JP4710409B2 - 空気圧工具における圧縮空気の流入調整機構 - Google Patents

空気圧工具における圧縮空気の流入調整機構 Download PDF

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Description

本発明は、空気圧工具において圧縮空気供給源から工具本体の作動部に圧縮空気を供給する際に、圧縮空気の流入量を調整しながら供給する、空気圧工具における圧縮空気の流入調整機構に関する。
従来の空気圧工具において、圧縮空気供給源から工具本体の作動部に圧縮空気を供給するときは、工具本体の圧縮空気供給源と作動部との間にトリガバルブを設け、トリガレバーの引き操作によってトリガバルブによる圧縮空気供給源から作動部に対する圧縮空気の供給、停止を制御していた。
トリガバルブ方式としては、エアドライバ、エアレンチ等のバルブ単引き方式と、釘打機、ネジ打ち機、ターボドライバ等のパイロットバルブ方式とが知られている。
ところで、単引き方式のバルブにおいては、特許文献1に示されるように、トリガレバーの引き量又はトリガバルブのバルブ径と圧縮空気の流入量は比例するので、トリガレバーを少しだけ引いて圧縮空気を少量ずつ調整しながら下流側に供給することができるというメリットがある。
これに対し、パイロットバルブ方式においては、トリガレバーの引き量が一定位置まで達すると、サインのオン、オフが完全に切り替わってしまうので、トリガレバーの引き量に関係なく、一度に大量の圧縮空気を作動部に送ることができるというメリットがある。
特許第2821921号公報
しかしながら、単引き方式のトリガバルブにおいては、圧縮空気の流量を確保するためにはバルブの径を大きくしたり、あるいは空気圧工具のパワーアップのために使用圧力域を高くしたりしなければならないから、トリガバルブの引き荷重が大きくなりすぎてしまうという問題点がある。
また、パイロットバルブ方式のトリガバルブにおいては、トリガレバーの引き操作を調整することにより、圧縮空気の流入量を微調整することができない。このため、エアドライバのカムアウト等の原因となり、使い勝手の上からは問題である。
本発明は上記問題点を解決し、単引き方式とパイロットバルブ方式の長所を取り入れ、トリガレバーの引き荷重を大きくすることなしに、圧縮空気の最大流入量の確保と流入量の微調整を実現することができる空気圧工具における圧縮空気の流入調整機構を提供することをその課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、圧縮空気供給源と工具本体の作動部との間に圧縮空気の供給路を形成し、この供給路を開閉して圧縮空気供給源からの圧縮空気により上記作動部を制御する空気圧工具において、上記供給路の中途部には圧縮空気の取り入れ口を形成し、この取り入れ口には該取り入れ口を開閉するパイロットバルブを、その一方の端部が上記取り入れ口に当接離間して上記取り入れ口を閉開するように摺動自在に配置し、上記パイロットバルブの内部にはバルブステムを摺動自在に挿通し、バルブステムの一端は上記パイロットバルブのバルブハウジングの底部を貫通して外部から押し込み可能に設け、上記パイロットバルブの底部と上記バルブハウジングとの間の空間をパイロットバルブの側壁に形成された連通孔を介して上記供給路に連通させ、かつ大気に対して遮断して上記パイロットバルブを閉じ位置の第1の位置に保持させ、上記バルブステムを押し込むことによって、上記空間を上記供給路に対して遮断し、かつ大気に連通させて上記パイロットバルブを開き位置の第2の位置に移動させるとともに、上記取り入れ口の下流側には上記取り入れ口の下流側を開閉する開閉手段を設け、上記パイロットバルブを円筒状とし、上記開閉手段として、上記取り入れ口の下流側の開口端を開閉する調整弁を上記パイロットバルブの他端側の軸先の延長上に配置し、該調整弁を閉じ方向にバネ付勢し、上記バルブステムの押し込みにより、上記パイロットバルブを開き作動させて上記取り入れ口の上流側を開き、かつ上記調整弁を押し込んで上記取り入れ口の下流側を開き作動させることを特徴とする
