JP4700531B2 - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

車両用ブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4700531B2
JP4700531B2 JP2006068197A JP2006068197A JP4700531B2 JP 4700531 B2 JP4700531 B2 JP 4700531B2 JP 2006068197 A JP2006068197 A JP 2006068197A JP 2006068197 A JP2006068197 A JP 2006068197A JP 4700531 B2 JP4700531 B2 JP 4700531B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
parking
hydraulic pressure
piston
pumps
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006068197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007247679A (ja
Inventor
秀俊 小堀
康博 有川
後藤  勝
孝明 大西
裕巳 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2006068197A priority Critical patent/JP4700531B2/ja
Publication of JP2007247679A publication Critical patent/JP2007247679A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4700531B2 publication Critical patent/JP4700531B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

本発明は、第1および第2ブレーキ系統に分かれるとともにブレーキ圧導圧路が個別に接続される複数の車輪ブレーキと、共通の電動モータで駆動される第1および第2ポンプと、第1ポンプの吐出液圧を調圧するとともに第1ブレーキ系統の車輪ブレーキの前記ブレーキ圧導圧路に作用せしめる液圧を個別に制御可能とした第1液圧制御ユニットと、第2ポンプの吐出液圧を調圧するとともに第2ブレーキ系統の車輪ブレーキの前記ブレーキ圧導圧路に作用せしめる液圧を個別に制御可能とした第2液圧制御ユニットと、複数の前記車輪ブレーキのうち第1および第2ブレーキ系統でそれぞれ少なくとも1つの車輪ブレーキに設けられるとともにパーキングワイヤの牽引作動によって作動する複数のパーキングブレーキ機構とを備える車両用ブレーキ装置に関する。
このような車両用ブレーキ装置は、たとえば特許文献1で既に知られている。
特開2005−155754号公報
ところで、上記特許文献1で開示されたものでは、電動モータの作動によって第1および第2ポンプを駆動するとともに、第1および第2ブレーキ系統のいずれか一方で前記両ポンプの一方からの吐出圧を制御して車輪ブレーキを作動せしめるとともに複数のパーキングブレーキ機構を作動せしめるようにしており、他方のブレーキ系統では前記両ポンプの他方からの吐出圧をパーキングブレーキに有効に利用することはなかった。しかるに第1および第2ブレーキ系統のいずれか一方では車輪ブレーキに作用する液圧が、パーキングブレーキ機構の作動に必要となるブレーキ液量分だけ低下してしまい、勾配路でのパーキングブレーキ時には車両保持力が一時的に低下してしまう可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、勾配路でのパーキングブレーキ時にも充分な車両保持力を維持し得るようにした車両用ブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、第1および第2ブレーキ系統に分かれるとともにブレーキ圧導圧路が個別に接続される複数の車輪ブレーキと、共通の電動モータで駆動される第1および第2ポンプと、第1ポンプの吐出液圧を調圧するとともに第1ブレーキ系統の車輪ブレーキの前記ブレーキ圧導圧路に作用せしめる液圧を個別に制御可能とした第1液圧制御ユニットと、第2ポンプの吐出液圧を調圧するとともに第2ブレーキ系統の車輪ブレーキの前記ブレーキ圧導圧路に作用せしめる液圧を個別に制御可能とした第2液圧制御ユニットと、複数の前記車輪ブレーキのうち第1および第2ブレーキ系統でそれぞれ少なくとも1つの車輪ブレーキに設けられるとともにパーキングワイヤの牽引作動によって作動する複数のパーキングブレーキ機構とを備える車両用ブレーキ装置において、パーキング液圧室を有するとともに該パーキング液圧室の液圧増加に伴って前記各パーキングブレーキ機構に共通な前記パーキングワイヤを牽引するパーキングブレーキアクチュエータと、一方のブレーキ系統に属する前記車輪ブレーキのブレーキ圧導圧路の少なくとも1つおよび前記パーキング液圧室間に介設される開閉制御弁と、前記電動モータ、前記開閉制御弁、ならびに第1および第2液圧制御ユニットの作動を制御するコントローラとを備え、前記パーキングブレーキアクチュエータは、シリンダ体を有して車体に取付けられる支持体と、そのシリンダ体に摺動可能に嵌合されて一端面と該シリンダ体の端壁との間に前記パーキング液圧室を画成するパーキングピストンと、前記支持体に支軸を介して回動可能に支持されていて、前記パーキング液圧室への液圧作用時に前記パーキングピストンを前進作動させて前記パーキングワイヤを牽引させるべく前記パーキングピストンの他端面に一端部が、また前記パーキングワイヤの端末に他端部がそれぞれ係合する回動レバーと、その回動レバーに設けたラチェット歯及び該ラチェット歯に係脱可能な係合爪を有していて、前記各パーキングブレーキ機構の作動状態を維持するように該回動レバーの回動位置を保持可能である第1の切換態様ならびに該回動レバーの回動位置を保持不能な第2の切換態様に切換え可能なラチェット機構とを有しており、前記コントローラは、パーキングブレーキ時に、前記第1および第2ポンプの何れをも駆動し且つその両ポンプからの吐出液圧を制御して全ての前記車輪ブレーキに作用せしめるように前記電動モータならびに第1および第2液圧制御ユニットの作動を制御するとともに、前記第1および第2ポンプのうち前記一方のブレーキ系統に対応した一方のポンプからの吐出液圧のみが、前記開閉制御弁に連なる前記ブレーキ圧導圧路から前記パーキング液圧室に供給されるように前記開閉制御弁を開弁制御することを第1の特徴とする。
