JP4710445B2 - 医薬組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、縮合フラン化合物またはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物および活性化血液凝固第X因子(FXa)阻害剤に関する。
近年、生活習慣の欧米化、高齢化社会の到来などに伴い、心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈血栓症をはじめとする血栓塞栓性疾患は年々増加し、その治療の社会的重要性は益々高まっている。
血栓塞栓性疾患の治療法のうち、抗凝固療法は、線溶療法及び抗血小板療法とともに血栓症の治療及び予防における内科的治療法の一端を担っている(非特許文献1)。特に、血栓症の予防においては長期投与に耐えうる安全性と、確実且つ適切な抗凝固活性の発現が必須となる。クマリン誘導体、特にワルファリンカリウムは、経口抗凝固剤として世界中で繁用されているが、その作用機序に基づく特性から、薬効発現濃度域が狭いにもかかわらず薬効発現までに長時間を要するうえ、血中半減期が非常に長く、さらに薬効用量の個人差が非常に大きい等の理由により抗凝固能のコントロールが難しく(非特許文献2、3)、また、出血の危険性、悪心、嘔吐、下痢、脱毛等の副作用もあるなど、臨床的には非常に使用しづらい薬剤であり、より有用で使いやすい抗凝固剤の登場が望まれている。
また、不安定狭心症、脳梗塞、脳塞栓、心筋梗塞、肺梗塞、肺塞栓、バージャー病、深部静脈血栓症、汎発性血管内凝固症候群、人工弁置換後の血栓形成、血行再建後の再閉塞および体外循環時の血栓形成などは、血液凝固能の亢進が重要な因子の一つであることから、用量反応性に優れ、出血の危険性が低く、副作用の少ない、経口投与で十分な効果が得られる優れた抗凝固薬が求められている(非特許文献4)。
トロンビンは、凝固カスケードの最終段階であるフィブリノーゲンのフィブリンへの転化を司るばかりか、血小板の活性化及び凝集にも深く関与し(非特許文献5)、その阻害剤は創薬のターゲットとして長い間抗凝固剤研究の中心にあった。しかしながら、トロンビン阻害剤は、経口投与でのバイオアベイラビリティ(Bioavailability)が低く、副作用として出血傾向を示すなど安全性面でも問題がある(非特許文献6)。
FXaは、外因系及び内因系凝固カスケード反応の合流点に位置するキーエンザイム(Key Enzyme)であり、凝固カスケードにおいてトロンビンよりも上流に位置するため、本因子の阻害はトロンビン阻害よりも効率的かつ特異的に凝固系を阻害できる可能性がある(非特許文献7)。
したがって、FXaを阻害し、酵素選択性に優れ、バイオアベイラビリティーが高いものは、経口投与により長期間の抗凝固活性のコントロールが可能となり、既存抗凝固薬と比較してより優れた治療効果を有すると考えられることから、経口投与可能なFXa阻害剤の創製が切望されている。
FXa阻害作用を示す化合物として、血栓症などの予防または治療に有用なチオベンズアミド化合物およびベンゾフラン誘導体が知られている(特許文献1、2)。
一方、下記のベンゾフラン化合物が知られているが(非特許文献8)、当該化合物のFXa阻害作用については一切記載されていない。
Figure 0004710445
さらに、活性化リンパ球増殖抑制作用を有し、自己免疫疾患の予防または治療薬として有用な下記の縮合二環性アミド化合物が知られている(特許文献3)。
Figure 0004710445
しかし、当該公報には、FXa阻害作用に関する記載は一切なく、また、ピリジンおよびフランからなる縮合環にアミドおよびカルバモイルがジ置換した化合物が開示されているものの、該カルバモイルの窒素原子上のベンゼン環には、2つの置換基XおよびYを同時に有する化合物群のみが記載されている。
総合臨床41:2141-2145,1989 Journal of Clinical Pharmacology,1992年,第32巻,p.196-209 NEW ENGLAND JOURNAL OF MEDICINE,1991年,第324巻、第26号,p.1865-1875 Thrombosis Research,1992年,第68巻,p.507〜512頁 松尾理,t−PAとPro−UK,学際企画,1986年,p.5-40 Biomedica Biochimica Acta,1985年,第44巻,p.1201-1210 Thrombosis Research,1980年,第19巻,p.339-349 Indian Journal of Heterocyclic Chemistry,1994年,第3巻,p.3247-3252頁 国際公開第99/42439号 国際公開第03/82847号 国際公開第02/12189号
本発明は、縮合フラン化合物またはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物およびFXa阻害剤を提供するものである。
本発明者等は、鋭意研究の結果、下記の縮合フラン化合物が、優れたFXa阻害作用を有することを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
1. 式(I):
Figure 0004710445
(式中、環
Figure 0004710445
は、
Figure 0004710445
を示す。
環Xは、
Figure 0004710445
を示す。
Yは置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい飽和異項環基または置換されていてもよい不飽和異項環基を示す。
Aは単結合、オキソで置換されていてもよいアルキレン、アルケニレン、アルケニリデンまたは酸素原子を示す。
1A、R1Bは、同一または異なって、それぞれ水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、シアノ、ニトロまたは置換されていてもよいアミノを示す。
1Cは、水素、アルキルまたはハロゲンを示す。
2A、R2Bは同一または異なって、それぞれ、水素、ハロゲン、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよい飽和異項環基置換カルボニル、置換されていてもよい飽和異項環基、アリールまたは置換されていてもよい不飽和異項環基を示す。
は水素またはアルキルを示す。Rは水素またはアルキルを示す。)
により表される縮合フラン化合物(以下、化合物(I)ともいう。)またはその薬理学的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
2. 環
Figure 0004710445
が、
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記1と同義である。)
である前記1に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
3. 環
Figure 0004710445
が、
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記1と同義である。)
である前記1または2に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
4. Yが置換されていてもよいシクロアルキルまたは置換されていてもよい飽和異項環基である前記1〜3のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
5. Yにおける置換されていてもよいシクロアルキルの置換基が、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよい飽和異項環基置換カルボニル、置換されていてもよいアミノおよび置換されていてもよい飽和異項環基から選ばれる基である前記1〜4のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
6. Yにおける置換されていてもよいシクロアルキルの置換基が、(1)置換されていてもよいアシル、アルコキシカルボニルおよび置換されていてもよいアルキルから選ばれる基により置換されていてもよいアミノ、(2)置換されていてもよいアシルおよび置換されていてもよいアルキルから選ばれる基により置換されていてもよいアミノアルキル、(3)置換されていてもよいアルキルにより置換されていてもよいカルバモイル、(4)飽和異項環基置換カルボニルおよび(5)置換されていてもよい飽和異項環基から選ばれる基である前記1〜5のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
7. 飽和異項環基が窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1から4個含有する4〜7員の飽和環である前記5または6に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
8. 飽和異項環基がイミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ホモピペラジニル、ホモピペリジル、ホモピペリジノおよびピロリジニルから選ばれる基である前記5〜7のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
9. Yにおける置換されていてもよいシクロアルキルの置換基が、(1)アシル、アルコキシカルボニル、アルキル、アミノアルキル、アルキル置換アミノアルキル、アルコキシカルボニルアミノアルキル、およびアシルアミノアルキルから選ばれる基により置換されていてもよいアミノ、(2)アルキルにより置換されていてもよいアミノアルキル、(3)アルキルで置換されていてもよいアミノアルキルもしくはアルキルでモノまたはジ置換されていてもよいカルバモイル、(4)ピロリジニルカルボニル、ピペリジルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリノカルボニル、ホモピペリジニルカルボニルおよびホモピペラジニルカルボニルまたは(5)オキソで置換されていてもよいピロリジニル、オキソで置換されていてもよいピペリジル、オキソで置換されていてもよいピペラジニル、オキソで置換されていてもよいモルホリノ、オキソで置換されていてもよいホモピペリジニルおよびオキソで置換されていてもよいホモピペラジニルから選ばれる飽和異項環基である前記1〜6のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
10. Yにおける置換されていてもよいシクロアルキルの置換基が、オキソで置換されていてもよいピロリジニル、オキソで置換されていてもよいモルホリノ、ジアルキルカルバモイル、ピロリジニルカルボニル、アルキルならびにアシルアミノアルキルでジ置換されたアミノ、またはジアルキルアミノである前記1〜6のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
11.Yが置換されていてもよいカルバモイルで置換されたアリールもしくは不飽和異項環基である前記1〜3のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
12. Aが単結合またはメチレンである前記1〜11のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
13. Aが単結合またはメチレンであり、Yが不飽和異項環基またはアルキルで置換されていてもよい飽和異項環基ある前記1〜4のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
14. Aがテトラメチレンであり、Yが置換されていてもよい飽和異項環基である前記1〜3に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
15. R1A、R1Bが同一または異なって、それぞれ、水素、ハロゲンまたはアルキルである前記1〜14のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
16. R2A、R2Bが同一または異なって、それぞれ水素、ハロゲン、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルバモイル、飽和異項環基置換カルボニルまたは飽和異項環基である前記1〜15のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
17. 飽和異項環基が、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1から4個含有する4から7員環の飽和異項環基である前記16に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
18. R2A、R2Bが同一または異なって、それぞれ水素、フッ素、塩素、臭素、メチル、ヒドロキシメチル、メトキシ、アミノ、メチルスルホニルアミノ、アセチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、ジメチルアミノ、シアノ、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メトキシエトキシ、ジメチルカルバモイル、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)カルバモイル、ピロリジニル、ピロリジニルカルボニル、モルホリノカルボニルまたはモルホリノである前記1〜17のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
19. Rが水素である前記1〜18のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
20. Rが水素である前記1〜19のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
21. 環Xが
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記1と同義である。)
である前記1〜20のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
22. 環Xが
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記1と同義である。)
である前記21に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理的に許容される担体からなる医薬組成物。
23. 化合物(I)またはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
24. 環
Figure 0004710445
が、
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記1と同義である。)
である前記23に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
25. 環
Figure 0004710445
が、
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記1と同義である。)
である前記23または24に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
26. Yが置換されていてもよいシクロアルキルまたは置換されていてもよい飽和異項環基である前記1〜3のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
27. Yにおける置換されていてもよいシクロアルキルの置換基が、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよい飽和異項環基置換カルボニル、置換されていてもよいアミノおよび置換されていてもよい飽和異項環基から選ばれる基である前記1〜4のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
28. Yにおける置換されていてもよいシクロアルキルの置換基が、(1)置換されていてもよいアシル、アルコキシカルボニルおよび置換されていてもよいアルキルから選ばれる基により置換されていてもよいアミノ、(2)置換されていてもよいアシルおよび置換されていてもよいアルキルから選ばれる基により置換されていてもよいアミノアルキル、(3)置換されていてもよいアルキルにより置換されていてもよいカルバモイル、(4)飽和異項環基置換カルボニルおよび(5)置換されていてもよい飽和異項環基から選ばれる基である前記1〜5のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
29. 飽和異項環基が窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1から4個含有する4〜7員の飽和環である前記27または28に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
30. 飽和異項環基がイミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ホモピペラジニル、ホモピペリジル、ホモピペリジノおよびピロリジニルから選ばれる基である前記27〜29のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
31. Yにおける置換されていてもよいシクロアルキルの置換基が、(1)アシル、アルコキシカルボニル、アルキル、アミノアルキル、アルキル置換アミノアルキル、アルコキシカルボニルアミノアルキル、およびアシルアミノアルキルから選ばれる基により置換されていてもよいアミノ、(2)アルキルにより置換されていてもよいアミノアルキル、(3)アルキルで置換されていてもよいアミノアルキルもしくはアルキルでモノまたはジ置換されていてもよいカルバモイル、(4)ピロリジニルカルボニル、ピペリジルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリノカルボニル、ホモピペリジニルカルボニルおよびホモピペラジニルカルボニルまたは(5)オキソで置換されていてもよいピロリジニル、オキソで置換されていてもよいピペリジル、オキソで置換されていてもよいピペラジニル、オキソで置換されていてもよいモルホリノ、オキソで置換されていてもよいホモピペリジニルおよびオキソで置換されていてもよいホモピペラジニルから選ばれる飽和異項環基である前記23〜29のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
32. Yにおける置換されていてもよいシクロアルキルの置換基が、オキソで置換されていてもよいピロリジニル、オキソで置換されていてもよいモルホリノ、ジアルキルカルバモイル、ピロリジニルカルボニル、アルキルならびにアシルアミノアルキルでジ置換されたアミノ、またはジアルキルアミノである前記23〜28のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
33.Yが置換されていてもよいカルバモイルで置換されたアリールもしくは不飽和異項環基である前記23〜25のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
34. Aが単結合またはメチレンである前記23〜33のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
35. Aが単結合またはメチレンであり、Yが不飽和異項環基またはアルキルで置換されていてもよい飽和異項環基ある前記23〜26のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
36. Aがテトラメチレンであり、Yが置換されていてもよい飽和異項環基である前記23〜25に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
37. R1A、R1Bが同一または異なって、それぞれ、水素、ハロゲンまたはアルキルである前記23〜36のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
38. R2A、R2Bが同一または異なって、それぞれ水素、ハロゲン、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルバモイル、飽和異項環基置換カルボニルまたは飽和異項環基である前記23〜37のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
39. 飽和異項環基が、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1から4個含有する4から7員環の飽和異項環基である前記38に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
40. R2A、R2Bが同一または異なって、それぞれ水素、フッ素、塩素、臭素、メチル、ヒドロキシメチル、メトキシ、アミノ、メチルスルホニルアミノ、アセチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、ジメチルアミノ、シアノ、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メトキシエトキシ、ジメチルカルバモイル、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)カルバモイル、ピロリジニル、ピロリジニルカルボニル、モルホリノカルボニルまたはモルホリノである前記23〜39のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
41. Rが水素である前記23〜40のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
42. Rが水素である前記23〜41のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
43. 環Xが
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記1と同義である。)
である前記23〜42のいずれかに記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
44. 環Xが
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記1と同義である。)
である前記43に記載の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有するFXa阻害剤。
45. 血栓ならびに塞栓によって引き起こされる疾患の予防または治療剤である前記23〜44に記載のFXa阻害剤。
46. 血栓ならびに塞栓によって引き起こされる疾患が、安定狭心症、不安定狭心症、脳血栓、脳梗塞、脳塞栓、一過性脳虚血発作(TIA)、くも膜下出血後の脳血管れん縮等の虚血性脳血管障害、冠動脈血栓形成による虚血性心疾患、うっ血性慢性心不全、心筋梗塞、急性心筋梗塞、肺梗塞、肺塞栓、肺血管障害、エコノミークラス症候群、腎疾患(糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、IgA腎症等)、アテローム硬化症を伴った血栓形成、末梢動脈閉塞症、末梢静脈閉塞症、バージャー病、深部静脈血栓症、汎発性血管内凝固症候群(DIC)、人工血管術後または人工弁あるいは関節置換後の血栓形成、間欠性跛行、経皮的経管式冠動脈形成術(PTCA)あるいは経皮的経管式冠動脈再開通療法(PTCR)等の血行再建後の血栓形成および再閉塞、全身性炎症性反応症候群(SIRS)、多臓器不全(MODS)、体外循環時の血栓形成、採血時の血液凝固、糖尿病性循環障害、移植時の拒絶反応、および移植時の臓器保護あるいは機能改善から選ばれる疾患である前記45に記載のFXa阻害剤。
前記1〜46に記載の本発明における好ましい化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩は、以下の(1)〜(116)から選ばれる化合物があげられる。
(1)5−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(2)6−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(3)N−(4−クロロフェニル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(4)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(5)2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸、
(6)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
(7)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(ヒドロキシメチル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(8)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−メトキシ−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(9)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(10)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−メトキシ−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(11)N−(4−クロロフェニル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(12)5−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(13)5−(アセチルアミノ)−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(14)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−フルオロ−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(15)5−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(16)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−メチル−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(17)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N,N−ジメチル−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2,5−ジカルボキサミド、
(18)5−(アセチルアミノ)−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(19)t−ブチル (2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−6−イル)カルバメート、
(20)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(21)N−(4−クロロフェニル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(22)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(1−ピリジン−4−イルピペリジン−4−イル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(23)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(24)t−ブチル [2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−6−イル]カルバメート、
(25)6−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(26)6−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(27)2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸、
(28)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N,N−ジメチル−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2,5−ジカルボキサミド、
(29)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(モルホリン−4−イルカルボニル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(30)t−ブチル (2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−5−イル)カルバメート、
(31)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−メチル−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(32)メチル 2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボキシレート、
(33)5−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(34)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(35)N−(4−クロロフェニル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(36)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−シアノ−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(37)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−フルオロ−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(38)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)−N−メチル−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2,5−ジカルボキサミド、
