JP4716502B2 - 振動式エアー選別機 - Google Patents

振動式エアー選別機 Download PDF

Info

Publication number
JP4716502B2
JP4716502B2 JP2006014549A JP2006014549A JP4716502B2 JP 4716502 B2 JP4716502 B2 JP 4716502B2 JP 2006014549 A JP2006014549 A JP 2006014549A JP 2006014549 A JP2006014549 A JP 2006014549A JP 4716502 B2 JP4716502 B2 JP 4716502B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
small
sorter
waste material
boxes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006014549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007196085A (ja
Inventor
三十三 上西
敦之 高島
收 藤川
浩二 山口
雅也 白石
兼美 阿部
Original Assignee
四電エンジニアリング株式会社
株式会社阿部鐵工所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 四電エンジニアリング株式会社, 株式会社阿部鐵工所 filed Critical 四電エンジニアリング株式会社
Priority to JP2006014549A priority Critical patent/JP4716502B2/ja
Publication of JP2007196085A publication Critical patent/JP2007196085A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4716502B2 publication Critical patent/JP4716502B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)

Description

本願発明は、廃プラスチック(又は木屑)のような重・軽各廃材に砂等の小粒異物が混入している混合物を、重量廃材と軽量廃材と小粒異物とに選別する選別機に関し、特に該混合物を振動とエアーとによって選別するようにした振動式エアー選別機に関するものである。
近年、廃プラスチックの多くは、目的に応じた加工を行って再利用化が進んでいるが、回収された廃プラスチック中には、固形物(重量物)やフイルム系のもの(軽量物)等が混在しており、さらに砂等の小粒異物や金属小片が含まれていることがある。従って、回収された廃プラスチックを再利用するには、砂等の小粒異物や金属小片を除去するとともに利用目的に応じて重量廃プラスチックと軽量廃プラスチックに選別する必要がある。
ところで、異物を含む廃プラスチックの場合、従来では、一般的に小粒異物は篩選別機で篩い落とし、鉄類は磁力選別機で除去し、重量廃プラスチックと軽量廃プラスチックとは風力を利用したエアー選別機で選別している。
ところが、従来では、異物混じりの廃プラスチックを利用目的に応じて選別するのに、小粒異物分離用の篩選別機と、鉄類分離用の磁力選別機と、重・軽廃プラスチック分離用のエアー選別機とを使用してそれぞれ個別に選別していたので、複数機種の選別機が必要となり、全体としてコストアップになるという問題があった。
又、それらの選別機(篩選別機、磁力選別機、エアー選別機)で各種選別を連続して行うには、該各選別機を順次搬送装置を介して直列状態で設置するが、この場合は各選別機及び搬送装置の設置スペース(占有床面積)が広くなるという問題がある。
さらに、選別すべき混合物の中に広面積のフイルム状廃プラスチックを多く含む場合には、該フイルム状廃プラスチックが固形物や小粒異物等に強固に絡まっている場合が多く、上記した従来の振動選別機やエアー選別機では、絡まっているフイルム状廃プラスチックと固形物や小粒異物等とを容易に分離できなかった(選別精度が悪かった)。
又、従来の振動選別機では、篩目部分に異物が詰まり易く、比較的短期間ごとに保守点検(篩目部分の掃除)をする必要があった。
本願発明は、上記した従来の問題点に鑑み、全体として安価で且つコンパクトに製作でき、さらに異物混じりの廃材を種類ごとに選別するのに有効な各種機能を備えた振動式エアー選別機を提供することを目的としている。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、重・軽各廃材と砂等の小粒異物が混入している混合物を、種類(重量廃材、軽量廃材、小粒異物)ごとに選別するための選別機を対象にしている。
[本願請求項1の発明]
本願請求項1の発明は、1台で振動による小粒異物の篩機能と風力による重・軽各廃材の分離機能との両機能を備えた振動式エアー選別機である。
この請求項1の振動式エアー選別機には、入口側に混合物の投入口と出口側に重量廃材排出部及び軽量廃材排出部と中間部下部に小粒異物排出部とをそれぞれ設けた単一の選別室を有している。尚、重量廃材排出部は選別室の出口側の下部に設け、軽量廃材排出部は選別室の出口側の上部寄りに設けるとよい。又、軽量廃材排出部は、吸込装置の吸込ノズルで構成するとよい。
又、選別室内の底部付近における小粒異物排出部の上部には、エアー吹き出し機能と篩機能とを共有する篩体が設けられている。この篩体は、入口側から出口側に順次小隙間をもたせた状態で並置し且つそれぞれ上方に向けてエアーを噴出させ得るようにした複数個のエアーボックスを有し、さらに該各エアーボックス間の小隙間の上部にそれぞれ小粒異物の通過を許容するパンチングスクリーンを設けて構成されている。尚、この篩体は、選別室の入口側から出口側に向けて若干下降傾斜させている。
各エアーボックスには、それぞれ上方に向けてエアーを噴出させ得るエアーノズルが設けられている。又、各パンチングスクリーンには、小粒異物篩落とし用の多数の小孔(篩目となる)が形成されている。
篩体は、振動装置により振動させ得るようになっている。尚、篩体は、弾性支持部材(例えばエアーサスペンションやコイルバネ等)で弾性支持している。又、篩体に対する振動力(周波数及び振動幅)は、篩体上の被選別物を篩体上面に対して若干高さだけ浮き上がらせ得る程度に設定される。
各エアーボックスには、エアー供給装置からそれぞれエアーが供給される。エアー供給装置としては送風フアンやコンプレッサーが使用できる。そして、各エアーボックス内に供給されたエアーは、上面に設けた各エアーノズルから上方に向けて噴出されるようになっている。
