JP4713754B2 - 光硬化性熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、異種の芳香環を規則的に繰り返し含有する線状かつアルカリ可溶性の新規な活性エネルギー線硬化性樹脂を用いたアルカリ現像可能な光硬化性熱硬化性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、種々の用途、特にプリント配線板の永久マスクや多層配線板の層間絶縁層等としての使用に適し、活性エネルギー線の照射後、希アルカリ水溶液で現像することによって画像形成し、活性エネルギー線照射後の加熱処理、もしくは加熱処理後の活性エネルギー線照射工程、又は加熱処理により仕上げ硬化することにより、耐熱性、密着性、耐無電解金めっき性、電気特性、フレキシブル性、耐吸湿性並びにPCT(プレッシャークッカー)耐性に優れる硬化皮膜を形成できる液状のアルカリ現像可能な光硬化性熱硬化性樹脂組成物並びにそれを用いた硬化皮膜形成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、民生用プリント配線板や産業用プリント配線板のソルダーレジストには、高精度、高密度の観点から、紫外線照射後、現像することにより画像形成し、熱及び光照射で仕上げ硬化(本硬化)する液状現像型のソルダーレジスト組成物が使用されている。また環境問題への配慮から、現像液として希アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像タイプの液状ソルダーレジスト組成物が主流になっている。
【0003】
このような希アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像タイプのソルダーレジスト組成物としては、例えば、特開昭61−243869号公報には、ノボラック型エポキシ化合物と不飽和一塩基酸の反応生成物に酸無水物を付加した感光性樹脂、光重合開始剤、希釈剤及びエポキシ化合物からなる組成物が、また特開平3−253093号公報には、ノボラック型エポキシ化合物と不飽和一塩基酸の反応生成物に酸無水物を付加した感光性樹脂、光重合開始剤、希釈剤、ビニルトリアジン又はビニルトリアジンとジシアンジアミドの混合物及びメラミン樹脂からなる組成物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなソルダーレジスト組成物は、光硬化性やアルカリ現像性には優れているものの、高温下における熱安定性の点では必ずしも満足なレベルに達しているとは言い難く、また、硬化時に収縮を生じる傾向があり、伸びが少なく強靭性に欠けるため、使用目的によっては熱衝撃によるクラックが発生し易い場合があった。
【0005】
また一方で、近年のエレクトロニクス機器の軽薄短小化に伴うプリント配線板の高密度化に対応して、ソルダーレジストにも高性能化が要求されている。
さらに最近では、リードフレームと封止樹脂を用いたQFP(クワッド・フラットパック・パッケージ)、SOP(スモール・アウトライン・パッケージ)等と呼ばれるICパッケージに代わって、ソルダーレジストを施したプリント配線板と封止樹脂を用いた新たな構造のICパッケージが登場している。かかる新たなICパッケージは、ソルダーレジストを施したプリント配線板の片側にボール状のはんだ等の金属をエリア状に配し、もう片側にICチップをワイヤーボンディングもしくはバンプ等で直接接続し、封止樹脂で封止した構造をしており、BGA(ボール・グリッド・アレイ)、CSP(チップ・スケール・パッケージ)等の呼び名で呼ばれている。これらのICパッケージは、同一サイズのQFP等のパッケージよりも多ピンでさらに小型化が容易である。また実装においても、ボール状はんだのセルフアライメント効果により低い不良率を実現し、急速にその導入が進められている。
【0006】
しかしながら、従来市販されているアルカリ現像型ソルダーレジストを施したプリント配線板では、ICパッケージの長期信頼性試験であるPCT耐性が不十分であり、ソルダーレジスト皮膜の剥離が生じる場合があった。また、ソルダーレジスト皮膜の吸湿性により、パッケージ実装時のリフロー中にパッケージ内部で吸湿した水分が沸騰し、パッケージ内部のソルダーレジスト皮膜及びその周辺にクラックが生じる、いわゆるポップコーン現象が問題視されている。
このような耐吸湿性や長期信頼性における不具合は、上記実装技術の場合のみに限られるものではなく、一般のプリント配線板のソルダーレジスト層や、ビルドアップ基板等の多層配線板の層間絶縁層など、他の用途の製品においても望ましくない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、プリント配線板のソルダーレジストや多層配線板の層間絶縁層などに従来から要求される耐熱性、密着性、耐無電解金めっき性、電気特性、フレキシブル性等の特性を維持もしくは向上させ、かつ、特にICパッケージに要求される耐吸湿性並びにPCT(プレッシャークッカー)耐性等の特性に優れる硬化皮膜が得られ、プリント配線板の高密度化、面実装化に対応可能でアルカリ現像可能な液状の光硬化性熱硬化性樹脂組成物及びその硬化膜を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の一側面によれば、(A)下記一般式(1)で示される多核エポキシ化合物(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との反応生成物に多塩基酸無水物(c)を反応させて得られる活性エネルギー線硬化性樹脂、前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して5〜30重量部の(B)1つ以上の内部エポキシド基を含むポリブタジエン、前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜25質量部の(C)光重合開始剤、及び前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して10〜60質量部の(D)感光性(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とするアルカリ水溶液により現像可能な光硬化性熱硬化性樹脂組成物が提供される。
【化2】
(式中、XとYは異なる芳香環を表わし、Xはビフェノール型ジグリシジルエーテル、ビキシレノール型ジグリシジルエーテル、ビスフェノール型ジグリシジルエーテル及びナフタレン型ジグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた少なくとも1種の1分子中に2個のグリシジル基を有する芳香族エポキシ化合物の芳香環残基を表わし、Yはジヒドロキシナフタレン及びその誘導体、ビフェノール及びその誘導体、ビキシレノール及びその誘導体、ビスフェノール及びその誘導体、及びハイドロキノン及びその誘導体よりなる群から選ばれた少なくとも1種の1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する芳香族アルコールの芳香環残基を表わし、Mは互いに無関係に、グリシジル基、メチルグリシジル基又は水素原子を表わし、nは1〜20の整数を表わす。)
【0009】
このような本発明の組成物においては、さらに、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して10〜150質量部の(E)有機溶剤を含んでなることが好ましく、そしてさらに、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部(F)硬化触媒を含んでなることが好ましい。
【0010】
なお、各成分の配合割合は、(A)上記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して、(B)1つ以上の内部エポキシド基を含むポリブタジエンを10〜20重量部、(C)上記光重合開始剤を0.5〜20質量部、(D)感光性(メタ)メタアクリレート化合物を15〜50質量部、(E)有機溶剤を15〜100質量部の割合で用いることがより望ましい。
【0011】
また本発明によれば、このようなアルカリ現像可能な光硬化性熱硬化性組成物を活性エネルギー線および/または加熱により硬化させて得られる硬化膜が提供される。この態様においては、該組成物を、基材、例えば回路形成されたプリント配線板表面に、スクリーン印刷法、ロールコーティング法、カーテンコーティング法、スプレーコーティング法などの方法により塗布し、遠赤外線乾燥炉や熱風乾燥炉等で乾燥し、続いてレーザー光等の活性エネルギー線をパターン通りに直接照射するか、又はパターン形成したフォトマスクを通して高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、無電極ランプなどを用いて活性エネルギー線を照射し、その後未露光部をアルカリ水溶液で現像して所定のパターンを形成する。その後、加熱処理、活性エネルギー線照射後の加熱処理、もしくは加熱処理後の活性エネルギー照射により仕上げ硬化させることにより、密着性、半田耐熱性、耐吸湿性、PCT耐性、耐無電解金めっき性、耐屈曲性、耐折性、柔軟性、反り、電気絶縁性等の諸特性に優れた硬化膜(硬化物)が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
