JP4710827B2 - アライメント条件決定方法及び装置、並びに露光方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば基板上の各ショット領域に順次マスク又はレチクルのパターンを転写する露光方法又は露光装置において、統計処理により算出した配列座標に基づいてウエハ上の各ショット領域を順次露光位置に位置合わせする場合に適用して好適なアライメント条件決定方法及び装置に関する。
半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD:Charge Coupled Device等)、薄膜磁気ヘッド等の各種デバイスの多くは露光装置を用いて基板上に多数層のパターンを重ねて露光転写することにより製造される。このため、2層目以降のパターンを基板上に露光転写する際には、基板上の既にパターンが形成された各ショット領域とマスクのパターン像との位置合わせ、即ち基板とレチクルとの位置合わせ(アライメント)を正確に行う必要がある。1層目のパターンが露光転写された基板上には、アライメントマークと呼ばれる位置合わせ用のマークがそれぞれ付設された複数のショット領域(チップパターン)が形成されており、これらショット領域は予め基板上に設定された配列座標に基づいて規則的に配列されている。
しかしながら、基板上の複数のショット領域の設計上の配列座標値(ショット配列)に基づいて基板を歩進(ステッピング)させても、(a)基板の残存回転誤差Θ、(b)ステージ座標系(又はショット配列)の直交度誤差Ω、(c)基板の線形伸縮(スケーリング)Γx,Γy、(d)基板(中心位置)のオフセット(平行移動)Ox,Oyの4つの要因(6個の誤差パラメータ)により、基板が正確に位置合わせされるとは限らない。
そこで、従来は基板上から選択された複数のショット領域(サンプルショット)について実測した計測結果を統計処理して基板上における全ショット領域の配列を求め、この配列に従って各ショット領域の位置合わせ行うエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)方式を用いている。
EGA方式では、サンプルショットについて実測して得られた配列座標値と、そのショット領域の設計上の配列座標値を所定のモデル式に代入して得られた計算上の配列座標値との平均的な偏差が最小になるように、最小自乗法を用いて変換行列を決定し、この決定された変換行列と設計上の配列座標値とに基づいて、実際に位置合わせすべき位置の計算上の配列座標値を算出し、その算出された座標値をもとに基板の各ショット領域を位置決めする。
また、基板上におけるショット領域の配列誤差以外に、ショット領域に関して、(a)ショット領域の残存回転誤差θ、(b)ショット領域内における直交度誤差ω、(c)ショット領域の線形伸縮(スケーリング)γx,γyの3つの要因によりショット領域内における重ね合わせ誤差が生ずる。
そこで、これらの3個の誤差量(4個の誤差パラメータ)を加味した計10個の誤差パラメータを用いた変換行列を用いて各ショット領域の配列座標値及び各ショット領域毎の重ね合わせ誤差の補正量を求めるEGA方式も知られている。
このようなEGA方式を採用してアライメントを行う場合、どのサンプルショット(数や配置)を計測するか、計測装置(検出器)が複数種類ある場合にどの計測装置を用いるかは、演算結果に大きく影響するため、これらを最適化することが望ましい。このような最適化技術としては、特許第3313543号公報に開示されているように、計測対象とするマーク(サンプルショット)の位置及び検出器を順次変更して、EGA演算を行い、複数のEGA演算結果に係る残留誤差成分(ランダム成分)が最も小さい、マーク位置及び検出器の組み合わせを最適なアライメント条件として選択するものが知られている。
ところで、このようなアライメント条件の最適化を行うのは、実際に基板上に露光転写された回路パターンが、その前に形成された回路パターンに高い精度で重ね合わされることを意図したものである。
しかしながら、従来のアライメント条件の最適化技術では、演算上、設計値からの残留誤差成分が最小となるものを最適なアライメント条件として選択しているため、実際に基板上に露光転写された回路パターンの重ね合わせについて、最適化されているとは限らず、演算上の残留誤差成分が最小であったとしても実際には回路パターンの重ね合わせが十分でない場合があるとともに、残留誤差成分が最小ではなくても回路パターンの重ね合わせの精度がより高いアライメント条件が存在する可能性がある。
ここで、各種のアライメント条件の組み合わせについて、実際に回路パターンの基板への露光転写・現像を行った後に、回路パターンの重ね合わせ結果(重ね合わせ誤差)を実測し、その重ね合わせ結果の最も良好なアライメント条件を最適なアライメント条件と決定することが考えられる。しかし、アライメント条件の組み合わせは膨大であり、それらの全てについて重ね合わせを実測することは、多大な時間と費用等を要するため、採用することは事実上困難である。
特許第3313543号公報
よって本発明の目的は、多大な時間と費用を費やすことなく、露光処理等の加工処理後の誤差(重ね合わせ誤差)を小さくすることが可能な方法及び装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、高精度、高品質なマイクロデバイス等を高いスループットで製造できる方法及び装置を提供することである。
本発明の第1の観点によると、物体(W)上に配列された複数の被加工領域(ES〜ES)の各々を所定の加工位置に対して位置合わせするための最適なアライメント条件を決定する方法であって、所定のアライメント条件下で、任意の前記被加工領域毎に設定されたサンプル点に対する光電検出を介した位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づく統計演算処理を行って基準演算結果を取得する第1工程(Step1)と、前記基準演算結果に基づいて、前記被加工領域を各々前記所定の加工位置に位置合わせして加工を施した後に、該被加工領域についての加工誤差を計測して基準加工結果を取得する第2工程(Step11,12)と、前記所定のアライメント条件の少なくとも一部を変更しつつ、任意の前記被加工領域毎に設定されたサンプル点の位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づく統計演算処理を行って比較演算結果を取得する第3工程(Step8)と、前記比較演算結果に基づいて前記被加工領域を前記所定の加工位置に位置合わせして加工を施したと仮定した場合に推定される、前記被加工領域についての前記加工誤差を、前記基準演算結果と前記比較演算結果と前記基準加工結果とを用いて算出する第4工程(Step13)と、を有するアライメント条件決定方法が提供される。
本発明では、比較演算結果に基づいて被加工領域を前記所定の加工位置に位置合わせして加工を施したと仮定した場合に推定される加工誤差を、基準演算結果と比較演算結果と基準加工結果とを用いて算出するようにしており、実際の加工誤差に近い加工誤差を推定することができる。従って、このように算出された加工誤差の大小関係から最適なアライメント条件を決定することができるようになり、この決定されたアライメント条件を用いて加工を行うことにより、加工誤差を小さくすることができる。また、加工誤差の実測は、基準加工誤差を得るために最低1回行えばよく、各種アライメント条件の組み合わせについてそれぞれ加工誤差を実測する必要がないので、多大な時間や費用等を費やすことなく、加工誤差の小さい最適なアライメント条件を得ることができる。
本発明の第1の観点に係るアライメント条件決定方法において、前記第3工程では、前記アライメント条件を複数変更しながら前記比較演算結果を複数取得し、前記第4工程では、前記基準演算結果と前記比較演算結果の各々との差分に基づいて前記基準加工結果を各々変換演算して、前記推定される加工誤差を複数算出し、前記第4工程で算出された複数の推定加工誤差、及び前記基準加工誤差を比較し、該比較結果に基づいて前記アライメント条件を決定する第5工程、を更に有することができる。この場合において、前記第5工程では、前記基準加工誤差又は前記推定加工誤差に係る前記被加工領域の各々についての加工誤差の平均値及び標準偏差の少なくとも一方に基づいて、前記最適アライメント条件を決定するようにできる。
本発明の第1の観点に係るアライメント条件決定方法において、前記第3工程では、前記アライメント条件のうち、任意の前記サンプル点の再度の光電検出を必要とせずに変更可能な第1アライメント条件を変更することによって、前記比較演算結果を算出するようにできる。この場合において、前記第1アライメント条件は、前記第1工程で光電検出されたサンプル点の中で使用する組み合わせ、前記第1工程での光電検出により得られた信号波形の処理条件、前記統計演算の際に使用する統計演算モデル、及び前記第1工程で光電検出されたサンプル点の計測位置に加えるべき補正量、のうちの少なくとも1つを含むことができる。比較演算結果はその数が多いほど、より最適なアライメント条件を得る可能性が高くなるが、サンプル点の実計測回数を増やすことは、全体としての計測時間の増大を招き好ましくない。この態様では、アライメント条件のうち、任意のサンプル点の再度の光電検出を必要とせずに変更可能な第1アライメント条件を変更することによって、比較演算結果を算出するようにしたので、計測回数を増大させることなく、より最適なアライメント条件を得る可能性を高くすることができる。
