(2)前記増幅出力回路(73)は、分圧手段(R1,R2/90)および該分圧手段に給電する電流制御手段(T1)を含み、前記増幅指令手段(72)は、前記基準電圧発生手段(71)が出力する定電圧信号および前記分圧手段(R1,R2/90)の分圧信号に応答して、該定電圧信号に分圧信号を合わせるように前記電流制御手段(T1)の前記給電を制御する比較手段(72)である、上記(1)に記載の発光駆動装置。これによれば、前記レベル比(分割電圧の分割比)が分圧手段(R1,R2)の分圧比で定まり、前記定電圧信号に対して高く、広範囲のレベルの定電圧信号を、分圧手段(R1,R2)の分圧比の設定によって生成できる。
(2a)前記比較手段(72)は、2値信号を出力するコンパレータ又は差信号を出力する差動増幅器である、上記(2)に記載の発光駆動装置。
(2b)前記分圧手段(R1,R2/90)は、複数の抵抗の直列接続回路(R1,R2)である、上記(2)又は(2a)に記載の発光駆動装置。
(2c)前記分圧手段(R1,R2/90)は、前記電流制御手段(T1)が供給する電圧をD/A変換の基準電圧として、前記光量基準信号生成手段(70)の外部から与えられる分圧比データを、D/A変換して前記比較手段(72)に出力するD/A変換手段(90)である、上記(2)又は(2a)に記載の発光駆動装置。
(3)前記増幅出力回路(73)は更に、前記分圧手段(R1,R2/90)の電圧を平滑化する平滑手段(C2)を含み、前記基準信号出力手段(74)は、該平滑化された電圧を分圧して光量基準信号として前記駆動指令信号生成手段(81)に出力する、上記(2)乃至(2c)のいずれか1つに記載の発光駆動装置。
(4)前記基準信号出力手段(74)は、出力する光量基準信号のレベルを調整するための可変抵抗(R4)を含む、上記(3)に記載の発光駆動装置。
(5)前記基準信号出力手段(74)は、前記平滑手段(C2)が平滑化した電圧を、D/A変換の基準電圧として、外部から与えられる基準信号データを、D/A変換して光量基準信号として前記駆動指令信号生成手段(81)に出力するD/A変換手段(89)、を含む上記(3)に記載の発光駆動装置。
(6)前記基準電圧発生手段(71)は、ツェナーダイオード(Z1),該ツェナーダイオードを電源電圧に接続し定電流を通電する定電流通電手段(F1)および前記ツェナーダイオード(Z1)に並列に接続されたコンデンサ(C1)を含む定電圧回路である、上記(1)乃至(5)のいずれか1つに記載の発光駆動装置。
(7)前記発光ドライバ(82,86)は、前記発光素子(LD)に通電する通電手段(86)および前記駆動指令信号を保持して前記通電手段(86)に与える保持手段(82)を備え、前記通電手段(86)が前記駆動指令信号に対応したレベルの電流を前記発光素子(LD)に通電する、上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の発光駆動装置。
(7a)前記駆動指令信号生成手段(81)は、前記光量基準信号と光量検出信号との、レベルの相対的な高低を表わす2値信号を出力するコンパレータ又は差信号を出力する差動増幅器である、上記(7)に記載の発光駆動装置。
(8)前記保持手段(82)は、前記駆動指令信号の通流/遮断をするスイッチ手段(83)、および、該スイッチ手段(83)を通して前記駆動指令信号の充放電をするコンデンサ(84)、を含む上記(7)に記載の発光駆動装置。
(8a)前記スイッチ手段(83)は、サンプルホールド信号(S/H信号)によって、APC期間には「通流」に、画信号に基づく静電潜像形成期間には「遮断」に、サンプルホールド信号(S/H信号)によって制御される、上記(6)に記載の発光駆動装置。
(9)前記保持手段(82)は更に、前記コンデンサ(84)の電圧対応の指令信号を、前記コンデンサ(84)を実質的に放電させることなく前記通電手段(86)に出力する指令信号出力手段(85)を含む、上記(8)に記載の発光駆動装置。
(10)感光体(56);これを荷電する手段;上記(1)乃至(9)のいずれか1つに記載の発光素子(LD)と発光駆動装置(23m)を持ち、該発光素子の通電電流を画信号に基づいて変調し、その出力光をポリゴンミラーで前記感光体に走査投射する露光装置(30);前記感光体の静電潜像を顕像剤で顕像にする現像装置(55);および、前記感光体の顕像を直接又は中間転写体を介して用紙に転写する手段;を備えるプリンタ。
