的に大きく設定された荷重検知手段への荷重伝達部と、当該荷重検知手段への荷重伝達部から間隔をあけてバンパ補強部材側へ向けて延出されると共に上下幅が相対的に小さく設定され更に延出長さが衝突時に先端部がバンパ補強部材に接触しない長さに設定されたバンパ補強部材への荷重非伝達部と、を有する形状とされている、ことを特徴としている。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車両用バンパ構造において、前記荷重検知手段への荷重伝達部は、相対的に軟らかい層と相対的に硬い層の硬軟二種類の層を含んで構成された複数層構造とされており、前記硬い層は前記軟らかい層の車両内側に配置されている、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明の作用は以下の通りである。
一般にバンパカバーの曲率とバンパ補強部材の曲率は異なっていることが多く、このためバンパカバーとバンパ補強部材との間に配置されるバンパ緩衝部材は車両幅方向で厚さが異なる。一般にはバンパ緩衝部材の厚さはバンパ中央部側では厚く、バンパコーナー部側では薄くなっている。また、バンパ補強部材の剛性も車両幅方向で異なっている。これらのことから、バンパ緩衝部材の厚さの相違に起因して、衝突時にバンパ緩衝部材を介してバンパ補強部材に伝達される荷重波形が異なっており、衝突位置によっては荷重検知手段の出力が異なり、正確に衝突を検知することが難しい。
しかし、本発明では、緩衝部材の断面形状を、バンパ中央部付近ではバンパ補強部材と直接接触する上下幅が相対的に小さくバンパコーナー部付近ではバンパ補強部材と直接接触する上下幅が相対的に大きくなるように設定したので、バンパ中央部付近ではバンパ緩衝部材からバンパ補強部材へ分散される荷重が少なくなり、バンパコーナー部付近ではバンパ緩衝部材からバンパ補強部材へ分散される荷重が多くなる。このため、バンパ中央部側では荷重検知手段の出力を高める(感度を上げる)ことができ、バンパコーナー部側では荷重検知手段の出力を抑える(感度を下げる)ことができる。つまり、本発明によれば、バンパ緩衝部材を介した荷重検知手段の出力のバラツキが低減される。
なお、本発明によれば、荷重検知手段の上下幅はバンパ補強部材の上下幅よりも狭く設定されているため、バンパ全体を小型化することができる。
また、本発明では、バンパ緩衝部材の断面形状を変えるだけであるので、製造が容易である。
さらに、本発明によれば、荷重検知手段がバンパ補強部材の上部側にオフセットして配置されているため、歩行者等の衝突体との衝突を検知し易い。つまり、歩行者の重心はバンパ緩衝部材よりも上方にあるため、歩行者と衝突すると、歩行者の脚部がバンパ上部側へ倒れ込むことが多い。従って、荷重検知手段がバンパ補強部材の上部側にオフセットして配置されている方が、荷重検知はし易い。
さらにここで、本発明によれば、バンパ緩衝部材におけるバンパ中央部付近では、前述したように平面視での厚さが厚い。しかし、本発明のように、当該バンパ中央部付近の断面形状を相対的に上下幅が大きい荷重検知手段への荷重伝達部と、相対的に上下幅が小さく延出長さが衝突時に先端部がバンパ補強部材に接触しない長さに設定されたバンパ補強部材への荷重非伝達部とを有する形状としたので、重伝達部から荷重検知手段への荷重伝達効率がより一層高くなる。
請求項2記載の本発明によれば、荷重検知手段への荷重伝達部が、相対的に軟らかい層と相対的に硬い層の硬軟二種類の層を含んで構成された複数層構造とされているため、請求項1に記載された発明のように荷重検知手段への荷重伝達部から荷重検知手段への荷重伝達効率の向上効果と、厚いアブソーバの特性を薄いアブソーバの特性と同じにする効果の双方が同時に得られる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る車両用バンパ構造は、荷重検知手段による出力のバラツキを低減することができるという優れた効果を有する。
しかも、本発明の場合、バンパ全体を小型化することができる。
また、請求項1記載の本発明に係る車両用バンパ構造は、上記に加え、製造の容易化を図ることができという優れた効果を有する。
さらに、請求項1記載の本発明に係る車両用バンパ構造は、歩行者との衝突検知性に優れているという優れた効果を有する。
加えて、請求項1記載の本発明に係る車両用バンパ構造は、バンパの断面形状を変えるだけで、荷重検知手段による出力のバラツキを低減することができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る車両用バンパ構造は、バンパ緩衝部材の断面形状の変更及びバンパ緩衝部材の硬軟複数層化の双方の観点から荷重検知手段の出力のバラツキ抑制することができ、その結果、荷重検知手段による出力のバラツキを非常に低減することができるという優れた効果を有する。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図6を用いて、第1実施形態について説明する。なお、この第1実施形態及び後述する第1実施形態のバリエーションは、参考例とする。また、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図3には、車体前部10の平面図が模式的に示されている。また、図2には、車体前部10のフロントバンパ12周りの分解斜視図が示されている。さらに、図1には、本実施形態に係るフロントバンパ構造の要部を拡大した縦断面図(図3の1−1線拡大断面図)が示されている。