また本発明は、前記第1の特徴に加えて、前記支持体が、前記パーキングピストンが嵌合する前記シリンダ体のシリンダ孔内端が直接開口する中空部を有していて、その中空部に前記回動レバー及び前記ラチェット機構が収容されることを第2の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、パーキングブレーキ時には電動モータによって第1および第2ポンプのいずれをも駆動し、第1および第2ブレーキ系統の一方では、車輪ブレーキに一方のポンプからの液圧を作用せしめるとともに、開閉制御弁を開弁することによってパーキング液圧室に一方のポンプからの液圧を作用せしめて全てのパーキングブレーキ機構を作動せしめ、また第1および第2ブレーキ系統の他方では、他方のポンプからの液圧が車輪ブレーキに作用せしめるようにしているので、パーキング液圧室に一方のポンプからの液圧を作用せしめることによって第1および第2ブレーキ系統の一方で車輪ブレーキに作用する液圧が一時的に低下したとしても、他方のブレーキ系統では、他方のポンプからの液圧が、パーキング液圧室には作用せずに車輪ブレーキに作用することで制動力を得ることができる。このため勾配路でのパーキングブレーキ時に車両保持力が一時的に低下してしまうことはなく、充分な車両保持力を確保することができる。
また特に液圧シリンダの作動によって回動レバーを回動してパーキングワイヤを牽引するようにしたパーキングブレーキアクチュエータの構成により、複雑なリンク機構を不要とするとともに液圧シリンダの長さを極力短く設定することを可能としつつ、パーキングワイヤを充分な量だけ牽引することが可能であり、またパーキングワイヤを牽引した状態で回動レバーの回動位置を保持するためのラチェット機構では、回動レバーに充分な長さにわたってラチェット歯を配設することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、第1の特徴による前記効果に加えて、パーキングブレーキアクチュエータを構成する回動レバー、液圧シリンダ及びラチェット機構が共通の支持体に配設されるので、回動レバー、液圧シリンダ及びラチェット機構をユニット化して車体への組付け性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明の一実施例を示すものであり、図1は車両用ブレーキ装置の全体構成を示す図、図2は右後輪用車輪ブレーキの縦断面図、図3はイコライザおよびパーキングブレーキアクチュエータの縦断面図、図4は制御系統を示すブロック図である。
先ず図1において、車両が備える左右の駆動輪である左、右前輪には、ディスクブレーキである左、右前輪用車輪ブレーキ5FL,5FRが装着され、左右の従動輪である左、右後輪には、後述の図2で示すパーキングブレーキ機構50をそれぞれ備えるディスクブレーキである左、右後輪用車輪ブレーキ5RL,5RRが装着され、左、右前輪用車輪ブレーキ5FL,5FRおよび左、右後輪用車輪ブレーキ5RL,5RRは、第1ブレーキ系統B1の左前輪用車輪ブレーキ5FLおよび右後輪用車輪ブレーキ5RRと、第2ブレーキ系統B2の右前輪用車輪ブレーキ5FRおよび左後輪用車輪ブレーキ5RLとに分けられる。しかも前記各車輪ブレーキ5FL,5RR,5FR,5RLには、ブレーキ圧導圧路12FL,12RR,12FR,12RLが個別に接続される。
車両運転者がブレーキペダルPを操作するのに応じてブレーキ液圧を出力するマスタシリンダMはタンデム型のものであり、このマスタシリンダMは、車両運転者がブレーキペダルPに加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生する第1および第2出力ポート1A,1Bを備えており、第1出力ポート1Aは第1ブレーキ系統B1に対応した第1出力液圧路3Aに接続され、第2出力ポート1Bは第2ブレーキ系統B2に対応した第2出力液圧路3Bに接続される。
第1出力液圧路3Aと、左前輪用車輪ブレーキ5FLおよび右後輪用車輪ブレーキ5RRのブレーキ圧導圧路12FL,12RRとの間には、第1液圧制御ユニット4Aが介設され、第2出力液圧路3Bと、右前輪用車輪ブレーキ5FRおよび左後輪用車輪ブレーキ5RLのブレーキ圧導圧路12FR,12RLとの間には、第2液圧制御ユニット4Bが介設される。また第1ブレーキ系統B1に対応した第1ポンプ10Aと、第2ブレーキ系統B2に対応した第2ポンプ10Bとが共通な電動モータ11で駆動されるものであり、第1液圧制御ユニット4Aは第1ポンプ10Aとブレーキ圧導圧路12FL,12RRとの間にも介設され、第2液圧制御ユニット4Bは第2ポンプ10Bとブレーキ圧導圧路12FR,12RLとの間にも介設される。
第1液圧制御ユニット4Aは、第1ポンプ10Aの吐出側に接続される第1液圧路20Aならびに左前輪用車輪ブレーキ5FLおよび右後輪用車輪ブレーキ5RR間に設けられる常開型電磁弁6FL,6RRと、それらの常開型電磁弁6FL,6RRに並列に接続される一方向弁7FL,7RRと、第1リザーバ8Aならびに左前輪用車輪ブレーキ5FLおよび右後輪用車輪ブレーキ5RR間に設けられる常閉型電磁弁9FL,9RRと、第1出力液圧路3Aおよび第1液圧路20A間に介設されるレギュレータ弁17Aと、第1ポンプ10Aの吸入側および第1出力液圧路3A間に介設されるサクション弁18Aとを備える。
