JP4714343B2 - 骨吸収増加治療用の植物抽出物 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、骨吸収のインヒビターとしての、anethum属植物の抽出物または濃縮物を含む栄養学的または薬学的組成物およびその使用に関する。
【0002】
最も一般的な代謝性骨疾患は、骨粗鬆症である。骨粗鬆症は、一般に、骨形成の減少または骨吸収の促進のいずれか由来の骨量の減少と定義することができ、これらのいずれかにより骨格組織量が減少する。破骨細胞(骨再吸収細胞)は、吸収プロセス中の骨の一部の陥凹に関与している。吸収後、骨芽細胞(骨形成細胞)が出現し、吸収部分が新規の骨で補充される。
【0003】
健常な若年成人では、破骨細胞および骨芽細胞の形成および働きの比により、骨吸収と骨形成との間の均衡が維持される。しかし、通常の加齢でこの再構築プロセスが不均衡になり、骨が喪失する。長期間不均衡が続くと、骨量が減少し、骨折するような骨の強度となる。
【0004】
骨粗鬆症治療についての医学文献には、多数の組成物および方法が記載されている。例えば、エストロゲン、カルシトニン、および二ホスホン酸塩は、骨吸収の有効なインヒビターであることが知られている。
【0005】
驚くべきことに、今回、anethum属植物由来の生成物が骨吸収に対して潜在的な阻害効果を有することがわかった。
【0006】
したがって、本発明は、パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患、または特に骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする疾患または病状の治療または予防用の薬学的または栄養学的組成物の調製用の、anethum属の植物由来の抽出物または濃縮物の使用を予測する。
【0007】
ヒトまたは他の哺乳動物への薬学的または栄養学的組成物の投与を含み、前記薬学的または栄養学的組成物が骨吸収阻害に有効な量のanethum属植物由来の抽出物または濃縮物を含む、パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患、または特に骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする疾患または病状の治療法または予防法も提供する。
【0008】
さらに、本発明は、
a)骨吸収の阻害、
b)パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患、または特に骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする疾患または病状の発症リスクの低減、
c)パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患、または特に骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする疾患または病状の治療の補助、
d)骨粗鬆症治療の補助、および
e)骨粗鬆症発症リスクの低減、
の群由来の1つまたは複数の症状用の薬学的または栄養学的組成物の調製用の、anethum属の植物由来の抽出物または濃縮物の使用を提供する。
【0009】
さらに、ヒトまたは他の哺乳動物への薬学的または栄養学的組成物の投与を含み、前記薬学的または栄養学的組成物が骨吸収阻害に有効な量のanethum属植物由来の抽出物または濃縮物を含む、
a)骨吸収の阻害、
b)パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患、または特に骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする疾患または病状の発症リスクの低減、
c)パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患、または特に骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする疾患または病状の治療の補助、
d)骨粗鬆症治療の補助、および/または
e)骨粗鬆症発症リスクの低減
のための方法を提供する。
【0010】
本明細書中で使用される骨粗鬆症には、ホルモン欠乏症(例えば、閉経後)および老年によって誘導される骨粗鬆症ならびにステロイド治療による二次的骨粗鬆症または拒食症による栄養失調による二次的骨粗鬆症が含まれる。
【0011】
