JP4714341B2 - 新規な2−アミノチアゾール縮合2−アミノインダン類および2−アミノテトラリン類、ならびにそれらの使用 - Google Patents

新規な2−アミノチアゾール縮合2−アミノインダン類および2−アミノテトラリン類、ならびにそれらの使用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な2−アミノチアゾール縮合2−アミノインダン類および2−アミノテトラリン類、ならびにそれらの使用に関する。より詳細には、本発明は、薬理学的に有益な特性を有する、2,6−ジ−アミノ−チアゾロ[4,5−f]インダン、2,7−ジ−アミノ−チアゾロ[4,5−g]−テトラリンおよび2,7−ジ−アミノ−チアゾロ[5,4−g]−テトラリンの(塩基性)−N−置換および(塩基性)−N,N−二置換誘導体、それらの酸付加塩、それらを含有してなる医薬組成物ならびに医薬の調製におけるそれらの使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
文献から、非常に多くのテトラヒドロ−ベンゾチアゾール類が知られている。例えば、US−A−4.337.343には、循環に効果を有する、2位が水素原子またはアルキル基で置換され、かつ4、5もしくは6位がアルキルアミノアルキル基で置換された4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール類が記載されており、US−A−4.208.420には、とりわけ交感神経系で刺激効果を有し、かつ脳血管系の調節因子として作用する、2位が水素原子またはアルキル基で置換され、かつ4、5または6位がアルキルアミノ基で置換された4,5,6,7−テトラヒドローベンゾチアゾール類が記載されており、そしてDE−A−2.136.233には、ウイルスの増殖を阻止する特性を有する、2位がアミノ基または任意に置換されたウレイドまたはチオウレイド基で置換された4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール類が記載されている。
【0003】
テトラヒドロベンゾチアゾールであるPramipexol(登録商標)(Mirapex)は、現在パーキンソン病に対する薬剤として市販されている(特許出願、Grissら、EP186087 A1 860702;SchneiderおよびMireau,JMC1987,30,494−498も参照)。
【0004】
しかし、本発明で請求する型の2−アミノチアゾール縮合2−アミノインダン類および2−アミノテトラリン類(下式1)は、これまで示されていなかった。
【0005】
1998年6月9日付登録ファイルのCAS ONLINE検索では以下のような一部を切り詰めた(truncated)構造に該当するものはなく、このことは、下式1で請求される化合物が新規であるという事実を証明している。CAS ONLINEで検索して見つからなかった化合物(基礎構造検索:この検索において、インダンおよびテトラリン環系の水素が特定され、かつ2つの「フリーサイト(free site)」の置換基のみがCAS ONLINEで可能な任意の置換基であった):
【0006】
【化5】
Figure 0004714341
【0007】
【課題を解決するための手段】
1つの局面において、本発明は、一般式(式1)の新規な2−アミノチアゾール縮合2−アミノインダン類および2−アミノテトラリン類:
【0008】
【化6】
Figure 0004714341
【0009】
(式中、RおよびRは同一または異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜7のアルキル基もしくはハロアルキル基、炭素数3〜7の(アルキル)シクロアルキル基、炭素数3〜6のアルケニル基もしくはアルキニル基、アルキル部の炭素数が1〜3であるアリールアルキル基からなる群から選択され、該アリール環は置換されていてもよく(例えばフッ素、塩素もしくは臭素原子またはスルホニルオキシ(例えば、トリフラート)基によって)、かつnおよびmは共に1である(2−アミノチアゾール縮合2−アミノインダン類;式1a):
【0010】
【化7】
Figure 0004714341
【0011】
か、nは2であり、mは1である(2−アミノチアゾール縮合2−アミノテトラリン類;式1b):
【0012】
【化8】
Figure 0004714341
【0013】
か、あるいはnは1であり、mは2である(2−アミノチアゾール縮合2−アミノテトラリン類;式1c):
【0014】
【化9】
Figure 0004714341
【0015】
)、ならびにそれらの鏡像異性体および酸付加塩、特に無機酸または有機酸との生理学的に許容され得るそれらの酸付加塩、に関する。
【0016】
一般式1の化合物は、有益な薬理学的特性、特に中枢神経系および/または循環におけるドーパミン作用系への効果を有する。
【0017】
別の局面によれば、本発明は、活性成分として、式1の化合物またはその生理学的に許容され得る酸付加塩を、任意で、1またはそれ以上の不活性な担体および/または希釈剤と共に含有してなる医薬組成物に関する。
【0018】
さらなる局面によれば、本発明は、中枢神経系および/または循環におけるドーパミン作用系に効果を有する薬剤、例えば、ドーパミン受容体関連中枢神経性神経精神疾患、循環障害、精神分裂病、パーキンソン病、パーキンソニズムまたは薬物乱用、特にアルコールおよび/またはコカイン乱用の治療用薬剤を調製するための式1の化合物またはその生理学的に許容され得る酸付加塩の使用に関する。
【0019】
なおさらなる局面によれば、本発明は、非化学的方法により、式1の化合物またはその生理学的に許容され得る塩を、1またはそれ以上の不活性な担体および/または希釈剤に組み入れることを特徴とする医薬組成物の調製方法に関する。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の化合物は、上記に示した通り、式1またはその医薬上許容され得る塩で表される。当該化合物は、治療上有効な量の式1の化合物を投与することにより、ドーパミンが引き起こす中枢神経系疾患(例えば、精神分裂病、パーキンソン病、ツレット症候群、MBD、過プロラクチン血症および薬物乱用(例えば、アルコールまたはコカインの乱用))を罹患した哺乳動物(特にヒト)を治療する方法において用いることができる。
【0021】
構造式1において、種々の炭化水素含有部分の炭素含量は、当該部分が「炭素数i〜j」を有することを表すことにより示される。従って、「炭素数1〜7」のアルキルは、直鎖状および分枝鎖状の炭素数1〜7のアルキルを意味し、メチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルのようなその異性体が包含される。
【0022】
シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルのような炭素数3〜7のものである。
【0023】
「ハロゲン」という語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含する。
【0024】
−NR基の定義の例として、この基は、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、イソアミルアミノ、n−ヘキシルアミノ、n−ヘプチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジ−n−ブチルアミノ、メチル−エチルアミノ、メチル−n−プロピルアミノ、メチル−イソプロピルアミノ、エチル−イソプロピルアミノ、2,2,2−トリフルオロ−エチルアミノ、3,3,3−トリフルオロ−プロピルアミノ、2−フルオロ−エチルアミノ、3−フルオロ−プロピルアミノ、アリルアミノ、ブテン−2−イルアミノ、ヘキセン−2−イルアミノ、ジアリルアミノ、N−メチル−アリルアミノ、N−エチル−アリルアミノ、N−n−プロピル−アリルアミノ、N−n−ブチル−アリルアミノ、プロパルギルアミノ、ブテン−2−イルアミノ、ヘキセン−2−イルアミノ、ジプロパルギルアミノ、N−メチル−プロパルギルアミノ、N−エチル−プロパルギルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロキシルアミノ、シクロヘプチルアミノ、N−メチル−シクロヘキシルアミノ、N−エチル−シクロヘキシルアミノ、ベンジルアミノ、クロロベンジルアミノ、ブロモベンジルアミノ、1−フェニルエチルアミノ、2−フェニルエチルアミノ、2−フェニル−n−プロピルアミノ、3−フェニル−n−プロピルアミノ、N−メチル−ベンジルアミノ、N−エチル−ベンジルアミノ、N−エチル−p−クロロベンジルアミノ、N−エチル−2−フェニルエチルアミノ、N−アリル−ベンジルアミノ、N−アリル−p−クロロベンジルアミノ、n−プロピル−フェニルエチルアミノ、n−プロピル−2−チエニルエチルアミノ、n−プロピル−3−チエニルエチルアミノ基を表す。
【0025】
「アリールアルキル」基のさらなる例として、この基は、アルキル部が炭素数1〜3であり、アリール部が(置換)フェニル、1−または2−ナフチル、2−、3−または4−ピリジル、2−または3−チエニル、2−または3−フラノイル、2−または4−イミダゾリルおよび1−イミダゾリン−2−オンから選ばれるもので表され、最後の3つを明確にするために構造式で示す:
【0026】
【化10】
Figure 0004714341
【0027】
医薬上許容され得る塩は、本発明の化合物の投与に有用な塩または当該化合物がインビトロおよびインビボで取り得る有用な形態を意味し、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸またはフマル酸との酸付加塩が挙げられる。アルキルスルホン酸類(例えば、CHSOH)もまた塩形成のために適切である。これらの塩は、水和物であってもよい。
【0028】
