JP4718744B2 - 二酸化チタンを製造するための四塩化チタンの制御した気相酸化 - Google Patents
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Description
本願は、「Controlled Vapor Phase Oxidation of Titanium Tetrachloride to Manufacture Titanium Dioxide」と表題付けられた、2000年2月14日付出願の米国特許出願番号09/503,880の出願日の利益を要求する。この開示全体が、本明細書中で参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、二酸化チタンの粒子サイズおよび粒子サイズ分布を制御するための多段階気相酸化リアクタにおけるプロセスに関する。
【0003】
(背景)
二酸化チタン(TiO2)は、種々の適用(塗料、コーティング、プラスチックおよび他のこのような製品を含む)のための第1色素として周知である。TiO2色素の光学的特性(特に、光散乱特徴)は、色素の粒子サイズおよび粒子サイズ分布に強く依存する。最適な色素性能(不透明化およびそれによる色素の美的特性)は代表的に、TiO2の平均粒子サイズが約0.2〜約0.3μmの間であり、かつその粒子サイズ分布が代表的に、約1.50未満の標準偏差を有する対数正規分布または幾何分布である場合に達成される。
【0004】
色素に関連した2つのさらなる光学的特性は、アンダートーン(undertone)および光沢である。これらの特性もまた、粒子のサイズおよび分布の関数である。例えば、光沢(TiO2色素を用いる特定塗料系の特に重要な特性)は、約0.5μmより大きな粒子によって悪影響を及ぼされる。さらに、小さな粒子の反射またはアンダートーン値は、塗料系に所望される青みを帯びたトーンを与える。
【0005】
かなりの労力が、色素を形成する方法およびその製造を制御する方法の習得に費やされた。先行技術は、受容可能な生産速度を維持しつつ、粒子サイズの制御に付随する問題を解決するために提案された方法を繰り返した。
【0006】
有用なルチン二酸化チタンを製造するために共通したプロセスは、TiO2の粒子を産生するための四塩化チタン(TiCl4)蒸気と酸化気体(例えば、大気、酸素、またはこのような酸化剤の混合物)との間の反応を含む、いわゆる「塩化プロセス(Chloride Process)」によるものである。例えば、式(I)は、反応スキーム全体を記載する:
(I)TiCl4+O2 → TiO2+2Cl2。
【0007】
いかなる特定の理論にも束縛されないが、この塩化プロセスでは、TiO2粒子は、以下の一連の3つの基本工程によって形成されると考えられる:
(1)TiO2核の形成;
(2)結晶または単一の一次粒子を形成するための核の成長;および
(3)より大きな粒子集団を形成するための単一または一次粒子の凝集であって、ここでこの一次粒子は、種々の程度の焼結を通して結合される。
【0008】
酸化反応(I)は、高い活性化エネルギーを有することが周知である。従って、有意な量のエネルギーが、TiCl4および酸化剤を色素性のTiO2に変換する反応を開始するためおよび安定な反応物変換を得るため、この反応物を予熱するために必要される。さらに、反応(I)はまた高度に発熱性であるので、リアクタからのTiO2を含む流出する流れの温度が、大きく上昇する。従って、TiCl4/酸化剤の実質的に全ての開始量が反応に加担する場合、大きい熱放出が生じ、これが、リアクタ/反応物温度において有意な上昇を生じ、この上昇が、反応速度を増加し、そして反応混合物におけるTiO2粒子の成長速度の増加を生じる。さらに、Chloride Processのようなプロセス(ここでは、高圧化で高処理量の反応物を使用する)において、反応生成物を満足に冷却する能力は、この温度上昇によって減少または最小化される。従って、より高い温度が、より高い処理量から生じるので、受容可能な粒子サイズ分布を維持しながら、約0.2〜0.3μmの最適なサイズへのTiO2粒子の成長を制限および制御する能力は、減少される。
【0009】
この高温での生成物への反応物の変換は、焼結した一次TiO2粒子の大きい凝集を導く傾向にあり、これは、一般に、色素適用において有害である。強力に凝集した粒子(この場合、凝集物サイズは、約0.5μmよりも大きい)は、代表的に、高い温度と高処理量とが遭遇する場合に生じる。市販の色素として有用な粒子サイズおよび粒子サイズ分布を得るために、エネルギー集約的なミリングが必要である。
【0010】
Chloride Processによる二酸化チタンを生成する1つのバリエーションは、複数の入口を介して反応物(四塩化チタンおよび酸化剤)をリアクタに導入することに依存する。このタイプのリアクタは、一般に、「多段階酸化リアクタ」と呼ばれ、そしてこれらは、代表的に、1つのリアクタ段階において生成された反応熱を、その後の段階における反応物の加熱に使用するのを可能にするように設計され、これは、操作の経済性を改善する。色素性金紅石TiO2を生成するこの多段階プロセスに対するバリエーションを記載する特許としては、米国特許第3,463,610号;米国特許第4,803,056号;米国特許第5,599,519号;米国特許第5,840,112号;および英国特許2,037,266B号が挙げられる。
