JP4711226B2 - 成分摂取量測定装置及び成分摂取量測定方法 - Google Patents

成分摂取量測定装置及び成分摂取量測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、食物に含まれる特定成分が食事により体内に取り込まれ尿によって体外に排出される量を求めることによって、その特定成分の摂取量を推定することに係わる。好適には、起床時尿に含まれる特定成分量を測定して、摂取した特定成分量を経時的に推定することによって、家庭での健康管理にも適用可能な尿分析方法に関する発明である。
近年、糖尿病や高血圧症といった食事や運動などの生活習慣に依存する生活習慣病といわれる諸症状の発生を防止するための予防策が求められてきている。これらの諸症状の発生は被験者の生活習慣に依存するといわれているが、特にその中の高血圧症については、食事などで摂取される特定成分の中でも、本発明の好適な適用例である塩分(塩化ナトリウム)の量が最も関係するといわれている。
そのため、日本国の厚生労働省は1日当たりの塩分(塩化ナトリウム)摂取量について、健常者は10g以下、高血圧症患者は7g以下というガイドラインを提示している
従来の尿中の特定成分排泄量からその摂取量を推定する方法に関しては、排泄された尿の塩分濃度の測定値と一日の排尿量とから求められる一日の塩分排泄量から演算によって塩分摂取量を求めるものがある(例えば、特許文献1参照)。
このように、排泄された尿の塩分濃度から塩分排泄量を求めるためには観察期間に排泄される全ての尿の総量を知ることが必要となる。排泄される尿の総量は被験者の水分摂取量や体調や運動量などの生活習慣に依存する因子によって変化するものであるが、この例の場合は記載された内容で判断する限り、性別、年齢、体重、といったこれら生活習慣にそれ程依存しない因子から排泄される尿の総量を一律的に推定して代用している。従って、それらに基づいて得られる塩分摂取量も生活習慣の影響が盛り込みきれていない、誤差を含むものとなる。
それを防止するために、推定を行なう観察期間に排泄された全ての尿の量を知るには、観察期間に排泄される複数回の排尿量をその都度測定するか、収集して貯留しておく方法があるが、その場合は入院期間中のように排泄や貯蔵の管理が行なえる環境でなければ実施が困難である。。
また、観察期間に排泄された全ての尿を収集する代わりに、排尿のたびに排泄された尿の一定比率分だけを収集して全ての尿の量を推定して求めようとするものもある(例えば、特許文献2参照)。
しかし、この例の場合、収集量をコンパクト化できるため、貯蔵性は良好になるものの、尿の一部を分取する作業は一般的なトイレ行為としては異質のものであり、継続的な測定を促すことには難点があった。特に特定成分が塩分の場合は対象となる高血圧症の患者は高齢者が多く、そのような患者にとってその操作性は優れているとは言いがたいものである。
また、特定成分の排泄量から摂取量を推定する他の方法として、特定成分が塩分の場合、排泄された早朝一番尿に含まれる塩分量(以下、一番尿塩分量と呼ぶ)を利用して、前日の摂取塩分量を推定する方法もある(例えば、特許文献3参照)。
しかし、この場合も得られる摂取塩分量と実際に摂取された摂取塩分量との相関が低く、塩分摂取量推定値の信頼性は高くない。
即ち、起床後排泄される一番尿中は被験者の身体の生理的活動が安定しているため摂取された特定成分の尿への排泄される割合である体内排泄率も安定しているが、日中の前記体内排泄率は身体活動量等に日間の変動があるためその影響を受けてばらつくことが実験で確かめられている。
しかしながら、この公報記載の方法は摂取量を推定するための基礎となる一日の排泄量を一番尿塩分量から直接的に推定しているため、前述した日中の身体活動量等の日間の変動によるばらつきが考慮されていないことになる。その結果、得られる一日の排泄量はこのことに起因する誤差を含むことになる。
特開平10−213584号公報 特開2003−121434号公報 特開2002−267662号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、尿中に排泄される特定成分量を測定することによって食事等で摂取された特定成分の量を高精度に推定することを、簡便に且つ被験者の社会生活・家庭生活に弊害が生じないようにして可能とするものである。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、予め定められた就寝時間帯の前に定められた就寝前時間帯において最後に排尿した時刻から前記就寝時間帯の後に定められた起床時間帯において最初に排尿した時刻までの経過時間である就寝経過時間と、前記就寝経過時間の間に排泄された尿及び前記起床時間帯において最初に排泄された尿の尿量と、前記尿の特定成分濃度とを含む尿データを取得するデータ取得部と、取得された前記尿量と前記特定成分濃度と予め定められた規定時間とから、ヒトが前記規定時間に排泄する特定成分量である特定成分排泄当量を算出する特定成分排泄当量算出部と、算出された前記特定成分排泄当量からヒトが一日に摂取する一日特定成分摂取量を推定する特定成分摂取量演算部と、前記一日特定成分摂取量を含む測定結果を出力する出力部とを有することを特徴とする。
そのことにより、体が安静であることから日々の活動による体内代謝に対する撹乱要因の影響が発生しにくい就寝時間帯に排泄された特定成分量から特定成分排泄当量を求めさらに特定成分摂取量を求めているため、得られた特定成分排泄量は変動要因の影響が小さいものとなり、食事に伴って摂取された特定成分排泄量をより正確に把握出来る。また就寝時間帯の尿を測定対象としているため、一般家庭でもより多くの測定機会を得やすくなり、多くのデータを収集できるようになるため、より正確な健康管理が可能となる。
