JPH10130022A - 二酸化チタン顔料を製造するのに使用するための粒状のこすり落し材 - Google Patents

二酸化チタン顔料を製造するのに使用するための粒状のこすり落し材

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JPH10130022A
JPH10130022A JP9228667A JP22866797A JPH10130022A JP H10130022 A JPH10130022 A JP H10130022A JP 9228667 A JP9228667 A JP 9228667A JP 22866797 A JP22866797 A JP 22866797A JP H10130022 A JPH10130022 A JP H10130022A
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kcl
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soluble salt
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JP9228667A
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Russell Bertrum Diemer Jr
ラツセル・バートラム・デイーマー・ジユニア
Narayanan Sankara Subramanian
ナラヤナン・サンカラ・スーブラマニアン
David A Zimmerman
デイビツド・エイ・ツイマーマン
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EIDP Inc
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EI Du Pont de Nemours and Co
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    • C09C1/00Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
    • C09C1/36Compounds of titanium
    • C09C1/3607Titanium dioxide
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
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    • C01G23/075Evacuation and cooling of the gaseous suspension containing the oxide; Desacidification and elimination of gases occluded in the separated oxide
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
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    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二酸化チタン顔料を製造するための改良方
法。 【解決手段】 この方法では特定の水溶性塩(KCl、
CsClまたはこれらの混合物)の粒状物(こすり落し
材)を、二酸化チタン粒状体の高温のガス状懸濁体が中
にある冷却導管に導入する。この方法ではより高い水準
のカーボンブラックアンダートーン(CBU)を有する
二酸化チタン顔料が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、二酸化チタン粒状体の高温の
ガス状懸濁体を冷却導管内で冷却するために、水溶性塩
からなる顆粒状のこすり落し材(scrubs)が使用され
る、二酸化チタン顔料を製造するための改良方法に関す
る。
【0002】
【関連技術に関する説明】顔料二酸化炭素(TiO2
を製造するには、気相の四塩化チタン(TiCl4)のよ
うな四ハロゲン化チタンが、反応器内で約900°〜1
600℃の範囲の温度で酸素含有ガスと反応され、Ti
2固体粒状体と遊離塩素との高温のガス状懸濁体が生
成される。反応器から懸濁体が排出された後、この高温
のガス状懸濁体は、約1〜60秒以内で600℃以下に
急速に冷却されねばならない。この冷却は、TiO2
子の好ましくない寸法増大を防止しそして粒子の集塊化
が最少となるように流水で外部から冷却される導管例え
ば煙道内で実施される。粒子寸法および粒子の集塊化は
TiO2顔料の重要な特性である。
【0003】TiO2顔料の粒子寸法はカーボンブラッ
