JP4703368B2 - 周波数制御装置、周波数制御方法及びプログラム - Google Patents

周波数制御装置、周波数制御方法及びプログラム Download PDF

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本発明は、周波数制御装置、周波数制御方法及びプログラムに関し、特に、変調波のキャリア周波数に追随する信号を生成するための周波数制御装置、周波数制御方法及びプログラムに関する。
近年、サブキャリア周波数が異なる多数の変調波を重畳して伝送する周波数分割多重の技術が広く用いられており、特に、この技術の一種であるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)は、各サブキャリア相互間に直交性を持たせて各変調波を多重化する技術であり、変調波同士の干渉を抑えつつ伝送帯域内の変調波同士の間隔を狭くすることができるという利点を有するため、広く普及している。
OFDMの手法により生成されたOFDM信号を受信して、このOFDM信号内の各変調波を正確に復調するためには、各変調波のサブキャリア周波数を正確に特定する必要がある。しかし、空間等を介して伝送されるOFDM信号内の各周波数のサブキャリア周波数は、ドップラー効果等のために変動するのが通常である。このため、OFDM信号を復調する装置は、周波数変換等を行うため、サブキャリア周波数の変動に追随する信号を生成できる必要がある。そこで、変動するサブキャリア周波数に追随する信号を生成する技術が考えられてきた(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−308821号公報
しかし、サブキャリアの周波数には、例えばサブキャリアを生成する水晶発振器の水晶振動子の特性の経年変化などによって、サブキャリア相互間の周波数の間隔の2分の1を超える大幅なずれが生じている場合がある。一方、特許文献1の技術では、サブキャリア周波数のずれがこのような大幅なものとなった場合、このずれの補正を正確に行うために極めて多数のシンボルの平均を求める必要が生じる、という問題がある。従って、特許文献1の技術では、サブキャリア周波数の大幅なずれを容易に補正することができなかった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、周波数分割多重された信号のサブキャリアの周波数に大幅なずれがあってもこれを容易に補正できるようにするための周波数制御装置、周波数制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
この目的を達成するため、この発明の第1の観点に係る周波数制御装置は、
周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成手段と、
波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正手段と、より構成されており、
前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
前記周波数補正信号生成手段は、
前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定する粗調整量決定手段と、
前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する手段と、を備える、
ことを特徴とする。
このような周波数制御装置によれば、変調波の周波数に大幅なずれがあっても、このずれが的確に検出され、周波数が補正される。
また、この発明の第2の観点に係る周波数制御装置は、
周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成手段と、
波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正手段と、より構成されており、
前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
前記周波数補正信号生成手段は、
前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定する粗調整量決定手段と、
前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち所定の周波数成分の位相変化量に基づいて、前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち前記パイロット信号に相当する成分の周波数が当該所定の周波数へと収束するように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1未満の範囲で微調整量を決定する微調整量決定手段と、
前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成し、前記微調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該微調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する手段と、を備える、
ことを特徴とする。
このような周波数制御装置によっても、変調波の周波数に大幅なずれがあった場合にこのずれが的確に検出され、周波数が補正される。
前記プリアンブル部は前記パイロット信号を複数含んでおり
記粗調整量決定手段は、例えば、
前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、周波数軸上における相対的な位置関係が前記複数のパイロット信号と同一であるような複数の成分の組み合わせにつき、当該組み合わせに属する成分の強度の合計を特定する手段と、
特定した前記合計が所定の第1の閾値に達している組み合わせを特定し、特定された組み合わせに属する成分又は該組み合わせの成分と、該組み合わせと周波数軸上で隣接し、前記合計が所定の第1の閾値に達している組み合わせの成分を、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数成分として特定する手段と、を備えるものであってもよい。
このような構成を有していれば、周波数の補正がより正確に行われる。
前記粗調整量決定手段は、例えば、前記補正済変調波の前記プリアンブル部の所定の周波数成分の強度の平均を、当該プリアンブル部の複数シンボル分の期間について求め、求めた平均に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定する手段を備えるものであってもよい。このような構成を有している場合も、周波数の補正はより正確に行われる。
