JP4700640B2 - 締結装置、および、締結方法 - Google Patents

締結装置、および、締結方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4700640B2
JP4700640B2 JP2007067534A JP2007067534A JP4700640B2 JP 4700640 B2 JP4700640 B2 JP 4700640B2 JP 2007067534 A JP2007067534 A JP 2007067534A JP 2007067534 A JP2007067534 A JP 2007067534A JP 4700640 B2 JP4700640 B2 JP 4700640B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nut
bolt
attached member
fastening device
spring washer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007067534A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008224010A (ja
Inventor
悟 鹿子生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Neturen Co Ltd
Original Assignee
Neturen Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Neturen Co Ltd filed Critical Neturen Co Ltd
Priority to JP2007067534A priority Critical patent/JP4700640B2/ja
Publication of JP2008224010A publication Critical patent/JP2008224010A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4700640B2 publication Critical patent/JP4700640B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Bolts, Nuts, And Washers (AREA)

Description

本発明は、被取付部材の貫通孔に貫通されたボルトにナットを螺着して前記被取付部材を締結する際に用いられる締結装置、および、締結装置を用いた締結方法に関する。
従来、例えばPC杭の製造の際に、PC鋼棒とこのPC鋼棒を貫通し緊張力を作用させるアンカープレートとの間に隙間が生じる。このことにより、PC鋼棒が腐蝕して遅れ破壊が生じるおそれがある。
したがって、従来では、例えばナットをPC鋼棒に螺着して緊張力を作用させる前にPC鋼棒とアンカープレートとの間の隙間に、タールやグリースなどの充填材を充填している。
しかしながら、上述したように、充填材を充填する作業は煩雑で、作業の効率性が望まれている。
本発明の目的は、このような点に鑑みて、被取付部材とこの被取付部材に貫通されるボルトとの間への液状充填材の充填が容易な締結装置、および、締結方法を提供することにある。
本発明に記載の締結装置は、被取付部材の貫通孔に貫通されたボルトにナットを螺着して前記被取付部材を締結する際に用いられる締結装置であって、前記被取付部材および前記ナット間に介在され、略液密な充填空間を有し前記ナットの前記ボルトへの螺着により破裂可能な袋体と、この袋体の充填空間内に充填された液状充填材と、前記被取付部材および前記ナット間に介在され略裁頭形状に形成された1つの皿ばね座金と、を具備し、前記袋体は、前記ボルトを挿通する略環状に形成され、前記被取付部材または前記ナットと前記皿ばね座金の内周面側との間に配置されることを特徴とする。
この発明では、液状充填材が充填された略液密な充填空間を有しナットのボルトへの螺着により破裂可能な袋体を、被取付部材およびナット間に配置させる。そして、ナットの螺着により、袋体の充填空間が破裂して充填された液状充填材が流れ出して貫通孔内に流通して被取付部材の貫通孔とボルトとの間に液状充填材が流れ込んで充填される。
このことにより、ナットを螺着する作業のみで被取付部材およびボルト間の隙間が液状充填材にて充填され、被取付部材の締結作業性が向上する。
ここで、液状充填材としては、水溶液のような粘性の低いものの他、例えばグリースやペーストなどのような粘性を有したものなど、いずれの流動性物を対象とすることができる。
