JPH07226360A - 位置合わせ方法 - Google Patents

位置合わせ方法

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JPH07226360A
JPH07226360A JP6016116A JP1611694A JPH07226360A JP H07226360 A JPH07226360 A JP H07226360A JP 6016116 A JP6016116 A JP 6016116A JP 1611694 A JP1611694 A JP 1611694A JP H07226360 A JPH07226360 A JP H07226360A
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shot
wafer
coordinate
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JP6016116A
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Inventor
Nobutaka Umagome
伸貴 馬込
Shinji Mizutani
真士 水谷
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウエハ上のサンプルショットの位置を予め計
測して得られた結果を統計処理して、各ショット領域の
位置合わせを行う際に、アライメント誤差の非線形成分
の大きい跳びショットを正確に排除して、高精度に位置
合わせする。 【構成】 サンプルショットSA1 〜SAN についてア
ライメント誤差の非線形成分の3σの値E(N) を求め、
それらサンプルショットから順次1番目、2番目、…、
N番目のサンプルショットを排除した場合のサンプルシ
ョット毎のアライメント誤差の非線形成分の3σの値E
(N-1,i) の最小値E(N-1,h) を求める。E(N-1,h) がE
(N) より小さいときに、h番目のサンプルショットを排
除(リジェクト)する。非線形成分の3σの値が所定の
期待値に対して所定のばらつきεの範囲内で合致するま
で跳びショットを排除していく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばウエハの各ショ
ット領域上に順次レチクルのパターンを露光する露光装
置において、統計処理により算出した配列座標に基づい
てウエハの各ショット領域を順次露光位置に位置合わせ
する場合に適用して好適な位置合わせ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をフォト
リソグラフィ工程で製造する際に、フォトマスク又はレ
チクル(以下、一例として「レチクル」を使用する)の
パターン像を投影光学系を介して感光材が塗布されたウ
エハ上の各ショット領域に投影する投影露光装置が使用
されている。この種の投影露光装置として近年は、ウエ
ハを2次元的に移動自在なステージ上に載置し、このス
テージによりウエハを歩進(ステッピング)させて、レ
チクルのパターン像をウエハ上の各ショット領域に順次
露光する動作を繰り返す、所謂ステップ・アンド・リピ
ート方式の露光装置、特に、縮小投影型の露光装置(ス
テッパー)が多用されている。
【0003】例えば半導体素子はウエハ上に多数層の回
路パターンを重ねて露光することにより形成されるの
で、2層目以降の回路パターンをウエハ上に投影露光す
る際には、ウエハ上の既に回路パターンが形成された各
ショット領域とレチクルのパターン像との位置合わせ、
即ちウエハとレチクルとの位置合わせ(アライメント)
を精確に行う必要がある。従来のステッパー等における
ウエハの位置合わせは、次のようなエンハンスト・グロ
ーバル・アライメント(以下、「EGA」という)方式
で行われていた(例えば特開昭61−44429号公報
参照)。
【0004】即ち、ウエハ上には、ウエハマークと呼ば
れる位置合わせ用のマークがそれぞれ付設された複数の
ショット領域(チップパターン)が形成されており、こ
れらショット領域は、予めウエハ上に設定された配列座
標に基づいて規則的に配列されている。しかしながら、
ウエハ上の複数のショット領域の設計上の配列座標値
(ショット配列)に基づいてウエハをステッピングさせ
ても、以下のような要因により、ウエハが精確に位置合
わせされるとは限らない。
【0005】(1) ウエハの残存回転誤差θ (2) ステージ座標系(又はショット配列)の直交度誤差
w (3) ウエハの線形伸縮(スケーリング)Rx,Ry (4) ウエハ(中心位置)のオフセット(平行移動)O
x,Oy
【0006】この際、これら4個の誤差量(6個のパラ
メータ)に基づくウエハの座標変換は一次変換式で記述
できる。そこで、ウエハマークが付設された複数のショ
ット領域が規則的に配列されたウエハに対し、このウエ
ハ上の座標系(x,y)を静止座標系としてのステージ
上の座標系(X,Y)に変換する一次変換モデルを、6
個の変換パラメータa〜fを用いて次のように表現する
ことができる。
【0007】
【数1】
【0008】この変換式における6個の変換パラメータ
a〜fは、以下のようにEGA方式により求めることが
できる。この場合、ウエハ上の複数の露光対象とするシ
ョット領域(チップパターン)の中から幾つか選び出さ
れたショット領域(以下、「サンプルショット」とい
う)の各々に付随した座標系(x,y)上の設計上の座
標がそれぞれ(x1 ,y1 )、(x2 ,y2 )、‥‥、
(xn ,yn )であるウエハマークに対して所定の基準
位置への位置合わせ(アライメント)を行う。そして、
そのときのステージ上の座標系(X,Y)での実際の座
標値(XM1 ,YM1 )、(XM2 ,YM2 )、‥‥、
(XMn ,YMn )を計測する。
【0009】また、選び出されたウエハマークの設計上
の配列座標(xi ,yi )(i=1,‥‥,n)を上述
の1次変換モデルに代入して得られる計算上の配列座標
(X i ,Yi )とアライメント時の計測された座標(X
i ,YMi )との差(△x,△y)をアライメント誤
差と考える。この一方のアライメント誤差△xは例えば
(Xi −XMi 2 のiに関する和で表され、他方のア
ライメント誤差△yは例えば(Yi −YMi 2 のiに
関する和で表される。
【0010】そして、それらアライメント誤差△x及び
△yを6個の変換パラメータa〜fで順次偏微分し、そ
の値が0となるような方程式をたてて、それら6個の連
立方程式を解けば6個の変換パラメータa〜fが求めら
れる。このように最小自乗法により、(数1)の6個の
変換パラメータa〜fを求める計算をEGA計算と呼
ぶ。これ以降は、変換パラメータa〜fを係数とした一
次変換式を用いて計算した配列座標に基づいて、ウエハ
の各ショット領域の位置合わせを行うことができる。あ
るいは、一次変換式では近似精度が良好でない場合に
は、例えば2次以上の高次式を用いてウエハの位置合わ
せを行うようにしてもよい。
【0011】上記の如き従来のEGA方式のアライメン
ト方法においては、複数のサンプルショットの中に、ア
ライメント誤差から線形成分を差し引いて得られる非線
形成分が他のサンプルショットに比べて特に大きい所謂
跳びショットが含まれている場合があった。このような
跳びショットは、ウエハ上のそのサンプルショットに属
するウエハマークの崩れ等に起因する計測エラー、又は
ウエハ上の局所的な非線形歪み、あるいは第1層目のレ
チクルパターンをウエハ上に転写するときのウエハステ
ージの位置決め誤差等により発生するものであるため、
他のショット領域の配列座標を算出する場合にはそのよ
うな跳びショットのアライメントデータ(計測された座
標値)は除外(リジェクト)することが望ましい。
【0012】そのため、従来は次の〜のようにして
跳びショットを検出し、検出された跳びショットを排除
(リジェクト)してEGA方式のアライメントを行って
いた。 アライメント誤差が所定の基準値以上となるショット
