JP4709257B2 - レンズ研磨装置 - Google Patents

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本発明は、レンズ研磨装置の改良に関し、例えば圧力条件に敏感な素材の研磨に好適なレンズ研磨装置に関する。
従来から、各種のレンズおよび研磨工具を保持する構成に関しては、以下のような機構が採用されてきた。
(1).伝統的な光学レンズ研磨機
図6と図7に伝統的な光学レンズ研磨機50の主要部の一例を示す。
回転する下側の回転軸52に凸面研磨工具54(又は凸レンズ)を装着し、横方向に揺動する上側のジグ56に凹レンズ58(又は凹面研磨工具)を装着する。凸面研磨工具54は、ネジもしくはコレットチャックで回転軸52に固定装着される。ジグ56は、カンザシ60と呼ばれる棒状部材に回転・傾斜自由に保持される。カンザシ60は、球面加工された軸端60aを有し、ジグ56の背面に設けた穴56aに挿入されて自在継手55を構成するものである。
レンズ58と研磨工具54を加圧する場合は、カンザシ60の軸上に錘62を付加して調整するが、減圧する場合は、カンザシ60に連結された揺動アーム64上後方に張り出した減圧棒66に錘68を付加して調整する。錘68を数種類組み合わせて加減圧の調整をするが、加重を精密に設定するには無理がある。一般的にレンズ58を高精度に仕上げる際には加重を減じ、研磨工具54(ピッチ)の変形、摩擦熱発生、砥粒過干渉等を低減・抑制し、形状精度・表面あらさを改善する。
また、この種の研磨機では、研磨工具とレンズ間の高さ方向の相対的変位Y(カンザシの高さ方向変位)は、カンザシ60を保持しているアーム64後方の縦方向回転軸69の回転により吸収する構造となっている。
研磨進行中は、レンズと研磨工具の表面状態や相互間の潤滑状態が変化する。
これに伴い、摩擦力の変動に起因して微妙な脈動が生じ、これがアーム部で増幅回帰されることによりビビリを起こしやすい。
(2).近代的な光学レンズ研磨機
図8に近代的なレンズ研磨機70の主要部の一例を示す。
揺動アーム84に加減圧調整用のエアシリンダ82が接続されている。エアシリンダ82は、加圧調整用のレギュレータ86と減圧調整用のレギュレータ88を備えている。
レンズ78と研磨工具74との間の加減圧をエアシリンダ82が行う。加減圧用の各レギュレータ86,88を調整することにより、研磨圧力は自在に調整可能である。ただし、空気圧を絞込み過ぎるとシリンダ82内部の機械的摩擦の影響が増大するため、低圧力側での微調整は困難である。
研磨工具74とレンズ78間の高さ方向の相対的変位(カンザシ80の高さ方向変位)は、(1)と同様にカンザシ80を保持しているアーム84後方の縦方向回転軸89の回転により吸収する構造としている。
研磨進行中は、レンズ78と研磨工具74の表面状態や相互間の潤滑状態が変化する。これに伴う摩擦力の変動に起因して微妙な脈動が生じ、これがアーム84の中間に接続したエアシリンダ82により吸収されている。
(3).多軸NC非球面レンズ研磨装機
図9は、黒田精工製の多軸NC非球面レンズ研磨装置90の概要である。構成は一見複雑だが、注目すべき部分は研磨工具94の加減圧装置99である。研磨工具94は回転・傾斜自由に駆動モータ(図示せず)のスピンドル95の先端部に装着されている。駆動モータ自身は静圧エアスライド96上のガイドブロックに固定されており、z方向に滑動自由に保持されている。このガイドブロック側面の一方から上方にワイヤ(図示せず)が張り出し、対辺の錘(図示せず)によりカウンターバランスが取られている。このカウンターバランスによりガイドブロック部に接続する全加重を相殺すれば、研磨圧力は極微小量に調整できる。
