JP4712406B2 - 排NOx浄化用触媒 - Google Patents

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本発明は高融点材料で被覆した白金及び/又はイリジウム触媒から成る排NOx浄化用触媒及びこの触媒をモノリス成形体のガス流路内壁に塗布した排NOx浄化用モノリス触媒に関するものであり、該排NOx浄化用モノリス触媒を用いることによってディーゼル自動車の排ガスに含まれるNOを高効率で浄化処理できる。
ガソリン自動車の排ガス浄化用触媒の主流となっている三元触媒は、触媒支持体としてコージェライトのモノリス成形体を用い、該成型体のガス流路内壁に触媒である数100nm〜数μmの大きさの白金−パラジウム−ロジウム粒子を含んだ数μm〜数十μmの大きさの活性アルミナ粒子を塗布した構造となっている。活性アルミナ粒子は数10nm〜数100nmの微粒子の凝集体であり、微粒子間の間隙に触媒粒子が吸着している。三元触媒はガソリン車の排ガス処理には非常に有効であるが、軽油燃料で走行するディーゼル車の排ガス処理にはほとんど効果がない。特に、過渡走行時に排出される150〜300℃の排NOxを浄化するための触媒開発は触媒化学の分野においても未解決である。そして、現在でも、ディーゼル車の排ガス処理のための実用的な触媒は知られていない。
その主な理由は、上記三元触媒がディーゼル排ガスにおける比較的高濃度の酸素雰囲気下で著しい活性低下を起こすことからきている。ガソリン車の排ガスの酸素濃度は1%以下であるが、軽油の空燃比はガソリンの空燃比の数倍以上であるのでディーゼルの排ガスに含まれる酸素濃度は通常5%以上である。ガソリン車の場合は、空気と燃料の理論的重量混合比を示す理論空燃比近傍で燃焼させることで共存酸素を1%以下に制御しているのでこの燃焼はリッチバーンとよばれているが、ディーゼル燃料の燃焼は吸気量が理論値よりも大過剰であるので燃料供給量が相対的に少ないのでリーンバーンとよばれている。この燃焼の条件で酸素濃度が5%になると三元触媒の活性がほとんど失活するからである。
また、ディーゼル排ガス処理を困難にしている他の要因は燃料中のイオウ分による触媒被毒である。イオウ分によって性能劣化した触媒を連続再生使用する方法としては、定期的に750〜850℃の排ガスを触媒充填部に噴射することによる触媒表面の吸着イオウ分の脱着処理が考えられる。しかし、この方法を用いると、通常、再生後の触媒粒子はシンタリング(微粒子が構成元素の拡散移動により大粒子に成長する過程をいう。焼結ともいう。)による粒成長を起こしているので、劣化前のフレッシュ触媒が有していた触媒活性が再生後には維持されないという困難な問題を生じる。ガソリン車に用いられている三元触媒がディーゼル排ガス処理に使用できないもう一つの理由は、イオウ分の被毒を受けやすいことと、シンタリングが原因で起きる再生処理後の触媒活性の低下である。
上記問題を解決するための方策としては、触媒の耐酸化性向上と触媒のシンタリング防止であるが、これらの問題を解決するような触媒は未だ見いだされていないのが現状である。
最近、コア−シェル構造を有する金属超微粒子の形成が注目されている。これは、有機合成の分野とエレクトロニクス材料及び磁気材料の分野で開発された手法であり、多くの合成法が報告されている。代表的な方法として、例えば、非特許文献1及び2にコア−シェル構造を有する金属超微粒子の製造方法が報告されている。製造方法の基本は、如何にして金属のナノ粒子を安定に得るかということであり、この考えは100年以上も前に行なわれた金属コロイドの研究に遡ることができるが、当時の科学技術では生成した金属コロイドの凝集防止及び安定化技術が未開拓であったために成功に至らなかった。しかし、近年の高分子化学の目覚しい進展によって実現されるに至った。簡単にその原理を説明すると、液相で金属前駆物質を親水性の高分子材料でマイクロカプセル化又は被覆することによって安定なコロイドを形成させた後、還元剤存在下で加熱することによって金属を析出させる。この操作を複数回繰り返すことによってコア−シェル構造の金属ナノ粒子を得ることができる。しかし、前記に述べたように、従来、自動車排ガス浄化用触媒のシンタリング抑制のために上記コア−シェル構造形成技術を応用する考えは提案されていない。
一方、工業的な触媒は多孔性材料に担持した状態で使用されることが多い。多孔性材料の細孔は、IUPACによると、細孔直径が2nm以下のミクロ細孔、2〜50nmのメソ細孔、及び50nm以上のマクロ細孔に分類されている。ミクロからメソの範囲にわたる広い分布をもつような単一の多孔性材料は活性炭以外には知られていない。近年、数nmの位置に細孔ピークをもち、比表面積が400〜1100m/gという非常に大きな値を有するシリカ、アルミナ、及びシリカアルミナ系メソポーラス材料が開発された。これらは、例えば、特許文献1、2、及び3に開示されている。