(11)上記(10)に記載のプリンタ(14);原稿の画像を読み取り該画像を表す画像データを生成する原稿スキャナ(10);および、前記画像データを前記プリンタの画像形成に適合する画信号に変換して前記プリンタに出力する画像データ処理手段(ACP);を備える画像形成装置。
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
図1に、本発明の第1実施例の複合機能フルカラーデジタル複写機を示す。このフルカラー複写機は、大略で、自動原稿送り装置(ADF)13と、操作ボード20と、カラースキャナ10と、カラープリンタ14およびフィニッシャ100の各ユニットで構成されている。なお、操作ボード20,ADF13付きのカラースキャナ10およびフィニッシャ100は、プリンタ14から分離可能なユニットであり、カラースキャナ10は、動力機器ドライバやセンサ入力およびコントローラを有する制御ボードを有して、プリンタ14の機内の制御ボードの画像データ処理装置ACP(図3)と直接または間接に通信を行いタイミング制御されて原稿画像の読み取りを行う。
画像データ処理装置ACP(図3)には、パソコンPCが接続したLAN(Local Area Network)が接続されており、ファクシミリコントロールユニットFCU(図3)には、電話回線PN(ファクシミリ通信回線)に接続された交換器PBXが接続されている。カラープリンタ14のプリント済の用紙は、フィニッシャ100に排出される。
図2に、カラープリンタ14の機構を示す。この実施例のカラープリンタ14は、レーザプリンタである。1色のトナー像を形成する、感光体56および現像器55ならびに図示を省略したチャージャ,クリーニング装置および転写器の組体(作像ユニット)は、M(マゼンタ),C(シアン),Y(イエロー)およびBk(黒)のそれぞれの作像用に一組、合せて4組があり、個の順に搬送ベルト57に沿ってタンデムに配列されており、それらによって形成された各色トナー像が順次に一枚の転写紙上に重ねて転写される。
第1トレイ48,第2トレイ49および第3トレイ50に積載された転写紙は、各々第1給紙装置51,第2給紙装置52および第3給紙装置53によって給紙され、縦搬送ユニット54によって感光体56に当接する位置まで搬送される。
スキャナ10にて読み込まれた画像データは、画像データ処理器IPP(図3)で補正され、一旦メモリMEM(図3)に書き込まれてから、読み出され、読み出した画像データを用いる図2の書込ユニット30からのレーザー露光によって、図示を省略したチャージャによって均一に荷電した感光体56に書込まれこれにより静電潜像を形成する。この静電潜像が現像ユニット55を通過することによって感光体56上にトナー像が現れる。転写紙が感光体56の回転と等速で搬送ベルト57によって搬送されながら、感光体56上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット58にて画像を定着させ、排紙ユニット59によって後処理装置のフィニシャ100に排出される。
図2に示す、後処理装置のフィニシャ100は、本体の排紙ユニット59によって搬送された転写紙を、通常排紙ローラ103方向と、ステープル処理部方向へ導く事ができる。切り替え板101を上に切り替える事により、搬送ローラ103を経由して通常排紙トレイ104側に排紙する事ができる。また、切り替え板101を下方向に切り替える事で、搬送ローラ105,107を経由して、ステープル台108に搬送する事ができる。ステープル台108に積載された転写紙は、一枚排紙されるごとに紙揃え用のジョガー109によって、紙端面が揃えられ、一部のコピー完了と共にステープラ106によって綴じられる。ステープラ106で綴じられた転写紙群は自重によって、ステープル完了排紙トレイ110に収納される。
