JP4703854B2 - 安定な非晶質アミフォスチン組成物およびその製造法および使用法 - Google Patents

安定な非晶質アミフォスチン組成物およびその製造法および使用法 Download PDF

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Description

【0001】
1. 発明の分野
本発明は、S-2-(3-アミノプロピルアミノ)エチルジヒドロゲンホスホロチオエート(アミフォスチン)の熱安定性剤形、およびその製造方法に関する。本発明の再構成された剤形は、たとえば、放射線保護剤または化学保護剤としてのヒトへの投与に適している。
【0002】
2. 発明の背景
S-2-(3-アミノプロピルアミノ)エチルジヒドロゲンホスホロチオエート化合物(アミフォスチン、エチオホス、Ethyol(登録商標)、NSC296961、およびWR-2721としても知られており、以後「アミフォスチン」と呼ぶ)および他のアミノチオール化合物が、米国特許第3,892,824号に開示されている。これらの化合物は最初は抗放射線剤(放射線保護剤)として開発され、特に、軍事衝突の際に遭遇する可能性のあるX線または核放射線への曝露による有害作用を防ぐために、このような曝露の前に使用された。
【0003】
アミフォスチンは、その軍事的抗放射線剤としての有用性に加えて、非軍事的な放射線保護剤および化学保護剤、すなわち、癌治療において化学療法および放射線療法をおこなう際に生じる望ましくない有害作用を軽減するために治療に先立って投与される保護剤として、優れた有用性を示している。Nygaardら編、放射線保護剤および抗発癌物質(Radioprotectors and Anticarcinogens)、Academic Press, Inc., New York、pp. 73-85(1983); Grdinaら、Carcinogenesis (London) 6:929-931(1985)。さらに、これらの化合物は、化学療法剤の投与前またはこの投与と同時に投与された場合に、化学療法剤、たとえば、シスプラチンのようなアルキル化剤の有害作用に対する保護をもたらすことが報告されている。Jordanら、Exp. Mol. Pathol. 36:297(1982); Dozら、Cancer Chemother. Pharmacol. 28:308 (1991)。同様に、HIV感染患者(AIDS)を3'-アジド-3'-デオキシチミジン(AZT)療法の有害な副作用から保護するために、治療の前にアミフォスチンを実験的に用いたことが報告されている。国際公開された出願WO90/14007、1990年11月29日公開。アミフォスチンおよびその誘導体は、投与された治療薬の有益な性質に影響を与えることなく、これらの報告された保護作用を発揮することが示されている。これは、化学療法の場合には、保護チオールおよび他の代謝産物の正常な組織への選択的な取り込みによるものであると考えられている。Yuhas, Cancer Res. 40:1519-1524(1980); Yuhas, Cancer Treat. Rep. 63:971-976(1979)。
【0004】
アミフォスチンおよび関連するアミノチオール化合物はまた骨髄の成長を促進することが示されている。たとえば、国際公開された出願WO96/25045、1996年8月22日公開; およびListら、Proc. Am. Soc. Clin. Oncol. 15:449[1403] [抄録]を参照されたい。現在、アミフォスチンについて、脊髄形成異常症候群に罹患した患者における骨髄刺激薬としての第2相臨床試験がおこなわれている。アミノチオール化合物を予め投与することにより、化学療法後に骨髄機能をより迅速に回復させることができる。Listら、Semin. Oncol. 23(4) 補遺 8:58-63(1996)。
【0005】
現在、アミフォスチンは、進行した卵巣癌または肺非小細胞癌に罹患した患者へのシスプラチンの反復投与に伴う蓄積腎毒性を軽減することが示されている。医師用添付文書集(Physicians’ Desk Reference) 第52版、p.500-502(1998)。
【0006】
アミフォスチンはプロドラッグであると考えられている。アミフォスチンは、アルカリホスファターゼにより触媒される脱リン酸化によって細胞保護性遊離チオールに代謝される。たとえば、Ryan, S. V.ら、J. Clin. Pharm. 36(4):365-373(1996)を参照されたい。アミフォスチンは、主にチオールの正常組織への選択的な取り込みのために、投与された治療薬の有益な性質に重大な影響を与えることなく保護作用を発揮する。
【0007】
その最も一般的な用途において、アミフォスチンは、非経口投与、たとえば、ボーラス注射および静脈内注入により投与される。アミフォスチンはまた、皮下投与用にも開発されている。これらの経路は人体の防御壁を回避するので、剤形は高度に純粋でなければならない。剤形は微生物および不溶性粒子を含んでいてはならないので、これを製造するために用いられる工程は、無菌性および治療有効性の点で要求される品質の製品を製造および維持するような、医薬品製造品質管理基準(「GMP」)を満たしていなければならない。癌およびAIDSの患者は多くの場合既に免疫が弱まっており、そのため高度に感染症に罹患しやすいので、無菌性は癌およびAIDSの患者の治療に特に重要である。
【0008】
アミフォスチンバルク製剤(剤形とは別個のものである)は、比較的温度安定性があると考えられているバルク結晶質三水和物として存在することができる。このような結晶質の形態は、Karleら、Acta Cryst. C44:135-138(1988)に記載されている。しかし、バルク製剤は無菌でないので、ヒトへの非経口投与に適した医薬品に再構成することができない。
【0009】
バルク製剤を滅菌するいくつかの方法が、Remingtonの薬学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)、第18版(1990)に記載されている。これには、たとえば、薬物を最低でも121℃の温度で高圧蒸気に曝す、蒸気滅菌法が含まれる。しかしながら、この方法および加熱を必要とする他の方法は、バルク結晶質アミフォスチンを滅菌するために効率的に用いることができない。これは、結晶質アミフォスチンが約70℃〜約75℃で水を失うためである。水を失うことによって加水分解反応による分解が促進され、リン酸および2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオールが生成する。たとえば、Risley, J. M. およびVan Etten, R. L., Biochem. Pharmacol. 35:1453-1458(1986)を参照されたい。そこで、アミフォスチンは、水溶液に溶解した後、それを膜濾過することにより滅菌されてきた。それにより、いわゆる「乾式充填法」または「粉末充填法」を用いたバルクの固体状アミフォスチンのパッケージングに関する重大な実施上の問題が回避された。これらの問題には、無菌性アミフォスチンバルクの製造、粉末の手による操作の困難性、粉末を許容される粒子径および流動性に磨砕する必要性、粒子を流動可能で無菌の状態に維持することの困難性、および個々のバイアルに正確な用量を供給することの困難性が含まれる。
【0010】