この発明では、袋体をボルトが挿通する略環状に形成している。
このことにより、座金のように装着させるのみで、締結作業性を向上できる。
この発明では、略裁頭形状に形成された皿ばね座金を被取付部材および前記ナット間に配設するとともに、被取付部材またはナットと皿ばね座金の内周面側との間に袋体を配置させる。そして、ナットの螺着により、皿ばね座金が略平板上に変形されつつ締結部材の袋体が内周側であるボルト側に向けて破裂する状態となる。
このことにより、袋体が破裂して流れ出る液状充填材は、良好に被取付部材の貫通孔およびボルト間に流れ込み易く、広く出回っている簡単な構成の皿ばね座金を利用する簡単な構成で、より効率よく良好に充填できる。
そして、本発明に記載の締結装置は、被取付部材の貫通孔に貫通されたボルトにナットを螺着して前記被取付部材を締結する際に用いられる締結装置であって、前記被取付部材および前記ナット間に介在され、略液密な充填空間を有し前記ナットの前記ボルトへの螺着により破裂可能な袋体と、この袋体の充填空間内に充填された液状充填材と、前記被取付部材および前記ナット間に介在され略裁頭形状に形成された1つの皿ばね座金と、を具備し、前記袋体は、内周側を外周側に連通させる切欠を有し、該切欠を開くことで前記ボルトが挿通可能となる平面視略C字状に形成され、前記被取付部材または前記ナットと前記皿ばね座金の内周面側との間に配置されることを特徴とする。
この発明では、上記略環状の袋体に代えて内周側が外周側に連通しボルトを挿通可能な切欠を有した平面視略C字状に形成している。
このことにより、ボルトにナットを取り付けた状態でも切欠からボルトを内周側に挿通させて被取付部材とナットとの間に配置させることができ、締結作業性を向上できる。
また、本発明では、前記袋体は、前記充填空間が周方向で複数区画形成された構成とすることが好ましい。
このことにより、ナットの螺着による複数の充填空間の破裂により、複数の箇所から液状充填材が被取付部材の貫通孔とボルトとの間に流れ込んで、液状充填材による隙間の良好な充填が得られる。
また、本発明では、前記袋体は、合成樹脂フィルムにて形成された構成とすることが好ましい。
このことにより、ナットの螺着により破裂して液状充填材が流れ出る構成が容易に得られるとともに、液状充填材を充填する製造も容易で、安価に提供できる。
さらに、本発明では、前記ボルトは、PC(Prestressed Concrete)鋼棒であり、前記被取付部材は、アンカープレートであり、前記液状充填材は、防錆剤である構成とすることが好ましい
この発明では、PC鋼棒とアンカープレートの貫通孔との間の隙間に、ナットの螺着により袋体が破裂して流れ出る防錆剤を充填させる。
このことにより、PC鋼棒を用いるプレキャストコンクリート製品におけるPC鋼棒の腐蝕による損傷を防止するための螺着作業が容易となる。
そして、本発明では、前記皿ばね座金における前記袋体が配置される内周面と、前記被取付部材または前記ナットとの間に介在される座金を具備した構成とすることが好ましい。
このことにより、皿ばね座金と座金との間で袋体が破裂して流出する液状充填材は、皿ばね座金の内周面側が座金にて閉塞される状態となっていることから、液状充填材が被取付部材の貫通孔およびボルト間により良好に流れ込み、座金を用いる簡単な構成でより効率よく充填できる。
本発明に記載の締結方法は、被取付部材の貫通孔に貫通されたボルトにナットを螺着して前記被取付部材を締結する締結方法であって、液状充填材を略液密に充填し前記ボルトを挿通する略環状に形成され袋体と、内周面側に前記締結部材が配置される略裁頭形状に形成された1つの皿ばね座金とを備えた締結装置を用い、前記被取付部材と前記ナットとの間に位置する状態に前記皿ばね座金を配置させるとともに、該皿ばね座金の内周面側と前記被取付部材または前記ナットとの間に前記袋体を配置させ、前記ナットを前記ボルトに螺着させて前記袋体を破裂させて前記液状充填材を前記貫通孔と前記ボルトとの間に流入させることを特徴とする。
この発明では、液状充填材を袋体内に略液密に充填した略環状の袋体を、被取付部材とナットとの間に配設した皿ばね座金の内周面と被取付部材またはナットとの間に位置する状態に配置させる。そして、ナットをボルトに螺着させて袋体を破裂させて液状充填材を貫通孔とボルトとの間に流入させる。
このことにより、袋体を座金のように装着させるのみで、通常の螺着作業により液状充填材の充填が得られ、締結作業性を向上できる。