この請求項1の振動式エアー選別機は、選別室内の底部付近に並置している複数個のエアーボックスが重・軽各廃材分離用のエアー吹き出し部として機能する一方、各エアーボックス間の小隙間に設けている各パンチングスクリーンが篩目として機能する。即ち、エアー供給装置により各エアーボックス内にエアーを供給すると、該各エアーボックスのエアーノズルから上向きにエアーが吹き出されて、重・軽各廃材(例えば固形廃プラスチックとフイルム状廃プラスチック)を風力により分離させる機能が発生する一方、振動装置により各エアーボックスを振動させると、各エアーボックス間の小隙間にあるパンチングスクリーンの各小孔から小粒異物を篩落とす機能が発生する。
この請求項1の振動式エアー選別機では、エアー供給装置及び振動装置を作動させた状態で、選別室の投入口から選別すべき混合物(重・軽各廃材と小粒異物の混合物)を投入すると、その混合物は各エアーボックス及び各パンチングスクリーンからなる篩体の上に落下し、そのとき各エアーボックスのエアーノズルからの吹き出しエアーにより軽量廃材(例えばフイルム状廃プラスチック)が選別室内の上方に吹き上げられる一方、重量廃材(例えば固形廃プラスチック)及び小粒異物(砂)が篩体の上面付近に留まって重・軽各廃材が上下に分離される。そして、上方に吹き上げられた軽量廃材は軽量廃材排出部(吸込ノズル)から選別室外に排出され、小粒異物は篩体が振動していることによりパンチングスクリーンの各小孔から各エアーボックス間の小隙間を通って下方の小粒異物排出部に落下し、重量廃材は篩体が振動しているとともに入口側から出口側に向けて若干下降傾斜していることにより順次出口側に移動して篩体の終端部から重量廃材排出部に落下する。
従って、この請求項1の振動式エアー選別機では、1台で混合物中の軽量廃材と小粒異物と重量廃材とをそれぞれの排出部に選別して排出できる。
又、この請求項1の振動式エアー選別機では、前記複数個のエアーボックスを、1つおきの各エアーボックスを1組とした2組の組エアーボックスに分ける一方、振動装置を各組エアーボックスごとに設けているとともに、各組エアーボックスを相互に異なる振動周波数で振動させるようにしている。
このようにすると、篩体の振動時に隣り合う各エアーボックスが相互に相対変位するので、各エアーボックス間の小隙間を通過する小粒異物が該小隙間内で詰まることがない。
[本願請求項2の発明]
本願請求項2の発明は、上記請求項1の振動式エアー選別機において、各エアーボックス間の小隙間を上が狭く下が広くなるようなテーパー形状としている。
ところで、各エアーボックス間の小隙間は、パンチングスクリーンを通過した小粒異物の落下通路となるものであるが、小粒異物の性状(例えば粘性がある場合)によっては該小粒異物が小隙間を通過する際にエアーボックスの側面に付着してそこに堆積し、延いては該小隙間が目詰まりすることがある。
そこで、本願請求項2のように、各エアーボックス間の小隙間を上が狭く下が広くなるようなテーパー形状にしておくと、該小隙間内に異物が堆積しにくくなる。
[本願請求項の発明]
本願請求項の発明は、上記請求項1又は2の振動式エアー選別機において、各エアーボックス間のパンチングスクリーンは、弾性を有しているとともに隣接する2つのエアーボックスの一方側にのみ固定している。
この請求項のものでは、各パンチングスクリーンは弾性を有しており且つ2つのエアーボックスの一方側にのみ固定されているので、パンチングスクリーンにおける非固定側がエアーボックスに対して弾性力で接触しているだけである。そして、振動時に隣り合う各エアーボックスが相互に相対変位すると、各パンチングスクリーンの非固定側が弾性により振動して該各パンチングスクリーンの非固定側がエアーボックスに対して間欠的で且つ瞬間的に接・離するようになり、該パンチングスクリーンの非固定側がエアーボックスから離間したときにその離間した隙間からも小粒異物が通過するようになる。従って、パンチングスクリーンの各小孔を通過できない小粒異物も、両エアーボックス間の小隙間に排出することができる。
[本願請求項の発明]
本願請求項の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、篩体の上面の前後方向の傾斜角度を調整し得る傾斜角度調整装置を設けている。
この請求項で使用される傾斜角度調整装置は、篩体の上面の傾斜角度を調整し得るものであれば適宜のものを採用できるが、例えば篩体の前後を各エアーサスペンションで弾性支持したものでは、前後の各エアーサスペンションの伸長量を調整することで、篩体上面の前後傾斜角度を調整し得る。尚、篩体上面の前後傾斜角度を大きくすると、篩体上面にある被選別物の移動スピードが速くなり、逆に篩体上面の前後傾斜角度を小さくすると、篩体上面にある被選別物の移動スピードが遅くなる。
この請求項のように、篩体上面の前後傾斜角度を調整し得るようにしたものでは、篩体上面を移動する被選別物の滞留時間を調整できるので、小粒異物の種類・性状・混入量等によって篩落とし時間を調整できる。
[本願請求項の発明]
本願請求項の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、一方の組エアーボックスの各エアーボックスからのエアー吹き出し方向を後方傾斜させる一方、他方の組エアーボックスの各エアーボックスからのエアー吹き出し方向を前方傾斜させている。
この請求項のものでは、隣り合うエアーボックスからの各吹き出しエアーが交差する部分と離間する部分とが発生するが、各吹き出しエアーが交差する部分では風力が倍増し、それによって軽量廃材の浮き上げ力が増大する。
[本願請求項の発明]
本願請求項の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、投入口から絡まって落下してくる混合物に対してほぐし用のエアーを噴出させる混合物ほぐし装置を備えている。尚、この混合物ほぐし装置に使用されるエアー供給源としては、送風フアンやコンプレッサー等が使用できる。又、混合物ほぐし装置からのエアーは、パルスジェットバルブにより間欠噴出させるようにすることができる。
ところで、選別すべき混合物中に広面積のフイルム状廃プラスチックを多く含む場合には、該フイルム状廃プラスチックが固形物や小粒異物等に強固に絡まっている場合が多く、そのような絡まったままの混合物が投入口から投入されると、各エアーボックスからエアーが吹き出され且つ篩体が振動していても、絡まっているフイルム状廃プラスチックと固形物や小粒異物等とを容易に分離できなかった(選別精度が悪くなる)。
そこで、本願請求項のように、投入口から落下してくる混合物に対して混合物ほぐし装置からほぐし用のエアーを噴出させると、落下途中において絡まっているフイルム状廃プラスチックがほぐれ易くなる。
[本願請求項の発明]
