以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
実施の形態1.
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、ガラス扉枠2と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する打球供給皿(上皿)3を含む。遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には、所定の画像を表示する液晶表示装置(LCD)9bが設けられた打球供給皿(上皿)3がある。以下、液晶表示装置9bを、後述する可変表示装置9aと区別して表現する場合に、前側部表示装置9bともいう。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
なお、この実施の形態において、遊技機の機種変更(例えば、新機種への変更)を行う場合には、遊技機1全体を交換するのではなく、遊技枠をそのまま残し、遊技盤6のみ交換される。すなわち、この実施の形態では、遊技盤6のみを交換することによって遊技機の機種変更が行われ、遊技演出における演出内容が変更される。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する可変表示装置9aが配置されている。以下、可変表示装置9aを、前側部表示装置9bと区別して表現する場合に、盤表示装置9aともいう。この実施の形態では、盤表示装置9aは液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄の変動表示を開始してから所定の変動時間が経過したときに図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の仮停止を除く。)。
この実施の形態では、盤表示装置9aの3つの表示領域に表示される飾り図柄として、「0」〜「9」の数字の図柄を用いている。飾り図柄の可変表示(変動)中、「0」〜「9」の飾り図柄が番号順に表示される。
盤表示装置9aの上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば「0」〜「99」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。なお、特別図柄表示器8は、より簡易化した「0」〜「9」などの数字を可変表示するように構成されていてもよい。
盤表示装置9aは、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う盤表示装置9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。なお、前側部表示装置9bは、遊技枠側のLCDコントロール基板に搭載されているLCD制御用マイクロコンピュータによって制御される。
盤表示装置9aの下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。この例では、特別図柄表示器8と特別図柄保留記憶表示器18とが別個に設けられているので、可変表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、盤表示装置9aの表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
盤表示装置9aの下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16(図1では図示せず)によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
始動入賞口14の下方には、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄:例えば「−−」以外の「00」〜「99」の図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞装置が設けられている。なお、確変大当りのときと通常大当りのときとで、特別図柄表示器8に異なる図柄を表示させるようにしてもよい。例えば、確変大当りのときには特別図柄表示器8に「40」〜「79」の図柄を表示させるようにし、通常大当りのときには特別図柄表示器8に「00」〜「39」の図柄を表示させるようにしてもよい。また、確変大当りのときと通常大当りのときとで、特別図柄表示器8に同じ図柄を表示させるようにしてもよい。例えば、確変大当りまたは通常大当りのいずれの場合であっても、特別図柄表示器8に「00」〜「79」の図柄を表示させるようにしてもよい。特別可変入賞装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。また、いわゆる突然確変大当りのときと小当りのときとで特別図柄表示器8に同じ図柄(例えば、「80」〜「99」)を表示させるようにしてもよく、異なる図柄を表示させるようにしてもよい。
盤表示装置9aの真上には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
また、左側のスピーカ27の下方には、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右側のスピーカ27の下方には、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている(図示せず)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、盤表示装置9aにおいて飾り図柄の可変表示が開始される。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄保留記憶表示器18についての保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄および盤表示装置9aの飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、遊技状態が大当り遊技状態以外の通常状態のときと比較して遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する。特定遊技状態(大当り遊技状態)では、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置が開放される。なお、特別可変入賞装置が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。なお、この実施の形態では、大当り遊技状態を15ラウンド継続させる。
特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、盤表示装置9aにおける飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間が同じであることをいう。また、特別図柄表示器8において大当り図柄(例えば「−−」以外の「00」〜「99」の図柄)が停止表示されるときには、盤表示装置9aにおいて左中右の飾り図柄が揃った状態(例えば「222」や「777」など)で停止表示される。以下、盤表示装置9aにおいて左中右の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の大当り図柄(特定表示結果)が表示されるというように表現する。
盤表示装置9aにおいて左中右の奇数の飾り図柄(「1」「3」「5」「7」「9」)が揃った状態(例えば「777」)で停止表示されたときは、大当り遊技状態に移行するとともに、大当り遊技状態の終了後に、大当りの判定を行う際に通常遊技状態よりも高い確率(割合)で大当りと判定する確変状態(確率変動状態のことをいい、高確率状態ともいう)に制御される。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。この実施の形態では、所定の移行条件が成立したときに遊技状態が確変状態に移行される。具体的には、内部的に確変とすることが決定され、上記のように飾り図柄の変動表示の終了時に停止図柄として確変図柄を停止表示したとき(左中右の奇数の図柄が揃った状態で停止表示したとき)、所定の移行条件が成立したとして確変状態に移行される。
このように、「0」〜「9」の飾り図柄のうち、確変状態を生起させる奇数の飾り図柄のことを確変図柄といい、確変状態を生起させない偶数の飾り図柄のことを非確変図柄という。また、盤表示装置9aにおいて左中右の奇数の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の確変図柄(特別表示結果)が表示されるというように表現する。
この実施の形態では、確変大当りにすることが事前決定されているときに、高確率状態に移行するとともに、特別図柄および飾り図柄の変動時間を短縮する時短状態に移行するように制御する。その場合、確変フラグとは別に時短フラグをセットし、時短フラグに基づいて変動時間を短縮させればよい。また、突然確変大当りにも制御する場合に、突然確変大当りにすることが事前決定されているときには、高確率状態に移行するだけで時短状態には移行しないように制御してもよい。なお、遊技状態を確変状態に移行する場合には、単に特別図柄や飾り図柄が大当り図柄となる確率を高めた高確率状態に移行するだけで、普通図柄が当り図柄となる確率や、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数の状態を変化させず、普通図柄が当り図柄となる確率や、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数の状態の変化は、時短状態(時短フラグがセットされた状態)に制御されていることにもとづいて実行するようにすればよい。
例えば、確変大当りである場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示装置8や盤表示装置9aにおける可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や飾り図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される特別図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。特別図柄時短状態では、特別図柄や飾り図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や飾り図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり(高ベース状態に移行し)大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施の形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、盤表示装置9aにおける左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、盤表示装置9aにおける左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と盤表示装置9aにおけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、盤表示装置9aの背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
また、この実施の形態では、遊技演出において(例えば、飾り図柄の可変表示中に)予告演出が実行される場合がある。「予告演出」とは、大当りとなるまたはその可能性があることを事前(盤表示装置9aにおいて飾り図柄の停止図柄が導出表示される前)に遊技者に報知するための演出をいう。例えば、変動中に異なった態様(速度や回転方向等)の変動を行ったりキャラクタ等を登場させたりすることにより大当りになる可能性があることを遊技者に報知する。
図2は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、遊技機の遊技盤6に搭載されている払出制御基板37、インタフェース基板66、中継基板77および演出制御基板80も示されている。また、図2には、遊技機の遊技枠に搭載されているLCDコントロール基板200も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動する出力回路59とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行う始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。さらに、この実施の形態では、V入賞領域に入賞した遊技球が、V入賞スイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出される。よって、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23による検出数に相当する。しかし、V入賞領域に入賞した遊技球はV入賞スイッチ22のみで検出されるようにし、大入賞口に入賞した遊技球数は、V入賞スイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になるようにしてもよい。さらに、V入賞領域を設けず、最終ラウンド以外のラウンドでは、常に継続権が発生するようにしてもよい。
基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムに従って制御動作を行うCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む。なお、この実施の形態では、CPU56とは、基本回路53のうち、プログラムに従って動作する中央処理装置(ROM54やRAM55などの記憶手段、I/Oポート部57などを除いた部分)を指し、後述するメイン処理や割込処理(タイマ割込処理)を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560とは、基本回路53のうち、CPU56に加えて、ROM54やRAM55などの記憶手段、I/Oポート部57などを含む部分を指し、各基板(払出制御基板37や演出制御基板80)が搭載するマイクロコンピュータと各種データの送受信を行う。
この実施の形態では、ROM54、ワークメモリとしての記憶手段であるRAM55およびI/Oポート部57は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の制御基板のうちの一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、基本回路53の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、基本回路53の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する盤表示装置9aの表示制御や、スピーカ(音出力装置)27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御等を行う。また、この実施の形態では、「演出制御」とは、盤表示装置9aの表示制御や、スピーカ27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行うことによって、遊技演出などの演出を行うことをいう。また、演出制御手段は、演出制御を行う際に、遊技盤6に用いられる固有の画像データ(以下、固有画像データともいう)を、シリアル通信によってコントロール基板200に送信する制御を行う。また、この実施の形態では、演出制御手段(第1表示制御手段)は、盤表示装置9aの表示制御、スピーカ27の音出力制御、および各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う演出制御用マイクロコンピュータ100によって実現される。
また、この実施の形態では、LCDコントロール基板200に搭載されている第2表示制御手段(LCD制御用マイクロコンピュータで実現される。)が、シリアル通信によって演出制御手段からの固有画像データを受信し、受信した固有画像データにもとづいて前側部表示装置9bに画像を表示する制御を行う。また、この実施の形態では、第2表示制御手段は、前側部表示装置9bの表示制御を行うLCD制御用マイクロコンピュータ201によって実現される。
図3は、中継基板77、演出制御基板80およびLCDコントロール基板200の回路構成例を示すブロック図である。図3において、中継基板77および演出制御基板80は、遊技機1の遊技盤6に搭載される。また、LCDコントロール基板200は、遊技機1の遊技枠に搭載される。なお、この実施の形態では、1つの制御基板(演出制御基板80)を用いて、盤表示装置9aの表示制御や、音出力装置27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う場合を説明するが、複数の制御基板を用いて行ってもよい。例えば、演出制御に関して演出制御基板80に加えて、各ランプを制御するランプドライバ基板や、音出力装置を制御する音出力基板を設けてもよい。なお、この場合、演出制御手段は、演出制御用マイクロコンピュータ100に加えて、ランプドライバ基板および音出力基板に搭載される制御用マイクロコンピュータや制御回路によって実現される。また、この実施の形態では、第1表示制御手段は、盤表示装置9aを制御する演出制御用マイクロコンピュータ100によって実現される。