前記粗調整量決定手段は、例えば、前記補正済変調波の前記プリアンブル部の前記所定の周波数成分のうち、強度が所定の第2の閾値に達しており、且つ、周波数軸上で隣接する成分の強度が当該第2の閾値に達していないような成分を、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数成分として特定し、特定した成分の周波数と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を粗調整量と決定すればよい。
また、前記粗調整量決定手段は、例えば、前記補正済変調波の前記プリアンブル部の前記所定の周波数成分のうち、周波数軸上で隣接しており、且つ、強度がいずれも所定の第2の閾値に達している2個の成分を、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数成分として特定し、特定した2個の成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を粗調整量と決定することにより、変調波をそのサブキャリアの間隔の2分の1単位で補正してもよい。
また、この発明の第3の観点に係る周波数制御方法は、
周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成ステップと、
波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正ステップと、より構成されており、
前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
前記周波数補正信号生成ステップでは、
前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定し、
前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する、
ことを特徴とする。
このような周波数制御方法によれば、変調波の周波数に大幅なずれがあっても、このずれが的確に検出され、周波数が補正される。
また、この発明の第4の観点に係る周波数制御方法は、
周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成ステップと、
波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正ステップと、より構成されており、
前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
前記周波数補正信号生成ステップでは、
前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定し、
前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち所定の周波数成分の位相変化量に基づいて、前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち前記パイロット信号に相当する成分の周波数が当該所定の周波数へと収束するように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1未満の範囲で微調整量を決定し、
前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成し、前記微調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該微調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する、
ことを特徴とする。
このような周波数制御方法によっても、変調波の周波数に大幅なずれがあった場合にこのずれが的確に検出され、周波数が補正される。
また、この発明の第5の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成手段と、
波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正手段と、より構成される周波数制御装置として機能させるためのプログラムであって、
前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
前記周波数補正信号生成手段は、
前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定する粗調整量決定手段と、
前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する手段と、を備える、
ことを特徴とする。
このようなプログラムを実行するコンピュータによれば、変調波の周波数に大幅なずれがあっても、このずれが的確に検出され、周波数が補正される。
また、この発明の第6の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成手段と、
波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正手段と、より構成される周波数制御装置として機能させるためのプログラムであって、
前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
前記周波数補正信号生成手段は、
前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定する粗調整量決定手段と、
前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち所定の周波数成分の位相変化量に基づいて、前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち前記パイロット信号に相当する成分の周波数が当該所定の周波数へと収束するように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1未満の範囲で微調整量を決定する微調整量決定手段と、
前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成し、前記微調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該微調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する手段と、を備える、
ことを特徴とする。
このようなプログラムを実行するコンピュータによっても、変調波の周波数に大幅なずれがあった場合にこのずれが的確に検出され、周波数が補正される。
本発明によれば、周波数分割多重された信号のサブキャリアの周波数に大幅なずれがあってもこれを容易に補正できるようにするための周波数制御装置、周波数制御方法及びプログラムが実現される。