しかしながら、特に好ましい一般式1の化合物は、式1中、Rが水素原子、炭素数1〜3のアルキルもしくはF−アルキル基、またはアリル基を表し、Rが水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロアルキル基、アリル、プロパルギル、フェニルエチル、2−チエニルエチル、3−チエニルエチル、シクロプロピルメチル基を表す一般式1の化合物およびその酸付加塩、特に生理学的に許容され得る酸付加塩である。
【0029】
本発明によれば、新規化合物は、スキーム1−4(後述)に記載の方法により得られる。
【0030】
少なくとも1つのキラル中心を有する一般式1の化合物は、常法により、例えば、キラル相カラムクロマトグラフィーにより、ジアステレオメリック塩の分別結晶により、または酒石酸、O,O−ジベンゾイル酒石酸、ショウノウ酸、カンフルスルホン酸またはα−メトキシ−フェニル酢酸のような各光学活性な補助酸とのコンジュゲート(conjugate)のカラムクロマトグラフィーによりその鏡像異性体に分割され得る。さらに、式1のジアステレオメリックアミン類(スキーム1および2参照)を形成すること、並びにクロマトグラフィーおよび/または分別結晶化によりこれらのジアステレオマーを分離することが可能である。
【0031】
医薬組成物は、式1の化合物またはその治療上許容され得る酸付加塩を医薬上許容され得る担体と混合することにより提供される。正確な用量および投与頻度は、当業者は周知であるが、治療される特定の症状、治療される症状の重篤性、特定の患者の年齢、体重、総合的身体状態、個体が飲んでいるかもしれない他の薬物に依存する。従って、本願の化合物は、診断された生理学的症状に対して、医薬上許容され得る担体、希釈剤または緩衝液と共に、中枢神経系障害を軽減するのに有効な治療的量または薬理学的量で投与され得る。当該化合物は、静脈内に、筋肉内に、局所的に、経皮的に(例えば、皮膚パッチにより)、頬内に、あるいは経口的に、ヒトまたは他の脊椎動物に投与することができる。
【0032】
本発明の組成物は、錠剤、カプセル、ピル、粉末、顆粒、無菌の非経口溶液もしくは懸濁液、経口溶液もしくは懸濁液、適量の化合物を含む水中油型および油中水型乳濁液、坐剤ならびに液体懸濁液もしくは溶液のような剤形単位で、ヒトおよび他の脊椎動物に投与するために提供され得る。経口投与用には、固体または液体のいずれかの剤形単位が調製され得る。錠剤のような固体組成物を調製するために、当該化合物は、医薬的希釈剤もしくは担体として、タルク、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、硫酸カルシウム、デンプン.乳糖、アカシア、メチルセルロースおよび機能的に同等な材料のような常用の成分と混合され得る。カプセルは、当該化合物を不活性な医薬的希釈剤と混合し、当該混合物を適切なサイズの硬ゼラチンカプセルに充填することにより調製される。軟ゼラチンカプセルは、当該化合物のスラリーを許容され得る植物油、軽流動ワセリンまたは他の不活性油と共に機械でカプセル化することにより調製される。
【0033】
シロップ、エリキシル剤および懸濁液のような経口投与用の液体剤形単位を調製することができる。この剤形は、水性ベヒクル中に、糖、芳香性着香料および保存料と共に溶解させて、シロップとすることができる。懸濁液は、アカシア、トラガカント、メチルセルロースなどの懸濁剤を用いて、水性ベヒクルで調製され得る。
【0034】
非経口投与用に、液体剤形単位は、当該化合物および無菌のベヒクルを用いて調製することができる。溶液を調製する際は、当該化合物を注射用水に溶解し、適切なバイアルまたはアンプルに充填密封する前に濾過滅菌し得る。局所麻酔薬、保存料および緩衝剤のようなアジュバントはベヒクルに溶解し得る。バイアルに充填後、当該組成物を凍結し、水を真空下で除去する。次いで、凍結乾燥された粉末は、バイアルに一定量はかりとり、使用前に元に戻すことができる。
【0035】
これらの化合物およびそれらの生理学的に許容され得る酸付加塩は、有益な薬理作用、特に中枢神経系への効果、特にドーパミン受容体(自己受容体およびシナプス後受容体のいずれかまたは両方)への刺激効果、またはドーパミン受容体の阻害効果、すなわち部分的なアゴニストプロフィルを有する。哺乳動物のCNSにおけるドーパミン受容体に高い固有有効性(intrinsic efficacy)を有する本発明の化合物は、単一療法または例えばL−DOPAおよびカルビドパとの併用療法のいずれかで、パーキンソン病を治療するのに適切である。このような化合物は、抗過プロラクチン血症薬でもある。哺乳動物のCNSにおけるドーパミン受容体に低い固有有効性(部分アゴニスト、逆アゴニストおよび/または拮抗薬)を有する本発明の化合物は、精神病性疾患(例えば、精神分裂病)を治療するのに適切である。
【0036】
【実施例】
以下の実施例は、本発明をさらに例示することを意図している。
【0037】
請求化合物のうちのいくつかの化合物の合成の以下の実験的詳細(各実施例の最後に添付したスキーム1〜4も参照)は、本発明を決して限定するものではない。
【0038】
実施例1
7−アミノ−2−(N,N−ジ−n−プロピルアミノ)−チアゾロ[4,5−g]テトラリン(11a)の鏡像異性体の合成(スキーム1)
4−フタルイミドフェニル酢酸(2)
4−アミノフェニル酢酸(1)を氷酢酸に溶解し、無水フタル酸を添加する。反応混合物を30分間還流し、その後冷却する。生成物が沈殿する場合はそれを濾別し、そうでなければ抽出、溶媒の蒸発およびSiO上でのクロマトグラフィーにより後処理する。
【0039】
6−フタルイミド−2−テトラロン(3)
化合物2をCHClに懸濁させ、SOClを添加する。全ての酸2が溶解するまで(3〜4時間)混合物を還流し、その後溶媒を蒸発させ、酸クロリドの粗生成物を得、さらに精製することなく、これをCHClに再溶解し、約−5℃の温度でCHCl中のAlClに滴下することによって、次の反応工程に用いる。この混合物にエチレンの急速な流れをバブリングし、1〜2時間後、反応混合物を氷浴中で冷却し、氷水をゆっくりと添加する。生成物3を抽出により後処理し、クロマトグラフィーおよび/または蒸留もしくは結晶化により精製する。
【0040】
6−フタルイミド−2−(N−α−メチルベンジル)−アミノテトラリン(4)
6−フタルイミド−2−テトラロン(3)および(S)−(−)−α−メチルベンジルアミンを、1,2−ジクロロエタンに溶解する。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムおよび触媒量の氷酢酸を反応混合物に添加する。反応混合物を48時間撹拌し、溶媒を減圧下で蒸発させ、水を残渣に添加する。水層を10%NaHCOで塩基性にし、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して4をオイルとして得る。
【0041】
6−フタルイミド−2−(N−α−メチルベンジル−N−プロピオニル)アミノテトラリン(5)
6−フタルイミド−2−(N−α−メチルベンジル)−アミノテトラリン(4)を塩化メチレンに溶解し、0℃に冷却し、トリエチルアミンを添加する。塩化プロピオニルの塩化メチレン溶液を30分かけて滴下する。添加が完了した後、反応混合物を30分間撹拌する。混合物を水、次いで食塩水で洗浄し、そしてMgSO上で乾燥させる。ジアステレオマーは、シリカカラムクロマトグラフィーおよび/または例えばストレート相(straight phase)Chromasil(10μm、EKA Chemicals、Bohus、Sweden)上の分取HPLCを用いて分離する。
【0042】
6−アミノ−2−(N−α−メチルベンジル−N−プロピオニル)アミノテトラリン(6)
6−フタルイミド−2−(N−α−メチルベンジル−N−プロピオニル)アミノテトラリン(5)を無水エタノールに溶解させ、その後ヒドラジン水和物を添加する。反応混合物を室温で0.5時間撹拌し、その後減圧下で揮発物を除去する。残渣をクロロホルム中で0.5時間還流し、室温に冷却し、固体フタルイミドヒドラジンを除去するために濾過する。濾液を減圧下で濃縮することにより、生成物6を得る。
【0043】
6−アミノ−2−(N−α−メチルベンジル−N−n−プロピル)アミノテトラリン(7)
LiAlHを乾燥エーテルに懸濁させ、当該懸濁物を氷上で冷却する。6−アミノ−2−(N−α−メチルベンジル−N−プロピオニル)アミノテトラリン(6)の乾燥エーテル溶液を、0〜25℃の温度にて滴下する。添加が完了した後、混合物を氷上で1時間、次いで室温で1時間撹拌し、その後2時間加熱還流する。室温まで冷却した後、水、4N NaOHおよび水を(この順で)慎重に添加することにより、反応を停止させる。混合物を、全ての沈殿物が白色になるまで加熱還流し(10分)、室温まで冷却し、Celiteで濾過する。濾液をNaSOで乾燥し、減圧下で濃縮する。
【0044】
7−アミノ−2−((N−α−メチルベンジル−N−n−プロピル)アミノ)−チアゾロ[4,5−g]テトラリン(8)
6−アミノ−2−(N−α−メチルベンジル−N−n−プロピル)アミノテトラリン(7)およびチオシアン酸カリウムを氷酢酸に溶解させる。臭素の氷酢酸溶液を15分かけて滴下する。添加が完了した後、反応混合物を1.5時間撹拌し、その後10%NaOHで塩基性にし、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を食塩水で1回洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮する。生成物をシリカカラムクロマトグラフィーにより精製する。
【0045】
7−アミノ−2−N−n−プロピルアミノ−チアゾロ[4,5−g]テトラリン(9)
7−アミノ−2−(N−α−メチルベンジル−N−n−プロピル)アミノ)−チアゾロ[4,5−g]テトラリン(8)およびギ酸アンモニウムをメタノールに溶解し、10%Pd/Cを添加する(N下)。反応混合物を1時間加熱還流する。Pd/CをCeliteで濾過することにより除去し、溶媒を減圧下で蒸発させる。残渣をアセトニトリルに再溶解させ、固体を濾去し、溶媒を蒸発させることにより生成物を得る。
【0046】
7−アミノ−2−((N−プロピオニル−N−n−プロピル)アミノ)−チアゾロ[4,5−g]テトラリン(10a)