本発明の第1の観点に係るアライメント条件決定方法において、前記第3工程では、前記アライメント条件のうち、前記第1工程での光電検出とは別に、任意の前記サンプル点に対する再度の光電検出を必要とする第2アライメント条件を変更することによって、前記比較演算結果を算出するようにできる。この場合において、前記第2アライメント条件は、前記サンプル点の種類(形状が異なる場合を含む)、数、配置、前記光電検出を行う際に前記サンプル点を照明する照明条件、前記光電検出を行う際のフォーカス状態、のうちの少なくとも1つを含むことができる。
本発明の第1の観点に係るアライメント条件決定方法において、前記第3工程は、前記第1工程での前記光電検出で得られた信号波形を用いて、前記所定のアライメント条件の少なくとも一部を変更しつつ、前記比較演算結果を複数個取得する第6工程(Step8)と、前記第6工程で得られた複数の比較演算結果、及び前記基準演算結果を比較し、該比較結果に基づいて、前記第4工程にて使用されるべき前記比較演算結果の候補を選定する第7工程(Step9,10)と、を含むことができる。この場合において、前記第7工程では、前記比較演算結果に係る残留誤差成分に基づいて、前記候補の選定を行うようにできる。取得された比較演算結果の全てについて第4工程を行うことは、その数が特に膨大になる場合に好ましくない。一方、比較演算結果に係る例えば残留誤差成分が基準演算結果と比較して相当に大きい場合には、当該比較演算結果に係るアライメント条件で加工した場合、加工精度の向上はそれ程見込めない。この態様では、これらの点を考慮して、アライメント条件の候補をある程度絞り込んだ上で、最適アライメント条件を決定するようにしている。
本発明の第2の観点によると、マスク(R)のパターンを基板(W)上に配列された複数のショット領域(ES〜ES)に対して露光転写する露光方法において、本発明の第1の観点に係るアライメント条件決定方法により決定された前記最適アライメント条件を用いて、前記被加工領域としての前記ショット領域毎に設定されたサンプル点に対する光電検出を介した位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づく統計演算処理を行って得られる演算結果に基づいて、前記ショット領域を前記所定の加工位置としての露光位置に対して、順次位置合わせしつつ、各ショット領域を露光する工程を含む露光方法が提供される。十分に最適化されたアライメント条件を用いて位置合わせが行われるので、高品質、高精度なデバイス等を製造することができるようになる。
本発明の第3の観点によると、物体(W)上に配列された複数の被加工領域(ES〜ES)の各々を所定の加工位置に対して位置合わせするための最適なアライメント条件を決定する装置であって、所定のアライメント条件下で、任意の前記被加工領域毎に設定されたサンプル点に対する光電検出を介した位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づく統計演算処理を行って基準演算結果を取得する基準演算結果取得手段(6,610)と、前記基準演算結果に基づいて、前記被加工領域を各々前記所定の加工位置に位置合わせして加工を施した後に、該被加工領域についての加工誤差を計測して基準加工結果を取得する基準加工結果取得手段(400,640)と、前記所定のアライメント条件の少なくとも一部を変更しつつ、任意の前記被加工領域毎に設定されたサンプル点の位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づく統計演算処理を行って比較演算結果を取得する比較演算結果取得手段(6,620,650)と、前記比較演算結果に基づいて前記被加工領域を前記所定の加工位置に位置合わせして加工を施したと仮定した場合に推定される、前記被加工領域についての前記加工誤差を、前記基準演算結果と前記比較演算結果と前記基準加工結果とを用いて算出する加工誤差算出手段(650)と、を有するアライメント条件決定装置が提供される。
この場合において、前記比較演算結果取得手段は、前記アライメント条件を複数変更しながら前記比較演算結果を複数取得し、前記加工誤差算出手段は、前記基準演算結果と前記比較演算結果の各々との差分に基づいて前記基準加工結果を各々変換演算して、前記推定される加工誤差を複数算出し、前記加工誤差算出手段により算出された複数の推定加工誤差、及び前記基準加工誤差を比較し、該比較結果に基づいて前記アライメント条件を決定する条件決定手段(650)、を更に有することができる。本発明の第1の観点に係る最適アライメント条件決定方法と同様の作用効果が達成される。
本発明の第4の観点によると、マスク(R)のパターンを基板(W)上に配列された複数のショット領域(ES〜ES)に対して露光転写する露光装置において、本発明の第3の観点に係るアライメント条件決定装置(600)を備え、前記アライメント条件決定装置により決定された前記アライメント条件を用いて、前記被加工領域としての前記ショット領域毎に設定されたサンプル点に対する光電検出を介した位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づいて統計演算を行って得られる演算結果に基づいて、前記ショット領域を前記所定の加工位置としての露光位置に対して、順次位置合わせしつつ、各ショット領域を露光するようにした露光装置(200)が提供される。本発明の第2の観点に係る露光方法と同様の作用効果が達成される。
本発明によれば、多大な時間と費用を費やすことなく、露光処理等の加工処理後の誤差を小さくすることができるという効果がある。また、高精度、高品質なマイクロデバイス等を高いスループットで製造できるようになるという効果がある。
図1Aは本発明の実施形態に係る露光システムの全体構成を示すブロック図である。 図1Bは本発明の実施形態に係る他の露光システムの全体構成を示すブロック図である。 図2は本発明の実施形態に係る露光システムが備える露光装置の概略構成を示す図である。 図3Aは図2の指標板上のパターン及びウエハマークを示す図である。 図3Bは他のウエハマークと指標マークとの関係を示す図である。 図4はウエハ上に設定されるショット領域の配列の一例を示す図である。 図5は本発明の実施形態における露光装置にインライン接続された塗布現像装置等の概略構成を示す図である。 図6は本発明の実施形態に係るアライメントシミュレータの概略構成を示すブロック図である。 図7は本発明の実施形態に係るアライメントシミュレータによるEGAシミュレーション処理を示すフローチャートである。 図8は本発明の実施形態に係るアライメントシミュレータによる重ね合わせシミュレーション処理を示すフローチャートである。 図9は電子デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[露光システム]
まず、本実施形態に係る露光システムの全体構成について、図1Aを参照して説明する。
この露光システム100は、半導体ウエハやガラスプレート等の基板を処理して、マイクロデバイス等の装置を製造する基板処理工場に設置され、同図に示すように、露光装置200、該露光装置200に隣接して配置された塗布現像装置(C/D)300及び該塗布現像装置300内に配置された重ね合わせ計測器400を備えている。同図では、図示の都合上、露光装置200及び重ね合わせ計測器400を含む塗布現像装置300は、これらを一体化した基板処理装置として、一つだけを表示しているが、実際には基板処理装置は複数設けられている。基板処理装置は、基板に対して、フォトレジスト等の感光剤を塗布する塗布工程、感光剤が塗布された基板上にマスク又はレチクルのパターンの像を投影露光する露光工程、及び露光工程が終了した基板を現像する現像工程等を行う。
また、露光システム100は、各露光装置200により実施される露光工程を集中的に管理する露光工程管理コントローラ500、本発明が適用されたアライメントシミュレータ600(以降では単にシミュレータ600と称する場合もある)、及び工場内生産管理ホストシステム700をも備えている。
この露光システム100を構成している各装置のうち、少なくとも各基板処理装置(200、300)は、気温及び湿度が管理されたクリーンルーム内に設置されている。また、各装置は、基板処理工場内に敷設されたLAN(Local Area Network)等のネットワーク又は専用回線(有線又は無線)を介して接続されており、これらの間で適宜にデータ通信できるようになっている。
各基板処理装置において、露光装置200及び塗布現像装置300は相互にインライン接続されている。ここでのインライン接続とは、装置間及び該装置内の処理ユニット間を、ロボットアームやスライダー等の基板を自動搬送する搬送装置を介して接続することを意味する。
図1Bは、図1Aで示したものと比して、重ね合わせ計測器400が塗布現像装置300内に設けられておらず、スタンドアローンタイプの重ね合わせ計測器である点が相違する。本発明は、図1A、図1Bの何れのタイプのシステムであっても適用可能である。以降では図1Aを中心として説明を続ける。
[露光装置]
各基板処理装置が備える露光装置200の構成を、図2を参照して説明する。この露光装置200は、ステップ・アンド・スキャン方式(走査露光方式)の露光装置であっても勿論よいが、ここでは、一例として、ステップ・アンド・リピート方式(一括露光方式)の露光装置について説明する。
なお、以下の説明においては、図2中に示されたXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びZ軸が紙面に対して平行となるよう設定され、Y軸が紙面に対して垂直となる方向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。
