JP4723379B2 - 高い充填剤含有量を有する安定な陽イオン重合性/架橋性歯科用組成物 - Google Patents
高い充填剤含有量を有する安定な陽イオン重合性/架橋性歯科用組成物 Download PDFInfo
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Description
R−[−CO−(CH2)5−O−]n−PO3H2
の燐酸エステル分散剤とを含有する、高度に充填される歯科用組成物も知られている。
(1)陽イオンで且つ化学線、好ましくは化学線活性化下で反応する少なくとも1種の化合物と、
(2)該組成物の総重量に対して少なくとも10重量%の割合で存在する少なくとも1種の歯科用充填剤と、
(3)アミン指数が1グラムの分散剤当たり100mg以下の水酸化カリウムであるものから選択される少なくとも1種の有機重合体又は共重合体を基材とする少なくとも1種の分散剤と、
(4)少なくとも1種の陽イオン性光開始剤と、
(5)随意として少なくとも1種の光増感剤と
を含むものを提供する本発明によって達成される。
・次式(FS):
a=0、1又は2であり、
R0は、それぞれ同一又は異なるものであり、そしてアルキル、シクロアルキル、アリール、ビニル、水素又はアルコキシ基、好ましくはC1〜C6低級アルキルを表し、
Zは、それぞれ同一又は異なるものであり、そして少なくとも1種の反応性エポキシ及び/又はアルケニルエーテル及び/又はオキセタン及び/又はジオキソラン及び/又はカーボネート官能基を含有する有機置換基である。)
の少なくとも1個の単位と、
・少なくとも2個の珪素原子と
を含む。
(i)この(これらの)タイプの反応性官能基Z1のみを含有するか、又は
(ii)反応性アルケニルエーテル、オキセタン及び/又はカーボネート官能基Z2のような他の反応性官能基Zを含有するか
のいずれかであることができる。
・歯科分野において使用でき且つピンク色に着色される、UGL社製のポリメタクリル酸メチルベースのLuxaself不活性充填剤、
・200m2/gの比表面積を有するヘキサメチルジシラザン処理ヒュームドシリカ充填剤、
・未処理ヒュームドシリカ充填剤(デグッサ社によって販売されているAerosil AE200)、
・クオーツ又は酸化珪素ガラス
が挙げられる。
(1)次式(I):
[(R1)n−A−(R2)m]+ (I)
(式中、
・Aは、例えば、I、S、Se、P又はNのような第15〜17族元素を表し、
・R1は、C6〜C20複素環式又は炭素環式アリール基を表し、ここで、該複素環式基は、ヘテロ原子として窒素又は硫黄を含有することができ、
・R2は、R1又はC1〜C30線状又は分岐アルキル又はアルケニル基を表し、ここで、R1及びR2基は、C1〜C25アルコキシ、C1〜C25アルキル、ニトロ、クロル、ブロム、シアノ、カルボキシル、エステル又はメルカプト基で置換されていてよく、
・nは1〜v+1の範囲の整数であり、ここで、vは元素Aの原子価であり、
・mは0〜v−1の範囲の整数であり、ここで、n+m=v+1である。)
のオニウム塩、
(2)国際公開WO90/11303号に記載されたオキソイソチオクロマニウム塩、特に、2−エチル−4−オキソイソチオクロマニウム又は2−ドデシル−4−オキソイソチオクロマニウムのスルホニウム塩、
(3)次式(III):
(L1L2L3M)+q
(式中、
・Mは第4〜10族の金属、特に、鉄、マンガン、クロム又はコバルトを表し、
・L1は、π電子によって金属Mに結合する1個の配位子を表し、ここで、該配位子は、η3−アルキル、η5−シクロペンタジエニル及びη7−シクロヘプタトリエニル配位子並びに随意として置換されたη6−ベンゼン配位子及び2〜4個の縮合環であってそれぞれの環が3〜8個のπ電子によって金属Mの原子価殻に貢献し得るものを有する化合物から選択されるη6−芳香族化合物から選択されるものとし、
・L2は、π電子によって金属Mに結合する1個の配位子を表し、ここで、該配位子は、η7−シクロヘプタトリエニル配位子並びに随意として置換されたη6−ベンゼン配位子及び2〜4個の縮合環であってそれぞれの環が6又は7個のπ電子によって金属Mの原子価殻に貢献し得るものを有する化合物から選択されるη6−芳香族化合物から選択されるものとし、