一方、通常の排紙トレイ104は前後(図2紙面と垂直な方向)に移動可能な排紙トレイである。前後に移動可能な排紙トレイ部104は、原稿毎、あるいは、画像メモリによってソーティングされたコピー部毎に、前後に移動し、排出されてくるコピー紙を簡易的に仕分けるものである。転写紙の両面に画像を作像する場合は、各給紙トレイ48〜50から給紙され作像された転写紙を排紙トレイ104側に導かないで、経路切り替えの為の分岐爪60を下向きに廻す事で、一旦反転ユニット112に導き、そして両面給紙ユニット111にストックする。その後、両面給紙ユニット111にストックされた転写紙は再び、感光体56に作像されたトナー画像を転写するために、両面給紙ユニット111から再給紙され、経路切り替えの為の分岐爪60を図示水平に戻し、排紙トレイ104に導く。この様に転写紙の両面に画像を作成する場合に、反転ユニット112および両面給紙ユニット111が使用される。感光体56,搬送ベルト57,定着ユニット58,排紙ユニット59および現像ユニット55は、図示を省略したメインモータによって駆動され、各給紙装置51〜53はメインモータの駆動を、やはり図示を省略した各給紙クラッチによって伝達することにより駆動される。縦搬送ユニット54は、メインモータの駆動を図示を省略した中間クラッチによって伝達することにより駆動される。
図3に、図1に示す複写機の画像処理系統のシステム構成を示す。このシステムでは、読取ユニット11と画像データ出力I/F(Interface:インターフェイス)12でなるカラー原稿スキャナ10が、画像データ処理装置ACPの画像データインターフェース制御CDIC(以下単にCDICと表記)に接続されている。画像データ処理装置ACPにはまた、カラープリンタ14が接続されている。カラープリンタ14は、画像データ処理装置ACPの画像データ処理器IPP(Image Processing Processor;以下では単にIPPと記述)から、書込みI/F15に記録画像データを受けて、作像ユニット16でプリントアウトする。作像ユニット16は、図2に示すものである。
画像データ処理装置ACP(以下では単にACPと記述)は、パラレルバスPb,画像メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述),画像メモリであるメモリモジュールMEM(以下では単にMEMと記述),プログラムならびに書画情報の格納,蓄積を行うハードディスク装置HDD(以下では単にHDDと記述),システムコントローラ1,RAM4,不揮発メモリ5,フォントROM6,CDIC,IPP等、を備える。パラレルバスPbには、ファクシミリ制御ユニットFCU(以下単にFCUと記述)を接続している。操作ボード20はシステムコントローラ1に接続している。
カラー原稿スキャナ10の、原稿を光学的に読み取る読取ユニット11は、原稿に対するランプ照射の反射光を、センサボードユニットSBU(以下では単にSBUと表記)上の、CCDで光電変換してR,G,B画像信号を生成し、A/DコンバータでRGB画像データに変換し、そしてシェーディング補正して、出力I/F12を介してCDICに送出する。
CDICは、画像データに関し、原稿スキャナ10(出力I/F12),パラレルバスPb,IPP間のデータ転送、ならびに、プロセスコントローラ17とACPの全体制御を司るシステムコントローラ1との間の通信をおこなう。また、RAM18はプロセスコントローラ17のワークエリアとして使用され、不揮発メモリ19はプロセスコントローラ17の動作プログラム等を記憶している。
画像メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述)は、MEMやHDDに対する画像データの書き込み/読み出しを制御する。システムコントローラ1は、HDDに対するプログラム,制御データ等の書画情報以外のデータの読み書きを制御し、パラレルバスPbに接続される各構成部の動作を制御する。また、RAM4はシステムコントローラ1のワークエリアとして使用され、不揮発メモリ5はシステムコントローラ1の動作プログラム等を記憶している。操作ボード20は、ACPがおこなうべき処理を指示する。たとえば、処理の種類(複写、ファクシミリ送信、画像読込、プリント等)および処理の枚数等を入力する。これにより、画像データ制御情報の入力をおこなうことができる。