4から5への変換について記載された通りに、7−アミノ−2−N−n−プロピルアミノ−チアゾロ[4,5−g]テトラリン(9)を10aに変換する。
【0047】
7−アミノ−2−(N,N−ジ−n−プロピルアミノ)−チアゾロ[4,5−g]テトラリン(11a)
7−アミノ−2−(N−プロピオニル−N−n−プロピル)アミノ)−チアゾロ[4,5−g]テトラリン(10a)を乾燥エーテルに溶解し、BH(THF溶液)を1時間かけて滴下する。添加が完了した後、反応混合物を1時間加熱還流する。混合物を室温まで冷却し、水を慎重に添加する。引き続いて10%HClを添加し、全ての揮発性溶媒を減圧下で蒸発させる。残存する水溶液を10%NaOHで塩基性にし、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮する。
【0048】
【化11】
Figure 0004714341
【0049】
*合成は、Hanssonら、ジプロピル(6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−ベンゾ[e]インドール−7−イル)−アミン鏡像異性体の合成および薬理学,第9回Noordwijkerhout−Camerinoシンポジウム,1993年5月23〜27日,Noordwijkerhout,The Netherlands(ポスター発表)と類似の方法で行う。
試薬:(a)無水フタル酸、HOAc、△;(b)SOCl、CHCl △;(c)エテン、AlCl、ベンゼン、0℃;(d)α−メチル−ベンジルアミン、NaB(OAc)H、触媒量HOAc、1,2−ジクロロエタン;(e)塩化プロピオニル、EtN、CHCl;(f)ジアステレオマーの分離;(g)HNNH・HO、EtOH、△;(h)LiAlH、EtO、室温;(i)KSCN、Br、HOAc、室温;(j)可能性のある位置異性体の分離;(k)HCONH、Pd/C 10%、MeOH、△;(1)塩化アシル、EtN、CHCl;(m)THF中のBH、EtO、△。
【0050】
実施例2
2−アミノ−チアゾール縮合2−アミノテトラリン類の分離可能な位置異性体混合物の合成
N,N−ジ−n−プロピルアミノテトラリン×HCl(DPAT×HCl;Mw267.5;5mmol;1.34g)をCHClに溶解し、10%NaHCOを添加し、塩基を有機層に抽出した。有機相を分離し、乾燥(NaSO)し、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させてオイルを得、これをTFA(10mL)に溶解し、0℃でKNO3(5.5mmol;556mg)を約5分間かけて分割添加した。反応はいかなる副生成物の形成もなく生じ、GC(100−10℃/分−280)によれば、モノ−NO異性体のみが形成されていた。溶媒TFAを減圧下で蒸発させ、オイル状残渣をCHClに溶解し、pHが塩基性になるまで、水をNaOHペレットと共に添加した。抽出、乾燥および蒸発により、1.0gのオイルを得た。GC/MS(100−10℃/分−320)は、4つの異性体を示す:Rt=11.39分:m/e=276におけるM+(小さい)およびm/e=247における基準ピーク(M−29)。他の生成物は、同じMSを有していたが、GC保持時間は、それぞれRt=12.04、12.53および12.59分であった。最後の2つの溶出ピークが優位である。
【0051】
4つのニトロ異性体を含む粗オイルを、MeOH(約50mL)に溶解させ、NHHCOO(2当量>>>2×5×66.06=660mg;1.0gを取る)をPd/C(10%);約100mg)と共に添加した。この混合物を、室温で一晩中攪拌した。室温で一晩中還元は起こらなかったが、約3時間の還流後、ニトロ異性体はアミン異性体に変換された。GC/MS(100−10℃/分−320)は4つの異性体を示す:Rt=10.26分:m/e=246におけるM+(小さい)およびm/e=146における基準ピーク(M−100)。他の目立ったピークは、m/e=217(M−29)で見られた。他の生成物は同じMSを有したが、GC保持時間は、それぞれRt=10.42および11.02分であった。
【0052】
アセチル化(AcOおよびピリジン)すると、以下のGC/MS保持時間が得られた:それぞれRt=13.16、14.00および14.38。GC/MS(100−10℃/分−320)は、3つ(またはピークの1つに重複がある場合、4つであるかもしれない)の異性体は全て同じスペクトルを示す:m/e=288におけるM+(小さい)およびm/e=259における基準ピーク(M−29)。他の目立ったピークは、m/e=146および188において見られた。
【0053】
2つまたはそれ以上のNH2−DPAT異性体の混合物(660mg;Mw=246>>>2.68mmol)(Rt=12.48分におけるGC(100−10℃/分−280)上の1つの主要なピーク;アセチル化したサンプルにおける2〜4つの主要なピーク、Rt=14.98分(14%)、Rt=15.86分(30%)およびRt=16.57分(51%))をHOAc(10mL)に溶解し、KSCN(Mw=97.18;2×2.68×97.18=521mg)を添加した。この混合物に、2mL HOAc中のBr(1×2.68×160/3.11=138μLも室温にて15分かけて添加した。
【0054】
反応は良好に進行し、2時間後、水およびNaOH(s)を添加してアルカリ反応させ、当該混合物をEtOAc、次いでCHClで抽出した。有機層をプールし、乾燥および濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させてオイルを得た(約0.97g)。
【0055】
GC/MS(100−10℃/分−320)は、4つ(または、1つもしくはそれ以上のピークに重複がある場合、それ以上(最大で6つ)であるかもしれない)の異性体を示し、1つ以外は全て同じスペクトルを示す:Rt=15.45はm/e=303にM+(小さい)およびm/e=72に基準ピークを有する。他の目立ったピークは、m/e=274(M−29)および176(M−100)で見られた。このスペクトラムは、クロマトグラムが他のピークと幾分異なる:Rt=16.27は、m/e=303にM+(小さい)およびm/e=203(M−100)に基準ピークを示す。他の目立ったピークはm/e=274(M−29)である。このマススペクトルを有するGC/MSクロマトグラムにおけるその他のピークは、Rt=16.40およびRt=16.50分にて見られる。
【0056】
粗生成物(オイル)をSiO上でクロマトグラフィーにかけた(約100gであり、CHCl、組成が順に、20:1、10:1および5:1であるCHCl:MeOHで溶出)。画分は約10mLの容積であり、溶媒をカラムを通してフラッシュした。
【0057】
画分14〜18をプールし、蒸発させた:19mg;NMRなし;GC/MSは、興味あるピークを示さず、出発物質DPATを示す。
【0058】
画分19〜24をプールし、蒸発させた:17mg;NMRなし;GC/MSは、興味あるピークは示さず、出発物質DPATを示す。
【0059】
画分25〜28をプールし、蒸発させた:20mg;NMRは、δ=7.0ppmに1つの一重線を示す。他の一重線(δ=7.2ppm)はCHClである。このことは、これらの回収された画分のGC/MSスペクトラムが、臭素化生成物に対する大きなピーク(m/e=388)を示すのでつじつまが合う。
【0060】
画分37〜46をプールし、蒸発させた:80mg;NMRは、最初はABスペクトラムと解釈できるスペクトルを示すが、二重線が、正しい方向に偏らない(ルーフ効果(roof effect))。それは下記の他の画分で見られることである。従って、2次元的実験が開始された(500MHzの機器)。この実験は、プロトン間にカップリングが存在することを示す(すなわち、δ=7.2および7.0における二重線;J=8Hz)。しかし、当該スペクトラムは、δ=7.28および7.24における2つの一重線もまた包含する(推定上の二重線の強度の10〜20%)。このことは、プールされた画分37〜46中の化合物の混合物が、ここに示す2つの請求生成物のうちの1つを含んでいた可能性があるということかもしれない。
【0061】
【化12】
Figure 0004714341
【0062】
この画分(37〜46)からのGC/MSピーク(Rt=16.36分)の詳細な検討により、当該ピークが分裂していることがわかった。TLC(CHCl:MeOH 5:1で溶出し、かつ濃縮溶液を用いたSiO上でのTLC)もまた2つのスポットをまさに示した。これら2つの技術で得た結果から、上記した2つの「直線状環(straight rings)」異性体の混合物を立証できる。
【0063】
画分43を単独で取りだし(9mg)、GC/MSおよびNMR(300MHz)のそれぞれにかけた。GC/MSは、Rt=16.43分にてm/e=303にM+およびm/e=203に基準ピークを示す。他の目立ったピークは、m/e=294(M−29)に存在した。このGC/MSピークは分裂しておらず、従ってFr43は上記した2つの「直線状環」異性体のうちの1つを含むかもしれない。
【0064】
画分37〜46(10mg)を取り出し、23mgのHOAcに溶解させ、全容積が1.2mLとなるように水で希釈した。1匹のラットの頚部に10mg/kgの用量を皮下注射すると、約5分後に5−HT行動症候群が見られた。下唇の収縮(retraction)もまた非常に顕著であり、約4時間続いた。従って、画分37〜46中の異性体の混合物は、1つまたはいくつかの薬理学的に活性な化合物、おそらく上記した2つの「直線状環」異性体のうちの1つまたは両方を含む。
【0065】
画分47〜55をプールし、蒸発させた:141mg;GC/MSは、Rt=16.30分に主要なピークを示し、m/e=303にM+およびm/e=203に基準ピークを示す。他の目立ったピークは、m/e=274(M−29)であった。NMRは、ABスペクトラムにおいて顕著なカップリングを示す(o−プロトン;δ=7.06(d,J=8Hz)およびδ=6.86(d,J=8Hz)。
【0066】