しかし、溶液においてもまた、アミフォスチンは加水分解により分解しやすい。この理由のため、前工程としてアミフォスチン溶液を濾過により滅菌した後、アミフォスチン溶液を下記の条件で凍結乾燥(フリーズドライ)する:100mg/mlアミフォスチンおよび100mg/mlマンニトールの溶液約5mlをバイアルに入れ、0℃の凍結乾燥器に入れた後、−45℃で凝固させた。バイアルを2時間−45℃に保った。これ以後、凍結乾燥室は100μmHgになるまで排気した。次いで、庫内の温度を12時間かけて0℃に上げた後、2時間にわたって0℃に維持した。最後に庫内の温度を25℃に上げ、この温度でバイアルを24時間保持した。この方法により、患者への非経口投与に適した無菌性非晶質アミフォスチンが生成した(以後「非晶質アミフォスチンI」と呼ぶ)。医師用添付文書集(Physicians' Desk Reference)、第51版(1997) p.485-486。またこの方法により、あらかじめ決定した量の無菌性凍結乾燥アミフォスチンを含有するバイアルを容易に製造することが可能になった。
【0011】
残念なことに、非晶質アミフォスチンIは熱安定性ではなく、0℃以上の温度で時間が経つと加水分解された。たとえば、非晶質アミフォスチンIの典型的なサンプルを25℃で約1か月間保存すると、約6〜7重量%の分解産物、すなわち2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオールが生成した。これは、アミフォスチンの非晶質形態が、約2℃〜8℃の温度で保存された場合に24か月の貯蔵寿命を有するものとして監督当局により承認された際の技術現状であった。たとえば、Ethyol(登録商標) European Summary of Product Characteristics (1997) (「Ethyol(登録商標) SmPC」)を参照されたい。実際のところ、非晶質アミフォスチンIの剤形は、一般的に約8℃未満の温度で包装、輸送、および保存された。さらに、米国においては、アミフォスチンの非晶質形態は、約2℃〜8℃の温度で保存された場合に15か月の貯蔵寿命を有するものとして食品医薬品局(FDA)で承認された。
【0012】
温度不安定性は、製造者および使用者に、包装、保存および輸送の必要条件を課すことになり、そのため、薬物の取り扱いのコストが増大し、病院および医院での使用をより困難にし、さらに温度制御された貯蔵維持能力を持たないことが多い開発途上国においては使用が避けられることもあり得る。
【0013】
非晶質アミフォスチンIよりも熱安定性の高いアミフォスチンの剤形の必要性の認識の下に、アミフォスチンの新規の安定かつ無菌性の剤形を見いだすための研究が行われてきた。たとえば、Jahansouzおよび共同研究者らは、アミフォスチンの安定性を研究して、非晶質アミフォスチンIの温度不安定性は含水率の程度と関連していることを示唆した。Jahansouz, H.ら、Pharm. Res. 7(9):S195 (1990)(抄録)。
【0014】
最近、非晶質アミフォスチンIのような非晶質アミフォスチン剤形の安定性を高める試みに代えて、研究者らは安定かつ無菌性の結晶質剤形を作ることをめざしてきた。たとえば、アミフォスチンは、「凍結乾燥した製品をさまざまな湿度で処理することにより、非晶質相から結晶質相に固体状態の転移が起こる」ことが報告された。さらに、主張によれば、アミフォスチンの再水和形態の安定性は、ある種の賦形剤を加えることにより増加した。Zadeii, J.M., ら、Pharm. Res. 8(10):S172 (1991) (抄録)。しかし、この抄録には再水和の方法の詳細が記載されておらず、また、そこに開示された2つの賦形剤によって得られる安定性の程度も記載されていない。さらに、この抄録には、主張されたより安定な再水和形態を得るために、いつどのようにして特定の賦形剤をアミフォスチンと混合するか(すなわち、賦形剤を再水和の前、同時、または後のどの時点でアミフォスチンと混合するのか)、またはこの方法が他の賦形剤では異なるのかどうかについての詳細な説明がない。最後に、無菌性かつ熱安定性の結晶質アミフォスチンの新規の剤形が開示されている。米国特許第5,424,471号および第5,591,731号。
【0015】
現在、そのアミフォスチンの無菌性結晶質剤形は、Ethyol(登録商標)の商標で販売されている。医師用添付文書集(Physicians’ Desk Reference)、第52版 (1998) p.500-502。非晶質アミフォスチンIと比べて大きい熱安定性を示す剤形の結晶質構造および製造方法は、米国特許第5,424,471号および第5,591,731号に記載されている。一般的に、この熱安定性結晶質剤形は、バルクアミフォスチンを溶媒溶液(0℃以下に冷却するとアミフォスチンが沈殿するもの)に溶解した後、滅菌、沈殿および化合物の凍結乾燥をおこなうことによって作製される。このアミフォスチン剤形の結晶性、およびそれによる安定性には、1分子あたり3個の水分子を必要とするので、最終生成物を得るために用いられる凍結乾燥は、要求される水和の程度を確実に得るために注意深く制御しなければならない。一旦製造されると、安定な結晶質剤形は、室温でごくわずかしか分解せずに保存することができる。これを40℃で14日間保存した場合には2重量%未満の分解が見られた。米国特許第5,591,731号。
【0016】
新しく開発されたアミフォスチンの無菌性結晶質剤形は、非晶質アミフォスチンIが関与する問題の多くを軽減または除外するが、その製造は費用がかかり、難しく、および/または危険であり得る。たとえば、結晶質Ethyol(登録商標)の製造には、注意深く扱わなければならず、厳重に酸素から隔離しなければならない爆発性溶媒の使用が必要である。このような溶媒はまた、通常水中には見いだされない不純物を含んでおり、これらの不純物は剤形の再構成および患者への投与に対する適合性を確実にするために取り除かなければならない。たとえば、エタノールにはしばしばアセトン、メタノール、H2SO4、MnO4、および他の毒性残留物が含まれる。たとえば、Aldrich Catalog (1998-1999)、746-747頁を参照されたい。さらに、結晶質アミフォスチン剤形の製造には、正確なアミフォスチンの水和を確実にするために長い凍結乾燥の乾燥時間が必要である。
【0017】
アミフォスチンの無菌性結晶質剤形の製造に関する上記のおよび他の困難性を考慮すると、安定な無菌性非晶質剤形、およびその効率的かつ安価な製造手段の必要性は依然として存在する。
【0018】
本発明はまた、非滅菌および/またはバルクの熱安定性非晶質アミフォスチンをも包含する。出願人の知る範囲では、現在までには非晶質の熱安定性アミフォスチンは開示されていない。好ましい実施形態において、本発明はアミフォスチンの熱安定性剤形を包含する。
【0019】
3.発明の概要
本発明は、非滅菌および/またはバルク熱安定性非晶質アミフォスチンを包含する。出願人が知りうる限り、非晶質熱安定性アミフォスチンはこれまでに開示されていない。好ましい実施形態では、本発明は、アミフォスチンの熱安定性剤形を包含する。
【0020】
本発明は、以下の熱安定性かつ無菌性剤形を含む。すなわち、非晶質アミフォスチンを含む剤形、アミフォスチンを含む非晶質剤形、および製薬上許容できるビヒクルを、被検体に非経口投与するのに適した注射可能な微粒子非含有医薬品に入れて再構成するのに適した、非晶質アミフォスチンを含む剤形。
【0021】
本発明はまた、無菌性非晶質アミフォスチンを含む、室温で安定な剤形を包含する。
【0022】
本発明はまた、無菌性非晶質アミフォスチンを含む、室温で安定な非晶質剤形を含む。
【0023】
本発明はさらに、無菌性非晶質アミフォスチンを含む冷蔵された安定な剤形に関する。
【0024】
本発明の剤形は、安定剤を含みうる。安定剤対アミフォスチンのモル比は約0.05〜約5.0であることが好ましく、約0.1〜約1.0であることがより好ましく、約0.2〜約0.5であることが最も好ましい。好ましい安定剤は、アミドまたはアミノ酸部分を含有する化合物である。特定の好ましい安定剤はニコチンアミドである。
【0025】
