以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図面は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、1は遊技機本体で、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。
前枠3は例えば合成樹脂製で、図2,図4,図7〜図9等に示すように、外枠2の前面側に当接する矩形状の枠部4と、この枠部4の内側下部に配置される下部装着部3aと、枠部4の内側上部に配置される上部装着部3bとを一体に備え、下部装着部3aに発射手段5等が、上部装着部3bに遊技盤6等が夫々配置されている。枠部4は、上下一対の横枠部4a,4bと、左右一対の縦枠部4c,4dとで構成されており、前枠3はその左右一端側、例えば左縦枠部4c側に設けられた上下方向のヒンジ7により外枠2に枢支されている。
前枠3の前側には、下部装着部3aに対応する前面開閉板9と、上部装着部3bに対応するガラス扉10とがヒンジ7と同じ側のヒンジ11により開閉自在に枢支されている。また前枠3の裏側には図4,図8に示すように、枠側コネクタ71a〜71dを有する枠側ジョイント部72が、遊技盤6の裏側には図4,図6に示すように盤側コネクタ73a〜73dを有する盤側ジョイント部74が夫々設けられており、前枠3に遊技盤6を装着したときに、両ジョイント部72,74のコネクタ71a〜71d,73a〜73d同士を着脱自在に接続することにより、前枠3側と遊技盤6側との電気系統を一括して接続するようになっている。
前面開閉板9には、その前側に発射手段5に供給するための遊技球を貯留する供給皿12、発射手段5を作動させるための発射ハンドル13等が設けられている。
ガラス扉10は、図1,図4,図5等に示すように、遊技盤6の遊技領域6aを透視可能なガラス窓14の窓孔を有する例えば板金製の扉枠15と、この扉枠15の前側に装着された合成樹脂製の化粧カバー16と、扉枠15の裏側に装着されたガラスユニット17とを備え、前枠3側に閉じたとき、扉枠15の外縁側が上横枠部4a及び左右の縦枠部4c,4dの前側に略当接すると共に、ガラスユニット17がその内側に嵌合するようになっている。ガラスユニット17は、前後二枚のガラス板18と、この二枚のガラス板18を外周で保持する合成樹脂製の保持枠19とで構成されており、扉枠15の裏側に設けられた締結摘まみ20により扉枠15に着脱自在に装着されている。
下部装着部3aは、下横枠部4bの上側に沿って横長状に形成されており、図2に示すようにその前側の例えば左右方向略中央に発射手段5が配置され、前面開閉板9側の供給皿12から発射手段5に発射用の遊技球が供給されるようになっている。発射手段5は、板金製の支持板21と、この支持板21の前面に装着された発射レール22と、支持板21の前面で前後方向の駆動軸廻りに揺動自在に支持された打撃槌23と、支持板21の裏側に装着され且つ打撃槌23を打撃方向に駆動するロータリソレノイド等の発射駆動手段24等を備え、発射ハンドル13が操作されたときに発射駆動手段24により打撃槌23を打撃方向(時計廻り)に間欠的に駆動することにより、供給皿12から発射レール22上に供給された遊技球を発射レール22に沿って打撃して遊技盤6側に発射させるようになっている。
発射手段5の左側には、後述する払い出し手段63から払い出された遊技球を前面開閉板9側の供給皿12に排出するための払い出し口25等が、右側には下部スピーカ26等が夫々配置されている。下部スピーカ26は、スピーカユニット27と、このスピーカユニット27を収容するスピーカボックス28とで構成されており、下部装着部3aに後ろ向きの凹入状に形成された収容部29(図7,図8参照)内に着脱自在に装着されている。
