JP4711030B2 - 歯科用チェアユニットの排水処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科用チェアユニットの排水処理装置に係り、特に排水管の終端吐出口からの排水を、電解による酸性水を用いて殺菌処理し外部に放出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、歯科用チェアユニットの排水処理は、歯科治療開始前又は終了後に殺菌水を水回路に導入し、全水回路の排水管内を清浄にする手段が提案されているが、治療中においては患者に対し殺菌水を使用することは規制されており、この間随時流される排水には患者の有害な病原菌等が混入しているおそれがあった。
また、排水を外部の汚水処理場まで導き、そこで処理してから放出する手段も提案されているが実用上問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】
上記のように、歯科の治療に際しては、患者の口腔内の唾液、血液、膿、痰、歯垢等の汚染源に含まれた有害な病原菌が、各種の排水内に混入されるおそれがあるが、単なるフィルタ等では除去できない。また、排水を外部の汚水処理場まで導き処理してから放出するには、その施設を要するが、一般に歯科医院等は小規模であり実施は困難な場合が多かった。
従って、個々の歯科用チェアユニットの排水の吐出口において滅菌処理した後、外部に放出することが環境汚染問題上望まれている。
本発明は、以上の課題を解決する排水処理装置を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記に鑑み本発明者等は鋭意実験研究の結果下記の手段によりこの課題を解決した。
〔1〕歯科用チェアユニットの排水管終端部分に設けられた排水処理装置であって、(1)、開閉電磁弁を介して前記排水管の吐出口に接続された第1の導水口と、開閉電磁弁を介して酸性水生成器に接続された第2の導水口と、
また、開閉電磁弁を介して外部の排水管に接続された吐出口を備えてなる排水と酸性水を混合する滅菌用タンクと、(2)、開閉電磁弁を介して水道管に接続された導水口と、前記滅菌用タンクの第2の導水口に接続された吐出口を備えた電解による酸性水生成器と、(3)、前記各開閉電磁弁を、滅菌用タンク並びに酸性水生成器が有する水位センサからの水位信号によって、又は殺菌用タンク内のpHの測定値により開閉制御する電磁弁開閉制御部と、(4)、前記酸性水生成器及び電磁弁開閉制御部用の電源部とを備えてなることを特徴とする歯科用チェアユニットの排水処理装置。
〔2〕歯科用チェアユニットの排水管の終端に、排水一時貯留タンクを設け、
滅菌用タンクの第1の導水口が開閉電磁弁を介して前記一時貯留タンクの吐出口に接続されることを特徴とする〔1〕項に記載の歯科用チェアユニットの排水処理装置。
〔3〕歯科用チェアユニットにおいて、(1)、開閉電磁弁を介して水道管に接続された導水口と、開閉電磁弁を介して接続された3箇の吐出口、即ち一つの吐出口は口腔内吸引用バキュームフィルタの入口に、2つ目の吐出口はスピットンの排水トラップの入口に、3つ目の吐出口は、滅菌用タンクの導水口に、それぞれ接続された電解による酸性水生成器と、(2)、開閉電磁弁を介して歯科用チェアユニットの排水管の吐出口に接続された第一の導水口と、前記酸性水生成器に接続された第2の導水口と、開閉電磁弁を介して外部の排水管に接続された吐出口を備えた排水と酸性水を混合する滅菌用タンクと、(3)、前記各開閉電磁弁を、滅菌用タンク並びに酸性水生成器が有する水位センサからの水位信号によって、又はバキュームの吸引信号及び排水トラップ上部の流量検知信号により、又は滅菌用タンク内のpHの測定値により開閉制御する電磁弁開閉制御部と、(4)、前記酸性水生成器及び電磁弁開閉制御部用の電源部とを備えてなることを特徴とする歯科用チェアユニットの排水処理装置。
〔4〕歯科用チェアユニットにおいて、歯科用チェアユニットの排水管の終端に、排水一時貯留タンクを設け、滅菌用タンクの第1の導水口が開閉電磁弁を介して前記一時貯留タンクの吐出口に接続されることを特徴とする〔3〕項に記載の歯科用チェアユニットの排水処理装置。