請求項2に係る発明は、請求項1において、上記調整弁を閉じ方向にバネ付勢することに代え、上記供給路の上記取り入れ口の上流側から上記調整弁の裏側に空気通路を形成し、上記調整弁の裏側に作用した空気圧により上記調整弁の閉じ方向に付勢したことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1において、上記パイロットバルブを有底円筒状とし、上記開閉手段として上記調整弁に代え、上記供給路の断面積を変えるチョーク部材を配置し、上記バルブステムの押し込みにより上記パイロットバルブを開き作動させて上記取り入れ口の上流側を開き、かつ上記チョーク部材により上記取り入れ口の下流側を開き作動させることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1において、上記取り入れ口のパイロットバルブの下流側には、上記開閉手段として上記調整弁に代え、上記取り入れ口よりも小さい筒体により構成されて側壁に供給路の下流側に開口する開口部を有する補助取り入れ口と、この補助取り入れ口を開閉するボール弁とを配置し、上記補助取り入れ口の先端は閉じ状態のパイロットバルブのバルブステム挿通口の端部を閉じるように設け、上記ボール弁を上記パイロットバルブの他端側の軸先の延長上に配置し、該ボール弁を閉じ方向にバネ付勢し、上記バルブステムの押し込みにより、上記ボール弁を押し込んで上記補助取り入れ口を開き作動させた後に、上記パイロットバルブを開き作動させて上記取り入れ口を開き作動させることを特徴とする
請求項1に係る発明によれば、バルブステムの押し込みにより、パイロットバルブを第2の位置に移動させて開き作動させたとき、取り入れ口の上流側は開くが、取り入れ口の下流側には調整弁が設けられているため、圧縮空気は一気に流入することはない。しかし、調整弁は閉じ方向にバネ付勢されているだけであり、シールされていない状態では、調整弁を押し込まなくても、取り入れ口の上流側から供給された圧縮空気はその下流側で調整弁をバネ付勢に抗して僅かに開き作動させ、圧縮空気は少量ずつ流入する。さらに、調整弁を積極的に押し込んで取り入れ口の下流側を開き作動させることにより、調整弁の押し込み調整度合いによって微調整が可能となる。このように、パイロットバルブ方式でも圧縮空気の流入量を微調整することができる。
高出力のエアモータを用いてのネジ締め作業では、小ネジ作業やネジの締め込み初めなど締め込み負荷の小さい用途では出力を小さくさせ、さらにネジ締め過程では締め込み負荷の変化に対応できるスムーズな出力微調整機能が必要となるが、これに対し、請求項1に係る発明によれば、高出力の空気圧工具において締め込み負荷の小さい用途に使用し得る程度の圧縮空気の流量を確保しつつトリガ荷重の軽減とトリがストロークによる給気の流入調整ができるため、エアモータを高出力で利用することが可能となり、作業者の作業効率のアップや、低出力の空気圧工具では困難であった締め込み負荷の高いアプリケーションでのボルト・ネジ締結作業が可能となる。
請求項2に係る発明によれば、トリガレバーの引き荷重を大きくすることなしに、圧縮空気の最大流入量の確保と流入量の微調整を実現することができる。また、操作性がよく、疲れにくい。
請求項3に係る発明によれば、単引き方式とパイロットバルブ方式組み合わせであるから、チョーク部材により供給路の断面積を調整することにより、一度に大量の圧縮空気を流入させることも微調整もできる。
請求項4に係る発明によれば、バルブステムの押し込みにより、まずボール弁が押し込まれるので、補助取り入れ口が開き作動し、圧縮空気を少量ずつ供給することができる。その後、バルブステムが第2の位置に移動させると急激に圧縮空気が流入することになる。したがって、請求項1に係る発明の場合と同様、高出力の空気圧工具において締め込み負荷の小さい用途に使用し得る程度の圧縮空気の流量を確保することができるとともに、ねじ込み作業において微調整領域でネジ頭部の溝にドライバの先端を係合させた後にネジを急激に回転させることができるので、作業を迅速におこなうことができる。