演出制御基板80は、演出制御用CPU1001、画像ROM1002、RAM1003およびシリアル通信回路1004を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAM1003は外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROMに格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた盤表示装置9aの表示制御を行わせる。
画像ROM1002は、遊技盤6に固有に用いられる画像データである固有画像データをあらかじめ記憶している。例えば、画像ROM1002は、遊技演出において盤表示装置9aを用いて飾り図柄の可変表示を実行したり、盤表示装置9aや前側部表示装置9bを用いてリーチ演出や予告演出を行うための固有画像データを記憶している。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU1001)は、遊技演出の際に、画像ROM1002から固有画像データを読み出しVDP109に出力することによって、VDP109に盤表示装置9aの表示制御を行わせる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、画像ROM1002から読み出した固有画像データを、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信を行うことによって、LCDコントロール基板200が搭載するLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する。
なお、本実施の形態では、「マイクロコンピュータが送受信する」等の表現を用いるが、具体的には、例えば、データ送信を行う場合、CPUがシリアル通信回路の送信データレジスタにデータをセットし、シリアル通信回路が送信データレジスタにセットされたデータを送信する。また、例えば、データ受信を行う場合、受信データがシリアル通信回路の受信データレジスタに書き込まれ、CPUが受信データレジスタから受信データを読み込む。
この実施の形態では、「演出制御用マイクロコンピュータ100が固有画像データを送信する」という場合、具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットし、シリアル通信回路1004が送信データレジスタにセットされた固有画像データを送信する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランプドライバ352に対してランプを駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、ボタンランプ130などの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(画像ROM)1002から必要なデータ(固有画像データ)を読み出す。キャラクタROM1002は、盤表示装置9aに表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納している。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROM1002から読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて盤表示装置9aの表示制御を実行する。
この実施の形態では、盤表示装置9aの表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。また、VDP109側には、VRAM1091が設けられている。例えば、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAM1091は、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM1091内の画像データを盤表示装置9aに出力する。
LCDコントロール基板200は、LCDコントロールCPU2011、ROM2012、DRAM2013およびシリアル通信回路2014を含むLCD制御用マイクロコンピュータ201を搭載している。なお、DRAM2013は外付けであってもよい。LCDコントロール基板200において、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、内蔵または外付けのROMに格納されたプログラムに従って動作し、LCDを用いた前側部表示装置9bの表示制御を行う。
ROM2012は、遊技機の機種(具体的には遊技盤6)が異なっても遊技演出において共通に用いられる画像データである共通画像データをあらかじめ記憶している。例えば、ROM2012は、遊技機の各機種で共通に用いられる文字列「フィーバー!」を表示するための画像データを共通画像データとして記憶している。この実施の形態では、LCD制御用マイクロコンピュータ201(具体的には、LCDコントロールCPU2011)は、ROM2012から共通画像データを読み出し、読み出した共通画像データにもとづいて、遊技機の機種が異なっても遊技演出において共通に用いられる画像(例えば、文字列「フィーバー!」を含む画像)を前側部表示装置9bに表示する。また、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、シリアル通信回路2014を用いたシリアル通信を行うことによって、演出制御用マイクロコンピュータ100から固有画像データを受信する。そして、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、受信した固有画像データにもとづいて、遊技盤6で固有に用いられる画像を前側部表示装置9bに表示する。なお、DRAM2013にはVRAM(LCDコントロールCPU2011によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリ)がマッピングされており、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、VRAM内の画像データを前側部表示装置9bに出力する。
なお、この実施の形態では、「LCD制御用マイクロコンピュータ201が固有画像データを受信する」という場合、具体的には、受信データ(固有画像データ)がシリアル通信回路2014の受信データレジスタに書き込まれ、LCDコントロールCPU2011が受信データレジスタから固有画像データを読み込む。
次に遊技機の動作について説明する。図4および図5は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。ステップS4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(ステップS5)。遊技機に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、ステップS5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することによりCPU56は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、CPU56は、所定期間(例えば、0.1秒)の遅延時間の後に(ステップS80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、電源断信号がオフ状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、盤表示装置9aに表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、表示図柄乱数更新処理(ステップS17)および初期値決定用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。CPU56は、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS16)、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。
なお、表示図柄乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示図柄乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示図柄乱数更新処理とは、表示図柄乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、初期値決定用乱数更新処理とは、初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値決定用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている盤表示装置9a、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS25,S26でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示図柄乱数や初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチ921をオン状態してクリア信号が出力される状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
次に、遊技制御処理について説明する。図6は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次いで、CPU56は、特別図柄表示器8や、普通図柄表示器10、状態表示灯などの各種表示器へのDG信号の出力やクリアを行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞を検出したことを報知する異常入賞報知処理を実行する(ステップS23)。具体的には、後述する特別図柄プロセス処理において大入賞口を開放する前である(具体的には、後述するステップS300〜S303の処理の段階である)にもかかわらず、カウントスイッチ23のオンを検出した場合に、大入賞口への異常入賞を検出したと判定し報知する制御を行う。
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(乱数更新処理:ステップS24)。また、CPU56は、初期値決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値決定用乱数更新処理:ステップS25)。さらに、CPU56は、表示図柄乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示図柄乱数更新処理:ステップS26)。
乱数更新処理、初期値決定用乱数更新処理および表示図柄乱数更新処理を行うと、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS29)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、小当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数コマンド等の払出指令コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数コマンドの受信に応じて球払出装置97を駆動する。
また、CPU56は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS33:ソレノイド出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS34)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。
さらに、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS37)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)である場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯1の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。また、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。
この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことにもとづいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、ステップS21〜S37の処理(ステップS30およびS32を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
その後、CPU56は、割込許可状態に設定し(ステップS38)、処理を終了する。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図7は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して盤表示装置9aの表示制御を実行する。さらに、盤表示装置9aに表示する左中右の飾り図柄のはずれ図柄を決定するためのはずれ表示図柄決定用乱数や、盤表示装置9aに表示する飾り図柄の大当り図柄を決定するための大当り表示図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図8は、メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で盤表示装置9aにおける飾り図柄の変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、飾り図柄の変動時間を計測するための変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンドを受信したことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。なお、飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄を導出表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。
図9は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図9に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図10は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS1801)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS1802)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS1803)。
変動パターン受信フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、画像ROM1002から遊技説明用の固有画像データ(例えば、遊技機1の操作方法や遊技の見所などの説明文を含む画像を表示するための画像データ)を読み出す(ステップS1804)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、読み出した遊技説明用の固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS1805)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数(本例では、受信データレジスタに設定可能なビット数と同じ数)に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
すなわち、ステップS1801でNと判定された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しておらず飾り図柄の変動や大当り遊技が行われない場合であるので、飾り図柄の変動や大当り遊技が行われていない時間を利用して、遊技説明用の固有画像データをLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信することによって、遊技枠側の前側部表示装置9bに遊技説明用の画像を表示させるように制御する。