【0005】
〔5〕歯科用チェアユニットの排水管終端部分に設けられた排水処理装置であって、
(1)、排水管の吐出口に接続された第1の導水口と、スピットンの排水信号並びにバキュームの排水信号による開閉電磁弁を介して酸性水生成器に接続された第2の導水口と、オーバーフロした処理水を外部の排水管に放出する吐出口を備えた排水と酸性水を混合する滅菌用タンクと、
(2)、開閉電磁弁を介して水道管に接続された導水口と、前記滅菌用タンクの第2の導水口に接続された吐出口を備えた電解による酸性水生成器と、
(3)、前記スピットンの排水信号並びにバキュームの排水信号により、又は酸性水生成器の水位値により開閉電磁弁を制御する電磁弁開閉制御部と、
又は滅菌用タンク内のpH値により、酸性水生成器の酸性水のpH値を、電源部にて制御する制御系と、
(4)、前記酸性水生成器と電磁弁開閉制御部及びpH制御系用の電源部とを備えてなることを特徴とする歯科用チェアユニットの排水処理装置。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて発明の実施の形態を説明する。
図1は排水処理装置を有する歯科用チェアユニットの平面図、
図2は排水処理装置を有する歯科用チェアユニットの正面図である。
図において、1は歯科用チェアユニット、2はチェア、3はフットスイッチ、4は補助テーブル、5はスピットン、6はライトアーム、7は水回路収納部、8は給・排水管設置部、9は排水処理装置収納部を示す。
排水処理装置は水回路収納部7の下部スペースに配設されている給・排水設置部8に接した後部の排水処理装置収納部9に配設されている。
なお、排水処理装置は歯科用チェアユニット1の近傍に配設してもよい。
【0007】
図3は、排水一時貯留タンクを有する排水処理装置の構成を示すブロック図である。
図において、10は吸引方向、11は吸引チューブ、12はバキュームフィルタ、13はバキュームタンク吸引方向、14は吸引チューブ、15は給気口、16は合同排水、17はバキュームタンク、18はバキュームタンクの排水、19、20は排水管、21はスピットンの排水、22は排水トラップ、23は排水管、23aは導水口、24は排水一時貯留タンク、25は貯留排水、26は吐出口、27は導水口、28は滅菌用タンク、28aは導水口、29は排水・酸性水の混合液、29aは吐出口、30は電源部、30aは電極用導線、31は水道水、31aは導水管、32は導水口、32aは吐出口、33は酸性水生成器、34は電極、35は酸性水、36は酸性水導管、37は処理排水管、38は外部排水管、40a、40b、40c、40dは開閉電磁弁、41はpHセンサ、41aはpH信号線、42はpH計、43a、43b、43c、43d、43eは水位センサ、44はpH値調節指示部、45は電磁弁開閉制御部、51は水位センサ信号線、52は電源制御信号線を示す。
【0008】
上記事例は、落差を利用した排水処理装置である。
図示したように合同排水16が流れる排水管23からの排水は、導水口23aから排水一時貯留タンク24に貯留される。
そして、第1の導水口27が開閉電磁弁40aを介して前記一時貯留タンク24の吐出口26に接続され、また第2の導水口28aが開閉電磁弁40cを介して酸性水生成器33に接続された排水25と酸性水35を混合する滅菌用タンク28によって、両者が混合され、排水25に含まれた菌類は酸性水35によって滅菌される。
また、上記滅菌用タンク28の吐出口29aは、開閉電磁弁40dを介して外部の排水管38に接続されており、滅菌処理された排水が放出される。
【0009】
一方、前記酸性水生成器33は、導水口32が水道水31に開閉電磁弁40bを介して接続され、吐出口32aが前記滅菌用タンク28に接続された電解による酸性水生成器である。
例えば、酸性水の適性値は、pH値5.0〜7.0、有効塩素濃度30〜50ppmを必要とする。
また、歯科用チェアユニットの1日(8時間)の排水量は、約10リットルである。さらに排水は断続的に発生するが、1度の発生量は多くないので、酸性水の生成量は2リットル/分以下でよい。