本発明に記載の締結方法は、被取付部材の貫通孔に貫通されたボルトにナットを螺着して前記被取付部材を締結する締結方法であって、液状充填材を略液密に充填し内周側を外周側に連通させる切欠を有し該切欠を開くことで前記ボルトが挿通可能となる平面視略C字状に形成された袋体と、内周面側に前記締結部材が配置される略裁頭形状に形成された1つの皿ばね座金とを備えた締結装置を用い、前記被取付部材と前記ナットとの間に位置する状態に前記皿ばね座金を配置させるとともに、該皿ばね座金の内周面側と前記被取付部材または前記ナットとの間に前記袋体を配置させ、前記ナットを前記ボルトに螺着させて前記袋体を破裂させて前記液状充填材を前記貫通孔と前記ボルトとの間に流入させることを特徴とする。
この発明では、液状充填材を袋体内に略液密に充填した平面視略C字状の袋体を、被取付部材とナットとの間に配設した皿ばね座金の内周面と被取付部材またはナットとの間に位置する状態に配置させる。そして、ナットをボルトに螺着させて袋体を破裂させて液状充填材を貫通孔とボルトとの間に流入させる。
このことにより、ボルトにナットを取り付けた状態でも切欠からボルトを内周側に挿通させて被取付部材とナットとの間に配置させることができ、締結作業性を向上できる。
以下、本発明を説明するための前提となる締結装置を図面に基づいて説明する。なお、この前提技術における締結装置は、例えばPC(Prestressed Concrete)の製造に利用する構成を例示するが、本発明は、被取付部材をボルトおよびナットの螺着により締結する各種用途に利用できる。
図1は、本発明を説明するための前提となる締結装置の概略構成を示す断面図である。
〔締結装置の構成〕
図1において、100は締結装置で、この締結装置100は、例えばPC杭の製造の際に用いられる。すなわち、締結装置100は、被取付部材としての鋼板のアンカープレート101に設けられた貫通孔101Aに嵌挿されたボルトとしてのPC鋼棒102の雄ねじ部102Aにナット103を螺着させて、アンカープレート101を締結すなわちPC鋼棒102に緊張力を作用させる際に利用され、PC鋼棒102とアンカープレート101の貫通孔101Aとの間に生じる隙間を閉塞させる。
この締結装置100は、座金110と、一対の裁頭形状物としての皿ばね座金120と、締結部材130と、を備えている。
座金110は、例えば鋼板などにより、PC鋼棒102を貫通可能な平板環状に形成されている。この座金110は、アンカープレート101とナット103との間に位置して内周側にアンカープレート101の貫通孔に嵌挿されたPC鋼棒102の雄ねじ部102Aを嵌挿して配設される。
皿ばね座金120は、例えば鋼板などにより、PC鋼棒102を貫通可能な略平板環状で、外周縁が一面側に湾曲する略裁頭形状に形成されている。これら皿ばね座金120は、内周面が相対する状態に、アンカープレート101とナット103すなわち座金110との間に位置して、内周側にPC鋼棒102の雄ねじ部102Aを嵌挿して配設される。
締結部材130は、リング状の略液密な充填空間131Aを有し、いわゆるタイヤチューブ状に形成された略環状の袋体131を備えている。そして、締結部材130は、袋体131の充填空間131A内に液状充填材132が充填され、略環状に構成されている。
袋体131は、例えばポリエチレンなどの合成樹脂フィルムにて内周側にPC鋼棒102を嵌挿可能な略環状で、軸方向での圧縮力の作用により内容物である充填された液状充填材132が流出する状態である破裂可能に形成されている。なお、合成樹脂フィルムに限らず、液状充填材132を液密に充填可能な各種材料を利用できる。
そして、合成樹脂フィルムを用いることで、液状充填材132を封入して所定の寸法の略環状に締結部材130を形成する際に、例えば2枚のシート状材を熱圧着などにより形成する食品の包装などに広く利用されている方法を利用できるので好ましい。さらに、合成樹脂フィルムを用いることにより、圧縮力の作用により潰される際に軸方向で略均一に圧縮力が作用される状態に変形されるので好ましい。そしてさらに、合成樹脂フィルムを用いる場合、ナット103が螺着されてPC鋼棒102に緊張力が作用する状態でも厚さ寸法は数十μm程度であり、PC鋼棒102に緊張力を作用させる際には、PC鋼棒102の1m当たり約4mmの伸びとなるので、PC鋼棒102の緊張力の変動などに影響せず、ナット103の締め付けトルクもナット103の回転角などにより設定されるので影響せず、好ましい。
液状充填材132は、例えば防錆剤、タール、グリース、シーリング材など、袋体131の破裂により流れ出てアンカープレート101の貫通孔101Aの内周面とPC鋼棒102の外周面との間の隙間104に流れ込むことが可能な流動性を有した液状物である。この液状充填材132は、例えばPC鋼棒102の腐食防止、隙間の液密や気密のためのシールなど、各種目的に応じて適宜選択される。
