JP4703072B2 - 同定システム、処理装置、同定方法、プログラム、および媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば人間の位置を検知するための同定システム、処理装置、同定方法、プログラム、および媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高齢社会の到来という背景のもとに高齢者の介護が注目されている。特に、痴呆症の患者や徘徊を伴う高齢者の介護は大変重要視され、さまざまな技術の提案がなされている。これらの高齢者の行動を追跡し、異常行動を行った場合に本人や外部に通報する手段は介護の観点から大変重要であると考えられる。
【0003】
また、高齢者に限らず人の行動を計測し、解析することで、たとえば行動パターンを得ることができるならば、照明や空調を快適に制御したり、安全に動作させたりすることが可能となり、人の生活に大変有効である。さらに、人に限らず、動物や機械においても行動を計測することは有効で、動物の場合は今までわからなかった生態の研究に用いることが可能であり、機械においても状態や動作を計測することができれば、効率よく、安全に稼動させることができ、生産活動などの観点から大変有効である。
【0004】
人体や物体の行動を把握する上で、「誰が(何が)」「どこで」「何を」行うかを捕らえることは大変重要である。これには、(1)個人や特定物体を同定し、(2)室内の位置を検出し、(3)動作や姿勢を検出する必要がある。
【0005】
(1)個人や特定物体を同定する方法はRF−IDやCCD画像からの画像認識による方法が挙げられる。
【0006】
RF−IDは特定周波数の電波を使用し、人体や物などの移動体に取り付けられたタグ(トランスポンダともいう。以下タグに統一)と、コンピュータなどの上位機器に接続されたアンテナ(リーダーともいう。以下アンテナに統一)との間で双方向通信を行うことにより、タグの識別情報を受信し対象物を自動的に識別するシステムである。
【0007】
このシステムにはタグの読み取り距離によって大きく2つに分類できる。1つは低周波を用いた近距離タイプで、タグとアンテナの読み取り距離が52cm前後以下のものである。これらは、タグをアンテナにかざしたり、タグをズボンの端に縫込み、床設置のアンテナで読み取るのが一般的である。もう1つは、電池を内蔵させ、電波にマイクロ波を用いた遠距離タイプで、タグとアンテナの読み取り距離が1mを超えるようなものである。これらは、体の一部や物体の一部に携帯させることにより、アンテナの近傍を通過した際に、意識することなく、タグ情報を読み取ることが可能である。
【0008】
CCD画像からの画像認識による方法は、出入り口を通過する人体や物体をCCDカメラにより撮影し、人体の顔面や物体の形状やマークなどの特徴量を画像認識により抽出し、あらかじめ登録されている固有の特徴量と照合することにより、個人や特定の物体の同定を行うものである。
【0009】
(2)室内での人体や物体の位置を特定する方法は、CCD画像からの抽出や二次元の赤外線センサによって得られた温度分布情報からの抽出などが挙げられる。その他、非常に大きな建物内であれば、PHSなどを用いて複数の基地局からの電波の強度からおおよその位置を特定する方法が提案されている。
【0010】
(3)動作や姿勢を検出する方法は、古くは万歩計や水銀スイッチなどを用いて静止状態と動作状態を判別する方法が提案されている。最近では、種種の加速度センサやジャイロセンサ(角加速度センサ)が高性能化し、それらを用いて、歩行状態、身体の傾き、歩く方向等を検出する方法が提案されている。
【0011】
上述のように、「誰が(何が)」「どこで」「何を」行うか検出することを目的として各種の方法が提案されているが、これらは単一の機能しか満足することができない。つまり、「誰が(何が)」「どこで」「何を」行うことを総合的に判別することができない。
【0012】
たとえば、RF−IDは室内に入る特定個人や物体を同定することが可能であるが、アンテナ感度の指向性が広く、アンテナを近距離に複数個おいた場合には互いに干渉してしまうなどの問題があり、RF−IDのみで誰が(何が)「どこに」いるかを厳密に判別することは不可能である。また、CCD画像からの抽出方法においては逆に、「誰が(何が)」どこにいるかについては判別するのは不可能となる。
【0013】
そこで、特願平2000−369262ではこの問題点を解消した方法として、RF−IDによる情報とCCDによる情報とを関連付けて、「誰が(何が)」「どこに」いるかを精度良く判定する方法を提案している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ネットワークを介して伝送されてきたRF−IDによる(人体)情報がCCDにおいて認識されるタイミングと、CCDによる検知のタイミングとがある程度きちんと一致しない限り、RF−IDによる情報とCCDによる情報とを特願2000−369262の方法で正常に関連付ける(対応付ける)ことはできない。特に、RF−IDとCCDとを接続するネットワーク上の通信が過密である場合などには、RF−IDによる情報がCCDにおいて認識されるタイミングと、CCDによる検知のタイミングとがきちんと一致することは、極めて困難であるといえる。
【0015】
本発明は、上記従来のこのような課題を考慮し、「何が」「どこに」いるかをより確実に検知して物体の同定を行うことができる同定システム、処理装置、同定方法、プログラム、および媒体を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第一の本発明(請求項1に対応)は、所定の信号を発信する信号発信手段と、
固有のIDを有する物体によって携帯される、前記発信された信号を受信した際に前記IDを通知するための携帯端末と、
前記信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段と、
前記通知結果および前記検知結果のいずれか一方または両方を蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積結果に基づき、前記通知が受理されたタイミングおよび前記検知が受理されたタイミングを考慮して、前記通知されたIDと前記検知された物体とを対応付けるための処理を行う処理手段とを備えた同定システムである。
【0017】
第二の本発明(請求項2に対応)は、前記蓄積手段は、前記通知結果を蓄積し、
前記処理は、前記IDの通知が受理された時点において前記物体の検知が未だ受理されておらず、その後所定時間内に前記物体の検知が受理された場合に、前記蓄積されている通知結果に基づき、前記対応付けを行うための処理である第一の本発明の同定システムである。
【0018】
第三の本発明(請求項3に対応)は、前記蓄積手段は、前記検知結果を蓄積し、
前記処理は、前記物体の検知が受理された時点において前記IDの通知が未だ受理されておらず、その後所定時間内に前記IDの通知が受理された場合に、前記蓄積されている検知結果に基づき、前記対応付けを行うための処理である第一の本発明の同定システムである。
【0019】
第四の本発明(請求項4に対応)は、前記行われた処理の結果を管理するための管理手段を備えた第一の本発明の同定システムである。
【0020】
第五の本発明(請求項5に対応)は、前記信号発信手段は、複数設けられていて、それぞれ固有の信号を前記所定の信号として発信し、
前記所定域は、複数の前記信号発信手段のそれぞれとあらかじめ定められた位置関係を有する複数の所定領域であり、