画分62〜66をプールし、蒸発させた:51mg;GC/MSは実行しなかった;NMRは、ABスペクトラムにおいて顕著なカップリングを示す(o−プロトン;δ=7.06(d,J=8Hz)およびδ=6.92(d,J=8Hz)。
【0067】
コメント:上記した「マルチターゲット合成」をより効率的にするために、生成(異性体)混合物 NO2−DPAT、NH2−DPATまたは2−アミノチアゾール−DPATの1つあるいはいくつかに、半(semi)分取HPLCおよび/または分取HPLCを用いるべきである。これはストレート相モードまたは逆相モードでなされ得る。
【0068】
上記したこれらの「直線状環」異性体への代替の経路は、公知の6−アミノ−2−(N,N−ジプロピルアミノ)テトラリン(CAS RN 83343−17−3)および公知の7−アミノ−2−(N,N−ジプロピルアミノ)テトラリン(R−鏡像異性体、(−)−鏡像異性体、(+)−鏡像異性体およびラセミ混合物についてそれぞれCAS RNs 200350−40−9、129462−30−2、129462−29−9および83343−37−7)から出発し、上記およびこの実験の章の他の箇所(例えば、下記の化合物22の合成を参照)に記載された通り、HOAc中におけるKSCNおよびBr2との反応を適用することである。
【0069】
実施例3
6−アミノ−2−(N,N−ジ−n−プロピルアミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(22)の鏡像異性体の合成(スキーム2)
5−ニトロ−2−(N−α−メチルベンジル)−アミノインデン(13)
5−ニトロ−インダン−2−オン(CAS RN[116530−60−0];12)、(S)−(−)−α−メチルベンジルアミンおよび触媒量のパラ−トルエンスルホン酸をトルエンに溶解し、窒素雰囲気下で、Dean−Stark条件下で還流する。5時間後、減圧下で揮発物を除去することにより生成物を得る。
【0070】
5−アミノ−2−(N−α−メチルベンジル)−アミノインダン(14)
5−ニトロ−2−(N−α−メチルベンジル)−アミノインデン(13)をメタノール中に溶解し、10%Pd/Cを添加する(N下)。反応混合物をParr容器に入れ、1.0atmの水素ガス圧で1時間未満振盪させる。Pd/CをCeliteで濾去し、減圧下で溶媒を蒸発させて生成物を得る。
【0071】
5−フタルイミド−2−(N−α−メチルベンジル)−アミノインダン(15) 5−アミノ−2−(N−α−メチルベンジル)−アミノインダン(14)を氷酢酸に溶解し、無水フタル酸を添加する。反応混合物を30分間還流し、その後冷却する。生成物が沈殿するのでそれを濾別する。
【0072】
5−フタルイミド−2−(N−α−メチルベンジル−N−プロピオニル)−アミノインダン(16)
5−フタルイミド−2−(N−α−メチルベンジル)−アミノインダン(15)を塩化メチレンに溶解し、0℃に冷却し、トリエチルアミンを添加する。塩化プロピオニルの塩化メチレン溶液を30分かけて滴下する。添加が完了した後、反応混合物を30分間撹拌する。混合物を水、次いで食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させる。ジアステレオマーを、シリカカラムクロマトグラフィーおよび/または例えばストレート相Chromasil(10μm、EKA Chemicals,Bohus,Sweden)上での分取HPLCにより分離する。
【0073】
5−アミノ−2−(N−α−メチルベンジル−N−プロピオニル)−アミノインダン(17)
5−フタルイミド−2−(N−α−メチルベンジル−N−プロピオニル−)−アミノインダン(16)を無水エタノールに溶解させ、その後ヒドラジン水和物を添加する。反応混合物を室温にて0.5時間撹拌し、その後揮発物を減圧下で除去する。残渣をクロロホルム中で0.5時間還流し、室温まで冷却し、固体フタルイミドヒドラジンを除去するために濾過する。濾液を減圧下で濃縮することにより、生成物を得る。
【0074】
6−アミノ−2−((N−α−メチルベンジル−N−プロピオニル)アミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(18)
5−アミノ−2−(N−α−メチルベンジル−N−プロピオニル)−アミノインダン(17)およびチオシアン酸カリウムを、氷酢酸に溶解させる。臭素の氷酢酸溶液を15分かけて滴下する。添加が完了した後、反応混合物を1.5時間撹拌し、その後10%NaOHで塩基性にし、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層を食塩水で1回洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮する。化合物16の段階で分離していない場合、ジアステレオマーを、シリカカラムクロマトグラフィーおよび/または例えばストレート相Chromasil(10μm、EKA Chemicals,Bohus,Sweden)上での分取HPLCにより分離する。
【0075】
6−アミノ−2−((N−α−メチルベンジル−N−n−プロピル)アミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(19)
LiAlHを乾燥エーテルに懸濁させ、当該懸濁物を氷上で冷却する。6−アミノ−2−(N−α−メチルベンジル−N−プロピオニル)アミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(18)の乾燥エーテル溶液を滴下する。添加が完了した後、混合物を氷上で1時間、次いで室温で1時間撹拌し、その後2時間加熱還流する。室温まで冷却した後、水、4N NaOHおよび水を(この順で)慎重に添加することにより、反応を停止させる。全ての沈殿物が白色になるまで混合物を加熱還流し(10分)、室温まで冷却し、Celiteで濾過する。濾液をNaSOで乾燥し、減圧下で濃縮する。
【0076】
6−アミノ−2−(N−n−プロピルアミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(20)
6−アミノ−2−((N−α−メチルベンジル−N−n−プロピル)アミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(19)およびギ酸アンモニウムをメタノールに溶解し、10%Pd/Cを添加する(N下)。反応混合物を50℃で1時間加熱する。Pd/CをCeliteで濾過することにより除去し、溶媒を減圧下で蒸発させる。残渣をアセトニトリルに再溶解させ、固体を濾去し、溶媒を蒸発することにより生成物を得る。
【0077】
6−アミノ−2−((N−プロピオニル−N−n−プロピル)アミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(21)
15から16への変換についての記載と同様にして、6−アミノ−2−(N−n−プロピルアミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(20)を21に変換する。
【0078】
6−アミノ−2−(N,N−ジ−n−プロピルアミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(22)
6−アミノ−2−((N−プロピオニル−N−n−プロピル)アミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(21)を乾燥エーテルに溶解し、BH3(THF溶液)を1時間かけて滴下する。添加が完了した後、反応混合物を1時間加熱還流する。混合物を室温まで冷却し、水を慎重に添加する。引き続いて10%HClを添加し、全ての揮発性溶媒を減圧下で蒸発させる。残存する水溶液を10%NaOHで塩基性にし、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮する。
【0079】
【化13】
Figure 0004714341
【0080】
試薬:(a)α−メチル−ベンジルアミン、触媒量のp−TosOH、トルエン、△;(b)H、Pd/C10%、MeOH;(c)無水フタル酸、HOAc、△;(d)塩化プロピオニル、EtN、CHCl;(e)塩化プロピオニル、EtN、CHCl;(f)HNNH・HO、EtOH、△;(g)KSCN、Br、HOAc、室温;(h)ジアステレオマーおよび可能性のある位置異性体の分離;(i)LiAlH、EtO、室温;(j)HCONH、Pd/C10%、MeOH、△;(k)塩化プロピオニル、EtN、CHCl;(l)THF中のBH、EtO、△。
【0081】
実施例4
ラセミック 6−アミノ−2−N−n−プロピルアミノ−チアゾロ[4,5−f]インダン(20)の合成(スキーム3)
2−プロピオンアミドインダン(24)
2−アミノインダン塩酸塩23(2.0g、11.8mmol)および炭酸水素ナトリウム(2.8g、32.8mmol)を、36mLの水および80mLの酢酸エチルからなる、良く撹拌された2層系に溶解させた。混合物を0℃に冷却し、塩化プロピオニルの酢酸エチル(25mL)溶液(1.1mL、12mmol)を30分かけて滴下した。添加が完了した後、混合物をさらに30分間撹拌した。2層を分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、21を白色の結晶性固体として得た(1.52g、67%):mp116〜118℃;H−NMR(CDCl3、200MHz)1.13(t,J=7.6,3H),2.15(q,J=7.6,2H),2.78(dd,J1=16.2,J2=4.3,2H),3.31(dd,J1=16.2,J2=7.0,2H),4.71−4.80(m,1H),5.87(br s, 1H),7.15−7.32(m,4H);13C NMR 9.5,29,5,40,0(2C),50.2,124.7(2C),126.6(2C),140.8(2C),173.6;MS(EIPI)m/e189(M+).C1215NO・O:C:74.42(74.70),H:8.01(7.85),N:7.24(7.28).