領域を跳びショットとする。例えば図9(a)は、露光
対象とするウエハ41上に分布するサンプルショットの
アライメント誤差の一例を誇張して示し、この図9
(a)において、ウエハ41上の座標系(x,y)上
で、サンプルショットを含む各ショット領域の設計上の
配列座標が定められている。これに対して、ウエハ41
が載置されるウエハステージの座標系であるステージ座
標系(X,Y)上で、8個のサンプルショットSB1
SB8 の座標値(正確にはウエハマークの座標値)が計
測される。
【0013】そして、8個のサンプルショットSB1
SB8 のアライメント誤差がそれぞれベクトルVB1
VB8 で表されている。例えばベクトルVB1 の起点
は、サンプルショットSB1 のステージ座標系(X,
Y)上での設計上の中心座標を表し、ベクトルVB1
終点は、サンプルショットSB1 のステージ座標系
(X,Y)上での計測された中心座標を表す。この場合
のステージ座標系(X,Y)での設計上の中心座標と
は、(数1)に6個のパラメータa〜fの概算値と、ウ
エハ上の座標系での設計値とを代入することにより算出
される。また、6個のパラメータa〜fの概算値とは、
例えば、上述の6個のパラメータを線形伸縮を等方的と
みなし(Rx=Ry)、直交度誤差wを0とみなして、
ウエハ41上の2つの2次元のアライメントマークの位
置をステージ座標系(X,Y)上で計測するという所謂
グローバル・アライメントにより求められる。
【0014】図9(b)は、図9(a)の8個のサンプ
ルショットSB1 〜SB8 のアライメント誤差のベクト
ルの絶対値|VB1|〜|VB8|を示し、この絶対値が所
定の基準値VB以上となるサンプルショット、即ち2番
目のサンプルショットSB2が排除される。 EGA計算を行うことにより、アライメント誤差を線
形成分と非線形成分とに分けて、非線形成分が所定の基
準値以上となるサンプルショットを排除する。
【0015】図10(a)は、ウエハ41上の8個のサ
ンプルショットSB1 〜SB8 のアライメント誤差のベ
クトルVB1 〜VB8 の別の例を示し、図10(b)
は、それらサンプルショットSB1 〜SB8 毎のベクト
ルVB1 〜VB8 の絶対値(アライメント誤差の絶対
値)を示す。この場合、各サンプルショットのウエハ4
1上の座標系での設計上の配列座標値、及びステージ座
標系での計測された座標値に対して、EGA計算により
(数1)を最小自乗法的に満たす6個の変換パラメータ
a〜fの値を求め、これら6個の変換パラメータa〜f
と、設計上の配列座標値とを(数1)に代入して、各サ
ンプルショットSB1 〜SB8 のステージ座標系での線
形誤差を除いた計算上の配列座標値を算出する。最初の
計算上の配列座標から、その線形誤差を除いた計算上の
配列座標値までのベクトルが、アライメント誤差の線形
成分のベクトルである。
【0016】そして、図10(a)のアライメント誤差
のベクトルから線形成分のベクトルを差し引くと、図1
1(a)に示すように、サンプルショットSB1 〜SB
8 毎にそれぞれ非線形成分のベクトルVBN1 〜VBN
8 が得られる。図11(b)は、サンプルショットSB
1 〜SB8 毎のアライメント誤差の非線形成分のベクト
ルの絶対値|VBN1|〜|VBN8|を示し、この非線形
成分の絶対値が所定の基準値より大きいサンプルショッ
ト、例えば8番目のサンプルショットSB8 が排除され
る。
【0017】ウエハ上のサンプルショット毎にアライ
メント誤差のベクトルの絶対値の標準偏差を計算し、ア
ライメント誤差のベクトルの絶対値がその標準偏差の所
定倍以上となるサンプルショットを排除する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
の内で、のようにアライメント誤差のベクトルの絶対
値が所定の基準値以上となるサンプルショットを排除す
る方法では、例えば図9(a)の例では、全体から見る
と方向のバランスが悪いベクトルVB8 でも、絶対値が
小さいために排除されないという不都合がある。また、
ウエハ41全体の回転、直交度、又は線形伸縮(スケー
リング)が特に大きい場合は、その所定の基準値(図9
(b)の基準値VBに対応する値)をかなり大きくしな
い限り、殆どのサンプルショットが排除の対象となり、
高精度な位置合わせができなくなる。また、排除される
アライメント誤差のベクトルの方向によっては、逆に非
線形成分が強調されるなど、排除すべきサンプルショッ
トを間違える場合もあった。
【0019】次に、のようにEGA計算を行って線形
成分の補正を行い、得られた非線形成分の絶対値を所定
の基準値と比較する方法では、の場合のように排除す
べきサンプルショットを間違える確率はかなり減少す
る。しかしながら、の方法で計算される線形成分は、
本来排除されるべき跳びショットの座標値を用いて計算
されているため、正確な線形成分が得られていないとみ
なされる。従って、最終的に得られるアライメント誤差
の非線形成分の絶対値(図11(b)の分布に相当する
もの)の値も不正確となり、例えば所定の基準値の近傍
では排除すべきサンプルショットを間違える恐れがあ
る。
【0020】また、のようにアライメント誤差の絶対
値の標準偏差に基づいて、排除の基準値を統計学的に変
動値とした場合にも、線形成分を差し引いていないため
に、の場合と同様に排除すべきサンプルショットを間
違える場合がある。更に、の方法をの方法と組み合
わせることも考えられるが、これでも計算の根拠とし
て、排除されるべきサンプルショットのアライメント誤
差が含まれているために、例えばその基準値の近傍で排
除すべきサンプルショットを間違える恐れがあるのは
の方法と同じである。
【0021】本発明は斯かる点に鑑み、処理対象とする
ウエハ上のサンプルショットの位置を予め実際に計測し
て得られた結果に基づいて、統計処理により変換パラメ
ータを求め、この変換パラメータを用いて算出された計
算上の配列座標に基づいてウエハ上の各ショット領域の
位置合わせを行う位置合わせ方法において、サンプルシ
ョット中のアライメント誤差の非線形成分の大きい跳び
ショットを正確に排除して、高精度に位置合わせするこ
とを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による位置合わせ
方法は、例えば図1及び図4〜図6に示すように、基板
(8)上に設定された第1の座標系(x,y)上の配列
座標に基づいてその基板上に配列された複数の被加工領
域(ES1 〜ESM )の各々を、その基板の移動位置を
規定する第2の座標系(X,Y)内の所定の加工位置に
対して位置合わせする方法に関する。
【0023】そして、本発明は、複数の被加工領域(E
1 〜ESM )の内、予め選択されたN個(Nは2以上
の整数)のサンプル領域(SA1 〜SAN )の第2の座
標系(X,Y)上の座標位置を計測する第1工程(ステ
ップ102)と;この第1工程で計測された座標位置に
基づいてそれらN個のサンプル領域のそれぞれの座標位
置の設計上の位置からのずれ量の非線形成分を求め、こ
れらN個の非線形成分のばらつき(E(N))を求める第2
工程(ステップ103)と;そのN個のサンプル領域か
ら所定のサンプル領域(SAh )を除いた(N−1)個
のサンプル領域について、その第1工程で計測された座
標位置に基づいてそれぞれの座標位置の設計上の位置か
らのずれ量の非線形成分(E(N-1,h))を求め、この(N
−1)個の非線形成分のばらつきがその第2工程で求め
られたN個の非線形成分のばらつきより小さいときにそ
の所定のサンプル領域(SAh )を排除する第3工程
(ステップ104,105,107)と;を有する。
【0024】更に本発明は、この第3工程で求められた
(N−1)個の非線形成分のばらつきが所定の期待値
(E0 )に対して所定の許容範囲(ε)内で合致するま
で、次第にそれらサンプル領域から所定のサンプル領域
を排除してそれら第2工程及び第3工程を繰り返す第4
工程(ステップ108,110〜112)と、この第4
工程で残されたサンプル領域についてその第1工程で計
