JP4711551B2

JP4711551B2 - 孔版印刷装置

Info

Publication number: JP4711551B2
Application number: JP2001207748A
Authority: JP
Inventors: 久美子阿部
Original assignee: Tohoku Ricoh Co Ltd
Current assignee: Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority date: 2001-07-09
Filing date: 2001-07-09
Publication date: 2011-06-29
Anticipated expiration: 2021-07-09
Also published as: JP2003019784A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、孔版印刷装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の孔版印刷装置は、受付けた印刷ジョブを蓄積し、この蓄積した印刷ジョブを受付けた順に順次処理している。
【０００３】
また、２色刷りが可能な孔版印刷装置の場合、２色までは同時に印刷することができ、各色のドラムに交換すれば様々な色で印刷することができる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、孔版印刷装置は１つの印刷ジョブあたりの印刷枚数がレーザプリンタなどと比べて多い。そのため、従来のように受付けた順に印刷ジョブを順次処理していたのでは、先行して孔版印刷装置に与えられている印刷ジョブがあるときには、その後至急処理したい印刷ジョブが発生したとしても、その印刷ジョブの処理完了が大幅に遅れてしまうという不具合がある。
【０００５】
また、２色刷りが可能な孔版印刷装置に対して、印刷色を異にした印刷ジョブが次々と与えられた場合は、従来のように受付けた順に印刷ジョブを順次処理していたのでは、印刷ジョブごとにドラムを新たな色のものに交換しなければならず、極めて煩雑であり、また、印刷の生産性を低減させてしまうという不具合がある。
【０００６】
この発明の目的は、印刷ジョブに含まれる情報に基づいて未処理の各印刷ジョブについて実行の順序を最適なものに設定することである。
【０００７】
この発明の目的は、ユーザが指定する希望時刻までに処理を完了するように、各印刷ジョブについて処理の順序を設定することである。
【０００８】
この発明の目的は、実行しようとする印刷色に応じて各印刷ジョブの実行の順序を設定することにより、煩雑なドラムの交換作業を軽減し、印刷の生産性を向上させることである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
請求項１に記載の発明は、画像データに基づいてマスタを製版し、この製版後のマスタをドラムに装着して用紙上に孔版印刷を行う孔版印刷装置において、前記孔版印刷の印刷ジョブを受付ける印刷ジョブ受付手段と、この受付けた印刷ジョブを受け付け順に記憶領域に記憶する印刷ジョブ記憶手段と、前記記憶領域に記憶された印刷ジョブから、この印刷ジョブに含まれている当該印刷ジョブの完了を希望する期限となる印刷終了時刻の情報および当該印刷ジョブで指定されている印刷枚数を含む孔版印刷の内容の情報を取得する第１の順序情報取得手段と、前記取得した孔版印刷の内容の情報に基づいて、その印刷ジョブの実行に要する印刷所要時間を計算して求める計算手段と、前記記憶領域に新たに記憶された新たな印刷ジョブと前記記憶領域に先行して記憶されている先行する印刷ジョブとがそれぞれ含む印刷終了時刻の先後を前記先行する印刷ジョブのうち最も実行順序が遅いものから順に判断し、前記新たな印刷ジョブよりも早い印刷終了時刻を含む前記先行する印刷ジョブを見出す時刻先後判断手段と、前記見出された先行する印刷ジョブの完了後に前記新たな印刷ジョブを開始するとした場合、当該新たな印刷ジョブがその印刷終了時刻までに終了するか否かを、前記求めた印刷所要時間を考慮して判断する終了時刻判断手段と、前記新たな印刷ジョブがその印刷終了時刻までに終了しないと判断される場合、前記新たに記憶された印刷ジョブと前記見出された先行する印刷ジョブとのそれぞれの印刷終了時刻に対する超過時間の長短を、前記求めた印刷所要時間を考慮して判断し、超過時間が長い方の印刷ジョブを先に実行するように、前記記憶領域に記憶されている未処理の各印刷ジョブについて実行の順序を設定する第１の順序設定手段と、を備えていることを特徴とする孔版印刷装置である。