【0082】
5−アミノ−2−プロピオンアミドインダン(25)
アミド24(1.0g、5.5mmol)をニトロメタン(18mL)に溶解させ、氷上で冷却した。0.74mLの濃硝酸、1.6mLの水および10mLの濃硫酸を含有してなるニトロ化混合物を30分間かけて滴下した。添加が完了した後、反応混合物を1時間撹拌し、その間、次第に室温まで加温した。反応を氷で停止させ、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を食塩水で1回洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、黄色固体(1.2g、95%)を得たが、これは主に5−ニトロ−2−プロピオンアミドインダンからなっていた(GCで82%)。
【0083】
ニトロ化合物(1.2g、5−ニトロ−2−プロピオンアミドインダンを4.3mmol含む)およびギ酸アンモニウム(1.4g、22.2mmol)を55mLのメタノールに溶解した。混合物を10%Pd/C(0.56g)で処理し(N下)、ひき続いて50℃で45分間撹拌した。室温まで冷却した後、Pd/CをCeliteで濾去し、メタノールを減圧下で蒸発させた。残存する桃色の固体をシリカ上でのMPLCにより精製し(最初の溶離液100%ヘキサン、最後の溶離液100%酢酸エチル)、22を白色固体として得た(0.67g、76%):mp127−128℃;H−NMR(CDCl,200MHz)1.08(t,J=7.7,3H),2.10(q,J=7.6,2H),2.62(dt,J1=16.1,J2=4.2,2H),3.14(dd,J1=16.2,J2=7.1,2H),3.61(s,2H),4.59−4.67(m,1H),6.12(d,J=7.3,1H),6.45−6.51(m,2H),6.94(d,J=7.8,1H);13C NMR 9.6,29.4,38.9,40.0,50.5,111.5,113.7,125.1,130.5,142.2,145.4,173.6;MS(EIPI)m/e204(M+).C1216に対する分析計算値(実測値):C:70.59(70.37),H:7.84(7.82),N:13.73(13.67).
【0084】
5−アミノ−2−N−n−プロピルアミノインダン(26)
アミド25(0.62g、3.0mmol)を8mLの乾燥エーテルに溶解させ、BH(1M THF溶液の16mL)を1時間かけて滴下した。添加が完了した後、反応混合物を1時間加熱還流した。混合物を室温に冷却し、1.6mLの水を慎重に添加した。ひき続いて、3.2mLの10%HClを添加し、全ての揮発性溶媒を減圧下で蒸発させた。残存する水溶液を10%NaOHで塩基性にし、酢酸エチル(2 20mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、23を透明のオイルとして得た(0.52g、90%):H−NMR(CDCl,200MHz)0.92(t,J=7.3,3H),1.43−1.61(m,2H),2.58−2.71(m,4H),3.00−3.11(m,2H),3.52−3.65(m,3H),6.49(d,J=7.8,1H),6.55(s,1H),6.96(d,J=7.8,1H);13C NMR 11.6,23.2,38.9,39.9,50.0,59.8,111.5,113.4,125.0,131.6,142.9,145.0;MS(EIPI)m/e190(M+).生成物の一部を二塩酸塩に変換し、エタノールから再結晶して、白色結晶を得た:mp238−242℃。C1218・2HClに対する分析計算値(実測値):C:54.96(54.59),H:7.63(7.66),N:10.69(10.46).
【0085】
6−アミノ−2−N−n−プロピルアミノ−チアゾロ[4,5−f]インダン(20)
17の18への変換についての記載と同様にして、化合物26(0.48g、2.5mmol)を20に変換した(0.29g、46%)。生成物を二塩酸塩に変換し、メタノール/エタノールから再結晶することにより、白色固体を得た:mp285−290℃;H−NMR(DO,200MHz)0.81(t,J=7.3,3H),1.48−1.60(m,2H),2.92(t,J=7.7,2H),2.96−3.08(m,2H),3.26−3.38(m,2H),3.95−4.08(m,1H),7.15(s,1H),7.40(s,1H);13C NMR 9.9,19.1,34.9,35.2,47.5,57.9,109.7,118.3,121.9,136.1,136.2,139.5,169.2;IR(KBr,cm−1)2967,2805,2658,1651,1459;MS(EIPI)m/e247(M+).C1317S1・2HCl・?HOに対する分析計算値(実測値):C:47.37(47.78),H:6.07(6.07),N:12.75(12.88).
【0086】
【化14】
Figure 0004714341
【0087】
試薬:(a)塩化プロピオニル、NaHCO、HO、EtOAc;(b)HNO/HSO/HO、MeNO 0℃;(c)HCO NH 10%Pd/C、MeOH、50℃;(d)THF中のBH、EtO、室温→還流;(e)KSCN、Br、AcOH。
【0088】
実施例5
ラセミック 6−アミノ−2−(N,N−ジ−n−プロピルアミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(22)および5−アミノ−2−(N,N−ジ−n−プロピルアミノ)−チアゾロ[5,4−e]インダン(31;この化合物は、本発明の化合物の範囲外である)の合成(スキーム4)
2−N−n−プロピルアミノインダン(27)
25の還元についての記載と同様にして、2−プロピオンアミドインダン(24、0.83g、4.4mmol)を2に変換した(0.75g、98%)。少量を塩酸塩に変換し、2−プロパノールから再結晶して、白色結晶を得た:mp191−192℃;H−NMR(CDCl,200MHz)1.04(t,J=7.3,3H),1.70−1.82(m,2H),3.01−3.20(m,4H),3.29−3.48(m,2H),4.00−4.11(m,1H),7.18−7.30(m,4H);13C NMR 9.7,19.3,35.5(2C),47.6,58.0,124.2(2C),127.0(2C),138.6(2C).C1217Nに対するHRMS計算値(実測値)175.1361(175.1364)。
【0089】
2−(N−n−プロピル−N−プロピオニル)アミノインダン(28)
23から24への変換についての記載と同様にして、化合物27(0.75g、4.3mmol)を28に変換した。生成物を、シリカ上でのMPLC(最初の溶離液100%ヘキサン、最後の溶離液ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、28を透明なオイルとして得た(0.73g、74%)。H−NMR(CDCl,200MHz)0.83(t,J=7.3,3H),1.16(t,J=7.3,3H),1.49−1.63(m,2H),2.35−2.46(m,2H),3.03−3.22(m,6H),4.65−4.83(m,?H),5.08−5.25(m,?H),7.16−7.19(m,4H).C1521NOに対するHRMS計算値(実測値)231.1623(231.1614)。
【0090】
5−アミノ−2−(N−n−プロピル−N−プロピオニル)アミノインダン(29)
化合物28(0.70g、3.0mmol)を5−ニトロ−2−(N−n−プロピル−N−プロピオニル)アミノインダンに変換し、ひき続いて24から25への変換についての記載と同様にして、29に変換した。生成物を、シリカ上でのMPLC(最初の溶離液100%ヘキサン、最後の溶離液ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、29を淡い黄色のオイルとして得た(0.49g、66%)。H−NMR(CDCl、200MHz)0.83(t,J=7.3,3H),1.15(t,J=7.3,3H),1.48−1.65(m,2H),2.32−2.43(m,2H),2.93−3.01(m,4H),3.05−3.21(m,2H),3.61(br s,2H),4.60−4.77(m,?H),5.10−5.28(m,?H),6.50(d,J=7.6,1H),6.54(s,1H),6.96(d,J=7.6,1H);13C NMR(CDOD,200MHz)8.6,10.0,22.4,26.3,35.9,36.0,43.9,57.1,111.4,114.3,124.2,130.4,141.5,145.4,175.0.C1522Oに対するHRMS計算値(実測値)246.1732(246.1720).
【0091】
5−アミノ−2−(N,N−ジ−n−プロピルアミノ)インダン(30)
25から26への変換についての記載と同様にして、化合物29(0.43g、1.8mmol)を30に変換した(0.39g、96%)。H−NMR(CDCl,200MHz)0.88(t,J=7.3,6H),1.42−1.57(m,4H),2.47−2.55(m,4H),2.77−3.00(m,4H),3.55−3.67(m,1H),6.49(d,J=7.8,1H),6.54(s,1H),6.95(d,J=7.8,1H);13C NMR 11.7(2C),19.7(2C),35.4,36.5,53.2(2C),63.3,111.3,113.4,124.8,131.8,142.9,144.9.C1524に対するHRMS計算値(実測値)232.1939(232.1936).