発明者らは、前記の課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、異種の芳香環を規則的に繰り返した線状構造のアルカリ可溶性の活性エネルギー線硬化性樹脂と1つ以上の内部エポキシド基を含むポリブタジエンを用いることによって、フレキシブル性に富み、機械的強度及び耐熱性の高い硬化物が得られ、基材に対する密着性、耐無電解金めっき性、電気特性、耐吸湿性並びにPCT(プレッシャークッカー)耐性等に優れた硬化物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
即ち、本発明によれば、高温下における熱安定性に優れ、バランスのとれた耐熱性と強靭性を有し、さらに密着性、耐無電解金めっき性、電気特性、フレキシブル性、耐吸湿性並びにPCT(プレッシャークッカー)耐性等の特性に優れる硬化物が提供できる。
【0013】
以下、本発明の光硬化性熱硬化性組成物の各成分について説明する。まず、本発明で用いる(A)成分、即ち、前記一般式(1)で示される多核エポキシ化合物(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との反応生成物に多塩基酸無水物(c)を反応させて得られる活性エネルギー線硬化性樹脂について説明する。前記一般式(1)で示される多核エポキシ化合物(a)は、1分子中に2個のグリシジル基を有する芳香族エポキシ化合物(以下、二官能芳香族エポキシ化合物という)と、1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する芳香族アルコール(以下、二官能芳香族アルコールという)とを原料として、溶媒中又は無溶媒下、後述するような公知のエーテル化触媒を用いて交互に重合させ、得られたアルコール性の二級の水酸基にエピハロヒドリンを、溶媒中又は無溶媒下、苛性ソーダ等のアルカリ金属水酸化物、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムハライド、テトラメチルアンモニウムバイカーボネート、テトラメチルアンモニウムベンゾエート、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラメチルホスホニウムハイドロオキサイド等の第4級塩基性塩化合物の存在下で反応させて得られる。但し、これらの触媒は単独又は2種類以上を混合して用いることができる。
【0014】
前記二官能芳香族エポキシ化合物としては、下記式で示されるような芳香環を有するビフェノール型ジグリシジルエーテル、ビキシレノール型ジグリシジルエーテル、ビスフェノール型ジグリシジルエーテル、ナフタレン型ジグリシジルエーテル等の少なくとも1種の二官能芳香族エポキシ化合物が用いられる。このような二官能芳香族エポキシ化合物を、二官能芳香族アルコールとの交互共重合体における一方のモノマー成分とすることにより、硬化物の強度、耐熱性、電気絶縁性等に優れたエポキシ化合物が得られる。
【化3】
(式中、R1、R2、R3、R4は同一の又は互いに異なる、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、R5、R6、R7、R8は同一の又は互いに異なる、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を表わし、R9、R10は同一の又は互いに異なる、水素原子、メチル基又はハロゲン化メチル基を表わす。)
【0015】
前記ビフェノール型、ビキシレノール型、ビスフェノール型又はナフタレン型のジグリシジルエーテルとしては、例えばビフェノール化合物、ビキシレノール化合物、ビスフェノール化合物又はジヒドロキシナフタレンとエピクロルヒドリンとの反応から製造されるものを使用することができる。また、市販のエポキシ化合物も使用することができ、例えば、ビフェノール型ジグリシジルエーテルとしてはジャパンエポキシレジン社製の商品名「エピコートYL−6056」等、ビキシレノール型ジグリシジルエーテルとしてはジャパンエポキシレジン社製の商品名「エピコートYX−4000」等、ビスフェノール型ジグリシジルエーテルとしては旭化成エポキシ社製の商品名「アラルダイト#260」、「アラルダイト#6071」等のビスフェノールA型エポキシ化合物、或いは大日本インキ化学工業社製の商品名「エピクロン830S」等のビスフェノールF型エポキシ化合物、或いは大日本インキ化学工業社製の商品名「エピクロンEXA1514」等のビスフェノールS型エポキシ化合物、ナフタレン型ジグリシジルエーテルとしては大日本インキ化学工業社製の商品名「エピクロンHP−4032(D)」等を挙げることができ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0016】
本発明に使用する二官能芳香族アルコールは、その構造に特徴があり、耐熱性を高くするために芳香環を有し、対称構造或いは剛直な構造を有したものを使用することができる。このような化合物としては、例えば1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,8−ジヒドロキシナフタレン等のジヒドロキシナフタレン誘導体、ビキシレノール、ビフェノール等のビフェノール誘導体、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、アルキル基置換ビスフェノール等のビスフェノール誘導体、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン等のハイドロキノン誘導体等を挙げることができ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0017】
二官能芳香族エポキシ化合物と二官能芳香族アルコールとの反応に使用される触媒としては、グリシジル基とフェノール性水酸基が定量的に反応するホスフィン類、アルカリ金属化合物、アミン類を単独で又は併用して用いるのが好ましい。これ以外の触媒は、グリシジル基とフェノール性水酸基との反応で生成するアルコール性の水酸基と反応し、ゲル化するので好ましくない。
ホスフィン類としては、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のトリアルキルもしくはトリアリールホスフィン又はこれらと酸化物との塩類などが挙げられる。
アルカリ金属化合物としては、ナトリウム、リチウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、ハロゲン化物、アルコラート、アミドなどが挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アミン類としては、脂肪族又は芳香族の第一級、第二級、第三級、第四級アミン類などが挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。アミン類の具体例としては、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルピペラジン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、ピリジン、テトラメチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。
【0018】
これらの触媒は、二官能芳香族エポキシ化合物及び二官能芳香族アルコールの仕込量100質量部に対して、0.001〜1質量部、好ましくは0.01〜1質量部の範囲で用いることが好ましい。この理由は、触媒の使用量が0.001質量部未満では、反応に時間がかかり経済的でなく、一方、1質量部を超えるものについては逆に反応が早いため制御がし難くなるので好ましくない。
【0019】
二官能芳香族エポキシ樹脂化合物と二官能芳香族アルコールは、不活性ガス気流中或いは空気中で前記触媒下、約130〜180℃の温度範囲で反応させることが好ましい。
【0020】
前記一般式(1)で示される多核エポキシ化合物は、後述するような公知の溶媒中又は無溶媒下、アルカリ金属水酸化物の存在下、又はアルカリ金属水酸化物及び第4級塩基性塩化合物の存在下にて、前記二官能芳香族エポキシ化合物と二官能芳香族アルコールとの反応生成物におけるアルコール性水酸基とエピハロヒドリンとを反応させることによって製造することができる。
【0021】
前記エピハロヒドリンとしては、例えばエピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリン、β−メチルエピブロムヒドリン、β−メチルエピヨードヒドリンなどが用いられる。