そして、電解型の場合、陰極への付着物を軽減させるため、適時陰極と陽極とを切り替えて、電源を供給することが望ましい。
【0010】
次に、合同排水16を滅菌処理して放出する迄の順序について説明する。
前記各開閉電磁弁40a、40b、40c、40dは、滅菌用タンク28並びに酸性水生成器33が有する水位センサ43a、43b、43c、43d、43eからの水位信号によって、又は滅菌用タンク28内のpH値により、又は両者からの信号により開閉制御する電磁弁開閉制御部45により、各タンクの開閉が行われる。
また、前記酸性水生成器33及び電磁弁開閉制御部45用の電源部30を有し、各々に所要電源を供給している。
【0011】
始業前、電磁弁40a〜40dは閉じられており、また、酸性水生成器33及び前記排水一時貯留タンク24、滅菌用タンク28の各タンクは空の状態なっているものとする。
▲1▼、最初に、開閉電磁弁40bを開き、水道水31を導水管31a経由導水口32から酸性水生成器33に、水位センサ43aの位置まで注水して閉じる。
▲2▼、電源部30をONにし、電極34に所要時間通電し、酸性水35を生成する。
▲3▼、開閉電磁弁40cを開き、酸性水導管36経由滅菌タンク28に導水口28aから水位センサ43dの位置まで注入貯留する。
▲4▼、酸性水生成器33が空になると、開閉電磁弁40cを閉じて、上記▲1▼〜▲2▼項のようにして、酸性水を生成しておく。
以上が、始業前の準備状態である。
【0012】
歯科診療が開始され、
▲1▼、電磁弁40aが開き、排水管23には合同排水16が施術者が水回路を使用する都度流れ、排水一時貯留タンク24の底部を経由した排水は吐出口26から吐出され、導水口27から滅菌タンク28に注入される。
▲2▼、そして、前記貯留されている酸性水35と徐々に混合され滅菌される。
▲3▼、また、混合時のpH値を、pHセンサ41で検出pH計42で指示し、所要値を監視すると共に、酸性水生成器33の供給電力値を制御してもよい。
▲4▼、前記排水・酸性水の混合液29が次第に増加し、水位センサ43cの位置に達すると、開閉電磁弁40dが開き処理排水管37を経由して外部排水管38に処理水として放出する。
▲5▼、また上記、放出している間は前記開閉電磁弁40aは閉じられ、その間の合同排水16は一時貯留タンク24に貯留される。
前記の放出時間は短いので、貯留排水が溢れることはない。
以上の工程で、処理水放出の最初の1サイクルが終わる。
【0013】
次のサイクルでは、以下の工程となる。
▲1▼、処理水放出後、滅菌タンク28は空になる(水位センサ43e検出)、ので開閉電磁弁40dを閉じて、前回同様に開閉電磁弁40cを開き、酸性水35を、酸性水導管36経由滅菌タンク28に、導水口28aから水位センサ43dの位置まで注入し貯留する。
▲2▼、開閉電磁弁40aを開き、前記一時貯留タンク24の貯留排水25を、滅菌用タンク28に導水口27経由注入し、上記貯留されている酸性水35と徐々に混合させ滅菌する。
▲3▼、以下は、前サイクルと同様であり、これが一日数回繰り返される。
【0014】
終業時には、1旦全ての開閉電磁弁40a〜40dを開にして、貯留排水25、排水・酸性水の混合液29及び酸性水35を放出した後、再び開閉電磁弁40a〜40dを閉じて、次の始業時の準備をしておく。
以上で、始業〜終業までの排水処理の全工程が完了する。
この方式によれば、歯科用チェアユニットの終端以降の排水処理を行うため、チェアユニット内の排水形式に関係なく、既製のどのチェアユニットにも適用できまた、排水と酸性水の混合を的確に行うことができる。
【0015】
図4は排水管より直接導入式の排水処理装置のブロック図である。
図4は、図3から排水一時貯留タンク24を削除し、排水管の終端を直接滅菌用タンク28に導入したもので、他は図3と同じである。
ただし、排水一時貯留タンクをなくしたため、滅菌用タンク28の吐出口29aより処理水を放出する際、排水管末端の開閉電磁弁40aが閉じられた時、たまたま発生した排水が排水管内を逆流しないように排水管を長大にしておく等の処置を必要とする。
また、作用と作業工程は前項図3の事例と同様のため省略する。
【0016】