濃縮物または抽出物は、植物種Anethum graveolens、Anethum hortorumおよび/またはAnethum sowa Roxb.、好ましくはAnethum hortorumの植物由来であることが好ましい。
【0012】
本発明の植物抽出物および濃縮物は、植物の食用部分から得ることが好ましい。食用部分とは、生または調理形態のいずれかでヒトによって消費される部分を意味する。
【0013】
上記植物の抽出物および濃縮物は、液体形態または顆粒もしくは粉末形態などの固体形態であり得る。
【0014】
適切な植物濃縮物を、例えば、刈りたての植物体またはそれぞれの各根、果実、種子を乾燥または凍結乾燥し、その後任意に乾燥物質を粉砕または顆粒化することによるか、刈りたての植物体またはそれぞれの各根、果実、種子を圧搾し、液体画分を回収して、任意にそれを乾燥することによって得ることができる。上記植物の固形の濃縮物、特に粉末形態の使用が好ましい。
【0015】
上記植物の抽出物を得るための適切な方法は当該分野で公知である。植物抽出物を、刈りたての植物体またはそれぞれの各根、果実、種子を、例えば、水または1つまたは複数の食品等級の溶媒または水と1つまたは複数の食品等級の溶媒との混合物で抽出するによって得ることができる。適切な食品等級の溶媒には、プロパン、ブタン、酢酸ブチル、酢酸エチル、エタノール、二酸化炭素、アセトン、亜酸化窒素、メタノールおよびプロパン−2−オールが含まれ、エタノールおよび二酸化炭素が好ましく、エタノールが最も好ましい食品等級の溶媒である。抽出工程後、任意に、液相を蒸発または凍結乾燥によって濃縮または乾燥することができる。刈りたてまたは乾燥した植物物質を、冷却または好ましくは熱した水および/または溶媒、好ましくは、水または水と1つまたは複数の溶媒との混合物中に特定の時間導入することができ、この時間は、使用した植物物質または溶媒に依存して広い範囲で変化し得るが、一般に、水での抽出では例えば1〜30分間、好ましくは2〜15分間、および最も好ましくは5〜10分間、エタノール/水での抽出では例えば30〜90分間、好ましくは60分間である。水での抽出では、温度は85℃〜95℃の範囲が好ましく、アルコール/水での抽出では、温度は、55℃〜65℃であることが好ましい。二酸化炭素での抽出では、0〜40℃および超臨界圧(例えば、80〜200bar)で抽出することが好ましい。抽出後、液相を、公知の方法で濃縮または蒸発させて乾燥させることが有利である。濃縮抽出物を得るために、2つまたはそれ以上の上記の抽出工程を組み合わせることができる。さらに、植物抽出物を、刈りたてまたは乾燥植物を水に導入し、混合物を蒸気蒸留に供することができる。蒸留物を回収し、濃縮するか、蒸発乾燥することが有利である。
【0016】
抽出物を、液体形態、特に、水溶液形態または固体形態、特に、顆粒または粉末形態で使用することができる。抽出物が液体形態である場合、これは、例えば1重量%〜25重量%、好ましくは2重量%〜20重量%、最も好ましくは2重量%〜15重量%の固体成分を含む。
【0017】
供給される本発明の植物抽出物または濃縮物の量は、所望の処理、治療される被験体、および被験体の必要性に依存して、広い範囲で変化し得る。したがって、治療される被験体が成人(典型的には、約60kg〜75kgの体重)の場合、一般に、0.1g〜20g、好ましくは0.2g〜15g、および最も好ましくは0.4g〜10gの植物濃縮物または抽出物(無溶媒を基本とする)を毎日投与することができるように処方した組成物で骨吸収に対する満足な阻害効果が得られる。
【0018】
上記の植物抽出物または濃縮物を含む適切な栄養学的組成物は、本発明のさらなる目的を示す。この栄養学的組成物は、
(a)少なくとも1つのanethum属植物由来の抽出物または濃縮物、
(b)カルシウム源、
(c)炭水化物、脂肪、および窒素源からなる群から選択される、少なくとも1つのエネルギー源、および、任意に、
(d)ビタミンD
を含むことを特徴とする。
【0019】
すなわち、本明細書中で使用される、用語「栄養学的組成物」は、以下を含む:
i)特別に処理または処方され、患者の食事管理を意図する特定の栄養用途のための食品のカテゴリーを意味する特別な医学的目的(以下「医学的栄養」)および通常の食品またはそれに含まれる一定の栄養素または代謝産物を摂取、消化、吸収、代謝、または排泄する能力が制限されているか、障害を有するか、妨害された患者、あるいはその食事管理が通常の食事の改変、特定の栄養的用途のための他の食品、またはその2つの組み合わせによるのみでは食事管理を行うことができない医学的に同定された他の栄養素が必要な患者の排他的または部分的食事を意図する医学的監督の下で使用されるのための食品。この食品は、製造者の説明に従って使用され、意図される患者の滋養物の唯一の供給源を構成することができる疾患、障害、または医学的状態に特異的な栄養適合処方物を含む栄養的に完全な食品であるか、滋養物の唯一の供給源として使用するのに適切ではない疾患、障害、または医学的状態用の栄養適合処方物を含む栄養的に不完全食品であるので、患者の食事の部分的代替物または補助食品のいずれかとして使用される。