また、液状充填材132は、隙間104の容積に応じて、また防錆やシールなどの目的に応じて、必要量が袋体131の充填空間131Aに充填される。すなわち、締結部材130は、液状充填材132の特性や隙間104の容積などに応じて、適宜の大きさに形成されている。
〔締結装置の動作〕
次に、上記締結装置100の動作について、図面を参照して説明する。
図2は、PC鋼棒に緊張力を作用させた途中の状態を示す説明図である。
まず、アンカープレート101の貫通孔101Aに貫通されたPC鋼棒102の雄ねじ部102Aに、一方の皿ばね座金120を外周縁側がアンカープレート101から離間する方向に湾曲する状態に装着する。この装着した皿ばね座金120の内周面側に載置する状態に、締結部材130を内周側にPC鋼棒102の雄ねじ部102Aを相対的に嵌挿させて装着する。この後、他方の皿ばね座金120を、締結部材130を覆うように内周側にPC鋼棒102の雄ねじ部102Aを相対的に嵌挿させて装着する。そして、座金110を装着し、図1に示すように、ナット103を取り付ける。
この状態で、PC鋼棒102をナット103が取り付けられた側と反対側に引っ張るように緊張力を作用、あるいは、ナット103をねじ込む。このことにより、皿ばね座金120が弾性あるいは塑性変形されて平板状に潰される状態となるとともに、皿ばね座金120間に介在する締結部材130も押し潰されるように袋体131が破裂して充填されていた液状充填材132が流れ出る。この液状充填材132が流れる際、皿ばね座金120は周縁同士が周方向で圧接する接合状態で内周面同士が近接するように変形するので、締結部材130は外周縁側から次第に押し潰される状態となり、内容物である液状充填材132は内周側へ絞り出される状態となる。このことにより、袋体131は内周側近傍が破裂する状態となる。さらに、流れ出る液状充填材132は、一対の皿ばね座金120の周縁同士が周方向で圧接する接合状態で皿ばね座金120の内周側が開放する状態となっていることから、液状充填材132は内側となるPC鋼棒102側に流れ出る。さらに、液状充填材132は、流通抵抗が小さい隙間104へ絞り出されるように流れ込む状態となる。
〔締結装置の作用効果〕
上述したように、上記本発明を説明するための前提技術では、袋体131の略液密な充填空間131Aに液状充填材132が充填された締結部材130を、アンカープレート101およびナット103間に配置させる。そして、ナット103の螺着、すなわちPC鋼棒102への緊張力の作用やナット103のねじ込みにより、袋体131の充填空間131Aが破裂して充填された液状充填材132が流れ出し、アンカープレート101の貫通孔101AとPC鋼棒102との間の隙間104へ流れ込み、隙間104が充填、すなわちPC鋼棒102の表面に液状充填材132が塗布された状態となる。
このため、締結部材130を装着するのみで、通常のナット103の螺着作業のみでアンカープレート101およびPC鋼棒102間の隙間104が液状充填材132にて充填され、アンカープレート101の締結作業、すなわちPC杭を製造する際のPC鋼棒102の防錆処理の作業性を容易に向上できる。
そして、上記前提技術では、袋体131をPC鋼棒102が挿通する略環状に形成している。
このため、締結部材130を座金110のように装着させるのみで容易に配設でき、締結作業性を向上できる。さらに、環状であることから、略均一に液状充填材132に圧縮力が作用する状態となり、液状充填材132の良好な流れ出しが得られる。
また、上記前提技術では、合成樹脂フィルムにて袋体131を形成している。
このため、上述したように、ナット103の螺着により破裂して液状充填材132が流れ出る構成が容易に得られるとともに、液状充填材132を充填して締結部材130を製造する工程も容易で、ナット103の螺着に影響を与えずに良好に螺着でき液状充填材132の充填によるPC鋼棒102の保護などの良好な締結状態が得られる構成が容易で安価に提供できる。
そして、上記前提技術では、PC鋼棒102とアンカープレート101の貫通孔101Aとの間の隙間104に、ナット103の螺着により袋体131が破裂して流れ出る液状充填材132である防錆剤を充填させる構成に適用している。
このため、PC鋼棒102を用いるプレキャストコンクリート製品におけるPC鋼棒102の腐蝕による遅れ破壊などの損傷を防止するための、従来煩雑な作業のPC鋼棒102の処理が容易にでき、PC鋼棒102に緊張力を作用させる螺着作業が容易にでき、特に有効である。
また、上記前提技術では、略裁頭形状の皿ばね座金120をアンカープレート101とナット103との間に配設するとともに、皿ばね座金120の内周面側に締結部材130を配置させている。