上記目的を達成するために請求項2記載の発明は、前記データ取得部が、排泄した尿の尿量と特定成分濃度とを測定する排泄物計測部と、就寝前の排尿時刻と起床後排尿時刻までの前記就寝経過時間を取得する時間計測部と、を有することを特徴とする。
そのことにより、特定成分の排泄量から該特定成分の摂取量をより正確に求める基本データを被験者の特別操作を必要とせずに取得する事を可能としている。
上記目的を達成するために請求項3記載の発明は、前記特定成分排泄当量算出部は、前記就寝時間帯に排泄した尿の尿量に特定成分濃度を乗じて算出される就寝時間帯特定成分排泄量と、前記起床時間帯の最初に排泄した尿の尿量に特定成分濃度を乗じて算出される起床後特定成分排泄量とを加算して加算特定成分排泄量を求め、さらに前記加算特定成分排泄量を前記就寝経過時間と前記規定時間との比に基づいて、前記特定成分排泄当量へ換算することを特徴とする。
そのことにより、前記特定成分摂取量演算部において、前記特定成分排泄当量から前記一日特定成分摂取量を求める各種推定式が容易となる。
上記目的を達成するために請求項4記載の発明は、前記特定成分摂取量演算部が、予め求められている特定成分排泄当量と一日特定成分摂取量との相関関係により、算出された前記特定成分排泄当量から前記一日特定成分摂取量を求める演算を行なうことを特徴とする。
そのことにより、得られる前記一日特定成分摂取量の精度が向上し、適切に正しい食事状況を把握することができる。
上記目的を達成するために請求項5記載の発明は、前記特定成分摂取量演算部は、予め求められている特定成分排泄当量と、ヒトが一日に排泄する特定成分量である一日特定成分排泄量との相関関係により、算出された前記特定成分排泄当量から一日特定成分排泄量を算出し、さらに、あらかじめ求められている一日特定成分排泄量とヒトが一日に摂取する特定成分量である一日特定成分摂取量との相関関係により、算出された前記一日特定成分排泄量から一日特定成分摂取量を求める演算を行なうことを特徴とする。
そのことにより、前記特定成分排泄量から前記特定成分摂取量の精度が向上する。
上記目的を達成するために請求項6記載の発明は、前記特定成分摂取量演算部は、予め求められている特定成分排泄当量を日移動平均した平均特定成分排泄当量と一日特定成分摂取量を日移動平均した平均一日特定成分摂取量との相関関係により、算出された前記平均特定成分排泄当量から平均一日特定成分摂取量を求める演算を行なうことを特徴とする。
そのことにより、前記一日特定成分摂取量の精度が向上し、適切に正しい食事状況を把握することができる。
上記目的を達成するために請求項7記載の発明は、前記特定成分摂取量演算部は、予め求められている平均特定成分排泄当量と一日特定成分排泄量を日移動平均した平均一日特定成分排泄量との相関関係により、平均特定成分排泄当量から平均一日特定成分排泄量を算出し、さらに、予め求められている平均一日特定成分排泄量と平均一日特定成分摂取量との相関関係により、算出された平均一日特定成分排泄量から一日に摂取する平均一日特定成分摂取量を求める演算、のいずれかの演算を行なうことを特徴とする。
そのことにより、前記一日特定成分摂取量の精度が向上し、適切に正しい食事状況を把握することができる。
上記目的を達成するために請求項8記載の発明は、前記特定成分摂取量演算部は、前記特定成分排泄当量または前記一日特定成分排泄量から算出された前記平均一日特定成分摂取量を、算出した日から1日ないし2日遡った日のものとして算出を行なうことを特徴とする。
そのことにより、前記一日特定成分摂取量の精度が向上し、適切に正しい食事状況を把握することができる。
上記目的を達成するために請求項9記載の発明は、前記出力部は、前記就寝時間帯特定成分排泄量、前記起床後特定成分排泄量、前記加算特定成分排泄量、前記特定成分排泄当量、前記一日特定成分摂取量、前記平均一日特定成分摂取量、前記平均特定成分排泄量、前記平均一日特定成分排泄量、の各項目のうちいずれか1つ以上の項目を出力する単純出力部、または、前記就寝時間帯特定成分排泄量、前記起床後特定成分排泄量、前記特定成分排泄当量、前記一日特定成分摂取量、前記平均一日特定成分摂取量、食生活の状況に関するアドバイス、の各項目のうちいずれか1つ以上の項目を経日出力表示する経過出力部、のいずれか1つ以上を有することを特徴とする。
そのことにより、前記単純出力部は計測場所での表示や外部への出力に対応し、また前記経過出力部はそのトレンド変化を計測者はモニターすることにより、正しい食事管理を実施できているかを容易に把握することができる。
上記目的を達成するために請求項10記載の発明は、前記単純出力部は、前記特定成分としてナトリウムの前記一日特定成分摂取量または前記平均一日特定成分摂取量を求め、前記ナトリウムは塩化ナトリウムに換算した塩化ナトリウム摂取量に換算して開示することを特徴とする。
そのことにより、高血圧症の指標として一般的に使われている塩化ナトリウムの摂取量として知ることができるため、被験者自身が測定結果を改善指標とすることが可能となる。
上記目的を達成するために請求項11記載の発明は、前記特定成分は、ナトリウムおよびカリウムおよびカルシウムのいずれか1つ以上を出力することを特徴とする。
そのことにより、高血圧症の悪化と改善の代替指標であるナトリウムとカリウム、および特に閉経後の女性で問題視されることの多い骨粗しょう症の在宅管理が可能となる。
上記目的を達成するために請求項12記載の発明は、予め定められた就寝時間帯の前に定められた就寝前時間帯において最後に排尿した時刻から前記就寝時間帯の後に定められた起床時間帯において最初に排尿した時刻までの経過時間である就寝経過時間と、前記就寝経過時間の間に排泄された尿及び前記起床時間帯において最初に排泄された尿の尿量と導電率を含む尿データを取得するデータ取得部と、取得された前記尿量と前記導電率と予め設定されている規定時間とから、ヒトが前記規定時間に排泄する尿量と導電率を乗じた値である導電排泄当量を算出する導電排泄当量算出部と、予め求められている前記導電排泄当量とヒトが一日に摂取する特定成分量である一日特定成分摂取量との相関関係より、前記導電排泄当量からヒトが一日に摂取する一日特定成分摂取量を推定する特定成分摂取量演算部と、測定結果を出力する出力部と、を有することを特徴とする。
