JP4271118B2 - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキ操作に応じて液圧を出力するマスタシリンダと、非ブレーキ操作状態で液圧を出力するように作動し得るポンプと、該ポンプに常時接続される液圧源液圧路と、前記マスタシリンダおよび前記液圧源液圧路間の連通・遮断を切換可能な弁と、複数の車輪ブレーキに個別に連なる車輪ブレーキ側液圧路と、前記液圧源液圧路の液圧を制御して前記車輪ブレーキ側液圧路に作用させ得る制御弁手段とを備え、前記液圧源液圧路の液圧を全ての車輪ブレーキに作用せしめることで自動パーキングブレーキを得ることを可能とした車両用ブレーキ装置に関する。
非ブレーキ操作時の車両の挙動制御やトラクション制御等の自動ブレーキ制御時に、ポンプ等の液圧源の出力液圧を用いて車輪ブレーキをブレーキ作動せしめるようにし、その液圧源の出力液圧で自動パーキングブレーキ状態を得るようにした車両用ブレーキ装置が、たとえば特許文献1で知られている。
特開平10−76931号公報
ところで、自動パーキングブレーキ時には、車両運転者がブレーキペダル等のブレーキ操作部材を操作することによって車輪ブレーキにマスタシリンダからのブレーキ液圧が作用している場合があり、その液圧を利用してパーキングブレーキ状態を得ることも可能である。ところが、上記従来のものでは、自動パーキングブレーキ時にはポンプの作動を必ず開始するようにしており、エネルギー消費量が大きくなるだけでなく、ポンプの作動に伴う作動音も発生する。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、自動パーキングブレーキ時にポンプの作動を最小限にとどめることにより、エネルギー消費量および作動音の発生を抑制し得るようにした車両用ブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ブレーキ操作に応じて液圧を出力するマスタシリンダと、非ブレーキ操作状態で液圧を出力するように作動し得るポンプと、該ポンプに常時接続される液圧源液圧路と、前記マスタシリンダおよび前記液圧源液圧路間の連通・遮断を切換可能な弁と、複数の車輪ブレーキに個別に連なる車輪ブレーキ側液圧路と、前記液圧源液圧路の液圧を制御して前記車輪ブレーキ側液圧路に作用させ得る制御弁手段とを備え、前記液圧源液圧路の液圧を全ての車輪ブレーキに作用せしめることで自動パーキングブレーキを得ることを可能とした車両用ブレーキ装置において、前記液圧源液圧路が前記各車輪ブレーキ側液圧路に連通している状態での各車輪ブレーキのブレーキ液圧を検出する圧力センサと、前記ポンプ、前記弁および前記制御弁手段の作動を制御する制御ユニットとを含み、前記液圧源液圧路を各車輪ブレーキ側液圧路に連通させた状態での自動パーキングブレーキを実行するにあたって前記制御ユニットは、前記圧力センサの検出圧力が設定圧以上のときには前記ポンプの作動を停止したままで前記弁を閉弁することにより保持された液圧源液圧路の液圧を各車輪ブレーキに作用せしめ、前記圧力センサの検出圧力が設定圧未満のときには前記弁を閉弁するとともに前記圧力センサの検出値が設定圧に達するように前記ポンプを作動せしめることで保持された前記液圧源液圧路の液圧を各車輪ブレーキに作用せしめることを特徴とする。
このような発明の構成によれば、ブレーキ操作に応じてマスタシリンダから出力された液圧が車輪ブレーキに作用している状態での自動パーキングブレーキ時に、ブレーキ液圧が設定圧以上のときには、ポンプの作動を停止したままで液圧源液圧路およびマスタシリンダ間を遮断することで保持された液圧源液圧路の液圧を各車輪ブレーキに作用せしめるようにしてパーキングブレーキ状態を得ることが可能であり、またブレーキ液圧が設定圧未満のときには、液圧源液圧路およびマスタシリンダ間を遮断した状態で設定圧に達するようにポンプを作動せしめることで得られた液圧源液圧路の液圧を各車輪ブレーキに作用せしめるようにしてパーキングブレーキ状態を得ることができ、自動パーキングブレーキ状態を得るにあたってポンプの作動を最小限にとどめることにより、エネルギー消費量および作動音の発生を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明の一実施例を示すものであり、図1は車両用ブレーキ装置の液圧回路図、図2は非パーキングブレーキ時のディスクブレーキの縦断面図、図3は図2の要部拡大図、図4は左前輪用車輪ブレーキの自動パーキングブレーキに関連する制御系の構成を示すブロック図である。
先ず図1において、タンデム型のマスタシリンダMは、ブレーキ操作部材であるブレーキペダルPに車両運転者から加えられる踏力に応じたブレーキ液圧を発生する第1および第2出力ポート1A,1Bを備えており、第1出力ポート1Aは第1出力液圧路3Aに接続され、第2出力ポート1Bは第2出力液圧路3Bに接続される。