本願請求項の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、軽量廃材排出部を選別室の出口寄り上部に設けるとともに、該軽量廃材排出部に軽量廃材を吸引する吸込装置の吸込ノズルを移動自在に設置している。尚、この吸込ノズルは、前後(又は/及び上下)に移動可能とすることが好ましい。
ところで、選別すべき混合物中の軽量廃材は、大きさ(面積)や比重等に種々のものがある一方、各エアーボックスからのエアー力によって分離された軽量廃材が吹き上げられる位置及び高さが異なる。
そこで、本願請求項のように、吸込ノズルを移動自在に設置していると、吹き上げられた軽量廃材に対して吸込ノズルを最適位置に移動させることができる。
[本願請求項の発明]
本願請求項の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、投入口として下方側が漸次狭くなるテーパー状にしたものを使用し、該投入口の内面に、下方側が内径方向に大きくなる形状の環状段部を周方向に高低差をつけて形成している。この環状段部は、投入口内面の上下複数箇所に形成することができる。尚、投入口の形状としては、円形テーパー状のものでも多角形(例えば四角形)テーパー状のものでもよい。
ところで、選別機の投入口は、一般に下方側が漸次狭くなるテーパー状にしたものが多いが、このようなテーパー状の投入口では、一度に大量の被選別物を投入すると、被選別物同士が投入口の内面間で突っ張り合って詰まることがある。
そこで、本願請求項8のように、投入口の内面に下方側が内径方向に大きくなる形状の環状段部を周方向に高低差をつけて形成しておくと、環状段部がある同一高さ位置において投入口内面に外方に凹む部分ができる。従って、環状段部の高さ位置では、投入口内面での被選別物同士の突っ張り合いが崩れ易くなり、各被選別物がほぐされて自然落下するようになる。
本願請求項の発明
本願請求項の発明は、上記請求項の振動式エアー選別機において、環状段部に投入口の内方に向けてエアーを噴出させるエアー吹出口を設けている。このエアー吹出口は、環状段部の周方向に所定間隔をもって多数箇所に形成しておくとよい。この場合、各エアー吹出口の外側をエアーチャンバで被覆し、該エアーチャンバ内に送風フアン(又はコンプレッサー)によりエアーを供給するようにするとよい。
この請求項のものでは、投入口内に投入された被選別物が環状段部付近で突っ張り合おうとしても、環状段部にあるエアー吹出口から投入口内に向けてエアーを噴出させることにより、各被選別物同士の突っ張り合いを強制的に崩すことができる。
[本願請求項10の発明]
本願請求項10の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、重量廃材排出部に、重量廃材中の鉄類を分離するための磁性体分離機を設けている。
被選別物中に鉄類が混入している場合で、篩体のパンチングスクリーン部分で分離できなかった鉄類は、重量廃材(例えば固形プラスチック)に混じったままで篩体の終端部まで移動して重量廃材排出部に落下する。その際、本願請求項10のように、重量廃材排出部に磁性体分離機を設けていると、篩体終端部から落下する重量廃材中の鉄類を磁性体分離機で分離でき、再利用できる重量廃材(例えば固形プラスチック)のみ集めることができる。
[本願請求項1の発明の効果]
本願請求項1の振動式エアー選別機は、単一の選別室内に篩機能(小粒異物の分離用)とエアー吹き出し機能(重・軽各廃材の分離用)とを共有する篩体を設けているので、1台の選別機で重・軽各廃材の選別と小粒異物の分離とを同時に行えるという効果がある。
又、上記のように多機能(重・軽各廃材の選別と小粒異物の分離)の処理装置を単一の選別室内に集約したものでは、選別機全体をコンパクトにできるとともに、共用部分が多いので低コストで製作できるという効果もある。さらに、選別機をコンパクトにできると、その設置スペース(占有床面積)が狭くてよいという効果もある。
又、この請求項1の振動式エアー選別機では、複数個のエアーボックスを、1つおきの各エアーボックスを1組とした2組の組エアーボックスに分ける一方、振動装置を各組エアーボックスごとに設けているとともに、各組エアーボックスを相互に異なる振動周波数で振動させるようにしている。
従って、この請求項1の振動式エアー選別機では、篩体の振動時に隣り合う各エアーボックスが相互に相対変位するので、各エアーボックス間の小隙間を通過する小粒異物が該小隙間内で詰まるのを確実に防止できるという効果もある。
[本願請求項2の発明の効果]
本願請求項2の発明は、上記請求項1の振動式エアー選別機において、各エアーボックス間の小隙間を上が狭く下が広くなるようなテーパー形状としているので、パンチングスクリーンを通過した小粒異物がその落下通路となる小隙間内に堆積しにくくなる。
従って、この請求項2の発明では、上記請求項1の効果に加えて、パンチングスクリーンを通過した小粒異物が各エアーボックス間の小隙間内に詰まるのを防止できるという効果がある。
[本願請求項の発明の効果]
本願請求項の発明は、上記請求項1又は2の振動式エアー選別機において、各エアーボックス間のパンチングスクリーンは、弾性を有しているとともに隣接する2つのエアーボックスの一方側にのみ固定している。そして、篩体の振動時に隣り合う各エアーボックスが相互に相対変位すると、各パンチングスクリーンの非固定側が弾性により振動して該各パンチングスクリーンの非固定側がエアーボックスに対して間欠的に接・離するようになり、該パンチングスクリーンの非固定側がエアーボックスから離間したときにその離間した隙間からも小粒異物が通過するようになる。
従って、この請求項の発明では、上記請求項1又は2の効果に加えて、パンチングスクリーンの各小孔を通過できない小粒異物も、パンチングスクリーンの非固定側とエアーボックス間に間欠的に生じる隙間から、両エアーボックス間の小隙間(小粒異物の落下通路となる)に排出することができ、小粒異物の選別効率が良好となるという効果がある。
[本願請求項の発明の効果]
本願請求項の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、篩体の上面の前後方向の傾斜角度を調整し得る傾斜角度調整装置を設けている。この傾斜角度調整装置は、篩体上面の前後傾斜角度を調整することで、篩体上面を移動する被選別物の滞留時間を調整できるようにしたものである。
従って、この請求項の発明では、上記請求項1からの各効果に加えて、小粒異物の種類・性状・混入量等によって該小粒異物の篩落とし時間を調整でき、小粒異物の分離処理についてきめ細かな設定が可能となるという効果がある。
[本願請求項の発明の効果]
本願請求項の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、一方の組エアーボックスの各エアーボックスからのエアー吹き出し方向を後方傾斜させる一方、他方の組エアーボックスの各エアーボックスからのエアー吹き出し方向を前方傾斜させている。このようにすると、隣り合うエアーボックスからの各吹き出しエアーが交差する部分が発生するが、各吹き出しエアーが交差する部分では風力が倍増する。