また、この研磨装置90では、レンズ98と研磨工具94間の高さ方向の相対的変位(カンザシの高さ方向変位)はz軸のNCサーボにより制御される。さらに研磨進行中のレンズ98および研磨工具94の表面状態と潤滑状態の変化にともなう摩擦力の変動に起因する微妙な脈動は、静圧エアスライド96が加工部上方に位置するために直ちに吸収される。
特開2001−38595号公報 特開2002−178252号公報 特開2002−178251号公報 特開平10−34511号公報
前項(1)に記載の伝統的レンズ研磨機50の場合、研磨圧力は任意の加重を有する複数種の錘62,68の付加により調整されるので、低圧側での微調整は本質的に困難である。また、研磨工具54とレンズ58間の高さ方向の相対的変位Y(マクロな振動)は、カンザシ60を保持するアーム64後方の縦方向回転軸69の回転により吸収する構造としている。一方、研磨進行中には、試料および工具表面状態・潤滑状態の変化が起こり、この現象にともなう摩擦力の変動=周期的脈動(ミクロな振動)は長いアーム64に伝わり増幅されて、研磨面に回帰される結果、形状精度、表面粗さを劣化させる等の不都合があった。
また、前項(2)に記載の近代的レンズ研磨機70の場合、研磨圧力の調整はエアシリンダ82に供給する空気圧をレギュレータ86,88で任意に調整できるので、その微調整は容易であるが、空気圧を絞込み過ぎるとシリンダ82内部の機械的摩擦の影響が相対的に増大し、低圧力側での微調整は困難である。
また、前項(3)に記載の多軸NC非球面レンズ研磨機90の場合、装置構成は複雑化する。
本発明は上記の事情に鑑みて発明されたものであって、その第1の目的は、軽 微な研磨圧力の付加を容易とし、圧力条件に敏感な素材の研磨に適合したレンズ研磨装置を提供することである。
第2の目的は、研磨工具とレンズ間の高さ方向の相対的変位(マクロな振動)および摩擦力の変動に起因する微妙な脈動(ミクロな振動)を吸収し、これらの増幅が起こりにくいレンズ研磨装置を提供することである。
第3の目的は、簡素なユニットとして構成し、容易に装着可能とする事で、一般に普及している多様なレンズ研磨装置にも適用可能な吸収機構ユニットを提供することである。
なお、加圧シリンダ等によりワークに加圧する圧力を制御したり、ワークと工具の相対位置を制御してワークに加圧する圧力を制御する研磨装置や、NC制御による研磨装置が知られている(特許文献1等参照)。
上記目的を達成するための手段を例示すると、以下のとおりである。
レンズ及び研磨工具に所望の圧力を加える加圧手段と、レンズ及び研磨工具の少なくとも一方に揺動機構を有するレンズ研磨装置において、
揺動機構がアームを有し、アームの先端に吸収機構が簡易型ユニットとして設けられており、アームの下部に突き出し量調整ボルトが取り付けられており、突き出し量調整ボルト先端部が基部に当たってアームの下向き動作を阻止し、
吸収機構が、レンズ及び研磨工具の相対運動に従動する従動部材と、従動部材に接続されていて、従動部材のリニア運動に連動してリニア運動をする運動部材と、運動部材のリニア運動を案内するガイドとを有することを特徴とするレンズ研磨装置。
以上の構成により、研磨工具(ピッチ)の変形および摩擦熱発生を低減させ、形状精度を向上させるとともに、砥粒過干渉を抑制し、表面あらさ・表面欠陥を低減させる。また、ビビリを原因とするフチダレを防止し、形状精度向上を図る。周期的な砥粒過干渉の抑制により、この効果によっても表面あらさ・表面欠陥を低減させる。
発明の実施の形態
本発明において、レンズ及び研磨工具に所望の圧力を加える加圧手段は、以下に示す実施例においては、錘として示されているが、他の種々の加圧手段も利用可能である。
揺動機構は、以下に示す実施例においては、クランク軸を含むものとして示されているが、他の種々の形式の揺動機構も利用可能である。また、レンズ及び研磨工具の一方だけでなく両方に揺動運動を与えても良い。
アームは、以下に示す実施例においては、板状のものや棒状のものが示されているが、これらに種々の部材を付加してアームとして構成しても良いし、又はこれら以外の部材でアームを構成しても良い。