クアンダートーン(CBU)として計測される。より小
さい寸法の粒子を含む顔料は比較的大きいCBUを有
し、またこのような顔料を含有する仕上製品(例えばペ
イント、プラスチックなど)は青味がかった色合いを有
する傾向がある。より大きい寸法の粒子を含む顔料は比
較的小さいCBUを有し、またこのような顔料を含有す
る仕上製品は一層黄味がかった色合いを有する傾向があ
る。顔料の粒子集塊化は、典型的にはその粒子寸法分布
(コーステール(coarse tail))によって測定され
る。小さい重量百分率(例えば30%より少ない)の粒
子が、0.6ミクロンより大きい粒子直径寸法を有する
顔料は粒子の集塊化が少ない傾向にあり、またこのよう
な顔料でつくられる仕上製品は強い光沢を有する傾向が
ある。大きい重量百分率の粒子が0.6ミクロンより大
きい粒子直径寸法を有する顔料は粒子の集塊化が多い傾
向にあり、またこのような顔料でつくられる仕上製品は
光沢がより少ない傾向にある。
【0004】TiCl4と酸素含有ガスとが核生成剤(n
ucleant)の存在で反応される時、二酸化チタンの生成
が改善されうることが知られている。例えばAllenらの
米国特許第5,201,949は、水蒸気およびセシウム物質か
ら本質的になる核生成剤の存在でTiCl4蒸気が酸化
されるTiO2顔料の製造方法を開示している。酸化反
応は、反応器の混合帯域内で高い圧力でまたは短い反応
体滞留時間で起き、CBU特性および光沢特性の改善さ
れたTiO2顔料が生成される。
【0005】Lewisらの米国特許第3,208,866号は、ナト
リウム、カリウム、リチウム、ルビジウム、セシウム、
カルシウム、バリウム、ストロンチウムおよびセリウム
から選択される金属イオン核生成剤の存在でTiCl4
蒸気を酸化することによりTiO2顔料を製造する方法
を開示している。この方法では粒子寸法の均一性、色お
よび工程内嵩密度の改善されたTiO2顔料が提供され
る。
【0006】しかしながら上述した諸特許に開示されて
いる製造方法においてはTiO2粒子は冷却導管の内壁
上に付着する傾向が強い。冷却されたTiO2粒子は内
壁上に接着性層を形成する傾向があり、導管の閉塞を引
き起こしうる。さらにTiO 2の付着物は伝熱体として
劣悪であるので冷却導管の内表面が断熱されるようにな
り、そのために熱交換性が阻害される。これまでは、T
iCl4と酸素含有ガスとを核生成剤の存在で酸化する
ことからなるいくつかの製造方法では、冷却導管の内面
からTiO2の粒状付着物を除去するためにNaClの
顆粒状のこすり落し材が使用されてきた。NaClこす
り落し材は、TiO2付着物を除去しそして品質の良い
顔料を製造するのにある程度有効であるが、改良された
工程の必要がある。
【0007】核生成剤の存在でTiCl4と酸素含有ガ
スとを反応させるTiO2顔料を製造する方法において
は、TiO2粒状体の高温のガス状懸濁体を冷却する導
管に特定の水溶性塩(KCl、CsClまたはこれらの
混合物)からなる顆粒状のこすり落し粒子(scouring p
articles)(こすり落し材)を添加することによって、
この方法を改良できようことが今や見出されたのであ
る。この方法ではCBU水準の改善されたTiO2顔料
が製造され、そしてこの方法は粒子の集塊化を最少とす
るのに役立つ。工程はCBU水準の高いTiO2顔料を
製造するように大きな製造速度で操作できる。
【0008】現有技術には、核生成剤の存在でのTiC
4の酸化は規定せず、むしろ冷却導管の内表面からT
iO2の付着物を除去するために種々の顆粒状こすり落
し材を使用することについて述べているTiO2顔料を
製造する方法があることも認められている。例えばRick
の米国特許第2,721,626号は、比較的高密度の硬
い研摩性粒子をTiO2粒状体の高温の懸濁体中に添加
することを開示している。列挙されている顆粒状こすり
落し材は砂、二酸化チタンの焼結された粒子、ムライト
または耐熱性アルミナ粒子である。こすり落し材の粒子
寸法は100メッシュ〜1/4インチの範囲内にあると
述べられている。
【0009】Rahnらの米国特許第3,475,258号は
間接熱交換装置の内表面からTiO 2粒子スケールのよ
うな金属酸化物の付着物を除去するために固体の無機水
溶性塩を使用することを開示している。このような無機
塩は金属酸化物粒子の水処理に際して、他の水溶性不純
物とともに生成物流から除去される。塩の粒子寸法は2
00メッシュ〜1/4インチの範囲にあると述べられて
いる。アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウ
ム、ジルコニウムおよびこれらの混合物の金属ハロゲン
化物はこの方法で塩として使用するのに好適であると述
べられている。ナトリウム、カリウムおよびカルシウム
のハロゲン化物特に塩化物が経済的にみて好ましいと述