第2液圧制御ユニット4Bは、第2ポンプ10Bの吐出側に接続される第2液圧路20Bならびに右前輪用車輪ブレーキ5FRおよび左後輪用車輪ブレーキ5RL間に設けられる常開型電磁弁6FR,6RLと、それらの常開型電磁弁6FR,6RLに並列に接続される一方向弁7FR,7RLと、第2リザーバ8Bならびに右前輪用車輪ブレーキ5FRおよび左後輪用車輪ブレーキ5Rl間に設けられる常閉型電磁弁9FR,9RLと、第2出力液圧路3Bおよび第2液圧路20B間に介設されるレギュレータ弁17Bと、第2ポンプ10Bの吸入側および第2出力液圧路3B間に介設されるサクション弁18Bとを備える。
第1および第2リザーバ8A,8Bは、第1および第2ポンプ10A,10Bの吸入側にそれらのポンプ10A,10B側へのブレーキ液の流通を許容する一方向弁19A,19Bを介して接続されており、前記第1および第2液圧路20,20Bは、サクション弁18A,18Bを介して第1および第2ポンプ10A,10Bおよび前記一方向弁19A,19B間に接続されるとともに、ダンパ13A,13Bを介して第1および第2ポンプ10A,10Bの吐出側に接続される。
このような第1および第2液圧制御ユニット4A,4Bにおいて、レギュレータ弁17A,17Bを開弁し、サクション弁18A,18Bを閉弁した状態での通常ブレーキ時には、各常開型電磁弁6FL〜6RRが消磁、開弁状態とされるとともに各常閉型電磁弁9FL〜9RRが消磁、閉弁状態とされ、マスタシリンダMの第1出力ポート1Aから出力されるブレーキ液圧は常開型電磁弁6FL,6RRを介して左前輪および右後輪用車輪ブレーキ5FL,5RRに作用する。またマスタシリンダMの第2出力ポート1Bから出力されるブレーキ液圧は、常開型電磁弁6FR,6RLを介して右前輪用および左後輪用車輪ブレーキ5FR,5RLに作用する。
上記ブレーキ中に車輪がロック状態に入りそうになったときには常開型電磁弁6FL〜6RRのうちロック状態に入りそうになった車輪に対応する常開型電磁弁が励磁、閉弁されるとともに、常閉型電磁弁9FL〜9RRのうち上記車輪に対応する常閉型電磁弁が励磁、開弁される。これにより、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧の一部が第1リザーバ8Aまたは第2リザーバ8Bに吸収され、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧が減圧されることになる。
またブレーキ液圧を一定に保持する際には、常開型電磁弁6FL〜6RRが励磁、閉弁されるとともに常閉型電磁弁9FL〜9RRが消磁、閉弁されることになり、さらにブレーキ液圧を増圧する際には、常開型電磁弁6FL〜6RRが消磁、開弁状態とされるともに、常閉型電磁弁9FL〜9RRが消磁、閉弁状態とされればよい。
このように各常開型電磁弁6FL〜6RRおよび各常閉型電磁弁9FL〜9RRの消磁・励磁を制御することにより、車輪をロックさせることなく、効率良く制動することができる。
ところで、上述のようなアンチロックブレーキ制御中に、電動モータ11は回転作動し、この電動モータ11の作動に伴って第1および第2ポンプ10A,10Bが駆動されるので、第1および第2リザーバ8A,8Bに吸収されたブレーキ液は、第1および第2ポンプ10A,10Bに吸入され、次いでダンパ13A,13Bを経て第1および第2出力液圧路3A,3Bに還流される。このようなブレーキ液の還流によって、リザーバ8A,8Bのブレーキ液の吸収によるブレーキペダルPの踏み込み量の増加を防ぐことができる。しかも第1および第2ポンプ10A,10Bの吐出圧の脈動はダンパ13A,13Bの働きにより抑制され、上記還流によってブレーキペダルPの操作フィーリングが阻害されることはない。
また非ブレーキ操作中に、サクション弁18A,18Bを励磁、開弁するとともに電動モータ11で第1および第2ポンプ10A,10Bを駆動し、レギュレータ弁17A,17Bによって第1および第2液圧路20A,20Bの液圧を調整することにより、トラクション制御や車両安定性制御を行うことができる。すなわち第1および第2液圧制御ユニット4A,4Bは、第1および第2ポンプ10A,10Bの吐出液圧を調圧するとともに各車輪ブレーキ5FL,5RR;5FR,5RLのブレーキ圧導圧路12FL,12RR;12FR,12RLに作用せしめる液圧を個別に制御することができる。
図2において、右後輪用車輪ブレーキ5RRでは、車輪とともに回転するブレーキディスク21の両側に第1摩擦パッド22および第2摩擦パッド23が対向して配置される。これらの第1および第2摩擦パッド22,23は、ブレーキディスク21に当接可能なライニング22a,23aと、ライニング22a,23aの背面に固定された裏板22b,23bとで構成されるものであり、車体に固定されたブラケット24に、前記裏板22b,23bがブレーキピストン28の軸線方向に移動自在に支持される。またブラケット24には、第1および第2摩擦パッド22,23を跨ぐブレーキキャリパ25が前記ブレーキピストン28の軸線方向に移動自在に支持される。
ブレーキキャリパ25は、第1摩擦パッド22の裏板22bに対向する第1挟み腕25aと、第2摩擦パッド23の裏板23bに対向する第2挟み腕25bとを備えており、第1および第2挟み腕25a,25bはブレーキディスク21の外周部を通る架橋部25cにより一体に連結される。第1挟み腕25aにはシリンダ孔26が設けられており、このシリンダ孔26にカップ状のブレーキピストン28がシール部材27を介して摺動自在に嵌合される。第1摩擦パッド22の裏板22bに当接可能に対向するブレーキピストン28の先端部はベローズ状のダストカバー29によってシリンダ孔26の開口端に接続され、またブレーキピストン28の背面を臨ませるブレーキ液圧室30が第1挟み腕25a内に形成され、このブレーキ液圧室30は、第1挟み腕25aに設けられるポート31を介して常開型電磁弁6RRおよび常閉型電磁弁9RRに接続される。
前記ブレーキキャリパ25の第1挟み腕25a内には、アジャスト機構32が設けられるものであり、このアジャスト機構32は、ブレーキピストン28に相対回転不能に連結されて前記ブレーキ液圧室30に収納される調整ナット33と、該調整ナット33に前端部が螺合される調整ボルト34と、前記ブレーキ液圧室30の後部に配置されるとともに軸線まわりの回転を不能としつつ軸線方向の移動を可能としてブレーキキャリパ25に液密にかつ摺動自在に嵌合される中継ピストン35と、前記調整ボルト34の後部に一体にかつ同軸に連設されて前記中継ピストン35に液密にかつ摺動自在に嵌合されるとともに前記中継ピストン35に摩擦係合する方向に弾発付勢される小ピストン36とを備える。