本発明の剤形は、賦形剤も含みうる。適切な賦形剤としては、限定するものではないが、塩化ナトリウム、クエン酸、酒石酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、ならびに炭水化物(ブドウ糖、ショ糖、ソルビトール、イノシトール、デキストラン、マンニトールおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(carboxymethyl cellulose sodium salt))が挙げられる。最後に、剤形はまた、熱安定性を有意に失うことなく最大約20%の水を含んでいてもよい。
【0026】
本発明の好ましい剤形は、非晶質アミフォスチン、ニコチンアミド、およびPVPを含む。
【0027】
本発明はさらに、アミフォスチンの熱安定性かつ無菌性の非晶質剤形の製造方法、ならびに該方法の生成物に関する。
【0028】
3.1 定義
本明細書で使用する「バルクアミフォスチン」または「バルク薬剤」という用語は、剤形を製造するのに使用されるが、患者への非経口投与には適してないアミフォスチンの形態を意味する。この用語は、米国特許第3,892,824号が開示する、アミフォスチンの一水和物、二水和物および三水和物形態(ただし、これらに限定されない)を含むアミフォスチンを包含する。
【0029】
本明細書で使用する「結晶質」という用語は、成分または生成物を説明するのに用いる場合は、その成分または生成物が、X線回折で決定した場合に結晶質であることを意味する(例えば、Remington s Pharmaceutical Sciences, 第18版, 173頁; 米国薬局方(The United States Pharmacopeia)、第23版(1995) 1843-1844頁を参照のこと)。
【0030】
本明細書で使用する「非晶質」という用語は、問題となる成分または生成物が、X線回折で決定した場合に結晶質でないことを意味する。
【0031】
多成分生成物(例えば、アミフォスチンおよび賦形剤および/または安定剤を含有する生成物)は、結晶質成分および非晶質成分を有しうることを理解されたい(例えば、非晶質アミフォスチンおよび結晶質賦形剤および/または安定剤)。
【0032】
本明細書で使用する「分解(degradation)」および「分割(decomposition)」という用語は、アミフォスチンに関して使用される場合、アミフォスチンから2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオール(WR1065)およびリン酸が生成されることを指す。
【0033】
本明細書で使用する「非晶質アミフォスチンI」という用語は、非晶質アミフォスチンを含み、5℃にて2年間にわたり平均約3.5%の分解生成物(すなわち、2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオール)を生じたアミフォスチンの剤形を意味する。非晶質アミフォスチンIの製造の例は、上記「発明の背景」の節に記載している。
【0034】
本明細書で使用する「非晶質アミフォスチンII」という用語は、再構成および患者への非経口投与に適した本発明の剤形を指す。特に、非晶質アミフォスチンIIは、本明細書に記載する非晶質アミフォスチンの剤形を指す。
【0035】
本明細書で使用する「安定性」および「熱安定性」という用語は、組成物が、特定の温度に所定の時間(好ましくは不活性雰囲気下で)保たれたときに分解または分割に耐える能力を指す。安定性を決定するのに適した手段は本明細書で定義されている。
【0036】
本明細書で使用する「熱安定性」という用語は、非晶質アミフォスチンI(すなわち、上記「発明の背景」の節に記載されている既に市販されている非晶質剤形)よりも安定なことを意味する。
【0037】
本明細書で使用する「安定剤」という用語は、バルクアミフォスチンと十分な量で混合されて、アミフォスチン剤形の製造に使用される場合に、例えば、時間の経過によってそれにより形成される2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオールの量を減少させて、剤形の熱安定性を高める化合物、または化合物の混合物を意味する。
【0038】
本明細書で使用する「〜」という用語を使用して規定される数字または値の範囲は、その範囲を説明するために使用する特定の数または値を含む。
【0039】
本明細書で使用する「月」という用語は、約26日〜約33日の期間を意味する。
【0040】
本明細書で使用する「重量%」という用語は、剤形中の分解生成物の量を示すために使用される場合、最初から剤形に存在するアミフォスチンの重量に基づく分解生成物の重量を意味する。
【0041】
当業者には公知であるように、安定性およびそれらの温度を決定するために急速に発展している研究を使用してもよい。例えば、L. Lachmanら, The Theory and Practice of Industrial Pharmacy、766〜67頁(1986)を参照のこと。特定の温度において特定の時間保たれた場合に化合物または化合物の混合物の分解が少ないほど、熱安定性が高い。
【0042】
本明細書で使用する「冷蔵」または「冷蔵条件」という用語は、約1℃〜約8℃の温度で維持することを意味する。
【0043】
本明細書で使用する「凍結」または「凍結条件」という用語は、約0℃未満、特に約0℃〜約-20℃の温度で維持することを意味する。
【0044】
本明細書で使用する「微粒子を含まない」という用語は、滅菌され、ボーラス注射、静脈内注入、または皮下投与に適しており、米国薬局方(U.S. Pharmacopia)、1816頁(第23版 1995)に記載の微粒子物質試験に合致する溶液を意味する。具体的に説明すると、溶液は、溶液内の粒径が10μmを上回る粒子の平均数が1容器あたり6000を超えず、かつ溶液内の粒径が25μmを上回る粒子の平均数が1容器あたり600を超えない場合に微粒子非含有である。
【0045】
3.2 図面
(図面の説明については下記参照)
4.発明の詳細な説明
本発明の以前は、入手可能な製薬上有用な剤形の非晶質アミフォスチン(非晶質アミフォスチンI)は、熱不安定性で、例えば25℃にて1ヶ月保存した場合に典型的に約6重量%の分解生成物(すなわち、2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオール)を産生する。その温度不安定性のために、非晶質アミフォスチンIは、その分解を防止するために典型的に低温度(通常8℃、例えば5±3℃)で輸送および保存されていた。ここで、本発明は、非晶質アミフォスチンIよりも予想外に熱安定性な非晶質アミフォスチン(非晶質アミフォスチンII)の剤形を提供する。
【0046】
本発明は、その他のアミノアルキルジヒドロゲンホスホロチエート(aminoalkyl dihydrogen phosphorothiate)に適用でき、従って、これらのアミノアルキルジヒドロゲンホスホロチオエートのより安定な剤形を提供する。本発明において使用するのに適したアミノアルキルジヒドロゲンホスホロチオエートとしては、S-2-(3-アミノプロピルアミノ)エチルジヒドロゲンホスホロチオエート(アミフォスチン)、S-2-(3-メチルアミノプロピルアミノ)エチルジヒドロゲンホスホロチオエート(WR-3689)、S-2-(3-エチルアミノプロピルアミノ)エチルジヒドロゲンホスホロチオエート、S-2-(3-アミノプロピルアミノ)-2-メチルプロピルジヒドロゲンホスホロチオエート、S-2-(2-アミノエチルアミノ)-2-エチルジヒドロゲンホスホロチオエート、S-2-(4-アミノブチルアミノ)-2-エチルジヒドロゲンホスホロチオエート、S-2-(5-アミノペンチルアミノ)-2-エチルジヒドロゲンホスホロチオエート、S-2-(6-アミノヘキシルアミノ)-2-エチルジヒドロゲンホスホロチオエート、S-2-(2-メチルアミノエチルアミノ)-2-エチルジヒドロゲンホスホロチオエート、S-2-(3-メチルアミノプロピルアミノ)-2-エチルジヒドロゲンホスホロチオエート、1-プロパンチオール-3-[[3-(メチルアミノ)プロピル]アミノ]-ジヒドロゲンホスホロチオエート)(WR-151327)およびその遊離チオール形態(WR-151326)、ならびにジスルフィド[2-[(アミノプロピル)アミノ]エタンチオール]-N,N’-ジチオイジ(dithioidi)-2,1-エタンジイル)ビス-1,3-プロパンジアミン(WR-33278)が挙げられるがこれらに限定されない。本発明の好ましい実施形態では、アミノアルキルジヒドロゲンホスホロチオエートはアミフォスチンである。