・L3は、σ電子によって金属Mに結合する0〜3個の同一又は異なる配位子を表し、且つ、CO及びNO2 +から選択され、ここで、L1、L2及びL3が貢献する該錯体の全電子電荷q及び金属Mのイオン電荷は正であり、しかも1又は2である。)
の有機金属塩
から選択される。
[BXaRb]-
(式中、
・a及びbは、aについては0〜3の範囲の整数であり、そしてbについては1〜4の範囲の整数であり、ここで、a+b=4であり、
・記号Xは、ハロゲン原子(塩素、弗素)(a=0〜3)、OH官能基(a=0〜2)を表し、
・記号Rは同一又は異なるものであり、そして
・陽イオン部分が第15〜17族元素のオニウムである場合には、例えば、OCF3、CF3、NO2若しくはCNのような少なくとも1個の電子求引基によって、及び/又は少なくとも2個のハロゲン原子(特に弗素)によって置換されたフェニル基、
・陽イオン部分が第4〜10族元素の有機金属錯体である場合には、少なくとも1個の電子求引元素又は電子求引基、特にハロゲン原子(特に弗素)、CF3、OCF3、NO2又はCNによって置換されたフェニル基、
・陽イオン部分に関わりなく、例えばビフェニル、ナフチルのような少なくとも2個の芳香核を含有するアリール基であって、少なくとも1個の電子求引元素又は電子求引基、特にハロゲン原子(具体的には弗素)、OCF3、CF3、NO2又はCNによって置換されていてよいもの
を表す。)
である。
1':[B(C6F5)4]-、2':[(C6F5)2BF2]-、3':[B(C6H4CF3)4]-、4':[B(C6F4OCF3)4]-、5':[B(C6H3(CF3)2)4]-、6':[B(C6H3F2)4]-、7':[C6F5BF3]-。
[(Φ)2I]+;[C8H17−O−Φ−I−Φ]+;[CH3−Φ−I−Φ−CH2CH(CH3)2]+;[C12H25−Φ−I−Φ]+;[(C8H17−O−Φ)2I]+;[(C8H17−O−Φ−I−Φ)]+;[(Φ)3S]+;[(Φ)2−S−Φ−O−C8H17]+;[(CH3−Φ−I−Φ−CH(CH3)2]+;[Φ−S−Φ−S−(Φ)2]+;[(C12H25−Φ)2I]+;[(CH3−Φ−I−Φ−OC2H5)]+;[(C12H25−Φ−I−Φ−CH(CH3)2]+
が特に好ましい。
・(η5−シクロペンタジエニル)(η6−トルエン)Fe+、
・(η5−シクロペンタジエニル)(η6−メチル−1−ナフタリン)Fe+、
・(η5−シクロペンタジエニル)(η6−クメン)Fe+、
・ビス(η6−メシチレン)Fe+、
・ビス(η6−ベンゼン)Cr+
である。
[(C8H17)−O−Φ−I−Φ]+・[B(C6F5)4]-;
[C12H25−Φ−I−Φ]+・[B(C6F5)4]-;
[(C8H17−O−Φ)2I]+・[B(C6F5)4]-;
[(C8H17)−O−Φ−I−Φ)]+・[B(C6F5)4]-;
[(Φ)2S−Φ−O−C8H17]+・[B(C6H4CF3)4]-;
[(C12H25−Φ)2I]+・[B(C6F5)4]-;
[(CH3−Φ−I−Φ−CH(CH3)2]+・[B(C6F5)4]-;
(η5−シクロペンタジエニル)(η6−トルエン)Fe+・[B(C6F5)4]-;
(η5−シクロペンタジエニル)(η6−メチル−1−ナフタリン)Fe+・[B(C6F5)4]-;
(η5−シクロペンタジエニル)(η6−クメン)Fe+・[B(C6F5)4]-;
[(C12H25−Φ)2I]+・[B(C6H3(CF3)2)]-;
[CH3−Φ−I−Φ−CH2CH(CH3)2]+・[B(C6F5)4]-;
[CH3−Φ−I−Φ−CH2CH(CH3)2]+・[B(C6H3(CF3)2)4]-
が挙げられる。
−[CH3−Φ−I−Φ−CH(CH3)2]+・[PF6]-;
−[CH3−Φ−I−Φ−CH2CH(CH3)2]+・[PF6]-;
−[(C12H25−Φ)2−I]+・[PF6]-
のようなヘキサフルオロ燐酸ヨードニウム若しくはヘキサフルオロアンチモン酸塩、
又はこれらの様々な陰イオンのフェロセニウム塩
を使用することも可能である。
・式(IV):