以下、本発明の実施の形態を、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)の手法により多重化された複数のQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調波を復調する復調装置を例とし、図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る復調装置の構成を示す図である。
図示するように、この復調装置は、アンテナ1と、局部発振部2と、移相部3と、混合部4I及び4Qと、A/D(Analog-to-Digital)変換部5I及び5Qと、周波数変換部6と、フーリエ変換部7と、電力算出部8と、位相差算出部9と、周波数制御量出力部10と、NCO(数値制御発振器:Numerically Controlled Oscillator)11と、復調部12とより構成されている。
アンテナ1はOFDM信号を受信し、このOFDM信号を混合部4I及び4Qに供給する。アンテナ1が受信するOFDM信号は、サブキャリアが所定の周波数間隔で並ぶような複数のQPSK変調波により構成されている。これらのサブキャリアはそれぞれ所定の周波数を有し、また、これらのサブキャリアは互いに直交性を有するものとする。
そして、このOFDM信号の先頭部分は、プリアンブル信号を構成している。プリアンブル信号は、AFC(自動周波数制御)やチャネル推定などに用いられることを目的としてOFDM信号に含められる信号である。
プリアンブル信号は、例えば図2に模式的に示すようなスペクトルを有しているものとする。すなわち、プリアンブル信号は、このプリアンブル信号を含むOFDM信号のうちの所定の1個以上のQPSK変調波の無変調状態のサブキャリアに相当する、1個以上のパイロット信号のみからなっている。なお、パイロット信号が周波数軸上で占有する位置は既知であるものとし、また、プリアンブル信号がパイロット信号を複数含む場合、これらのパイロット信号の周波数は互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいているものとする。
図2は、OFDM信号が30個のQPSK変調波からなっている場合において、そのうち、周波数軸上の相対位置が(−12)、(−4)、(+4)及び(+12)であるQPSK変調波の無変調時のサブキャリアに相当する計4個のパイロット信号によりプリアンブル信号が構成されている、という場合の、当該プリアンブル信号のスペクトルを模式的に例示するものである。
なお、図2においては、OFDM信号内で、周波数の低い方から1番目,2番目,・・・15番目,16番目,・・・29番目及び30番目のサブキャリアが占有する相対位置を、順に(−15),(−14),・・・,(−1),(+1),・・・(+14)及び(+15)として表している(すなわち、相対位置(0)の周波数はサブキャリアにより占有されないものとする)。そして、プリアンブル信号内の各パイロット信号の電力を「1.0」とした場合における、相対位置(−15),(−14),・・・(−1),(+1),・・・(+14),(+15)の信号の電力を記号「*」により表している。
局部発振部2は、公知の発振回路等より構成されており、所定の周波数の局部発振信号を生成して、移相部3及び混合部4Iに供給する。
移相部3は、公知の移相回路等より構成されており、局部発振部2より供給された局部発振信号の位相を(π/2)[ラジアン]遅らせたものに相当する信号を生成して、混合部4Qに供給する。
混合部4I及び4Qは互いに実質的に同一の構成を有しており、それぞれ、例えば公知の乗算回路などより構成されている。
混合部4Iは、アンテナ1より供給された、プリアンブル信号を含むOFDM信号と、局部発振部2より供給された局部発振信号とを混合することにより、両者の周波数の差に当たる周波数を有する成分を生成し、QPSKにおけるI信号に相当する信号としてA/D変換部5Iへと供給する。
混合部4Qは、アンテナ1より供給された、プリアンブル信号を含むOFDM信号と、移相部3より供給された信号(すなわち、位相が(π/2)[ラジアン]遅れた局部発振信号)とを混合することにより、両者の周波数の差に当たる周波数を有する成分を生成し、QPSKにおけるQ信号に相当する信号としてA/D変換部5Qへと供給する。
A/D変換部5I及び5Qは互いに実質的に同一の構成を有しており、それぞれ、例えば公知のA/Dコンバータなどより構成されている。
A/D変換部5Iは、混合部4Iより供給された信号をデジタル形式の信号へと変換して周波数変換部6へと供給する。A/D変換部5Qは、混合部4Qより供給された信号をデジタル形式の信号へと変換して周波数変換部6へと供給する。
周波数変換部6、フーリエ変換部7、電力算出部8、位相差算出部9、周波数制御量出力部10、NCO11及び復調部12は、いずれも、DSP(Digital Signal Processor)やCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサや、このプロセッサが実行するためのプログラムを記憶するメモリなどより構成されている。
なお、周波数変換部6、フーリエ変換部7、電力算出部8、位相差算出部9、周波数制御量出力部10、NCO11及び復調部12の一部又は全部の機能を単一のプロセッサが行うようにしてもよい。
周波数変換部6は、A/D変換部5Iよりデジタル形式のI信号を供給され、A/D変換部5Qよりデジタル形式のQ信号を供給され、また、NCO11より後述の周波数補正信号を供給されると、供給されたI信号の周波数と周波数補正信号の周波数との差(又は和)にあたる周波数を有する信号(つまり、このI信号の周波数を、周波数補正信号の周波数の分シフトさせたもの)を生成してフーリエ変換部7へと供給する。また、供給されたQ信号の周波数と周波数補正信号の周波数との差(又は和)にあたる周波数を有する信号(つまり、このQ信号の周波数を、周波数補正信号の周波数の分シフトさせたもの)を生成してフーリエ変換部7へと供給する。
フーリエ変換部7は、周波数変換部6より供給される2個の信号の組が表すOFDM信号(プリアンブル信号を含む)のうち、当該OFDM信号のスペクトルを構成する所定の周波数成分の位相を表す1番目〜n番目まで計n個のFFT出力データを、高速フーリエ変換(FFT)の手法により生成する。そして、生成したこれらn個のFFT出力データを、位相差算出部9及び復調部12へと供給する。なお、nはOFDM信号内のサブキャリアの数以上の整数であり、(j+1)番目のFFT出力データは、j番目のFFT出力データが位相を表す周波数成分よりサブキャリアの間隔1個分だけ周波数が高い周波数成分の位相を表すものとする(ただし、jは1以上n未満の整数)。これらn個のFFT出力データは、この復調装置が受信したOFDM信号に含まれるサブキャリアの周波数に相当する成分を正しく捉えているのであれば、このOFDM信号に含まれる各変調波のベースバンド信号に相当する信号となる。
