JP4714325B2 - クロロトリフルオロエチレンのパーハロゲン化熱可塑性(共)重合体 - Google Patents

クロロトリフルオロエチレンのパーハロゲン化熱可塑性(共)重合体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、改良された機械的特性を有する熱可塑性のパーハロゲン化重合体に関する。
より詳細には、本発明は、改良された機械的特性を有する熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体、特に破断応力が低温および高温でCTFE単独重合体(PCTFE)と比較したときに改良されている熱可塑性CTFE共重合体に関する。
本発明の重合体は、上述した特徴を有するパイプ、シート、フィルムおよび物品を得るために使用される。
【0002】
【従来の技術】
従来、PCTFEは、気体や蒸気、とりわけ酸素、窒素および水蒸気に対する良好な不透過性とともに非常に優れた耐薬品性を有するフッ素化樹脂であることが知られていた。しかし、PCTFEは典型的な脆性材料の機械的特性、すなわち、弾性率と降伏応力の値が高く、室温および高温における破断応力および破断歪の値が低いという特性を有する。
公知のように、高分子量を有するPCTFE重合体は、低い溶融樹脂粘度を有する重合体よりも良好な機械的特性を示す。しかし、非常に高い粘度を有するPCTFEを使用することは、パイプ、シート、フィルムおよび各種成形品を得るためのフッ素化熱可塑性加工工程においては困難である。
【0003】
USP 5,145,925号公報には、0.01〜1モル%のパーフルオロアルキルビニルエーテル、好ましくはパーフルオロプロピルビニルエーテル(FPVE)を含むCTFE共重合体が記載されている。例証されたFPVE/CTFE共重合体は、コモノマー共重合比が低い(0.05モル%)ものであっても高い(1.1モル%)ものであっても、単独重合体よりも破断応力が低いことを示した。
【0004】
本出願人によるUSP 5,498,682号公報には、テトラフルオロエチレン(TFE)とフルオロジオキソール類、特に、2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシー1,3−ジオキソール(TTD)との共重合体について記載されている。本出願人によるEP 720,992号公報には、TFEとフルオロジオキソールまたはFPVEとの共重合体が記載されている。この特許の表1および2には、TFE/TTD共重合体の低温および高温機械的特性(破断応力)が、TFE/FPVE共重合体のそれと同等であるか、それより低いことが記載されている。
上記の先行技術文献には、有機媒体もしくは水性媒体の存在下にラジカル開始剤を用いてフッ素化オレフィンを重合して重合体を得る方法が開示されているが、最近ではフッ素を含むオレフィンモノマーの重合法として、可視光−紫外光の照射下にラジカル光重合開始剤を用いる方法も開発されている。例えば、本出願人が出願したEP650,982号(特開平7−188337号に対応)公報およびEP695,766号(特開平8−59717号に対応)公報には、フッ素化オレフィンモノマーの重合に好適な光の波長は220−600nmであると記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のごとく、パイプ、シート、フィルムなどの製造において、PCTFE固有の特性(耐薬品性と不透過性)に加えて、良好な室温および高温機械的特性、ひいては良好な非脆性を有する熱可塑性PCTFEが望まれていた。すなわち、単独重合体固有の特性と比較して、とりわけ破断応力の向上と、許容できる範囲の変形と、実質的に降伏応力に影響しないという特性を示すPCTFEが望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者らは、意外なことに、以下に記載する特定の単量体を供給することによって、単独重合体よりもさらに高い破断応力で特徴づけられる機械的特性を有し、室温および高温において非脆性である熱可塑性CTFE共重合体が得られることを発見した。
すなわち、本発明は、以下の(a)と(b)とを含む熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体を提供することを目的とする。
(a)は、0.15〜4モル%の下記一般式(I)で表される1以上のフルオロジオキソール単位である。
【0007】
【化3】
Figure 0004714325
【0008】
(式中、X1とX2とは、互いに同一であっても異なっていてもよく、−Fまたは−CF3であり;Zは−F、−Hおよび−Clからなる群から選ばれ;YはORfであり、ORfは炭素数1〜5のパーフルオロアルキルであるか、またはY=Zである)。
また、(b)は、99.85〜96モル%のCTFE単位である。
【0009】