第1方向(x)と第2方向(y)は、以下に示す実施例においては、それぞれ水平方向と鉛直方向として示されているが、他の種々の方向も利用可能である。
吸収機構は、以下に示す実施例においては、カンザシとこれを保持するリニアガイドや、自己潤滑性を有する樹脂材球体とこれを内面に保持する円筒状部材や、自己潤滑性を有するリング状部材とこの周囲を保持する円筒状部材で構成されているが、他の種々形状の運動部材とこれを案内するガイドも利用可能である。
図1は、本発明によるレンズ研磨装置の1つの実施例を示す。図2は図1のレンズ研磨装置の上面図である。
レンズ研磨装置101は、フレーム構造13の上に、回転数可変の回転軸3を有している。凸面研磨工具1は、基板1aとその表面に貼り付けられたポリシャ材1bとを有している。凸面研磨工具1は、基板1aの背面に設けられたネジ2によって回転軸3上に装着されている。
凸面研磨工具1の上面には凹レンズ4が接触している。凹レンズ4は、接着剤5により、従動部材としてのジグ6に貼り付いている。
ジグ6の背面にはザグリ穴6aが形成されている。ザグリ穴6aには、カンザシ7が鉛直に挿入される。カンザシ7は、外形の円筒度・表面あらさを適切に仕上げ、表面処理によりHRc55以上に硬化したものである。ザグリ穴6aにカンザシ7を挿入する事で、一種の自在継ぎ手102が構成される。ジグ6はカンザシ7に対して回転・傾斜自由である。カンザシ7の上部には、取付部材としてのネジ9aが設けられている。ネジ9aにより、微量の錘9が固定され、さらに状況により微量の調整用分銅10も載せられる。これらの加重はカンザシ7先端の球面加工部7aに加えられる。
カンザシ7の周囲には、ころがり軸受けの一種であるリニアガイドブッシュ8が相対移動可能に設けられている。カンザシ7は運動部材としてリニアガイドブッシュ8により上下方向(鉛直方向)yの直線運動および回転自由に保持され案内されている。カンザシ7とリニアガイドブッシュ8により吸収機構100が形成される。
リニアガイドブッシュ8は長い基板11の先端に固定されている。この基板11の下面には、ガイドブロック12aが取り付けられている。研磨装置フレーム構造13上部には、ガイドブロック12aに対応する直線ガイドレール12bが設けられている。直線ガイドレール12bとガイドブロック12aとの摺動により、基板11は、水平方向xに直線運動自在に構成されている。
基板11の基端には、レール12bと直角配置で、自己潤滑性を有する2枚の樹脂板14が平行に配置されている。この近傍には回転数可変で鉛直方向に軸心を有する回転軸15がある。回転軸15には水平方向に伸びた板16が接続されている。板16上には位置決め可能なピン17が2枚の平行樹脂板14の間に位置するように適切な方法で固定され、一種のクランク軸が形成されている。すなわち、ピン17は2枚の平行樹脂板14の間に挿入されて、ピン17の位置決めでクランクの振り幅aを設定し、基板11およびカンザシ7が振幅aでx方向に往復直線運動を行う。なお、基板11、ブロック12a、レール12b、樹脂版14、回転軸15、板16、ピン17、等で揺動機構103が構成されている。
カンザシ7の往復直線運動にともなうレンズ4の縦方向yの変位bは、カンザシ7とリニアガイドブッシュ8との間の直線運動自在な保持構造により吸収され、研磨面の摺動にともなう傾きは、カンザシ先端球面加工部7aとジグ6背面のザグリ穴6aで構成される自在継ぎ手102により吸収されるため、両者はスムーズに往復揺動を行う。ここに研磨工具1側の回転が加わり、レンズ研磨装置としての運動が実現される。
一般的なレンズ研磨装置と比較した場合、カンザシ7に直接微量の錘10が付加できるので軽量範囲で微妙な加圧調整が可能である。このため、研磨工具1(ピッチ)の変形および摩擦熱発生を低減させ、形状精度を向上させるとともに、砥粒過干渉を抑制し、表面あらさ・表面欠陥を低減させる事ができる。とりわけ、CaF2材等、圧力条件に敏感な素材の研磨には好適である。