【００３３】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施の形態について説明する。
【００３４】
図１は、この発明の一実施の形態である孔版印刷装置１の概略構成を示す概念図である。この孔版印刷装置１は、印刷機本体２とコントローラ３とからなる。
【００３５】
印刷機本体２は、例えば２つのドラム（版胴）１１Ａ，１１Ｂが交換可能に取り付けられる。そして、この印刷機本体２は、各ドラム１１Ａ，１１Ｂにそれぞれ装着するためのマスタを製版する２つの製版装置１２Ａ，１２Ｂと、印刷使用後のマスタを廃棄する排版装置１３Ａ，１３Ｂと、装着されたドラム１１Ａ，１１Ｂに対して下方からそれぞれ接離動作する印圧部材としてのプレスローラ１４Ａ，１４Ｂと、各ドラム１１Ａ，１１Ｂで用いられているインキ色を検知するインキ色検知センサ１５Ａ，１５Ｂとを備えている。印刷機本体２の側部には、用紙Ｐを載置するための給紙台１６が設けられている。そして、各ドラム１１Ａ，１１Ｂとプレスローラ１４Ａ，１４Ｂとの対向部において、用紙Ｐに画像が転写される。また、印刷機本体２は各種の操作を受付け、各種メッセージを表示する操作パネル１７を備えている。符号１８は、マイコンなどからなり印刷機本体２の全体を制御する制御部である。
【００３６】
コントローラ３は、外部の機器、例えばホストコンピュータとなる情報処理装置であるＰＣ２１と通信を行って各種データの送受信を行う通信インターフェイス２２と、通信インターフェイス２２を介して受信した印刷ジョブをバッファリングするバッファ２３と、ページメモリ２４と、マイコンなどからなりコントローラ３の全体を制御する制御部２５とを備えている。制御部２５は、通信インターフェイス２２を介して受信した印刷ジョブをバッファ２３でバッファリングし、この印刷ジョブに含まれている画像データをページメモリ２４に画像展開する。そして、ページメモリ２４に展開されたラスタイメージデータを１ライン分ずつ印刷機本体２に送信する。また、印刷機本体２の制御部１８とコマンド／レスポンスの送受信を行う。
【００３７】
ＰＣ２１には、孔版印刷装置１を駆動するための所定のドライバーソフトがインストールされている。このＰＣ２１は、孔版印刷装置１にネットワークを介して複数台接続することができる。
【００３８】
図２は、インストールされているドライバーソフトによりＰＣ２１のディスプレイに表示される設定画面３１の表示例を示すものである。図２に示すように、この設定画面３１には、「プリンタの機能」設定欄３２が表示され、この「プリンタの機能」設定欄３２で「画面の設定を優先」を選択すると、孔版印刷装置１に実行させようとする印刷ジョブについて印刷終了時刻、ドラム色（印刷色）を指定することができる。
【００３９】
すなわち、設定画面３１には「印刷終了時刻」設定欄３３が表示され、この「印刷終了時刻」設定欄３３では、孔版印刷装置１に実行させようとする印刷ジョブの完了させたい時刻を指定し、また、その時刻の指定が厳守なのか、あるいは希望（厳守ではない）であるのか、を指定することができる。
【００４０】
さらに、設定画面３１には「ドラム色」設定欄３４が表示され、この「ドラム色」設定欄３４では、孔版印刷装置１に実行させようとする印刷ジョブで使用する印刷色を設定することができる。すなわち、孔版印刷装置１は前記のように一度に２色までの印刷が行えるものであるので、「ドラム色」設定欄３４では、実行しようとする印刷ジョブに用いる印刷色が単色か２色かを指定することができ、黒、赤など、その色別も指定することができる。