本発明はまた、有機溶媒若しくは水中の懸濁重合法または水性乳化重合法にて、適当なラジカル重合開始剤の存在下に、−20℃〜150℃、圧力1.5〜80バールで、相当する単量体を共重合させることにより共重合体を製造する、上記の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン共重合体の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
式(I)で表される好適な化合物としては、X1、X2およびZは−Fであり、YはORfであり、Rfは−CF3、−C25または−C37から選ばれる。
式(I)で表されるフルオロジオキソールでは、X1、X2およびZは−Fであり、YはORfであり、Rfは−CF3、すなわち、このフルオロジオキソールは、2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシー1,3−ジオキソール(以下、TTDということがある。)であることがさらに好ましい。
【0011】
好適なフルオロジオキソールは、本出願人によるUSP 5,498,682号公報に記載されており、この公報は本明細書の記載の一部として引用する。
本発明の共重合体は、熱可塑性特性が維持され、かつ上記の機械的特性に問題が生じないのであれば、所望により1以上のパーハロゲン化単量体を含み、好ましくは少なくとも3個の炭素原子を有する単量体を含む。任意の単量体の総量は、通常、0.01〜4モル%、好ましくはCFTE以外の単量体の合計が0.15〜4モル%である。
【0012】
任意の単量体としては、例えば、パーフルオロメチルビニルエーテル、パーフルオロエチルビニルエーテル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、ヘキサフルオロプロペン(HFP)などのパーフルオロアルキルビニルエーテルを挙げることができる。
本発明の共重合体は、ASTM D 1238−88に従い、265℃、負荷10kgで測定したメルトフローインデックス(MFI)測定値によって定義される粘度が、0.1g/10分よりも小さくない値を有する熱可塑性CTFE共重合体である。
【0013】
本発明の共重合体は、対応する単量体を、有機溶媒中もしくは水中の懸濁重合法、または水性乳化重合法にて、適当なラジカル重合開始剤の存在下に、通常−20〜150℃、好ましくは0℃〜100℃、さらに好ましくは10〜60℃の温度範囲で重合させるという公知の方法に従って製造することができる。反応圧は、通常、1.5〜80バール、好ましくは3〜37バール、さらに好ましくは4〜26バールである。
重合開始剤としては、重合系中において活性なラジカルを発生させることができる化合物であればいかなる化合物であっても使用することができる。とりわけ、好ましい重合開始剤は、下記の(i)〜(iii)の中から選ばれる。
【0014】
(i)式(Rf−CO−O)2で表されるビス−アシル過酸化物
(式中、RfはC1〜C10の(パー)ハロアルキル基(例えば、EP 185,242号公報およびUSP 4,513,129号公報を参照されたい)、またはパーフルオロポリオキシアルキレン基(例えば、EP 186,215号公報およびUSP 5,021,516号公報を参照されたい)であり;それらの中でも、ビストリクロロアセチル過酸化物およびビスジクロロフルオロアセチル過酸化物(USP 5,569,728号公報を参照されたい)が、特に好ましい。)
【0015】
(ii)一価のカチオン性過硫酸または過リン酸などの水に可溶な無機の過酸化物;過硫酸ナトリウムおよび過硫酸カリウムが特に好ましい;
(iii)過硫酸カリウム/亜硫酸ナトリウム、t−ブチルヒドロ過酸化物(terbutylhydroperoxide)/アルカリ金属のメタ重亜硫酸(alkaline metal metabisulphite、USP 5,453,477号公報を参照されたい)などの有機レドックス系または無機レドックス系。
懸濁重合の場合には、反応媒体は、有機相で構成されるが、反応中に生じる熱の発散を助けるために、しばしば水を加える。有機相は、溶媒を加えることなく単量体それ自身で構成されるか、または適当な有機溶媒に溶解した単量体によって構成される。
【0016】
有機溶媒としては、CCl22(CFC−12)、CCl3F(CFC−11)、CCl2FCClF2(CFC−113)、CClF2CClF2(CFC−114)などのクロロフルオロカーボンが、通常、使用される。または、炭素、フッ素、水素のみを含むオゾン親和性の溶媒、およびUSP 5,182,342号公報に記載された、所望により酸素を含むオゾン親和性の溶媒を使用することができる。とりわけ、−CF2H、−CF2CF2H、−CF(CF3)H型のうちの少なくとも1つ、好ましくは2つの水素化末端基を有するフルオロポリエーテルを使用することができる。
【0017】
ラジカル重合開始剤の量は、フッ素化単量体の共重合のために標準的に使用される量であり、通常、(共)重合された単量体の総量に対して0.003〜10重量%である。
乳化重合の場合には、反応は適当な界面活性剤の存在下で行う。例えば、USP 4,360,652号公報およびUSP 4,025,709号公報に記載された界面活性剤を参照されたい。フッ素化された界面活性剤は、通常、下記の式で表される化合物の中から選ばれる:
