JP4712800B2 - 部分空間投影によるデジタル信号デシメーション - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル信号のデシメーションに係り、より詳細には、電気通信受信機におけるデジタル信号サンプルのデシメーションに関する。
現代の通信システムは、アナログ技術よりはむしろデジタル技術を用いた通信信号の処理にますます依存しつつある。デジタル技術に付随する様々な効率性のために、この傾向は、コンピュータ化された有線網に限定されず、無線電気通信システムにもますます浸透しつつある。例えば、いわゆるソフトウェアラジオ(software radio)は、汎用プロセッサまたはデジタルエレクトロニクスの再構成可能な要素を用いて、大量の信号処理を実行する。このことは、送受信機内で実行されるソフトウェアにより、受信および送信を規定する無線プロトコルの形式を実質的に決定することを可能にする。携帯電話通信のような適用では、携帯電話が無線プロトコルの変更をリアルタイムで要求されてもよくなるので、この特質は非常に有益である。
大量のデジタル処理を要する無線でさえも、チャネルを用いて送信機と受信機との間を伝送される際の通信信号はアナログ形式である。一般的なデジタル無線通信受信機では、受信された無線信号は、まず、ベースバンドに復調(ダウンコンバート)される。この復調をデジタル処理を用いて実行することが望ましいが、デジタルエレクトロニクスの現在の処理速度では、この機能を実行することはできない。ナイキストのサンプリング定理によれば、理想的なソフトウェアラジオは、自身が機能する最大周波数の2倍でサンプルを収集・処理する必要があることが理論付けられている。一般的な無線信号は、しばしば1〜2GHz帯で生成される。今日のデジタル技術、少なくとも商業流通上で実用的なデジタル技術は、このような高速処理を実行するほど十分な処理速度を有するものではない。よって、復調は、一般的にアナログ技術を用いて実行される。
対照的に、復調により生成されたベースバンドアナログ信号は、比較的低レート(例えば、ベースバンドシンボルレート)で振動(oscillate)する。よって、この信号をサンプリングし、アナログ/デジタル(A/D)変換器を用いてデジタルドメインに変換することは非常に実現可能性がある。ナイキストのサンプリング定理によれば、サンプリングが実行されるレートは、デジタル信号サンプルから再現可能な最高の周波数成分を決定する。この最高周波数よりも高い周波数成分は、デジタル信号中に「エリアシング(aliasing)」と称される歪曲(distortion)を生じさせる。サンプリングされるアナログ信号は、再現可能な最高周波数よりも高い周波数成分をしばしば含むため、アナログ信号は、一般的にまず、これらの過剰な高周波数成分を除去することを目的とするアンチ−エリアシングフィルタにより処理される。
アンチ−エリアシングフィルタは、帯域外ノイズや干渉信号を完全に除去することがしばしばできない。このことを補うために、アナログ−デジタル変換処理用に選択されるサンプリングレートは、ナイキストサンプリング定理により必要とされるレートよりもしばしば非常に高くなる。必要以上に高いサンプリングレートの使用は、「オーバーサンプリング」と称される。デジタル信号のより高い分解能を達成するために非常に高いオーバーサンプリングレートを用いるシグマ−デルタ変調をA/D変換器が用いる場合には、オーバーサンプリングレートが特に高くなる。
必要以上に高いサンプリングレートの使用は、信号上に与えられた(imposed)所望の情報を再現するために実際に必要とされるサンプル数よりも多く生成されたサンプルをもたらす。A/D変換器に後続するデジタル回路は、オーバーサンプリングレートよりはむしろナイキストレートで生成されたデジタルデータストリームの存在を想定しているため、A/D変換器により生成されたデジタル信号のサンプリングレートは、「デシメーション(decimation)」と称される処理中でサンプルの一部を系統的に除去することにより低減される。
図1は、ベースバンド信号のデシメーションのための従来の処理を示すブロック図である。デシメータ(decimator)103が適用される前に信号の帯域幅を低減するために、π/M(M:デシメーションレート)の正規化されたカットオフ周波数を伴うローパスフィルタ(LPF)101が用いられる。フィルタリングされた多相信号(poly-phase
signal)から所定位相の信号サンプルが保存され、その他のサンプルが除去される。しばしば、デシメーション工程は、LPFに統合され、低減された工程を有するデシメーションフィルタを形成する。