べられている。
【0010】Nerlingerの米国特許第3,511,308
号は約700℃を越える融点とMohr指標で約5以下の硬
度を有する粒状の無水の水溶性塩をTiO2固体の高温
のガス状懸濁体に添加することを開示している。懸濁体
が冷却された後、塩を溶解しそして固体を回収すること
によりTiO2から塩が分離される。塩の粒子寸法は1
00メッシュ〜4メッシュの範囲にあると述べられてい
る。純粋な形で入手できるため塩化ナトリウムが好まし
い。本発明は核生成剤の存在でTiCl4と酸素含有ガ
スとを反応させるTiO2顔料製造のための改良された
方法を提供する。本発明の改良は、特定の水溶性塩(K
Cl、CsClまたはこれらの混合物)からなるこすり
落し用粒子を冷却導管に添加することに関する。
【0011】
【発明の概要】本発明は、 a) 四塩化チタンとハロゲン化アルミニウムとを混合
し、そして核生成剤の存在でこの混合物を気相で酸化し
て二酸化チタン粒状体のガス状懸濁体を形成し、 b) この二酸化チタン粒状体の懸濁体を冷却導管に通す
工程からなる二酸化チタン顔料を製造する方法におい
て、KCl、CsClおよびこれらの混合物からなる群
から選択される水溶性塩からなるこすり落し粒子を冷却
導管に導入することを改良点とする上記の寸法に関す
る。好ましくは四ハロゲン化チタンは四塩化チタンであ
りまたハロゲン化アルミニウムは塩化アルミニウムであ
る。核生成剤はナトリウム、カリウム、リチウム、ルビ
ジウム、セシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチ
ウムおよびセリウムからなる群から選択される元素を含
む化合物であるのが好ましい。
【0012】四塩化チタン/塩化アルミニウム混合物の
酸化は、反応帯域を有する反応器内でこの混合物と酸素
含有ガスとを混合し、そして少なくとも800℃の温度
および少なくとも10ポンド/平方インチのゲージ圧力
で水蒸気の存在で反応させることにより行うことができ
る。四塩化チタン/塩化アルミニウム混合物の酸化は反
応帯域と混合帯域とを有する反応器内でこの混合物と酸
素含有ガスとを混合しそして水蒸気の存在でこれらを反
応させることにより行うことができ、この場合反応帯域
の温度は少なくとも800℃でありまた混合帯域内での
反応体の滞留時間は約1〜25ミリ秒であるものとす
る。
【0013】こすり落し粒子はKClからなり、また核
生成剤はKClまたはCsClであるのが好ましい。別
法としてCsClがこすり落し粒子として使用されてよ
くまた核生成剤はKClまたはCsClであってよい。
KClおよび(または)CsClのこすり落し粒子の直
径寸法は約60メッシュ〜約0.5インチの範囲にあ
る。
【0014】
【発明の詳述】本発明は、 1) 四ハロゲン化チタンとハロゲン化アルミニウムとを
混合して混合物をつくり、 2) 核生成剤の存在でこの混合物を気相で酸化して二酸
化チタン粒状体を含有するガス状懸濁体を形成し、 3) TiO2の懸濁体を冷却導管に送入しそして 4) KCl、CsClおよびこれらの混合物からなる群
から選択される水溶性塩からなるこすり落し粒子を冷却
導管に導入する工程からなる二酸化チタン(TiO2
顔料を製造するための改良された方法を提供する。
【0015】核生成剤の存在で四ハロゲン化物特にTi
Cl4を気相酸化することによるTiO2顔料の製造が知
られており、またLewisらの米国特許第3,208,86
6号およびAllenらの米国特許第5,201,949号に
記載されており、これらの開示は参照によって本明細書
に加入する。本発明は上述の方法の改良に特に関する。
【0016】四ハロゲン化チタンの気相酸化によるTi
2顔料の製造には、四塩化チタン、四臭化チタンおよ
び(または)四沃化チタンのような種々の四ハロゲン化
チタンが使用されてよいが、TiCl4を使用するのが
好ましい。TiCl4はまず蒸発されそして約300〜
約650℃の温度まで予熱されそして反応槽の反応帯域
に導入される。酸化反応で生成される固体の全体に基づ
き約0.5〜約10wt%、望ましくは約0.5〜約5wt
%、そして一層望ましくは約0.5〜約2wt%のAl2
3を与えるのに十分な量のAlCl3、 AlBr3および
(または)AlI3のようなハロゲン化アルミニウム
が、それを反応槽の反応帯域に導入するのに先立ってT
iCl4と完全に混合される。本発明の方法ではAlC
3を使用するのが好ましい。しかしながら、この時点
においてあるいは工程のより下流において他の共酸化剤
およびルチル促進剤が添加されうることも認められてい
る。
【0017】酸素含有ガスは少なくとも1200℃まで
予熱されそしてTiCl4供給流のための流入口とは別
な流入口を経て反応帯に連続的に導入される。「反応帯
域」とは反応体の反応が実質的に起きる、反応器の長さ
を意味する。気相内でのO2とTiCl4との反応は極度