NCO11は、所定の初期値(例えば、0ヘルツ)又は自らが現に供給している周波数補正信号の周波数と、周波数制御量出力部10より指示される補正量との和に相当する周波数の周波数補正信号を生成し、周波数変換部6へと連続的に供給する。
位相差算出部9は、フーリエ変換部7より供給される所定のFFT出力データについて、現在のシンボル区間と1つ前のシンボル区間との間での位相の変化量を特定し、特定した変化量に基づいて、パイロット信号に相当する成分の位相の1周期毎の変化量を表すデータ(位相差データ)を順次生成する。そして、生成した位相差データを周波数制御量出力部10へと順次供給する。
なお、位相差データの生成に用いるFFT出力データは、例えば、位相比較用のパイロット信号を重畳された、プリアンブル信号を含むOFDM信号内の所定の相対位置のサブキャリアに相当する成分であればよい。FFT出力データがこの成分の位相を捉えていれば、当該FFT出力データに基づいて生成された位相差データはほぼ一定の値となる。すなわち、例えばFFT出力データの位相を特定する周期が位相比較用のパイロット信号の周期に同期しているとして、このFFT出力データにあたる成分が位相比較用のパイロット信号に正確に一致している場合、位相変化量は0となるため位相差データの値は0となるし、正確に一致していない場合も、1周期毎の位相の遅れ又は進みの量は実質的に一定の値となる。
電力算出部8は、フーリエ変換部7より供給されるFFT出力データのうちプリアンブル信号の位相を表すものにつき、例えば該当するFFT出力データの振幅に基づいて、プリアンブル信号の上述の所定の周波数成分の電力を表すn個のデータ(電力データ)を順次生成し、周波数制御量出力部10へと順次供給する。なお、以下では、k番目のFFT出力データに基づいて生成した電力データをk番目の電力データと呼ぶ。
周波数制御量出力部10は、電力算出部8よりn個の電力データを供給され、位相差算出部9より位相差データを供給されると、これらの電力データ及び位相差データに基づいて上述の補正量を決定し、NCO11に指示する。
具体的には、周波数制御量出力部10は、例えば図3に示す手順に従って補正量を決定する。
すなわち、フーリエ変換部7がFFTを実行することによりFFT出力データを生成し(図3、ステップS1)、当該FFT出力データに基づいて電力算出部8が、プリアンブル信号の所定の周波数成分の電力を表すn個の電力データを生成して周波数制御量出力部10に供給すると(ステップS2)、周波数制御量出力部10はまず、パイロット信号を表すピークが、所定の位置のFFT出力データに正しく現れているか否かを、電力データに基づいて判別する(ステップS3)。そして、正しく表していないと判別するとステップS4へ処理を移し、表していると判別するとステップS5へ処理を移す。
ステップS3における判別は、例えば、「該当するFFT出力データより生成された電力データの値が所定の閾値に達しており、且つ、このFFT出力データに順番が隣接する他のFFT出力データより生成された電力データの値は当該閾値に達していない」という状態にあるか否かを判別することにより行う。
ステップS3における判別の手法の具体例を、図2及び図4を参照して説明する。実際に送信されたプリアンブル信号のスペクトルが図2に示す通りであるとし、フーリエ変換部7が生成するFFT出力データが、周波数の低い成分を表すものから順に(−15)番目から(+15)番目までの計31個であるとする。また、パイロット信号の電力を1.0として、上述の閾値は0.3であるとする。
この場合において、(−15)番目のFFT出力データが相対位置(−15)の成分の位相を、(−14)番目のFFT出力データが相対位置(−14)の成分の位相を、というように、x番目(xは整数)のFFT出力データがプリアンブル信号の相対位置xの成分の位相を正しく表しているとすると、各FFT出力データより生成された各電力データが示す電力の値は、例えば図4(a)に示すように、(−12)番目、(−4)番目、(+4)番目及び(+12)番目のFFT出力データから得られた分の値のみが閾値を超える大きな値となり、その他のFFT出力データから得られた分の値はほぼ0となる。この場合、ステップS3で周波数制御量出力部10は、パイロット信号の位相を表すべきFFT出力データが正しく当該パイロット信号の位相を表していると判別する。
一方、FFT出力データとプリアンブル信号内の成分との対応関係がサブキャリアの間隔の約2倍分ずれていて、プリアンブル信号の相対位置xの成分の位相が(x+2)番目のFFT出力データによって表されている状態になっているとすると、各FFT出力データより生成された各電力データが示す電力の値は、例えば、図4(b)に示すように、(−10)番目、(−2)番目、(+6)番目及び(+14)番目のFFT出力データから得られた分の値のみが閾値を超える大きな値となり、その他のFFT出力データから得られた分の値はほぼ0となる。すなわち、本来はパイロット信号の位相を表すべきものである(−12)番目、(−4)番目、(+4)番目及び(+12)番目のFFT出力データから得られた電力データの値も、ほぼ0となる。従ってこの場合、ステップS3で周波数制御量出力部10は、パイロット信号のピークが所定の位置のFFT出力データに正しく現れていないと判別する。
また、FFT出力データとプリアンブル信号内の成分との対応関係がサブキャリアの間隔の約2.5倍分ずれていて、プリアンブル信号の相対位置xの成分が、(x+2)番目及び(x+3)番目のFFT出力データの中間に位置するような成分に変換されている状態であるとすると、各FFT出力データより生成された各電力データが示す電力の値は、例えば、図4(c)に示すように、(−10)番目、(−9)番目、(−2)番目、(−1)番目、(+6)番目、(+7)番目、(+14)番目及び(+15)番目の各FFT出力データから得られた分の値が、閾値を超える大きな値となり、その他の分の値は閾値に達しない値となる。従ってこの場合も、ステップS3で周波数制御量出力部10は、パイロット信号のピークが所定の位置のFFT出力データに正しく現れていないと判別する。
なお、ステップS3における判別は、パイロット信号の位相を表すべきFFT出力データ(及びこれに隣接するFFT出力データ)より生成された電力データの値が個別に上述の閾値に達しているか否かを判別する代わりに、各パイロット信号の位相を表すべき各FFT出力データ(及びこれらに隣接するFFT出力データ)より生成された各電力データが示す電力の合計が所定の閾値に達しているか否かを判別することによって行ってもよい。