従来のデシメーション処理は、所望のベースバンド信号のスペクトル整合性を保存することを単に試みるものである。このために、単に一時的な観点からナイキストの原理が適用される。しかし、実在の無線通信では、送信された信号は、送信機から受信機への伝達に際して多重伝搬の影響をしばしば受ける。すなわち、送信された信号は、アンテナからの発信に際して多くの方向に散開しうる。この信号の一部は、最短経路を経て受信機のアンテナに到達するかもしれない。一方、送信された信号の他部は、最初に受信機のアンテナに導かれずに、領域内の物体による反射の結果として最終的に受信機のアンテナに到達するかもしれない。これらの反射された信号は、より長い経路を経て受信機に到達するので、ダイレクト信号(direct signal)に比していくらか遅延する。受信機のアンテナでの様々な遅延信号の組合せは、受信機により補正されて有益に用いられうる、ある種の干渉をもたらす。
これにより、オーバーサンプリングされた多相信号は、ローパスフィルタ101の出力で、物理的な伝搬チャネルの遅延拡散による空間ダイバーシティ情報をも含む。このダイバーシティ情報は、ノイズ環境および/または強い干渉から所望の信号を抽出するために非常に重要となる。従来のデシメーション処理では、所定位相に対応するサンプル以外の信号サンプルを除去することにより空間ダイバーシティ情報が失われるため、デシメーションされた信号についてより低い信号ノイズ比(Signal-to-Noise Ratio;SNR)がもたらされ、受信機のビットエラーレート(Bit-Error-Rate;BER)性能が低下する。
よって、オーバーサンプリングされた多相信号中に存在するダイバーシティ情報をより活用するデシメーション処理およびデシメーション装置を提供することが望まれる。
本明細書において、“構成する(comprises/comprising)”という用語は、記載された特徴、整数(integers)、ステップまたはコンポーネントの存在を特定するものであって、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、コンポーネントまたはそれらのグループの存在または追加を排除するものではない。
本発明のある側面によれば、要素数n(n;整数)のデジタル信号x(n)をデシメーションする(間引く)方法および装置により前述の目的および他の目的が実現される。ある側面では、このことは、サンプルのサンプリング位相に応じてデジタル信号x(n)のサンプルを区分(partitioning)することにより、サイズMの信号ベクトルy(k)を決定するステップと、信号ベクトルy(k)をN次元(N;整数、N<M)の部分空間(sub-space)に投影(projecting)するステップと、を含む。
整数値のデシメーション(integer decimation)が望まれるある実施形態では、Nの値が1に等しく設定される。
他の実施形態では、1<N<Mの関係を満たすNを有することにより分数値のデシメーション(fractional decimation)を実行することができる。
オーバーサンプリングを用いてデジタル信号が生成されるさらに他の側面では、信号ベクトルが投影される部分空間を適切に決定することにより、デシメーションされた信号の信号ノイズ比を最適化するようにデシメーションを実行することができる。このための一方法は、信号ベクトルy(k)の共分散行列(covariance matrix)Rを決定するステップと、共分散行列RのN個の最大固有値に対応するN個の固有ベクトルを決定するステップと、を含み、この場合にN次元の部分空間がN個の固有ベクトルにより生成(spanned)される。
ある実施形態では、信号ベクトルy(k)の共分散行列RをR=E[y(k)y(k)]に従って決定し(ここで、Eが統計的な期待値演算子(expectation operator))、共分散行列RのN個の最大固有値に対応するN個の固有ベクトルからなるMxN行列Vが決定される。Vは、RV=VΛmaxに従って決定され、この場合にN次元の部分空間が行列V中のN個の固有ベクトルにより生成(spanned)されることにより信号ベクトルy(k)がN次元の部分空間にz(n)=Vy(n)に従って投影され、この場合にVがMxN行列Vのエルミート転置(Hermitian
transpose)、z(n)がデシメーションされた信号である。
以下では、本発明の様々な特徴は、同様の構成要素に同一の参照符号が付された図を参照しながら説明される。
