JP4715497B2 - ボールの搭載装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボールの搭載装置に関し、特に、半田ボールに代表される球状の搭載物をパッケージ上に搭載して、ボールグリッドアレイ(BGA)、チップサイズパッケージ(CSP)等のパッケージにバンプ電極を形成する装置に関するものである。
一般にBGAタイプなど導電性ボール(例えば、半田ボールに代表される球状の搭載物)を実装基板との接続材として用いるパッケージ(被搭載対象物)は、パッケージに複数形成される電極(半田ボールの搭載目標位置)にフラックスを印刷または塗布する工程と、フラックスが印刷、塗布された電極に半田ボールを搭載する半田ボール搭載工程とを経た後、リフロー工程を経て製造されるようになっている。その半田ボール搭載工程での装置としては、パッケージの電極と対応する位置に貫通孔が形成されたボール整列マスク下にパッケージを配置し、ボール整列マスクの貫通孔内に半田ボールを落下させてパッケージ上にはんだボールを搭載するもの(例えば、特許文献1参照)や、パッケージの電極と対応する位置に吸着孔を設けた吸着ヘッドで半田ボールを吸着し、押出しピンにて吸着孔より半田ボールを押し出してパッケージの電極上に半田ボールを移載するもの(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
特開平8−118005号公報 (第3−5頁、図1、図4) 特開2003−110234号公報 (第4−7頁、図2、図3)
しかしながら、半田ボールを搭載するパッケージには凹もしくは凸形状の反りが発生している場合がある。特許文献1に記載された半田ボール搭載装置においては、パッケージの反りの影響が考慮されていないため以下の問題がある。
第一に、半田ボール収納部が移動して半田ボールがボール整列マスクの貫通孔を落下する際に、搭載するパッケージに反りがあると、図13(a)に示すように、ボール整列マスク102の1つの貫通孔に2つ目の半田ボール103が入りかかり、パッケージ101の電極の数以上に余分な半田ボールが搭載されてしまうことである。
第二に、半田ボール落とし込み動作で、ボール整列マスクの1つの貫通孔に入りかかった2つ目の半田ボールは、図13(b)に示すように、ボール整列マスク上を移動してくる別の半田ボールとの衝突や、半田ボール収納部104内側の壁との衝突を起こし、半田ボールのきずや変形が生じ、または衝突した箇所が前記半田ボール落とし込みの水平動作の障害となり、スムーズな半田ボール搭載動作ができなくなることである。
一方、特許文献2に記載されたものでは、パッケージの反りには対応できているものの以下の問題がある。
第一に、半田ボールは柔らかいものであるため、吸着ヘッドに半田ボールを吸着させた際に、また押出しピンにて押し出した際にボールにきずや変形が生じやすい。
第二に、パッケージにある電極の数は数百から多いもので数千あり、装置の性能面から一括での半田ボール搭載を考えれば、搭載半田ボールと同数の吸着孔を開けた吸着ヘッドに同数の押出しピンを組み込む必要がある。また他品種の電極の配置が異なるパッケージに対応する場合、そのパッケージ毎に異なったパターンに押出しピンを組み込んだ吸着ヘッドが必要になり、ボール搭載装置のコストが大幅に上がってしまう。
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を解決することであって、その目的は、反ったパッケージに対しても安定的にかつ低コストで半田ボールに代表される球状の搭載物を搭載できるようにすることである。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、被搭載対象物上の所定の位置に球状の搭載物を搭載するためのボール搭載装置であって、被搭載対象物の搭載目標位置と1対1に対応した位置に球状の搭載物の径より大きい径の開口が開設された、被搭載対象物寄りの第1のボール整列マスクと被搭載対象物から第1のボール整列マスクを介して配置された第2のボール整列マスクとを備え、第1および第2のボール整列マスクが相対的に移動して開口位置がずれた状態と開口位置が合った状態とを作り出す手段を備え、開口位置が合った状態で搭載物の被搭載対象物上への搭載が行われるボール搭載装置において、前記第1のボール整列マスクは第1のベースに、前記第2のボール整列マスクは第2のベースにそれぞれ固定されており、前記第1、第2のベースのいずれか一方に第1のシャフトが固定され、前記第1、第2のベースのいずれか他方が前記第1のシャフトに沿って移動可能であることを特徴とするボール搭載装置、が提供される。