そのことにより、尿の特定成分量を推定するために、高価な成分濃度センサーをの代わりに構造が簡単で安価な通常電極を使用して得られる尿の導電率を用いているため、装置が安価でメンテナンスも容易となるため、特に在宅の健康管理用として最適である。
上記目的を達成するために請求項13記載の発明は、予め定められた就寝時間帯の前に定められた就寝前時間帯において最後に排尿した時刻から前記就寝時間帯の後に定められた起床時間帯において最初に排尿した時刻までの経過時間である就寝経過時間と、前記就寝経過時間の間に排泄された尿及び前記起床時間帯において最初に排泄された尿の尿量と、前記尿の特定成分濃度、予め設定されている規定時間とから、ヒトが前記規定時間に排泄する特定成分量である特定成分排泄当量を算出し、さらに、予め求められている特定成分排泄当量とヒトが一日に摂取する特定成分量である一日特定成分摂取量との相関関係より、算出された前記特定成分排泄当量から前記一日特定成分摂取量を推定することを特徴とする。

そのことにより、昼間は職場に行くような被験者であっても確実に在宅しているタイミングを利用して採尿を実施できる。すなわち、通常の生活習慣を変えることなく、生活習慣管理に有益な情報を得ることを可能とした。睡眠時間中は体が安静状態であることから被験者の日々の活動による撹乱要因の影響が発生しにくいため、得られた特定成分排泄量は変動要因の影響が小さくなる。その結果、特定成分の摂取量の測定結果は実際に被験者が食事に伴って摂取した摂取量との相関関係が高いものとなる。。
本発明によれば、日々の生活の中で排尿された尿中の特定成分を測定することによって、生活習慣病の予防や管理に必要な生活習慣改善情報を得ることができるという効果がある。
本発明の実施の形態に関し、以下に図を用いて詳説する。
図1は、本発明の成分摂取量測定装置の第1実施形態(実施例1)における構成とデータの処理の流れを示す図である。本実施例は尿データの取得を装置自身が測定を行って取得するのではなく、外部からの入力によって取得する例である。
構成はデータ取得部、特定成分排泄当量算出部、特定成分摂取量演算部、出力部の4部から構成される。データ取得部は排尿データ取得部と観測時間取得部の2部からなり、観測時間取得部は排尿中の特定成分の排泄量測定の対象とする時間帯として別途設定される就寝時間帯の開始時刻前に行なわれた排尿のうち最後に排尿された時刻から就寝時間帯終了時刻後に行なわれた最初の排尿の時刻までの経過時間である就寝経過時間twを取得する。
排尿データ取得部は就寝時間帯終了時刻後に行なわれた最初の排尿を含む就寝経過時間twの間に行なわれた全ての排尿の総量である全排尿量Vtと、前記の全ての排尿の平均濃度である特定成分濃度Ctを取得する。
これらの尿データの取得例として被験者等の人手で入力する場合は、全排尿量Vtは尿を全量目盛り付きカップで受尿しその量を目視計測し、また特定成分濃度Ctは対象とする特定成分濃度が計測できるイオン選択膜を有した電極により計測したものを各々入力して取得する。就寝時間帯に就寝時間帯尿がある場合は排尿の都度入力したものを累積して取得する。
ここで就寝時間帯の排尿である就寝時間帯尿がある場合は、一時カップ等に保管しておき起床後に測定してもよいし、起床後他の排尿と混合して、計測してもよい。
なお、この就寝時間帯尿には、就寝後に一時起床して行なった排尿や、就寝したままの排尿、具体的には紙おむつ者の排尿の場合などを含む。
また、これらの尿データの入力は手動で行うことに限らず、尿量や尿中の特定成分の濃度を測定する測定機からの測定結果出力を人手介さずに直接入力したり、インターネット経由して、遠隔地より入力するようにしてもよい。
特定成分排泄当量算出部では、データ取得部で得た、就寝時間帯の全排尿量Vt、就寝時間帯の特定成分濃度Ct、前記就寝経過時間twの3情報から、予め設定されている規定時間tsとの比に基づいて規定時間当量へ換算した特定成分排泄当量Qsを算出する。規定時間tsはヒトの平均的な就寝時間範囲で、6〜10時間が適当で、好ましくは8時間である。
特定成分摂取量演算部では、特定成分排泄当量算出部で算出された特定成分排泄当量Qs
から、一日特定成分摂取量Qinを算出する。あらかじめ、特定成分排泄当量Qsと一日特定成分摂取量Qinとの相関式を把握しておくことで算出される。
出力部は、特定成分摂取量演算部で算出された一日特定成分摂取量Qinが表示される。その際、全排尿量Vt、特定成分濃度Ct及び特定成分排泄当量Qsを表示してもよい。また、計測者に健康管理をより促すため、前記各種項目を経日的にトレンド表示してもよい。
図2は、本発明の成分摂取量測定装置の第2実施形態(実施例2)における構成とデータ処理を示す図である。基本構成はデータ取得部、特定成分排泄当量算出部、特定成分摂取量演算部、出力部の4部から構成される。なおここでは以下説明の便宜のため、前記特定成分摂取量演算部のうち後述する特定成分摂取量演算部はその構成に関して複数の例を比較して併記した形としている。
データ取得部は時間計測部と排泄量計測部からなる。時間計測部は計測の事前準備として、年月日と時刻設定をした後、被験者の生活リズムに合わせて就寝時間帯の設定を行なう。このとき、本実施例では就寝時間帯の前後に所定の時間の時間帯を各々就寝前時間帯と起床時間帯として合わせて設定を行っている。
図3に設定された時間帯の例を示す。就寝前時間帯が午後9時から午前0時、就寝時間帯が午前0時から午前4時、起床時間帯が午前4時から午前9時、日中時間帯が午前9時から午後9時までである。残る時間帯の午前9時から午後9時まではここでは日中時間帯としている。なお、本入力は1人の場合を記載しているが、複数人使用の場合には、各被験者別に、就寝前時間帯設定と就寝時間帯設定及び起床時間帯の設定を行う。