ii)「機能性食品」として分類され得る食品、すなわち、従来の食品と外観が類似しており、通常の食品または補助食品の一部として消費されることが意図されるが、単に必要な栄養素の供給以上の生理学的役割を果たすように改変されている食品。用語「食品」は、全ての種々の食品および飲料を対象とすることを意図し、これらには、ヨーグルト、アイスクリーム、チーズ、フレッシュブレッドまたはフローズンブレッド、クリスプブレッド、クリスプブレッドサンドイッチ、ビスケット、およびケーキなどの焼き菓子、乳製品および乳代替製品、デザート、糖菓製品、可食油成分、スプレッド、シリアル、および/または乾燥果物、朝食用シリアル、塩味の軽食、ジュースなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0020】
栄養学的組成物の成分(a)に関して、anethum属植物由来の抽出物および濃縮物で先に与えられた定義、優先度、および量が適用される。成分(a)として2つまたはそれ以上の上記植物抽出物および濃縮物を含むことも可能である。本発明の栄養学的組成物は、例えば、(重量%で)約0.1%〜40%、好ましくは約3%〜25%、最も好ましくは5%〜15%の植物抽出物または濃縮物成分(a)が含まれることが都合がよい。
【0021】
カルシウム源(b)は、カルシウムを含む任意の生理学的に許容可能な無機化合物または有機化合物を含むことができる。例として、無機カルシウム塩(例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、または炭酸カルシウム)または全脂粉乳もしくは脱脂粉乳、カゼインカルシウムまたはクエン酸カルシウム、マレイン酸カルシウムなどの有機酸のカルシウム塩などの有機カルシウム成分またはその混合物である。カルシウム源(b)として、有機カルシウム化合物、特に、脱脂粉乳、カゼインカルシウムまたはその混合物を使用することが好ましい。供給されるべきカルシウムの量は、広い範囲で変化し得る。一般に、本発明の組成物は、(元素を基本として)1単位用量あたり、約100mg〜1000mg、好ましくは200mg〜700mg、最も好ましくは300〜60mgのカルシウムを含む。
【0022】
本発明の栄養学的組成物は、例えば、(重量%で)約1%〜60%、好ましくは5%〜50%、最も好ましくは10%〜40%のカルシウム成分(b)を含むことが都合がよい。
【0023】
適切な炭水化物源には、例えば、マルトデキストリン、デンプン、ラクトース、グルコース、スクロース、フルクトース、キシリトール、および/またはソルビトールが含まれる。これらの形態において、炭水化物は、エネルギー供給源および甘味料である。本発明の組成物は、1つまたは複数の異なる炭水化物源を含むことができる。
【0024】
適切な脂肪源には、ω−6多価不飽和脂肪酸源、ω−3多価不飽和脂肪酸源、一不飽和脂肪酸源、中鎖脂肪酸源(すなわち、C〜C12脂肪酸)、またはその混合物が含まれる。上記の脂肪酸を、それぞれ、遊離酸形態、モノグリセリド形態、ジグリセリド形態、特にトリグリセリド形態、または薬学的または栄養学的に許容可能な天然供給源の形態で使用することができる。
【0025】
ω−6多価不飽和脂肪酸の適切な天然供給源には、ベニバナ油、ヒマワリ油、ダイズ油、綿実油、トウモロコシ油などの植物油が含まれる。ω−3多価不飽和脂肪酸の適切な天然供給源には、アマニ油ならびにニシン油、サケ油、サバ油、マグロ油、タラ肝油、およびイワシ油などの魚油が含まれる。
【0026】
一不飽和脂肪酸源の適切な天然供給源は、特に、ω−9一不飽和脂肪酸、例えば、オリーブ油、カノーラ油、ベニバナ油(ハイブリッド)、およびヒマワリ油(ハイブリッド)である。
【0027】
好ましい脂肪源は、所望の量のω−6多価不飽和脂肪酸およびω−3多価不飽和脂肪酸を供給し、中鎖脂肪酸残基(C〜C12脂肪酸の残基)および/または一不飽和脂肪酸残基に富むトリグリセリド油を含む。本発明の組成物は、1つまたは複数の異なる脂肪源を含むことができる。
【0028】