電力データの合計を用いてステップS3の判別を行う場合、周波数制御量出力部10は、例えば、FFT出力データの集合のうちから、周波数軸上での相対的な位置関係がパイロット信号と同一であるような複数の成分を表すものの組み合わせを種々特定する。
例えば、プリアンブル信号内の各パイロット信号のスペクトルが、図2に示すように相対位置8個分の間隔を置いている場合であって、フーリエ変換部7が生成するFFT出力データが、周波数の低い成分を表すものから順に(−15)番目から(+15)番目までの計31個であれば、
(A): (−15)番目、(−7)番目、(+1)番目及び(+9)番目のFFT出力データの組み合わせ
(B): (−14)番目、(−6)番目、(+2)番目及び(+10)番目のFFT出力データの組み合わせ
(C): (−13)番目、(−5)番目、(+3)番目及び(+11)番目のFFT出力データの組み合わせ
(D): (−12)番目、(−4)番目、(+4)番目及び(+12)番目のFFT出力データの組み合わせ
(E): (−11)番目、(−3)番目、(+5)番目及び(+13)番目のFFT出力データの組み合わせ
(F): (−10)番目、(−2)番目、(+6)番目及び(+14)番目のFFT出力データの組み合わせ
(G): (−9)番目、(−1)番目、(+7)番目及び(+15)番目のFFT出力データの組み合わせ
の、計7通りの組み合わせが考えられる。このうち(D)の組み合わせが、本来パイロット信号の位相を表すべきFFT出力データの組み合わせである。
この場合、周波数制御量出力部10は、例えばまず(D)の組み合わせについて、当該組み合わせに属するFFT出力データより生成された電力データの値の合計を求め、求めた合計が所定の合計値用閾値(例えば、2.0)に達しているか否かを判別すればよい。そして、(D)の組み合わせから求めた合計が合計値用閾値に達していないときはパイロット信号のピークが所定の位置のFFT出力データに正しく現れていないと判別すればよい。一方、(D)の組み合わせから求めた合計が合計値用閾値に達している場合は、(D)の組み合わせに含まれるFFT出力データに隣接するFFT出力データの組み合わせである(C)又は(E)の組み合わせについて更に合計を求め、求めた合計がいずれも合計値用閾値に達していない場合、パイロット信号のピークが所定の位置のFFT出力データに正しく現れていると判別し、その他の場合は、正しく現れていないと判別すればよい。
そして、パイロット信号のピークが所定の位置のFFT出力データに正しく現れていないと判別した場合、周波数制御量出力部10は、電力データの値の合計が合計値用閾値に達しているか否かを判別する処理を、(D)の組み合わせからずらしつつ(例えば、(E),(C),(F),(B),(G),(A)の順、あるいは(C),(E),(B),(F),(A),(G)の順に)、該当する組み合わせが見つかるまで繰り返せばよい。そして、合計が合計値用閾値に達している組み合わせが見つかると、当該組み合わせに含まれるFFT出力データに隣接するFFT出力データの組み合わせについて更に合計を求めればよい。
見つかった組み合わせが、例えば(D)の組み合わせからみてサブキャリアの間隔の約N倍分高周波側にずれていたとして、見つかった組み合わせに隣接する組み合わせについて求めた合計がいずれも合計値用閾値に達していない場合、パイロット信号のピークは、本来の位置からサブキャリアの間隔の約N倍分高周波側にずれた位置に現れていると判別すればよい。一方、見つかった組み合わせと高周波側で(又は、低周波側で)隣接する組み合わせについて求めた合計も合計値用閾値に達している場合は、パイロット信号のピークは、本来の位置からサブキャリアの間隔約(N+0.5)倍分(又は、N−0.5倍分)高周波側にずれた位置に現れていると判別すればよい。
また、ステップS3における判別は、パイロット信号の位相を表すべきFFT出力データ(及びこれに隣接するFFT出力データ)より生成された電力データの値を複数シンボル分の区間分に渡って平均し、得られた平均値を電力データの値の代わりに用いて行ってもよい。
ステップS3からステップS4に移ると、周波数制御量出力部10は、FFT出力データとプリアンブル信号内の成分との対応関係がずれている量、すなわち、NCO11が生成する周波数補正信号が本来有すべき周波数からずれている量を、電力データに基づき、サブキャリアの間隔の0.5倍単位で特定する。そして、特定したずれを相殺するような補正量を決定して、NCO11に指示する。
具体的には、例えばプリアンブル信号のスペクトルが図2に示す通りであって、フーリエ変換部7が生成するFFT出力データが、周波数の低い成分を表すものから順に(−15)番目から(+15)番目までの計31個であるとして、各FFT出力データより生成された各電力データが示す電力の値が図4(b)に示す通りであったとする。この場合、ステップS4で周波数制御量出力部10は、「本来は(−12)番目、(−4)番目、(+4)番目及び(+12)番目のFFT出力データがパイロット信号の位相を表すべきところが、FFT出力データとプリアンブル信号内の成分との対応関係がサブキャリアの間隔の約2倍分ずれているために、誤って(−10)番目、(−2)番目、(+6)番目及び(+14)番目のFFT出力データがパイロット信号の位相を表している状態になっている」と判別する。そして、ずれの量をサブキャリアの間隔2倍と特定し、補正量をサブキャリアの間隔の−2倍の値と決定してNCO11に指示する。
また、例えばプリアンブル信号のスペクトルが図2に示す通りであって、フーリエ変換部7が生成するFFT出力データが、周波数の低い成分を表すものから順に(−15)番目から(+15)番目までの計31個であるとして、各FFT出力データより生成された各電力データが示す電力の値が図4(c)に示す通りであったとする。図4(c)の場合においては、閾値を超える電力を示すFFT出力データの数がパイロット信号の数の2倍となり、これらのFFT出力データが2個ずつ互いに隣接してペアをなし、パイロット信号と同数のペアを形成している。
この場合、ステップS4で周波数制御量出力部10は、「本来は(−12)番目のFFT出力データがパイロット信号の一つの位相を表すべきところ、FFT出力データとプリアンブル信号内の成分との対応関係が周波数サブキャリアの間隔の約2.5倍分ずれているために、誤って(−10)番目及び(−9)番目のFFT出力データが示す電力が、当該パイロット信号に起因して閾値を超えた状態になっている」と判別する。同様に、「本来は(−4)番目の位置に現れるべき電力のピークが誤って(−2)番目及び(−1)番目に」、また「本来は(+4)番目の位置に現れるべき電力のピークが誤って(+6)番目及び(+7)番目に」、また「本来は(+12)番目の位置に現れるべき電力のピークが誤って(+14)番目及び(+15)番目に」、それぞれ現れていると判別する。そして、ずれの量をサブキャリアの間隔の約2.5倍と特定し、補正量をサブキャリアの間隔の−2.5倍の値と決定してNCO11に指示する。