【0047】
特に、本発明は、生成物分解が非晶質アミフォスチンIよりも少なく、室温および冷蔵温度にて都合良く輸送、保存および取り扱うことができ、再構成および患者への非経口投与に適した非晶質アミフォスチンの医薬剤形を提供する。つまり、本発明の剤形(例えば、非晶質アミフォスチンII)は、長い間要望された解決策を提供する。本発明は、比較的低いコストのアミフォスチン剤形がより簡単に輸送され、非晶質アミフォスチンIに必要な温度制御貯蔵庫および保存能力のない病院およびクリニックなどでより簡単に保存されることを可能にする。
【0048】
本発明は、一部には、特定の量の特定の化合物が、アミフォスチンと混合された場合に、非晶質剤形を低い分解率で生成するのに使用できるという予想外の発見に基づく。これらの特定の化合物は本明細書において「安定剤」と称する。理論によって限定されることなく、これらの安定剤は、アミフォスチン硫黄原子と、ファンデルワールス相互作用、または同様の弱い分子間相互作用を形成すると考えられている。これらの相互作用は、硫黄原子の活性化(例えば、陽子の追加)を防止しうる。これらの安定剤はまた、水とアミフォスチンリン原子との相互作用を阻み、アミフォスチンリン原子に対する求核攻撃を防止する。
【0049】
一部の安定剤の存在は、剤形サンプルのアミフォスチン含量の測定を妨げることが分かっているため、安定剤を含む剤形の安定性は、温度および時間の関数として、アミフォスチン分解生成物の形成を測定することにより決定することが好ましい。このような生成物には、2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオール (アミフォスチンの一次分解生成物)、およびリン酸が挙げられるがこれらに限定されない。
【0050】
また、非晶質アミフォスチンの剤形の安定性は、その調製の際に使用する凍結乾燥プロセスに依存し、アミフォスチンと安定剤との単純な混合によってより安定な剤形が必ずしも産生しないことが発見されている。さらに予想外だったのは、先行技術の教示とは対照的に、異なる量の水を含む非晶質アミフォスチンの剤形が熱安定性でありうるという発見である。
【0051】
結果的に、本発明は、アミフォスチンの熱安定性剤形に関する。特に、本発明は、40℃にて1週間維持された場合にアミフォスチンの総重量に基づき5重量%未満の分解、好ましくは40℃にて1週間維持された場合にアミフォスチンの総重量に基づき4重量%未満の分解、より好ましくは40℃にて1週間維持された場合にアミフォスチンの総重量に基づき3重量%未満の分解を示す剤形に関する。
【0052】
別の実施形態では、本発明の剤形は、25℃にて1ヶ月維持された場合にアミフォスチンの総重量に基づき5重量%未満の分解、好ましくは25℃にて1ヶ月維持された場合にアミフォスチンの総重量に基づき4重量%未満の分解、より好ましくは25℃にて1ヶ月維持された場合にアミフォスチンの総重量に基づき3重量%未満の分解、最も好ましくは25℃にて1ヶ月維持された場合にアミフォスチンの総重量に基づき2重量%未満の分解を示す。
【0053】
さらなる実施形態では、本発明の剤形は、5℃にて約2年間維持された場合にアミフォスチンの総重量に基づき3重量%未満の分解、好ましくは5℃にて約2年間維持された場合にアミフォスチンの総重量に基づき2重量%未満の分解、より好ましくは5℃にて約2年間維持された場合にアミフォスチンの総重量に基づき1重量%未満の分解を示す。
【0054】
さらなる実施形態では、本発明は、実質的に非晶質アミフォスチンを含む熱安定性剤形に関する。熱安定性剤形は、少なくとも80重量%が非晶質であるアミフォスチンを含むことが好ましい。熱安定性剤形は、少なくとも90重量%が非晶質であるアミフォスチンを含むことがより好ましい。本発明はまた、非晶質アミフォスチンを含む熱安定性剤形に関する。
【0055】
別の実施形態では、本発明は、アミフォスチンを含む、熱安定性かつ実質的に非晶質の剤形に関する。熱安定性剤形は、少なくとも80重量%が非晶質であることが好ましい。熱安定性剤形は、少なくとも90重量%が非晶質であることがより好ましい。本発明はまた、アミフォスチンを含む、非晶質かつ熱安定性剤形に関する。
【0056】
本発明の別の実施形態は、約0〜約20重量%、好ましくは約0〜約15重量%、より好ましくは約0.5〜約6重量%の水の量を含む熱安定性剤形を提供する。
【0057】
本発明はさらに、1つ以上の安定剤、および任意に1つ以上の賦形剤を含むアミフォスチンの熱安定性剤形に関する。安定剤対アミフォスチンのモル比は、約0.05〜約5.0重量%であることが好ましく、約0.1〜約1.0重量%であることがより好ましく、約0.2〜約0.5重量%であることが最も好ましい。
【0058】
上述したように1つ以上の安定剤および任意に1つ以上の賦形剤を含む熱安定性剤形はまた、約0〜約20重量%、好ましくは約0〜約15重量%、より好ましくは約0.5〜約6重量%の量の水を含んでいてもよい。本発明の剤形はそれぞれ、簡潔な固形製品(例えば60秒未満で溶解する)として生成されてもよい。
【0059】
本発明はさらに、非晶質アミフォスチンの熱安定性剤形を生成するプロセスに関する。このプロセスにおいて、アミフォスチンは、1つ以上の安定剤および/または1つ以上の賦形剤と組み合わされてもよい。以下に明確に記載するが、本方法は、アミフォスチン、水、安定剤、および賦形剤を組み合わせることができる全ての手段を包含する。例えば、アミフォスチンおよび安定剤は、バルクアミフォスチンの凍結乾燥の前、バルクアミフォスチンの凍結乾燥の間、in situで形成、またはバルクアミフォスチンの凍結乾燥の後などの任意の順で組み合わせることができる。いくつかの異なる安定剤を使用して本発明の剤形を調製できるが、それぞれの安定剤は、その調製過程の間に、任意の順番で、共にまたは別々にアミフォスチンと組み合わされてもよい。
【0060】
しかし、非晶質アミフォスチン(例えば、非晶質アミフォスチンII)の熱安定性剤形を作成する特に経済的で効率的な手段には、バルクアミフォスチン、安定剤および任意に賦形剤を含む単一溶液の形成が関与することが分かっている。本発明によれば、バイアルにアミフォスチンならびに任意に安定剤および/または賦形剤を含む滅菌濾過溶液が充填される。このプロセスによる特定の利点は、溶液を形成するために使用する溶剤が、滅菌結晶質アミフォスチン組成物の生成に必要なエタノール/水混合物の代わりに純水でもよいことである。しかし、本発明は、他の溶剤、特にpHが約3〜約11、より好ましくは約6〜約9、最も好ましくは約7〜約8の水性溶剤の使用も包含する。バルクアミフォスチンは、塩基性溶液においてより安定していることが知られている。Risley, J.M.およびVan Etten, R.L., Biochem., Pharmacol. 35:1453-1458(1986)。
【0061】
アミフォスチン溶液で充填したあと、バイアルを凍結乾燥器に入れ、真空排気する。凍結乾燥器は、予め冷却してもよい。バイアルを、主要量の溶剤を除去するのに十分な温度および圧力下に保つ。典型的に、当業者には公知のように、バイアルの温度は、凍結乾燥サイクルの終盤近くで上昇させて、所望量の溶剤が確実に除去されるようにする。しかし、以下に詳細を記載する新規の乾燥プロセスは、非結晶質剤形では不可能であるとこれまで考えられてきた堅さおよび安定性を有する固形生成物を形成することが分かっている。さらに、本発明の乾燥プロセスは、本発明の剤形(例えば、非晶質アミフォスチンII)が安定剤を含む場合に、その安定剤の最大の安定化効果が確実に得られることを助けるものである。