触媒反応は表面反応であるので触媒の比表面積が大きいほど触媒活性が高い。また、触媒を担持するための担体は比表面積が大きいほど触媒活性を発現しやすい。このような観点から自動車用三元触媒をみると、支持体としてのモノリス成形体の比表面積が約0.2m/g、吸着剤としてのアルミナ粒子の比表面積が110〜340m/gであり、触媒の比表面積は粒径から20〜40m/g程度であると推定される。したがって、従来の触媒粒子の粒径よりも1桁から2桁小さいナノサイズの触媒粒子を上記メソポーラス材料の細孔内に担持することによって触媒の表面積は従来の三元触媒の10〜10倍大きくなるので、これをモノリス成形体に塗布することによってディーゼル排ガスに対する触媒活性の向上を図ることが考えられるが、従来、このような発想に基づいたディーゼル排ガス浄化のための効果的な触媒は知られていない。
J. Am. Chem. Soc., 2004, 126, 5026-5027. J. Am. Chem. Soc., 2004, 126, 10852-10853. 特開平5−254827号公報 特表平5−503499号公報 特表平6−509374号公報
本発明の目的は、上記の事情に鑑み、リーンバーン排ガスに含まれるNOxの浄化のための新規な触媒を提供することである。具体的には、従来困難であったディーゼル排NOx処理を長期間効率的に行うために、リーンバーンの比較的高濃度酸素雰囲気下でも排NOxに対して高活性を維持する新規の触媒及びこの触媒をモノリス成形体に塗布したモノリス触媒を提供することである。
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、高融点材料で表面を被覆したナノサイズの白金系触媒がリーンバーン排NOx処理に対して非常に有効であり再生処理後においても触媒活性の低下が殆ど見られないことを発見し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、大気中での融点が1000℃以上である高融点材料によって表面を0.1〜1nmの厚みで被覆した平均粒径0.4〜20nmの白金及び/又はイリジウムからなる主触媒を難溶性の担体に担持して成る排NOx浄化用触媒及び該触媒をモノリス成形体のガス流路内壁に塗布した排NOx浄化用モノリス触媒を提供するものである。
本発明の排NOx浄化用触媒は、従来達成できなかったリーンバーン排NOx処理を低温領域でも極めて効率よく行うことができる。例えば、三元触媒では酸素濃度14%の雰囲気下における一酸化窒素はほとんど浄化できないが、本発明のメソポーラスシリカに担持したタングステン被覆白金触媒は、酸素濃度14%の雰囲気に共存する一酸化窒素の80%以上を150〜300℃において浄化することができ、空気中750℃での酸化処理後に行った還元処理による触媒再生によっても酸化処理前の触媒の触媒活性と同程度の高活性を示した。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第1の特徴は、高融点材料で被覆した白金及び/又はイリジウムのナノ粒子を主触媒として用いることである。従来、白金を含有する自動車排ガス処理用触媒としては三元触媒が知られているが、この触媒はディーゼル排NOx浄化処理にはほとんど効果がないことが知られている。その理由は、白金以外の構成元素であるパラジウム及びロジウムが低濃度の酸素によって表面酸化を受けるためである。三元触媒は白金−パラジウム−ロジウムで構成されているので表面酸化を受けるとたちまち失活し易い。本発明で白金及び/又はイリジウムを用いる理由は、これらの貴金属が排NOxの主成分である一酸化窒素を共存酸素によって二酸化窒素に酸化する触媒能力が高く、高温の酸素雰囲気中でも化学的に安定であるからである。
又、通常、白金は300℃以下でも高活性であり、一方、イリジウムは300℃以上で高活性を示すので、これらの混合触媒によって広い温度範囲での触媒反応が期待できる。触媒反応によって生成する二酸化窒素は、ディーゼル燃料に少量含まれる炭素数1〜6の低級オレフィン及び低級パラフィン又はトラックなどに搭載できる尿素態アンモニアなどの還元性物質によって容易に窒素と水に分解される。触媒粒子の表面積は粒径の二乗に反比例するので、触媒粒子が小さいほど触媒活性が高くなる。例えば、1nmの触媒粒子の表面積は0.1μmのそれと比べると10倍大きい。また、ナノサイズに微粒化された触媒粒子は、活性を示すエッジ、コーナー、ステップなどの高次数の結晶面を多量にもつので、触媒活性が著しく向上するだけでなく、バルクでは触媒活性を示さないような不活性金属でも予期しなかったような触媒活性を発現する場合があることが知られている。