前記受信された固有の信号を発信した信号発信手段は、前記IDとともに通知され、
前記対応付けは、前記通知される前記受信された固有の信号を発信した信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定領域で前記物体の検知が行われたことを確認された上で行われる第一の本発明の同定システムである。
【0021】
第六の本発明(請求項6に対応)は、(a)固有のIDを有する物体によって携帯される、所定の信号を発信する信号発信手段から発信された信号を受信した際に前記IDを通知するための携帯端末を利用して行われる前記通知の結果、および(b)前記信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段を利用して行われる前記検知の結果のいずれか一方または両方に対して行われる蓄積の結果に基づき、前記通知が受理されたタイミングおよび前記検知が受理されたタイミングを考慮して、前記通知されたIDと前記検知された物体とを対応付けるための処理を行う処理装置である。
【0022】
第七の本発明(請求項7に対応)は、固有のIDを有する物体によって携帯される、所定の信号を発信する信号発信手段から発信された信号を受信した際に前記IDを通知するための携帯端末を利用して、前記IDを通知するステップと、
前記信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段を利用して、前記物体を検知するステップと、
前記通知結果および前記検知結果のいずれか一方または両方を蓄積するステップと、
前記蓄積結果に基づき、前記通知が受理されたタイミングおよび前記検知が受理されたタイミングを考慮して、前記通知されたIDと前記検知された物体とを対応付けるための処理を行うステップとを備えた同定方法である。
【0023】
第八の本発明(請求項8に対応)は、第七の本発明の同定方法の、固有のIDを有する物体によって携帯される、所定の信号を発信する信号発信手段から発信された信号を受信した際に前記IDを通知するための携帯端末を利用して、前記IDを通知するステップと、前記信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段を利用して、前記物体を検知するステップと、前記通知結果および前記検知結果のいずれか一方または両方を蓄積するステップと、前記蓄積結果に基づき、前記通知が受理されたタイミングおよび前記検知が受理されたタイミングを考慮して、前記通知されたIDと前記検知された物体とを対応付けるための処理を行うステップとの全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0024】
第九の本発明(請求項9に対応)は、第七の本発明の同定方法の、固有のIDを有する物体によって携帯される、所定の信号を発信する信号発信手段から発信された信号を受信した際に前記IDを通知するための携帯端末を利用して、前記IDを通知するステップと、前記信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段を利用して、前記物体を検知するステップと、前記通知結果および前記検知結果のいずれか一方または両方を蓄積するステップと、前記蓄積結果に基づき、前記通知が受理されたタイミングおよび前記検知が受理されたタイミングを考慮して、前記通知されたIDと前記検知された物体とを対応付けるための処理を行うステップとの全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能な媒体である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
【0026】
(実施の形態1)
はじめに、本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの概略構成図である図1を参照しながら、本実施の形態の個人行動検知システムの構成について説明する。
【0027】
本実施の形態の個人行動検知システムは、(たとえば各部屋ごとに設置された)位置検知手段1、(同じく、たとえば各部屋の出入口ごとに設置された)電波発信手段2、電波受信手段3、センサ信号処理手段4、個人情報端末5、基地局6、情報蓄積手段7から構成される。
【0028】
なお、位置検知手段1と基地局6、情報蓄積手段7は接続されている。電波受信手段3とセンサ信号処理手段4は個人情報端末5に内蔵される。ここで、接続は有線で記述してあるが、無線の方法をとることもできる。
【0029】
また、個人情報端末5には電波受信手段3とセンサ信号処理手段4以外にスイッチや歩数計などの他情報の検出手段を同時に内蔵していてもよい。また、個人情報端末5は人間が所持し、個人情報端末毎に固有の個人情報端末番号(個人ID)を持たせている。
【0030】
要するに、電波発信手段2から発信された所定の信号が受信された際に個人IDが個人情報端末5から通知され、電波発信手段2とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域(本実施の形態においては必ずしも明示的ではないが、図12における周辺a、bにほぼ対応している)を通過する人体が位置検知手段1によって検知されるのであるが、これらの通知結果および検知結果は情報蓄積手段7に蓄積される。そして、通知が受理されたタイミングおよび検知が受理されたタイミングが考慮され、情報蓄積手段7における蓄積結果に基づき、通知された個人IDと検知された人体とが対応付けられるわけである。
【0031】
つぎに、本実施の形態の個人行動検知システムの動作について説明する。なお、本実施の形態の個人行動検知システムの動作について説明しながら、本発明の同定方法の一実施の形態についても説明する(以下の実施の形態においても同様である)。
【0032】
電波発信手段2は電波を発信し、電波発信手段2の検知範囲に個人情報端末5が進入してきたときに、個人情報端末5内の電波受信手段3が受信する。電波は電波発信手段2ごとに固有の信号を生成するためにパターン化されており、センサ信号処理手段4においてパターンを解析し、電波発信手段2の近傍に個人情報端末5が存在しているかどうかを逐次判定し、存在している場合、個人情報端末5によって受信された信号発信手段2を通知するための電波発信手段番号(位置ID)を作成する。
【0033】
なお、電波発信手段2の電波到達距離は人間が所持する場合に確実に受信し、複数の電波発信手段2が存在する場合に誤検知をしないようにするため約1m〜2m程度が望ましい。また、電波発信手段2と位置検知手段検知エリア8は、位置検知手段1で確実に個人情報端末5の情報が利用できるよう、隣接して存在していることが望ましい。
【0034】
センサ信号処理手段4において個人情報端末5が電波発信手段2の近傍に存在していると判定した時、個人情報端末5は、基地局6に個人IDおよび位置ID(これらを総称して個人情報ともいう)を送信する。個人情報端末5から基地局6に送信された個人IDと位置IDは(位置IDに基づいて所定の)位置検知手段1に送信され、位置検知手段検知エリア8内に存在する人体の特定を行う。
【0035】
(a)位置検知手段1に対して個人IDと位置IDが基地局6から受信された時点において、まだ位置検知手段の検知エリア8内に人体が存在しなかった場合には情報蓄積手段7に一時的に個人IDと位置IDを蓄積して、その後検知エリア内に人体が検知された時点でこの個人IDと検知された人体を関連付ける。
【0036】