(39)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(40)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−5−(ピロリジン−1−イルカルボニル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(41)t−ブチル [2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−イル]カルバメート、
(42)5−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(43)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(モルホリン−4−イルカルボニル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(44)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−5−メトキシフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(45)5−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(46)2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸、
(47)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−シアノ−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(48)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−シアノ−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(49)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(ヒドロキシメチル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(50)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−メトキシ−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(51)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−5−(ピロリジン−1−イルカルボニル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(52)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−メチル−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(53)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−5−メチルフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(54)5−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(55)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−N,N−ジメチルフロ[3,2−b]ピリジン−2,5−ジカルボキサミド、
(56)メチル 2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボキシレート、
(57)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(58)5−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(59)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(60)2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[5−(3−オキソモルホリン−4−イル)ペンタノイル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸、
(61)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(62)6−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(63)5−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(64)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N,N−ジメチル−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2,5−ジカルボキサミド、
(65)6−(アセチルアミノ)−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(66)t−ブチル [2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−6−イル]カルバメート、
(67)6−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(68)N−(4−メチルフェニル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(69)2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−6−カルボン酸、
(70)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[5−(3−オキソモルホリン−4−イル)ペンタノイル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(71)5−(アセチルアミノ)−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(72)N−(4−クロロフェニル)−3−{[(トランス−4−モルホリン−4−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(73)5−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(74)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(75)3−[({トランス−4−[[3−(アセチルアミノ)プロピル](メチル)アミノ]シクロヘキシル}カルボニル)アミノ]−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(76)トランス−N’−(2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,4−ジカルボキサミド、
(77)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ピロリジン−1−イルカルボニル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(78)2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−[({トランス−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキシル}カルボニル)アミノ]フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸、
(79)メチル 2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(ピロリジン−1−イルカルボニル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボキシレート、
(80)メチル 2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−[({トランス−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキシル}カルボニル)アミノ]フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボキシレート、
(81)2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(ピロリジン−1−イルカルボニル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸、
(82)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−[({トランス−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキシル}カルボニル)アミノ]−N−(2−メトキシエチル)−N−メチルフロ[3,2−b]ピリジン−2,5−ジカルボキサミド、
(83)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)−N−メチル−3−({[トランス−4−(ピロリジン−1−イルカルボニル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2,5−ジカルボキサミド
(84)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−ピロリジン−1−イル−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(85)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−モルホリン−4−イル−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(86)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−5−ピロリジン−1−イルフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(87)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(ジメチルアミノ)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(88)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−モルホリン−4−イル−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(89)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−(2−メトキシエトキシ)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
(90)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(2−メトキシエトキシ)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(91)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(92)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−(2−メトキシエトキシ)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
(93)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−メトキシ−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
(94)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−5−ピロリジン−1−イルフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(95)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−(2−メトキシエチル)−N−メチル−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2,5−ジカルボキサミド、
(96)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
(97)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(ジメチルアミノ)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(98)N−1H−インドール−6−イル−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(99)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−メトキシ−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
(100)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−5−ピロリジン−1−イルフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(101)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−イソプロポキシ−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(102)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−イソプロポキシ−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(103)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−5−(2−メトキシエトキシ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(104)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−モルホリン−4−イル−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(105)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(ジメチルアミノ)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(106)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−5−モルホリン−4−イルフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(107)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(2−メトキシエトキシ)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(108)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(ジメチルアミノ)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(109)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−5−イソプロポキシフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(110)N−1H−インドール−6−イル−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
(111)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−シアノ−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
(112)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−メチル−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
(113)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−シアノ−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
(114)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−メチル−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、
(115)4−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド、および
(116)N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−メチル−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド。
本明細書における各記号で表される置換基について以下に説明する。
(1)Yにおける「置換されていてもよいアミノ」の置換基としては、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよい飽和異項環基またはアシルなどがあげられ、なかでも、アルキル、アルキルで置換されていてもよいピペリジルまたはアシルが好ましい。
ここで、アルキルとは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルであり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシル等があげられる。このうち、炭素数1から4個のアルキルが好ましい。
アルキルで置換されていてもよいピペリジルとは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキル、好ましくは炭素数1から4個のアルキルで置換されていてもよいピペリジルであり、具体的には、ピペリジン−4−イル、1−メチルピペリジン−4−イル、1−エチルピペリジン−4−イル、1−イソプロピルピペリジン−4−イルなどがあげられる。
アシルとは、アルカノイル、アルキルチオカルボニルおよびアルキルスルホニルがあげられる。アルカノイルとは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルカノイルであり、具体的には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリルなどがあげられる。アルキルチオカルボニルとは、例えば、炭素数2から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルチオカルボニルであり、具体的には、チオアセチル、チオプロピオニルなどがあげられる。アルキルスルホニルとは、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルホニルであり、具体的には、メチルスルホニル、エチルスルホニルなどがあげられる。
(2)Yにおける「置換されていてもよいシクロアルキル」とは、(a)置換されていてもよいアルキル、(b)置換されていてもよいカルバモイル、(c)置換されていてもよい飽和異項環式置換カルボニル、(d)置換されていてもよいアミノ、(e)置換されていてもよい飽和異項環基などの置換基を有していてもよいシクロアルキルがあげられる。当該シクロアルキルは、例えば、炭素数3から7個のシクロアルキルであって、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどがあげられ、好ましくはシクロヘキシルである。
(a)置換されていてもよいアルキルとは、置換基としてアシルまたはアルキルを1ないし2個有していてもよいアミノで置換されていてもよいアルキルを意味し、当該アルキルは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルがあげられ、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられる。
置換基であるアシルとは、アルカノイル、アルキルチオカルボニルおよびアルキルスルホニルがあげられる。アルカノイルとは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルカノイルであり、具体的には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリルなどがあげられる。アルキルチオカルボニルとは、例えば、炭素数2から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルチオカルボニルであり、具体的には、チオアセチル、チオプロピオニルなどがあげられる。アルキルスルホニルとは、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルホニルであり、具体的には、メチルスルホニル、エチルスルホニルなどがあげられる。
置換基であるアルキルとは、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルがあげられ、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられる。
置換されていてもよいアルキルのうち、好ましくは置換されていてもよいアシルおよび置換されていてもよいアルキルから選ばれる基により置換されていてもよいアミノアルキルであり、より好ましくは、アルキルにより置換されていてもよいアミノアルキルである。
置換されていてもよいアルキルの具体例としては、アミノメチル、メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、エチルアミノメチル、ジエチルアミノメチル、ジエチルアミノエチル、アセチルアミノメチル、プロピオニルアミノメチル、N−アセチル−N−メチルアミノメチルなどがあげられる。
(b)置換されていてもよいカルバモイルとは、置換基として置換されていてもよいアルキルを有していてもよいカルバモイルを意味する。
置換基であるアルキルは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルがあげられ、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられ、特にメチル、エチルが好ましい。当該アルキルは、炭素数1〜4個のアルキルでモノもしくはジ置換されていてもよいアミノ、水酸基または炭素数1〜4個のアルコキシで置換されていてもよく、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、水酸基、メトキシ、エトキシなどがあげられる。置換アルキルの具体例としては、アミノエチル、メチルアミノエチル、ジメチルアミノエチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシプロピルなどがあげられる。
置換されていてもよいカルバモイルの具体例としては、カルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイル、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)カルバモイル、N−メチル−N−(2−メトキシエチル)カルバモイル、N−メチル−N−(2−ジメチルアミノエチル)カルバモイル、N−エチル−N−(2−ジメチルアミノエチル)カルバモイルなどがあげられる。
(c)置換されていてもよい飽和異項環式基置換カルボニルとは、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1から4個、好ましくは1ないし2個含有する5〜7員であって、置換基を有していてもよい飽和環が置換したカルボニルを意味し、具体的には、イミダゾリジニルカルボニル、ピラゾリジニルカルボニル、ピペリジルカルボニル、ピペリジノカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリニルカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ホモピペラジニルカルボニル、ホモピペリジルカルボニル、ホモピペリジノカルボニル、ピロリジニルカルボニルなどがあげられ、好ましくは、ピロリジニルカルボニル、ピペリジルカルボニル、ピペリジノカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリノカルボニル、ホモピペリジノカルボニル、ホモピペラジニルカルボニルがあげられる。当該飽和異項環基は、置換されていてもよい炭素数1から4個のアルキル(当該アルキルの置換基は、炭素数1から4個のアルキルでモノもしくはジ置換されていてもよいアミノ、炭素数1から4個のアルコキシ、水酸基など)、炭素数1から4個のアルキルでモノもしくはジ置換されていてもよいアミノ、炭素数1から4個のアルコキシ、水酸基、オキソなどで置換されていてもよい。
(d)置換されていてもよいアミノとは、(i)置換されていてもよいアシル、(ii)アルコキシカルボニルまたは(iii)置換されていてもよいアルキルなどの置換基を有していてもよいアミノを意味する。
ここで、(i)置換基である置換されていてもよいアシルとは、アルカノイル、アルキルチオカルボニルおよびアルキルスルホニルがあげられる。アルカノイルとは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルカノイルであり、具体的には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリルなどがあげられる。アルキルチオカルボニルとは、例えば、炭素数2から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルチオカルボニルであり、具体的には、チオアセチル、チオプロピオニルなどがあげられる。アルキルスルホニルとは、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルホニルであり、具体的には、メチルスルホニル、エチルスルホニルなどがあげられる。当該アシルは、飽和異項環基(ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジン−1−イルなど)、あるいは炭素数1から6個のアシルまたは炭素数1から6個のアルキルにより置換されていてもよいアミノなどにより置換されていてもよい。
(ii)置換基であるアルコキシカルボニルとは、例えば、炭素数2から7個の直鎖または分枝鎖状のアルコキシカルボニルであり、具体的には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、ブトキシカルボニルなどがあげられる。
(iii)置換基である置換されていてもよいアルキルとは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルであり、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられる。当該アルキルは、置換基として、水酸基、置換されていてもよいアミノ、アルコキシカルボニル、シアノおよび飽和異項環基から選ばれる基を有していてもよい。これら置換基のうち、置換されていてもよいアミノとは、炭素数1から6個のアルキル、炭素数1から6個のアシルおよび炭素数2から7個のアルコキシカルボニルから選ばれる基を1ないし2個有していてもよいアミノを意味し、具体的には、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、N−アセチル−N−メチルアミノ、N−ホルミル−N−メチルアミノ、N−アセチル−N−エチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、第3級ブトキシカルボニルアミノなどがあげられる。アルコキシカルボニルとは、炭素数2から7個のアルコキシカルボニルを意味し、具体的には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどがあげられる。飽和異項環基とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1または2個有する5または6員であって、置換基を有していてもよい飽和環を意味し、具体的には置換されていてもよいピロリジニル、ピペリジル、モルホリニル、ピペラジニルなどがあげられる。
置換されていてもよいアミノの置換基のうち、好ましくは、置換されていてもよいアシル、アルコキシカルボニル、置換されていてもよいアルキルであり、より好ましくは、アシル、アルコキシカルボニル、アルキル、アミノアルキル、アルコキシカルボニルアミノアルキル、アシルアミノアルキルである。
置換されていてもよいアミノの具体例としては、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、N−アセチル−N−メチルアミノ、N−ホルミル−N−メチルアミノ、N−第3級ブトキシカルボニル−N−メチルアミノ、N−(3−(第3級ブトキシカルボニルアミノ)プロピル)−N−メチルアミノ、N−(3−アミノプロピル)−N−メチルアミノ、N−(3−(アセチルアミノ)プロピル)−N−メチルアミノ、N−アセチルアミノ、メトキシカルボニルメチルアミノ、シアノメチルアミノ、メトキシカルボニルアミノなどがあげられる。