第1出力液圧路3Aは、常開型のリニアソレノイド弁である調圧弁17Aを介して液圧源液圧路20Aに接続され、第2出力液圧路3Bは、常開型のリニアソレノイド弁である調圧弁17Bを介して液圧源液圧路20Bに接続される。
液圧源液圧路20Aは、ディスクブレーキである左前輪用車輪ブレーキ2Aに連なる車輪ブレーキ側液圧路4Aに常開型電磁弁である入口弁6Aを介して接続されるとともに、ディスクブレーキである右後輪用車輪ブレーキ2Bに連なる車輪ブレーキ側液圧路4Bに常開型電磁弁である入口弁6Bを介して接続される。また液圧源液圧路20Bは、右前輪用車輪ブレーキ2Cに連なる車輪ブレーキ側液圧路4Cに常開型電磁弁である入口弁6Cを介して接続されるとともに、ディスクブレーキである左後輪用車輪ブレーキ2Dに連なる車輪ブレーキ側液圧路4Dに常開型電磁弁である入口弁6Dを介して接続される。さらに各入口弁6A〜6Dにはチェック弁7A〜7Dがそれぞれ並列に接続される。
第1出力液圧路3Aに対応した第1リザーバ8Aおよび車輪ブレーキ側液圧路4A,4B間には常閉型電磁弁である出口弁9A,9Bがそれぞれ設けられ、第2出力液圧路3Bに対応した第2リザーバ8Bおよび車輪ブレーキ側液圧路4C,4D間には常閉型電磁弁である出口弁9C,9Dがそれぞれ設けられる。
而して、入口弁6A、チェック弁7Aおよび出口弁9Aならびに入口弁6B、チェック弁7Bおよび出口弁9Bは、車輪ブレーキ側液圧路4A,4Bに液圧源液圧路20Aの液圧を制御して作用させ得る制御弁手段VA,VBを構成し、また入口弁6C、チェック弁7Cおよび出口弁9Cならびに入口弁6D、チェック弁7Dおよび出口弁9Dは、車輪ブレーキ側液圧路4C,4Dに液圧源液圧路20Bの液圧を制御して作用させ得る制御弁手段VC,VDを構成する。
第1および第2リザーバ8A,8Bは、共通な電動モータ11で駆動される第1および第2ポンプ10A,10Bの吸入側にそれらのポンプ10A,10Bへのブレーキ液の流通を許容する一方向弁19A,19Bを介して接続されており、前記液圧源液圧路20A,20Bは、常閉型電磁弁であるサクション弁18A,18Bを介して第1および第2ポンプ10A,10Bおよび一方向弁19A,19B間に接続されるとともに、第1および第2ダンパ13A,13Bを介して第1および第2ポンプ10A,10Bの吐出側に接続される。
而してサクション弁18A,18Bを励磁、開弁した状態で電動モータ11を作動せしめることにより、第1および第2ポンプ10A,10Bが、マスタシリンダM側から吸入して加圧したブレーキ液を前記液圧源液圧路20A,20Bに吐出することになる。この際、左前輪および右前輪用車輪ブレーキ2A,2Cに連なる車輪ブレーキ側液圧路4A,4Cに設けられた圧力センサ15A,15Bで検出されるブレーキ液圧に応じて調圧弁17A,17Bの作動を制御することにより、液圧源液圧路20A,20Bの液圧すなわち各車輪ブレーキ2A〜2Dに作用するブレーキ液圧を一定とすることができる。
すなわち調圧弁17A,17Bは、マスタシリンダMおよび液圧源液圧路20A,20B間の連通・遮断を切換可能であるとともに、液圧源液圧路20A,20Bの液圧が所望の液圧となるように液圧源液圧路20A,20Bの液圧をリニアに制御することが可能であり、調圧弁17A,17Bで調圧された液圧源液圧路20A,20Bの一定液圧を各制御弁手段VA〜VCで制御することにより、各車輪ブレーキ2A〜2Dに相互に異なるブレーキ液圧を作用せしめることができ、それにより車両走行時の挙動安定制御やトラクション制御等の自動ブレーキ制御を実行することができ、また液圧源液圧路20A,20Bの液圧を用いた自動パーキングブレーキ制御を実行することも可能である。
またブレーキ操作時には、調圧弁17A,17Bが消磁、開弁されるとともにサクション弁18A,18Bが消磁、閉弁されており、各車輪がロックを生じる可能性のないときには、各制御弁手段VA〜VDの入口弁6A〜6Dが消磁、開弁状態とされるとともに出口弁9A〜9Dが消磁、閉弁状態とされ、マスタシリンダMの第1出力ポート1Aから出力されるブレーキ液圧は入口弁6A,6Bを介して左前輪および右後輪用車輪ブレーキ2A,2Bに作用する。またマスタシリンダMの第2出力ポート1Bから出力されるブレーキ液圧は、入口弁6C,6Dを介して右前輪用および左後輪用車輪ブレーキ2C,2Dに作用する。
上記ブレーキ中に車輪がロック状態に入りそうになったときには入口弁6A〜6Dのうちロック状態に入りそうになった車輪に対応する入口弁が励磁、閉弁されるとともに、出口弁9A〜9Dのうち上記車輪に対応する出口弁が励磁、開弁される。これにより、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧の一部が第1リザーバ8Aまたは第2リザーバ8Bに吸収され、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧が減圧されることになる。
またブレーキ液圧を一定に保持する際には、入口弁6A〜6Dが励磁、閉弁されるとともに出口弁9A〜9Dが消磁、閉弁されることになり、さらにブレーキ液圧を増圧する際には、入口弁6A〜6Dが消磁、開弁状態とされるともに、出口弁9A〜9Dが消磁、閉弁状態とされればよい。