これらの図に示されるように、車体前部10の両サイドには、車両前後方向に沿って左右一対のフロントサイドメンバ14が配設されている。これらのフロントサイドメンバ14の前端部は、車体前部10の前端部に車両幅方向に沿って延在するフロントバンパ12の両サイド近傍に接合されている。
また、フロントバンパ12の長手方向の一方の端部には、後述する衝突検知回路48が配設されている。衝突検知回路48は、図示しないセンタコンソールボックスの下方等に配設されたセンタコントロールユニット(制御手段)18に接続されている。センタコントロールユニット18には、車両用フードエアバッグ装置やアクティブフード装置といった歩行者保護装置20が接続されており、その作動を制御している。また、前輪22の車両幅方向内側には車速センサ24が配設されており、この車速センサ24もセンタコントロールユニット18に接続されている。
一方、フロントバンパ12は、車体前部10の最前端に配置されると共に車両幅方向に沿って延在され意匠面を構成するフロントバンパカバー26と、このフロントバンパカバー26の車両後方側に配置されてフロントバンパカバー26に沿って車両幅方向に延在するバンパ緩衝部材としてのフロントバンパアブソーバ28と、このフロントバンパアブソーバ28の車両後方側に配置されて車両幅方向に沿って延在するバンパ補強部材としてのフロントバンパリインフォース30と、を含んで構成されている。
フロントバンパリインフォース30は、車両前後方向に沿った縦断面形状が「日」の字状とされており、前壁部30A、後壁部30B、上壁部30C、下壁部30D、中間壁部30Eを備えた高剛性部材として構成されている。前述したように、左右一対のフロントサイドメンバ14の前端部は、フロントバンパリインフォース30の後壁部30Bにそれぞれ直接又はクラッシュボックス等のエネルギー吸収部材を介して接合されている。なお、フロントバンパリインフォース30の長手方向の両端部は、車両後方側へ所定角度屈曲されている。
フロントバンパアブソーバ28はウレタンフォーム等の発泡性材料によって所定の硬度に構成されており、衝突体52(図1参照)との衝突時に車両前後方向に圧縮変形して所定のエネルギー吸収を行うようになっている。本実施形態では、フロントバンパアブソーバ28の縦断面形状は概ね矩形状とされている。
上記フロントバンパリインフォース30の前壁部30Aの前面には、荷重検知手段としての長尺状の光ファイバセンサ32が配設されている。
図4に示されるように、光ファイバセンサ32は、円形断面のコア36Aの外周にクラッド層36Bが被覆された光ファイバ36と、この光ファイバ36の端部が接続された衝突検知回路48(図3、図5参照)と、光ファイバ36の背面に当接状態で配置された帯状の支持部材38と、これらの光ファイバ36と支持部材38とがインサート成形によって内臓された矩形断面の樹脂部材40と、を含んで構成されている。樹脂部材40の後端面は、フロントバンパリインフォース30の前壁部30Aの前面に当接されている。また、光ファイバセンサ32の樹脂部材40の前端面は、後述する硬質アブソーバ56の後面に当接状態で配置されている。なお、光ファイバセンサ32の樹脂部材40の前端面を後述する硬質アブソーバ56の後面に接着剤等によって予め接合してサブアッセンブリ化することも可能である。さらに、支持部材38は凸部38Aと凹部38Bとが交互に繰り返された帯板状に形成されており、凸部38Aの前端面に光ファイバ36が当接状態で配置されている。
上述した光ファイバセンサ32の光ファイバ36は、フロントバンパリインフォース30の前壁部30Aの前面に沿って上下二段に配索されている。つまり、光ファイバセンサ32の光ファイバ36は元々は一本物の可撓性部材として構成されており、フロントバンパリインフォース30の長手方向の一方の端部側にて折り返された(Uターンされた)後、フロントバンパリインフォース30の長手方向の他方の端部側まで配索されている。
図5に示されるように、光ファイバ36の一方の端部は衝突検知回路48内の発光回路部42に接続されており、又光ファイバ36の他方の端部は衝突検知回路48内の受光回路部44に接続されている。これにより、発光回路部42から照射された光が光ファイバ36内を伝送されて受光回路部44に受光された後、光電変換されて光強度に応じた電気信号に変換される。受光回路部44から出力された信号は信号処理部46で増幅された後、デジタル信号に変換され、判定回路49に出力される。判定回路49では、入力された信号レベルと予め記憶された閾値とを比較して衝突体52(図1参照)との衝突の有無を判定するようになっている。なお、判定回路49での判定を更に進めて衝突体52が歩行者であるか、それとも工事現場の柵やコーン等であるか等の判定まで行うようにしてもよい。判定回路49での判定結果は、前述したセンタコントロールユニット18へ出力されるようになっている。但し、以上の制御は一例であって、センタコントロールユニット18に衝突体52との衝突の有無を判定する機能を持たせてもよい。