また、これとは逆に、(b)検知エリア内に人体が検知された時点で、まだ個人IDと位置IDが基地局6から受信されていない場合には情報蓄積手段7に一時的に人体位置の検知情報(位置検知情報)を蓄積して、その後個人IDが基地局6から受信された時点でこの個人IDと検知された人体を関連付ける。
【0037】
つぎに、本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの個人情報の流れの説明図である図2を参照しながら、本実施の形態の個人情報の流れについて詳しく説明する。
【0038】
なお、たとえば、以下の説明における電波発信手段9(図2参照)や電波発信手段26(図4参照)は、異なる符号を付与されているが、前述の電波発信手段2(図1参照)と同様の手段である(その他の手段についても同様である)。
【0039】
電波発信手段9は電波15を発信し、電波発信手段9の検知範囲に個人情報端末10が進入してきたときに、個人情報端末10内の電波受信手段11が受信し、センサ信号処理手段12において受信信号をA/D変換し、電波発信手段11の近傍に個人情報端末10が存在しているかどうかを逐次判定し、存在している場合、電波発信手段番号(位置ID)17を作成する。
【0040】
つぎに、個人情報端末10は位置ID17と個人情報端末番号(個人ID)18とを基地局13に送信し、基地局13は位置ID17と個人ID18とを位置検知手段14に送信する。
【0041】
位置検知手段14は受信した個人ID18から、その時点において画像処理され位置を検知されている人体が誰であるかを特定する。
【0042】
なお、(a)位置検知手段14に対して位置ID17と個人ID18が基地局13から受信された時点において、まだ位置検知手段14の検知エリアに人体が存在しなかった場合には情報蓄積手段19に一時的に位置ID17と個人ID18を蓄積して、その後検知エリア内に人体が検知された時点でこの個人ID18と検知された人体を関連付ける。
【0043】
また、これとは逆に、(b)位置検知手段1に対して位置ID17と個人ID18が基地局6から受信された時点において、まだ位置ID17と個人ID18が基地局6から受信されていない場合には情報蓄積手段19に一時的に人体位置の検知情報を蓄積して、その後位置ID17と個人ID18が基地局6から受信された時点でこの個人ID18と検知された人体を関連付ける。
【0044】
(A)つぎに、(a)電波発信・受信手段によって得られる個人を特定する情報を位置検知手段20に送信する際に、位置検知手段20に対して個人ID21と位置ID22が基地局23から受信された時点において、まだ位置検知手段20の検知エリア内に人体が存在しなかった場合について、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在しなかった場合における動作タイミングの説明図である図3を参照しながらより詳しく説明する。
【0045】
この場合、情報蓄積手段24に一時的に個人ID21と位置ID22を蓄積して、その後検知エリア内に人体が検知された時点でこの個人ID21と位置ID22と検知された人体を関連付ける。
【0046】
まず、基地局23において個人ID21と位置ID22を受信する。受信された個人ID21と位置ID22は位置検知手段20に送信される。ただし、位置検知手段20の検知エリア内にはまだ人体が検知されていない。
【0047】
送信された個人ID21と位置ID22は情報蓄積手段24内に蓄積され、位置検知手段20により人体が検知されるまで個人ID21と位置ID22を保持される。その後位置検知手段20が人体を検知した場合に情報蓄積手段24を参照し、保持されていた個人ID21を参照し、検知した人体が誰であるかを個人ID21から関連付ける。関連付けた後は検知人体を受信された個人ID21の人体として追跡する。
【0048】
つまり、本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在しなかった場合における位置検知手段検知エリア25と電波発信手段26の位置関係の説明図である図4に示されているように、人体が位置検知手段検知エリア25に進入するとき、まず電波発信手段26の近傍を通過する。
【0049】
その後、この人体は位置検知手段検知エリア25に進入する。この場合、まず受信された個人IDは位置検知手段に送信される。ただし、位置検知手段の検知エリア25内にはまだ人体が検知されていない。その後検知エリア25内に侵入し、情報蓄積手段内に蓄積されていた個人IDを参照してこの個人IDと検知された人体を関連付ける。
【0050】
本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在しなかった場合における情報蓄積手段への情報の蓄積の説明図である図7には、電波発信・受信手段によって得られる個人を特定する情報を位置検知手段34が受信する際に、位置検知手段34に対して個人ID35が基地局から受信された時点において、まだ位置検知手段34の検知エリア内に人体が存在せず、情報蓄積部に一時的に個人ID35を蓄積して、その後検知エリア内に人体が検知された時点でこの個人ID35と検知された人体を関連付ける場合における情報蓄積手段の情報を示している。個人ID35が基地局から受信された時点において、まだ位置検知手段34の検知エリア内に人体が存在しなかった場合には個人ID35は一定時間保持される。この一定時間の間に位置検知手段により人体が検知されると検知人体と保持された個人ID35とを関連付け、その後においては当該人体の移動は個人ID35と関連付けられた状態で追跡される。
【0051】
(B)一方、(b)電波発信・受信手段によって得られる個人を特定する情報を位置検知手段27に送信する際に、位置検知手段27に対して個人ID28と位置ID29が基地局30から受信された時点において、すでに位置検知手段27の検知エリア内に人体が存在している場合について、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在している場合における動作タイミングの説明図である図5を参照しながらより詳しく説明する。
【0052】
この場合、情報蓄積手段31に一時的に人体位置情報を蓄積して、その後個人ID28と位置ID29が基地局30から受信された時点でこの個人ID28と検知された人体を関連付ける。
【0053】
まず、位置検知手段27の検知エリア内に人体が検知される。ただし、まだ基地局30において個人ID28と位置ID29を受信されていない。この場合、検知された人体位置情報は情報蓄積手段31内に蓄積され、基地局30において個人ID28と位置ID29を受信され、位置検知手段27まで送信されるまで人体位置情報を保持される。
【0054】
その後基地局30において個人ID28と位置ID29を受信され、位置検知手段27まで送信された場合に情報蓄積手段31を参照し、保持されていた人体位置情報を参照し、保持しておいた検知人体が誰であるかを個人ID28から関連付ける。関連付けた後は検知人体を受信された個人ID28の人体として追跡する。
【0055】
つまり、本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在している場合における位置検知手段検知エリア32と電波発信手段33の位置関係の説明図である図6に示されているように、人体が位置検知手段検知エリア32に進入するとき、電波発信手段33の近傍を通過するより前に、この人体は位置検知手段検知エリア32に進入する。
【0056】
この場合、まず位置検知手段は人体を検知するがこの人体が誰であるかについてはこの地点ではわからない。その後電波発信手段33の近傍を通過し、位置検知手段に対して個人IDが基地局から受信され、情報蓄積手段内に蓄積されていた検知人体を参照してこの個人IDと検知された人体を関連付ける。