測された座標位置を統計処理して、基板(8)上のそれ
ら複数の被加工領域の各々の第2の座標系(X,Y)上
における座標位置を算出する第5工程(ステップ11
4)と;を有するものである。
【0025】この場合、その所定の期待値(E0 )の一
例は、それらサンプル領域の第2の座標系(X,Y)上
の座標位置の計測値のばらつきに基づいて定められてい
るものである。また、その第4工程において、その第3
工程で排除されたサンプル領域以外のサンプル領域の個
数が予め定められた許容数(Nmin )以上である範囲内
で、それら第2工程及び第3工程を繰り返すことが望ま
しい。
【0026】更に、その第3工程(ステップ104)に
おいて、それらN個のサンプル領域から順次i番目(i
は1からNまでの整数)のサンプル領域を除いた(N−
1)個のサンプル領域について、その第1工程で計測さ
れた座標位置に基づいてそれぞれの座標位置の設計上の
位置からのずれ量の非線形成分を求めると共に、これら
(N−1)個の非線形成分のばらつきを求め、これらN
組の非線形成分のばらつき(E(N-1,1) 〜E(N-1,N) の
内の最小のばらつき(E(N-1,h) がその第2工程で求め
られたN個の非線形成分のばらつき(E(N))より小さい
ときにその最小のばらつきを与えるときに排除されたサ
ンプル領域(SAh )を排除することが望ましい。
【0027】
【作用】斯かる本発明によれば、基板(8)上で選択さ
れたN個のサンプル領域(サンプルショットSA1 〜S
N )の第2の座標系(ステージ座標系(X,Y))で
の座標位置が計測され、これらN個の計測された座標位
置の設計上の配列座標からのずれ量の非線形成分のばら
つき(例えば標準偏差の所定倍)(E(N))が求められ
る。その後、例えばそれまでの製造プロセスにより、基
板(8)上で歪みが大きいと予想される領域が分かって
いるような場合には、その歪みが大きいと予想される領
域のサンプル領域(SAh )を跳びショットとみなして
排除し、残された(N−1)個のサンプル領域の計測さ
れた座標位置を用いて、これら(N−1)個の計測され
た座標位置の設計上の配列座標からのずれ量の非線形成
分のばらつき(例えば標準偏差の所定倍)(E(N-1,h))
が求められる。
【0028】その後、(N−1)個の非線形成分のばら
つき(E(N-1,h))が、N個の非線形成分のばらつき(E
(N))より小さいときには、そのサンプル領域(SAh
を跳びショットとして排除する。そして、その跳びショ
ットを排除した後の(N−1)個の非線形成分のばらつ
き(E(N-1,h))が所定の期待値(E0 )の近傍にあると
きには、残された(N−1)個のサンプル領域の計測さ
れた座標位置を用いて、例えばEGA(エンハンスト・
グローバル・アライメント)方式により位置合わせを行
う。この場合、(N−1)個の非線形成分のばらつき
(E(N-1,h))を計算する際には、跳びショットとしての
サンプル領域(SAh )の計測結果が含まれていないた
め、非線形成分のばらつきの評価が正確に行われてい
る。従って、計測された座標位置の設計上の座標位置か
らのずれ量(アライメント誤差)の非線形成分の大きな
跳びショットを正確に排除でき、位置合わせ精度が向上
する。
【0029】また、その第4工程において、その第3工
程で求められた(N−1)個の非線形成分のばらつき
(E(N-1,h))が、その所定の期待値(E0 )の近傍にな
いときには、残された(N−1)個のサンプル領域を新
たな1組のサンプル領域とみなして、それら第2工程及
び第3工程と同様の動作を繰り返す(ステップ108,
110〜112)。そして、跳びショットを排除した後
のサンプル領域の非線形成分のばらつきがその所定の期
待値(E0 )の近傍に達したときに、残されたサンプル
領域を用いて例えばEGA方式で位置合わせを行う。こ
れにより、複数の跳びショットがある場合でも、これら
跳びショットをすべて正確に排除でき、より高精度に位
置合わせが行われる。
【0030】次に、その第4工程において、その第3工
程で排除されたサンプル領域以外のサンプル領域の個数
が予め定められた許容数(Nmin )以上である範囲内
で、それら第2工程及び第3工程を繰り返す場合には、
平均化効果を損なう程にサンプル領域を減少させること
がなくなる。また、その第3工程(ステップ104)に
おいて、それらN個のサンプル領域から順次i番目(i
は1からNまでの整数)のサンプル領域を除いた(N−
1)個のサンプル領域について、その第1工程で計測さ
れた座標位置に基づいてそれぞれの座標位置の設計上の
位置からのずれ量の非線形成分を求めると共に、これら
(N−1)個の非線形成分のばらつき(E(N-1,i))を求
め、これらN組の非線形成分のばらつきの内の最小のば
らつき(E(N-1,h))を求めるようにした場合には、それ
らN個のサンプル領域の中で最も非線形成分の大きなサ
ンプル領域(SAh )を跳びショットとして特定できる
ことになる。
【0031】
【実施例】以下、本発明による位置合わせ方法の第1実
施例につき図面を参照して説明する。本例はステップ・
アンド・リピート方式で感光基板としてのウエハ上の各
ショット領域にレチクルのパターンを露光する露光装置
(ステッパー)のアライメント動作に本発明を適用した
ものである。但し、本発明はステップ・アンド・スキャ
ン方式のような走査露光方式の露光装置にも適用でき
る。
【0032】図2は本例の露光装置を示し、この図2に
おいて、照明光学系1から射出された露光光ILが、ほ
ぼ均一な照度でレチクル2を照明する。レチクル2はレ
チクルステージ3上に保持され、レチクルステージ3は
ベース4上の2次元平面内で移動及び微小回転ができる
ように構成されている。装置全体の動作を制御する主制
御系6が、ベース4上の駆動装置5を介してレチクルス
テージ3の動作を制御する。
【0033】露光光ILのもとで、レチクル2のパター
ン像が投影光学系7を介してウエハ8上の各ショット領
域に投影される。ウエハ8はウエハホルダー9を介して
ウエハステージ10上に載置されている。投影光学系7
の光軸に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な2次元平面の
直交座標系をX軸及びY軸とする。ウエハステージ10
は、投影光学系7の光軸に垂直な面内でウエハ8を2次
元的に位置決めするXYステージ、投影光学系7の光軸
に平行なZ方向にウエハ8を位置決めするZステージ、
及びウエハ8を微小回転させるステージ等より構成され
ている。
【0034】ウエハステージ10の上面に移動ミラー1
1が固定され、移動ミラー11に対向するようにレーザ
干渉計12が配置されている。図2では簡略化して表示
しているが、移動鏡11はX軸に垂直な反射面を有する
平面鏡及びY軸に垂直な反射面を有する平面鏡より構成
されている。また、レーザ干渉計12は、X軸に沿って
移動鏡11にレーザビームを照射する2個のX軸用のレ
ーザ干渉計、及びY軸に沿って移動鏡11にレーザビー
ムを照射するY軸用のレーザ干渉計より構成され、X軸
用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干渉
計により、ウエハステージ10のX座標及びY座標が計
測される。このように計測されるX座標及びY座標より
なる座標系(X,Y)を、以下ではステージ座標系又は
静止座標系と呼ぶ。
【0035】また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測
値の差により、ウエハステージ10の回転角が計測され
る。レーザ干渉計12により計測されたX座標、Y座標
及び回転角の情報が座標計測回路12a及び主制御系6
に供給され、主制御系6は、供給された座標をモニター
しつつ駆動装置13を介して、ウエハステージ10の位
置決め動作を制御する。なお、図2には示していない
が、レチクル側にもウエハ側と同様の3軸の干渉計シス
テムが設けられている。
【0036】本例の投影光学系7には結像特性制御装置
14が装着されている。結像特性制御装置14は、例え