ステップS4の処理が終わると、周波数制御量出力部10は、フーリエ変換部7がステップS1の処理を行い、電力算出部8がステップS2の処理を行うのを待機する。
一方、ステップS3からステップS5に移ると、周波数制御量出力部10は、位相差算出部9より位相差データを取得し、NCO11が生成する周波数補正信号が本来有すべき周波数からずれている量を、この位相差データ、及びステップS2で供給された電力データに基づいて、サブキャリアの間隔の0.5倍未満の範囲で特定する。そして、特定した誤差を相殺するような補正量を決定して、NCO11に指示する。そして周波数制御量出力部10は、このステップS5の処理を、以下随時繰り返して行う。
ステップS5で周波数制御量出力部10は、具体的には、位相差算出部9より供給された位相差データが示す位相差の変化を相殺して、以後に供給される位相差データの値を一定値に収束させるような量を補正量として特定すればよい。
例えば、パイロット信号にあたるFFT出力データ1周期毎の位相の遅れがθ[度]であることが、位相差データより判明したとする。このことは、当該位相差データが表すパイロット信号相当成分の周波数が、パイロット信号の本来の周波数Δf[Hz]に比べ、{(θ・Δf)/360}[Hz]だけ低いことを示している(パイロット信号は無変調状態のサブキャリアからなっているため位相の変化速度は一定である)。従ってこの場合、周波数制御量出力部10は、{−(θ・Δf)/360}[Hz]を補正量として決定すればよい。
周波数制御量出力部10が図3のステップS4までの処理を完了した時点において、NCO11が周波数変換部6に供給する周波数補正信号の周波数は、図3の処理を開始する以前に供給していた周波数補正信号の周波数に、ステップS4で決定された補正量を加算した値となる。その後はステップS5で、サブキャリアの間隔の2分の1以内の小さな補正が、更に随時加えられる。
なお、図5(a)〜(e)は、NCO11が生成する周波数補正信号が本来有すべき正しい周波数を有している場合、及び、サブキャリアの間隔1個分以内の範囲でずれている種々の場合における、電力データの値の分布を示す図である。
具体的には、プリアンブル信号のスペクトルが図2に示す通りであって、フーリエ変換部7が生成するFFT出力データが、周波数の低い成分を表すものから順に(−15)番目から(+15)番目までの計31個であるとして、周波数補正信号の周波数が正しい場合の電力データの値の分布を図5(a)が示しており、具体的には、周波数補正信号の周波数がサブキャリアの間隔の0.25倍だけずれている場合を図5(b)が、0.4倍だけずれている場合を図5(c)が、0.5倍だけずれている場合を図5(d)が、0.75倍だけずれている場合を図5(e)が、それぞれ示している。
図5(a)に示すように、周波数補正信号の周波数にずれがない場合、電力データの大きなピークは、本来の位置である(−12)番目、(−4)番目、(+4)番目及び(+12)番目のFFT出力データにあたる位置4点にのみ現れる。
これに対し、周波数補正信号の周波数にサブキャリアの間隔の0.5倍未満のずれがある場合、電力データの大きなピークは、本来の位置であるこれら4点にも現れるものの、図5(b)及び(c)に示すように、これら4点に隣接する(−11)番目、(−3)番目、(+5)番目及び(+13)番目のFFT出力データにあたる位置にも、有意なピークが現れる。
また、周波数補正信号の周波数のずれがサブキャリアの間隔の0.5倍である場合、図5(d)に示すように、電力データのピークの高さは、本来の位置である4点に現れる各ピークと、これら本来の位置である4点に隣接する上述の4点にあるピークとで、実質上等しくなる。
更に進んで、周波数補正信号の周波数のずれがサブキャリアの間隔の0.5倍を超える場合は、図5(e)に示すように、本来の位置である4点に現れる各ピークより、これら本来の位置である4点に隣接する上述の4点にあるピークの方が高くなる。
復調部12は、フーリエ変換部7より供給されたFFT出力データのうち、QPSK変調波の位相を表すもの(すなわち、当該QPSK変調波のベースバンド信号)に基づいて、このQPSK変調波が表すシンボルを抽出し、抽出したシンボルを表すデータを生成して外部に出力する。
以上説明した動作を行う結果、この復調装置は、OFDM信号の周波数がサブキャリアの間隔の2分の1を超えるような大幅なずれを起こしていてもこのずれを迅速に検出して周波数を補正し、また、OFDM信号の周波数のずれによりパイロット信号の位相を正しく捉えられない、という状態であっても、パイロット信号の位相を迅速に捉えるので、OFDM信号の周波数の変動に正確に追随して、シンボルを正確に抽出する。
なお、この復調装置の構成は、上述のものに限られない。
例えば、OFDM信号に含まれる変調波はQPSK変調波である必要はなく、例えば16QAMあるいはその他任意の変調形式で生成された変調波であってよい。そして復調部12は、当該変調波を復調し、得られた復調信号を出力するものであればよい。
また、この復調装置は必ずしもアンテナ1を備える必要はなく、混合部4I及び4Qが、復調する対象のOFDM信号を有線回線などより取得してもよい。
また、周波数変換部6がI信号及びQ信号に相当する成分を生成するようにしてもよい。この場合、この復調装置は局部発振部2、混合部4I、混合部4Q、A/D変換部5I又はA/D変換部5Qを備える必要がなく、代わりにアンテナ1が受信したOFDM信号をA/D変換して周波数変換部6へと供給するA/D変換器を備えるものとすればよい。そして、周波数変換部6は、例えば、周波数補正信号の位相を(π/2)[ラジアン]遅らせたものに相当する信号を生成して、A/D変換器より供給されたOFDM信号と元の周波数補正信号との周波数の差に当たる成分を表す信号、及び、このOFDM信号と移相された周波数補正信号との周波数の差に当たる成分を表す信号を生成して、これら2個の信号をフーリエ変換部7に供給するようにすればよい。
以上、この発明の実施の形態を説明したが、この発明にかかる周波数制御装置は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。
例えば、発振回路、移相回路及びA/Dコンバータを備えたコンピュータに上述の周波数変換部6、フーリエ変換部7、電力算出部8、位相差算出部9、周波数制御量出力部10、NCO11及び復調部12の動作を実行させるためのプログラムを格納した記録媒体(CD−ROM、MO、フレキシブルディスク等)から該プログラムをインストールすることにより、上述した復調装置を構成することができる。
また、例えば、通信回線の掲示板(BBS)にこのプログラムをアップロードし、これを通信回線を介して配信してもよく、また、このプログラムを表す信号により搬送波を変調し、得られた変調波を伝送し、この変調波を受信した装置が変調波を復調してこれらのプログラムを復元するようにしてもよい。