に急速でありまた短期間の粒子生長が後続する。反応帯
域内に導入される酸素含有ガスは核生成剤を含有する。
「核生成剤」とはナトリウム、カリウム、リチウム、ル
ビジウム、セシウム、カルシウム、バリウム、ストロン
チウムまたはこれらの混合物の金属、酸化物、塩または
他の化合物のような顔料の粒子寸法を減少させうる任意
の物質を意味する。本発明で使用するには塩、つまりC
sClおよびKClが好ましい。
【0018】酸化反応を実施するための圧力は少なくと
も10ポンド/平方インチのゲージ圧力(psig)である
のが好ましい。一層望ましい圧力は少なくとも20psig
であろう。圧力の上限は圧力の実用的な上限例えば20
0psigであってよい。反応器の混合帯内の反応体の滞留
時間は少なくとも1ミリ秒、望ましくは少なくとも3ミ
リ秒であるべきである。最大の滞留時間は約25ミリ秒
であるべきである。滞留時間は典型的には約1〜25ミ
リ秒の範囲にある。「混合帯域」とは反応体の混合が実
質的に起きる、反応器の長さを意味する。反応温度は少
なくとも800℃、そして望ましくは約800°〜18
00℃であるべきである。反応は水蒸気の存在で行うの
が好ましい。
【0019】好ましくない粒子生長を防止するために、
次いでTiO2粒状体の高温のガス状懸濁体は急速に冷
却される。本発明に従うとき、ガス状懸濁体の冷却は技
術上既知の方法で実施されてよい。これらの方法は、ガ
ス状懸濁体と比べて相対的に冷たい壁を有する冷却導管
を通じて高温のガス状懸濁体を流すことから典型的にな
る。導管の壁は典型的には、この壁の上に冷たい流体を
外部から送入することにより冷却される。例えば導管は
冷水中に浸漬されてよい。本発明の方法では、水によっ
て外部から冷却されるのが好ましい種々な形の導管また
は煙道を使用することができる。例としては、米国特許
第2,721,626号、第3,511,308号、第4,
462,979号、第4,569,387号および第4,9
37,064号(フイン付煙道)に記載されている慣用
的な円形のパイプおよび導管があるが、これらにれ限定
されない。本発明の方法によって提供される利益は、導
管の直径が増大するにつれ特に明らかとなるであろう。
高温のTiO2粒子が内壁の相対的により冷たい表面と
接触するにつれ、粒子は壁上に付着して冷却し接着性の
層を形成する。この付着物およびスケールは反応物質の
冷却速度を低下し、これによって生成される顔料の品質
に影響を及ぼす。
【0020】本発明はTiO2の付着物を除去しそして
生成される顔料の品質を著しく改善する改良された方法
を提供する。この改良された方法で使用される顆粒状の
こすり落し粒子は、KCl、CsClおよびこれらの混
合物からなる群から選択される水溶性塩からなる。KC
lまたはCsCl塩を使用する場合、得られるTiO2
顔料は、こすり落し粒子としてNaClを使用する方法
により製造されるTiO2顔料より著しく大きいCBU
を有することが驚くべきことに判明した。
【0021】本発明ではこすり落し粒子は約60メッシ
ュ(0.0098インチまたは0.250mm)〜約0.5
インチ(12.7mm)の範囲の直径(寸法分布)を有す
るのが好ましい。粒子の少なくとも80%が10メッシ
ュ(0.0787インチまたは2.00mm)またはそれ以
上の寸法を有するのが好ましい。粒子の少なくとも90
%が10メッシュまたはそれ以上の寸法を有するのが一
層好ましい。こすり落し作用を与えるには適切な寸法の
採用が必須的であるので、粒子の粒子寸法分布は極めて
重要である。粒子寸法が小さすぎると、こすり落し粒子
が融解しそしてこすり落し作用を与えないという結果を
生む。粒子寸法が大きすぎると、供給上の問題が起きま
た必要とするこすり落しを与える表面積が不十分になっ
てしまう。
【0022】使用されるこすり落し粒子の量は可変であ
って特定の要求の如何によるであろう。TiO2懸濁固
体の全量に基づきこすり落し粒子約0.5〜20wt%、
望ましくは約3〜10wt%の範囲の量のこすり落し粒子
を添加すると、蓄積した顔料付着物を所望なように除去
するのに十分であることが見出されており、また生成物
流から比較的大きく均一な速度で熱が除去することがで
きよう。導管の末端の反応物質を、サイクロン、フィル
ター、スクリューコンベアなどのような下流にある工程
装置に適合する温度にするために、十分なこすり落し粒
子を添加せねばならないことは技術上熟達する者によっ
て認められよう。このような温度は約100°〜約60
0℃の範囲にある。
【0023】こすり落し粒子は好適な任意の手段によっ
て導管に添加することができる。例えばこすり落し粒子
はホッパー(またはビン)から固体計量弁を経て煙道に
重力により断続的または連続的に添加することができ
る。処理下にあるTiO2懸濁体への連続的供給が好ま
しい。こすり落し粒子は系内の便利な任意の個所で添加
されてよいが、生成物流が反応器から排出される際に導