【0011】
米国特許第3,463,610号は、色素の形成をシードするための特定の物質の導入によって促進される、特定のTiO2の生成のためのプロセスを開示する。このプロセスは、反応ゾーンに沿って間隔をおいて配置された少なくとも2つの入口を通して、その反応ゾーンに反応物を導入する工程を開示する。この反応ゾーン中のガス流へ導入される実質的に全ての反応物(単数または複数)は、そのガス流の部分が次の入口(別の反応物の導入を行う反応ゾーンへの)に到達する前に、完全に反応することが、特に望ましい。各リアクタ段階における反応物の実質的に完全な反応を確実にするための手段または工程が、開示される。
【0012】
米国特許第4,803,056号は、TiO2を生成するための多段階プロセスにおける生成能力の増加および反応熱の利用のための、多段階リアクタを開示する。この特許は、1段階リアクタの出力と、より小さいサイズの2段階リアクタの出力を比較する。この多段階リアクタは、TiCl4の全ての流れを分割すること、およびその後にそのTiCl4を過剰な酸素と完全に反応させることに依存する。次いで、第1リアクタ段階の過剰な熱を、最終リアクタ段階に添加される残りのTiCl4を加熱するために使用する。
【0013】
米国特許第5,599,519号は、炭化水素の燃焼または電気放電のような公知の手段を使用する反応物の補助加熱の必要性を回避する、二酸化チタンを生成するための多段階プロセスを記載する。この特許は、各段階における四塩化チタンの完全反応が、その後のリアクタ段階においてさらなるTiCl4を少しでも添加する前に、達成されるべきであることを開示する。
【0014】
これらの特許の各々の目的は、任意のさらなる反応物が添加され得るその後ののりアクター段階に反応した塊を通す前に、多段階リアクタの各段階において、添加した実質的にすべてのTiCl4を反応させることである。
【0015】
米国特許第5,840,112号はさらに、酸素が、リアクタの各段階に、化学量論量より有意に少なくそしてその反応を制御するための種々の温度で別々に導入される、TiO2を生成するための多段階プロセスを開示する。この特許はまた、TiCl4の二次添加を記載するが、過剰酸素の存在下でのTiCl4の限定された変換も、生成される二酸化チタンの粒子サイズ分布に影響するためのリアクタ内でのTiCl4変換の制御も開示していない。
【0016】
従って、先行技術に基づいて、多段階リアクタの特定の段階において反応物の実質的に完全な変換から代表的には生じる、過剰量の望ましくない焼結一次粒子を生じない、二酸化チタン色素を生成する改良法の必要性が、依然として存在する。
【0017】
(発明の要旨)
本発明の目的は、第1のリアクタ段階または中間リアクタ段階において四塩化チタンから二酸化チタンへの変換の程度または度合いを制御することによって、色素の生成速度を潜在的に増加しつつ、より少ないか、小さいか、またはより容易に粉砕される、二酸化チタン塊状化を有するTiO2を生成するためのプロセスを提供することである。
【0018】
第2の目的は、多段階気相リアクタにおいてTiO2を生成するための安定であるが柔軟なプロセスを提供することであって、このプロセスにおいて、そのリアクタにおける反応プロフィールにわたって多変量制御が存在する。本発明の第3の目的は、本発明の方法を実施する場合に、リアクタの第2の段階またはその後の段階において柔軟な反応温度プロフィール制御のための独立手段を提供することである。
【0019】
これらの目的のために、第1の反応ゾーンまたは中間反応ゾーンにおいて、その後の反応ゾーンの前に、TiCl4変換のパーセンテージを能動的に制御することによって、最適な粒子サイズのTiO2が達成され得、それにより、高価で、時間がかかり、エネルギー集約的な粉砕工程の必要性を減少し得ることが、驚いたことに発見された。
【0020】
他の実施形態において、本発明は、二酸化チタン粒子の増殖が限定された、多段階気相リアクタ中で二酸化チタンを生成するためのプロセスを提供する。このプロセスは、リアクタの第1ステージにおいて、四塩化チタンを含む開始気体混合物のわずかな四塩化炭素のみを、酸素含有気体と反応させる工程を包含する。この反応は、四塩化チタン、二酸化チタン、塩素および酸素を含む、反応混合物を形成する。さらに、生成された二酸化チタン粒子の増殖を制限する、平均残留時間の間第1のリアクタ段階もしくは中間リアクタ段階に反応混合物が存在するような条件下で、この反応はもたらされる。その後、リアクタのその後の段階で、四塩化チタンを含むさらなる気体混合物が、先行するリアクタ段階からの反応混合物と反応させられ得る。
【0021】