図1は高圧域の圧縮空気で作動する空気圧工具の一例としてのインパクトドライバを示す縦断側面図である。該インパクトドライバ1は、作業時にインパクトドライバ1を把持するためのハンドル部3が後方側に向けて一体に形成された工具本体2を備えており、この工具本体2内の一端側にはインパクトドライバ1内へ供給される高圧域の圧力の圧縮空気によって回転駆動されるエアモータ4(作動部)が配置されており、工具本体2内の他端側には前記エアモータ4の出力軸5と連結されたインパクト機構6が収容配置されている。前記エアモータ4の出力軸5はインパクト機構6のインパクトハンマ7に連結されており、エアモータ4を介してインパクトハンマ7が回転駆動されることによってインパクトハンマ7によってアンビル8が打撃されてアンビル8に衝撃的な回転力が伝達される。該アンビル8の先端部は前記工具本体2の端部から工具本体2の外方に突出させて配置されており、このアンビル8の先端部にはドライバビットを着脱自在に装着させるチャック部9が形成されている。
前記ハンドル部3は中空状に形成されておりこのハンドル部3の中空内部には、圧縮空気供給源Aから供給される圧縮空気を貯留するエアチャンバ10と、エアモータ4を駆動した後のエアモータ4から排気される排気空気を貯留させる排気チャンバ11が並列して形成されている。前記エアチャンバ10の後端部には圧縮空気供給源Aに接続されたエアホースの端に装着されているソケットをインパクトドライバ1に接続するためのエアプラグ12が取り付けられており、このエアプラグ12を介して圧縮空気が前記エアチャンバ10へ供給されている。
エアモータ4を駆動させてエアモータ4から排気される圧縮空気は、排気チャンバ11内に導入されてハンドル部3の後端部に形成されているフィルタケース13に形成されている排気口14から大気中へ排出される。前記フィルタケース13の内側には前記排気口14から大気へ排気される圧縮空気の流速を減少させて作業現場の埃や木屑を吹き上げてしまうことを防ぐために排気フィルタ15が収容されている。排気フィルタ15は目の細かい金網を渦巻き状に巻回して筒状に形成されて、前記筒状のフィルタケース13の内部に収容されている。
圧縮空気供給源Aと工具本体2の作動部(エアモータ4)との間に位置するハンドル部3の基部には、エアチャンバ10内に供給された圧縮空気をエアモータ4へ供給させるための供給路18が形成され、この供給路18に設けられた圧縮空気の取り入れ口19を開閉して上記圧縮空気によりエアモータ4の作動を制御する圧縮空気の流入調整機構20Aが設けられている。
上記圧縮空気の流入調整機構20Aは、図2(a)(b)(c)に詳細に示されるように、取り入れ口19のエアモータ4のある下流側に配置された調整弁21と、エアチャンバ10のある上流側に配置されたパイロットバルブ22とによって構成されている。なお、取り入れ口19の上流側、下流側の両開口端は面取りされて円錐状の斜面として形成されている。
調整弁21は円錐台状の弁本体21aの裏側に摺動体21bを一体に形成したもので、摺動体21bは、外周にOリング23が取り付けられた状態でバルブシリンダ24内に摺動自在に配置され、バルブハウジング24と摺動体21b内に設けられたバネ25によって上記弁本体21aが常時上記取り入れ口19の開口端に当接して取り入れ口19を閉じる方向に付勢されている。
ところで、取り入れ口19の上流側から上記調整弁21の裏側に空気通路26が迂回形成され、この空気通路26からの圧縮空気が上記調整弁21の裏側の摺動体21bの端面に作用させるように構成されている。
次に、パイロットバルブ22は円筒状に形成され、それ自体はバルブハウジング27内に摺動自在に配置されているとともに、内部にバルブステム28aを摺動自在に挿通したもので、上記調整弁21の軸線の上流側の延長上に設けられている。なお、バルブハウジング27は供給路18に開口している。また、バルブハウジング27の底部には貫通口30が形成されている。
パイロットバルブ22の先端周縁部にはOリング31が巻かれ、上死点で上記Oリング31が取り入れ口19の上流側の開口端に当接して取り入れ口19を閉じて給気を遮断し、下死点で上記開口端から離間して取り入れ口19を開いて給気するように構成されている。なお、パイロットバルブ22は中間の段差と基部側の段差をはさんで上部が小径、中間がそれよりも大きく、下部が大径として形成され、それぞれにOリング31、32、33が設けられている。また、上部の中間側に近い側壁には、供給路18の内部に連通する連通孔34が形成されている。