就寝時間帯は本発明の測定対象とする尿の蓄尿を行なう時間帯を選定するためのものであり、被験者の普段の生活リズムで身体を安静状態にしている確率の高い時間帯を選定する。通常は、就寝する時間帯から最低でも4時間以上の長さの時間帯を設定する。
ここで、就寝前時間帯と起床時間帯は本発明を適用するために必要な尿データの一つである後述の就寝経過時間twを本装置が自動的に算出するために設けられた時間帯である。即ち、就寝前時間帯においては被験者の排尿を検知すると自動的にその時刻を記憶し、その後排尿が行なわれるたびに記憶した時刻を更新することによって、この時間帯での複数回の排尿のうち最も就寝時間帯に近い時刻に行なわれた排尿の時刻を取得する。また起床時間帯では最初に排尿された時刻を取得する。このように就寝時間帯の直前及び直後の時刻を取得することによって、就寝経過時間twを算出する。
なお、この就寝前時間帯と起床時間帯以外の時間帯、即ち本実施例での日中時間帯に行なわれた排尿はたとえそれが就寝時間帯の直前及び直後の排尿であっても本発明の適用対象外の排尿として無視する。従って、その場合は、当該日の尿データは取得されずデータ欠落日として以後のデータ処理では取り扱われる。
以下にその具体的な例を用いて説明する。
取得された排尿時刻は、就寝前時間帯、就寝時間帯及び起床時間帯と日中時間帯のいずれかに記録される。図3の時間帯とした場合、排尿時刻が午後11時で排尿量と特定成分濃度が取得された場合には、就寝前時間帯のデータとして記憶される。また、排尿時刻が午前3時で排尿量と特定成分濃度が取得された場合には、就寝時間帯の1つのデータとして記憶される。また、排尿時刻が午前6時に排尿量と特定成分濃度が取得された場合には、起床時間帯のデータとして記憶される。
排泄物計測部におけるは、まずは個人別スイッチやRFIDタグによる無線認識及びカード認証等によって、被験者の個人認識をする。次に被験者の排尿時刻と排尿量及び特定成分濃度を取得する。
排泄物計測部では、図3の時間帯に従い排尿時刻によって就寝時間帯か起床時間帯かに分類され各々排泄された尿の尿データが計測される。就寝時間帯の排尿回数がn回ある場合は、i回目の就寝時間帯排尿量Viとi回目の就寝時間帯特定成分濃度Ciを乗じたi回目の特定成分排泄量Qiのn回分までを合計したものを就寝時間帯特定成分排泄量Qnとする。起床時間帯では、起床後最初に排尿された尿の起床後特定成分排出量Qwは起床後排尿時の尿量Vwと起床後排尿時の特定成分濃度Cwを乗じて算出される。
特定成分排泄当量算出部は、算出された就寝時間帯特定成分排泄量Qnと起床後特定成分排泄量Qwをそれぞれ合算して特定成分排泄量Qtを算出する。特定成分排泄量Qtは起床後最初に排尿された尿までを含む就寝経過時間twで排泄された全尿に含まれる特定成分寮ということになる。算出された特定成分排泄量Qtは、データ取得部で算出した就寝経過時間twと予め設定されている規定時間tsとの比に基づいて規定時間当量へ換算した特定成分排泄当量Qsを算出する。規定時間tsはヒトの平均的な就寝時間範囲で、6〜10時間が適当で、好ましくは8時間である。
特定成分摂取量演算部は図2に演算A〜演算Dの4種類を示す。演算Aでは特定成分排泄当量Qsから一日特定成分摂取量量Qinを算出する。算出は予め求めておいた特定成分排泄当量Qsと一日特定成分摂取量Qinとの相関関係により、算出される。
また、演算Bでは、特定成分排泄当量Qsと一日に特定成分を排泄する一日特定成分排泄量Qoutとの相関関係により、一日に排泄する一日特定成分排泄量Qoutを算出し、一日特定成分排泄量Qoutと一日に特定成分を摂取する一日特定成分摂取量Qinとの相関関係により、一日特定成分摂取量Qinを算出する。
また、演算Cでは、特定成分排泄当量Qsを日移動平均した平均した平均特定成分排泄当量Qsと、一日特定成分摂取量を日移動平均した平均一日特定成分摂取量Qinとの相関関係から、平均特定成分排泄当量Qsから一日に特定成分を摂取する平均一日特定成分摂取量Qinを直接算出する。
また、演算Dでは、平均特定成分排泄当量Qsと一日特定成分排泄量Qoutを日移動平均した平均一日特定成分排泄量Qoutとの相関関係と、平均一日特定成分排泄量Qoutと一日特定成分摂取量Qinを日移動平均した平均一日特定成分摂取量Qinとの相関関係により、平均特定成分排泄当量Qsから平均一日特定成分排泄量Qoutを算出し、平均一日特定成分排泄量Qoutから一日に摂取する平均一日特定成分摂取量Qinを算出する。
以下に、数式で記述する。起床後特定成分排泄量Qwは、起床後尿量Vwと起床後排尿した時の特定成分濃度Cwとすると、「数式1」で表される。
Figure 0004711226
また、就寝時間帯に排尿回数がn回ある場合のi回目就寝時間帯の特定成分排出量Qiは、i回目の就寝時間帯排尿量Viとi回目の就寝時間帯特定成分濃度Ciとすると、「数式2」で表される。
Figure 0004711226
加算特定成分排泄量Qtは、起床後特定成分排泄量Qwと就寝時間帯に排尿回数がn回ある場合のi回目の就寝時間帯特定成分排出量Qiとすると、「数式3」で表される。
Figure 0004711226
加算特定成分排泄量Qtは、就寝経過時間twと予め設定されている規定時間tsとの比に基づいて規定時間当量へ換算した特定成分排泄当量Qsを算出する。規定時間tsはヒトの平均的な就寝時間範囲で、6〜10時間が適当で、好ましくは8時間である。特定成分排泄当量Qsは加算特定成分排泄量Qtと就寝前の放尿時刻から起床後尿の放尿時刻までの就寝経過時間tw、基準時間tsとすると「数式4」で表される。
Figure 0004711226
特定成分排泄当量Qsは、一日特定成分摂取量Qinに所定の相関式で算出される。例えば、一日特定成分摂取量Qinは以下の「数式5」で表すことができる。