そして、このプログラムを起動し、OSの制御下に、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
なお、OSが処理の一部を分担する場合、あるいは、OSが本願発明の1つの構成要素の一部を構成するような場合には、記録媒体には、その部分を除いたプログラムを格納してもよい。この場合も、この発明では、その記録媒体には、コンピュータが実行する各機能又はステップを実行するためのプログラムが格納されているものとする。
本発明の実施形態に係る復調装置の構成を示すブロック図である。 図1の復調装置が受信する対象のプリアンブル信号のスペクトルを模式的に示す図である。 周波数変換部、電力算出部、位相差算出部及び周波数制御量出力部が実行する処理を示すフローチャートである。 (a)は、パイロット信号の位相が正しい位置のFFT出力データに現れている場合の電力データの値の分布を示すグラフであり、(b)及び(c)は、パイロット信号の位相が誤った位置のFFT出力データに現れている場合の電力データの値の分布を示すグラフである。 (a)は、パイロット信号の位相が正しい位置のFFT出力データに現れている場合の電力データの値の分布を示すグラフであり、(b)〜(e)は、パイロット信号の位相が誤った位置のFFT出力データに現れている場合の電力データの値の分布を示すグラフである。
符号の説明
1 アンテナ
2 局部発振部
3 移相部
4I,4Q 混合部
5I,5Q A/D変換部
6 周波数変換部
7 フーリエ変換部
8 電力算出部
9 位相差算出部
10 周波数制御量出力部
11 NCO
12 復調部

Claims (10)

  1. 周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成手段と、
    波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正手段と、より構成されており、
    前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
    前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
    前記周波数補正信号生成手段は、
    前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定する粗調整量決定手段と、
    前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する手段と、を備える、
    ことを特徴とする周波数制御装置。
  2. 周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成手段と、
    波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正手段と、より構成されており、
    前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
    前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
    前記周波数補正信号生成手段は、
    前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定する粗調整量決定手段と、
    前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち所定の周波数成分の位相変化量に基づいて、前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち前記パイロット信号に相当する成分の周波数が当該所定の周波数へと収束するように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1未満の範囲で微調整量を決定する微調整量決定手段と、
    前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成し、前記微調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該微調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する手段と、を備える、
    ことを特徴とする周波数制御装置。
  3. 前記プリアンブル部は前記パイロット信号を複数含んでおり、
    前記粗調整量決定手段は、
    前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、周波数軸上における相対的な位置関係が前記複数のパイロット信号と同一であるような複数の成分の組み合わせにつき、当該組み合わせに属する成分の強度の合計を特定する手段と、
    特定した前記合計が所定の第1の閾値に達している組み合わせを特定し、特定された組み合わせに属する成分又は該組み合わせの成分と、該組み合わせと周波数軸上で隣接し、前記合計が所定の第1の閾値に達している組み合わせの成分を、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数成分として特定する手段と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の周波数制御装置。
  4. 前記粗調整量決定手段は、前記補正済変調波の前記プリアンブル部の所定の周波数成分の強度の平均を、当該プリアンブル部の複数シンボル分の期間について求め、求めた平均に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の周波数制御装置。
  5. 前記粗調整量決定手段は、前記補正済変調波の前記プリアンブル部の前記所定の周波数成分のうち、強度が所定の第2の閾値に達しており、且つ、周波数軸上で隣接する成分の強度が当該第2の閾値に達していないような成分を、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数成分として特定し、特定した成分の周波数と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を粗調整量と決定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の周波数制御装置。
  6. 前記粗調整量決定手段は、前記補正済変調波の前記プリアンブル部の前記所定の周波数成分のうち、周波数軸上で隣接しており、且つ、強度がいずれも所定の第2の閾値に達している2個の成分を、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数成分として特定し、特定した2個の成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を粗調整量と決定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の周波数制御装置。