このように各入口弁6A〜6Dおよび各出口弁9A〜9Dの消磁・励磁を制御することにより、車輪をロックさせることなく、効率良く制動することができる。
而して上述のようなアンチロックブレーキ制御中に、電動モータ11は回転作動し、この電動モータ11の作動に伴って第1および第2ポンプ10A,10Bが駆動されるので、第1および第2リザーバ8A,8Bに吸収されたブレーキ液は、第1および第2ポンプ10A,10Bに吸入され、次いで第1および第2ダンパ13A,13B、液圧源液圧路20A,20B、調圧弁17A,17Bを経て第1および第2出力液圧路3A,3Bに還流される。このようなブレーキ液の還流によって、第1および第2リザーバ8A,8Bのブレーキ液の吸収によるブレーキペダルPの踏み込み量の増加を防ぐことができる。しかも第1および第2ポンプ10A,10Bの吐出圧の脈動は第1および第2ダンパ13A,13Bの働きにより抑制され、上記還流によってブレーキペダルPの操作フィーリングが阻害されることはない。
図2において、パーキングブレーキ機構付きディスクブレーキである左前輪用車輪ブレーキ2Aでは、車輪とともに回転するブレーキディスク71の両側に第1摩擦パッド72および第2摩擦パッド73が対向して配置される。これらの第1および第2摩擦パッド72,73は、ブレーキディスク71に当接可能なライニング72a,73aと、ライニング72a,73aの背面に固定された裏板72b,73bとで構成されるものであり、車体に固定されたブラケット74に、前記裏板72b,73bがブレーキピストン78の軸線方向に移動自在として支持される。またブラケット74には、第1および第2摩擦パッド72,73を跨ぐブレーキキャリパ75が前記ブレーキピストン78の軸線方向に移動自在に支持される。
ブレーキキャリパ75は、第1摩擦パッド72の裏板72bに対向する第1挟み腕75aと、第2摩擦パッド73の裏板73bに対向する第2挟み腕75bとを備えており、第1および第2挟み腕75a,75bはブレーキディスク71の外周部を通る架橋部75cにより一体に連結される。第1挟み腕75aにはシリンダ孔76が設けられており、このシリンダ孔76にカップ状のブレーキピストン78がシール部材77を介して摺動自在に嵌合される。第1摩擦パッド72の裏板72bに当接可能に対向するブレーキピストン78の先端部はベローズ状のダストカバー79によってシリンダ孔76の開口端に接続され、またブレーキピストン78の背面を臨ませるブレーキ液圧室80が第1挟み腕75a内に形成され、このブレーキ液圧室80は、第1挟み腕75aに設けられるポート81を介して車輪ブレーキ側液圧路4Aに接続される。
前記ブレーキキャリパ75の第1挟み腕75a内には、アジャスト機構82が設けられるものであり、このアジャスト機構82は、ブレーキピストン78に相対回転不能に連結されて前記ブレーキ液圧室80に収納される調整ナット83と、該調整ナット83に前端部が螺合される調整ボルト84と、前記ブレーキ液圧室80の後部に配置されるとともに軸線まわりの回転を不能としつつ軸線方向の移動を可能としてブレーキキャリパ75に液密にかつ摺動自在に嵌合される中継ピストン85と、前記調整ボルト84の後部に一体かつ同軸に連設されて前記中継ピストン85に液密にかつ摺動自在に嵌合されるとともに前記中継ピストン85に摩擦係合する方向に弾発付勢される小ピストン86とを備える。
ブレーキキャリパ75の第1挟み腕75aにおいてブレーキディスク71とは反対側の端部にはシリンダ孔76よりも小径の中継シリンダ孔87が同軸に設けられており、段付きの中継ピストン85の後部が、その前部をシリンダ孔76の後部に挿入しつつシール部材88を介して中継シリンダ孔87に摺動自在に嵌合される。しかもブレーキキャリパ75および中継ピストン85には、シリンダ孔76および中継シリンダ孔87と平行な軸線を有してシリンダ孔76の軸線からオフセットした位置に配置される規制ピン89の両端部が嵌合される。これにより中継ピストン85は、シリンダ孔76および中継シリンダ孔87と同軸の軸線まわりに回転することが阻止されるとともに前記軸線に沿う方向への移動を可能としてブレーキキャリパ75に支承されることになる。
中継ピストン85には、テーパ状のクラッチ面90を前端開口部に備える小シリンダ孔91が同軸に設けられる。一方、調整ボルト84の後部には、前記クラッチ面90に摩擦係合し得る可動クラッチ体92と、前記小シリンダ孔91に液密にかつ摺動自在に嵌合する小ピストン86とが同軸にかつ一体に連設される。
シリンダ孔76の内面に装着されたクリップ94に係合支持されるリテーナ95には、可動クラッチ体92を中継ピストン85のクラッチ面90に摩擦係合させるばね力を発揮するクラッチばね93の一端が当接され、該クラッチばね93の他端は、ボールベアリング96を介して可動クラッチ体92に当接する。