また、研磨の進行中に起こるレンズ4および研磨工具1の表面状態・相互間の潤滑状態の変化から摩擦力の変動が起こり、微小な脈動が生じても直ちにリニアガイドブッシュ8付近で吸収されるため基板11(アーム部分ともいう)で増幅回帰することが無い。このため、ビビリを原因とするフチダレを防止できる等、形状精度向上の他、周期的な砥粒過干渉を抑制でき、この効果によっても表面あらさ・表面欠陥を低減させる事ができる。
この実施例では、上側配置を凹レンズ、下側配置を凸面研磨工具としたが、上側配置を凸レンズ、下側配置を凹面研磨工具としても良く、また、上側配置を凹面研磨工具、下側配置を凸レンズとしても良い。特に一般的なレンズ研磨装置では、上側配置を凸レンズとした場合に曲率半径100mm程度でも難しいとされるが、本発明のレンズ研磨装置によれば、この場合でもビビリが起こりにくく、さらに曲率半径50mm程度までの凸レンズ研磨が可能である。
図3は、本発明によるレンズ研磨装置の別の実施例を示す。なお、上記実施例中の部材と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、揺動機構は図1と図2で示したものと同様のものを利用できるため、図示が省略されている。
レンズ研磨装置104は、フレーム構造13の上に、回転数可変の回転軸3を有している。回転軸3上には、レンズ接着ジグ20が背面のネジ20aにて装着されており、その表面に凸レンズ18が接着剤19により貼り付けられている。
凹面研磨工具22は、基板22bとその下面に貼り付けられたポリシャ材22c(ピッチ、ポリウレタン等)とを有している。凹面研磨工具22は、従動部材として凸レンズ18の上面に接触している。
凹面研磨工具22の背面中心には、状況により研磨装置104の下軸側に装着可能とするための取付部材としてのネジ22aが設けられており、この部分に微量の錘23を固定すれば、適切に加重が調整できる。
ネジ22aの先端部分には、自己潤滑性を有する樹脂性球状キャップ材24が運動部材として装着されている。キャップ材24の周囲には、円筒状部材25が移動可能に設けられている。円筒状部材25は、前記記載の往復直線運動を行う基板11先端に取り付け、グリースを塗布してガイドとして構成したものである。
キャップ材24を円筒状部材25の内部に挿入すれば、一種の自在継ぎ手105が構成され、回転・傾斜およびx方向の直線運動が自由に接続される。なお、自在継ぎ手105は、本発明の吸収機構としても機能する。円筒状部材25はその外周部の円筒部材26により直線運動が自由に保持され案内されているが、円筒状部材25上部に固定した止め輪25aにより下方に抜け落ちる事は無い。この構成により、レンズ19および研磨工具22の着脱が容易となる。また、円筒状部材26に代えて、リニアガイドブッシュを用いても良い。
円筒状部材25のx方向の往復直線運動にともなうレンズ18と研磨工具22間の縦方向yの変位bおよび研磨面の摺動にともなう傾きは、樹脂性球状キャップ材24と円筒状部材25内面とで構成される直線運動・傾斜が自由な保持構造(吸収機構)により吸収されるので、両者はスムーズに往復揺動を行う。ここにレンズ18側の回転が加わり、レンズ研磨装置としての運動が実現される。
一般的なレンズ研磨装置と比較した場合、研磨工具21に直接微量の錘23が付加できるので軽量範囲で微妙な加圧調整が可能である。このため、研磨工具22(ピッチ)の変形および摩擦熱発生を低減させ、形状精度を向上させるとともに、砥粒過干渉を抑制し、表面あらさ・表面欠陥を低減させる事ができる。とりわけ、CaF2材等、圧力条件に敏感な素材の研磨には好適である。