(e)置換されていてもよい飽和異項環基とは、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1から4個、好ましくは1ないし2個有する4〜7員であって、アルコキシカルボニル、アシル、アルキル、オキソなどの置換基を有していてもよい飽和環を意味し、当該環は縮合環を形成してもよい。具体的には、ピロリジニル、2−オキソピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル、4−オキソオキサゾリジニル、4−オキソ−テトラヒドロオキサジニル、1,1−ジオキソ−テトラヒドロイソチアゾリル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、4−メチル−2−オキソピペラジニル、4−アセチル−2−オキソピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、3−オキソモルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ホモピペラジニル、ホモピペリジル、ホモピペリジノなどがあげられ、好ましくは、ピロリジニル、2−オキソピロリジニル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリノ、3−オキソモルホリノ、ホモピペリジノ、ホモピペラジニル、2−オキソオキサゾリジニル、4−オキソオキサゾリジニル、4−オキソ−テトラヒドロオキサジニル、1,1−ジオキソ−テトラヒドロイソチアゾリル、2−オキソピペラジニル、4−メチル−2−オキソピペラジニル、4−アセチル−2−オキソピペラジニルがあげられる。
(3)Yにおける「置換されていてもよいアリール」とは、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよい飽和異項環式置換カルボニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよい飽和異項環基などの置換基を有していてもよいアリールがあげられる。当該アリールは、例えば、炭素数6から14個の芳香族炭化水素基であって、具体的には、フェニル、ナフチルなどがあげられ、好ましくはフェニルである。
ここで、当該アリールの置換基は、Yにおける置換されていてもよいシクロアルキルの置換基と同義であり、なかでも、置換されていてもよいカルバモイルが好ましい。
(4)Yにおける「置換されていてもよい飽和異項環基」とは、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1から4個、好ましくは1ないし2個含有する5〜7員であって、置換基を有していてもよい飽和環を意味し、当該環は縮合環を形成してもよい。具体的には、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ホモピペラジニル、ホモピペリジル、ホモピペリジノ、ピロリジニルなどがあげられ、好ましくは、ピロリジニル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリノ、ホモピペリジノ、ホモピペラジニルがあげられる。当該飽和異項環基の置換基としては、例えば、(a)置換されていてもよいアルキル、(b)置換されていてもよい飽和異項環基、(c)置換されていてもよいアシル、(d)置換されていてもよい不飽和異項環基、(e)オキソなどがあげられる。
(a)置換基である置換されていてもよいアルキルとは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルであり、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられ、当該アルキルは置換基として不飽和異項環基(ピリジルなど)、炭素数1から6個のアルキルで置換されていてもよいアミノなどを有していてもよい。
(b)置換基である置換されていてもよい飽和異項環基とは、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1または2個含有する5または6員であって、オキソなどの置換基を有していてもよい飽和環を意味し、具体的には、ピペリジル、ピロリジニル、2−オキソピロリジニルなどがあげられ、当該飽和異項環基は置換基として炭素数1から6個のアルキル、炭素数1から6個のアシルなどを有していてもよい。
(c)置換基である置換されていてもよいアシルとは、例えば、アルカノイル、アルキルチオカルボニルおよびアルキルスルホニルがあげられる。アルカノイルとは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルカノイルであり、具体的には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリルなどがあげられる。アルキルチオカルボニルとは、例えば、炭素数2から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルチオカルボニルであり、具体的には、チオアセチル、チオプロピオニルなどがあげられる。アルキルスルホニルとは、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキルスルホニルであり、具体的には、メチルスルホニル、エチルスルホニルなどがあげられる。当該アシルは、置換されていてもよいアミノ、ピリジルなどにより置換されていてもよい。
(d)置換基である置換されていてもよい不飽和異項環基とは、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1または2個含有する5または6員の不飽和環を意味し、具体的には、ピリジル、ピリミジル、チアゾリル、オキサゾリニルなどがあげられる。
置換された飽和異項環基の具体例としては、3−オキソモルホリノ、2−オキソピロリジニル、1−イソプロピルピペリジル、1−ジメチルカルバモイルピペリジルなどがあげられる。
(5)Yにおける「置換されていてもよい不飽和異項環基」とは、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1〜4個、好ましくは1ないし2個含有する5〜7員であって、置換基を有していてもよい不飽和環を意味し、当該環は縮合環を形成してもよい。具体的には、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリルなどがあげられ、好ましくは、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリルがあげられる。当該不飽和異項環基は、置換基として、(a)置換されていてもよいアミノ、(b)置換されていてもよいアミノアルキル、(c)置換されていてもよい飽和異項環基、(d)置換されていてもよいカルバモイルなどを有していてもよい。
(a)置換基である置換されていてもよいアミノの置換基としては、炭素数1から6個のアルキルを有していてもよいアミノで置換された炭素数1から6個のアルキルなどがあげられる。
(b)置換基である置換されていてもよいアミノアルキルとは、炭素数1から6個のアルキルを有するアミノアルキルであって、置換基として、炭素数1から6個のアルキル、不飽和異項環基(オキサゾリニル等)などを有していてもよい。
(c)置換基である置換されていてもよい飽和異項環基とは、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1または2個有する5から7員の飽和環を意味し、具体的には、ホモピペラジニルなどがあげられる。
(d)置換基である置換されていてもよいカルバモイルとは、Yにおけるシクロアルキルの置換基と同義である。
Aにおける「アルキレン」とは、例えば、炭素数1から6個の直鎖または分枝鎖状のアルキレンであり、具体的には、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンなどがあげられ、このうち、炭素数1から5個のアルキレンが好ましく、特にメチレン、テトラメチレンが好ましい。当該アルキレンはオキソで置換されていてもよく、具体的には、プロピオニル、ブチリル、ペンタノイルなどがあげられる。
Aにおける「アルケニレン」とは、例えば、炭素数2から6個の直鎖または分枝鎖状のアルケニレンであり、具体的には、ビニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレンなどがあげられ、このうち、炭素数2から5個のアルケニレンが好ましい。
Aにおける「アルケニリデン」とは、例えば、炭素数2から6個のアルケニリデンであり、具体的には、ビニリデン、プロペニリデン、ブテニリデン、ペンテニリデンなどがあげられる。
1A、R1Bにおける「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などがあげられる。
1A、R1Bにおける「アルキル」とは、炭素数1から6個、好ましくは炭素数1から4個の直鎖または分枝鎖状のアルキルであり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられ、特にメチルが好ましい。
1A、R1Bにおける「ハロアルキル」とは、炭素数1から6個、好ましくは炭素数1から4個の直鎖または分枝鎖状のアルキルにハロゲンが置換したものであって、具体的には、クロロメチル、ジクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチルなどがあげられる。
1A、R1Bにおける「アルコキシ」とは、炭素数1から6個、好ましくは、炭素数1から4個の直鎖または分枝鎖状のアルコキシであり、具体的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、第3級ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどがあげられ、特にメトキシが好ましい。
1A、R1Bにおける「置換されていてもよいアミノ」の置換基としては、置換されていてもよい炭素数1から6個、好ましくは炭素数1から4個の直鎖または分枝鎖状のアルキルなどがあげられ、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられ、特にメチルが好ましい。
1A、R1Bにおいて好ましい置換基はハロゲン、アルキルであり、特に塩素、臭素、メチルが好ましい。
1Cにおける「アルキル」、「ハロゲン」とは、R1A、R1Bにおけるアルキル、ハロゲンと同義であり、R1Cにおいて好ましい置換基は水素である。
2A、R2Bにおける「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などがあげられ、好ましくはフッ素、塩素、臭素があげられる。
2A、R2Bにおける「置換されていてもよいアルキル」とは、炭素数1から6個、好ましくは炭素数1から4個の直鎖または分枝鎖状のアルキルであり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられ、特にメチル、エチルが好ましい。当該アルキルは、置換基として、炭素数1から6個のアルキルにより置換されていてもよいアミノ、水酸基、炭素数1から6個のアルコキシ、カルボキシ、炭素数2から7個のアルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルバモイルなどを有していてもよい。置換されたアルキルの具体例としては、例えば、アミノメチル、メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、メトキシメチル、カルボキシメチル、メトキシカルボニルメチル、ジメチルカルバモイルメチルなどがあげられ、特にヒドロキシメチルが好ましい。
2A、R2Bにおける「置換されていてもよいアルコキシ」とは、炭素数1から6個、好ましくは炭素数1から4個の直鎖または分枝鎖状のアルコキシであり、具体的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、第3級ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどがあげられ、特にメトキシ、エトキシ、イソプロポキシが好ましい。当該アルコキシは、置換基として、炭素数1から6個のアルキルにより置換されていてもよいアミノ、水酸基、炭素数1から6個のアルコキシなどを有していてもよい。置換されたアルコキシの具体例としては、例えば、アミノエトキシ、ジメチルアミノエトキシ、ヒドロキシエトキシ、メトキシエトキシなどがあげられ、メトキシエトキシが好ましい。
2A、R2Bにおける「置換されていてもよいアミノ」の置換基としては、炭素数1から6個のアルキル、炭素数1から6個のアシル(例えば、アルカノイル、アルキルチオカルボニル、アルキルスルホニル)、炭素数2から7個のアルコキシカルボニルなどがあげられ、具体的には、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、N−アセチル−N−メチルアミノ、N−メチルスルホニルアミノ、N−メチル−N−メチルスルホニルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノなどがあげられ、特にアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メチルスルホニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノが好ましい。
2A、R2Bにおける「置換されていてもよいアルコキシカルボニル」とは、例えば、炭素数2から7個の直鎖または分枝鎖状のアルコキシカルボニルであり、具体的にはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルなどがあげられる。当該アルコキシカルボニルは、置換基として、水酸基、炭素数1から6個のアルコキシ、置換されていてもよいアミノなどを有していてもよい。
2A、R2Bにおける「置換されていてもよいカルバモイル」の置換基としては、置換されていてもよい炭素数1から6個のアルキルなどがあげられ、当該アルキルは炭素数1から6個のアルキルもしくは炭素数1から6個のアシルによりモノまたはジ置換されていてもよいアミノ、または炭素数1から6個のアルコキシにより置換されていてもよい。当該カルバモイルの具体例としては、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−(2−メトキシエチル)カルバモイル、N−メチル−N−メトキシエチルカルバモイル、N−(N,N−ジメチルアミノエチル)カルバモイル、N−(N,N−ジメチルアミノエチル)−N−メチルカルバモイルなどがあげられ、特にN,N−ジメチルカルバモイル、N−メチル−N−メトキシエチルカルバモイル、N−(N,N−ジメチルアミノエチル)−N−メチルカルバモイルが好ましい。
2A、R2Bにおける「置換されていてもよい飽和異項環基置換カルボニル」とは、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1から4個、好ましくは1ないし2個含有する5〜7員であって、置換基を有していてもよい飽和環が置換したカルボニルを意味し、具体的には、イミダゾリジニルカルボニル、ピラゾリジニルカルボニル、ピペリジルカルボニル、ピペリジノカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリニルカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ホモピペラジニルカルボニル、ホモピペリジルカルボニル、ホモピペリジノカルボニル、ピロリジニルカルボニルなどがあげられ、好ましくは、ピロリジニルカルボニル、ピペリジルカルボニル、ピペリジノカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリノカルボニル、ホモピペリジノカルボニル、ホモピペラジニルカルボニルがあげられる。当該飽和異項環基はオキソなどで置換されていてもよい。
2A、R2Bにおける「置換されていてもよい飽和異項環基」とは、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1から4個、好ましくは1ないし2個含有する5〜7員であって、置換基を有していてもよい飽和環を意味し、当該環は縮合環を形成してもよい。具体的には、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ホモピペラジニル、ホモピペリジル、ホモピペリジノ、ピロリジニルなどがあげられ、好ましくは、ピロリジニル、ピペリジル、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリノ、ホモピペリジノ、ホモピペラジニルがあげられる。当該飽和異項環基の置換基としては、例えば、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよい飽和異項環基、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよい不飽和異項環基、オキソなどがあげられ、これら置換基はYにおける「置換されていてもよい飽和異項環基」の置換基と同義である。
2A、R2Bにおける「アリール」とは、例えば、炭素数6〜14個の芳香族炭化水素があげられ、具体的にはフェニル、ナフチルなどがあげられる。
2A、R2Bにおける「置換されていてもよい不飽和異項環基」とは、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1〜4個、好ましくは1ないし2個含有する5〜7員であって、置換基を有していてもよい不飽和環を意味し、具体的には、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリルなどがあげられる。当該不飽和異項環基は、置換基として、モノまたはジ置換されていてもよいアミノ(当該置換基としては炭素数1〜4個のアルキルまたは炭素数1〜4個のアルカノイルなど)、置換されていてもよいアルキル(当該置換基としては炭素数1〜4個のアルキルもしくは炭素数1〜4個のアルカノイルなどによりモノまたはジ置換されていてもよいアミノなど)などを有していてもよい。
2A、R2Bにおいて好ましい置換基は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルバモイルまたは置換されていてもよい飽和異項環基置換カルボニルであり、なかでも水素、フッ素、塩素、臭素、メチル、ヒドロキシメチル、メトキシ、イソプロポキシ、アミノ、ジメチルアミノ、メチルスルホニルアミノ、アセチルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、シアノ、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ジメチルカルバモイル、N−メチル−N−メトキシエチルカルバモイル、モルホリノカルボニルまたはピロリジニルカルボニルが好ましい。
環Xは、
Figure 0004710445
があげられ、このうち、(a)〜(f)、(k)および(l)が好ましく、特に(a)、(b)および(k)が好ましい。とりわけ、以下の基が好ましい。
Figure 0004710445
における「アルキル」とは、例えば、炭素数1から6個、好ましくは炭素数1から4個の直鎖または分枝鎖状のアルキルであり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられる。なお、Rは特に水素が好ましい。
における「アルキル」とは、例えば、炭素数1から6個、好ましくは炭素数1から4個の直鎖または分枝鎖状のアルキルであり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどがあげられる。なお、Rは特に水素が好ましい。
なお、本明細書において「飽和異項環基」とは、少なくとも1個以上の窒素原子を含有する5〜7員の置換されていてもよい飽和異項環基が好ましく、窒素原子に結合手を有する1価基の当該飽和異項環基が特に好ましい。
また、環
Figure 0004710445
は、
Figure 0004710445
が好ましい。
本発明の化合物(I)の薬理学的に許容しうる塩としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸との塩、あるいはギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマール酸、マイレン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの有機酸との塩、またはアスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸との塩、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムなどの金属との塩、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミンなどのアミン類との塩、あるいはリジン、オルニチンなどの塩基性アミノ酸との塩などがあげられる。
本発明の化合物(I)は4級塩も包含され、分子内塩、水和物、溶媒和物なども包含される。
また、本発明の化合物(I)に不斉炭素を有する場合は光学異性体が存在するが、本発明化合物(I)は、それら異性体の1つあるいは混合物を包含する。さらに、本発明化合物(I)に二重結合あるいは環上に2つ以上の置換基を持ったシクロアルキレン基を有する場合は、シス体、トランス体、メソ体が存在し、本発明化合物(I)にカルボニルなどの不飽和結合を有する場合は互変異性体として存在し、本発明化合物(I)は、それら異性体の1つあるいは混合物を包含する。
また、本発明の化合物(I)には、前記の化合物のプロドラッグも含まれる。プロドラッグとしては、例えば、化合物(I)におけるアミノ、カルボキシなどの官能基を、通常用いられる保護基を用いて保護したものなどがあげられる。
本発明の化合物は、以下の方法により製造することができる。
方法1:化合物(I)は、以下の方法により製造することができる。
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記と同義である。)
化合物(I)は、化合物(II)と化合物(III)を縮合反応に付すことにより製造することができる。
化合物(II)と化合物(III)の縮合反応は、縮合剤を用いて通常の縮合反応に付すか、あるいは化合物(III)を反応性誘導体(酸ハライド、混合酸無水物、活性エステル等)に変換した後、化合物(II)と反応させることにより製造することができる。
(1)化合物(II)と化合物(III)を通常の縮合反応に付す場合、適当な溶媒中で実施することができる。縮合反応に用いる縮合剤としては、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル)カルボジイミド(EDC)あるいはその塩酸塩、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、シアノリン酸ジエチル(DEPC)等があげられ、とりわけ、DCC、EDC又はその塩酸塩が好ましい。
本反応の反応温度は通常0℃から100℃であり、必要に応じて、これ以上またはこれ以下の温度を適宜選択することができる。反応時間は通常30分から24時間であり、必要に応じて、これ以上またはこれ以下の時間を適宜選択することができる。
(2)化合物(III)の反応性誘導体を用いる場合、常法により、化合物(III)をハロゲン化剤(塩化チオニル、臭化チオニル、オキサリルクロリド等)を用いて酸ハライドに変換するか、またはクロロ炭酸エステル(クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソブチル等)、酸クロリド(2,4,6−トリクロロベンゾイルクロリド等)を用いて混合酸無水物に変換するか、あるいは、1−ヒドロキシスクシンイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールもしくはp−ニトロフェノール等の活性エステル、または低級アルコールエステル(メチルエステル、エチルエステル等)に変換した後、適当な溶媒中または無溶媒で必要に応じて脱酸剤の存在下で化合物(II)と縮合反応に付すことができる。
上記縮合反応では、酸ハライドに変換する方法が好ましい。
なお、酸ハライドに変換する方法では、ジメチルホルムアミドなどを触媒として添加することにより反応を加速させることができる。
また、上記縮合反応では、4−ジメチルアミノピリジンなどを添加することにより、縮合反応を進行させる、あるいは加速させることができる。
必要に応じて使用される脱酸剤としては、無機塩基又は有機塩基などを用いることができる。無機塩基としては、例えば、炭酸アルカリ金属類(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)、炭酸水素アルカリ金属類(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等)、水酸化アルカリ金属類(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)などをあげることができ、有機塩基としては、例えば、鎖状アルキル三級アミン類(トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等)、環状三級アミン類(1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン等)、芳香族三級アミン類(N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン)、ピリジン、ルチジン、コリジンなどがあげられる。とりわけ、本反応では、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンが好ましい。なお、本反応で脱酸剤を使用する場合、脱酸剤を溶媒として使用することもできる。
本反応の反応温度は通常−20℃から溶媒の還流温度であり、必要に応じて、これ以下の温度を適宜選択することができる。反応時間は通常30分から24時間であり、必要に応じて、これ以上またはこれ以下の時間を適宜選択することができる。
上記縮合反応で溶媒を用いる場合、溶媒としては反応に支障をきたさない不活性溶媒であればいかなるものでもよく、例えば、ハロゲン系溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等)、エステル系溶媒(酢酸エチル等)、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、ニトリル系溶媒(アセトニトリル等)、ジメチルスルホキシド、ピリジン、2,6−ルチジン、水などがあげられ、これら溶媒の2以上の混合溶媒であってもよい。とりわけ、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ピリジンが好ましく、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジンおよびこれらの混合溶媒がより好ましい。
方法2:化合物(I)において、Yが基−N(G)R、−NHR、または−N(R)CHにより置換されたシクロアルキルである化合物(I−a)、化合物(I−b)または化合物(I−c)は、以下の方法により製造することができる。
Figure 0004710445
(式中、Yはシクロアルキレンを、Rは水素、アルキル、アシル、アルコキシカルボニルまたは不飽和異項環基を、Rは置換されていてもよいアルキルまたは不飽和異項環基を、Gは第3級ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどのアミノ保護基を示し、他の記号は前記と同義である。)
化合物(II)と化合物(III−a)を縮合して化合物(I−a)とした後、アミノ保護基を除去することにより、化合物(I−b)を製造することができる。さらに、化合物(I−b)をアルデヒド化合物RCHOを用いて還元的アルキル化反応に付すことにより化合物(I−c)を製造することができる。
化合物(II)と化合物(III−a)との縮合反応は、方法1と同様の条件により行うことができる。
化合物(I−a)の脱保護は、有機合成化学の分野における公知の方法により行うことができ、例えば、化合物(I−a)においてGが第3級ブトキシカルボニルの場合は、適当な溶媒(ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノール、エタノールなど)中、酸(塩酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸など)と処理することにより化合物(I−b)を製造することができる。
化合物(I−b)の還元的アルキル化反応は、適当な溶媒中、還元剤の存在下で、アルデヒド化合物RCHOと反応させることにより行うことができる。
還元的アルキル化反応に用いられる還元剤としては、アミド結合などに影響を及ぼさない還元剤であればいかなるものでもよく、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの金属還元試薬があげられる。
還元的アルキル化反応に用いられる溶媒としては、反応に支障をきたさない不活性溶媒であればいかなるものでもよく、例えば、ハロゲン系溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等)、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、ニトリル系溶媒(アセトニトリル等)、芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、プロパノール等)、水等があげられ、必要に応じて、これら2以上の溶媒の混合物であってもよい。なかでも、ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、プロパノール等が好ましい。
還元的アルキル化反応の反応温度は、通常−10℃から溶媒の還流温度であり、とりわけ、氷冷下から室温が好ましい。また、反応時間は、通常30分から24時間であり、必要に応じてこれ以上またはこれ以下の時間を選択することができる。
また、上記還元剤に代えて、本反応は金属触媒(パラジウム−炭素、白金−炭素、酸化白金、ラネーニッケル等)存在下で水素を用いた接触還元反応により行うことができる。
本反応に用いられる溶媒としては、反応に支障をきたさない不活性溶媒であればいかなるものでもよく、例えば、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等)、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、エステル系溶媒(酢酸エチル等)、芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、プロパノール等)、水等があげられ、必要に応じて、これら2以上の溶媒の混合物であってもよい。なかでも、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノールが好ましい。
本反応の反応温度は、通常−10℃から溶媒の還流温度であり、とりわけ、氷冷下から室温が好ましい。本反応の反応時間は通常30分から24時間であり、必要に応じてこれ以上またはこれ以下の時間を選択することができる。
なお、還元的アルキル化反応は、反応を円滑に進行させるため、酢酸等の有機酸あるいは塩酸等の鉱酸を添加してもよい。
方法3:化合物(I)は、以下の方法によっても製造することができる。
Figure 0004710445
(式中、Rは水素、炭素数1〜4個のアルキルまたはカルボキシの保護基を示し、他の記号は前記と同義である。)