別の実施形態において、本発明は、多段階リアクタの第一段階において、第一段階の温度を最大で約1400℃未満に制限する条件下で、四塩化チタンを含む初充電の画分を、過剰の酸素含有気体と反応させる工程を包含する。その後、このリアクタの任意の引き続く段階で、四塩化チタンを、このような引き続く段階の温度を最大で約1600℃未満に制限する条件下で、酸素含有気体と反応させる。
【0022】
本発明のなお別の実施形態では、流体の四塩化チタンを、四塩化チタンの最初のガス混合物に添加し、第二または引き続くリアクタ段階に添加し、これにより、この混合物を第二の引き続くリアクタ段階に導入する前に、低温の混合物を形成する。このプロセスは、「過熱戻し(desuperheating)」と名づけられ、そして他の適用に用いられる任意の種々の過熱もどしを用いて達成され得る。このことは、この過熱戻しがガス相塩化物リアクタ(例えば、構築物などの物質)に適合されるように構築されると仮定する。好ましい実施形態において、このプロセスは、前の実施形態を組み合わせる工程を包含する。
【0023】
種々の代替が、本発明の目的を容易にするために実施され得る。以下の実施形態は、本発明の理解を助けるために示されており、そしていかなる方法でも本発明を限定することは意図しておらず、そして限定すると解釈されるべきではない。本発明の開示を読み取ることにより当業者に自明となり得る、全ての代替、改変および等価物は、本発明の精神および範囲内に含まれる。
【0024】
(詳細な説明)
本開示は、TiO2色素産生のプライマーでもなく、そして酸化リアクタの製造の設計でもないので、TiO2産生の分野における当業者に公知の基礎的概念は、詳細には記載されていない。適切なリアクタ製造材料、またはチタン色素産生の酸化反応の適切な添加剤、または酸化型リアクタの代表的操作のために適切な条件を選択するような概念は、当業者によって容易に決定され、そして先行技術において一般に記載されている。従って、注意は、これらの物質に関して、当業者に公知の、適切なテキスト(教科書)および参考文献に関している。
【0025】
平均滞留時間(t)は、基本的に、リアクタの容積(V)、およびリアクタントの定量的流速(Q)の関数であり、そして単に式(II)で示され得る。
(II)t=(Q/V)
所定の温度および圧力では、平均滞留時間が長いほど、実質的に100%の変換が達成されるまで、TiCl4のTiO2への変換が大きくなる。しかし、TiCl4および酸素の量を考慮するために、2つの成分の間の発熱反応によって発生した総熱量は、実際に反応した量に対して固定した比である。
【0026】
実際に、反応容器中の滞留時間の分布は、混合強度、ガスの密度および温度プロフィールの複雑な関数である。さらに、混合は、瞬間的ではないので、所定の平均滞留時間について、反応ゾーンを横切る温度の分布および反応物変換が存在する。これらのパラメーターは、流体機構および動態理論の当該分野で周知の等式を用いて算出され得る。
【0027】
本発明のプロセスを実施するために、複数の段階のリアクタの第一のまたは即時の反応ゾーンの物理的パラメーターが、式(II)に記載されるような予期されるプロセス条件について調節され、その反応ゾーンの末端で四塩化チタンの所望の変換パーセントを達成する。一般に、30ミリ秒未満の平均滞留時間が、第一のまたは即時の反応ゾーン中で好ましく、0.1〜20ミリ秒の間の時間がより好ましい。
【0028】
反応ステージにおける平均滞留時間が実質的に100%の変換に必要な時間の長さよりも短くなると、反応物間の初期の混合速度は、TiCl4の反応ゾーンへの流れを制御することによって達成される四塩化チタン変換の程度をさらに調節するために使用され得る。この流れは、例えば、TiCl4が反応ゾーンに入るスロットまたは開口の幅を調節することによって制御され得る。当業者が理解するように、反応を迅速に駆動するのに十分なエネルギーが存在すると、スロット幅の増加は、一般的に、反応物の初期の混合速度を減少し、反応断面積にわたる反応物の変換の分布を広げる。減少した混合は、反応を遅らせ、これは、新たに形成されるチタニアがその反応ステージにおいてその温度に曝露される、リアクタ内の最大温度度と時間との両方を減少させる。
【0029】
反応物の生成物への完全に定量的な(100%)変換が粒子において達成されることが困難であることは、当業者に理解される。この開示の目的で、反応物の完全な変換は、特定のリアクタの実際的な操作限界を与える、例えば、約100%の変換に近づく、リアクタまたはリアクタステージに加えられる実質的に全ての反応物を反応させることとして規定される。
【0030】
不完全な変換は、リアクタ内の反応物の滞留時間分布を制御することによって達成され得る。この開示の目的で、平均滞留時間は、反応が行われない場合、リアクタステージを通過するために反応物の容積に必要とされる時間である。
【0031】