また、研磨の進行中に起こるレンズ19および研磨工具22の表面状態とこれら相互間の潤滑状態の変化から摩擦力の変動が起こり、微小な脈動が生じても直ちに樹脂性球状キャップ材24と円筒状部材25内面で構成された吸収機構としての自在継ぎ手部105で吸収されるためアーム部分11で増幅回帰することが無い。このため、ビビリを原因とするフチダレを防止できる等、形状精度向上の他、周期的な砥粒過干渉を抑制でき、この効果によっても表面あらさ・表面欠陥を低減させる事ができる。
この実施例では、上側配置を凹面研磨工具、下側配置を凸レンズとしたが、上側配置を凸レンズ、下側配置を凹面研磨工具としても良く、また、上側配置を凹レンズ、下側配置を凸面研磨工具としても良い。
図4は、本発明によるレンズ研磨装置の更に別の実施例を示す。なお、上記実施例中の部材と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、揺動機構は図1と図2で示したものと同様のものを利用できるため、図示が省略されている。
レンズ研磨装置107は、フレーム構造13の上に、回転数可変の回転軸3を有している。凸面研磨工具1は、基板1aとその表面に貼り付けられたポリシャ材1b(ピッチ,ポリウレタン等)とを有している。凸面研磨工具1は、基板1aの背面に設けられたネジ2によって回転軸3に装着されている。
凸面研磨工具1の上面には、凹レンズ4が接触している。凹レンズ4は、接着剤5により、本発明の従動部材としてのジグ27に貼り付けられている。
ジグ27の側面、もしくは背面には、自己潤滑性を有するリング状部材28が運動部材として固定されている。リング状部材28は、その外周をガイドとしての円筒状部材30で保持され案内されている。円筒状部材30は、部材31を介してx方向に往復直線運動を行う基板11に接続される。リング状部材28と円筒状部材30により一種の自在継ぎ手108が構成され、回転・傾斜および直線運動が自由に行われる。なお、自在継ぎ手108は、本発明の吸収機構としても機能する。
研磨工具27の背面には、状況により研磨装置下軸側に装着可能とするためのネジ(図示せず)が設けられている。このネジを微量の錘29を取り付けるための取付部材として利用すれば、適切に加重が調整できる。
円環状部材30のx方向の往復直線運動にともなうレンズ4と研磨工具1間の縦方向yの変位bおよび研磨面の摺動にともなう傾きは、リング状部材28と円筒状部材30内面との直線運動・傾斜が自由な保持構造(吸収機構)により吸収されるので、両者はスムーズに往復揺動を行う。ここに研磨工具1側の回転が加わり、レンズ研磨装置としての運動が実現される。
一般的なレンズ研磨装置と比較した場合、研磨工具1に直接微量の錘29が付加できるので軽量範囲で微妙な加圧調整が可能である。このため、研磨工具1(ピッチ)の変形および摩擦熱発生を低減させ、形状精度を向上させるとともに、砥粒過干渉を抑制し、表面あらさ・表面欠陥を低減させる事ができる。とりわけ、CaF2材等、圧力条件に敏感な素材の研磨には好適である。
また、研磨の進行中に起こるレンズ4および研磨工具1の表面状態とこれら相互間の潤滑状態の変化から摩擦力の変動が起こり、微小な脈動が生じても直ちにリング状部材28と円筒状部材30内面で構成された吸収機構としての自在継ぎ手部108で吸収されるためアーム部分11で増幅回帰することが無い。このため、ビビリを原因とするフチダレを防止できる等、形状精度向上の他、周期的な砥粒過干渉を抑制でき、この効果によっても表面あらさ・表面欠陥を低減させる事ができる。
この実施例では、上側配置を凹レンズ、下側配置を凸面研磨工具としたが、上側配置を凸レンズ、下側配置を凹面研磨工具としても良く、また、上側配置を凹面研磨工具、下側配置を凸レンズとしても良い。
図5は、図1と図2に示したレンズ研磨装置の揺動機構103を一般的な揺動機構111に変更したレンズ研磨装置の例である。すなわち、本発明は、図5に示すような一般的な揺動機構を有するレンズ研磨装置にも簡易型ユニットとして適用可能である。