調整ナット83および調整ボルト84は、ピッチの粗い複数条のねじ山およびねじ溝を有する早ねじ97により噛み合っている。調整ナット83をブレーキピストン78側に付勢するばね力を発揮するオーバーアジャスト防止ばね98の一端が調整ナット83に当接され、ブレーキピストン78の内面に装着されたクリップ99に係合支持されるリテーナ100に前記オーバーアジャスト防止ばね98の他端が当接、支持される。
調整ナット83およびブレーキピストン78は、それらの当接部の凹凸係合により相対回転不能であり、かつ第1摩擦パッド72の裏板72bおよびブレーキピストン78は、それらの凹凸係合により相対回転不能である。
このようなアジャスト機構82では、通常ブレーキ時にブレーキ液圧室80に液圧が供給されると、その液圧を受けたブレーキピストン78がシール部材77を弾性変形させながらシリンダ孔76内を図2の左側に移動し、第1摩擦パッド72をブレーキディスク71の一側面に押し付けると、その反作用でブレーキキャリパ75がブレーキピストン78の移動方向と逆方向の右側に移動し、第2挟み腕75bが第2摩擦パッド73をブレーキディスク71の他側面に押し付ける。その結果、第1および第2摩擦パッド72,73がブレーキディスク71の両面に均等な面圧で当接し、車輪を制動するブレーキ力が発生する。
上記ブレーキ中に、ブレーキ液圧室80に供給された液圧は、調整ナット83には軸線方向の荷重を発生させることはないが、調整ナット83に噛み合う調整ボルト84と一体の可動クラッチ体92には、小ピストン86の断面積に前記液圧を乗算した大きさの右向きの荷重を発生させ、その荷重に応じた摩擦係合力が可動クラッチ体92および中継ピストン85のクラッチ面90間に作用する。
ところで、通常ブレーキ時にはブレーキ液圧室80に作用する液圧は比較的低いため、可動クラッチ体92および中継ピストン85間に作用する摩擦係合力も比較的小さい。このため第1および第2摩擦パッド72,73のライニング72a,73aの摩耗の進行に伴ってブレーキピストン78が前進すると、調整ナット83はオーバーアジャスト防止ばね98の弾発力によりブレーキピストン78と共に前進し、調整ナット83に噛み合う調整ボルト84と一体の可動クラッチ体92が、ブレーキ液圧室80に作用する液圧およびクラッチばね93の弾発力に抗して中継ピストン85のクラッチ面90から引き離される。
可動クラッチ体92が中継ピストン85のクラッチ面90から離れると、可動クラッチ体92に作用する液圧およびクラッチばね93の弾発力で右向きに付勢された調整ボルト84は、回転不能な調整ナット83に対して早ねじ97において相対回転しながら右向きに移動し、可動クラッチ体92が中継ピストン85のクラッチ面90に再び係合する。このとき、クラッチばね93との間に配置したボールベアリング96の作用で可動クラッチ体92のスムーズな回転が可能になる。
このようにして、第1および第2摩擦パッド72,73におけるライニング72a,73aの摩耗が進行するに伴い、その摩耗量を補償するように調整ボルト84に対して調整ナット83が左側に相対移動するため、非制動時における第1および第2摩擦パッド72,73のライニング72a,73aとブレーキディスク71とのクリアランスを自動的に一定に保つことができる。
ブレーキ状態を解除すべくブレーキ液圧室80に作用する液圧を減圧すると、シール部材77の変形復元力でブレーキピストン78は後退するが、その後退力が調整ナット83および調整ボルト84を介して可動クラッチ体92を中継ピストン85のクラッチ面90に係合させるため、調整ナット83に対する調整ボルト84の相対回転が規制される。したがってブレーキピストン78は調整ナット83および調整ボルト84間のバックラッシュ分のストロークしか後退することができず、第1および第2摩擦パッド72,73と、ブレーキディスク71との間には前記バックラッシュ分の適正なクリアランスが与えられる。
また強力な制動が行われた場合には、ブレーキ液圧室80の液圧がブレーキキャリパ75を変形させるような所定値に上昇するまで上記自動調整が行われ、その液圧が前記所定値を超えると、可動クラッチ体92が中継ピストン85のクラッチ面90に液圧で強く押し付けられるため、可動クラッチ体92および中継ピストン85が相対回転不能に結合される。その結果、調整ボルト84が回転不能に拘束され、もともと回転不能な調整ナット83は調整ボルト84上に留まるため、液圧によるブレーキキャリパ75の弾性変形に伴ってブレーキピストン78が更に前進すると、オーバーアジャスト防止ばね98を圧縮しつつ、調整ナット83を残してブレーキピストン78だけが前進する。このようにして、強力な制動が行われた場合の調整ナット83および調整ボルト84間のオーバーアジャストが防止される。
図3を併せて参照して、ブレーキキャリパ75の第1挟み腕75aには、ブレーキディスク71とは反対側に延びるケーシング102が一体に連設されており、中継ピストン85に後方側から当接するパーキングピストン103がケーシング102に摺動可能に嵌合される。