【００４１】
このような設定画面３１で、印刷終了時刻、ドラム色を指定して、ＰＣ２１から孔版印刷装置１に印刷ジョブの実行を要求するとき、その印刷ジョブには、印刷しようとする画像の画像データ、送信者、印刷ジョブ名、原稿枚数、用紙サイズ、印刷枚数の各情報の他に、設定画面３１で設定した印刷終了時刻、ドラム色の情報も含まれる。
【００４２】
図３は、孔版印刷装置１で孔版印刷を行う際にコントローラ３が行う処理の概要を説明するフローチャートである。まず、制御部２５は、ＰＣ２１から新たな印刷ジョブを受信したときは（ステップＳ１のＹ）、印刷ジョブの受付処理を行う（詳細は後述する）（ステップＳ２）。ステップＳ１のＹにより印刷ジョブ受付手段を実現している。その後、孔版印刷装置１に受付けられている未処理の印刷ジョブについて、その処理順序の並べ替え処理を行う（詳細は後述する）（ステップＳ４）。ステップＳ４により設定手段を実現している。この並べ替え処理は後述するように２種類あるので、予めユーザの選択により如何なる並べ替え処理を行うかを設定する処理内容設定処理を行う（詳細は後述する）（ステップＳ３）。ステップＳ３により順序設定選択手段を実現している。
【００４３】
印刷ジョブの受付処理（ステップＳ２）について説明する。図４は、印刷ジョブの受付処理について説明するフローチャートである。図４に示すように、制御部２５は、ＰＣ２１から受信した新たな印刷ジョブをバッファ２３に保存する（ステップＳ１１）。ステップＳ１１により印刷ジョブ記憶手段を実現している。そして、この印刷ジョブに含まれる印刷終了時刻、ドラム色、原稿枚数、用紙サイズ、印刷枚数などの情報を取得して、ＲＡＭなどの所定エリアに登録する（ステップＳ１２）。ステップＳ１２により第１、第２の順序情報取得手段を実現している。その後、この印刷ジョブに含まれている原稿枚数、用紙サイズ、印刷枚数などの情報から当該印刷ジョブの実行に要する印刷所要時間を計算する（ステップＳ１３）。ステップＳ１３により計算手段を実現している。そして、バッファ２３に蓄積されている各印刷ジョブの実行の順番を管理する、制御部２５のＲＡＭなどに構築される印刷ジョブ待ち行列４１（図５参照）の最後尾に登録する（この今回登録されたものを「印刷ジョブｉｃ」とする）（ステップＳ１４）。
【００４４】
図５は、印刷ジョブ待ち行列４１の概念図である。この印刷ジョブ待ち行列４１にはバッファ２３に蓄積されている各印刷ジョブが登録されている。印刷ジョブ待ち行列４１は矢印４２方向が先頭方向で、この矢印４２方向の先頭から順に印刷ジョブの処理が指示される。図５（ａ）の例で、既に印刷ジョブＡ，Ｂ，Ｃが、この順に印刷ジョブ待ち行列４１に登録されていた場合に、新たに印刷ジョブＤがバッファ２３に受付けられたときは、この印刷ジョブＤは印刷ジョブ待ち行列４１の最後尾に登録される。
【００４５】
処理内容設定処理（ステップＳ３）について説明する。図６は、処理内容設定処理について説明するフローチャートである。図６に示すように、制御部２５は、印刷ジョブｉｃに印刷終了時刻の情報が含まれているか否かを判断する（ステップＳ２１）。そして、印刷終了時刻の情報が含まれていたとき（ステップＳ２１のＹ）、すなわち、設定画面３１で印刷終了時刻の設定がなされていたときは、並べ替え処理（ステップＳ４）として、印刷終了時刻による並べ替え処理（図７を参照して後述）の実行を設定する（ステップＳ２２）。
【００４６】
次に、印刷ジョブｉｃにドラム色の情報が含まれているか否かを判断する（ステップＳ２３）。そして、ドラム色の情報が含まれているとき（ステップＳ２３のＹ）、すなわち、設定画面３１でドラム色の設定がなされていたときは、印刷終了時刻による並べ替え処理に続いて実行する処理として、ドラム色による並べ替え処理（図９を参照して後述）を設定する（ステップＳ２４）。
【００４７】
印刷終了時刻の情報が含まれていなかったときは（ステップＳ２１のＮ）、印刷ジョブｉｃにドラム色の情報が含まれているか否かを判断する（ステップＳ２５）。そして、ドラム色の情報が含まれているときは（ステップＳ２５のＹ）、並べ替え処理（ステップＳ４）として、ドラム色による並べ替え処理を設定する（ステップＳ２６）。