本発明の様々な側面が多数の実施例とともに詳細に説明される。本発明の理解を容易にするために、本発明の多くの側面は、コンピュータシステムの要素により実行される一連の動作の観点から説明される。各々の実施形態では、様々な動作は、専用回路(例えば、特殊化された機能を実行するために相互接続された個別論理ゲート)により、1以上のプロセッサにより実行されるプログラム命令により、または両者の組合せにより実行されうる。さらに、本発明は、固体メモリ、磁気ディスク、光ディスクまたは搬送波(高周波数、低周波数または光周波数の搬送波)のように、後述する技術をプロセッサに実行させるコンピュータ命令の適切な組合せを含む、コンピュータ読取可能な何らかの担体(carrier)内で完全に実現されるものであると見なすこともできる。よって、本発明の様々な側面は、多くの異なる態様で実現可能であり、実現可能な全ての態様を後述しないが、かかる態様の全てが本発明の範囲に含まれるものである。本発明の様々な側面の各々については、記載された動作を実行するために“形成されたロジック(logic
configured to)”として、または代替的に記載された動作を実行する“ロジック”として見なすことができる。
従来技術の項で前述したように、従来の信号デシメーション技術は、所望のベースバンド信号のスペクトル整合性を保存する以上のことを試みるものではない。このために、一連のデジタル信号サンプル中の開始点(所定位相)が選択され、ナイキスト原理が単に一時的な方法で適用される。すなわち、M番目の信号サンプルが保持され、他のサンプルが除去される。この柔軟性のない方法とは対照的に、発明者は、オーバーサンプリングのためにデジタル信号サンプルの元の数列(sequence)が多相信号であることを認識した。よって、発明者は、デシメーションされた信号中に空間的な情報を保存することができる異なるデシメーション方法を開発した。
ある側面では、これは、デジタル信号サンプルの元の数列からサイズMの信号ベクトルを決定することにより可能となる。この場合にベクトルの各要素は、同一のサンプリング位相で構成された信号となる。そして、デシメーションは、このM次元ベクトルをM未満の次元を有する部分空間に投影することにより実行される。この最後のステップが「部分空間投影(sub-space projection)」と称される。
図2は、部分空間投影を用いてベースバンド信号をデシメーションするための処理を示すブロック図である。部分空間投影回路203が適用される前に信号の帯域幅を低減するために、π/Mの正規化されたカットオフ周波数を伴うローパスフィルタ(LPF)201が用いられる。ここで、Mが元のベクトルの次元数であり、Nが部分空間投影後の合成ベクトルの次元数である。前文では「回路」という用語が用いられたが、ある実施形態では、この機能を実行するために専用のハードウェアが実際に組込まれる場合がある一方で、他の実施形態では、例えばメモリ素子や他のソースから提供されたプログラム命令の適切な組合せを実行する汎用プロセッサのような、他の技術が代わりに用いられる場合もあることが認識される。
「M次元からN次元への」部分空間投影を実行することにより、整数値と同様に整数分数値(integer fractional)のデシメーションが可能となる。例えばN=1であれば、信号部分空間の次元が1に低減される整数値のデシメーションが実行される。一方、Nが1超かつM未満の整数であれば、整数分数値または整数値のデシメーションが達成される。より詳細には、MがNの整数倍でなければ、整数分数値のデシメーションが達成される。例えば、8次元の信号を3次元の信号部分空間に投影することにより、デシメーションレート8/3が容易に実現される。もちろん、MおよびNの値の関数により、他の多くの分数値のデシメーションが実現される。
部分空間投影は、純粋な数学的な課題としてよく知られているので、ここでの説明は省略する。例えば、A.F.Naguib等による「アンテナアレイを用いたTDMAデジタル携帯通信のためのアダプティブチャネル等化(Adaptive Channel Equalization for TDMA Digital Cellular Communications Using Antenna Arrays)」、ICASSP議事録‘94、第4巻、101-104頁、1994が参照される。多重アンテナ要素を有する受信機におけるチャネル推定とその後の時空等化性能の向上に関する問題に適用される場合には、部分空間投影が有益であることが知られている。この観点では、アンテナ数がチャネルの階数(rank)を超えなければならない。