スキャナ10の読取ユニット11より読み取った画像データは、スキャナ10のSBUでシェーディング補正210を施してから、IPPで、スキャナガンマ補正,フィルタ処理などの、読取り歪を補正する画像処理を施してから、MEMやHDDに蓄積する。MEMあるいはHDDの画像データをプリントアウトするときには、IPPにおいてRGB信号をYMCK信号に色変換し、プリンタガンマ変換,階調変換,および、ディザ処理もしくは誤差拡散処理などの階調処理などの画質処理をおこなう。画質処理後の画像データはIPPから書込みI/F15に転送される。書込みI/F15は、階調処理された信号に対し、パルス幅とパワー変調によりレーザー制御をおこなう。その後、画像データは作像ユニット16へ送られ、作像ユニット16が転写紙上に再生画像を形成する。
IMACは、システムコントローラ1の制御に基づいて、MEM,HDDに対する画像データのアクセス制御,LAN上に接続した図示しないパソコンPC(以下では単にPCと表記)のプリント用データの展開,MEM,HDDの有効活用のための画像データの圧縮/伸張をおこなう。IMACへ送られた画像データは、データ圧縮後、MEM,HDDに蓄積され、蓄積された画像データは必要に応じて読み出される。読み出された画像データは、伸張され、本来の画像データに戻しIMACからパラレルバスPbを経由してCDICへ戻される。CDICからIPPへの転送後は画質処理をして書込みI/F15に出力し、作像ユニット16において転写紙上に再生画像を形成する。
画像データの流れにおいて、パラレルバスPbおよびCDICでのバス制御により、デジタル複合機の機能を実現する。ファクシミリ送信は、読取られた画像データをIPPにて画像処理を実施し、CDICおよびパラレルバスPbを経由してFCUへ転送することによりおこなわれる。FCUは、通信網へのデータ変換をおこない、それを公衆回線PNへファクシミリデータとして送信する。ファクシミリ受信は、公衆回線PNからの回線データをFCUにて画像データへ変換し、パラレルバスPbおよびCDICを経由してIPPへ転送することによりおこなわれる。この場合、特別な画質処理はおこなわず、書込みI/F15から出力し、作像ユニット16において転写紙上に再生画像を形成する。
複数ジョブ、たとえば、コピー機能,ファクシミリ送受信機能,プリンタ出力機能が並行に動作する状況において、読取ユニット11,作像ユニット16およびパラレルバスPbの使用権のジョブへの割り振りは、システムコントローラ1およびプロセスコントローラ17において制御する。プロセスコントローラ17は画像データの流れを制御し、システムコントローラ1はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。また、デジタル複合機の機能選択は、操作ボード20においておこなわれ、操作ボード20の選択入力によって、コピー機能,ファクシミリ機能等の処理内容を設定する。
システムコントローラ1とプロセスコントローラ17は、パラレルバスPb,CDICおよびシリアルバスSbを介して相互に通信をおこなう。具体的には、CDIC内においてパラレルバスPbとシリアルバスSbとのデータ,インターフェースのためのデータフォーマット変換をおこなうことにより、システムコントローラ1とプロセスコントローラ17間の通信を行う。各種バスインターフェース、たとえばパラレルバスI/F 7、シリアルバスI/F 9、ローカルバスI/F 3およびネットワークI/F 8は、IMACに接続されている。コントローラーユニット1は、ACP全体の中での独立性を保つために、複数種類のバス経由で関連ユニットと接続する。
