JP4715349B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
前記ドロワやカートリッジには、用紙搬送ロールや転写器、定着装置、トナー搬送部材等の回転駆動する被駆動部材が支持されることがあり、被駆動部材を駆動するモータ(駆動装置)が画像形成装置本体側に配置されることが多い。このような構成では、ドロワ等を装着(挿入)した状態で、画像形成装置本体側から駆動力が伝達されるように、ドロワ等側と画像形成装置本体側との間に一対のカップリングが設けられることが多い。
(J01)特許文献1(特開平10−105020号公報)記載の技術
特許文献1には、断面が状またはねじれた三角形状の穴を有する本体側のカップリングと、三角形状またはねじれた三角形状の穴に嵌合する三角柱状またはねじれた三角柱状の突起部とを有するカートリッジ側のカップリングと、を有し、カートリッジ装着時にカップリングが噛合って駆動力が伝達されるように構成された画像形成装置が記載されている。
図6は従来の画像形成装置のドロワ側のカップリングと画像形成装置側のカップリングとの斜視説明図である。
図7は従来のカップリングの斜視説明図であり、図7Aはドロワ側のカップリングの斜視図、図7Bは画像形成装置本体側のカップリングの斜視図である。
図6において、画像形成装置に挿抜されるドロワ01は、ベルト01aを駆動するベルト駆動ロール02を有する。前記ベルト駆動ロール02の回転軸02aの一端部には、ドロワ側カップリング(被駆動側カップリング)03がスライド移動可能に支持されている。前記ドロワ側カップリング03は、回転軸02aに装着されたスプリング(付勢部材)04により外方に付勢され且つ、回転軸02aの一端に固定されたストッパ(脱落防止部材)06により抜け止めされている。画像形成装置本体側には、前記ドロワ側カップリング03に対向して配置され、ドロワ01装着時にドロワ側カップリング03に嵌合して駆動力を伝達する本体側カップリング(駆動側カップリング)07が配置されている。
図6、図7Bにおいて、前記本体側カップリング07は、円筒状の軸部07aと、軸部07aの外周に支持された凹部形成筒部07bとを有する。前記凹部形成筒部07bには、前記噛み合い凸部03bの形状と同形状(相似形状)の4つの噛み合い凹部07cが形成されている。前記本体側カップリング07は、ドロワ側カップリング03に対向する対向面07dを有している。
したがって、図6,図7に示すカップリング03,07では、ドロワ01が引き出されるとカップリング03,07が外れる。ドロワ01が画像形成装置本体に挿入(装着)されると、噛み合い凸部03bと噛み合い凹部07cとが嵌合して、カップリングどうしが噛合い、駆動力が伝達される。
図8はドロワ挿入時にカップリングの噛み合い凸部と噛み合い凹部とが噛合っていない状態を示す斜視図である。
前記従来技術(J01),(J02)に示すように、従来のカップリングでは、噛合ったカップリングの接触部に作用する応力を均一にするために、噛み合い凸部と噛み合い凹部とを同様な形状にしている。このようなカップリングを使用する場合には、ドロワ装着時にカップリングどうしの位相がずれていることがあり、カートリッジ装着時やドロワ装着時に、噛み合い凸部と噛み合い凹部の位置が一致せず、嵌合しないことがある(図8参照)。しかし、この状態で本体側カップリング07を駆動させると、本体側カップリング07に対してドロワ側カップリング03が相対的に回転して、噛み合い凸部03bと噛み合い凹部07cとが一致し、スプリング04の付勢力によりドロワ側カップリング03が本体側カップリング07に嵌合する。したがって、従来技術(J01),(J02)では、装着時にカップリング03,07が噛合っていなくても、本体側カップリング07が駆動すると、カップリング03,07が噛合う。
したがって、従来技術(J01),(J02)では、端縁017,07eの部分で引っ掛かり、カップリング03,07どうしが噛合っていない状態で、カップリング03,07が一緒に回転する恐れがある。カップリング03,07が噛合っていない状態で回転すると、回転中に引っ掛かりが外れて、カップリング03,07どうしが噛み合うことがある。このため、従来技術(J01),(J02)では、端縁で引っ掛かって噛合っていない状態から、引っかかりが外れるタイミング、すなわち、カップリングどうしが嵌合するタイミングが安定しないという問題がある。