しかし、この場合には、受信された信号が所望の信号部分とノイズ部分とを有するベクトルとして扱われうる。そして、部分空間投影は、ノイズ部分を除去するために用いられる(比較のために、発明者は、信号デシメーションを実行するために部分空間を用いることと伝搬チャネルの階数とが無関係であることを見出した)。チャネル推定の向上に関する問題への部分空間投影の適用についてさらに学びたければ、ErikLindskogとClaes Tidestavの「低減された階数のチャネル推定(Reduced Rank Channel Estimation)」、IEEE議事録VTC‘99、1126-30頁、5月17〜21日、1999(Houston,TX)が参照される。しかし、本議事録は、信号デシメーションに関する問題を取扱っておらず、またその問題について言及するものでもない。
他の側面では、部分空間投影は、デシメーションされた信号の信号ノイズ比を最適化するように行われうる。以下では、このための技術の一例が図3のフローチャートを参照しながら説明される。本例では、整数値のデシメーション(すなわち、N=1)が説明されているが、当業者であれば、分数値のデシメーションを実行するために以下の技術を適用する方法を容易に理解することができる。以下の説明では、N=1の設定は、場合によっては、行列変数よりはむしろベクトル変数を意味する。このことをより明らかにするために、ベクトルが小文字のボールド体により表され、行列が大文字のボールド体で表される、従来の表記法が用いられる。N>1(すなわち、特定の変数についてベクトルよりはむしろ行列を意味する実施形態)またはN>1である一般的なケースを単純に表示する場合には、小文字のボールド体の代わりに大文字のボールド体により同様の方程式が表現されることが理解される。
一度に(ステップ301)、多相信号x(n)を構成するサンプルがサンプリング位相に応じて区分される。次式に従って、サイズMの信号ベクトルが構成される。
y(k)=[y(k) y(k) … yM−1(k)] .....(1)
ここで、ベクトルの各要素は、次式に従って、同一のサンプリング位相で構成された信号である。
(k)=x(kM+i) ..........(2)
次式に従って、信号要素の自己相関および相互相関をとることにより、ベクトル信号y(k)の共分散行列が得られる(ステップ303)。
=E[y(k)y(k)] ..........(3)
ここで、Eが統計的な期待値演算子、y(k)がベクトル信号y(k)のエルミート転置である。
これにより、デシメーションされていない信号x(n)またはそのベクトル表示は、M次元空間に包含される。そして、信号のデシメーションは、信号空間の次元を1に低減することに相当する。これは、本発明の一般的な側面に合致し、M次元のうちの任意の1つの次元に信号x(n)を投影することにより行われうる。しかし、デシメーションされた信号の信号ノイズ比を最適化するためには、任意または所定の位相の信号を取る代わりに、信号エネルギーを最大化させる次元に信号ベクトルが投影される。これは、共分散行列の最大固有値に対応する固有ベクトルを算出することにより行われる(ステップ305)。
v=vλmax ..........(4)
そして、次式に従った投影により、最適化されたデシメーション信号z(n)が得られる(ステップ307)。
z(n)=vy(n) ..........(5)
ここで、vが固有ベクトルvのエルミート転置である。
前述したように、図3を参照しながら説明された実施例は、整数値(すなわち、N=1)によるデシメーションの特別な場合を示す。分数値のデシメーションが実行される場合(すなわち、1<N<M)には、VがMxN行列であり、ΛmaxがNxM次元の対角行列となる。
信号の部分空間投影を用いたデシメーションは、デシメーション点(decimation point)での信号ノイズ比に関する多相信号の最大組合せとも見なすことができる。テストによれば、純粋な付加ホワイトノイズおよび/または強い干渉を伴うチャネルで明らかな性能向上が得られた。図4は、部分空間投影によるデシメーションのテスト結果を示すグラフである。テストでは、一般的な都市型チャネルモデル(urban channel model)を用いて、通常レートの音声についての感度性能が測定された。さらに、時速50kmで移動する携帯端末が理想的な周波数ホッピングで900MHzの搬送波を用いる場合が想定された。搬送波対干渉比(Carrier-to-Interference Ratio;C/I)は、200dBであった。さらに、携帯端末がホモダイン受信機であったので、DCオフセットが想定された。