【0092】
6−アミノ−2−(N,N−ジ−n−プロピルアミノ)−チアゾロ[4,5−f]インダン(22)および5−アミノ−2−(N,N−ジ−n−プロピルアミノ)−チアゾロ[4,5−e]インダン(31)
7から8への変換についての記載と同様にして、化合物30(0.35g、1.5mmol)を22および31の混合物に変換した。生成物をシリカ上でのMPLC(最初の溶離液ヘキサン:酢酸エチル=1:1、最後の溶離液酢酸エチル:エタノール=1:1)により分離し、これにより22を淡い黄色の固体として(0.18g、41%)、かつ31を淡い黄色の固体として(0.11g、25%)得た。
【0093】
22:H−NMR(CDOD,200MHz)0.94(t,J=7.3,6H),1.57−1.66(m,4H),2.70−2.78(m,4H),2.92−3.25(m,4H),3.65−3.88(m,1H),7.20(s,1H),7.37(s,1H);13C NMR 10.3(2C),17.8(2C),35.1,35.4,52.5(2C),63.3,113.1,116.0,129.1,134.0,138.4,150.8,168.2;IR(KBr,cm−1)2967,2632,1638;MS(EIPI)m/e289(M+).化合物を二塩酸塩に変換し、100%エタノールから再結晶させ、オフホワイトの固体を得た、mp:273−275℃(分解)。C1623S・2HCl・1/2HOに対する分析計算値(実測値):C:51.89(52.02),H:6.49(6.82),N:11.35(11.28)。
【0094】
31:H−NMR(CDOD,200MHz)0.89(t,J=7.3,6H),1.46−1.57(m,4H),2.49−2.57(m,4H),2.72−3.18(m,4H),3.52−3.78(m,1H),7.06(d,J=8.1,1H),7.18(d,J=8.1,1H);13C NMR 10.6(2C),18.7(2C),35.6,35.8,52.6(2C),62.9,115.7,121.4,126.0,133.4,134.7,150.8,167.5;IR(KBr,cm−1)2966,2717,2633,1637,1458;MS(EIPI)m/e289(M+).化合物を二塩酸塩に変換し、100%エタノールから再結晶させ、オフホワイトの固体を得た。mp:233−237℃(分解).C1623Sに対するHRMS計算値(実測値)289.1613(289.1619).
【0095】
【化15】
Figure 0004714341
【0096】
試薬:(a)塩化プロピオニル、NaHCO、HO、EtOAc;(b)THF中のBH、EtO、室温→還流;(c)塩化プロピオニル、EtN、CHCl;(d)HNO/HSO/HO、MeNO、0℃;(e)HCO NH 10%Pd/C、MeOH、50℃;(f)THF中のBH、EtO、室温→還流;(g)KSCN、Br、AcOH;(h)SiOカラムクロマトグラフィーによる異性体の分離。
【0097】
薬理学
本発明の化合物は、以下の方法のうちの1つまたは幾つかによって薬理学的に特徴づけることができる。このような方法の組合せは、本発明の化合物の親和力および固有有効性を評価するのに有用である。下記の方法は例示として供するものであって、発明の薬理学的範囲を制限することを意図するものではない。
【0098】
DA受容体結合
本発明の化合物は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)K−1細胞で発現される、たとえばヒトドーパミン(DA)D2L、D3もしくはD4.2受容体を用いた従来のインビトロ結合テストモデルにてアッセイされ得る。拮抗薬結合の研究では、当該化合物の親和力は、D2L、D3またはD4.2 DA受容体から[3H]−スピペロンを置換するそれらの能力によって測定される。アゴニスト結合の研究では、D2L DA受容体に対する親和力は、放射性リガンドとして、[3H]−N−0437(5−ヒドロキシ−2−(N−n−プロピル−N−(2−チエニルエチル)アミノ)テトラリン)または[3H]−NPA(N−プロピルノルアポモルヒネ)を用いて測定される。[3H]−NPAで得られる親和力のデータは、[3H]−N−0437で得られるものに似ている。
【0099】
固有活性(intrinsic activity)(インビトロ法)
本発明の化合物の固有有効性は、少なくとも2つの異なるインビトロでの機能性テストで測定することができる:i)有糸分裂誘発アッセイ(Lajinessら JPET,1993,267,1573−1581,ChioらMol.Pharmacol.1994,45,51−60)。[3H]−チミジンの取り込みは、ヒトDA D2またはD3受容体でトランスフェクトされたCHO−L6細胞内で測定される、ii)c−AMP法(Pugsleyら JPET,1995,274,898−911)。
【0100】
6−OH−DA損傷ラットにおける対側性ターニング(turning)
本発明の化合物は、6−OH−DAで一方側に損傷させたラット(UngerstedtおよびArbuthnott,Brain Res.1970,24,485−493)にて評価され得る。このモデルにおいて、神経毒6−OH−DAの脳内注射によって、黒質線条体のDA系の一方側(左または右)のDA神経を選択的にかつ完全に変性させる。これによって、損傷側においてシナプス後過敏が悪化する。DAアゴニストを全身投与すると、ラットは対側的に、すなわち無傷な側に向かってターンし始めるだろう。誘発されたターニング行動は、化合物のDA(D1および/またはD2)アゴニスト特性の判断の尺度となる。
【0101】
ラット線条における微量透析
歩行活動実験で記載されたようにして、重さ280〜320gの雄性ウイスターラット(Harlan,Zeist,The Netherlandsより)を用い飼育した。自由に動く動物でのオンライン脳微量透析(on line brain microdialysis)を、本質的には以前に記述されたようにして行った(Westerink,Trends in Anal.Chem.1992,11,176−182)。簡潔に言うと、ラットを抱水クロラール(choral hydrate)(400mg/kg 腹腔内)および10%リドカインを局所投与して麻酔をかけた。それからラットを定位枠(Kopf)内に載置した。頭蓋(scull)が水平位置に保持されるようにインシザー・バー(incisor bar)を所定の場所に配置した。頭蓋を露出させ、骨穴をあけた。3mmの長さの露出したチップを有するY型カニューレを実験に用いた。透析チューブ(内径:0.22mm;外径:0.31mm)を、ポリアクリロニトリル・メタリス・スルホネート(polyacrylonitrile methalys sulfonate)共重合体(AN 69,Hospal,Bologna,Italy)で調製した。PaxinosおよびWatsonの脳地図(1982)に従って、ブレグマに対して相対的に算出された座標:A+1、L3、D6に、透析膜を線条内に埋め込んだ。硬膜を鋭い針を用いて除去した。2本の固定ネジをすぐ近くの異なる骨板内に配置した。脳へ挿入する前に、透析プローブを、超純水、メタノール、超純水およびリンゲル溶液(1.2mM Ca2+)で連続的に灌流した。定位指導の下で透析プローブを骨穴の中に配置した。当該プローブを、ホスファチン歯科用セメント(Associated dental products LTD, Kemdent Works,Purdon,Swinden,Wiltshire SN 5 9HT)でこの位置に固定した。
【0102】
カニューレの埋め込み後17〜56時間で、意識のあるラットについて実験を行った。2 l/分(CMA/102微量透析ポンプ)で、リンゲル溶液(147mM NaCl、4mM KCl、1.2mM CaCl、1.1mM MgCl)で、線条を灌流した。当該実験後、ラットを犠牲にし、脳を取り出した。取り出した後、透析プローブの位置を確認するために切断するまで、脳を4%パラホルムアルデヒド溶液中に保持した。
【0103】
ドーパミン、DOPACおよび5−HIAAを、電気化学的な検出を用いて、HPLCにより定量化した。HPLCポンプ(LKB,Pharmacia)を、Ag/AgCl参照電極に対して625mVで作動するEC検出器(Antec,Leiden)と共に用いた。分析カラムは、Supelco Supelcosil LC−18カラム(15cm、4.6mm、3μm)であった。移動相は、4.1g/l 酢酸ナトリウム(Merck)、85mg/l オクタンスルホン酸(Aldrich)、50mg/l EDTA(Merck)、8.5% メタノール(Labscan)および超純水の混合物(氷酢酸にてpH=4.1)で構成された。
【0104】
統計学:ポスト−ホックテストDunnett法でのランクにおけるフリードマンの繰り返し測定分散分析を用いて、微量透析データを分析した。
【0105】
ラット線条中のインビボでのDA代謝回転(turnover)における22の効果を微量透析法により評価した。
【0106】
ラットにおけるD−アンフェタミン誘発過剰運動性の阻害
基本的には、Arnt,J.(Eur.J.Pharmacol.1995,283,55−62)により記述されたようにして、過剰運動性テストを実施した。重さ200〜250gの雄性ウイスターラット(Harlan,Zeist,The Netherlands)を用いた。実験まで、ラットは自由摂取可能な食物および水とともに、午前7.00の点灯および午後19.00の消灯で群で飼育した。歩行活動は、AUTOMEX II活動モニター(Columbus Instruments,Columbus,Ohio,USA)を用いて測定した。0.5mg/kgまたは2mg/kgのD−アンフェタミン(Sigma,St.Louis,MO,USA)のいずれか一方を投与する15分前に、実験用薬物を1mL/kgの容量で皮下投与した。薬物は生理食塩水に溶解した。0.5mg/kgのD−アンフェタミンを投与後、ラットを活動モニター上に載置されたプレキシガラスケージ内に置き、5分間の待機期間後、測定を始めた。15分間隔で、60分間活動を記録した。