【0057】
本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在している場合における情報蓄積手段への情報の蓄積の説明図である図8には、電波発信・受信手段によって得られる個人を特定する情報を位置検知手段36に送信する際に、位置検知手段36に対して個人ID37が基地局から受信された時点において、すでに位置検知手段の検知エリア内に人体が存在しており、情報蓄積手段に一時的に人体位置情報を蓄積して、その後個人ID37が基地局から受信された時点でこの個人ID37と検知された人体を関連付ける場合における情報蓄積手段の情報を示している。位置検知手段36の検知エリア内に人体が検知される時点において、まだ基地局において個人ID37を受信されていない場合には検知された人体位置情報は一定時間保持される。この一定時間の間に基地局において個人ID37を受信され、位置検知手段36まで送信されると保持された検知人体と個人ID37とを関連付け、その後においては当該人体の移動は個人ID37と関連付けられた状態で追跡される。
【0058】
(実施の形態2)
はじめに、本発明の実施の形態2の個人行動検知システムの概略構成図である図9を参照しながら、本実施の形態の個人行動検知システムの構成について説明する。
【0059】
本実施の形態の個人行動検知システムは、位置検知手段38、電波発信手段39、電波受信手段40、センサ信号処理手段41、個人情報端末42、基地局43、情報蓄積手段44、管理端末45とから構成される。
【0060】
本実施の形態の個人行動検知システムは、前述した本実施の形態1の個人行動検知システムと類似した構成を有しているが、管理端末(管理手段)45を備えている点を特徴としているわけである。
【0061】
前述した本実施の形態1の場合と同様、位置検知手段38と基地局43、情報蓄積手段、管理端末は接続されている。電波受信手段40とセンサ信号処理手段41は個人情報端末42に内蔵される。ここで、接続は有線で記述してあるが、無線の方法をとることもできる。
【0062】
なお、個人情報端末6には電波受信手段40とセンサ信号処理手段41以外にスイッチや歩数計などの他情報の検出手段を同時に内蔵していてもよい。また、個人情報端末42は人間が所持し、個人情報端末42毎に固有の個人情報端末番号(個人ID)を持たせている。
【0063】
前述した本実施の形態1の場合と同様、電波発信手段39の電波到達距離は人間が所持する場合に確実に受信し、複数の電波発信手段39が存在する場合に誤検知をしないようにするため約1m〜2m程度が望ましい。また電波発信手段39と位置検知手段検知エリア46は、位置検知手段で確実に個人情報端末42の情報が利用できるよう、隣接して存在していることが望ましい。
【0064】
つぎに、本実施の形態の個人行動検知システムの動作について説明する。
【0065】
個人情報端末42から基地局43に送信された情報は位置検知手段38に送信され、位置検知手段検知エリア46内に存在する人体の特定を行う。
【0066】
前述した本実施の形態1の場合と同様、位置検知手段38に対して個人IDが基地局43から受信された時点において、まだ位置検知手段の検知エリア46内に人体が存在しなかった場合には情報蓄積手段44に一時的に個人IDを蓄積して、その後検知エリア46内に人体が検知された時点でこの個人IDと検知された人体を関連付ける。また、これとは逆に位置検知手段38に対して個人IDが基地局43から受信された時点において、まだ個人IDが基地局43から受信されていない場合には情報蓄積手段44に一時的に人体位置情報を蓄積して、その後個人IDが基地局43から受信された時点でこの個人IDと検知された人体を関連付ける。
【0067】
そして、本実施の形態においては、管理端末45に対して、個人IDと検知された人体が関連付けられた時点で、情報蓄積手段44は個人IDと検知された人体が関連付けられた形で情報を送信する。なお、情報蓄積手段44は個人IDと検知された人体が関連付けられる前に個人IDと検知された人体のいづれかが欠けていた場合に仮の個人IDあるいは仮の人体をつけた情報を管理端末45に送信しても良い。
【0068】
(A)本発明の実施の形態2の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在しなかった場合における管理端末49への情報の送信の説明図である図10には、本実施の形態の個人行動検知システムの電波発信・受信手段によって得られる個人を特定する情報を位置検知手段47に送信する際に、位置検知手段47に対して個人ID48が基地局から受信された時点において、まだ位置検知手段47の検知エリア内に人体が存在しなかった場合に情報蓄積部に一時的に個人ID48を蓄積して、その後検知エリア内に人体が検知された時点でこの個人ID48と検知された人体を関連付けた後、管理端末49に送信する様子が示されている。
【0069】
個人ID48が基地局から受信された時点において、まだ位置検知手段47の検知エリア内に人体が存在しなかった場合には個人ID48は一定時間保持される。この一定時間の間に位置検知手段47により人体が検知されると検知人体と保持された個人ID48とを関連付け、その後においては当該人体の移動は個人ID48と関連付けられた状態で追跡され、追跡結果はその後逐次管理端末49に送信される。
【0070】
(B)本発明の実施の形態2の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在している場合における管理端末52への情報の送信の説明図である図11には、本発明の一実施の形態の電波発信・受信手段によって得られる個人を特定する情報を位置検知手段50に送信する際に、位置検知手段50に対して個人ID51が基地局から受信された時点において、すでに位置検知手段50の検知エリア内に人体が存在していた場合には、情報蓄積手段に一時的に人体位置情報を蓄積して、その後個人ID51が基地局から受信された時点でこの個人ID51と検知された人体を関連付けた後、管理端末52に送信する様子が示されている。
【0071】
位置検知手段50の検知エリア内に人体が検知される時点において、まだ基地局においてIDを受信されていない場合には検知された人体位置情報は一定時間保持される。この一定時間の間に基地局においてIDを受信され、位置検知手段50まで送信されると検知人体と保持された個人ID51とを関連付け、その後においては当該人体の移動は個人ID51と関連付けられた状態で追跡され、追跡結果はその後逐次管理端末52に送信される。
【0072】
なお、図11に示されているように、人体位置情報が個人ID51と関連付けられた時点で過去にさかのぼり、蓄積していた過去の位置情報に対して個人ID51をそれぞれ関連付けて送信した。このようにすることにより、送信漏れを生じることなく移動情報を送信することができる。
【0073】
(実施の形態3)
はじめに、本発明の実施の形態3の個人行動検知システムの概略構成図である図12を参照しながら、本実施の形態の個人行動検知システムの構成について説明する。
【0074】
本実施の形態の個人行動検知システムは、位置検知手段53、(たとえば部屋の出入口ごとに設置された)電波発信手段A54、B55、個人情報端末C56、個人情報端末D57、基地局58、情報蓄積手段59とから構成される。
【0075】
本実施の形態の個人行動検知システムは、前述した本実施の形態1の個人行動検知システムと類似した構成を有しているが、(複数の)人体の行動の検知をより正確に行うために、複数の電波発信手段A54、B55を備えている点を特徴としているわけである。