従って、この請求項の発明では、上記請求項1からの各効果に加えて、各吹き出しエアーが交差する部分において軽量廃材の浮き上げ力が増大し、該軽量廃材の選別能力が高くなるという効果がある。
[本願請求項の発明の効果]
本願請求項の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、投入口から絡まって落下してくる混合物に対してほぐし用のエアーを噴出させる混合物ほぐし装置を備えている。そして、投入口から落下してくる混合物に対して混合物ほぐし装置からほぐし用のエアーを噴出させると、落下途中において絡まっているフイルム状廃プラスチックがほぐれ易くなる。
従って、この請求項の発明では、上記請求項1からの各効果に加えて、混合物ほぐし装置により、投入口から絡まった状態で落下してくる混合物をほぐすことができ、後の選別効率を向上させ得るという効果がある。
[本願請求項の発明の効果]
本願請求項の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、軽量廃材排出部を選別室の出口寄り上部に設けるとともに、該軽量廃材排出部に軽量廃材を吸引する吸込装置の吸込ノズルを移動自在に設置している。このように、吸込ノズルを移動自在に設置していると、吹き上げられた軽量廃材に対して吸込ノズルを最適位置に移動させることができる。
従って、この請求項の発明では、上記請求項1からの各効果に加えて、吹き上げられた軽量廃材に対して吸込ノズルを最適位置に調整することで、該軽量廃材に対する吸い込み効率を向上させることができるという効果がある。
[本願請求項の発明の効果]
本願請求項の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、投入口として下方側が漸次狭くなるテーパー状にしたものを使用し、該投入口の内面に、下方側が内径方向に大きくなる形状の環状段部を周方向に高低差をつけて形成している。このようにすると、環状段部の高さ位置では、投入口内面での被選別物同士の突っ張り合いが崩れ易くなり、各被選別物がほぐされて自然落下するようになる。
従って、この請求項の発明では、上記請求項1からの各効果に加えて、環状段部により投入口内での混合物の詰まりを防止できるという効果がある。
[本願請求項9の発明の効果]
本願請求項の発明は、上記請求項の振動式エアー選別機において、環状段部に投入口の内方に向けてエアーを噴出させるエアー吹出口を設けている。
この請求項の発明では、上記請求項の効果に加えて、エアー吹出口からの噴出エアーにより投入口内での混合物の詰まりを一層確実に防止できるという効果がある。
[本願請求項10の発明の効果]
本願請求項10の発明は、上記請求項1からのいずれか1項の振動式エアー選別機において、重量廃材排出部に、重量廃材中の鉄類を分離するための磁性体分離機を設けている。
従って、この請求項10の発明では、上記請求項1からの各効果に加えて、重量廃材排出部に排出される重量廃材(例えば固形廃プラスチック)中に鉄類が混入するのを防止できるという効果がある。
以下、図1〜図9を参照して本願実施例の振動式エアー選別機を説明する。尚、この実施例の振動式エアー選別機は、重・軽各廃材B,Cと砂等の小粒異物Dが混入している混合物Aを、それぞれ重量廃材Bと軽量廃材Cと小粒異物Dに選別するものである。又、混合物A中に鉄類(釘のような小片)Eが混入している場合には、鉄類Eも選別し得るように構成されている。
図1は、本願実施例の振動式エアー選別機の全体概略図であるが、この振動式エアー選別機は、単一の選別室1を有している。この選別室1には、入口側に混合物Aの投入口11を設け、出口側の下部に重量廃材排出部12と鉄類排出部15を設け、出口側の上部に軽量廃材排出部13を設け、中間部下部に小粒異物排出部14を設けている。尚、重量廃材排出部12の下方には重量廃材用容器16、軽量廃材排出部13(後述する吸込装置7の集塵機72の下方)には軽量廃材用容器17、小粒異物排出部14の下方には小粒異物用容器18、鉄類排出部15の下方には鉄類用容器19がそれぞれ配置される。
選別室1内の底部付近における小粒異物排出部14の上部には、投入口11の直下から重量廃材排出部12に至る範囲に亘って篩体2が設置されている。この篩体2の上面と選別室1の天井との間には、かなりのスペースがあって、そのスペース内で軽量廃材Cが吹き上げられるようになっている。
篩体2は、図2〜図4に示すように、多数個(図示例では合計14個)の細長いエアーボックス21,22を入口側から出口側に順次小隙間23をもたせた状態で並置している一方、各エアーボックス21,22間の各小隙間23,23・・の上部にそれぞれパンチングスクリーン28,28・・を取付けて構成されている。
各エアーボックスは、図2に示すように、1つおきに高さの高い大高さエアーボックス21と高さの低い小高さエアーボックス22とを順次交互に配置している。そして、図2及び図5に示すように、各大高さエアーボックス21,21・・同士を下部側において左右の側板24,24で一体的に連結して1組の組エアーボックス20Aとしている一方、各小高さエアーボックス22,22・・同士を上部側において左右の側板25,25で一体的に連結して1組の組エアーボックス20Bとしている。
各大高さエアーボックス21,21・・を1組とする一方の組エアーボックス20Aと、各小高さエアーボックス22,22・・を1組とする他方の組エアーボックス20Bとは、図2に示すように基台(左右に2つある)9上にそれぞれ4つのエアーサスペンション(51,52)で別々に弾性支持している。即ち、一方の組エアーボックス20Aは、その各下部側側板24,24のそれぞれ前後2箇所(合計4箇所)に各エアーサスペンション51,51・・の上部を連結具54で固定する一方、該各エアーサスペンション51,51・・の下部を基台(左右2つ)9上に立設した高さの低い支持台(合計4つ)53,53・・に固定している。他方の組エアーボックス20Bは、その各上部側側板25,25のそれぞれ前後2箇所(合計4箇所)に各エアーサスペンション52,52・・の上部を連結具54で固定する一方、該各エアーサスペンション52,52・・の下部を基台(左右2つ)9上に立設した高さの高い支持台(合計4つ)53,53に固定している。
そして、2組の組エアーボックス20A,20Bは、各大高さエアーボックス21,21・・の上面と各小高さエアーボックス22,22・・の上面とが同一面に揃う状態で、入口側から出口側に向けて若干角度(例えば角度5°程度)だけ下降傾斜する姿勢で設置されている。
又、各組エアーボックス20A,20Bは、それぞれ前後の各エアーサスペンション51,51又は52,52)の伸長量を調整することで、上記の下降傾斜角度を変更させ得るようになっている。尚、この実施例では、各エアーサスペンション51,52が特許請求範囲(請求項)中の傾斜角度調整装置5に相当する。