したがって、触媒能力の観点からは触媒粒子は細かいほど好ましいのであるが、反面、微粒化による表面酸化、副反応などの好ましくない性質もでてくるので、触媒粒子の粒径には最適範囲が存在する。本発明における目的のNOx分解浄化処理に対して効果的な活性を示す触媒粒子の直径は0.4〜20nmの範囲にあり、特に0.4〜10nmの範囲が高活性を示すことがわかった。本発明の触媒は担体に担時して用いる。主触媒としての白金及び/又はイリジウムの担時量は0.01〜20質量%であり、好ましくは0.1〜10質量%であるが、量的な問題がなければ、通常は、数%の担持量で用いる。主触媒における白金とイリジウムのモル比は任意である。通常、等モルであれば低温から高温にかけて高活性が達成できる。低温活性を優先する場合には白金の比率を大きくし、高温活性を優先する場合にはイリジウムの比率を大きくするのがよい。メソポーラス材料の触媒担持量は20質量%以上でも可能であるが、担持量が過剰になると反応にほとんど寄与しない細孔深部の触媒が増えるのでよくない。また、0.01質量%未満では活性が十分ではない。
本発明の主触媒である白金及び/又はイリジウム触媒に異なる機能を持つ助触媒的成分を添加することによってシナジー効果による触媒性能の向上をはかることもできる。このような成分として、例えば、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、バリウム、スカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、ランタン、セリウム、バリウム、及びこれらの化合物を挙げることができる。これらの中で、不動態化膜になるクロム、鉄、コバルト、ニッケル、還元剤の吸着力が比較的高い銅、NOx吸蔵性がある酸化バリウム、中程度の酸化力を持つ酸化セリウムと三二酸化マンガン、SOx被毒防止に有効な銅−亜鉛、鉄−クロム、酸化モリブデンなどは好ましい。この成分の添加量は、通常、主触媒と同質量程度から100倍程度又は100分の1程度であるが、必要に応じてこの範囲外であってもよい。
本発明の第2の特徴は、主触媒として用いる白金及び/又はイリジウム触媒の表面を高融点材料で被覆していることである。ディーゼルエンジンの排ガス温度は、通常、700℃以下であるので、還元雰囲気下では主触媒である白金及びイリジウム粒子がシンタリングする恐れは殆どないが、触媒表面に吸着したイオウ分等の被毒物質を除去するために酸化雰囲気中750〜850℃で熱処理を行った場合には、低融点の酸化物に酸化されるのでシンタリングが起きる。これは、従来の三元触媒についても同様である。シンタリングを防止するために、通常、高融点物質との合金化が考えられるが、白金及びイリジウムは合金化が困難である。そこで、シンタリング防止のための方策を鋭意検討した結果、主触媒を高融点材料で被覆すると非常に効果的であることがわかった。本発明における高融点材料は、その目的から大気中で1000℃以上の融点をもつ材料であれば、それが主触媒の触媒毒でない限りは使用できる。
このような材料として、例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、銅、ホウ素、炭素、珪素、スカンジウム、イットリウム等の元素、及びこれらの酸化物、硫化物、窒化物、炭化物、珪化物、ホウ化物、酸化セリウム、酸化錫、酸化バリウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ランタン、等が挙げられる。これらの中で、モリブデン、タングステン、バナジウム、鉄、チタン、及びこれらの酸化物は主触媒のシンタリング抑制効果が高いので好ましい。本発明の高融点材料による被覆は、被覆層の厚みが厚すぎる場合には排ガスの透過性及び拡散性が低いので主触媒の活性低下が起き、又、薄すぎる場合には主触媒の熱膨張によって破壊し易い。したがって、被膜の厚みは経験的に求める必要があった。実験によって求められた好ましい厚みは高融点材料の種類に依存するので一定値ではないが、通常、0.1〜1nmの範囲が好ましい。
本発明の主触媒を担持するための担体としては、活性アルミナ及びミクロ細孔を有するゼオライト等の従来使用されている多孔質材料を用いることができるが、近年開発されたメソ細孔を有するメソポーラス材料を用いるのが好ましい。その理由は、メソポーラス材料は貫通型の細孔を持つので触媒の捕捉が強いこと、ネットワーク状に広がった貫通型の細孔構造を通じたガス拡散の効果が期待できること、細孔分布を制御することで触媒活性種の好ましい粒径範囲を維持できること、触媒を細孔内に担持することで触媒粒子の再凝集を抑制し触媒の均一分散を図れること、などの優れた効果があるからである。以下で述べるように、NOxに対して高活性を示す触媒粒子の粒径はナノサイズであるので、担体であるメソポーラス材料の細孔径は触媒粒子と同程度でなければならない。