ここで、図1〜図3に示されるように、本実施形態では、フロントバンパリインフォース30がアルミニウム合金の押出し材によって構成されている。そのため、フロントバンパリインフォース30における左右一対のフロントサイドメンバ14間に位置する部分は車両幅方向に沿って直線状に延在するストレート部30Fとされ、その長手方向の両端部は車両後方側へ斜めに屈曲する屈曲部30Gとされている。
上記を背景として、フロントバンパカバー26と光ファイバセンサ32との間に配置されるフロントバンパアブソーバ28が、軟質アブソーバ54及び硬質アブソーバ56の二層構造で構成されている。すなわち、フロントバンパカバー26は意匠の観点から平面視で湾曲した形状に形成されることが多いのに対し、アルミ押出し材のフロントバンパリインフォース30はストレート部30Fを有する形状とされるため、両者の間を埋めるフロントバンパアブソーバ28はその前後方向寸法(厚さ)が車両幅方向の中央部側では厚く、両サイド側では薄くなる。このようなフロントバンパアブソーバ28を従来通りの硬度の単一層構造とした場合、光ファイバセンサ32の感度がアブソーバの厚いところでは鈍くなり、薄いところでは鋭くなる。
そこで、本実施形態では、上記フロントバンパアブソーバ28を前側に配置される軟質アブソーバ54と、後側に配置される硬質アブソーバ56との二層によって構成することとした。
詳細には、軟質アブソーバ54はフロントバンパカバー26の後面に隣接して配置されており、その厚さは車両幅方向の全幅に亘って略均一の厚さA(図3参照)とされている。これに対し、硬質アブソーバ56は軟質アブソーバ54の後面と光ファイバセンサ32の前面との間に配置されて、フロントバンパリインフォース30のストレート部30Fに対向する範囲にのみ配設されている。従って、フロントバンパリインフォース30の屈曲部30G側には、硬質アブソーバ56は配置されておらず、軟質アブソーバ54が光ファイバセンサ32に直接当接されている。
また、硬質アブソーバ56の車両幅方向の中央部側では、軟質アブソーバ54よりも薄い所定の厚さBに設定されているが、車両幅方向外側へ向かうにつれて徐々に薄くなってストレート部30Fの外側の端部付近で消失するようになっている。
さらに、硬さについて言及すると、硬質アブソーバ56は概ね5倍発泡程度の発泡倍率に設定されているのに対し、軟質アブソーバ54は概ね20〜40倍(好ましくは30倍)発泡程度の発泡倍率に設定されている。
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
歩行者等の衝突体52がフロントバンパ12に衝突すると、その際の衝突荷重F(図1参照)は、まず最初に車両最外側に配置されたフロントバンパカバー26に入力される。フロントバンパカバー26に入力された衝突荷重Fは、その車両後方側に配置されたフロントバンパアブソーバ28に伝達される。より詳細には、本実施形態のフロントバンパアブソーバ28は硬軟二層構造とされているため、衝突荷重Fは主として軟質アブソーバ54によって緩衝(エネルギー吸収)された後、硬質アブソーバ56を介して光ファイバセンサ32に入力される。これにより、光ファイバセンサ32によって衝突体52と衝突したことが検知される。
つまり、硬質アブソーバ56の後面56Aによって光ファイバセンサ32の樹脂部材40がフロントバンパリインフォース30の前壁部30A側(車両後方側)へ押圧されると、樹脂部材40は車両前後方向に圧縮変形して、光ファイバ36が車両後方側へ押圧される。光ファイバ36の車両後方側には支持部材38の凸部38Aが当接状態で配置されているため、光ファイバ36が車両後方側へ押圧されると凹部38Bの形成位置で曲げ変形が生じ、この曲げ変形によって光伝送効率が低下される。これを受光回路部44で検知して光電変換して信号処理部46で増幅して判定回路49に入力される。判定回路49では入力された信号レベルと予め設定された閾値とを比較することにより衝突体52と衝突したか否かを判定し、その判定結果をセンタコントロールユニット18へ出力する。センタコントロールユニット18では、車速センサ24からの入力信号等も考慮して、歩行者保護装置20(車両用フードエアバッグ装置やアクティブフード装置等)を作動させる。
ここで、従来では、フロントバンパアブソーバの厚さが車両幅方向で異なっており、一般にはバンパ中央部側では厚く、バンパコーナー部側では薄くなっているため、光ファイバセンサ32の出力にバラツキが生じ易かったが、本実施形態では、フロントバンパアブソーバ28を軟質アブソーバ54と硬質アブソーバ56の二層構造としかつ軟質アブソーバ54の厚さをフロントバンパ12の全幅に亘って略均等にしたので、フロントバンパ12のどの位置で衝突体52と衝突したとしても、硬質アブソーバ56を介して光ファイバセンサ32に入力される荷重は略均一になる。つまり、フロントバンパアブソーバ28の車両幅方向の厚さの違いを硬質アブソーバ56の厚さを変えることで実質的に吸収することができる。別の言い方をすれば、図6に示されるように、厚いアブソーバの特性X(歩行者衝突時の荷重が緩やかな特性)を薄いアブソーバの特性Y(歩行者衝突時の荷重が急峻な特性)と同じにする効果がある。その結果、本実施形態によれば、光ファイバセンサ32の出力にバラツキを効果的に低減することができる。