このように、篩体2上面の前後傾斜角度を調整し得るようにしたものでは、篩体2の上面を移動する被選別物の滞留時間を調整できるので、小粒異物Dの種類・性状・混入量等によって篩落とし時間(小粒異物の排出精度)を調整できる。
隣り合う各エアーボックス21,22間にはそれぞれ小隙間23,23・・が形成されているが、この各小隙間23は、篩時に砂等の小粒異物Dを落下させる通路となるものである。そして、この各小隙間23,23・・は、上が狭く下が広くなるようなテーパー形状にしている。
ところで、各エアーボックス21,22間の小隙間23は、小粒異物Dの落下通路となるものであるが、小粒異物Dの性状(例えば粘性がある場合)によっては該小粒異物が小隙間23を通過する際にエアーボックス21,22の側面に付着してそこに堆積し、延いては該小隙間が目詰まりすることがある。そこで、各エアーボックス21,22間の小隙間23を上が狭く下が広くなるようなテーパー形状にしておくと、該小隙間23内に異物が付着・堆積しにくくなる。
各小隙間23,23・・の上部は、それぞれパンチングスクリーン28,28・・で被覆されている。このパンチングスクリーン28は、弾性を有する板状のもので、図4に示すように小隙間23が対応する部分に篩目となる多数の小孔29,29・・が形成されている。尚、このパンチングスクリーン28の材料としては、例えば補強コード入りの耐摩耗ゴム板が使用できる。
そして、この各パンチングスクリーン28,28・・は、図4に示すように一方の側縁を隣接する2つのエアーボックス21,22の一方の上面に押え板26で固定している。従って、パンチングスクリーン28の他方の側縁側(非固定側側縁)は、例えば図6、図7に鎖線図示(符号28′)するように弾性的に撓曲し得るようになっている。
各エアーボックス21,22の上面には、その全長に亘ってそれぞれ押え板26,26・・が取付けられているが、この各押え板26には、小間隔をもって多数のエアーノズル27,27・・が一列状態で形成されている。この各エアーノズル27は、エアーボックス21,22の上面に形成した細幅開口及びパンチングスクリーン28に形成した細幅開口を介してエアーボックス(21,22)内と連通している。
各組エアーボックス20A,20Bの各エアーボックス21,21・・、22,22・・には、それぞれエアー供給装置3によりエアーが供給される。このエアー供給装置3は、送風フアン(コンプレッサーでもよい)31からのエアーをエアー本管32及び各枝管33,33・・を介してそれぞれ各エアーボックス21,21・・、22,22・・内に供給し得るようになっている。
図6及び図7に示すように、各大高さエアーボックス21,21・・の各エアーノズル27,27・・は、後方側(出口側)に向けて傾斜させていて、該エアーノズル27から吹き出されるエアーが符号W1で示すように後方傾斜するようにしている。他方、各小高さエアーボックス22,22・・の各エアーノズル27,27・・は、前方側(入口側)に向けて傾斜させていて、該各エアーノズル27から吹き出されるエアーが符号W2で示すように前方傾斜するようにしている。従って、隣接する2つのエアーボックス21,22の各エアーノズル27,27からの吹き出しエアーは、図6及び図7に符号W1,W2で示すように相互に交差する部分と、相互に離間する部分とができるが、各吹き出しエアーW1,W2が交差する部分では風力が倍増し、それによって軽量廃材Cの浮き上げ力が増大する(軽量廃材の選別能力が高くなる)。
各組エアーボックス20A,20Bは、それぞれ振動装置4A,4Bで振動させ得るようになっている。この各振動装置4A,4Bには、それぞれバイブロモーターが使用されている。そして、大高さエアーボックス21側の組エアーボックス20Aは、一方の下部側側板24にバイブロモーター(振動装置)4Aを取付けて振動させ得るようにしている一方、小高さエアーボックス22側の組エアーボックス20Bは、一方の上部側側板25にバイブロモーター(振動装置)4Bを取付けて振動させ得るようにしている。
又、この2つのバイブロモーター(振動装置)4A,4Bは、相互に振動周波数の異なるものを使用し、各組エアーボックス20A,20Bをそれぞれの振動周波数で個別に振動させるようになっている。従って、篩体2による篩時において、隣り合う各エアーボックス21,22が相互に相対変位するので、各エアーボックス21,22間の小隙間23を通過する小粒異物Dが該小隙間内で詰まることがない。
又、各組エアーボックス20A,20Bを異なる振動周波数で個別に振動させると、図6に示すように各大高さエアーボックス21,21・・が各小高さエアーボックス22,22・・より若干高さだけ高くなったり、逆に図7に示すように各小高さエアーボックス22,22・・が各大高さエアーボックス21,21・・より若干高さだけ高くなったりする。そして、そのとき各パンチングスクリーン28,28・・に弾性力があるので、該パンチングスクリーン28の非固定側が隣接するエアーボックス21(又は22)の上面に追従しようとするが、各組エアーボックス20A,20Bが高速振動しているので、パンチングスクリーン28の非固定側が振動して鎖線図示(符号28′)するように隣接側のエアーボックス上面から瞬間的に離間することがある。このように、パンチングスクリーン28の非固定側が隣接側のエアーボックス上面から離間した状態では、そこに隙間ができてその隙間から篩体2上にある小粒異物Dが侵入するようになる。従って、パンチングスクリーン28の各小孔29,29・・を通過できない小粒異物Dであっても、パンチングスクリーン28の非固定側とエアーボックス上面との間にできた隙間から隣接する各エアーボックス21,22間の小隙間23に落下し得るようになる。又、隣接する各大高さエアーボックス21と小高さエアーボックス22とが異なる振動周波数で振動すると、各パンチングスクリーン28,28・・の非固定側が上下に高速で撓曲(振動)し、パンチングスクリーン28の各小孔29,29・・に詰まっていた小粒異物が上方に吐き出されるようになり、該各小孔29,29・・に対する目詰まりを防止する機能を有する。
図1に示すように、選別室1の出口側上部は軽量廃材排出部13となっているが、この軽量廃材排出部13には吸込装置7の吸込ノズル71が設置されている。吸込装置7は、吸引フアン73と集塵機72と吸込ノズル71とを有しており、吸引フアン73により集塵機72内を吸引することにより、吸込ノズル71から軽量廃材Cを空気とともに吸引して該軽量廃材Cを集塵機72内に収集するようになっている。尚、集塵機72の下方には軽量廃材用容器17が配置されていて、集塵機72に収集された軽量廃材Cが該容器17内に収容される。