通常、メソポーラス材料の細孔内に担持される触媒の粒径は、細孔径とほぼ同程度であるので、メソポーラス材料の細孔径を制御することによって、好ましい粒径を有するナノ触媒を均一に分散担持することができる。したがって、メソポーラス材料の細孔径と細孔分布が重要な設計要素であり、比表面積はそれに次ぐ設計要素である。ナノ触媒を担持するためのメソポーラス材料の細孔直径は2〜50nmの範囲にあり、好ましくは2〜20nmの範囲にある。細孔直径が2nm未満であってもナノ触媒に担持は可能であるが不純物等による汚染の影響が大きいのであまり好ましくない。50nmを越えると分散担持されたナノ触媒が水熱高温条件などによるシンタリングによって巨大粒子に成長しやすくなるので好ましくない。比表面積は特別な事情がない限り高ければ高いほどよい。本発明に用いることのできるメソポーラス材料の比表面積は100〜1400m/gであり、好ましくは200〜1200m/g、さらに好ましくは400〜1200m/gである。
比表面積が100m/g未満では、触媒の担持量が少なくなるので担持触媒の触媒性能はあまり大きくはない。比表面積が1400m/gを越えると材料強度上の問題があるので好ましくない。本発明で用いるメソポーラス材料としては、排ガス中に含まれる高温の水蒸気に対する耐久性の観点から、難溶性のメソポーラス材料を用いる。材料の難溶性は、サンプルを150℃の熱水中に1時間置いた時に抽出される物質の重量が0.01%以下であれば実用上問題はない。難溶性のメソポーラス材料として、例えば、メソポーラスのシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、イットリア、セリア、ニオビア、シリカ−アルミナ及びこれらの複合材料があり、このなかで、シリカ、アルミナ、ジルコニア、セリア−ジルコニアは機械物性が比較的高いので好ましい。
本発明で触媒の担体として用いるメソポーラス材料の合成法は特に限定するものでなく、従来の方法を用いて所用の材料を製造することができる。例えば、界面活性剤をメソ細孔のテンプレートとして用いる従来の方法(例えば、特許文献1、2、及び3)に準じて製造することができる。この方法では、メソポーラス材料の前駆物質には、通常、金属アルコキシドを用いる。界面活性剤は、従来のメソポア分子ふるいの作成に用いられているミセル形成の界面活性剤、例えば、長鎖の4級アンモニウム塩、長鎖のアルキルアミンN−オキシド、長鎖のスルホン酸塩、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等のいずれであってもよい。溶媒として、通常、水、アルコール類、ジオールの1種以上が用いられるが、水系溶媒が好ましい。反応系に金属への配位能を有する化合物を少量添加すると反応系の安定性を著しく高めることができる。
このような安定剤としては、アセチルアセトン、テトラメチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸、ピリジン、ピコリンなどの金属配位能を有する化合物が好ましい。前駆物質、界面活性剤、溶媒及び安定剤からなる反応系の組成は、前駆物質のモル比が0.01〜0.60、好ましくは0.02〜0.50、前駆物質/界面活性剤のモル比が1〜30、好ましくは1〜10、溶媒/界面活性剤のモル比が1〜1000、好ましくは5〜500、安定剤/主剤のモル比が0.01〜1.0、好ましくは0.2〜0.6である。反応温度は、20〜180℃、好ましくは20〜100℃の範囲である。反応時間は5〜100時間、好ましくは10〜50時間の範囲である。反応性生物は通常、濾過により分離し、十分に水洗後、乾燥し、次いで、含有している界面活性剤をアルコールなどの有機溶媒により抽出後、500〜1000℃の高温で熱分解することによって完全除去し、メソポーラス材料を得ることができる。
本発明の排NOx浄化用触媒の製造方法は特に限定するものではなく、従来の方法を応用して所要の触媒を製造することがきる。例えば、水溶性の高分子材料又は水分散性のラテックスを溶解又は分散させた水溶液に主触媒の前駆物質である水溶性の金属塩又は金属錯体を溶解させ、加熱、エバポレーションすることによって高分子材料で被覆した金属コロイドのマイクロカプセルを作成する。これを再度、水溶液にコロイド分散させ、この分散液に高融点材料の前駆物質である水溶性の金属塩又は金属錯体を溶解させ、加熱することによってマイクロカプセルを高融点材料で被覆する。このコロイド分散液を担体に含浸させ、乾燥、焼成することによって高分子材料を酸化分解除去した後、還元剤で還元処理することによって高融点材料で被覆された金属元素として沈着させる。上記金属コロイドのマイクロカプセルに高融点材料を被覆する方法として、高融点材料の前駆物質として金属アルコキシドを加えてマイクロカプセル上に高融点材料の加水分解ゾルを形成する方法を用いることもできる。