化合物(I)は、化合物(IV)と化合物(V)を縮合反応に付すことにより製造することができる。
化合物(IV)と化合物(V)との縮合反応は、無溶媒中加熱するか、または適当な溶媒中、化合物(V)をトリ低級アルキルアルミニウム(トリメチルアルミニウムなど)またはジエチルジヒドロアルミニウムナトリウムなどを用いて対応するアルミニウムアミド化合物とした後、化合物(IV)と反応させることにより実施することができる。
溶媒としては、反応に支障をきたさない不活性溶媒であれば制限がなく、例えば、ハロゲン系溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等)、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、炭化水素系溶媒(ヘキサン等)、ジメチルスルホキシド、ピリジン、2,6−ルチジンまたはこれらの混合溶媒があげられ、とりわけ、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、キシレン、ヘキサンが好ましい。
本反応は、冷却下〜加熱下で幅広く実施することができ、例えば、−10℃〜溶媒の沸点、とりわけ、氷冷下〜60℃で好適に実施することができる。反応時間は、用いる溶媒により異なるが、通常1〜12時間であり、好ましくは2〜8時間である。
方法4:化合物(II)において、Rが水素であり、環
Figure 0004710445

Figure 0004710445
(式中、各記号は前記と同義である。)
により表される化合物、すなわち、式(II−a)
Figure 0004710445
(式中、環
Figure 0004710445

Figure 0004710445
を示し、他の記号は前記と同義である。)
により表される化合物は、以下の方法により製造することができる。
Figure 0004710445
(式中、Halは塩素、臭素などのハロゲンを示し、他の記号は前記と同義である。)
(1)化合物(VI−a)のO−アルキル化反応は、塩基の存在下、必要に応じて適当な溶媒中で行うことができる。
O−アルキル化反応で用いる塩基としては、例えば、無機塩基、有機塩基などをあげることができる。無機塩基としては、炭酸アルカリ金属類(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等)、炭酸水素アルカリ金属類(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等)、水酸化アルカリ金属類(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、水素化アルカリ金属類(水素化ナトリウム類)などをあげることができる。O−アルキル化反応では、塩基とともにハロゲン化物(ヨウ化ナトリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム、臭化リチウムなど)、好ましくはヨウ化物(ヨウ化ナトリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウムなど)を使用して行う。
有機塩基としては、鎖状アルキル三級アミン類(トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等)、環状三級アミン類(1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン等)、芳香族三級アミン類(N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、4−ジメチルアミノピリジン等)、ピリジン、ルチジン、コリジンなどをあげることができる。また、アルコキシアルカリ金属類(ナトリウムメトキシド、t−ブトキシカリウム等)などの塩基も用いることができる。本反応では、とりわけ、炭酸アルカリ金属類を用いることが好ましい。なお、本反応においては、上記塩基を溶媒として用いることもできる。
O−アルキル化反応で用いる溶媒としては、反応に支障をきたさない不活性溶媒であればいかなるものでもよく、例えば、ケトン系溶媒(アセトン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等)、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、ニトリル系溶媒(アセトニトリル等)、ジメチルスルホキシド、ピリジン、2,6−ルチジンなどがあげられ、これら溶媒の2以上の混合溶媒であってもよい。とりわけ、ケトン系溶媒、アミド系溶媒が好ましい。
本反応の反応温度は、通常氷冷下から溶媒の還流温度である。本反応の反応時間は通常30分から24時間であり、必要に応じて、これ以上またはこれ以下の時間を適宜選択することができる。
(2)化合物(VIII−a)の環化反応は、必要に応じて適当な溶媒中、塩基と処理することにより行うことができる。
環化反応に用いられる塩基としては、上記O−アルキル化反応で用いる塩基と同様の塩基を使用することができ、とりわけ、炭酸アルカリ金属類、t−ブトキシカリウム、環状三級アミン類が好ましい。
環化反応で溶媒が用いられる場合、溶媒としては、反応に支障をきたさない不活性溶媒であればいかなるものでもよく、例えば、ケトン系溶媒(アセトン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等)、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、ニトリル系溶媒(アセトニトリル等)、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、プロパノール、2−ブタノール、t−ブタノール等)、ジメチルスルホキシド、ピリジン、2,6−ルチジンなどがあげられ、これら溶媒の2以上の混合溶媒であってもよい。なかでも、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、アルコール系溶媒が好ましく、とりわけ、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ブタノールが好ましい。
本反応の反応温度は、通常氷冷下から溶媒の還流温度である。環化反応の反応時間は通常30分から24時間であり、必要に応じて、これ以上またはこれ以下の時間を選択することもできる。
方法5:化合物(II)において、Rが水素であり、環
Figure 0004710445

Figure 0004710445
(式中、各記号は前記と同義である。)
により表される化合物、すなわち、式(II−b)
Figure 0004710445
(式中、環
Figure 0004710445

Figure 0004710445
を示し、他の記号は前記と同義である。)
により表される化合物は、以下の方法により製造することができる。
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記と同義である。)
(1)化合物(VI−b)と化合物(VII−b)との反応は、塩基の存在下、必要に応じて適当な溶媒中で行うことができる。本反応で用いる塩基としては、炭酸アルカリ金属類(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等)、水素化アルカリ金属類(水素化ナトリウム等)、アルコキシアルカリ金属類(ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等)が好ましく、とりわけ水素化ナトリウムが好ましい。用いる溶媒としては、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等)が好ましく、とりわけN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が好ましい。
(2)化合物(VIII−b)の環化反応は、方法3の環化反応と同様の条件で行うことができる。
方法6:化合物(IV)は、以下の方法で製造することができる。
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記と同義である。)
化合物(IV)は、化合物(IX)と化合物(III)を縮合反応に付すことにより製造することができる。本縮合反応は、方法1と同様の条件で実施することができる。
方法7:化合物(IX)において、Rが水素の化合物(IX−a)は、以下の方法で製造することができる。
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記と同義である。)
化合物(VI−a)を化合物(VII−c)と塩基の存在下でO−アルキル化反応に付して化合物(VIII−c)とした後、環化させることにより化合物(IX−a)を製造することができる。本O−アルキル化反応および環化反応は方法4と同様の条件で実施することができる。
方法8:化合物(VII−a)は、以下の方法により製造することができる。
Figure 0004710445
(式中、各記号は前記と同義である。)
化合物(VII−a)は、化合物(X)と化合物(XI)を縮合剤を用いて通常の縮合反応に付すか、あるいは化合物(X)を反応性誘導体(酸ハライド、混合酸無水物、活性エステル等)に変換した後、化合物(XI)と反応させることにより製造することができる。
本反応は、方法1と同様の条件により行うことができ、特に、化合物(X)の反応性誘導体(酸ハライド)を用いて行うことが好ましい。
方法9:化合物(VII−b)は、以下の方法により製造することができる。
Figure 0004710445
(式中、Acはアセチルを示し、他の記号は前記と同義である。)
ハライドを水酸基に変換する一般的な方法に準じて、適当な溶媒中で化合物(VII−a)と酢酸ナトリウムを反応させ、得られた化合物(XII)を加溶媒分解あるいは加水分解することにより化合物(VII−b)を製造することができる。
本反応に用いられる溶媒としては、反応に支障をきたさない不活性溶媒であればいかなるものでもよく、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)を用いることが好ましい。
本反応の反応温度は通常0℃〜100℃であり、必要に応じて、これ以上またはこれ以下の温度を適宜選択することができる。本反応の反応時間は通常30分から24時間であり、必要に応じて、これ以上またはこれ以下の時間を適宜選択することができる。
化合物(VII−b)は化合物(XII)をアルコール(メタノール、エタノールなど)、水などの溶媒中で無機塩基等と処理するか、もしくは不活性溶媒中でアルコキシアルカリ金属類または無機塩基と処理することにより製造することができる。
本反応に用いられる無機塩基としては、炭酸アルカリ金属類(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等)、水酸化アルカリ金属類(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)などがあげられ、とりわけ、炭酸アルカリ金属類が好ましい。
本反応に用いられるアルコキシアルカリ金属類としては、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシドなどがあげられる。
本反応に用いられる溶媒としては、反応に支障をきたさない不活性溶媒であればいかなるものでもよく、例えば、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、プロパノール、2−ブタノール等)、水、アミド系溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等)などがあげられ、これら溶媒の2以上の混合溶媒であってもよい。なかでも、メタノール、水が好ましい。
方法10:化合物(III−a)において、Rが水素の化合物は、以下の方法により製造することができる。
Figure 0004710445
(式中、Raはメチルなどのアルキルを示し、他の記号は前記と同義である。)
化合物(XII)を適当な溶媒中、塩基の存在下、必要に応じて活性化剤の存在下でアジ化剤と処理してクルチウス(Curtius)転位反応に付すことにより化合物(XIII)とした後、アルコールと処理することにより化合物(XIII−b)とし、加水分解することにより化合物(XIII−a)を製造することができる。
クルチウス転位反応に用いられる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどがあげられる。
クルチウス転位反応に必要に応じて用いられる活性化剤としては、クロル炭酸メチル、クロル炭酸エチル、クロル炭酸イソプロピル、クロル炭酸イソブチル、クロル炭酸フェニルなどがあげられる。
クルチウス転位反応に用いられるアジ化剤としてはアジ化ナトリウム、ジフェニルリン酸アジドなどがあげられる。
クルチウス転位反応に用いられる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチル、アセトニトリル、第3級ブチルアルコール、などがあげられる。なお、第3級ブチルアルコールを溶媒として使用する場合は、必ずしも下記のアルコール処理を行う必要はなく、上記処理のみで化合物(XIII−b)を得ることができる。
クルチウス転位反応の反応温度は通常−20〜150℃であり、必要に応じてこれ以上またはこれ以下の温度を選択することができる。
クルチウス転位反応の反応時間は、通常30分から10時間の範囲であり、必要に応じてこれ以上またはこれ以下の時間を選択することができる。
化合物(XIII−b)への反応に用いられるアルコールとしては、例えば、フェニルを有していてもよい炭素数1〜4個の直鎖または分枝鎖状のアルコールであり、具体的には、メタノール、エタノール、第3級ブチルアルコール、ベンジルアルコールなどがあげられる。
化合物(XIII−b)への反応の反応温度は通常−20℃〜溶媒の還流温度であり、必要に応じてこれ以上またはこれ以下の温度を選択することができる。
化合物(XIII−b)への反応の反応時間は、通常30分から24時間の範囲であり、必要に応じてこれ以上またはこれ以下の時間を選択することができる。
本方法で得られた化合物(XIII−b)を有機合成化学の分野で通常用いられる公知の加水分解反応に付すことにより、化合物(XIII−a)へ誘導することができる。
方法11:
本発明化合物において、アミノ基を有する場合、有機合成化学の分野における公知の方法により、N−アルキル化またはN−アシル化をすることができる。本発明化合物において、カルバモイル基、アミド基を有する場合、有機合成化学の分野における公知の方法により、N−アルキル化することができる。本発明化合物において、カルボキシル基を有する場合、有機合成化学の分野における公知の方法により、エステル化、アミド化することができる。また、本発明化合物において、エステル、アミドを有する場合、有機合成化学の分野における公知の方法により、加水分解または還元することにより対応するカルボン酸化合物、アルコール化合物またはアミン化合物に変換することができる。
本発明化合物において、アリールあるいは不飽和異項環上にハロゲンを有する場合、パラジウムあるいはニッケル触媒を用いたカップリング反応などの有機合成化学の分野における公知の方法により、対応するアリール、不飽和異項環基、置換されていてもよいアミノ基またはアルコキシ基に変換することができる。
また、上記と同様のカップリング反応を一酸化炭素雰囲気下で行うことにより、アルコキシカルボニル基または置換されていてもよいカルバモイル基に変換することができる。
このようにして得られる本発明化合物は再結晶法、カラムクロマト法などの有機合成化学の分野における公知の方法により単離精製することができる。
本発明の化合物(I)またはその薬理学的に許容しうる塩は、優れたFXa阻害作用を有することから、哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウマ、ウシ、マウス、ラット、モルモットなど)に対して、血栓ならびに塞栓によって引き起こされる各種疾患、例えば、安定狭心症、不安定狭心症、脳血栓、脳梗塞、脳塞栓、一過性脳虚血発作(TIA)、くも膜下出血後の脳血管れん縮等の虚血性脳血管障害、冠動脈血栓形成による虚血性心疾患、うっ血性慢性心不全、心筋梗塞、急性心筋梗塞、肺梗塞、肺塞栓、肺血管障害、エコノミークラス症候群、腎疾患(糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、IgA腎症等)、アテローム硬化症を伴った血栓形成、末梢動脈閉塞症、末梢静脈閉塞症、バージャー病、深部静脈血栓症、汎発性血管内凝固症候群(DIC)、人工血管術後または人工弁あるいは関節置換後の血栓形成、間欠性跛行、経皮的経管式冠動脈形成術(PTCA)あるいは経皮的経管式冠動脈再開通療法(PTCR)等の血行再建後の血栓形成および再閉塞、全身性炎症性反応症候群(SIRS)、多臓器不全(MODS)、体外循環時の血栓形成、採血時の血液凝固、糖尿病性循環障害、移植時の拒絶反応、移植時の臓器保護あるいは機能改善などの予防または治療に有用である。
また、本発明化合物は、優れたFXa阻害作用を有すると同時に、毒性が軽減され、既存抗凝固薬の副作用(出血など)がほとんどみられない特徴を有する。
本発明の化合物(I)またはその薬理学的に許容しうる塩は、当該化合物の治療上有効量および薬理学的に許容される担体からなる医薬組成物に製剤化することができる。薬理学的に許容される担体としては、希釈剤、結合剤(シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビット、トラガカント、ポリビニルピロリドン)、賦形剤(乳糖、ショ糖、コーンスターチ、リン酸カリウム、ソルビット、グリシン)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ)、崩壊剤(バレイショデンプン)および湿潤剤(ラウリル硫酸ナトリウム)等を挙げることができる。
本発明の化合物(I)またはその薬理学的に許容しうる塩は、経口的または非経口的に投与することができ、適当な医薬製剤として用いることができる。経口的に投与する場合の適当な医薬製剤としては、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤などの固体製剤、あるいは溶液製剤、懸濁製剤または乳化製剤などが挙げられる。非経口的に投与する場合の適当な医薬製剤としては、坐剤、注射用蒸留水、生理食塩水またはブドウ糖水溶液などを用いた注射剤または点滴製剤、あるいは吸入剤等が挙げられる。
本発明の化合物(I)またはその薬理学的に許容し得る塩の投与量は、投与方法、患者の年令、体重、状態或いは疾患の種類・程度によっても異なるが、通常、1日当り約0.1〜50mg/kg、とりわけ約0.1〜30mg/kg程度とするのが好ましい。
以下、本発明を実験例、調製例および参考例により詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実験例1:活性化血液凝固第X因子阻害作用
200mM塩化ナトリウムおよび0.1%ウシ血清アルブミンを含む100mMのTris緩衝液(pH8.4)に発色基質S−2222を0.625mM(終濃度0.5mM)となる様に溶解した基質溶液200μlに、10%ジメチルスルホキシドを含む緩衝液に溶解した被検化合物溶液25μlを添加した。対照群には被検化合物溶液の代わりに10%ジメチルスルホキシドを含む緩衝液25μlを添加した。37℃で3分間予備加温後、緩衝液に溶解した0.5U/mlのヒトFXa(Enzyme Research Laboratories, Inc.)を25μl添加(終濃度0.05U/ml)し、反応を開始した。37℃での5分間の反応下、405nmの吸光度を96ウェルマイクロプレートリーダー(Spectra MAX250, Molecular Devices)にて持続的に測定し、吸光度の増加をFXa活性の指標とした。被験化合物のFXa阻害活性を評価するために、対照群に対して被検化合物がFXa活性を50%阻害する濃度(IC50値)を解析ソフト(GraphPad Prism, GraphPad Software, Inc.)を用いて算出した。その結果を表1に示す。
Figure 0004710445
本発明化合物またはその薬理学的に許容しうる塩は、1μM以下の50%阻害濃度(IC50値)を示し、なかでも本発明の好ましい化合物は、20nM以下の50%阻害濃度(IC50値)を示すことから、優れた活性化血液凝固第X因子阻害作用を示すことが判明した。
実験例2:抗血栓作用
<ラット静脈血栓モデルにおける抗血栓作用>
静脈血栓モデルの被験動物として7週齢の雄性Wistar系ラット(日本チャールズリバー)を用いて、Eur. J. Pharmacol., 330, 151 (1997)に準じて血流のうっ滞と過凝固状態の組み合わせによって、腹部下行大静脈内に血栓を惹起した。被検化合物は0.1%Nikkol HCO-60(日光ケミカルズ)水溶液に溶解もしくは懸濁し、経口胃ゾンデを用いて経口投与(10ml/kg)した。対照群には被検化合物の代わりに0.1%Nikkol HCO-60水溶液のみを同様に投与した。被検化合物投与後、被検化合物の血中濃度がピークに達する時点から血栓形成惹起を開始し、15分後に形成された血栓を取り出し、その乾燥重量を秤量した。抗血栓作用は以下の式によって算出した。
血栓重量減少率(%)={1−被検化合物群の血栓重量/対照群の血栓重量}×100
また、血栓重量を50%減少させる用量としてED50値を解析ソフト(GraphPad Prism, GraphPad Software, Inc.)を用いて算出した。その結果を表2に示す。
Figure 0004710445
調製例1:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例2で得られたトランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキサンカルボン酸22.0gを塩化チオニル150mlに溶解し、室温にて6時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をクロロホルム500mlに懸濁し、氷冷下、参考例24で得られた3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキアミド20.0gを少しずつ加えた。続いて、ピリジン56mlを滴下した後、反応液を室温に戻し、15時間攪拌した。氷冷下、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=10/1に続き、クロロホルム)にて精製した。得られた残渣を加温下で酢酸エチルに懸濁し、析出物を濾取後、乾燥し、表題化合物32.2gを得た。
APCI−MS M/Z:482/484[M+H]
また、表題化合物をメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、硫酸および塩酸と常法にて処理することにより、対応する表題化合物の塩を得た。
・メタンスルホン酸塩
:APCI−MS M/Z:482/484[M+H]
・2メタンスルホン酸塩
:APCI−MS M/Z:482/484[M+H]
・ベンゼンスルホン酸塩
:APCI−MS M/Z:482/484[M+H]
・2ベンゼンスルホン酸塩
:APCI−MS M/Z:482/484[M+H]
・硫酸塩:APCI−MS M/Z:482/484[M+H]
・塩酸塩:APCI−MS M/Z:482/484[M+H]
調製例2:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例4で得られたトランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキサンカルボン酸118mgを塩化チオニル3mlに溶解し、室温にて12時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をクロロホルム5mlに溶解し、氷冷下、参考例24で得られた3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキアミド100mgを加えた。続いて、ピリジン280μlを加え、反応液を室温に戻し、12時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチルに続き、酢酸エチル/メタノール=10/1)にて精製した。得られた固体を酢酸エチル−ジエチルエーテルに懸濁後、濾取し、表題化合物120mgを得た。
APCI−MS M/Z:498/500[M+H]
調製例3〜78
対応するアミノ化合物とカルボン酸化合物を調製例2と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
調製例79:2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸
Figure 0004710445
調製例39で得られた2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸メチル9.40gをテトラヒドロフラン135mlに懸濁し、氷冷下、1規定水酸化ナトリウム水溶液34mlを加えた後、室温に戻し3時間攪拌した。反応液に氷冷下2規定塩酸17mlを注ぎ、反応液を減圧下濃縮した。残渣を水に懸濁後、濾取した。得られた固体を水およびジエチルエーテルで洗浄後、乾燥し、表題化合物7.83gを得た。
ESI−MS M/Z:540/542[M−H]
調製例80〜84
対応する原料化合物を調製例79と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
調製例85:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(モルホリン−4−イルカルボニル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例79で得られた2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸100mgをN,N−ジメチルホルムアミド3mlに溶解し、モルホリン32μl、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール50mgおよび塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド71mgを順次加え、室温にて15時間撹拌した。反応液を酢酸エチル−テトラヒドロフランで希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルに懸濁後、固体を濾取し、表題化合物109mgを得た。
APCI−MS M/Z:611/613[M+H]
調製例86〜93
対応する原料化合物を調製例85と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
調製例94:[2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−イル]カルバミン酸t−ブチル
Figure 0004710445
調製例79で得られた2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸6.80gをt−ブタノール300mlに懸濁し、室温にてトリエチルアミン3.48mlとジフェニルリン酸アジド5.39mlを加え、100℃にて15時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をクロロホルムで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/メタノール=100/1に続き、20/1)にて精製し、表題化合物5.64gを得た。
APCI−MS M/Z:613/615[M+H]
調製例95〜99
対応する原料化合物を調製例94と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
調製例100:5−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド・塩酸塩
Figure 0004710445
調製例94で得られた[2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−イル]カルバミン酸t−ブチル5.55gをメタノール20mlに懸濁し、氷冷下、4規定塩化水素−ジオキサン溶液50mlを加え、室温にて8時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁後、濾取し、表題化合物4.67gを得た。
APCI−MS M/Z:513/515[M+H]
調製例101:5−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例96で得られた(2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−5−イル)カルバミン酸t−ブチル280mgをジオキサン3mlに懸濁し、氷冷下、4規定塩化水素−ジオキサン溶液3mlを加えた。反応液を室温に戻し、メタノール2mlを加え、8時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁後、濾取し、塩酸塩として表題化合物266mgを得た。得られた塩酸塩をクロロホルムに懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出する固体を濾取し、表題化合物88mgを得た。
APCI−MS M/Z:483/485[M+H]
調製例102〜105
対応する原料化合物を調製例100、あるいは調製例101と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例106:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−[(メチルスルホニル)アミノ]−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例101で得られる5−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド110mgをピリジン3mlに溶解し、氷冷下、塩化メタンスルホニル46μlを加え、室温にて3時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムに続き、クロロホルム/メタノール=20/1)にて精製した後、得られた固体をジエチルエーテルに懸濁後、濾取し、表題化合物76mgを得た。
APCI−MS M/Z:591/593[M+H]
調製例107−114
対応する原料化合物を調製例106と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