この露光装置200は、ArFエキシマレーザ(波長193nm)等の光源を含んで構成され、光源から射出される露光光をレチクルRに導く照明光学系1を備えている。光源から射出された露光光ELは、照明光学系1を通過して投影光学系PLの物体面に配置されるレチクルRに導かれてレチクルRをほぼ均一に照明する。レチクルRはレチクルステージ3上に保持され、レチクルステージ3はベース4上の2次元平面内で移動及び微小回転ができるように支持されている。装置全体の動作を制御する露光制御装置6が、ベース4上の駆動装置5を介してレチクルステージ3の動作を制御する。
レチクルRを透過した光束は、投影光学系PLを介してウエハW上に導かれ、これによってレチクルRのパターン像が投影光学系PLの像面に配置されるウエハW上に投影される。投影光学系PLは、レチクルRのパターン像を所定の投影倍率αでウエハW上に投影するものであって、例えば両側テレセントリックな光学系である。投影光学系PLの投影倍率αは、例えば1/4又は1/5の縮小系である。
ウエハWはウエハホルダー9を介してウエハステージ10上に載置されている。ウエハステージ10は、投影光学系PLの光軸AXに垂直な面内でウエハWを2次元的に位置決めするXYステージ、投影光学系PLの光軸AXに平行な方向(Z方向)にウエハWを位置決めするZステージ、及びウエハWをX軸、Y軸、又はZ軸の周りで微小回転させるステージ等から構成されている。
ウエハステージ10上面の一端には移動ミラー11が固定されており、移動ミラー11に対向するようにレーザ干渉計12が配置されている。尚、図2では図示を簡略化しているが、移動鏡11はX軸に垂直な反射面を有する平面鏡及びY軸に垂直な反射面を有する平面鏡より構成されている。また、レーザ干渉計12は、X軸に沿って移動鏡11にレーザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡11にレーザビームを照射するY軸用のレーザ干渉計より構成されており、X軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干渉計により、ウエハステージ10のX座標及びY座標が計測される。
また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測値の差により、投影光学系PLの光軸AX周りのウエハステージ10の回転角が計測される。レーザ干渉計12により計測されたX座標、Y座標、及び回転角の情報が座標計測回路12a及び露光制御装置6に供給され、露光制御装置6は、供給された座標をモニターしつつ駆動装置13を介して、ウエハステージ10の位置決め動作を制御する。尚、図2には示していないが、レチクル側にもウエハ側と全く同様の干渉計システムが設けられている。
図2に示す本実施形態の露光装置200が備える投影光学系PLには結像特性制御装置14が装着されている。この結像特性制御装置14は、例えば投影光学系PLを構成するレンズ群の内の所定のレンズ群の間隔を調整し、又は所定のレンズ群の間のレンズ室内における気圧を調整することにより、投影光学系PLの投影倍率、歪曲収差等の光学特性の調整を行う。結像特性制御装置14の動作も露光制御装置6により制御されている。
また、投影光学系PLの側方にはオフ・アクシス方式のアライメント系15が配置されている。このアライメント系15は、例えばハロゲンランプ等の広帯域波長の光を射出する光源16を備えており、光源16から射出されたの照明光がコリメータレンズ17、ビームスプリッター18、ミラー19、及び対物レンズ20を介してウエハW上に形成された計測点としてのアライメントマークAM上に照射される。対物レンズ20の光軸20aと投影光学系PLの光軸AXとの間隔であるベースライン量は予め高精度に計測されている。アライメントマークAMからの反射光は、対物レンズ20、ミラー19、ビームスプリッター18、及び集光レンズ21を介して指標板22上に照射され、指標板22上にアライメントマークAMの像が結像される。
指標板22を透過した光は、第1リレーレンズ23を経てビームスプリッター24に向かい、ビームスプリッター24を透過した光が、X軸用第2リレーレンズ25Xにより2次元CCDよりなるX軸用撮像素子26Xの撮像面上に集束され、ビームスプリッター24で反射された光が、Y軸用第2リレーレンズ25Yにより2次元CCDよりなるY軸用撮像素子26Yの撮像面上に集束される。撮像素子26X,26Yの撮像面上にはそれぞれアライメントマークAMの像及び指標板22上の指標マークの像が重ねて結像される。撮像素子26X,26Yの撮像信号は共に座標計測回路12aに供給される。
図3Aは、図2の指標板22上のパターンを示す図である。図3Aにおいて、中央部に3本の直線パターンよりなるウエハマークMxの像MxPが結像され、この像MxPのピッチ方向であるXP方向、その像MxPの長手方向であるYP方向が、それぞれ図2のウエハステージ10のステージ座標系のX方向及びY方向と共役になっている。また、ウエハマーク像MxPをXP方向に挟むように2個の指標マーク31a,31bが形成され、ウエハマーク像MxPをYP方向に挟むように2個の指標マーク32a,32bが形成されている。尚、ウエハWに形成される計測点としてのアライメントマークAMは、X方向の位置情報を計測するウエハマークMxとY方向の位置情報を計測するウエハマークMyとがあり、図3Aにおいてはアライメント系15の視野内にウエハマークMxが配置されたときの様子を図示している。なお、本実施形態では、アライメントマークAMとして、一次元計測用マークMx,Myを使用する例について説明するが、本発明はこれに限られるものではなく、二次元計測用マークAM2(図3B)をアライメントマークとして用いるものにも適用可能である。
ここで、XP方向で指標マーク31a,31b及びウエハマーク像MxPを囲む検出領域33X内の像は図2のX軸用撮像素子26Xで撮像される。一方、YP方向で指標マーク32a,32b及びY軸用のウエハマークMy(X軸用のウエハマークMxを90°回転したパターン)の像を囲む検出領域33Y内の像は図2のY軸用撮像素子26Yで撮像される。
更に、撮像素子26X,26Yの各画素から光電変換信号を読み取る際の走査方向はそれぞれXP方向及びYP方向にそれぞれ設定されており、撮像素子26X,26Yの撮像信号を処理することにより、X軸用のウエハマーク像MxPと指標マーク31a,31bとのXP方向の位置ずれ量、及びY軸用のウエハマークMyの像と指標マーク32a,32bとのYP方向の位置ずれ量を求めることができる。
従って、図2において、座標計測回路12aは、ウエハW上のウエハマークMxの像MxPと指標板22上の指標マーク31a,31bとの位置関係及びそのときのレーザ干渉計12の計測結果より、そのウエハマークMxのステージ座標系(X,Y)上でのX座標を求め、このように計測されたX座標を露光制御装置6に供給する。同様にして、Y軸用のウエハマークのステージ座標系(X,Y)上でのY座標も計測されて、露光制御装置6に供給される。
なお、図示及び詳細説明は省略するが、この露光装置200は、上述したFIA(Field Image Alignment)方式のアライメント系15の他に、LSA(Laser Step Alignment)方式、LIA(Laser Interferometric Alignment)方式のアライメント系、更にはWO98/39689に開示されているような二重回折格子方式のアライメント系をも備えることができ、適宜に使い分けできるようになっていることが望ましい。LSA方式のセンサは、レーザ光を基板に形成されたアライメントマークに照射し、回折・散乱された光を利用してそのアライメントマークの位置を計測するアライメントセンサであり、LIA方式のアライメントセンサは、基板表面に形成された回折格子状のアライメントマークに、僅かに波長が異なるレーザ光を2方向から照射し、その結果生ずる2つの回折光を干渉させ、この干渉光の位相からアライメントマークの位置情報を検出するアライメントセンサであり、二重回折格子方式のアライメントセンサは、基板表面に形成された回折格子状のアライメントマークに垂直にレーザ光を照射し、その結果生ずる±n次同士の回折光を、参照格子上で再回折させた光を利用してアライメントマークの位置を計測するアライメントセンサである。なお、この実施形態の露光装置200は、FIA方式及びLSA方式の2つのアライメント系を備えているものとする。
露光制御装置6は、デフォルト指定されたアライメント条件又は後述するアライメントシミュレータ600により決定されたアライメント条件に従って、ウエハW上に設定されたショット領域(区画領域)の内から複数のショット領域(サンプルショット)のサンプル点(サンプルショットに付随したアライメントマークAM)を、アライメント系15(場合により他のLSA又はLIA方式等のセンサ)を用いて計測し、その計測結果に基づいてEGA演算処理を行い、ウエハW上におけるショット領域の配列を算出する。そして、このEGA演算結果に従ってウエハステージ10を移動させて各ショット領域を露光領域(投影光学系PLの投影領域)に位置合わせしつつ露光処理を行う。このとき、露光制御装置6は、EGA演算結果及びマーク波形信号データを露光制御装置6が備えるハードディスク装置等の記憶装置にログファイルとして記憶する。このログファイルは後述するアライメントシミュレータ600による最適なアライメント条件の決定のために使用される。
次に、露光対象としてのウエハW上に設定されるショット領域について説明する。図4は、ウエハW上に設定されるショット領域の配列の一例を示す図である。図4に示す通り、ウエハW上には図2に示すステージ座標系(X,Y)とは異なる座標系(x,y)が設定されており、この座標系(x,y)に沿って規則的にショット領域ES,ES,…,ES(Mは2以上の整数)が形成されている。各ショット領域ES(i=1〜M)にはそれまでの工程によりそれぞれチップパターンが形成されている。また、各ショット領域ESはx方向及びy方向に伸びる所定幅のストリートライン(スクライブライン)で区切られており、各ショット領域ESに接するx方向に伸びたストリートラインの中央部にX軸用のウエハマークMxが形成され、各ショット領域ESに接するy方向に伸びたストリートラインの中央部にY軸用のウエハマークMyが形成されている。