ブレーキキャリパ25の第1挟み腕25aにおいてブレーキディスク21とは反対側の端部にはシリンダ孔26よりも小径の中継シリンダ孔37が同軸に設けられており、段付きの中継ピストン35の後部が、その前部をシリンダ孔26の後部に挿入しつつシール部材38を介して中継シリンダ孔37に摺動自在に嵌合される。しかもブレーキキャリパ25および中継ピストン35には、シリンダ孔26および中継シリンダ孔37と平行な軸線を有してシリンダ孔26の軸線からオフセットした位置に配置される規制ピン39の両端部が嵌合される。これにより中継ピストン35は、シリンダ孔26および中継シリンダ孔37と同軸の軸線まわりに回転することが阻止されるとともに前記軸線に沿う方向への移動を可能としてブレーキキャリパ25に支承されることになる。
中継ピストン35には、テーパ状のクラッチ面40を前端開口部に備える小シリンダ孔41が同軸に設けられる。一方、調整ボルト34の後部には、前記クラッチ面40に摩擦係合し得る可動クラッチ体42と、前記小シリンダ孔41に液密にかつ摺動自在に嵌合する小ピストン36とが同軸にかつ一体に連設される。
シリンダ孔26の内面に装着されたクリップ44に係合支持されるリテーナ45には、可動クラッチ体42を中継ピストン35のクラッチ面40に摩擦係合させるばね力を発揮するクラッチばね43の一端が当接され、該クラッチばね43の他端は可動クラッチ体42に当接する。
調整ナット33および調整ボルト34は、ピッチの粗い複数条のねじ山およびねじ溝を有する早ねじ47により噛み合っている。調整ナット33をブレーキピストン28側に付勢するばね力を発揮するオーバーアジャスト防止ばね48の一端が調整ナット33に当接され、ブレーキピストン28の内面に装着されたクリップ49に係合支持されるリテーナ50に前記オーバーアジャスト防止ばね48の他端が当接、支持される。
調整ナット33およびブレーキピストン28は、それらの当接部の凹凸係合により相対回転不能であり、かつ第1摩擦パッド22の裏板22bおよびブレーキピストン28は、それらの凹凸係合により相対回転不能である。
このようなアジャスト機構32では、通常ブレーキ時にブレーキ液圧室30に液圧が供給されると、その液圧を受けたブレーキピストン28がシール部材27を弾性変形させながらシリンダ孔26内を図2の左側に移動し、第1摩擦パッド22をブレーキディスク21の一側面に押し付けると、その反作用でブレーキキャリパ25がブレーキピストン28の移動方向と逆方向の右側に移動し、第2挟み腕25bが第2摩擦パッド23をブレーキディスク21の他側面に押し付ける。その結果、第1および第2摩擦パッド22,23がブレーキディスク21の両面に均等な面圧で当接し、車輪を制動するブレーキ力が発生する。
上記ブレーキ中に、ブレーキ液圧室30に供給された液圧は、調整ナット33には軸線方向の荷重を発生させることはないが、調整ナット33に噛み合う調整ボルト34と一体の可動クラッチ体42には、小ピストン36の断面積に前記液圧を乗算した大きさの右向きの荷重を発生させ、その荷重に応じた摩擦係合力が可動クラッチ体42および中継ピストン35のクラッチ面40間に作用する。
ところで、通常ブレーキ時にはブレーキ液圧室30に作用する液圧は比較的低いため、可動クラッチ体42および中継ピストン35間に作用する摩擦係合力も比較的小さい。このため第1および第2摩擦パッド22,23のライニング22a,23aの摩耗の進行に伴ってブレーキピストン28が前進すると、調整ナット33はオーバーアジャスト防止ばね48の弾発力によりブレーキピストン28と共に前進し、調整ナット33に噛み合う調整ボルト34と一体の可動クラッチ体42が、ブレーキ液圧室30に作用する液圧およびクラッチばね43の弾発力に抗して中継ピストン35のクラッチ面40から引き離される。
可動クラッチ体42が中継ピストン35のクラッチ面40から離れると、可動クラッチ体42に作用する液圧およびクラッチばね43の弾発力で右向きに付勢された調整ボルト34は、回転不能な調整ナット33に対して早ねじ47において相対回転しながら右向きに移動し、可動クラッチ体42が中継ピストン35のクラッチ面40に再び係合する。
このようにして、第1および第2摩擦パッド22,23におけるライニング22a,23aの摩耗が進行するに伴い、その摩耗量を補償するように調整ボルト34に対して調整ナット33が左側に相対移動するため、非制動時における第1および第2摩擦パッド22,23のライニング22a,23aとブレーキディスク21とのクリアランスを自動的に一定に保つことができる。
ブレーキ状態を解除すべくブレーキ液圧室30に作用する液圧を減圧すると、シール部材27の変形復元力でブレーキピストン28は後退するが、その後退力が調整ナット33および調整ボルト34を介して可動クラッチ体42を中継ピストン35のクラッチ面40に係合させるため、調整ナット33に対する調整ボルト34の相対回転が規制される。したがってブレーキピストン28は調整ナット33および調整ボルト34間のバックラッシュ分のストロークしか後退することができず、第1および第2摩擦パッド22,23と、ブレーキディスク21との間には前記バックラッシュ分の適正なクリアランスが与えられる。
また強力な制動が行われた場合には、ブレーキ液圧室30の液圧が所定値に上昇するまで上記自動調整が行われ、その液圧が前記所定値を超えると、可動クラッチ体42が中継ピストン35のクラッチ面40に液圧で強く押し付けられるため、可動クラッチ体42および中継ピストン35が相対回転不能に結合される。その結果、調整ボルト34が回転不能に拘束され、もともと回転不能な調整ナット33は調整ボルト34上に留まるため、液圧によるブレーキキャリパ25の弾性変形に伴ってブレーキピストン28が更に前進すると、オーバーアジャスト防止ばね48を圧縮しつつ、調整ナット33を残してブレーキピストン28だけが前進する。このようにして、強力な制動が行われた場合の調整ナット33および調整ボルト34間のオーバーアジャストが防止される。