ケーシング102は、前記ブレーキキャリパ75のシリンダ孔76と同軸の摺動孔101を形成するものであり、背面へのパーキング用制御液圧の作用に応じた前進作動によってパーキングブレーキ状態を得ることを可能としたパーキングピストン103が前記中継ピストン85に後方から当接するようにして前記摺動孔101に摺動可能に嵌合され、パーキングピストン103を前進位置で機械的にロックすべく前記パーキングピストン103の前進作動に応じて自動的にロック作動するとともにパーキング解除用制御液圧の作用に応じてロック解除作動するロック機構105が、前記パーキングピストン103よりも後方側でケーシング102内に設けられる。
前記摺動孔101は、中継シリンダ孔87よりも大径にして該中継シリンダ孔87の後端に同軸に連なるパーキングピストン前部摺動孔部101aと、パーキングピストン前部摺動孔部101aよりも小径に形成されてパーキングピストン前部摺動孔部101aの後端に同軸に連なるパーキングピストン後部摺動孔部101bと、パーキングピストン後部摺動孔部101bよりも小径に形成されてパーキングピストン後部摺動孔部101bの後端に同軸に連なるロックピストン前部摺動孔部101cと、ロックピストン前部摺動孔部101cよりも大径に形成されてロックピストン前部摺動孔部101cの後端に同軸に連なるロックピストン後部摺動孔部101dとから成り、ロックピストン後部摺動孔部101dの後端はケーシング102の後端壁102aで閉じられる。
パーキングピストン前部摺動孔部101aおよびパーキングピストン後部摺動孔部101b間でケーシング102の内面には前方に臨む環状の段部101eが形成され、パーキングピストン後部摺動孔部101aおよびロックピストン前部摺動孔部101c間でケーシング102の内面には前方に臨む環状の係止段部101fが形成され、さらにロックピストン前部摺動孔部101cおよびロックピストン後部摺動孔部101d間でケーシング102の内面には後方に臨む環状の段部101gが形成される。
パーキングピストン103は、パーキングピストン前部摺動孔部101aに摺動可能に嵌合される大径部103aと、後方に臨む環状の段部103cを大径部103aとの間に形成して大径部103aの後部に同軸に連なるとともにパーキングピストン後部摺動孔101bに摺動可能に嵌合される小径部103bとを一体に有するものであり、その前端中央部には、中継ピストン85を後方から押圧するための押圧ロッド103dが一体にかつ同軸に連設される。
パーキングピストン103における段部103cおよびケーシング102の段部101e間でケーシング102およびパーキングピストン103間には環状のパーキング用制御液圧室106が形成されるものであり、パーキング用制御液圧室106を両側からシールする環状のシール部材107,108がパーキングピストン103における大径部103aおよび小径部103bの外面に装着される。しかもパーキング用制御液圧室106に臨むパーキングピストン103の受圧面積は、ブレーキ液圧室80に臨む小ピストン86の受圧面積よりも大きく設定される。
ロック機構105は、パーキングピストン103の前進作動時には前方に向けての付勢力が作用するようにしてパーキングピストン103よりも後方側でケーシング102に摺動可能に嵌合されるとともにパーキング解除用制御圧を後方に向けて作用せしめることを可能としたロックピストン104と、前記パーキングピストン103の後部に一体かつ同軸に連設された円筒状の保持筒51と、該保持筒51の周方向複数箇所に保持筒の半径方向に沿う方向への移動を可能として保持される球体52,52…と、前記保持筒51に軸方向相対移動可能に挿入されて前記各球体52,52…に保持筒51の内方側から接触するようにしてロックピストン104の前端に一体に連設される挿入軸53とを備える。
ロックピストン104は、ロックピストン前部摺動孔部101cに摺動可能に嵌合される小径部104aと、前方に臨む環状の段部104cを小径部104aの後部との間に形成して小径部104aの後部に同軸に連なるとともにロックピストン後部摺動孔部101dに摺動可能に嵌合される大径部104bとを一体に備える。
ロックピストン104における段部104cおよびケーシング102の段部101f間でロックピストン104およびケーシング102間には環状のパーキング解除用制御液圧室109が形成され、またケーシング102の後端壁102aおよびロックピストン104間にはばね室110が形成され、パーキングピストン103およびロックピストン104間でケーシング102内には、外部に開放した開放室111が形成される。
而してロックピストン104における小径部104aの外面にはパーキング解除用制御液圧室109および開放室111間をシールする環状のシール部材112が装着され、前記ロックピストン104における大径部104bの外面にはパーキング解除用制御液圧室109およびばね室110間をシールする環状のシール部材113が装着される。
前記後端壁102aおよびロックピストン104間にはばね114が縮設されており、ロックピストン104は前記ばね114のばね力により前方側に向けて弾発付勢されることになる。しかもばね114のばね荷重は、アジャスト機構82におけるクラッチばね93のばね荷重よりも小さく設定される。