調製例115:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(ヒドロキシメチル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例39で得られた2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸メチル300mgをテトラヒドロフラン15mlに懸濁し、氷冷下、水素化ホウ素リチウム24mgを加えた後、室温にて20時間攪拌した。反応液に氷冷下10%塩酸を注ぎ、室温にて15分間攪拌した。続いて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応液をアルカリ性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチルに続き、酢酸エチル/メタノール=10/1)にて精製し、得られる固体をジエチルエーテル−n−ヘキサンに懸濁後、濾取し、表題化合物80mgを得た。
APCI−MS M/Z:528/530[M+H]
調製例116、117
対応する原料化合物を調製例115と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例118:(トランス−4−{[(2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アミノ]カルボニル}シクロヘキシル)メチルカルバミン酸t−ブチル
Figure 0004710445
参考例12で得られたトランス−4−[(t−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸1.30gをクロロホルム30mlに溶解し、ピリジン2.80mlを加えた。氷冷下、塩化チオニル0.38mlを滴下後、室温にて5時間攪拌した。得られた反応液に氷冷下、参考例24で得られた3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド1.00gおよびピリジン7.20mlを順次加えた後、反応液を室温に戻し、3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムにて抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)にて精製し、表題化合物1.71gを得た。
APCI−MS M/Z:528/530[M+H]
調製例119:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド・3塩酸塩
Figure 0004710445
調製例118で得られた(トランス−4−{[(2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アミノ]カルボニル}シクロヘキシル)メチルカルバミン酸t−ブチル1.55gをジオキサン10mlに溶解し、4規定塩化水素−ジオキサン溶液20mlを加え、室温にて12時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をジエチルエーテルに懸濁した。析出物を濾取後、乾燥し、表題化合物1.49gを得た。
APCI−MS M/Z:428/430[M+H]
調製例120:{3−[(トランス−4−{[(2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アミノ]カルボニル}シクロヘキシル)(メチル)アミノ]プロピル}カルバミン酸t−ブチル
Figure 0004710445
調製例119で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド・3塩酸塩300mgをクロロホルム7mlに懸濁した。文献(Synthesis, 1994, 37)記載の方法で3−アミノプロピオンアルデヒド ジエチルアセタールから2工程で得られる3−t−ブトキシカルボニルアミノプロパナール208mgおよびトリエチルアミン334μlを氷冷下で加え、数分間撹拌した。続いて、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム190mgを加え、反応液を室温に戻し、2時間攪拌した。氷冷下、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注いだ後、クロロホルムにて抽出した。有機層を水および飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチルに続き、酢酸エチル/メタノール=20/1)にて精製し、表題化合物291mgを得た。
APCI−MS M/Z:585/587[M+H]
調製例121:3−[({トランス−4−[(3−アミノプロピル)(メチル)アミノ]シクロヘキシル}カルボニル)アミノ]−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例120で得られた{3−[(トランス−4−{[(2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アミノ]カルボニル}シクロヘキシル)(メチル)アミノ]プロピル}カルバミン酸t−ブチル265mgをジオキサン3mlに溶解し、4規定塩化水素−ジオキサン溶液6mlを加え、室温にて20時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をジエチルエーテルに懸濁し、析出物を濾取した。得られた固体をクロロホルムに懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層を分取した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、表題化合物206mgを得た。
APCI−MS M/Z:485/487[M+H]
調製例122:3−[({トランス−4−[[3−(アセチルアミノ)プロピル](メチル)アミノ]シクロヘキシル}カルボニル)アミノ]−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例121で得られた3−[({トランス−4−[(3−アミノプロピル)(メチル)アミノ]シクロヘキシル}カルボニル)アミノ]−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド113mgおよびトリエチルアミン65μlをクロロホルム5mlに溶解し、氷冷下、塩化アセチル25μlを加え、室温に戻して1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注いだ後、クロロホルムにて抽出した。有機層を水および飽和食塩水にて順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチルに続き、酢酸エチル/メタノール=10/1)にて精製した。得られた固体をn−ヘキサン−ジイソプロピルエーテルに懸濁した後、濾取し、表題化合物90mgを得た。
APCI−MS M/Z:527/529[M+H]
調製例123:6−(アセチル)アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例103で得られた6−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド56mgを調製例122と同様の方法で処理することにより、表題化合物39mgを得た。
APCI−MS M/Z:555/557[M+H]
調製例124:4−(トランス−4−{[(2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アミノ]カルボニル}シクロヘキシル)−3−オキソピペラジン−1−カルボン酸t−ブチル
Figure 0004710445
参考例71で得られたトランス−4−[4−(t−ブトキシカルボニル)−2−オキソピペラジン−1−イル]シクロヘキサンカルボン酸370mgおよび参考例24で得られた3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキアミド327mgを調製例118と同様の方法で処理することにより、表題化合物151mgを得た。
APCI−MS M/Z:597/599[M+H]
調製例125:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例124で得られた4−(トランス−4−{[(2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アミノ]カルボニル}シクロヘキシル)−3−オキソピペラジン−1−カルボン酸t−ブチル220mgを調製例121と同様の方法で処理することにより、表題化合物165mgを得た。
APCI−MS M/Z:497/499[M+H]
調製例126:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(4−メチル−2−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例125で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド60mgおよび35%ホルムアルデヒド水溶液19μlを調製例120と同様の方法で処理することにより、表題化合物46mgを得た。
APCI−MS M/Z:511/513[M+H]
調製例127:3−({[トランス−4−(4−アセチル−2−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例125で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(2−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド50mgおよび塩化アセチル9μlを調製例122と同様の方法で処理することにより、表題化合物41mgを得た。
APCI−MS M/Z:539/541[M+H]
調製例128〜138
対応するアミノ化合物とカルボン酸化合物を調製例2と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
調製例139:2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[5−(3−オキソモルホリン−4−イル)ペンタノイル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸
Figure 0004710445
調製例138で得られた2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[5−(3−オキソモルホリン−4−イル)ペンタノイル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸メチル115mgを調製例79と同様の方法で処理することにより、表題化合物94mgを得た。
ESI−MS M/Z:514/516[M−H]
調製例140:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−(メトキシエチル)−N−メチル−3−{[5−(3−オキソモルホリン−4−イル)ペンタノイル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2,5−ジカルボキサミド
Figure 0004710445
調製例139で得られた2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[5−(3−オキソモルホリン−4−イル)ペンタノイル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸82mgおよびN−(2−メトキシエチル)メチルアミン28mgを調製例85と同様の方法で処理することにより、表題化合物70mgを得た。
APCI−MS M/Z:587/589[M+H]
調製例141:N−(5−メチルピリジン−2−イル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
2−アミノ−5−メチルピリジン81mgをクロロホルム5mlに溶解し、氷冷下、0.98Mトリメチルアルミニウム−ヘキサン溶液763μlを加えた後、反応液を氷冷下10分間、さらに室温にて0.5時間攪拌した。得られた反応液に、参考例79で得られた3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸メチル150mgを加えた後、室温で2時間、さらに50℃加温下で5時間攪拌した。氷冷下、反応液に10%塩酸3mlを加え、室温で0.5時間攪拌した。続いて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、反応液を中和し、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチルに続き、酢酸エチル/メタノール=10/1)にて精製した。得られた固体をジエチルエーテルに懸濁後、濾取し、表題化合物110mgを得た。
APCI−MS M/Z:478[M+H]
調製例142〜145
対応するエステルとアミノ化合物を調製例141と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例146〜149
対応するカルボン酸とアミノ化合物を調製例1あるいは調製例2と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例150、151
対応するエステルを調製例79と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例152、153
対応するカルボン酸とアミノ化合物を調製例85と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例154:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−メトキシ−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例88で得た3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−メトキシフロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド82mgと参考例10で得たトランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩106mgを用いて調製例2と同様の方法で処理することにより、表題化合物39mgを得た。
APCI−MS M/Z:498/500[M+H]
調製例155、156
調製例81で得られた2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸と対応するアミノ化合物とを調製例85と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例157〜185
参考例で得られた対応するアミノ化合物とカルボン酸とを調製例2と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
調製例186〜192
対応するエステルとアミノ化合物を調製例141と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
調製例193〜202
参考例24、87、90および91で得られた対応するアミノ化合物とカルボン酸を調製例2と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
調製例203、204
参考例79のエステルとアミノ化合物を調製例141と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例205:N−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
調製例204で得られたN−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド50mgをエタノール3mlに懸濁し、塩化スズ(II)二水和物104mgを加え、室温で15時間攪拌後、さらに50℃で5時間、70℃で7時間攪拌した。放冷後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびクロロホルムを注ぎ、室温にて激しく攪拌した。有機層を分取し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム続き、クロロホルム/メタノール=10/1)にて精製した。得られた固体をジエチルエーテルに懸濁後、析出物を濾取し、表題化合物32mgを得た。
APCI−MS M/Z:512/514[M+H]
調製例206〜208
参考例125のアミン化合物を対応するカルボン酸と調製例2と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例209〜211
調製例206〜208の化合物を調製例79と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例212〜214
調製例209〜211の化合物を調製例85と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
調製例215〜355
上記調製例と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
Figure 0004710445
参考例1:トランス−4−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル
Figure 0004710445
(1)−30℃冷却下、メタノール1500mlに塩化チオニル254mlを約1時間かけて滴下した。終了後、室温にて0.5時間攪拌した後、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸500.0gを加え室温にて17時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をクロロホルムで希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をn−ヘキサンにて結晶化した後、濾取、乾燥し、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ジメチル545.0gを得た。
APCI−MS M/Z:201[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ジメチル150.0gをテトラヒドロフラン1500mlに溶解し、氷冷下、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液149gと水13.2gの混合溶液を滴下した。反応液を室温に戻し3.5時間攪拌した後、n−ヘキサン1500mlを注ぎ、析出物を濾取した。得られた固体を氷冷下、濃塩酸50ml、水450ml、およびクロロホルム1000mlの混合溶液に加え、室温にて20分間攪拌後、クロロホルム層を分取し、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をn−ヘキサンにて結晶化した後、濾取、乾燥し、トランス−4−(メトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸106.0gを得た。
ESI−MS M/Z:185[M−H]
(3)上記(2)で得られたトランス−4−(メトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸100.0gをt−ブタノール1000mlに溶解し、ジフェニルリン酸アジド155gおよびトリエチルアミン78.6mlを加えた後、約60℃で1時間加熱し、さらに17時間加熱環流した。放冷後、反応液に氷水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をメタノール250mlに溶解し水750mlを加えた後、氷冷下攪拌した。0.5時間後、析出物を濾取し、水−メタノール(3:1)1000mlおよびn−ヘキサンにて順次洗浄後、乾燥し、表題化合物117.0gを得た。
APCI−MS M/Z:275[M+H]
参考例2:トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例1で得られたトランス−4−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル234.0gをジオキサン500mlに溶解し、4規定塩化水素−ジオキサン500mlを加え、室温にて19時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁後、析出物を濾取し、トランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩121.9gを得た。
APCI−MS M/Z:158[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩45.31gをジクロロメタン1000mlに懸濁し、氷冷下、4−クロロブチリルクロリド31.5mlを加え、続いて、トリエチルアミン81.5mlのジクロロメタン80ml溶液を滴下した。反応液を室温に戻し3時間攪拌後、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルおよび5%塩酸を注ぎ、有機層を分取後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、活性炭処理し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルに懸濁し、析出物を濾取後、乾燥し、トランス−4−[(4−クロロブタノイル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル38.81gを得た。
APCI−MS M/Z:262/264[M+H]
(3)60%油性水素化ナトリウム9.60gをN,N−ジメチルアセトアミド500mlに懸濁し、氷冷下、上記(2)で得られたトランス−4−[(4−クロロブタノイル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル52.32gを少しずつ加えた。反応液を室温に戻し24時間攪拌後、氷冷下、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および氷水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)にて精製した後、残渣をn−ヘキサン−ジイソプロピルエーテルに懸濁した。結晶を濾取後、乾燥し、トランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル39.20gを得た。
APCI−MS M/Z:226[M+H]
(4)上記(3)で得られたトランス−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル39.15gをメタノール400mlに溶解し、2規定水酸化ナトリウム水溶液174mlを加え、室温にて3時間攪拌した。氷冷下、10%塩酸を注ぎ反応液をpH1〜2とし、食塩で飽和後、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を少量の酢酸エチルに懸濁した後、ジイソプロピルエーテルを注ぎ、結晶を濾取した。ジイソプロピルエーテルで数回洗浄後、乾燥し、表題化合物35.94gを得た。
ESI−MS M/Z:210[M−H]
参考例3:トランス−4−[アセチル(メチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例1で得られたトランス−4−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル30.00gをN,N−ジメチルホルムアミド150mlに溶解し、氷冷下、60%油性水素化ナトリウム5.60gを加えた。同冷却下、0.5時間攪拌した後、ヨウ化メチル14.5mlおよびメタノール0.15mlを順次加え、反応液を室温に戻し4時間攪拌した。氷冷下、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および氷水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1に続き、7/1)にて精製し、トランス−4−[(t−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル26.33gを得た。
APCI−MS M/Z:272[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−4−[(t−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル26.32gをジオキサン100mlに溶解し、4規定塩化水素−ジオキサン溶液100mlを加えた。反応液を室温にて4時間攪拌した後、ジイソプロピルエーテル500mlを注いだ。析出物を濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄後、乾燥し、トランス−4−(メチルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩19.01gを得た。
APCI−MS M/Z:172[M+H]
(3)上記(2)で得られたトランス−4−(メチルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩18.93gをジクロロメタン400mlに懸濁し、氷冷下、塩化アセチル8.42mlを加え、続いて、トリエチルアミン38.1mlのジクロロメタン40ml溶液を滴下した。反応液を室温に戻し2時間攪拌後、反応液に5%塩酸を注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)にて精製し、トランス−4−[アセチル(メチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル19.05gを得た。
APCI−MS M/Z:214[M+H]
(4)上記(3)で得られたトランス−4−[アセチル(メチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル19.00gをメタノール200mlに溶解し、2規定水酸化ナトリウム水溶液60mlを加え、室温にて3時間攪拌した。氷冷下、10%塩酸を注ぎ反応液をpH1〜2とし、食塩で飽和後、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を少量の酢酸エチルに懸濁した後、ジイソプロピルエーテルを注ぎ、結晶を濾取した。ジイソプロピルエーテルで数回洗浄後、乾燥し、表題化合物16.31gを得た。
ESI−MS M/Z:198[M−H]
参考例4:トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)60%油性水素化ナトリウム6.80gをN,N−ジメチルアセトアミド80mlに懸濁し、氷冷下、2−(ベンジルオキシ)エタノール12.9gのN,N−ジメチルアセトアミド50ml溶液を10分間かけて滴下した。室温で15分間撹拌した後、反応液を氷冷し、クロロ酢酸8.13gを少しずつ加え、室温で11時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣に、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで洗浄した。水層を濃塩酸で酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧下留去して[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]酢酸18.24gを得た。
ESI−MS M/Z:209[M−H]
(2)上記(1)で得られた[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]酢酸6.51g、参考例2(1)で得られたトランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩5.27g、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール5.06gをN,N−ジメチルホルムアミド100mlに溶解し、氷冷下、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド7.10gとトリエチルアミン4.50mlを順次加え、室温で3日間撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣に、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1に続き、酢酸エチル)にて精製し、トランス−4−({[2−(2−ベンジルオキシ)エトキシ]アセチル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチル8.24gを得た。
APCI−MS M/Z:350[M+H]
(3)上記(2)で得られたトランス−4−({[2−(2−ベンジルオキシ)エトキシ]アセチル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチル5.09gを酢酸150mlに溶解し、5%パラジウム−炭素1.01gを加え、常圧水素雰囲気下に室温で2.4時間撹拌した。触媒を濾別した後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をクロロホルムに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して、トランス−4−{[(2−ヒドロキシエトキシ)アセチル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸メチル3.32gを得た。
APCI−MS M/Z:260[M+H]
(4)上記(3)で得られたトランス−4−{[(2−ヒドロキシエトキシ)アセチル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸メチル1.37gをクロロホルム15mlに溶解し、氷冷下トリエチルアミン890μlを加えた。続いて、同温にて塩化メタンスルホニル450μlを滴下した。反応液を氷冷下3時間撹拌した後、水で希釈しクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して、トランス−4−[({2−[(メチルスルホニル)オキシ]エトキシ}アセチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル1.83gを得た。
APCI−MS M/Z:338[M+H]
(5)上記(4)で得られたトランス−4−[({2−[(メチルスルホニル)オキシ]エトキシ}アセチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル1.08gをN,N−ジメチルアセトアミド15mlに溶解し、氷冷下60%油性水素化ナトリウム135mgを加え、室温にて16時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣に、水と過剰の食塩を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1に続き、酢酸エチル)にて精製し、トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル715mgを得た。