また、上記の目的を達成するため、本発明によれば、被搭載対象物上の所定の位置に球状の搭載物を搭載するためのボール搭載装置であって、被搭載対象物の搭載目標位置と1対1に対応した位置に球状の搭載物の径より大きい径の開口が開設された、被搭載対象物寄りの第1のボール整列マスクと被搭載対象物から第1のボール整列マスクを介して配置された第2のボール整列マスクとを備え、第1および第2のボール整列マスクが相対的に移動して開口位置がずれた状態と開口位置が合った状態とを作り出す手段を備え、開口位置が合った状態で搭載物の被搭載対象物上への搭載が行われるボール搭載装置において、前記第1のボール整列マスクは第1のベースに、前記第2のボール整列マスクは第2のベースにそれぞれ固定されており、前記第1のベースは第2のシャフトを介して第3のベースと、前記第2のベースは前記第2のシャフトと直交する方向に延在する第3のシャフトを介して前記第3のベースと、それぞれ連結されており、前記第1、第3のベースのいずれか一方は第2のシャフトに固定され、前記第1、第3のベースのいずれか他方が前記第2のシャフトに沿って移動可能であり、前記第2、第3のベースのいずれか一方は第3のシャフトに固定され、前記第、第3のベースのいずれか他方が前記第3のシャフトに沿って移動可能であることを特徴とするボール搭載装置、が提供される。

本発明によるボール搭載方式は、最初に2枚のボール整列マスクの開口位置をずらした状態で、上側ボール整列マスクの開口に半田ボールの落とし込み整列を行うものであり、このとき半田ボールは下側ボール整列マスクの上面に載ることになるため、パッケージの反りの影響を受けることなく、上側ボール整列マスクの開口毎に一つずつのボールを落とし込むことができる。次いで、2枚のボール整列マスクの開口位置を合わせると、ボールがパッケージの電極上に落下するため、本発明によると、ボールに傷、変形を生じさせることなく、ボールの搭載を行うことができる。また、本発明によるボール搭載装置は、比較的簡素な構成であるため、安価に提供することが可能である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1から図6は本発明の第1の実施の形態を示すものであって、図1、図2は、本実施の形態のボール搭載装置の正面断面図と上面図、図3は、パッケージの平面図、図4は、ボール整列時のボール整列マスクの断面図、図5は、ボール搭載時のボール整列マスクの断面図、図6は、ボール押し込み工程でのボール整列マスクの断面図である。
まず、図1〜図3を参照して本実施の形態の構成について説明する。パッケージ1は、ワークセットテーブル2上に、その電極の形成された面を上にして、パッケージの直交する2辺が当接する位置決めストッパ2aにより位置決めされて配置される。ワークセットテーブル2は、上下移動手段3により支持されており、これにより上下に搬送される。ワークセットテーブル2の上部には、下側ボール整列マスク5が下側マスクベース4の水平で平らな面に固定されて配備されており、その上には、上側マスクベース6の水平で平らな面に支持された上側ボール整列マスク7が配備されている。上側ボール整列マスク7と下側ボール整列マスク5とは共に平らに加工されたベース上に固定されるため反りは無く、2枚のボール整列マスクは一定のわずかな隙間を保って、貫通孔をあけた面同士が平行を保ったまま相対的に水平移動できる構造になっている。下側マスクベース4は、枠構造の支持体であり、上側マスクベース6は、図1の紙面の前後方向に延在する角柱状の支持体である。また、下側ボール整列マスク5と上側ボール整列マスク7とには、図3に示すパッケージ1の電極1aの位置、数と1対1に対応した位置に貫通孔が設けられている。下側ボール整列マスク5下にパッケージ1が搬送されてきたとき、下側ボール整列マスク5の貫通孔とパッケージの電極1aの位置が合うようワークセットテーブル2が予め位置調整されている。下側マスクベース4に形成された貫通孔には、2本のX軸案内シャフト8が嵌着されており、X軸案内シャフト8には、上側マスクベース7がスライド可能に保持されている。また、下側マスクベース4には、支持アーム9を介してエアシリンダ10が固定されており、エアシリンダ10のロッド10aの先端は、上側マスクベース6に固定されている。従って、エアシリンダ10の作動により上側マスクベース6が図の左右方向(X軸方向)に移動する。