吸込ノズル71は、図1に鎖線図示(符号71′,71″)するように前後(又は/及び上下)に移動自在に設置している。このように、吸込ノズル71を移動自在に設置していると、選別室1内で吹き上げられた軽量廃材Cに対して吸込ノズル71を最適位置に移動させることができ、該軽量廃材Cに対する吸い込み効率を向上させることができる。
投入口11(図1)は、下方側が漸次狭くなるテーパー状に形成している。このようなテーパー状の投入口11では、一度に大量の被選別物(混合物)Aを投入すると、被選別物同士が投入口の内面間で突っ張り合って詰まることがある。尚、この投入口11の形状は、円形テーパー状のものでも多角形(例えば四角形)テーパー状のものでもよい。
そこで、該投入口11の内面には、図8に拡大図示するように、下方側が内径方向に大きくなる形状の環状段部111を周方向に高低差をつけて形成している。この実施例では、該環状段部111を上下2段に設けている。
このように、投入口11の内面に下方側が内径方向に大きくなる形状の環状段部111,111を周方向に高低差をつけて形成しておくと、環状段部111がある同一高さ位置において投入口内面に外方に凹む部分ができる。従って、環状段部111の高さ位置では、投入口内面での被選別物同士の突っ張り合いが崩れ易くなり、各被選別物がほぐされて自然落下するようになる。
又、各環状段部111,111には、投入口11の内方に向けてエアーを噴出させるエアー吹出口112を設けている。このエアー吹出口112は、環状段部111,111の周方向に所定間隔をもって多数箇所に形成している。各エアー吹出口112の外側にはエアーチャンバ113が被覆されており、該エアーチャンバ113内に送風フアン(コンプレッサーでもよい)114によりエアーを供給することにより、各エアー吹出口112から投入口11内に向けてエアー(図8の符号W3)を噴出させ得るようにしている。このように、環状段部111に多数のエアー吹出口112を設けていると、投入口11内に投入された被選別物(混合物)Aが環状段部111付近で突っ張り合おうとしても、各エアー吹出口112から投入口11内に向けてエアーW3を噴出させることにより、各被選別物同士の突っ張り合いを強制的に崩すことができる。
ところで、選別すべき混合物A中に広面積のフイルム状廃プラスチックを多く含む場合には、該フイルム状廃プラスチックが固形物や小粒異物等に強固に絡まっている場合が多く、そのような絡まったままの混合物Aが投入口11から投入されると、各エアーボックス21,22からエアーが吹き出され且つ篩体2が振動していても、絡まっているフイルム状廃プラスチックと固形物や小粒異物等とを容易に分離できないことがある。
そこで、この実施例の選別機には、図1及び図8に示すように投入口11の下方で篩体2との間に、絡まり状態の混合物Aをほぐすための混合物ほぐし装置6を設置している。この混合物ほぐし装置6は、選別室1内に向けてエアー(図8の符号W4)を噴出させるエアーノズル62(この実施例では上下2段に設けている)を配置し、該エアーノズル62,62に送風フアン(コンプレッサーでもよい)61からエアーを供給し得るようになっている。尚、各エアーノズル62,62からは、それぞれパルスジェットバルブ63,63で間欠的にエアーを噴出させる。
このように、混合物ほぐし装置6を設けていると、投入口から落下してくる混合物Aに対して各エアーノズル62,62からほぐし用のエアーW4を噴出させると、落下途中において絡まっているフイルム状廃プラスチックがほぐれ易くなる。
被選別物中に鉄類Eが混入している場合で、篩体2のパンチングスクリーン28部分で分離できなかった鉄類Eは、図9に示すように重量廃材Bに混じったままで篩体2の終端部まで移動して重量廃材排出部12に落下する。
そこで、この実施例の選別機には、重量廃材排出部12に、重量廃材B中の鉄類Eを分離するための磁性体分離機8を設けている。この磁性体分離機8は、図9に示すようにモーター83で回転せしめられるドラム81内の所定角度範囲に磁石82を設けて構成している。
そして、この磁性体分離機8は、篩体終端部から落下する重量廃材中の鉄類Eをドラム81の外面に吸着させて下方に導き、磁石82による吸着力がなくなった位置で該鉄類Eを鉄類排出部15に排出できる。このように、磁性体分離機8を設けていると、篩体終端部から放出される鉄類混じりの重量廃材(B及びE)から鉄類Eを除去して、再利用できる重量廃材(例えば固形プラスチック)Bのみを重量廃材用容器16に集めることができる。
この実施例の振動式エアー選別機は、次のように機能する。
エアー供給装置3、振動装置4A,4B及びその他の各装置(送風フアン114,61,31,73、モーター83)を作動させた状態で、選別室1の投入口11から選別すべき混合物A(重・軽各廃材B,Cと小粒異物Dと鉄類Eの混合物)を投入する。すると、まず環状段部111,111及びそこのエアー吹出口112からの吹き出しエアーW3(図8)により、混合物Aがスムーズに投入口11を通過する。次に、投入口11を通過した混合物Aに対して、混合物ほぐし装置6の各エアーノズル62,62から吹き出しエアーW4(図8)が吹き付けられて該混合物Aがほぐされ、そのほぐされた状態の混合物が篩体2の始端部上に落下する。
篩体2の始端部上に落下した混合物Aは、各エアーボックス21,22の各エアーノズル27,27からの吹き出しエアーW1,W2(図6、図7)により軽量廃材(例えばフイルム状廃プラスチック)Cが選別室1内の上方に吹き上げられる一方、重量廃材(例えば固形廃プラスチック)B、小粒異物(砂)D及び鉄類Eが篩体1の上面付近に留まって重・軽各廃材が上下に分離される。そして、上方に吹き上げられた軽量廃材Cは軽量廃材排出部13において吸込ノズル71で吸引されて集塵機72から軽量廃材用容器17内に収容される。
又、混合物A中の小粒異物Dは、篩体1が振動していることによりパンチングスクリーン28の各小孔29から各エアーボックス21,22間の小隙間23を通って下方の小粒異物排出部14に落下し、小粒異物用容器18内に収容される。
そして、鉄類E混じりの重量廃材Bは、篩体2が振動しているとともに入口側から出口側に向けて若干下降傾斜していることにより順次出口側に移動して篩体2の終端部から重量廃材排出部12に落下するが、そのとき鉄類Eは磁性体分離機8で選別されて鉄類用容器19内に収容される一方、重量廃材Bのみが重量廃材用容器16内に収容される。。
従って、この振動式エアー選別機では、1台で混合物A中の軽量廃材Cと小粒異物Dと重量廃材Bと鉄類Eとをそれぞれの容器に選別して排出できる。
尚、この実施例の振動式エアー選別機は、廃材として砂混じりの木屑の場合にも適用できる。
本願実施例の振動式エアー選別機の全体概略図である。 図1の篩体部分の拡大側面図である。 図2の篩体の平面図である。 篩体の一部拡大斜視図である。 図2のV−V拡大断面図である。 篩体部分の機能を示す一部拡大断面図である。 図6の状態変化図である。 図1の振動式エアー選別機の入口側の拡大断面図である。 図1の振動式エアー選別機の出口側の拡大断面図である。