四塩化チタンの部分的な変換は、反応エネルギーの遊離を制御する。部分的な変換が、リアクタ内の反応した試薬および未反応の試薬および生成物の残りの多くの質量にわたる遊離される反応エネルギーを平衡化する傾向があり、未反応の質量が実質的に熱シンクとして作用し、反応にわたってさらなる安定化制御を提供すると考えられる。「部分的変換」は、このように、TiCl4を二酸化チタンに変換する反応を最小限開始するために必要とされる最小温度を越えて最小リアクタ温度(この温度で反応が実行される)における実質的な増加を可能にする。反応物の完全な変換が起こる、従来のプロセスに含まれる極度な温度および長い時間とは対照的に、「部分的な変換」プロセスは、新たに形成されるチタニア粒子が極度に高い温度に出会う時間を制限する。これは、そうでなければより高い開始温度で遭遇する粒子の焼結を制限する。
【0032】
平均滞留時間の制御および従って反応物変換の程度は、当業者に周知の変数の組み合わせを操作することによって容易に達成され得る。これらの変数としては、限定しないが、反応物濃度、リアクタ圧力、反応物の流速、反応ゾーンの寸法、入ってくる反応物の流れの乱流混合速度、反応物温度などが挙げられる。
【0033】
最初または中間の反応ゾーンの終わりでの平均温度は、少なくとも約900℃であるが約1600℃未満であるべきである。約1200℃〜約1600℃の間の温度がより好ましい。具体的に、不完全な転換は、典型的に、最高温度を約1200℃(これは、最終生成物の99%より大きいルチル化(rutilization)を確実にするに十分である)に制限する。
【0034】
本発明に実施において、最初または中間の反応ゾーンの各々に加えられたTiCl4の約30%〜約70%の間の部分的な転換が、好ましい。最初または中間の反応ゾーンに加えられたTiCl4の約40%〜約60%がこの反応ゾーンの最後までにTiO2に変換されることがより好ましい。
【0035】
所定のセットの条件について、より高い温度およびより長い曝露時間は、増加した程度の凝集を有する多くの所望されない大きな粒子に導く。特に、これらの凝集体(強力な内部凝集体結合を有する)は、市販品質の色素を生成する際の制限因子である。強力に結合した凝集体はミリングされなくてはならず、そしてミンリングは、費用がかさみ、そしてプロセス全体の生産性を制限する。従って、最高反応温度を制御することおよび新たに形成されたTiO2粒子がリアクタにおいて高温に供される時間を減少させることは、粒子および凝集体の成長を制限する有効な手段である。
【0036】
本発明を実施するために、多段階操作に適切な任意の従来の型の耐腐食性反応容器が使用され得る。この容器は、酸化チャンバ内を通る反応物と生成物の連続的な流れが生じ、そして速度、混合速度、温度、従って滞在時間分布に対するこのような制御が可能であるような、設計、構成および寸法でなくてはならない。本発明の方法を実施するために有用な代表的なリアクタは、反応物を予め加熱するための燃焼チャンバならびに本発明に従ってTiCl4および酸化剤から二酸化チタンを生成するための多段階リアクタの安全な操作のために必要とされ得るような他のこのような関連する機器を備え得る。
【0037】
本発明のプロセスにおける反応のために必要とされる酸素が、任意の適切な手段(例えば、燃焼チャンバからの酸化気体の流れ)によって、多段階気相リアクタの最初および次のゾーンに導入され得る。この流れは、空気、酸素富化した空気、または実質的に純粋な酸素を含み得る。加えられる酸素の全量は、リアクタの全てのゾーンに添加されたTiCl4の全量と完全に反応するに十分でなければならない。酸化気体の流れは、燃焼チャンバに導入される前に、約600℃〜約1000℃の間の温度に、当該分野で周知の任意の種々の手段によって予め加熱され得る。燃焼チャンバにおいて、酸化気体の温度は、適切な燃料(例えば、炭化水素燃料または当該分野で公知の他の燃料)の燃焼によって、約1300℃〜約1700℃の間にさらに上昇され得る。温度を上昇するための他の公知の手段もまた、適切に使用され得る。使用される予め加熱するプロセスに依存して、リアクタに供給する酸化気体の流れは、乾燥しそして比較的純粋であり得るが、典型的には、当業者に公知のように、生成されたTiO2の重量に基づいて、約50ppm〜約200,000ppmの間の水蒸気を含む。
【0038】
本発明のプロセスにおいて、TiCl4は、代表的に、約250℃〜450℃の間(しかし、これに限定されない)に加熱されるが、約300℃〜約400℃の間の温度が好ましい。
【0039】
蒸発器または当該分野で周知の他のこのようなデバイスは、四塩化チタンを条件付けするために有用である。気化されたTiCl4は、米国特許第3,512,219号に開示されるような手段(この技術は、本明細書中で参考として援用される)を使用して、リアクタの少なくとも2つ以上の入口点に添加される。
【0040】
第1または引き続く反応区域に添加されたTiCl4は、比較的純粋であり得るが、代表的には塩化アルミニウムとの混合物として添加される。このリアクタに添加される塩化アルミニウムの量は、この反応物が、約0.1重量パーセントと約5重量パーセントとの間の酸化アルミニウムを含むような量である。このリアクタに添加するための、TiCl4および塩化アルミニウムの所望の混合物を達成するために、予め加熱されたTiCl4が、先行技術で記載されたような多くの型の塩化アルミニウム発生装置の任意の1つを介して通過され得る。塩化アルミニウム発生器の通過は、TiCl4の温度を、代表的に約375℃と約660℃との間まで上げるためにもまた使用され得る。