パーキングブレーキ機構50は、ブレーキキャリパ25における第1挟み腕25aの外端部に配設されるものであり、シリンダ孔26の軸線と直交する軸線を有するとともにニードルベアリング53を介して第1挟み腕25aの外端部に回転自在に支承されるカム軸52と、前記中継ピストン35の後端に対向して前記カム軸52に形成されたカム面54および前記中継ピストン35の後端間を連接するプッシュシュロッド55と、第1挟み腕25aから突出したカム軸52の一端に基端部が固着されるレバー56とを備える。
前記レバー56の先端にはワイヤ57RRが連結されており,このワイヤ57RRに牽引力が作用すると、レバー56およびカム軸52は図2の反時計方向に回動し、カム面54で押されるプッシュロッド55によって中継ピストン35が前方(図2の左方)に押されることになる。
したがって右後輪用車輪ブレーキ5RRをパーキングブレーキ状態とするときにはワイヤ57RRを牽引すればよく、そうすれば、中継ピストン35が調整ボルト34および調整ナット33を介してブレーキピストン28を押すことになり、第1および第2摩擦パッド22,23をブレーキディスク21に押しつけて制動力を得ることができる。
左後輪用車輪ブレーキ5RLも、上述の右後輪用車輪ブレーキ5RRと同様に構成されており、ワイヤ57RL(図1参照)に牽引力を作用せしめることにより、左後輪用車輪ブレーキ5RLをブレーキ作動せしめてパーキングブレーキ状態を得ることができる。
図1に示すように、前記ワイヤ57RR,57RLにはイコライザ58から均等な牽引力が作用するものであり、このイコライザ58には、パーキングブレーキアクチュエータ60から牽引力が作用する。
図3において、前記イコライザ58は、車両の図示しない車体に固定されるイコライザケース61と、該イコライザケース61を移動自在に貫通する前記ワイヤ57RR,57RLが同一方向から連結されるようにして前記イコライザケース61内に移動可能に収納されるイコライザプレート62と、前記イコライザケース61に固定される支持部材63と、前記ワイヤ57RR,57RLを緩める側に前記イコライザプレート62を付勢するばね力を発揮するようにして前記支持部材63およびイコライザプレート62間に縮設される戻しばね64とを備え、前記両ワイヤ57RR,57RLの連結部間の中央で前記イコライザプレート62には、前記イコライザケース61を移動自在に貫通するパーキングワイヤ65の一端が、前記ワイヤ57RR,57RLと反対側から連結される。
而してパーキングワイヤ65が牽引されると、イコライザプレート62を介して両ワイヤ57RL,57RRに牽引力が均等に伝達され、それにより右後輪用車輪ブレーキ5RRおよび左後輪用車輪ブレーキ5RLによるパーキングブレーキ状態が得られることになる。
パーキングブレーキアクチュエータ60は、支軸74の軸線まわりに回動可能であるとともに前記パーキングワイヤ65の他端が一端に連結される回動レバー66と、液圧作用に応じて前進作動するパーキングピストン67を有するとともに該パーキングピストン67の前進作動に応じて前記パーキングワイヤ65を牽引する側に前記回動レバー66を回動すべく該回動レバー66の他端に前記パーキングワイヤ65とは反対側からパーキングピストン67の前端を連接せしめる液圧シリンダ69と、前記支軸74の軸線を中心とした仮想円弧SA上に並んで前記回動レバー66の側面に設けられる複数のラチェット歯70…ならびに該ラチェット歯70…に係合する係合爪71を有するととともに前記回動レバー66に関して前記液圧シリンダ69とは反対側に配設されるラチェット機構72とを備える。
前記回動レバー66の中間部は、車体に取り付けられる支持体73に支軸74を介して回動可能に支承される。また前記液圧シリンダ69のシリンダ体75は、前記回動レバー66側の一端を開放するとともに他端が蓋部材76で液密に閉じられるようにして前記支持体73に一体に形成される。
パーキングピストン67は、相互間に環状凹部67cを形成するようにして軸方向に間隔をあけた前方側ランド部67aおよび後方側ランド部67bを有し、後方側ランド部67bがシリンダ体75に液密に嵌合される。また前方側ランド部67aには、その一直径線に沿う凹部85が前方に開くようにして設けられ、該凹部85内に挿入される回動レバー66の他端部が前記凹部85の閉塞端に当接される。
而してパーキングピストン67の後方側ランド部67bと、シリンダ体75の後部端壁である蓋部材76間にはパーキングピストン67の背面を臨ませるパーキング液圧室77が形成される。
パーキング液圧室77は、前記シリンダ体75に取り付けられる常閉型電磁弁である開閉制御弁79を介して、第1および第2ブレーキ系統B1,B2の一方である第1ブレーキ系統B1に属する左前輪用車輪ブレーキ5FLおよび右後輪用車輪ブレーキ5RRのブレーキ圧導圧路12FL,12RRの少なくとも1つ、この実施例ではブレーキ圧導圧路12RRに接続される。
而して第1液圧路20Aに、マスタシリンダMからの液圧もしくは第1ポンプ10Aからの液圧が作用している状態で、開閉制御弁79を開弁してパーキング液圧室77に液圧を作用せしめると、パーキングピストン67が前進作動し,それにより回動レバー66がパーキングワイヤ65を牽引する方向に回動作動し、右後輪用車輪ブレーキ5RRおよび左後輪用車輪ブレーキ5RLをブレーキ作動せしめてパーキングブレーキ状態が得られることになる。
ラチェット機構72は、パーキングブレーキ状態を得るように回動した回動レバー66に係合して該回動レバー66の回動位置を機械的に保持するものであり、係合爪71は、前記支軸74の軸線と平行な軸線を有する他の支軸81を介して支持体73に回動可能に支承されるとともに、ラチェット歯70…の1つに係合する方向にねじりばね82でばね付勢される。
このようなラチェット機構72によれば、ラチェット歯70…が係合爪71をはね上げるようにして回動した回動レバー66の静止時には、係合爪71がラチェット歯70に係合することにより、回動レバー66の回動位置が機械にロックされることになる。