1は選別室、2は篩体、3はエアー供給装置、4A,4Bは振動装置(バイブロモーター)、5は傾斜角度調整装置(エアーサスペンション)、6は混合物ほぐし装置、7は吸込装置、8は磁性体分離機、11は投入口、12は重量廃材排出部、13は軽量廃材排出部、14は小粒異物排出部、15は鉄類排出部、20A,20Bは組エアーボックス、21はエアーボックス(大高さエアーボックス)、22はエアーボックス(小高さエアーボックス)、23は小隙間、27はエアーノズル、28はパンチングスクリーン、29は小孔、71は吸込ノズル、Aは混合物、Bは重量廃材、Cは軽量廃材、Dは小粒異物、Eは鉄類である。

Claims (10)

  1. 重・軽各廃材(B,C)と砂等の小粒異物(D)が混入している混合物(A)を、重量廃材(B)と軽量廃材(C)と小粒異物(D)とに選別する選別機であって、
    入口側に前記混合物(A)の投入口(11)と出口側に重量廃材排出部(12)及び軽量廃材排出部(13)と中間部下部に小粒異物排出部(14)とをそれぞれ設けた単一の選別室(1)と、該選別室(1)内の底部付近における小粒異物排出部(14)の上部に設置されていて、入口側から出口側に順次小隙間(23)をもたせた状態で並置し且つそれぞれ上方に向けてエアーを噴出させ得るようにした複数個のエアーボックス(21,22)を有し、さらに該各エアーボックス(21,22)間の小隙間(23)の上部にそれぞれ小粒異物(D)の通過を許容するパンチングスクリーン(28)を設けてなる篩体(2)と、該篩体(2)を振動させる振動装置(4A,4B)と、前記各エアーボックス(21,22)にそれぞれエアーを供給するエアー供給装置(3)とを備え、
    前記複数個のエアーボックス(21,22)を、1つおきの各エアーボックス(21,21・・、22,22・・)を1組とした2組の組エアーボックス(20A,20B)に分ける一方、
    前記振動装置(4A,4B)は、前記各組エアーボックス(20A,20B)ごとに設けているとともに各組エアーボックス(20A,20B)を相互に異なる振動周波数で振動させるようにしている、
    ことを特徴とする振動式エアー選別機。
  2. 請求項1において、各エアーボックス(21,22)間の小隙間(23)は、上が狭く下が広くなるようなテーパー形状としていることを特徴とする振動式エアー選別機。
  3. 請求項1又は2において、各エアーボックス(21,22)間のパンチングスクリーン(28)は、弾性を有しているとともに隣接する2つのエアーボックス(21,22)の一方側にのみ固定していることを特徴とする振動式エアー選別機。
  4. 請求項1からのいずれか1項において、篩体(2)の上面の前後方向の傾斜角度を調整し得る傾斜角度調整装置(5)を設けていることを特徴とする振動式エアー選別機。
  5. 請求項1からのいずれか1項において、一方の組エアーボックス(20A)の各エアーボックス(21,21・・)からのエアー吹き出し方向を後方傾斜させる一方、他方の組エアーボックス(20B)の各エアーボックス(22,22・・)からのエアー吹き出し方向を前方傾斜させていることを特徴とする振動式エアー選別機。
  6. 請求項1からのいずれか1項において、投入口(11)から絡まって落下してくる混合物(A)に対してほぐし用のエアーを噴出させる混合物ほぐし装置(6)を備えていることを特徴とする振動式エアー選別機。
  7. 請求項1からのいずれか1項において、軽量廃材排出部(13)を選別室(1)の出口寄り上部に設けるとともに、該軽量廃材排出部(13)に軽量廃材(C)を吸引する吸込装置(7)の吸込ノズル(71)を移動自在に設置していることを特徴とする振動式エアー選別機。
  8. 請求項1からのいずれか1項において、投入口(11)として下方側が漸次狭くなるテーパー状にしたものを使用し、該投入口(11)の内面に、下方側が内径方向に大きくなる形状の環状段部(111)を周方向に高低差をつけて形成していることを特徴とする振動式エアー選別機。
  9. 請求項において、環状段部(111)に投入口(11)の内方に向けてエアーを噴出させるエアー吹出口(112)を設けていることを特徴とする振動式エアー選別機。
  10. 請求項1からのいずれか1項において、重量廃材排出部(12)に、重量廃材(B)中の鉄類(E)を分離するための磁性体分離機(8)を設けていることを特徴とする振動式エアー選別機。
JP2006014549A 2006-01-24 2006-01-24 振動式エアー選別機 Expired - Fee Related JP4716502B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006014549A JP4716502B2 (ja) 2006-01-24 2006-01-24 振動式エアー選別機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006014549A JP4716502B2 (ja) 2006-01-24 2006-01-24 振動式エアー選別機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007196085A JP2007196085A (ja) 2007-08-09
JP4716502B2 true JP4716502B2 (ja) 2011-07-06

Family

ID=38451214

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006014549A Expired - Fee Related JP4716502B2 (ja) 2006-01-24 2006-01-24 振動式エアー選別機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4716502B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102091691B (zh) * 2010-11-29 2012-12-05 浙江双金机械集团股份有限公司 干法碾砂除尘成套设备专用振动筛机构
CN102091692B (zh) * 2010-11-29 2013-07-31 浙江双金机械集团股份有限公司 干法碾砂除尘成套设备专用频变振动筛机构及防堵塞方法
JP6814026B2 (ja) * 2016-11-09 2021-01-13 株式会社中山鉄工所 選別装置
CN107952680A (zh) * 2017-12-10 2018-04-24 天长市天鑫粮油贸易有限责任公司 一种大米去石机
CN114589096B (zh) * 2022-03-11 2022-10-28 连云港市沃鑫高新材料有限公司 一种高精度碳化硅微粉生产用气流分级装置及其实施方法