システムコントローラ1は、パラレルバスPbを介して他の機能ユニットの制御をおこなう。また、パラレルバスPbは画像データの転送に供される。システムコントローラ1は、IMACに対して、画像データをMEMに蓄積させるための動作制御指令を発する。この動作制御指令は、IMAC,パラレルバスI/F 7、パラレルバスPbを経由して送られる。この動作制御指令に応答して、画像データはCDICからパラレルバスPbおよびパラレルバスI/F 7を介してIMACに送られる。そして、画像データはIMACの制御によりMEMに格納されることになる。一方、ACPのシステムコントローラ1は、PCからのプリンタ機能としての呼び出しの場合、プリンタコントローラとネットワーク制御およびシリアルバス制御として機能する。ネットワーク経由の場合、IMACはネットワークI/F 8を介してプリント出力要求データを受け取る。汎用的なシリアルバス接続の場合、IMACはシリアルバスI/F 9経由でプリント出力要求データを受け取る。汎用のシリアルバスI/F 9は複数種類の規格に対応しており、たとえばUSB(Universal Serial Bus)、1284または1394等の規格のインターフェースに対応する。
PCからのプリント出力要求データはシステムコントローラ1により画像データに展開される。その展開先はMEM内のエリアである。展開に必要なフォントデータは、ローカルバスI/F 3およびローカルバスRb経由でフォントROM6を参照することにより得られる。ローカルバスRbは、このコントローラ1を不揮発メモリ5およびRAM4と接続する。シリアルバスSbに関しては、PCとの接続のための外部シリアルポート2以外に、ACPの操作部である操作ボード20との転送のためのインターフェースもある。これはプリント展開データではなく、IMAC経由でシステムコントローラ1と通信し、処理手順の受け付け、システム状態の表示等をおこなう。システムコントローラ1とMEM,HDDおよび各種バスとのデータ送受信は、IMACを経由しておこなわれる。MEM,HDDを使用するジョブはACP全体の中で一元管理される。
図4は、図2上の書込ユニット(書き込み光学系)30を構成する光学ユニットを上から見下した平面図である。同図において、レーザダイオードおよびそのレーザ光を変調するレーザドライバを含む半導体レーザユニット31bkおよび半導体レーザユニット31mからの光ビームは、シリンダレンズ32bk,32mを通り、反射ミラー33bkおよび反射ミラー33mによってポリゴンミラー34の下部側の面に入射し、ポリゴンミラー34が回転することにより光ビームを偏向し、fθレンズ35ybkおよびfθレンズ35mcを通り、第1ミラー36bkおよび第1ミラー36mによって折り返えされる。
一方、半導体レーザユニット31yおよび半導体レーザユニット31cからの光ビームは、シリンダレンズ32yおよび32cを通り、ポリゴンミラー34上部側の面に入射し、ポリゴンミラー34が回転することにより光ビームを偏向し、fθレンズ35ybkおよびfθレンズ35mcを通り、第1ミラー36yおよび第1ミラー36cによって折り返される。
主走査方向の書き出し位置より上流側にはシリンダミラー37ybkおよび37mcさらにはセンサ38ybkおよび38mcが備わっており、fθレンズ35ybkおよび30mcを通った光ビームがシリンダミラー37ybkおよび37mcによって反射集光されて、センサ38ybkおよび38mcに入射するような構成となっている。これらのセンサ38ybkおよび38mcは、主走査方向の同期を取るための同期検知センサである。
また、半導体レーザユニット31bkおよび31yからの光ビームの検出では、書き出し側で共通のセンサ38ybkを使用している。半導体レーザユニット31mおよび31cからの光ビームの検出についても同様に、書き出し側で共通のセンサ38mcを使用している。同じセンサに2色の作像用光ビームが入射することとなるので、各色の光ビームのポリゴンミラー34の入射角を異なるようにすることで、それぞれの光ビームが各センサに入射するタイミングを変え、時系列的にパルス列として出力されるようになっている。図からも分かるように、K(bk)とY(y)およびM(m)とC(c)は逆方向に走査される。