【0018】
【化4】
Figure 0004714325
【0019】
(式中、Rf はC5〜C14の(パー)フルオロアルキル鎖または(パー)フルオロポリオキシアルキレン鎖であり、X-は−COO-または−SO3 -であり、M+は、H+またはアルカリ金属イオンから選ばれる。)
これらのうち、1以上のカルボキシル基を末端に有する(パー)フルオロポリオキシアルキレン;式Rf ’’−C24SO3Hで表されるスルホン酸塩(式中、Rf ’’はC4〜C10のパーフルオロアルキル基(USP 4,025,709号公報を参照されたい))などを、通常使用することができる。
【0020】
好ましい界面活性剤は、ナトリウムまたはカリウムの無機重合開始剤、好ましくはカリウムの無機重合開始剤と組合せたときに、変色しない重合体を製造することができる、M+がNa+およびK+、好ましくはK+である界面活性剤である。
本発明のフッ素化重合体の分子量の制御は、重合中にラジカル重合開始剤を適切な用量とし、合成温度を選択することによって行うことができる。高分子量を有する本発明の重合体を得るためには、重合開始剤から生ずるフリーラジカルの濃度を下げて重合温度を低くする(10℃〜30℃)ことが好ましい;逆に、低分子量の重合体を得るためには、重合開始剤から生ずるフリーラジカルの濃度を上げて重合温度を高くする(60℃〜80℃)ことが好ましい。
【0021】
連鎖移動剤を使用する場合には、例えば、クロロホルムまたはHCFC 123などのハロゲン化炭化水素、およびエタンまたはメタンを使用することができる。連鎖移動剤は、反応容器中に反応の開始時に供給してもよく、または重合中に連続的にもしくは何度かに分けて供給してもよい。連鎖移動剤の量は、反応温度および目的とする分子量に応じて種々の範囲とすることができる。通常、反応容器中に供給された単量体の総量に対して0.001〜5重量%、好ましくは0.05〜1重量%の範囲である。
【0022】
本発明はまた、パーフルオロポリオキシエチレン分散体、乳化物または微細乳化物の存在下に、USP 4,789,717号公報およびUSP 4,864,006号公報に従って有利に行うことができる製造方法を提供することを目的とする。または、USP 5,498,680に従い、水素化末端基および/または水素化繰返し単位を有するフルオロポリオキシアルキレンの微細乳化物の存在下に行うことができる。重合は、可視光線−紫外線照射の下、有機溶媒中もしくは水中の懸濁物中、乳化物/微細乳化物中のいずれかの中で、本出願の出願人によるEP 650,982号公報およびEP695,766号公報に従ってラジカル光重合開始剤を用いて行うことができる。これらの公報は、本明細書の記載の一部として引用する。
【0023】
重合温度および室温において熱的に安定な光重合開始剤が好ましい。過硫酸カリウムまたは過硫酸ナトリウムがさらに好ましい。
本発明の好ましい製造方法は、界面活性剤がナトリウム塩またはカリウム塩、好ましくはカリウム塩であり、ナトリウムまたはカリウムの無機の重合開始剤、好ましくは過硫酸カリウムの存在下に、(パー)フルオロポリオキシアルキレンの微細乳化物中で行うものである。
【0024】
第二融点(T2f)および結晶化温度(Txx)は、示差走査熱分析(DSC)によって決定した。
単量体の組成は19F−NMRで決定した。
ASTM D 1708による圧縮成形試験片の機械的特性を表1に示した。
変色は265℃でのMFI装置中の溶融樹脂の滞留時間20分、40分および60分で得られたストランドの観察によって決定した。変色していない重合体は白色または無色透明である。変色した重合体は、通常、黄色がかっているかまたは茶色である。当業者は、白色インデックスおよび/または黄色インデックスを用いることによって変色の度合いを測定することができる。
【0025】
【実施例】
以下に、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
400rpmで回転する攪拌機を備えた2LのAISI 316オートクレーブの側壁に石英の窓を設け、HanauTMのTQ−150型UV灯をその窓の位置に置いた。これは、240〜600nmの範囲で照射が可能な高圧水銀灯であり、240〜330nmの範囲での照射には13.2ワットの電力を要する。
オートクレーブ内の気体を排気し、下記のものを順に導入した。
−1200gの脱イオン水
−14gの微細乳化物;この乳化物は、下記式で表される20重量%のGaldenTM D02と;
【0026】
【化5】
Figure 0004714325
【0027】
(式中、m/n=20であり、平均分子量は450である)
40重量%の下記式で表される界面活性剤、および残部がH2Oで構成されている。
【0028】
【化6】
Figure 0004714325
【0029】
(式中、m1/n1=82.7であり、平均分子量は527である。)
−200gの脱イオン水に溶解した3.0gの過硫酸カリウム。
次いで、オートクレーブ中に、10gのTTDと300gのCTFEを1〜5℃の温度で導入した。オートクレーブを反応温度である20℃に加熱した。次いで、UV灯のスイッチを入れた。反応12時間後にスイッチを切り、オートクレーブ内の気体を排気して室温でラテックスを取出した。