特に、軟質アブソーバ54が車両前方側に配置され、硬質アブソーバ56が車両後方側に配置されると、光ファイバセンサ32が硬質アブソーバ56の後面56Aで直接押圧されるので、荷重伝達がダイレクトに行われる。従って、光ファイバセンサ32への荷重入力が円滑に行われる。
(第1実施形態のバリエーション)
図7に示される実施形態では、硬質アブソーバ58がフロントバンパ12の車両幅方向の全域に設けられている。すなわち、硬質アブソーバ58は、フロントバンパリインフォース30のストレート部30Fに対応して光ファイバセンサ32と軟質アブソーバ54との間に配置される中央部58Aと、屈曲部30Gと軟質アブソーバ54との間に配置される両端部58Bと、を備えている。
上記構成によれば、硬質アブソーバ58の両端部58Bの厚さを正確にとることにより、軟質アブソーバ54の厚さをより正確に車両幅方向の全域に亘って均等な厚さにすることができる。
また、図8に示される実施形態では、図7に示される構成において、光ファイバセンサ32をフロントバンパリインフォース30の前面ではなく後面に設けた点に特徴がある。すなわち、この実施形態では、フロントバンパリインフォース30の後壁部30Bの後面と左右一対のフロントサイドメンバ14の前端部との間に光ファイバセンサ32がそれぞれ配設されている。
上記構成によれば、フロントバンパ12のフロントバンパリインフォース30への組付に光ファイバセンサ32の組付が影響しないので、フロントバンパ12の組付作業性を向上させることができる。
さらに、図9に示される実施形態では、図7に示される構成において、硬質アブソーバ58と軟質アブソーバ54の前後配置関係を逆にした点に特徴がある。
上記構成によれば、フロントバンパカバー26の後面側に硬質アブソーバ58が隣接して配置されるので、ユーザがフロントバンパカバー26に触れた際の剛性が確保される。従って、ユーザがフロントバンパカバー26に触れた際のべこつき感を無くすことができる。
〔第2実施形態〕
以下、図10を用いて、第2実施形態について説明する。なお、この第2実施形態及び後述する第2実施形態のバリエーションは、参考例とする。また、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態に係る車両用バンパ構造では、フロントバンパリインフォース30の前面に配置される衝突検知センサ60に、一定以上の面圧が作用することによりONになるON・OFFセンサが使用されている。
かかるON・OFFセンサである衝突検知センサ60が使用された場合、第1実施形態の図7で説明した硬質アブソーバ58をそのまま使うと、硬質アブソーバ58のフラットな後面で衝突検知センサ60全体を押圧することになるので、同一の衝突荷重が入力されても衝突検知センサ60に作用する面圧は低下する。このため、衝突検知センサ60がONされない可能性がある。
そこで、本実施形態では、後面がフラットな面で構成された硬質アブソーバ58に替えて、後面に平面視で波形状の凹凸部62が形成された硬質アブソーバ64を使用することにしたものである。なお、凹凸部62は硬質アブソーバ64の車両幅方向の全幅に設定されている。なお、面圧のチューニングは、凹凸部62の形状とピッチで調整可能である。
なお、上記衝突検知センサ60を単独で用いることも可能であるが、第1実施形態で説明した光ファイバセンサ32と併用することで二系統の検知系統を設定して衝突検知に対する信頼性を上げるという使い方も可能である。
さらに、硬質アブソーバ64の中央部(ストレート部)64Aに形成された凹凸部62の凸部62Aの車両前後方向の突出長さは、両端部(屈曲部)64Bに形成された凹凸部62の凸部62Aの車両前後方向の突出長さよりも長く設定されている。また、硬質アブソーバ64の中央部64Aの凹凸部62のピッチは、両端部64Bの凹凸部62のピッチよりも小さく設定されている。
(作用・効果)
基本的な作動は、前述した第1実施形態と同様である。異なるところは、フロントバンパカバー26からフロントバンパアブソーバ28に伝達された衝突荷重が軟質アブソーバ54で吸収されて硬質アブソーバ64に伝達され、更に衝突検知センサ60に入力される際に、凹凸部62の凸部62Aから衝突検知センサ60に荷重が集中的に入力され、凹部62Bからは荷重が入力されないということである。これにより、衝突検知センサ60における凸部62Aとの接触部位の面圧が上がり、衝突検知センサ60は確実にONされ、衝突が検知される。