・n=1のときに、Ar1は、6〜18個の炭素原子を含有するアリール基、テトラヒドロナフチル、チエニル、ピリジル若しくはフリル基又はフェニル基であってF、Cl、Br、CN、OH、線状若しくは分岐C1〜C12アルキル、−CF3、−OR6、−Oフェニル、−SR6、−Sフェニル、−SO2フェニル、−COOR6、−O−(CH2−CH=CH2)、−O(CH2H4−O)m−H、−O(C3H6O)m−H(ここで、mは1〜100である)よりなる群から選択される1個以上の置換基を有するものを表し、
・n=2のときに、Ar1は、C6〜C12アリーレン基又はフェニレン−T−フェニレン基(式中、Tは、−O−、−S−、−SO2−又は−CH2−を表す)を表し、
・xは、−OR7若しくは−OSiR8(R9)2基を表し、又はR4と共に−O−CH(R10)−基を形成し、
・R4は、線状又は分岐C1〜C8アルキル基であって非置換されていないもの又はOH、−OR6、C2〜C8アシルオキシ、−CF3若しくは−CN基を有するもの、C3又はC4アルケニル基、C6〜C18アリール基或いはC7〜C9フェニルアルキル基を表し、
・R5は、R4について与えた意味のうちの一つを有し、又は−CH2CH2R11基を表し、或いはR4と共にC2〜C8アルキレン基又はC3〜C9オキサアルキレン若しくはアザアルキレン基を形成し、
・R6は、1〜12個の炭素原子を含有する低級アルキル基を表し、
・R7は、水素原子、C1〜C12アルキル基、C2〜C6アルキル基であって−OH、−OR6又はCN基を有するもの、C3〜C6アルケニル基、シクロヘキシル又はベンジル基、随意として塩素原子によって置換されたフェニル基又は線状若しくは分岐C1〜C12アルキル基又は2−テトラヒドロピラニル基を表し、
・R8及びR9は同一又は異なるものであり、そしてそれぞれC1〜C4アルキル基又はフェニル基を表し、
・R10は、水素原子、C1〜C8アルキル基又はフェニル基を表し、
・R11は、−CONH2、−CONHR6、−CON(R6)2、−P(O)(OR6)2又は2−ピリジルを表す。)
・式(V):
・Ar2は、n=1である場合には式(IV)におけるAr1と同一の意味を有し、
・R15は、基Ar2、線状又は分岐C1〜C12アルキル基、C6〜C12シクロアルキル基及びケトンの炭素又は基Ar2の炭素と共にC6〜C12環を形成するシクロアルキル基から選択される基を表し、ここで、これらの基は、−F、−Cl、−Br、−CN、−OH、−CF3、−OR6、−SR6、−COOR6、線状又は分岐C1〜C12アルキル基であって随意として−OH、−OR6及び/又は−CN基を有するもの並びに線状又は分岐C1〜C8アルケニル基よりなる群から選択される1個以上の置換基によって置換されていてよい。)
・式(VI):
・Ar3は、n=1である場合には式(IV)におけるAr1と同一の意味を有し、
・R16は、それぞれ同一又は異なるものであり、そしてAr3基、−(C=O)−Ar3基、線状又は分岐C1〜C12アルキル基、C6〜C12シクロアルキル基よりなる群から選択される基を表し、ここで、これらの基は、−F、−Cl、−Br、−CN、−OH、−CF3、−OR6、−SR6、−COOR6、線状又は分岐C1〜C12アルキル基であって随意として−OH、−OR6及び/又は−CN基を有するもの並びに線状又は分岐C1〜C8アルケニル基よりなる群から選択される1個以上の置換基によって置換されていてよい。)
・式(VII):
・R5は、それぞれ同一又は異なるものであり、そして式(III)におけると同一の意味を有し、
・Yは、それぞれ同一又は異なるものであり、X及び/又はR4を表し、
・Zは、
・直接結合、
・2価のC1〜C6アルキレン基又はフェニレン、ジフェニレン若しくはフェニレン−T−フェニレン基(T:線状又は分岐C1〜C12アルキル)
を表し、或いは2個の置換基R5及びこれらの置換基を保持する2個の炭素原子と共にシクロペンタン又はシクロヘキサン核、2価の基−O−R12−O−、−O−SiR8R9−O−SiR8R9−O−又は−O−SiR8R9−O−(ここで、R12は、C2〜C8アルキレン、C4〜C6アルケニレン又はキシリレン基を表す)を形成し、
・或いは、実体:
・Ar4は、n=1である場合には式(IV)におけるAr1と同一の意味を有する。)
・式(VIII)のチオキサントンの部類:
・m=0〜8であり、