【0022】
前記一般式(1)で示される多核エポキシ化合物において、エピハロヒドリンの使用量は前記二官能芳香族エポキシ化合物と二官能芳香族アルコールとの反応生成物におけるアルコール性水酸基1当量に対して約0.1倍当量以上使用すればよい。但し、水酸基1当量に対して15倍当量を超える量の使用は、容積効率が悪くなり好ましくない。
【0023】
また、溶媒としては、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等の公知の溶媒が挙げられる。この溶媒の使用量は、前記二官能芳香族エポキシ化合物と二官能芳香族アルコールとの反応生成物に対して0〜300質量%が好ましい。300質量%を超えると容積効率が悪くなり好ましくない。
【0024】
また、アルカリ金属水酸化物としては、苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化リチウム、水酸化カルシウムなどが使用でき、特に苛性ソーダが好ましい。このアルカリ金属水酸化物の使用量は、前記二官能芳香族エポキシ化合物と二官能芳香族アルコールとの反応生成物におけるエポキシ化したいアルコール性水酸基1当量に対して約0.5〜2当量とすることが好ましい。
【0025】
第4級塩基性塩化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等のテトラアルキルアンモニウムハライド類、トリエチルベンジルアンモニウムブロマイド等のトリアルキルベンジルアンモニウムハライド類、テトラメチルアンモニウムバイカーボネート、テトラエチルアンモニウムバイカーボネート等のテトラアルキルアンモニウムバイカーボネート類、テトラメチルアンモニウムベンゾエート、テトラエチルアンモニウムベンゾエート等のテトラアルキルアンモニウムベンゾエート類、ビス(テトラメチルアンモニウム)フタレート等のビス(テトラアルキルアンモニウム)フタレート類の第4級アンモニウム塩、テトラエチルホスホニウムクロライド、ジメチルジシクロヘキシルホスホニウムクロライド、トリフェニルメチルホスホニウムヨーダイド等の第4級ホスホニウムハライド塩、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド等のテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド類、テトラメチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラエチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラプロピルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラブチルホスホニウムハイドロオキサイド等のテトラアルキルホスホニウムハイドロオキサイド類を挙げることができる。但し、これらの触媒は単独又は2種類以上を混合して用いることができる。この第4級塩基性塩化合物の使用量は、前記二官能芳香族エポキシ化合物と二官能芳香族アルコールとの反応生成物におけるエポキシ化させたいアルコール性水酸基1当量に対して0.001〜2当量とすることが好ましい。エポキシ化させたい水酸基1当量に対して0.001当量未満の場合、原料として使用するエポキシ樹脂のアルコール性水酸基とエピハロヒドリンとの反応が遅くなり、長時間の反応が必要となるので好ましくない。一方、エポキシ化させたい水酸基1当量に対して2当量を超えると、増量した効果は殆どなくなると共に、コストが高くなり好ましくない。
【0026】
前記二官能芳香族エポキシ化合物と二官能芳香族アルコールとの反応生成物におけるアルコール性水酸基とエピハロヒドリンとの反応温度は、20〜100℃が好ましい。この理由は、反応温度が20℃未満であると反応が遅くなり、長時間の反応が必要となり、一方、反応温度が100℃を超えると副反応が多く起こり好ましくない。
【0027】
前記一般式(1)で示される多核エポキシ化合物(a)に、不飽和基含有モノカルボン酸(b)を反応させて不飽和エポキシアクリレート化合物を得るにあたっては、前記一般式(1)で示される多核エポキシ化合物に、該化合物中に含まれるエポキシ基1モルに対して不飽和基含有モノカルボン酸を0.8〜1.3モルの割合で配合し、不活性溶媒中又は無溶剤で、約60〜150℃、好ましくは70〜130℃に加熱して、好ましくは空気の存在下に反応を行なう。ここで、反応中の重合によるゲル化を防止するため、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン等のハイドロキノン類;p−ベンゾキノン、p−トルキノン等のベンゾキノン類などの公知慣用の重合禁止剤を用いるのが好ましい。また、反応時間を短縮するために、エステル化触媒を用いるのが好ましく、エステル化触媒としては、例えば、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、トリエチルアミン等の三級アミン及びその塩酸塩又は臭素酸塩;テトラメチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等の四級アンモニウム塩;パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸;ジメチルスルホキシド、メチルスルホキシド等のスルホニウム塩;トリフェニルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン等のホスフィン類;塩化リチウム、臭化リチウム、塩化第一錫、塩化亜鉛等の金属ハロゲン化物などの公知慣用のものを用いることができる。不活性溶剤としては、例えばトルエン、キシレンなどを用いることができる。
【0028】
前記不飽和基含有モノカルボン酸の代表的なものとしては、アクリル酸、メタアクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸カプロラクトン付加物など水酸基含有アクリレートの不飽和二塩基酸無水物付加物などが挙げられる。ここで特に好ましいのはアクリル酸、メタアクリル酸である。これら不飽和基含有モノカルボン酸は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0029】
前記反応により生成したエポキシアクリレート化合物のアルコール性水酸基に多塩基酸無水物(c)を反応させて本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂(A)が得られる。
この反応において、多塩基酸無水物(c)の使用量は、上記反応生成物中のアルコール性水酸基に対して無水物基が99:1〜1:99の割合が適しており、50〜200mgKOH/g、好ましくは50〜120mgKOH/gの範囲内にある酸価を有することが望ましい。活性エネルギー線硬化性樹脂(A)の酸価が50mgKOH/gよりも低いときは、アルカリ水溶液に対する溶解性が悪くなり、形成した塗膜の現像が困難になる。一方、200mgKOH/gよりも高くなると、露光の条件によらず露光部の表面まで現像されてしまい、好ましくない。
【0030】
上記反応は、後述する有機溶剤の存在下又は非存在下でハイドロキノンや酸素等の重合禁止剤の存在下、通常約50〜130℃で行なう。このとき必要に応じて、トリエチルアミン等の三級アミン、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等の四級アンモニウム塩、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリフェニルホスフィン等のリン化合物等を触媒として添加してもよい。
【0031】
上記多塩基酸無水物としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸等の脂環式二塩基酸無水物;無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、オクテニル無水コハク酸、ペンタドデセニル無水コハク酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸等の脂肪族又は芳香族二塩基酸無水物、あるいはビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪族又は芳香族四塩基酸二無水物が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。これらの中でも、脂環式二塩基酸無水物が特に好ましい。
【0032】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂(A)の数平均分子量は、400〜4,000、好ましくは500〜3,000、より好ましくは700〜2,000である。活性エネルギー線硬化性樹脂の数平均分子量が400未満では、得られる硬化物の強靱性が充分でなく、一方、4,000を超えると現像性が低下するので好ましくない。
