JP4700936B2 - 内視鏡装置 - Google Patents
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Description
また、挿入部の先端部近傍に配設される湾曲部については、その湾曲操作用として、たとえば空気圧等を利用した流体圧アクチュエータを備えた構成のものが提案されている。この種の湾曲部には、挿入部の先端部近傍に空気圧で軸方向に伸縮するゴム人工筋等の流体圧アクチュエータと、同アクチュエータの伸縮力を湾曲部に伝達するためのアングルワイヤとを備えた構成が提案されている。そして、複数ある流体圧アクチュエータの一部に空気圧を選択的に供給して加圧することにより、ここで加圧された流体圧アクチュエータとは反対方向に湾曲部を湾曲させるようになっている。(たとえば、特許文献1参照)
すなわち、従来構成の内視鏡装置においては、流体アクチュエータ及びアングルワイヤは細長い挿入部の内部に収納設置されている部品であるから、これらの修理作業等を組み立て状態のまま実施することはできないという問題を有している。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、湾曲操作機構の点検や修理等の作業を最小限の分解により実施できるようにした内視鏡装置を提供することにある。
本発明に係る内視鏡装置は、観察手段を備えた先端部と、該先端部の近傍に設けられた湾曲部と、該湾曲部より後方に配置され該湾曲部を湾曲動作させて前記先端部を所望の観察方向へ向ける湾曲操作部材および該湾曲操作部材より後方に配置されこの湾曲操作部材を牽引するアクチュエータを有する湾曲操作機構と、前記アクチュエータの基端側に接続され該アクチュエータに流体を供給するチューブと、前記被観察対象内を照明する照明手段と、前記観察手段又は前記照明手段に接続された信号・電源系統とを備えた挿入部を被観察対象内に挿入して観察する内視鏡装置であって、前記信号・電源系統の一部および前記湾曲操作機構が、前記アクチュエータより後方に配置された連結部によって前記挿入部から着脱自在であり、前記連結部は、前記挿入部の前記湾曲操作機構側に接続される第1コネクタと、該第1コネクタと連結可能な第2コネクタと、これらの第1コネクタと第2コネクタとを分離可能に接続する接続リングとを備え、前記第1コネクタと第2コネクタには、前記アクチュエータと前記チューブとを着脱自在に接続する第1の接続部と、前記信号・電源系統を着脱自在に接続する第2の接続部とが設けられており、前記第1コネクタと第2コネクタとが連結された状態で、前記第1の接続部と前記第2の接続部とが、前記挿入部内において該挿入部の長手方向に重ならない位置まで該長手方向にずらして配設されることを特徴とするものである。
また、上記の内視鏡装置においては、前記湾曲操作機構の少なくとも一部を覆う外筒部材が、前記湾曲部の基端側及び前記連結部の少なくとも何れか一方で着脱自在であることとしてもよい。
また、上記の内視鏡装置においては、前記アクチュエータが空気圧を利用したゴム人工筋であることが好ましい。
さらに、上記の内視鏡装置においては、前記接続リングが、軸方向の一端に形成された第1の段差部および他端に形成された第1のネジ部を備え、前記第1コネクタおよび前記第2コネクタのいずれか一方が、前記第1の段差部を係止し前記接続リングを軸方向に抜け止めしつつ回動自在に支持する第2の段差部を有し、前記第1コネクタおよび前記第2コネクタの他方が、前記接続リングの前記第1のネジ部に締結される第2のネジ部を有することとしてもよい。
また、前記接続リングが、前記第1のネジ部に対して軸方向に間隔をあけて配置される第3のネジ部を備え、前記第2のネジ部が前記第1のネジ部を乗り越えて前記第3のネジ部に締結されることとしてもよい。
また、前記第2コネクタが、前記接続リングにより覆われる位置の内部に前記信号・電源系統を挿通可能な貫通孔を有することとしてもよい。
図4に示す斜視図は、本実施形態の内視鏡装置に係るシステム全体の概略構成を示すものである。この内視鏡装置1には、内視鏡本体2と、CCU(カメラ・コントロール・ユニット)3と、光源装置4と、電源5と、モニタ6などからなる複数の構成要素が設けられている。これら内視鏡装置1の複数の構成要素は、1つのキャリングケース(収納ケース)7に収納されている。このキャリングケース7には、上面が開口されたケース本体7aと、このケース本体7aの上面開口部を開閉可能に閉塞する蓋部材7bとが設けられている。
なお、図4及び図5において、図中の符号13はボンベ収納室、14はボンベ、15は信号線、16はリモートコントローラ、17及び18はケーブルを示している。