本実施形態において使用するX軸用のウエハマークMx及びY軸用のウエハマークMyはそれぞれx方向又はy方向に所定ピッチで3本の直線パターンを並べたものであり、これらのパターンはウエハWの下地に凹部又は凸部のパターンとして形成されている。ウエハW上の座標系(x,y)でのウエハマークMxのx座標(設計上の座標値/設計値)x、及びウエハマークMyのy座標(設計上の座標値/設計値)yは既知であり、図2の露光制御装置6に付属する不図示の記憶装置に記憶されている。この場合、ウエハマークMxのx座標、及びウエハマークMyのy座標を、それぞれショット領域ESのx座標及びy座標とみなす。
また、ウエハW上に設定された複数のショット領域ES〜ESの内、予め所定数のショット領域がサンプルショット(サンプル領域)として選択されている。図4に示す例では、斜線を付した9個のショット領域がサンプルショットSA〜SAとして選択されている。サンプルショットSA〜SAの各々にはウエハマークMx,Myがそれぞれ設けられている。例えば、サンプルショットSAには、ウエハマークMx,Myがそれぞれ設けられている。また、ウエハW上にはおおまかな位置合わせ(サーチ・アライメント)を行うための2つの2次元のサーチ・アライメントマーク(不図示)が形成されている。これら2つのサーチ・アライメントマークのウエハW上の座標系(x,y)での座標値は既知である。
[塗布現像装置]
次に、各基板処理装置が備える塗布現像装置300及び基板搬送装置について、図5を参照して説明する。塗布現像装置300は、露光装置200を囲むチャンバにインライン方式で接するように設置されている。塗布現像装置300には、その中央部を横切るようにウエハWを搬送する搬送ライン301が配置されている。この搬送ライン301の一端に未露光若しくは前工程の基板処理装置で処理がなされた多数のウエハWを収納するウエハキャリア302と、本基板処理装置で露光工程及び現像工程を終えた多数のウエハWを収納するウエハキャリア303とが配置されており、搬送ライン301の他端に露光装置200のチャンバ側面のシャッタ付きの搬送口(不図示)が設置されている。
また、塗布現像装置300に設けられた搬送ライン301の一側に沿ってコータ部(塗布部)310が設けられており、他側に沿ってデベロッパ部(現像部)320が設けられている。コータ部310は、ウエハWにフォトレジストを塗布するレジストコータ311、そのウエハW上のフォトレジストをプリベークするためのホットプレートからなるプリベーク装置312、及びプリベークされたウエハWを冷却するためのクーリング装置313を備えて構成されている。
デベロッパ部320は、露光処理後のウエハW上のフォトレジストをベーキングする、いわゆるPEB(Post−Exposure Bake)を行うためのポストベーク装置321、PEBが行われたウエハWを冷却するためのクーリング装置322、及びウエハW上のフォトレジストの現像を行うための現像装置323を備えて構成されている。
さらに、現像装置323の下流側には重ね合わせ計測器400がインライン設置されている。この重ね合わせ計測器400は、前の工程でウエハW上に形成された下地マークと、直前の露光工程(露光装置200による露光工程)で形成されたレジストパターン(重ね合わせマーク)の相対位置を測定して重ね合わせ誤差を検出する装置であり、例えば特開2003−97913号公報に開示されているようなものを採用することができる。
なお、コータ部310を構成する各ユニット(レジストコータ311、プリベーク装置312、クーリング装置313)、デベロッパ部320を構成する各ユニット(ポストベーク装置321、クーリング装置322、現像装置323)、及び重ね合わせ計測器400の構成及び配置について、図5に示された配置は便宜的なもの(一例にすぎないもの)であって、実際にはさらに複数の他の処理ユニットやバッファユニット等が設けられるとともに、各ユニットは空間的に配置され、各ユニット間でウエハWを搬送するロボットアームや昇降機等も設けられている。また、処理の順番(ウエハの搬送経路)も常に同一というわけではなく、ウエハWが各ユニット間をどのような経路で通過して処理されるかは、処理ユニットの処理内容や全体としての処理時間の高速化等の観点から最適化され、動的に変更される場合がある。
露光装置200が備える主制御系としての露光制御装置6、コータ部310及びデベロッパ部320、重ね合わせ計測器400並びにアライメントシミュレータ600は、有線又は無線で接続されており、各々の処理開始又は処理終了を示す信号が送受信される。また、重ね合わせ計測器400で計測された重ね合わせ誤差はアライメントシミュレータ600に送られる(通知される)。アライメントシミュレータ600は、これに付属するハードディスク等の記憶装置に、送られた情報を記録する。
露光装置200内には、塗布現像装置300に設けられた搬送ライン301の中心軸の延長線にほぼ沿うように第1ガイド部材201が配置され、第1ガイド部材201の端部の上方に直交するように、第2ガイド部材202が配置されている。
第1ガイド部材201には第1ガイド部材201に沿って摺動可能に構成されたスライダ203が配置されており、このスライダ203には回転及び上下動自在にウエハWを保持する第1アーム204が設置されている。また、第2ガイド部材202にはウエハWを保持した状態で第2ガイド部材202に沿って摺動可能に構成された第2アーム205が配置されている。第2ガイド部材202は、ウエハステージ9のウエハのローディング位置まで延びており、第2アーム205には第2ガイド部材202に直交する方向にスライドする機構も備えられている。
また、第1ガイド部材201と第2ガイド部材202とが交差する位置の近傍にウエハWのプリアライメントを行うために回転及び上下動ができる受け渡しピン206が設置され、受け渡しピン206の周囲には、ウエハWの外周部の切り欠き部(ノッチ部)及び2箇所のウエハエッジ部の位置、またはウエハWの外周部に形成されたオリエンテーションフラット及びウエハエッジ部を検出するための位置検出装置(不図示)が設置されている。第1ガイド部材201、第2ガイド部材202、スライダ203、第1アーム204、第2アーム205、及び受け渡しピン206等からウエハローダ系(基板搬送装置)が構成されている。
[ウエハプロセス]
次に、ウエハWに対するプロセスについて、各装置の動作をも含めて簡単に説明する。まず、図1A中の工場内生産管理ホストシステム700からネットワーク及び露光工程管理コントローラ500を介して露光制御装置6に処理開始命令が出力される。露光制御装置6はこの処理開始命令に基づいて、露光装置200、コータ部310、デベロッパ部320、及び重ね合わせ計測器400に各種の制御信号を出力する。この制御信号が出力されると、ウエハキャリア302から取り出された1枚のウエハは、搬送ライン301を経て、レジストコータ311に搬送されてフォトレジストが塗布され、順次搬送ライン301に沿ってプリベーク装置312及びクーリング装置313を経て、ウエハWは、露光装置30の第1アーム204に受け渡される。その後、スライダ203が第1ガイド部材201に沿って受け渡しピン206の近傍に達すると、第1アーム204が回転して、ウエハWが第1アーム204から受け渡しピン206上の位置Aに受け渡されて、ここでウエハWの外形基準で中心位置及び回転角の調整(プリアライメント)が行われる。その後、ウエハWは第2アーム205に受け渡されて第2ガイド部材202に沿ってウエハのローディング位置まで搬送され、そこでウエハステージ10上のウエハホルダ9にロード(搬入)される。
そして、所定のアライメント条件(デフォルト条件)下で、マーク実測処理、その実測結果に基づくEGA演算処理、及びその演算結果に基づいてウエハ上の各ショット領域を露光位置に位置決めするアライメント処理が実施された後、位置決め(アライメント)された当該ウエハW上の各ショット領域に対して、レチクルのパターンが露光転写される。このとき、露光制御装置6は、EGA演算結果及び実測したマーク波形信号データを該露光制御装置6が備えるハードディスク装置等の記憶装置(メモリ)にログファイル(ログデータ)として記憶する。
露光処理を終えたウエハWは、第2ガイド部材202及び第1ガイド部材201に沿って塗布現像装置300の搬送ライン301まで搬送された後、搬送ライン301に沿って順次ポストベーク装置321及びクーリング装置322を経て現像装置323に送られる。そして、現像装置323で現像が行われたウエハWの各ショット領域に、レチクルのデバイスパターンに対応した凹凸のレジストパターンが形成される。このように現像が行われたウエハWは、各ショット又は任意のショットにおける重ね合わせ誤差が重ね合わせ計測器400で測定され、搬送ライン301によってウエハキャリア303に収納される。このリソグラフィ工程の終了後にウエハキャリア303内の例えば1ロットのウエハは、他の処理装置に搬送され、エッチング、レジスト剥離等が実行される。
重ね合わせ計測器400により測定された重ね合わせ誤差は、基準重ねデータとして、アライメントシミュレータ600に送られる。なお、重ね合わせ誤差の測定は、計測器400のみならず、露光装置200内のアライメント系(FIA)15でも計測できるものである。このため、このアライメント系15で重ね合わせ誤差を計測した場合には、この誤差データは露光制御装置6からシミュレータ600に送られることになる。