上側ボール整列マスク7上には、外形が上側ボール整列マスク7と合致した、枠構造の半田ボール囲い11が固定されている。また、上側ボール整列マスク7上には、図の左右方向に移動可能な、平行に配置された2枚板構造のボール振込みスキージ12が配備されており、そのボール振込みスキージ12の内側には半田ボール13が収容されている。更に、上側ボール整列マスク7の上方には、下側ボール整列マスク5の貫通孔形成領域上を覆う位置に、フラックスの表面に落下した半田ボール13をパッケージ1の電極1a面に接するまで押し込むために、気体14を下方に向けて吹き出すことのできるエアブロック15が装備されている。
次に、図4を参照してボール整列マスクの形状について説明する。上側ボール整列マスク7の貫通孔径は、半田ボール13が通り抜けることができる、半田ボール径よりやや大きめの適切な大きさにする。整列マスク7の厚みは、一つの穴に2つ目の半田ボール13が入り込まないよう半田ボール径に等しいかこれよりやや小さめの適切な値にし、薄板形状でも強度を保つため材質はステンレスにする。また、下側ボール整列マスク5の上面から上側ボール整列マスク7の上面までの距離は、一つの貫通孔に複数の半田ボールが入り込むことがないようにするためにそして半田ボールに損傷を与えることを回避するために、半田ボールの径の0.8倍以上1.3倍以下とすることが望ましくより好ましくは0.9倍以上1.2倍以下である。また、下側ボール整列マスク5の貫通孔径は、半田ボール13が通り抜けることができ、且つパッケージへの搭載位置精度が十分満たされるよう、半田ボール径よりやや大きめの適切な大きさにする。2枚のボール整列マスクは、孔数が数百から数千を必要とするため、機械加工ではなく、エッチングにより加工することにより高精度化を図りつつコストダウン化を図ることが望ましい。
次に、本実施の形態の動作について図1、図4〜図6を参照して説明する。予め、図1に示すように、上側ボール整列マスク7の貫通孔と下側ボール整列マスク5の貫通孔とが、貫通孔のピッチ以下の距離ずれた状態にしておく。そして、ワークセットテーブル2が図1に示す位置から下方に退避した状態で、電極1a上にフラックス16が塗布されたパッケージ1が位置決めストッパ2aにより位置決めされてセットされる。次いで、パッケージ1を搭載したワークセットテーブル2は、上下移動手段3により、下側ボール整列マスク5の下面にフラックス16が接することのないよう、下側ボール整列マスク5の下面とわずかな隙間になるまで上昇する。
一方、上側ボール整列マスク上では、ボール振込みスキージ12が水平移動して半田ボール13を上側ボール整列マスク7上で移動させる。これにより、図4に示すように、上側ボール整列マスク7の貫通孔に半田ボール13が落とし込まれる。このとき半田ボール13は下側ボール整列マスク5の平らな上面に載ることになり、半田ボール13の落とし込み動作は、パッケージの反りによる影響を受けない。このとき、下側ボール整列マスク5の貫通孔の下には、パッケージ1のフラックスの塗布された電極1aが位置している。
次に、エアシリンダ10を作動させ、上側マスクベース6をX軸案内シャフト8に沿って図1の左方向に移動させる。これにより、図5に示すように、上側ボール整列マスク7が、その貫通孔が下側ボール整列マスク5の貫通孔の位置と合致するように移動し、半田ボール13がパッケージ1上のフラックス16表面に落下する。
