以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図25は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、1は遊技機本体で、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。
前枠3は例えば合成樹脂製で、図2、図4〜図7等に示すように、外枠2の前面側に当接する矩形状の枠部4と、この枠部4の内側下部に配置される下部装着部3aと、枠部4の内側上部に配置される上部装着部3bとを一体に備え、下部装着部3aに発射手段5等が、上部装着部3bに遊技盤6等が夫々配置されている。枠部4は上下一対の上・下横枠部4a,4bと、左右一対の左・右縦枠部4c,4dとで構成されており、前枠3はその左右一端側、例えば左縦枠部4c側に設けられた上下方向のヒンジ7により外枠2に着脱、開閉自在に枢支されている。
前枠3の前側には、下部装着部3aに対応する前面開閉板9と、上部装着部3bに対応するガラス扉10とがヒンジ7と同じ側のヒンジ11により開閉自在に枢支されている。前面開閉板9にはその前側に発射手段5に供給するための遊技球を貯留する供給皿12、発射手段5を作動させるための発射ハンドル13等が設けられている。
ガラス扉10は、図1、図4等に示すように、遊技盤6の遊技領域6aを透視可能なガラス窓14の窓孔を有する例えば板金製の扉枠15と、この扉枠15の前側に装着された合成樹脂製の化粧カバー16と、扉枠15の裏側に装着されたガラスユニット17とを備え、前枠3側に閉じたとき、扉枠15の外縁側が上横枠部4a及び左・右縦枠部4c,4dの前側に略当接すると共に、ガラスユニット17がその内側に嵌合するようになっている。ガラスユニット17は、前後二枚のガラス板18と、この二枚のガラス板18を外周で保持する合成樹脂製の保持枠19とで構成されており、扉枠15の裏側に設けられた締結摘まみ20により扉枠15に着脱自在に装着されている。なお、ガラス扉10には、その上部裏側に左右一対のスピーカ32が設けられている。
下部装着部3aは、下横枠部4bの上側に沿って横長状に形成されており、図2に示すようにその前側の例えば左右方向の略中央に発射手段5が配置され、前面開閉板9側の供給皿12から発射手段5に発射用の遊技球が供給されるようになっている。発射手段5は、板金製の支持板21と、この支持板21の前面に装着された発射レール22と、支持板21の前面で前後方向の駆動軸廻りに揺動自在に支持された打撃槌23と、支持板21の裏側に装着され且つ打撃槌23を打撃方向に駆動するロータリソレノイド等の発射駆動手段24等を備え、発射ハンドル13が操作されたときに発射駆動手段24により打撃槌23を打撃方向(時計廻り)に間欠的に駆動することにより、供給皿12から発射レール22上に供給された遊技球を発射レール22に沿って打撃して遊技盤6側に発射させるようになっている。
発射手段5の左側には、後述の払い出し手段63(図3参照)から払い出された遊技球を前面開閉板9側の供給皿12に排出するための払い出し口25等が、右側には下部スピーカ26等が夫々配置されている。下部スピーカ26はスピーカユニット27と、このスピーカユニット27を収容するスピーカボックス28とで構成されており、下部装着部3aに後ろ向きの凹入状に形成された収容部29(図5、図6参照)内に着脱自在に装着されている。
上部装着部3bは、図2、図5、図6に示すように、枠部4の内側で下部装着部3aの上側に配置され、外枠2の内側に嵌合可能な後ろ向き膨出状に形成されており、その前部に遊技盤6を装着可能な遊技盤装着枠30が設けられている。上部装着部3bにおける遊技盤装着枠30よりも後側が遊技盤6の後部側を略覆う後部ケース31となっている。
遊技盤6はベニヤ板等により略矩形状に形成されており、図2に示すように、その前面側には発射手段5により発射された遊技球を遊技領域6aの上部側に案内する外レール(ガイドレール)33aと、遊技領域6aの周囲を規定する周壁の少なくとも一部を構成する内レール(ガイドレール)33bとが立設されると共に、遊技領域6a内には略中央に画像表示手段を備えたセンターケース34aの他、通過ゲート34b、開閉式入賞手段34c、大入賞手段34d、普通入賞手段34e等の各種遊技部品が装着されている。
外レール33a及び内レール33bはガイドレールを構成するもので、外レール33aは遊技盤6の下部側の左右方向略中央位置又はそれよりも若干左寄りの位置から遊技盤6の左端側及び上端側を経て右上部側まで略円弧状に配置され、内レール33bは遊技盤6の左上方から下部側の左右方向略中央まで外レール33aに並行するようにその内側に配設され、更にそのまま遊技盤6の右縁部近傍まで略円弧状に延設されている。また遊技盤6の右端部には、外レール33aと内レール33bの端部間を連結する略円弧状の連結レール部40aを備えた例えば合成樹脂製の装飾部材40が配置されている。
遊技盤6の裏面側には、図4、図8に示すように、センターケース34a等の遊技部品を後側から覆う裏カバー35が装着され、この裏カバー35の背面側に主制御基板36aが格納された主基板ケース36、演出制御基板37aが格納された演出基板ケース37、液晶制御基板38aが格納された液晶基板ケース38等が着脱自在に装着されている。
裏カバー35は、上部側の上部カバー35aと下部側の集球ケース35bとで構成されており、これら上部カバー35aと集球ケース35bは遊技盤6の裏面に個別に装着されている。集球ケース35bは下部側に排出口39を備え、大入賞手段34d等に入賞して遊技盤6の裏側に案内された遊技球を排出口39側に誘導して下向きに排出するように構成されている。なお、演出基板ケース37、液晶基板ケース38は上部カバー35aの裏側に装着され、主基板ケース36は集球ケース35bの裏側に装着されている。
遊技盤装着枠30は、図2、図4〜図7等に示すように、上下一対の上・下横支持枠41,42と左右一対の左・右縦支持枠43,44とにより、遊技盤6を前側から着脱できるように前面側が開放された矩形状に形成されている。上横支持枠41は上横枠部4aの内周側に、下横支持枠42は下部装着部3aの上縁側に、左縦支持枠43は左縦枠部4cの内周側に、右縦支持枠44は右縦枠部4dの内周側に夫々設けられている。