【0062】
以下の凍結乾燥条件は限定することを意図したものではないが、非晶質アミフォスチンIIは、凍結乾燥(freeze drying、すなわちlyophilization)プロセスが、以下の工程を含む場合に最も容易に形成されることが分かっている。すなわち、凍結サイクルの間にアミフォスチン溶液を凍結して、凍結混合物を形成する工程と;凍結乾燥チャンバを真空排気(真空化)する工程と;少なくとも1つの一次乾燥ステージを含む一次乾燥サイクルの間に凍結混合物を乾燥する工程である。上記プロセスはさらに、少なくとも1つの二次乾燥ステージ、および/または脱水手段(例えば、乾燥剤、乾燥器、乾燥停止剤などの使用)を含む二次乾燥サイクルを使用してさらなる乾燥を含んでいてもよい。凍結乾燥の終了の際には、窒素などの不活性ガスを、凍結乾燥された剤形を含むバイアルに添加することが好ましい。
【0063】
凍結サイクルは、約1時間〜約15時間、より好ましくは約2時間〜約10時間、最も好ましくは約5時間〜約8時間持続することが好ましい。凍結サイクルの間の凍結乾燥器の温度は平均で、約−70℃〜約−10℃、より好ましくは約−65℃〜約−30℃、そして最も好ましくは約−55℃〜約−40℃に維持されることが好ましい。
【0064】
凍結サイクルの終盤近く、または完了の際には、凍結乾燥器を真空排気して、凍結混合物が、一次乾燥サイクルの平均温度において、(液相および/または固相として存在しうる)溶剤を除去するのに十分な圧力(真空)下に曝されるようにする。溶剤が水の場合、好ましい圧力は、特定の乾燥サイクル温度において水の蒸気圧未満のものである。このような蒸気圧は、CRC Handbook of Chemistry and Physics, D-198頁(64th ed; 1983-1984)に記載されている。
【0065】
あるいはまた、凍結乾燥器は、一次乾燥サイクルの開始時またはその後に真空排気されてもよい。このサイクルの間に、凍結混合物中の水または溶剤の大部分が除去される。このサイクルは、平均圧力、平均温度および持続時間により特徴付けられるが、それぞれが平均圧力、平均温度および持続時間により特徴付けられる1つ以上のステージを含んでいてもよい。しかし、典型的に、一次乾燥サイクルは、約8時間〜約100時間、より好ましくは約16時間〜約86時間、最も好ましくは約24時間〜約72時間持続する1ステージのみを含むことが好ましい。一次乾燥サイクルの間の凍結乾燥器の温度が、平均で約−45℃〜約10℃、より好ましくは約−35℃〜約0℃、最も好ましくは約−30℃〜約−10℃で維持されることが好ましい。
【0066】
一次乾燥サイクルの後に、残った水または溶剤を除去する二次乾燥サイクルを任意に行ってもよい。このサイクルは、平均圧力、平均温度および持続時間により特徴付けられるが、それぞれが平均圧力、平均温度および持続時間により特徴付けられる1つ以上のステージを含んでいてもよい。しかし、典型的に、二次乾燥サイクルは、約0.5時間〜約48時間、より好ましくは約2時間〜約36時間、最も好ましくは約6時間〜約24時間持続する1ステージのみを含むことが好ましい。二次乾燥サイクルの間の凍結乾燥器の温度が、平均で約−25℃〜約40℃、より好ましくは約−15℃〜約40℃、最も好ましくは約0℃〜約35℃で維持されることが好ましい。
【0067】
二次乾燥サイクルの代わりに、または二次乾燥サイクルに加えて、さらに剤形を乾燥するために、任意の乾燥手段を用いてもよい。乾燥手段は、乾燥剤、乾燥器、乾燥停止剤等の使用を含むが、これらに限定されない。
【0068】
例えば、簡潔な固形製品は、バイアルをまず約−20℃〜約15℃の温度に保った凍結乾燥器の中に入れた後、一定時間の間、凍結乾燥器の棚の温度を約−70℃〜約−30℃に下げて、アミフォスチン/安定剤溶液を均一に凍結させることができると分かった。次に凍結乾燥チャンバを真空にして溶剤を除去する。約10μm Hg〜約500μm Hg、より好ましくは溶剤が水である場合は約75μm Hg〜約200μm Hgに圧力を維持することが好ましい。典型的には、圧力を平衡にさせた後に、乾燥チャンバの温度を、溶剤の大部分を除去するのに十分な時間かけて約−35℃〜約25℃の温度に上げる。以下に詳細に記載するように、好適な固形製品は、数分間から数日間かけて、様々な異なる温度および圧力にバイアルをさらすことによって最も良く形成される。
【0069】
凍結乾燥プロセスが完了すると、患者への非経口投与に適した微粒子を含まない溶液中への再構成に好適な、非晶質アミフォスチンを含む安定なアミフォスチン剤形が生成される。しかし、バイアルを密閉する前に、凍結乾燥チャンバを、窒素、アルゴンまたはキセノン等の不活性ガスで充填することが好ましい。このことが、剤形の安定性を促進することが分かった。次に、その剤形の所望の保管寿命に応じた温度でバイアルを保管し、輸送することができる。特に好適な温度は約0℃〜約25℃、最も好ましくは約4℃である。
【0070】
乾燥サイクルの温度、時間および回数を変えることによって、異なる安定性および水分含有量を有する製品を得られることが分かった。これら全ては本発明によって包含される。水分含有量を測定するためには、例えばカールフィッシャー滴定法を用いることができる。
【0071】
本発明に従って、任意の量の安定剤をアミフォスチンと組み合わせることができる。ただしこの量は、凍結乾燥した製品の熱安定性を高めるのに十分な量であるものとする。しかし、1.0molの純粋バルク結晶質アミフォスチン三水和物(FW=268g/mol)あたり約0.05mol〜約5.0molの安定剤を使用するのが好ましい。この量は、より好ましくは約0.1mol〜約1.0mol、および最も好ましくは約0.2mol〜約0.5molのバルク結晶質アミフォスチン三水和物である。しかし、当業者であれば、添加される安定剤の正確な量は、様々な要因(安定剤の化学的および薬学的特長ならびにバルクアミフォスチンの純度および水分含有量を含む)に依存することが分かるであろう。後者は、様々な水和度の結晶体としてバルクアミフォスチンが入手可能であるため、特に注目に値する。バルクアミフォスチンは、1分子あたり1〜3個の水分子を有する結晶体形状として記載してきたが、他の形態で存在することもできる。バルクアミフォスチンは、米国特許第3,892,824号(参照により本明細書中に組み入れる)に記載されたプロセスによって生成することができる。
【0072】
本発明の安定剤は、製薬上許容される化合物またはこのような化合物の混合物であり、アミフォスチンと組み合わせると、溶液中でのその分解を促進しないが、室温で固体として保存されるときのその安定性を強化する。好適な化合物としてはアミドおよびアミンが挙げられ、限定されるものではないが、例えばニコチンアミド、ニコチンアミド誘導体、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、ならびに様々な天然および合成アミノ酸およびアミノ酸誘導体(例えばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファンおよびアスパラギンが含まれるがこれらに限定されない)が含まれる。
【0073】
好適な安定剤は、ニコチンアミド、ニコチンアミド誘導体、ニコチン酸およびニコチン酸誘導体である。安定剤としてニコチンアミドを使用する場合、好ましくは約2:1〜約12:1、より好ましくは約4:1〜約10:1のアミフォスチン:ニコチンアミド重量比で用いられる。最も好適な重量比は、約8:1(アミフォスチン:ニコチンアミド)である。
【0074】