ば投影光学系7を構成するレンズ群の内の所定のレンズ
群の間隔を調整するか、又は所定のレンズ群の間のレン
ズ室内の気体の圧力を調整することにより、投影光学系
7の投影倍率、歪曲収差の調整を行う。結像特性制御装
置14の動作も主制御系6により制御されている。
【0037】本例では、投影光学系7の側面にオフ・ア
クシス方式で画像処理方式のアライメント系15が配置
され、このアライメント系15において、光源16から
の照明光がコリメータレンズ17、ビームスプリッター
18、ミラー19及び対物レンズ20を介してウエハ8
上のX軸用のウエハマーク(アライメントマーク)Mx
の近傍に照射されている。この場合、対物レンズ20の
光軸20aと投影光学系7の光軸7aとの間隔であるベ
ースライン量が予め計測されている。そして、ウエハマ
ークMxからの反射光が、対物レンズ20、ミラー1
9、ビームスプリッター18及び集光レンズ21を介し
て指標板22上に照射され、指標板22上にウエハマー
クMxの像が結像される。
【0038】指標板22を透過した光が、第1リレーレ
ンズ23を経てビームスプリッター24に向かい、ビー
ムスプリッター24を透過した光が、X軸用第2リレー
レンズ25Xにより2次元CCDよりなるX軸用撮像素
子26Xの撮像面上に集束され、ビームスプリッター2
4で反射された光が、Y軸用第2リレーレンズ25Yに
より2次元CCDよりなるY軸用撮像素子26Yの撮像
面上に集束される。撮像素子26X及び26Yの撮像面
上にはそれぞれウエハマークMxの像及び指標板22上
の指標マークの像が重ねて結像される。撮像素子26X
及び26Yの撮像信号は共に座標計測回路12aに供給
される。
【0039】図3は図2の指標板22上のパターンを示
し、この図3において、中央部に3本の直線パターンよ
りなるウエハマークMxの像MxPが結像され、この像
MxPのピッチ方向であるXP方向、その像MxPの長
手方向であるYP方向が、それぞれ図2のウエハステー
ジ10のステージ座標系のX方向及びY方向と共役にな
っている。そして、ウエハマーク像MxPをXP方向に
挟むように2個の指標マーク31A及び31Bが形成さ
れ、ウエハマーク像MxPをYP方向に挟むように2個
の指標マーク32A及び32Bが形成されている。
【0040】この場合、XP方向で指標マーク31A,
31B及びウエハマーク像MxPを囲む検出領域33X
内の像が図2のX軸用撮像素子26Xで撮像され、YP
方向で指標マーク32A,32B及びY軸用のウエハマ
ーク(不図示、X軸用のウエハマークMxを90°回転
したパターン)の像を囲む検出領域33Y内の像が図2
のY軸用撮像素子26Yで撮像される。更に、撮像素子
26X及び26Yの各画素から光電変換信号を読み取る
際の走査方向はそれぞれXP方向及びYP方向に設定さ
れ、撮像素子26X及び26Yの撮像信号を処理するこ
とにより、X軸用のウエハマーク像MxPと指標マーク
31A,31BとのXP方向の位置ずれ量、及びY軸用
のウエハマークの像と指標マーク32A,32BとのY
P方向の位置ずれ量を求めることができる。従って、図
2において、座標計測回路12aは、ウエハ8上のウエ
ハマークMxの像と指標板22上の指標マークとの位置
関係及びそのときのレーザ干渉計12の計測結果より、
そのウエハマークMxのステージ座標系(X,Y)上で
のX座標を求め、このように計測されたX座標を主制御
系6に供給する。同様にして、Y軸用のウエハマークの
ステージ座標系(X,Y)上でのY座標も計測されて、
主制御系6に供給される。
【0041】次に、本例で露光対象とするウエハの各シ
ョット領域の位置決めを行って、各ショット領域にそれ
ぞれレチクル2のパターン像を露光する際の動作につき
図1のフローチャートを参照して説明する。先ず露光対
象とするウエハ8を図2のウエハホルダー9上にロード
する。図4はウエハ8上のショット領域の配列を示し、
この図4において、ウエハ8上にはこのウエハ上に設定
された座標系(x,y)に沿って規則的にショット領域
ES1 ,ES2 ,…,ESM(Mは3以上の整数)が形成
され、各ショット領域ESi(i=1〜M)にはそれまで
の工程によりそれぞれチップパターンが形成されてい
る。また、各ショット領域ESi はx方向及びy方向に
所定幅のストリートラインで区切られており、各ショッ
ト領域ESi に接するx方向に伸びたストリートライン
の中央部にX軸用のウエハマークMxi が形成され、各
ショット領域ESi に接するy方向に伸びたストリート
ラインの中央部にY軸用のウエハマークMyi が形成さ
れている。
【0042】X軸用のウエハマークMxi 及びY軸用の
ウエハマークMyi はそれぞれx方向及びy方向に所定
ピッチで3本の直線パターンを並べたものであり、これ
らのパターンはウエハ8の下地に凹部又は凸部のパター
ンとして形成されている。ウエハ8上の座標系(x,
y)でのウエハマークMxi のx座標(設計上の座標
値)xi 、及びウエハマークMyi のy座標(設計上の
座標値)yi は既知であり、図2の主制御系6内の記憶
部に記憶されている。この場合、ウエハマークMx i
x座標、及びウエハマークMyi のy座標を、それぞれ
ショット領域ESiのx座標及びy座標とみなす。
【0043】また、ウエハ8上にはおおまかな位置合わ
せ(グローバル・アライメント)を行うための2つの2
次元のグローバル・アライメントマーク(不図示)が形
成され、これら2つのグローバル・アライメントマーク
のウエハ8上の座標系(x,Y)での座標値は既知であ
る。そこで、線形伸縮を等方的とみなし(Rx=R
y)、ステージ座標系の直交度誤差wを0とみなして、
(数1)の未知の変換パラメータを4個にした上で、図
2の主制御系6が、アライメント系15を介してウエハ
8上の2つの2次元のグローバル・アライメントマーク
のステージ座標系(X,Y)での座標値を計測する。こ
の計測結果より、(数1)の簡略化された4個の変換パ
ラメータの値を決定する。
【0044】その後、主制御系6は、これら4個の変換
パラメータ、及びウエハマークMx i の設計上のx座
標、及びウエハマークMyi の設計上のy座標を順次
(数1)に代入することにより、ステージ座標系(X,
Y)上でのウエハマークMxi の計算上のX座標の初期
値、及びウエハマークMyi の計算上のY座標の初期値
を算出する。また、ウエハマークMxi の中心の計算上
のY座標の初期値、及びウエハマークMyi の中心の計
算上のX座標の初期値も同時に算出する。これらステー
ジ座標系(X,Y)上での設計上の座標値の初期値に基
づいてウエハステージ10を駆動することにより、ウエ
ハマークMxi 及びウエハマークMyi を順次アライメ
ント系15の観察視野内に追い込んで、正確な座標値を
計測する。
【0045】最終的に本実施例でも、ウエハ8上の座標
系(x,y)からステージ座標系(X,Y)への座標変
換を、6個の変換パラメータa〜fを用いて(数1)で
表す。そして、それら6個の変換パラメータを以下のよ
うにして決定する。先ず、図1のステップ101におい
て、後述の非線形成分の期待値E0 、及びこの期待値の
ばらつきεを決定する。本実施例では、図2のウエハス
テージ10の繰り返し移動精度(位置決め精度の再現
性)をσstep、アライメント系15の計測精度(計測再
現性)をσsensとして、期待値E0 を以下のように、σ
step、及びσsensの自乗和の平方根とする。
【0046】
【数2】E0 =(σstep 2 +σsens 2 1/2 また、ばらつきεは例えばその期待値E0 の整数分の1
とする。次に、ステップ102において、図4に示すよ
うに、ウエハ8の全部のショット領域ES1 〜ESM
ら予め任意の配列でN個(図4の例ではN=9)のサン
プルショットSA1 〜SAN を選択し、図2のアライメ
ント系15を介して、各サンプルショットSAi(i=1
〜N)のステージ座標系(X,Y)上での座標値を計測
する。各サンプルショットSAi の座標値を計測すると
は、各サンプルショットSAi に付設されたX軸用及び
Y軸用のウエハマークのステージ座標系(X,Y)上で
