JP4698782B2 - プラスチック被覆電線廃材に含まれる塩化ビニル樹脂廃材の処理システム - Google Patents

プラスチック被覆電線廃材に含まれる塩化ビニル樹脂廃材の処理システム Download PDF

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は使用を終えたプラスチック被覆電線を回収して解体し、解体したプラスチック電線の被覆廃材を先ず銅とプラスチック廃材とに一次分離し、次いでプラスチック廃材を塩化ビニル樹脂廃材と他の樹脂廃材とに分離し、分離した塩化ビニル樹脂廃材に残留する少量の銅を更に効率よく分離して、塩化ビニル樹脂廃材を再利用または廃却処理するための電線被覆廃材中の塩化ビニル樹脂廃材処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電線、特に屋外に配線された電線は、その安全性を考慮して、一定期間使用されると取り替えられる。取り替えられた廃電線は導体(主として銅)と被覆廃材(主としてプラスチック)とに分離される。分離された被覆廃材の内、石油系の材料からなる被覆廃材については燃料化して石油代替エネルギーとしての再利用(リサイクル)の方法が開発されている。一方、塩化ビニル樹脂を主体とした被覆廃材の再利用(リサイクル)は遅れており、塩素と少量の銅を含有することから、殆どが埋立処理されている。
【0003】
廃電線のリサイクルは先ず電線を導体(銅)と被覆廃材(プラスチック)とに分離する。導体と被覆廃材との分離は電線のサイズにより次の2つの方法に分けられる。
(1)導体径が1.6mm以上の電線
回収された廃電線を一定の長さに切断し、ケーブルコアまで解体後、該ケーブルコアを剥線機により導体から被覆材を剥がして導体と被覆廃材とを分離する方法(以下剥線法という)。
(2)導体径が1.6mm未満の電線
回収された廃電線を自動粉砕機に投入し、導体と被覆廃材とを一緒に細かく切断、粉砕(ナゲット処理)し、粉砕片を比重差によって導体と被覆廃材とに分離する方法(以下ナゲット法という)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したサイズの大きい電線については剥線法で導体と被覆材とに分離回収するため、回収された被覆廃材に銅が付着していることは殆どなく、従って被覆廃材はそのまま再処理工程へと回すことができる。
一方、通信線等細線からなる電線はそのまま切断、粉砕(ナゲット処理)し、比重差分別法により導体と被覆廃材とに分離している。しかしながらナゲット処理により粉砕されたナゲット廃材を従来の比重差分別法で銅とプラスチック廃材とに分離しても、分離後の被覆廃材には最高で6%もの銅が残留したままとなっていたために、被覆廃材を再利用するには下記するように種々の問題を含んでいた。また、電線の種類によっては、例えばポリエチレン絶縁、ポリ塩化ビニルシースといった異なるプラスチック材料で被覆された電線もあり、ナゲット法で処理された被覆廃材には種類の異なるプラスチックが含まれている。
被覆廃材は代替エネルギーとして再利用されるか、または廃材として埋立処理される。代替エネルギーとしては主として高炉用の原料として使用される。ところで、高炉では鉄を熔解するが、原料中に銅が含まれていると、その銅が鉄に入り込んで鉄の品質を極端に劣化させるため、原料中の銅の量を極端に少なくすることが要望されている。しかしながら、ナゲット法にて処理した廃電線の被覆廃材(以下ナゲット廃材という)には前述したように最高で6%もの銅が含まれているために高炉用の原料としては使用できないものがあった。
【0005】
また、近時、資源循環型社会の要求からマテリアルリサイクルの研究が進められ、電線被覆廃材のリサイクルにもこのマテリアルリサイクルの適用が検討されている。ところで、プラスチック被覆廃電線のナゲット廃材には、前述したようにポリエチレン、塩化ビニル樹脂等が混在している。このようにポリエチレン、塩化ビニル樹脂等が混在しているナゲット廃材にマテリアルリサイクルを適用することはできないために、ナゲット廃材をポリエチレン、塩化ビニル樹脂等、それぞれ単独成分に分離、分別することが要求されてきている。