アミフォスチン/安定剤溶液の凍結乾燥によって簡潔な固形製品を得るためには、バルクアミフォスチンの濃度は約10mg/mL〜約200mg/ml、より好ましくは約50mg/mL〜約150mg/ml、および最も好ましくは約75mg/mL〜約125mg/mLでなくてはならないことが分かった。安定剤の好適な濃度は、上記の好適なアミフォスチン:安定剤のモル比から決定することができる。当業者であれば、文献から容易に決定された所望の安定剤の溶解度はまた、所望の濃度を決定するために役立ち得ることがすぐに分かるであろう。
【0075】
ある凍結乾燥法と組み合わせて使用する場合、幾つかの安定剤および安定剤の濃度は、純粋な非晶質の製品ではなく、結晶質または部分結晶質の製品を産生することができることは特筆すべき重要なことである。例えば、本発明によって包含される凍結乾燥条件下で重量比4:1(アミフォスチン:ニコチンアミド)でニコチンアミドを安定剤として使用する場合、結晶質剤形がときどき得られる。さらに、結晶質または部分結晶質の安定剤および/または賦形剤を有する剤形も得られる。しかし、本発明は、非晶質剤形または非晶質アミフォスチンを含む剤形に関するものである。
【0076】
上記のように、バルクアミフォスチンの凍結乾燥は、安定剤の不在下で任意で行われ得る。安定剤の不在下で行われる場合、安定剤は、凍結乾燥後に加えられる。同様に、バルクアミフォスチンの安定化および凍結乾燥の前、間、または後に、本発明の剤形に賦形剤を加えてもよい。この目的のために、賦形剤は(しばしば組み合わせて)役立つ。例えば塩化ナトリウム、クエン酸、酒石酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、および炭水化物(例としては例えばデキストロース、ショ糖、ソルビトール、イノシトール、デキストラン、マンニトール、およびカルボキシメチルセルロースナトリウム塩が含まれるがこれらに限定されない(ただしまたマンニトールは好ましくない))が含まれるがこれらに限定されない。
【0077】
具体的に好適な賦形剤はPVPであり、これは、様々な異なる粘度平均分子量のものが市販されている。粘度平均分子量30を有するポリビニルピロリドン(PVP30)は、特に好適な賦形剤である。PVPが賦形剤として使用される場合、好ましくはアミフォスチン:PVPの重量比が約2:1〜約50:1、より好ましくは約5:1〜約15:1で使用される。最も好適な重量比は約10:1(アミフォスチン:PVP)である。
【0078】
本明細書中に記載した賦形剤に加え、当業者に公知である他の賦形剤を使用することができる。賦形剤は遊離リン酸の原因とならないことが好ましいが、これは、アミフォスチンの分解を促進することが報告されている。例えばZadeii, J.M.ら、Pharm. Res. 8(10): S172(1991)を参照されたい。
【0079】
どの賦形剤を本発明の製剤に組み込む場合であっても、その賦形剤は添加される際に、またはそのアミフォスチンを滅菌する同じプロセス中に、滅菌されなければならない。本発明の1つの実施形態は、滅菌工程を含む。滅菌は、例えば溶液を滅菌濾過(例えば0.2μm孔径フィルタを使用)することにより行うことができる。当業者に公知の他の滅菌方法を使用することもできる。好適な滅菌および非滅菌賦形剤は、EM Industries, Inc. (Hawthorne, NY.); J.T. Baker, Inc. (Hayward, CA);Spectrum Quality Products, Inc. (Gardena CA); Fisher Scientific International, Inc. (Hampton NH); Aldrich Chemical Co., Inc. (Milwaukee WI);Abbott Laboratories, Inc. (North Chicago IL); Baxter Healthcare Corporation (Deerfield IL);およびAmresco, Inc. (Cleveland OH)から市販されている。
【0080】
本発明の剤形は、好適な容器に滅菌溶液を上記の規定アミフォスチン含有量まで無菌で充填することによって一回分用量の容器の形態で、または複数回分用量の容器の形態で、提供されてもよい。これらの充填された容器は、in situで適当な滅菌希釈剤を用いて再構成させる際の固形組成物の急速な溶解を可能とし、投与に望ましいアミフォスチン濃度の適切な滅菌溶液を提供することが意図される。本明細書中で使用される「好適な容器」という用語は、ストッパ手段によって溶接密閉された真空乾燥製品を輸送することができ、滅菌環境を維持することができる容器(例えばバイアル)を意味する。さらに、好適な容器は、真空乾燥組成物の再構成の際に入れられる溶液の容積を考慮した適性なサイズ、および適正な容器の材料(一般にI型ガラス)を伴う。例えば滅菌ゴム栓または同等物などの使用するストッパ手段は、上記密閉を提供しつつ、所望のアミフォスチン溶液の再構成のため希釈剤(例えば注射用滅菌水(米国薬局方)、通常生理食塩水(米国薬局方)、または5%デキストロース水溶液(米国薬局方)など)の導入のための入口も提供するものであることを理解されたい。本発明の製品等の医薬製品の容器の適合性のこれらおよび他の態様は、医薬分野の業務において通常の知識を有する者に周知である。
【0081】
本発明の滅菌-熱安定性医薬組成物(剤形)は、例えば静脈内、筋肉内、腔内、くも膜下内、および皮下注射などの非経口投与に適している。これらの剤形は、非晶質アミフォスチンの従来の剤形に比べて温度安定性が高く、物理的様相がよく、ならびに放射線損傷および化学療法による損傷の予防および治療に有効である。
【0082】
5.実施例
以下の実施例は本発明の例証として意図されており、いかなる点においても、本発明の限定と解されるべきではない。
【0083】
5.1.実施例1
ニコチンアミドを含む安定した非晶質アミフォスチン剤形
100 mg/mLアミフォスチンと、12.5 mg/mLニコチンアミド(Aldrich)との水溶液を、0.2 μmフィルターで、25℃にて無菌ろ過し、5mLのアリコートに分け、各々を10mLバイアルに移す。凍結乾燥栓を該バイアルに取り付け、サンプルを5℃に維持した凍結乾燥棚に載せる。棚の温度を60分かけて−45℃まで下げ、この温度に約3時間維持する。次に、凍結乾燥冷却器をオンにし、チャンバーを約100 μm Hgまで排気する。チャンバー真空度が平衡に達した後、真空度を一定に維持しながら、棚の温度を60分かけて−25℃まで上昇させる。棚の温度を約48時間にわたり−25℃に維持する。次に、棚の温度を60分かけて−10℃まで上昇させた後、−10℃に24時間にわたり維持する。最後に、棚の温度を60分かけて約35℃まで上昇させた後、この温度に24時間にわたり維持する。この時点で、該チャンバーを、約650 mm Hgの圧力まで窒素で充填し、機械によりバイアルに栓をする。この手順によって、熱的に安定した、減圧乾燥された一用量のバイアルが得られ、このバイアルは、上質の(elegant)ケークとして、約500 mgのアミフォスチン(無水物に基づく)と62.5 mgのニコチンアミド安定剤とを含む。
【0084】
この手順に従い調製された剤形を安定性試験に付したところ、以下の表1に記載する結果が得られた。
【0085】
5.2.実施例2
ニコチンアミドおよび PVP を含む安定した非晶質アミフォスチン剤形