【００４８】
並べ替え処理（ステップＳ４）は、ステップＳ２２，Ｓ２４，Ｓ２６の設定の有無に応じて、次のように行う。
【００４９】
まず、印刷終了時刻による並べ替え処理の実行が設定されたときは（ステップＳ２２）、並べ替え処理（ステップＳ４）として図７に示す処理を実行する。すなわち、印刷ジョブ待ち行列４１に登録されている印刷ジョブ数ｎを取得する（ステップＳ３１）。そして、今回、印刷ジョブ待ち行列４１の最後尾に登録された印刷ジョブｉｃ（印刷ジョブ待ち行列４１においてｎ番目の印刷ジョブ）のデータと、今回の印刷ジョブｉｃの登録前において登録済みの印刷ジョブｉｐ（ｘ）（ｉｐ（ｘ）：印刷ジョブ待ち行列４１において登録済みの印刷ジョブのうち、先頭からｘ番目のもの）、すなわち、印刷ジョブ待ち行列４１に登録済みの印刷ジョブのうち前回までの最後尾の印刷ジョブｉｐ（ｎ−１）のデータとを参照し（ステップＳ３２）、この両データで指定されている印刷終了時刻を比較する（ステップＳ３３）。そして、印刷ジョブｉｃの印刷終了時刻の方が早いときは（ステップＳ３３のＮ）、印刷ジョブｉｐ（ｎ−１）に代えて、印刷ジョブ待ち行列４１に登録済みの印刷ジョブのうち前回までの最後尾から一つ前の印刷ジョブｉｐ（ｎ−２）のデータを参照して（ステップＳ３４）、再度、両データの印刷終了時刻を比較する（ステップＳ３３）。ステップＳ３３により時刻先後判断手段を実現している。
【００５０】
ステップＳ３３の比較の結果、印刷ジョブｉｃより印刷ジョブｉｐの方が指定されている印刷終了時刻が早いときは（ステップＳ３３のＹ）、印刷ジョブｉｐの終了後に印刷ジョブｉｃの処理を始めて、ユーザが指定した印刷終了時刻までに印刷が終了できるか否かを判断する（ステップＳ３５）。ステップＳ３５により終了時刻判断手段を実現している。ステップ３５で終了できないと判断したときは（ステップＳ３５のＮ）、印刷ジョブｉｃで指定されている印刷終了時刻は「厳守」であるか「希望」であるかを調べる（ステップＳ３６）。ステップＳ３６により厳守可否手段を実現している。「厳守」であるときは（ステップＳ３６のＹ）、印刷ジョブｉｃを発信したユーザのＰＣ２１に、指定された印刷終了時刻の超過時間を知らせ、新たな印刷終了時刻の入力を促すメッセージを出力する（ステップＳ３７）。ステップＳ３７により報知手段を実現している。そして、その新たな印刷終了時刻の入力を受信したとき、または、所定時間経過しても返信が無いときは（ステップＳ３８のＹ）、ステップＳ３２に戻る。
【００５１】
ステップＳ３６で「希望」であるときは（ステップＳ３６のＮ）、印刷ジョブｉｃと印刷ジョブｉｐとで、指定されている印刷終了時刻からの超過時間はどちらが多いのか計算する（ステップＳ３９）。ステップＳ３９により時刻指定受付手段を実現している。そして、印刷ジョブｉｃの方が多い場合は（ステップＳ４０のＹ）、印刷ジョブ待ち行列４１中における順番を並べ替えて、印刷ジョブｉｐの前に印刷ジョブｉｃを再登録する（ステップＳ４１）。ステップＳ４１により第１の順序設定手段を実現している。すなわち、当初は図８（ａ）のように各印刷ジョブＡ〜Ｄが並べられていたときに、印刷ジョブｉｃ（印刷ジョブＤ）の方が印刷ジョブｉｐ（ｎ−１）（印刷ジョブＣ）より指定されている印刷終了時刻が早かったときは（ステップＳ３３のＹ）、図８（ｂ）に示すように印刷ジョブＣとＤとを並べ替えることになる。
【００５２】
ステップＳ４１の並べ替えを行ったとき、あるいは、この並べ替えを行わずに、ステップＳ４０の判断で、印刷ジョブｉｐの方が印刷ジョブｉｃより超過時間が多いとき（ステップＳ４０のＮ）、および、前記ステップＳ３５の判断で、印刷ジョブｉｐの終了後に印刷ジョブｉｃの処理を始めて、ユーザが指定した印刷終了時刻までに印刷が終了できると判断したときは（ステップＳ３５のＹ）、ドラム色による並べ替え処理が設定された否かを判断し（ステップＳ４２）、ドラム色による並べ替え処理が設定されているときは（ステップＳ４２Ｙ）、後述するドラム色による並べ替え処理に移行する（ステップＳ４３。ドラム色による並べ替え処理が設定されていないときは（ステップＳ４２Ｎ）、処理を終了する。