このラチェット機構72による回動レバー66のロック状態は、前記支持体73に取り付けられるソレノイド83で解除されるものであり、該ソレノイド83は、通電時に引き込まれる連結ロッド84を有し、該連結ロッド84は、ソレノイド83の通電時に前記ラチェット歯70との係合を解除する側に前記係合爪71を強制的に回動するようにして係合爪71に連結される。而してソレノイド83によって連結ロッド84を引っ張って回動レバー66のロック状態を解除する際には、ラチェット歯70および係合爪71の係合を解除し易くするために、開閉制御弁79を一旦開弁してパーキング液圧室77に液圧を作用することで液圧シリンダ69を伸長作動せしめて回動レバー66を回動させつつ前記ソレノイド83に通電する。
図4において、電動モータ11、開閉制御弁79、ならびに第1および第2液圧制御ユニット4A,4Bの作動はコントローラCで制御されるものであり、このコントローラCは、パーキングブレーキ時に第1および第2ポンプ10A,10Bからの吐出液圧を制御して全ての前記車輪ブレーキ5FL,5RR;5FR,5RLに作用せしめるように前記電動モータ11、ならびに第1および第2液圧制御ユニット4A,4Bの作動を制御するとともに開閉制御弁79を開弁制御する。
次にこの実施例の作用について説明すると、右後輪用車輪ブレーキ5RRおよび左後輪用車輪ブレーキ5RLに設けられたパーキングブレーキ機構50…を作動せしめるためのパーキングワイヤ65を牽引する力を発生するパーキングブレーキアクチュエータ60は、回動可能であるとともにパーキングワイヤ65が一端に連結される回動レバー66と、パーキング液圧室77への液圧作用に応じて前進作動するパーキングピストン67を有するとともに該パーキングピストン67の前進作動に応じて前記パーキングワイヤ65を牽引する側に前記回動レバー66を回動すべく該回動レバー66の他端に前記パーキングワイヤ65とは反対側からパーキングピストン67の前端を連接せしめる液圧シリンダ69と、前記回動レバー66の回動中心を中心とした仮想円弧SA上に並んで前記回動レバー65の側面に設けられる複数のラチェット歯70…ならびに該ラチェット歯70…に係合する係合爪71を有するととともに前記回動レバー65に関して前記液圧シリンダ69とは反対側に配設されるラチェット機構72とを備えている。
このように液圧シリンダ69の作動によって回動レバー66を回動してパーキングワイヤ65を牽引するようにしたパーキングブレーキアクチュエータ60の構成によれば、複雑なリンク機構を不要とするとともに液圧シリンダ69の長さを極力短く設定することを可能としつつ、パーキングワイヤ65を充分な量だけ牽引することが可能であり、またパーキングワイヤ65を牽引した状態で回動レバー66の回動位置を保持するためのラチェット機構72では充分な長さにわたってラチェット歯70…を配設することができる。
また回動レバー66、液圧シリンダ69およびラチェット機構72が共通の支持体73に配設されるとともにラチェット機構72による回動レバー66のロック状態を解除するためのソレノイド83も支持体73に配設されており、回動レバー66、液圧シリンダ69、ラチェット機構72およびソレノイド83をユニット化して車体への組付け性を高めることができる。
また第1ブレーキ系統B1に属する右後輪用車輪ブレーキ5RRのブレーキ圧導圧路12RRおよびパーキングブレーキアクチュエータ60のパーキング液圧室77間に開閉制御弁79が介設されており、第1および第2ポンプ10A,10Bを共通に駆動する電動モータ11の作動と、開閉制御弁79の作動と、第1ポンプ10Aの吐出液圧を調圧するとともに第1ブレーキ系統B1のブレーキ圧導圧路12FL,12RRに作用せしめる液圧を個別に制御可能とした第1液圧制御ユニット4Aの作動と、第2ポンプ10Bの吐出液圧を調圧するとともに第2ブレーキ系統B2のブレーキ圧導圧路12FR,12RLに作用せしめる液圧を個別に制御可能とした第2液圧制御ユニット4Bの作動とが、コントローラCで制御されるものであり、このコントローラCは、パーキングブレーキ時に第1および第2ポンプ10A,10Bからの吐出液圧を制御して全ての車輪ブレーキ5FL,5RR;5FR,5RLに作用せしめるように電動モータ11ならびに第1および第2液圧制御ユニット4A,4Bの作動を制御するとともに開閉制御弁79を開弁制御する。
すなわちパーキングブレーキ時には電動モータ11によって第1および第2ポンプ10A,10Bのいずれをも駆動し、第1ブレーキ系統B1では、左前輪用車輪ブレーキ5FLおよび右後輪用車輪ブレーキ5RRに液圧を作用せしめるとともに開閉制御弁79を開弁することによってパーキング液圧室77に液圧を作用せしめて全てのパーキングブレーキ機構50…を作動せしめ、また第2ブレーキ系統B2では、右前輪用車輪ブレーキ5FRおよび左後輪用車輪ブレーキ5RLに液圧を作用せしめるようにしているので、パーキング液圧室77に液圧を作用せしめることによって第1ブレーキ系統B1で左前輪用車輪ブレーキ5FLおよび右後輪用車輪ブレーキ5RRに作用する液圧が一時的に低下したとしても、第2ブレーキ系統B2では右前輪用車輪ブレーキ5FRおよび左後輪用車輪ブレーキ5RLに液圧が作用することで制動力を得ることができる。このため勾配路でのパーキングブレーキ時に車両保持力が一時的に低下してしまうことはなく、充分な車両保持力を確保することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
車両用ブレーキ装置の全体構成を示す図である。 右後輪用車輪ブレーキの縦断面図である。 イコライザおよびパーキングブレーキアクチュエータの縦断面図である。 制御系統を示すブロック図である。
4A・・・第1液圧制御ユニット
4B・・・第2液圧制御ユニット
5FL,5FR,5RL,5RR・・・車輪ブレーキ
10A・・・第1ポンプ
10B・・・第2ポンプ
11・・・電動モータ
12FL,12FR,12RL,12RR・・・ブレーキ圧導圧路
50・・・パーキングブレーキ機構
60・・・パーキングブレーキアクチュエータ
65・・・パーキングワイヤ
66・・・回動レバー
67・・・パーキングピストン
70・・・ラチェット歯
71・・・係合爪
72・・・ラチェット機構
73・・・支持体
74・・・支軸
75・・・シリンダ体