なお、遊技説明用の固有画像データではなく、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1804において、例えば、リーチ紹介用の固有画像データ(遊技におけるリーチ態様の説明文を含む画像を表示するための画像データ)を画像ROM1002から抽出してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、キャラクタ紹介用の固有画像データ(遊技演出に登場するキャラクタの説明文を含む画像を表示するための画像データ)を画像ROM1002から抽出してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、予告紹介用の固有画像データ(遊技における予告演出の説明文を含む画像を表示するための画像データ)を画像ROM1002から抽出してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1805において、リーチ紹介用やキャラクタ紹介用、予告紹介用の固有画像データを、LCD制御用マイクロコンピュータ201に送信してもよい。
図11は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、使用する飾り図柄の変動パターン(受信した変動パターンコマンドで指定されている変動パターン)に応じて、プロセスデータを選択する(ステップS821)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドでリーチ演出や予告演出を含む変動パターンが指定されていた場合には、リーチ演出や予告演出を含むプロセスデータを選択する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS822)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1)に従って、画像ROM1002から固有画像データ(例えば、飾り図柄の可変表示に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS823)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS824)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(盤表示装置9a、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS825)。例えば、盤表示装置9aにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1)に従って画像ROM1002から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマ(飾り図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートする(ステップS826)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示す値に更新する(ステップS827)。
図12は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄を決定済みであることを示す図柄決定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1830)。セットされていれば、ステップS1833に移行する。
図柄決定済フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄を決定するための図柄決定用乱数(具体的には、はずれ表示図柄決定用乱数または大当り表示図柄決定用乱数)を抽出し、抽出した図柄決定用乱数の値にもとづいて、左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1831)。ステップS1831では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からはずれを指定する表示結果コマンドを受信している場合には、はずれ表示図柄決定用乱数を抽出し、抽出したはずれ表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、飾り図柄の停止図柄としてはずれ図柄を決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から大当りを指定する表示結果コマンドを受信している場合には、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(例えば、左中右の図柄が同一の図柄で揃うように)を決定する。
また、大当りのうち確変大当りが指定されている場合には飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定するようにし、通常大当りが指定されている場合には飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用テーブルとして、確変時大当り図柄決定用テーブルと通常時大当り図柄決定用テーブルをと備える。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りを指定する表示結果コマンドを受信している場合には確変時大当り図柄決定用テーブルを選択し、選択した確変時大当り図柄決定用テーブルにもとづて飾り図柄の停止図柄として確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の奇数図柄で揃うように)を決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りを指定する表示結果コマンドを受信している場合には通常時大当り図柄決定用テーブルを選択し、選択した通常時大当り図柄決定用テーブルにもとづて飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の偶数図柄で揃うように)を決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納するとともに、図柄決定済フラグをセットする(ステップS1832)。そして、ステップS1833に移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS1833)。受信していたら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS1835)。飾り図柄停止指定コマンドを受信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS1834)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS1835)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の変動時間が経過したことにもとづいて飾り図柄変動停止処理に移行し、飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンド(確定コマンド)を受信すると、所定の変動時間が経過したと判断し、飾り図柄変動停止処理に移行する。また、飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、所定の変動時間が経過したと判断し、飾り図柄変動停止処理に移行する。
なお、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことのいずれか一方のみを監視して飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことのみを監視して飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する場合、変動時間がタイムアウトしても飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、飾り図柄の変動表示を完全には停止させないようにし、飾り図柄を揺れ表示したり、飾り図柄を少し拡大縮小する表示を繰り返したりしてもよい。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS1836)、変動時間タイマを1減算する(ステップS1837)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、画像ROM1002から固有画像データ(例えば、飾り図柄の可変表示に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS1838)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS1839)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(盤表示装置9a、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS1840)。例えば、盤表示装置9aにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って画像ROM1002から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1841)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1842)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1843)。
具体的には、ステップS1840において、プロセスデータnの内容に従って演出装置の制御が実行されることによって、盤表示装置9aにおいて飾り図柄の変動表示が実行されることになる。また、ステップS1839において送信された固有画像データにもとづいてLCD制御用マイクロコンピュータ201によって前側部表示装置9bの制御が実行されることによって、前側部表示装置9bにおいて飾り図柄の可変表示に対応した画像が表示されることになる。この場合、例えば、飾り図柄の可変表示に対応して、前側部表示装置9bに所定のキャラクタが表示されたり、飾り図柄に対応する図柄が表示される。
図13は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1870)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1876に移行する。この実施の形態では、後述するように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS1875で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS1877で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS1870で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS1871の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS1876に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、記憶されている停止図柄を停止表示させる制御を行う(ステップS1871)。
そして、ステップS1871で大当り図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS1872のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(例えば飾り図柄停止指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのフラグ)をリセットし(ステップS1873)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS1874)。
ステップS1871で大当り図柄を表示する場合には(ステップS1872のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS1875)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS1876)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドを受信したか否かを確認する。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS1876のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS1877)、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1878)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1879)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS1880)。
図14は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS902)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、画像ROM1002から固有画像データ(例えば、盤表示装置9aにおける大当り演出に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS903)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS904)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(盤表示装置9a、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS905)。例えば、盤表示装置9aにおいて大当り演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って画像ROM1002から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。この場合、例えば、盤表示装置9aにおいて大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS906)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS907)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS908)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS909)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS910)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS911)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS912)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS913)。
図15は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1902)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS1902のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS1903)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、画像ROM1002から固有画像データ(例えば、盤表示装置9aにおけるラウンド中演出に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS1904)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS1905)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(盤表示装置9a、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1906)。例えば、盤表示装置9aにおいてラウンド中演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って画像ROM1002から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