【0076】
より具体的には、電波発信手段A54、電波発信手段B55は位置検知手段検知エリア60に隣接しており、それぞれ位置ID=aおよび位置ID=bを持っている。また、個人情報端末C56、個人情報端末D57はそれぞれ、人体C61、人体D62が所持しており、個人ID=cおよび個人ID=dを持っている(図では人体C61が電波発信手段A54を通って、人体D62が電波発信手段B55を通って位置検知手段検知エリア60に入室する場合を表現している)。
【0077】
要するに、固有の信号を発信する電波発信手段A54、B55のそれぞれとあらかじめ定められた位置関係を有する所定領域として周辺a、bが設けられており、受信された固有の信号を発信した信号発信手段は個人IDとともに位置検知手段53に通知される。そして、個人IDと人体との対応付けは、受信された固有の信号を発信した電波発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する上述の周辺において人体の検知が行われたことが確認された上で行われるわけである。
【0078】
つぎに、本実施の形態の個人行動検知システムの動作について説明する。
【0079】
人体C61および人体D62がそれぞれ電波発信手段A54、電波発信手段B55を通過すると、個人情報端末内の電波受信手段により位置IDが判定され、個人IDとともに基地局58に送信される。送信された個人IDおよび位置IDはそれぞれ位置検知手段53に入力される。情報蓄積手段59は位置検知手段53と接続されている。
【0080】
(A)本発明の実施の形態3の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在しなかった場合における情報蓄積手段64への情報の蓄積の説明図である図13は、本発明の一実施の形態の情報蓄積手段において個人IDと位置検知手段による追跡人体とを結びつけており、個人IDを位置検知手段63に送信する際に、位置検知手段63に対して個人IDが基地局から受信された時点において、まだ位置検知手段63の検知エリア内に人体が存在しなかった場合には情報蓄積手段64に一時的に個人IDを蓄積して、その後個人IDが基地局から受信された時点でこの個人IDと検知された人体を関連付けた後、管理端末65に送信する様子を示している。
【0081】
なお、個人IDが蓄積される際には位置IDとの関連付けが行われるが、複数の電波発生手段を利用する本実施の形態においては、検知が行われた検知エリアに対応する位置IDを考慮して、個人IDと人体とが結び付けられる。
【0082】
図13では、図12における位置検知手段検知エリアに対して人体Cが入室し、位置検知手段63に個人ID=cおよび位置ID=aが送信された後、位置検知手段63により人体Cが検知されるよりも前に人体Dが入室し、位置検知手段63に個人ID=dおよび位置ID=bが送信された後、位置検知手段63が人体Cおよび人体Dを検知した場合の情報蓄積手段64における処理を示している。位置検知手段63はあらかじめ、位置IDに対応した周辺情報を所持している。
【0083】
まず、人体Cが入室し、位置検知手段63に個人ID=cと位置ID=aが送信される。情報蓄積手段63は個人ID=cを位置ID=aに属した個人IDとして保存する。
【0084】
次に、人体Dが入室し、位置検知手段に個人ID=dおよび位置ID=bが送信される。情報蓄積手段64はID=dを位置ID=bに属した個人IDとして保存する。
【0085】
その後、位置検知手段63が人体を検知する。位置検知手段63は検知人体の位置から位置IDに対応した周辺情報を抽出し、情報蓄積手段64に蓄積されている位置IDを参照して対応する位置IDに属した個人IDを検索する(図では、まず人体が検知された結果から周辺aを抽出し、対応する位置ID=aから個人ID=cが検索される)。検索の結果、一致した個人IDを位置検知手段63の検知人体に関連付け、その後の同一検知人体は個人IDを関連付けた上で追跡する。
【0086】
(B)本発明の実施の形態3の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在している場合における情報蓄積手段67への情報の蓄積の説明図である図14は、本実施の形態の情報蓄積手段において個人IDと位置検知手段による追跡人体とを結びつけており、個人を特定する情報を位置検知手段66に送信する際に、位置検知手段66に対して個人IDが基地局から受信された時点において、まだ位置検知手段66の検知エリア内に人体が存在しなかった場合には情報蓄積手段67に一時的に人体位置情報を蓄積して、その後個人IDが基地局から受信された時点でこの個人IDと検知された人体を関連付けた後、管理端末68に送信する様子を示している。
【0087】
なお、前述したように、複数の電波発生手段を利用する本実施の形態においては、検知が行われた検知エリアを考慮して、個人IDと人体とが結び付けられる。
【0088】
図14では、図12における位置検知手段検知エリアに対して人体Cが入室し、位置検知手段66に個人ID=cおよび位置ID=aが送信されるよりも前に人体Dが入室し、その後、位置検知手段66に個人ID=cおよび位置ID=aが送信され、次に個人ID=dおよび位置ID=bが送信された場合の情報蓄積手段67における処理を示している。位置検知手段66はあらかじめ、位置IDに対応した周辺情報を所持している。
【0089】
まず、人体Cが入室し、位置検知手段66が人体を検知する。位置検知手段66は検知人体の位置から位置IDに対応した周辺情報を抽出し、周辺情報に属した位置として位置情報を保存する。
【0090】
次に、人体Dが入室し、同様に位置検知手段66は検知人体の位置から位置IDに対応した周辺情報を抽出し、周辺情報に属した位置として位置情報を保存する(ここでは周辺aと周辺bとに分けて保存)。
【0091】
その後、位置検知手段66に個人ID=cと位置ID=aが送信される。情報蓄積手段67は位置ID=aと保存しておいた位置情報の属する周辺情報とを参照して、位置IDと周辺情報が対応していた場合には個人ID=cを位置検知手段66の検知人体(周辺aに属するものとして保存中)に関連付け、その後の同一検知人体は個人IDを関連付けた上で追跡する。
【0092】
なお、図14に示されているように、人体位置情報が個人IDと関連付けられた時点で過去にさかのぼり、蓄積していた過去の位置情報に対して個人IDをそれぞれ関連付けて送信した。このようにすることにより、送信漏れを生じることなく移動情報を送信することができる。
【0093】
以上においては、本実施の形態1〜3について詳細に説明を行った。
【0094】
なお、本発明の信号発信手段は、上述した本実施の形態においては、電波発信手段であったが、これに限らず、要するに、所定の信号を発信する手段であればよい。
【0095】
また、本発明の携帯端末は、上述した本実施の形態においては、個人情報端末であったが、これに限らず、要するに、固有のIDを有する物体によって携帯される、発信された信号を受信した際にIDを通知するための手段であればよい。
【0096】
また、本発明の検知手段は、上述した本実施の形態においては、位置検知手段であったが、これに限らず、たとえば、赤外線監視装置などであってもよく、要するに、本発明の信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための手段であればよい。
【0097】