の座標値を計測することを意味する。各サンプルショッ
トSAi のステージ座標系(X,Y)で計測された座標
値を(XMi ,YMi )とする。この場合、各サンプル
ショットSAi をアライメント系15の観察視野内に追
い込むために使用される、ステージ座標系(X,Y)で
の計算上の座標値の初期値(設計値)を(X 0i,Y0i
とする。
【0047】次に、ステップ103において、N個のサ
ンプルショットSAi 毎のアライメント誤差の非線形成
分を求める。アライメント誤差とは、計算上の座標値か
ら実際に計測された座標値までの誤差であり、数値的に
はサンプルショットSAi 毎のアライメント誤差は、そ
の計算上の座標値の初期値(X0i,Y0i)を起点とし、
計測された座標値(XMi ,YMi )を終点とするベク
トルVi で表される。
【0048】図5(a)はウエハ8上のN個のサンプル
ショットSA1 〜SAN のアライメント誤差のベクトル
1 〜VN を誇張して示し、この図5(a)において、
例えばショット領域SA1 のベクトルV1 の起点34が
計算上の座標の初期値に対応し、終点35が計測された
座標に対応する。この場合、各ベクトルVi は、線形部
VLi と非線形部VNi との和で表され、非線形部VN
i が計測エラー、又はウエハ8の局所的な歪み等により
発生する成分であるため、以下のようにして非線形成分
を求める。
【0049】先ず、主制御系6は、N個のサンプルショ
ット(言い換えるとこれらに付設されたウエハマーク)
の設計上の座標値及び計測された座標値より、例えば単
純な最小自乗法を用いて(数1)を満足する6個の変換
パラメータa〜fの値を求める。これがEGA(エンハ
ンスト・グローバル・アライメント)計算と呼ばれる計
算である。このEGA計算では、n番目のサンプルショ
ットSAn のステージ座標系上で計測された座標値を
(XMn ,YMn )、設計上の座標値と6個の変換パラ
メータとを(数1)に代入して計算される座標値を(X
n ,Yn )とすると、残留誤差成分を次式で表す。但
し、図5(a)の例では、mの値は9である。
【0050】
【数3】
【0051】そして、この残留誤差成分が最小になるよ
うに、(数1)の変換パラメータa〜fの値を定める。
次に、主制御系6は、各サンプルショットSAi の計測
された座標値(XMi ,YMi )から、そのようにして
求めた変換パラメータa〜fを用いて計算した計算上の
配列座標値(Xi ,Yi )を差し引いて得たベクトルの
絶対値を計算して、N個のサンプルショットSA1 〜S
N のアライメント誤差の非線形成分を求める。即ち、
その非線形成分は、アライメント誤差を表すベクトルV
i の非線形部VNi の絶対値である。その後、主制御系
6は、N個のサンプルショットのアライメント誤差の非
線形成分の標準偏差(σ)の3倍の値E(N) を算出す
る。この値E(N) を、図5(b)の左端部に示す。
【0052】次に、ステップ104において、主制御系
6は、N個のサンプルショットSA 1 〜SAN から1番
目のサンプルショットSA1 を排除(リジェクト)して
得られる(N−1)個のサンプルショットSA2 〜SA
N について、上述のEGA計算を行って(数1)の6個
の変換パラメータを求める。即ち、(N−1)個のサン
プルショットSA2 〜SAN のステージ座標系上で計測
された座標値(XMn,YMn )と、(数1)に基づく
設計上の座標値(Xn ,Yn )との差分の自乗和である
残留誤差成分が最小になるように、(数1)の6個の変
換パラメータa〜fの値を定める。そして、(N−1)
個のサンプルショットSA2 〜SAN 毎に、ステージ座
標系(X,Y)上での計測された座標値から計算上の座
標値を差し引いてアライメント誤差の非線形成分を求
め、これら(N−1)個の非線形成分の3σの値E(N-
1,1) を算出する。
【0053】同様に、図5(a)のN個のサンプルショ
ットSA1 〜SAN から順次2番目、3番目、…、及び
N番目のサンプルショットを排除して得られる(N−
1)個のサンプルショットについて、それぞれEGA計
算を行ってアライメント誤差の非線形成分を求め、これ
ら(N−1)個の非線形成分の3σの値を算出する。i
番目のサンプルショットSAi(i=1〜N)を排除した
場合に得られる、(N−1)個のサンプルショットのア
ライメント誤差の非線形成分の3σの値をE(N-1,i) と
する。
【0054】図5(b)は、これらN個の3σの値E(N
-1,1) 〜E(N-1,N) 示し、この図5(b)に示すよう
に、3σの値E(N-1,1) 〜E(N-1,N) の中で最小値はE
(N-1,h) 、即ちh番目のサンプルショットSAh を排除
した場合に得られるアライメント誤差の非線形成分のば
らつきである。なお、それら3σの値E(N-1,i) 中の最
小値が複数個ある場合には、例えば排除されたサンプル
ショットの番号の若い方の値を採用する。そこで、ステ
ップ105に移行して、主制御系6は、3σの値E(N-
1,i) 中の最小値E(N-1,h) と、ステップ103で算出
した3σの値E(N)とを比較し、E(N) がE(N-1,h) よ
り大きいときには、即ちE(N) >E(N-1,h)が成立する
ときには、ステップ106に移行して、変数jの初期値
を1とした後、ステップ107において、図6(a)に
示すように、そのh番目のサンプルショットSAh を排
除して残った(N−j)個(ここでは(N−1)個)の
サンプルショットを新たな1組のサンプルショットとみ
なして、ステップ108に移行する。
【0055】これはアライメント誤差の非線形成分が特
に大きなサンプルショットSAh 、即ち跳びショットを
排除して、EGA方式のアライメントを適用し直すこと
を意味する。これにより、計測エラーが生じたサンプル
ショット、又は歪みの大きな領域のサンプルショットで
ある跳びショットを排除(リジェクト)して、高精度に
アライメントが行われる。しかも、h番目のサンプルシ
ョットを排除するかどうかを確かめるための非線形成分
の3σの値E(N-1,h) の算出には、h番目のサンプルシ
ョットの計測値が含まれていないため、排除するサンプ
ルショットを正確に判定できる。
【0056】一方、ステップ105において、3σの値
E(N) が3σの値E(N-1,h) 以上であるときには、サン
プルショットを排除しても非線形成分が減少しないた
め、特に非線形成分の大きな跳びショットは存在しない
と考えられる。そこで、動作はステップ114に移行し
て、最初のN個のサンプルショットSA1 〜SAN を用
いて、EGA方式でアライメントを行って、ウエハ8上
の各ショット領域ES1〜ESM にそれぞれレチクル2
のパターン像を露光する。具体的には、最初のN個のサ
ンプルショットSA1 〜SAN の計測値を用いて、最小
自乗法により(数1)の6個の変換パラメータa〜fの
値を求め、これら6個の変換パラメータ、及びショット
領域ES1 〜ESM の設計上の配列座標値よりそれらシ
ョット領域のステージ座標系(X,Y)での配列座標を
計算し、このように計算された配列座標に基づいてそれ
らショット領域を位置合わせする。その後、ステップ1
15に移行して、次のウエハへの露光が行われる。
【0057】また、ステップ108においては、ステッ
プ104又はステップ111(後述)で求めた(N−j
+1)個(ここではN個)の3σの値E(N-j,i)(i=1
〜N−j+1)の全てについて、次式が成立するかどう
かを調べる。
【0058】
【数4】|E(N-j,i) −E0 |<ε 即ち、3σの値E(N-j,i) の全てが、そのばらつきεの
範囲内でその期待値E 0 と合致するかどうかを調べる。
そして、3σの値E(N-j,i) の全てについて(数4)が
成立するときには、非線形成分の大きな跳びショットは
すべて排除されたと考えられるため、動作はステップ1
14に移行する。そして、残された(N−j)個のサン
プルショットを用いてEGA方式でアライメントを行っ
て露光を行う。一方、3σの値E(N-j,i) の中に1つで
も(数4)を満足しない値があるときには、まだ非線形