【0107】
【表1】
Figure 0004714341
【0108】
一方側を損傷させたマーモセットにおける対側性ローテーション(rotation)動物
各々270〜450gの体重の6匹の通常のマーモセット(Callitrix Jacchus、3匹の雌および3匹の雄)を研究に用いた。動物は全て、2匹のペアで、12時間昼夜サイクル(午前6時から午後6時まで点灯)で、温度が制御され(25±1℃)、かつ湿度(相対50%)が制御された環境で飼育した。マーモセットは、朝にパンと共に補強牛乳を、午後に新鮮な果物を与えられた。サルはいつでも自由に水を摂取することができた。
【0109】
この研究は、ウプサラ大学の動物倫理委員会より是認された。
【0110】
6−OHDA損傷
動物を、ケタミン80mg/kg(Ketalar(登録商標),50mg/ml,Parke−Davis)およびキシラジン4.5mg/kg(Rompur(登録商標) vet.20mg/ml Bayer AG)麻酔下、Kopf定位固定装置内に置いた。麻酔の導入に先立って、動物をデシプラミン(25mg/kg 筋肉内)で前処置した。手術の間中、無菌状態を維持した。アスコルビン酸(Research Biochemicals Inc.,Natick,MA)と一緒に、6−OHDA HBrを4mg/mlの濃度となるように生理食塩水に溶解し、Annetらによって報告された方法(1992)に従って、黒質線条体の束の5箇所に脳内注射した。脳の座標は、Stephanらの神経地図から以下の通りであった(1980):前側(anterior)−後側(posterior)(AP)+6.5,内側(medial)−外側(lateral)(ML)−1.2,背側(dorsal)−腹側(ventral)(DV)+7.0.DV+6.0,ML−2.2,DV+7.5,DV+6.5,ML−3.2,DV+7.5。毒素は、脳の右側に、最も内側の部位に3μl注射した以外は全ての部位に2μl注射した。動物は手術からすぐに回復した。
【0111】
実験は、脳内注射から少なくとも16ヶ月たってから始めた。実験開始2週間前に、アポモルヒネに対する反応性について動物をテストした。アポモルヒネHCL(アポモルヒニ ヒドロクロリドウム 1/2 AQ,Apoteksbolaget)を、0.15mg/mlの濃度で滅菌水に溶解した。動物を、ステンレス鋼格子扉(46.6×62cm)付きのアルミニウム観察ケージ(46.5×46.5×62cm)内に個々に入れ、0.2mg/kgの用量の皮下アポモルヒネを皮下注射後、60分間観察した。アポモルヒネに反応して対側性ローテーションを示している動物のみを次のテストに使用した。
【0112】
薬物
サルは、この実験に先立つ他の薬物でのプロトコルに参加したものであったが、本プロトコルの開始前の少なくとも1ヶ月間は、薬物なしの状態に維持した。当該研究に使用した全ての薬物溶液は実験の日に調製し、各週毎に、各サルについて1実験のみを行った。
【0113】
ドーパミン[様]作用(Dopaminomimetics):アポモルヒネHCL(アポモルヒニ ヒドロクロリドウム 1/2 AQ,Apoteksbolaget)を0.2mg/kgの濃度で滅菌水中に溶解し、実験のために頚部に皮下投与した。
【0114】
化合物22を、3種類の異なる用量(0.3、1.0および3.0mg/kg)で各サルの頚部に皮下投与した。化合物22は実験の日に0.9%生理食塩水で調製した。化合物22をアポモルヒネと一緒にまたは単独で頚部に皮下投与した。
【0115】
行動評価(ターニング行動)
行動評価は、別個の観察ケージ内で全て行った。これは62×46.5×46.5cmの大きさであり、前方にステンレス鋼格子を備えていた。それぞれの薬物投与後、60分間、1分毎に目視で調査することにより、同側性および対側性のターンをカウントした。点数をつけるために、完全なターンのみをカウントした。最初の10分間は、薬物の投与および観察前のケージに慣らす機会に用いた。
【0116】
統計分析
繰り返し測定をし、一元配置分散分析(ANOVA)を用いてデータを分析した。得られるFの値がp<0.05と関連する場合、対応t−testを用いて群を比較した。有意差の許容レベルはp<0.05であった。
【0117】
表1 0.2mg/kgのアポモルヒネでの前処置あり、またなしで、化合物22により誘発された対側性ローテーション。化合物22の投与量は、括弧内のmg/kgで示される。)
【0118】
【表2】
Figure 0004714341
【0119】
一方側を損傷させたマーモセットにおける同側性ローテーション
ある程度の同側性ターニングを誘発するために、6−OH−DAで損傷させたマーモセットを適当な用量の(+)−アンフェタミンで前処置してもよい。この効果は、本発明の幾つかの化合物に左右されるかもしれない。概念としては、損傷されていない側のインタクトなDAニューロンが、該用量の投与された(+)−アンフェタミンの投与によるチャレンジによりDAを放出するであろうという考えに基づいている。放出されたDAは、これらの神経系の正常な感受性を有するシナプス後DA受容体に到達し、同側性ターニング行動を誘発するであろう。損傷させた側のDA受容体は損傷されていない側のDA受容体よりもかなり感受性が高いので、同側性ターニング行動は(完全アゴニストでるアポモルヒネのような)DAアゴニストにより誘発された対側性ローテーションよりもその程度は低いと思われる。手動での計測を適用して、当該同側性ターニング行動を定量する。
【0120】
MPTPで処置されたアカゲザル:パーキンソン病モデル
神経毒1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(MPTP)(Langstonら、Science 219,979(1983))の発見は、パーキンソン病の動物モデルを提供した。ヒトおよびサルにてMPTPによって引き起こされる不可逆神経学的症候群は、その臨床的、病理学的、生化学的および薬理学的特徴において、特発性のパーキンソン病にかなり似ている(Markeyら、Nature 311,464(1984))。この説得性の高い類似性の理由は、パーキンソン病で自然に起きる変性過程によっても破壊される脳の黒質中のドーパミン作用性神経細胞の小群を、MPTPが選択的に破壊するという事実にある。特発性のパーキンソン病の原因がMPTPまたは生体内で形成される類似化合物にある(Snyder,S.H.,Nature 311,514(1984))というような話すらある。恐らく、MPTPの特異的な代謝のせいで、MPTP−パーキンソン臨床像(picture)の臨床的模写は、今までサルおよびヒトでしか作られていない。それ故に、アカゲザルで作られたMPTPモデルは、抗パーキンソン病薬の活性をテストするのに非常に適している。本発明の化合物の幾つかは、抗パーキンソン効果を有する可能性がある。
【0121】
MPTPで処置されたマーモセット:パーキンソン病モデル
他のこのようなモデルは、通常の雄性マーモセットによって代表される(Ekesboら Neuroreport 1997,8,2567−2570)。通常の雄性マーモセット(実験時の体重350−385g)を、温度(26±1℃)および湿度(相対50%)を制御した環境ならびに12:12時間の明/暗サイクル(6.00から18.00まで点灯)で同じケージ内にて飼育する。サルは、自由に水と新鮮なオレンジジュースを摂取することができ、1日に1回パンと一緒に粥を与える。全ての動物に、毎日1回注射して、MPTP×HCl(0.9%生理食塩水に溶解して2.0mg/kg/日を皮下投与)を5日間与える。3日連続でMPTPで処置した後、体液を回復させるために2日の休みを動物に与えた。MPTP処置の第5日目の後、運動不能、運動緩徐および硬直とともに激しいPD様症候群が発症する。運動性機能障害の度合いを、以降のアイテム:機敏さ;刺激に対する反応;動きの抑制;注意と目の動き;姿勢;バランス;(自動)運動性;発声および振戦を含めた、視覚による障害採点システムで採点する。各動物に対する障害の採点を、各サルに対して毎朝評価する。
【0122】
MPTPで処置されたマーモセット:L−DOPA/カルビドパ誘発運動異常
MPTP×HClを最後に注射した次の日から、レボドパ/カルビドパ(15/7.5mg/kg、毎日2回)を開始し、研究を通して続ける。レボドパ溶液を、レボドパ/カルビドパの濃度が1.6/0.8mg/mlとなるように5%グルコースを含む生理食塩水で新たに調製し、腹腔内投与する。レボドパを注射した後、パーキンソニズムの特徴の反転が全ての動物に5〜10分間見られる。姿勢の正常化に続いて、機動性の顕著な増加および発声の増加が見られる。全ての動物が異常に落ち着きがなく思われ、動くことに駆り立てられるように見える。天井を逆さになってよじ登るのとともに、ケージ内で、壁の4面全てを垂直にも水平にも登ることが顕著になり、ケージの格子および壁での典型的なタッピングまたはタッチングを伴うことが多い。
【0123】
最大用量での運動異常行動は、レボドパ処置8〜10日後にテスト動物に現れ、徐々により重篤になり、それ以降の日々では全身化する。レボドパの開始後2週間で、各動物は高い再現性のある特異的なパターンの運動異常を示す。これらの運動異常行動は、抗パーキンソニズム効果の誘導後すぐにはっきり現れ、双方の手を伸ばす、手を振るおよび指をはじく(distal flicking)といった動きを伴った激しい腕の運動異常からなる。後肢の舞踏病(hindlimb chorea)および片側舞踏病的なバリズム(hemichoretic ballism)が時々見られる。ジストニックな動きは少ないが、存在する場合には、レボドパの投与の前、間および後で起こる。ジストニーは、通常、持続した頸後屈が伴った頚部ジストニーの形態で存在する。運動異常および運動性機能不全の程度は、現場での目視による調査と、各動物について、またテストした各薬物および各用量についての、引き続いて行われるビデオテープでの調査により評価される。運動異常の存在は、特に設計された運動異常採点システムを用いて採点される。