(O01)カップリングの引っかかりを低減すること。
(O02)コスト上昇を抑えること。
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の具体例(実施例)の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
前記技術的課題を解決するために、第1発明の画像形成装置では、下記の構成要件(A01)〜(A06)を備えたことを特徴とする。
(A01)回転駆動される被駆動部材(Rd)を支持し、画像形成装置本体(U1)に対して着脱可能な着脱部材(1)、
(A02)前記被駆動部材(Rd)を駆動する駆動力が伝達される被駆動伝達部(11b)を有し、前記被駆動部材(Rd)に支持された被駆動側カップリング(11)、
(A03)前記被駆動伝達部(11b)に係合して駆動力を伝達する駆動伝達部(16c)を有し、前記被駆動部材(Rd)を駆動する駆動装置に連結され且つ画像形成装置本体(U1)に支持され、前記着脱部材(1)の装着時に前記被駆動側カップリング(11)に噛合う駆動側カップリング(16)、
(A04)凸形状の噛み合い凸部(11b)および前記噛み合い凸部(11b)が嵌合する噛み合い凹部(16c)のいずれか一方により構成された前記被駆動伝達部(11b)、(A05)前記噛み合い凸部(11b)および前記噛み合い凹部(16c)のいずれか他方により構成された前記駆動伝達部(16c)、
(A06)前記噛み合い凸部(11b)に噛み合った場合に、駆動時の回転中心に対して前記噛み合い凸部(11b)の半径方向の内側および外側の両表面(21,22)との間に隙間があき、且つ、カップリング回転方向の端縁(16d)の外形が、前記噛み合い凸部(11b)のカップリング回転方向の上流側および下流側の両端縁(26)を包含し且つ前記噛み合い凸部(11b)のカップリング回転方向の端面の前記着脱部材(1)が着脱される方向に沿って形成された辺で接触する形状に形成された前記噛み合い凹部(16c)。
前記構成要件(A01)〜(A06)を備えた第1発明の画像形成装置では、画像形成装置本体(U1)に対して着脱可能な着脱部材(1)は、回転駆動される被駆動部材(Rd)を支持する。被駆動側カップリング(11)は、被駆動部材(Rd)に支持されている。被駆動側カップリング(11)の被駆動伝達部(11b)は、凸形状の噛み合い凸部(11b)および前記噛み合い凸部(11b)が嵌合する噛み合い凹部(16c)のいずれか一方により構成されており、前記被駆動部材(Rd)を駆動する駆動力が伝達される。
画像形成装置本体(U1)に支持された駆動側カップリング(16)は、前記被駆動部材(Rd)を駆動する駆動装置に連結されている。駆動側カップリング(16)の駆動伝達部(16c)は、噛み合い凸部(11b)および前記噛み合い凹部(16c)のいずれか他方により構成されている。駆動側カップリング(16)は、前記着脱部材(1)の装着時に前記被駆動側カップリング(11)に噛合い、駆動伝達部(16c)が前記被駆動伝達部(11b)に係合して駆動力を伝達する。
第1発明の形態1の画像形成装置は、前記第1発明において、下記の構成要件(A07),(A08)を備えたことを特徴とする。
(A07)カップリング回転方向の端縁(26)が直線形状に形成された前記噛み合い凸部(11b)、
(A08)カップリング回転方向の端縁(16d)が曲線形状に形成された前記噛み合い凹部(16c)。
(第1発明の形態1の作用)
前記構成要件(A07),(A08)を備えた第1発明の形態1の画像形成装置では、前記噛み合い凸部(11b)は、カップリング回転方向の端縁(26)が直線形状に形成されている。前記噛み合い凹部(16c)は、カップリング回転方向の端縁(16d)が曲線形状に形成されている。したがって、端縁(26,16d)が重なり合う長さが短くなり、カップリング(11,16)どうしが引っ掛かることを低減できる。
第1発明の形態2の画像形成装置は、前記第1発明または第1発明の形態1において、下記の構成要件(A09),(A010)を備えたことを特徴とする。