管の前端に添加するのが最も便利である。さらにこすり
落し粒子は多数の添加個所そして特に、系内に使用され
る戻りベンドまたは他の形状のベンドのような装置の形
状のために比較的ひどい蓄積が起きるところに近い個所
に添加することができる。水溶性こすり落し粒子は後続
する慣用の湿式処理工程中にTiO2顔料から除去する
ことができる。
【0024】本発明の改良された方法は多くの利点を提
供する。一般に本方法は、迅速で効率的な熱交換技術に
よって、腐蝕性の塩素含有ガス中の粒状のTiO2の高
温の懸濁体を冷却するのに効果的である。この方法は、
表面上に蓄積する冷却された固体がさもなければ生み出
すであろう有害な効果を最少にしつつ、顔料特性を一層
向上させる。本発明の方法は主要な粒子寸法および粒子
の集塊化水準を制御することによりTiO2顔料の特性
の向上が図られる。KClおよび(または)CsClこ
すり落し粒子は一層効率的に分散し、また顔料特性が基
本的に定まる導管の前端において、粒状体の懸濁体を効
果的に冷却する方法を提供する。このこすり落し粒子
は、取り扱いのために顔料がより低い温度まで冷却され
る残りの導管部分において粒状体を冷却するのにも効果
的である。
【0025】製造される顔料の品質を改善するのが好ま
しいなら、改良された工程を所与の一組の条件(圧力、
反応温度など)で操作すると、CBUとして計測される
顔料の品質が改善される。顔料の製造速度を増大するの
が好ましいなら、工程条件(圧力、反応温度など)を適
切に調節することができ、また顔料の品質を損なうこと
なくこの大量製造の条件で改良された工程を操作するこ
とができる。
【0026】何らかの理論によって制約されるのは好ま
ないが、顆粒状のこすり落し材が、高温のTiO2のガ
ス状懸濁体のある冷却導管に添加される時、これによっ
て導管の内表面が効果的にこすり落とされる。本発明の
特定的方法は、核生成剤と特定の顆粒状のこすり落し材
(KClおよび(または)CsCl)との相互作用によ
る高いCBU水準を有するTiO2顔料を製造するのに
効果的である。本発明を以下のいくつかの実施例によっ
てさらに例示するが、これらの実施例が本発明の範囲を
限定すると解されるべきでない。
【0027】試験方法 カーボンブラックアンダートーン TiO2顔料の試料のカーボンブラックアンダートーン
(CBU)を米国特許第2,488,439号および第2,
488,440号に記載の方法に従って、これらの特許
で使用されているベンチマーク値100ではなく10を
用いて計測される。これらの開示は参照によって本明細
書に加入する。CBUはTiO2顔料の試料とカーボン
ブラックとを明色の油のような適当な液体とともに混ぜ
合わせることにより測定した。混合物をパネルに塗布し
そして灰色の混合物の青さを観察した。寸法のより小さ
い粒子を含有する顔料は比較的大きいCBUとより青い
アンダートーンを有した。寸法のより大きい粒子を有す
る顔料は比較的小さいCBUを有しまた一層黄味がかっ
たアンダートーンを有する。
【0028】
【実施例】
実施例1〜2 比較例A〜B 米国特許第2,488,439、2,488,440、2,
559,638、2,833,627、3,208,86
6、3,505,091および5,201,949号に記載
のような気相酸化反応器を使用し、本発明のKClこす
り落し粒子と比較用のNaClこすり落し粒子を用いて
一連の試験を行った。工程および添加剤の条件(流量、
圧力、温度、パージおよびAlCl3ルチル促進剤、K
ClまたはCsCl核生成剤などのような添加剤の濃
度)は各試験にわたって下記のように一定に保持した。 TiCl4:400℃ O2:1550℃で10〜15%の過剰 反応温度:1550℃ 圧力:50psig TiO2−Al23の製造速度:4.5トン/時 こすり落し粒子の供給量:製造されるTiO2を基準と
し5〜10wt%
【0029】反応器内で生成されるTiO2顔料の高温
のガス状懸濁体をガス流から分離しそして約180°〜
200℃の温度まで導管内で急速に冷却した。懸濁体が
反応器から排出される際に、導管の前端においてこすり
落し粒子をガス状懸濁体に導入した。TiCl4および
AlCl3のそれぞれの酸化物への実質的に100%の
転化率が得られ、約99%のルチルTiO2と約1%の
Al23を含有する顔料が生成した。次に回収したベー
スTiO2顔料についてカーボンブラックアンダートー
ン(CBU)を試験した。結果を下記の表1に示す。
【0030】比較例AおよびBにおける塩化ナトリウム
こすり落し粒子の粒子寸法分布は8メッシュ(2.36m
mまたは0.0937インチ)より大きい直径寸法を有
し、また粒子の少なくとも98%は12メッシュ(1.7
0mmまたは0.0661インチ)より大きい直径寸法を有
した。実施例1における塩化カリウムこすり落し粒子の
粒子寸法分布は、粒子の約88%が10メッシュ(2.