【００５３】
次に、図７の処理でドラム色による並べ替え処理に移行したとき（ステップＳ４３、または、印刷終了時刻による並べ替え処理の実行の設定（ステップＳ２２）がなされることなく、ドラム色による並べ替え処理の設定（ステップＳ２６）がなされたときには、並べ替え処理（ステップＳ４）として図９に示す処理を実行する。
【００５４】
すなわち、初期条件設定、すなわち、図７の処理からドラム色による並べ替え処理に移行したときに（ステップＳ４３）、処理で新たな印刷終了時刻の入力があったときの（ステップＳ３８Ｙ）、その新たな印刷終了時刻を当該印刷ジョブに設定するなどする（ステップＳ５１）。
【００５５】
そして、印刷ジョブｉｃについて指定されているドラム色を確認する（ステップＳ５２）。そして、印刷ジョブ待ち行列４１に登録されている各印刷ジョブの中で、印刷ジョブｉｃより前に並んでいる印刷ジョブｉｐ（ｎ−１）、印刷ジョブｉｐ（ｎ−２）について、指定されているドラム色を確認する（ステップＳ５３，Ｓ５４）（図９の処理における“ｎ”は印刷ジョブ待ち行列４１で印刷ジョブｉｃが登録されている順番の数であり、図７の処理を経ている場合があるため、印刷ジョブ待ち行列４１に登録されている印刷ジョブの数と同じとは限らない）。すなわち、印刷ジョブｉｃとｉｐ（ｎ−１）が同じドラム色でなく（ステップＳ５３のＮ）、印刷ジョブｉｃとｉｐ（ｎ−２）が同じドラム色であるときは（ステップＳ５４のＹ）、ステップＳ５５に進む。
【００５６】
印刷ジョブｉｃとｉｐ（ｎ−１）が同じドラム色であるとき（ステップＳ５３のＹ）、または、印刷ジョブｉｃとｉｐ（ｎ−２）が同じドラム色でないときには（ステップＳ５４のＮ）、印刷ジョブ待ち行列４１の中で、印刷ジョブｉｃより後に並んでいる印刷ジョブｉｐ（ｎ＋１）、印刷ジョブｉｐ（ｎ＋２）について、指定されているドラム色を確認する（ステップＳ５６，Ｓ５７）。すなわち、印刷ジョブｉｃとｉｐ（ｎ＋１）が同じドラム色でなく（ステップＳ５６のＮ）、印刷ジョブｉｃとｉｐ（ｎ＋２）が同じドラム色であるときは（ステップＳ５７のＹ）、ステップＳ５８に進む。
【００５７】
印刷ジョブｉｃとｉｐ（ｎ＋１）が同じドラム色（ステップＳ５６のＹ）、または、印刷ジョブｉｃとｉｐ（ｎ＋２）が同じドラム色でないときは（ステップＳ５７のＮ）、図９の処理を終了する。
【００５８】
ステップＳ５５では、印刷ジョブ待ち行列４１中で印刷ジョブｉｃとｉｐ（ｎ−１）との順番を入れ替えたときに、印刷ジョブｉｐ（ｎ−１）について指定されている印刷終了時刻が守れるか否かを判断し、ステップＳ５８では、印刷ジョブ待ち行列４１中で印刷ジョブｉｃとｉｐ（ｎ＋１）との順番を入れ替えたときに、印刷ジョブｉｃについて指定されている印刷終了時刻が守れるか否かを判断する。
【００５９】
そして、印刷終了時刻が守れないときは（ステップＳ５５，Ｓ５８）、印刷ジョブｉｐ（ｎ−１）またはｉｐ（ｎ＋１）を送信したＰＣ２１に、印刷終了時刻を超過してもよいか否かの問い合わせを送信して、ユーザに知らせる（ステップＳ５９）。そして、印刷終了時刻を超過してもよい旨の返答を受け取り、または、一定時間経過しても応答が無いときは（ステップＳ６０のＹ）、印刷ジョブ待ち行列４１中で印刷ジョブｉｃと、印刷ジョブｉｐ（ｎ−１）またはｉｐ（ｎ＋１）との順番を入れ替える（ステップＳ６１）。ステップＳ６１により第２の順序設定手段を実現している。印刷終了時刻を超過してはいけない旨の返答を受け取ったときは（ステップＳ６０のＮ）、図９の処理を終了する。
【００６０】
以上説明した孔版印刷装置１によれば、印刷ジョブに含まれる情報に基づいて未処理の各印刷ジョブについて、その実行の順序を最適なものに設定することができる。
【００６１】
すなわち、ユーザが指定する希望時刻までに処理を完了するように、各印刷ジョブについて処理の順序を設定することができる（ステップＳ４１）。
【００６２】
また、実行しようとする印刷色（ドラム色）に応じて各印刷ジョブの実行の順序を設定することにより（ステップＳ６１）、煩雑なドラム１１Ａ，１１Ｂの交換作業を軽減し、また、印刷の生産性を向上させることができる。
【００６３】
なお、前記した印刷ジョブの処理順序を管理するための各処理においては、制御部２５において実行しているが、制御部１８が制御部２５を管理する構成として、制御部１８において実行する構成としてもよい。
【００６４】
さらに、図９の処理では、印刷ジョブｉｃと、その前後２つ分の印刷ジョブｉｐ（ｎ±１），ｉｐ（ｎ±２）とについて判断したが、印刷ジョブｉｐ（ｎ±３），ｉｐ（ｎ±４），…についても判断して印刷ジョブの処理順序の入れ替えを行うようにしてもよい。
【００６５】
【発明の効果】
請求項１に記載の発明は、印刷ジョブに含まれる情報に基づいて未処理の各印刷ジョブについて実行の順序を最適なものに設定することができる。つまり、各印刷ジョブでユーザが指定する希望時刻の順に処理をしたときに、前記の希望時刻までに処理を完了できないときは、当該印刷ジョブと先行する印刷ジョブとで処理完了までの希望時刻からの超過時間が長い方を先に実行するものとして設定して、超過時間が過大なものにならないようにすることができる。
【００６６】
また、ユーザが指定する希望時刻までに処理を完了するように、各印刷ジョブについて処理の順序を設定することができる。
【００６７】
また、印刷枚数や製版枚数から印刷ジョブの完遂に必要な時間を求めて、ユーザが指定する希望時刻までに処理を完了するように、各印刷ジョブについて処理の順序を設定することができる。
【００６９】
請求項２に記載の発明によれば、ユーザが指定する希望時刻が厳守すべきものである印刷ジョブについて、各印刷ジョブでユーザが指定する希望時刻の順に処理をしたときに、前記の希望時刻までに処理を完了できないときは、その希望時刻が守れないことをユーザに知らせることができる。
【００７０】
請求項３に記載の発明によれば、ユーザが指定する希望時刻が厳守すべきものである印刷ジョブについて、各印刷ジョブでユーザが指定する希望時刻の順に処理をしたときに、前記の希望時刻までに処理を完了できないときは、新たな希望時刻の指定を受付けることができる。
【００７２】
請求項４に記載の発明によれば、印刷色が同じである印刷ジョブが前後するように各印刷ジョブについて実行の順序を設定することにより、煩雑なドラムの交換作業を軽減し、また、印刷の生産性を向上させることができる。
【００７３】
この場合、ユーザの希望時刻までに処理を完了するようにも、煩雑なドラムの交換作業を軽減して、印刷の生産性を向上させるようにも、印刷ジョブの処理の順序の設定を行うことができる。
【００７４】
請求項５に記載の発明によれば、ユーザの希望時刻までに処理を完了するように印刷ジョブの処理の順序の設定を行ってから、煩雑なドラムの交換作業を軽減して印刷の生産性を向上させるように、印刷ジョブの処理の順序を設定しなおすことができる。
【００７６】
請求項６に記載の発明によれば、印刷色が同じである印刷ジョブが前後するように各印刷ジョブについて実行の順序を設定して、煩雑なドラムの交換作業を軽減し、印刷の生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施の形態である孔版印刷装置の概略構成を示すブロック図である。
【図２】前記孔版印刷装置に接続されたＰＣに表示される設定画面の平面図である。
【図３】前記孔版印刷装置のコントローラが行う処理について説明するフローチャートである。
【図４】同フローチャートである。
【図５】印刷ジョブ待ち行列について説明する説明図である。
【図６】前記孔版印刷装置のコントローラが行う処理について説明するフローチャートである。
【図７】同フローチャートである。
【図８】印刷ジョブ待ち行列について説明する説明図である。
【図９】前記孔版印刷装置のコントローラが行う処理について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
１孔版印刷装置
３コントローラ