このため、ナット103の螺着により皿ばね座金120が略平板上に変形されつつ締結部材130の袋体131が内周側であるPC鋼棒102側に向けて破裂する状態となり、袋体131が破裂して流れ出る液状充填材132が良好にアンカープレート101の貫通孔101AおよびPC鋼棒102間の隙間104に流れ込み易くなり、広く出回っている簡単な構成の皿ばね座金120を利用する簡単な構成で、より効率よく良好に液状充填材132の充填が得られる。
さらに、皿ばね座金120を内周面が相対する状態に一対配設し、これら対向する皿ばね座金120間に締結部材130を配設させている。
このため、上述したように、液状充填材132がPC鋼棒102側に向けて絞り出されるように流れるとともに、外周縁が互いに圧接する状態となるので、液状充填材132が外周側に漏れ出ることを防止でき、より効率よく良好に液状充填材132を充填できる。
〔実施形態の説明
なお、本発明は上述の前提技術に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などの種々の変更は本発明に含まれるものである。
すなわち、上述したように、PCの製造に適用するのみならず、ボルトおよびナットの螺着により被取付部材を締結する各種用途に適用できる。例えば、2枚の重ね合わされる鋼板をボルトおよびナットの螺着により締結すなわち一体に連結する場合などにも利用できる。
そして、本発明の実施形態では、上述した前提技術で座金110を用いたが、前提技術と同様、座金110を用いなくてもよい。
また、上記前提技術では皿ばね座金120を内周面が相対する状態に一対設けて説明したが、本発明では1つのみ利用するものである
例えば、締結部材130をPC鋼棒102に装着した後にこの締結部材130を覆うように皿ばね座金120を取り付けてもよい。
一方、皿ばね座金120を内周面がナット103側に対向するように装着した後に締結部材130を皿ばね座金120の内周面側に載置する状態に取り付けてもよい。この場合、さらに締結部材130を覆うように座金110を装着すると、液状充填材132が内周側へ流出し易くなるので好ましい。
また、締結部材130としては、環状に限らず、平面視略C字状としてもよい。
すなわち、内周縁が外周縁に連通する切欠を有する構成としてもよい。この構成では、PC鋼棒102を切欠から内周側に相対的に挿入させることで取り付けることができる。なお、平面視略C字状の場合には、切欠を広げるようにしてPC鋼棒102に装着させればよい。このことにより、既にナット103がPC鋼棒102に取り付けられた状態でも、ナット103や座金110を取り外すことなく締結部材130を装着できるので汎用性および作業性を向上できる。
さらに、締結部材130としては、環状の充填空間131Aを1つ有した締結部材130を用いて説明したが、例えば周方向で充填空間131Aを複数区画した構成としてもよい。この構成によれば、各充填空間131Aの破裂により複数箇所から液状充填材132が隙間104へ流れ込む状態となる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順などは、本発明の目的を達成できる範囲で他の構成に変更するなどしてもよい。
次に、本発明の締結装置における液状充填材の充填状況を確認する実験について図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実験例に限定されるものではない。
は、実験装置を示す断面図である。
(実験装置)
PC鋼棒102として、径寸法が32mmの規格品(ねじの呼び;M33×2 高周波熱錬株式会社規格)を用いた。
ナット103には、規格品(B=58mm,H=49mm 高周波熱錬株式会社規格)を用いた。
座金110には、規格品(D=72mm,d=34.5mm,厚さ寸法t=4.5mm
高周波熱錬株式会社規格)を用いた。
アンカープレート101には、規格品(貫通孔101Aの径寸法d1=36mm,厚さ寸法t=32mm(G孔なし) 高周波熱錬株式会社規格)を用いた。
皿ばね座金120には、軽荷重用の規格品B−71(D=71,d=36 高周波熱錬株式会社規格)を用いた。
締結部材130としては、液状充填材として流動性物であるねりからしを封入した約2gのねりからしパック(テーオー食品株式会社製)を粘着テープにて略環状に4つ連結して形成した。
そして、図に示すように、図示しない油圧ジャッキ(理研精機株式会社製 商品名;BS7.7-720-10)にPC鋼棒102を連結し、油圧ジャッキの筐体に略円筒状の治具であるチェア160を介してアンカープレート101を配置させ、締結部材130を間に挟み込んだ一対の皿ばね座金120、座金110およびナット103をPC鋼棒102に装着した。この状態で、油圧ジャッキを駆動させてPC鋼棒102をアンカープレート101から引き抜く状態にナット103側と反対側へ緊張力を作用させた。