また、バルブステム28aはパイロットバルブ22を挿通するように配置されており、バルブステム28aの上端は上記調整弁21を押し込み可能に配置され、バルブステム28aの下端はバルブハウジング27の底部貫通口30を貫通し、外部から押し込み可能な操作部(トリガレバー)35が設けられている。バルブステム28aには上部のOリング36と中間Oリング37と下端Oリング38が設けられている。
そして、パイロットバルブ22は、その底部と上記バルブハウジング27との間の空間Sが、上記供給路18に連通する第1の位置(図2(a)の位置)と、大気に連通するとともに上記バルブステム28aの他端で上記調整弁21を押し込み可能な第2の位置(図2(c)の位置)とに移動する構成になっている。第1の位置は閉じ位置で、中間Oリング37が上記空間Sをパイロットバルブ22の連通孔34に開き、下端Oリング38が貫通口30に嵌入して閉じる。第2の位置は開き位置で、バルブステム28aの中間Oリング37はパイロットバルブ22の連通孔34を閉じ、下端Oリング38が貫通口30を開く
上記構成において、トリガレバー35を引いていない状態、つまりパイロットバルブ22が図2(a)に示す第1の位置にあるときは、パイロットバルブ22の下側空間Sに圧縮空気が供給されるから、パイロットバルブ22の両端に圧縮空気が作用するが、パイロットバルブ22は両端の径差によって取り入れ口19を遮断する上死点位置に待機している。
トリガレバー35を一定量引き上げると、バルブステム28aが同図(b)の位置に移動し、さらにパイロットバルブ22下側の圧縮空間Sは大気に開放されるため、パイロットバルブ22は同図(c)に示す第2の位置に移動し、取り入れ口19の上流側が開放される。この状態では取り入れ口19は調整弁21によって閉じられている。しかし、調整弁21は閉じ方向にバネ付勢されているだけであり、取り入れ口19の下流側はシールされていないので、調整弁21を押し込まなくても、取り入れ口19の上流側から供給された圧縮空気は調整弁21をバネ付勢に抗して僅かに開き作動させて図3の左側に示すように圧縮空気を少量ずつ供給することができる。
さらにトリガレバー35を引くと、トリガレバー35の上端が調整弁21を押し込むので、押し込まれた分だけ給気面積を確保することができる。よって作業者はトリガレバー35の引き量次第で給気流量の微調整を実現できる。バルブステム28aを移動端まで移動させると、取り入れ口19は全部解放されるから、圧縮空気の流入量は最大となる。
ところで、調整弁21には弁本体21aの裏面(摺動体21bの周囲の面)に作用する空気圧とバネ25による荷重により調整弁21を閉じ方向に付勢しているが、これに、空気通路26からの圧縮空気を調整弁21の後部端面に作用させ、Oリング23でシールしてバルブ荷重を発生させることができる。これにより必要とされるバネ荷重を補うことができるから、バネ荷重が小さくても調整弁21を給気遮断位置に待機させることができる。また、調整弁21の摺動体21bの端面の面積と調整弁21のOリング径・バネ荷重の三者の設定でパイロットバルブ作動開始時の給気面積が決まるので、初期流量を安定させることができる。
したがって、上記構成の圧縮空気の流入調整機構20Aによれば、図3に実線で示されるように、パイロットバルブ22が第2の位置にあるときに、微調整が行われ、微調整領域ではバルブステム28aが調整弁21を押し込む量に比例して少しずつ流入量が増大し、最後に圧縮空気の流入量が最大となる。
上述の流入調整機構によれば、トリガレバー35の引き荷重を大きくすることなしに、圧縮空気の最大流入量の確保と流入量の微調整を実現することができる。
また、高出力のエアモータを用いてのネジ締め作業では、小ネジ作業やネジの締め込み初めなど締め込み負荷の小さい用途では出力を小さくさせ、さらにネジ締め過程では締め込み負荷の変化に対応できるスムーズな出力微調整機能が必要となるが、これに対し、上記流入調整機構20Aによれば、高出力の空気圧工具において締め込み負荷の小さい用途に供される程度の圧縮空気の流量を確保しつつトリガ荷重の軽減とトリがストロークによる給気の流入調整ができるため、エアモータを高出力で利用することが可能となり、作業者の作業効率のアップや、低出力の空気圧工具では困難であった締め込み負荷の高いアプリケーションでのボルト・ネジ締結作業が可能となる。