APCI−MS M/Z:242[M+H]
(6)上記(5)で得られたトランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル500mgを参考例2(4)と同様の方法で処理することにより、表題化合物322mgを得た。
ESI−MS M/Z:226[M−H]
参考例5:トランス−4−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例2(1)で得られたトランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩5.00gをクロロホルム60mlに溶解し、氷冷下、トリエチルアミン11mlを加え、続いてクロロギ酸2−クロロエチル3.3mlのクロロホルム10ml溶液を滴下した。室温にて2.5時間撹拌後、反応液に5%塩酸を加えクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をクロロホルム−ジイソプロピルエーテルに懸濁し、析出物を濾取後、乾燥して、トランス−4−{[(2−クロロエトキシ)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸メチル5.11gを得た。
APCI−MS M/Z:264/266[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−4−{[(2−クロロエトキシ)カルボニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸メチル3.70gをN,N−ジメチルアセトアミド50mlに溶解し、氷冷下、60%油性水素化ナトリウム630mgを加え、室温で16.5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1に続き、酢酸エチル)にて精製し、トランス−4−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル1.83gを得た。
APCI−MS M/Z:228[M+H]
(3)上記(2)で得られたトランス−4−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル1.84gを参考例2(4)と同様の方法で処理することにより、表題化合物1.75gを得た。
ESI−MS M/Z:212[M−H]
参考例6:5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ペンタン酸
Figure 0004710445
(1)5−アミノ吉草酸7.35gをメタノール50mlに溶解し、氷冷下、塩化チオニル4.9mlを滴下後、反応液を室温に戻し17時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁後、析出物を濾取し、5−アミノ吉草酸メチル・塩酸塩9.93gを得た。
APCI−MS M/Z:132[M+H]
(2)上記(1)で得られた5−アミノ吉草酸メチル・塩酸塩1.68gをクロロホルム20mlに懸濁し、氷冷下、トリエチルアミン2.54gを加えた後、4−クロロブチリルクロリド1.55gを滴下した。反応液を室温に戻し2時間攪拌後、反応液に氷水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を10%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、5−[(4−クロロブタノイル)アミノ]ペンタン酸メチル2.34gを得た。
APCI−MS M/Z:236/238[M+H]
(3)上記(2)で得られた5−[(4−クロロブタノイル)アミノ]ペンタン酸メチル2.33gをN,N−ジメチルアセトアミド20mlに溶解し、氷冷下、60%油性水素化ナトリウム0.47gを少しずつ加えた。反応液を室温に戻し20時間攪拌後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムに続き、クロロホルム/酢酸エチル=20/1)にて精製し、5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ペンタン酸メチル2.15gを得た。
APCI−MS M/Z:200[M+H]
(4)上記(3)で得られた5−(2−オキソピロリジン−1−イル)ペンタン酸メチル1.00gをメタノール20mlに溶解し、4規定水酸化ナトリウム水溶液2.5mlを加えた後、反応液を室温に戻し18時間攪拌した。反応液をジエチルエーテルで洗浄し、2規定塩酸5.0mlを加えた後、減圧下濃縮した。得られた残渣をクロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、表題化合物0.90gを得た。
ESI−MS M/Z:184[M−H]
参考例7:5−(3−オキソモルホリン−4−イル)ペンタン酸
Figure 0004710445
(1)参考例6(1)で得られた5−アミノ吉草酸メチル・塩酸塩3.35g、参考例4(1)で得られた[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]酢酸4.63g、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール3.78gをN,N−ジメチルホルムアミド80mlに溶解し、氷冷下、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド5.37gおよびトリエチルアミン3.35mlを順次加え、室温で2日間撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣を氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1に続き、酢酸エチル)にて精製し、5−({[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]アセチル}アミノ)ペンタン酸メチル5.56gを得た。
APCI−MS M/Z:324[M+H]
(2)上記(1)で得られた5−({[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]アセチル}アミノ)ペンタン酸メチル5.54gをテトラヒドロフラン60mlに溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素0.5gを加え、常圧水素雰囲気下に室温で4時間撹拌した。触媒を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し、5−{[(2−ヒドロキシエトキシ)アセチル]アミノ}ペンタン酸メチル3.76gを得た。
APCI−MS M/Z:234[M+H]
(3)上記(2)で得られた5−{[(2−ヒドロキシエトキシ)アセチル]アミノ}ペンタン酸メチル1.17gをクロロホルム15mlに溶解し、氷冷下トリエチルアミン0.84mlを加えた。続いて、同温にて塩化メタンスルホニル0.43mlを滴下した。反応液を室温に戻し1時間撹拌した後、氷水を注ぎクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して、5−[({2−[(メチルスルホニル)オキシ]エトキシ}アセチル)アミノ]ペンタン酸メチル1.51gを得た。
APCI−MS M/Z:312[M+H]
(4)上記(3)で得られた5−[({2−[(メチルスルホニル)オキシ]エトキシ}アセチル)アミノ]ペンタン酸メチル1.48gをN,N−ジメチルアセトアミド22mlに溶解し、氷冷下60%油性水素化ナトリウム0.20gを加え、室温にて18時間撹拌した。反応液に氷水を注いだ後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1に続き、酢酸エチル)にて精製し、5−(3−オキソモルホリン−4−イル)ペンタン酸メチル0.93gを得た。
APCI−MS M/Z:216[M+H]
(5)上記(4)で得られた5−(3−オキソモルホリン−4−イル)ペンタン酸メチル500mgをメタノール10mlに溶解し、水酸化ナトリウム(0.40g)水溶液2mlを加えた後、反応液を室温に戻し17時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、2規定塩酸で中和した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をクロロホルムで抽出後、硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下留去することにより、表題化合物0.35gを得た。
ESI−MS M/Z:200[M−H]
参考例8:トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩
Figure 0004710445
(1)参考例2(1)で得られたトランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩93.0gをメタノール1000mlに溶解し、35%ホルムアルデヒド水溶液95.4ml、酢酸ナトリウム39.4gおよび10%パラジウム−炭素10gを加え、常圧水素雰囲気下、室温にて3.5時間攪拌した。不溶物を濾去し、濾液を減圧下濃縮後、得られた残渣に20%炭酸カリウム水溶液500mlを注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムおよび炭酸カリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチル87.3gを得た。
APCI−MS M/Z:186[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチル27.6gをジオキサン300mlおよび水100mlに溶解し、6規定塩酸50ml加え、4時間加熱還流した。6規定塩酸50mlを追加しさらに1時間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮し、トルエンにて共沸操作を行った後、得られた残渣をジイソプロピルエーテルに懸濁した。析出物を濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄後、乾燥し、表題化合物27.5gを得た。
APCI−MS M/Z:172[M+H]
参考例9:トランス−4−[(ジメチルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩
Figure 0004710445
(1)トランス−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸6.29gをメタノール32mlに懸濁し、氷冷下、塩化チオニル6mlを滴下した。反応液を室温に戻し一晩攪拌後、反応液を減圧下濃縮乾固し、トランス−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩8.69gを得た。
APCI−MS M/Z:172[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩8.69gをジクロロメタン400mlに懸濁し、トリエチルアミン11.2mlを加え、室温にて数分攪拌後、氷冷下、35%ホルムアルデヒド水溶液15.9mlおよびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム25.43gを加えた。反応液を室温に戻し2時間攪拌後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、トランス−4−[(ジメチルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボン酸メチル7.42gを得た。
APCI−MS M/Z:200[M+H]
(3)上記(2)で得られたトランス−4−[(ジメチルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボン酸メチル7.41gをジオキサン140mlに溶解し、2規定塩酸70mlを加え、3時間加熱環流した。放冷後、反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をトルエンにて共沸後、乾燥し、表題化合物8.45gを得た。
APCI−MS M/Z:186[M+H]
参考例10:トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩
Figure 0004710445
(1)参考例2(1)で得られたトランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩10g、1,4−ジヨードブタン19.2g、炭酸ナトリウム16.4gをテトラヒドロフラン300ml−N,N−ジメチルアセトアミド60mlに懸濁し、70℃で20時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮した後、残渣を酢酸エチル−水に溶解し、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/へキサン=1/5)にて精製し、トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキサンカルボン酸メチル10.9gを得た。
APCI−MS M/Z:212[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキサンカルボン酸メチル10.9gのジオキサン150ml溶液に、2規定塩酸80mlを加え、メタノールを留去しながら110℃で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁後、濾取し、表題化合物11.1gを得た。
APCI−MS M/Z:198[M+H]
参考例11:トランス−4−モルホリン−4−イルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩
Figure 0004710445
(1)参考例2(1)で得られたトランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩47.5g、ビス(2−クロロエチル)エーテル34.5ml、炭酸ナトリウム77.9g、およびヨウ化ナトリウム88gをテトラヒドロフラン1400ml−N,N−ジメチルアセトアミド280mlに懸濁し、18時間還流した。ビス(2−クロロエチル)エーテル23ml、ヨウ化ナトリウム22gを反応液に加え、更に6時間還流した。反応液を減圧下濃縮した後、残渣を酢酸エチル−水に溶解し、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/へキサン=1/30に続き、酢酸エチル/へキサン=1/5、更に1/3)にて精製し、トランス−4−モルホリン−4−イルシクロヘキサンカルボン酸メチル53.9gを得た。
APCI−MS M/Z:228[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−4−モルホリン−4−イルシクロヘキサンカルボン酸メチル53.8gのジオキサン750ml溶液に、2規定塩酸400mlを加え、メタノールを留去しながら110℃で4時間攪拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁後、濾取し、表題化合物54.8gを得た。
APCI−MS M/Z:214[M+H]
参考例12:トランス−4−[(t−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
参考例3(1)で得られたトランス−4−[(t−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル44.78gをメタノール300mlに溶解し、2規定水酸化ナトリウム水溶液100mlを加え、室温にて6時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に氷冷下、氷水、酢酸エチルおよび10%塩酸を注いだ後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を少量の酢酸エチルに懸濁した後、n−ヘキサンを注ぎ、結晶を濾取した。n−ヘキサン−ジイソプロピルエーテルで数回洗浄後、乾燥し、表題化合物39.20gを得た。
ESI−MS M/Z:256[M−H]
参考例13:[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]酢酸・塩酸塩
Figure 0004710445
(1)水酸化カリウム12.8gを水30mlに溶解した後、ジエチルエーテル45mlを加えた。得られた混合液に氷冷下、N−ニトロソ−N−メチルウレア5.07gを加え、同冷却下、10分間攪拌後、有機層を分離し、水酸化カリウムで乾燥することにより、ジアゾメタンのジエチルエーテル溶液を得た。
アルゴン雰囲気下、参考例12で得られたトランス−4−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸3.0gをジエチルエーテル40mlに懸濁し、−10℃でトリエチルアミン1.89mlを加え、続いて、クロロぎ酸イソブチル1.75mlを滴下した。反応液を−10℃で30分間攪拌した後、ジアゾメタンのジエチルエーテル溶液を−10℃で滴下し、その後、反応液を室温に戻し15時間攪拌した。氷冷下、10%クエン酸水溶液を注ぎ、有機層を分離した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/へキサン=1/3に続き、酢酸エチル/へキサン=1/2)にて精製し、[トランス−4−(2−ジアゾアセチル)シクロヘキシル]カルバミン酸t−ブチル1.86gを得た。
APCI−MS M/Z:285[M+NH
(2)アルゴン雰囲気下で遮光した反応容器に上記(1)で得られた[トランス−4−(2−ジアゾアセチル)シクロヘキシル]カルバミン酸t−ブチル1.62gをメタノール30mlに溶解し、−25℃に冷却した。安息香酸銀153mgのトリエチルアミン2.4ml溶液を加えた後、反応液を室温に戻し3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、{トランス−[4−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}酢酸メチル1.25gを得た。
APCI−MS M/Z:289[M+NH
(3)上記(2)で得られた{トランス−[4−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ]シクロヘキシル}酢酸メチル1.23gの1,4−ジオキサン8ml溶液に、4規定塩化水素−ジオキサン溶液8mlを加え、室温で5時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮乾固し、(トランス−4−アミノシクロヘキシル)酢酸メチル・塩酸塩898mgを得た。
APCI−MS M/Z:172[M+H]
(4)上記(3)で得られた(トランス−4−アミノシクロヘキシル)酢酸メチル・塩酸塩895mgのジクロロメタン30ml懸濁液に、氷冷下トリエチルアミン1.2mlを加え攪拌した。そこに氷冷下35%ホルムアルデヒド水溶液1.71mlを加え、続いて、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム2.74gを加えた。反応液を室温に戻し6時間攪拌後、氷冷下、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]酢酸メチル771mgを得た。
APCI−MS M/Z:200[M+H]
(5)上記(4)で得られた[トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]酢酸メチル760mgのジオキサン25ml溶液に、1規定塩酸15mlを加え、3時間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁した。析出物を濾取後、乾燥し、表題化合物795mgを得た。
APCI−MS M/Z:186[M+H]
参考例14:ピペリジン−4−イル酢酸エチル・塩酸塩
Figure 0004710445
(ピリジン−4−イル)酢酸エチル50.00gを酢酸500mlに溶解し、酸化白金3.44gを加え、55psi水素雰囲気下、室温にて20時間振盪した。不溶物を濾去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をジオキサン200mlに溶解し、4規定塩化水素−ジオキサン400mlを加えた後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をジエチルエーテル−ジイソプロピルエーテルに懸濁後、析出物を濾取した。ジイソプロピルエーテルで洗浄後、乾燥し、表題化合物61.80gを得た。
APCI−MS M/Z:172[M+H]
参考例15:(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)酢酸・塩酸塩
Figure 0004710445
(1)参考例14で得られたピペリジン−4−イル酢酸エチル・塩酸塩11.12gをエタノール150mlに溶解し、2−ヨードプロパン6.4mlおよび炭酸カリウム22.2gを加え、一晩加熱環流した。不溶物を濾去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をクロロホルムで希釈し、水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)にて精製し、(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)酢酸エチル9.87gを得た。
APCI−MS M/Z:214[M+H]
(2)上記(1)で得られた(1−イソプロピルピペリジン−4−イル)酢酸エチル9.77gに水33mlおよび濃塩酸66mlを加え、24時間加熱環流した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をトルエンにて共沸操作を行った。得られた残渣を濾取し、ジイソプロピルエーテルにて洗浄後、乾燥し、表題化合物9.76gを得た。
APCI−MS M/Z:186[M+H]
参考例16:1−イソプロピルピペリジン−4−カルボン酸・塩酸塩
Figure 0004710445
ピペリジン−4−カルボン酸エチルを参考例15と同様な方法で処理することにより、表題化合物を得た。
APCI−MS M/Z:172[M+H]
参考例17:1−ピリジン−4−イルピペリジン−4−カルボン酸
Figure 0004710445
4−クロロピリジン・塩酸塩9.55gおよびトリエチルアミン26.0mlをエタノール10mlおよび水30mlに溶解し、イソニコチン酸エチル10.00gを加えた後、反応液を封管条件下150℃にて96時間加熱した。放冷後、反応液にエタノールを加え、不溶物を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をクロロホルムに懸濁後、析出物を濾取した。水−N,N−ジメチルホルムアミドから再結晶し、表題化合物10.34gを得た。
APCI−MS M/Z:207[M+H]
参考例18:トランス−4−(4−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例2(1)で得られたトランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩500mg、トリエチルアミン540μl、グリコール酸295mgのN,N−ジメチルホルムアミド10ml溶液に、氷冷下、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド742mgと1−ヒドロキシベンゾトリアゾール523mgを加え、室温で15時間撹拌した。反応液を濃縮した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムからメタノール/クロロホルム=1/20)にて精製し、トランス−4−(グリコロイルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチル602mgを得た。
APCI−MS M/Z:216[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−4−(グリコロイルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチル280mg、パラホルムアルデヒド280mg、パラトルエンスルホン酸一水和物45mgをトルエン5mlに加え、100℃で4時間撹拌した。冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/へキサン=1/1から酢酸エチル)にて精製し、トランス−4−(4−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル190mgを得た。
APCI−MS M/Z:228[M+H]
(3)上記(2)で得られたトランス−4−(4−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル330mgのメタノール5ml溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶液2.9mlを加え、室温で3時間撹拌した。反応液を濃縮した後、2規定塩酸で溶液を酸性にし、塩化ナトリウムを加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁後、濾取し、表題化合物288mgを得た。
ESI−MS M/Z:212[M−H]
参考例19:トランス−4−(4−オキソ−1,3−オキサジナン−3−イル)シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例2(1)で得られたトランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩1.0g、トリエチルアミン1.1ml、30% 3−ヒドロキシプロピオン酸水溶液1.86mlのN,N−ジメチルホルムアミド15ml溶液に、氷冷下、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1.19gと1−ヒドロキシベンゾトリアゾール837mgを加え、室温で20時間撹拌した。反応液を濃縮した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)にて精製し、トランス−4−[(3−ヒドロキシプロパノイル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル534mgを得た。
APCI−MS M/Z:230[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−4−[(3−ヒドロキシプロパノイル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル530mg、パラホルムアルデヒド530mg、パラトルエンスルホン酸一水和物85mgをトルエン10mlに加え、100℃で4時間撹拌した。冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、酢酸エチルを注ぎ、不溶物を濾別した。濾液の有機層を分離し、水層は酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)にて精製し、トランス−4−(4−オキソ−1,3−オキサジナン−3−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル306mgを得た。
APCI−MS M/Z:242[M+H]
(3)上記(2)で得られたトランス−4−(4−オキソ−1,3−オキサジナン−3−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル300mgのメタノール5ml溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶液2.5mlを加え、室温で4時間撹拌した。反応液を濃縮した後、2規定塩酸で溶液を酸性にし、塩化ナトリウムを加え、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁後、濾取し、表題化合物252mgを得た。
ESI−MS M/Z:226[M−H]
参考例20:トランス−4−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例2(1)で得られたトランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩4.08gをクロロホルム50mlに懸濁し、氷冷下トリエチルアミン8.8mlを加え、続いて同温にて、3−クロロプロパンスルホニルクロリド3.35mlのクロロホルム20ml溶液を20分間かけて滴下した。室温にて2時間撹拌した後、反応液に5%塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をジイソプロピルアミンに懸濁後、析出物を濾取し、トランス−4−{[(3−クロロプロピル)スルホニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸メチル6.14gを得た。
APCI−MS M/Z:315/317[M+H]
(2)上記(1)で得られたトランス−4−{[(3−クロロプロピル)スルホニル]アミノ}シクロヘキサンカルボン酸メチル3.08gをテトラヒドロフラン40mlに溶解し、氷冷下カリウム−tert−ブトキシド1.35gのテトラヒドロフラン20ml溶液を10分間かけて滴下した。室温にて3.5時間撹拌後、氷冷下カリウム−tert−ブトキシド370mgを追加し、室温にて一晩撹拌した。反応液を5%塩酸100mlへ注下し、過剰の食塩で水層を飽和した後、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/2に続き、酢酸エチル)にて精製し、トランス−4−(1,1−ジオキシドイソチアゾリジン−2−イル)シクロヘキサンカルボン酸メチル1.42g(APCI−MS M/Z:279[M+NH)、および表題化合物0.56gを得た。
ESI−MS M/Z:246[M−H]
参考例21:2−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)アセトアミド
Figure 0004710445