前記保持筒51の周方向に間隔をあけた複数箇所には保持孔54,54…が設けられており、各球体52,52…はそれらの保持孔54,54…に挿入、保持される。また前記挿入軸53は、前記パーキングピストン103が図3で示すように後退限にある状態で前記各球体52,52…をロックピストン前部摺動孔部101cに転がり接触させ得るようにして各球体52,52…に接触する前方側の小径軸部53aと、パーキングピストン103が後退限から前進するとともにロックピストン104が前進したときに前記各球体52,52…をパーキングピストン後部摺動孔部101bに接触せしめるべく保持筒51の半径方向に沿う外方側に押し上げることを可能として小径軸部53aに同軸に連なる後方側の大径軸部53bとが、前記各球体52,52…の接触箇所を小径軸部53aおよび大径軸部53b間で変化させることを可能としたテーパ状の段部53cを介して同軸にかつ一体に連設されて成るものである。
このようなロック機構105によれば、パーキングピストン103の前進作動時にはロックピストン104がばね114のばね力によって前進することにより、該ロックピストン104の前端の挿入軸53のうち大径軸部53bで押し上げられた各球体52,52…がケーシング102の係止段部101fに係合し、それによりパーキングピストン103の後退が阻止されてパーキングブレーキ状態が得られることになり、またパーキング解除用制御液圧をロックピストン104に作用せしめて該ロックピストン104を後退させることにより、パーキングブレーキ状態を解除することができる。
ブレーキ液圧室80に通じる車輪ブレーキ側液圧路4Aおよび前記パーキング解除用制御液圧室109は連通路115を介して相互に連通されており、また車輪ブレーキ側液圧路4Aは常閉型の電磁開閉弁66Aを介してパーキング用制御液圧室106に接続される。而して電磁開閉弁66Aを開弁したときに車輪ブレーキ側液圧路4Aの液圧をパーキング用制御液圧としてパーキング用制御液圧室106に作用せしめることができ、また車輪ブレーキ側液圧路4Aに液圧が生じたときに車輪ブレーキ側液圧路4Aの液圧はパーキング解除用制御液圧としてパーキング解除用制御液圧室109に作用することになる。
ところで、左前輪用車輪ブレーキ2Aの自動パーキングブレーキ状態を得るにあたり、図4で示すように、第1ポンプ10Aを駆動する電動モータ11、調圧弁17A、サクション弁18A、制御弁手段VAの入口弁6Aおよび出口弁9A、ならびに電磁開閉弁66Aの作動は制御ユニットCによって制御される。
右前輪用車輪ブレーキ2Cは、上述の左前輪用車輪ブレーキ2Aと同様にパーキングブレーキ機構付きに構成されており、右前輪用車輪ブレーキ2Cの自動パーキングブレーキ状態を得るときには、左前輪用車輪ブレーキ2Aの場合と同様に、第2ポンプ10Bを駆動する電動モータ11、調圧弁17B、サクション弁18B、制御弁手段VCおよび電磁開閉弁66Bの作動を、制御ユニットCで制御すればよい。
而して自動パーキングブレーキ状態を得るときに、制御ユニットCは、次の第1〜第3のステップを順次実行するものであり、先ず第1のステップでは、液圧源液圧路20A,20Bの液圧を各車輪ブレーキ側液圧路4A〜4Dに作用せしめるようにして全ての車輪ブレーキ2A〜2Dをブレーキ作動せしめるとともに電磁開閉弁66A,66Bを閉弁したままとすることで左および右前輪用車輪ブレーキ2A,2Cのパーキングピストン103を後退位置に保持する。この際、各制御弁手段VA〜VDは液圧源液圧路20A,20Bを各車輪ブレーキ側液圧路4A〜4Dに連通させた状態にあり、圧力センサ15A,15Bは各車輪ブレーキ2A〜2Dのブレーキ液圧を検出している。そこで制御ユニットCは、圧力センサ15A,15Bの検出圧力が設定圧以上のときには第1および第2ポンプ10A,10Bの作動を停止したままで前調圧弁17A,17Bを閉弁することにより保持された液圧源液圧路20A,20Bの液圧を各車輪ブレーキ2A〜2Dに作用せしめ、また圧力センサ15A,15Bの検出圧力が設定圧未満のときには前記調圧弁17A,17Bを閉弁するとともに圧力センサ15A,15Bの検出値が設定圧に達するように第1および第2ポンプ10A,10Bを作動せしめることで保持された液圧源液圧路20A,20Bの液圧を各車輪ブレーキ2A〜2Dに作用せしめる。これにより液圧源液圧路20A,20Bの液圧を全車輪ブレーキ2A〜2Dのブレーキ液圧室80に作用させるとともに左および右車輪用車輪ブレーキ2A,2Cのパーキング解除用制御液圧室109に作用させることになり、左および右車輪用車輪ブレーキ2A,2Cにおけるロックピストン104の前進作動を抑えつつ、全車輪ブレーキ2A〜2Dでブレーキピストン78を前進させる。