さらに、径差バルブによる調整弁21を有し、作動開始時の初期流量を安定させることが可能のため、エアモータを利用する空気圧工具において初期的な流量不測が原因で発生するエアモータの回転不良(圧縮空気の垂れ流し状態)を防止することができる。
なお、これに関連し、図4に示されるように、パイロットバルブ22が作動してからバルブステム28aが調整弁21を押し始めるまでの間のストロークにおいて、調整弁21の上下荷重をバランスさせることにより、パイロットバルブ22が取り入れ口19から退避動した時に調整弁21が少しだけ後退移動するように設定することで、一定の初期流量域(図3のグラフの)をつくることができ、また調整弁21の形状によって流量微調整の応答性(図3のグラフの一点鎖線による勾配)を設定することができる。
次に、図5(a)(b)は他の圧縮空気の流入調整機構の実施形態を示すもので、図1と同じインパクトドライバのトリガバルブに採用されているものとする。
すなわち、この流入調整機構20Bは、同図に詳細に示されるように、取り入れ口19の上流側に配置されたパイロットバルブ22と上記供給路18に設けられたチョーク部材40とから構成されている。
パイロットバルブ22は、図2(a)(b)(c)と基本的構造は同じであり、パイロットバルブ22の上端が閉じて有底円筒状になっている点と、バルブステム28aの下方には操作部として操作レバー35が別体に設けられている点が異なっているが、基本的動作は同じである.つまり、パイロットバルブ22内にはバルブステム28bを摺動自在に挿通させ、このバルブステム28bを常時上記取り入れ口19の閉じ方向にバネ41で付勢し、バルブステム28bの一端はバルブハウジング27の底部を貫通して外部から押し込み可能とするとともに、上記パイロットバルブ22が、バルブシリンダの底部との間の空間Sが、上記供給路18に連通する第1の位置(図5(a)の位置)と大気に連通する第2の位置(同図(b)の位置)とに移動可能に設けた構成である。
次に、チョーク部材40は上記供給路18の下流側(上流側でもよい)に配置され、供給路18の内径と同じ外径を有する円板42を供給路18の中心に設けられた回動軸43に回転自在に固定し、上記回動軸43を外部から操作可能に設け、回動軸43を回転させることにより上記供給路18の断面積を変えるものである。回動軸43の回転操作は、図示しないが適宜のボタンやレバーによって行えばよい。
上記構成において、操作レバー35を引いていない状態、つまりパイロットバルブ22が第1の位置にあるときは、図5(a)のように、パイロットバルブ22の両端に圧縮空気が供給され、パイロットバルブ22は両端の径差によって取り入れ口19を遮断する上死点位置に待機している。同時に、チョーク部材40も供給路18を閉じておく。次に、トリガレバーを引いてパイロットバルブ22を同図(b)の第2の位置に移動させると、パイロットバルブ22下側の圧縮空気は大気に開放される。この状態では、チョーク部材40によって供給路18が閉じているが、続いて、回動軸43を少し回転させて供給路18を少し開くと、上流側の圧縮空気が下流側に流入する。
このように、作業者はチョーク部材40の回転量によって任意の給気流量の微調整を実現できる。
したがって、上記構成の圧縮空気の流入調整機構20Bによれば、図3の実線に示されるものと同様な圧縮空気の流入変化状態を得ることができ、上記圧縮空気の流入調整機構20Aと同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施形態では、予めチョーク部材を全開させておけば、一度に大量の圧縮空気を流入させることが可能である。
次に、図6(a)(b)(c)は他の圧縮空気の流入調整機構の実施形態を示すもので、図1と同じインパクトドライバのトリガバルブに採用されている。
すなわち、この流入調整機構20Cは、同図に詳細に示されるように、取り入れ口19のエアモータのある下流側に配置された補助取り入れ口と取り入れ口19のエアチャンバ10のある上流側に配置されたパイロットバルブ22とによって構成されている。なお、取り入れ口19の下流側の開口端は面取りされて円錐状の斜面として形成されている。