この結果、約10kNで載荷した時点で、ねりからしパックが破裂した。そして、油圧ジャッキの駆動を停止させ、ねりからしの充填状況を確認した。その結果、PC鋼棒102の全周に亘って、かつPC鋼棒102がアンカープレート101の貫通孔101Aに嵌挿している位置、すなわち隙間104の内部までねりからしが付着していることが認められた。
本発明を説明するための前提となる締結装置の概略構成を示す断面図である。 上記前提技術におけるPC鋼棒に緊張力を作用させた状態を示す説明図である。 本発明の締結装置における液状充填材の充填状況を確認する実験装置の構成を示す断面図である。
100……締結装置
101……被取付部材としてのアンカープレート
101A…貫通孔
102……ボルトとしてのPC鋼棒
103……ナット
104……隙間
110……座金
120……皿ばね座金
130……締結部材
131……袋体
131A…充填空間
132……液状充填

Claims (8)

  1. 被取付部材の貫通孔に貫通されたボルトにナットを螺着して前記被取付部材を締結する際に用いられる締結装置であって、
    前記被取付部材および前記ナット間に介在され、略液密な充填空間を有し前記ナットの前記ボルトへの螺着により破裂可能な袋体と、
    この袋体の充填空間内に充填された液状充填材と、
    前記被取付部材および前記ナット間に介在され略裁頭形状に形成された1つの皿ばね座金と、を具備し
    前記袋体は、前記ボルトを挿通する略環状に形成され、前記被取付部材または前記ナットと前記皿ばね座金の内周面側との間に配置される
    ことを特徴とした締結装置
  2. 被取付部材の貫通孔に貫通されたボルトにナットを螺着して前記被取付部材を締結する際に用いられる締結装置であって、
    前記被取付部材および前記ナット間に介在され、略液密な充填空間を有し前記ナットの前記ボルトへの螺着により破裂可能な袋体と、
    この袋体の充填空間内に充填された液状充填材と、
    前記被取付部材および前記ナット間に介在され略裁頭形状に形成された1つの皿ばね座金と、を具備し
    前記袋体は、内周側を外周側に連通させる切欠を有し、該切欠を開くことで前記ボルトが挿通可能となる平面視略C字状に形成され、前記被取付部材または前記ナットと前記皿ばね座金の内周面側との間に配置される
    ことを特徴とした締結装置
  3. 請求項1または請求項2に記載の締結装置であって、
    前記袋体は、前記充填空間が周方向で複数区画形成された
    ことを特徴とした締結装置
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の締結装置であって、
    前記袋体は、合成樹脂フィルムにて形成された
    ことを特徴とした締結装置
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の締結装置であって、
    前記ボルトは、PC(Prestressed Concrete)鋼棒であり、
    前記被取付部材は、アンカープレートであり、
    前記液状充填材は、防錆剤である
    ことを特徴とした締結装置
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の締結装置であって、
    前記皿ばね座金における前記袋体が配置される内周面と、前記被取付部材または前記ナットとの間に介在される座金を具備した
    ことを特徴とした締結装置。
  7. 被取付部材の貫通孔に貫通されたボルトにナットを螺着して前記被取付部材を締結する締結方法であって、
    液状充填材を略液密に充填し前記ボルトを挿通する略環状に形成され袋体と、内周面側に前記締結部材が配置される略裁頭形状に形成された1つの皿ばね座金とを備えた締結装置を用い、
    前記被取付部材と前記ナットとの間に位置する状態に前記皿ばね座金を配置させるとともに、該皿ばね座金の内周面側と前記被取付部材または前記ナットとの間に前記袋体を配置させ、
    前記ナットを前記ボルトに螺着させて前記袋体を破裂させて前記液状充填材を前記貫通孔と前記ボルトとの間に流入させる
    ことを特徴とする締結方法。
  8. 被取付部材の貫通孔に貫通されたボルトにナットを螺着して前記被取付部材を締結する締結方法であって、
    液状充填材を略液密に充填し内周側を外周側に連通させる切欠を有し該切欠を開くことで前記ボルトが挿通可能となる平面視略C字状に形成され袋体と、内周面側に前記締結部材が配置される略裁頭形状に形成された1つの皿ばね座金とを備えた締結装置を用い、