上部装着部3bは、枠部4の内側で且つ下部装着部3aの上側に配置され、外枠2の内側に嵌合可能な後ろ向き膨出状に形成されており、その前部に遊技盤6を装着可能な遊技盤装着枠30が設けられている。上部装着部3bにおける遊技盤装着枠30よりも後側が遊技盤6の後部側を略覆う後部ケース31となっており、その上部の左右両端側には一対の上部スピーカ32が着脱自在に装着されている。
遊技盤6は、ベニヤ板等により略矩形状に形成されており、図2に示すように、その前面側には発射手段5により発射された遊技球を遊技領域6aの上部側に案内する外レール(ガイドレール)33aと、遊技領域6aの周囲を規定する周壁の少なくとも一部を構成する内レール(ガイドレール)33bとが立設されると共に、遊技領域6a内には略中央に画像表示手段を備えたセンターケース34aの他、通過ゲート34b、開閉式入賞手段
34c、大入賞手段34d、普通入賞手段34e等の各種遊技部品が装着されている。
外レール33a及び内レール33bはガイドレールを構成するもので、外レール33aは遊技盤6の下部側の左右方向略中央位置又はそれよりも若干左寄りの位置から遊技盤6の左端側及び上端側を経て右上部側まで略円弧状に配置され、内レール33bは遊技盤6の左上方から下部側の左右方向略中央まで外レール33aに並行するようにその内側に配設され、更にそのまま遊技盤6の右縁部近傍まで略円弧状に延設されている。また遊技盤6の右端部には、外レール33aと内レール33bの端部間を連結する略円弧状の連結レール部40aを備えた例えば合成樹脂製の装飾部材40が配置されている。
遊技盤6の裏面側には、図4,図6に示すように、センターケース34a等の遊技部品を後側から覆う裏カバー35が装着され、この裏カバー35の背面側に主制御基板36aが格納された主基板ケース36、演出制御基板37aが格納された演出基板ケース37、液晶制御基板38aが格納された液晶基板ケース38等が着脱自在に装着されている。
裏カバー35は、上部側の上部カバー35aと下部側の集球ケース35bとで構成されており、これら上部カバー35aと集球ケース35bは遊技盤6の裏面に個別に装着されている。集球ケース35bは下部側に排出口39を備え、大入賞手段34d等に入賞して遊技盤6の裏側に案内された遊技球を排出口39側に誘導して下向きに排出するように構成されている。なお、演出基板ケース37、液晶基板ケース38は上部カバー35aの裏側に装着され、主基板ケース36は集球ケース35bの裏側に装着されている。
遊技盤装着枠30は、図2,図4,図7〜図9等に示すように、上横枠部4aの内周側に設けられる上支持枠41、下部装着部3aの上縁側に設けられる下支持枠42、左縦枠部4cの内周側に設けられる左支持枠43、右縦枠部4dの内周側に設けられる右支持枠44により、遊技盤6を前側から着脱できるように前面側が開放された矩形状に形成されている。上下左右の支持枠41〜44は、夫々遊技盤6をその上下左右の縁部において支持するもので、遊技盤6の外周面に沿って配置される周壁部41a〜44aと、遊技盤6の背面に沿って配置される後壁部41b〜44bとを夫々備えている。
また支持枠41〜44のうちの一つ、例えば左支持枠43側には、例えば周壁部43aから遊技盤6の前面側に沿って突設される前面支持部43cと、例えば後壁部43b上又はその内周側に配置され且つ遊技盤6の端部(左端部)を前側の前面支持部43c側に付勢する板ばね等よりなる付勢手段43dとが設けられており、遊技盤6の左縁部をその外周面側及び前後両面側の三方から挟み込むと共に付勢手段43dにより前側、即ち前面支持部43c側に押圧して支持するようになっている。
また遊技盤装着枠30上又はその近傍には、遊技盤装着枠30に前側から装着された遊技盤6を解除可能に固定する複数、例えば2つのロック手段45a,45bが設けられている。