水溶性高分子材料及び水分散性ラテックスとしては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、アルギン酸塩、アラビアゴム、ポリスチレンラテックス、各種合成ゴムラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、等の一般的な材料を用いることができ、これらに限定するものではない。主触媒の前駆物質である水溶性の金属塩又は金属錯体として、例えば、白金の前駆物質としては、H2PtCl4、(NH4)2PtCl4、H2PtCl6、(NH4) 2PtCl6、Pt(NH3)4(NO3) 2、Pt(NH3) 4(OH) 2、PtCl4、白金のアセチルアセトナート、等を用いることができる。また、イリジウムの前駆物質としては、例えば、H2IrCl4、(NH4)2IrCl4、H2IrCl6、(NH4) 2IrCl6、IrCl4、イリジウムのアセチルアセトナート、等を用いることができる。必要に応じて主触媒に添加する助触媒的成分の原料としては、例えば、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩などの水溶性塩類を用いることができる。白金及びイリジウムの混合触媒は、それぞれの前駆物質を混合して同様にして製造することができる。
また、白金及び/又はイリジウムに助触媒的成分を添加した触媒についても、その原料を主触媒の前駆物質に混合して同様にして製造することができる。高融点材料の前駆物質としては、例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、銅、ホウ素、炭素、珪素、スカンジウム、イットリウム、セリウム、錫、バリウム、亜鉛、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、ランタン、等の水溶性塩化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、アンモニア錯体、アルコキシド、等を用いることができる。上記方法において、水溶性の高分子材料又は水分散性のラテックス/主触媒の前駆物質のモル比は通常10〜1000であり、好ましくは50〜100、主触媒の前駆物質/高融点材料の前駆物質のモル比は通常5〜1000、好ましくは10〜100、担体/マイクロカプセル化主触媒の質量比は通常10〜200、好ましくは20〜100である。還元剤としては、水素、ヒドラジン水溶液、ホルマリン、等を用いることができる。還元は、それぞれの還元剤について知られている通常の条件で行えばよい。例えば、水素還元は、ヘリウムなどの不活性ガスで希釈した水素ガス気流下にサンプルを置き、通常、300〜500℃で数時間処理することによって行なうことができる。還元後、必要に応じて、不活性ガス気流下500〜1000℃で数時間熱処理してもよい。
本発明のモノリス成形体とは、成形体の断面が網目状で、軸方向に平行に互いに薄い壁によって仕切られたガス流路を設けている成形体のことである。成形体の外形は、特に限定するものではないが、通常は、円柱形である。本発明のモノリス触媒とは、メソポーラス触媒をモノリス成形体のガス流路内壁に塗布した触媒を意味している。メソポーラス触媒の塗布量は、3〜30質量%が好ましい。30%を超える塗布は、担体内部に存在する触媒へのガス拡散が遅いので好ましくない。また、3%以下では触媒性能が十分ではない。モノリス成形体への触媒の塗布量相当の付着量は、成形体の0.03〜3質量%が好ましい。
本発明のモノリス触媒は、自動車用三元触媒を付着したモノリス成形体の製造方法に準じて製造することができる。例えば、メソポーラス触媒とバインダーとしてのコロイダルシリカを、通常、1:(0.01〜0.2)の質量割合で混合した混合物をつくり、これを水分散することによって通常10〜50質量%のスラリーを調整した後、該スラリーにモノリス成形体を浸漬してモノリス成形体のガス流路の内壁にスラリーを付着させ、乾燥後、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性雰囲気下500〜1000℃で数時間熱処理することによって製造することがきる。コロイダルシリカ以外のバインダーとしては、メチルセルロース、アクリル樹脂、ポリエチレングリコールなどを適宜用いることもできる。他の方法としては、モノリス成形体にメソポーラス材料を塗布したのち、触媒原料をメソポーラス材料に含浸し、還元処理、熱処理を行う方法によっても製造することができる。成形体に塗布したメソポーラス触媒層の厚みは、通常、1μm〜100μmであるのが好ましく、10μm〜50μmの範囲が特に好ましい。100μmを超えると反応ガスの拡散が遅くなるのでよくない。1μm未満では、触媒性能の劣化が早いのでよくない。