Figure 0004711226
但し、A、Bは、1≦A≦5、0≦B≦6の定数である。また、数式5の相関式は、対数や高次関数で表すことも可能である。
出力部は特定成分摂取量演算部で得られた一日特定成分摂取量Qinを表示する。その表示形態は、その回の測定結果だけを表示したり、過去に遡った測定分もあわせて表示したり、さらにはグラフ化して表示するなど通常行なわれる種々の形態をとることが可能である。また、演算に用いられる基礎データである特定成分排泄量Qwや加算特定成分排泄量Qtなどや被験者の種々の個人情報を併せて表示してもよい。
以上例えば、就寝時刻11時、起床時刻6時、起床後排尿した時の尿量Vwが300mL、起床後排尿した時の特定成分として塩分濃度Cwが5,000mg/L、規定時間tsが8時間、就寝時間帯の排尿回数が1回で、1回目就寝時間帯の尿量V1が200mL、1回目就寝時間帯の特定成分として塩分濃度C1が4,000mg/Lとする。就寝経過時間twは就寝時刻と起床時刻の差であるから7時間である。以上の条件から、加算特定成分排泄量Qt(塩分)は数式1から3を用いて、「数式6」で表される。
Figure 0004711226
次に、特定成分排泄当量Qs(塩分)は「数式7」を用いて算出される。
Figure 0004711226
一日特定成分摂取量Qin(塩分)は「数式5」を用いて算出される。ここで、定数A、Bはそれぞれ3.6、2.0とすると、一日特定成分摂取量Qin(塩分)は「数式8」で算出することができる
Figure 0004711226
ヒトの体は摂取に応じてそのまますぐに排泄への影響とはならず、徐々に対応していく特性があり、日単位の平均化処理でより精度が高まる。
図4に日移動平均処理について3日間の場合について説明する。ある日の特定成分排泄当量Qsを0日とし、それより遡った2日間を加えた3日間の平均をしたものが、平均特定成分排泄当量Qsである。同様に、0日の特定成分排泄当量Qsに相当する一日特定成分摂取量Qinと、それより遡った2日間を加えた3日間の平均をしたものが、0日の平均一日特定成分摂取量Qinである。0日の平均特定成分排泄当量Qsと平均一日特定成分摂取量Qinとの相関関係により、平均一日特定成分摂取量Qinが算出される。
更に、別の一日特定成分摂取量Qin算出方法として、一日特定成分摂取量Qinが1から2日後の特定成分排泄当量Qsから算出する方法がある。摂取と排泄の間には時間的なズレが生じているのは明らかで、そのズレを考慮すれば一日特定成分摂取量Qinは更に高精度となる。更に、ヒトの体は摂取に応じてそのまますぐに排泄への影響とはならず、徐々に対応していく特性から日移動平均と摂取と排泄の間の時間的なズレを組合せした場合が特に好ましい。従って、平均一日特定成分摂取量Qinが1から2日後の平均一日特定成分排泄量Qsから算出されるのが特に好ましい。
出力部は単純出力部と経過出力部からなる。単純出力部は特定成分摂取量演算部で算出された一日特定成分摂取量Qinや平均一日特定成分摂取量Qinを表示する。また、基礎データである起床後特定成分排泄量Qwや加算特定成分排泄量Qtなど演算で得られる結果を表示してもよい。また、経過出力部は一日特定成分摂取量Qinや平均一日特定成分摂取量Qinの経日変化表示を1週間から3ヶ月程度、またはそれ以上の期間やその状況について食生活のアドバイスを液晶画面等により表示する。一日特定成分摂取量量Qinや平均一日特定成分摂取量Qinの経日的な変化傾向を確認することで、例えば塩分の場合には上昇傾向があるときは食生活が改善していないことを表示し、下降傾向があるときには食生活が改善していることを開示する。
また他の食生活改善方法として、特定成分として、ナトリウムとカリウムとカルシウムがある。いずれも、健康日本21の摂取量目標値に掲げられている重要成分である。特にナトリウムとカリウムは生活習慣病と言われている高血圧症と密接な関係がある。ここで、ナトリウムは塩化ナトリウムに換算したいわゆる塩分として表記されることが多く、摂取表記として好ましい。
現在、平均的な日本人の塩分とカリウムの摂取量は、各々13.5g、2.5gとされており、健康日本21の摂取量目標値は塩分が10g未満、カリウムが3.5g以上であることから、現状は両特定成分とも改善が必要である。例えば摂取量が塩分15gでカリウム5gの場合には「摂取塩分量が過大」と表示したり、カリウムが1gであれば「摂取野菜・果物類の不足」などの指標を合わせて提示することで、食生活改善の必要性の有無を簡便に判断することができる。
図5から図8を用いて、実測データによる特定成分が塩分の場合における一日特定成分摂取量Qin(塩分)と特定成分排泄量Qs(塩分)の相関を、特定成分排泄量Qs(塩分)の処理内容別に述べる。図5に規定時間tsを処理しない場合の未特定成分排泄当量Qs'(塩分)と一日特定成分摂取量Qin(塩分)の相関結果を示す。相関係数は0.5と統計上の相関性がない結果である。次に図6には、図5の結果から規定時間tsを処理した場合の特定成分排泄当量Qs(塩分)と一日特定成分摂取量Qin(塩分)の相関結果を示す。相関係数は0.6と統計上の相関が得られた結果であり、このままでも一日特定成分摂取量Qin(塩分)の算出は可能である。図7は図6の規定時間tsを処理した場合の特定成分排泄当量Qs(塩分)と一日特定成分摂取量Qin(塩分)の結果を、3日移動平均処理した場合である。相関係数は0.7と更に相関性が高まった結果である。図8は、図7の平均一日特定成分摂取量Qin(塩分)と平均特定成分排泄当量Qs(塩分)との結果を、翌日の平均特定成分排泄当量Qs(塩分)に換えた場合の相関結果で、相関係数は0.8と本発明では最も高まった例である。