この場合、例えば、盤表示装置9aにおいて大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、ステップS1905において送信された固有画像データにもとづいてLCD制御用マイクロコンピュータ201によって前側部表示装置9bの制御が実行されることによって、前側部表示装置9bにおいてラウンド中演出に対応した画像が表示されることになる。この場合、例えば、ラウンド中演出に対応して、前側部表示装置9bにおいて大当り表示図柄が表示されたり、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどが表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1907)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1908)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1909)。
ステップS1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS1902のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS1910)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS1911)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1912)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1913)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS1914)。
ステップS1901においてエンディングフラグがセットされたときは(ステップS1901のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560からエンディングコマンドを受信したときである。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したエンディングコマンドに応じてエンディング演出を選択する(ステップS1915)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングフラグをリセットし(ステップS1916)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1917)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1918)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS1919)。
図16は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1971)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1971のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS1972)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、画像ROM1002から固有画像データ(例えば、盤表示装置9aにおけるインターバル演出に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS1973)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS1974)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(盤表示装置9a、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1975)。例えば、盤表示装置9aにおいてインターバル演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って画像ROM1002から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
この場合、例えば、盤表示装置9aにおいて大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、ステップS1974において送信された固有画像データにもとづいてLCD制御用マイクロコンピュータ201によって前側部表示装置9bの制御が実行されることによって、前側部表示装置9bにおいてインターバル演出に対応した画像が表示されることになる。この場合、例えば、インターバル演出に対応して、前側部表示装置9bにおいて大当り表示図柄が表示されたり、所定のキャラクタなどが表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1976)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1977)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1978)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1971のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS1979)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS1980)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1981)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1982)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1983)。
図17は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS973)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、画像ROM1002から固有画像データ(例えば、盤表示装置9aにおけるエンディング演出に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS974)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS975)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(盤表示装置9a、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)を制御する処理を実行する(ステップS976)。例えば、盤表示装置9aにおいてエンディング演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って画像ROM1002から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
この場合、例えば、大当りが終了することを表示したり、盤表示装置9aの表示画面に所定のキャラクタを表示させ、キャラクタのセリフとして「またね!」などの文章を表示させることによって、大当りが終了することを報知する。また、ステップS975において送信された固有画像データにもとづいてLCD制御用マイクロコンピュータ201によって前側部表示装置9bの制御が実行されることによって、前側部表示装置9bにおいてエンディング演出に対応した画像が表示されることになる。この場合、例えば、エンディング演出に対応して、前側部表示装置9bにおいて所定のキャラクタが表示されたり、「またね!」などの文章が表示される。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS977)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS978)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS979)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(例えば、確変大当りであることを示すフラグや、通常大当りであることを示すフラグ)をリセットし(ステップS980)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS981)。
次に、遊技演出で用いられる画像データのデータ構造について説明する。図18は、遊技演出で使用される画像データのデータ構造の一例を示す説明図である。この画像データは、本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100が備える画像ROM1002に格納されている。遊技演出で使用される画像データは、本例では、MPEG2と呼ばれる符号化技術によりデータ圧縮された状態で、演出制御用マイクロコンピュータ100が備える画像ROM1002に格納されている。
本例では、画像データに基づく画像演出が複数種類予め用意されている。すなわち、複数種類の画像データが予め用意されて画像ROM1002に格納されている。なお、この例では、大当り遊技演出時に使用される画像データ、リーチ演出時に使用される画像データなど、使用される演出毎に区別されて画像ROM1002に格納されている。そして、例えば画像演出を実行するときに、例えば乱数などを利用して使用する画像データが選択され、選択された画像データに基づく画像演出が実行される。
図18に示すように、画像データは、シーケンスと呼ばれるストリームデータによって構成される。シーケンスは、画像の大きさを示す情報などのシーケンス全体に関連する情報が含まれているシーケンスヘッダで始まり、シーケンスエンドで終了する。このシーケンスは、例えば、画像による1単位の遊技演出を実現するためのビデオプログラム全体の符号化データによって構成されている。すなわち、本例では、画像による遊技演出の種類毎に予めシーケンスが用意され、画像による遊技演出を実行するための画像データは、1つのシーケンスによって構成されている。シーケンスは、MPEG2機能拡張情報と、少なくとも1つのGOP(Group Of Picture)とを含む。シーケンスに含まれているMPEG2機能拡張情報は、MPEG2に準拠した符号化データであることを示す情報などの各種の情報を含む。
各GOPは、GOPヘッダと、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャのうち少なくとも1つのピクチャとを含む。ここで、Iピクチャは、フレーム内符号化によって符号化されているピクチャである。Pピクチャは、過去のフレームのみを用いて前方向の動き補償予測を行うピクチャである。Bピクチャは、過去及び未来の両方のフレームを用いて双方向の動き補償予測を行うピクチャである。
各ピクチャは、ピクチャヘッダと、MPEG2機能拡張情報と、少なくとも1つのスライスとを含む。ピクチャヘッダには、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャのいずれかを識別するための情報や、各ピクチャの表示順序を指定する情報などが含まれている。ピクチャに含まれているMPEG2機能拡張情報には、例えば、フレーム構造やフィールド構造を設定するための情報などが含まれる。また、固有画像データとしてのピクチャに含まれているMPEG2機能拡張情報には、例えば、後述するように、その固有画像データが共通画像データとの合成対象の画像データであることを設定するための情報が含まれている。スライスは、分割フレーム内符号化を実現するためにピクチャが細分化された1つの単位を意味する。
各スライスは、スライス情報と、少なくとも1つのマクロブロックとを含む。スライス情報は、スライス内で使用される符号化情報が含まれている。符号化情報には、例えば、量子化特性を示す情報が該当する。
各マクロブロックは、マクロブロック情報と、複数のブロックとを含む。1つのマクロブロックには、例えば、4個の輝度信号ブロックと、2個(Cr信号、Cb信号各1個)の色差信号ブロックとが含まれる。マクロブロック情報には、マクロブロック単位で符号化制御を行うための情報などが含まれる。各ブロックは、輝度信号、Cr信号、Cb信号のいずれかのDCT(離散コサイン変換)係数データ(離散コサイン変換によって得られる係数群)から構成される。なお、各ブロックは、EOB(End Of Block)コードで終了する。
次に、演出制御基板100に搭載されているVDP109の動作について説明する。VDP109は、演出制御用CPU1001からの指示に従って、演出制御用CPU1001から入力した固有画像データを用いて各種の演出を実行する機能を有している。
図19は、VDP109が実行する復号化処理の例を示すフローチャートである。復号化処理において、VDP109は、まず、演出制御用CPU1001から画像データを入力する(ステップS1201)。例えば、演出制御用CPU1001によって画像ROM1002から固有画像データが読み出され出力されると(ステップS825,S1840,S905,S1906,S1975,S976参照)、VDP109は、演出制御用CPU1001から固有画像データを入力する。画像データ(ピクチャデータ)は、画像データにて配列されている順番に従って再生することができるような順番で演出制御用CPU1001によって読み出され、VDP109に出力される。
次いで、VDP109は、演出制御用CPU1001から入力した画像データを復号化し(ステップS1202)、復号化した画像データをVRAM1091に設けられた復号化データ格納領域の展開領域に展開する(ステップS1203)。この場合、VDP109は、展開領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域の展開領域に、復号化した画像データをフレーム単位で展開する。なお、復号化を行うときには、VDP109は、対象となる画像データ(ピクチャデータ)がIピクチャデータであるか、Pピクチャデータであるか、Bピクチャデータであるかに応じた復号化処理を実行する。
そして、VDP109は、展開領域指定ポインタが次に使用される展開領域を指すようにしておくために、展開領域指定ポインタの値を更新する(ステップS1204)。
なお、展開領域指定ポインタは、例えばVRAM1091の所定の領域に設けられ、復号化した画像データを展開する展開領域を指すポインタである。例えば、復号化データ格納領域に展開領域0から展開領域11までの12個の展開領域が設けられている場合には、展開領域指定ポインタは、0〜11までの範囲の値をとる。そして、ステップS1204にて、展開領域指定ポインタの値が、復号化された画像データが再生される順番で復号化データ格納領域に展開されるような値に更新される。そして、VDP109によって、次回の復号化処理のステップS1203にて、展開領域指定ポインタの値と同一の値が設定されている展開領域が画像データを展開あるいは設定する領域として選択される。
図20は、VDP109が実行する画像再生処理の例を示すフローチャートである。画像再生処理において、VDP109は、再生領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域の展開領域に展開されているフレームデータを用いて、盤表示装置9aに画像を表示する(ステップS1221)。
そして、VDP109は、再生領域指定ポインタが次に使用される展開領域を指すようにしておくために、再生領域指定ポインタの値を更新する(ステップS1222)。
再生領域指定ポインタは、例えばVRAM1091の所定の領域に設けられ、画像再生を行うために次に用いられる画像データが展開されている展開領域を指すポインタである。例えば、復号化データ格納領域に展開領域0から展開領域11までの12個の展開領域が設けられている場合には、再生領域指定ポインタは、0〜11までの範囲の値をとり、ステップS1222にて再生領域指定ポインタの値が1加算されるように構成される。なお、再生領域指定ポインタの値が12となった場合には0に戻される。そして、VDP109によって、ステップS1221にて、再生領域指定ポインタの値と同一の値が設定されている展開領域が、画像再生のために次に使用する画像データが格納されている領域として選択される。
なお、上述した画像再生処理は、例えば、上述した復号化処理のあとに続けて実行される。この復号化処理及び画像再生処理は、画像による遊技演出が行われるときに呼び出されて(例えば、演出制御プロセス処理のステップS825,S1840,S905,S1906,S1975,S976でコールされる)繰り返し実行される。復号化処理及び画像再生処理が繰り返し実行されることで、盤表示装置9aの画面上に、圧縮されている画像データに基づく画像が表示され、例えば可変表示演出、リーチ演出、予告演出などの各種の遊技演出が実行される。