  7. 周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成ステップと、
    波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正ステップと、より構成されており、
    前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
    前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
    前記周波数補正信号生成ステップでは、
    前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定し、
    前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する、
    ことを特徴とする周波数制御方法。
  8. 周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成ステップと、
    波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正ステップと、より構成されており、
    前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
    前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
    前記周波数補正信号生成ステップでは、
    前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定し、
    前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち所定の周波数成分の位相変化量に基づいて、前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち前記パイロット信号に相当する成分の周波数が当該所定の周波数へと収束するように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1未満の範囲で微調整量を決定し、
    前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成し、前記微調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該微調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する、
    ことを特徴とする周波数制御方法。
  9. コンピュータを、
    周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成手段と、
    波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正手段と、より構成される周波数制御装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
    前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
    前記周波数補正信号生成手段は、
    前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定する粗調整量決定手段と、
    前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する手段と、を備える、
    ことを特徴とするプログラム。
  10. コンピュータを、
    周波数補正信号を生成する周波数補正信号生成手段と、
    波数分割多重された変調波と、前記周波数補正信号とを取得し、当該変調波の周波数と当該周波数補正信号の周波数との和又は差に相当する成分からなる補正済変調波を生成する周波数補正手段と、より構成される周波数制御装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記変調波は、無変調状態のサブキャリアからなるパイロット信号とnull(ヌル)とを有するプリアンブル部を含んでおり、
    前記プリアンブル部が複数のパイロット信号を有する場合、それぞれのパイロット信号の周波数は、互いに少なくともサブキャリアの間隔の2倍の間隔をおいており、
    前記周波数補正信号生成手段は、
    前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち、前記変調波のサブキャリアの間隔に等しい間隔をとる複数の所定の周波数成分の強度に基づいて、各該所定の周波数成分のうちから、前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる一つの周波数成分又は前記パイロット信号に相当する成分を含んでいる周波数軸上で隣接する二つの周波数成分を特定し、特定した一つの成分の周波数又は特定した二つの成分の周波数の中間値と前記パイロット信号が本来とるべき周波数との差を打ち消すような量に相当する分、前記周波数補正信号の周波数を従前の周波数より変化させるように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1単位で粗調整量を決定する粗調整量決定手段と、
    前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち所定の周波数成分の位相変化量に基づいて、前記補正済変調波の前記プリアンブル部のうち前記パイロット信号に相当する成分の周波数が当該所定の周波数へと収束するように、前記変調波のサブキャリアの間隔の2分の1未満の範囲で微調整量を決定する微調整量決定手段と、
    前記粗調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該粗調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成し、前記微調整量が決定されたとき、従前の周波数より当該微調整量に相当する分変化した周波数の前記周波数補正信号を生成する手段と、を備える、
    ことを特徴とするプログラム。
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