【0006】
そこで、本発明者はナゲット処理した被覆廃材につき湿式比重差分別装置のトラフの振動数、トラフの傾斜角度、噴射水量を種々変化させて被覆廃材から銅を分離する実験を繰り返したところ、銅を0.2%程度まで除去することに成功したが、これ以上取り除くことはできなかった。
そのため、ナゲット廃材に銅が残留している状況を詳細に調査したところ、
(1)粉砕された被覆廃材に銅がめり込んで固着しているものと、
(2)ナゲット処理時に被覆廃材と銅とが分離されずに、寸断された単線の状態で残っているもの、
とがあることを突き止め、さらにこれら銅を多く含んでいる粉砕片について詳細に調査したところ、何れも粉砕片の大きさが大きく、目の開き(目開き)3mmの分級機(篩)を通過しないもの(以下ミスカット材という)が大部分であることを突き止めた。
【0007】
そこで、マテリアルリサイクルを満足させるためにナゲット廃材から塩化ビニル樹脂廃材とポリエチレン廃材とを分離、分別する方法と、高炉用燃料としてリサイクル可能なまでに銅の含有量を低下、除去する方法とにつき鋭意研究し、これらを満足するシステムを完成するとともに、開発したシステムの自動化についても研究を重ね、本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、プラスチック被覆廃電線を粉砕し、乾式比重差分別装置により銅とプラスチック被覆廃材とに分離する第1工程と、銅を一次分離したプラスチック被覆廃材を水槽に投入してプラスチック被覆廃材から塩化ビニル樹脂廃材を分離する第2工程と、分離された前記塩化ビニル樹脂廃材と当該塩化ビニル樹脂廃材に含まれる銅を振動式の湿式比重差分別装置により分離する第3工程と、前記第3工程の後、前記第3工程で取り除かれなかった前記塩化ビニル樹脂廃材に含まれる銅をユーラスモーターを備えた振動器により、再度、銅除去処理を行う第4工程と、銅を除去した塩化ビニル樹脂廃材をロータリキルン式乾燥機にて乾燥処理する第5工程とからなることを特徴とするプラスチック被覆電線廃材に含まれる塩化ビニル樹脂廃材の処理システムである。
【0009】
本発明は、前記第2工程から第4工程までの作業を連続的に実施することができる。
また、前記第3工程以降に送られる塩化ビニル樹脂廃材の大きさを3mm以下とすることにより、塩化ビニル樹脂廃材中に含まれる銅の量を極端に少なくすることができる、被覆電線廃材に含まれる塩化ビニル樹脂廃材の処理システムである。
【0010】
本発明は先ず、ナゲット廃材から比重差により銅を分離する。次いで、水中で塩化ビニル樹脂廃材とポリエチレン廃材とに分離、分別する。次いで振動式湿式比重差分別装置、ならびにユーラスモーターを備えた振動器により銅を更に分離除去し、最後に塩化ビニル樹脂廃材を乾燥してリサイクル原料とするシステムである。
このシステムは自動化することが可能であり、また、ナゲット廃材の大きさが3mm以上のミスカット材を予め除去することにより、高炉用燃料の原料として再使用可能なまでに銅を取り除くことに成功したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明は第1工程から第5工程で構成されるシステムで、図1にその工程概略図を示す。
図1は本発明の一実施形態を示すもので、Aは乾式比重差分別装置(図示せず)で銅を一次分離した被覆廃材を投入する水槽、Bは湿式比重差分別装置、Cはユーラスモーターを備えた振動器、Dはロータリキルン式乾燥機である。なお、図中Eはミスカット材を取り除く分級器である。
第1工程は、先ず、廃電線収納容器Fに収納した廃電線をナゲット処理機Gにて粉砕し、粉砕した被覆廃材(ナゲット廃材)を乾式比重差分別装置Hにより銅とプラスチックとに分離する。比重差による銅と被覆廃材(プラスチック)との分離は乾式法で容易に一次分離できる。銅を一次分離した被覆廃材は必要により分級器(篩)Eによりミスカット材を取り除き、第2工程の水槽Aに投入される。なお、ミスカット材は再度ナゲット処理機にかけて粉砕し、同様に処理される。
【0012】