次に、第2表示制御手段(LCD制御用マイクロコンピュータ201)の動作を説明する。図21は、LCDコントロール基板200に搭載されているLCD制御用マイクロコンピュータ201が実行するメイン処理を示すフローチャートである。LCD制御用マイクロコンピュータ201は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS1701)。その後、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、タイマ割込フラグの監視(ステップS1702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、そのフラグをクリアし(ステップS1703)、以下の前側部表示装置9bの画像表示の制御処理を実行する。
LCD制御用マイクロコンピュータ201は、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100から固有画像データを受信する画像受信処理を実行する(ステップS1704)。画像受信処理では、固有画像データを受信した場合には、受信データを復号化するとともに、受信した固有画像データが合成対象の画像データであるか否かを確認する。合成対象の画像データである場合には、受信した固有画像データを共通画像データと合成しVRAMの展開領域に展開する。合成対象の画像データでなければ、受信した固有画像データをそのままVRAMの展開領域に展開する。また、固有画像データを所定時間にわたって受信できなかった場合には、共通画像データを復号化しそのままVRAMの展開領域に展開する。
次いで、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、VRAMに展開されている画像データにもとづいて画像を前側部表示装置9bに表示する画像表示処理(ステップS1705)を実行する。その後、ステップS1702に移行する。
図22は、メイン処理における画像受信処理(ステップS1704)の一例を示すフローチャートである。画像受信処理では、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、まず、シリアル通信回路2014を用いたシリアル通信によって、演出制御用マイクロコンピュータ100から固有画像データを受信したか否かを確認する(ステップS1721)。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100によって固有画像データが送信されると、受信データ(固有画像データ)がシリアル通信回路2014の受信データレジスタに書き込まれる。なお、この場合、受信データレジスタに設定可能なビット数(本例では、送信データレジスタに設定可能なビット数と同じ数)に応じた単位で受信データレジスタにデータがセットされる。そして、LCDコントロールCPU2011が受信データレジスタから固有画像データを読み込む。受信データレジスタから固有画像データを読み込むと、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、固有画像データを受信したと判断し、固有画像データを受信したことを示す固有画像受信フラグをセットする。
固有画像データを受信した場合には、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、受信した固有画像データを復号化し(ステップS1722)、復号化した固有画像データをDRAM2013に格納する(ステップS1723)。
次いで、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、復号化した固有画像データが合成対象の画像データであるか否かを確認する(ステップS1724)。この実施の形態では、例えば、その固有画像データが共通画像データとの合成対象の画像データであるか否かを示す情報が、あらかじめ各ピクチャのMPEG2機能拡張情報に格納されている。LCD制御用マイクロコンピュータ201は、各ピクチャのMPEG2機能拡張情報を確認することによって、復号化した固有画像データが合成対象の画像データであるか否かを判定することができる。
合成対象の画像データでなければ、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、復号化した固有画像データをVRAM(DRAM2013)に設けられた復号化データ格納領域の展開領域に展開する(ステップS1725)。この場合、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、展開領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域の展開領域に、復号化した固有画像データをフレーム単位で展開する。なお、復号化を行うときには、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、対象となる固有画像データ(ピクチャデータ)がIピクチャデータであるか、Pピクチャデータであるか、Bピクチャデータであるかに応じた復号化処理を実行する。
そして、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、展開領域指定ポインタが次に使用される展開領域を指すようにしておくために、展開領域指定ポインタの値を更新する(ステップS1730)。
なお、展開領域指定ポインタは、例えばVRAM(DRAM2013)の所定の領域に設けられ、復号化した画像データを展開する展開領域を指すポインタである。例えば、復号化データ格納領域に展開領域0から展開領域11までの12個の展開領域が設けられている場合には、展開領域指定ポインタは、0〜11までの範囲の値をとる。そして、ステップS1730にて、展開領域指定ポインタの値が、復号化された画像データが再生される順番で復号化データ格納領域に展開されるような値に更新される。そして、LCD制御用マイクロコンピュータ201によって、次回の画像受信処理のステップS1725または後述するステップS1729,S1736にて、展開領域指定ポインタの値と同一の値が設定されている展開領域が画像データを展開あるいは設定する領域として選択される。
合成対象の画像データであった場合には、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、ROM2012から共通画像データを読み出し(ステップS1726)、読み出した共通画像データを復号化する(ステップS1727)。次いで、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、復号化した共通画像データと固有画像データとを合成し、合成画像データを生成する(ステップS1728)。例えば、固有画像データが所定のキャラクタを含む画像データであり、共通画像データが遊技機の種類にかかわらず共通に用いられる所定の文字列(例えば、文字列「フィーバー!」)を含む画像データであった場合には、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、所定のキャラクタと文字列とを含む画像データを合成画像データとして生成する。
合成画像データを生成すると、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、生成した合成画像データをVRAM(DRAM2013)に設けられた復号化データ格納領域の展開領域に展開する(ステップS1729)。この場合、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、展開領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域の展開領域に、復号化した固有画像データをフレーム単位で展開する。
そして、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、展開領域指定ポインタが次に使用される展開領域を指すようにしておくために、展開領域指定ポインタの値を更新する(ステップS1730)。
ステップS1721で固有画像データを受信していなければ、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、固有画像データを最後に受信してからの経過時間を計測するための画像不受信回数カウンタを1加算する(ステップS1731)。また、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、画像不受信回数カウンタの値が所定値(例えば100)以上であるか否かを確認する(ステップS1732)。画像不受信回数カウンタの値が所定値以上であれば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、ステップS1733に移行する。すなわち、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、所定時間にわたって固有画像データを受信していないと判断し、ステップS1733以降の処理を実行することによって、固有画像データを受信していない間、遊技機の機種にかかわらず共通に用いられる画像(例えば、文字列「フィーバー!」を含む画像)を前側部表示装置9bに表示する制御を行う。
画像不受信回数カウンタの値が所定値以上であれば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、画像不受信回数カウンタの値をクリアする(ステップS1733)。次いで、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、ROM2012から共通画像データを読み出し(ステップS1734)、読み出した共通画像データを復号化する(ステップS1735)。次いで、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、復号化した共通画像データをVRAM(DRAM2013)に設けられた復号化データ格納領域の展開領域に展開する(ステップS1736)。この場合、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、展開領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域の展開領域に、復号化した固有画像データをフレーム単位で展開する。
図23は、メイン処理における画像表示処理(ステップS1705)の一例を示すフローチャートである。画像表示処理において、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、再生領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域の展開領域に展開されているフレームデータを用いて、前側部表示装置9bに画像を表示する(ステップS1751)。
例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、演出制御用マイクロコンピュータ100から遊技説明用の固有画像データを受信している場合には、受信した固有画像データにもとづいて、遊技機1の操作方法や遊技の見所などの説明文を含む画像を前側部表示装置9bに表示する。また、例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、リーチ紹介用の固有画像データを受信している場合には、受信した固有画像データにもとづいて、遊技におけるリーチ態様の説明文を含む画像を前側部表示装置9bに表示する。また、例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、キャラクタ紹介用の固有画像データを受信している場合には、受信した固有画像データにもとづいて、遊技演出に登場するキャラクタの説明文を含む画像を前側部表示装置9bに表示する。また、例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、予告紹介用の固有画像データを受信している場合には、受信した固有画像データにもとづいて、遊技における予告演出の説明文を含む画像を前側部表示装置9bに表示する。
また、例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、盤表示装置9aにおける飾り図柄の可変表示の実行時に固有画像データを受信した場合には、受信した固有画像データにもとづいて、飾り図柄の可変表示に対応した画像を前側部表示装置9bに表示する。例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、前側部表示装置9bを用いて、飾り図柄の可変表示に対応した図柄(例えば、後述する枠側図柄)の可変表示を実行する。また、例えば、飾り図柄の可変表示中にリーチ演出や予告演出を行う場合には、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、受信した固有画像データにもとづいて、リーチ演出や予告演出に応じた所定のキャラクタなどを含む画像を前側部表示装置9bに表示する。
また、例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、盤表示装置9aにおける大当り演出(ファンファーレ演出)の実行時に固有画像データを受信した場合には、受信した固有画像データにもとづいて、大当り演出に応じた画像を前側部表示装置9bに表示する。
また、例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、盤表示装置9aにおけるラウンド中演出の実行時に固有画像データを受信した場合には、受信した固有画像データにもとづいて、ラウンド中演出に対応した画像を前側部表示装置9bに表示する。例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、ラウンド中演出に対応して、前側部表示装置9bにおいて大当り表示図柄を表示したり、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する。
また、例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、盤表示装置9aにおけるインターバル演出の実行時に固有画像データを受信した場合には、受信した固有画像データにもとづいて、インターバル演出に対応した画像を前側部表示装置9bに表示する。例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、インターバル演出に対応して、前側部表示装置9bにおいて大当り表示図柄を表示したり、所定のキャラクタなどを表示する。
また、例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、盤表示装置9aにおけるエンディング演出の実行時に固有画像データを受信した場合には、受信した固有画像データにもとづいて、エンディング演出に対応した画像を前側部表示装置9bに表示する。例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、エンディング演出に対応して、前側部表示装置9bにおいて所定のキャラクタを表示したり、「またね!」などの文章を表示する。
次いで、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、演出制御用マイクロコンピュータ100から固有画像データを受信しているか否かを確認する(ステップS1752)。例えば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、画像受信処理において固有画像受信フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば固有画像データを受信したと判断するとともに、固有画像受信フラグをリセットする。
固有画像データを受信していれば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、再生領域指定ポインタが次に使用される展開領域を指すようにしておくために、再生領域指定ポインタの値を更新する(ステップS1753)。固有画像データを受信していなければ、再生領域指定ポインタの値を更新することなく、そのまま処理を終了する。
再生領域指定ポインタは、例えばVRAM(DRAM2013)の所定の領域に設けられ、画像再生を行うために次に用いられる画像データが展開されている展開領域を指すポインタである。例えば、復号化データ格納領域に展開領域0から展開領域11までの12個の展開領域が設けられている場合には、再生領域指定ポインタは、0〜11までの範囲の値をとり、ステップS1753にて再生領域指定ポインタの値が1加算されるように構成される。なお、再生領域指定ポインタの値が12となった場合には0に戻される。そして、LCD制御用マイクロコンピュータ201によって、ステップS1751にて、再生領域指定ポインタの値と同一の値が設定されている展開領域が、画像再生のために次に使用する画像データが格納されている領域として選択される。