上述したウエハプロセス処理は、各基板処理装置でそれぞれ行われており、各基板処理装置は、露光工程管理コントローラ500により統括的に制御・管理される。即ち、露光工程管理コントローラ500は、これに付属する記憶装置に、露光システム100で処理する各ロットあるいは各ウエハについてのプロセスを制御するための種々の情報、そのための種々のパラメータあるいは露光履歴データ等の種々の情報を蓄積する。そして、これらの情報に基づいて、各ロットに適切な処理が施されるように、各露光装置200を制御・管理する。
[アライメントシミュレータ]
図6は本露光システム100が備えるアライメントシミュレータ600の概略構成を示すブロック図である。アライメントシミュレータ600は、基準EGAデータ取得部610、比較EGAデータ取得部620、マーク波形取得部630、基準重ねデータ取得部640、及びシミュレータ制御部650を備えて構成されている。
基準EGAデータ取得部610は、露光制御装置6においてデフォルト設定された所定の基準アライメント条件(基準アライメントパラメータ)下で実施されたEGA演算結果(基準演算結果)としての基準EGAデータを、露光制御装置6から取得する。なお、ここで言う基準アライメント条件(基準アライメントパラメータ)とは、計測対象となるサンプルショットの特定やそのマークを計測する時の照明条件や得られたマーク信号に対する波形処理アルゴリズムやEGA演算モデル等が予めデフォルトで所定条件に設定されている状態の条件(パラメータ)のこと(後述する波形処理パラメータ、及び要実測パラメータを含む)である。比較EGAデータ取得部620は露光制御装置6において基準アライメント条件の一部又は全部を変更して実施されたEGA演算結果(比較演算結果)としての比較EGAデータを、露光制御装置6から取得する。マーク波形取得部630は露光制御装置6からEGA計測を行った際の各マークについてのマーク波形信号データを取得する。基準重ねデータ取得部640は、重ね合わせ計測器400により実施(実測)された回路パターンの重ね合わせ誤差(加工誤差)の計測結果(基準重ねデータ/基準加工結果)を取得する。シミュレータ制御部650は、これら各部610,620,630,640により取得された基準EGAデータ、比較EGAデータ、マーク波形信号データ、及び基準重ねデータに基づいて、後述する処理を実施して最適なアライメント条件を決定し、決定したアライメント条件を露光制御装置6に通知する処理を行う。
以下、図7及び図8に示すフローチャートに従って、アライメントシミュレータ600における処理を露光装置200における関連処理も含めて説明する。
まず、図7に示すアライメントシミュレーション処理についてのフローチャートを参照する。アライメントシミュレータ600の基準EGAデータ取得部610は、露光制御装置6で取得された基準EGAデータを取得する(Step1)。より具体的には、露光装置200において、ウエハW(アライメント条件を最適化するために使用される基準ウエハ(計測専用ウエハ))をステージ10にロードし、デフォルト設定された所定の基準アライメントパラメータに従って、図4に示されるサンプルショット(例えば、図4におけるSA1〜SA9)について設定されたマーク(Mx,My)のFIA方式のアライメント系15(又は他のLSA方式のアライメント系)による位置計測処理を実施し、その後、この計測結果と当該マーク(Mx,My)の設計位置とに基づきEGA演算処理を実施し、このEGA演算結果を基準EGAデータとして露光制御装置6に付属する記憶装置にログファイルとして記憶し、アライメントシミュレータ600において、基準EGAデータ取得部610は、このログファイルから基準EGAデータを取得する。
なお、アライメントシミュレータ600には、露光装置200のアライメントユニットと同じ処理内容のアライメントユニットライブラリが搭載されており、アライメントパラメータの設定・登録の操作性に優れ、かつ複数バージョンのアライメントユニットライブラリが登録され、最適化対象の露光装置の機種やソフトバージョンに応じて選択切り換え可能な構成となっており、多様な条件を与えてのシミュレーション評価が迅速に行えるようになっている。
露光装置200においては、このEGA計測の際の各マーク(Mx,My)についてのマーク波形信号データも露光制御装置6に付属する記憶装置(メモリ)にログファイル(ログデータ)として記憶している。
次に、シミュレータ制御部650は、波形処理パラメータ(後述)の最適化を波形検出シミュレーションにより行うか否かを、予めオペレータ入力された指示に従って判断し(Step2)、波形処理パラメータの最適化を波形検出シミュレーションにより行うと判断した場合(yesの場合)には、アライメントシミュレータ600のマーク波形取得部630は、露光制御装置6から当該基準EGAデータに係る各マーク(Mx,My)についてのマーク波形信号データを上記メモリ内から抽出して取得し(Step3)、Stpe4に進む。Step2において、波形処理パラメータの最適化を波形検出シミュレーションにより行わないと判断した場合(noの場合)には、Step3を実行せずに、Step4に進む。つまりこの場合には、基準EGAデータに係るマーク波形データを使って後述するStep8において波形検出シミュレーションを行わないことになるので、基準EGAデータに係るマーク波形データから派生して得られる比較EGAデータは得られないことになる。
次に、アライメントシミュレータ600の比較EGAデータ取得部620は、露光制御装置6で取得された比較EGAデータを取得する(Step4)。より具体的には、露光装置200において、ウエハステージ10にロードされた当該ウエハWについて、前記基準アライメントパラメータのうち、最適化対象アライメントパラメータ(後述)に含まれる要実測パラメータ(後述)についての一部又は全部を変更して比較アライメントパラメータとし、この比較アライメントパラメータに従って、サンプルショット(例えば、図4におけるサンプルショットSA1〜SA9又はその一部若しくは全部を変更したサンプルショット)について設定されたマーク(Mx,My)に対してFIA方式のアライメント系15(又は他のLSA方式のアライメント系)による位置計測処理(実測)を実施し、その後、この計測結果と該マーク(Mx,My)の設計位置とに基づきEGA演算処理を実施し、このEGA演算結果を比較EGAデータとして露光制御装置6に付属する記憶装置にログファイルとして記憶し、アライメントシミュレータ600において、比較EGAデータ取得部620は、このログファイルから比較EGAデータを取得する。このStep4は、最適化対象アライメントパラメータの変更内容に従ってその組み合わせに相当する回数だけ繰り返し行われ(実測動作がなされ)、従って比較EGAデータは複数個取得されることになる。
なお、ウエハオフセットとローテーションの影響を避けるため、このStep4は、ウエハWをステージ10にロード後、アンロードする前までに実施される。また、上述したEGA計測(ファイン計測)に先立ち、ウエハWの大まかな位置を検出するためにサーチ計測(ラフ計測)が行われるが、サーチ計測に伴うオフセットの影響を避けるため、ウエハWについて、サーチ計測の後、EGA計測のみを条件数分繰り返し実行するように構成することが望ましい。しかしながら、露光シーケンスの都合上、サーチ計測後のEGA計測の回数が制限されているような場合(例えば、サーチ計測後のEGA計測が2回に制限されている場合)には、サーチ計測後の最初の(1回目の)EGA計測(ファイン計測)を同一アライメントパラメータ条件下で行うようにしておき、引き続きなされる次の(2回目の)EGA計測(ファイン計測)にてアライメントパラメータ(アライメント条件)を変更して行うように、アライメントパラメータ(アライメント条件)の設定を行う。このようにすれば2回目のEGA計測時には、既に1回目のEGA計測がなされており、その1回目のEGA計測結果を基準として反映させて2回目のEGA計測ができることになるので、サーチ計測の繰り返しに伴うオフセットの影響をEGA計測(1回目のファイン計測)の精度内に低減することができる。
ここで、アライメントパラメータは、基本的にその全てが最適化の対象となるアライメントパラメータ(本実施形態において、最適化対象アライメントパラメータという)となるものであり、本実施形態では、この最適化対象アライメントパラメータをアライメントシミュレータ600による処理対象とする。また、最適化対象アライメントパラメータは、再度のマークの計測を必要としないアライメントパラメータ(本実施形態において、波形処理パラメータという)と再度のマークの計測を必要とするアライメントパラメータ(本実施形態において、要実測パラメータという)とに分類することができる。
この波形処理パラメータとしては、既に計測されたマークの中で使用する組み合わせ(マーク数やマーク配置(計測したマークに対して減らす方向のみに対応)、マーク単位・ショット単位でのリジェクト(特定のマークをEGA演算処理から除外すること)の有無、マーク検出時のリジェクトリミット値(マークをEGA演算処理からリジェクトする場合の閾値)、マーク検出条件(FIA/LSA、信号処理アルゴリズム(エッジ抽出法、テンプレートマッチング法、折り返し自己相関法等)、スライスレベル等)、統計演算の際に使用する統計演算モデル(6パラメータモデル、10パラメータモデル、ショット内平均化モデル、ショットファクタ間接適用モデル、高次EGA処理条件(使用次数と使用補正係数)等)、重み付けEGA処理条件、EGAオプション機能の拡張EGA処理条件(ショット内多点EGA実施条件、EGA計算モデル、ショット成分補正条件等)、及び計測されたマークの計測位置に加えるべき補正量(アライメント補正値等)等が含まれる。