次の第2のステップで制御ユニットCは、左および右前輪用車輪ブレーキ2A,2Cに連なる車輪ブレーキ側液圧路4A,4Cの液圧をパーキング解除用制御液圧としてロック機構105に作用せしめるとともにパーキング用制御液圧としてパーキングピストン103に作用せしめる。すなわち制御ユニットCは電磁開閉弁66A,66Bを開弁することで車輪ブレーキ側液圧路4A,4Cの液圧をパーキング用制御液圧室106に作用せしめことにより、パーキングピストン103を前進せしめる。
その後の第3ステップで制御ユニットCは、パーキング用制御液圧をパーキングピストン103に作用せしめた状態のままで、第1および第2ポンプ10A,10Bの作動を停止するとともに調圧弁17A,17Bを開弁し、電磁開閉弁66A,66Bを閉弁状態に戻す。そうするとパーキング用制御液圧室106の液圧がロックされ、パーキング解除用制御液圧室109の液圧が解放され、ロックピストン104がばね114のばね力で前進作動し、パーキングピストン103およびロックピストン104の前進に応じてロック機構105が各球体52,52…を係止段部101fに係合させるようにしてロック作動する。
このようにパーキングピストン103がその前進作動によってロックされると、パーキングピストン103の押圧ロッド103dで中継ピストン85が前進せしめられることになり、中継ピストン85の移動が可動クラッチ体92、調整ボルト84および調整ナット83を介してブレーキピストン78を前進せしめ、通常ブレーキ時と同様に、第1、第2摩擦パッド72,73のライニング72a,73aをブレーキディスク71の両面に押し付けて制動力を発生させることによりパーキングブレーキ状態を得ることができる。
このパーキングブレーキ状態を得る過程で中継ピストン85および可動クラッチ体92はパーキングピストン103による押圧力で相対回転不能に摩擦係合するため、調整ボルト84および調整ナット83の相対回転が規制される。したがって左前輪用車輪ブレーキ2Aがパーキングブレーキとして機能するときには、アジャスト機構82による上記自動調整は行われない。
パーキングブレーキ状態を解除するときには、サクション弁18A,18Bを励磁、開弁し、電動モータ11により第1および第2ポンプ10A,10Bを駆動するとともに調圧弁17A,17Bの作動を制御して液圧源液圧路20A,20Bの液圧を一定に保持した状態で液圧源液圧路20A,20Bの液圧を車輪側ブレーキ液圧路4A〜4Dに作用せしめるとともに電磁開閉弁66A,66Bを励磁、開弁する。そうすると、ブレーキ液圧室80、パーキング用制御液圧室106およびパーキング解除用制御液圧室109の液圧が同時に上昇するが、その増圧過程で、先ずばね114のばね力よりも大きな液圧力がロックピストン104に作用することでロックピストン104が後退し、次いで、パーキング用制御液圧室106の液圧によってパーキングピストン103に作用している前進方向の押圧力よりも、小ピストン86に作用する後退方向の液圧力およびクラッチばね93の合力が大きくなってパーキングピストン103が後退する。それによりロック機構105がロック解除作動してパーキングブレーキ状態が解除されることになる。
次にこの実施例の作用について説明すると、左および右前輪用車輪ブレーキ2A,2Cを自動的にパーキングブレーキ作動せしめるにあたり、左および右前輪用車輪ブレーキ2A,2Cが備えるケーシング102には、背面を臨ませたパーキング用制御液圧室106の液圧増大に応じた前進作動によって左および右前輪用車輪ブレーキ2A,2Cの自動パーキングブレーキ状態を得ることを可能としたパーキングピストン103が摺動可能に嵌合され、該パーキングピストン103を前進位置で機械的にロックすべくパーキングピストン103の前進作動に応じて自動的にロック作動するとともに左および右前輪用車輪ブレーキ2A,2Cに連なる車輪ブレーキ側液圧路4A,4Cの液圧作用に応じてロック解除作動するロック機構105がパーキングピストン103よりも後方側でケーシング102内に設けられ、車輪ブレーキ側液圧路4A,4Cおよびパーキング用制御液圧室106間に電磁開閉弁66A,66Bが介設されている。
このような構成によれば、パーキング用制御液圧室106に、第1および第2ポンプ10A,10Bを作動せしめた状態で車輪ブレーキ側液圧路4A,4Cの液圧を作用せしめると、パーキングピストン103が前進するとともにロック機構105がパーキングピストン103の前進位置を機械的にロックするので、パーキングブレーキ状態を自動的に得ることができ、またパーキングブレーキ状態を解除するときには、車輪ブレーキ側液圧路4A,4Cの液圧をロック機構105に作用せしめればよく、簡単な構造でパーキングブレーキ状態を自動的に得ることができる。
しかも電動モータ11、調圧弁17A,17B、サクション弁18A,18B、制御弁手段VA,VCおよび電磁開閉弁66A,66Bの作動を制御する制御ユニットCは、自動パーキングブレーキ時の開始時に、圧力センサ15A,15Bの検出圧力が設定圧以上のときには第1および第2ポンプ10A,10Bの作動を停止したままで調圧弁17A,17Bを閉弁することにより保持された液圧源液圧路20A,20Bの液圧を各車輪ブレーキに作用せしめ、圧力センサ15A,15Bの検出圧力が設定圧未満のときには調圧弁17A,17Bを閉弁するとともに圧力センサ15A,15Bの検出値が設定圧に達するように第1および第2ポンプ10A,10Bを作動せしめることで保持された液圧源液圧路20A,20Bの液圧を各車輪ブレーキ2A〜2Dに作用せしめるものである。