塩化クロロアセチル95.5mlをジクロロメタン500mlに溶解し、氷冷下2−アミノ−5−クロロピリジン128.6gおよびトリエチルアミン169mlのジクロロメタン1000ml懸濁液を滴下した後、反応液を室温に戻し0.5時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、氷水を注いだ後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、活性炭で処理した。不溶物を濾去後、濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をジイソプロピルエーテルに懸濁した。析出物を濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄後、乾燥し、表題化合物153.4gを得た。
APCI−MS M/Z:205/207[M+H]
参考例22:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド
Figure 0004710445
(1)参考例21で得られた2−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)アセトアミド30.68gをN,N−ジメチルホルムアミド500mlに溶解し、酢酸ナトリウム24.55gを加え、60℃で5時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、活性炭処理し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をn−ヘキサンに懸濁後、結晶を濾取した。n−ヘキサンにて洗浄後、乾燥し、酢酸2−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエチル30.58gを得た。
APCI−MS M/Z:229/231[M+H]
(2)上記(1)で得られた酢酸2−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]−2−オキソエチル30.36gをメタノール1200mlに懸濁し、氷冷下、炭酸カリウム22.0gを加えた。反応液を室温に戻し0.5時間攪拌後、減圧下濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル1500mlおよび氷水1000mlを注いだ後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を少量の酢酸エチルに懸濁後、ジイソプロピルエーテルを注ぎ、析出する結晶を濾取した。ジイソプロピルエーテルにて洗浄後、乾燥し、表題化合物22.85gを得た。
APCI−MS M/Z:187/189[M+H]
参考例23:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(2−シアノピリジン−3−イル)オキシ]アセトアミド
Figure 0004710445
文献(Synthesis 1983, 316)記載の方法で得られた2−シアノ−3−ヒドロキシピリジン35.0gをアセトン800mlに溶解し、参考例21で得られた2−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)アセトアミド62.6g、炭酸カリウム60.0gおよびヨウ化ナトリウム45.8gを加え、2時間加熱環流した。放冷後、水および酢酸エチルを注ぎ、不溶物を濾去した後、有機層を分取した。水層を酢酸エチルで抽出後、有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁した後、析出物を濾取し、表題化合物80.3gを得た。
APCI−MS M/Z:289/291[M+H]
参考例24:3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例23で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(2−シアノピリジン−3−イル)オキシ]アセトアミド80.0gをN,N−ジメチルアセトアミド700mlに溶解し、炭酸ナトリウム35.2gを加え、100℃で10時間撹拌した。放冷後、反応液を約1/3まで減圧下濃縮した後、氷水を注ぎ、析出物を濾取した。得られた固体を酢酸エチルに懸濁した後、濾取した。クロロホルムおよびジエチルエーテルにて順次洗浄後、乾燥し、表題化合物48.5gを得た。
APCI−MS M/Z:289/291[M+H]
参考例25:4−クロロニコチノニトリル
Figure 0004710445
(1)ジイソプロピルアミン20.0gのテトラヒドロフラン200ml溶液に、氷冷下、1.6M n−ブチルリチウム−n−ヘキサン溶液を滴下した後、同冷却下30分間攪拌した。続いて、反応液をドライアイス−アセトンにて冷却し、4−クロロピリジン20.4gのテトラヒドロフラン100ml溶液を滴下した後、同冷却下20分間攪拌した。得られた反応液を粉砕ドライアイス中に一度に注いだ後、室温に戻した。反応液を氷冷し、水酸化ナトリウムを加え塩基性とした後、減圧下濃縮した。得られた残渣を水に溶解し、ジクロロメタンにて洗浄後、水層を氷冷し、濃塩酸にて酸性とした。析出物を濾取後、乾燥し、4−クロロニコチン酸・塩酸塩21.4gを得た。
(2)上記(1)で得られた4−クロロニコチン酸・塩酸塩500mgを塩化チオニル6mlに溶解し、N,N−ジメチルホルムアミド1滴を加えた後、反応液を12時間加熱還流した。放冷後、反応液を減圧下濃縮乾固した。得られた残渣をジクロロメタン10mlに懸濁し、氷冷下、塩化アンモニウム152mgおよびトリエチルアミン1.8mlを加え、同冷却下、2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムに続き、クロロホルム/メタノール=20/1から10/1)にて精製し、4−クロロニコチナミド211mgを得た。
APCI−MS M/Z:157/159[M+H]
(3)上記(2)で得られた4−クロロニコチナミド210mgを塩化ホスホリル7mlに懸濁後、100℃にて2時間加熱した。放冷後、反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣に氷冷下、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびクロロホルムを注ぎ、室温に戻し1時間攪拌した。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムに続き、クロロホルム/メタノール=20/1)にて精製し、表題化合物115mgを得た。
H−NMR(CDCl,300MHz)δ:8.86(1H,d,J=0.4Hz),8.71(1H,d,J=5.4Hz),7.51(1H,dd,J=5.4,0.4Hz)。
参考例26:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(3−シアノピリジン−4−イル)オキシ]アセトアミド
Figure 0004710445
参考例22で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド142mgをN,N−ジメチルホルムアミド3mlに溶解し、氷冷下、60%油性水素化ナトリウム61mgを加えた。反応液を室温に戻し、15分間攪拌した後、再度氷冷し、参考例25で得られた4−クロロニコチノニトリル105mgのN,N−ジメチルホルムアミド1ml溶液を加えた。反応液を室温にて1時間攪拌後、氷冷下、反応液に水を注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をn−ヘキサン−ジイソプロピルエーテルに懸濁し、濾取後、乾燥し、表題化合物200mgを得た。
APCI−MS M/Z:289/291[M+H]
参考例27:3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例26で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(3−シアノピリジン−4−イル)オキシ]アセトアミド195mgをN,N−ジメチルアセトアミド5mlに溶解し、炭酸ナトリウム86mgを加え、100℃にて3時間攪拌した。放冷後、反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣に氷水を注ぎ、析出物を濾取した。水洗後、ジエチルエーテルで洗浄し、表題化合物171mgを得た。
APCI−MS M/Z:289/291[M+H]
参考例28:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(4−シアノピリジン−3−イル)オキシ]アセトアミド
Figure 0004710445
(1)3−アミノイソニコチン酸エチル5.55gを水70mlに懸濁し、濃硫酸4.0mlを加えた。反応液を氷冷後、亜硝酸ナトリウム2.79gの水30ml溶液を滴下した。反応液を同冷却下20分間、続いて、90℃にて80分間攪拌した。反応液を水100mlで希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えpH8〜9とし、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)にて精製し、3−ヒドロキシイソニコチン酸エチル2.64gを得た。
APCI−MS M/Z:168[M+H]
(2)上記(1)で得られた3−ヒドロキシイソニコチン酸エチル1.60gをエタノール30mlに溶解し、氷冷下、アンモニアガスを吹き込んだ。反応液にテトラヒドロフラン50mlを加え、さらにアンモニアガスを吹き込んだ。反応液を室温に戻し、3時間攪拌後、アンモニアガスの吹込みを止め、室温にてさらに2.5日間攪拌した。反応液を減圧下濃縮乾固し、3−ヒドロキシイソニコチナミド1.35gを得た。
ESI−MS M/Z:137[M−H]
(3)トリフルオロ酢酸無水物3.10gのジクロロメタン30ml溶液に、氷冷下、ピリジン1.20mlを滴下後、上記(2)で得られた3−ヒドロキシイソニコチナミド683mgのジクロロメタン10ml懸濁液を少しずつ加えた。反応液を室温に戻し、13時間攪拌した後、水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注いだ。水層を分取後、減圧下濃縮乾固し、粗体として3−ヒドロキシイソニコチノニトリルを得た。続いて、得られた粗体をアセトン50mlに懸濁し、参考例21で得られた2−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)アセトアミド1.08g、炭酸セシウム3.03gおよびヨウ化ナトリウム0.78gを加え、19時間加熱環流した。放冷後、水、テトラヒドロフランおよび酢酸エチルを注ぎ、不溶物を濾去した後、有機層を分取した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1に続き1/2)にて精製し、表題化合物87mgを得た。
APCI−MS M/Z:289/291[M+H]
参考例29:3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例28で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(4−シアノピリジン−3−イル)オキシ]アセトアミド82mgをN,N−ジメチルアセトアミド5mlに溶解し、炭酸ナトリウム39mgを加え、100℃にて3時間攪拌した。放冷後、反応液を水で希釈し、析出物を濾取した。水洗後、乾燥し、表題化合物47mgを得た。
APCI−MS M/Z:289/291[M+H]
参考例30:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(3−シアノピリジン−2−イル)オキシ]アセトアミド
Figure 0004710445
参考例22で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド187mgをN,N−ジメチルホルムアミド3mlに溶解し、60%油性水素化ナトリウム80mgを加えた。反応液を15分間攪拌した後、2−クロロニコチノニトリル139mgを加えた。反応液を室温にて1時間攪拌後、氷冷下、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を順次注ぎ、析出物を濾取した。水およびジイソプロピルエーテルにて順次洗浄後、乾燥し、表題化合物212mgを得た。
APCI−MS M/Z:289/291[M+H]
参考例31:3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例30で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(3−シアノピリジン−2−イル)オキシ]アセトアミド209mgをN,N−ジメチルアセトアミド3mlに溶解し、炭酸ナトリウム92mgを加え、100℃にて一晩攪拌した。さらに炭酸ナトリウム90mgを加えた後、100℃にてさらに一晩攪拌した。放冷後、反応液に氷水を注ぎ、析出物を濾取した後、クロロホルム−メタノールに溶解し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をn−ヘキサン−酢酸エチルに懸濁した後、析出物を濾取し、表題化合物111mgを得た。
APCI−MS M/Z:289/291[M+H]
参考例32:3−クロロピラジン−2−カルボニトリル
Figure 0004710445
ピラジン−2−カルボニトリル26.36gをトルエン187ml−N,N−ジメチルホルムアミド19mlに溶解し、氷冷下、塩化スルフリル135gを滴下した。終了後、反応液を徐々に室温まで戻し、一晩攪拌した。トルエン層を分離し、残存する赤色油状物をジエチルエーテルで抽出した。有機層を合わせ氷冷し、氷水を注いだ後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え中和した。有機層を分取し、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を合わせ水洗後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、表題化合物16.58gを得た。
H−NMR(CDCl,300MHz)δ:8.66(1H,d,J=2.4Hz),8.61(1H,d,J=2.4Hz)。
参考例33:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(3−シアノピラジン−2−イル)オキシ]アセトアミド
Figure 0004710445
参考例22で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−ヒドロキシアセトアミド1.34gをN,N−ジメチルホルムアミド15mlに溶解し、60%油性水素化ナトリウム574mgを加えた。反応液を室温にて15分間攪拌した後、再度氷冷し、参考例32で得られた3−クロロピラジン−2−カルボニトリル1.0gのN,N−ジメチルホルムアミド5ml溶液を加えた。反応液を室温にて1時間攪拌後、氷冷下、水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をn−ヘキサン−ジイソプロピルエーテルに懸濁し、析出物を濾取後、乾燥し、表題化合物1.92gを得た。
APCI−MS M/Z:290/292[M+H]
参考例34:7−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[2,3−b]ピラジン−6−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例33で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(3−シアノピラジン−2−イル)オキシ]アセトアミド1.90gをN,N−ジメチルアセトアミド20mlに溶解し、炭酸ナトリウム834mgを加え、100℃にて3日間攪拌した。放冷後、反応液を減圧下濃縮し、残渣に水を注いだ。析出物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄後、乾燥し、表題化合物0.38gを得た。
APCI−MS M/Z:290/292[M+H]
参考例35:5−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸メチル 1−オキシド
Figure 0004710445
5−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸メチル5.30gのジクロロメタン75ml懸濁液に、氷冷下、m−クロロ過安息香酸(>65%)11.0gを加え、室温で5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した後、残渣を酢酸エチルに懸濁し、濾取することにより、表題化合物4.62gを得た。また、母液を減圧下濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムからメタノール/クロロホルム=1/5)にて精製した。得られた固体を酢酸エチル−ジエチルエーテルに懸濁後、濾取することにより、表題化合物0.68gを得た。
APCI−MS M/Z:170[M+H]
参考例36:6−シアノ−5−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸メチル
Figure 0004710445
参考例35で得られた5−ヒドロキシピリジン−2−カルボン酸メチル 1−オキシド5.18g、シアン化ナトリウム4.50g、トリエチルアミン29.9mlをN,N−ジメチルホルムアミド55mlに加え、クロロトリメチルシラン19.4mlを20分間かけて加えた後、80℃で28時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、不溶物を濾去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣にメタノール150mlを加え、室温で30分間撹拌した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムからメタノール/クロロホルム=1/5)にて精製し、得られた固体をジエチルエーテルに懸濁後、濾取することにより、表題化合物4.66gを得た。
ESI−MS M/Z:177[M−H]
参考例37〜43
対応する原料化合物を参考例35と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
参考例44〜50
対応する原料化合物を参考例36と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
参考例51〜58
対応する原料化合物を参考例23と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
Figure 0004710445
参考例59〜66
対応する原料化合物を参考例24と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
参考例67:3−アミノ−2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸
Figure 0004710445
参考例63で得られた3−アミノ−2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸メチル800mgをテトラヒドロフラン−メタノール(3:1)40mlに懸濁し、1規定水酸化ナトリウム水溶液11.5mlを加え、室温で2日間攪拌した。反応液を1規定塩酸11.5mlにて中和後、水で希釈した。析出した固体を濾取後、乾燥し、表題化合物615mgを得た。
ESI−MS M/Z:331/333[M−H]
参考例68
対応する原料化合物を参考例67と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
参考例69:3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N,N−ジメチルフロ[3,2−b]ピリジン−2,5−ジカルボキサミド
Figure 0004710445
調製例67で得られた3−アミノ−2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸605mgをN,N−ジメチルホルムアミド10mlに懸濁し、塩酸ジメチルアミン297mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール492mg、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド698mg、およびトリエチルアミン634μlを順次加え、室温にて24時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水を注いだ。析出した固体を濾取し、水およびジエチルエーテルで洗浄後、乾燥し、表題化合物621mgを得た。
APCI−MS M/Z:360/362[M+H]
参考例70
対応する原料化合物を参考例69と同様の方法で処理することにより、以下の化合物を得た。
Figure 0004710445
参考例71:トランス−4−[4−(t−ブトキシカルボニル)−2−オキソピペラジン−1−イル]シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例2(1)で得られたトランス−4−アミノシクロヘキサンカルボン酸メチル・塩酸塩1.22gをジクロロメタン10mlに懸濁し、トリエチルアミン1.76mlを加え数分間攪拌した。氷冷下、(2−オキソエチル)カルバミン酸t−ブチル1.00gのジクロロメタン5ml溶液およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム1.46gを順次加え、反応液を室温に戻し、15時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注いだ後、クロロホルムにて抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣2.33gのうち1.71gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/メタノール=10/1)にて精製し、トランス−4−({2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチル793mgを得た。
APCI−MS M/Z:301[M+H]
(2)参考例71(1)で得られたトランス−4−({2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}アミノ)シクロヘキサンカルボン酸メチル785mgをクロロホルム8mlに溶解し、氷冷下、トリエチルアミン1.82mlおよび塩化クロロアセチル249μlを加え、室温で2時間攪拌した。反応液を再度氷冷後、塩化クロロアセチル62μlを追加し、さらに室温にて1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1に続き、1/1)にて精製し、トランス−4−[{2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}(クロロアセチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル568mgを得た。
APCI−MS M/Z:377/379[M+H]
(3)参考例71(2)で得られたトランス−4−[{2−[(t−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}(クロロアセチル)アミノ]シクロヘキサンカルボン酸メチル560mgをN,N−ジメチルアセトアミド5mlに溶解し、氷冷下、60%油性水素化ナトリウム119mgを加え、反応液を同冷却下0.5時間攪拌した。氷冷下、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を順次注いだ後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製し、4−[トランス−4−(メトキシカルボニル)シクロヘキシル]−3−オキソピペラジン−1−カルボン酸t−ブチル302mgを得た。
APCI−MS M/Z:341[M+H]
(4)参考例71(3)で得られた4−[トランス−4−(メトキシカルボニル)シクロヘキシル]−3−オキソピペラジン−1−カルボン酸t−ブチル385mgをメタノール8mlに溶解し、氷冷下、1規定水酸化ナトリウム水溶液3.4mlを加えた。反応液を室温にて20時間攪拌後、減圧下濃縮した。残渣に水およびクロロホルムを注ぎ、水層が酸性になるまで2規定塩酸を加えた。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、表題化合物375mgを得た。
ESI−MS M/Z:325[M−H]
参考例72:2−[(6−ブロモ−2−シアノピリジン−3−イル)オキシ]−N−(5−クロロピリジン−2−イル)アセトアミド
Figure 0004710445
(1)2−シアノ−3−ヒドロキシピリジン3.00gをアセトニトリル−水(5:1)90mlに溶解し、氷冷下、N−ブロモコハク酸イミド5.34gを少しずつ加えた後、同冷却下、2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、粗体として6−ブロモ−3−ヒドロキシピリジン−2−カルボニトリル6.26gを得た。
ESI−MS M/Z:197/199[M−H]
(2)参考例72(1)で得られた6−ブロモ−3−ヒドロキシピリジン−2−カルボニトリル6.20gを参考例23と同様の方法で処理することにより、表題化合物4.36gを得た。
APCI−MS M/Z:367/369[M+H]
参考例73:3−アミノ−5−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例72で得られた2−[(6−ブロモ−2−シアノピリジン−3−イル)オキシ]−N−(5−クロロピリジン−2−イル)アセトアミド4.00gを参考例24と同様の方法で処理することにより、表題化合物2.96gを得た。
APCI−MS M/Z:367/369[M+H]
参考例74:2−クロロ−N−(4−クロロフェニル)アセトアミド
Figure 0004710445
5−クロロアニリン7.03gを参考例21と同様の方法で処理することにより、表題化合物10.18gを得た。
APCI−MS M/Z:204/206[M+H]
参考例75:N−(4−クロロフェニル)2−[(2−シアノピリジン−3−イル)オキシ]アセトアミド
Figure 0004710445
2−シアノ−3−ヒドロキシピリジン2.00gおよび参考例74で得られた2−クロロ−N−(4−クロロフェニル)アセトアミド3.75gを参考例23と同様の方法で処理することにより、表題化合物4.58gを得た。
APCI−MS M/Z:288/290[M+H]
参考例76:3−アミノ−N−(4−クロロフェニル)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例75で得られたN−(4−クロロフェニル)2−[(2−シアノピリジン−3−イル)オキシ]アセトアミド4.50gを参考例24と同様の方法で処理することにより、表題化合物2.98gを得た。
APCI−MS M/Z:288/290[M+H]
参考例77:[(2−シアノピリジン−3−イル)オキシ]酢酸メチル
Figure 0004710445
2−シアノ−3−ヒドロキシピリジン5.00gをアセトン50mlに溶解し、ブロモ酢酸メチル7.0gおよび炭酸カリウム6.3gを加え、1.5時間加熱環流した。放冷後、反応液に氷水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をジエチルエーテル−n−ヘキサンに懸濁後、固体を濾取し、表題化合物7.91gを得た。
APCI−MS M/Z:193[M+H]
参考例78:3−アミノフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸メチル
Figure 0004710445
参考例77で得られた[(2−シアノピリジン−3−イル)オキシ]酢酸メチル4.00gをテトラヒドロフラン100mlに溶解し、氷冷下、60%油性水素化ナトリウム1.53gを少しずつ加えた後、反応液を室温に戻し、1時間攪拌した。氷冷下、反応液を塩化アンモニウム−クエン酸水溶液中に注いだ後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をn−ヘキサンに懸濁後、固体を濾取し、表題化合物2.96gを得た。
APCI−MS M/Z:193[M+H]
参考例79:3−({[トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルボニル}アミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸メチル
Figure 0004710445
参考例4で得られたトランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキサンカルボン酸3.55gを塩化チオニル20mlに溶解し、室温にて15時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をトルエンで共沸後、クロロホルム25mlに溶解した。氷冷下、参考例78で得られた3−アミノフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸メチル2.00gを加え、続いてピリジン1.68mlを加えた後、反応液を室温に戻し5時間攪拌した。氷冷下、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチルに続き、酢酸エチル/メタノール=5/1)にて精製した。得られた固体をジエチルエーテル−n−ヘキサンに懸濁後、濾取し、表題化合物3.54gを得た。
APCI−MS M/Z:402[M+H]
参考例80:トランス−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例1(2)で得られたトランス−4−(メトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸20.0gをクロロホルム200mlに溶解し、氷冷下、塩酸ジメチルアミン10.5g、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド24.7g、およびトリエチルアミン26.0gを加え、室温にて17時間攪拌した。反応液に氷水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を10%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水にて順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムに続き、クロロホルム/メタノール=20/1)にて精製し、トランス−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキサンカルボン酸メチル20.1gを得た。