【0041】
低温で第2または引き続く段階に入る四塩化チタン混合物を有し、これによって粒子の成長および凝集の制御に対して有利な効果を有することは、利点である。第2または引き続く段階に入る反応混合物の温度は、より冷たいTiCl4の添加によって低下され、これによって粒子の成長および凝集が制御される。
【0042】
第2および引き続く段階に入るTiCl4の温度は、より低い温度で、または多くの熱交換法のうちの任意の1つによって減少された単一の供給源から発生され得る。しかし、このプロセスの柔軟性を改善し、そしてこのプロセスに対する操作上の安定性を付与するために、第2および引き続く反応段階への温度の減少が、予め加熱されたTiCl4ガス供給を「直接接触過熱戻し器」または「過熱低減器」を介して通過することによって有利に達成され得るということが、驚くべきことに発見された。このようなデバイスは、蒸気発生の分野において周知であるが、二酸化チタンを生成するために、多段階塩化物プロセスリアクタ中に注入されるTiCl4含有ガスの蒸気の温度を制御する手段としては以前に開示されていない。このプロセスにおいて有用な過熱戻し器は、四塩化チタンガスの蒸気流の内側に配置されたベンチュリ型デバイスのように単純であり得、ここで熱い四塩化チタンガスの温度が、過熱戻し器を通して低温で供給される液体TiCl4の蒸発によって緩和される。このリアクタの第2または引き続く段階に入る気化混合物の温度を制御するために液体を使用するプロセスは、「過熱戻し」と呼ばれる。
【0043】
クロライドプロセス(Chloride Process)に過熱戻し技術を適用することは、多数の利点を与え、この利点としては、低い資本コスト、プロセス制御の単純および強力な容易さ、および選択された操作圧力における正常なプロセス温度と気体の飽和温度との間の任意の温度でTiCl4気体供給をコントロールするための柔軟性が挙げられる。さらに、過熱戻し方法は、冷却のための液体の四塩化チタンの気化の潜熱を最大限利用するので、温度の完全な範囲は、任意のAlCl3または各リアクタの段階供給に添加され得る他の添加物の濃度を過度に変更することなく、達成され得る。従って、この方法の温度制御を用いて、第2および引き続く段階の四塩化チタン気体供給における四塩化アルミニウム濃度の潜在的に有害な減少は、最小限化され得る。所望であれば、溶解された四塩化アルミニウムを含む四塩化チタン溶液は、さらなるプロセス柔軟性を提供するための過熱もどしに適用され得る。最終的に、TiCl4供給温度を、この様式でより高いレベルから減少させることによって、強力なプロセスが得られ、ここで、適切な範囲の温度が、第2または引き続く反応段階に連続的に利用可能であり、完了まで反応安定性および制御を保証する。過熱戻し器からの液体噴霧容量の単純な変化は、TiCl4の正確な割合の変換を制御するために必要な、反応温度を回復または上昇させるために必要な全てである。この特徴は、さもなければ、より低いプロセス温度を制限することに近いプロセスを操作する能力を改善し、それ故、過熱戻し技術が実現される最大の利点を可能にする。
【0044】
生産性はまた、実施例によって例示されるように、第2または引き続く段階のリアクタ中に四塩化チタンの気体供給を過熱戻しすることによって強化される。本発明において有用な過熱もどしの範囲は、約100℃から約350℃の間であって、好ましくは、約125℃から約225℃までの間である。
【0045】
この発明のプロセスにおいて、多段階リアクタは、大気圧を越える圧力で操作される。好ましい様式において、反応は、少なくとも約5psig(135,000パルカル(絶対圧))の圧力で実行される。一般に、リアクタ内の圧力は、約5psig(135,000パルカル(絶対圧))から約100psig(791,000パスカル(絶対圧))との間であるが、より高い圧力が可能であり、開示されたプロセスを使用してより魅力的となる。好ましいプロセスにおいて、約60psig(515,000パスカル(絶対圧))の圧力が使用される。
【0046】
米国特許第3,208,666号、米国特許第5,201,949号またはGB2,037,266Bにおいて記載されるように、反応は、有用なアルカリ添加物(例えば、ハロゲン化アルカリ金属の塩について)および水蒸気の存在下で実行され得る。ハロゲン化アルカリ金属のような成長遅延剤(ハロゲン化リチウム、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化リン、ハロゲン化ルビシウムおよびハロゲン化セシウムを含む)は、第1の反応区域における接触の前にか、または引き続く段階への導入の前に、反応物の1つに添加され得る。添加されるハロゲン化アルカリ金属の量は、生成されるTiO2の重量に基づいて、約3000ppmまで添加され得る。より好ましいプロセスにおいて、ハロゲン化金属は、約5ppmから約1000ppmの間で添加されるが、最も好ましい濃度範囲は、約10ppmから約500ppmの間である。
【0047】