本発明の栄養学的組成物の適切な窒素供給源の例には、ダイズ由来のタンパク質、乳清タンパク質またはカゼイン塩などの乳タンパク質、および/またはタンパク質加水分解物、および/または遊離アミノ酸形態または塩形態の必須アミノ酸混合物、ポリアミン合成に関与する化合物(遊離アミノ酸形態または塩形態のアルギニン、アルギニン前駆体、アルニチンなど)などの栄養学的に許容可能なタンパク質を含む供給源が含まれる。
【0029】
栄養学的組成物の好ましい窒素源は、
(i)ダイズの形態または任意の適切なダイズ抽出物または濃縮物の形態(例えば、ダイズ粉末、乾燥ダイズ芽、豆乳またはダイズ由来の乾燥水溶性抽出物)で使用することができるダイズ由来のタンパク質、
(ii)乳タンパク質(例えば、乳清粉末、カゼインカルシウムなどのカゼイン塩および/または全脂粉乳もしくは脱脂粉乳の形態で使用することができる、乳性由来のタンパク質またはカゼイン塩)および/または
(iii)必須アミノ酸の混合物および/または
(iv)窒素源としてのアルギニンである。
【0030】
乳清粉末、カゼイン塩(特にカゼインカルシウム)、および/または脱脂粉乳などの乳タンパク質は、請求の範囲に記載の栄養学的組成物の他の特に好ましい窒素源である。本発明の組成物は、1つまたは複数の窒素源を含むことができる。
【0031】
栄養学的組成物は、例えば、(重量%で)約0.1%〜98.9%、好ましくは約1%〜約95%、最も好ましくは10%〜90%のエネルギー源成分(c)を含む。
【0032】
本発明の栄養学的組成物のカロリーに対する窒素源、炭水化物源、および脂肪源は、広い範囲で変化して寄与し得る。例えば、炭水化物により組成物の全エネルギー供給量の30%〜70%、窒素源により組成物の全エネルギー供給量の5%〜45%(好ましくは、5%〜40%)、および脂肪源により組成物の全エネルギーの0.1%〜15%または0.01%〜5%が得られる。本発明の好ましい組成物では、炭水化物により組成物の全エネルギー供給量の40%〜60%、窒素源により組成物の全エネルギー供給量の20%〜35%、および前記脂肪源により組成物の全エネルギーの3%〜12%が得られる。
【0033】
本発明の栄養学的組成物の好ましいエネルギー源(c)は、全エネルギー源の30%〜70%のマルトデキストリン、デンプン、ラクトース、グルコース、スクロース、フルクトース、キシリトール、およびソルビトールからなる群から選択される1つまたは複数の炭水化物源、全エネルギー源の5%〜45%のダイズ由来のタンパク質、乳タンパク質、必須アミノ酸とアルギニンとの混合物からなる群から選択される1つまたは複数の窒素源、および全エネルギー源の0.1%〜15%のω−3およびω−6多価不飽和脂肪酸を含む1つまたは複数の脂肪源を含む。
【0034】
本発明の栄養学的組成物の特に好ましいエネルギー源(c)は、全エネルギー源の40%〜60%のマルトデキストリン、デンプン、ラクトース、グルコース、スクロース、フルクトース、キシリトール、およびソルビトールからなる群から選択される1つまたは複数の炭水化物源、全エネルギー源の20%〜35%のダイズ由来のタンパク質、脱脂粉乳、およびカゼイン塩からなる群から選択される1つまたは複数の窒素源、全エネルギー源の3%〜12%のω−3およびω−6多価不飽和脂肪酸を含む1つまたは複数の脂肪源を含む。
【0035】
供給されるべきビタミンD(任意の成分(d))の量は、広い範囲で変化し得る。一般に、本発明の組成物は、約40IU〜100IU、好ましくは約100IU〜500IU(特に、医学的栄養食品として約500IUおよび機能性食品として200IU)の1単位用量を含む。
【0036】
本発明の栄養学的処方物は、ビタミン、ミネラル、微量元素、繊維(好ましくは可溶性繊維)、香料、防腐剤、着色料、甘味料、および乳化剤などの他の栄養学的に許容可能な成分を含むことができる。
【0037】
本発明の組成物への組込みに適切なビタミン類の例には、薬学的または栄養学的に許容可能な形態のビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンC、葉酸、チアミン、リボフラビン、ビタミンB、ビタミンB12、ナイアシン、ビオチン、およびパントテン酸が含まれる。
【0038】
本発明の組成物への組込みに適切な微量元素の例には、薬学的または栄養学的に許容可能な形態のナトリウム、カリウム、リン、マグネシウム、銅、亜鉛、鉄、セレン、クロム、およびモリブデンが含まれる。
【0039】
本明細書中で使用される、用語「可溶性繊維」は、実質的に大腸内発酵して短鎖脂肪酸を生成することができる繊維をいう。適切な可溶性繊維の例には、寒天−寒天、アルギン酸塩、カルビン、カラゲナン、アラビアゴム、グアールガム、カラヤゴム、イナゴマメゴム、ペクチン、トラガカント、穀物βグルカンまたはキサンタンガムが含まれる。これらは、加水分解することができるか、できない。