次に、図6を参照してパッケージ1のフラックス16表面上に半田ボール13が落下した後の気体圧力による押し込み工程について説明する。半田ボール13がパッケージ1のフラックス16表面上に落下した後、エアブロック15に気体14を送り込み、エアブロック15の内部から、パッケージ1上の電極1aに半田ボール13を押し付ける方向に気体14を吹き出す。半田ボール13に上方から気体圧力をかけることによって、半田ボール13が電極1aに接するように、パッケージ1に塗布されたフラックス16に半田ボール13を十分押し込む。気体圧力をかけ始めるタイミングは、上側ボール整列マスク7の貫通孔に半田ボールを落としこんだ後であれば、いつでもよく、また、気体圧力をかけ終わるタイミングは、少なくとも半田ボール13が電極1aに接するようにフラックス16に半田ボール13を十分押し込んでからである。また、押し付け力の調整はエア圧力を調整することで可能である。
以上説明した本発明の半田ボール搭載方式によれば、パッケージ1に反りがあっても半田ボール13にきずや変形を与えず、且つ余分な半田ボール13を搭載させることなく、安定した半田ボール13の整列およびび搭載が可能になる。また、半田ボール13に吸着力やピン押圧などの外力は作用しないので、きずや変形は起こらず、個々の半田ボール13を押し出すような部品、機構を必要としないので装置コストを抑えることもできる。
エアブロック15は、静止したままでもよいが、気体を吹き出すタイミングまでにその底面が上側ボール整列マスクに近接ないし接触するように降下させるようにしてもよい。また、上記実施の形態では、下側ボール整列マスクの貫通孔とパッケージの電極との位置合わせは、位置決めストッパ2aを有するワークセットテーブル2の位置調整を予め行っておきその後は該テーブルを固定しておく方式であっが、この方式に代え、ワークセットテーブル2が水平2軸方向に移動可能かつ垂直軸回り回転可能であるように構成し、任意に置かれたパッケージ1の電極1aを撮像後、位置計測し、ワークセットテーブルの位置調整を行う方式としてもよい。また、上記実施の形態では、半田ボール13を移動させるスキージを平行な2枚の板状体によって構成していたが、枠構造のスキージを用いるようにしてもよい。その場合には半田ボール囲い11を削除することもできる。さらに、上側ボール整列マスク7の貫通孔に半田ボール13を落とし込んでいく方法として、スキージを使用することなく、2枚のボール整列マスクを傾斜させて半田ボール13を転動させて落とし込む方法や上方より空気を吹き付けて半田ボール13を転動させて落下させる方法なども可能である。いずれの方法を採用する場合においても、ボール整列マスクに超音波振動を印加して半田ボールの上側ボール整列マスク7と下側ボール整列マスク5の貫通孔への落下を促進するようにしてもよい。

[第2の実施の形態]
図7(a)、(b)、(c)は、本発明の第2の実施の形態のボール搭載装置の上面図、側面断面図および正面断面図である。図7において、図1、図2に示される第1の実施の形態の部分と対応する部分には同一の参照記号を付し重複する説明は適宜省略する。本実施の形態の上側ボール整列マスク7では、パッケージ1の電極の位置、数に合わせて貫通孔をあけた貫通孔形成領域17が複数セット分形成されている。これに対して、下側ボール整列マスク5には、パッケージ1の電極1aの位置、数に合わせて貫通孔をあけた貫通孔形成領域は1セット分のみが形成されている。本実施の形態においては、下側マスクベース4に固定されたX軸案内シャフト8に、Y軸移動ベース18がスライド自在に支持されている。Y軸移動ベース18には、Y軸案内シャフト19が嵌着されており、Y軸案内シャフト19には上側マスクベース6がスライド自在に支持されている。Y軸移動ベース18は、角柱状の部材であって2本設けられており、2本のY軸移動ベース18は支持アーム20により連結されている。
下側マスクベース4に固定された支持アーム9には、モータとボールネジ等で構成された複数位置で位置決めできる多点移動手段21が支持されている。多点移動手段21のロッド21aの先端部はY軸移動ベース18に固定されている。従って、多点移動手段21の作動により、Y軸移動ベース18と上側マスクベース6とが図7(a)、(c)の左右方向(X軸方向)に間欠的に移動する。これに伴って上側マスクベース6に支持された上側ボール整列マスク7も図7(a)、(c)の左右方向に間欠的に移動する。