(A09)カップリング回転方向に沿って湾曲する湾曲四角柱により構成された前記噛み合い凸部(11b)、
(A010)前記湾曲四角柱の頂点を包絡する弧状曲面を有する前記噛み合い凹部(16c)。
(第1発明の形態2の作用)
前記構成要件(A09),(A010)を備えた第1発明の形態2の画像形成装置では、前記噛み合い凸部(11b)は、カップリング回転方向に沿って湾曲する湾曲四角柱により構成されている。前記噛み合い凹部(16c)は、前記湾曲四角柱の頂点を包絡する弧状曲面を有する。したがって、端縁(26,16d)が重なり合う長さが短くなり、カップリング(11,16)どうしが引っ掛かることを低減できる。
第1発明の形態3の画像形成装置は、前記第1発明および第1発明の形態1,2のいずれかにおいて、下記の構成要件(A011)を備えたことを特徴とする。
(A011)前記噛み合い凹部(16c)に対向する対向面(24)と、前記対向面(24)に対して直角を成すように形成された端面(21,22,23)とを有する前記噛み合い凸部(11b)。
(第1発明の形態3の作用)
前記構成要件(A011)を備えた第1発明の形態3の画像形成装置では、前記噛み合い凸部(11b)は、前記噛み合い凹部(16c)に対向する対向面(24)と、前記対向面(24)に対して直角を成すように形成された端面(21,22,23)とを有する。したがって、第1発明の形態3の画像形成装置では、面取りを設けていないので、バリ対策を施す必要が少なくなり、コスト上昇を抑えることができる。
第1発明の形態4の画像形成装置は、前記第1発明および第1発明の形態1〜3のいずれかにおいて、下記の構成要件(A012)〜(A014)を備えたことを特徴とする。
(A012)前記被駆動部材(Rd)の被駆動軸(Rd1)に、軸方向に移動可能に支持された前記被駆動側カップリング(11)、
(A013)前記被駆動側カップリング(11)を前記駆動側カップリング(16)側に付勢する付勢部材(12)、
(A014)前記被駆動側カップリング(11)が前記被駆動軸(Rd1)から脱落することを防止するための脱落防止部材(13)。
前記構成要件(A012)〜(A014)を備えた第1発明の形態4の画像形成装置では、前記被駆動側カップリング(11)は、前記被駆動部材(Rd)の被駆動軸(Rd1)に、軸方向に移動可能に支持されている。付勢部材は、前記被駆動側カップリング(11)を前記駆動側カップリング側に付勢する。脱落防止部材(13)は、前記被駆動側カップリング(11)が前記被駆動軸(Rd1)から脱落することを防止する。
したがって、第1発明の形態4の画像形成装置では、前記付勢部材により被駆動側カップリング(11)が駆動側カップリング(16)側に付勢されているので、着脱部材(1)装着時に、被駆動側カップリング(11)と駆動側カップリング(16)とのズレが少ない時に、付勢部材(12)の付勢力により噛合わせることができる。
(E01)カップリングの引っかかりを低減することができる。
(E02)コスト上昇を抑えることができる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
図1は本発明の実施例1のベルト支持装置を備えた画像形成装置の全体説明図である。
図1において、画像形成装置Uは、上面にプラテンガラス(透明な原稿台)PGを有する画像形成装置本体としてのデジタル式の複写機U1と、前記プラテンガラスPG上に着脱自在に装着される自動原稿搬送装置(オートドキュメントフィーダ、ADF)U2とを備えている。
前記自動原稿搬送装置U2は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1を有している。前記原稿給紙トレイTG1に載置された複数の各原稿Giは順次プラテンガラスPG上の複写位置を通過して原稿排紙トレイTG2に排出されるように構成されている。
複写機本体U1上面の透明なプラテンガラスPGの下方に配置された原稿読取装置としてのIITは、プラテンレジ位置(OPT位置)に配置された露光系レジセンサ(プラテンレジセンサ)Sp、および露光光学系Aを有している。