【0040】
適切な香料には、例えば、バナナ、オレンジ、桃、パイナップル、またはラズベリーなどの果物香料、野菜の香料、バニラ、ココア、チョコレート、コーヒーなどの天然または人工香料が含まれる。
【0041】
成分(a)、(b)、(c)および(d)に加えて、本発明の栄養学的組成物の好ましい成分は、薬学的または栄養学的に受容な形態のβ−カロテン(ビタミンA)、ビタミンE、ビタミンC、チアミン、ビタミンB、B、および/またはB12、カリウム、マグネシウム、セレン、亜鉛、リン、および可溶性繊維を含む。
【0042】
栄養学的組成物は、例えば、(重量%で)約0.1%〜15%、好ましくは約0.2%〜約10%、最も好ましくは0.5%〜5%の成分(a)、(b)、(c)、および任意の(d)以外のこれらのさらなる成分を含み得る。
【0043】
医学的栄養素として定義された栄養学的組成物を、経腸投与に有用な任意の形態(例えば、経口投与または経管栄養法(例えば、鼻腔投与))に処方して投与することができる。医学的栄養組成物は、水溶液の形態で投与することが便利である。したがって、経腸投与に適切な医学的栄養組成物は、水溶液形態または粉末もしくは顆粒形態が好ましく、粉末または顆粒は使用前に水を添加するので便利である。経管栄養法としての使用のために、添加すべき水の量は、言い換えれば、患者の液体必要量および条件に依存する。
【0044】
医学的栄養組成物は、唯一の栄養源として使用した場合、本質的に全ての一日のカロリー、窒素、脂肪酸、ビタミン、ミネラル、および微量元素の必要量を満たすような完全な配合食の形態(液体または粉末形態)であり得る。一般に、成人に供給される1日量は、750〜3500kcal/日、特に、1000〜2000kcal/日の範囲である。しかし、本発明の医学的栄養組成物は、補助食品として意図されることが好ましい。補助食品によって供給されるエネルギー量は、不必要に患者の食欲を抑制しないように多すぎるべきではない。補助食品には、50〜1500kcal/日、好ましくは100〜900kcal/日、最も好ましくは150〜700kcal/日を供給する量のエネルギーを含むのが有利である。
【0045】
上記で規定した本発明の好ましい機能性食品は、基本的に周知の様式で得ることができる飲料(野菜または果物)、塩味の軽食(塩味のシリアルバーおよび押し出した軽食)およびスプレッドである。
【0046】
液体形態(例えば、飲料形態)または、好ましくは固体形態(例えば、顆粒形態または粉末形態)である本発明の栄養学的組成物を、基本的に公知の様式(例えば、成分を混合し、任意に水を添加することによって)得ることができる。
【0047】
本発明は、さらに
(a)少なくとも1つのanethum属植物由来の抽出物または濃縮物、および
(b)薬学的に許容可能はキャリアを含む単回用量単位の薬学的組成物に関する。
【0048】
(a)薬学的有効量の少なくとも1つのanethum属植物由来の抽出物または濃縮物、および
(b)薬学的に許容可能はキャリアを含む、単回用量単位の薬学的組成物に関する。
用語「薬学的組成物」はまた、栄養補助食品を対象とする。用語「栄養補助食品」は、1つまたは複数の以下の食品成分:ビタミン、ミネラル、ハーブまたは他の植物、アミノ酸、食品摂取全体の増加によって食品を補助するためのヒト用の食品物質、またはこれらの成分の濃縮物、代謝産物、構成要素、抽出物もしくは組み合わせを保有するか含有する、丸剤、カプセル、錠剤、または液体形態での消化が意図されるが従来の食品または食事または食餌の唯一の要素として使用されない食品を補助することを意図する製品を意味することが意図される。
【0049】
これらの薬学的組成物は、経腸投与(経口、鼻腔、または直腸投与など)用の組成物である。適切な薬学的組成物は、液体形態、好ましくは固体形態であり、例えば、(重量%で)約0.001%〜100%、好ましくは約0.1%〜約50%の有効成分(a)を含む。
【0050】
有効成分(a)は、上記の定義および優先度が適用されたanethum属植物由来の抽出物または濃縮物である。2つまたはそれ以上の上記植物抽出物と濃縮物(a)の混合物を有することも可能である。
【0051】
経腸投与用の薬学的組成物は、例えば、糖衣錠、錠剤、カプセル、またはサシェ(sachet)などの単回用量形態である。これらは、例えば、従来の混合、顆粒化、糖剤化(confectioning)、溶解、または凍結乾燥処理による基本的に公知の様式において調製される。
【0052】
例えば、経口投与用の薬学的組成物を、有効成分と固体キャリアとの混合、適切な賦形剤の添加後に所望されるか必要な場合、任意に得られた混合物の顆粒化および混合物または顆粒の処理によって錠剤または糖衣錠の中心部を形成することによって得ることができる。