    前記被取付部材と前記ナットとの間に位置する状態に前記皿ばね座金を配置させるとともに、該皿ばね座金の内周面側と前記被取付部材または前記ナットとの間に前記袋体を配置させ、
    前記ナットを前記ボルトに螺着させて前記袋体を破裂させて前記液状充填材を前記貫通孔と前記ボルトとの間に流入させる
    ことを特徴とする締結方法。
JP2007067534A 2007-03-15 2007-03-15 締結装置、および、締結方法 Active JP4700640B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007067534A JP4700640B2 (ja) 2007-03-15 2007-03-15 締結装置、および、締結方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007067534A JP4700640B2 (ja) 2007-03-15 2007-03-15 締結装置、および、締結方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008224010A JP2008224010A (ja) 2008-09-25
JP4700640B2 true JP4700640B2 (ja) 2011-06-15

Family

ID=39842865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007067534A Active JP4700640B2 (ja) 2007-03-15 2007-03-15 締結装置、および、締結方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4700640B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102227880B1 (ko) * 2020-06-17 2021-03-15 단국대학교 산학협력단 에폭시 주머니를 포함하는 앵커

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101828848B1 (ko) * 2016-03-30 2018-03-29 오석환 튜브의 이음 방법 및 이에 사용되는 체결구
KR101869860B1 (ko) * 2017-08-22 2018-06-21 황성규 접힘와셔가 포함된 일방향볼트 단위체의 체결을 위한 체결진입봉

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH045509U (ja) * 1990-05-01 1992-01-20
JP2000008545A (ja) * 1998-06-18 2000-01-11 Kurosawa Construction Co Ltd グラウト用キャップ及びそれを使用したグラウト工法
JP2002221212A (ja) * 2001-01-25 2002-08-09 Takeshi Hayakawa ボルトの緩み防止装置およびこの緩み防止装置の製造方法
JP2005083470A (ja) * 2003-09-08 2005-03-31 Inax Corp 部品取付用部材の固定構造

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4961544A (ja) * 1972-10-11 1974-06-14
DE2360512A1 (de) * 1973-12-05 1975-06-19 Maschf Augsburg Nuernberg Ag Hohlkoerpereinrichtung, die ein fluessiges oder teigiges mittel zum sichern einer schraubverbindung enthaelt
JPS50124041A (ja) * 1974-03-14 1975-09-29
JPS5159760U (ja) * 1974-11-06 1976-05-11
JPS56139013U (ja) * 1980-03-21 1981-10-21
JPS5831417U (ja) * 1981-08-27 1983-03-01 株式会社ブレスト工業研究所 ボルト、ナツトの固定具
JPS6034113U (ja) * 1983-08-15 1985-03-08 日本電気株式会社 ねじ
JPS6184216U (ja) * 1984-11-06 1986-06-03
JPS6193617U (ja) * 1984-11-24 1986-06-17