補助取り入れ口は筒体44によって構成され、筒体44の内部にはボール弁45が配置され、このボール弁45は上記筒体44の開口端に押し付けてシールするようにバネ46で付勢されているとともに、筒体44の側壁には開口部47が形成されている。
パイロットバルブ22は円筒状に形成され、ボール弁45の軸線の上流側の延長上に設けられている。パイロットバルブ22自体はバルブハウジング27内に摺動自在に配置されているとともに、内部にバルブステム28cを摺動自在に挿通したもので、上記ボール弁45の軸線の上流側の延長上に設けられている。なお、バルブハウジング27は供給路18に開口している。また、バルブハウジング27の底部には貫通口30が形成されている。
パイロットバルブ22の先端周縁部にはOリング31が巻かれ、上死点で上記Oリング31が取り入れ口19の上流側の開口端に当接して取り入れ口19を閉じて給気を遮断し、下死点で上記開口端から離間して取り入れ口19を開いて給気するように構成されている。なお、パイロットバルブ22は中間の段差と基部側の段差をはさんで上部が小径、中間がそれよりも大きく、下部が大径として形成され、それぞれにOリング31、32、33が設けられている。また、上部の中間側に近い側壁には、供給路18の内部に連通する連通孔34が形成されている。
また、バルブステム28cはパイロットバルブ22を挿通するように配置されており、バルブステム28cの上端は上記調整弁21を押し込み可能に配置され、バルブステム28cの下端はバルブハウジング27の底部貫通口30を貫通し、外部から押し込み可能な操作部35(トリガレバー)が設けられている。バルブステム28cには上部のOリング37と下端Oリング38が設けられている。
そして、パイロットバルブ22は、その底部と上記バルブハウジング27との間の空間Sが、上記供給路18に連通する第1の位置(図6(a)の位置)と、大気に連通する第2の位置(同図(c)の位置)とに移動可能に移動する構成になっている。第1の位置では、図6(a)に示されるように、上部Oリング37が上記空間Sをパイロットバルブ22の連通孔34に開き、下端Oリング38が貫通口30に嵌入して閉じる。
ところで、バルブステム28cを押し込む際、パイロットバルブ22を第2の位置に移動させる前に、同図(b)のように、上部Oリング37と下端Oリング38第1の位置と同じ状態になっているとき、バルブステム28cの端部でボール弁45を押し込み可能となっている。そして、第2の位置では中間Oリング37はパイロットバルブ22の連通孔34を閉じ、下端Oリング38が貫通口30を開く。
上記構成において、トリガレバー35を引いていない状態、つまりバルブステム28cが第1の位置にあるときは、図6(a)のようにパイロットバルブ22の下側空間Sに圧縮空気が供給されるから、パイロットバルブ22の両端に圧縮空気が供給され、パイロットバルブ22は両端の径差によって取り入れ口19を遮断する上死点位置に待機している。
トリガレバー35を一定量引き上げると、同図(b)のようにバルブステム28cが移動する。このとき、パイロットバルブ22は同じ状態に維持されるが、バルブステム28cの上端がボール弁45を押し込む余地があるので、ボール弁45によって押し込まれた分だけ補助給取り入れ口19が開いて圧縮空気が下流側に流入するので、給気面積を確保することができ、圧縮空気を少量ずつ供給することができる。る。
さらにトリガレバーを引くと、バルブステム28cは図6(c)の第2の位置に移動するので、補助取り入れ口44は開いた状態のまま、さらに取り入れ口19が開き、パイロットバルブ22下側の圧縮空気は大気に開放される。よって、パイロットバルブ22は下側の下死点位置に移動し、取り入れ口19が開放される。したがって、圧縮空気の流入量は最大となる。
したがって、上記構成の圧縮空気の流入調整機構によれば、図3に点線で示されるように、バルブステム28cが図6(b)の位置にあるときに、微調整が行われ、パイロットバルブ22が第2の位置に至ると急激に圧縮空気が流入することになる。したがって、上記圧縮空気の流入調整機構20Aと同様の効果を得ることができる。