このように本実施形態に係る車両用バンパ構造では、硬質アブソーバ64の後面に凹凸部62を設けたことにより、衝突検知センサ60に作用する面圧を上げることができる。このため、フロントバンパアブソーバ28から衝突検知センサ60への荷重伝達性能を高めることができる。
また、本実施形態では、硬質アブソーバ64の中央部64Aに形成された凹凸部62の凸部62Aの車両前後方向の突出長さを、両端部64Bに形成された凹凸部62の凸部62Aの車両前後方向の突出長さよりも長く設定したので、衝突検知センサ60のバンパ中央部側では凸部62Aの食い込みがきつく、バンパコーナー部側では凸部62Aの食い込みが緩くなる。従って、衝突検知センサ60のバンパ中央部側での検知性能が相対的に上がり、バンパコーナー部側での検知性能が相対的に下がる。その結果、凸部62Aの突出長さを変える手法により、衝突検知センサ60による出力のバラツキを低減することができる。
さらに、本実施形態では、硬質アブソーバ64の中央部64Aの凹凸部62のピッチを、両端部64Bの凹凸部62のピッチよりも小さく設定したので、衝突検知センサ60のバンパ中央部側では荷重入力点の密度が高くなり(凸部62Aの分布が緻密となり)、バンパコーナー部側では荷重入力点の密度が低くなる(凸部62Aの分布が粗密になる)。従って、衝突検知センサ60のバンパ中央部側での検知性能が相対的に上がり、バンパコーナー部側での検知性能が相対的に下がる。その結果、凹凸部62のピッチを変える手法により、衝突検知センサ60による出力のバラツキを低減することができる。
(第2実施形態のバリエーション)
図11に示される実施形態では、硬質アブソーバ66がバンパ中央部に相当する部分にのみ配設されている。従って、フロントバンパリインフォース30のストレート部30Fには凹凸部62が対向して配置されているが、屈曲部30Gでは軟質アブソーバ54が衝突検知センサ60にそのまま当接されている。
上記構成によっても、基本的には図10に示される構成と同様の作用・効果が得られる。また、硬質アブソーバ54がバンパ幅方向に小型化されている分、フロントバンパアブソーバ28を軽量化することができる。
図12に示される実施形態では、硬質アブソーバ64と軟質アブソーバ54の前後配置関係を逆にした点に特徴がある。
上記構成によれば、フロントバンパカバー26の後面側に硬質アブソーバ64が隣接して配置されるので、ユーザがフロントバンパカバー26に触れた際の剛性が確保される。従って、ユーザがフロントバンパカバー26に触れた際のべこつき感を無くすことができる。
また、硬質アブソーバ64における軟質アブソーバ54との対向面(接触面)に凹凸部62を設けたので、凸部62Aから軟質アブソーバ54への荷重入力量がピンポイント的に増える。従って、凹凸部62が設けられていない場合と比べて、衝突検知センサ60への荷重の伝達が効果的に行われる。その結果、この実施形態によれば、フロントバンパアブソーバ28から衝突検知センサ60への荷重伝達性能を高めることができる。
〔第3実施形態〕
以下、図13及び図14を用いて、第3実施形態について説明する。なお、この第3実施形態も、参考例とする。また、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図13には、フロントバンパ12の車両センタでの縦断面図が拡大して示されている。また、図14には、フロントバンパ12のコーナー付近の縦断面図が拡大して示されている。これらの図に示されるように、この第3実施形態に係る車両用バンパ構造では、衝突検知センサ70は、フロントバンパリインフォース30の前壁部30Aの前面上部にオフセットして配置されている。すなわち、衝突検知センサ70の上下幅はフロントバンパリインフォース30の上下幅よりも狭く設定されている。なお、この衝突検知センサ70としては、面圧をアナログ式に検知してそれが所定の閾値を超えた否かによって衝突の有無を検知する面圧センサが使用されている。
フロントバンパアブソーバ72は、硬軟二層構造とはされておらず、単一の層構造とされている。図13に示されるように、センタ断面では、衝突検知センサ70と隣接する部分にフロントバンパアブソーバ72の本体部72Aが配置されており、この本体部72Aの前端下縁部から車両後方側へ向けて鉤状に支持脚部72Bが一体に形成されている。支持脚部72Bの後端部は、フロントバンパリインフォース30の前壁部30Aの前面下端部に当接状態で配置されている。但し、多少離れていても差し支えない。一方、図14に示されるように、コーナー付近では、フロントバンパアブソーバ72の本体部72A’の厚さは薄くなっており、更に支持脚部72B’はバンパ中央部の支持脚部72Bよりも厚くなっている。また、支持脚部72B’の後端面はフロントバンパリインフォース30の前壁部30Aの前面下部に当接状態で配置されている。但し、多少離れていても差し支えない。
(作用・効果)
上記構成によれば、衝突検知センサ70の上下幅をフロントバンパリインフォース30の上下幅の約半分程度としたので、その分、フロントバンパ12全体を小型化することができる。