また、挿入部8の手元側(ケース7側)となる可撓管部9の基端部には、制御ユニット20が連結されている。この制御ユニット20は、ボンベ14から湾曲操作機構30に供給する流体圧力の制御等を行うものであり、その一面には図示省略の雄コネクタが設けられている。この雄コネクタは、ドラム12に形成した挿通口12aの内部で図示省略の雌コネクタと着脱可能に連結される。
アングルワイヤ31の先端は、それぞれが湾曲部10の先端部に固定部材31aをもって固定支持され、後端はゴム人工筋32の先端部側に連結されている。また、各ゴム人工筋32の後端部側には操作用のガス流体を供給するエアチューブ33が連結され、それぞれが独立した圧力供給系統を形成している。なお、このエアチューブ33の他端は、制御ユニット20に連結されている。
従って、各連結部においては、リベット10cによる連結方向が上下または左右というように90度交互にずれているので、折曲可能な方向も交互に90度ずれたものとなる。なお、固定部材31aによるアングルワイヤ31の固定位置は湾曲部10の最先端に位置するコマ10aの先端部内周面側となり、湾曲部10の内部ではアングルワイヤ31が自由にスライドできるようになっている。
すなわち、前側挿入部8aは、先端構成部11、湾曲部10、湾曲操作機構30及び第1コネクタ41が一体に連結された構成となり、さらに、後側挿入部8bは、可撓管部9の前端に第2コネクタ50を一体に連結した構成となる。
この連結部40は、第1コネクタ41及び第2コネクタ50が接続リング42を介して一体に着脱可能な構成とされる。すなわち、第1コネクタ41と第2コネクタ50とは、第1コネクタ41側に回動自在に支持されている接続リング42の回動操作により、連結・固定または分離されるようになっている。
このような構成の第1コネクタ41においては、チューブ貫通孔45を通るエアチューブ33の先端、すなわち挿入部8の後端部側となる先端に接続パイプ48が取付けられており、この接続パイプ48がチューブ貫通孔44に固定支持された構成とされる。また、ケーブル貫通孔45を通る信号/電源ケーブル19の先端(挿入部8の後端部側)には、ケーブル貫通孔45に固定支持された雄コネクタ49aが取付けられている。
チューブ貫通孔52の後端部側には、制御部20に接続されたエアチューブ33が連結されている。また、チューブ貫通孔52の先端部側にはOリング54が取付けられ、チューブ貫通孔52に挿入された接続パイプ48の外周面側からガス流体が漏洩しないようシールされている。さらに、ケーブル貫通孔53を通る信号/電源ケーブル19の先端(挿入部8の先端部側)には、ケーブル貫通孔53に固定支持された雌コネクタ49bが取付けられている。なお、基材51の外周面には、上述した雌ねじ部42a,42bと螺合する雄ねじ部55が設けられている。
分離状態にある連結部40は、第1コネクタ41の接続リング42に第2コネクタ50を挿入した後、接続リング42を回転させて雌ねじ部42cと雄ねじ部55とを螺合させる。この状態から接続リング42をさらに回転させると、雌ねじ部42cが雄ねじ部55を乗り越えてフリーの状態となる。この状態では第1コネクタ41と第2コネクタ50との連結は完了していないものの、雌ねじ部42cが雄ねじ部55に係止されるため、第1コネクタ41及びその先端部側の構成要素が挿入部8から分離・脱落することはない。
さらに、電磁弁ユニット21には、ガス流体を供給する空気圧供給源側の流体チューブ34の一端部が連結されている。この流体チューブ34は、ドラム12の横から外側に延出され、この流体チューブ34の延出部には、螺旋形状に巻回された巻回部35が形成されている。
そして、流路切換え機構部34AによってUP方向、流路切換え機構部34BによってDOWN方向、流路切換え機構部34CによってRIGHT方向、流路切換え機構部34DによってLEFT方向の各流路をそれぞれ切換えるようになっている。
なお、他の3つの湾曲方向、すなわちDOWN、RIGHT、LEFTの各方向のエアチューブ33の流路切換え機構部34B、34C、34Dにおいても、3つの電磁弁34a,34b,34cがそれぞれ同様に接続されている。
本実施の形態の内視鏡装置1は、たとえば配管等の内部状況を観察する検査に使用する場合、キャリングケース7内のドラム12から内視鏡本体2を引き出して使用される。そして、検査対象の管腔内等に内視鏡本体2の挿入部8を挿入しながら必要に応じてリモートコントローラ16を操作する。このリモートコントローラ16の操作時には、リモートコントローラ16からの出力信号が電磁弁制御コントローラ22に入力され、この入力信号に基いて電磁弁制御コントローラ22のCPU22bによって電磁弁ユニット21の各電磁弁34の動作が制御される。これにより、キャリングケース7のボンベ14からガス流体が湾曲操作機構30に供給され、4本のゴム人工筋32は、リモートコントローラ16の出力信号に応じた湾曲方向に湾曲操作するよう選択的にガス流体の供給を受ける。