Y軸移動ベース18に固定された支持アーム20には、Y軸移動エアシリンダ22が支持されており、そのロッド22aの先端部は半田ボール囲い11に固定されている。従って、Y軸移動エアシリンダ22の作動により、半田ボール囲い11は図7(a)、(b)で図の上下方向(Y軸方向)に移動する。これに伴って半田ボール囲い11に固定された上側ボール整列マスク7も図7(a)、(b)で図の上下方向(Y軸方向)に移動する。このとき、上側マスクベース6は、Y軸案内シャフト19に沿って移動する。
次に、本実施の形態のボール搭載装置の動作について説明する。いま、装置が図7(a)、(c)に示す状態にあるものとする。このとき、上側ボール整列マスク7の貫通孔と下側ボール整列マスク5の貫通孔がずれた状態、詳細にはY軸方向においては貫通孔と貫通孔のピッチ以下の距離ずれた状態、かつ上側ボール整列マスク7の貫通孔の真下には下側ボール整列マスク5の貫通孔のない状態にある。この状態でボール振込みスキージ12を移動させて、上側ボール整列マスク7の貫通孔へのボールの落とし込みを行う。上側ボール整列マスク7の複数セットの貫通孔形成領域17の貫通孔すべてに半田ボール13が入る。
次に、上側ボール整列マスク7が多点移動手段21によって、上側ボール整列マスク7の1セット目の貫通孔形成領域17が下側ボール整列マスク5の貫通孔形成領域17とX軸方向のみ合うところまで水平移動させる。その後、Y軸移動エアシリンダ22を作動させて上側ボール整列マスク7をY軸方向に移動させ、上側ボール整列マスクの貫通孔を下側ボール整列マスクの貫通孔位置に合致させる。すると半田ボール13がパッケージ1に搭載される。この状態で、上記実施の形態の場合と同様にエアブロック15による気体圧力を用いた半田ボールの押し込みが行われる。次に、Y軸移動エアシリンダ22を元の位置に戻し、ワークセットテーブル2を降下させて半田ボールの搭載されたパッケージを排除してワークセットテーブル2に2番目のパッケージ1をセットし、ワークセットテーブル2を上昇させる。多点移動手段21により上側ボール整列マスク7の2セット目の貫通孔形成領域17を下側ボール整列マスク5の貫通孔形成領域17とX軸方向で合うところまでX軸方向に水平移動させる。そして、再びY軸移動エアシリンダ22を作動させて上下のボール整列マスクの貫通孔位置を合致させ、半田ボールを2番目のパッケージ1に搭載する。このようにして上側ボール整列マスク7を順次X軸方向およびY軸方向に水平移動させることにより、1回の半田ボール振込み動作で複数のパッケージ1に半田ボール13を搭載することができ生産性を上げることができる。
[第3の実施の形態]
図8は、本発明の第3の実施の形態のボール搭載装置の正面断面図である。図8において、図1、図2に示される第1の実施の形態の部分と対応する部分には同一の参照記号を付し重複する説明は適宜省略する。本実施の形態においては、エアシリンダ10が上側マスクベース6に取り付けられ、エアシリンダ10のロッド10aの先端が下側マスクベース4に固定されている。そして、X軸案内シャフト8が、上側マスクベース6に形成された貫通孔に嵌着されており、そのX軸案内シャフト8に下側マスクベース4がスライド自在に支持されている。従って、本実施の形態によると、上側ボール整列マスク7が移動していた第1、第2の実施の形態の場合と異なって、上側ボール整列マスク7が固定され、上側ボール整列マスク7に対して下側ボール整列マスク5が図の左右方向に移動する。このように移動する整列マスクが異なっても先の実施の形態と同様の効果が得られる。
図7に示した第2の実施の形態に対しても同様の変更を加え、Y軸移動ベース18に嵌着されたX軸案内シャフト8に下側マスクベース4をスライド自在に支持し、上側マスクベース6に嵌着されたY軸案内シャフト19にY軸移動ベース18をスライド自在に支持するようにして、下側ボール整列マスク5をX軸方向およびY軸方向に移動させるようにしてもよい。但し、この場合には、ワークセットテーブル2もX軸方向に移動させる必要がある。
[第4の実施の形態]
図9は、本発明の第4の実施の形態のボール搭載装置の正面断面図である。図9において、図1、図2に示される第1の実施の形態の部分と対応する部分には同一の参照記号を付し重複する説明は適宜省略する。図9に示すように、本実施の形態においては、下側ボール整列マスク5と上側ボール整列マスク7の両方に複数の貫通孔形成領域17が設けられており、下側ボール整列マスク5の複数の貫通孔形成領域の下にはそれぞれパッケージ1が配置される。そして、上側ボール整列マスク7の全ての貫通孔形成領域17の貫通孔に半田ボール13を落とし込んだ後、上側ボール整列マスク7を図の左方向に移動させて、複数のパッケージ1に一括して半田ボールを搭載する。