１１Ａ，１１Ｂドラム

Claims

画像データに基づいてマスタを製版し、この製版後のマスタをドラムに装着して用紙上に孔版印刷を行う孔版印刷装置において、
前記孔版印刷の印刷ジョブを受付ける印刷ジョブ受付手段と、
この受付けた印刷ジョブを受け付け順に記憶領域に記憶する印刷ジョブ記憶手段と、
前記記憶領域に記憶された印刷ジョブから、この印刷ジョブに含まれている当該印刷ジョブの完了を希望する期限となる印刷終了時刻の情報および当該印刷ジョブで指定されている印刷枚数を含む孔版印刷の内容の情報を取得する第１の順序情報取得手段と、
前記取得した孔版印刷の内容の情報に基づいて、その印刷ジョブの実行に要する印刷所要時間を計算して求める計算手段と、
前記記憶領域に新たに記憶された新たな印刷ジョブと前記記憶領域に先行して記憶されている先行する印刷ジョブとがそれぞれ含む印刷終了時刻の先後を前記先行する印刷ジョブのうち最も実行順序が遅いものから順に判断し、前記新たな印刷ジョブよりも早い印刷終了時刻を含む前記先行する印刷ジョブを見出す時刻先後判断手段と、
前記見出された先行する印刷ジョブの完了後に前記新たな印刷ジョブを開始するとした場合、当該新たな印刷ジョブがその印刷終了時刻までに終了するか否かを、前記求めた印刷所要時間を考慮して判断する終了時刻判断手段と、
前記新たな印刷ジョブがその印刷終了時刻までに終了しないと判断される場合、前記新たに記憶された印刷ジョブと前記見出された先行する印刷ジョブとのそれぞれの印刷終了時刻に対する超過時間の長短を、前記求めた印刷所要時間を考慮して判断し、超過時間が長い方の印刷ジョブを先に実行するように、前記記憶領域に記憶されている未処理の各印刷ジョブについて実行の順序を設定する第１の順序設定手段と、
を備えていることを特徴とする孔版印刷装置。
前記記憶領域に記憶された印刷ジョブから、この印刷ジョブに含まれている印刷終了時刻を厳守すべきか否かの情報を取得する厳守可否取得手段と、
前記新たな印刷ジョブがその印刷終了時刻までに終了しないと判断される場合、当該新たな印刷ジョブから印刷終了時刻を厳守すべきとの情報を取得したときは、当該印刷終了時刻までに印刷ジョブを完了できない旨をユーザに報知する報知手段と、
を備えていることを特徴とする請求項１に記載の孔版印刷装置。
前記報知を行ったときは当該印刷ジョブについて印刷終了時刻の新たな指定を受付ける時刻指定受付手段を備えていることを特徴とする請求項２に記載の孔版印刷装置。
前記孔版印刷の内容として前記印刷ジョブで実行する１または複数種類の印刷色の情報を取得する第２の順序情報取得手段と、
前記記憶領域に記憶された各印刷ジョブと当該印刷ジョブより先または後に前記記憶領域に記憶された印刷ジョブとについて前記第２の順序情報取得手段で取得した印刷色の異同を判定して、当該印刷色が同じである印刷ジョブが前後するように、前記記憶領域に記憶されている未処理の各印刷ジョブについて実行の順序を設定する第２の順序設定手段と、
ユーザの選択により前記第１の順序設定手段による順序設定および第２の順序設定手段による順序設定のうち少なくとも一方を選択的に実行するように設定する順序設定選択手段と、
を備えていることを特徴とする請求項１〜３のいずれかの一に記載の孔版印刷装置。
前記順序設定選択手段は、前記第１の順序設定手段による順序設定と第２の順序設定手段による順序設定との両方の実行を設定するときには、前記第１の順序設定手段による順序設定を先行して行うように設定することを特徴とする請求項４に記載の孔版印刷装置。
前記第２の順序設定手段は、前記印刷ジョブ記憶手段で記憶されたのがｎ（ｎ：３以上の整数）番目に印刷ジョブの印刷色が、（ｎ−１）番目の印刷ジョブのものとは異なり且つ（ｎ−２）番目の印刷ジョブのものとは同じである場合または（ｎ＋１）番目の印刷ジョブのものとは異なり且つ（ｎ＋２）番目の印刷ジョブのものとは同じである場合は、前記ｎ番目の印刷ジョブを前記（ｎ−２）番目または前記（ｎ＋２）番目の印刷ジョブの直前または直後に実行するように前記順序の設定を行うものであることを特徴とする請求項４または５に記載の孔版印刷装置。