すなわち、リモートコントローラ16を傾動操作すると、このリモートコントローラ37の傾き角が変わる。このとき、リモートコントローラ16の傾き角に応じてリモートコントローラ16の2軸のポテンショメータの抵抗値が変化する。この抵抗値の変化量と変化スピードとは、電磁弁制御コントローラ22のCPU22bによって検出される。
そして、ここで検出される抵抗値の変化量と変化スピードに応じて、CPU22bから図示しないスイッチ回路に対して動作信号が送られ、電磁弁ユニット21の各電磁弁34がON−OFF動作される。
図8(a)のJ1は、あらかじめ設定されたリモートコントローラ16の動作速度のしきい値Vsuよりも遅い速度でリモートコントローラ16を、たとえばUP方向に0点位置(ニュートラル位置)からA1位置に傾けた操作状態を示す。このとき、図7(a)中におけるUP方向に対応する電磁弁34a,34b,34cは、それぞれ図8(a)中のa1、b1、c1に示すようにON、OFF動作を行う。そして、リモートコントローラ16の傾き角に応じて、電磁弁34a,34bはあらかじめ設定されたパルス幅Δt11でリモートコントローラ16の動きが止まるt1時点まで同じ動作を行う。
次に、上述した連結部の第1変形例を図9に基づいて説明する。なお、図3に示した連結部40と同様の構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
さて、第1変形例の連結部40Aは、第2コネクタ50Aの構成が異なっており、第1コネクタ41については図3と同様の構成が採用される。
次に、本発明の一実施形態に係る内視鏡装置の連結部を図10及び図11に基づいて説明する。なお、図3に示した連結部40と同様の構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。また、上述した本発明の参考例に係る内視鏡装置1と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
さて、本実施形態に係る内視鏡装置1の連結部40Bは、第1コネクタ41Bと第2コネクタ50Bとの間に中間部材60を介在させる構成が異なっている。
また、この実施形態におけるチューブ貫通孔62の内径は、接続パイプ48の外形に対応して定まる先端部側貫通孔62a及びエアチューブ33の外形に対応して定まる後端部側貫通孔62bのように、内径の異なる段付き構造とされる。そして、後側挿入部8bのエアチューブ33は、中間部材60の後端部側貫通孔62bに連結され、中間部材60の後端面には、雄コネクタ49aを収納する凹部65が形成されている。なお、図中の符号66は、シール用のOリングである。
一方、第2コネクタ50Bは、図3に示した第2コネクタ50の先端に第1コネクタ側と同様の接続リング58を取り付けた構成とされ、エアチューブ33はチューブ貫通孔52を通り抜けて中間部材60の後端部側貫通孔62bに連結されている。なお、接続リング58の内周面には雌ねじ部58a,58bを設けてあり、また、図3の第2コネクタ50に設けてある雄ねじ部55の機能は、中間部材60の雄ねじ部61bが代行するようになっている。なお、図示の例では、リング部材51aに基材51bを嵌合して一体化した構成を採用しているが、一体部品としてもよい。
次に、本発明の一実施形態の第1変形例に係る内視鏡装置の連結部を図12に基づいて説明する。なお、図3に示した連結部40と同様の構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
さて、本変形例の連結部40Cは、円柱形状の弾性体よりなる中間部材70を採用したことに特徴がある。この場合、第1コネクタ40C側は図3に示した第1コネクタ41と同様であり、接続パイプ48を中間部材70のエアチューブ挿入口71に圧入して連結するようになっている。
このような構成とすれば、後側挿入部8bのエアチューブ33については、1本ずつ独立した接続及び分離が可能となる。また、雄コネクタ49aと雌コネクタ49bとの間についても、同様に独立した接続及び分離が可能になる。
次に、本発明の一実施形態の第2変形例に係る内視鏡装置の連結部を図13に基づいて説明する。なお、図3に示した連結部40と同様の構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この変形例では、湾曲操作機構30の外筒部材39を着脱可能とし、アングルワイヤ31やゴム人工筋32の露出を可能とした構成に特徴がある。