本発明のモノリス触媒は、自動車、特にディーゼル自動車に搭載することによって、自動車が排出するリーンバーン排NOxを150〜700℃の広い温度範囲において極めて効果的に浄化することができる。排NOxの処理には還元剤が必要であるが、乗用車などの小型車の場合には、燃料である軽油に少量含まれている炭素数1から6の低級オレフィン及び低級パラフィンが還元剤となるので、燃料を直接又は改質器を通して触媒上に供給すればよい。リッチバーンの時には酸素濃度が高くリーンバーンの時には酸素濃度が低いので、リッチバーンとリーンバーンを交互に行うことができる小型ディーゼルの排ガス浄化処理のために本発明のモノリス触媒を用いると、150〜700℃の広い温度範囲において効率よく排NOxを浄化処理できる。また、トラックなどの大型車の場合には、通常、尿素水を熱分解して還元剤としてのアンモニアを発生させ触媒上に供給するシステムを利用できるので、尿素供給システムを搭載する大型ディーゼル用の排NOx浄化用触媒としても用いることができる。
以下に実施例などを挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例中の粉末X線回折パターンは理学電機社製RINT2000型X線回折装置によって測定した。触媒の平均粒径及び高融点材料の被膜の厚みは、粉末X線回折パターンのメインピークの半値幅をシェラー式に代入して算出した。比表面積及び細孔分布は、脱吸着の気体として窒素を用い、カルロエルバ社製ソープトマチック1800型装置によって測定した。比表面積はBET法によって求めた。細孔分布は1〜200nmの範囲を測定し、BJH法で求められる微分分布で示した。合成したメソポーラス材料の多くは指数関数的に左肩上がりの分布における特定の細孔直径の位置にピークを示した。このピークを、便宜上、細孔ピークと呼ぶ。材料の結晶性と残留界面活性剤を調べるための熱分析は、島津製作所製DTA−50型熱分析装置によって、昇温速度20℃min−1で測定した。自動車排NOxのモデルガスとして、ヘリウム希釈一酸化窒素、酸素、及び還元性ガス(エチレン又はアンモニア)を用いた。
処理後のガスに含まれるNOxの含有量は、以下の亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン法(JIS K 0104)に準じて定量分析し、一酸化窒素の処理率を求めた。[操作方法]テドラーバッグに反応ガスを採取する。反応ガスの入ったテドラーバッグにガスタイトシリンジを差込み反応ガスを20 ml採取する。三方コックを付けた容量100mlのナスフラスコ内を減圧にし、ガスタイトシリンジの反応ガスを全量導入する。該ナスフラスコに0.1規定アンモニア水20mlを加え1時間放置する。10%塩酸水溶液にスルファニルアミド1gを溶解した溶液を1ml加え、30秒程度攪拌後、3分放置する。これに、蒸留水100mlにN−(1−ナフチル)エチレンジアミン二塩酸塩0.1gを溶解した溶液を1ml加え、30秒程度攪拌後、20分静置する。この液を石英セル(セル長10mm)に入れ、540nmの吸光度を測定する。一酸化窒素の反応率は、下記式(1)によって求めた。
Figure 0004712406
[比較例1]
比較サンプル
市販の白金担持触媒〔日揮化学株式会社製造:白金の担持量が2質量%、担体がγ−アルミナ(粒径2〜3μmの微粒子)〕を、従来の白金触媒に模した触媒として比較実験に用いた。
[実施例1]
タングステン被覆白金/γ−アルミナ触媒の合成
冷却管を付けた容量1リットルの3口丸底フラスコに、エタノール225ml、蒸留水225ml、〔Pt(NH3)4〕Cl2・3H2O 0.119g、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)1.39gを加え、約100℃で環流を1時間行い無色透明液を得た。これをナスフラスコに移しエバポレーターによって減圧下約60℃で乾固させた。得られたゲル状物に(NH4)10W12O41を10ppm含有した水溶液20gを加えて十分に攪拌した後、市販のγ−アルミナ(日揮化学株式会社製造:粒径2〜3μm)3gを加え攪拌後、スチームバス上で蒸発乾固した。この試料を石英管に入れ、ヘリウム希釈水素ガス(10%v/v)気流下500℃で3時間還元し、白金の含有量が約2質量%のタングステン被覆白金/γ−アルミナ触媒を合成した。粉末X線回折測定の結果、白金粒子の平均粒径が約4nm、タングステンの厚みが約1nmであることが見積もられた。