上述の各構成の圧縮空気の流入調整機構によれば、バルブ応答性がよく、釘打機等で主流のパイロットバルブを用いているため、空気圧によって駆動する釘打機などエアモータを用いない空気圧工具分野での応用も可能である。
本発明に係る釘打機の一例の側面図である。 (a)(b)(c)は圧縮空気の流入調整機構の作動説明図である。 圧縮空気の流入調整機構によるバルブステムのストロークと流量 との関係を示すグラフ図である。 上記流入調整機構において調整弁の両端荷重のバランスを調整し た例の作動説明図である。 (a)(b)は他の圧縮空気の流入調整機構の作動説明図である。 (a)(b)(c)はさらに別の圧縮空気の流入調整機構の作動説明 図である。
1 釘打機
2 ボディ
18 供給路
21 調整弁
22 パイロットバルブ
28a、28b、28c バルブステム

Claims (4)

  1. 圧縮空気供給源と工具本体の作動部との間に圧縮空気の供給路を形成し、この供給路を開閉して圧縮空気供給源からの圧縮空気により上記作動部を制御する空気圧工具において、
    上記供給路の中途部には圧縮空気の取り入れ口を形成し、この取り入れ口には該取り入れ口を開閉するパイロットバルブを、その一方の端部が上記取り入れ口に当接離間して上記取り入れ口を閉開するように摺動自在に配置し、
    上記パイロットバルブの内部にはバルブステムを摺動自在に挿通し、バルブステムの一端は上記パイロットバルブのバルブハウジングの底部を貫通して外部から押し込み可能に設け、
    上記パイロットバルブの底部と上記バルブハウジングとの間の空間をパイロットバルブの側壁に形成された連通孔を介して上記供給路に連通させ、かつ大気に対して遮断して上記パイロットバルブを閉じ位置の第1の位置に保持させ、上記バルブステムを押し込むことによって、上記空間を上記供給路に対して遮断し、かつ大気に連通させて上記パイロットバルブを開き位置の第2の位置に移動させるとともに、
    上記取り入れ口の下流側には上記取り入れ口の下流側を開閉する開閉手段を設け、
    上記パイロットバルブを円筒状とし、上記開閉手段として、上記取り入れ口の下流側の開口端を開閉する調整弁を上記パイロットバルブの他端側の軸先の延長上に配置し、該調整弁を閉じ方向にバネ付勢し、
    上記バルブステムの押し込みにより、上記パイロットバルブを開き作動させて上記取り入れ口の上流側を開き、かつ上記調整弁を押し込んで上記取り入れ口の下流側を開き作動させる
    ことを特徴とする空気圧工具における圧縮空気の流入調整機構。
  2. 上記調整弁を閉じ方向にバネ付勢することに代え、上記供給路の上記取り入れ口の上流側から上記調整弁の裏側に空気通路を形成し、上記調整弁の裏側に作用した空気圧により上記調整弁の閉じ方向に付勢した
    ことを特徴とする、請求項1記載の空気圧工具における圧縮空気の流入調整機構。
  3. 上記パイロットバルブを有底円筒状とし、上記開閉手段として上記調整弁に代え、上記供給路の断面積を変えるチョーク部材を配置し、
    上記バルブステムの押し込みにより上記パイロットバルブを開き作動させて上記取り入れ口の上流側を開き、かつ上記チョーク部材により上記取り入れ口の下流側を開き作動させる
    ことを特徴とする、請求項1記載の空気圧工具における圧縮空気の流入調整機構。
  4. 上記取り入れ口のパイロットバルブの下流側には、上記開閉手段として上記調整弁に代え、上記取り入れ口よりも小さい筒体により構成されて側壁に供給路の下流側に開口する開口部を有する補助取り入れ口と、この補助取り入れ口を開閉するボール弁とを配置し、上記補助取り入れ口の先端は閉じ状態のパイロットバルブのバルブステム挿通口の端部を閉じるように設け、上記ボール弁を上記パイロットバルブの他端側の軸先の延長上に配置し、該ボール弁を閉じ方向にバネ付勢し、
    上記バルブステムの押し込みにより、上記ボール弁を押し込んで上記補助取り入れ口を開き作動させた後に、上記パイロットバルブを開き作動させて上記取り入れ口を開き作動させる
    ことを特徴とする、請求項1記載の空気圧工具における圧縮空気の流入調整機構。
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