次に、LCD制御用マイクロコンピュータ201によって実行される合成画像データの生成方法について説明する。図24は、LCD制御用マイクロコンピュータ201によって生成される合成画像データの例を示す説明図である。図24(a)は、遊技演出において用いられる遊技盤6に固有の固有画像データである。本例では、図24(a)に示すように、固有画像データとして所定のキャラクタを含む画像データを用いる場合を説明する。図24(b)は、遊技盤6が異なっても遊技演出において共通に用いられる共通画像データである。本例では、図24(b)に示すように、共通画像データとして所定の文字列「フィーバー!」を含む画像データを用いる場合を説明する。
図24に示す例では、前提条件として、飾り図柄の可変表示の実行の際にリーチ演出または予告演出を行う場合に、前側部表示装置9bにおいて合成画像を表示するものとする。なお、リーチ演出や予告演出に限らず、例えば、ラウンド中演出やファンファーレ演出、エンディング演出において前側部表示装置9bに合成画像を表示するようにしてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の可変表示中にリーチ演出や予告演出を実行する場合には、リーチ演出や予告演出に応じた固有画像データを画像ROM1002から読み出す(ステップS823参照)。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図24(a)に示すように、所定のキャラクタを含む固有画像データを画像ROM1002から読み出す。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、読み出した固有画像データをLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS824参照)。
LCD制御用マイクロコンピュータ201は、演出制御用マイクロコンピュータ100から固有画像データを受信した場合には(ステップS1721参照)、受信した固有画像データが合成対象の画像データであるか否かを確認する(ステップS1724参照)。この場合、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、例えば、各ピクチャのMPEG2機能拡張情報を確認することによって、合成対象の画像データであるか否かを判断する。
合成対象の画像データであれば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、ROM2012から共通画像データを読み出す(ステップS1726参照)。この場合、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、図24(b)に示すように、所定の文字列「フィーバー!」を含む共通画像データをROM2012から読み出す。
次いで、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、共通画像データと固有画像データとを合成し、合成画像データを生成する(ステップS1728参照)。この場合、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、例えば、共通画像データにおける所定の文字列「フィーバー!」を含む部分画像データを固有画像データと合成し、図24(c)に示すように、所定のキャラクタと所定の文字列「フィーバー!」とを両方含む合成画像データを生成する。
そして、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、合成画像データにもとづいて、前側部表示装置9bに合成画像を表示する(ステップS1751参照)。この場合、図24(c)に示すように、合成画像データにもとづいて、所定のキャラクタと所定の文字列「フィーバー!」とを両方含む合成画像が前側部表示装置9bに表示される。
次に、盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bを用いた遊技演出の例について説明する。図25は、遊技演出における盤表示装置9aの表示内容および前側部表示装置9bの表示内容の例を示す説明図である。なお、図25は、飾り図柄の可変表示中にリーチ演出を実行する場合の盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bの表示内容を示している。図25に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して盤表示装置9aの表示制御を行うとともに、固有画像データを送信してLCD制御用マイクロコンピュータ201に前側部表示装置9bの表示制御を行わせることによって、以下に示す態様でリーチ演出を行う。
図25(1)に示す例では、盤表示装置9aに表示する左中右の飾り図柄のそれぞれに対応する図柄(以下、枠側図柄ともいう)を前側部表示装置9bに表示し、リーチ演出において前側部表示装置9bにおいてもリーチ態様の演出(例えば、恰も左中右の枠側図柄のうちの左右の図柄が同じ図柄で揃った状態で中の図柄を変動させるような態様の演出)を行う。この場合、盤表示装置9aと前側部表示装置9bとの間で、恰もリーチ状態からの可変表示の開始(リーチ開始)および停止を交互に複数回受け渡すような態様でリーチ演出を行う。
図25(2)に示す例では、盤表示装置9aにおいてリーチ状態の可変表示がはずれ表示状態で停止した後に、前側部表示装置9bにおいてリーチを開始するような態様でリーチ演出を行う。
図25(3)に示す例では、盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bともに、リーチ状態での可変表示を行う。そして、盤表示装置9aでのリーチ状態の左の飾り図柄および右の飾り図柄が非確変図柄(例えば偶数図柄)であるときには、前側部表示装置9bでのリーチ状態の左の枠側図柄および右の枠側図柄を確変図柄(例えば奇数図柄)とする演出を行う。また、盤表示装置9aでのリーチ状態の左の飾り図柄および右の飾り図柄が確変図柄であるときには、前側部表示装置9bでのリーチ状態の左の枠側図柄および右の枠側図柄を非確変図柄とする演出を行う。そして、最終的に、盤表示装置9aの可変表示結果または前側部表示装置9bの可変表示結果のいずれを正式な表示結果とするかを示す選択表示を行う。例えば、盤表示装置9aの可変表示結果または前側部表示装置9bの可変表示結果のいずれかを枠で囲むような態様の表示を行うことにより、いずれの可変表示結果を正式な表示結果とするかを表示する。また、例えば、盤表示装置9aの背景画像または前側表示装置9bの背景画像のいずれかを変化させる(例えば、背景色を変化させる)ことにより、正式な可変表示結果として選択された表示結果を遊技者に示す。
図25(4)に示す例では、盤表示装置9aでリーチ状態で可変表示が行われ、はずれ表示態様で可変表示が停止した後に、前側部表示装置9bで表示されていた枠側図柄が盤表示装置9aに恰も飛んでいくような表示態様で演出が行われる。そして、その枠側図柄を盤表示装置9aの中の飾り図柄と置き換えるような表示を行うことによって、盤表示装置9aの飾り図柄の組合せが大当り表示態様となるような演出を行う。
図25(5)に示す例では、盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bにおいて、同じ図柄を用いて、異なるリーチ演出態様で可変表示を行う。
図25(6)に示す例では、盤表示装置9aでの可変表示中におけるリーチ状態中の図柄が確変図柄であるか非確変図柄であるかに応じて、前側部表示装置9bに「確変大当り?」または「通常大当り?」など表示する演出を行う。例えば、盤表示装置9aにおいて左右の飾り図柄が確変図柄(例えば奇数図柄)で揃った状態で中の飾り図柄のみ変動している場合には、前側部表示装置9bに「確変大当り?」と表示する演出を行う。また、例えば、盤表示装置9aにおいて左右の飾り図柄が非確変図柄(例えば偶数図柄)で揃った状態で中の飾り図柄のみ変動している場合には、前側部表示装置9bに「通常大当り?」と表示する演出を行う。
図25(7)に示す例では、盤表示装置9aでの可変表示がリーチ状態から大当り表示状態となったときに、前側部表示装置9bにおいて、確変大当りあるいは通常大当りのいずれの大当りとするかの抽選表示を行う。
図25(8)に示す例では、盤表示装置9aで飾り図柄の可変表示を行い、前側部表示装置9bで、盤表示装置9aで行われている可変表示の表示結果を予告するキャラクタによる予告演出を行う。
図25(9)に示す例では、盤表示装置9aで飾り図柄の可変表示を行い、前側部表示装置9bで背景図柄を変化させる(例えば、背景色を変化させる)ことによって、盤表示装置9aで行われている可変表示の表示結果を予告する演出を行う。
図25では、盤表示装置9aでの表示内容および前側部表示装置9bでの表示内容が連携して進行する態様で遊技演出を実行する場合を説明した。なお、図25に示した盤表示装置9aの表示内容を前側部表示装置9bに表示し、図25に示した前側部表示装置9bの表示内容を盤表示装置9aに表示するようにしてもよい。
次に、遊技演出における盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bの表示例について説明する。図26および図27は、遊技演出における盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bの表示例を示す説明図である。なお、図26および図27は、図25(1)に示す演出態様でリーチ演出を実行した場合の盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bの表示例を示している。図26および図27において、(1)(2)(3)(4)というように番号順に表示状態が遷移する。
盤表示装置9aにおいては、左中右の複数(3つ)の飾り図柄が可変表示される。前側部表示装置9bにおいては、左中右の複数(3つ)の枠側図柄が可変表示される。ここで、図柄とは、数字や、数字以外の文字、図形、模様などからなる識別情報である。識別情報とは、各々が識別可能な複数種類の情報である。盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bでの図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止制御され、表示結果が導出表示される。
停止時の図柄の組合せが特定の表示態様である大当り図柄の組合せ(例えば、左中右の図柄が同じ図柄で揃った状態)となったことを条件として、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)が発生し、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行する制御が行われる。特定遊技状態とは、所定の大当り判定用乱数を用いた判定処理(例えば、乱数値が所定の判定値と合致するか否か)を行ない、その判定処理の結果、予め定められた所定の判定結果(例えば、乱数値が所定の判定値と合致する結果)であれば、盤表示装置9aに大当り図柄の組合せを導出表示し、その後移行される遊技状態である。
図26および図27に示す例では、盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bで左右の図柄が同じ図柄で揃った状態で停止しリーチ態様となると、図26(1)に示すように、盤表示装置9aにおいて表示画面上にハンマが出現し、中の飾り図柄がハンマによって停止されるような演出態様で、中の飾り図柄が停止され、はずれ表示態様である「757」の飾り図柄の組合せが導出表示される。また、このときに、前側部表示装置9bでは、はずれ表示態様である「646」の枠側図柄の組合せが導出表示される。
次に、図26(2)に示すように、図26(1)で盤表示装置9aの表示画面上に出現し中の飾り図柄を停止させたハンマが、恰も前側部表示装置9bに飛び込んでいくような態様で前側部表示装置9bの表示画面上に出現する。そして、図26(1)で前側部表示装置9bに導出表示された「646」の枠側図柄の組合せのうちの中図柄をハンマで叩くような態様で表示される。このときに、盤表示装置9aでは、図26(1)で導出表示された「757」の飾り図柄の組合せが継続して表示される。
次に、図26(3)に示すように、前側部表示装置9bでは、図26(2)でハンマによって叩かれた中の枠側図柄が再度可変表示を開始し、リーチ状態を維持したままで可変表示が行われる。このときに、盤表示装置9aでは、図26(1)で導出表示された「757」の飾り図柄の組合せが継続して表示される。
次に、図26(4)に示すように、前側部表示装置9bでは表示画面上にハンマが出現し、中の枠側図柄がハンマによって停止されるような演出態様で、中の枠側図柄が停止され、はずれ表示態様である「656」の枠側図柄の組合せが導出表示される。このときに、盤表示装置9aでは、図26(1)で導出表示された「757」の飾り図柄の組合せが継続して表示される。
次に、図27(5)に示すように、盤表示装置9aでは表示画面上にハンマが出現し、図26(1)で導出表示された「757」の飾り図柄の組合せのうちの中図柄をハンマで叩くような態様で表示される。また、盤表示装置9aでは、遊技者に前側部表示装置9bを見ることを促す旨のメッセージ(例えば「期待度は枠表示器を見てね↓」という文字列)が表示される。このときに、前側部表示装置9bでは、図26(4)で導出表示された「656」の枠側図柄の組合せが継続して表示される。また、前側部表示装置9bには、大当り図柄の組合せが導出表示されることへの期待を遊技者に抱かせる旨のメッセージ(例えば「大当り期待度30%」という文字列)が表示される。
次に、図27(6)に示すように、盤表示装置9aでは、図27(5)でハンマでによって叩かれた中の飾り図柄が再度可変表示を開始し、リーチ状態を維持したままで可変表示が行われる。このときに、前側部表示装置9bでは、図26(4)で導出表示された「656」の枠側図柄の組合せが継続して表示される。また、前側部表示装置9bでは、図27(5)で表示されたメッセージよりもさらに大当りの組合せが導出表示されることへの期待を遊技者に抱かせる旨のメッセージ(例えば「大当り期待度80%」という文字列)が表示される。
最後に、図27(7)に示すように、前側部表示装置9bでは、図26(4)で導出表示された「656」の枠側図柄の組合せが継続して表示される。また、前側部表示装置9bでは、可変表示結果が大当り図柄の組合せとなる旨のメッセージ(例えば「大当り期待度100%」という文字列)が表示される。また、盤表示装置9aでは、リーチ状態を維持したまま行われていた可変表示が停止し、「777」の大当り図柄の組合せが導出表示される。そして、盤表示装置9aにおいて「大当り!!」など大当りの発生を報知する表示が行われる。
図26および図27に示すように、この実施の形態では、盤表示装置9aでの可変表示と前側部表示装置9bでの可変表示とにおいて、リーチ状態を受け渡すような態様で、連携して進行する態様で、ハンマが図柄を叩くような表示をすることにより、可変表示が開始したり停止したりする演出表示をすることができる。また、図27に示すように、盤表示装置9aでの可変表示結果が大当り図柄の組合せとなることを、段階的に遊技者の期待を高めるような態様で遊技者に報知することによって、遊技者に興趣を与えることができる。
次に、盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bを用いた遊技演出の他の例について説明する。図28は、遊技演出における盤表示装置9aの表示内容および前側部表示装置9bの表示内容の他の例を示す説明図である。なお、図28は、大当り遊技中(例えば、ラウンド中演出)における盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bの表示内容を示している。図28に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して盤表示装置9aの表示制御を行うとともに、固有画像データを送信してLCD制御用マイクロコンピュータ201に前側部表示装置9bの表示制御を行わせることによって、以下に示す態様で大当り遊技中の演出を行う。
図28(1)〜(12)に示す例では、それぞれ大当り遊技中において、盤表示装置9aには大当り中の演出(例えば、ラウンド中演出)に対応した画像が表示される。例えば、盤表示装置9aの表示画面上に所定のキャラクタが表示される。
また、図28(1)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには大当り遊技状態が発生したときの大当り図柄の組合せが表示される。また、図28(2)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには大当り遊技状態のラウンド数が表示される。また、図28(3)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには、大当り遊技状態中の入賞カウント数が表示される。
図28(4)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには払出球数が表示される。具体的には、遊技機1を起動させてから現在までに、その遊技機1から払い出された遊技球の数が表示される。
図28(5)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには、アタッカ(可変入賞球装置15)の開放タイミングが表示される。具体的には、アタッカ(可変入賞球装置15)が開放されるまでの時間をカウントダウンする態様で表示される。また、可変表示装置15が閉成されるまでの時間をカウントダウンする態様で表示するようにしてもよい。