【0053】
適切なキャリアは、特に、糖などの充填剤(例えば、ラクトース、サッカロース、マンニトールもしくはソルビトール、および/またはリン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウムまたはリン酸水素カルシウム))ならびにトウモロコシ、小麦、コメ、またはジャガイモデンプンを用いたデンプン糊、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、および/またはポリビニルピロリドンなどの結合剤ならびに、所望ならば、上記のデンプン、カルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸またはその塩(アルギン酸ナトリウムなど)などの崩壊剤である。賦形剤は、特に、流動調整剤および潤滑剤(例えば、ケイ酸、タルク、ステアリン酸またはその塩(ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウムなど)、および/またはポリエチレングリコール)である。糖衣錠の中心部は、適切な、任意に腸溶性の被覆物を用いて得られる。特に、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタンを含み得る濃縮糖溶液、または腸溶性被覆物調製用の適切な有機溶媒または溶媒混合物の被覆溶液、適切なセルロース調製物(アセチルセルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートなど)の溶液が使用される。例えば、同定目的または有効成分の異なる用量を示すために、染料または色素を錠剤または糖衣錠の被覆物に添加することができる。
【0054】
経口投与することができる他の薬学的組成物は、ゼラチンおよび可塑剤(グリセロールまたはソルビトールなど)からなる硬カプセルおよびソフトカプセル密閉カプセルである。硬カプセルは、例えば、充填剤(ラクトースなど)、結合剤(デンプンなど)、および/または潤滑剤(タルクまたはステアリン酸マグネシウム)、および所望ならば安定剤の混合物として顆粒形態で有効成分を含むことができる。ソフトカプセルでは、有効成分は、適切な液体(脂肪油、パラフィン油、または液体ポリエチレングリコールなど)中に溶解または懸濁されていることが好ましく、同様に、安定剤の添加が可能である。
【0055】
直腸に投与可能な適切な薬学的組成物は、例えば、有効成分と座薬の基剤との組み合わせからなる座薬である。適切な座薬の基剤は、例えば、天然または合成のトリグリセリド、パラフィン炭化水素、ポリエチレングリコールまたは高級アルカノールである。有効成分と基剤との組み合わせを含むゼラチン直腸カプセルを使用することも可能である。適切な基剤は、例えば、液体トリグリセリド、ポリエチレングリコール、またはパラフィン炭化水素である。
【0056】
本発明の植物抽出物および濃縮物の骨吸収に対する阻害効果を、R.C.Muhlbauer and H.Fleisch、Am.J.Physiol.、258、R679〜R689に記載の予め慢性的に標識したラット由来の[H]−テトラサイクリンの尿中排泄の測定によって評価することができる。この方法は、(i)硬組織の形成中にH標識テトラサイクリンが硬組織中に蓄積すること、(ii)骨吸収されたとき、[H]−テトラサイクリンが放出されて血液を循環し、尿中に排出されるHの計数によって評価することができるという特徴に基づく。これは、おそらく、骨由来の[H]−テトラサイクリンがハイドロキシアパタイトに不十分に結合した形態で循環し、それにより一旦骨から遊離した[H]−テトラサイクリンは、骨の代謝回転中での再利用が不十分となり、有効に腎排出されるという事実による。本方法を、以下のように行うことができる。約6週齢までの出生間もないラットに、[H]−テトラサイクリンを含む漸増体積の溶液を1週間に2回皮下注射する。約50日齢で、動物を個々に代謝ケージに移し、全てのラットに同量の標準化した飼料を約3週間与える。その後、ラットの一方の群に、精製飼料を与え、他方の群に一定量の本発明の植物濃縮物または抽出物をさらに含む精製飼料を与える。実験中、動物はミネラルを除いた水を自由に飲める。ラットが約60日齢となったとき、毎日24時間ごとに尿の回収を開始し、尿中のH含有量を液体シンチレーション計数器で計数する。次いで、2つの群のラットの尿中の[H]−テトラサイクリン含有量を時間(日)の関数としてプロットした図を作成する。
【0057】