【0033】
次に、本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物を構成する、1つ以上の内部エポキシド基を含むポリブタジエン(以下、単に「エポキシ化ポリブタジエン」という)(B)について説明する。このエポキシ化ポリブタジエンとしては、例えば、下記(2)式や下記(3)式等に示されるようなポリブタジエン主鎖内の炭素に結合した1つ以上のオキシラン酸素を含むポリブタジエンが挙げられる。なお、1つ以上の側基及び/又は末端基としてのエポキシド基を含んでいてもよい。
【化3】
(式中、R及びR1は各々が独立して、水素、置換及び未置換アルキル、置換及び未置換アリール、並びにヒドロキシ、エポキシもしくはアルキレン基のような反応性基、例えば炭素原子数2〜10、より特定的には炭素原子数2のアルキレン基の中から選択される。適当なアルキル基としては、炭素原子数を1〜約10個、より一典型的には1〜約6個含むものが挙げられる。フェニルは適当なアリール基である。アルキル及びアリール基は例えばアリール、アルキル、アルキレン、ハロゲン、アルコキシ又はヒドロキシで置換されていてもよい。式中の基R2は、ブタジエン主鎖の側基としての炭素との間でビニル基を形成するアルキレン炭素(即ちR2はCH2=)が好ましいが、当該式のポリブタジエンは、ブタジエンの1つ以上の単位で基R2がアルキレン炭素以外のものとなるように改変することもできる。例えば、このようなアルキレン基は、R2がメチルのようなアルキル炭素を表すように飽和し得る。式中の値nは2以上が適当であり、より好ましくは約10〜25、更に好ましくは約20〜25である。)
【化4】
(式中、aとbはa+b=10でa=2〜8の関係を有し、nは20〜200である。)
【0034】
このエポキシ化ポリブタジエンは、種々の方法で製造できる。例えば、市販のポリブタジエンを選択的に酸化して内部エポキシド基を得るようにしてもよい。通常はポリ−1,3−ブタジエンを使用する。ヒドロキシのような反応基を含む種々の末端基を有するポリブタジエンを含むポリブタジエン類は、BF Goodrich,Nisso及びJapan Synthetic Rubberのような販売業者から入手できる。反応条件が適当であれば、内部アルキレン基は求電子性置換に対してビニル側基(即ち前記R2がアルキレン炭素の場合)よりも大きい反応性を示す。例えば、ポリブタジエンの内部炭素−炭素二重結合は、水と、実質的に非求核性の溶剤、例えばテトラヒドロフラン、又は芳香族溶剤、例えばトルエンもしくはキシレンとの存在下で、Cl 2又はBr2のようなハロゲンと反応させることによりハロヒドリンに変換し得る。次いで、このハロヒドリンをアルカリ処理すればエポキシドを形成することができる。ハロヒドリンを介して内部エポキシドを形成するための適当な塩基としては、カリウムt−ブトキシドのようなアルコキシド、及び水酸化ナトリウムのような水酸化物が挙げられる。ハロヒドリンの形成では、ポリブタジエンのより高い反応性の二置換内部ビニル基への付加を制限するために、ハロゲンを化学量論当量で使用する必要がある。
【0035】
エポキシ化ポリブタジエンは、ポリブタジエンの内部アルキレン基の直接的酸化を用いて形成することもできると考えられる。例えば、市販のポリブタジエンを適当な溶剤に加え混ぜ、適当な酸化剤と反応させてエポキシ基を得るようにすることができる。適当な酸化剤としては、過安息香酸、メタ−クロロ安息香酸、過酢酸及びトリフルオロ−過酢酸のような過酸;水酸化ナトリウム及び過酸化水素(水中30重量%)のようなアルカリ性酸化剤が挙げられる。あるいは、Agのような適当な触媒の存在下で反応混合物にバブリングO2ガスを通す実質的に中性の酸化を使用してもよい。
【0036】
このようなエポキシ化ポリブタジエン(B)は、前記活性エネルギー線硬化性樹脂(A)100質量部に対して5〜30重量部、好ましくは10〜20重量部の割合で配合することが望ましい。エポキシ化ポリブタジエンの配合量が上記範囲よりも少ない場合、フレキシブル性が得られず適切な塗膜物性が得られ難くなる。一方、上記範囲よりも多量にエポキシ化ポリブタジエンを使用した場合、塗膜乾燥後の指触乾燥性が悪くなり塗膜作製上好ましくない。
【0037】
次に、本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物を構成する光重合開始剤(C)について説明する。この光重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノアミノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾイルパーオキシド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物;2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、リボフラビンテトラブチレート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物;2,4,6−トリス−s−トリアジン、2,2,2−トリブロモエタノール、トリブロモメチルフェニルスルホン等の有機ハロゲン化合物;ベンゾフェノン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類又はキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。これら公知慣用の光重合開始剤は、単独で又は2種類以上の混合物として使用でき、さらにはN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類などの光開始助剤を加えることができる。また可視光領域に吸収のあるCGI−784等(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)のチタノセン化合物等も、光反応を促進するために添加することもできる。なかでも、好ましい光重合開始剤は、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノアミノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等であるが、特にこれらに限られるものではなく、紫外光もしくは可視光領域で光を吸収し、(メタ)アクリロイル基等の不飽和基をラジカル重合させるものであれば、光重合開始剤、光開始助剤に限らず、単独であるいは複数併用して使用できる。
【0038】
前記光重合開始剤(光開始助剤を用いる場合にはそれらの合計量)の使用量は、前記活性エネルギー線硬化性樹脂(A)100質量部に対して0.1〜25質量部、好ましくは0.5〜20質量部の割合が望ましい。光重合開始剤の配合量が上記範囲よりも少ない場合、活性エネルギー線の照射を行なっても硬化しないか、もしくは照射時間を増やす必要があり、適切な塗膜物性が得られ難くなる。
【0039】
次に、本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物を構成する感光性(メタ)アクリレート化合物(D)について説明する。この感光性(メタ)アクリレート化合物(D)としては、1分子中に1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する室温で液体、固体又は半固形の感光性(メタ)アクリレート化合物が使用できる。具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートなどの水酸基含有のアクリレート類;ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレートなどの水溶性のアクリレート類;トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどの多官能アルコールの多官能ポリエステルアクリレート類;トリメチロールプロパン、水添ビスフェノールA等の多官能アルコールもしくはビスフェノールA、ビフェノールなどの多官能フェノールのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物のアクリレート類;上記水酸基含有アクリレートのイソシアネート変成物である多官能もしくは単官能ポリウレタンアクリレート;ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル又はフェノールノボラックエポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸付加物であるエポキシ(メタ)アクリレート類などが挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物が好ましい。