第2工程は水槽Aにより塩化ビニル樹脂廃材とポリエチレン廃材とに分別する工程である。図2は本発明の一実施形態で使用する水槽Aの説明図で、銅を一次分離した被覆廃材は水槽Aの水中にスクリューコンベア1で投入される。水槽Aの水中に投入された被覆廃材のうち水よりも比重の軽いポリエチレン廃材3は水に浮き、水より比重の重い塩化ビニル樹脂廃材2は沈むことにより塩化ビニル樹脂とポリエチレンとに分離される。
水槽Aの下に沈んだ塩化ビニル樹脂廃材2はスクリューコンベア4により振動式の湿式比重差分別装置Bのホッパー21に投入される。なお、水に浮かんだポリエチレン廃材3はスクリューコンベア5により水槽の外へ導かれ、図示しないコンテナーに詰められて次の工程へ送られ、再処理される。
【0013】
第3工程は塩化ビニル樹脂廃材に含まれる銅を除去する湿式比重差分別装置Bによる銅の分離で、図3は湿式比重差分別装置Bの一実施形態を示す説明図である。湿式比重差分別装置Bは塩化ビニル樹脂廃材が投入されるホッパー21に直結されたフィーダー22と、塩化ビニル樹脂廃材から銅を比重差により分別するトラフ24と、塩化ビニル樹脂廃材を浮遊させ、押し流す水を供給する水噴射装置26と、トラフ24に振動を付与する振動装置28とで構成されている。
塩化ビニル樹脂廃材中に含まれる銅の除去は、ホッパー21に投入された塩化ビニル樹脂廃材をフィーダー22から水の流れに乗せて、振動しているトラフ24へ供給する。供給された塩化ビニル樹脂廃材はトラフ24の振動と傾斜、並びに水噴射装置26からの水流により下流に流されるが、その過程で塩化ビニル樹脂廃材中に混入している銅を分離し、分離された銅は重いためにトラフ24の底に沈みトラフ24の振動によって底板に沿って上側に移動する。一方塩化ビニル樹脂廃材は銅に比べて軽いために噴射水流により水の中を浮遊しつつトラフ24の下側に流され、銅と塩化ビニル樹脂廃材とは分離される。下流に流された塩化ビニル樹脂廃材は続いて2段目の銅除去処理を行うユーラスモーターを備えた振動器Cのトラフ31へ供給される。
【0014】
なお、湿式比重差分別装置Bのトラフ24は0〜7°まで傾斜角度を変えることができ、また、振動はインバータ制御により任意に変えることができ、塩化ビニル樹脂廃材からの銅の分別に最適な条件を選定することができる。
また、湿式分別に使用する水は、添加物のない水を使用することもできるが、少量の界面活性剤を添加すると塩化ビニル樹脂廃材から銅を分離し易くなり、効果的に銅の分離作業を行うことができる。界面活性剤としては任意のものが使用できる。また、添加量としては、界面活性剤の種類にもよるが、0.1〜2.0%程度添加するとよい。添加量が0.1%以下では界面活性剤を添加した効果がそれほど現れず、また、2.0%以上添加しても効果は飽和し、寧ろ不経済となり、また、排水処理の問題も生じてくるため好ましくない。
【0015】
第4工程は第3工程で分離しきれなかった銅を分離する銅の分離工程と、塩化ビニル樹脂廃材と水とを分離する水切工程で、該銅分離水切工程は図4に示すようにユーラスモーター32を備えた振動器Cで構成されている。該振動器Cは塩化ビニル樹脂廃材から銅を比重差により分別するトラフ31と、該トラフ31に振動を付与するユーラスモーター32とで構成され、トラフ31は1°〜3°の傾斜角度を有し、トラフ31の底板は第2工程で水とともに供給される塩化ビニル樹脂廃材から水をとるために細かな編み目状となし、2台のユーラスモーター32により振動が加えられるように構成されている。ユーラスモーター32はインダクタンスモーターのシャフトの両軸端に偏芯ウエイトを取り付けて回転させ、それによって生ずる遠心力を振動として取り出す振動発生機で、第4工程における水切りと、廃材に付着して残る少量の銅を分離するのに適した低振幅高回転遠心力の動きをトラフに付与するモーターである。
【0016】