図9は別の実測データを用いて、尿塩分における一日特定成分摂取量Qin(塩分)と特定成分排泄当量Qs(塩分)について、日移動平均日数を1から5日まで行った相関係数算出例である。なお、移動平均日数の1日は移動平均していないことを表している。横軸は摂取日を0日と基準とした時からの排泄経過日数を言い、例えば+1日は0日目の摂取量と1日後の排泄量との相関である。横軸の+1日を頂点とし、また移動平均日数と伴に相関係数の向上が明らかである。別の特定成分であるカリウムについての一日カリウム摂取量Qinと換算カリウム排泄量Qsについては、日移動平均日数は同じ傾向であるが、排泄経過日数は+2日後と相関性が高い結果が得られている。
図10は従来技術の場合として、実測データによる規定時間tsを処理しない場合の未特定成分排泄当量Qs'(塩分)による一日特定成分摂取量Qin(塩分)の推定値と実測値の経日変化比較を示す。一日特定成分摂取量Qinは図5の規定時間tsを処理しない場合の未特定成分排泄当量Qs'(塩分)と一日特定成分摂取量Qin(塩分)の相関より、以下の「数式9」により算出した。図10から明らかなように、一日特定成分摂取量Qin(塩分)は推定値と実測値との間に、大きなズレとなっており、実際の摂取状況を反映しているとは言えない。
Figure 0004711226
図11は、本発明の実施例として、実測データによる平均特定成分排泄当量Qs(塩分)による平均一日特定成分摂取量Qin(塩分)の推定値と実測値の経日変化比較を示す。尚、排泄日は摂取日から+1日後の場合である。平均一日特定成分摂取量Qinは図8の平均特定成分排泄当量Qs(塩分)と平均一日特定成分摂取量Qin(塩分)の相関より、以下の「数式10」により算出した。
Figure 0004711226
図11から明らかなように、平均一日特定成分摂取量Qin(塩分)は推定値と実測値との間は良く追従しており、実際の摂取状況を反映していると言える。
図12は、本発明の成分摂取量測定装置の第3実施形態(実施例3)における構成と尿データの処理の流れを示す図である。本実施例では排泄された尿の特定成分濃度の代わりに尿の導電率と尿に含まれる特定成分の量との相関関係を利用して尿中の特定成分の排泄量を求めるものである。従って、尿成分センサーとして尿の導電率を測定するタイプのセンサーを使用している。その他の基本構成は実施例1とほぼ同じであるため、異なる点のみ説明する。
データ取得部の排泄物計測部は特定成分濃度Cwの替わりに導電率κwを取得する。ここで導電率と尿量を乗じた値を導電排泄量Ktとする。導電排泄当量算出部は、就寝経過時間twと予め設定されている規定時間tsとの比に基づいて特定成分排泄量を規定時間当量へ換算するが、実施例1の特定成分排泄量の替わりに導電排泄量Ktを規定時間当量に換算した導電排泄当量Ksを算出する。特定成分摂取量演算部は導電排泄当量Ksから一日特定成分摂取量Qinを算出する。算出は予め求めておいた導電排泄当量Ksと一日特定成分摂取量Qinとの相関関係により、一日特定成分摂取量Qinが算出する。
図13は本発明の3日移動平均処理した場合の平均導電排泄当量Ksと+1日ずらした3日移動平均処理した場合の平均1日特定成分摂取量Qinとして塩分の相関図である。平均導電排泄当量Ksが摂取塩分量と相関係数0.7の高い相関性を得、摂取塩分量の推定可能性を示している。
図14は、本発明の成分摂取量測定装置の第4実施形態(実施例4)を示す。大便器ユニット1は、洋風大便器11、便座21と便ふた22を回動自在に係止した便座装置本体2、尿量測定部4と装置全体の動作を制御する制御部5と、排泄された尿中に含まれる特定成分の定性・定量測定を行なう尿成分測定部9とを内蔵する機構ユニットキャビネット3、および、前記洋風大便器11の上面であるリム面14に取り付けられる採尿装置6によって構成されている。洋風大便器11の内側には、被験者の排泄物を受ける溜水13を貯えるボール面12が構成されている。採尿装置6の上面には、便座21が当接している。溜水13はトラップ部15を介して図示しない下水配管と連通している。ボール面12の底部には、トラップ部15に吐水方向を向けているゼット吐水ノズル7が構成されている。ゼット吐水ノズル7からの吐水は、トラップ部15において負圧を発生させ、その負圧によって生じたサイホン現象によって、溜水13を被験者の排泄物と共に下水配管に送出するようになっている。
またリム面14に配置された採尿装置6は、被験者の尿を採取する採尿器61、ボール面12内部を回動させる採尿アーム62、および、駆動動作を行う採尿ユニット60で構成されている。採尿装置6の内部には、特定成分の定性・定量測定を行なう尿成分測定部9に採尿した尿を送出したり、測定に伴って排出される廃液を溜水13に戻すための配管部材や、採尿アーム62を動作させる機構部の制御配線が内蔵されている。
尿成分測定部9は、バイオセンサーや電気化学センサーや物理量計測センサーをはじめとする各種生体情報センシング手段が組み込まれても良いし、他の大型臨床検査装置で測定すべく検体を採取して容器に所定量だけ備蓄するような方法であっても良い。なお採尿装置6の外郭は、排泄物や水との接触を配慮して、抗菌性のある材質を選定したり、撥水性のある処理を実施しておけば清掃性がより向上する。本例において尿成分測定部9は機構ユニットキャビネット3に内蔵されている例を示したが、項目の一部は採尿器61中で実施しても良く、尿中に含まれる電解質濃度のような項目は直接に接尿する部材である採尿装置6中に配置したセンシング手段で測定すると、高精度な測定が期待できる。
壁には遠隔操作装置50が設けられている。被験者の局部を衛生洗浄に関する機能は衛生洗浄装置リモコン51、および、被験者の尿成分測定に関する機能は尿成分測定部リモコン52で各々操作される。尿成分測定結果はプリンター53によって出力される。
測定結果は、被験者が個人的な生体情報として管理するだけでなく、医療スタッフが医療行為に使用することもできる。また、測定結果の出力先は、紙面だけでなく、情報伝送のための無線や有線の通信回線であったり、RFIDタグやIDカードや磁気カードや半導体メモリーなどの携帯性を持った外部記憶媒体であったり、装置内部で情報を記憶する半導体メモリーやハードディスクなどの内部記憶媒体であってもよい。