図5に、プリンタ14の作像ユニット16(図3)にあるLD(レーザダイオード)制御板上の、半導体レーザユニット31m〜31kに通電する画像書込制御部16bの、図3に示す画像データ処理システム要素との繋がりの概要を示す。各ユニット31m〜31kは、各感光体ドラムを露光するレーザダイオードLDと、その出力光の一部の光量(光パワー)を検出するフォトダイオードPDとが1パッケージに組込まれた、APC(Automatic Power Controller)駆動用のレーザ発光器である。プロセスコントローラ17は画像書込制御部16bに動作モード指定信号を与える。モード指定信号の中に、サンプリング/ホールド指示信号(S/H信号という)があり、これがサンプリングを指示する高レベルH(「1」)であると、画像書込制御部16bは、目標光量にフィードバック光量が合致するように、各ユニット31m〜31kのLDに通電する電流値を制御する(APC)。S/H信号が「1」から低レベルL(「0」)に切り換わると、画像書込制御部16bはそのときのLD電流指令信号をホールドし、S/H信号が「0」の間、フィードバック制御(APC)を行わず、点灯信号(画信号「1」)が到来すると、ホールドした駆動状態(LD電流指令信号)でLDに電流を流す。
図6に、画像書込制御部16bの構成を示す。マゼンタM,シアンC,イエローYおよびブラックKの各色画信号宛ての印字画像制御部25m,25c,25yおよび25kは、プロセスコントローラ17のCPUの命令により書込制御部16b全体の制御をし、書込I/F15の各色書込I/F15m,15c,15y,15kの各画信号生成回路から出力される画信号M,C,YおよびKをレーザ駆動回路23m,23c,23yおよび23kに転送する。以下においては、記述を簡単にするために、色成分区分符号m,c,yおよびkを省略して要素符号を示す。
書込クロック生成回路21は、主走査画素単位の周期のクロック信号である画素同期クロックCLKを位相同期回路22に送る。位相同期回路22は、分離65,66から送られる各色別のライン同期信号(ライン同期パルス)で、書込クロック生成回路21から送られる画素同期クロックCLKを位相補正しレーザ駆動回路23に転送する。
印字画像制御部25は、プロセスコントローラ17が与える制御データを保持して画像書込制御部16bの各部に出力すると共に、画像データ枠(用紙面)にトリム領域を設定したり、画像枠(画像面)に任意の枠線を重ねあわせるなどの画像加工処理をプロセスコントローラ17の内部のCPUが指定する内容により行う。すなわちプロセスコントローラ17が与える用紙サイズ,トリム領域データおよび境界線書込有無に基いて、到来する画像信号の用紙上の印字位置を、主走査カウント(画素同期パルスのカウント)と副走査カウント(ライン同期パルスのカウント)で追跡し、トリム領域に割当てられる画像信号の出力を停止又は非記録信号への変換を行い、境界線書込有の場合は更に、トリム領域のエッジの内側の数画素の画像信号を、線書込信号に変換する(トリム境界線の書込)。
レーザ駆動回路23は、印字画像制御部25から送られる画信号M,C,Y,Kを、位相同期回路22からくるCLK信号(画素同期パルス)に同期した駆動信号に変換して、駆動信号に基づき半導体レーザユニット31のLDに通電する。ポリゴンモータ制御回路24は、印字画像制御部25の信号で、ポリゴンモータを所定の回転速度にPLL(Phase Locked Loop)制御する。
図7に、半導体レーザユニット31mに通電するレーザ駆動回路23mの構成の概要を示す。なお、他のレーザ駆動回路23c,23yおよび23kも、レーザ駆動回路23mと同じ構成である。半導体レーザユニット31m(および31c,31y,31k)は、感光体ドラムを露光するレーザダイオードLDと、その出力光の一部の光量(光パワー)を検出するフォトダイオードPDとが1パッケージに組込まれた、APC(Automatic Power Controller)駆動用のレーザ発光器である。プロセスコントローラ17が与えるサンプリング/ホールド指示信号(S/H信号という)が、サンプリング(APC)を指示する高レベルH(「1」)であると、LDドライバ80が、LDに連続通電してLDの発光を検出したPD(フォトダイオード)の光量検出信号をフィードバックして光量基準信号生成回路70が与える光量基準信号と比較して、両信号の差(光量基準信号レベル−光量検出信号レベル)を表す駆動指令信号(差信号)に基づいてLDに通電する。このフィードバック制御により光量検出信号が安定(LDの発光が所定光量に安定)する。S/H信号がホールド(保持)を指示する低レベルL(「0」)に切り換わると、該安定した駆動指令信号を保持し、画信号が到来すると、ホールドしている駆動指令信号に基づいて、画信号に同期してLDに通電する。