[第5の実施の形態]
図10は、本発明の第5の実施の形態におけるボール整列時のボール整列マスク断面図、図11は、同ボール搭載時のボール整列マスク断面図、図12は、同ボール押し込み工程時のボール整列マスク断面図である。本実施の形態においては、上側ボール整列マスク7の貫通孔の径は、他の実施の形態のそれより大きく設定させており、そして下側ボール整列マスク5の貫通孔は円錐台形状に形成されている。図10に示される工程においては、半田ボール13を保持するボール振込みスキージ(図示なし)を上側ボール整列マスク7上にて移動させることにより、半田ボール13を上側ボール整列マスク7の貫通孔に落とし込む。このとき、貫通孔の径が半田ボール13のそれより余裕をもって大きくなされているため、貫通孔内により確実に落とし込むことができる。貫通孔の望ましい径は半田ボール径の+10%以上+30%以下である。+10%以下だと落とし込みミスの発生する可能性が高くなり、+30%以上だと貫通孔に二つ目の半田ボールが入りかけ半田ボールに損傷を与える可能性が高くなるからである。本実施の形態においては、上側ボール整列マスク7の厚さは半田ボール径とほぼ同じになされており、上側ボール整列マスク7は下側ボール整列マスク5に接触しつつ移動する。図11に示される工程においては、上側ボール整列マスク7が移動して両ボール整列マスクの貫通孔位置が合致して半田ボール13がパッケージ1上に落下する。このとき、下側ボール整列マスク5の貫通孔の形状が下側の径が小さい円錐台状をなしているため、ボールをパッケージ1の電極1a上に正確に落下させることができる。図12に示される工程においては、図6に示される第1の実施の形態の場合と同様に、エアブロック15に気体14を送り込み、半田ボール13に上方から気体圧力をかけることによって、半田ボール13押し込んで半田ボール13を電極1aに接触させる。
本発明の第1の実施の形態のボール搭載装置の正面断面図。 本発明の第1の実施の形態のボール搭載装置の上面図。 本発明のボール搭載装置により半田ボールが搭載されるパッケージの一例を示す平面図。 本発明の第1の実施の形態におけるボール整列時のボール整列マスク断面図。 本発明の第1の実施の形態におけるボール搭載時のボール整列マスク断面図。 本発明の第1の実施の形態におけるエア押し込み工程時のボール整列マスク断面図。 本発明の第2の実施の形態のボール搭載装置の上面図、側面断面図および正面断面図。 本発明の第3の実施の形態のボール搭載装置の正面断面図。 本発明の第4の実施の形態のボール搭載装置の正面断面図。 本発明の第5の実施の形態におけるボール整列時のボール整列マスク断面図。 本発明の第5の実施の形態におけるボール搭載時のボール整列マスク断面図。 本発明の第5の実施の形態におけるエア押し込み工程時のボール整列マスク断面図。 従来例の問題点を説明するための断面図。
符号の説明
1 パッケージ
1a 電極
2 ワークセットテーブル
2a 位置決めストッパ
3 上下移動手段
4 下側マスクベース
5 下側ボール整列マスク
6 上側マスクベース
7 上側ボール整列マスク
8 X軸案内シャフト
9 支持アーム
10 エアシリンダ
10a ロッド
11 半田ボール囲い
12 ボール振込みスキージ
13 半田ボール
14 気体
15 エアブロック
16 フラックス
17 貫通孔部分
18 Y軸移動ベース
19 Y軸案内シャフト
20 支持アーム
21 多点移動手段
21a ロッド
22 Y軸移動エアシリンダ
22a ロッド

Claims (11)

  1. 被搭載対象物上の所定の位置に球状の搭載物を搭載するためのボール搭載装置であって、被搭載対象物の搭載目標位置と1対1に対応した位置に球状の搭載物の径より大きい径の開口が開設された、被搭載対象物寄りの第1のボール整列マスクと被搭載対象物から第1のボール整列マスクを介して配置された第2のボール整列マスクとを備え、第1および第2のボール整列マスクが相対的に移動して開口位置がずれた状態と開口位置が合った状態とを作り出す手段を備え、開口位置が合った状態で搭載物の被搭載対象物上への搭載が行われるボール搭載装置において、前記第1のボール整列マスクは第1のベースに、前記第2のボール整列マスクは第2のベースにそれぞれ固定されており、前記第1、第2のベースのいずれか一方に第1のシャフトが固定され、前記第1、第2のベースのいずれか他方が前記第1のシャフトに沿って移動可能であることを特徴とするボール搭載装置。