ロック手段45a,45bは、遊技盤6における前面支持部43cとは反対の端部側に対応して配置されており、上支持枠41の右端部近傍に上ロック手段45aが、下支持枠42の右端部近傍に下ロック手段45bが夫々設けられている。また遊技盤6には、各ロック手段45a,45bに対応して外縁側に内向き凹入状の切り欠き部46a,46bが形成されている。
ロック手段45a,45bは、図7,図8に示すように、遊技盤装着枠30内に前向きに突設され且つ軸心廻りに回動自在な軸部47と、この軸部47の前端側に配置された固定摘まみ部48と、軸部47の前後方向の中間部分に固定された押圧部49とを一体に備
えている。そして、このロック手段45a,45bは、固定摘まみ部48を切り欠き部46a,46bに対応して縦向きの解除位置にしたときに遊技盤装着枠30に対して遊技盤6を着脱可能であり、横向きのロック位置にしたときに遊技盤6を遊技盤装着枠30内で後壁部41b〜44b側及び原点位置O(図2参照)側へと押圧してロックするようになっている。
なお、原点位置Oは、発射手段5から発射された遊技球が遊技盤6の外レール33a側へと入る始端側、即ち遊技盤装着枠30の4つの隅部のうち、下部側で且つ前面支持部43c側の隅部に設定されている。
後部ケース31は、図4,図7〜図9等に示すように、遊技盤6の裏側の裏カバー35の外周面に沿って配置される上下左右の周壁部50〜53で構成され、その周壁部50〜53の後端に裏カバー35の背面に沿って後壁部54が設けられている。後壁部54には、その略中央に遊技盤6の裏側の基板ケース36〜38等が嵌合する開口部55が設けられると共に、この開口部55を後側から開閉可能に覆う開閉カバー56(図3参照)が着脱自在に装着されている。
後部ケース31の下周壁部51には、図7,図9に示すように、集球ケース35bの排出口39に対応する切り欠き部57と、遊技盤6下部のアウト口58(図2参照)から遊技盤6の裏側に案内された遊技球を切り欠き部57側に誘導する傾斜案内部59とが設けられている。
後部ケース31の背面側には、図3に示すように、開口部55の上側に遊技球タンク60とタンクレール61とを備えた遊技球タンクユニット62が着脱自在に装着され、また開口部55の左右一側に払い出し手段63と払い出し通路64とを備えた払い出しユニット65が着脱自在に装着されており、遊技球が大入賞手段34d等の入賞口に入賞したとき、又は図外の自動球貸し機から球貸し指令があったときに、遊技球タンク60内の遊技球をタンクレール61を経て払い出し手段63により払い出し、その遊技球を払い出し通路64、払い出し口25を経て供給皿12に案内するようになっている。
また後部ケース31の下側で且つ下部装着部3aの背面側には、図3に示すように、基板装着台66が着脱自在に装着されており、この基板装着台66の背面側に、例えば電源基板67が格納された電源基板ケース68と、払い出し制御基板69が格納された払い出し基板ケース70とが着脱自在に装着されている。
枠側コネクタ71a〜71d、盤側コネクタ73a〜73dは、例えば図10に示すように接続されている。即ち、枠側コネクタ71aはハーネス75aを介して払い出し制御基板69に接続され、枠側コネクタ71bはハーネス75bを介して電源基板67に接続され、枠側コネクタ71cはハーネス75cを介して、ガラス扉10の前面側の装飾ランプ(図示省略)を制御する装飾制御基板76に接続され、枠側コネクタ71dはハーネス75dを介して電源基板67に接続されている。
また盤側コネクタ73aは中継コネクタ77a、ハーネス78aを介して主制御基板36aの信号出力部に接続され、盤側コネクタ73bは中継コネクタ77b、ハーネス78bを介して主制御基板36aの電源部に接続され、盤側コネクタ73cは中継コネクタ77c、ハーネス78cを介して演出制御基板37aの演出信号出力部に接続され、盤側コネクタ73dは中継コネクタ77d、ハーネス78dを介して演出制御基板37a、液晶制御基板38aの電源部に接続されている。
枠側ジョイント部72は、図8,図11,図12に示すように、原点位置Oと反対側の
ロック手段45bの上側近傍において、遊技盤6の裏側の集球ケース35bを取り囲む後部ケース31の後壁部54の内、その下部周壁部51及び右周壁部53側の二辺の後壁部54a,54bに裏側から着脱自在に装着され、この枠側ジョイント部72と前後に対向して、遊技盤6の集球ケース35bの一側下部の裏面側に盤側ジョイント部74が装着されている。
枠側ジョイント部72は、図13〜図16に示すように、中空状に構成されたジョイントケース79を備え、このジョイントケース79の前面側に上下方向に複数の枠側コネクタ71a〜71dが浮動状態で前方に突設され、またジョイントケース79の内部で各枠側コネクタ71a〜71dに枠側のハーネス75a〜75dが接続されており、遊技盤装着枠30の後部側の周壁部51,53に形成された後壁部54a,54bに跨がってその隅部に配置されている。
ジョイントケース79は、図13,図15,図16に示すように、前後に二つ割り状に構成され且つ内部が透視可能に透明な前部ケース80と後部ケース81とを有する。前部ケース80と後部ケース81は、下部側が前部ケース80の下部の係合凹部82と後部ケース81の下部側の係合爪83とにより係脱自在に係合され、また上部側が前部ケース80側の位置決め突起123と後部ケース81側の位置決め凹部124とにより位置決めされると共に、後部ケース81側の取り付け孔84に挿入されて前部ケース80側のネジ孔に螺合するネジ85により着脱自在に固定されている。
前部ケース80は下部側の略中央と上部側の左右一端とに取り付け部86,87を、下部側の取り付け部86よりも原点位置Oに近い端部に前後の挟み部88を有し、その挟み部88が前部ケース80の前面側との間で下周壁部51の後壁部54aの上端部を前後両側から挟んで係合し、取り付け部86,87が周壁部51,53又はその後壁部54a,54bに形成された取り付け部89,90にネジ91,92により固定されている。
なお、前部ケース80は、取り付け部87と挟み部88とにより、その略対角線方向の両側で遊技盤装着枠30に固定されている。挟み部88は係合部を構成するが、この挟み部88に代えて下周壁部51の後壁部54a側に係合する係合爪を設けてもよい。
枠側コネクタ71a〜71dはそのコネクタ本体94の長手方向が左右方向に配置されている。コネクタ本体94は左右方向の中央部に設けられた多数のピン孔群95と、左右両端に設けられた左右一対の取り付け突部96と、ピン孔群95と取り付け突部96との間に設けられた左右一対の案内部97とを有する。
そして、コネクタ本体94は、後部が前部ケース80の前面に形成された開口98に嵌合した状態でその前面側に突出状に配置され、各取り付け突部96に径方向に相対遊動自在に内嵌する遊動筒99と、この遊動筒99を前部ケース80に螺合するネジ100とにより着脱自在に固定されている。案内部97は上下左右に傾斜面97a,97bを有し、前側に突出する山状に構成されている。
各枠側コネクタ71a〜71dに接続されたハーネス75a〜75dは、図15に示すように、ジョイントケース79の下部側の引き出し口101から下側へとまとめて引き出され、後部ケース31の下周壁部51の裏側を経て電源基板67、払い出し制御基板69、装飾制御基板76等に夫々接続されている。なお、後部ケース81の裏側には、前枠3側の電源コード102の差し込みプラグ103を着脱自在に保持するプラグ保持具104が設けられている。
盤側ジョイント部74は、図17〜図20に示すように、集球ケース35bの膨出部1
05よりも低く形成された段部106の裏面に配置されている。即ち、集球ケース35bは、後方に膨出する膨出部105と、この膨出部105の一端側下部で遊技盤6の下隅の近傍に枠側ジョイント部72に対応して設けられた段部106とを有し、その段部106の裏側に盤側ジョイント部74が配置されている。盤側ジョイント部74は保護カバー110により裏側から保護されている。
各盤側コネクタ73a〜73dは各枠側コネクタ71a〜71dに対応して長手方向を左右方向にして上下方向に複数個配置されており、中継基板106a〜106cの裏面に個別に着脱自在に固定されている。
盤側コネクタ73a〜73dは枠側コネクタ71a〜71dのコネクタ本体94の前端部が嵌合する周壁107と、この周壁107内に枠側コネクタ71a〜71dのピン孔群95に対応して設けられた多数のピン群108とを有する。周壁107の開口端側の内周には、遊技盤6の装着時に枠側コネクタ71a〜71dの案内部97との間でコネクタ本体94を周壁107内へと案内する案内部109が傾斜状に形成されている。
各中継基板106a〜106cは左右方向に長く構成され、左右両端部でネジ114,115,126等により集球ケース35bの段部106側の取り付け部127に着脱自在に固定されている。また各中継基板106a〜106cの膨出部105側の端部には中継コネクタ77a〜77dが設けられ、この中継コネクタ77a〜77dにハーネス78a〜78dが着脱自在に接続されている。
なお、中継基板106a〜106cは各盤側コネクタ73a〜73d毎に独立して設けてもよいし、一個にしてもよい。またハーネス78a〜78dは中継コネクタ77a〜77d、中継基板106a〜106cを介して盤側コネクタ73a〜73dに接続されているが、中継基板106a〜106c、中継コネクタ77a〜77dを省略して盤側コネクタ73a〜73dに直接接続してもよい。
保護カバー110は、図17〜図20に示すように、中継基板106a〜106cを裏側から保護する基板保護部112と、この基板保護部112の膨出部105側の端部から膨出部105の側壁105aに沿って斜め後方へと屈曲するハーネス押え部113とを一体に備え、裏側から中継基板106a〜106cに当接して集球ケース35bの段部106にネジ114,115により着脱自在に固定されている。
基板保護部112は中継基板106a〜106cを裏側から透視可能に透明な合成樹脂材等により構成されており、中継基板106a〜106cに対する不正工作を容易に発見できるようになっている。
また基板保護部112は、上下の盤側コネクタ73a,73dに対応する切り欠き部112a,112dを有し、この上下の盤側コネクタ73a,73dの周辺を除いて中継基板106a〜106cを裏側から覆い、中間の二個の盤側コネクタ73b,73cが開口112b,112cから後方に突出している。切り欠き部112a,112d、開口112b,112cの周縁は、その隙間を経て中継基板106a〜106c側に不正工作を加え得ないように盤側コネクタ73a〜73dの外周に近接している。
ハーネス押え部113は中継コネクタ77a〜77d、ハーネス78a〜78d側を裏側から透視可能に透明な合成樹脂材等により構成されており、ハーネス78a〜78dが中継コネクタ77a〜77dから不正に抜かれる等の不正工作を容易に発見できるようになっている。
またハーネス押え部113は、盤側コネクタ73a〜73dとハーネス78a〜78dの引き出し側である中継コネクタ77a〜77dとの間から後方に屈曲しており、遊技盤6の着脱時にハーネス78a〜78dが前枠3側の枠側ジョイント部72等と接触しないように、膨出部105の側壁105aとの間でハーネス78a〜78dを押えて保持している。
保護カバー110は基板保護部112のハーネス押え部113と反対側の端部に設けられた取り付け部116と、ハーネス押え部113側に設けられた上下一対の取り付け部117との複数箇所においてネジ114,115により集球ケース35bの段部106に着脱自在に固定されている。取り付け部117はハーネス押え部113の膨出部105側に一体に形成された前後方向の補強部118の前端に設けられている。なお、ネジ114,115はその位置に中継基板106a〜106cを共締めにより段部106に固定している。
ハーネス押え部113の前側には、盤側コネクタ73a〜73dと中継コネクタ77a〜77dとの間を仕切る仕切り壁119が設けられている。基板保護部112の外周には、この仕切り壁119を含む周壁部120が周方向の略全周に設けられると共に、中間に中間壁128が設けられており、その仕切り壁119を含む周壁部120及び中間壁128の前端が中継基板106a〜106cの裏面に当接している。またハーネス押え部113の下端部には、膨出部105の側壁105aに当接する屈曲部121が一体に設けられ、この屈曲部121により、ハーネス押え部113と膨出部105の側壁105aとの下端部間を塞いでいる。
なお、基板保護部112は、中継コネクタ77a〜77dの周辺側を含む中継基板106a〜106cの略全体を裏側から覆うようにしてもよい。その場合、ハーネス押え部113は基板保護部112に対して平面視略T字状となるように、基板保護部112の中間部分から後方に突出して設ければよい。
上記構成のパチンコ機において、遊技盤6を遊技盤装着枠30に装着する場合には、遊技盤6の左側の端部を遊技盤装着枠30の原点位置Oにおいて後壁部43bと前面支持部43cとの間に挿入した後、遊技盤6の反対側を遊技盤装着枠30内に押し込み、ロック手段45a,45bにより遊技盤装着枠30内で遊技盤6を固定する。
遊技盤6の原点位置Oと反対側を遊技盤装着枠30内に押し込むときに、盤側ジョイント部74の盤側コネクタ73a〜73dが枠側ジョイント部72の枠側コネクタ71a〜71dの前面側に対応して、枠側コネクタ71a〜71dのコネクタ本体94部が盤側コネクタ73a〜73dの周壁107内に相対的に嵌合し、両コネクタ71a〜71d,73a〜73dが前枠3側と遊技盤6側との電気系統を一括して接続することができる。
また枠側コネクタ71a〜71dと盤側コネクタ73a〜73dとの間に多少の位置ずれがあっても、枠側コネクタ71a〜71dの案内部97が盤側コネクタ73a〜73dの周壁107の案内部109と接触した後、浮動状態の枠側コネクタ71a〜71dが盤側コネクタ73a〜73dと一致するように相対的に移動するため、盤側コネクタ73a〜73dを枠側コネクタ71a〜71dに容易且つ確実に接続することができる。
盤側コネクタ73a〜73dが枠側コネクタ71a〜71dに接続した後、ロック手段45a,45bにより遊技盤6を遊技盤装着枠30内で固定する。このときロック手段45a,45bの締め付けにより遊技盤6が原点位置O側へと多少移動することがあっても、枠側コネクタ71a〜71dが浮動状態であるため、両コネクタ71a〜71d,73a〜73dに無理な外力がかかるようなことはない。
枠側ジョイント部72のジョイントケース79は、遊技盤装着枠30の後端部側の隣り合う二辺の隅部に配置し、その二辺の周壁部51,53、取り分けその後壁部54a,54bに対して略対角線方向の両側で着脱自在に固定し、遊技盤6の裏側に、この枠側ジョイント部72に対応して盤側ジョイント部74を設けているため、枠側ジョイント部72が他の邪魔になることもないし、この枠側ジョイント部72を遊技盤装着枠30側に対して確実に固定することができる。またジョイントケース79は透明にして内部を透視できるようにしているので、内部空間に不正な電気部品を組み込む等の不正工作があれば、それを容易に発見することができる。
枠側ジョイント部72が損傷した場合には、遊技盤装着枠30の裏側から枠側ジョイント部72を取り外して交換するが、枠側ジョイント部72が枠側コネクタ71a〜71d及びそのハーネス75a〜75dを支持する専用部品であるため、それ自体を小型化できると共に、その交換に際しても容易に着脱することができる。
また盤側ジョイント部74は、集球検出35bの膨出部105の一側の段部106の裏側に配置しているので、遊技盤6の裏側に盤側ジョイント部74用の専用のスペースを確保する必要がなく、遊技盤6の裏側を有効に活用できる。しかも、盤側ジョイント部74の盤側コネクタ73a〜73dは中継基板106a〜106cを介して段部106の裏側に装着し、保護カバー110により裏側から保護する構造であるため、盤側ジョイント部74を十分に保護しながらも、盤側コネクタ73a〜73dをケース等に収容する場合に比較して、盤側ジョイント部74の後方への突出を極力小さくできる。
枠側ジョイント部72にハーネス75a〜75dがある上に、盤側ジョイント部74の近傍にも多数のハーネス78a〜78dがある。しかし、枠側ジョイント部72のハーネス75a〜75dはジョイントケース79の下側にまとめて引き出し、遊技盤6の裏側のハーネス78a〜78dを保護カバー110のハーネス押え部113で集球ケース35bの膨出部105側に押えているため、枠側ジョイント部72、盤側ジョイント部74、ハーネス75a〜75d,78a〜78dが相手側に突出して、遊技盤6の着脱時に互いに引っ掛かる等の問題を防止できる。従って、ハーネス75a〜75d,78a〜78d等に影響されることなく遊技盤6を容易に着脱できる。
またハーネス押え部113は膨出部105側に傾斜しており、膨出部105との間隔が前部側に比較して後部側が狭くなっているため、ハーネス78a〜78dを中継コネクタ77a〜77dから抜き難くできる。特に主制御基板36aからのハーネス78a,78b側では、その近傍に屈曲部121があるため、ハーネス78a,78bの不正な抜き取りを困難にできる利点がある。
更に盤側ジョイント部74は遊技盤6の裏側の集球ケース35bの裏側に設け、遊技盤装着枠30の集球ケース35bを取り囲む周壁部51,53の後壁部54a,54bに枠側ジョイント部72を設けており、遊技盤6の装着状態では両コネクタ71a〜71d,73a〜73dを枠側ジョイント部72により裏側から覆うため、コネクタ71a〜71d,73a〜73d等に対する不正工作を防止できる。
図21は本発明の第2の実施形態を例示する。この実施形態では、ジョイントケース79をその外周側の板金製の補強枠130に嵌め込み、この補強枠130とジョイントケース79とをネジ91,92により周壁部51,53側の取り付け部89,90に着脱自在に装着している。
このように補強枠130によりジョイントケース79を裏側から補強することにより、
ジョイントケース79を遊技盤装着枠30側に確実に固定できる。従って、ジョイントケース79の一部が取り付け部87と挟み部88とを結ぶ線分よりも開口部55の中心側に突出しているにも拘わらず、その突出部側にかかる前後方向の荷重に対しても十分に抗することができ、ジョイントケース79、取り分けその取り付け部87、挟み部(取り付け部)88等の損傷を防止できる。
なお、補強枠130はジョイントケース79と周壁部51,53の取り付け部89,90との間に介在してもよい。また補強枠130はジョイントケース79を補強できる構造のものであれば、この実施形態のようにジョイントケース79の周方向の全周側に設ける必要はなく、ジョイントケース79の取り付け部87と挟み部(取り付け部)88とを結ぶ線分よりも開口部55の中心側に突出する部分のみを支える構造でもよい。
図22は本発明の第3の実施形態を例示する。この実施形態では、ジョイントケース79の開口部55の中心側(前枠3の中央側)の側縁を、取り付け部86と取り付け部87との中心間を結ぶ線分に沿ってその内側近傍で斜め方向に傾斜する傾斜辺131とし、このジョイントケース79の前面側に上下方向に複数の枠側コネクタ71a〜71dが集中的に配置されている。
このようにすれば、枠側ジョイント部72に対する盤側ジョイント部74の着脱時にも、ジョイントケース79の取り付け部86,87に過度の荷重がかかることはなく、ジョイントケース79側の耐久性が向上する。またジョイントケース79側は構造的に多少大きくなるが、枠側コネクタ71a〜71dを遊技盤装着枠30の隅近傍に集中的に配置することにより、盤側ジョイント部74の大型化を防止できる。
なお、この実施形態では、ジョイントケース79の内側に傾斜辺131を形成しているが、傾斜辺131に代えて開口部55の中心側に膨らむ円弧状にしてもよい。従って、ジョイントケース79の内側は前記線分の内側近傍でその線分に沿った形状であれば良く、その上下方向の中間部に突出部を有する構造であっても、別段問題はない。
またこのようなジョイントケース79を使用する場合に、枠側コネクタ71a〜71dのピン接続部が外側に位置するか、又は枠側コネクタ71a〜71dのピン接続部の長手方向の中央が前記線分よりも外側に位置するように、各枠側コネクタ71a〜71dをジョイントケース79の前面に配置することが望ましい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では枠側コネクタ71a〜71d、盤側コネクタ73a〜73dを左右方向に長くなる横長状に配置して上下方向に複数並設しているが、上下方向に長くなる縦長状に配置して左右方向に複数並設してもよい。枠側コネクタ71a〜71d、盤側コネクタ73a〜73dは、枠側と盤側との夫々が1個となるようにまとめて設けてもよい。
また枠側コネクタ71a〜71d、盤側コネクタ73a〜73dの一部を横長状に配置し、残りを縦長状に配置してもよい。例えば、第3の実施形態のような形状のジョイントケース79の場合には、その下部側に1個又は2個の枠側コネクタ71a〜71dを横長状に配置し、その上側に残りを縦長状にして左右方向に複数配置してもよい。そして、盤側コネクタ73a〜73dは、枠側コネクタ71a〜71dの配置に対応して配置すればよい。
また枠側ジョイント部72の枠側コネクタ71a〜71dを浮動状に設ける他、盤側ジョイント部74の盤側コネクタ73a〜73dを浮動状に設けてもよいし、両コネクタ7
1a〜71d,73a〜73dを共に浮動状に設けてもよい。また両コネクタ71a〜71d,73a〜73dの内、その一方を上下方向に、他方を左右方向に浮動状に設けてもよい。
実施形態では枠側コネクタ71a〜71d、盤側コネクタ73a〜73dの両方に案内部97,109を設けているが、枠側コネクタ71a〜71dと盤側コネクタ73a〜73dとの何れか一方でもよい。また実施形態では遊技盤6の裏側の構成部材として集球ケース35bを例示し、その段部106の裏側に盤側ジョイント部74を装着しているが、盤側ジョイント部74は集球ケース35b以外の構成部材に設けてもよい。また盤側ジョイント部74は遊技盤6の裏面に直接設けてもよい。
また周壁部51,53の後端の後壁部54a,54bに取り付け部89,90を形成し、この取り付け部89,90に枠側ジョイント部72を固定しているが、周壁部51,53に直接取り付け部89,90を形成してもよい。
遊技盤6を遊技盤装着枠30に対して原点位置Oを基準に装着する場合、実施形態では原点位置Oと反対側の端部に枠側ジョイント部72、盤側ジョイント部74を下部側に配置しているが、この枠側ジョイント部72、盤側ジョイント部74は遊技盤装着枠30の左右方向の中間位置に対応して配置してもよいし、上部側に対応して配置してもよい。
またジョイントケース79は、全体を透明な材料により構成する他、内部に所定の空間ができる場所に対応して、その部分を容易に透視できるように、部分的に透明な材料により構成するか、又は透視可能な構造に構成してもよい。遊技盤6は遊技盤装着枠30に対して裏側から着脱自在に装着してもよい。この場合にも枠側ジョイント部72、盤側ジョイント部74を前後に対応して配置することにより、同様に実施可能である。更に本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種の弾球遊技機においても同様に実施することが可能である。