JPS6362909A (ja) * 1986-08-30 1988-03-19 村田 松太郎 ネジロツクリング
JPH02256712A (ja) * 1989-03-29 1990-10-17 Kansai Asano Paul Kk プレキャストpc杭
JP3048224B2 (ja) * 1996-10-23 2000-06-05 住友建設株式会社 グラウトの充填性評価方法
JP3751412B2 (ja) * 1997-05-20 2006-03-01 高周波熱錬株式会社 永久アンカー

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH045509U (ja) * 1990-05-01 1992-01-20
JP2000008545A (ja) * 1998-06-18 2000-01-11 Kurosawa Construction Co Ltd グラウト用キャップ及びそれを使用したグラウト工法
JP2002221212A (ja) * 2001-01-25 2002-08-09 Takeshi Hayakawa ボルトの緩み防止装置およびこの緩み防止装置の製造方法
JP2005083470A (ja) * 2003-09-08 2005-03-31 Inax Corp 部品取付用部材の固定構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102227880B1 (ko) * 2020-06-17 2021-03-15 단국대학교 산학협력단 에폭시 주머니를 포함하는 앵커

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008224010A (ja) 2008-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5124569B2 (ja) ノズル検査装置および方法
US10844896B2 (en) Torque-indication crush washer
JP4700640B2 (ja) 締結装置、および、締結方法
JP2009540303A5 (ja)
US20150219140A1 (en) Method for manufacturing an assembly unit and fastening unit for carrying out the method
TWI334912B (ja)
WO2018000536A1 (zh) 修补管道泄漏的装置
US8978709B2 (en) Device for sealing a leak in a fluid-transport pipe
JP5084107B2 (ja) 基端部分にクランプリングを備えたタップ、そのようなタップを取り付ける方法及びそのようなタップを備えた容器
JP2007309422A (ja) ボルトを用いた締結構造およびその製造方法
HU186308B (en) Holder for plastic tubes
JP2003232473A (ja) 配管用継手及びパイプ接続構造
US10145407B2 (en) Wave washer, method of manufacture, method of use, and pipe joint using same
JPH1061638A (ja) 雌ねじ部構造
AU2017380643A1 (en) Fastening device
JP3131876U (ja) 大口径配管用補修具
CN108730668A (zh) 反应堆液力闸门泄漏监测管口堵头及其拆装专用工具
KR20090011397U (ko) 유압 체결형 너트
JP4674993B2 (ja) 樹脂被覆フランジの締結構造
US7721904B2 (en) Hydraulic tank access cover with self-centering and anti-rotation device
JP2010101354A (ja) 配管の漏洩箇所の修理具及び修理方法
CN1960907A (zh) 用于舷窗测试的可连接的舱
CN204817119U (zh) 一种夹心式超声波换能器前盖板组件及装有该组件的夹心式超声波换能器
RU2183787C2 (ru) Горловина заправочная
KR101440268B1 (ko) 파이프 밀폐용 마개

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4700640

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250