光量基準信号生成回路70は、この実施例では、基準電圧発生回路71,コンパレータ72,増幅出力回路73および基準信号出力回路74で構成した。基準電圧発生回路71は、ツェナーダイオードZ1の降伏特性を利用して、電源電圧Vccの変動にもかかわらず一定電圧の定電圧信号を発生するのである。ツェナーダイオードZ1が降伏してそのカソード−アノード間に電流が流れた場合、電流値が所定の範囲内であれば、図8の(a)に示すように、ツェナーダイオード両端に生じる電位差(Vz:ツェナー電圧)はほぼ一定であるという性質をもっている。したがってここでは、ツェナーダイオードZ1に流す電流値を安定化させるため、定電流回路としてFETトランジスタF1をツェナーダイオードZ1と電源電圧との間に介挿し、トランジスタF1のゲートとソースを接続した。
図8の(b)に示す如く、FETトランジスタF1のゲートに印加される電圧(Eg:ゲート電圧)を一定にした場合、ドレインに印加される電圧(Ed:ドレイン電圧)がある程度の範囲内であれば、ドレインに流れ込む電流(Id:ドレイン電流)はほぼ一定であるという性質を持っている。ここでは、FETトランジスタF1のゲートとソースを直接接続しているので、図8の(b)上のEg=0の場合に該当する。このため、外部電源Vccを使用しているFETトランジスタF1のドレイン電圧が多少変動しても、ドレインに流れ込むドレイン電流はほぼ一定であり、ひいてはツェナーダイオードZ1のカソードに流れ込む電流もほぼ一定であることから、ツェナーダイオードZ1のツェナーダイオード両端に生じるツェナー電位差は、安定した定電圧を保つことになる。さらにここでは、出力電圧を安定化させるためにコンデンサC1を付加している。
コンデンサC1の定電圧すなわち定電圧信号は、コンパレータ72の正相入力端(+)に印加される。コンパレータ72の逆相入力端(−)には、増幅出力回路73の、分圧回路(R1,R2)の分圧抵抗R2の分圧電圧が印加され、コンパレータ72は、定電圧信号>分圧電圧のときには高レベルH、電圧信号≦分圧電圧のときには低レベルLの2値信号を、増幅出力回路73のトランジスタT1のベースに出力する。トランジスタT1は、該2値信号がHのときオン(導通)して分圧回路(R1,R2)に電源電圧Vccから給電し、Lになるとオフ(非導通)に転換して給電を止める。これにより、時系列で均して見ると、分圧抵抗R2の分圧電圧すなわちコンパレータ72にフィードバックする電圧(フィードバック信号)が、実質的に、基準電圧発生回路71が出力する定電圧信号の電圧と等しく定まる。分圧回路(R1,R2)にはコンデンサC2が並列に接続されており、このコンデンサC2が分圧回路(R1,R2)の電圧を平滑化する。したがって分圧電圧も平滑化したものとなる。コンデンサC2は分圧回路(R1,R2)に並列に接続されているので、トランジスタT1のオンにより充電されるが、トランジスタT1がオフの間はコンデンサC1に充電された電荷は、それに並列に接続された抵抗等を介して機器アース(GND)に向けて徐々にリークしていくことで、徐々に低下する。このため、トランジスタT1のオン(充電)とオフ(放電)の電流値が拮抗するところに、コンデンサ電圧が定まる。このとき分圧抵抗R2の電圧が基準電圧発生回路71が出力する定電圧信号の電圧と実質的に等しいので、増幅出力回路73の出力電圧(分圧回路の電圧=コンデンサC2の電圧)は、分圧比 R2/(R1+R2)の逆数 (R1+R2)/R2 を基準電圧発生回路71が出力する定電圧信号の電圧に乗算した値となる。これにより、略電源電圧までの定電圧出力が可能である。増幅出力回路73の該定電圧出力は、基準信号出力回路74に出力される。
なお、コンパレータ72に代えて、基準電圧発生回路71が出力する定電圧信号に対する、増幅出力回路73の分圧電圧の偏差(定電圧信号レベル−分圧電圧レベル)を表わす差信号を発生する差動増幅器を用いてもよい。この場合にも、トランジスタT1は、定電圧信号>分圧電圧のときオン(導通)して分圧回路(R1,R2)に電源電圧Vccから給電し、定電圧信号≦分圧電圧Lになるとオフ(非導通)に転換して給電を止める。