この実験により、本発明の植物抽出物および濃縮物によりインタクトな雄ラットの尿中に蓄積した[H]−テトラサイクリンの排出を有意に減少させることができ、それにより骨吸収の高い阻害効果を示すことが示される。したがって、請求の範囲に記載の栄養学的および薬学的組成物は、パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患または骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする全ての種類の疾患または病状の治療および予防に有用である。
【0058】
骨吸収に対する植物抽出物または濃縮物の阻害効果を、新たに単離した破骨細胞を固定した象牙色の薄片を試験すべき抽出物または濃縮物を含む培地とインキュベートするin vitroアッセイによって評価することができる。破骨細胞に対する阻害効果を、象牙色の薄片上の破骨細胞が吸収された窪みを計数することによって評価する。
【0059】
本発明を例証した以下の実施例では、特記しない限り、%は重量%であり、温度は℃で示す。
【0060】
実施例1
以下は粉末形態での本発明の補助食品の適切な組成物の例である。
【0061】
粉末形態での補助食品(1回分)
含有量 65.0g
本発明の濃縮物1) 14.5g
(炭水化物、タンパク質、および繊維を含む)
タンパク質 20.0g
(カゼインカルシウムタンパク質 8.7g
脱脂粉乳粉末 11.0g
を含む)
脂質 2.8g
(ω−6多価不飽和脂肪酸 1.3g
ω−3多価不飽和脂肪酸 0.03g
を含む)
炭水化物(本発明の抽出物を含む) 31.0g
(ラクトース 16.5g
マルトース 3.5g
を含む)
繊維(可溶性) 5.0g
その他の成分 3.0g
(Na 230mg
K 500mg
Ca 600mg
Mg 90mg
P 430mg
Cl 350mg
Zn 150mg
レチノール(ビタミンA) 0.3mg
カルシフェノール(ビタミンD) 5.0mcg
トコフェロール 3.0mg
フィロキノン(ビタミンK) 30.0mcg
チアミン(ビタミンB) 0.4mg
リボフラビン(ビタミンB) 0.5mg
ピリドキシン(ビタミンB) 0.8mg
シアノコバラミン(ビタミンB12) 0.8mcg
アスコルビン酸(ビタミンC) 20.0mg
ビオチン 50.0mcg
葉酸 120.0mcg
ナイアシンアミド 5.0mg
パントテン酸 2.0mg
を含む)
エネルギー値 229kcal
1)本発明の濃縮物を、87gの新鮮なイノンドを乾燥し、細かい粉末に粉砕することによって得る。
【0062】
上記の補助食品を水と混合して食事の中間の適切な濃度を得ることができる。
【0063】
実施例2
以下は、シリアルバーの形態の本発明の機能性食品の適切な組成物の例である。
シリアルバー(1回分=32gのバー2本)
含有量 64.0g
本発明の濃縮物1) 14.5g
ソルビトール 11.2g
パーム油 4.9g
コーンフレーク片 6.0g
押しオート麦 6.0g
クリスプライス 6.0g
ゼラチン 7.0g
ダイズタンパク質 7.0g
塩化ナトリウム 0.7g
Ca 0.5g
Mg 0.2g
カルシフェロール(ビタミンD) 5.0mcg
1)本発明の濃縮物を、87gの新鮮なイノンドを乾燥し、細かい粉末に粉砕することによって得る。
【0064】
実施例3
骨吸収に対するイノンド濃縮物の効果
本発明の植物抽出物および濃縮物の骨吸収に対する阻害効果は、R.C.Muhlbauer and H.Fleisch、Am.J.Physiol.、259、R679〜R689に記載の方法に基づく。上記の引例に記載のように6週齢で[H]−テトラサイクリンを予め標識したWistarラットのHの尿中排泄によって骨吸収を監視する。次いで、ラットを、それぞれ代謝ケージに入れ、100gの飼料あたり1.0gのカルシウム、0.7gのP、および80IUのビタミンDを含む標準的な研究用固形飼料(Kliba 331、Klingenthalmuhle、Kaiseraugst、Switzerland)を10日間与える。この順応期間後、全てのラットに、100gの乾燥重量あたり1.0gのCa、1.2gのP、および80IUのビタミンDを含む飼料を与える。これを、粉末形態の塩基性の低カルシウムで低リン酸塩飼料(Sodi 2134、Klingenthalmuhle、Kaiseraugst、Switzerland)に適切な量のグルコン酸カルシウムおよび中性リン酸塩を尿回収の間さらに10日間添加することによって行った。次いで、ラットを、1日あたり28gの水分のある飼料を与える「ペアフィード」を行う。