00mmまたは0.0787インチ)より大きい直径寸法
を有するごときものであった。実施例2における塩化カ
リウムこすり落し粒子の粒子寸法分布は、粒子の約72
%が10メッシュより大きい直径寸法を有するごときも
のであった。
【0031】
【表1】
【0032】表1から分かるように、NaClこすり落
し粒子に対してKClこすり落し粒子を使用すると、C
BUが改善される。CsClこすり落し粒子またはKC
lこすり落し粒子とCsClこすり落し粒子との混合物
は同様な改善を示すであろう。核生成剤(200ppm)
としてCsClをこすり落し粒子をKClとして使用す
ると最大のCBUが得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ナラヤナン・サンカラ・スーブラマニアン アメリカ合衆国デラウエア州19707.ホツ ケシン.クリムゾンドライブ11 (72)発明者 デイビツド・エイ・ツイマーマン アメリカ合衆国デラウエア州19807.ウイ ルミントン.フエザンツリツジノース15

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)四塩化チタンとハロゲン化アルミニ
    ウムとを混合し、そして核生成剤の存在でこの混合物を
    気相で酸化して二酸化チタン粒状体のガス状懸濁体を形
    成し、 b)この二酸化チタン粒状体の懸濁体を冷却導管に通す
    工程からなる二酸化チタン顔料を製造する方法におい
    て、KCl、CsClおよびこれらの混合物からなる群
    から選択される水溶性塩からなるこすり落し粒子を冷却
    導管に導入することを改良点とする上記方法。
  2. 【請求項2】 四ハロゲン化チタンが四塩化チタンであ
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化アルミニウムが塩化アルミニ
    ウムである請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 四ハロゲン化チタンが四塩化チタンであ
    り、またハロゲン化アルミニウムが塩化アルミニウムで
    ある請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 核生成剤がナトリウム、カリウム、リチ
    ウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、バリウム、
    ストロンチウムおよびセリウムからなる群から選択され
    る元素を含む化合物である請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応帯域を有する反応器内で水蒸気の存
    在で少なくとも約800℃の温度および少なくとも10
    ポンド/平方インチゲージの圧力で四塩化チタンと酸素
    含有ガスとを混合し、そして反応させることにより、四
    塩化チタンの酸化を行う請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 反応帯域と混合帯域とを有する反応器内
    で、水蒸気の存在で四塩化チタンと酸素含有ガスとを混
    合し、そして反応させることによって四塩化チタンの酸
    化を行う場合に、反応帯域の温度が少なくとも約800
    ℃でありまた混合帯域内での反応体の滞留時間が約1〜
    25ミリ秒である請求項4記載の方法。
  8. 【請求項8】 水溶性塩がKClである請求項1記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 水溶性塩がKClであり、また核生成剤
    がKClである請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 水溶性塩がKClであり、また核生成
    剤がCsClである請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 KCl粒子の直径寸法が約60メッシ
    ュ〜約0.5インチの範囲にある請求項9または10に
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 水溶性塩がCsClである請求項1記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 水溶性塩がCsClであり、また核生
    成剤がKClである請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 水溶性塩がCsClであり、また核生
    成剤がCsClである請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 CsCl粒子の直径寸法が約60メッ
    シュ〜約0.5インチの範囲にある請求項13または1
    4に記載の方法。
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