また、要実測パラメータには、マークの種類(形状が異なる場合を含む)、数や配置(新たなサンプル点を計測する場合)、マーク計測時にマークを照明する際の照明条件(照明波長、明/暗視野、照明強度、位相差照明の有無等)、マーク検出時のフォーカス状態(フォーカスオフセット等)、使用するアライメントセンサ等が含まれる。
なお、上述したアライメントパラメータのその全ては、既述の如く基本的に全て可変であるが、全てのアライメントパラメータを最適化対象(可変)とせずに、その一部のアライメントパラメータを不変(固定)としておくようにしても良い。その際に、どのアライメントパラメータを固定(不変)パラメータとするかは、使用者が適宜任意に選択して設定できるものとする。
露光制御装置6又はアライメントシミュレータ600で行われるEGA演算に用いる、前記統計演算モデルとしてのショット配列変形計算モデルとしては、以下のものが例示できる。
(1)通常EGAでのショット配列変形計算モデル(ステージ座標0〜1次まで使用)
ΔX = Cx_10*Wx + Cx_01*Wy + Cx_sx*Sx + Cx_sy*Sy + Cx_00 (式1)
ΔY = Cy_10*Wx + Cy_01*Wy + Cy_sx*Sx + Cy_sy*Sy + Cy_00 (式2)
各変数の意味は以下の通り。
Wx, Wy: ウエハ中心を原点とした計測点の位置
Sx, Sy: ショット中心を原点とした計測点の位置
Cx_10: ウエハスケーリングX
Cx_01: ウエハ回転
Cx_sx: ショットスケーリングX
Cx_sy: ショット回転
Cx_00: オフセットX
Cy_10: ウエハ回転
Cy_01: ウエハスケーリングY
Cy_sx: ショット回転
Cy_sy: ショットスケーリングY
Cy_00: オフセットY
上記の変数を用いて表現すれば、ウエハ直交度は-(Cx_01 + Cy_10)、ショット直交度は -(Cx_sy + Cy_sx)である。
なお、本実施形態では、上記パラメータのうちのどれを使うかによって、EGA演算モデル(統計処理モデル)を、6パラメータモデル(通常EGAモデル)、10パラメータモデル(ショット内多点モデル)、ショット内平均モデルと称する。6パラメータモデルとは、上述のパラメータのうち、ウエハスケーリングX,Yと、ウエハ回転と、ウエハ直交度と、オフセットX,Yとを使用するモデルである。10パラメータモデルとは、6パラメータモデルに、ショットスケーリングX,Yとショット回転とショット直交度の計4つのパラメータを加えたものを使用するモデルである。ショット内平均モデルとは、ショット内の複数のマークの計測値を平均してそのショットとしての代表値を1つ算出し、これを用いて上記6パラメータモデルと同様のパラメータ(6パラメータ)を使って各ショット位置のEGA演算を行うモデルである。これら以外にショットファクタ間接適用モデルもあり、このモデルは6パラメータモデルでウエハ誤差パラメータを求め、ショット誤差パラメータを求める際には、10パラメータモデルを使いつつそのうちのウエハ誤差パラメータについては前述した6パラメータモデルで求められたウエハ誤差パラメータを代入してショット誤差パラメータを求めるモデルであり、例えば1枚目のウエハのみ又はインターバルでショット内多点計測を実行するような場合において全ウエハに対して同じ6パラメータモデルでウエハ誤差成分を求めることができるというモデルである。
(2)高次EGAでのショット配列変形計算モデル(ステージ座標0〜2次まで使用)
ΔX = Cx_20*Wx2 + Cx_11*Wx*Wy + Cx_02*Wy2
+ Cx_10*Wx + Cx_01*Wy
+ Cx_00
+ Cx_sx*Sx + Cx_sy*Sy (式3)
ΔY = Cy_20*Wx2 + Cy_11*Wx*Wy + Cy_02*Wy2
+ Cy_10*Wx + Cy_01*Wy
+ Cy_00
+ Cy_sx*Sx + Cy_sy*Sy (式4)
(3)高次EGAでのショット配列変形計算モデル(ステージ座標0〜3次まで使用)
ΔX = Cx_30*Wx3 + Cx_21 Wx2 *Wy + Cx_12*Wx*Wy2 + Cx_03*Wy3
+ Cx_20*Wx2 + Cx_11 Wx *Wy + Cx_02*Wy2
+ Cx_10*Wx + Cx_01*Wy
+ Cx_00
+ Cx_sx*Sx + Cx_sy*Sy (式5)
ΔY = Cy_30*Wx3 + Cy_21*Wx2 *Wy + Cy_12 Wx*Wy2 + Cy_03*Wy3
+ Cy_20*Wx2 + Cy_11*Wx*Wy + Cy_02*Wy2
+ Cy_10*Wx + Cy_01*Wy
+ Cy_00
+ Cy_sx*Sx + Cy_sy*Sy (式6)
ショット内1点計測の場合は、(式1)〜(式6)のショット補正係数Cx_sx、Cx_sy、Cy_sx、Cy_syを除外(即ち「0」とおく)する。
また、重み付けEGAとは、例えば特開平5−304077号公報に開示されているように、位置合わせすべきショットと他のショットの各々との間の距離等に応じてサンプルショットの各座標位置に重み付けを行い、この重み付けされた複数の座標位置を統計演算することにより演算パラメータを算出するものであり、この場合には重み付けの係数の算出方法等が波形処理パラメータとして変更されることになる。
次に、シミュレータ制御部650は、図7において、Step4で実測されたマーク波形データに対する波形処理パラメータの最適化を波形検出シミュレーションにより行うか否かを予めオペレータ入力された指示に従って判断し(Step5)、波形処理パラメータの最適化を波形検出シミュレーションにより行うと判断した場合(yesの場合)には、アライメントシミュレータ600のマーク波形取得部630は、Step4で求めた当該比較EGAデータに係る各マーク(Mx,My)についてのマーク波形信号データを露光制御装置6のメモリから抽出取得し(Step6)、Step7に進む。Step5において、波形処理パラメータの最適化を波形検出シミュレーションにより行わないと判断した場合(noの場合)には、Step6を実行せずに、Step7に進む。Step7で波形検出シミュレーションを行うことが設定されている場合にはStep8に進み、そうでなければStep9に進む。
Step8において、シミュレータ制御部650は、Step3で抽出取得した基準EGAデータに係るマーク波形信号データ、及び/又はStep6で取得した比較EGAデータに係るマーク波形信号データに基づいて、前述の波形処理パラメータの一部又は全部を変更ししつつ、上述の露光制御装置6によるEGA演算と同様のEGA演算を波形処理パラメータの変更に従ってその組み合わせに相当する回数だけシミュレーション演算を実施し、複数の比較EGAデータを得る。
次いで、シミュレータ制御部650は、Step4で取得された比較EGAデータ及びStep8が実行された場合には該Step8で算出された比較EGAデータの全てと、基準EGAデータとを比較・評価し(Step9)、その比較・評価結果に基づいて、最適なアライメントパラメータ(最適化対象アライメントパラメータ)の仮決定を行う(Step10)。ここで仮決定とは、複数条件の中から好ましい候補を絞ることを意味する。このStep10では、例えば、基準EGAデータに係る残留誤差と各比較EGAデータに係る残留誤差とを比較し、基準EGAデータよりも残留誤差が大きいのものを除外し、小さいものを候補として仮決定する。基準EGAデータよりも残留誤差が小さいものがない場合には、ここで仮決定される候補はゼロとなる。残留誤差の評価尺度としては、残留誤差成分(ランダム誤差成分)の標準偏差(3σ値)を用いることができ、標準偏差が小さいほど、アライメントマークやアライメントセンサが安定している、即ちアライメントマーク検出位置が安定していて好ましいといえる。
なお、このStep9における比較・評価は、上記に限定されず、各種のものを採用することができる。例えば、「標準偏差」以外に、「平均」、「平均の絶対値+3σ」、あるいはその他の統計手法ないしその組み合わせを用いて比較・評価しても良い。また、基準EGAデータと比較EGAデータの各々との比較ではなく、これらを全て含めたものの中から、最も残留誤差が小さいものから所定数、あるいは残留誤差について所定の閾値を設けてこの閾値よりも小さいものを候補として仮決定しても良い。
また、Step4においては、最適化対象アライメントパラメータのうちの要実測パラメータの一部又は全部を変更した比較アライメントパラメータに従ってEGA計測及びEGA演算が実施されるが、この際に上述の波形処理パラメータをも変更してEGA計測・演算が実施されても勿論良い。しかしながら、上述したように波形処理パラメータは種類が多いこと(パラメータ間の組み合わせも考慮を要する)、及び計測時には露光装置を占有することなどから、Step5で、Step4でのEGA計測結果に対して、波形処理パラメータの最適化を波形検出シミュレーションで行うよう指定し、Step6で露光装置から各比較EGAデータに係るマーク波形信号データを取得し、Step8で波形検出シミュレーションにて比較演算データを取得する手法の方がより効率的である。
次に、図8に示す重ね合わせシミュレーション処理のフローチャートを参照する。図7のStep10で、アライメントパラメータの候補を仮決定した後、図8のStep11に進み、露光装置200において、基準EGAデータに基づき補正されたウエハWの各ショットについてのショット配列に従って、各ショット領域を順次露光処理して、全てのショット領域に対する露光処理の終了後、ウエハWをウエハステージ10から搬出(アンロード)し、塗布現像装置300において、ウエハW上に露光転写された回路パターンの現像を行い、現像後のウエハWが重ね合わせ計測器400に搬入される。