第1の群(n=5、コントロール群)を、精製飼料(100gの乾燥重量あたり1.0gのカルシウム、0.7gのP、および80IUのビタミンDを含む45±2%の水分含有量の飼料として与えた「Diet P」、Sodi 2160、Klingenthalmuhle、Kaiseraugst、Switzerland)に変更し、本発明の濃縮物を与えられた第2の群(n=5)に、1gの飼料を1gの粉砕乾燥イノンド/日(6.0gの生のイノンドに相当する)に変更する以外は同一の精製飼料を与え、第3の群(ポジティブコントロール)に1gの飼料を1gの粉砕乾燥タマネギ/日(8.1gの生のタマネギに相当する)に変更した精製飼料を与え、第4の群(n=5)(ネガティブコントロール)に1gの飼料を1gの粉砕乾燥ニンジン/日(8.5gの生のニンジンに相当する)に変更した精製飼料を与える。
【0065】
尿を回収しないで10日順応させ、さらに10日間尿を回収した後、ラットを、異なる治療群に割り当てる。選択基準としてベースラインの24時間後の[H]−テトラサイクリン排出を使用して、各群が類似の平均初期値を得るように特別なケアを行う。その後、ラットを、本発明の濃縮物を含むか含まない精製飼料に変更し、毎日24時間後に尿回収を10日間行い、尿中に蓄積した[H]−テトラサイクリンを、液体シンチレーション計数によって測定する。
【0066】
治療から10日後、イノンド、タマネギ、およびニンジン群の1分あたりの数値に対するコントロールの1分あたりの数値として計算したところ、粉砕および乾燥イノンド、タマネギ、およびニンジンを与えたラットにおける骨吸収の累積的阻害は、それぞれ20%±4、16%±5、および11%±5であった。乾燥イノンドおよび乾燥タマネギの値は共に、明らかにコントロール群の信頼区間外であった。言い換えれば、乾燥イノンドおよび乾燥タマネギは共に、骨吸収阻害の有意な阻害を示した。1gの乾燥ニンジンを与えた群の値は、コントロール群の信頼区間外ではなく、すなわち、1日あたり1gの投薬量では骨吸収に対して有意な阻害を示さなかった。

Claims (7)

  1. anethum属植物の抽出物もしくは濃縮物またはその混合物を含む、パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患、または骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする疾患または病状の治療用の薬学的組成物。
  2. anethum属植物の抽出物もしくは濃縮物またはその混合物を含む、
    a)骨吸収の阻害、
    b)パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患、または骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする疾患または病状の発症リスクの低減、
    c)パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患、または骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする疾患または病状の治療の補助、
    d)骨粗鬆症治療の補助、および
    e)骨粗鬆症発症リスクの低減、
    の群由来の1つまたは複数の症状用の薬学的組成物。
  3. 固体形態の抽出物または濃縮物を使用する、請求項1または請求項2に記載の薬学的組成物。
  4. 前記薬学的組成物が、無溶媒を基本として0.1グラム〜20グラムのanethum抽出物または濃縮物の毎日の投与を可能にするように処方された、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  5. 前記植物が、植物種Anethum graveolens、Anethum hortorumおよび/またはAnethum sowa Roxb.から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  6. 前記植物がAnethum hortorumである、請求項5に記載の薬学的組成物
  7. (a)少なくとも1つのanethum属植物由来の抽出物または濃縮物および
    (b)薬学的に許容可能なキャリア
    を含む、糖衣錠、錠剤、およびカプセルから選択される単回用量単位形態の、パジェット病、腫瘍誘導性骨疾患、または骨粗鬆症などの骨吸収の増加を特徴とする疾患または病状の治療または予防のための薬学的組成物。
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