成分の大きな跳びショットがある可能性を示しているた
め、動作はステップ109に移行する。
【0059】次に、ステップ109においては、残され
たサンプルショットの個数(N−j)個(ここでは(N
−1)個)が所定の最小値Nmin(Nmin は1以上の整数
で、例えば4個)より大きいかどうかを調べ、個数(N
−j)が最小値Nmin より大きいときにはステップ11
0に移行し、個数(N−j)が最小値Nmin に達した場
合には、ステップ114に移行して、残された(N−
j)個のサンプルショットを用いて、EGA方式でアラ
イメントを行って露光を行う。
【0060】次に、ステップ110においては、ステッ
プ104又はステップ112(後述)で求められたh番
目のサンプルショットを排除した後の非線形成分の3σ
の値E(N-j,h) を、残された(N−j)個(ここでは
(N−1)個)のサンプルショットの非線形成分の3σ
の値E(N-j) とする。この値E(N-j)(j=1の場合)が
図6(b)の左端に示されている。その後ステップ11
1に移行して、残された(N−j)個のサンプルショッ
トから、順次1番目、2番目、…、及び(N−j)番目
のサンプルショットを排除して得られる(N−j−1)
個のサンプルショットについて、それぞれEGA計算を
行ってアライメント誤差の非線形成分を求め、これら
(N−j−1)個の非線形成分の3σの値を算出する。
(N−j)個中のi番目(i=1〜N−j)のサンプル
ショットを排除した場合に得られる、(N−j−1)個
のサンプルショットのアライメント誤差の非線形成分の
3σの値をE(N-j-1,i) とする。
【0061】図6(b)は、j=1の場合の(N−j−
1)個の3σの値E(N-2,1) 〜E(N-2,N) を示すが、図
6(b)では排除するサンプルショットの順番は最初の
N個のサンプルショットの中での順番で表している。こ
の図6(b)に示すように、3σの値E(N-2,1) 〜E(N
-2,N) の中で最小値はE(N-2,f) 、即ちf番目のサンプ
ルショットSAf を排除した場合に得られるアライメン
ト誤差の非線形成分のばらつきである。この場合も、そ
れら3σの値E(N-2,i) 中の最小値が複数個ある場合に
は、例えば排除されたサンプルショットの番号の若い方
の値を採用する。そのf番目のサンプルショットは、
(N−j)個のサンプルショットの中ではh番目のサン
プルショットとする。
【0062】そこで、ステップ112に移行して、主制
御系6は、3σの値E(N-j-1,i)(ここではE(N-2,i))中
の最小値E(N-j-1,h) と、ステップ110で設定した3
σの値E(N-j) とを比較し、E(N-j) がE(N-j-1,h) よ
り大きいときには、即ちE(N-j) >E(N-j-1,h) が成立
するときには、ステップ113において、変数jの値を
1だけ増加させた後、ステップ107に移行して、その
h番目のサンプルショットを排除して残った(N−j)
個(変数jの増分前では(N−j−1)個)のサンプル
ショットを新たな1組のサンプルショットとみなして、
ステップ108に移行する。
【0063】一方、ステップ112において、3σの値
E(N-j) が3σの値E(N-j-1,h) 以上であるときには、
サンプルショットを排除しても非線形成分が減少しない
ため、特に非線形成分の大きなサンプルショットは存在
しないと考えられる。そこで、動作はステップ114に
移行して、残された(N−j)個の1組のサンプルショ
ットを用いて、EGA方式でアライメントを行って、ウ
エハ8上の各ショット領域ES1 〜ESM にそれぞれレ
チクル2のパターン像を露光する。
【0064】そして、本実施例では、ステップ108に
おいて、3σの値E(N-j,i) の全てが、ばらつきεの範
囲内で期待値E0 と合致するか、ステップ109におい
て残されたサンプルショットの個数がNmin に達する
か、又はステップ112において、それぞれ1個のサン
プルショットを排除した場合の非線形成分の3σの値で
ある、(N−j)個の値E(N-j-1,i) が全てE(N-j) 以
上となるまで、ステップ113,107〜112が繰り
返される。これにより、最終的に図4のN個のサンプル
ショットSA1 〜SAN の中で、アライメント系15の
計測エラー、又はウエハ8上の局所的な歪み等により特
にアライメント誤差の非線形成分の大きな跳びショット
が全て排除されるため、より高精度にアライメントが行
われる。なお、同一ロットの複数枚(25枚程度)のウ
エハを連続的に露光処理していく場合は、先頭(1枚
目)のウエハのみ、又は先頭から数枚のウエハについ
て、本実施例のように跳びショットを除去するように
し、その以降のウエハでは先に跳びショットが排除され
たサンプルショット配置に従ってEGA方式を適用する
ようにしてもよい。
【0065】また、期待値E0 は(数2)に限られるも
のではなく、例えばσstepとσsensとに重みを与えて平
均するようにしてもよい。また、期待値E0 の決定には
σst epとσsensのいずれか一方のみを用いるだけでもよ
く、さらにはσstepとσsens以外の誤差要因も考慮する
ようにしてもよい。要は、前述の非線形成分に含まれ得
る、跳びショットの真の非線形誤差以外の要因
(σstep、σsens等)に基づいて期待値E0 を決定すれ
ばよい。また、ばらつきεは要求される重ね合わせ(ア
ライメント)精度等に応じて定めればよい。
【0066】なお、上述実施例では、図4に示すように
各サンプルショットSA1 〜SANにおいてそれぞれX
軸用のウエハマーク及びY軸用のウエハマークの位置を
計測しているが、各サンプルショットにおいて必ずしも
X軸用のウエハマーク及びY軸用のウエハマークの位置
を計測する必要はない。例えばサンプルショットの数を
2倍にして、奇数番目のサンプルショットSA1 ,SA
3 ,…においては、X軸用のウエハマークのみを計測
し、偶数番目のサンプルショットSA2 ,SA4,…に
おいては、Y軸用のウエハマークのみを計測するように
してもよく、この場合には各ウエハマーク毎にアライメ
ント誤差の非線形成分の大きさを求め、非線形成分の大
きなウエハマークを跳びマークとして排除していけばよ
い。
【0067】また、跳びショットが排除されたサンプル
ショットの数がNmin 以上となっていても、サンプルシ
ョット数が少なくてEGA精度が低下し得ると予想され
る場合は、先に選択されたサンプルショット以外から少
なくとも1つのショット領域をサンプルショットとして
指定してその総数を増やすようにしてもよい。また、最
初に指定するサンプルショットの個数は、最小値Nmin
以上で、ウエハ上の全ショット数以下であればよい。更
に、最小値Nmin は、ウエハ上のショット配列の規則性
に対応したモデル式(本実施例の(数1)に相当)に含
まれるパラメータの数に応じて定められるものであり、
本実施例ではXマークとYマークが最低3個ずつ必要な
ので、Nmin =3となる。また、モデル式は(数1)に
限られるものではなく、ウエハ上のショット配列を表す
のに必要なパラメータを適宜決定してモデル式を設定す
ればよく、いかなる形であってもよい。
【0068】更に、ウエハ上の全てのショット領域をサ
ンプルショットとして指定しておき、本実施例のように
跳びショットを排除する。そして、全ての跳びショット
が排除された残りのショット領域に基づいてサンプルシ
ョット配置(数、位置)を決定するようにしてもよい。
この場合、EGA方式に適用するサンプルショットのア
ライメントデータ(計測された座標値)の数が減少して
EGA計算の算出精度が低下するという問題が生じなく
なる。特に、ロット先頭のウエハで前述のようにサンプ
ルショット配置を最適化しておけば、2枚目以降のウエ
ハで本実施例のように跳びショットを排除する計算をす
る必要がなくなり、1ロットの処理時間を短縮できると
いった利点が得られる。また、本実施例での計算量は従
来のEGA方式の計算量に比べて相当量増加している
が、最近のコンピュータの計算能力は益々向上している
ため、本実施例の計算を行っても、ウエハマークの座標