重ね合わせ計測器400において、露光装置200により露光される前の工程で形成された下地マークと露光装置200により露光され、現像装置323で現像された重ね合わせマーク(レジストパターン)の相対位置が全てのショット領域又は選択されたショット領域について計測され、その計測結果が基準重ねデータとして、アライメントシミュレータ600に通知されるので、基準重ねデータ取得部640はこの通知された基準重ねデータを取得する(Step12)。
次に、ステップ1で取得された基準EGAデータと、Step4で取得された比較EGAデータ及びStep8が実行された場合には該Step8で算出された比較EGAデータであってStep10で仮決定されたものの各々との差分(変化分)を算出し、これをStep12で取得された基準重ねデータに反映させることにより、最適化対象アライメントパラメータ変更して、該変更したアライメントパラメータに従ってウエハWの位置決め、露光・現像を行ったと仮定した場合における重ね合わせ誤差(推定重ねデータ)を求める(Step13)。ここで、より具体的には、Step12で取得した基準重ねデータに係る重ね合わせマーク(露光装置200で直前に形成されたレジストパターン)の座標位置を比較EGAデータに係る前記変化分に応じて移動した座標位置と、該基準重ねデータに係る下地マーク(以前の工程で形成されたパターン)の座標位置とのずれ量(即ち、重ね合わせ誤差)を求める。
次に、シミュレータ制御部650は、Step13で取得された推定重ねデータ及び基準重ねデータの各々を互いに比較・評価し(Step14)、重ね合わせ誤差が最も小さいものに係る推定重ねデータ又は基準重ねデータに対応する比較EGAデータの算出の元となったアライメントパラメータを最適アライメントパラメータとして決定する(Step15)。
なお、Step14では、例えば、推定重ねデータ及び基準重ねデータのそれぞれに係る重ね合わせ誤差の標準偏差(3σ値)を比較・評価して、該重ね合わせ誤差の標準偏差が最も小さいものに係るアライメントパラメータを最適なものとして決定することができる。この標準偏差が小さいほど、重ね合わせ結果が安定していて好ましいからである。
なお、このStep14における比較・評価は、上記に限定されず、各種のものを採用することができる。例えば、異なるマーク種類間(位置の異なるマーク間)での重ね合わせ計測の比較・評価ではなく、同一マークで処理条件を変更しての比較・評価の場合は、レチクル製造誤差、ウエハ変形量、ウエハ表面形状変化、ステッピングなどの相違による影響は同じなので、「重ね合わせ誤差の3σ」以外に、「平均」、「平均の絶対値+3σ」の値も使用して、最適なアライメントパラメータを決定するようにしても良い。その他の統計手法ないしその組み合わせを用いて比較・評価しても良い。なお、基準重ねデータが最も優れている場合には、基準EGAデータに係るアライメントパラメータが最適なものとして決定される。
なお、Step14では、推定重ねデータ及び基準重ねデータに係る重ね合わせ誤差の標準偏差(3σ)等と比較EGAデータ及び基準EGAデータに係る残留誤差の標準偏差(3σ)等の両方を評価尺度として、最適なアライメントパラメータを決定するようにしても良い。
露光装置200においては、以降は、アライメントシミュレータ600により決定された最適アライメントパラメータに従って実際のプロセスウエハ(デバイス製造用基板)に対するマーク計測、統計演算が実施され、その演算結果に基づいてプロセスウエハWが位置決めされ、露光処理が順次実施されることになる。
ところで、上述した実施形態では、基準ウエハ(計測用ウエハ)Wを用いて最適なアライメント条件を求める例を示したが、実際のプロセスウエハ(デバイス製造用ウエハ)を用いて最適なアライメント条件を求めるようにしても良い。この場合においては、EGA演算結果(EGAランダム誤差)に基づいてアライメント条件を決定することになる。なお、このランダム誤差が、所定の許容値をオーバーした場合には、アライメント条件を変えて再計測処理を行うか、あるいはそのウエハはエラーウエハであると認識して、露光処理(パターン転写処理)の対象ウエハから除外する(ウエハリジェクト又はロットリジェクト)ようにしても良い。
また、プロセスウエハを用いる場合において、、基準EGAデータ、比較EGAデータ、基準重ねデータの取得は、単一のプロセスウエハWについて行われるものに限られず、同一処理内容(同一ロット)の複数枚のプロセスウエハWについて、上記一連の処理を実施し、各プロセスウエハWについて取得された各データの平均、その他の統計手法を用いて比較・評価等を行うようにしても良い。
また、プロセスウエハを用いたシミュレータ600による最適アライメントパラメータの決定処理は、各ロットの先頭ウエハについて実施し、あるいはロットの途中のウエハについて適宜に実施され、その決定結果を露光装置200による露光処理に反映するようにしても良い。
なお、上述した実施形態では、アライメントシミュレータ600を基板処理装置(露光装置200等)とは独立して設けている。この構成は、単一のアライメントシミュレータ600により複数の基板処理装置(露光装置200等)で用いられるアライメント条件をそれぞれ求めることができるという点で優れている。しかしながら、露光装置の例えば露光制御装置6が処理能力的に優れていれば、当該アライメントシミュレータ600の機能を当該露光制御装置6に行わせても良い。あるいはこれらの間で若しくはこれらと他の装置の演算装置等との間で、機能分散させることにより実現しても良い。
[デバイス製造方法]
次に、上述した露光システムをリソグラフィー工程において使用したデバイスの製造方法について説明する。
図9は、例えばICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等の電子デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図9に示すように、電子デバイスの製造工程においては、まず、電子デバイスの回路設計等のデバイスの機能・性能設計を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行い(S810)、次に、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する(S820)。一方、シリコン等の材料を用いてプロセス(デバイス製造用)ウエハ(シリコン基板)を製造する(S830)。
次に、S820で製作したマスク及びS830で製造したプロセスウエハを使用して、リソグラフィー技術等によってプロセスウエハ上に実際の回路等を形成する(S840)。具体的には、まず、プロセスウエハ表面に、絶縁膜、電極配線膜あるいは半導体膜との薄膜を成膜し(S841)、次に、この薄膜の全面にレジスト塗布装置(コータ)を用いて感光剤(レジスト)を塗布する(S842)。次に、このレジスト塗布後の基板を、露光装置のウエハホルダ上にロードするとともに、S830において製造したマスクをレチクルステージ上にロードして、そのマスクに形成されたパターンをプロセスウエハ上に縮小転写する(S843)。この時、露光装置においては、上述した本発明に係るアライメントシミュレータにより決定された最適アライメントパラメータに基づきEGA計測・演算が実施されて求められたショット配列座標に従って、プロセスウエハの各ショット領域を順次露光位置に位置合わせし、各ショット領域にマスクのパターンを順次転写する。
露光が終了したら、プロセスウエハをウエハホルダからアンロードし、現像装置(デベロッパ)を用いて現像する(S844)。これにより、プロセスウエハ表面にマスクパターンのレジスト像が形成される。そして、現像処理が終了したプロセスウエハに、エッチング装置を用いてエッチング処理を施し(S845)、プロセスウエハ表面に残存するレジストを、例えばプラズマアッシング装置等を用いて除去する(S846)。
これにより、プロセスウエハの各ショット領域に、絶縁層や電極配線等のパターンが形成される。そして、この処理をマスクを変えて順次繰り返すことにより、プロセスウエハ上に実際の回路等が形成される。プロセスウエハ上に回路等が形成されたら、次に、デバイスとしての組み立てを行う(S850)。具体的には、プロセスウエハをダイシングして個々のチップに分割し、各チップをリードフレームやパッケージに装着し電極を接続するボンディングを行い、樹脂封止等パッケージング処理を行う。そして、製造したデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行い(S860)、デバイス完成品として出荷等する。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。従って、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上記実施形態においては、露光装置としてステップ・アンド・リピート方式の露光装置を例に挙げて説明したが、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置に適用することも可能である。また、半導体素子や液晶表示素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、プラズマディスプレイ、薄膜磁気ヘッド、及び撮像素子(CCD等)の製造にも用いられる露光装置、及びレチクル、又はマスクを製造するために、ガラス基板、又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。即ち本発明は、露光装置の露光方式や用途等に関係なく適用可能である。
また、露光装置で用いる露光用照明光(エネルギビーム)は紫外光に限られるものではなく、X線(EUV光を含む)、電子線やイオンビームなどの荷電粒子線などでも良い。また、DNAチップ、マスク又はレチクルなどの製造用に用いられる露光装置でも良い。