オートクレーブから取出したラテックスは、水1Lあたり167gの濃度を有しており、極低温で凝固させた。ついで、重合体を分離し、150℃で約16時間乾燥した。
得られた重合体の特性と、室温と高温とにおける機械的特性とを表1に示した。
【0030】
【表1】
Figure 0004714325
【0031】
実施例2
5gのTTDをオートクレーブ中に供給した点を除いて、実施例1の操作を繰り返した。
反応6時間後、水1Lあたり190gの濃度を有するラテックスが得られた。
得られた重合体の特性を室温と高温とにおける機械的特性とともに表1に示した。
【0032】
実施例3
39.5gのTTDをオートクレーブ中に供給した点を除いて、実施例1の操作を繰り返した。
反応10.5時間後、水1Lあたり、127gの濃度を有するラテックスが得られた。
得られた重合体の特性を室温と高温とにおける機械的特性とともに表1に示した。
【0033】
実施例4
実施例1と同じオートクレーブ内の気体を排気し、下記のものを順に導入した。
−1200gの脱イオン水;
−14gの微細乳化物;この乳化物は、20重量%の下記式で表されるGaldenTM D02と;
【0034】
【化7】
Figure 0004714325
【0035】
(式中、m/n=20であり、平均分子量は450である)
40重量%の下記式で表される界面活性剤、および残部がH2Oで構成されている。
【0036】
【化8】
Figure 0004714325
【0037】
(式中、m1/n1=82.7であり、平均分子量は527である。)
−200gの脱イオン水に溶解した3.0gの過硫酸カリウム。
次いで、オートクレーブ中に、10gのTTDと300gのCTFEを1〜5℃の温度で導入した。オートクレーブを反応温度である50℃に加熱した。反応8.5時間後に、オートクレーブ内の気体を排気して室温でラテックスを取出した。
オートクレーブから取出したラテックスは、水1Lあたり216gの濃度を有しており、極低温で凝固させた。ついで、重合体を分離し、150℃で約16時間乾燥した。
得られた重合体の特徴と、室温と高温とにおける機械的特性を表1に示した。
MFI装置中、滞留時間60分で得られたストランドの変色は見られなかった。
【0038】
実施例5(比較例)
TTDをオートクレーブ中に供給した点を除いて、実施例1の操作を繰り返した。
反応8時間後、水1Lあたり207gの濃度を有するラテックスが得られた。
得られた重合体の特徴と、室温と高温とにおける機械的特性を表1に示した。
【0039】
実施例6(比較例)
450rpmで回転する攪拌機とバッフルとを備えた18Lのエナメル引きしたオートクレーブ中に、5Lの脱イオン水と8kgのクロロトリフルオロエチレン(CTFE)とを導入した。次いで、オートクレーブを、初期圧力6絶対バールに対応する反応温度、20℃に加熱した。オートクレーブ中にて、トリクロロアセチル過酸化物(TCAP)をCFC−113溶液(0.11g TCAP/ml、−17℃に維持した)として、6ml/hの供給速度で重合中(9時間)、連続的に加えた。
オートクレーブから取出された生成物は、120℃で約16時間乾燥した。乾燥重合体の量は550gであった。
得られた重合体の特徴を室温と高温とにおける機械的特性とともに表1に示した。
【0040】
実施例7(比較例)
オートクレーブ中にて、トリクロロアセチル過酸化物(TCAP)をCFC−113溶液(0.09g TCAP/ml、−17℃に維持した)として、重合中(9時間)に供給速度22ml/hで連続的に供給した点を除いて、実施例6の操作を繰り返した。
オートクレーブから取出された生成物を120℃で約16時間乾燥した。得られた重合体の量は940gであった。
得られた重合体の特徴を室温と高温とにおける機械的特性とともに表1に示した。
【0041】
実施例8(比較例)
オートクレーブ中にて、トリクロロアセチル過酸化物(TCAP)をCFC−113溶液(0.09g TCAP/ml、−17℃に維持した)として、重合中(9時間)、供給速度32ml/hで連続的に供給した点を除いて、実施例6の操作を繰り返した。
オートクレーブから取出された生成物を120℃で約16時間乾燥した。得られた重合体の量は1301gであった。
得られた重合体の特徴を室温と高温とにおける機械的特性とともに表1に示した。
【0042】
本発明の共重合体と従来のものとの比較は、同じMFI値で行わなければならない。実際に、表1では、CTFE単独重合体(比較例5〜8)の機械的特性がMFIの増加につれて驚くほど悪くなっていることが読み取れる。
本発明の共重合体はすべて、破断応力以外の他の最もよい一連の機械的特性を全体的に維持している単独重合体よりも、明らかに高い破断応力を有している。実際、実施例1に記載された本発明の共重合体は、MFIがPCTFE単独重合体よりも高いにもかかわらず、実施例6(比較例)のCTFE単独重合体よりも高い破断応力を有している。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、改良された機械的特性を有する熱可塑性CTFE共重合体、特に、破断応力が低温および高温においてCTFEの単独重合体と比較したときに改良されている熱可塑性CTFE共重合体が提供される。