ユーラスモーター32により振動する振動器Cのトラフ31には第3工程の湿式比重差分別装置Bから直接塩化ビニル樹脂廃材が水とともに供給される。トラフ31に水とともに供給された塩化ビニル樹脂廃材はトラフ31のユーラスモーター32による低振幅高回転遠心力の振動により、塩化ビニル樹脂廃材はトラフ31の傾斜に沿って下方に移動し、塩化ビニル樹脂廃材とともに供給された水はトラフ31の底板を構成する編み目から下に落ちて塩化ビニル樹脂廃材から除かれる。また、塩化ビニル樹脂廃材に付着してきた細かい銅粉(微粉)もユーラスモーター32による振動により塩化ビニル樹脂廃材から分離し、この銅の微粉も編み目から下に落ちて塩化ビニル樹脂廃材から分離される。この第4工程により塩化ビニル樹脂廃材中に含まれる銅の量は極めて少量にまで低減することができる。
第4工程で再度銅を分離された塩化ビニル樹脂廃材は第5工程のロータリキルン式乾燥炉Dへ送られる。
なお、第4工程の振動器Cは第3工程の湿式比重差分別装置Bと直結することもできる。
【0017】
第5工程はロータリキルン式乾燥炉Dによる塩化ビニル樹脂廃材の乾燥工程で、該ロータリキルン式乾燥炉の一実施形態を図5に示す。このロータリキルン式乾燥炉Dはモーター44で回転する乾燥室42と、乾燥室42に加熱ガスを送るヒータ49(図1に示す)とで構成されている。
振動器Cを出た塩化ビニル樹脂廃材は熱風で加熱されたロータリキルン式乾燥炉Dの乾燥室42に供給され、乾燥室42内に設けた複数の棚43により攪拌されつつ加熱されたガス流により乾燥されて供給側とは反対側の出口に導かれる。乾燥されて出口を出た塩化ビニル樹脂廃材はチップ搬送ブロア45により送られ、収納容器52に収納される。
収納容器52に収納された塩化ビニル樹脂廃材は銅を殆ど含まないため、この塩化ビニル樹脂廃材を脱塩素処理することにより高炉用燃料の原材料として使用しても、高炉の銑鉄の品質を阻害するようなこともない。
【0018】
図1は上述した第2工程から第5工程までを連続して実施するシステム(工程)を示している。即ち、電線被覆廃材をナゲット処理(G)したナゲット材を先ず乾式比重差分別装置Hにより銅とプラスチック廃材とに一次分離し、該プラスチック廃材を水槽Aの水中に投入する。水槽Aの水中に投入されたプラスチック廃材は比重差により塩化ビニル樹脂廃材とポリエチレン廃材とに分離され、水槽Aの水中に沈んだ塩化ビニル樹脂廃材はスクリューコンベア4により湿式比重差分別装置Bのホッパー21へと運ばれる。ホッパー21に運ばれた塩化ビニル樹脂廃材は湿式比重差分別装置Bにより銅を分離しつつ下方へと運ばれ、湿式比重差分別装置Bを出ると次の振動器Cのトラフ31へと水流に乗って移動する。振動器Cで銅並びに水を分離した塩化ビニル樹脂廃材は次工程のロータリキルン式乾燥炉Dの乾燥室42へと移動する。ロータリキルン式乾燥炉Dで乾燥された塩化ビニル樹脂廃材は直接収納容器52に収納される。なお、図中46はロータリキルン式乾燥炉Dに熱風を送る送風ブロア、47は乾燥炉D内に送られたガスを排出する廃棄筒である。
本発明では、上述したようにナゲット処理され、乾式比重差分別装置で銅を除かれたプラスチック廃材は、水槽Aに投入されてから収納容器52に収納されるまで、連続して自動的に処理することができる。
【0019】
前述したように、ナゲット処理したプラスチック廃材の内、粉砕片の大きさが大きいミスカット材には銅がプラスチック廃材に突き刺さり、あるいはプラスチック廃材にめり込み、または内包された状態で含まれているために、乾式比重差分別装置、湿式比重差分別装置を駆使してプラスチック廃材から銅を分離しようとしてもミスカット材の銅を分離することができず、このミスカット材の混入がプラスチック廃材に含まれる銅含有量を低減できない原因であった。このミスカット材は一般にその大きさが他の粉砕片よりも大きく、目の開き(目開き)3mmの分級機(篩)を通過しない大きさのものが大部分である。そこで、3mm以上の粉砕片(ミスカット材)を予め分級器Eにより取り除き、図1に示すシステムによりミスカット材が混入しないナゲット廃材を対象として銅の分別作業を行うことで、ロータリキルン式乾燥炉を出た塩化ビニル樹脂廃材の銅含有量は0.2%未満にでき、環境を害することのない産業廃棄物として再処理することができる。
なお、分級器Eで取り除かれたミスカット材は再度ナゲット処理して3mm以下の粉砕片とし、本発明の工程により銅が除かれた塩化ビニル樹脂廃材とすることができ、再利用することができる。