さらに、上記実施形態では本発明を露光システムに適用した場合について説明したが、本発明は、搬送装置、計測装置、検査装置、試験装置、その他の物体の位置合わせを行う装置全般について適用が可能である。
本開示は、2004年3月31日に提出された日本国特許出願第2004−105941号に含まれた主題に関連し、その開示の全てはここに参照事項として明白に組み込まれる。

Claims (15)

  1. 物体上に配列された複数の被加工領域の各々を所定の加工位置に対して位置合わせするための最適なアライメント条件を決定する方法であって、
    所定のアライメント条件下で、任意の前記被加工領域毎に設定されたサンプル点に対する光電検出を介した位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づく統計演算処理を行って基準演算結果を取得する第1工程と、
    前記基準演算結果に基づいて、前記被加工領域を各々前記所定の加工位置に位置合わせして加工を施した後に、該被加工領域についての加工誤差を計測して基準加工結果を取得する第2工程と、
    前記所定のアライメント条件の少なくとも一部を変更しつつ、任意の前記被加工領域毎に設定されたサンプル点の位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づく統計演算処理を行って比較演算結果を取得する第3工程と、
    前記比較演算結果に基づいて前記被加工領域を前記所定の加工位置に位置合わせして加工を施したと仮定した場合に推定される、前記被加工領域についての前記加工誤差を、前記基準演算結果と前記比較演算結果と前記基準加工結果とを用いて算出する第4工程と、を有し、
    前記第3工程は、
    前記第1工程での前記光電検出で得られた信号波形を用いて、前記所定のアライメント条件の少なくとも一部を変更しつつ、前記比較演算結果を複数個取得する第6工程と、
    前記第6工程で得られた複数の前記比較演算結果、及び前記基準演算結果を比較し、該比較結果に基づいて、前記第4工程にて使用されるべき前記比較演算結果の候補を選定する第7工程と、を含むことを特徴とするアライメント条件決定方法。
  2. 前記第3工程では、前記アライメント条件を複数変更しながら前記比較演算結果を複数取得し、
    前記第4工程では、前記基準演算結果と前記比較演算結果の各々との差分に基づいて前記基準加工結果を各々変換演算して、前記推定される加工誤差を複数算出し、
    前記第4工程で算出された複数の推定加工誤差、及び前記基準加工誤差を比較し、該比較結果に基づいて前記最適アライメント条件を決定する第5工程、を更に有することを特徴とする請求項1に記載のアライメント条件決定方法。
  3. 前記第5工程では、前記基準加工誤差又は前記推定加工誤差に係る前記被加工領域の各々についての加工誤差の平均値及び標準偏差の少なくとも一方に基づいて、前記アライメント条件を決定することを特徴とする請求項2に記載のアライメント条件決定方法。
  4. 前記第3工程では、前記アライメント条件のうち、任意の前記サンプル点の再度の光電検出を必要とせずに変更可能な第1アライメント条件を変更することによって、前記比較演算結果を算出することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のアライメント条件決定方法。
  5. 前記第1アライメント条件は、前記第1工程で光電検出されたサンプル点の中で使用する組み合わせ、前記第1工程での光電検出により得られた信号波形の処理条件、前記統計演算の際に使用する統計演算モデル、及び前記第1工程で光電検出されたサンプル点の計測位置に加えるべき補正量、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項4に記載のアライメント条件決定方法。
  6. 前記第3工程では、前記アライメント条件のうち、前記第1工程での光電検出とは別に、任意の前記サンプル点に対する再度の光電検出を必要とする第2アライメント条件を変更することによって、前記比較演算結果を算出することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のアライメント条件決定方法。
  7. 前記第2アライメント条件は、前記サンプル点の種類、数、配置、前記光電検出を行う際に前記サンプル点を照明する照明条件、前記光電検出を行う際のフォーカス状態、前記光電検出を行うアライメントセンサの種類、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項6に記載のアライメント条件決定方法。
  8. 前記第7工程では、前記比較演算結果に係る残留誤差成分に基づいて、前記候補の選定を行うことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のアライメント条件決定方法。
  9. マスクのパターンを基板上に配列された複数のショット領域に対して露光転写する露光方法において、
    請求項2に記載のアライメント条件決定方法により決定された前記最適アライメント条件を用いて、前記被加工領域としての前記ショット領域毎に設定されたサンプル点に対する光電検出を介した位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づく統計演算処理を行って得られる演算結果に基づいて、前記ショット領域を前記所定の加工位置としての露光位置に対して、順次位置合わせしつつ、各ショット領域を露光する工程を含むことを特徴とする露光方法。
  10. 物体上に配列された複数の被加工領域の各々を所定の加工位置に対して位置合わせするための最適なアライメント条件を決定する装置であって、
    所定のアライメント条件下で、任意の前記被加工領域毎に設定されたサンプル点に対する光電検出を介した位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づく統計演算処理を行って基準演算結果を取得する基準演算結果取得手段と、
    前記基準演算結果に基づいて、前記被加工領域を各々前記所定の加工位置に位置合わせして加工を施した後に、該被加工領域についての加工誤差を計測して基準加工結果を取得する基準加工結果取得手段と、
    前記所定のアライメント条件の少なくとも一部を複数変更しつつ、任意の前記被加工領域毎に設定されたサンプル点の位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づく統計演算処理を行って比較演算結果を複数個取得する比較演算結果取得手段と、
    前記比較演算結果に基づいて前記被加工領域を前記所定の加工位置に位置合わせして加工を施したと仮定した場合に推定される、前記被加工領域についての前記加工誤差を、前記基準演算結果と前記比較演算結果と前記基準加工結果とを用いて算出する加工誤差算出手段と、
    前記比較演算結果取得手段で取得された複数の前記比較演算結果、及び前記基準演算結果を比較し、該比較結果に基づいて、前記加工誤差算出手段にて使用されるべき前記比較演算結果の候補を選定する比較演算結果選定手段と、
    を有することを特徴とするアライメント条件決定装置。
  11. 前記比較演算結果取得手段は、前記アライメント条件を複数変更しながら前記比較演算結果を複数取得し、
    前記加工誤差算出手段は、前記基準演算結果と前記比較演算結果の各々との差分に基づいて前記基準加工結果を各々変換演算して、前記推定される加工誤差を複数算出し、
    前記加工誤差算出手段により算出された複数の推定加工誤差、及び前記基準加工誤差を比較し、該比較結果に基づいて前記アライメント条件を決定する条件決定手段、を更に有することを特徴とする請求項10に記載のアライメント条件決定装置。
  12. マスクのパターンを基板上に配列された複数のショット領域に対して露光転写する露光装置において、
    請求項11に記載のアライメント条件決定装置を備え、
    前記アライメント条件決定装置により決定された前記最適アライメント条件を用いて、前記被加工領域としての前記ショット領域毎に設定されたサンプル点に対する光電検出を介した位置計測処理、及び該サンプル点の計測位置と設計位置とに基づいて統計演算を行って得られる演算結果に基づいて、前記ショット領域を前記所定の加工位置としての露光位置に対して、順次位置合わせしつつ、各ショット領域を露光することを特徴とする露光装置。
  13. 前記物体として、前記マスク上に形成されたデバイスパターンが露光転写されるデバイス製造用基板を使用し、
    前記比較演算結果取得手段は、前記デバイス製造用基板に対して前記アライメント条件を複数変更しながら前記位置計測処理、統計演算処理を行って前記比較演算結果を複数取得し、
    前記アライメント条件決定装置は、前記複数の比較演算結果及び前記基準演算結果を比較し、該比較結果に基づいて前記アライメント条件を決定することを特徴とする請求項12に記載の露光装置。
  14. 前記アライメント条件決定装置は、前記比較演算結果に係るランダムな残留誤差成分に基づいて、前記アライメント条件を決定することを特徴とする請求項13に記載の露光装置。
  15. 前記ランダムな残留誤差成分が所定の許容値を超えた場合には、
    前記デバイス製造用基板を、前記デバイスパターンを転写露光する対象基板から除外するか、或いは前記比較演算結果取得手段に、前記アライメント条件を更に変更せしめて前記位置計測処理及び統計演算処理を行わしめることを特徴とする請求項14に記載の露光装置。
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