ここで、歩行者等の衝突体とフロントバンパ12の中央部付近で衝突した場合、センタ断面ではフロントバンパアブソーバ72の本体部72Aと支持脚部72Bとの間の部分が切欠とされているので、その際の衝突荷重の殆どはフロントバンパアブソーバ72の本体部72Aから衝突検知センサ70に伝達される。つまり、支持脚部72Bからフロントバンパリインフォース30に伝達されて分散される荷重は極めて僅かである。これにより、フロントバンパ12のセンタ断面では、本体部72Aから衝突検知センサ70に衝突荷重が集中的に入力されるので、衝突検知センサ70で正確に検知することができる。
一方、衝突体とフロントバンパ12のコーナー部付近で衝突した場合、本体部72A’の厚さが薄いため、本来的に衝突検知センサ70への荷重入力量が大きくなり過ぎる傾向がある。しかし、本実施形態では、衝突荷重の半分強が支持脚部72B’を介してフロントバンパリインフォース30へ伝達されて分散されるので、本体部72A’から衝突検知センサ70へ伝達される荷重は低減される。
上記より、本実施形態によれば、バンパ中央部側では衝突検知センサ70の出力を高め(感度を上げる)ことができ、バンパコーナー部側では衝突検知センサ70の出力を抑える(感度を下げる)ことができる。その結果、本実施形態によれば、バンパ全体を小型化することができ、しかも衝突検知センサ70による出力のバラツキを低減することができる。
なお、センタ断面においても支持脚部72Bが存在することにより、ユーザがフロントバンパカバー26と接触したときの剛性が確保される。
また、本実施形態では、フロントバンパアブソーバ72を単層構造として断面形状をセンタとコーナー付近とで変えるだけであるので、硬軟をつける場合に比べて、製造が容易である。
さらに、本実施形態では、衝突検知センサ70がフロントバンパリインフォース30の前面上部側にオフセットして配置されているため、歩行者等の衝突体との衝突を検知し易い。つまり、歩行者の重心はフロントバンパアブソーバ72よりも上方にあるため、歩行者と衝突すると、歩行者の脚部がフロントバンパ12の上部側へ倒れ込むことが多い。従って、衝突検知センサ70がフロントバンパリインフォース30の前面上部側にオフセットして配置されている方が、荷重検知はし易い。従って、本実施形態によれば、歩行者との衝突検知性に優れている。
(第3実施形態のバリエーション)
以下、図15〜図22を用いて、第3実施形態のバリエーションについて説明する。このうち、図17及び図18に示されるバリエーションが本発明の実施形態に相当する。
図15及び図16に示される実施形態では、センタ断面において、支持脚部72Cが車両前後方向に水平に延出されるのではなく、車両後方かつ斜め下方へ延出されている。なお、支持脚部72Cの後端部はフロントバンパリインフォース30の前壁部30Aの前面下端部に当接状態で配置されている。
上記構成によれば、図15に示される状態では、支持脚部72Cの後端部がフロントバンパリインフォース30の前面に当接状態で配置されている。この状態から衝突体との衝突時になると、図16に示されるように、支持脚部72Cが車両後方かつ斜め下方へ傾斜しているため、ある程度の反力を発揮した後(即ち、反力の発揮により衝突初期においては、本体部72Aのフロントバンパリインフォース30の前面下部側への回転を抑制し)、フロントバンパリインフォース30の前面から外れる。離脱後は、衝突荷重はすべて本体部72Aを介して衝突検知センサ70に伝達される。従って、衝突検知センサ70への荷重伝達効率が高くなる。その結果、この実施形態によれば、フロントバンパ12の断面形状を変えるだけで、衝突検知センサ70による出力のバラツキを低減することができる。
図17に示される実施形態では、図13及び図14に示されるフロントバンパアブソーバ72における支持脚部72Bのバンパ中央部側が車両後方側から円弧状に切り欠かれている点に特徴がある。この切欠部76を支持脚部72Bのバンパ中央部側に設けたことにより、切欠部76の形成範囲では支持脚部72Bの延出長さが短くなり(当該短くされた支持脚部を符合「72D」で示す)、支持脚部72Bが本来有する支保機能が失われている。
上記構成によれば、衝突体がバンパ中央部側で衝突した場合、支持脚部72Dの延出長さが短くなっているため、支持脚部72Dの後端部はフロントバンパリインフォース30の前面に到達しない。つまり、支持脚部72Dはフロントバンパリインフォース30の前面に対して非接触の状態を保つ。このため、衝突荷重は全てフロントバンパアブソーバ72の本体部72Aに集中されて衝突検知センサ70に伝達される。従って、フロントバンパアブソーバ72から衝突検知センサ70への荷重伝達効率がより一層高くなる。その結果、本実施形態によれば、フロントバンパアブソーバ72の断面形状を変えるだけで、衝突検知センサ70による出力のバラツキをより一層効果的に低減することができる。
図18に示される実施形態では、基本的な断面形状は、図15及び図16に示されるフロントバンパアブソーバ72と同様の形状とされている。但し、この実施形態では、本体部72Aが単層構造ではなく、前述した第1実施形態で説明したように硬軟二層構造とされている点に特徴がある。本体部72Aの前部が軟質アブソーバ72A1とされ、本体部72Aの後部が硬質アブソーバ72A2とされている。