塩素中のTiO2懸濁物およびリアクタ中で形成された他の希釈気体は、米国特許第2,657,979号(この教示は、本明細書中で参考文献として援用される)において開示されるような排気筒(flue)デバイス、または別の等価のデバイスにおいて冷却され得る。顆粒精練粒子、すなわち「スクラッブ」(例えば、塩化ナトリウム、砂または焼TiO2)は、米国特許第2,721,626号および同第3,511,308号(この教示は、参考文献として援用される)において開示されるように、排気筒パイプの内部表面上のTiO2の堆積物をこすり落とす(scrape away)ために、排気筒に添加される。
【0048】
冷却された色素は、代表的に、塩素および任意の他の気体から分離され、そして、ろ過または当該分野で公知の他の気体−固体分離技術によって、さらなるプロセシングのために冷却される。
【0049】
本発明のより明白な理解を援助するために、以下の実施例(表1において要約される)が提供される。
【0050】
【表1】
(実施例)
リアクタの各段階において、反応物が実質的に完全に変換のされる従来の様式で扱われる典型的な多重段階の気相反応により生じる色素産物の工程比較例に示す。実施例1.1、1.2、および1.3は、開示された本発明にしたがう第1の段階における反応物の変換を制限する効果を示し、実施例1.2および1.3は、この方法のみを用いることによって、高い反応物の処理能力において、所望される色素の質を達成する能力を示す。
【0051】
実施例2.1および2.2は、本発明にしたがう「過熱戻し」工程を用いる過熱戻しの手段によるTiCl4添加の第2ステージの温度調節の効果を示す。実施例2.2は、この技術のみを用いることによって、高い反応物の処理能力において、所望される産物の質の達成を示す。実施例3.1、3.2および3.3は、本発明の好ましい実施形態を例示し、実施例3.2および3.3は、本発明の種々の組み合わせを用いることによって、非常に高い生産速度において、所望される産物の質が達成される能力を例示する。
【0052】
当該分野において公知の方法によって(Iron Oxide Undertone(IOU)を含む)、二酸化チタン産物を試験(粒子径の測定など)した。IOUは、例えば、ASTMD6131:「二酸化チタン色素の相対的色彩基調標準試験」におけて、より詳細に記載される。一般に、より小さいまたはよりネガティブなIOUは、より小さな粒子である。調製されたサンプルの相対的な青さは、Gardner Insturments、Columbia MDから入手可能なCOLORVIEW(TM)を使用して測定された。細密な粒子は、よりネガティブな基調数を有し、そしてより青い基調を与える。より大きい粒子は、よりネガティブまたはよりポジティブは基調数に反映される黄色の基調を与える。産物の状態に依存して、例えば、塗料に使用されるTiO2粒子についてのIOU(リアクタから流出する時点において)は、典型的には約−3.0〜−2.0であり得る。したがって、塊になった大きさの変化は、IOU試験によって示される値の変化に対応して反映される。
【0053】
色素生成物の粒子サイズ分布は、光学的光散乱によって測定され得る。この生成物の粒子サイズ分布および0.5μm未満の粒子の割合は、最終生成物における最大光沢のポテンシャルを示す。サンプルは、粉砕媒体として市販の合成ジルコニア化合物を取り込んだ遊星ミルを用いて製粉された。
【0054】
(比較例)
TiCl4を350℃まで予め加熱し、塩化物と混合し、そしてアルミニウムを含むベッドに通した。TiCl4の供給速度は、1時間あたり16メートルトン(mtph)のTiO2生成速度に対応した。塩化物とアルミニウムとの間の発熱反応は、塩化アルミニウムおよび熱を生成した。この反応熱は、リアクタ入口地点において、TiCl4/AlCl3混合物の温度を約450〜460℃まで上昇させた。酸素を伴う反応においてAl2O3の重さあたり1%供給される混合物中におけるAlCl3は、生成されるTiO2の重さに基づいた。このTiCl4/AlCl3混合物を、流量制御装置によって2つの流れに分配した。この第一の流れを、第一リアクタステージTiCl4スロットを通して第一反応区域に導入した。同時に、炭化水素の燃焼によって1500℃までさらに加熱された予め加熱された酸素を、反応区域内の別個の注入口を通してリアクタに導入した。水に溶解したKClの極微量を、(米国特許第3,208,866号に記載されるように)激しい酸素流れに噴霧した。結果として第一ステージの平均下流温度なるこの反応によって生じた熱を、1500℃を超えると推定し、ここで、実質的に第一ステージに添加された全TiCl4を、TiO2に転換した。反応区域に導入された酸素量は、第一ステージの全TiCl4および第二ステージの全TiCl4と反応するのに十分であった。未反応の酸素と共に第一ステージ反応の生成物を、引き続いて、第二ステージ区域におけるこの第二ステージに残存しているTiCl4と混合した。第二ステージにおいて形成されたTiO2の懸濁液を、スクラブ(scrub)を含む唇管に導入した。TiO2を、濾過によって冷却されたガス生成物から分離した。このTiO2生成物を、粒子サイズ分布、粗紛画分パーセント、IOU(潜在的性質)およびルチルパーセントについて試験した。平均粒子サイズは、1.46の標準偏差を用いて0.308μmであった。粗紛画分(0.5μmより大きいパーセント)は16%であった。IOUは−2.4であり、そしてルチル含有量は、99.5%よりも大きかった。