図5は排水一時貯留タンクを有する排水処理装置の他の構成を示すブロック図である。
図において、32a、32bは吐出口、40e、40fは開閉電磁弁、46は流量センサ、47は流量信号線、48は吸引ポンプ、49は吸引センサ、50は吸引信号線、53、54は酸性水導管を示す。
本構成が前記図3の事例と異なるのは、酸性水生成器33が、3個の33a〜33cの吐出口を有し、一つの吐出口32aは開閉電磁弁40e及び導水管53を経由して、口腔内吸引用バキュームフィルタ12の入口に接続され、
2つ目の吐出口32bは開閉電磁弁40f及び導水管54を経由して、スピットン5の排水用排水トラップ22の入口に接続され、
3つ目の吐出口32cは、前事例と同様に滅菌用タンク28の導水口28aに、開閉電磁弁40c及び導水管36を介して接続されている点である。
前記吸引用開閉電磁弁40eは、吸引ポンプ48の吸引センサ49からの信号により、吸引信号線50を経由し、また排水トラップ22用開閉電磁弁40fは、流量センサ46からの信号により、流量信号線47を経由して、前記開閉電磁弁制御部45に入力され、前記各信号と同期して開閉される。
【0017】
従って、合同排水16には施療中も、バキュームフィルタ12及びバキュームタンク17を通過した吸引排水と酸性水の混合液並びに、排水トラップ22及びフィルタ46を通過した排水と酸性水の混合液とが流れるため、フィルタや排水トラップの滅菌も行われるので好適である。
以下、排水一時貯留タンク24以降の作用は、前図3の事例と同様である。
【0018】
図6は、排水管より直接導入式の他の構成を示す排水処理装置のブロック図である。
図6は図5から排水一時貯留タンク24を削除し、排水管の終端を直接滅菌用タンク28に導入したもので、他は図5と同じである。
ただし、排水一時貯留タンクをなくしたため、滅菌用タンク28の吐出口29aより処理水を放出する際に排水管末端の開閉電磁弁40aが閉じられた時、たまたま発生した排水が排水管内を逆流しないように排水管を長大にしておく等の処置を必要とする。
また、作用と作業工程は前項図5の事例と同様のため省略する。
【0019】
図7は、排水オーバーフロー方式の排水処理装置のブロック図である。
図において、55はバキュームタンクの排水信号発生器、56はスピットンの排水信号発生器、57、59は排水信号線、60はオーバーフロー吐出口、61はうがい水、62は鉢洗い、63は攪拌翼、64は回転機、66は開閉電磁弁、67はメインスイッチ、68は吸引指令を示す。
図示したように、滅菌用タンク28は、第一の導水口27が排水管23の吐出口27に接続され、またオーバーフローした処理水を吐出する吐出口60が、処理排水管37から外部排水管38に接続されまた第2の導水口28aは、
水道水31に開閉電磁弁40bを介して導水口32が接続され吐出口32aが前記滅菌用タンク28に接続された電解による酸性水生成器33に、開閉電磁弁40cを介して接続されている。
そして、酸性水生成器33の吐出口32aを開閉する開閉電磁弁40cは、
スピットンの排水信号器56による排水信号並びにバキュームタンクの排水信号器55による排水信号のON、OFFに同期して開閉される。
【0020】
次に、この排水オーバーフロー方式により、合同排水16を滅菌処理して放出する迄の順序について説明する。
前記各開閉電磁弁40b、40cは、酸性水生成器33が有する水位センサ43a、43bからの水位信号によって、又は滅菌用タンク28内のpH値によりpH調節指示部44と電磁弁開閉制御部45経由電源部30の通電量を調整するpH調節系と、又は両者からの信号により前記電磁弁を開閉制御する電磁弁開閉制御部45により開閉が行われる。
また、前記通電用と酸性水生成器33及び電磁弁開閉制御部45用の電源部30を有し、各々に所要電源を供給している。
【0021】
始業前、電磁弁40b、40cは閉じられており、また、酸性水生成器33及び滅菌用タンク28は空の状態なっているものとする。
最初に、開閉電磁弁40bを開き、水道水31を導水管31a経由導水口32から酸性水生成器33に、水位センサ43aの位置まで注水して閉じ、次に電極34に通電し酸性水35を生成しておく。