77・・・パーキング液圧室
79・・・開閉制御弁
C・・・・コントローラ
B1・・・第1ブレーキ系統
B2・・・第2ブレーキ系統

Claims (2)

  1. 第1および第2ブレーキ系統(B1,B2)に分かれるとともにブレーキ圧導圧路(12FL,12RR;12FR,12RL)が個別に接続される複数の車輪ブレーキ(5FL,5RR;5FR,5RL)と、共通の電動モータ(11)で駆動される第1および第2ポンプ(10A,10B)と、第1ポンプ(10A)の吐出液圧を調圧するとともに第1ブレーキ系統(B1)の車輪ブレーキ(5FL,5RR)の前記ブレーキ圧導圧路(12FL,12RR)に作用せしめる液圧を個別に制御可能とした第1液圧制御ユニット(4A)と、第2ポンプ(10B)の吐出液圧を調圧するとともに第2ブレーキ系統(B2)の車輪ブレーキ(5FR,5RL)の前記ブレーキ圧導圧路(12FR,12RL)に作用せしめる液圧を個別に制御可能とした第2液圧制御ユニット(4B)と、複数の前記車輪ブレーキ(5FL,5RR;5FR,5RL)のうち第1および第2ブレーキ系統(B1,B2)でそれぞれ少なくとも1つの車輪ブレーキ(5RR,5RL)に設けられるとともにパーキングワイヤ(65)の牽引作動によって作動する複数のパーキングブレーキ機構(50)とを備える車両用ブレーキ装置において、
    パーキング液圧室(77)を有するとともに該パーキング液圧室(77)の液圧増加に伴って前記各パーキングブレーキ機構(50)に共通な前記パーキングワイヤ(65)を牽引するパーキングブレーキアクチュエータ(60)と、
    一方のブレーキ系統(B1)に属する前記車輪ブレーキ(5FL,5RR)のブレーキ圧導圧路(12FL,12RR)の少なくとも1つおよび前記パーキング液圧室(77)間に介設される開閉制御弁(79)と、
    前記電動モータ(11)、前記開閉制御弁(79)、ならびに第1および第2液圧制御ユニット(4A,4B)の作動を制御するコントローラ(C)とを備え、
    前記パーキングブレーキアクチュエータ(60)は、
    シリンダ体(75)を有して車体に取付けられる支持体(73)と、
    そのシリンダ体(75)に摺動可能に嵌合されて一端面と該シリンダ体(75)の端壁との間に前記パーキング液圧室(77)を画成するパーキングピストン(67)と、
    前記支持体(73)に支軸(74)を介して回動可能に支持されていて、前記パーキング液圧室(77)への液圧作用時に前記パーキングピストン(67)を前進作動させて前記パーキングワイヤ(65)を牽引させるべく前記パーキングピストン(67)の他端面に一端部が、また前記パーキングワイヤ(65)の端末に他端部がそれぞれ係合する回動レバー(66)と、
    その回動レバー(66)に設けたラチェット歯(70)及び該ラチェット歯(70)に係脱可能な係合爪(71)を有していて、前記各パーキングブレーキ機構(50)の作動状態を維持するように該回動レバー(66)の回動位置を保持可能である第1の切換態様ならびに該回動レバー(66)の回動位置を保持不能な第2の切換態様に切換え可能なラチェット機構(72)とを含み、
    前記コントローラ(C)は、パーキングブレーキ時に、前記第1および第2ポンプ(10A,10B)の何れをも駆動し且つその両ポンプ(10A,10B)からの吐出液圧を制御して全ての前記車輪ブレーキ(5FL,5RR;5FR,5RL)に作用せしめるように前記電動モータ(11)ならびに第1および第2液圧制御ユニット(4A,4B)の作動を制御するとともに、前記第1および第2ポンプ(10A,10B)のうち前記一方のブレーキ系統(B1)に対応した一方のポンプ(10A)からの吐出液圧のみが、前記開閉制御弁(79)に連なる前記ブレーキ圧導圧路(12FL,12RR)から前記パーキング液圧室(77)に供給されるように前記開閉制御弁(79)を開弁制御することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 前記支持体(73)は、前記パーキングピストン(67)が嵌合する前記シリンダ体(75)のシリンダ孔内端が直接開口する中空部を有していて、その中空部に前記回動レバー(66)及び前記ラチェット機構(72)が収容されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用ブレーキ装置。
JP2006068197A 2006-03-13 2006-03-13 車両用ブレーキ装置 Expired - Fee Related JP4700531B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006068197A JP4700531B2 (ja) 2006-03-13 2006-03-13 車両用ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006068197A JP4700531B2 (ja) 2006-03-13 2006-03-13 車両用ブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007247679A JP2007247679A (ja) 2007-09-27
JP4700531B2 true JP4700531B2 (ja) 2011-06-15

Family

ID=38592204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006068197A Expired - Fee Related JP4700531B2 (ja) 2006-03-13 2006-03-13 車両用ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4700531B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60206766A (ja) * 1984-03-19 1985-10-18 アルフレツド・テヴエス・ゲーエムベーハー ブレーキ装置