各支持枠41〜44は遊技盤6をその上下左右の側縁部で支持するもので、遊技盤6の外周面に沿って配置された周壁部41a〜44aと、この周壁部41a〜44aの後端から内側へと屈曲し且つ遊技盤6の背面と略平行に配置された後壁部41b〜44bとを夫々備えている。各支持枠41〜44のうち、上横支持枠41、左・右縦支持枠43,44は外枠2の内側に近接して配置されており、その周壁部41a,43a,44aは板状に構成されている。なお、上横支持枠41、右縦支持枠44には後壁部41b,44bの前側に遊技盤6が当接する当接部41c,44cが設けられている。
本実施形態では、遊技盤装着枠30に対して遊技盤6を着脱する場合には、遊技盤6の左下隅に対応する基準位置O(図2参照)を基準にして着脱する。従って、図2、図4〜図7に示すように、遊技盤装着枠30の支持枠41〜44のうち、基準位置Oに近い左縦支持枠43側には前係合部43cと付勢手段43dが設けられており、基準位置Oから離れた右縦支持枠44側の上下には押し込み・押し出し手段45,46が、基準位置Oから離れた上横支持枠41及び右縦支持枠44には押圧部47,48が夫々設けられている。なお、押し込み・押し出し手段45,46により遊技盤装着枠30内の遊技盤6が前後方向の位置決めされる場合には、上横支持枠41、右縦支持枠44の当接部41c,44cは省略してもよい。
また遊技盤6、前枠3には、図4、図5、図8に示すように、その基準位置Oから離れた右縦支持枠44の下部近傍に、盤側コネクタ72a〜72dを有する盤側ジョイント部73と、枠側コネクタ74a〜74dを有する枠側ジョイント部75とが前後方向に相対応して装着され、遊技盤6を遊技盤装着枠30に対して着脱したときに、盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとが嵌脱して電気的に着脱するようになっている。更に前枠3の裏側には遊技盤装着枠30の一部から枠側ジョイント部75側を補強する補強部材49が装着されている。
基準位置Oは発射手段5から発射された遊技球が遊技盤6の外レール33a側へと入る始端側、即ち遊技盤装着枠30の4つの隅部のうち、下部側で且つ前係合部43c側の隅部に設定されている。従って、遊技盤6を遊技盤装着枠30に装着する場合には、図2に示すように基準位置Oを基準にして遊技盤6の左縁部を遊技盤装着枠30内に挿入した後、遊技盤6の左縁部を前係合部43cに係合させて、その係合部分を支点位置P(図4参照)として前後に回動させながら遊技盤6の右側を遊技盤装着枠30内へと後方に押し込み、また遊技盤6を取り外す場合には、逆に支点位置P廻りに右側から遊技盤6を前側へと取り出すことになる。
前係合部43cは左縦支持枠43の周壁部43aから遊技盤6の前面側に沿って突設されており、上下両端側に一対設けられている。付勢手段43dは遊技盤6の端部(左端部)を前係合部43c側に付勢するもので、板ばね等により構成されると共に、後壁部43b上又はその内周側の近傍に上下一対配置されている。
各押し込み・押し出し手段45,46は、遊技盤6の右側の切り欠き部6b,6cに着脱自在に係合して、遊技盤6を遊技盤装着枠30内の装着位置Qまで押し込む機能と、遊技盤装着枠30内の装着位置Qの遊技盤6を押し出す機能と、遊技盤6を押し込み状態で解除可能にロックする機能とを有する。
この各押し込み・押し出し手段45,46は、例えば図9、図10に上側の押し込み・押し出し手段45を例示するように、支持枠41,42の後壁部41b,42bの前面の取り付け部41c等に固定された取り付けブラケット104と、取り付けブラケット104に縦方向の第1枢軸105を介して回動自在に枢支され且つ遊技盤6が着脱自在に係合する略コ字状の係合部材106と、係合部材106を第1枢軸105廻りに時計方向に操作して遊技盤6を遊技盤装着枠30内の所定の装着位置Q(図4、図9参照)へと後方に押し込み、また係合部材106を第1枢軸105廻りに反時計方向に操作して装着位置Qの遊技盤6を遊技盤装着枠30外へと前方に押し出すための操作部107と、係合部材106が遊技盤6を装着位置Qへと押し込んだときにその装着位置Qで係合部材106をロックするロック機構108とを備え、またそのロック機構108には解除用の操作部109が設けられている。
係合部材106は押し込み係合部110を有するL字状の前係合体111と、押し出し係合部112を有するL字状の後係合体113とを、その係合部110,112間に遊技盤6の右端部が係脱自在に係合するように略コ字状に組み合わせて構成されており、後係合体113は中間が第1枢軸105により取り付けブラケット104に枢支され、また後係合体113の前端部と前係合体111の中間部が第1連結軸114により枢着されている。
前係合体111の後端部には第1連結軸114を中心とする長孔116が形成され、その長孔116に第1枢軸105が遊嵌されている。また両係合体111,113は第1連結軸114に套嵌されたバネ117により両係合部110,112が略平行な閉状態を保つように付勢されており、係合部110,112間に遊技盤6が係合した状態で係合部材106が第1枢軸105廻りに回動するときに、長孔116の範囲内で両係合体111,113が第1連結軸114廻りに開閉可能である。なお、操作部107は前係合体111の先端側に設けられている。
ロック機構108は一端が第1連結軸114により係合部材106の前端側に枢着された操作リンク118と、一端が第2枢軸119により取り付けブラケット104に枢着された連結リンク120とを備え、その操作リンク118と連結リンク120とを第2連結軸121により屈折自在に連結して構成されている。
そして、ロック機構108は係合部材106が装着位置Qまで回動したときに、第2連結軸121が第1連結軸114と第2枢軸119とを結ぶ線分よりも後側に位置した状態で操作リンク118の当接部122が取り付けブラケット104の当接部123に当接してロックし、係合部材106が第1枢軸105廻りに押し出し方向に回動しないように規制する。
操作リンク118はくの字状であって、一端側に第1連結軸114が、他端側に操作部109が夫々設けられ、その中間に第2連結軸121と当接部122とが設けられている。ロック機構108は操作リンク118の当接部122が取り付けブラケット104の当接部123に当接するロック状態から操作部109を前側へと操作すれば、第2連結軸121が第1連結軸114と第2枢軸119とを結ぶ線分よりも前側へと移動してロックを解除することができる。
なお、取り付けブラケット104、係合体111,113、操作リンク118、連結リンク120はコの字状に構成されている。ロック機構108は操作リンク118を取り付けブラケット104側に、連結リンク120を係合部材106側に夫々連結してもよい。また取り付けブラケット104、係合部材106、操作リンク118、連結リンク120により四節リンク機構が構成されている。
押圧部47,48は遊技盤6を遊技盤装着枠30内の装着位置Qまで押し込んだときに、遊技盤6を基準位置O側へと押圧するためのものであり、図5、図11、図12に示すように、基準位置Oに対して上下及び左右方向の反対位置に配置、例えば上横支持枠41及び右縦支持枠44の内側に設けられ、その長手方向に所定間隔をおいて複数個配置されている。この各押圧部47,48は各支持枠41,44の周壁部41a,44aから内側に突出する補強リブ47a,48aにより構成されている。
補強リブ47a,48aは遊技盤装着枠30に対する遊技盤6の着脱方向である前後方向に長くなっており、この補強リブ47a,48aの内側に、遊技盤6を装着位置Qまで押し込むときに遊技盤6を基準位置O側へと押圧するための押圧用傾斜面47b,48bと、遊技盤装着枠30内の装着位置Qで遊技盤6を保持するための保持面47c,48cとが設けられている。保持面47c,48cは遊技盤装着枠30の当接部41c,44cの前側に設けられている。
なお、遊技盤6の上端から外枠2までの間隔に余裕のある上横支持枠41側の補強リブ47aは突出高さが大であり、遊技盤6から外枠2までの間隔が小さい右縦支持枠44側の補強リブ48aは突出高さが小となっている。保持面47c,48cは前後方向に略水平状に設けられている。
後部ケース31は遊技盤6の裏側に装着された構成部材、例えば裏カバー35を外周から取り囲むもので、図4〜図7等に示すように、遊技盤装着枠30よりも内側で裏カバー35の外周面に沿って配置された上下左右の周壁部50〜53で構成され、その周壁部50〜53の後端に裏カバー35の背面に沿って後壁部54が設けられている。後壁部54には、その略中央に遊技盤6の裏側の基板ケース36〜38等が嵌合する開口部55が設けられると共に、この開口部55を後側から開閉可能に覆う開閉カバー56(図3参照)が開閉・着脱自在に装着されている。
後部ケース31の下周壁部51には、図6に示すように、集球ケース35bの排出口39に対応する切り欠き部57と、遊技盤6の下部のアウト口58(図2参照)から遊技盤6の裏側に案内された遊技球を切り欠き部57側に誘導する傾斜案内部59とが設けられている。
後部ケース31の背面側には、図3に示すように、開口部55の上側に遊技球タンク60とタンクレール61とを備えた遊技球タンクユニット62が着脱自在に装着され、また開口部55の左右一側に払い出し手段63と払い出し通路64とを備えた払い出しユニット65が着脱自在に装着されており、遊技球が大入賞手段34d等の入賞口に入賞したとき、又は図外の自動球貸し機から球貸し指令があったときに、遊技球タンク60内の遊技球をタンクレール61を経て払い出し手段63により払い出し、その遊技球を払い出し通路64、払い出し口25を経て供給皿12に案内するようになっている。
また後部ケース31の下側で且つ下部装着部3aの背面側には、図3に示すように、基板装着台66が着脱自在に装着されており、この基板装着台66の背面側に、例えば電源基板67が格納された電源基板ケース68と、払い出し制御基板69が格納された払い出し基板ケース70とが着脱自在に装着されている。
遊技盤6の裏側には図4、図8に示すように盤側コネクタ72a〜72dを有する盤側ジョイント部73が、前枠3の裏側には図4、図5に示すように、枠側コネクタ74a〜74dを有する枠側ジョイント部75が夫々前後に対応して設けられており、遊技盤6を前枠3に対して着脱するときに、盤側ジョイント部73の盤側コネクタ72a〜72dと枠側ジョイント部75の枠側コネクタ74a〜74dとが着脱して、遊技盤装着枠30に遊技盤6を装着したときに前枠3側と遊技盤6側との電気系統を一括して接続するようになっている。
盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dは電気系統の対象別に複数あり、例えば図13に示すように接続されている。即ち、盤側コネクタ72aは中継コネクタ76a、ハーネス77aを介して主制御基板36aの信号出力部に接続され、盤側コネクタ72bは中継コネクタ76b、ハーネス77bを介して主制御基板36aの電源部に接続され、盤側コネクタ72cは中継コネクタ76c、ハーネス77cを介して演出制御基板37aの演出信号出力部に接続され、盤側コネクタ72dは中継コネクタ76d、ハーネス77dを介して演出制御基板37a、液晶制御基板38aの電源部に接続されている。
枠側コネクタ74aはハーネス78aを介して払い出し制御基板69に接続され、枠側コネクタ74bはハーネス78bを介して電源基板67に接続され、枠側コネクタ74cはハーネス78cを介して、ガラス扉10の前面側の装飾ランプ(図示省略)を制御する装飾制御基板79に接続され、枠側コネクタ74dはハーネス78dを介して電源基板67に接続されている。
盤側コネクタ72a〜72d、枠側コネクタ74a〜74dが装着された盤側ジョイント部73と枠側ジョイント部75は、図4に示すように、遊技盤6の着脱時の支点位置Pと反対側の端部で遊技盤6及び遊技盤装着枠30に前後に相対応して装着されると共に、その支点位置Pと反対側が後方となり支点位置Pに近い側が前方となるように傾斜状に配置されている。そして、支点位置P廻りに回動させながら遊技盤6を遊技盤装着枠30に対して着脱するときに、盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとが、その支点位置Pを中心とする円の略接線方向に着脱するようになっている。
盤側ジョイント部73は、図4、図14〜図17等に示すように、遊技盤6の裏部材である集球ケース35bの突出部81の一側下部に形成された傾斜部82の裏面側に配置されている。
即ち、集球ケース35bは、図4、図14〜図17に示すように、後方へと突出する突出部81と、この突出部81の一側下部で遊技盤6の下隅の近傍に配置され且つ突出部81よりも低く遊技盤6側に接近して段状に形成された傾斜部82とを有し、その傾斜部82の裏側に、盤側コネクタ72a〜72d、中継基板83a〜83c、コネクタカバー84等を有する盤側ジョイント部73が配置されている。
傾斜部82は図4に示すようにその裏面に装着された中継基板83a〜83cが遊技盤6の前面左縁部、即ち支点位置Pを通る直線上に配置されている。従って、傾斜部82は支点位置Pから遠い外側が遊技盤6から後方に離れ、近い内側が遊技盤6側に接近するように傾斜状に設けられており、この傾斜部82の左側に突出部81の側壁81aが、上側に突出部81の下壁81bが夫々近接している。
各盤側コネクタ72a〜72dは、その長手方向を左右にして上下方向に配置され、中継基板83a〜83cの裏面に固定されている。盤側コネクタ72a〜72dは嵌合凹部85aと、この嵌合凹部85a内に設けられた多数のピン群85bとを有する。嵌合凹部85aの開口端側の内周には、遊技盤6の装着時に枠側コネクタ74a〜74dを嵌合凹部85a内へと案内する案内部85cが傾斜状に形成されている。
各中継基板83a〜83cは左右方向に長く構成されており、その突出部81から遠い側に盤側コネクタ72a〜72dが、近い側に中継コネクタ76a〜76dが夫々装着されている。そして、各中継基板83a〜83cは傾斜部82の裏面に区画して形成された各基板取り付け部86に裏側から嵌合され、その内周側に設けられた受け部87に裏側から当接した状態でネジ88とコネクタカバー84とにより傾斜部82に着脱自在に固定されている。各中継コネクタ76a〜76dにはハーネス77a〜77dが着脱自在に接続されている。
主制御基板36aの信号出力用の盤側コネクタ72aと電源用の盤側コネクタ72bは中継基板83aに設けられており、演出制御基板37aの演出信号出力用の盤側コネクタ72cと、演出制御基板37a及び液晶制御基板38aの電源用の盤側コネクタ72dは共通の中継基板83b,83cに設けられている。各基板取り付け部86は中継基板83a〜83cに対応して区画され、その各基板取り付け部86には内周側に所定の間隔をおいて受け部87が設けられている。
各中継基板83a〜83cはコネクタカバー84と反対側の端部で傾斜部82の固定部88aに螺合するネジ88により固定されているが、突出部81の側壁81a側ではコネクタカバー84により固定されている。
コネクタカバー84は、図18に示すように、中継コネクタ76a〜76d及びハーネス77a〜77dを覆うためのものであり、同時に各中継基板83a〜83cを傾斜部82側に押える基板押えを兼用している。このコネクタカバー84は、盤側コネクタ72a〜72dと中継コネクタ76a〜76dとの間で各中継基板83a〜83cに跨がって配置され且つ中継基板83a〜83c側から後方に突出する覆い部90と、この覆い部90の側壁81a側に一体に形成され且つ各中継コネクタ76a〜76d毎に上下に仕切る前後方向の複数の仕切り壁91と、上下両端の仕切り壁91を除く中間の仕切り壁91に形成された取り付け部92とを有し、その取り付け部92が側壁81aの近傍で傾斜部82から後方に突出する固定部93に後側からネジ94により着脱自在に固定されている。
覆い部90は、図15に示すように、中継コネクタ76a〜76dの後方近傍に段部90aを有し、その段部90aから前側の前部90bが中継基板83a〜83cに略直角であり、段部90aから後側の後部90cが側壁81a側に傾斜している。このためコネクタカバー84は、その後部90cが側壁81a側に傾斜することにより、中継コネクタ76a〜76dを覆いハーネス77a〜77dが盤側コネクタ72a〜72dの後方側へと食み出さないように突出部81側へと押え付けると共に、支点位置P廻りに回動させながら遊技盤6を着脱するときに枠側ジョイント部75側と干渉しないようになっている。
また覆い部90の後端は突出部81の側壁81aとの間に所定の間隙をおいて配置されている。下端の仕切り壁91を除く各仕切り壁91の側壁81a側の端縁は、覆い部90の後端から中継コネクタ76a〜76dの後側近傍までの間が遊技盤6に対して略垂直になっており、各中継コネクタ76a〜76dに対するハーネス77a〜77dの接続を容易にできるように、覆い部90の後端から側壁81a側に突出しない形状となっている。なお、下端の仕切り壁91は、ハーネス77a〜77dが下側へと垂れ下がらないように集球ケース35bの突出部81に近接してその下側へと延びている。
取り付け部92は、図15、図18に示すように、遊技盤6に対して略垂直な有底状の嵌合筒部92aにより構成されている。嵌合筒部92aは上下両側を除く中間の複数の仕切り壁91の前端部に側壁81a側へと突出して一体に形成されており、その中心が突出部81とコネクタカバー84の後端との間隙の中間を通るように遊技盤6に対して略垂直に設けられている。固定部93は突出部81の側壁81aの近傍で傾斜部82から後方に突出する円柱の突起状であり、この固定部93に嵌合筒部92aが裏側から着脱自在に套嵌されている。
なお、取り付け部92を設けるに当たっては、中間の複数の仕切り壁91のうち、その一部である複数の仕切り壁91に設けてもよく、上下両側を除く中間の仕切り壁91の全てに設ける必要はない。
固定部93は遊技盤6に対して略垂直であり、突出部81の側壁81aに近接して設けられ、前後方向の連結リブ93aにより側壁81aと一体になっている。嵌合筒部92aには連結リブ93aに対応して偏平部にスリット92bが設けられている。突出部81と覆い部90との後端間には所定の間隔があり、取り付け部92の後方側はドライバ等によりネジ94を容易に操作できるように開放状になっている。なお、コネクタカバー84の前端は各中継基板83a〜83cに当接している。
枠側ジョイント部75は、図4、図5、図12、図19〜図22に示すように、各盤側コネクタ72a〜72dに対応して取り付け板97に装着された枠側コネクタ74a〜74dを有し、遊技盤6を遊技盤装着枠30に装着したときに盤側ジョイント部73と前後に相対応して中継基板83a〜83cと略平行となるように配置されている。即ち、遊技盤装着枠30の後側の後部ケース31には、枠側ジョイント部75の取り付け台98が設けられ、この取り付け台98の前面に形成された複数箇所の取り付けボス99にネジ100等を介して取り付け板97が着脱自在に固定されている。
取り付け台98は、図12、図19〜図22に示すように、後部ケース31の下部周壁部51及び右周壁部53側の二辺に跨がって一体に形成され且つ枠側ジョイント部75を裏側から覆う矩形状の後壁部98aを有し、この後壁部98aが下部周壁部51、右周壁部53と、他の二辺から前側へと屈曲する屈曲壁98b,98cとにより取り囲まれている。後壁部98aの前面側の周縁側に複数の取り付けボス99が設けられている。
取り付け板97には、図22に示すように、底部が中継基板83a〜83cと略平行に傾斜する4個の傾斜凹部101が凹入状に形成され、この各傾斜凹部101の底部の前面にはその開口101aに一部が嵌合するように、各盤側コネクタ72a〜72dに対応する枠側コネクタ74a〜74dが取り付けられている。
枠側コネクタ74a〜74dは、図19〜図22に示すように、盤側コネクタ72a〜72dの嵌合凹部85a内に嵌合可能な嵌合突部102aと、この嵌合突部102a内に設けられた多数のピン孔群102bと、左右一対の取り付け突部102cと、ピン孔群102bと取り付け突部102cとの間に設けられ且つ盤側コネクタ72a〜72dの案内部85cとの間で嵌合突部102aを嵌合凹部85aへと案内する左右一対の案内部102dとを有する。
各取り付け突部102cには図22に示すように遊動孔102eが形成され、その遊動孔102eに取り付け板97に固定されたネジ等の取り付け具102fが遊嵌されている。従って、各枠側ジョイント部75は遊動孔102eと取り付け具102fとの許容範囲内で任意の方向に遊動自在である。
各枠側コネクタ74a〜74dには取り付け板97の裏側でハーネス78a〜78dが接続され、そのハーネス78a〜78dは例えば取り付け台98の下周壁部51等に形成された取り出し口51aを経て外部に引き出された後、電源基板67、払い出し制御基板69、装飾制御基板79等に夫々接続されている。
なお、取り付け台98の屈曲壁98bは覆い部90の段部90aに近接しており、覆い部90の段部90aから後側は遊技盤6の着脱時に屈曲壁98bと干渉しないように突出部81側に傾斜している。
補強部材49は板金製であって、図7、図12に示すように、遊技盤装着枠30の右縦支持枠44と枠側ジョイント部75の取り付け台98とを補強するように、右縦支持枠44の後側で後部ケース31の外側に装着されている。この補強部材49は後部ケース31の周壁部53の外側面に沿って配置された帯状の取り付け基部兼用の縦補強部125と、縦補強部125の下部側から所定の上下幅で後方に突出する突出部126と、突出部126の後端から屈曲部127を介して取り付け台98の裏側に屈曲する裏補強部128とを一体に備えている。
縦補強部125は周壁部53の外周面の凹凸形状に沿って屈曲して形成されており、その前端縁には外側に屈曲する取り付け部125aが上下方向に所定の間隔をおいて複数個、例えば上、中、下の3箇所に設けられ、その取り付け部125aが前枠3の裏側にネジ125bにより着脱自在に固定されている。
なお、3箇所の取り付け部125aのうち、上及び中の2箇所の右縦支持枠44に対応する取り付け部125aはその右縦支持枠44の裏面に、下の取り付け部125aは右縦支持枠44よりも下側で前枠3の裏面に夫々固定されている。
突出部126、屈曲部127及び裏補強部128は、周壁部53から取り付け台98に跨がる形状に沿っており、これらの下端縁は略同一高さであり、上端縁は突出部126から裏補強部128へと順次低くなっている。
裏補強部128は取り付け台98の略全体を裏側から覆う大きさであって、その上側縁及び内側縁に前側に屈曲する折り曲げ縁128a,128bが設けられている。この裏補強部128は上下左右の複数箇所でネジ128cにより取り付け台98に固定されており、盤側コネクタ72a〜72dの枠側コネクタ74a〜74dに対する着脱時にその嵌脱抵抗により取り付け台98が前後方向の何れにも動かないように、取り付け台98を補強している。
上記構成のパチンコ機において、遊技盤6を遊技盤装着枠30に装着する場合には、図23に実線で示すように上下の押し込み・押し出し手段45,46の係合部材106を前内向きにした状態で、遊技盤6の左縁部を遊技盤装着枠30の基準位置Oに合わせて後壁部43bと前係合部43cとの間に入れた後、遊技盤6の右端側を遊技盤装着枠30内に押し込むと、遊技盤6の右側縁の切り欠き部6b,6cが押し込み・押し出し手段45,46の係合部材106に係合する。
例えば押し込み・押し出し手段45では、図24に示すように、遊技盤6がその係合部材106に係合した後、係合部材106の操作部107を後側に押圧すると、係合部材106が第1枢軸105廻りに時計方向(a矢示方向)に回動し、前係合体111の押し込み係合部110により遊技盤装着枠30内へと後方に押し込む。これによって遊技盤6は支点位置P廻りに反時計方向(図23のb矢示方向)に回動しながら遊技盤装着枠30内の所定位置まで嵌合する。
また係合部材106が第1枢軸105廻りに時計方向に回動すると、その回動に伴ってロック機構108の操作リンク118と連結リンク120とが伸長し、遊技盤6の装着位置Qまで係合部材106が回動したときに最大伸長状態となり、それ以上は回動しなくなる。そして、操作リンク118の操作部109を反時計方向に若干操作しておけば、操作リンク118と連結リンク120とが逆方向に屈折して当接部122,123同士が当接して、図9に示すように遊技盤6が嵌合位置Qに位置した状態で係合部材106を解除不能にロックすることができる。
一方、支点位置P廻りに反時計方向に回動して遊技盤6が遊技盤装着枠30の周壁部41a〜44a内に入ると、その上横支持枠41の周壁部41a及び右縦支持枠44の周壁部44aの内面に、補強リブ47a,48aによって構成された押圧部47,48があり、遊技盤6の上側面及び右側面が各補強リブ47a,48aの押圧用傾斜面47b,48bに接触し、この押圧用傾斜面47b,48bに沿って案内されながら遊技盤装着枠30内に嵌合して行く。このため遊技盤6を遊技盤装着枠30内に押し込めば、各押圧部47,48により遊技盤6を遊技盤装着枠30内の基準位置Oへと押圧でき、その基準位置Oに合わせて遊技盤6を固定しロックすることができる。
また各支持枠41,44の内側に押圧部47,48を設けており、遊技盤装着枠30内に嵌合する遊技盤6をその押圧部47,48で案内しながら基準位置Oへと押圧するため、押圧部47,48自体を可動式にする必要がなく構造が簡単で容易且つ安価に実施できる。
しかも押圧部47,48で遊技盤6を押圧する際の反力を遊技盤装着枠30の各支持枠41,44で直接受けることができるため、可動式とする必要がないことと相俟って押圧部47,48の耐久性が向上する。
更に押圧部47,48は補強リブ47a,48aを兼用しているので、支持枠41,44の周壁部41a,44aに押圧部47,48を設けると同時に、その押圧部47,48により支持枠41,44の周壁部41a,44aを補強することも可能である。
右縦支持枠44の周壁部44aには補強リブ48aに対応する部分に遊技盤6を基準位置Oへと横方向に押圧する際の反力が加わるが、この右縦支持枠44の裏側には後部ケース31の周壁部53に沿って上下方向に補強部材49の縦補強部125があり、その縦補強部125で右縦支持枠44を補強しているため、右縦支持枠44側では遊技盤6と外枠2との間隔が小さく周壁部44aの左右方向の厚さを十分に確保し難いにも拘わらず、右縦支持枠44側の変形、損傷等を未然に防止でき、また押圧部47,48により遊技盤6を基準位置Oへと確実に押圧することが可能である。
しかも、補強部材49の縦補強部125は右縦支持枠44の裏内側の後部ケース31の周壁部53に沿って設け、その前端の取り付け部125aを右縦支持枠44等の裏面に固定しているため、右縦支持枠44を補強部材49の縦補強部125で補強するようにしているが、補強部材49を設けることによって右縦支持枠44側の左右幅が大になるようなこともない。
更に遊技盤6を支点位置P廻りに回動させて遊技盤装着枠30内に押し込んで行くと、その最終段階で図25に実線で示すように、盤側ジョイント部73の盤側コネクタ72a〜72dが枠側ジョイント部75の枠側コネクタ74a〜74dの前面側に対応した後、両案内部85c,102dの相対的な案内作用により、盤側コネクタ72a〜72dの嵌合凹部85aと枠側コネクタ74a〜74dの嵌合突部102aとが嵌合する。そして、遊技盤6を図25に二点鎖線で示すように装着位置Qまで押し込だときには、両コネクタ72a〜72d,74a〜74dが前枠3側と遊技盤6側との電気系統を一括して接続することができる。
盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとが嵌合する際に、両者間の嵌合抵抗により枠側ジョイント部75が後方に押圧されるが、枠側ジョイント部75の裏側に補強部材49の裏補強部128があり、この裏補強部128を介して補強部材49により枠側ジョイント部75を補強しているので、枠側ジョイント部75が後方に移動することがなく、盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとを確実に嵌合させることができる。
従って、盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとの間での接触不良を防止できると共に、枠側ジョイント部75及びこれを支持する取り付け台98側の損傷等を未然に防止することができる。
また補強部材49は裏補強部128の一端の屈曲部127から突出部126を経て縦補強部125へと前側に大きく延びており、その縦補強部125の前端の取り付け部125aを遊技盤装着枠30等の裏面に固定しているので、裏補強部128の極近傍に取り付け部125aがある場合に比較して各取り付け箇所の負担も軽減できる。
遊技盤6は前係合部43cと係合する支点位置Pを中心として反時計方向に回動し、その回動により盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとが互いに嵌合して接続するが、そのとき盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dは支点位置Pを中心とする円の略接線方向に嵌合する。
従って、盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとの間に多少の位置ずれがあっても、案内部85c,102dの案内作用により、盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとを無理なく嵌合させることができる。また枠側コネクタ74a〜74dの少ない遊動量で両コネクタ72a〜72d,74a〜74dを接続することができる。
また枠側コネクタ74a〜74dの遊動量を少なく抑えて枠側ジョイント部75の複数の枠側コネクタ74a〜74d相互の位置ずれも小さくできることから、遊技盤6を遊技盤装着枠30内に押し込んだときに、各案内部85c,102dで相互に案内可能な範囲内で複数の盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとを対向させることが可能となり、盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとの一部の位置が合わないために接続できず、遊技盤6を遊技盤装着枠30に対して出し入れしながら接続作業を複数回繰り返すようなこともない。
盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとを着脱する場合、両者が接線方向に着脱するように構成することが望ましいが、遊技盤6の左右幅に比較して中継基板83a〜83cからの盤側コネクタ72a〜72dの突出量が僅かであることから、その中継基板83a〜83cを支点位置Pを通る直線上に配置して、この中継基板83a〜83cに略平行に盤側コネクタ72a〜72dを装着し、盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとが略接線方向に着脱するようにしているので、設計等を容易にできる利点がある。
枠側ジョイント部75の取り付け板97には、接続時に底部が中継基板83a〜83cと略平行に傾斜する傾斜凹部101が凹入状に形成され、この傾斜凹部101内の前面にはその開口101aに一部が嵌合するように枠側コネクタ74a〜74dが取り付けられているので、枠側ジョイント部75の前後方向の寸法を薄くすることができる。
更に遊技盤6の裏側の集球ケース35bに傾斜部82を設けて、その傾斜部82の裏側を盤側ジョイント部73とし、この盤側ジョイント部73に、盤側コネクタ72a〜72dを有する中継基板83a〜83cを配置しているため、集球ケース35bの一部を利用して簡単な構造で盤側ジョイント部73を設けることができる。
また集球ケース35bの突出部81の近傍に傾斜部82があり、この傾斜部82に盤側ジョイント部73の中継基板83a〜83cを配置しているが、コネクタカバー84を押え用に兼用して、このコネクタカバー84で中継基板83a〜83cの突出部81側の端部を押えて固定しているので、スペース的に非常に窮屈であるにも拘わらず、簡単な構造で中継基板83a〜83cを確実に固定できる利点がある。
その際にコネクタカバー84と突出部81との間に所定の間隙があり、コネクタカバー84の突出部81側に、その間隙の前側に対応して取り付け部92があり、突出部81近傍の傾斜部82に取り付け部92を裏側からネジ94で固定するための固定部93があるので、コネクタカバー84の突出部81との後端側の間隙からドライバー等を挿入してコネクタカバー84を容易に固定できる。
また取り付け部92をその中心がコネクタカバー84と突出部81との後端側の間隙を通る方向の有底筒状とし、固定部93を取り付け部92が裏側から着脱自在に嵌合する前後方向の突起状とすることにより、ネジ94の締め付け前の時点でコネクタカバー84の姿勢を安定したものにすることができる。更に嵌合筒部92aの前端を中継基板83a〜83cに当接させることにより、中継基板83a〜83cを突出部81側の端部で固定できる。
遊技盤6を遊技盤装着枠30から取り外す場合には、押し込み・押し出し手段45,46を操作して遊技盤6の右側を前に押し出す。例えば押し込み・押し出し手段45では、操作リンク118の操作部109を前側に操作して操作リンク118を第1連結軸114廻りに時計方向に回動させてロック機構108による装着位置Qでのロックを解除する。
次に係合部材106の操作部107を前側に操作すると、係合部材106が第1枢軸105廻りに横向き位置から前内向き位置へと反時計方向に回動するので、遊技盤6の右側が後係合体113の押し出し係合部112により裏から前側へと押し出される。そして、遊技盤6の右端側が遊技盤装着枠30から前に出れば、遊技盤6の適当位置に手を掛けて遊技盤装着枠30から取り外せばよい。
この遊技盤6の押し出し時に、盤側コネクタ72a〜72dが枠側コネクタ74a〜74dから抜けるための抵抗が枠側ジョイント部75に加わり、枠側ジョイント部75が前側に引っ張られる。しかし、枠側ジョイント部75は補強部材49により補強されているため、枠側ジョイント部75が前側へと移動するようなことはない。
図26は本発明の第2の実施形態を例示する。この実施形態では、補強部材49は後部ケース31の周壁部53の外側に沿って上下方向に配置され且つ上下両端側に取り付け部129aを有する縦方向の取り付け基部129を備え、この取り付け基部129の上下方向の略中央から後方に突出する突出部126、その後端から裏側へと屈曲する屈曲部127を介して枠側ジョイント部75の裏側に対応する裏補強部128が設けられている。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
補強部材49により枠側ジョイント部75を補強する場合には、このように後部ケース31の周壁部53の外側に沿って上下方向に比較的短い取り付け基部129を設け、この取り付け基部129を介して前枠3の裏側に固定してもよい。
図27は本発明の第3の実施形態を例示する。この実施形態では、補強部材49が枠側ジョイント部75の取り付け用を兼用しており、その裏補強部128の前面に枠側ジョイント部75が装着されている。従って、第1の実施形態に例示するような、後部ケース31に一体の取り付け台98はない。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
この実施形態のように補強部材49の補強部自体に枠側ジョイント部75を取り付けることも可能である。なお、このように枠側ジョイント部75を補強部材49に取り付ける場合には、枠側ジョイント部75に、枠側コネクタ74a〜74dの裏側を覆うケース状であることが望ましい。
図28、図29は本発明の第4の実施形態を例示する。この実施形態の補強部材49は、縦補強部125は遊技盤装着枠30の右縦支持枠44の周壁部44aの外側に沿って配置された上下方向の帯状の縦補強部125を備え、その前端の取り付け部125aが前枠3の縦枠部4dの裏面にネジ125b等で固定されている。縦補強部125から後方に突出する突出部126は後部ケース31の周壁部53の外側面に沿って配置され、突出部126の後端に屈曲部127を介して裏補強部128が設けられている。
このように縦補強部125は右縦支持枠44の周壁部53の外側に沿って配置してもよい。
図30〜図32は本発明の第5の実施形態を例示する。図30、図31は上横支持枠41側の押圧部47,48を、図30、図32は右縦支持枠44側の押圧部47,48を夫々示し、これらの押圧部47,48は押圧用傾斜面47b,48bと保持面47c,48cとを有する中空状に形成されている。
このように押圧部47,48は、支持枠41,44から内側に突出しておればよく、必ずしもリブ状である必要はない。
図33は本発明の第6の実施形態を例示する。この実施形態の押し込み・押し出し手段45,46は、ロック機構108を構成する操作リンク118と連結リンク120とのうち、操作リンク118が第2枢軸119により取り付けブラケット104に、連結リンク120が第1連結軸114により係合部材106に夫々連結されている。また連結リンク120が当接部122を有し、この当接部122が取り付けブラケット104の当接部123に当接するようになっている。
この場合には、係合部材106が装着位置Qまで回動したときに連結リンク120の当接部122が取り付けブラケット104の当接部123に当接して係合部材106をロックする。そして、操作リンク118の操作部109を第2枢軸119廻りに反時計方向に操作したときに、操作リンク118が第2枢軸119廻りに回動してロックが解除される。従って、ロック機構108はこのように構成してよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では、遊技盤装着枠30の右縦支持枠44の補強用と、枠側ジョイント部75の補強用とに兼用する補強部材49を例示しているが、右縦支持枠44の補強用と、枠側ジョイント部75の補強用とを別々に設けてもよい。
枠側ジョイント部75を補強部材49で補強する場合、枠側ジョイント部75の裏側に裏補強部128を配置して補強するのが一般的であるが、枠側ジョイント部75の上下両側に補強部を配置して補強してもよい。
また各実施形態の補強部材49は前枠3とは別に構成し、前枠3を樹脂成型等で構成した後、その前枠3の所定箇所に補強部材49を固定するようにしているが、前枠3の樹脂成型時にモールド成型等で補強部材49を一体に設けてもよい。更に補強部材49には板金材を用いるのが一般的であるが、板金材以外の線材等を用いてもよい。
更に各実施形態では、押し込み・押し出し手段45,46により遊技盤6の右端側を押し込んだときに、押圧部47,48が遊技盤6を基準位置Oへと押圧するようにしているが、押し込み・押し出し手段45,46を省略して、作業者が遊技盤6の前面に手を当てて遊技盤装着枠30内へと直接押し込むようにしてもよい。
盤側コネクタ72a〜72d、枠側コネクタ74a〜74dは左右方向に横長状に配置して上下方向に複数並設しているが、上下方向に長くなる縦長状に配置して左右方向に複数並設してもよい。盤側コネクタ72a〜72d、枠側コネクタ74a〜74dは、盤側ジョイント部73と枠側ジョイント部75との夫々が1個となるようにまとめて設けてもよい。また複数の盤側コネクタ72a〜72d、枠側コネクタ74a〜74dを配置する場合、その一部を横長状に配置し、残りを縦長状に配置してもよい。
枠側ジョイント部75の枠側コネクタ74a〜74dを浮動状に設ける他、盤側ジョイント部73の盤側コネクタ72a〜72dを浮動状に設けてもよいし、両コネクタ72a〜72d,74a〜74dを共に浮動状に設けてもよい。また両コネクタ72a〜72d,74a〜74dの内、その一方を上下方向に、他方を左右方向に浮動状に設けてもよい。なお、両コネクタ72a〜72d,74a〜74dを浮動不能に固定してもよい。
実施形態では盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとが略接線方向に嵌脱するように設けているが、盤側コネクタ72a〜72dと枠側コネクタ74a〜74dとが遊技盤6と略平行になるように盤側ジョイント部73、枠側ジョイント部75を設けてもよい。
実施形態では遊技盤6の裏側の構成部材として集球ケース35bを例示し、その段部90aの裏側に盤側ジョイント部73を装着しているが、盤側ジョイント部73は集球ケース35b以外の構成部材に設けてもよい。また盤側ジョイント部73は遊技盤6の裏面に直接設けてもよい。
また枠側ジョイント部75の取り付け台98を後部ケース31の周壁部51,53に一体に設け、この取り付け台98に枠側ジョイント部75を取り付けているが、枠側ジョイント部75又は取り付け台98は遊技盤装着枠30の裏側で遊技盤6側の盤側ジョイント部73と前後に相対向するように後部ケース31とは別に設けてもよい。
実施形態では遊技盤6の一端側の下部を基準位置Oとして遊技盤6を遊技盤装着枠30に対して着脱自在とし、その基準位置Oと反対側の他端部に盤側ジョイント部73、枠側ジョイント部75を下部側に配置しているが、この盤側ジョイント部73、枠側ジョイント部75は遊技盤装着枠30の左右方向の中間位置に対応して配置してもよいし、上部側に対応して配置してもよい。
盤側コネクタ72a〜72d、枠側コネクタ74a〜74dは支点位置Pを中心とする略接線方向に着脱することが望ましいが、その中心は厳密な意味での支点位置Pである必要はなく、支点位置Pの近傍領域であれば十分である。また盤側コネクタ72a〜72d、枠側コネクタ74a〜74dを着脱できる構造であれば、盤側ジョイント部73と枠側ジョイント部75とを略平行に設け、その対向面に盤側コネクタ72a〜72d、枠側コネクタ74a〜74dを装着したものでもよい。
遊技盤6は遊技盤装着枠30に対して裏側から着脱自在に装着してもよい。この場合にも盤側ジョイント部73、枠側ジョイント部75を前後に対応して配置することにより、同様に実施可能である。
固定具はネジが一般的であるが、ネジ以外のものを使用してもよい。更に本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種の弾球遊技機においても同様に実施することが可能である。