本発明の重合体は、パイプ、シート、フィルムおよび成形品の製造に使用することができる。

Claims (16)

  1. (a)0.15〜4モル%の下記式(I)で表される1以上のフルオロジオキソール単位と、
    Figure 0004714325
    (式中、X1およびX2は互いに同一であっても異なっていてもよく、−F又は−CF3であり;Zは−F、−Hおよび−Clからなる群から選ばれるものであり;YはORfであり、Rfは炭素数1〜5のパーフルオロアルキルであるか、又はY=Zである)
    (b)99.85〜96モル%のクロロトリフルオロエチレン(CTFE)単位とからなる熱可塑性CTFE共重合体。
  2. 成分(a)の量が0.2〜3モル%である請求項1に記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体。
  3. 成分(a)の量が0.2〜2モル%である請求項2に記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体。
  4. 成分(a)のX1、X2およびZが−Fであり;YがORfであり、Rfが−CF3、−C25および−C37からなる群から選ばれる請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体。
  5. 成分(a)が2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソールである、請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体。
  6. 有機溶媒若しくは水の懸濁重合法又は水性乳化重合法にて、適当なラジカル重合開始剤の存在下に、−20℃〜150℃、圧力1.5〜80バールで、相当する単量体を共重合させることにより共重合体を製造する、請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン共重合体の製造方法。
  7. 温度が0℃〜100℃であり、圧力が3〜37バールである請求項6に記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体の製造方法。
  8. 温度が10℃〜60℃であり、圧力が4〜26バールである請求項6に記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体の製造方法。
  9. 重合開始剤が、選択された(共)重合系において活性なラジカルを発生させることができるものの中から選ばれる請求項6〜8のいずれかに記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体の製造方法。
  10. 共重合が界面活性剤の存在下に、乳化物中で行われることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体の製造方法。
  11. 界面活性剤が、下記式で表されるフッ素化界面活性剤から選ばれる請求項10に記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体の製造方法。
    Figure 0004714325
    (式中、Rf’はC5〜C14の(パー)フルオロアルキル鎖又は(パー)フルオロポリオキシアルキレン鎖であり、X-は−COO-又は−SO3-であり、M+はH+およびアルカリ金属イオンから選ばれる)。
  12. 水素化された末端基および/又は水素化された繰返し単位を有するパーフルオロポリオキシアルキレン又はフルオロポリオキシアルキレンの分散体、乳化物又は微細乳化物の存在下に重合を行うことを特徴とする、請求項6〜11のいずれかに記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体の製造方法。
  13. 可視光および紫外光の波長域にある光線の照射下に、ラジカル光重合開始剤を用いて重合を行うことを特徴とする、請求項6〜12のいずれかに記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体の製造方法。
  14. 過硫酸ナトリウム又は過硫酸カリウムである無機重合開始剤の存在下、界面活性剤としてナトリウム塩又はカリウム塩を用いて光重合することを特徴とする、請求項10〜13のいずれかに記載の熱可塑性クロロトリフルオロエチレン(CTFE)共重合体の製造方法。
  15. 改良された機械的特性を有する物品を得るための請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性共重合体の使用。
  16. 請求項15により得られる物品。
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