APCI−MS M/Z:214[M+H]
(2)参考例80(1)で得られたトランス−4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]シクロヘキサンカルボン酸メチル20.0gをメタノール100mlに溶解し、水酸化ナトリウム7.50gを水40mlに溶解した溶液を加え、室温にて18時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣を氷水で希釈後、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた水層を10%塩酸で酸性とした後、クロロホルムで2回抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮し得られた残渣をn−ヘキサンに懸濁後濾取し、表題化合物15.7gを得た。 ESI−MS M/Z:198[M−H]
参考例81:トランス−4−(ピロリジン−1−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例1(2)で得られたトランス−4−(メトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸20.0gをクロロホルム200mlに溶解し、氷冷下、ピロリジン9.2g、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド24.7g、およびトリエチルアミン13.6gを加え、室温にて17時間攪拌した。反応液に氷水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を10%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水にて順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムに続き、クロロホルム/メタノール=20/1)にて精製し、トランス−4−(ピロリジン−1−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸メチル11.8gを得た。
APCI−MS M/Z:240[M+H]
(2)参考例81(1)で得られたトランス−4−(ピロリジン−1−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸メチル11.7gをメタノール50mlに溶解し、水酸化ナトリウム3.95gを水20mlに溶解した溶液を加え、室温にて18時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣を氷水で希釈後、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた水層を10%塩酸で酸性とした後、クロロホルムで2回抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣をn−ヘキサンに懸濁後濾取し、表題化合物10.1gを得た。
ESI−MS M/Z:224[M−H]
参考例82:トランス−4−(モルホリン−4−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例1(2)で得られたトランス−4−(メトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸800mgをクロロホルム30mlに溶解し、氷冷下、モルホリン560mg、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド1.24g、およびトリエチルアミン650mgを加え、室温にて19時間攪拌した。反応液に氷水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を10%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水にて順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムに続き、クロロホルム/メタノール=30/1)にて精製し、トランス−4−(モルホリン−4−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸メチル897mgを得た。
APCI−MS M/Z:256[M+H]
(2)参考例82(1)で得られたトランス−4−(モルホリン−4−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸メチル860mgをメタノール40mlに溶解し、4規定水酸化ナトリウム水溶液1.68mlを加え、室温にて18時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣を氷水で希釈後、10%塩酸で中和し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下濃縮し、表題化合物638mgを得た。
ESI−MS M/Z:240[M−H]
参考例83:トランス−4−{[[2−(ジメチルアミノ)エチル](メチル)アミノ]カルボニル}シクロヘキサンカルボン酸
Figure 0004710445
(1)参考例1(2)で得られたトランス−4−(メトキシカルボニル)シクロヘキサンカルボン酸8.84gをクロロホルム100mlに溶解し、氷冷下、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール7.14g、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド10.00g、およびN,N,N'−トリメチルエチレンジアミン5.33gを加え、室温にて4時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/メタノール/28%アンモニア水=200/10/1)にて精製し、トランス−4−{[[2−(ジメチルアミノ)エチル](メチル)アミノ]カルボニル}シクロヘキサンカルボン酸メチル11.98gを得た。
APCI−MS M/Z:271[M+H]
(2)参考例83(1)で得られたトランス−4−{[[2−(ジメチルアミノ)エチル](メチル)アミノ]カルボニル}シクロヘキサンカルボン酸メチル6.32gをメタノール20mlに溶解し、1規定水酸化ナトリウム水溶液25mlを加え、室温にて3時間攪拌した。反応液に1規定塩酸25mlを加えた後、反応液を減圧下濃縮した。残渣を凍結乾燥し、等モルの食塩を含む粗体として、表題化合物6.71gを得た。
APCI−MS M/Z:257[M+H]
参考例84:6−モルホリン−4−イル−6−オキソヘキサン酸
Figure 0004710445
(1)アジピン酸モノメチル3.20gをクロロホルム70mlに溶解し、氷冷下、モルホリン2.61g、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド5.75g、およびトリエチルアミン3.04gを加え、室温にて19時間攪拌した。反応液に氷水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を10%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水にて順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、6−モルホリン−4−イル−6−オキソヘキサン酸メチル4.63gを得た。
APCI−MS M/Z:230[M+H]
(2)参考例84(1)で得られた6−モルホリン−4−イル−6−オキソヘキサン酸メチル4.60gをメタノール20mlに溶解し、水酸化ナトリウム1.61gを水8mlに溶解した溶液を加え、室温にて19時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣を2規定塩酸で中和した。残渣を減圧下濃縮後、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下濃縮し、表題化合物4.11gを得た。
ESI−MS M/Z:214[M−H]
参考例85:5−モルホリン−4−イル−5−オキソペンタン酸
Figure 0004710445
グルタル酸無水物1.14gをテトラヒドロフラン20mlに溶解し、モルホリン0.87gを加え、室温にて19時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をクロロホルムで希釈し、10%塩酸で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、表題化合物1.05gを得た。
ESI−MS M/Z:200[M−H]
参考例86:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(2−ブロモ−3−シアノピリジン−4−イル)オキシ]アセトアミド
Figure 0004710445
(1)2−ブロモ−3−シアノ−4(1H)−ピリドン(参考文献:M. Mittelback et al., Arch. Pharm., 1985, 318, 481-486.)837mgをアセトン30mlに懸濁し、炭酸カリウム853mg、参考例21で得た2−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)アセトアミド1.22g、およびヨウ化ナトリウム900mgを加え、2時間20分間加熱還流した。炭酸カリウム150mg、参考例21で得た2−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)アセトアミド221mg、およびヨウ化ナトリウム162mgを追加し、さらに45分間加熱還流した。室温まで放冷した反応液を水へ注下し、析出固体を濾取した。得られた固体をテトラヒドロフランに溶解し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/メタノール=50/1に続き、30/1、さらに9/1)にて精製し、クロロホルム−ジイソプロピルエーテルに懸濁後、析出物を濾取し、表題化合物669mgを得た。
APCI−MS M/Z:367/369[M+H]
参考例87:3−アミノ−4−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例86で得たN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(2−ブロモ−3−シアノピリジン−4−イル)オキシ]アセトアミド429mgを参考例24と同様の方法で処理することにより、表題化合物260mgを得た。
APCI−MS M/Z:367/369[M+H]
参考例88:3−アミノ−4−メトキシ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例87で得た3−アミノ−4−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド125mgをN,N−ジメチルホルムアミド2mlに懸濁し、氷冷下メタノール200μlおよび60%油性水素化ナトリウム69mgを加えた。室温にて3.5時間攪拌後、反応液にクエン酸水溶液を加えて、析出固体を濾取し、表題化合物82mgを得た。
APCI−MS M/Z:319/321[M+H]
参考例89:3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−(2−メトキシエトキシ)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例87で得られた3−アミノ−4−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド508mgをN,N−ジメチルホルムアミド10mlに懸濁し、氷冷下2−メトキシエタノール2mlおよび60%油性水素化ナトリウム280mgを加えた。室温にて20時間攪拌後、反応液をクエン酸水溶液へ注下した。析出固体を濾取し、水、エタノールで洗浄後、減圧乾燥して表題化合物377mgを得た。
APCI−MS M/Z:363/365[M+H]
参考例90:3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−メチルフロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例87で得られた3−アミノ−4−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド1.09gを10%含水1,4−ジオキサン30mlに懸濁し、室温にてトリメチルボロキシン0.57ml、および炭酸カリウム1.67gを加えた。反応液を脱気、アルゴン置換した後、テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(0)416mgを加え、再度脱気、アルゴン置換してから110℃にて21時間攪拌した。反応液に水を加え、少量のメタノールを含むクロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1に続き、1/1)で精製し、表題化合物775mgを得た。
APCI−MS M/Z:303/305[M+H]
参考例91:3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−シアノフロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例87で得られた3−アミノ−4−ブロモ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド103mgおよびシアン化亜鉛24mgのN,N−ジメチルホルムアミド6ml懸濁液を、脱気、アルゴン置換した後、テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(0)23mgを加え、再度脱気、アルゴン置換してから80℃にて4日間攪拌した。反応液に水とクロロホルムを加え、不溶物を炉別した後、有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=70/30に続き、40/60)で精製し、表題化合物21mgを得た。
APCI−MS M/Z:314/316[M+H]
参考例92:3−(ベンジルオキシ)−6−ブロモピリジン−2−カルボニトリル
Figure 0004710445
参考例72(1)で得られた6−ブロモ−3−ヒドロキシピリジン−2−カルボニトリル53.8gをアセトン550mlに溶解し、臭化ベンジル35.6mlおよび炭酸カリウム43.1gを加え、4時間加熱還流した。放冷後、反応液に水600mlを注ぎ、酢酸エチルで抽出した。水層を酢酸エチルで1回抽出し、先の有機層と合わせて飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1に続き、3/1)にて精製した。得られた残渣をジエチルエーテル−n−ヘキサンに懸濁後、固体を濾取し、表題化合物24.1gを得た。
APCI−MS M/Z:289/291[M+H]
参考例93:3−(ベンジルオキシ)−6−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−カルボニトリル
Figure 0004710445
参考例92で得られた3−(ベンジルオキシ)−6−ブロモピリジン−2−カルボニトリル2.50gをトルエン25mlに加え、2モル/l ジメチルアミン−テトラヒドロフラン溶液8.65ml、リン酸三カリウム2.75g、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)158mg、および2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル243mgを加えた。反応液を封管中、80℃にて24時間加熱後、2モル/l ジメチルアミン−テトラヒドロフラン溶液8.65ml、リン酸三カリウム1.38g、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)79mg、および2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル122mgを追加し、封管中80℃にてさらに24時間加熱した。放冷後、反応液に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/クロロホルム=1/2)にて精製し、表題化合物1.29gを得た。
APCI−MS M/Z:254[M+H]
参考例94:3−(ベンジルオキシ)−6−(メチルアミノ)ピリジン−2−カルボニトリル
Figure 0004710445
参考例92で得られた3−(ベンジルオキシ)−6−ブロモピリジン−2−カルボニトリル2.00gと2モル/l メチルアミン−テトラヒドロフラン溶液26.0mlを参考例93と同様の方法で処理することにより、表題化合物0.34gを得た。
APCI−MS M/Z:240[M+H]
参考例95:[5−(ベンジルオキシ)−6−シアノピリジン−2−イル]メチルカルバミン酸t−ブチル
Figure 0004710445
参考例94で得られた3−(ベンジルオキシ)−6−(メチルアミノ)ピリジン−2−カルボニトリル335mgをクロロホルム7mlに溶解し、氷冷下、二炭酸ジ−t−ブチル321mgおよび4−ジメチルアミノピリジン34mgを加え、室温にて2時間、続いて50℃にて2時間攪拌した。二炭酸ジ−t−ブチル321mgおよび4−ジメチルアミノピリジン17mgを追加し、5時間加熱還流後、さらに、二炭酸ジ−t−ブチル642mgおよび4−ジメチルアミノピリジン137mgを追加し、60℃にて15時間攪拌した。再度、二炭酸ジ−t−ブチル920mgおよび4−ジメチルアミノピリジン171mgを追加し、10時間加熱還流した。放冷後、反応液に水を注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1に続き、2/1)にて精製し、表題化合物156mgを得た。
APCI−MS M/Z:340[M+H]
参考例96:3−(ベンジルオキシ)−6−モルホリン−4−イルピリジン−2−カルボニトリル
Figure 0004710445
参考例92で得られた3−(ベンジルオキシ)−6−ブロモピリジン−2−カルボニトリル1.00gをトルエン10mlに加え、モルホリン362μl、リン酸三カリウム1.03g、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)63mg、および2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル97mgを加えた。反応液をアルゴン雰囲気下、80℃にて24時間攪拌後、モルホリン362μl、リン酸三カリウム1.03g、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)63mg、および2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル97mgを追加し、80℃にてさらに24時間攪拌した。放冷後、反応液に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、表題化合物0.62gを得た。
APCI−MS M/Z:296[M+H]
参考例97:3−(ベンジルオキシ)−6−ピロリジン−1−イルピリジン−2−カルボニトリル
Figure 0004710445
参考例92で得られた3−(ベンジルオキシ)−6−ブロモピリジン−2−カルボニトリル2.00gとピロリジン3.46mlを参考例96と同様の方法で処理することにより、表題化合物1.30gを得た。
APCI−MS M/Z:280[M+H]
参考例98:3−(ベンジルオキシ)−6−(2−メトキシエトキシ)ピリジン−2−カルボニトリル
Figure 0004710445
参考例92で得られた3−(ベンジルオキシ)−6−ブロモピリジン−2−カルボニトリル100mgをトルエン2mlに加え、炭酸セシウム169mg、酢酸パラジウム(II)1.6mg、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(ラセミ体)3.4mg、および2−メトキシエタノール55μlを加えた後、70℃にて24時間攪拌した。放冷後、反応液に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1に続き、2/1)にて精製し、表題化合物84mgを得た。
APCI−MS M/Z:285[M+H]
参考例99:3−(ベンジルオキシ)−6−イソプロポキシピリジン−2−カルボニトリル
Figure 0004710445
参考例92で得られた3−(ベンジルオキシ)−6−ブロモピリジン−2−カルボニトリル2.00gと2−プロパノール3.96mlを参考例98と同様の方法で処理することにより、表題化合物1.53gを得た。
APCI−MS M/Z:269[M+H]
参考例100:6−(ジメチルアミノ)−3−ヒドロキシピリジン−2−カルボニトリル
Figure 0004710445
参考例93で得られた3−(ベンジルオキシ)−6−(ジメチルアミノ)ピリジン−2−カルボニトリル1.28gをエタノール50mlに溶解し、20%水酸化パラジウム−炭素0.13gを加え、常圧水素雰囲気下に室温で2時間攪拌した。触媒を濾別後、濾液を減圧下濃縮後、乾固し、表題化合物0.88gを得た。
APCI−MS M/Z:164[M+H]
参考例101〜105
対応する原料化合物を参考例100と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
参考例106〜111
対応する原料化合物を参考例23と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
参考例112:3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−(ジメチルアミノ)フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例106で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−{[2−シアノ−6−(ジメチルアミノ)ピリジン−3−イル]オキシ}アセトアミド1.59gをt−ブタノール50mlに懸濁し、カリウムt−ブトキシド54mgを加え、2時間加熱還流した。放冷後、反応液に水を注ぎ、析出した固体を濾取した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄後、乾燥し、表題化合物1.16gを得た。
APCI−MS M/Z:332/334[M+H]
参考例113〜117
対応する原料化合物を参考例112と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
参考例118、119
対応するカルボン酸と参考例78で得られた3−アミノフロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボン酸メチルを参考例79と同様の方法で処理することにより、下記の化合物を得た。
Figure 0004710445
参考例120:3−アミノ−4−クロロ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
(1)既知(参考文献:M. Mittelback et al., Arch. Pharm., 1985, 318, 481-486.)の2−クロロ−4−メトキシ−3−カルボニトリルを25%臭化水素−酢酸で脱メチル化することによって2−クロロ−3−シアノ−4(1H)−ピリドンを粗固体として得た。
ESI−MS M/Z:153/155[M−H]
(2)(1)で得た2−クロロ−3−シアノ−4(1H)−ピリドンを参考例23と同様に処理することによって、N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(2−クロロ−3−シアノピリジン−4−イル)オキシ]アセトアミドを粗固体として得た。
APCI−MS M/Z:323/325[M+H]
(3)(2)で得たN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(2−クロロ−3−シアノピリジン−4−イル)オキシ]アセトアミドを参考例112と同様の方法で処理することにより、表題化合物を粗固体として得た。
APCI−MS M/Z:323/325[M+H]
参考例121:4−(ベンジルオキシ)−2−ブロモピリジン−3−カルボニトリル
Figure 0004710445
2−ブロモ−3−シアノ−4(1H)−ピリドンを参考例92と同様の方法で処理することにより、表題化合物を得た。
APCI−MS M/Z:289/291[M+H]
参考例122:4−(ベンジルオキシ)−2−(プロポキシカルボニル)ピリジン−3−カルボニトリル
Figure 0004710445
参考例121で得られた4−(ベンジルオキシ)−2−ブロモピリジン−3−カルボニトリル500mgをN,N−ジメチルホルムアミド10mlに溶解し、室温にて1−プロパノール20mlおよびトリエチエルアミン410μlを加え、アルゴン置換した。この反応液へ、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)プロパン114mgと酢酸パラジウム62mgを加え、脱気した後、一酸化炭素置換した。一酸化炭素雰囲気下、90℃にて19.5時間攪拌した後、反応液を水で希釈し、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して得られる残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1に続き、1/1)にて精製し、表題化合物200mgを得た。APCI−MS M/Z:297[M+H]
参考例123:4−ヒドロキシ−2−(プロポキシカルボニル)ピリジン−3−カルボニトリル
Figure 0004710445
参考例122で得られた4−(ベンジルオキシ)−2−(プロポキシカルボニル)ピリジン−3−カルボニトリル199mgを参考例100と同様の方法で処理することにより、表題化合物149mgを得た。
APCI−MS M/Z:207[M+H]
参考例124:N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(2−プロポキシカルボニル−3−シアノピリジン−4−イル)オキシ]アセトアミド
Figure 0004710445
参考例123で得られた4−ヒドロキシ−2−(プロポキシカルボニル)ピリジン−3−カルボニトリル145mgを参考例23と同様の方法で処理することにより、表題化合物67.3mgを得た。
APCI−MS M/Z:375/377[M+H]
参考例125:3−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−(プロポキシカルボニル)フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド
Figure 0004710445
参考例124で得られたN−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−[(2−プロポキシカルボニル−3−シアノピリジン−4−イル)オキシ]アセトアミド65mgを参考例112と同様の方法で処理することにより、表題化合物68mgを得た。
APCI−MS M/Z:375/377[M+H]
本発明の化合物(I)またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有する医薬組成物は、低毒性で安全であり、優れたFXa阻害作用を有することから、深部静脈血栓症、脳塞栓、不安定狭心症、急性心筋梗塞、肺塞栓等の血栓または塞栓により引き起こされる疾患の予防または治療薬として有用である。

Claims (3)

  1. 式(I):
    Figure 0004710445
    (式中、環
    Figure 0004710445
    は、
    Figure 0004710445
    を示す。
    環Xは、
    Figure 0004710445
    を示す。
    Yは置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい飽和異項環基または置換されていてもよい不飽和異項環基を示す。
    Aは単結合、オキソで置換されていてもよいアルキレン、アルケニレン、アルケニリデンまたは酸素原子を示す。
    1A、R1Bは、同一または異なって、それぞれ水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、シアノ、ニトロまたは置換されていてもよいアミノを示す。
    1Cは、水素、アルキルまたはハロゲンを示す。
    2A、R2Bは同一または異なって、それぞれ、水素、ハロゲン、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、カルボキシ、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよい飽和異項環基置換カルボニル、置換されていてもよい飽和異項環基、アリールまたは置換されていてもよい不飽和異項環基を示す。
    は水素またはアルキルを示す。Rは水素またはアルキルを示す。)
    により表される縮合フラン化合物またはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分として含有する活性化血液凝固第X因子阻害剤。
  2. 血栓ならびに塞栓によって引き起こされる疾患の予防または治療剤である請求項に記載の活性化血液凝固第X因子阻害剤。
  3. 5−アミノ−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、
    トランス−N’−(2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1,4−ジカルボキサミド、
    N−(5−クロロピリジン−2−イル)−5−イソプロポキシ−3−{[(トランス−4−ピロリジン−1−イルシクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−b]ピリジン−2−カルボキサミド、および
    N−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−メチル−3−{[(トランス−4−(3−オキソモルホリン−4−イル)シクロヘキシル)カルボニル]アミノ}フロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボキサミド
    から選ばれる請求項1に記載の化合物またはその薬理的に許容しうる塩を有効成分として含有する活性化血液凝固第X因子阻害剤。
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