図28(6)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには大当り回数が表示される。具体的には、遊技機1を起動させてから現在までに、遊技機1で発生した大当り遊技状態の回数が表示される。
図28(7)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには始動回数が表示される。具体的には、遊技機を起動させてから現在までに、遊技機1で始動入賞が発生した回数が表示される。
図28(8)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには、大当り間の始動回数が表示される。具体的には、前回発生した大当り遊技状態から現在までに、遊技機1で発生した始動入賞の発生回数が表示される。
図28(9)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには、大当り間の始動回数の平均が表示される。具体的には、遊技機1を起動させてから現在までに、遊技機1で発生した大当り遊技状態間の始動入賞の発生回数の平均値が表示される。
図28(10)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには所定のスランプグラフが表示される。具体的には、遊技機1を起動させてから現在までに、遊技機1の遊技球に対する出玉の推移を示すグラフが表示される。
図28(11)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには、どのリーチで大当りしたかが表示される。具体的には、現在発生している大当り遊技状態が、複数種類のリーチ表示態様のうち、どのリーチ表示態様を経て発生したかが表示される。
図28(12)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bにはりーちの出現率が表示される。具体的には、複数種類のリーチ表示態様それぞれが発生した割合が表示される。
図28では、盤表示装置9aでの表示内容および前側部表示装置9bでの表示内容が異なる態様で遊技演出を実行する場合を説明した。なお、図28に示した盤表示装置9aの表示内容を前側部表示装置9bに表示し、図28に示した前側部表示装置9bの表示内容を盤表示装置9aに表示するようにしてもよい。
次に、遊技演出における盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bの他の表示例について説明する。図29は、遊技演出における盤表示装置9aおよび前側部表示装置9bの他の表示例を示す説明図である。なお、図29(a)は、図28に示す演出態様で大当り遊技中の演出を実行した場合の盤表示装置9aの表示例を示している。また、図29(b)は、図28(1)〜(3)に示す演出態様で大当り遊技中の演出を実行した場合の前側部表示装置9bの表示例を示している。
大当り遊技中において、盤表示装置9aには、遊技を演出する画像が表示される。例えば、図29(a)に示す例では、盤表示装置9aには、所定の4人の人を示すキャラクタがラインダンスを踊っているような態様の画像が表示される。
また、図29(b)に示す例では、大当り遊技中において、前側部表示装置9bには、大当り遊技状態が発生したときの大当り図柄の組合せと、大当り遊技状態のラウンド数と、大当り遊技状態中の入賞カウント数とが表示される。図29(b)に示す例では、前側部表示装置9bに、大当り遊技状態が発生したときの大当り図柄の組合せ「777」と、大当り遊技状態のラウンド数「5」と、大当り遊技状態中の入賞カウント数「7」とが表示されている。
以上のように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機の遊技演出において遊技盤6に固有に用いられる固有画像データを記憶する画像ROM1002を備える。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、画像ROM1002が記憶する固有画像データを、遊技枠側のLCDコントロール基板200に搭載されたLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する。また、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、演出制御用マイクロコンピュータ100から受信した固有画像データにもとづいて、遊技機の遊技演出において遊技盤6に固有に用いられる画像を前側部表示装置9bに表示させる。そのため、遊技盤6に設けられた盤表示装置9aに加えて、遊技枠に前側部表示装置9bが設けられた遊技機において、遊技盤6のみを交換することによって機種変更する場合であっても、遊技枠に設けられた前側部表示装置9bを用いた遊技演出の内容を変化させることができる。また、遊技盤6のみを交換することによって機種変更する場合であっても、交換した遊技機(例えば、新機種の遊技機)の遊技演出において遊技盤6に固有に用いられる画像を、遊技枠に設けられた前側部表示装置9bで表示することができる。
また、この実施の形態によれば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、遊技盤6が異なっても遊技演出において共通に用いられる共通画像データを記憶するROM2012を備える。また、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、ROM2012が記憶する共通画像データにもとづいて、遊技盤6が異なっても遊技演出において共通に用いられる画像を前側部表示装置9bに表示させる。そのため、遊技盤6のみを交換することによって機種変更する場合において、遊技盤6が異なっても遊技演出において共通に用いられる共通画像データを遊技盤側の演出制御用マイクロコンピュータ100が記憶していなくても、遊技盤6が異なっても遊技演出において共通に用いられる画像を前側部表示装置9bに表示させることができる。
また、この実施の形態によれば、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、ROM2012が記憶する共通画像データと、演出制御用マイクロコンピュータ100から受信した固有画像データとにもとづいて、遊技盤6が異なっても遊技演出において共通に用いられる画像と、遊技機の遊技演出において遊技盤6に固有に用いられる画像とを合成した合成画像を生成する。そして、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、合成した合成画像を前側部表示装置9bに表示させる。そのため、遊技盤6が異なっても遊技演出において共通に用いられる画像と、遊技機の遊技演出において遊技盤6に固有に用いられる画像とを組み合わせた画像を前側部表示装置9bに表示することができ、遊技演出において様々な表示を行うことができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信を行うことによって、画像データをLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する。また、LCD制御用マイクロコンピュータ201は、シリアル通信回路2014を用いたシリアル通信を行うことによって受信した画像データにもとづいて、画像を前側部表示装置9bに表示させる。そのため、演出制御基板80と遊技枠側のLCDコントロール基板200との距離が長く、演出制御用マイクロコンピュータ100とLCD制御用マイクロコンピュータ201との距離が長い場合であっても、演出制御用マイクロコンピュータ100とLCD制御用マイクロコンピュータ201との間で通信を行うことができ、前側部表示装置9bに画像を表示させることができる。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、固有画像データをあらかじめ記憶する画像ROMを演出制御用マイクロコンピュータ100が備える場合を説明したが、演出制御用マイクロコンピュータ100側ではなく、固有画像データをあらかじめ記憶する画像ROMをVDP109側に備えるようにしてもよい。以下、画像ROMをVDP109側に備えた第2の実施の形態を説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図30は、第2の実施の形態における中継基板77、演出制御基板80およびLCDコントロール基板200の回路構成例を示すブロック図である。この実施の形態では、図30に示すように、演出制御基板80が搭載する演出制御用マイクロコンピュータ100が画像ROM1002を含まない点で、第1の実施の形態と異なる。また、VDP109側に、VRAM1091に加えて画像ROM1092が設けられている点で、第1の実施の形態と異なる。
画像ROM1092は、遊技盤6に固有に用いられる画像データである固有画像データをあらかじめ記憶している。例えば、画像ROM1092は、遊技演出において盤表示装置9aを用いて飾り図柄の可変表示を実行したり、盤表示装置9aや前側部表示装置9bを用いてリーチ演出や予告演出を行うための固有画像データを記憶している。この実施の形態では、VDP109は、遊技演出の際に、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU1001)の指示に従って、画像ROM1092から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データを用いて盤表示装置9aの表示制御を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して画像ROM1092が記憶する固有画像データを読み出し、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信を行うことによって、LCDコントロール基板200が搭載するLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従って、VDP109に盤表示装置9aの表示制御を指示する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、キャラクタROM(画像ROM)1092から必要なデータ(固有画像データ)を読み出す。キャラクタROM1092は、盤表示装置9aに表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納している。VDP109は、キャラクタROM1092から読み出したデータにもとづいて盤表示装置9aの表示制御を実行する。
次に、この実施の形態における遊技機の動作について説明する。図31は、第2の実施の形態における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。図31において、ステップS1801〜S1803の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
変動パターン受信フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して、画像ROM1092から遊技説明用の固有画像データ(例えば、遊技機1の操作方法や遊技の見所などの説明文を含む画像を表示するための画像データ)を読み出す(ステップS1804A)。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技説明用の固有画像データの読み出しをVDP109に指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1092から遊技説明用の固有画像データを読み出し、演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して読み出した遊技説明用の固有画像データを、RAM1003の所定の画像データ格納領域に格納する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、VDP109を介して読み出した遊技説明用の固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS1805A)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数(本例では、受信データレジスタに設定可能なビット数と同じ数)に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
すなわち、ステップS1801でNと判定された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しておらず飾り図柄の変動や大当り遊技が行われない場合であるので、飾り図柄の変動や大当り遊技が行われていない時間を利用して、遊技説明用の固有画像データをLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信することによって、遊技枠側の前側部表示装置9bに遊技説明用の画像を表示させるように制御する。
なお、遊技説明用の固有画像データではなく、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1804Aにおいて、例えば、リーチ紹介用の固有画像データ(遊技におけるリーチ態様の説明文を含む画像を表示するための画像データ)を、VDP109を介して画像ROM1092から抽出してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、キャラクタ紹介用の固有画像データ(遊技演出に登場するキャラクタの説明文を含む画像を表示するための画像データ)を、VDP109を介して画像ROM1092から抽出してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、予告紹介用の固有画像データ(遊技における予告演出の説明文を含む画像を表示するための画像データ)を、VDP109を介して画像ROM1092から抽出してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1805Aにおいて、リーチ紹介用やキャラクタ紹介用、予告紹介用の固有画像データを、LCD制御用マイクロコンピュータ201に送信してもよい。
図32は、第2の実施の形態における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。図32において、ステップS821,S822の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
プロセスタイマをスタートさせると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1)に従って、VDP109を介して、画像ROM1092から固有画像データ(例えば、飾り図柄の可変表示に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS823A)。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1)に従って、固有画像データの読み出しをVDP109に指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1092から固有画像データを読み出し、演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して読み出した固有画像データを、RAM1003の所定の画像データ格納領域に格納する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、VDP109を介して読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS824A)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(盤表示装置9a、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS825A)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、盤表示装置9aにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1)に従って、VDP109に盤表示装置9aの表示制御を指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1092から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データにもとづいて盤表示装置9aの表示制御を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