上記構成によれば、硬質アブソーバ72A2を衝突検知センサ70の前面に配置した分、衝突荷重の伝達ロスが少なくなる。従って、衝突検知センサ70への荷重伝達効率の向上効果と、第1実施形態で説明したように厚いアブソーバの特性を薄いアブソーバの特性と同じにする効果の両方が同時に得られる。これにより、フロントバンパアブソーバ72の断面形状の変更及びフロントバンパアブソーバ72の硬軟複数層化の双方の観点から、衝突検知センサ70の出力のバラツキ抑制することができ、その結果、衝突検知センサ70による出力のバラツキを非常に低減することができる。
図19に示される実施形態では、フロントバンパアブソーバ80における衝突検知センサ70との対向面のバンパ中央部付近にのみ前述した第2実施形態で説明した凹凸部82を設けた点に特徴がある。凹凸部82のピッチはバンパ中央部では大きく、バンパ中央部の外側では小さく設定されている。
上記構成によれば、一般に、バンパ中央部付近では、フロントバンパアブソーバ80の厚さが厚く荷重が分散され易い。しかし、この実施形態では、フロントバンパアブソーバ80における衝突検知センサ70との対向面のバンパ中央部付近にのみ凹凸部82を設けたので、バンパ中央部付近での衝突検知センサ70への荷重伝達性能が高められる。従って、衝突検知センサ70による出力のバラツキを効果的に低減することができる。
図20に示される実施形態では、フロントバンパアブソーバ84の発泡倍率をバンパ中央部付近とバンパコーナー部付近とで異ならせた点に特徴がある。具体的には、バンパ中央部付近のアブソーバ84Aの発泡倍率が最も低く、バンパコーナー部付近のアブソーバ84Cの発泡倍率が最も高く、両者の中間に位置するアブソーバ84Bの発泡倍率が中間的な値に設定されている。つまり、フロントバンパアブソーバ84の厚さに応じて複数段階の発泡倍率に設定されている。
上記構成によれば、発泡倍率が高い程軟らかくなるため、バンパ中央部付近のアブソーバ84Aが最も硬く、バンパコーナー部付近のアブソーバ84Cが最も軟らかくなる。このため、バンパ中央部側では衝突検知センサ70への荷重伝達量が相対的に多くなり、バンパコーナー部付近では衝突検知センサ70への荷重伝達量が相対的に少なくなる。その結果、本実施形態によれば、衝突検知センサ70による出力のバラツキを効果的に低減することができる。
なお、発泡倍率の段階設定は二段階でもよい。また、上記構成を得るためには、成形型内に車両前後方向に対応する縦方向の仕切り材を発泡倍率を変える位置に設定して発泡成形すればよい。
また、図21に示される実施形態では、図14に示される構成において、フロントバンパアブソーバ72におけるコーナー付近の本体部72A’の前後方向の厚さを更に薄くしてフロントバンパカバー26と薄型の本体部72A”との間に空隙部90を設けた点に特徴がある。
上記構成によれば、フロントバンパアブソーバ72のコーナー付近の本体部72A”の厚さを薄くして空隙部90を設けたことにより、衝突時にフロントバンパカバー26の空走距離ができ、バンパコーナー部付近での衝突検知センサ70への荷重入力量を更に減らすことができる。
さらに、図22に示される実施形態では、図21の構成において、フロントバンパアブソーバ72のコーナー付近の本体部72A”の上部をカットすることで、更に衝突検知センサ70への荷重入力量を低減させようとするものである。
〔上記実施形態の補足説明〕
上述した第1実施形態では、軟質アブソーバ54と硬質アブソーバ56とから成る硬軟二層構造のフロントバンパアブソーバ28を用いたが、これに限らず、硬軟三層以上の層構造にしてもよい。
また、上述した第1実施形態では、フロントバンパアブソーバ28が軟質アブソーバ54と硬質アブソーバ56の二層を備えた構成を採ったが、これに限らず、硬質アブソーバ56をバンパ緩衝部材とは別個独立に構成してもよい。例えば、硬質アブソーバ56に相当する形状の部材を予め樹脂成形で製作しておき、フロントバンパリインフォースの前面に固定手段を用いて固定する。その一方で、フロントバンパアブソーバは、車両幅方向に略均等な厚さに設定された軟質アブソーバ54のみで構成する。そして、かかるフロントバンパアブソーバを荷重伝達部材の前面にセットする。このようにしても、上述した第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。なお、フロントバンパアブソーバを発泡材料で構成するのではなく、リブ構造、ハニカム構造等の樹脂成形品で構成してもよい。
上記構成における荷重伝達部材は、実質的には、フロントバンパアブソーバのようなエネルギー吸収機能を備えておらず、衝突荷重を荷重検知手段に伝達する荷重伝達機能を備えた部材として位置付けられる。つまり、車両幅方向に沿って厚さが略均等とされたフロントバンパアブソーバと、アブソーバの概念には含まれない荷重伝達部材との複合体として車両用バンパが構成されるものであっても、本発明の目的は達成される。