【0040】
このような感光性(メタ)アクリレート化合物(D)は、組成物の光反応性を向上させる目的に使用される。特に室温で液状の感光性(メタ)アクリレート化合物は、組成物の光反応性を上げる目的の他、組成物を各種の塗布方法に適した粘度に調整したり、アルカリ水溶液への溶解性を助ける役割も果たす。しかし、室温で液状の感光性(メタ)アクリレート化合物を多量に使用すると、塗膜の指触乾燥性が得られず、また塗膜の特性も悪化する傾向があるので、多量に使用することは好ましくない。
感光性(メタ)アクリレート化合物(D)の配合量は、前記活性エネルギー線硬化性樹脂(A)100質量部(固形分として、以下同様)に対して10〜60質量部、好ましくは15〜50質量部の割合が望ましい。
【0041】
前記(E)有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上の混合物として使用することができる。なお、有機溶剤の配合量は、塗布方法に応じた任意の量とすることができる。
【0042】
前記硬化触媒(F)としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ヒドラジド、セバシン酸ヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物など、また市販されているものとしては、例えば四国化成社製の2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(いずれもイミダゾール系化合物の商品名)、サンアプロ社製のU−CAT3503X、U−CAT3502X(いずれもジメチルアミンのブロックイソシアネート化合物の商品名)、DBU、DBN、U−CATSA102、U−CAT5002(いずれも二環式アミジン化合物及びその塩)などがある。特に、これらに限られるものではなく、エポキシ樹脂の硬化触媒、もしくはエポキシ基とカルボキシル基の反応を促進するものであればよく、単独で又は2種以上を混合して使用してもかまわない。また、密着性付与剤としても機能するグアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもでき、好ましくはこれら密着性付与剤としても機能する化合物を前記硬化触媒と併用する。上記硬化触媒の配合量は通常の量的割合で充分であり、例えば前記活性エネルギー線硬化性樹脂(A)100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜15.0質量部の割合である。
【0043】
本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物には、ソルダーレジストの密着性、耐熱性等の特性を向上させるために、多官能エポキシ化合物を配合することができる。多官能エポキシ化合物としては、具体的には、ジャパンエポキシレジン社製のエピコート828、エピコート834、エピコート1001、エピコート1004、大日本インキ化学工業社製のエピクロン840、エピクロン850、エピクロン1050、エピクロン2055、東都化成社製のエポトートYD−011、YD−013、YD−127、YD−128、ダウケミカル社製のD.E.R.317、D.E.R.331、D.E.R.661、D.E.R.664、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社のアラルダイド6071、アラルダイド6084、アラルダイドGY250、アラルダイドGY260、住友化学工業社製のスミ−エポキシESA−011、ESA−014、ELA−115、ELA−128、旭化成工業社製のA.E.R.330、A.E.R.331、A.E.R.661、A.E.R.664等(何れも商品名)のビスフェノールA型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコートYL903、大日本インキ化学工業社製のエピクロン152、エピクロン165、東都化成社製のエポトートYDB−400、YDB−500、ダウケミカル社製のD.E.R.542、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製のアラルダイド8011、住友化学工業社製のスミ−エポキシESB−400、ESB−700、旭化成工業社製のA.E.R.711、A.E.R.714等(何れも商品名)のブロム化エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコート152、エピコート154、ダウケミカル社製のD.E.N.431、D.E.N.438、大日本インキ化学工業社製のエピクロンN−730、エピクロンN−770、エピクロンN−865、東都化成社製のエポトートYDCN−701、YDCN−704、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製のアラルダイドECN1235、アラルダイドECN1273、アラルダイドECN1299、アラルダイドXPY307、日本化薬社製のEPPN−201、EOCN−1025、EOCN―1020,EOCN−104S、RE−306、住友化学工業社製のスミ−エポキシESCN−195X、ESCN−220、旭化成工業社製のA.E.R.ECN−235、ECN−299等(何れも商品名)のノボラック型エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業社製のエピクロン830、ジャパンエポキシレジン社製エピコート807、東都化成社製のエポトートYDF−170、YDF−175、YDF−2004、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製のアラルダイドXPY306等(何れも商品名)のビスフェノールF型エポキシ樹脂;東都化成社製のエポトートST−2004、ST−2007、ST−3000(商品名)等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコート604、東都化成社製のエポトートYH−434、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製のアラルダイドMY720、住友化学工業社製のスミ−エポキシELM−120等(何れも商品名)のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製のアラルダイドCY−350(商品名)等のヒダントイン型エポキシ樹脂;ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製のアラルダイドCY175、CY179等(何れも商品名)の脂環式エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のYL−933、ダウケミカル社製のT.E.N.、EPPN−501、EPPN−502等(何れも商品名)のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のYL−6056、YX−4000、YL−6121(何れも商品名)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂又はそれらの混合物;日本化薬社製EBPS−200、旭電化工業社製EPX−30、大日本インキ化学工業社製のEXA−1514(商品名)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコート157S(商品名)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコートYL−931、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製のアラルダイド163等(何れも商品名)のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製のアラルダイドPT810、日産化学社製のTEPIC等(何れも商品名)の複素環式エポキシ樹脂;日本油脂社製ブレンマーDGT等のジグリシジルフタレート樹脂;東都化成社製ZX−1063等のテトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;新日鉄化学社製ESN−190、ESN−360、大日本インキ化学工業社製HP−4032、EXA−4750、EXA−4700等のナフタレン基含有エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;日本油脂社製CP−50S、CP−50M等のグリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;さらにシクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらエポキシ樹脂は単独で又は2種以上を用いることができる。なお、多官能エポキシ化合物の配合量は、必要とする塗膜特性に応じた任意の量とすることができる。
【0044】
本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物には、さらに必要に応じて、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素紛、微粉状酸化ケイ素、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカ等の公知慣用の無機フィラーを単独で又は2種以上配合することができる。これらは塗膜の硬化収縮を抑制し、密着性、硬度などの特性を向上させる目的で用いられる。無機フィラーの配合量は、前記活性エネルギー線硬化性樹脂(A)100質量部当り10〜300質量部、好ましくは30〜200質量部が適当である。
【0045】
本発明の組成物は、さらに必要に応じてフタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラックなどの公知慣用の着色剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジンなどの公知慣用の熱重合禁止剤、微粉シリカ、有機ベントナイト、モンモリロナイトなどの公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系などの消泡剤及び/又はレベリング剤、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系等のシランカップリング剤などのような公知慣用の添加剤類を配合することができる。
【0046】
以上のような組成を有する本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて希釈して塗布方法に適した粘度に調整し、これを例えば、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷法、カーテンコート法、プレーコート法、ロールコート法等の方法により塗布し、例えば60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥させることにより、タックフリーの塗膜が形成される。次いで、形成された塗膜を、パターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液により現像してレジストパターンを形成し、さらに、活性エネルギー線の照射後加熱硬化もしくは加熱硬化後活性エネルギー線の照射、又は、加熱硬化のみで最終硬化(本硬化)させることにより、耐熱性、密着性、耐無電解金めっき性、電気特性、フレキシブル性、耐吸湿性並びにPCT(プレッシャークッカー)耐性に優れた硬化皮膜(ソルダーレジスト皮膜)が形成される。
【0047】
上記アルカリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などのアルカリ水溶液が使用できる。
また、光硬化させるための照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプなどが適当である。その他、レーザー光線なども活性エネルギー線として利用できる。
【0048】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
【0049】
合成例1
ガス導入管、撹拌装置、冷却管、温度計及びアルカリ金属水酸化物水溶液の連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器に水酸基当量80g/当量の1,5−ジヒドロキシナフタレン169部とビキシレノール型エポキシ樹脂のエピコートYX4000H(ジャパンエポキシレジン社製、エポキシ当量194g/当量)1130部を仕込み、窒素雰囲気下にて、撹拌下120℃で溶解させた。その後、トリフェニルホスフィン0.65部を添加し、フラスコ内の温度を150℃まで昇温し、温度を150℃で保持しながら、約90分間反応させ、エポキシ当量350g/当量のエポキシ化合物(1−a)を得た。次にフラスコ内の温度を70℃以下まで冷却し、エピクロルヒドリン2080部、ジメチルスルホキシド1690部を加え、撹拌下70℃まで昇温し保持する。その後、48%水酸化ナトリウム水溶液360部を90分間かけて連続滴下し、その後、さらに3時間反応させた。反応終了後、過剰のエピクロルヒドリン及びジメチルスルホキシドの大半を減圧蒸留して回収し、副生塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトンに溶解させ水洗した。有機溶媒層と水層を分離後、有機溶媒層よりメチルイソブチルケトンを減圧蒸留して留去し、エポキシ当量262g/当量の多核エポキシ化合物(1−b)を得た。得られた多核エポキシ化合物(1−b)は、エポキシ当量から計算すると、エポキシ化合物(1−a)におけるアルコ−ル性水酸基1.57個のうち約0.86個がエポキシ化されている。従って、アルコ−ル性水酸基のエポキシ化率は約55%である。
次に、多核エポキシ化合物(1−b)341部を撹拌装置、冷却管及び温度計を備えたフラスコに入れ、カルビトールアセテート400部を加え、加熱溶解し、メチルハイドロキノン0.46部と、トリフェニルホスフィン1.38部を加え、95〜105℃に加熱し、アクリル酸94部を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物166部を加え、8時間反応させた。反応は、電位差滴定による反応液の酸化、全酸化測定を行ない、得られる付加率にて追跡し、反応率95%以上を終点とする。このようにして得られたカルボキシル基含有活性エネルギー線硬化性樹脂は、固形分60%、酸価102mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−1ワニスと称す。
【0050】
合成例2
ガス導入管、撹拌装置、冷却管、温度計及びアルカリ金属水酸化物水溶液の連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器に水酸基当量80g/当量の1,5−ジヒドロキシナフタレン203部とビスフェノールA型エポキシ樹脂のエピクロン−840(大日本インキ化学工業社製、エポキシ当量180)1097部を仕込み、窒素雰囲気下にて、撹拌下120℃で溶解させた。その後、トリフェニルホスフィン0.65部を添加し、フラスコ内の温度を150℃まで昇温し、温度を150℃で保持しながら、約90分間反応させ、エポキシ当量365g/当量のエポキシ化合物(2−a)を得た。次にフラスコ内の温度を70℃以下まで冷却し、エピクロルヒドリン2058部、ジメチルスルホキシド1690部を加え、撹拌下70℃まで昇温し保持する。その後、48%水酸化ナトリウム244部を90分間かけて連続滴下し、その後、さらに3時間反応させた。反応終了後、過剰のエピクロルヒドリン及びジメチルスルホキシドの大半減圧蒸留して回収し、副生塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトンに溶解させ水洗した。有機溶媒層と水層を分離後、有機溶媒層よりメチルイソブチルケトンを減圧蒸留して留去し、エポキシ当量275g/当量の多核エポキシ化合物(2−b)を得た。得られた多核エポキシ化合物(2−b)は、エポキシ当量から計算すると、エポキシ化合物(2−a)におけるアルコ−ル性水酸基1.71個のうち約0.82個がエポキシ化されている。従って、アルコ−ル性水酸基のエポキシ化率は約48%である。
次に、多核エポキシ化合物(2−b)347部を撹拌装置、冷却管及び温度計を備えたフラスコに入れ、カルビトールアセテート400部を加え、加熱溶解し、メチルハイドロキノン0.46部と、トリフェニルホスフィン1.38部を加え、95〜105℃に加熱し、アクリル酸91部を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物163部を加え、8時間反応させた。反応は、電位差滴定による反応液の酸化、全酸化測定を行ない、得られる付加率にて追跡し、反応率95%以上を終点とする。このようにして得られたカルボキシル基含有活性エネルギー線硬化性樹脂は、固形分60%、酸価100mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−2ワニスと称す。
【0051】
合成例3
ガス導入管、撹拌装置、冷却管、温度計及びアルカリ金属水酸化物水溶液の連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器に水酸基当量114g/当量のビスフェノールA222部とビキシレノール型エポキシ樹脂のエピコートYX4000H(ジャパンエポキシレジン社製、エポキシ当量194g/当量)1078部を仕込み、窒素雰囲気下にて、撹拌下120℃で溶解させた。その後、トリフェニルホスフィン0.65部を添加し、フラスコ内の温度を150℃まで昇温し、温度を150℃で保持しながら、約90分間反応させ、エポキシ当量360g/当量のエポキシ化合物(3−a)を得た。次にフラスコ内の温度を70℃以下まで冷却し、エピクロルヒドリン1877部、ジメチルスルホキシド1690部を加え、撹拌下70℃まで昇温し保持する。その後、48%水酸化ナトリウム222部を90分間かけて連続滴下し。その後、さらに3時間反応させた。反応終了後、過剰のエピクロルヒドリン及びジメチルスルホキシドの大半を減圧蒸留して回収し、副生塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトンに溶解させ水洗した。有機溶媒層と水層を分離後、有機溶媒層よりメチルイソブチルケトンを減圧蒸留して留去し、エポキシ当量276g/当量の多核エポキシ化合物(3−b)を得た。得られた多核エポキシ化合物(3−b)は、エポキシ当量から計算すると、エポキシ化合物(3−a)におけるアルコ−ル性水酸基1.54個のうち約0.77個がエポキシ化されている。従って、アルコ−ル性水酸基のエポキシ化率は50%である。
次に、多核エポキシ化合物(3−b)349部を撹拌装置、冷却管及び温度計を備えたフラスコに入れ、カルビトールアセテート400部を加え、加熱溶解し、メチルハイドロキノン0.46部と、トリフェニルホスフィン1.38部を加え、95〜105℃に加熱し、アクリル酸91部を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物159部を加え、8時間反応させた。反応は、電位差滴定による反応液の酸化、全酸化測定を行ない、得られる付加率にて追跡し、反応率95%以上を終点とする。このようにして得られたカルボキシル基含有活性エネルギー線硬化性樹脂は、固形分60%、酸価98mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−3ワニスと称す。
【0052】
合成例4
ガス導入管、撹拌装置、冷却管、温度計、及びアルカリ金属水酸化物水溶液の連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器に水酸基当量80g/当量の1,5−ジヒドロキシナフタレン224部とビスフェノールA型エポキシ樹脂のエピコート828(ジャパンエポキシレジン社製、エポキシ当量189g/当量)1075部を仕込み、窒素雰囲気下にて、撹拌下110℃で溶解させた。その後、トリフェニルホスフィン0.65部を添加し、反応容器内の温度を150℃まで昇温し、温度を150℃で保持しながら、約90分間反応させ、エポキシ当量452g/当量のエポキシ化合物(4−a)を得た。次にフラスコ内の温度を40℃まで冷却し、エピクロルヒドリン1920部、トルエン1690部、テトラメチルアンモニウムブロマイド70部を加え、撹拌下45℃まで昇温し保持する。その後、48%水酸化ナトリウム水溶液364部を60分間かけて連続滴下し、その後、さらに6時間反応させた。反応終了後、過剰のエピクロルヒドリン及びトルエンの大半を減圧蒸留して回収し、副生塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトンに溶解させ水洗した。有機溶媒層と水層を分離後、有機溶媒層よりメチルイソブチルケトンを減圧蒸留して留去し、エポキシ当量277g/当量の多核エポキシ化合物(4−b)を得た。得られた多核エポキシ化合物(4−b)は、エポキシ当量から計算すると、エポキシ化合物(4−a)におけるアルコ−ル性水酸基1.98個のうち約1.59個がエポキシ化されている。従って、アルコ−ル性水酸基のエポキシ化率は約80%である。
次に、多核エポキシ化合物(4−b)277部を撹拌装置、冷却管及び温度計を備えたフラスコに入れ、カルビトールアセテート277部を加え、加熱溶解し、メチルハイドロキノン0.46部と、トリフェニルホスフィン1.38部を加え、95〜105℃に加熱し、アクリル酸72部を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物129部を加え、8時間反応させた。反応は、電位差滴定による反応液の酸化、全酸化測定を行ない、得られる付加率にて追跡し、反応率95%以上を終点とする。このようにして得られたカルボキシル基含有活性エネルギー線硬化性樹脂は、固形分63%、酸価101mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−4ワニスと称す。
【0053】
比較合成例1
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エピクロンN−695、大日本インキ化学工業社製、エポキシ当量220)330部をガス導入管、撹拌装置、冷却管及び温度計を備えたフラスコに入れ、カルビトールアセテート400部を加え、加熱溶解し、ハイドロキノン0.46部と、トリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸108部を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物163部を加え、8時間反応させた。反応は、電位差滴定による反応液の酸化、全酸化測定を行ない、得られる付加率にて追跡し、反応率95%以上を終点とする。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、固形分60%、酸価100mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をB−1ワニスと称す。
【0054】
比較合成例2
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(EPPN−201、日本化薬社製、エポキシ当量190)322部をガス導入管、撹拌装置、冷却管及び温度計を備えたフラスコに入れ、カルビトールアセテート400部を加え、加熱溶解し、ハイドロキノン0.46部と、トリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸122部を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物156部を加え、8時間反応させた。反応は、電位差滴定による反応液の酸化、全酸化測定を行ない、得られる付加率にて追跡し、反応率95%以上を終点とする。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、酸価96mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をB−2ワニスと称す。
【0055】
比較合成例3
ガス導入管、撹拌装置、冷却管及び温度計を備えたフラスコにビスフェノールA313部とビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピクロン−840、大日本インキ化学工業社製、エポキシ当量180)987部を仕込み、窒素雰囲気下にて、撹拌下120℃で溶解させる。その後、トリフェニルホスフィン0.65部を添加し、フラスコ内の温度を150℃まで昇温し、温度を150℃で保持しながら、約90分間反応させ、エポキシ当量475g/当量のエポキシ化合物(3−c)を得た。次にフラスコ内の温度を70℃以下まで冷却し、エピクロルヒドリン1851部、ジメチルスルホキシド1690部を加え、撹拌下70℃まで昇温し保持する。その後、96%水酸化ナトリウム110部を90分間かけて分割添加する。添加後、さらに3時間反応させる。反応終了後、過剰のエピクロルヒドリン及びジメチルスルホキシドの大半を120℃、50mmHgの減圧下にて蒸留し、副生塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトンに溶解させ水洗する。その後、油層よりメチルイソブチルケトンを蒸留回収して、エポキシ当量336g/当量の多核エポキシ化合物(3−d)を得た。得られた多核エポキシ化合物(3−d)は、エポキシ当量から計算すると、エポキシ化合物(3−c)におけるアルコ−ル性水酸基2.00個のうち約0.90個がエポキシ化されている。従って、アルコ−ル性水酸基のエポキシ化率は45%である。次に、多核エポキシ化合物(3−d)352部を撹拌装置、冷却管及び温度計を備えたフラスコに入れ、カルビトールアセテート400部を加え、加熱溶解し、メチルハイドロキノン0.46部と、トリフェニルホスフィン1.38部を加え、95〜105℃に加熱し、アクリル酸75部を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物172部を加え、8時間反応させた。反応は、電位差滴定による反応液の酸化、全酸化測定を行ない、得られる付加率にて追跡し、反応率95%以上を終点とする。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂は、固形分60%、酸価106mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をB−3ワニスと称す。
【0056】
実施例1〜4及び比較例1〜3前記合成例1〜4及び比較合成例1〜3で得られた各ワニスを用いた表1に示す配合成分を、3本ロールミルで混練し、光硬化性熱硬化性樹脂組成物を得た。各組成物の特性値を表2に示す。
【表1】
【0057】
【表2】
なお、上記表2中の性能試験の方法は以下の通りである。
【0058】
(1)現像性
上記各実施例及び比較例の組成物を、パターン形成された銅箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、80℃で40分、50分、60分、又は70分乾燥し、室温まで放冷した後、30℃の1%Na2CO3水溶液をスプレー圧2kg/cm2の条件で60秒間現像を行ない、乾燥塗膜の現像残りの有無を目視で確認した。判定基準は以下のとおりである。
○:完全に現像されている。
△:一部塗膜が残っている。
×:塗膜が完全に残っている。
【0059】
(2)ガラス転移点
予め水洗・乾燥を行なったテフロン板に上記各実施例及び比較例の組成物を、スクリーン印刷法で塗布し、熱風循環式乾燥炉で80℃で40分乾燥させた。これを室温まで冷却した後、露光量500mJ/cm2の条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行なった。これを室温まで冷却した後、テフロン板から硬化塗膜をはがし、評価サンプルを得た。この評価サンプルのガラス転移点をDMA法により測定した。
【0060】
(3)引張弾性率
(4)引張強度(引張破壊強さ)
(5)伸び率(引張破壊伸び)
上記(2)ガラス転移点の評価と同じ評価サンプルを用い、引張弾性率、引張強度(引張破壊強さ)、伸び率(引張破壊伸び)を引張−圧縮試験機(島津製作所製)によって測定した。
【0061】
(6)吸水率
予め質量を測定したガラス板に上記各実施例及び比較例の組成物を、スクリーン印刷法で塗布し、熱風循環式乾燥炉で80℃で40分乾燥させた。これを室温まで冷却した後、露光量500mJ/cm2の条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行ない、評価サンプルを得た。これを室温まで冷却した後、評価サンプルの質量を測定した。次に、この評価サンプルをPCT装置(TABAI ESPEC HAST SYSTEM TPC−412MD)を用いて121℃、100%R.H.、24時間処理し、処理後の硬化物の質量を測定し、下記算式により硬化物の吸水率を求めた。
吸水率=(W2−W1)/(W1−Wg)
ここで、W1は評価サンプルの質量、W2はPCT処理後の評価サンプルの質量、Wgはガラス板の質量である。
【0062】
上記各実施例及び比較例の組成物を、銅箔基板上にスクリーン印刷法で塗布し、熱風循環式乾燥炉で80℃、40分乾燥させた。これを室温まで冷却した後、露光量500mJ/cm2の条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行ない、その後室温まで冷却し、鉛筆硬度及び密着性試験用評価サンプルを得た。
(7)鉛筆硬度
JIS K 5400の試験方法に従って鉛筆硬度試験機を用い、上記サンプルに荷重1Kgをかけた際の皮膜にキズが付かない最も高い硬度を求めた。
(8)密着性
JIS D 0202の試験方法に従って上記評価サンプルにクロスカットを入れ、次いでセロハンテープによるピーリングテスト後の剥がれの状態を目視判定した。判定基準は以下のとおりである。
○:全く剥がれが認められないもの
△:ほんの僅か剥がれたもの
×:完全に剥がれたもの
【0063】
(9)電気絶縁性
IPC B−25のクシ型電極Bク−ポンに上記各実施例及び比較例の組成物をパイロット精工社製ロ−ルコ−タ−を用いて全面に塗布し、熱風循環式乾燥炉で80℃で40分乾燥させた。これを室温まで冷却した後、露光量500mJ/cm2の条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行ない、評価サンプルを得た。このクシ型電極にDC500Vのバイアス電圧を印加し、絶縁抵抗値を測定した。
【0064】
(10)耐酸性試験
電気絶縁性に用いたのと同じ評価基板を10容量%硫酸水溶液に20℃で30分間浸漬後取り出し、塗膜の状態と密着性とを総合的に判定評価した。判定基準は以下のとおりである。
○:変化が認められないもの
△:ほんの僅か変化しているもの
×:塗膜にフクレあるいは膨潤脱落があるもの
【0065】
(11)耐アルカリ性試験:10容量%硫酸水溶液を10容量%水酸化ナトリウム水溶液に変えた以外は耐酸性試験と同様に試験評価した。
【0066】
(12)PCT耐性
プリント配線版に上記各実施例及び比較例の組成物を、スクリーン印刷法で塗布し、熱風循環式乾燥炉で80℃で40分乾燥させた。これを室温まで冷却した後、露光量500mJ/cm2の条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行ない、評価サンプルを得た。これを室温まで冷却した後、PCT装置(TABAI ESPEC HAST SYSTEM TPC−412MD)を用いて121℃、2気圧の条件で168時間処理し、硬化皮膜の状態を評価した。判定基準は以下のとおりである。
○:剥がれ、変色そして溶出なし。
△:剥がれ、変色そして溶出のいずれかあり。
×:剥がれ、変色そして溶出が多く見られる。
【0067】
表2に示す結果から明らかなように、本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物から得られた硬化物は、高いガラス転移点を有し、機械的強度に優れ、吸水率、密着性、電気絶縁抵抗、硬度、耐薬品性、PCT耐性等にも優れた特性を有している。これに対して、比較例の芳香族エポキシアクリレート化合物から得られた硬化物は、ガラス転移点、吸水率、硬度、PCT耐性等が劣っていた。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、活性エネルギー線硬化性樹脂として、異種の芳香環を規則的に繰り返し含有する線状多核エポキシアクリレート化合物、特に軟化点の高いビフェニル骨格とナフタレン骨格とが交互に共重合された交互共重合型の線状多核エポキシアクリレート化合物の多塩基酸無水物付加物を用いているので、光硬化性、アルカリ可溶性であると共に、高温下における熱安定性に優れ、高いレベルでバランスのとれた耐熱性と強靭性を有する光硬化性熱硬化性樹脂組成物を提供することができる。しかも、本発明の光硬化性熱硬化性樹脂組成物によれば、上記活性エネルギー線硬化性樹脂の他に1つ以上の内部エポキシド基を含むポリブタジエンを含有しているので、光硬化性、アルカリ現像性や基材に対する密着性に優れると共に、耐熱性や耐水性、耐無電解金めっき性、耐薬品性、電気絶縁性、フレキシブル性、PCT耐性等に優れた硬化物が得られる。
Claims (4)
- (A)下記一般式(1)で示される多核エポキシ化合物(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との反応生成物に多塩基酸無水物(c)を反応させて得られる活性エネルギー線硬化性樹脂、前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して5〜30重量部の(B)1つ以上の内部エポキシド基を含むポリブタジエン、前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜25質量部の(C)光重合開始剤、及び前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して10〜60質量部の(D)感光性(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とするアルカリ水溶液により現像可能な光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- さらに、前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して10〜150質量部の(E)有機溶剤を含んでなる請求項1に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- さらに、前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部(F)の硬化触媒を含んでなる請求項1又は2に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化性熱硬化性樹脂組成物を活性エネルギー線照射および/または加熱により硬化させて得られる硬化物。
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