【0022】
歯科診療が開始され、
▲1▼、施術者が水回路を使用、例えばハンドピース等のインスツルーメントを、吸引指令68によりバキュームを開にして気液分離器であるバキュームタンク17を経由して少量を継続して排水し、あるいはスピットンの排水トラップ22の排水を注入して上記バキュームタンク17を洗浄する洗浄開閉信号により、バキュームタンク17に排水を一定量貯留した後、バキュームタンク吸引13を閉じてタンク上部の真空を解除し貯留排水を放出するが、上記の排水の開閉信号を排水信号器55により検出し、排水信号線57、59を経由して開閉電磁弁制御部45によって開閉電磁弁40cを開閉する。
▲2▼、前記によって、滅菌用タンク28には、排水信号が開になったとき排水管19、23を経由した排水が吐出口27より注入される。
一方、開になった開閉電磁弁40cからは前記酸性水35が注入され、両液は混合されて、排水中の菌は滅菌される。
▲3▼、また、うがい水61、鉢洗い62等のスピットンの水回路が使用されると、スピットン5の注水、排水を指令する排水信号発生器56からの信号は、排水信号線、59を経由して開閉電磁弁制御部45を作動させ、前記注水、排水の指令と同期して開閉電磁弁40cを開閉させる。
上記によって、滅菌用タンク28には、排水管20、23を経由した排水が注入される。
一方、開になった開閉電磁弁40cからは、前記酸性水35が注入され、両液は混合されて、排水中の菌は滅菌される。
【0023】
▲4▼、以上によって、滅菌用タンク28には、バキュームタンク17から排水する都度、及びスピットン5のうがい水61、鉢洗い62の排水の都度、排水が注入されると同時に、酸性水生成器33から酸性水35が注入されて混合される。
▲5▼、そして、前記排水・酸性水の混合液29(滅菌水)が次第に増量して、オーバーフロー用溢水口60に達すると、排水管37より外部排水管38に放出される。
従って滅菌タンク28内は、排水・酸性水の混合液29(滅菌水)が、常時停留されトラップの状態になっている。
▲6▼、また、滅菌用タンク内に例えば攪拌翼63を配設して、攪拌して混合を促進させてもよい。さらに外部にある攪拌翼63用の回転機64は、メインスイッチ67に対応してON、OFFさせてもよい。
▲7▼、そして、滅菌用タンク28を清掃するため、底部に排水管を設け、底部からの放出を、開閉電磁弁66を介して例えば、メインスイッチ67と同期して行ってもよい。
▲8▼、以上の作動中、酸性水生成器33から酸性水35が放出され空になると、水位センサ43bが検知して、開閉電磁弁40cを閉じまた開閉電磁弁40bを開にし水位センサ43aの位置まで注水し、電極34に電源部30から通電して酸性水35を、繰り返し生成する。
また終業時には、前記開閉電磁弁40bは閉じ、開閉電磁弁40cは開とし、内部の酸性水35は放出される。
以上が一日のサイクルである。
この方式によれば常時オーバーフローした処理水を外部に放出するため、排水路の開閉機構が簡便である。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば次のような優れた効果を発揮することができる。
1、本発明の請求項1の発明によれば、
歯科用チェアユニットの排水管の終端に設けられた、電解による酸性水生成器と、排水と酸性水を混合する滅菌用タンク及び、その間を、開閉電磁弁を介して連結し、また前記タンク並びに酸性水生成器が有する水位センサからの信号又は、滅菌用タンク内のpH値により開閉制御する電磁弁開閉制御部と、電源部を備えてなるため、歯科の治療に際し患者の口腔内に含まれた病原菌が混入した各種の排水を、個々の歯科用チェアユニットの排水の吐出口において滅菌処理した後外部に放出でき、容易な手段で環境汚染問題を解決することができる。
また、本方式によれば、歯科用チェアユニットの終端以降の排水処理を行うため、チェアユニット内の排水形式に関係なく、既製のどのチェアユニットにも適用できまた、排水と酸性水の混合を的確に行うことができる。
2、請求項2の発明によれば、
前記1項の歯科用チェアユニットの排水管の終端に排水一時貯留タンクを設けたため、処理時排水が逆流排水管内を逆流するおそれがなく、また滅菌用タンクへの注水を定量的に行うことができる。