  2. 被搭載対象物上の所定の位置に球状の搭載物を搭載するためのボール搭載装置であって、被搭載対象物の搭載目標位置と1対1に対応した位置に球状の搭載物の径より大きい径の開口が開設された、被搭載対象物寄りの第1のボール整列マスクと被搭載対象物から第1のボール整列マスクを介して配置された第2のボール整列マスクとを備え、第1および第2のボール整列マスクが相対的に移動して開口位置がずれた状態と開口位置が合った状態とを作り出す手段を備え、開口位置が合った状態で搭載物の被搭載対象物上への搭載が行われるボール搭載装置において、前記第1のボール整列マスクは第1のベースに、前記第2のボール整列マスクは第2のベースにそれぞれ固定されており、前記第1のベースは第2のシャフトを介して第3のベースと、前記第2のベースは前記第2のシャフトと直交する方向に延在する第3のシャフトを介して前記第3のベースと、それぞれ連結されており、前記第1、第3のベースのいずれか一方は第2のシャフトに固定され、前記第1、第3のベースのいずれか他方が前記第2のシャフトに沿って移動可能であり、前記第2、第3のベースのいずれか一方は第3のシャフトに固定され、前記第、第3のベースのいずれか他方が前記第3のシャフトに沿って移動可能であることを特徴とするボール搭載装置。
  3. 前記第2のボール整列マスク上には、前記第2のボール整列マスクの開口に前記搭載物を供給するボール供給手段が備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載のボール搭載装置。
  4. 前記ボール供給手段が、複数の搭載物を挟持して前記第2のボール整列マスク上を移動する2枚の板状体を有していることを特徴とする請求項に記載のボール搭載装置。
  5. 前記第2のボール整列マスクには、複数の被搭載対象物に対応する開口が開設されており、前記第1、第2のボール整列マスクが相対的にかつ間欠的に移動して、複数の被搭載対象物に対して順次連続的に搭載物を搭載することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のボール搭載装置。
  6. 前記第1および第2のボール整列マスクには、複数の被搭載対象物に対応する開口が開設されており、複数の被搭載対象物に対して一括して搭載物を搭載することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のボール搭載装置。
  7. 被搭載対象物上の搭載目標位置に対し球状の搭載物を押し付ける方向に圧力をかける圧力付与手段が前記第2のボール整列マスクの上方に備えられていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のボール搭載装置
  8. 前記圧力付与手段が、前記第2のボール整列マスクの開口に向けて気体を噴射するものであることを特徴とする請求項に記載のボール搭載装置。
  9. 前記第1のボール整列マスクの開口が、前記被搭載対象物に向って径が縮小する円錐台形状を有していることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のボール搭載装置。
  10. 前記第2のボール整列マスクの厚さが、前記搭載物の径に等しいかこれより小さいことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のボール搭載装置。
  11. 前記第1のボール整列マスクの上面から前記第2のボール整列マスクの上面までの距離が、前記搭載物の径の0.8倍以上1.3倍以下であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のボール搭載装置。
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