第1実施形態に係るフロントバンパ構造の要部を拡大して示す縦断面図(図3の1−1線拡大断面図)である。 図1に示される車両用バンパ構造を備えた車体前部のフロントバンパ周りの分解斜視図である。 図1に示される車両用バンパ構造を備えた車体前部の平断面図である。 図1に示される光ファイバセンサの構造を一部破断して示す要部拡大斜視図である。 回路構成を示す概略構成図である。 第1実施形態の効果を説明するためのグラフである。 第1実施形態の第1のバリエーションに係り、硬質アブソーバがバンパ幅方向の全幅に亘って形成された実施形態を示す図3に対応する平断面図である。 第1実施形態の第2のバリエーションに係り、フロントバンパリインフォースとフロントサイドメンバの前端部との間に光ファイバセンサを配置した実施形態を示す図3に対応する平断面図である。 第1実施形態の第3のバリエーションに係り、軟質アブソーバと硬質アブソーバとの前後配置関係を逆にした実施形態を示す図3に対応する平断面図である。 第2実施形態に係るフロントバンパ構造の要部を拡大して示す図3に対応する平断面図である。 第2実施形態の第1のバリエーションに係り、硬質アブソーバがバンパ中央部側にのみ配置された実施形態を示す図10に対応する平断面図である。 第2実施形態の第2のバリエーションに係り、軟質アブソーバと硬質アブソーバとの前後配置関係を逆にした実施形態を示す図10に対応する平断面図である。 第3実施形態に係るフロントバンパ構造の要部を拡大して示す車両センタでの要部拡大縦断面図である。 第3実施形態に係るフロントバンパ構造の要部を拡大して示すコーナー付近での要部拡大縦断面図である。 第3実施形態の第1のバリエーションに係り、支持脚部を斜め下方に延出させた実施形態を示す図13に対応する要部拡大縦断面図である。 図15に示される状態から衝突途中の状態になった状態を示す図15に対応する要部拡大縦断面図である。 第3実施形態の第2のバリエーションに係り、支持脚部をバンパ中央部のみカットした実施形態を示す要部拡大斜視図である。 第3実施形態の第3のバリエーションに係り、アブソーバの本体部を硬軟二層構造とした実施形態を示す図13に対応する要部拡大縦断面図である。 第3実施形態の第4のバリエーションに係り、アブソーバの後面のバンパ中央部のみに凹凸部を設けた実施形態を示す図10に対応する平断面図である。 第3実施形態の第5のバリエーションに係り、アブソーバの発泡倍率をバンパ幅方向に変えた実施形態を示す図10に対応する平断面図である。 第3実施形態の第6のバリエーションに係り、図14に対応する要部拡大縦断面図である。 第3実施形態の第7のバリエーションに係り、図14に対応する要部拡大縦断面図である。
符号の説明
12 フロントバンパ
26 フロントバンパカバー
30 フロントバンパリインフォース(バンパ補強部材)
32 光ファイバセンサ(荷重検知手段)
52 衝突体
70 衝突検知センサ(荷重検知手段)
72 フロントバンパアブソーバ(バンパ緩衝部材)
72A 本体部(荷重検知手段への荷重伝達部)
72A1 軟質アブソーバ(軟らかい層)
72A2 硬質アブソーバ(硬い層)
72B 支持脚部(バンパ補強部材への荷重伝達部)
72D 支持脚部(バンパ補強部材への荷重非伝達部)
76 切欠部

Claims (2)

  1. 車両最外側に配置されると共に車両幅方向に沿って延在されたバンパカバーと、
    前記バンパカバーの車両内側に離間して配置されると共に車両幅方向に沿って延在されたバンパ補強部材と、
    前記バンパ補強部材の車両外側面に配置されると共にバンパ補強部材の長手方向に沿って延在された衝突荷重検知用の荷重検知手段と、
    前記バンパカバーと前記バンパ補強部材との間に配置されると共に車両幅方向に沿って延在された所定厚さのバンパ緩衝部材と、
    を備えた車両用バンパ構造において、
    前記荷重検知手段の上下幅は前記バンパ補強部材の上下幅よりも狭く設定されていると共に、前記荷重検知手段は前記バンパ補強部材の上部側にオフセットして配置されており、
    前記バンパ緩衝部材の断面形状は、バンパ中央部付近ではバンパ補強部材と直接接触する上下幅が相対的に小さくバンパコーナー部付近ではバンパ補強部材と直接接触する上下幅が相対的に大きくなるように設定されており、
    さらに、前記バンパ緩衝部材におけるバンパ中央部付近の断面形状は、衝突検知手段と対向しかつ上下幅が相対的に大きく設定された荷重検知手段への荷重伝達部と、当該荷重検知手段への荷重伝達部から間隔をあけてバンパ補強部材側へ向けて延出されると共に上下幅が相対的に小さく設定され更に延出長さが衝突時に先端部がバンパ補強部材に接触しない長さに設定されたバンパ補強部材への荷重非伝達部と、を有する形状とされている、
    ことを特徴とする車両用バンパ構造。
  2. 前記荷重検知手段への荷重伝達部は、相対的に軟らかい層と相対的に硬い層の硬軟二種類の層を含んで構成された複数層構造とされており、
    前記硬い層は前記軟らかい層の車両内側に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用バンパ構造。
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