[実施例2]
タングステン被覆白金/γ−アルミナ触媒の合成
高融点材料の前駆物質として(NH4)10W12O41を10ppm含有した水溶液を10g用いた他は実施例1と同様な方法で約2質量%のタングステン被覆白金/γ−アルミナ触媒を合成した。粉末X線回折測定の結果、白金粒子の平均粒径が約4nm、タングステンの厚みが約0.5nmであることが見積もられた。
[実施例3]
タングステン被覆白金/γ−アルミナ触媒の合成
高融点材料の前駆物質として(NH4)10W12O41を10ppm含有した水溶液を2g用いた他は実施例1と同様な方法で約2質量%のタングステン被覆白金/γ−アルミナ触媒を合成した。粉末X線回折測定の結果、白金粒子の平均粒径として約4nmであることが見積もられたが、タングステンの厚みは見積もることができなかった。しかし、加えたタングステン酸アンモニウムの量から約0.1nmであると推定された。
[実施例4]
モリブデン被覆白金/γ−アルミナ触媒の合成
高融点材料の前駆物質としてヘプタモリブデン酸アンモニウムを10ppm含有した水溶液10gを用いた他は実施例1と同様な方法で約2質量%のモリブデン被覆白金/γ−アルミナ触媒を合成した。粉末X線回折測定の結果、白金粒子の平均粒径が約4nm、モリブデンの厚みが約0.3nmであることが見積もられた。
[実施例5]
タングステン被覆白金/メソポーラスシリカ触媒の合成
1リットルのビーカーに、蒸留水300g、エタノール240g、及びドデシルアミン30gを入れ、溶解させた。攪拌下でテトラエトキシシラン125gを加えて室温で22時間攪拌した。生成物を濾過、水洗し、110℃で5時間温風乾燥した後、空気中で550℃5時間焼成して含有するドデシルアミンを分解除去し、メソポーラスシリカ材料を得た。細孔分布及び比表面積測定の結果、約3.2nmの位置に細孔ピークがあり、比表面積が933 m/g、細孔容積が1.35cm/g、2〜50nmの細孔が占める容積は1.34cm/gであった。得られたメソポーラスシリカ3gを用いて実施例2と同様の方法で触媒を担持することにより、タングステン被覆白金/メソポーラスシリカ触媒を合成した。粉末X線回折測定の結果、白金粒子の平均粒径が約3nm、タングステンの厚みが約0.3nmであることが見積もられた。
[実施例6]
タングステン被覆白金−イリジウム/メソポーラスシリカ触媒の合成
冷却管を付けた容量1リットルの3口丸底フラスコに、エタノール225ml、蒸留水225ml、〔Pt(NH3)4〕Cl2・3H2O 0.90g、IrCl4 0.30g、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)1.39gを加え、約100℃で環流を1時間行い無色透明液を得た。これをナスフラスコに移しエバポレーターによって減圧下60℃で乾固させた。得られたゲル状物に(NH4)10W12O41を10ppm含有した水溶液20gを加えて十分に攪拌した後、実施例5で合成したメソポーラスシリカ3gを加え攪拌後、スチームバス上で蒸発乾固した。この試料を石英管に入れ、ヘリウム希釈水素ガス(10%v/v)気流下500℃で3時間還元し、白金−イリジウムの含有量が約2質量%のタングステン被覆白金−イリジウム/メソポーラスシリカ触媒を合成した。粉末X線回折測定の結果、白金−イリジウム粒子の平均粒径が約3nm、タングステンの厚みが約0.3nmであることが見積もられた。
[実施例7]
モノリス触媒の合成
実施例5のタングステン被覆白金/メソポーラスシリカ触媒1gとコロイダルシリカ0.1gを蒸留水10mlに加え、攪拌してスラリーを調製した。これに、市販のコージェライトモノリス成形体(400 cells/in、直径118mm×長さ50mm、重量243g)から切り出したミニ成形体(21cells、直径8mm×長さ9mm、重量0.15g)を5個浸漬し、試料をとりだし風乾後、窒素気流下で500℃−3時間熱処理した。メソポーラスシリカ触媒の付着量はミニ成形体の約10質量%であり、ミニ成形体当たりのタングステン被覆白金の担持量は約0.2質量%であった。
[実施例8]
還元剤としてエチレンを用いたNOx処理