CN116273418B (zh) * 2023-03-22 2023-08-15 浙江华贸建设有限公司 一种建筑废料处理方法及其装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000271933A (ja) * 1999-03-29 2000-10-03 Kawata Mfg Co Ltd 粉粒体の供給装置
JP2001327928A (ja) * 2000-05-23 2001-11-27 Kurimoto Ltd 選別機
JP2002282792A (ja) * 2001-03-26 2002-10-02 Kubota Corp 家電廃棄物等の分別装置
JP2003047916A (ja) * 2001-08-08 2003-02-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 異種材料の分別装置及びその方法
JP2003164806A (ja) * 2001-12-03 2003-06-10 Kurimoto Ltd 風力選別装置
JP2004113946A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Jfe Plant & Service Corp アルミ缶選別装置および資源ゴミ分別システム
JP2005066600A (ja) * 2004-10-29 2005-03-17 Jfe Steel Kk 風力選別機および使用済みフィルム状プラスチックの処理装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52105364A (en) * 1976-02-28 1977-09-03 Takurou Nishimura Separating recovery device of crushed piece particle body matter by means of air specific gravity sorting machine with crusher and suction device
JPS5434183A (en) * 1977-08-23 1979-03-13 Norifumi Hori Vibration preventive device
JPS6061050A (ja) * 1983-09-14 1985-04-08 Nippon Jiryoku Senko Kk 分級機
JP2782704B2 (ja) * 1991-10-07 1998-08-06 株式会社東京精密 自動抜取り検査方法及びその装置
JP3620890B2 (ja) * 1995-03-22 2005-02-16 日新電子工業株式会社 固形物内の異物焼却装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000271933A (ja) * 1999-03-29 2000-10-03 Kawata Mfg Co Ltd 粉粒体の供給装置
JP2001327928A (ja) * 2000-05-23 2001-11-27 Kurimoto Ltd 選別機
JP2002282792A (ja) * 2001-03-26 2002-10-02 Kubota Corp 家電廃棄物等の分別装置
JP2003047916A (ja) * 2001-08-08 2003-02-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 異種材料の分別装置及びその方法
JP2003164806A (ja) * 2001-12-03 2003-06-10 Kurimoto Ltd 風力選別装置
JP2004113946A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Jfe Plant & Service Corp アルミ缶選別装置および資源ゴミ分別システム
JP2005066600A (ja) * 2004-10-29 2005-03-17 Jfe Steel Kk 風力選別機および使用済みフィルム状プラスチックの処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007196085A (ja) 2007-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4716502B2 (ja) 振動式エアー選別機
KR100209104B1 (ko) 곡물 선별 장치
KR100194073B1 (ko) 평판식 선별기장치
US11000881B2 (en) Sorting waste materials
KR100652225B1 (ko) 선별기
JP2018075521A (ja) 選別装置
US5921400A (en) Apparatus for sieving a particulate material
US11325158B2 (en) Sieve device for fine cleaning of grainy material
JP6232332B2 (ja) 風力選別装置
KR20180118866A (ko) 송풍에 의한 비중선별 및 진동에 의한 탄도선별이 병행 수행되는 비중 발리스틱 선별장치
CN202803627U (zh) 粒度比重复合风选装置
US3680697A (en) Vibratory grain cleaner with feed and discharge means
GB2521827A (en) Separating waste materials
KR101745296B1 (ko) 덕트구조의 합성수지원료 분진제거장치
US20190054502A1 (en) Rock Box Splitter
JP6076966B2 (ja) ばら荷を分別する方法及び装置
CN111451149A (zh) 一种花椒筛选装置
JP2008284533A (ja) 選別機
CN212120836U (zh) 一种花椒筛选装置
KR101053468B1 (ko) 풍력을 이용한 재활용 플라스틱류 선별장치
JP3420099B2 (ja) 廃棄物選別装置
US6004404A (en) Product cleaner
KR101744944B1 (ko) 잔골재의 풍력 비중 선별장치
KR850001051B1 (ko) 곡물 및 두류등의 선별기
KR20070061305A (ko) 트롬멜장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110315

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4716502

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees