JP4718931B2 - Memsに基づく内部スイッチ - Google Patents

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Description

本発明はスイッチに関し、より具体的には、移動に対して感度を持つスイッチに関する。本発明はまた微小電気機械システム(MEMS)に関する。
内部スイッチは、加速及び/又は減速に応答してその状態を、例えば、開放から短絡状態に変えることができるスイッチである。例えば、特定の方向への加速度の絶対値が所定のしきい値を超えた時に、内部スイッチはその状態を変化させる。そしてこの変化を用いて、内部スイッチによって制御される電気回路をトリガすることができる。内部スイッチは、自動車のエアバック作動システム、振動警報システム、武器発射のための起爆装置、及び歩くと光る靴のような広範なアプリケーションに用いられている。従来技術の内部スイッチのいくつかの代表的な開示が、例えば、米国特許第6354712号、第5955712号、第4178492号、及び第4012613号に見られ、それらの全ての教示がここに参照として取り込まれている。
従来の内部スイッチは、ネジ、ピン、ボール、スプリング、及び他の比較的小さい許容差で加工される要素のような、個別に製造されるいくつかの部材を用いて組み立てられる比較的複雑な機械的デバイスである。このように、従来の内部スイッチはサイズが(例えば、数センチなど)比較的大きく、製造及び組み立てコストが比較的高いものであった。さらに、従来の内部スイッチはしばしば機械的故障を起こしがちであった。
本発明の原理に従って、MEMSデバイスとして設計された内部スイッチを用いて従来技術における課題に取り組むものである。一実施例では、MEMSデバイスは層状のウエハを用いて製造され、ウエハの基体層の上に支持された可動電極及びその基体層に取り付けられた固定電極を有する。可動電極は内力に応答して基体層に対して移動するように適合されていて、それは単位量当たりの内力が接触しきい値に達するか超えるかした時に可動電極が固定電極との接触位置に来るようにして、それにより内部スイッチの状態を開放から短絡へ変化させるようになっている。一実施例では、MEMSデバイスは実質的に平面デバイスであり、内力がデバイス面に平行にかかる場合は、可動電極の無付加時(力がかからない時)の位置からのずれの大きさは、他の力方向の場合とほぼ同じとなるように設計される。好都合なことに、発明の内部スイッチはモノリシックデバイスであり、これによってスイッチを比較的小型(例えば、約1ミリメートル)で比較的低コストとすることが可能となる。小型で低コストなので、発明のいくつかの内部スイッチを対応のスイッチ回路に組み込むことができ、それにより、その回路における個々の内部スイッチの機械的故障及び/又は動作不能に対する保護を提供することができる。
ここで、「一実施例」又は「実施例」に対して言及するものについて、その実施例に関連して記載された特定の特徴、構造又は特性が発明の少なくとも1つの実施例に含まれ得るということを意味している。明細書で随所に見られる「一実施例では」という文言があるからといって、必ずしも全て同じ実施例に言及するものではなく、個別の又は代替の実施例が他の実施例と相互に排他し合うものではない。
図1A、Bは本発明の一実施例による内部スイッチ100の上面図及び断面図を示すものである。スイッチ100はシリコンを絶縁体上に付加した(SOI)ウエハを用いて製造されたMEMSデバイスである。SOI・MEMS構造を製作する製造技術が開発されたので、スイッチ100は比較的小型なものとして設計することができる。例えば、現在のリソグラフィー技術が、ウエハ110において様々なスイッチ要素をミクロン以下の分解能で規定するように用いられ、それにより、ウエハ領域の1平方ミリメートルも占有しないスイッチ100を得ることが可能となる。結果として、比較的多数のスイッチ100が1枚のウエハを用いて製造でき、それにより、個々のスイッチ各々のコストを大幅に低減することができる。さらに、小型で低コストなので、スイッチ100のいくつかを対応するスイッチ回路に内蔵することができ、それにより、その回路における個々の内部スイッチ100の機械的故障及び/又は動作不良に対する保護を提供することができる。
ウエハ110は(i)2つのシリコン層、即ち、基体層112及び上層116、及び(ii)上層116と基体層112の間に配置される酸化シリコン層114を有する。基体層112はスイッチ構造に支持を提供し、酸化シリコン層114は上層116と基体層112との間の電気的絶縁を提供し、上層116は所定のスイッチ要素を画定するために用いられる。なお、各層は下記でより詳しく記載される。特に、次の、固定電極122、可動電極124、支持構造物126、ばね128、接触パッド130及び導電線132といったスイッチ要素が上層116において画定される。
可動電極124は基体層112から切り離され、スプリング128と支持構造物126によって基体層上に支持された環状体を含む。支持構造物126は環状体の内部の開口部内に配置される。一実施例では、スプリング128は3つの螺旋セグメント128a−cを有し、各々は支持構造物126の外周部と環状体の内周部との間に取り付けられる。支持構造物126に取り付けられた螺旋セグメント128a−cの端部は、略円周上に配置されるとともに互いに約120度の角度で離隔されている。同様に、可動電極124の環状体の内周部に取り付けられた螺旋セグメント128a−cの端部も、他の略円周上に配置されるとともに互いに約120度の角度で離隔されている。それらの円は互いにほぼ同心であり、セグメント128a−c各々に対して、(i)円の中心と可動電極124に取り付けられたセグメント端部とを結ぶ線と(ii)円と中心と支持構造物126に取り付けられたセグメント端部とを結ぶ線、とのなす角は約240度である。このように、螺旋セグメント128a−cは支持構造物126の周囲を約240度の角度に亘って伸長している。この螺旋セグメント128a−cの構成によって、各対の螺旋セグメント間で約120度の重なりが作られる。この重なりの存在によって、スプリング128が、上層116によって画定される平面内で実質的に等方性の、即ち、平面内のスプリングの変形の方向に実質的に依存しない弾性定数を有することになる。結果として、上層116の平面内で特定の大きさで働く力が、可動電極124のずれをもたらし、そのずれの大きさが全ての力方向に対してほぼ同じになる。
一実施例では、図1Aに示すように、可動電極124の環状体は放射状かつ環状の梁からなる軸対称のグリッド構造物である。このグリッド構造物を構成する1つの目的は、スイッチ100の製作工程中に、可動電極124がその下にある基体層112の部分から分離し易くするためである。より具体的には、製作工程で酸化シリコン層114の選択された部分を除去するのに通常使用されるウエット・エッチング剤が、グリッド構造物の開口部に浸透することによって、電極124の足元に当初からあった酸化シリコン層の部分に適切かつ充分に及ぶ(図1B参照)。ウエット・エッチング剤は、酸化シリコン層114の部分に触れると、最初にグリッド開口部の下に直接位置する酸化シリコンを除去し、そして、グリッド構造物の梁の下に位置する酸化シリコンを浸食するように除去する。これにより電極124が基体層112から分離される。
一実施例では、固定電極122は可動電極124を囲む円状の電極である。可動電極124に力が加えられない平衡位置にある時、可動電極は固定電極122から円形ギャップ140によって離隔され、その幅がスイッチ100の接触しきい値を規定する。スイッチ100における接触しきい値は、可動電極124を固定電極122に接触させる際の単位量当たりの内力の想定される最低値として規定される。ギャップ140の幅の設計値を増加させると、スイッチ100の接触しきい値は増加することになる。それは、可動電極124が固定電極122と接触するためにより広いギャップを移動しなければならないからであり、それは初期平衡位置から可動電極をより大きくずらすことを要する。それゆえ、この大きなずれのためにスプリング128で生成される増加していく力に対抗するだけのより大きい内力の付加が必要になる。
なお、上層116の厚さは接触しきい値には実質的に影響しない。それは、可動電極124の質量とスプリング128の弾性定数は上記厚さに対して線形に変化するためである。逆に、可動電極の平面外のずれ(即ち、上層116の平面に直角な方向のずれ)に対するスプリング128の弾性定数は上層116の厚さの3乗に比例する。結果として、可動電極124の平面外のずれは、スイッチ100において比較的厚い上層116を持つSOIウエハ110を用いることで制限できる。
可動電極124は、スプリング128、支持構造物126、及び支持構造物の上部に取り付けられた配線134aを介して(図1に図示しない)外部回路と電気的に接触している。同様に、固定電極122は、導電線132、接触パッド、及び接触パッドの上部に接触された配線134bを介して外部回路と電気的に接触している。
スイッチ100は、例えば、以下のように動作する。スイッチ100が静止又は一定の速度で動いている時、ギャップ140は可動電極124と固定電極122を離隔し、これによりスイッチが開放状態で維持される。スイッチ100が、上層116の平面上での加速度の絶対値が接触しきい値を超えるように加速された時、結果として生ずる内力によって可動電極124がギャップ140に亘って移動し、固定電極122と接触する。これによりスイッチ100の状態が開放から短絡に変化する。加速度の絶対値が接触しきい値よりも低くなると、スプリング128の反発力によって可動電極124は固定電極122と離れた状態となり、それによりスイッチ100が開放状態に戻る。
当業者であれば、スイッチ100が等しいレベルの加速及び減速に対して同様の理論で応答することは理解できるであろう。スイッチ100のこの特質が以下の分析から理解できる。スイッチ100がある加速度である方向(この分析においては、以下、「方向X」という)にトリガされる(即ち、その状態を開放から短絡へ変化する)とする。すると、スプリング128が等方性であること及び電極122及び124がほぼ軸対称であることにより、スイッチ100は反対方向、即ち、方向−Xの同じレベルの加速によってもトリガされる。そして、加速によって生成された方向−Xの内力は方向Xの等しい減速によって生成された内力と等しいということであるから、スイッチ100が方向−Xにおける加速によってトリガされた場合、それは方向Xの等しい減速によってもトリガされるという結論に帰する。この結論を最初の仮定に照らし合わせると、スイッチ100が方向Xにあるレベルの加速でトリガされる場合、それは同じ方向Xの等しいレベルの減速によってトリガされるということを結論付けることができる。スイッチ100のこの特性の観点から、このスイッチは、力の発生源や方向に関係なく選択されたしきい値を越える内力を検出するように設計される内部センサーに使用することができる。
初期SOIウエハからスイッチ100を製作するのに異なるエッチング技術を用いてもよい。例えば、選択的反応性イオンエッチング(RIE)を用いると、シリコンが酸化シリコンよりも格段に速くエッチングされることが知られている。同様に、例えば、フロン系のエッチング剤を用いると、酸化シリコンがシリコンよりも格段に速くエッチングされる。例えば、化学蒸着を用いて様々な表面を金属メッキしてもよい。スイッチ100の種々の部品がリソグラフィーを用いてSOIウエハの上層に配置される。スイッチ100の製作に適する様々な製作工程に関する更なる開示が、米国特許第6201631号、第5629790号及び第5501893に見られ、それらの教示は参照としてここに取り込まれている。
図2A−Bは、本発明の他の実施例による内部スイッチ200のそれぞれ上面図及び断面図を示すものである。スイッチ200は図1のスイッチ100と類似のMEMSデバイスである。従って、スイッチ100と200とで類似する要素は、図1及び2において同じ下二桁の符号を付してある。スイッチ100と200との間の相異点を下記に説明する。
スイッチ200はスイッチ100の可動電極124と実質的に同じ可動電極224を有する。しかし、スイッチ100では固定電極122が可動電極124を囲んでいるが、スイッチ200は、可動電極224の環状体の内部開口部内に位置する固定電極222を有している。結果として、スイッチ200において固定電極と可動電極とを離隔しているギャップ240は、可動電極224の環状体の内周部と固定電極222の外周部との間に位置する。さらに、スイッチ100で可動電極の環状体の内周部に配置されるスプリング128とは異なり、スイッチ200のスプリング228は可動電極224の環状体の外周部に配置されている。
一実施例では、スプリング228は、スプリング128(図1)の螺旋セグメント128a−cと類似の設計の3つの平面螺旋セグメント228a−cを備える。しかし、セグメント228a−cの各々は可動電極224の環状構造の外周部と可動電極の周囲に位置する上層216の部分226との間に取り付けられる。このように、スイッチ200の部分226は、スイッチ100の支持構造物126の機能と同様の機能を担っている。スイッチ100のスプリング128と同様に、スイッチ200のスプリング228は、上層216によって画定される平面内で実質的に等方性の弾性定数を持つように設計される。
可動電極224は、スプリング228、部分226、及び部分226に取り付けられた配線234aを介して(図1に図示しない)外部回路と電気的に接触している。同様に、固定電極222は、固定電極の上部に取り付けられた配線234bを介して外部回路と電気的に接触している。
スイッチ200が静止又は一定の速度で動いている時、ギャップ240は可動電極224と固定電極222を離隔し、これによりスイッチが開放状態で維持される。スイッチ200が、上層216の平面上での加速度の絶対値が接触しきい値を超えるように加速/減速された時、結果として生ずる内力によって可動電極224がギャップ240に亘って移動し、固定電極222と接触する。これによりスイッチ200の状態が開放から短絡に変化する。加速度/減速度の絶対値が接触しきい値よりも低くなると、スプリング228の反発力によって可動電極224は固定電極222と離れた状態となり、それによりスイッチ200が開放状態に戻る。
図3は本発明の一実施例によるビーコン回路300を示すものである。回路300は電源(例えば、バッテリー)350、クロウバー回路360及びビーコン(例えば、発光ダイオード)370を備える。クロウバー回路360は、図1及び2のスイッチ100又は200のいずれかと類似の内部スイッチ362を含む。ビーコン回路300は内部スイッチ362がトリガされるとビーコン370をオンする(即ち、瞬間的にその状態を開放から短絡に変化させる)。ビーコン回路300は、たとえその後内部スイッチ362が開放状態に戻ってもビーコン370をオン状態に維持する。結果として、これを見る者は、単にビーコン信号の有無を検知するだけで、ビーコン回路300が内部スイッチ362の接触しきい値に対応する重大な内力を受けているか又は受けたかを判断できる。
ビーコン回路300は、例えば、以下のように動作する。初期状態では、内部スイッチ362は開放状態であり、クロウバー回路360のシリコン制御整流器(SCR)はオフ状態である。この構成はビーコン370をオフ状態に保持する。SCRはゲート信号によって整流制御される。SCRはゲートに印加される適当な信号によってオフ状態(高抵抗)からオン状態(低抵抗)に切り換えられる。SCRがオンされると、SCRは、ゲート信号がその後なくなっても、保持電流と呼ばれる最小電流がSCRを流れ続ける限りオン状態を維持する。クロウバー回路360において、抵抗R1、R2及びR3は、(i)内部スイッチ362がトリガされる時にSCRがオンされ、かつ(ii)内部スイッチ362が最初のトリガから開放状態に戻る時に、保持電流よりも大きい電流がSCR、抵抗R1及びビーコン370にかけて維持されるように選択される。
図4は本発明の他の実施例によるビーコン回路400を示すものである。ビーコン回路400は電源(例えば、バッテリー)450、ブレーカー回路460及びビーコン470を備え、ビーコン回路300(図3)と類似するものである。特に、ビーコン回路400は(i)ブレーカー回路460に含まれる内部スイッチ462がトリガされる時にビーコン470をオンし、(ii)たとえ内部スイッチ462がその後開放状態に戻ってもビーコン470をオン状態に維持する。
ビーコン回路400は、例えば、以下のように動作する。初期状態では、内部スイッチ462及びブレーカー回路460のブレーカースイッチ464の双方が開放状態にあり、ビーコン470をオフ状態に保持する。内部スイッチ462がトリガされると、電流がブレーカースイッチ464のコイル466に流れ始め、これによってブレーカースイッチ464の接点を接続(短絡)する。ブレーカースイッチ464が短絡されると、ブレーカースイッチは電気的バイアスを内部スイッチに与えるので、内部スイッチ462の状態に関わらず電流がコイル466に流れ続ける。結果として、T字形導電体468はコイル466によって発生した起電力によってそこに維持され、それによってブレーカー464の接点を短絡状態に維持する。このように、ブレーカースイッチ464は電源450からの電力をビーコン470に供給し、ビーコンをオン状態に維持する。
本発明は説明のための実施例を参照して記載されてきたが、この記載は限定的に解釈されるものではない。本発明の他の実施例と同様に、記載された実施例の様々な変更例は、発明が関係する分野の当業者には明らかなものであり、特許請求の範囲で表現される発明の原理と範囲に含まれるものとみなされる。
発明の内部スイッチがシリコン/酸化シリコンSOIウエハを背景として記載されてきたが、ゲルマニウム補完シリコンのような他の適切な材料を同様に用いてもよい。材料はこの技術でよく知られるように適切にドーピングしてもよい。例えば、導電性強化のための金属メッキによって又は機械的強度の強化のためのイオン注入によって種々の表面の変更を行ってもよい。異なる形で形成された電極、セグメント、梁、グリッド、パッド、線及び支持構造物を本発明の範囲と原理から逸脱することなく用いることもできる。スプリングは異なる形や大きさのものとしてもよい。ここで、用語「スプリング」は、歪められてから元の形を回復できる適切な弾性体を一般的に示すものである。等方性のスプリングを施すために、本発明の範囲と原理を逸脱することなく、異なるセグメント数を用いることもできる。
様々なタイプのビーコンを本発明のビーコン回路に用いてもよい。ここで、ビーコンは、ビーコン回路の対応する内部スイッチがトリガされたか否かを観測者が判断できるような適切な手段(電磁気的な放射・発光デバイスに限られない)であればよい。ビーコン回路は、内部スイッチの電極同士が最初の接触の後に離れる時、ビーコンをオン状態に維持するように設計されていても、されていなくてもよい。発明の種々のスイッチは、必要に応じて及び/又は当業者には明らかな他の回路とともにチップ上に配列されるようにしてもよいし、集積されるようにしてもよい。2以上の様々な方向に向けた本発明の内部スイッチをビーコン回路に内蔵して、回路が様々な方向に対する内力を検知できるようにしてもよい。
この明細書の記載おいて、MEMSデバイスは、他方に対して相対的に移動するように適合された2以上の部品を備えるデバイスである。ここで、移動は、機械的、温度的、電気的、磁気的、光学的及び/又は化学的な相互作用のような適切な相互作用又はその組み合せに基づくものである。MEMSデバイスは、(ナノ製作技術等の)微細又は小型製作技術を用いて製作される。当該技術は(1)例えば、単一層の自律組み立て、所望の化学物質に対して高い親和性を持つ化学コーティング、及び化学結合の生成と飽和等の自律組み立て技術、及び(2)例えば、リソグラフィー、化学蒸着、パターンニング及び物質選択性エッチング、並びに表面の処理、成形、メッキ及びテクスチャリング等を用いるウエハ/材料処理技術を含むがこれに限定されるものではない。MEMSデバイスのある要素の縮尺や大きさは量子効果が出るようなものであればよい。MEMSデバイスの例示として、限定されるものではないが、NEMS(ナノ電気機械システム)デバイス、MOEMS(マイクロオプトマシンシステム)デバイス、マイクロマシン、マイクロシステム、及びマイクロシステム技術又はマイクロスステム集積を用いて作られるデバイス等がある。
本発明がMEMSデバイスの実施を背景に述べられてきたが、本発明は理論的にはマイクロスケールよりも大きいスケールを含むあらゆる大きさについて実施可能である。
図1A、Bは本発明の一実施例による内部スイッチのそれぞれ上面図及び断面図である。 図2A、Bは本発明の他の実施例による内部スイッチのそれぞれ上面図及び断面図である。 図3は、本発明の一実施例による図1及び2に示した内部スイッチの1つを用いることができるビーコン回路を示す図である。 図4は、本発明の他の実施例による図1及び2に示した内部スイッチの1つを用いることができるビーコン回路を示す図である。
符号の説明
100.内部スイッチ、 112.基体層、 114.酸化シリコン層、 116.上層、122.固定電極、 124.可動電極、 126.支持構造物、 128.スプリング、 128a−c.螺旋セグメント、 130.接触パッド、 132.導電線、 134a、b.配線、 140.ギャップ、 200.内部スイッチ、 212.基体層、 214.酸化シリコン層、 216.上層、 222.固定電極、 224.可動電極、 226.部分、 228.スプリング、 228a−c.平面螺旋セグメント、 234a、b.配線、 240.ギャップ、 300.ビーコン回路、 350.電源、 360.クロウバー回路、 362.内部スイッチ、 370.ビーコン、 400.ビーコン回路、 450.電源、 460.ブレーカー回路、 462.内部スイッチ、 464.ブレーカースイッチ、 466.コイル、 468.T字形導電体、 470.ビーコン

Claims (10)

  1. MEMSデバイスであって、
    基体上に支持された可動電極、及び
    該基体上に取り付けられた固定電極からなり、
    該MEMSデバイスを作用させる内力が接触しきい値に達するか又はそれを超えるかした時に該可動電極が該固定電極との接触位置に来るように、該可動電極が該内力に応答して該基体に対して移動するように適合され
    該可動電極は、環状体であって該環状体と支持構造物との間に取り付けられたセグメント化されたスプリングによって支持される環状体からなり、
    該環状体は、開口グリッド構造物からなるデバイス。
  2. 請求項1記載のデバイスにおいて、該基体は平面を画定し、該内力が前記平面に平行な場合、該可動電極の初期位置からのずれの大きさが全ての力方向に対して実質的に同じであるデバイス。
  3. 請求項1記載のデバイスにおいて
    該セグメント化されたスプリングは、該スプリングによって画定される平面内のずれに対して実質的に等方性の弾性定数を持つ実質的に平面のスプリングである
    デバイス。
  4. 請求項3記載のデバイスにおいて、該開口グリッド構造物は軸対称であり、相互に接続する環状及び放射状の梁を含むデバイス。
  5. 請求項1記載のデバイスにおいて、該MEMSデバイスは、等しいレベルの加速と減速に対して実質的に同じ態様で応答するよう適合されたデバイス。
  6. MEMSデバイスであって、
    基体上に支持された可動体、
    該基体上に取り付けられた支持構造物、及び
    該可動体と該支持構造物との間に取り付けられたセグメント化されたスプリングからなり、
    該セグメント化されたスプリングは、該スプリングによって画定される平面内のずれに対して実質的に等方性の弾性定数を持つ実質的に平面のスプリングであり、
    該可動電極は、環状体であって該環状体と支持構造物との間に取り付けられたセグメント化されたスプリングによって支持される環状体からなり、
    該環状体は、開口グリッド構造物からなるデバイス。
  7. 請求項6記載のデバイスにおいて、
    該セグメント化されたスプリングは、各々が該可動体と該支持構造物との間に取り付けられた3つの螺旋状のセグメントからなり、
    該支持構造物に取り付けられたセグメント端部は第1の円周上付近に位置し、互いに約120度の角度で離隔され、
    該可動体に取り付けられたセグメント端部は第2の円周上付近に位置し、互いに約120度の角度で離隔され、該第1及び第2の円は互いに実質的に同心であり、各セグメントについて、(i)該円の中心と該可動体に取り付けられたセグメント端部とを結ぶ線、及び(ii)該円の中心と該支持構造物に取り付けられたセグメント端部とを結ぶ線、とのなす各が約240度であるデバイス。
  8. 請求項6記載のデバイスにおいて、該MEMSデバイスは層加工されたウエハを用いて製作され、
    該基体は前記ウエハの第1の層であり、
    該セグメント化されたスプリングは、該第1の層上に積層された、前記ウエハの第2の層から製作されるデバイス。
  9. 回路であって、
    ビーコン、及び
    可動電極が固定電極に接触する位置に来た時に該ビーコンをオン状態にするように適合されたスイッチ回路からなり、
    該スイッチ回路はMEMSデバイスを含み、
    該MEMSデバイスは、
    基体上に支持される該可動電極、及び
    該基体に取り付けられる該固定電極を有し、
    該MEMSデバイスを作用させる内力が接触しきい値に達するか又はそれを超えるかした時に該可動電極が該固定電極との接触位置に来るように、該可動電極が該内力に応答して該基体に対して移動するように適合され
    該可動電極は、環状体であって該環状体と支持構造物との間に取り付けられたセグメント化されたスプリングによって支持される環状体からなり、
    該環状体は、開口グリッド構造物からなる回路。
  10. 請求項9記載の回路において、該スイッチ回路が更に、該可動及び固定電極が最初の接触後に離れる時に該ビーコンのオン状態を維持するよう適合された回路。
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