また、本発明の蓄積手段は、上述した本実施の形態においては、情報蓄積手段であったが、これに限らず、要するに、通知結果および/または検知結果を蓄積する手段であればよい。
【0098】
また、本発明の処理手段は、上述した本実施の形態においては、位置検知手段であったが、これに限らず、たとえば、ネットワークを介して管理センタ側に設けられたコンピュータなどであってもよく、要するに、蓄積結果に基づき、通知が受理されたタイミングおよび検知が受理されたタイミングを考慮して、通知されたIDと検知された物体とを対応付けるための処理を行う手段であればよい。
【0099】
また、本発明の物体は、上述した本実施の形態においては、人体であったが、これに限らず、たとえば、介助犬などの動物や介護用ロボットなどの機器であってもよい。
【0100】
また、本発明の同定システムは、上述した本実施の形態においては、個人行動検知システムであったが、これに限らず、要するに、所定の信号を発信する信号発信手段と、固有のIDを有する物体によって携帯される、発信された信号を受信した際にIDを通知するための携帯端末と、信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段と、通知結果および/または検知結果を蓄積する蓄積手段と、蓄積結果に基づき、通知が受理されたタイミングおよび検知が受理されたタイミングを考慮して、通知されたIDと検知された物体とを対応付けるための処理を行う処理手段とを備えた同定システムであればよい。
【0101】
もちろん、(a)固有のIDを有する物体によって携帯される、所定の信号を発信する信号発信手段から発信された信号を受信した際にIDを通知するための携帯端末を利用して行われる通知の結果、および/または(b)信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段を利用して行われる検知の結果に対して行われる蓄積の結果に基づき、通知が受理されたタイミングおよび検知が受理されたタイミングを考慮して、通知されたIDと検知された物体とを対応付けるための処理を行う処理装置も、本発明に含まれる。
【0102】
また、固有のIDを有する物体によって携帯される、所定の信号を発信する信号発信手段から発信された信号を受信した際にIDを通知するための携帯端末を利用して、IDを通知するステップと、信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段を利用して、物体を検知するステップと、通知結果および/または検知結果を蓄積するステップと、蓄積結果に基づき、通知が受理されたタイミングおよび検知が受理されたタイミングを考慮して、通知されたIDと検知された物体とを対応付けるための処理を行うステップとを備えた同定方法も、本発明に含まれる。
【0103】
なお、発明は、上述した本発明の同定システム、および処理装置の全部または一部の手段(または、装置、素子、回路、部など)の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。もちろん、本発明のコンピュータは、CPUなどの純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアやOS、さらに周辺機器を含むものであっても良い。
【0104】
また、本発明は、上述した本発明の同定方法の全部または一部のステップ(または、工程、動作、作用など)の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
【0105】
なお、本発明の一部の手段(または、装置、素子、回路、部など)、本発明の一部のステップ(または、工程、動作、作用など)は、それらの複数の手段またはステップの内の幾つかの手段またはステップを意味する、あるいは一つの手段またはステップの内の一部の機能または一部の動作を意味するものである。
【0106】
また、本発明の一部の装置(または、素子、回路、部など)は、それら複数の装置の内の幾つかの装置を意味する、あるいは一つの装置の内の一部の手段(または、素子、回路、部など)を意味する、あるいは一つの手段の内の一部の機能を意味するものである。
【0107】
また、本発明のプログラムを記録した、コンピュータに読みとり可能な記録媒体も本発明に含まれる。また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。また、本発明のプログラムの一利用形態は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。また、記録媒体としては、ROM等が含まれ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送媒体、光・電波・音波等が含まれる。
【0108】
なお、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【0109】
また、発明は、上述した本発明の同定システム、および処理装置の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能かつ読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する媒体である。
【0110】
また、本発明は、上述した本発明の同定方法の全部または一部のステップの全部または一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能かつ読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記動作を実行する媒体である。
【0111】
このように、本発明は、たとえば、室内の少なくとも1箇所に設置し、電波を発信する電波発信手段と、前記電波発信手段からの距離がある一定値以下になったときに受信する電波受信手段と、前記電波受信手段からの信号を処理し、信号パターンを解析することで前記電波受信手段が前記電波発信手段の近傍に存在することを判定するセンサ信号処理手段と、前記電波受信手段と前記センサ信号処理手段とを内蔵した個人情報端末と、室内の少なくとも1箇所に設置し、画像処理により人体の位置を検知・特定する位置検知手段と、前記個人情報端末と無線通信によって逐次送受信し、前記位置検知手段と接続している基地局とから構成し、前記位置検知手段はさらに情報蓄積手段を所持し、前記個人情報端末は前記センサ信号処理手段により処理されたセンサ信号処理結果から電波発信手段番号を生成し、前記電波発信手段番号と前記個人情報端末固有の個人情報端末番号とを前記基地局に対して送信し、前記基地局は前記電波発信手段番号と前記個人情報端末番号を受信した時に前記位置検知手段に送信し、前記情報蓄積手段は前記電波発信手段番号と前記個人情報端末番号が前記基地局から受信された時点において前記位置検知手段が人体を検知しなかった場合には一定時間前記電波発信手段番号と個人情報端末番号を蓄積してその後検知エリア内に人体が検知された時点で前記個人情報端末番号と検知された人体を関連付けることを特徴とする個人行動検知システムである。
【0112】