比較例及び実施例1〜6の触媒サンプルをそれぞれ石英製の連続流通式反応管に0.60 g充填し、ヘリウムで濃度調整した一酸化窒素を流通処理した。被処理ガスの成分モル濃度を、一酸化窒素0.1%、酸素14%、水蒸気10%、及びエチレン0.3%とした。反応管へ導入した混合ガスの流量を毎分100 ml、処理温度を100〜350℃とした。50℃ごとに排ガスをサンプリングし、一酸化窒素の浄化処理率を求めた。次に同じ触媒サンプルを空気中750℃−24時間熱処理した後、ヘリウム希釈水素(10%v/v)気流下500℃−3時間還元処理して再生した触媒について上記と同様な条件でNOx処理を行い、フレッシュ触媒の結果と比較した。
表1から、比較例の触媒は再生処理してもフレッシュ触媒よりも著しく活性が低下するが、本発明の高融点材料で被覆した触媒は、再生処理によって、フレッシュ触媒とほとんど同程度の活性を維持することがわかる。特に、メソポーラスシリカに担持の高融点材料被覆白金及び白金−イリジウム触媒は、エチレンなどの炭化水素を還元剤に用いて高濃度酸素共存下でかってない150〜300℃での効率的なNOx浄化を可能にした。したがって、小型ディーゼル車の排NOx処理に適していることがわかる。
[実施例9]
還元剤としてエチレンを用いリッチバーンを行うNOx処理
実施例7の触媒を6g用いて一酸化窒素を処理した。被処理ガスの成分モル濃度比を、一酸化窒素0.1%、酸素1%、エチレン1%とした。該調製ガスの流量を毎分100ml、処理温度を100〜600℃とした。処理後の排ガスに含まれるNOxを定量分析し一酸化窒素の浄化処理率を求めた。結果を表2に示した。
表2から、本発明のモノリス触媒は、炭化水素を還元剤に用いてリッチバーンの条件にあるNOxを中温領域から高温領域にわたって効率よく浄化できることがわかる。したがって、例えば、リーンバーンとリッチバーンを交互に行えば、実施例7の触媒は、広い温度範囲でNOxを除去できるので、リーンバーンとリッチバーンを交互に行うことのできる小型ディーゼル車の排NO処理に適していることがわかる。
[実施例10]
還元剤としてアンモニアを用いたNOx処理
実施例7の触媒を6g用いて一酸化窒素を処理した。被処理ガスの成分モル濃度比を、一酸化窒素0.1%、酸素14%、水蒸気10%、アンモニア0.3%とした。該調製ガスの流量を毎分100ml、処理温度を100〜600℃とした。処理後の排ガスに含まれるNOxを定量分析し一酸化窒素の浄化処理率を求めた。結果を表3に示した。
表3から、本発明のモノリス触媒は、アンモニアを還元剤として用いても高濃度酸素共存下でのNOxを効率よく浄化できることがわかる。したがって、アンモニア源としての尿素供給システムを搭載している大型ディーゼル車の排NO浄化処理に適していることがわかる。
Figure 0004712406
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本発明の担持触媒及びモノリス触媒は、ディーゼル排NO浄化用触媒として有用である。

Claims (8)

  1. 大気中での融点が1000℃以上である高融点材料によって表面を0.1〜1nmの厚みで被覆した平均粒径0.4〜20nmの白金及び/又はイリジウムからなる主触媒を難溶性の担体に担持して成ることを特徴とする排NOx浄化用触媒。
  2. 高融点材料がモリブデン、タングステン、バナジウム、鉄、チタン、またはこれらの酸化物であることを特徴とする請求項1記載の排NOx浄化用触媒。
  3. 難溶性の担体が100〜1400m2/gの比表面積と2〜50nmの細孔径を有するメソポーラスのシリカ、アルミナ、ジルコニア、またはセリア-ジルコニアであることを特徴とする請求項1または2記載の排NOx浄化用触媒。
  4. 高融点材料で被覆された白金及び/又はイリジウムからなる主触媒の粒径が0.4〜10nm、該触媒の担持量が0.01〜20質量%であることを特徴とする請求項1から3記載の排NOx浄化用触媒。
  5. 請求項1から4記載の排NOx浄化用触媒をモノリス成形体のガス流路内壁に塗布したことを特徴とする排NOx浄化用モノリス触媒。
  6. モノリス成形体への排NOx浄化用触媒の塗布量が成形体の3〜30質量%、排NOx浄化用触媒における白金及び/又はイリジウムの担持量が0.1〜10質量%、及びモノリス成形体当たりに換算した白金及び/又はイリジウムから成る主触媒の担持量が0.03〜3質量%であることを特徴とする請求項5記載の排NOx浄化用モノリス触媒。
  7. 請求項5または6記載の排NOx浄化用モノリス触媒を用いた、リッチバーンとリーンバーンを交互に行なう小型ディーゼル用の排NOx浄化用モノリス触媒。
  8. 請求項5または6記載の排NOx浄化用モノリス触媒を用いた、尿素供給システムを搭載する大型ディーゼル用の排NOx浄化用モノリス触媒。
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