すなわちブレーキ操作に応じてマスタシリンダMから出力された液圧が各車輪ブレーキ2A〜2Dに作用している状態での自動パーキングブレーキ時に、ブレーキ液圧が設定圧以上のときには、第1および第2ポンプ10A,10Bの作動を停止したままで液圧源液圧路20A,20BおよびマスタシリンダM間を遮断することで保持された液圧源液圧路20A,20Bの液圧を各車輪ブレーキ2A〜2Dに作用せしめるようにしてパーキングブレーキ状態を得るようにし、またブレーキ液圧が設定圧未満のときには、液圧源液圧路20A,20BおよびマスタシリンダM間を遮断した状態で設定圧に達するように第1および第2ポンプ10A,10Bを作動せしめることで得られた液圧源液圧路20A,20Bの液圧を各車輪ブレーキ2A〜2Dに作用せしめるようにしてパーキングブレーキ状態を得るようにしており、全車輪ブレーキ2A〜2Dに液圧原液圧路20A〜20Bの液圧を作用せしめた自動パーキングブレーキ状態を得るにあたって第1および第2ポンプ10A,10Bの作動を最小限にとどめることにより、エネルギー消費量および作動音の発生を抑えることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
上記実施例では、自動パーキングブレーキ時に、全車輪ブレーキ2A〜2Dのブレーキ作動後に、パーキングブレーキ機構付き車輪ブレーキのパーキングブレーキ作動を続けて行うようにした場合について説明したが、本発明は、そのような実施例に限定されるものではなく、ポンプ10A,10Bに接続された液圧源液圧路20A,20Bの液圧を全車輪ブレーキ2A〜2Dに作用せしめて自動パーキングブレーキを得るようにした車両用ブレーキ装置に関連して広く実施可能である。
車両用ブレーキ装置の液圧回路図である。 非パーキングブレーキ時のディスクブレーキの縦断面図である。 図2の要部拡大図である。 左前輪用車輪ブレーキの自動パーキングブレーキに関連する制御系の構成を示すブロック図である。
符号の説明
2A,2B,2C,2D・・・車輪ブレーキ
4A,4B,4C,4D・・・車輪ブレーキ側液圧路
10A,10B・・・ポンプ
15A,15b・・・圧力センサ
17A,17B・・・調圧弁
20A,20B・・・液圧源液圧路
C・・・制御ユニット
M・・・マスタシリンダ
VA,VB,VC,VD・・・制御弁手段

Claims (1)

  1. ブレーキ操作に応じて液圧を出力するマスタシリンダ(M)と、非ブレーキ操作状態で液圧を出力するように作動し得るポンプ(10A,10B)と、該ポンプ(10A,10B)に常時接続される液圧源液圧路(20A,20B)と、前記マスタシリンダ(M)および前記液圧源液圧路(20A,20B)間の連通・遮断を切換可能な弁(17A,17B)と、複数の車輪ブレーキ(2A,2B,2C,2D)に個別に連なる車輪ブレーキ側液圧路(4A,4B,4C,4D)と、前記液圧源液圧路(20A,20B)の液圧を制御して前記車輪ブレーキ側液圧路(4A〜4D)に作用させ得る制御弁手段(VA,VB,VC,VD)とを備え、前記液圧源液圧路(20A,20B)の液圧を全ての車輪ブレーキ(2A〜2D)に作用せしめることで自動パーキングブレーキ状態を得ることを可能とした車両用ブレーキ装置において、前記液圧源液圧路(20A,20B)が前記各車輪ブレーキ側液圧路(4A〜4D)に連通している状態での各車輪ブレーキ(2A〜2D)のブレーキ液圧を検出する圧力センサ(15A,15B)と、前記ポンプ(10A,10B)、前記弁(17A,17B)および前記制御弁手段(VA〜VD)の作動を制御する制御ユニット(C)とを含み、前記液圧源液圧路(20A,20B)を各車輪ブレーキ側液圧路(4A〜4D)に連通させた状態での自動パーキングブレーキを実行するにあたって前記制御ユニット(C)は、前記圧力センサ(15A,15B)の検出圧力が設定圧以上のときには前記ポンプ(10A,10B)の作動を停止したままで前記弁(17A,17B)を閉弁することにより保持された液圧源液圧路(20A、20B)の液圧を各車輪ブレーキ(2A〜2D)に作用せしめ、前記圧力センサ(15A,15B)の検出圧力が設定圧未満のときには前記弁(17A,17B)を閉弁するとともに前記圧力センサ(15A,15B)の検出値が設定圧に達するように前記ポンプ(10A,10B)を作動せしめることで保持された前記液圧源液圧路(20A,20B)の液圧を各車輪ブレーキ(2A〜2D)に作用せしめることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
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