また、上述した湾曲操作機構30はボンベ14から供給される圧縮性のガス流体で操作するものとしたが、本発明の連結構造は、たとえば油圧のような非圧縮性流体によりアングル棒に連結されたピストンを動作させて操作する構成にも適用可能なことはいうまでもない。
2 内視鏡本体
3 CCU(カメラ・コントロール・ユニット)
4 光源装置
5 電源
6 光源
7 キャリングケース
7a ケース本体
7b 蓋部材
8 挿入部
8a 前側挿入部
8b 後側挿入部
9 可撓管部
10 湾曲部
10a コマ
10b 舌状部
10c リベット
11 先端構成部
12 ドラム
12a 挿通口
13 ボンベ収納部
14 ボンベ
15、19 信号線
16 リモートコントローラ
17、18 ケーブル
19 信号/電源ケーブル
20 制御ユニット
30 湾曲操作機構
31 アングルワイヤ
31a 固定部材
32 ゴム人工筋(アクチュエータ)
33 エアチューブ
39 外筒部材
40、40A、40B、40C、40D 連結部
41、41C 第1コネクタ
42 接続リング
42a 段差部
42b、42c 雌ねじ部
43 基材
44、52、52A チューブ貫通孔
45、53 ケーブル貫通孔
46 段差部
47 凹部
48 接続パイプ
49a 雄コネクタ
49b 雌コネクタ
50、50A、50B、50C 第2コネクタ
51、51A 基材
54 Oリング
55 雄ねじ部
60、70 中間部材
Claims (6)
- 観察手段を備えた先端部と、
該先端部の近傍に設けられた湾曲部と、
該湾曲部より後方に配置され該湾曲部を湾曲動作させて前記先端部を所望の観察方向へ向ける湾曲操作部材および該湾曲操作部材より後方に配置されこの湾曲操作部材を牽引するアクチュエータを有する湾曲操作機構と、
前記アクチュエータの基端側に接続され該アクチュエータに流体を供給するチューブと、
前記被観察対象内を照明する照明手段と、
前記観察手段又は前記照明手段に接続された信号・電源系統とを備えた挿入部を被観察対象内に挿入して観察する内視鏡装置であって、
前記信号・電源系統の一部および前記湾曲操作機構が、前記アクチュエータより後方に配置された連結部によって前記挿入部から着脱自在であり、
前記連結部は、前記挿入部の前記湾曲操作機構側に接続される第1コネクタと、該第1コネクタと連結可能な第2コネクタと、これらの第1コネクタと第2コネクタとを分離可能に接続する接続リングとを備え、
前記第1コネクタと第2コネクタには、前記アクチュエータと前記チューブとを着脱自在に接続する第1の接続部と、前記信号・電源系統を着脱自在に接続する第2の接続部とが設けられており、
前記第1コネクタと第2コネクタとが連結された状態で、前記第1の接続部と前記第2の接続部とが、前記挿入部内において該挿入部の長手方向に重ならない位置まで該長手方向にずらして配設されることを特徴とする内視鏡装置。 - 前記湾曲操作機構の少なくとも一部を覆う外筒部材が、
前記湾曲部の基端側及び前記連結部の少なくとも何れか一方で着脱自在であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。 - 前記アクチュエータが、空気圧を利用したゴム人工筋であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内視鏡装置。
- 前記接続リングが、軸方向の一端に形成された第1の段差部および他端に形成された第1のネジ部を備え、
前記第1コネクタおよび前記第2コネクタのいずれか一方が、前記第1の段差部を係止し前記接続リングを軸方向に抜け止めしつつ回動自在に支持する第2の段差部を有し、前記第1コネクタおよび前記第2コネクタの他方が、前記接続リングの前記第1のネジ部に締結される第2のネジ部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の内視鏡装置。 - 前記接続リングが、前記第1のネジ部に対して軸方向に間隔をあけて配置される第3のネジ部を備え、
前記第2のネジ部が、前記第1のネジ部を乗り越えて前記第3のネジ部に締結されることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡装置。 - 前記第2コネクタが、前記接続リングにより覆われる位置の内部に前記信号・電源系統を挿通可能な貫通孔を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに1項に記載に内視鏡装置。
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