前記自動原稿搬送装置(オートドキュメントフィーダ)U2を使用して複写を行うADFモードの場合は、前記露光光学系Aはホーム位置に停止した状態で、プラテンガラスPG上の複写位置F1を順次通過する各原稿Giを露光する。
原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置いて複写を行うプラテンモードの場合、露光光学系Aは移動しながらプラテンガラスPG上の原稿を露光走査する。
露光された前記原稿Giからの反射光は、前記露光光学系Aを通ってCCD(固体撮像素子)上に収束される。前記CCDは、その撮像面上に収束された原稿反射光を電気信号に変換する。
前記レーザ駆動信号出力装置DLは、入力された画像データに応じたレーザ駆動信号をROS(光書込走査装置、または画像書込装置)に出力する。
前記ROSの下方に配置された感光体ドラム(本実施例のトナー像担持体)PRは、矢印Ya方向に回転する。前記感光体ドラムPR表面は、帯電領域Q0において帯電ロール(チャージロール)CRにより帯電された後、潜像書込位置Q1において前記ROS(画像書込装置)のレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。前記感光体ドラムPRへのレーザビームLによる潜像形成は、用紙センサSN1が用紙先端を検知してから所定の時間経時後に開始される。前記静電潜像が形成された感光体ドラムPR表面は回転移動して現像領域Q2、シート転写領域Q3を順次通過する。
前記現像器Gで消費される現像剤を補給するための現像剤カートリッジKは、カートリッジ装着部材KSに着脱可能に装着される。前記現像剤カートリッジK内の現像剤はリザーブタンクRTで攪拌されてから現像剤搬送部材GHにより現像器Gに搬送される。なお、前記カートリッジ装着部材KSに着脱可能に装着される現像剤カートリッジK内の現像剤をリザーブタンクRT、現像剤搬送部材GHにより現像器Gに搬送する構成として、種々の構成を採用することができ、たとえば、本出願人の出願である特願2004−290782号明細書記載の構成を採用することができる。
前記レジロールRrに搬送されたシートSは、前記感光体ドラムPR上のトナー像がシート転写領域Q3に移動するのにタイミングを合わせて、転写前シートガイドSG1から転写ユニットTUの転写ベルトTBに搬送される。転写ベルトTBは搬送されたシートSをシート転写領域Q3に搬送する。
排紙トレイTRhに排出されるべきシートSは正逆回転可能な搬送ロールRbおよび複数の搬送ロールRaが配置されたシート排出路SH2を搬送される。シート排出路SH2の下流端部には切替ゲートGT1が配置されている。切替ゲートGT1は、画像形成装置に後処理装置(図示せず)が接続されている場合には、搬送されてきたシートSを排紙トレイTRhまたは図示しない後処理装置のいずれかに排出するように切替えられる。なお、後処理装置が装着されていない状態では、切替ゲートGT1は、シート排出路SH2の下流端部に搬送されたシートSを、排紙トレイTRhに排出する。
なお、前記符号SH1〜SH3,Rp,Rs,Rr,Ra,Rb,MG等で示す構成要素から用紙搬送装置SHが構成される。
図3はドロワの斜視図である。
図2、図3において、画像形成装置本体(複写機)U1内部には、画像形成装置本体(複写機)U1に対して前後方向に挿抜(着脱)可能なドロワ(着脱部材)1が支持されている。前記ドロワ1には、前記レジロールRr、シートガイドSG1、転写ユニットTU定着装置F等が支持されている。前記ドロワ1は、フロントフレーム2とリアフレーム3とを有しており、前記フロントフレーム2には、ドロワ1引出し時にロックを解除するとともに、転写ユニットTUのアウターハウジング(図示せず)を感光体PRから離隔させるためのハンドル4が回転可能に支持されている。
また、前記リアフレーム3の左端部には、前記レジロールRrを駆動するためのレジロールモータユニット5が固定支持されている。
図4において、前記転写ユニットTUのベルトクリーナCLbから延びる廃トナー排出部材CLb1が後方に延びており、ドロワ1装着時に、図示しない画像形成装置本体U1の排出路に接続される。前記転写ユニットTUは、従動ロールRfやバイアスロールTR、ベルトクリーナCLb等を支持する前後一対のベルトフレーム6と、駆動ロールRdを支持し且つベルトフレーム6の回転中心6aを中心とし回転可能に支持された前後一対の回動アーム7とを有する。前記回動アームは従動ロールRfと駆動ロールRdとの間で転写ベルトTBを張架する図3、図4に示すベルト張架位置と、上方に回動して転写ベルトTBを緩めて着脱するベルト着脱位置との間を移動可能であり、通常時はベルト張架位置に移動した状態でベルトフレーム6にネジ止めされる。なお、このような構成としては、任意の構成を採用できるが、たとえば、本出願人の出願である特願2004−290696号明細書記載の構成を採用することができる。
図5Aにおいて、ドロワ側カップリング11は、円筒状のドロワ側カップリング本体11aと、駆動力が伝達される被駆動伝達部としての外方に突出する4つの噛み合い凸部11bとを有する。前記噛み合い凸部11bは、円弧状の内周面(端面)21および外周面(端面)22と、カップリング回転方向に垂直な一対の四角形状(多角形状)の側端面23と、後端の対向面24とを有する。すなわち、前記噛み合い凸部11bは、カップリング回転方向に沿って湾曲する湾曲四角柱状に形成されている。したがって、前記対向面24のカップリング回転方向両端縁26は直線状に形成されている。なお、実施例1の噛み合い凸部11bは、対向面24と、側端面23や周面21,22とが直角をなすように形成されており、前記図7に示す従来技術の場合と比べて面取り部が省略されている。
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、ドロワ1を画像形成装置本体U1に装着する際に、ドロワ側カップリング11と本体側カップリング16とが嵌合する。ドロワ1を画像形成装置本体U1に装着する際に、ドロワ側カップリング11と本体側カップリング16の位相とがズレて嵌合しなかった場合、ドロワ側カップリング11は、スプリング12により本体側カップリング16側に押付けられた状態で保持される。
この状態で、本体側カップリング16が駆動すると、駆動開始に伴いドロワ側カップリング11と本体側カップリング16との位相がズレ始める。このとき、実施例1のドロワ側カップリング11の噛み合い凸部11bは、カップリング回転方向の端縁26が直線状に形成され、且つ、本体側カップリング16の噛み合い凹部16cの端縁16dが曲線状に形成されているので、形状が異なる。したがって、形状が同一の従来の場合に比べ、端縁26,16dが重なり合う長さが短くなる。この結果、端縁26,16dにバリが形成されていても、重なり合う長さが短いので、引っ掛かりにくい。したがって、カップリング11,16の位相がズレた状態でドロワ1が装着されても、本体側カップリング16の駆動直後に、ドロワ側カップリング11が本体側カップリング16に対してズレて、端縁26,16dどうしが引っ掛からずに噛合うことができ、画像形成動作を実行できる。
また、実施例1の画像形成装置Uでは、スプリング16によりドロワ側カップリング11が付勢されているので、ドロワ1装着時にカップリング11,16どうしがあまりずれていない場合にスプリング16の付勢力で噛合わせることができる。なお、前記スプリングの付勢力を大きく設定することにより、ドロワ側カップリング11を本体側カップリング16に押付ける力が強くなり、噛合いやすくなるので、スプリングの付勢力はできるだけ強く設定することが望ましい。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H07)を下記に例示する。
(H01)本発明の画像形成装置は、複写機に限定されず、プリンタ、FAXあるいはこれら複数の機能を備えた複合機等の画像形成装置に適用可能である。また、モノクロの画像形成装置に限定されず、フルカラーの画像形成装置にも適用可能である。さらに、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式等従来公知の画像記録方式の画像形成装置に適用可能である。
(H03)前記実施例において、付勢部材はスプリングに限定されず、板バネ、弾性ゴム等任意の付勢部材により構成することができる。
(H04)前記実施例において、面取り部を形成しなかったが、面取り部を形成することも可能である。
(H05)前記実施例において、着脱部材として画像形成装置本体U1に対して着脱可能なドロワ1を例示したが、これに限定されず、トナーカートリッジKや給紙トレイTR1〜TR4に適用することも可能である。すなわち、ドロワ状の部材に限定されず、カートリッジ状、カセット状の部材にも適用可能である。
(H07)前記実施例において、噛み合い凸部11bおよび噛み合い凹部16cの形状を、ロール軸方向に沿って端縁の形状と同じ形状に形成したが、これに限定されず、先端部(対向する部分)のみ端縁どうしの形状が異なるように形成し、軸方向の基端側は、従来と同様に、同じ形状とすることも可能である。
11…被駆動側カップリング、
11b…被駆動伝達部、
12…付勢部材、
13…脱落防止部材、
16…駆動側カップリング、
16c…駆動伝達部、
16d…端縁、
21,22,23…端面、
24…対向面、
26…端縁、
Rd…被駆動部材、
Rd1…被駆動軸、
U1…画像形成装置本体。
Claims (5)
- 下記の構成要件(A01)〜(A06)を備えたことを特徴とする画像形成装置、
(A01)回転駆動される被駆動部材を支持し、画像形成装置本体に対して着脱可能な着脱部材、
(A02)前記被駆動部材を駆動する駆動力が伝達される被駆動伝達部を有し、前記被駆動部材に支持された被駆動側カップリング、
(A03)前記被駆動伝達部に係合して駆動力を伝達する駆動伝達部を有し、前記被駆動部材を駆動する駆動装置に連結され且つ画像形成装置本体に支持され、前記着脱部材の装着時に前記被駆動側カップリングに噛合う駆動側カップリング、
(A04)凸形状の噛み合い凸部および前記噛み合い凸部が嵌合する噛み合い凹部のいずれか一方により構成された前記被駆動伝達部、
(A05)前記噛み合い凸部および前記噛み合い凹部のいずれか他方により構成された前記駆動伝達部、
(A06)前記噛み合い凸部に噛み合った場合に、駆動時の回転中心に対して前記噛み合い凸部の半径方向の内側および外側の両表面との間に隙間があき、且つ、カップリング回転方向の端縁の外形が、前記噛み合い凸部のカップリング回転方向の上流側および下流側の両端縁を包含し且つ前記噛み合い凸部のカップリング回転方向の端面の前記着脱部材が着脱される方向に沿って形成された辺で接触する形状に形成された前記噛み合い凹部。 - 下記の構成要件(A07),(A08)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置、
(A07)カップリング回転方向の端縁が直線形状に形成された前記噛み合い凸部、
(A08)カップリング回転方向の端縁が曲線形状に形成された前記噛み合い凹部。 - 下記の構成要件(A09),(A010)を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置、
(A09)カップリング回転方向に沿って湾曲する湾曲四角柱により構成された前記噛み合い凸部、
(A010)前記湾曲四角柱の頂点を包絡する弧状曲面を有する前記噛み合い凹部。 - 下記の構成要件(A011)を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置、
(A011)前記噛み合い凹部に対向する対向面と、前記対向面に対して直角を成すように形成された端面とを有する前記噛み合い凸部。 - 下記の構成要件(A012)〜(A014)を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置、
(A012)前記被駆動部材の被駆動軸に、軸方向に移動可能に支持された前記被駆動側カップリング、
(A013)前記被駆動側カップリングを前記駆動側カップリング側に付勢する付勢部材、
(A014)前記被駆動側カップリングが前記被駆動軸から脱落することを防止するための脱落防止部材。
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Patent Citations (3)
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