値を計測してから露光するまでの待ち時間を無視できる
程度に短縮できる。また、上述実施例では最終的に残さ
れるサンプルショット数の最小値Nmin を定めている
が、その代わり、跳びショットとして排除するサンプル
ショット数の最大値Nmax を定め、跳びショットの個数
がNmax になった所で、残されたサンプルショットを用
いてEGA方式でアライメントを行うようにしてもよ
い。
【0069】次に、本発明の第2実施例につき図7を参
照して説明する。本実施例では、ウエハ8上に局所的な
歪みが生じている場合に、EGA方式を改良した重み付
けEGA方式で位置合わせを行うものである。即ち、本
実施例では、基本的な動作は図1のフローチャートと同
じであるが、図4のウエハ8上の各ショット領域ES
i(i=1〜M)毎に図1のステップ103〜114の動
作を実行して、それぞれ排除するサンプルショットを決
定し、残ったサンプルショットの計測結果を用いてアラ
イメントを行う。また、ステップ103,104,11
1,114におけるEGA計算の代わりに、次のような
重み付けEGA方式の計算を行う。
【0070】例えば図9に示すように、ウエハ8上の任
意のショット領域ESi への露光を行う際に、最初に9
個のサンプルショットSA1 〜SA9 のステージ座標系
(X,Y)での座標を計測するものとする。このとき、
図1のステップ103に対応する工程では、9個のサン
プルショットn番目(n=1〜9)のサンプルショット
SAn に対して、それぞれ重みWinを割り当てる。
【0071】そして、それら9個のサンプルショットの
計測された座標値(XMn ,YMn)、(数1)に基づ
いた計算上の座標値(Xn ,Yn )及び重みWinを用い
て、そのショット領域ESi についての残留誤差成分E
iを次のように定義する。次の式でmの値は9である。
【0072】
【数5】
【0073】この残留誤差成分Eiが最小値を取るよう
に変換パラメータa〜fの値を定め、これら変換パラメ
ータa〜fと、9個のサンプルショットの設計上の配列
座標とを(数1)に代入することにより、9個のサンプ
ルショットの計算上の配列座標を求める。そして、各サ
ンプルショットのアライメント誤差の非線形成分(厳密
にはショット領域ESi を中心とする歪み以外の非線形
成分)を求め、これら非線形成分の3σの値E(N)
(N=9)を求める。以下、同様に(数3)の代わりに
(数5)の残留誤差成分を用いる点が第1実施例と異な
っている。これにより、ウエハ8上の局所的な歪みの影
響を考慮して正確に位置合わせを行うことができると共
に、その局所的な歪みに含まれない非線形成分(例えば
計測エラー)を有するサンプルショットを跳びショット
として正確に排除できる。
【0074】次に、その重みWinを最適化する方法につ
いて説明する。一例として本例では、計測結果が利用さ
れるn番目のサンプルショットに対して付与される重み
inを、図7に示すように、ショット領域ESi からそ
のn番目のサンプルショットSAn までの距離をLKn
として次のように定める。但し、パラメータSi は重み
付けの度合いを変更するためのパラメータである。
【0075】
【数6】
【0076】この式から明かなように、ショット領域E
i までの距離LKn が短いサンプルショット程、その
計測結果に与える重みWinが大きくなるようになってい
る。その(数6)において、パラメータSi の値が大き
くなると、通常のEGA方式で得られる結果に近くな
り、パラメータSi の値が小さくなるち、ダイ・バイ・
ダイ方式で得られる結果に近くなる。本例では、パラメ
ータSi は、例えば次のように設定される。この式にお
いて、Dは重みパラメータであり、オペレータが重みパ
ラメータDの値を所定値に設定することにより、自動的
にパラメータSi、ひいては重みWinが決定される。
【0077】
【数7】Si =D2 /(8・loge10) この重みパラメータDの物理的意味は、ウエハ上の各シ
ョット領域の座標位置を計算するのに有効なサンプルシ
ョットの範囲(以下、単に「ゾーン」と呼ぶ)である。
即ち、ゾーンが大きい場合は有効なサンプルショットの
数が多くなるので、通常のEGA方式で得られる結果に
近くなる。逆に、ゾーンが小さい場合は、有効なサンプ
ルショットの数が少なくなるので、ダイ・バイ・ダイ方
式で得られる結果に近くなる。
【0078】また、上述の第2実施例では、パラメータ
i より(数6)に基づいて重みW inが定められている
が、パラメータSi より次のような計算式で求めた重み
in′を使用しても良い。この場合、図8に示すよう
に、ウエハ8の変形中心点(例えば非線形歪みの点対称
中心)をウエハセンタWcとして、このウエハセンタW
cと、ウエハ8上のショット領域ESi との間の距離
(半径)をLEi として、ウエハセンタWcとm個(図
8の例ではm=9)のサンプルショットSA1 〜SA9
との間の距離(半径)をそれぞれLW1 〜LW9 とす
る。そして、n番目のサンプルショットSAn の計測結
果に対して、距離LEi 及び距離LWn を用いて、次式
で定義される重みWin′を与える。
【0079】
【数8】
【0080】そして、(数5)の残留誤差成分の計算式
中の重みWinをこの重みWin′で置き換えて重み付けE
GA方式で(数1)の変換パラメータを算出する。この
場合には、ウエハ8上にほぼ点対称の歪み中心が存在し
ても、その点対称の歪み以外の非線形成分(例えば計測
エラー等)を有するサンプルショットだけを正確に排除
して、高精度に位置合わせを行うことができる。
【0081】以上のように本発明は、ウエハ上のいくつ
かのサンプルショットのアライメントデータ(座標値)
を用いて統計処理等の所定の演算処理により、ウエハ上
のショット領域の座標を計算するものであれば、いかな
る方式に対しても適用できる。
【0082】なお、上述実施例は露光装置でのウエハの
アライメントに本発明を適用したものであるが、本発明
は例えば露光装置による所謂バーニア評価時にも適用で
きる。このバーニア評価とは、ウエハ上の多数のショッ
ト領域上に先ずそれぞれ第1のの計測用マークを露光し
た後、2回目の露光によりその第1の計測用マークの上
に重ねて第2の計測用マークを露光し、現像後にウエハ
上の選択されたショット領域(サンプルショット)上で
第1の計測マークと第2の計測用マークとのずれ量を計
測し、このずれ量からショット領域の配列の規則性(レ
ジストレーション)等の特性を評価する方法である。こ
の場合にも、最初に選択されたサンプルショットの計測
結果に基づいて、本発明を適用して非線形成分の大きな
サンプルショットを除外することにより、より正確に各
種特性の評価を行うことができる。
【0083】また、このバーニア評価の場合の非線形成
分の3σの値の期待値としては、例えば1回目の露光に
使用される露光装置のウエハステージの繰り返し移動精
度(位置決め精度の再現性)であるσ1step、2回目の
露光に使用される露光装置のウエハステージの繰り返し
移動精度(位置決め精度の再現性)であるσ2step、及
び第1の計測マークと第2の計測マークとの位置ずれ量
を計測するセンサの計測精度であるσsensの自乗和の平
方根を使用するとよい。
【0084】このように、本発明は上述実施例に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得る。
【0085】
【発明の効果】本発明の位置合わせ方法によれば、最初
に選択されたN個のサンプル領域(サンプルショット)
の座標位置のずれ量の非線形成分のばらつきと、そのN
個のサンプル領域から所定の1個のサンプル領域を排除
(リジェクト)した(N−1)個のサンプル領域の座標
位置のずれ量の非線形成分のばらつきとが算出され、後
者のばらつきが前者のばらつきより小さいときには、そ
の排除したサンプル領域を跳びショットであるとみなし
て排除している。従って、座標位置のずれ量(アライメ
ント誤差)中の非線形成分の大きい跳びショットを除い
たときの非線形成分のばらつきにより判定を行っている
ため、跳びショットを正確に排除して、高精度に位置合