JP2005155754A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Honda Motor Co Ltd 車両用ブレーキ装置
JP2005180513A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Honda Motor Co Ltd パーキングブレーキ装置
JP2005201338A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Honda Motor Co Ltd パーキングブレーキ装置
JP2005282605A (ja) * 2004-03-26 2005-10-13 Honda Motor Co Ltd パーキングブレーキ装置
JP2005280640A (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Toyota Motor Corp 車両用ブレーキシステム
JP2005343194A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Advics:Kk 車両用ブレーキ液圧制御装置、及び車両用ブレーキ装置
JP2006522710A (ja) * 2003-04-08 2006-10-05 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 自動車用の集約型パーキングブレーキ機能を備えた油圧ブレーキシステムの作動方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60206766A (ja) * 1984-03-19 1985-10-18 アルフレツド・テヴエス・ゲーエムベーハー ブレーキ装置
JP2006522710A (ja) * 2003-04-08 2006-10-05 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 自動車用の集約型パーキングブレーキ機能を備えた油圧ブレーキシステムの作動方法
JP2005155754A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Honda Motor Co Ltd 車両用ブレーキ装置
JP2005180513A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Honda Motor Co Ltd パーキングブレーキ装置
JP2005201338A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Honda Motor Co Ltd パーキングブレーキ装置
JP2005282605A (ja) * 2004-03-26 2005-10-13 Honda Motor Co Ltd パーキングブレーキ装置
JP2005280640A (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Toyota Motor Corp 車両用ブレーキシステム
JP2005343194A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Advics:Kk 車両用ブレーキ液圧制御装置、及び車両用ブレーキ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007247679A (ja) 2007-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7922264B2 (en) Hydraulic vehicle brake system
JP2007064433A (ja) ディスクブレーキ装置
US10981550B2 (en) Method and device for operating a hydraulic brake system, brake system
US20100109427A1 (en) Hydraulic vehicle brake system and method for its operation
WO2005093280A1 (ja) パーキングブレーキ装置
JP2008524070A (ja) 自動車用の油圧ブレーキ装置を運転するための方法
JP4332008B2 (ja) 自動パーキングブレーキ装置
WO2005093281A1 (ja) パーキングブレーキ装置
JP4553123B2 (ja) 常用兼駐車ブレーキ装置
JP4635622B2 (ja) 常用兼駐車ブレーキ装置
JP4464915B2 (ja) 車両用ブレーキ装置
JP3708011B2 (ja) 車両用ブレーキの制御装置
JP3605460B2 (ja) 車両用ブレーキ装置
JP4700531B2 (ja) 車両用ブレーキ装置
JP2006240497A (ja) 車両用ブレーキ装置
JP2005282607A (ja) パーキングブレーキ装置
JP2007100723A (ja) ディスクブレーキ
JP4176669B2 (ja) パーキングブレーキ装置
JP2007170651A (ja) 車両用ブレーキ装置
JP4226449B2 (ja) 車両用ブレーキ装置
JP4210638B2 (ja) 車両用ブレーキ装置
JP2007170649A (ja) 車両用ブレーキ装置
JP4271118B2 (ja) 車両用ブレーキ装置
JP4552528B2 (ja) 常用兼駐車ブレーキ装置
JP4084791B2 (ja) 車両用ブレーキ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101220

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110223

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110304

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees