JP4714617B2 - コークス炉炭化室の炉壁補修方法 - Google Patents

コークス炉炭化室の炉壁補修方法 Download PDF

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Description

本発明は、コークスの押出しを円滑に行うためのコークス炉炭化室の炉壁補修方法に関するものである。
コークス炉においては、炉内に投入した石炭を一定時間乾留し、出来上がった赤熱コークスを、コークス押出し装置によって炉外へ押し出すという操業が繰り返し行われる。このような操業が継続されると、炭化室の炉壁上へカーボンが析出し、これが不均一に成長する。一方、炭化室の壁面を構成している耐火煉瓦は、炭化室内への石炭投入時に生じる機械的、熱的な衝撃、あるいは、耐火煉瓦の一部が成長したカーボンと共に剥離すること等により徐々に侵食される。この結果、炭化室の壁面には凹部が形成されることとなる。
上記したカーボンの成長、凹部の形成は、コークス押出しの際の窯詰まりの原因となる。そこでカーボンの付着成長が確認された場合には、例えば、特許文献1に開示されているように、専用のカーボン燃焼装置を用いて炉壁に付着したカーボンを燃焼させて除去している。このカーボンの燃焼は、過剰に行うと目地部のカーボンを消失し、シール性の低下につながるので、過剰燃焼とならないように留意する必要がある。
一方、炉壁が損傷されて凹部が形成されたような場合には、例えば特許文献2に開示されているように、火炎溶射、テルミット溶射等により溶射材を凹部に吹き付けて凹部を埋める補修を行う。
従来の凹部の補修方法を、図5〜8に示す。図5は炉壁5に生じた凹部1を示す図である。従来は、この凹部1をほぼ完全に埋めるように溶射材2を吹き付けていた(図6)。しかし、凹部1の周縁には、必然的に溶射材2の層の薄い部分3が生じ、この薄い部分3は機械的、熱的に剥離しやすい。また、凹部1の中央部は溶射精度が劣り剥離が起こりやすい。溶射材2の外周部の薄い部分3が、温度変化などで反り返った場合には、そこにカーボン4が侵入して析出する(図7)。このカーボン4が析出した溶射材2の層は、生成カーボン除去時の突き落としによって耐火煉瓦6とともに剥離されてしまうので、図8に示すように、炉壁5の損傷がより助長されてしまうという問題があった。
特開2002−194360号公報 (図1) 特開2005−306941号公報 (図1)
本発明は、上記した従来の問題点に鑑み、炉壁の損傷を少なくして長寿命化の可能なコークス炉炭化室の炉壁補修方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するためになされた本発明のコークス炉炭化室の炉壁補修方法は、炉壁に形成された凹部を補修するコークス炉炭化室の炉壁補修方法であって、
凹部の深さが目標深さになるまで溶射材を吹き付けて凹部を途中まで埋めたうえに、
この状態でコークス炉を操業して、凹部の溶射材未充填部にカーボンを付着させて充填して、
前記凹部を下層の溶射材と上層のカーボンとで埋めて補修することを特徴とするものである。
上記した発明において、溶射材吹き付けの目標深さを、壁面から10〜30mmとするのが望ましい。
請求項1に係る発明は、凹部の補修を、凹部深さの途中までの溶射材の吹き付けと、その上のカーボン層の形成とで行うので、溶射材の外周部のめくれあがりを防止することができる。よって、コークス押出しの際に成長したカーボンとともに耐火煉瓦を剥離させることがなくなって、コークス炉の寿命を延長することができる。
請求項2に係る発明は、溶射材吹き付けの目標深さを、壁面から10〜30mmとすることで、効果的に溶射材の外周部のめくれあがりを防止することができる。また、目標深さ未満の深さの凹部に溶射材を吹き付ける必要がないので、炉壁の補修作業を大幅に簡素化できるという利点がある。
以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。
既記したように、炉壁には機械的、熱的な衝撃、あるいは、耐火煉瓦の剥離等により凹部の形成が徐々に進行する。そこで、CCD等のカメラを炭化室内に装入して損傷部を確認したり、また、オペレーターが目視により凹凸を確認することで、予め定めている基準深さ以上に損傷している凹部を検知し、炭化室の押出し機側から凹部に溶射材を吹き付けて補修を行う。溶射材の吹き付けは、火炎溶射又はテルミット溶射により行うことができる。火炎溶射においては、溶射材として例えば発熱的酸化性材料(金属シリコン、金属アルミニウム)の粒子を不燃性耐火材料の粒子と混合したものを用いることができる。この溶射材を凹部に向けて噴射しつつ燃焼させて凹部に密着耐火性結集体を形成させることにより、凹部の補修を行うことができる。