【0055】
(実施例1.1)
(四塩化チタンの部分的交換)
比較例のプロセスを、第1ステージにおいて約60%までリアクタがTiCl4の限定交換で構成される工程を除き、繰り返した。この不完全な交換は、1300℃の予測される第1ステージの平均反応温度を導き、これは比較例において予測される平均反応温度よりも実質的に低い。このTiO2産物は、0.284μmの平均粒子サイズおよび1.46の幾何的な標準偏差を有する。この粗画分(0.5μmよりも大きい割合)は、9%だった。このIOUは−4.5であり、金紅石含有量は99.5%よりも大きかった。
【0056】
(実施例1.2)
(四塩化チタンの部分的交換)
上記の実施例1.1の条件を、生成速度を1時間当たり17メートルトンまで上昇する工程を除き、繰り返した。この速度を上昇した場合、IOU数は−3.5だった。
【0057】
(実施例1.3)
(四塩化チタンの部分的交換)
上記の実施例1.1の条件を、生成速度を1時間当たり18メートルトンまで上昇する工程を除き、繰り返した。1時間当たり18メートルトンで、IOUは−2.5だった。この実験で、比較例よりも高い2メートルトンの速度でTiO2が生成される一方、生成物の質が維持されることを実証する。
【0058】
(実施例2.1)
(過熱戻し)
比較例のプロセスを、第2ステージに入ったTiCl4/AlCl3ガス混合物を175℃まで過熱戻しまたは温度調整によって冷却する工程を除き、繰り返した。予測された第1ステージ混合物の温度は変化しなかった。標準化されたミリング後のこれらの状態由来の平均粒子サイズは0.292μmで、標準偏差は1.46だった。この粗画分、0.5μmよりも大きい割合は、12%だった。IOUは−3.5で、金紅石含有量は99.5%よりも大きかった。
【0059】
(実施例2.2)
(過熱戻し)
実施例2.1の条件を、TiO2生成の速度を1時間当たり16メートルトンから1時間当たり17.5メートルトンに上昇させる工程を除いて再現した。これらのより高い生成速度で、粒子サイズは比較例(約0.308μm)のレベルまで上昇し、そしてIOU値は以前のレベル(−2.4)まで上昇した。
【0060】
(実施例3.1)
(TiCl4の部分的変換および過熱戻し)
TiCl4の部分的変換および過熱戻しの比較例のプロセスを繰返した。しかし、リアクタを、再設定し、第1のリアクタ中段階での変換を限定し、これによって、最初の段階のTiCl4の約60%のみを、チタニアに変換して、そしてTiCl4供給(feed)温度を過熱戻しし、また175℃までに調節した。不完全な第1の段階の変換が、推定された第1の反応温度である約1300℃の原因となり、この温度は、実質的には比較例1において推定された温度より低かった。TiO2生成物は、0.282μmという平均粒子サイズを有しており、そして幾何学的な標準偏差は、1.45である。粗フラクション(0.5μmより大きいパーセント)は、7%であった。このIOUは−4.5であり、そして金紅石含有率は、99.5%より大きかった。
【0061】
(実施例3.2)
(部分変換および過熱戻し)
実施例3.1のプロセスを、産生速度が19メートルトン/時間まで増大したことを除いて、繰返した。産生速度が19メートルトン/時間となったとき、IOUは−3.5であった。
【0062】
(実施例3.3)
(部分変換および過熱戻し)
実施例3.1のプロセスを、産生速度を22メートルトン/時間まで増大したことを除いて、繰返した。この速度を22mtphまで増大した場合、観測されたIOUは、−2.5であった。
【0063】
本発明の例示された方法は、本発明の方法なしで達成された6メートルトン/時間より、高い速度(約37%)でのリアクタの操作を、説明している。代表的な工業規格を満たす有用な製品仕様書をまた、満たした。
【0064】
特性の特定の程度を伴って、本発明を記載し、説明した場合、以下の請求項は限定されるべきでなく、本請求項およびそれらの同等物の各要素の言い回しに相応する範囲を与えられることが理解されるべきである。
Claims (26)
- マルチステージ気相リアクタにおいて二酸化チタンを生成するためのプロセスであって、該方法は、以下の工程:
(a)該マルチステージ気相リアクタの第1ステージに、四塩化チタンを含有する第1のガス状混合物の画分を、酸素含有ガスとともに導入して、四塩化チタン、二酸化チタン、塩素および酸素を含む反応混合物を形成する工程であって、該反応は、このように該第1ステージに導入される該四塩化チタンの画分の70%以下が反応し、該反応混合物が、生成した二酸化チタン粒子の成長を制限する該第1ステージにおける平均滞留時間を有するような条件下で行われる、工程;ならびに
(b)該リアクタの第2ステージに、四塩化チタンを含有する第2のガス状混合物を導入し、該第1ステージからの該反応混合物と反応させる工程、