100 mg/mLアミフォスチンと、12.5 mg/mLニコチンアミド(Aldrich)と、10mg/mLポリビニルピロリドン30(PVP30:BASF Aktiengesellschaft、Feinchemie、0-6700 Ludwigshafen、ドイツ)の水溶液を、0.2 μmフィルターで、25℃にて無菌ろ過し、5mLのアリコートに分け、各々を10mLバイアルに移す。凍結乾燥栓を該バイアルに取り付け、サンプルを5℃に維持した凍結乾燥棚に載せる。棚の温度を60分かけて−45℃まで下げ、この温度に約3時間維持する。次に、凍結乾燥冷却器をオンにし、チャンバーを約100 μm Hgまで排気する。チャンバー真空度が平衡に達した後、真空度を一定に保ちながら、棚の温度を60分かけて−25℃まで上昇させる。棚の温度を約12時間にわたり−25℃に維持する。次に、棚の温度を60分かけて−10℃まで上昇させた後、−10℃に12時間にわたり維持する。最後に、棚の温度を60分かけて約35℃まで上昇させた後、この温度に約6時間にわたり維持する。この時点で、該チャンバーを、約650 mm Hgの圧力まで窒素で充填し、機械によりバイアルに栓をする。この手順によって、熱的に安定した、減圧乾燥された一用量のバイアルが得られるが、このバイアルは、上質のケークとして、約500 mgのアミフォスチン(無水物に基づく)と、62.5 mgのニコチンアミドと、50 mg のPVP30とを含む。
【0086】
この手順に従い調製された剤形を安定性試験に付したところ、以下の表4に記載する結果が得られた。
【0087】
5.3.実施例3
結晶度の測定
本発明の剤形の結晶度は、例えば、Reminton’s Pharmaceutical Sciences、第18版、173ページ;The United States Pharmacopeia、第23版(1995)、1843〜1844ページに記載されているように、粉末X線回析により測定することができる。
【0088】
図2は、ニッケルろ過したCu Κα放射線を用いるガイガー・ミュラー検出器により測定した、実施例1の方法により調製した非晶質アミフォスチン剤形の典型的なX線回析スペクトルを示す。この回析パターンは、非晶質物質の広範なベースライン特性を含む。2θ=14.8、25.6、ならびに、26.3でのピークは、ニコチンアミドおよび/またはノイズに起因する。この帰属(assingment)は、結晶質ニコチンアミドのX線粉末回析パターンを示す図3から明らかである。
【0089】
図4は、米国特許第5,591,731号により記載されているように調製された結晶質アミフォスチンのX線回析パターンと、ニコチンアミドを安定剤として用いる(アミフォスチン対ニコチンアミド重量比は8:1)本発明の非晶質アミフォスチン剤形のパターンとの相違を示す。
【0090】
5.4.実施例4
安定した非晶質アミフォスチン剤形の安定性試験の好ましい実施方法
実施例1に記載した通りに得られた無菌性非晶質アミフォスチン剤形の安定性を5℃および25℃で試験した。密閉され、かつ窒素で充填した10 mL管状バイアル中にサンプルを保存した。
【0091】
これら試験の結果は、従来の方法により測定された他の温度での安定性と相関する可能性がある。安定性予測の概論については、例えば、L. Lachmanら、The Theory and Practice of Industrial Pharmacy、766〜67ページ(1986)を参照のこと。ここで実施する試験の結果では、25℃に1ヶ月維持した剤形の分解は、5℃に2年維持した同じ剤形の分解の約半分に概ね相当する。
【0092】
各試験期間の終了時に、バイアル中の非晶質アミフォスチンを、水、チオールおよび/またはアミフォスチンの含有量について試験した。いくつかの場合には、含水量は、カール・フィッシャー(Karl Fischer)滴定により測定した。アミフォスチンは、応力下で加水分解されると、2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオール(「WR-1065」)およびリン酸を生成し得ることから、このチオールの量の測定により、アミノホスチンの安定性の指標が供される。一方、ニコチンアミド等の安定剤が、サンプル中のアミフォスチンの量を測定するアッセイを妨害することがわかっているため、アミフォスチンの量の測定は好ましくない。従って、分解産物、特にWR-1065の分析により、サンプルの分解を測定することが好ましい。チオール含有量の分析は、次の手順を用いて、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により実施した。
【0093】
1.標準物質およびサンプルの調製
最終濃度が同じままであれば、重量および容量を調節してもよい。溶液は調製直後に、冷蔵下で、および/または冷蔵オートサンプラー中で貯蔵する。貯蔵寿命:24時間。
【0094】
【0095】
1.1 アミフォスチン標準物質の調製
10 mL容量のフラスコ中に、約30.0 mgのアミフォスチン標準物質の精確な重量を計り、取り分ける。5mLの水に溶解させ、メタノールで適当な容量まで希釈する。
【0096】
【0097】
1.2 2-[(3- アミノプロピル ) アミノ ] エタンチオール、ジヒドロクロライド( WR-1065 )標準物質の調製
100 mL容量のフラスコ中に、約7mgのWR-1065標準物質の精確な重量を計り、取り分ける。溶解させ、移動相で適当な容量まで希釈する。
【0098】
【0099】
1.3 アミフォスチン内容物用のアミフォスチン(薬剤成分)の調製
10 mL容量のフラスコ中に、約30.0mgのアミフォスチンの精確な重量を計り、取り分ける。5mLの水に溶解させ、メタノールで適当な容量まで希釈する。
【0100】
【0101】
1.4 関連物質用のアミフォスチン(薬剤成分)の調製
10 mL容量のフラスコ中に、約150.0mgのアミフォスチンの重量を正確に計量する。溶解させ、水で適当な容量まで希釈する。
【0102】
【0103】
1.5 注射用のアミフォスチンの調製
約9mLの水で、1製剤バイアルの内容物を溶解させる。50 mL容量のフラスコに、サンプルを定量的に移し、水で適当な容量まで希釈する。この溶液を6mL取り、25 mL容量のフラスコに移し、6.5 mLの水を添加し、メタノールで適当な容量まで希釈する。
【0104】
2.系の適合性(標準物質を用いて)
アミフォスチン(標準物質1.1の使用)
アミフォスチンの6回行う注射の%RSD 2%
テーリング(Tailing)係数
理論プレート 1,000
WR-1065(標準物質1.2の使用)
6回の注射の%RSD
テーリング係数
理論プレート 7,000
3.設備と材料(以下に記載する通り、もしくは同等物)
設備:紫外線検出器を備えるHPLCシステム
材料:アミフォスチン標準物質;WR-1065標準物質;濃縮リン酸(H3PO4)(HPLC標準品);メタノール(MeOH)(HPLC標準品);精製水(16メガオーム以上);ならびに、1-オクタンスルホン酸、ナトリウム塩(OSA)(HPLC標準品)。
【0105】
HPLC クロマトグラフィー条件
カラム仕様:
充填材料:ベックマン・ウルトラスフィアODS(USP L1)
寸法:4.6×250 mm
粒径:5μm
移動相:メタノール/水性リン酸、pH2.5、5mM OSA(50/50)
1.500 mLの水に0.54 gのOSAを溶解させ、pH2.5までリン酸で調節する。
【0106】
2.メタノールで1000 mLまで希釈する。
【0107】
3.移動相をろ過および脱気する。
【0108】
検出:220 nm吸光度
流速:1.0 mL/分
注入容量:10μL
カラム温度:室温
サンプル温度:4℃
4.手順
サンプルおよび標準物質を注入し、アミフォスチンピークの滞留時間を記録する(約4分)。サンプル中のアミフォスチンの同定を確認するためには、標準アミフォスチンのピークおよびサンプル調製物のピークの保持時間は、10%以内で一致していなければならない。
【0109】
5.計算
サンプル分解度を決定するのに使用する計算は、米国特許第5,591,731号に記載されているものと同じである。尚、該特許は参照により本明細書に組み込むものとする。
【0110】
5.5.実施例5
非晶質アミフォスチン II の安定性の結果
実施例4に記載した方法を用いて、本発明の剤形を試験することにより得られた典型的結果を以下にまとめる。表1にデータを示す剤形は、実施例1に記載した方法により調製された。このデータを検討すると明らかなように、本発明の剤形の安定性は、意外にも、それらの含水量とは無関係である。