本発明においては、図1に示すように、炉壁5の凹部1の補修を行うに際して、まず目標として設定した途中の深さまで溶射材2を吹き付けて下層となる溶射材層11を形成する。溶射材層11を凹部1の途中まで形成したうえに、この状態でコークス炉を操業して、凹部1の溶射材未充填部にカーボン4を付着させて溶射材層11の上に、上層となるカーボン層12を形成する。以上のように、溶射材2の適度な深さまでの吹き付けと、溶射材未充填部へのカーボン層12の形成とによって、凹部1を埋めて凹部1を平坦に補修することができる。
以上のように溶射材2を凹部1の途中まで充填し、この上にカーボン層12を形成するので、溶射材2の外周部が熱応力などによってめくれあがったりすることがない。よって、めくれあがった溶射材層11の下側にカーボン4が析出し、成長することがないので、溶射材2や成長したカーボン4がコークス押出しの際の引っ掛かり抵抗となることがない。
溶射材2吹き付けの目標深さは、壁面から10〜30mmとするのが望ましい。図3は、凹部1の深さと押出し側圧との関係を調査した結果を示すグラフである。凹部1の深さが20mm程度の場合には、凹部1の深さが40mm、あるいは60mm程度の場合と比較して押出し側圧が大幅に小さく、押出し性への影響が小さいことがわかる。凹部1の深さが30mm以下の場合乾留過程で石炭が収縮した際、凹部1での抵抗が少なくなり押出し側圧が低くてすむものである。凹部1の深さが30mm超であると、石炭が収縮しても凹部1に装入される石炭が多く存在し、押出し側圧が高くなり好ましくないものである。10mm未満であると押出し側圧は低くてすむが、溶射材2の外周部のめくれあがりが発生し好ましくないものである。15〜25mmがより好ましいものである。
以上のように目標値を設定したことにより、図2に示すように、例えば凹部1の深さが20mmを超える部分Aには溶射材2を吹き付けてその深さを20mm以下とし、20mmを超えない部分Bには特に溶射材2を吹き付けることはしない。このように凹部1の深い部分のみに途中まで溶射材2を充填した後コークス炉の操業を行う。これによって、溶射材未充填部にカーボン層12を形成することにより、凹部1全体を平坦に補修することができる。溶射材2の吹き付けを凹部1の深い部分のみに行えばよいので、炉壁補修の作業を大幅に簡略化することができる。
図4に、あるコークス炉の補修前後の押出し電流値を測定した結果を示す。補修前には400Aを超える押出し電流値が、溶射材2を凹部深さの途中まで吹き付けた補修直後においては340A程度にまで低減させることができた。その後、コークス炉の操業を継続した場合において、1ヶ月〜4ヶ月経過後においても押出し電流値は320A前後で安定して推移している。
以上に説明したように、本発明においては、凹部深さの途中までの溶射材2を吹き付けたうえ、この上にカーボン層12を形成するので、カーボン層12で溶射材2の外周部を押さえつけて、そのめくれあがりを防止することができる。よって、コークス押出しの際に成長したカーボン4とともに耐火煉瓦6を剥離させることがなくなって、コークス炉の寿命を延長することができる。
また、溶射材2吹き付けの目標深さを設定したことにより、目標深さ未満の深さの凹部1に溶射材2を吹き付ける必要がないので、炉壁5の補修作業を大幅に簡素化できるという大きな利点がある。
凹部を補修した状態を示す炉壁の断面図である。 凹部の一部に溶射材を吹き付けて補修した炉壁の断面図である。 凹部の深さと押出し側圧との関係を示すグラフである。 補修前後の押出し電流値の変化を示すグラフである。 凹部が形成された炉壁の断面図である。 凹部に溶射材を完全に充填した炉壁の断面図である。 溶射材の外周部の反り返った部分にカーボンが析出した状態を示す炉壁の断面図である。 溶射材とともに耐火煉瓦が剥離される状態を示す炉壁の断面図である。
符号の説明
1 凹部、2 溶射材、4 カーボン、5 炉壁、11 溶射材層、12 カーボン層

Claims (2)

  1. 炉壁に形成された凹部を補修するコークス炉炭化室の炉壁補修方法であって、
    凹部の深さが目標深さになるまで溶射材を吹き付けて凹部を途中まで埋めたうえに、
    この状態でコークス炉を操業して、凹部の溶射材未充填部にカーボンを付着させて充填して、
    前記凹部を下層の溶射材と上層のカーボンとで埋めて補修することを特徴とするコークス炉炭化室の炉壁補修方法。
  2. 溶射材吹き付けの目標深さを、壁面から10〜30mmとした請求項1に記載のコークス炉炭化室の炉壁補修方法。

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