を包含し、該第1のガス状混合物が30ミリ秒未満の第1ステージにおける平均滞留時間を有する、プロセス。 - 前記工程(a)の第1のガス状混合物の平均滞留時間が、20ミリ秒未満である、請求項1に記載のプロセス。
- 四塩化チタンを含有するガス状混合物に液体四塩化チタンを添加して、前記工程(b)の反応の前に、前記第2のガス状混合物の温度を下げる工程をさらに包含する、請求項1に記載のプロセス。
- 前記第1のガス状混合物が、0.1ミリ秒と20ミリ秒との間の第1ステージにおける平均滞留時間を有する、請求項1に記載のプロセス。
- 前記反応混合物が、900℃〜1600℃の間の反応温度を有する、請求項1に記載のプロセス。
- 前記反応混合物が、1200℃〜1600℃の間の温度を有する、請求項1に記載のプロセス。
- 前記リアクタの第1ステージにおいて反応する前記第1のガス状混合物中の前記四塩化チタンの画分が、30%〜70%である、請求項1に記載のプロセス。
- 前記第1のガス状混合物が、前記リアクタに添加される四塩化チタンの総量の10%〜90%を含む、請求項1に記載のプロセス。
- 前記工程(a)の第1のガス状混合物が、350℃〜650℃の温度である、請求項1に記載のプロセス。
- ハロゲン化アルカリ金属が、前記第1のガス状混合物、前記第2のガス状混合物、前記酸素含有ガス、またはそれらの組み合わせ中に存在する、請求項1に記載のプロセス。
- 前記ハロゲン化アルカリ金属が、ハロゲン化リチウム、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化カリウム、ハロゲン化ルビジウムおよびハロゲン化セシウムからなる群から選択され、そして形成される二酸化チタンの総量の1ppm〜3000ppmの間の量で存在する、請求項10に記載のプロセス。
- 前記第1のガス状混合物、前記第2のガス状混合物、またはそれらの組み合わせが、塩化アルミニウムをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
- マルチステージ気相リアクタにおいて二酸化チタンを生成するためのプロセスであって、該プロセスは、以下:
(a)該リアクタの第1ステージに、四塩化チタン画分を導入し、四塩化チタンを含有する第1のガス状混合物および酸素含有ガスの中において反応させて、四塩化チタン、二酸化チタン、塩素および酸素を含有する反応混合物を形成する工程であって、該四塩化チタン画分の70%以下が反応する工程;
(b)液体四塩化チタンを、四塩化チタンを含有する第2のガス状混合物に添加して、該第2のガス状混合物の温度より低い温度を有する混合物を形成する工程;ならびに
(c)該リアクタの第2ステージにおいて、工程(b)の混合物を、該工程(a)の反応混合物と反応させる工程、
を包含する、プロセス。 - 前記工程(a)の反応が、前記反応混合物が、二酸化チタン粒子の成長を制限する前記第1ステージにおける平均滞留時間を有するような条件下で行われる、請求項13に記載のプロセス。
- 前記第1のガス状混合物が、30ミリ秒未満の第1ステージにおける平均滞留時間を有する、請求項14に記載のプロセス。
- 前記第1のガス状混合物が、0.1ミリ秒〜20ミリ秒の間の第1ステージにおける平均滞留時間を有する、請求項14に記載のプロセス。
- 前記反応混合物が、900℃〜1600℃の間の反応温度を有する、請求項13に記載のプロセス。
- 前記反応混合物が、1200℃〜1600℃の間の温度を有する、請求項13に記載のプロセス。
- 前記リアクタの第1ステージにおいて反応する前記第1のガス状混合物中の前記四塩化チタンの画分が、30%〜70%である、請求項13に記載のプロセス。
- 前記第1のガス状混合物が、前記リアクタに添加される四塩化チタンの総量の10%〜90%を含む、請求項13に記載のプロセス。
- 前記工程(a)の第1のガス状混合物が、350℃〜550℃の温度である、請求項13に記載のプロセス。
- 前記工程(b)の四塩化チタンを含有する混合物の温度が、100℃〜550℃である、請求項13に記載のプロセス。
- 前記工程(b)の混合物の温度が、四塩化チタンを含む前記第2のガス状混合物の温度よりも100℃〜250℃低い、請求項13に記載のプロセス。
- ハロゲン化アルカリ金属が、前記第1のガス状混合物中に存在する、請求項13に記載のプロセス。
- 前記ハロゲン化アルカリ金属が、ハロゲン化リチウム、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化カリウム、ハロゲン化ルビジウムおよびハロゲン化セシウムからなる群から選択され、そして形成される二酸化チタンの総量の1ppm〜3000ppmの間の量で存在する、請求項24に記載のプロセス。
- 前記第1のガス状混合物もしくは前記第2のガス状混合物、またはそれらの組み合わせが、塩化アルミニウムをさらに含む、請求項13に記載のプロセス。
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