採尿ユニット60は、先端に被験者の尿を受ける採尿器61が構成され、ボール面12の内部を回動する採尿アーム62によって、被験者の尿を空中で採取するようになっている。採尿器61の内部には、所定の特定成分濃度を測定するためのセンシング手段が配置され、尿検知の所定時間後に採尿アーム62が回動し、尿かかりのない安定条件下で採尿器61内のセンシング手段により計測される。特定成分が電解質の場合はセンシング方法として、導電率を測定して換算する方式やイオンセンサー方式など、通常用いられている各種センシング方式が採用可能である。
本発明は、特定成分排泄量から摂取状況を算出するアルゴリズムで、家庭でかつ測定しやすい起床時尿を利用しているため、昼間働いているヒトにまで利用可能である。中高年以上での生活習慣病や食事量過多による肥満等の病気予防に向けた在宅予防機器に関する特許である。
本発明の成分摂取量測定装置の第1実施形態(実施例1)における構成を示すフロー図である。 本発明の成分摂取量測定装置の第2実施形態(実施例2)における構成を示すフロー図である。 本発明の時間帯の例を示した図である。 本発明の日移動平均処理を説明する概要図である。 本発明の規定時間tsを処理しない場合の加算特定成分排泄量Qt(塩分)と一日特定成分摂取量Qin(塩分)の相関図である。 本発明の規定時間tsを処理した場合の特定成分排泄当量Qs(塩分)と一日特定成分摂取量Qin(塩分)の相関図である 図6を3日移動平均処理した場合の平均特定成分排泄当量Qs(塩分)と平均一日特定成分摂取量Qin(塩分)の相関図である。 図7の平均一日特定成分摂取量Qin(塩分)と平均特定成分排泄当量Qs(塩分)との結果を、翌日の平均特定成分排泄当量Qs(塩分)に換えた場合の相関図である。 本発明の一日特定成分摂取量Qin(塩分)と特定成分排泄当量Qs(塩分)について、移動平均日数を1から5日までと、一日特定成分摂取量Qin(塩分)を0日としたときの特定成分排泄当量Qs(塩分)をー3日から+4日まで変化させた時の相関係数算出図である。 本発明の規定時間tsを処理しない場合の加算特定成分排泄量Qt(塩分)から一日特定成分摂取量Qin(塩分)の推定値と実測値の比較図である。 本発明の翌日の平均特定成分排泄当量Qs(塩分)から平均一日特定成分摂取量Qin(塩分)の推定値と実測値の比較図である。 本発明の成分摂取量測定装置の第3実施形態(実施例3)における構成を示すフロー図である。 本発明の3日移動平均処理した場合の平均導電排泄当量Ksと+1日ずらした3日移動平均処理した場合の平均1日特定成分摂取量Qinとして塩分の相関図である。 本発明の成分摂取量測定装置を大便器に組み込んだ第4実施形態(実施例4)における外観斜視図である。
符号の説明
1 大便器ユニット
2 便座装置本体
3 機構ユニットキャビネット
4 尿量測定部
5 制御部
6 採尿装置
7 ゼットノズル
8 リム吐水ノズル
9 尿成分測定部
10 水路切替手段
11 洋風大便器
12 ボール面
13 溜水
14 リム面
15 トラップ部
16 排水ソケット
17 排水アダプタ
18 スタータータンク
19 洗浄タンク
21 便座
22 便ふた
50 遠隔操作装置
51 衛生洗浄装置リモコン
52 尿成分測定部リモコン
53 プリンター
60 採尿ユニット
61 採尿器
62 採尿アーム
Ci 就寝時間帯に排尿回数がn回ある場合のi回目に排尿された尿の特定成分濃度
Cw 起床時間帯の最初に排尿された尿の特定成分濃度
Ct 起床後最初の排尿を含む就寝経過時間中の特定成分濃度
n 就寝時間帯の排尿回数
Qi 就寝時間帯の排尿回数がn回ある場合のi回目に排尿された尿の特定成分排泄量
Qn 就寝時間帯特定成分排泄量
Qin 一日特定成分摂取量
Qin 平均一日特定成分摂取量
Qout 一日特定成分排泄量
Qout 平均一日特定成分排泄量
Qs 特定成分排泄当量
Qs 平均特定成分排泄当量
Qt 特定成分排泄量
Qw 起床時間帯特定成分排泄量
tw 就寝経過時間
ts 規定時間
Vi 就寝時間帯に排尿回数がn回ある場合のi回目に排尿された尿の尿量
Vw 起床時間帯の最初に排尿された尿の尿量
Vt 起床後最初の排尿を含む就寝経過時間中の全排尿量
κw 起床時間帯の最初に排尿された尿の導電率
Ks 導電排泄当量
Ks 平均導電排泄当量
Kt 導電排泄量

Claims (13)

  1. 予め定められた就寝時間帯の前に定められた就寝前時間帯において最後に排尿した時刻から前記就寝時間帯の後に定められた起床時間帯において最初に排尿した時刻までの経過時間である就寝経過時間と、前記就寝経過時間の間に排泄された尿及び前記起床時間帯において最初に排泄された尿の尿量と、前記尿の特定成分濃度とを含む尿データを取得するデータ取得部と、
    取得された前記尿量と前記特定成分濃度と予め定められた規定時間とから、ヒトが前記規定時間に排泄する特定成分量である特定成分排泄当量を算出する特定成分排泄当量算出部と、
    算出された前記特定成分排泄当量からヒトが一日に摂取する一日特定成分摂取量を推定する特定成分摂取量演算部と、前記一日特定成分摂取量を含む測定結果を出力する出力部と、
    を有することを特徴とする成分摂取量測定装置。
  2. 前記データ取得部が、排泄した尿の尿量と特定成分濃度とを測定する排泄物計測部と、就寝前の排尿時刻と起床後排尿時刻までの前記就寝経過時間を取得する時間計測部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の成分摂取量測定装置。
  3. 前記特定成分排泄当量算出部は、前記就寝時間帯に排泄した尿の尿量に特定成分濃度を乗じて算出される就寝時間帯特定成分排泄量と、前記起床時間帯の最初に排泄した尿の尿量に特定成分濃度を乗じて算出される起床後特定成分排泄量とを加算して加算特定成分排泄量を求め、