【0025】
3、請求項3の発明によれば、
歯科用チェアユニットにおいて、排水管には施療中も、バキュームフィルタ及びバキュームタンクを通過した吸引排水と酸性水の混合液並びに、排水トラップを通過した排水と酸性水の混合液とが流れ、フィルタや排水トラップの滅菌も行われ、かつ排水管の終段において排水処理が実施されるため、好適に環境汚染問題を解決できる。
4、請求項4の発明によれば、
前記3項の歯科用チェアユニットの排水管の終端に排水一時貯留タンクを設けたため、処理時排水が排水管内を逆流するおそれがなく、また滅菌用タンクへの注水を定量的に行うことができる。
5、請求項5の発明によれば
歯科用チェアユニットにおいて、
歯科用チェアユニットの排水管の終端に設けられた、電解による酸性水生成器と、排水と酸性水を混合するスピットンの排水信号並びにバキュームの排水信号による開閉電磁弁を介して酸性水生成器に接続されかつ、吐出口からオーバーフロした処理水を外部の排水管に放出する滅菌用タンクとからなり、
本方式によれば、上記排水が行われる都度、酸性水が注入混合されて、トラップ状の滅菌用タンクから常時オーバーフローした処理水を外部の排水管に放出することができるため、排水路の開閉機構が簡便であり、容易な手段で環境汚染問題を解決することができる。
6、請求項6の発明によれば
酸性水生成器が、水道水を電解して行うため、容易に滅菌用酸性水を生成することができる。
7、請求項7の発明によれば、
滅菌用タンクが、歯科用チェアユニットからの排水と酸性水生成器からの酸性水とを混合して、排水内の病原菌を滅菌するため処理が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】排水処理装置を有する歯科用チェアユニットの平面図。
【図2】排水処理装置を有する歯科用チェアユニットの正面図。
【図3】排水一時貯留タンクを有する排水処理装置の構成を示すブロック図。
【図4】排水管より直接導入式の排水処理装置のブロック図。
【図5】排水一時貯留タンクを有する排水処理装置の他の構成を示すブロック図。
【図6】排水管より直接導入式の他の構成を示す排水処理装置のブロック図。
【図7】排水オーバーフロー方式の排水処理装置のブロック図。
【符号の説明】
1:歯科用チェアユニット
2:チェア
3:フットスイッチ
4:補助テーブル
5:スピットン
6:ライトアーム
7:水回路収納部
8:給・排水管設置部
9:排水処理装置収納部
10:吸引方向
11:吸引チューブ
12:バキュームフィルタ
13:バキュームタンク吸引方向
14:吸引チューブ
15:給気口
16:合同排水
17:バキュームタンク
18:バキュームタンクの排水
19、20:排水管
21:スピットンの排水
22:排水トラップ
23:排水管
23a:導水口
24:排水一時貯留タンク
25:貯留排水
26:吐出口
27:第1の導水口
28:滅菌用タンク
28a:第2の導水口
29:排水・酸性水の混合液
29a:吐出口
30:電源部
30a:電極用導線
31:水道水
31a:導水管
32:導水口
32a、32b:吐出口
33:酸性水・アルカリ水生成器
34:電極
35:酸性水
36:酸性水導管
37:処理排水管
38:外部排水管
40a、40b、40c、40d、40e、40f:開閉電磁弁
41:pHセンサ
41a:pH信号線
42:pH計
43a、43b、43c、43d、43e、43f、43g、43h:水位センサ
44:pH値調節指示部
45:電磁弁開閉制御部
46:隔膜
47:アルカリ水
48:中和用タンク
48a:第1の導水口
48b:第2の導水口
49:オーバーフロー吐出口
50:信号線
51:水位信号線
52:電源制御信号線
53:アルカリ水導管
55:バキュームタンクの排水信号発生器
56:スピットンの排水信号発生器
57、59:排水信号線
60:オーバーフロー吐出口
61:うがい水
62:鉢洗い
63:攪拌翼
64:回転機
65:中性の処理水
67:メインスイッチ
68:吸引指令
69:排水管

Claims (7)