研磨装置110の揺動アーム32から張り出した部材33の下部34にねじ込まれたボルト(図示せず)の突き出し量を調整し、アーム32が水平状態を保持するように調整する。突き出たボルト先端部は揺動機構111の下側の基部35に当たり、縦方向回転軸36の周りでアームの下向き動作は阻止されるが、上向きには動作可能でレンズおよび研磨工具の着脱は容易である。なお、揺動アーム32、部材33、ボルト、基部35、縦方向回転軸36等により揺動機構111が構成されている。
通常、アーム32先端部にはカンザシ7を挿入する程度の小さい穴を有する部材が設けられるが、ここではリニアガイドブッシュ8の外径を挿入できる程度の部材37が設けられる。図1に示したカンザシまわりの構成を部材37に組み込むことにより、ほぼ同様の動作が実現し、一般的な揺動機構を有するレンズ研磨装置でも同等の効果が得られる。
本発明によれば、軽微な研磨圧力の付加が容易であり、CaF2材のように圧 力条件に敏感な素材を研磨できる。研磨工具とレンズ間の高さ方向の相対的変位(マクロな振動)および摩擦力の変動に起因する微妙な脈動(ミクロな振動)の増幅が起こりにくいため、研磨工具(ピッチ)の変形および摩擦熱発生を低減でき、形状精度が向上するとともに、砥粒過干渉を抑制し、表面あらさ・表面欠陥を低減できる。また、ビビリを原因とするフチダレを防止でき、形状精度向上を図ることができる。周期的な砥粒過干渉の抑制により、この効果によっても表面あらさ・表面欠陥を低減できる。また、装置構成を簡素にできる。
なお、本発明は図示された実施例に限定されない。例えば、揺動機構に運動部材を取り付け、従動部材にガイドを取り付けて、レンズ研磨装置を構成しても良い。
本発明によるレンズ研磨装置の1つの実施例を示す。 図1のレンズ研磨装置の上面図である。 本発明によるレンズ研磨装置の別の実施例を示す。 本発明によるレンズ研磨装置の更に別の実施例を示す。 図1と図2に示したレンズ研磨装置の揺動機構を一般的な揺動機構に変更したレンズ研磨装置の例である。 伝統的な光学レンズ研磨機の主要部の一例を示す。 伝統的な光学レンズ研磨機の主要部の一例を示す。 近代的なレンズ研磨装置の主要部の一例を示す。 黒田精工製の多軸NC非球面レンズ研磨装置の概要である。
符号の説明
1、22 研磨工具
1a 基板
1b ポリシャ材
2、9a、20a ネジ
3、19 回転軸
4 凹レンズ
5、19 接着剤
6、20、27 ジグ
6a ザグリ穴
7 カンザシ
7a 球面加工部
8 リニアガイドブッシュ
9、23、29 錘
10 調整用分銅
11 基板
12a ガイドブロック
12b 直線ガイドレール
13 フレーム構造
14 樹脂板
16 板
17 ピン
18 凸レンズ材
28 リング状部材
30 円筒状部材
31 部材
32 揺動アーム
33 部材
34 下部
35 基部
36 縦方向回転軸
100 吸収機構
101、104、107、110 レンズ研磨装置
108 自在継ぎ手
103、111 揺動機構
a,b 振幅

Claims (1)

  1. レンズ及び研磨工具に所望の圧力を加える加圧手段と、レンズ及び研磨工具の少なくとも一方に揺動機構を有するレンズ研磨装置において、
    揺動機構がアームを有し、アームの先端に吸収機構が簡易型ユニットとして設けられており、アームの下部に突き出し量調整ボルトが取り付けられており、突き出し量調整ボルト先端部が基部に当たってアームの下向き動作を阻止し、
    吸収機構が、レンズ及び研磨工具の相対運動に従動する従動部材と、従動部材に接続されていて、従動部材のリニア運動に連動してリニア運動をする運動部材と、運動部材のリニア運動を案内するガイドとを有することを特徴とするレンズ研磨装置。
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