図32において、ステップS826,S827の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図33は、第2の実施の形態における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。図33において、ステップS1830〜S1837の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
プロセスタイマおよび変動時間タイマを1減算すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、VDP109を介して、画像ROM1092から固有画像データ(例えば、飾り図柄の可変表示に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS1838A)。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、固有画像データの読み出しをVDP109に指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1092から固有画像データを読み出し、演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して読み出した固有画像データを、RAM1003の所定の画像データ格納領域に格納する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、VDP109を介して読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS1839A)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(盤表示装置9a、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS1840A)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、盤表示装置9aにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、VDP109に盤表示装置9aの表示制御を指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1092から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データにもとづいて盤表示装置9aの表示制御を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
図33において、ステップS1841〜S1843の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図34は、第2の実施の形態における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。図34において、ステップS901,S902の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
プロセスタイマの値を1減算すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、VDP109を介して、画像ROM1092から固有画像データ(例えば、盤表示装置9aにおける大当り演出に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS903A)。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、固有画像データの読み出しをVDP109に指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1092から固有画像データを読み出し、演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して読み出した固有画像データを、RAM1003の所定の画像データ格納領域に格納する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、VDP109を介して読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS904A)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(盤表示装置9a、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS905A)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、盤表示装置9aにおいて大当り演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、VDP109に盤表示装置9aの表示制御を指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1002から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データにもとづいて盤表示装置9aの表示制御を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。この場合、例えば、盤表示装置9aにおいて大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
図34において、ステップS906〜S913の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図35は、第2の実施の形態におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。図35において、ステップ1901〜S1903の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
プロセスタイマの値の1減算すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、VDP109を介して、画像ROM1092から固有画像データ(例えば、盤表示装置9aにおけるラウンド中演出に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS1904A)。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、固有画像データの読み出しをVDP109に指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1092から固有画像データを読み出し、演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して読み出した固有画像データを、RAM1003の所定の画像データ格納領域に格納する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、VDP109を介して読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS1905A)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(盤表示装置9a、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1906A)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、盤表示装置9aにおいてラウンド中演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、VDP109に盤表示装置9aの表示制御を指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1002から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データにもとづいて盤表示装置9aの表示制御を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
図35において、ステップS1907〜S1919の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図36は、第2の実施の形態におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。図36において、ステップS1971,S1972の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
プロセスタイマの値を1減算すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、VDP109を介して、画像ROM1092から固有画像データ(例えば、盤表示装置9aにおけるインターバル演出に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS1973A)。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、固有画像データの読み出しをVDP109に指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1092から固有画像データを読み出し、演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して読み出した固有画像データを、RAM1003の所定の画像データ格納領域に格納する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、VDP109を介して読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS1974A)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(盤表示装置9a、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1975A)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、盤表示装置9aにおいてインターバル演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、VDP109に盤表示装置9aの表示制御を指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1002から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データをにもとづいて盤表示装置9aの表示制御を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
図36において、ステップS1976〜S1983の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図37は、第2の実施の形態における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。図37において、ステップS971〜S973の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
プロセスタイマの値を1減算すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、VDP109を介して、画像ROM1092から固有画像データ(例えば、盤表示装置9aにおけるエンディング演出に対応して前側部表示装置9bで表示させる画像の画像データ)を読み出す(ステップS974A)。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、固有画像データの読み出しをVDP109に指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1092から固有画像データを読み出し、演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して読み出した固有画像データを、RAM1003の所定の画像データ格納領域に格納する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路1004を用いたシリアル通信によって、VDP109を介して読み出した固有画像データをLCDコントロール基板200のLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する(ステップS975A)。具体的には、演出制御用CPU1001がシリアル通信回路1004の送信データレジスタに固有画像データをセットする。なお、演出制御用CPU1001は、送信データレジスタに設定可能なビット数に応じた単位でデータを送信データレジスタにセットする。そして、その後、シリアル通信回路1004によって、送信データレジスタにセットされた固有画像データが送信されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(盤表示装置9a、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)を制御する処理を実行する(ステップS976A)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、盤表示装置9aにおいてエンディング演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)に従って、VDP109に盤表示装置9aの表示制御を指示する。すると、VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100の指示に従って、画像ROM1002から固有画像データを読み出し、読み出した固有画像データにもとづいて盤表示装置9aの表示制御を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
図37において、ステップS977〜S981の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図38は、第2の実施の形態におけるVDP109が実行する復号化処理の例を示すフローチャートである。この実施の形態では、復号化処理において、VDP109は、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)の指示に従って、画像ROM1092から画像データを読み出す(ステップS1201A)。例えば、演出制御用CPU1001によって、盤表示装置9aの表示制御を指示されると(ステップS825A,S1840A,S905A,S1906A,S1975A,S976A参照)、VDP109は、画像ROM1092から固有画像データを読み出す。画像データ(ピクチャデータ)は、画像データにて配列されている順番に従って再生することができるような順番でVDP109によって読み出される。
次いで、VDP109は、画像ROM1092から読み出した画像データを復号化する(ステップS1202A)。
図38において、ステップS1203,S1204の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
以上のように、この実施の形態によれば、VDP109側に設けられ、遊技機の遊技演出において遊技盤6に固有に用いられる固有画像データを記憶する画像ROM1092を備える。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、画像ROM1092が記憶する固有画像データを、VDP109を介して入力する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、VDP109を介して入力した固有画像データを、遊技枠側のLCDコントロール基板200に搭載されたLCD制御用マイクロコンピュータ201に送信する。そのため、第1の実施の形態と同様に、遊技盤6に設けられた盤表示装置9aに加えて、遊技枠に前側部表示装置9bが設けられた遊技機において、遊技盤6のみを交換することによって機種変更する場合であっても、遊技枠に設けられた前側部表示装置9bを用いた遊技演出の内容を変化させることができる。また、遊技盤6のみを交換することによって機種変更する場合であっても、交換した遊技機(例えば、新機種の遊技機)の遊技演出において遊技盤6に固有に用いられる画像を、遊技枠に設けられた前側部表示装置9bで表示することができる。また、遊技機の遊技演出において遊技盤6に固有に用いられる固有画像データをVDP109の画像ROM1092から読み出すことができ、遊技機の遊技演出において遊技盤6に固有に用いられる画像データを記憶する画像ROMを演出制御用マイクロコンピュータ100側に設ける必要をなくすことができる。
なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。