また、本発明は、たとえば、室内の少なくとも1箇所に設置し、電波を発信する電波発信手段と,前記電波発信手段からの距離がある一定値以下になったときに受信する電波受信手段と、前記電波受信手段からの信号を処理し、信号パターンを解析することで前記電波受信手段が前記電波発信手段の近傍に存在することを判定するセンサ信号処理手段と、前記電波受信手段と前記センサ信号処理手段とを内蔵した個人情報端末と、室内の少なくとも1箇所に設置し、画像処理により人体の位置を検知・特定する位置検知手段と、前記個人情報端末と無線通信によって逐次送受信し、前記位置検知手段と接続している基地局とから構成し、前記位置検知手段はさらに情報蓄積手段を所持し、前記個人情報端末は前記センサ信号処理手段により処理されたセンサ信号処理結果から電波発信手段番号を生成し、前記電波発信手段番号と前記個人情報端末固有の個人情報端末番号とを前記基地局に対して送信し、前記基地局は前記電波発信手段番号と前記個人情報端末番号を受信した時に前記位置検知手段に送信し、前記情報蓄積手段は前記電波発信手段番号と前記個人情報端末番号が前記基地局から受信された時点より以前に前記位置検知手段が人体を検知した場合には一定時間人体位置情報を蓄積してその後前記電波発信手段番号と前記個人情報端末番号が受信された時点で前記個人情報端末番号と検知された人体を関連付けることを特徴とする個人行動検知システムである。
【0113】
また、本発明は、たとえば、前記情報蓄積手段はさらに管理端末に接続し、
前記情報蓄積手段は、前記個人情報端末番号と前記人体検知手段により検知された人体とが関連付けられた時点で前記管理端末に対して前記個人情報端末番号と検知した人体の位置情報を送信することを特徴とする前述の個人行動検知システムである。
【0114】
また、本発明は、たとえば、前記位置検知手段は、前記電波発信手段番号と前記個人情報端末番号が前記基地局から受信された時点において前記位置検知手段が人体を検知しなかった場合には、一定時間、前記電波発信手段番号と個人情報端末番号を前記情報蓄積手段に蓄積し、検知エリア内に人体が検知された時点で、人体が検知された座標から検知人体がいづれの電波発信手段の周辺であるかを判定し、電波発信手段周辺情報を生成し、電波発信手段周辺情報と前記電波発信手段番号とが一致した場合に前記前記個人情報端末番号と検知された人体を関連付けることを特徴とする前述の個人行動検知システムである。
【0115】
また、本発明は、たとえば、前記電波発信手段番号と前記個人情報端末番号が前記基地局から受信された時点より以前に前記位置検知手段が人体を検知した場合には、前記位置検知手段は、人体が検知された座標から検知人体がいづれの電波発信手段の周辺であるかを判定し、電波発信手段周辺情報を生成し、人体が検知されてから一定時間、電波発信手段周辺情報とともに人体位置情報を前記情報蓄積手段に蓄積し、前記個人情報端末番号および前記電波発信手段番号が受信された時点で、前記電波発信手段番号と前記電波発信手段周辺情報とを参照し、前記電波発信手段番号と前記電波発信手段周辺情報とが一致した場合に前記前記個人情報端末番号と検知された人体を関連付けることを特徴とする前述の個人行動検知システムである。
【0116】
つまり、「誰が(何が)」「どこに」行動しているかを検出するのを目的とした時にRF−IDとCCDによる検知結果とを正確に関連付けるために、RF−IDなどの特定周波数の電波を用いて電波発信位置近傍を検知する電波発信・受信手段と、CCD画像などの画像処理による位置検知手段とにおいて、電波発信・受信手段と位置検知手段からの抽出との情報を組み合わせて、室内への人体や物体の入退室を正確に捉え、位置検知手段に入室情報と「誰が(何が)」入室したかの情報を与えることにより「誰が(何が)」「どこに」行動しているかを複合的に得ることができる行動計測方法および装置およびシステムにおいて、さらに情報蓄積部を追加し、情報蓄積部に一時的にRF−IDあるいはCCDによる検知結果を蓄積することにより正確に関連付ける方式を提案する。提案するシステムでは、電波発信・受信手段によって得られる電波発信手段番号(位置ID)と、個人を特定する個人情報端末番号(個人ID)を位置検知手段に送信する際に、位置検知手段に対して位置IDと個人IDが基地局から受信された時点において、まだ位置検知手段の検知エリア内に人体が検知されなかった場合には情報蓄積部に一時的に個人IDを蓄積して、その後検知エリア内に人体が検知された時点でこの個人IDと検知された人体を関連付ける。また、これとは逆に、位置検知手段に対して個人IDが基地局から受信されるよりも早い段階で位置検知手段の検知エリア内に人体が存在し、位置検知手段が人体を検知した場合には、情報蓄積部に一時的に人体位置情報を蓄積してその後前記個人IDが受信された時点で個人IDと検知された人体を関連付ける。
【0117】
なお、人体位置情報は個人IDと関連付けられた時点で過去にさかのぼり、蓄積していた過去の位置情報に対して個人IDをそれぞれ関連付けて送信しても良い。このようにすることにより、送信漏れを生じることなく移動情報を送信することができる。
【0118】
また、位置検知手段の検知エリアに対し、複数の電波発信手段が隣接している場合、複数人が別々の電波発信手段を通って位置検知手段の検知エリアに入室する場合が考えられる。この時、位置検知手段があらかじめ検知エリア内に人体が検知された時点で、人体が検知された座標から検知人体がいづれの電波発信手段の周辺であるかを判定し、電波発信手段周辺情報(周辺情報)を生成するように構成する。このようにすることによって、電波発信手段番号と個人情報端末番号が基地局から受信された時点においてまだ位置検知手段が人体を検知しなかった場合や、個人情報端末番号が基地局から受信された時点より以前に電波発信手段番号と位置検知手段が人体を検知した場合に、電波発信手段周辺情報と前記電波発信手段番号とを参照して、一致した場合には個人情報端末番号と検知された人体を関連付ける。このようにすることにより、複数人が複数の出入り口から入室して位置検知手段が複数の人間を検知した場合においても正しく個人情報端末番号と検知された人体を関連付けることができる。
【0119】
なお、位置検知手段・基地局・情報蓄積手段はネットワークを通じて管理端末にさらに接続して、管理端末において「誰が(何が)」「どこに」いるかを管理することもでき、この場合、情報蓄積手段は、個人IDと前記検知された人体とが関連付けられた時点で管理端末に対して「誰が(何が)」「どこに」いるかを示す人体検知情報を送信することで、正確に「誰が(何が)」「どこに」いるかを一元管理できる。
【0120】
このようにすることにより、「誰が(何が)」「どこに」いるかを正確に管理できるため、「誰が(何が)」「どこに」行動しているかについて確実に特定することが可能となる。
【0121】
つまり、本発明は、電波発信・受信手段から位置検知手段に個人の入室情報を流すことにより「誰が(何が)」「どこに」行動しているかを複合的に得ることができるシステムにおいて、正確に「誰が(何が)」と「どこに」を関連付ける方法を提案するものである。このことで現在まで有効な方法が存在していなかった「誰が(何が)」「どこに」行動しているかを正確に検知する方法が実現可能になる。
【0122】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように、本発明は、「何が」「どこに」いるかをより確実に検知して物体の同定を行うことができるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの概略構成図
【図2】本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの個人情報の流れの説明図
【図3】本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在しなかった場合における動作タイミングの説明図
【図4】本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在しなかった場合における位置検知手段検知エリア25と電波発信手段26の位置関係の説明図