  1. 歯科用チェアユニットの排水管終端部分に設けられた排水処理装置であって、
    (1)、開閉電磁弁を介して前記排水管の吐出口に接続された第1の導水口と、開閉電磁弁を介して酸性水生成器に接続された第2の導水口と、また、開閉電磁弁を介して外部の排水管に接続された吐出口を備えてなる排水と酸性水を混合する滅菌用タンクと、(2)、開閉電磁弁を介して水道管に接続された導水口と、前記滅菌用タンクの第2の導水口に接続された吐出口を備えた電解による酸性水生成器と、
    (3)、前記各開閉電磁弁を、滅菌用タンク並びに酸性水生成器が有する水位センサからの水位信号によって、又は殺菌用タンク内のpHの測定値により開閉制御する電磁弁開閉制御部と、
    (4)、前記酸性水生成器及び電磁弁開閉制御部用の電源部とを備えてなることを特徴とする歯科用チェアユニットの排水処理装置。
  2. 歯科用チェアユニットの排水管の終端に、排水一時貯留タンクを設け、滅菌用タンクの第1の導水口が開閉電磁弁を介して前記一時貯留タンクの吐出口に接続されることを特徴とする請求項1に記載の歯科用チェアユニットの排水処理装置。
  3. 歯科用チェアユニットにおいて、
    (1)、開閉電磁弁を介して水道管に接続された導水口と、開閉電磁弁を介して接続された3箇の吐出口、即ち一つの吐出口は口腔内吸引用バキュームフィルタの入口に、2つ目の吐出口はスピットンの排水トラップの入口に、3つ目の吐出口は、滅菌用タンクの導水口に、それぞれ接続された電解による酸性水生成器と、
    (2)、開閉電磁弁を介して歯科用チェアユニットの排水管の吐出口に接続された第1の導水口と、前記酸性水生成器に接続された第2の導水口と、開閉電磁弁を介して外部の排水管に接続された吐出口を備えた排水と酸性水を混合する滅菌用タンクと、
    (3)、前記各開閉電磁弁を、滅菌用タンク並びに酸性水生成器が有する水位センサからの水位信号によって、又はバキュームの吸引信号及び排水トラップ上部の流量検知信号により、又は滅菌用タンク内のpHの測定値により開閉制御する電磁弁開閉制御部と、(4)、前記酸性水生成器及び電磁弁開閉制御部用の電源部とを備えてなることを特徴とする歯科用チェアユニットの排水処理装置。
  4. 歯科用チェアユニットにおいて、歯科用チェアユニットの排水管の終端に、排水一時貯留タンクを設け、滅菌用タンクの第1の導水口が開閉電磁弁を介して前記一時貯留タンクの吐出口に接続されることを特徴とする請求項3に記載の歯科用チェアユニットの排水処理装置。
  5. 歯科用チェアユニットの排水管終端部分に設けられた排水処理装置であって、
    (1)、排水管の吐出口に接続された第1の導水口と、スピットンの排水信号並びにバキュームの排水信号による開閉電磁弁を介して酸性水生成器に接続された第2の導水口と、オーバーフロした処理水を外部の排水管に放出する吐出口を備えた排水と酸性水を混合する滅菌用タンクと、
    (2)、開閉電磁弁を介して水道管に接続された導水口と、前記滅菌用タンクの第2の導水口に接続された吐出口を備えた電解による酸性水生成器と、
    (3)、前記スピットンの排水信号並びにバキュームの排水信号により、又は酸性水生成器の水位値により開閉電磁弁を制御する電磁弁開閉制御部と、
    又は滅菌用タンク内のpH値により、酸性水生成器の酸性水のpH値を、電源部にて制御する制御系と、
    (4)、前記酸性水生成器と電磁弁開閉制御部及びpH制御系用の電源部とを備えてなることを特徴とする歯科用チェアユニットの排水処理装置。
  6. 酸性水生成器が、水道水を電解して酸性水を生成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の歯科用チェアユニットの排水処理装置。
  7. 滅菌用タンクが、歯科用チェアユニットからの排水と酸性水生成器からの酸性水とを混合して、排水内の病原菌を滅菌することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の歯科用チェアユニットの排水処理装置。
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