【0111】
【表1】
Figure 0004703854
【0112】
本発明の剤形の安定性は、実施例1に記載する乾燥工程の長さを変えることにより変動し得ることが観察された。例えば、実施例1に従い調製したバイアルを−25℃で12時間、次に、−10℃で12時間、最後に35℃で6時間にわたり維持すると、表2に記載する安定性を示すサンプルが得られる。
【0113】
【表2】
Figure 0004703854
【0114】
以上の結果から、本明細書に記載した方法により生成されたアミフォスチン剤形の熱安定性は、増強されていることが明らかである。増強された安定性は、チオール形成の重量%が低いことから明らかであり、これは、2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオール(WR-1065)を形成するアミフォスチンの分解が極めて少ないことを意味する。
【0115】
また、本発明の予想外の優れた熱安定性は、表3からも明らかである。同表は、アミフォスチンの従来の剤形(非晶質アミフォスチンI)、本発明の剤形(非晶質アミフォスチンII)、ならびに、米国特許第5,424,471号(「結晶質エチオール(Crystalline Ethyol)(登録商標)」)についての安定性の測定値を示す。本発明の剤形が、これまで結晶質剤形によってのみ呈示された安定性を有することは明らかである。
【0116】
【表3】
Figure 0004703854
【0117】
さらに、表3からわかるように、乾燥サイクルの変動が熱安定性に影響し得る。例えば、非晶質アミフォスチンIは、既述した従来の方法により調製されたの対し、非晶質アミフォスチンIIは、これとは異なる乾燥サイクルを用いて調製されている。表3の上付き文字を用いると、非晶質アミフォスチンIIbは、実施例1の乾燥サイクルを用いて調製され、非晶質アミフォスチンIIcは、前記の乾燥サイクルを用いて調製され、その結果は表IIに記載してある。非晶質アミフォスチンIIdおよび非晶質アミフォスチンIIeは、ともに次の乾燥サイクルを用いて調製された:温度約−45℃で約3時間の凍結;約−25℃で約60時間の一次乾燥;ならびに、約−10℃で24時間、次に約0℃で約6時間の二次乾燥。
【0118】
アミフォスチン、ニコチンアミドおよび賦形剤を含んでなる剤形もまた、驚くべき安定性を示した。例えば、賦形剤がPVP30である実施例2の方法に従い調製された剤形は、図4に示す安定性データを提供する。
【0119】
【表4】
Figure 0004703854
【0120】
単にアミフォスチンと賦形剤とを含んでなる本発明のアミフォスチン組成物は、表5に示す安定性データを提供する。これらの組成物は、実施例2に記載した凍結乾燥サイクルを用いて調製された。
【0121】
【表5】
Figure 0004703854
【0122】
これらの結果から、本発明の非晶質アミフォスチンを多様な賦形剤と組み合わせることにより、熱的に安定した非晶質アミフォスチン組成物を取得可能であることが明らかである。
【0123】
ここに特に開示されなかった他の実施形態も、本発明の範囲および精神に含まれることは、当業者には明らかなはずである。従って、本明細書の記載は、添付の特許請求の範囲の記載以外は、本発明を何ら制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 米国特許第5,591,731号に記載されるように調製した結晶質アミフォスチンの粉末X線回折パターン。
【図2】 ニコチンアミドを安定剤として使用している(アミフォスチン:ニコチンアミド重量比=8:1)、本発明の非晶質アミフォスチン剤形の粉末X線回折パターン。この回折パターンは、明確に識別できるピークを含み、2θは7.9、13.0、16.1、27.4および32.8にほぼ等しい。
【図3】 ニコチンアミドの粉末X線回折パターン。
【図4】 (A)米国特許第5,591,731号に記載されるように調製した結晶質アミフォスチンの粉末X線回折パターンと、(B)ニコチンアミドを安定剤として使用した本発明の非晶質アミフォスチン剤形(アミフォスチン:ニコチンアミド重量比=8:1)の粉末X線回折パターンとの比較。

Claims (19)

  1. 製薬上許容されるビヒクルを用いて、被験体への非経口投与のための注入可能で微粒子を含まない医薬品に再構成するための、無菌性非晶質アミフォスチン及びニコチンアミドを含むアミフォスチン剤形であって、前記非晶質アミフォスチンを25℃の温度で1ヶ月間維持したときに、5重量%未満の2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオールしか形成され(a) アミフォスチンをニコチンアミドと混合し、(b) 無菌性アミフォスチン水溶液を凍結乾燥する工程を含む方法で製造される、アミフォスチン剤形。
  2. 剤形が非晶質である、請求項1記載の剤形。
  3. アミフォスチンとニコチンアミドの重量比が4:1〜8:1である、請求項またはに記載の剤形。
  4. アミフォスチンとニコチンアミドの重量比が8:1である、請求項記載の剤形。
  5. さらに賦形剤を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の剤形。
  6. 賦形剤が、塩化ナトリウム、クエン酸、酒石酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、デキストロース、スクロース、ソルビトール、イノシトール、デキストラン、マンニトール、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項記載の剤形。
  7. 剤形が6重量%までの含水量を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の剤形。
  8. 剤形が重量で少なくとも80%非晶質である、請求項1〜のいずれか1項に記載の剤形。
  9. (a) アミフォスチンをニコチンアミドと混合し、(b) アルコールを含まない無菌性アミフォスチン水溶液を凍結乾燥する工程を含む非晶質アミフォスチン剤形の製造方法であって、上記の凍結乾燥が、
    −70℃〜−10℃の第1の平均温度を有し、1時間〜15時間にわたって続く凍結サイクル、および、
    −45℃〜10℃の第2の平均温度を有し、8時間〜100時間にわたって続く一次乾燥サイクル
    を含み、前記非晶質アミフォスチンを25℃の温度で1ヶ月間維持したときに、5重量%未満の2-[(3-アミノプロピル)アミノ]エタンチオールしか形成されない、非晶質アミフォスチン剤形の製造方法。
  10. 水溶液が6〜9のpHを有する、請求項記載の方法。
  11. さらに凍結乾燥の前に水溶液に安定剤および/または賦形剤を溶解させることを含む、請求項9または10記載の方法。
  12. 第1の平均温度が−65℃〜−30℃である、請求項記載の方法。
  13. 凍結サイクルの時間が2〜10時間である、請求項記載の方法。
  14. 第2の平均温度が−35℃〜0℃である、請求項記載の方法。
  15. 第1の乾燥サイクルの時間が16〜86時間である、請求項記載の方法。
  16. 溶液の凍結乾燥がさらに、−25℃〜40℃の第3の平均温度および0.5時間〜48時間の時間を有する二次乾燥工程を含む、請求項記載の方法。
  17. さらに溶液を凍結乾燥した後に、乾燥栓を用いてバイアルに栓をすることを含む、請求項記載の方法。
  18. 水溶液を、アミフォスチン剤形が6重量%までの含水量を有するような条件で凍結乾燥する、請求項記載の方法。
  19. 請求項記載の方法により形成された非晶質アミフォスチンの熱安定性剤形。
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