わせできる利点がある。
【0086】また、第3工程で求められた非線形成分の
ばらつきが所定の期待値に対して所定のばらつきの範囲
内で合致するまで、第2工程及び第3工程を繰り返して
跳びショットを排除するようにしているため、跳びショ
ットが複数個ある場合でも、それら跳びショットを全て
正確に排除できる利点がある。また、その所定の期待値
がそれらサンプル領域の第2の座標系上の座標位置の計
測値のばらつきに基づいて定められている場合には、そ
の計測値のばらつきを超える非線形成分を有する跳びシ
ョットを正確に排除できる。
【0087】更に、第4工程において、第3工程で排除
されたサンプル領域以外のサンプル領域の個数が予め定
められた許容数以上である範囲内で、それら第2工程及
び第3工程を繰り返す場合には、最終的に平均化効果を
損なう程度にはサンプル領域が減少しないため、安定に
位置合わせを行うことができる。また、第3工程におい
て、N個のサンプル領域から順次i番目(iは1からN
までの整数)のサンプル領域を除いた(N−1)個のサ
ンプル領域について、第1工程で計測された座標位置に
基づいてそれぞれの座標位置の設計上の位置からのずれ
量の非線形成分を求めると共に、これら(N−1)個の
非線形成分のばらつきを求め、これらN組の非線形成分
のばらつきの内の最小のばらつきを求めるようにした場
合には、非線形成分の最も大きなサンプル領域を跳びシ
ョットとして排除できるため、最も高精度に位置合わせ
できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位置合わせ方法の第1実施例が適
用された露光方法を示すフローチャートである。
【図2】図1の露光方法が適用される投影露光装置を示
す構成図である。
【図3】図2中のオフ・アクシス方式のアライメント系
15の指標板上の像の一例を示す図である。
【図4】第1実施例で露光されるウエハ8上のサンプル
ショットの配列を示す拡大平面図である。
【図5】(a)は第1実施例で計測された各サンプルシ
ョットのアライメント誤差のベクトルを誇張して示す拡
大平面図、(b)は図5(a)のサンプルショットに関
するアライメント誤差の非線形成分の標準偏差の3倍
(3σ)の値を示す図である。
【図6】(a)は図5(a)からサンプルショットSA
h を排除した後の各サンプルショットのアライメント誤
差のベクトルを誇張して示す拡大平面図、(b)は図6
(a)のサンプルショットに関するアライメント誤差の
非線形成分の標準偏差の3倍(3σ)の値を示す図であ
る。
【図7】本発明の第2実施例で使用される重み付けEG
A方式における重みの決定方法の一例の説明図である。
【図8】第2実施例で使用される重み付けEGA方式に
おける重みの決定方法の別の例の説明図である。
【図9】従来の跳びショットの排除方法の一例の説明図
である。
【図10】従来の跳びショットの排除方法の他の例が適
用されるウエハ上のサンプルショットのアライメント誤
差を示す図である。
【図11】従来の跳びショットの排除方法の他の例を図
10のウエハに適用した場合の説明図である。
【符号の説明】
1 照明光学系 2 レチクル 6 主制御系 7 投影光学系 8 ウエハ 9 ウエハホルダー 10 ウエハステージ 15 オフ・アクシス方式のアライメント系 22 指標板 26X,26Y 撮像素子 ES1 〜ESM ショット領域 SA1 〜SAN サンプルショット Mxi X軸のウエハマーク Myi Y軸のウエハマーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7352−4M 525 L

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設定された第1の座標系上の配
    列座標に基づいて前記基板上に配列された複数の被加工
    領域の各々を、前記基板の移動位置を規定する第2の座
    標系内の所定の加工位置に対して位置合わせする方法に
    おいて、 前記複数の被加工領域の内、予め選択されたN個(Nは
    2以上の整数)のサンプル領域の前記第2の座標系上の
    座標位置を計測する第1工程と;該第1工程で計測され
    た座標位置に基づいて前記N個のサンプル領域のそれぞ
    れの座標位置の設計上の位置からのずれ量の非線形成分
    を求め、該N個の非線形成分のばらつきを求める第2工
    程と;前記N個のサンプル領域から所定のサンプル領域
    を除いた(N−1)個のサンプル領域について、前記第
    1工程で計測された座標位置に基づいてそれぞれの座標
    位置の設計上の位置からのずれ量の非線形成分を求め、
    該(N−1)個の非線形成分のばらつきが前記第2工程
    で求められたN個の非線形成分のばらつきより小さいと
    きに前記所定のサンプル領域を排除する第3工程と;該
    第3工程で求められた(N−1)個の非線形成分のばら
    つきが所定の期待値に対して所定の許容範囲内で合致す
    るまで、次第に前記サンプル領域から所定のサンプル領
    域を排除して前記第2工程及び第3工程を繰り返す第4
    工程と、 該第4工程で残されたサンプル領域について前記第1工
    程で計測された座標位置を統計処理して、前記基板上の
    前記複数の被加工領域の各々の前記第2の座標系上にお
    ける座標位置を算出する第5工程と;を有することを特
    徴とする位置合わせ方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の期待値は、前記サンプル領域
    の前記第2の座標系上の座標位置の計測値のばらつきに
    基づいて定められていることを特徴とする請求項1記載
    の位置合わせ方法。
  3. 【請求項3】 前記第4工程において、前記第3工程で
    排除されたサンプル領域以外のサンプル領域の個数が予
    め定められた許容数以上である範囲内で、前記第2工程
    及び第3工程を繰り返すことを特徴とする請求項1又は
    2記載の位置合わせ方法。
  4. 【請求項4】 前記第3工程において、前記N個のサン
    プル領域から順次i番目(iは1からNまでの整数)の
    サンプル領域を除いた(N−1)個のサンプル領域につ
    いて、前記第1工程で計測された座標位置に基づいてそ
    れぞれの座標位置の設計上の位置からのずれ量の非線形
    成分を求めると共に、該(N−1)個の非線形成分のば
    らつきを求め、該N組の非線形成分のばらつきの内の最
    小のばらつきが前記第2工程で求められたN個の非線形
    成分のばらつきより小さいときに前記最小のばらつきを
    与えるときに排除されたサンプル領域を排除することを
    特徴とする請求項1、2又は3記載の位置合わせ方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6553137B1 (en) 1999-04-09 2003-04-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Method of increasing overlay accuracy in an exposure step and overlay displacement measuring device for determining optimum measurement focus plane by variation in magnitudes of displacement of two overlay inspection marks
US8440375B2 (en) 2007-05-29 2013-05-14 Nikon Corporation Exposure method and electronic device manufacturing method

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