【0020】
本発明を実施例により更に詳細に説明する。
【実施例1】
廃棄されたポリエチレン被覆電線とポリ塩化ビニル被覆電線とをナゲット処理し、該ナゲット廃材を先ず乾式比重差分別装置にて銅とプラスチック廃材とに一次分別した。次に、分級器Eにより3mm以上の大きさのミスカット材を除去した後、第2工程の水槽Aの水中に投入してポリエチレン廃材と塩化ビニル樹脂廃材とに分離した。次いで第3工程の湿式比重差分別装置Bにて銅と塩化ビニル樹脂廃材とに分別し、さらに第4工程の振動器Cにて銅を分離し、第5工程のロータリキルン式乾燥器Dにて乾燥した。上記第2工程から第5工程までを連続して自動的に処理することにより、従来の各工程を分離して処理していたときの時間に比べて1/10の時間で処理が完了した。
乾燥した塩化ビニル樹脂廃材につき銅含有量を分析した結果、塩化ビニル樹脂廃材中の銅の含有量は0.2%未満であった。
【0021】
【実施例2】
実施例1で使用したと同じミスカット材除去後のナゲット材を使用し、湿式比重差分別装置Bで使用する水にアデカノール(界面活性剤)(商品名)を0.5%添加した他は実施例1と同様に処理した。乾燥した塩化ビニル樹脂廃材につき銅量を分析した結果、その含有量は0.15%以下であった。実施例1と比較して水に界面活性剤を添加することにより銅の分離に効果があることが分かる。
【0022】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のシステムによれば、廃電線の被覆廃材から銅を殆ど除去することができる。また、第2工程から第5工程までを連結して自動化することができるので人手を煩わせることなく、かつ迅速に塩化ビニル樹脂廃材から銅を除去することができ、従って、電線被覆廃材を高炉用の原料として再利用でき、或いはマテリアルリサイクルの適用が可能となり、また、埋立廃棄するに際しても土壌の汚染等を懸念することなく廃棄できる等優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明システムの一実施形態を示す概略説明図である。
【図2】本発明で使用する水槽の一実施形態を示す概略説明図である。
【図3】本発明で使用する湿式比重差分別装置の一実施形態を示す概略説明図である。
【図4】本発明で使用する振動器の一実施形態を示す概略説明図である。
【図5】本発明で使用するロータリキルン式乾燥器の一実施形態を示す概略説明図である。
【符号の説明】
A 水槽
B 湿式比重差分別装置
C 振動器
D ロータリキルン式乾燥機
E 分級器
F 廃電線収納容器
G ナゲット処理機
H 乾式比重差分別装置

Claims (3)

  1. プラスチック被覆廃電線を粉砕し、乾式比重差分別装置により銅とプラスチック被覆廃材とに分離する第1工程と、
    銅を一次分離した前記プラスチック被覆廃材を水槽に投入して当該プラスチック被覆廃材から塩化ビニル樹脂廃材を分離する第2工程と、
    分離された前記塩化ビニル樹脂廃材と当該塩化ビニル樹脂廃材に含まれる銅とを振動式の湿式比重差分別装置により分離する第3工程と、
    前記第3工程の後、前記第3工程で取り除かれなかった塩化ビニル樹脂廃材に含まれる銅をユーラスモーターを備えた振動器により、再度、銅除去処理を行う第4工程と、
    銅を除去した塩化ビニル樹脂廃材をロータリキルン式乾燥機にて乾燥処理する第5工程とからなることを特徴とする
    プラスチック被覆電線廃材に含まれる塩化ビニル樹脂廃材の処理システム。
  2. 前記第2工程から第5工程までの作業を連続的に実施することを特徴とする、
    請求項1記載のプラスチック被覆電線廃材に含まれる塩化ビニル樹脂廃材の処理システム。
  3. 請求項1または2に記載の第3工程以降に送られる塩化ビニル樹脂廃材の大きさが3mm以下であることを特徴とする、
    請求項1または2に記載のプラスチック被覆電線廃材に含まれる塩化ビニル樹脂廃材の処理システム。
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