    さらに前記加算特定成分排泄量を前記就寝経過時間と前記規定時間との比に基づいて、前記特定成分排泄当量へ換算することを特徴とする請求項1または2に記載の成分摂取量測定装置。
  4. 前記特定成分摂取量演算部が、予め求められている特定成分排泄当量と一日特定成分摂取量との相関関係により、算出された前記特定成分排泄当量から前記一日特定成分摂取量を求める演算を行なうことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の成分摂取量測定装置。
  5. 前記特定成分摂取量演算部は、予め求められている特定成分排泄当量と、ヒトが一日に排泄する特定成分量である一日特定成分排泄量との相関関係により、算出された前記特定成分排泄当量から一日特定成分排泄量を算出し、
    さらに、あらかじめ求められている一日特定成分排泄量とヒトが一日に摂取する特定成分量である一日特定成分摂取量との相関関係により、算出された前記一日特定成分排泄量から一日特定成分摂取量を求める演算を行なうことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の成分摂取量測定装置。
  6. 前記特定成分摂取量演算部は、予め求められている特定成分排泄当量を日移動平均した平均特定成分排泄当量と一日特定成分摂取量を日移動平均した平均一日特定成分摂取量との相関関係により、算出された前記平均特定成分排泄当量から平均一日特定成分摂取量を求める演算を行なうことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の成分摂取量測定装置。
  7. 前記特定成分摂取量演算部は、予め求められている平均特定成分排泄当量と一日特定成分排泄量を日移動平均した平均一日特定成分排泄量との相関関係により、平均特定成分排泄当量から平均一日特定成分排泄量を算出し、
    さらに、予め求められている平均一日特定成分排泄量と平均一日特定成分摂取量との相関関係により、算出された平均一日特定成分排泄量から一日に摂取する平均一日特定成分摂取量を求める演算、のいずれかの演算を行なうことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の成分摂取量測定装置。
  8. 前記特定成分摂取量演算部は、前記特定成分排泄当量または前記一日特定成分排泄量から算出された前記平均一日特定成分摂取量を、算出した日から1日ないし2日遡った日のものとして算出を行なうことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の成分摂取量測定装置。
  9. 前記出力部は、前記就寝時間帯特定成分排泄量、前記起床後特定成分排泄量、前記加算特定成分排泄量、前記特定成分排泄当量、前記一日特定成分摂取量、前記平均一日特定成分摂取量、前記平均特定成分排泄量、前記平均一日特定成分排泄量、の各項目のうちいずれか1つ以上の項目を出力する単純出力部、
    または、前記就寝時間帯特定成分排泄量、前記起床後特定成分排泄量、前記特定成分排泄当量、前記一日特定成分摂取量、前記平均一日特定成分摂取量、食生活の状況に関するアドバイス、の各項目のうちいずれか1つ以上の項目を経日出力表示する経過出力部、
    のいずれか1つ以上を有することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の成分摂取量測定装置。
  10. 前記単純出力部は、前記特定成分としてナトリウムの前記一日特定成分摂取量または前記平均一日特定成分摂取量を求め、前記ナトリウムは塩化ナトリウムに換算した塩化ナトリウム摂取量に換算して開示することを特徴とする請求項9に記載の成分摂取量測定装置。
  11. 前記特定成分は、ナトリウムおよびカリウムおよびカルシウムのいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の成分摂取量測定装置。
  12. 予め定められた就寝時間帯の前に定められた就寝前時間帯において最後に排尿した時刻から前記就寝時間帯の後に定められた起床時間帯において最初に排尿した時刻までの経過時間である就寝経過時間と、前記就寝経過時間の間に排泄された尿及び前記起床時間帯において最初に排泄された尿の尿量と導電率を含む尿データを取得するデータ取得部と、
    取得された前記尿量と前記導電率と予め設定されている規定時間とから、ヒトが前記規定時間に排泄する尿量と導電率を乗じた値である導電排泄当量を算出する導電排泄当量算出部と、
    予め求められている前記導電排泄当量とヒトが一日に摂取する特定成分量である一日特定成分摂取量との相関関係より、前記導電排泄当量からヒトが一日に摂取する一日特定成分摂取量を推定する特定成分摂取量演算部と、
    測定結果を出力する出力部と、
    を有することを特徴とする成分摂取量測定装置。
  13. 予め定められた就寝時間帯の前に定められた就寝前時間帯において最後に排尿した時刻から前記就寝時間帯の後に定められた起床時間帯において最初に排尿した時刻までの経過時間である就寝経過時間と、前記就寝経過時間の間に排泄された尿及び前記起床時間帯において最初に排泄された尿の尿量と、前記尿の特定成分濃度と、予め設定されている規定時間とから、ヒトが前記規定時間に排泄する特定成分量である特定成分排泄当量を算出し、
    さらに、予め求められている特定成分排泄当量とヒトが一日に摂取する特定成分量である一日特定成分摂取量との相関関係より、算出された前記特定成分排泄当量から前記一日特定成分摂取量を推定することを特徴とする成分摂取量測定方法。
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