【図5】本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在している場合における動作タイミングの説明図
【図6】本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在している場合における位置検知手段検知エリア32と電波発信手段33の位置関係の説明図
【図7】本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在しなかった場合における情報蓄積手段への情報の蓄積の説明図
【図8】本発明の実施の形態1の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在している場合における情報蓄積手段への情報の蓄積の説明図
【図9】本発明の実施の形態2の個人行動検知システムの概略構成図
【図10】本発明の実施の形態2の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在しなかった場合における管理端末49への情報の送信の説明図
【図11】本発明の実施の形態2の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在している場合における管理端末52への情報の送信の説明図
【図12】本発明の実施の形態3の個人行動検知システムの概略構成図
【図13】本発明の実施の形態3の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在しなかった場合における情報蓄積手段64への情報の蓄積の説明図
【図14】本発明の実施の形態3の個人行動検知システムの、個人情報が受信された時点で検知エリア内に人体が存在している場合における情報蓄積手段67への情報の蓄積の説明図
【符号の説明】
1 位置検知手段
2 電波発信手段
3 電波受信手段
4 センサ信号処理手段
5 個人情報端末
6 基地局
7 情報蓄積手段
8 位置検知手段検知エリア
9 電波発信手段
Claims (9)
- 所定の信号を発信する信号発信手段と、
固有のIDを有する物体によって携帯される、前記発信された信号を受信した際に前記IDを通知するための携帯端末と、
前記信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段と、
前記通知結果および前記検知結果のいずれか一方または両方を蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積結果に基づき、前記通知が受理されたタイミングおよび前記検知が受理されたタイミングを考慮して、前記通知されたIDと前記検知された物体とを対応付けるための処理を行う処理手段とを備えた同定システム。 - 前記蓄積手段は、前記通知結果を蓄積し、
前記処理は、前記IDの通知が受理された時点において前記物体の検知が未だ受理されておらず、その後所定時間内に前記物体の検知が受理された場合に、前記蓄積されている通知結果に基づき、前記対応付けを行うための処理である請求項1記載の同定システム。 - 前記蓄積手段は、前記検知結果を蓄積し、
前記処理は、前記物体の検知が受理された時点において前記IDの通知が未だ受理されておらず、その後所定時間内に前記IDの通知が受理された場合に、前記蓄積されている検知結果に基づき、前記対応付けを行うための処理である請求項1記載の同定システム。 - 前記行われた処理の結果を管理するための管理手段を備えた請求項1記載の同定システム。
- 前記信号発信手段は、複数設けられていて、それぞれ固有の信号を前記所定の信号として発信し、
前記所定域は、複数の前記信号発信手段のそれぞれとあらかじめ定められた位置関係を有する複数の所定領域であり、
前記受信された固有の信号を発信した信号発信手段は、前記IDとともに通知され、
前記対応付けは、前記通知される前記受信された固有の信号を発信した信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定領域で前記物体の検知が行われたことを確認された上で行われる請求項1記載の同定システム。 - (a)固有のIDを有する物体によって携帯される、所定の信号を発信する信号発信手段から発信された信号を受信した際に前記IDを通知するための携帯端末を利用して行われる前記通知の結果、および(b)前記信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段を利用して行われる前記検知の結果のいずれか一方または両方に対して行われる蓄積の結果に基づき、前記通知が受理されたタイミングおよび前記検知が受理されたタイミングを考慮して、前記通知されたIDと前記検知された物体とを対応付けるための処理を行う処理装置。
- 固有のIDを有する物体によって携帯される、所定の信号を発信する信号発信手段から発信された信号を受信した際に前記IDを通知するための携帯端末を利用して、前記IDを通知するステップと、
前記信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段を利用して、前記物体を検知するステップと、
前記通知結果および前記検知結果のいずれか一方または両方を蓄積するステップと、
前記蓄積結果に基づき、前記通知が受理されたタイミングおよび前記検知が受理されたタイミングを考慮して、前記通知されたIDと前記検知された物体とを対応付けるための処理を行うステップとを備えた同定方法。 - 請求項7記載の同定方法の、固有のIDを有する物体によって携帯される、所定の信号を発信する信号発信手段から発信された信号を受信した際に前記IDを通知するための携帯端末を利用して、前記IDを通知するステップと、前記信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段を利用して、前記物体を検知するステップと、前記通知結果および前記検知結果のいずれか一方または両方を蓄積するステップと、前記蓄積結果に基づき、前記通知が受理されたタイミングおよび前記検知が受理されたタイミングを考慮して、前記通知されたIDと前記検知された物体とを対応付けるための処理を行うステップとの全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項7記載の同定方法の、固有のIDを有する物体によって携帯される、所定の信号を発信する信号発信手段から発信された信号を受信した際に前記IDを通知するための携帯端末を利用して、前記IDを通知するステップと、前記信号発信手段とあらかじめ定められた位置関係を有する所定域を通過する物体を検知するための検知手段を利用して、前記物体を検知するステップと、前記通知結果および前記検知結果のいずれか一方または両方を蓄積するステップと、前記蓄積結果に基づき、前記通知が受理されたタイミングおよび前記検知が受理されたタイミングを考慮して、前記通知されたIDと前記検知された物体とを対応付けるための処理を行うステップとの全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能な媒体。
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JP2001303289A JP4703072B2 (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 同定システム、処理装置、同定方法、プログラム、および媒体 |
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