第1のグラフ(グラフ401)は、従来のデシメーションを用いてオーバーサンプリングされた信号からシンボルレートでベースバンド信号を生成する場合におけるビットエラーレートを信号ノイズ比の関数として示す。予想通りに、信号ノイズ比の増加とともにビットエラーレートが低減している。
第2のグラフ(グラフ403)に示すように、オーバーサンプリングされた信号のデシメーションに前述した部分空間投影の技術が適用され、シンボルレートでベースバンド信号を再び生成する場合には、第1のグラフと同様の関係が維持される。しかし、部分空間投影が用いられた場合には、従来のデシメーションが実行された場合に比して、向上された(すなわち、より低い)ビットエラーレートの実現も見てとることができる。
信号デシメーションの実行に部分空間投影を用いることによって生じる様々な側面に関しては、他の注目すべき点が挙げられる。
・本技術は、受信された信号の変調形態および多重化形態に依存しない。これにより、本技術は、例えば、GSM、WCDMAおよび他の無線リンクシステムに適用可能である。
・本方法は、計算の複雑性が低く、数値的に安定している。
本発明は、特定の実施形態を参照しながら説明された。しかし、前述した望ましい実施形態以外の特定の形態で本発明が実現可能であることは、当業者にとって容易に理解される。
例えば、実施例に関連して表現された方程式の全てが右固有ベクトルを取り扱っている。しかし、左固有ベクトルを用いた他の実施形態が構成されうる。これは、共分散行列の対称性により可能となる。これにより、信号ベクトルy(k)は、列ベクトルの代わりに行ベクトルとして定義され、共分散行列は、信号ベクトルの順序(order)を変更することにより、次式に従って異なるように定義されうる。
=E[y(k)y(k)]
これにより、定義された共分散行列は、先に定義された共分散行列の共役形式(conjugate form)となる。そして、固有方程式は、次式のようになる。
VR=Λmax
ここで、VがNxM行列である。そして、次式に従って、部分空間投影が実行される。
z(n)=y(n)V
対称性により、Ryがエルミート行列であり、左および右固有ベクトルの変形が同等となる。
よって、前述した実施形態は、単なる具体例であって、いかなる場合も限定的に解されるべきではない。本発明の範囲は、前述の記載ではなく請求項の記載に基づいて決定され、請求項の範囲に含まれる全ての変形および均等は、本発明の範囲として解されるべきである。
ベースバンド信号をデシメーションするための従来の処理を示すブロック図である。 部分空間投影を用いてベースバンド信号をデシメーションするための処理を示すブロック図である。 デシメーションされた信号の信号ノイズ比を最適化するように信号をデシメーションするための方法の一例を示すフローチャートである。 2つの事例のビットエラーレートを信号ノイズ比の関数として示すグラフである。ここで、第1の事例は、オーバーサンプリングされた信号の従来のデシメーションにより、ベースバンド信号がシンボルレートで得られる場合である。第2の事例は、後述する部分空間投影のデシメーション技術を伴う、オーバーサンプリングされた信号のデシメーションにより、シンボルレートの信号が生成される場合である。

Claims (13)

  1. 受信信号に関連するデジタル信号x(n)(n;整数)をデシメーションする、受信回路での使用に適した方法であって、
    サンプルのサンプリング位相に応じて前記デジタル信号x(n)の前記サンプルを区分することにより、各要素が同一のサンプル位相で構成される一信号であるサイズMの信号ベクトルy(k)を決定するステップと、
    前記信号ベクトルy(k)をN次元(N;整数、N<M)の部分空間に投影するステップと、
    前記信号ベクトルy(k)の共分散行列R を決定するステップと、
    前記共分散行列R のN個の最大固有値に対応し、かつ前記N次元の部分空間を生成するN個の固有ベクトルを決定するステップと、
    前記N個の固有ベクトルからなるMxNまたはNxM行列Vを決定するステップと
    を含み、
    前記信号ベクトルy(k)が前記N次元の部分空間に次式に従って投影され、
    z(n)=V y(n)またはz(n)=y(n)V
    ここで、V が行列Vのエルミート転置、z(n)がデシメーションされた信号であることを特徴とする、デジタル信号をデシメーションする方法。
  2. 前記Nが1であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記Nが1超かつM未満であることにより、分数値のデシメーションが実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記信号ベクトルy(k)の前記共分散行列R を決定するステップは、前記共分散行列R を次式に従って決定し、
    =E[y(k)y(k)]またはR =E[y (k)y(k)]
    ここで、Eが統計的な期待値演算子、y(k)が前記信号ベクトルy(k)のエルミート転置であり
    記N個の固有ベクトルからなるMxNまたはNxM行列Vを決定するステップは、前記行列Vを次式に従って決定し
    V=VΛmax またはVR =Λ max
    記N次元の部分空間が前記行列V中の前記N個の固有ベクトルにより生成されることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  5. 前記Nが1であることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  6. 高周波信号を受信する方法であって、
    前記高周波信号を復調しアナログベースバンド信号を生成するステップと、
    前記アナログベースバンド信号から前記デジタル信号x(n)を生成するステップと、
    前記デジタル信号x(n)からデシメーションされたデジタル信号を生成するために請求項1に記載の前記方法を実行するステップと
    を含むことを特徴とする、高周波信号を受信する方法。
  7. 受信信号に関連するデジタル信号x(n)(n;整数)をデシメーションする、受信回路での使用に適したデシメータであって、
    サンプルのサンプリング位相に応じて前記デジタル信号x(n)の前記サンプルを区分することにより、各要素が同一のサンプル位相で構成される一信号であるサイズMの信号ベクトルy(k)を決定するロジックと、
    前記信号ベクトルy(k)をN次元(N;整数、N<M)の部分空間に投影するロジックと、
    前記信号ベクトルy(k)の共分散行列R を決定するロジックと、
    前記共分散行列R のN個の最大固有値に対応し、前記N次元の部分空間を生成するN個の固有ベクトルを決定するロジックと、
    前記N個の固有ベクトルからなるMxNまたはNxM行列Vを決定するロジックと
    を備え、
    前記信号ベクトルy(k)が前記N次元の部分空間に次式に従って投影され、
    z(n)=V y(n)またはz(n)=y(n)V
    ここで、V が行列Vのエルミート転置、z(n)がデシメーションされた信号であることを特徴とする、デジタル信号をデシメーションするデシメータ。
  8. 前記Nが1であることを特徴とする、請求項に記載のデシメータ。
  9. 前記Nが1超かつM未満であることにより、分数値のデシメーションが実行されることを特徴とする、請求項に記載のデシメータ。
  10. 記信号ベクトルy(k)の前記共分散行列R決定するロジックは、前記共分散行列R 次式に従って決定し、
    =E[y(k)y(k)]またはR =E[y (k)y(k)]
    ここで、Eが統計的な期待値演算子、y(k)が前記信号ベクトルy(k)のエルミート転置であり
    記N個の固有ベクトルからなるMxNまたはNxM行列Vを決定するロジックは、前記行列Vを次式に従って決定し
    V=VΛmax またはVR =Λ max
    ここで、前記N次元の部分空間が前記行列V中の前記N個の固有ベクトルにより生成されることを特徴とする、請求項に記載のデシメータ。
  11. 前記Nが1であることを特徴とする、請求項10に記載のデシメータ。
  12. 無線受信機であって、
    受信された高周波信号からアナログベースバンド信号を生成する復調器と、
    前記アナログベースバンド信号から前記デジタル信号x(n)を生成する回路と、
    前記デジタル信号x(n)からデシメーションされたデジタル信号を生成する、請求項に記載の前記デシメータと、
    を備えることを特徴とする、無線受信機。
  13. 前記Nが1であることを特徴とする、請求項12に記載の無線受信機。
JP2007519673A 2004-07-06 2005-06-28 部分空間投影によるデジタル信号デシメーション Active JP4712800B2 (ja)

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