【0124】
全ての評定は、訓練した観察者によって行われる。
【0125】
薬物乱用に対する効果可能性のテストのためのモデル
最近、多くの研究では、前脳基底核の大脳辺縁系内でのドーパミン伝達とエタノールとの相互作用がエタノール強化に関して特に機能的に重要であるかもしれないと指摘されている。特に、電気生理学的な研究では、ラットにおけるエタノールの全身投与が、側坐核に突き出ている腹側区分領域(ventral segmental area)(VTA)のドーパミン含有細胞の放出(firing)を選択的に刺激することが示された(Pulvirenti L,Koob GF,1994,ドーパミンアゴニスト、部分アゴニストおよび精神刺激薬の添加,Trends Pharmacol.Sci.15,374−379)。Bonoらは、ドーパミン部分アゴニストの急激な投与および緩慢な投与の両方がエタノールの摂取を著しく減少させることを見出した(Bono G,Balducci C,Richelmi P,Koob GF,Pulvirenti L,1996,ドーパミン受容体部分アゴニストはラットにおけるエタノールの摂取を減少させる Eur.J.Pharmacol 296,233−238)。ドーパミン受容体部分アゴニストが、ラットにおけるエタノールの強化特性を減少させることが示唆されているが、それはコカインで以前観察されたのと類似した効果である。PulvirentiおよびKoopの研究(Bono G,Balducci C,Richelmi P,Koob GF,Pulvirenti L,1996,ドーパミン受容体部分アゴニストはラットにおけるエタノールの摂取を減少させる Eur.J.Pharmacol 296,233−238)で用いられた部分アゴニストは、高い親和性でドーパミン受容体と結合するが、固有活性は低い。機能上重要なことは、これらの化合物が高いドーパミン作用性の雰囲気下で拮抗薬のように作用することである。脱神経後または神経伝達物質の機能消耗の間のようなドーパミン作用性が低い雰囲気においては、受容体部分アゴニストはアゴニスト的な特性を示す。本発明の化合物は、薬物乱用の抑制の薬理学的なモデルにおいて効果を示し得(下記を参照)、このような症状用の臨床薬になる可能性があるかもしれない。
【0126】
材料および方法
訓練を始めたばかりの重さ100〜120gの雄性アルビノウイスターラット(Charles River)を、個々に飼育し、正常な12時間明−暗サイクル(午前7:00から午後7:00まで点灯)を体験させる。毎日2時間エタノールを体験させる間に水が飲みたくなるようにするため、初めの3日間だけ(22時間/日)はラットに水を与えない。その後、続く訓練およびテストの期間を通して、食物および水は任意に摂取することできる。全ての訓練およびテストはホームケージ内で実施する。Samsonによって以前に記述され(1986)、Rassnickらによって改変された(1992)、変形スクロースフェーディング技術(variant of the sucrose fading technique)を用いて、動物がエタノールを飲むように訓練する。本研究では、エタノール溶液の嗜好性を高めるように、かつエタノールの嫌悪を引き起こす味を抑えるようにサッカリンをエタノール溶液に添加する。まず、ラットが水または0.2%(w/v)サッカリン強化剤を含む2本のボトルのいずれか一方から飲むように、毎日120分のセッションで3日間訓練する。その後、エタノールの側を毎日交替させながら、水が入っている一つのボトルと0.2%(w/v)サッカリン+エタノールが入っているもう一つのボトルとを自由に選択できる状況を毎日120分ラットに体験させる。訓練期間中、第4日目〜第10日目に、ラットは水または5%(w/y)+0.2%(w/v)サッカリンが入っている2本のボトルのいずれか一方から飲むように訓練する。訓練期間中、第10日目〜第12日目に、ラットは水または5%(w/v)エタノールが入っている2本のボトルを飲める状態におかれる。その後、エタノールの濃度を8%に増やし、3日間はエタノール−サッカリン溶液が、そして1日はサッカリンなしの8%エタノールが飲める状態にする。それから、サッカリンの存在下に10%エタノールを導入し、この濃度に反応する訓練を3日間実施する。それから、サッカリンの濃度を徐々に低くし、水または食物がなく、かつエタノール溶液中に甘味料がない状態で、10%エタノールまたは水の自由選択状況に動物を毎日おく。全訓練期間は、一般に20〜30日を要する。訓練の終わりに、安定した基準摂取量に到達し、これは3日連続して摂取量が±20%となると定義されている。全ての訓練およびテストのセッションは、午前9:00と午後12:00との間に実施する毎日の120分のセッションから構成される。エタノール溶液は、100%エチルアルコールから調製され、5、8および10%(w/v)の濃度となるように水道水で希釈される。
【0127】
ラジカル捕捉特性
本発明の化合物は、(非酵素的な)脂質過酸化アッセイで研究することができる、ラジカル捕捉/抗酸化剤特性を有し得る。このアッセイにおいて、ラット肝臓のミクロソームを調製するためにFe2+およびアスコルビン酸塩を添加することによって、フェントン反応によるラジカル形成が引き起こされる。これらのラジカルは、ラジカル捕捉剤によって阻害され得る脂質過酸化と呼ばれるプロセスを開始する(HaenenおよびBast,FEBS Lett.1983,159,24−28)。

Claims (16)

  1. 一般式1
    Figure 0004714341
    (式中、RおよびRは同一または異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数1〜7のハロアルキル基、炭素数3〜7の(アルキル)シクロアルキル基、炭素数3〜6のアルケニル基、炭素数3〜6のアルキニル基およびアルキル部の炭素数が1〜3であるアリールアルキルからなる群から選択され、該アリール環は、フェニル、1−および2−ナフチル、2−、3−および4−ピリジル、2−および3−チエニル、2−および3−フラノイル、2−および4−イミダゾリル、および1−イミダゾリン−2−オンからなる群から選択され、かつ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはスルホニオルオキシ基で置換されていてもよく;nおよびmは1または2である)
    を有する、2−アミノチアゾール縮合2−アミノインダンまたは2−アミノテトラリン、あるいはその鏡像異性体または酸付加塩。
  2. 一般式1a
    Figure 0004714341
    (式中、RおよびRは請求項1と同義である)
    を有する請求項1に記載の2−アミノチアゾール縮合2−アミノインダンあるいはその酸付加塩。
  3. がn−プロピルであり、かつRがH、(C−C)アルキルまたはハロ(C−C)アルキルである請求項2に記載の2−アミノチアゾール縮合2−アミノインダンあるいはその鏡像異性体または酸付加塩。
  4. がn−プロピルであり、かつRがアリール−エチルである請求項2に記載の2−アミノチアゾール縮合2−アミノインダンあるいはその鏡像異性体または酸付加塩。
  5. 一般式1b
    Figure 0004714341
    を有する請求項1に記載の2−アミノチアゾール縮合2−アミノテトラリン。
  6. 一般式1c
    Figure 0004714341
    (式中、RおよびRは請求項1と同義である)
    を有する請求項1に記載の2−アミノチアゾール縮合2−アミノテトラリンあるいはその酸付加塩。
  7. がn−プロピルであり、かつRがH、(C−C)アルキルまたはハロ(C−C)アルキルである請求項5または6に記載の2−アミノチアゾール縮合2−アミノテトラリンあるいはその鏡像異性体または酸付加塩。
  8. がn−プロピルであり、かつRがアリール−エチルである請求項5または6に記載の2−アミノチアゾール縮合2−アミノテトラリンあるいはその鏡像異性体または酸付加塩。
  9. 塩が、無機酸または有機酸との生理学的に許容され得る酸付加塩である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の塩。
  10. 活性成分として請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその生理学的に許容され得る酸付加塩を、任意で、1またはそれ以上の不活性な担体および/または希釈剤と共に含有してなる医薬組成物。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその生理学的に許容され得る酸付加塩を含有するドーパミンが引き起こす中枢神経系疾患の治療剤。
  12. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその生理学的に許容され得る酸付加塩を含有する精神分裂病の治療剤。
  13. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその生理学的に許容され得る酸付加塩を含有するパーキンソン病またはパーキンソニズムの治療剤。
  14. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその生理学的に許容され得る酸付加塩を含有する薬物乱用の治療剤。
  15. 薬物乱用がアルコールおよび/またはコカイン乱用である請求項14に記載の剤。
  16. 非化学的方法により、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその生理学的に許容され得る酸付加塩を、1またはそれ以上の不活性な担体および/または希釈剤に組み入れることを特徴とする医薬組成物の調製方法。
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