基準信号出力回路74は、この実施例では、固定抵抗R3,可変抵抗R4および固定抵抗R5を直列接続した分圧回路であり、固定抵抗R5の分圧電圧が、光量基準信号としてLDドライバ80のコンパレータ81の正相入力端に出力される。
LDドライバ80は、該コンパレータ81,サンプルホールド回路82,通電回路86およびI/V変換回路87で構成される。コンパレータ81の正相入力端に、I/V変換回路87が出力する光量フィードバック信号が印加される。S/H信号がAPCを指示する「1」のときには、画素同期回路88が連続して低レベルLとなり、これが通電回路86内のインバータI1によって高レベルHに反転されて、スイッチングトランジスタT3のベースに印加され、該トランジスタT3がオンする。また、S/H信号=「1」により、サンプルホールド回路82の双方向スイッチング回路83がオンする。ここで、LDが点灯しないと、I/V変換回路87が出力する光量フィードバック信号のレベルが低く、コンパレータ81の2値信号出力がHでこれがスイッチ回路83を通して、サンプル値ホールド用のコンデンサ84を充電し、コンデンサ84の電位が、コンパレータ81内部のH出力の抵抗値とコンデンサ84の容量に対応する立上り速度で上昇する。コンデンサ84の電位は、高入力インピーダンスのバッファアンプである指令信号出力回路85で増幅されて電流制御用のトランジスタT5ベースに印加され、トランジスタT5が、コンデンサ84の電位に略比例する導通率で導通し、これにより、コンデンサ84の電位に略比例するレベルの電流がLDに流れる。
コンデンサ84の電位の上昇にともないLDの電流が増大するので、I/V変換回路87が出力する光量フィードバック信号のレベルが上昇する。光量フィードバック信号が基準信号出力回路74の固定抵抗R5の分圧電圧である光量基準信号のレベル以上になると、コンパレータ81の2値信号出力がLとなり、コンデンサ84がスイッチ回路83を通してコンパレータ81のL出力回路の抵抗を通して放電する。このため、光量基準信号と光量フィードバック信号が拮抗するレベルに、コンデンサ84の電圧が収束して実質的に定値となる。これによりLDの光量が、実質的に一定になる。
なお、コンパレータ81に代えて、基準信号出力回路74が出力する光量基準信号に対する、I/V変換回路87の光量フィードバック信号の偏差(光量基準信号レベル−光量フィードバック信号レベル)を表わす差信号を発生する差動増幅器を用いてもよい。この場合には、コンデンサ84は、前記偏差(差信号)のレベルで充電される。
S/H信号が「1」から「0」(ホールド指示)に切り換わると、スイッチ回路83がオフになるので、コンデンサ84の放電路が実質的になくなり、コンデンサ84は、スイッチ回路83がオンからオフに切り換わったときの電圧を保持する。これがホールド状態である。指令信号出力回路85は、コンデンサ84の出力をうける回路要素(例えばT5)によるコンデンサ84の放電を防止するために、該コンデンサの出力回路を高インピーダンスにするものである。これにより、スイッチ回路83をオフとするホールド状態では、コンデンサ84に電位低下を実質的に生じない。
なお、ホールド状態では、コンデンサ84の電圧が一定に保持されるので、トランジスタT3がオンしたときには、LDには該コンデンサ84の保持電圧に対応する電流が流れる。S/H信号=「0」であるので、画素同期回路88は、連続L出力は停止して、代わりに、画素同期信号に同期して画信号を、通電回路のインバータI1に出力し、感光体に画像の書き込みが行われる。なお、画素同期回路88のアンドゲートAN1は、APCのサンプル期間にはS/H信号=「1」によりゲートオフとなり、画素同期信号に同期する画信号の出力は停止し、ホールド期間すなわち画像書込み期間にS/H信号=「0」によりゲートオンになって、画素同期信号に同期して画信号を出力し、これがオアゲートOR1を通してインバータI1に与えられ、インバータI1で反転されてトランジスタT3のベースに印加される。APCのサンプル期間にはS/H信号=「1」により、画素同期回路88の出力が連続して「0」であり、これによりトランジスタT3が連続してオンを維持する。