・R17は、芳香環上の同一又は異なる置換基であり、そして線状若しくは分岐C1〜C12アルキル基、C6〜C12シクロアルキル基、Ar1基、ハロゲン原子又は−OH、−CN、−NO2若しくは−COOR6基、−CHO、−Oフェニル、−CF3、−SR6、−Sフェニル、−SO2フェニル、−Oアルケニル又は−SiR6 3を表す。)
・式(IX)のキサンテンの部類:
・式(X)のキサントンの部類:
・式(XI)のナフタリンの部類:
・式(XII)のアントラセンの部類:
・式(XIII)のフェナントレンの部類:
・式(XIV)のピレンの部類:
・式(XV)のフルオレンの部類:
・式(XVI)のフルオランテンの部類:
・式(XVII)のクリセンの部類:
・式(XVIII)のフルオレンの部類:
・式(XIX)のクロメンの部類:
・式(XX)のエオシンの部類:
・式(XXI)のエリトロシンの部類:
・式(XXII)のビスクマリンの部類:
の一つに相当する。
・4,4'−ジメトキシベンゾイン、
・2,4−ジエチルチオキサントン、
・2−エチルアントラキノン、
・2−メチルアントラキノン、
・1,8−ジヒドロキシアントラキノン、
・過酸化ジベンゾイル、
・2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン;ベンゾイン、
・2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン;ベンズアルデヒド、
・4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルケトン、
・ベンゾイルアセトン、
・
・1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、
・4−イソプロピルチオキサントン、
・
が挙げられる。
・歯が全くない患者の場合には総義歯、
・仮歯又は骨格装具のいずれかを生じさせる、数本の歯の欠落のための部分義歯
に分類できる、取付型義歯の用途である。
添付した図面は、保存期間(日)の関数としての粘度(Pa.s-1)変化の曲線を表している。この図の凡例は次の通りである:
---◆--- 対照1
---・--- 対照2
−▲− 本発明の処方物1(例2.2)
------ 本発明の処方物2(例2.3)
- - ・---- 本発明の処方物3(例2.4)。
100mLの反応器に66g(531ミリモル=1.05当量)のVCMX、Ptブラック触媒2Sとしての白金の必要量及び随意として水と炭酸水素ナトリウムを装入する。その後、この反応混合物を90℃に加熱する。次いで、34g(506ミリモル=1当量)のM'2を該反応器に滴下で5時間にわたって流し込む。合成の最中に、この反応の進行を、≡SiH単位の消失及び、必要に応じて、エポキシ官能基の消失(これは電位差測定法によって監視される)によって決定する。≡SiH単位の全てが反応を受けたときに、この反応混合物を濾過し、次いで炭酸水素ナトリウムの存在下又は非存在下で7時間にわたって減圧下で高温で揮発分除去する。エポキシド官能基の欠失と直接関連のある粘度を、揮発分除去の前後で測定する。得られた生成物は、上記式(A)及びCAS RN18724.32のシリコーン(1)を85〜99%含有していた。
UV下でエポキシ基の重合を開始させるために使用される硼酸オニウム光開始剤(3)は、欧州特許第0562897号に記載されている。
これらのクオーツを拡散反射によって赤外部で分析し、そして3つのシラノールバンド帯域を3300〜4000cm-1の間で記録する(遊離シラノール、共役シラノール1及び共役シラノール2)。活性シラノール部位の濃度は、得られる表面積と共に増加し、そして粒度が減少すると増加する。
1.1:分散剤を有しない対照処方物1の製造
Hauschild(商標)遠心分離ミキサーに、5μmの粒度を有する25gのクオーツ(SiO2>99%)(ショット社製)と、3gの三弗化イッテルビウムと、10gのシロキサン樹脂(A)であって>90%含有量の単量体を有するもの(上記のような製造方法に従ってVCMXをヒドロシリル化させることによって得られる)とを装入する。
撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施し、次いで、30%の光開始剤P1及びクロルプロポキシチオキサントンCPTXをベースとする0.23%のLambson社製光開始剤を含有する1.25gの光開始剤系を、全て溶媒無しの樹脂(A)の溶液の状態で添加する。撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施する。次いで、5gのヒュームドシリカ(SiO2>99%)を添加し、次いで該混合物を16秒間撹拌する。5.75gのヒュームドシリカを添加し、次いで該混合物を16秒間撹拌する。
このヒュームドシリカは、商品名OX−50の下にデグッサ社によって販売されている、40m2/gの比表面積を有するシリカである。粘度変化の曲線を添付図面に与えている。
この製造物は、20℃で保管したときに1月後にゲル化する。
Hauschild(商標)遠心分離ミキサーに、3μmの粒度を有するクオーツ(SiO2>99%)(ショット社製)と、3gの三弗化イッテルビウムと、10gのシロキサン樹脂(A)であって>90%含有量の単量体を有するもの(上記のように、VCMXをヒドロシリル化させることによって得られる)とを装入する。
撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施し、次いで、30%の光開始剤P1及びクロルプロポキシチオキサントンCPTXをベースとする0.23%の光開始剤(4)(Lambson社製)を含有する、(A)に溶解してなる1.25gの光開始剤系を添加する。撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施する。次いで、5gのヒュームドシリカ(SiO2>99%)を添加し、次いで該混合物を16秒間撹拌する。5.75gのヒュームドシリカを添加し、次いでこの混合物を16秒間撹拌する。このヒュームドシリカは、商品名OX−50の下にデグッサ社によって販売されている、40m2/gの比表面積を有するシリカである。粘度変化の曲線を添付図面に与えている。
この製造物は、20℃で保管したときに48時間後にゲル化する。
2.1:本発明に従う製造
分散剤Byk(商標)164(8g)を樹脂(A)に4%で溶解させ、その後、該溶液を、ロータリーエバポレーターで3時間にわたり60℃で10mmHgの減圧下で加熱することによって、該分散剤中に存在する酢酸ブチルを除去するように揮発分除去する。
この活性物質の濃度は2.4%である。
Hauschild(商標)遠心分離ミキサーに、5μmの粒度を有するクオーツ(SiO2>99%)25gと、三弗化イッテルビウム3gと、上記のように揮発分除去された分散剤Byk(商標)の樹脂(A)溶液1.25gとを装入し、そして撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施する。9gの樹脂(A)を添加する。
撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施し、次いで、30%の光開始剤P1及び0.23%の光増感剤CPTXを含有し、(A)に溶解してなる1.25gの光開始剤系を添加する。撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施する。次いで、5gのヒュームドシリカ(SiO2>99%)を添加し、そして該混合物を16秒間撹拌する。5.5gのヒュームドシリカを添加し、次いで該混合物を16秒間撹拌する。
粘度の変化を経時的に監視する。
この製造物は、20℃で保管したときに1月後でもゲル化しなかった。
粘度変化の曲線を添付図面に与えている。
Hauschild(商標)遠心分離ミキサーに、3μmの粒度を有するショット社製クオーツ(SiO2>99%)25gと、三弗化イッテルビウム3gと、揮発分除去された分散剤Byk(商標)164の樹脂(A)溶液1.25gとを装入し、そして撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施する。9gの樹脂(A)を添加する。
撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施し、次いで、30%の光開始剤P1及び0.23%の光増感剤CPTXを含有し、(A)に溶解してなる1.25gの光開始剤系を添加する。撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施する。次いで、5gのヒュームドシリカ(SiO2>99%)を添加し、そして該混合物を16秒間撹拌する。5.5gのヒュームドシリカを添加し、次いで該混合物を16秒間撹拌する。
粘度の変化を経時的に監視する。
この製造物は、20℃で保管したときに1月後でもゲル化しなかった。
粘度変化の曲線を添付図面に与えている。
Hauschild(商標)遠心分離ミキサーに、1.5μmの粒度を有するクオーツ(ショット社製)(SiO2>99%)25gと、三弗化イッテルビウム3gと、揮発分除去された分散剤Byk(商標)の樹脂(A)溶液1.25gとを装入し、そして撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施する。9gの樹脂(A)を添加する。
撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施し、次いで、30%の光開始剤P1及び0.23%のクロルプロポキシチオキサントンCPTXベース光増感剤を含有し(A)に溶解してなる1.25gの光開始剤系を添加する。撹拌を遠心分離ミキサーで16秒間実施する。
次いで、5gのヒュームドシリカ(SiO2>99%)を添加し、そして該混合物を16秒間撹拌する。
5.5gのヒュームドシリカを添加し、次いで該混合物を16秒間撹拌する。
粘度の変化を経時的に監視する。
この製造物は、20℃で保管したときに1月後でもゲル化しなかった。
粘度変化の曲線を添付図面に与えている。
この粘度は、該複合物のペーストをレオメーターのプレート間にある間隙内に置き、且つ、4s-1の剪断速度で測定する。該組成物は、分散剤の添加と共にニュートン特性を呈する。この粘度は、高剪断速度でさえも変化しない。
歯の修復用処方物1、2及び3(上記§2.2、2.3及び2.4)の光重合
これらの処方物は、Optilux(商標)Demetronランプによる照射の40秒以内で3mmの厚さで架橋する。光架橋後に測定されるビッカース硬度は、3種の処方物のそれぞれについて50である。基準法ISO4049に従って測定される曲げ弾性率及び曲げ強度は、それぞれ5Gpa及び80MPaである。
4.1:ホスフェート分散剤を有する(830ppm)処方物の製造:比較例4
三重羽根ミキサーに、125gの単量体(A)及び15gのAVECM社製Solsperse(商標)36000の単量体A溶液(4%濃度)をゆっくりと撹拌(<10回転/分)しながら装入する。混合を5分間実施する。30%の光開始剤P1及び0.23%のクロルプロポキシチオキサントンCPTXベース光増感剤を含有する18gの光開始剤系を添加する。これらの成分を周囲温度で5分間撹拌する。
3.5μmの粒度を有するショット社製クオーツ(SiO2>99%)を378.5gの量で添加し、そして45gの三弗化イッテルビウムを添加する。混合物を、均質な流動性の粘稠混合物が得られるまでほぼ1時間にわたって周囲温度で混合する。137gのOX50ヒュームドシリカを、15gの連続添加により、2時間にわたって徐々に添加する。この混合物を、25℃の状態調整領域内で充填した後に5gのカートリッジ内で保存する。
上記と同一の操作を繰り返したが、ただし、15gのSolsperse(商標)36000溶液を、アミン指数が1gの分散剤当たり20mgのKOH/gである15gのDisperbyk(商標)164(0.4%)で置き換える。
次いで、何ヶ月経過した後にカートリッジの形で保存された該製品がゲル化を受けるのかを確認するために観察を実施する。
ホスフェート分散剤を有する保存製品は、25℃で3ヶ月以内にゲル化した。1年後に、アミン指数が≦100mgの水酸化カリウム/g分散剤である分散剤を有する製品は、なお使用することができ、しかもゲル化していなかった。このものは、1分以内に3mm以上で架橋し、曲げ弾性率は、ほぼ10GPaであり、そして曲げ強度は80MPaであった。
Claims (16)
- 歯科用組成物であって、
(1)陽イオンで且つ化学線下で反応する少なくとも1種の化合物と、
(2)該組成物の総重量に対して少なくとも10重量%の割合で存在する少なくとも1種の歯科用充填剤と、
(3)アルキルアンモニウム塩の状態にあってよいポリウレタン/アクリレート共重合体よりなる群から選択される少なくとも1種の分散剤と、
(4)少なくとも1種の陽イオン性光開始剤と、
(5)随意として少なくとも1種の光増感剤と
を含む、歯科用組成物。 - 歯科用充填剤(2)が10〜85重量%で存在することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
- 分散剤(3)が前記組成物の総重量に対して50ppm〜1%で存在することを特徴とする、請求項1又は2のいずれかに記載の歯科用組成物。
- 陽イオン反応性化合物(1)がエポキシ、ビニルエーテル、オキセタン、スピロオルトカーボネート、スピロオルトエステル及びそれらの組合せよりなる単量体及び/又は(共)重合体の群から選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の歯科用組成物。
- 陽イオン反応性化合物(1)が、周囲温度で液体であり又は100℃以下の温度で溶融し得る少なくとも1種の架橋性及び/又は重合性シリコーンオリゴマー又は重合体からなり、且つ、
・次式(FS):
a=0、1又は2であり、
R0は、それぞれ同一又は異なるものであり、そしてアルキル、シクロアルキル、アリール、ビニル、水素又はアルコキシ基を表し、
Zは、それぞれ同一又は異なるものであり、そして少なくとも1種の反応性エポキシ及び/又はアルケニルエーテル及び/又はオキセタン及び/又はジオキソラン及び/又はカーボネート官能基を含有する有機置換基である)
の少なくとも1個の単位と、
・少なくとも2個の珪素原子と
を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の歯科用組成物。 - Zが、少なくとも1個の反応性エポキシ及び/又はジオキソラン官能基を含有する有機置換基Z1であることを特徴とする、請求項5に記載の歯科用組成物。
- オリゴマー又は重合体(1)が、反応性アルケニルエーテル、オキセタン及び/又はカーボネート官能基Z2から選択される他の反応性官能基Zをさらに含有することを特徴とする、請求項4又は5に記載の組成物。
- 光開始剤が、硼酸塩光開始剤であり、且つ、次式のものであって、
・その陽イオン硼酸塩部分が
(1)次式(I):
[(R1)n−A−(R2)m]+ (I)
(式中、
Aは、I、S、Se、P及びNから選択される元素を表し、
R1は、C6〜C20複素環式又は炭素環式アリール基を表し、ここで、該複素環式基は、ヘテロ原子として窒素又は硫黄を含有することができ、
R2は、R1又はC1〜C30線状若しくは分岐アルキル若しくはアルケニル基を表し、ここで、該R1及びR2基は、C1〜C25アルコキシ、C1〜C25アルキル、ニトロ、クロル、ブロム、シアノ、カルボキシル、エステル又はメルカプト基で置換されていてよく、
nは1〜v+1の範囲の整数であり、ここで、vは元素Aの原子価であり、
mは0〜v−1の範囲の整数であり、ここで、n+m=v+1である)
のオニウム塩、
(2)オキソイソチオクロマニウム塩、
(3)次式(III):
(L1L2L3M)+q
(式中、
Mは鉄、マンガン、クロム及びコバルトから選択される金属を表し、
L1は、π電子によって金属Mに結合する1個の配位子を表し、ここで、該配位子は、η3−アルキル、η5−シクロペンタジエニル及びη7−シクロヘプタトリエニル配位子並びに随意として置換されたη6−ベンゼン配位子及び2〜4個の縮合環であってそれぞれの環が3〜8個のπ電子によって金属Mの原子価殻に貢献し得るものを有する化合物から選択されるη6−芳香族化合物から選択されるものとし、
L2は、π電子によって金属Mに結合する1個の配位子を表し、ここで、該配位子は、η7−シクロヘプタトリエニル配位子並びに随意として置換されたη6−ベンゼン配位子及び2〜4個の縮合環であってそれぞれの環が6又は7個のπ電子によって金属Mの原子価殻に貢献し得るものを有する化合物から選択されるη6−芳香族化合物から選択されるものとし、
L3は、σ電子によって金属Mに結合する0〜3個の同一又は異なる配位子を表し、且つ、CO及びNO2 +から選択され、ここで、L1、L2及びL3が貢献する該錯体の全電子電荷q及び金属Mのイオン電荷は正であり、しかも1又は2である)
の有機金属塩
から選択され、そして
・その陰イオン硼酸塩部分が次式:
[BXaRb]-
(式中、
a及びbは、aについては0〜3の範囲の整数であり、そしてbについては1〜4の範囲の整数であり、ここで、a+b=4であり、
記号Xは、塩素若しくは弗素(a=0〜3)、又はOH官能基(a=0〜2)を表し、
記号Rは同一又は異なるものであり、そして
・陽イオン部分が第15〜17族元素のオニウムである場合には、OCF3、CF3、NO2 及びCNから選択される少なくとも1個の電子求引基によって、及び/又は少なくとも2個の弗素原子によって置換されたフェニル基、
・陽イオン部分が第4〜10族元素の有機金属錯体である場合には、弗素原子、CF 3 、OCF 3 、NO 2 及びCNから選択される少なくとも1個の電子求引元素又は電子求引基によって置換されたフェニル基、
・陽イオン部分に関わりなく、弗素原子、OCF 3 、CF 3 、NO 2 及びCNから選択される少なくとも1個の電子求引元素又は電子求引基によって置換されていてよいビフェニル又はナフチル
を表す)
を有するもの
から選択されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の歯科用組成物。 - 光開始剤が、[(C8H17)−O−Φ−I−Φ]+・[B(C6F5)4]-;
[C12H25−Φ−I−Φ]+・[B(C6F5)4]-;
[(C8H17−O−Φ)2I]+・[B(C6F5)4]-;
[(C8H17)−O−Φ−I−Φ)]+・[B(C6F5)4]-;
[(Φ)2S−Φ−O−C8H17]+・[B(C6H4CF3)4]-;
[(C12H25−Φ)2I]+・[B(C6F5)4]-;
[(CH3−Φ−I−Φ−CH(CH3)2]+・[B(C6F5)4]-;
(η5−シクロペンタジエニル)(η6−トルエン)Fe+・[B(C6F5)4]-;
(η5−シクロペンタジエニル)(η6−メチル−1−ナフタリン)Fe+・[B(C6F5)4]-;
(η5−シクロペンタジエニル)(η6−クメン)Fe+・[B(C6F5)4]-;
[(C12H25−Φ)2I]+・[B(C6H3(CF3)2)]-;
[CH3−Φ−I−Φ−CH2CH(CH3)2]+・[B(C6F5)4]-;
[CH3−Φ−I−Φ−CH2CH(CH3)2]+・[B(C6H3(CF3)2)4]-
(ここで、記号Φはフェニルを表す。)
から選択されることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。 - 1個以上の置換又は非置換芳香核を含有し且つ200〜500nmの光の残存吸収を有する芳香族炭化水素光増感剤(5)を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の歯科用組成物。
- 光増感剤が、
・4,4'−ジメトキシベンゾイン、
・2,4−ジエチルチオキサントン、
・2−エチルアントラキノン、
・2−メチルアントラキノン、
・1,8−ジヒドロキシアントラキノン、
・過酸化ジベンゾイル、
・2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン;ベンゾイン、
・2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン;ベンズアルデヒド、
・4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルケトン、
・ベンゾイルアセトン、
・
・1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、
・4−イソプロピルチオキサントン、
・
よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の組成物。 - 義歯を製造するための、請求項1〜13のいずれかに記載の歯科用組成物の使用。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の組成物から得られる義歯。
- 請求項1〜13のいずれかに記載の組成物から得られる歯の修復用材料。
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