JP4698373B2 - 位置情報取得装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光を測定対象物に照射し測定対象物からの反射光を受光することにより測定対象物の位置情報を取得する位置情報取得装置に関する。位置情報取得装置は、例えば測定対象物で反射したレーザ光の位相情報を用いて測定対象物の位置情報を知るレーザレーダ等の技術分野に好適に用いることのできる装置である。
従来より、レーザ光を測定対象物に照射し、その時の反射光を受光することにより、測定対象物の位置情報を取得するレーザレーダ装置が種々提案されている。
例えば下記特許文献1では、パルスレーザビーム光の照射時刻とその目標である測定対象物からの反射光の受光時刻との時間差、すなわちレーザ光の往復時間を計数して測定対象物までの距離を算出することができる。
また、レーザ光を振幅変調し、測定対象物から反射した反射光の位相遅れを測定することにより、測定対象物までの距離を算出することもできる。この測定方法により算出される距離は、例えば振幅変調したレーザ光の1波長の1/100〜1/500の距離分解能を有する。
一方、この他、測定対象物の距離を幾何学的な三角測量を用いて測定対象物の距離を求めることもできる。
特開2004−354253号公報
しかし、上記3つの測定方法は、それぞれ問題点を有する。
パルスレーザビーム光の照射時刻と受光時刻との時間差を用いて距離を算出する測定方法は、レーザパルスのパルス幅をピコ秒以下に短くすることはできるものの、受光信号をAD変換したときのサンプリング周波数は数GHzに制限される。このため、1GHのパルスレーザビーム光の場合、1GHzでサンプリングをすると、測定対象物までの距離分解能は150mmとなり、距離分解能をmm単位以下、さらにはμm単位にすることは困難である。
一方、レーザ光の振幅変調の周波数の上限は1〜2GHz程度であり、反射光の受信の上限は、光電子倍増管で受信した場合0.5GHz、感度の劣る固体光電変換器で受信する場合の受信周波数の上限は数GHzである。2GHzで振幅変調したレーザ光でも、測定対象物の距離分解能は0.3mm〜1.5mmに留まる。すなわち、距離分解能をμm単位にすることは困難である。さらに、このとき測定対象物の距離には、位相情報から距離を算出するため、振幅変調したレーザ光の変調の1波長の整数倍に関する未定部分が残る。
さらに、三角測量を用いて測定対象物の距離を求める測定方法では、距離分解能を高くしたい場合、レーザ光を細く絞る必要があるので測定対象物の測定可能な距離の範囲は著しく制限される。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、レーザ光を測定対象物に照射し測定対象物からの反射光を受光することにより測定対象物の位置情報を自動的に取得する装置であって、従来の測定方法に較べて距離分解能を飛躍的に高くして、正確に測定対象物の位置情報を取得する位置情報測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、レーザ光を測定対象物に照射し測定対象物からの反射光を受光することにより測定対象物の位置情報を取得する位置情報取得装置であって、
レーザ光の光強度を所定の変調周波数で時間変調するための変調信号を生成する発振器と、
レーザ光を、変調信号に従って時間変調して測定対象物に照射するレーザ光出射手段と、
測定対象物で反射したレーザ光を受光して反射光の受光信号に変換する受光手段と、
前記受光信号の周波数を一定量一方向にシフトし、かつ、前記受光手段で得られた受光信号の前記変調信号に対する位相情報を、シフトした周波数において保持したシフト信号を生成し、このシフト信号と前記発振器で生成される前記所定の周波数の変調信号とを加えた合成信号を、レーザ光の変調信号として前記レーザ光出射手段に供給する信号処理手段と、
前記受光手段で得られた受光信号を、前記変調信号を用いて検波することにより、前記受光信号に含まれている周波数別の位相情報を得、この周波数別の位相情報から、測定対象物までの距離を求める位置情報算出手段と、を有し、
前記位置情報算出手段は、前記レーザ光出射手段によるレーザ光の出射、前記受光手段による反射光の受光、前記信号処理手段によるシフト信号の生成及び合成信号の前記レーザ光出射手段への供給の工程を複数回繰り返した後に得られる受光信号を用いて測定対象物までの距離を求めることを特徴とする位置情報取得装置を提供する。
その際、前記信号処理手段は、前記シフト信号が所定の周波数範囲内に収まるように前記周波数範囲外の信号成分を除去し、前記周波数範囲内の信号成分を透過させるバンドパスフィルタを有することが好ましい。
前記信号処理手段は、前記受光信号の周波数を一定量一方向にシフトさせるSSB変調器を有することが好ましい。なお、周波数を一方向にシフトさせるとは、周波数を高周波側方向にシフトさせる、あるいは低周波側にシフトさせることをいう。
又、前記発振器の生成する変調信号の変調周波数をf0(Hz)とし、前記受光信号の周波数を一定量一方向にシフトするシフト量をΔf(Hz)とし、測定対象物までの距離をlとしたとき、前記位置情報算出手段で用いられる受光信号の、周波数{f0+(m−1)・Δf}(mは1以上の整数)における位相情報は2π・l/c×{m・f0 + m・(m−1)/2・Δf}(cは光速度)であり、前記位置情報算出手段は、この位相情報を用いて距離lを算出することが好ましい。
なお、前記シフト信号における周波数のシフト方向は、高周波側方向であっても、低周波側方向であってもよい。
本発明の位置情報取得装置では、受光手段で得られた受光信号の位相情報を保持しながら、受光信号の周波数を一定量一方向シフトしたシフト信号を生成し、このシフト信号と発振器で生成された変調信号とを加えた合成信号を、レーザ光の変調信号としてレーザ光出射手段に供給する。しかも、レーザ光出射手段によるレーザ光の出射、受光手段による受光、シフト信号の生成及び合成信号のレーザ光出射手段への供給の工程を複数回繰り返した後に得られる受光信号を用いて測定対象物の距離を求める。このため、距離の算出に用いられる受光信号には、各周波数における位相ずれが畳重した位相を有する周波数成分が含まれる。例えば、レーザ光出射手段によるレーザ光の出射、受光手段による受光、シフト信号の生成及び合成信号のレーザ光出射手段への供給の工程を1000回以上繰り返すことで、1〜1000以上の周波数毎の位相ずれが畳重した位相を有する1000以上の周波数成分が受光信号に含まれる。このため、これらの周波数成分の位相情報を取り出し、各周波数成分毎に、距離を逐次算出することで、測定対象物の距離を測定する場合、レーザ光の変調の1波長の整数倍に関する未定部分は決定される。しかも、受光信号の上限周波数又は下限周波数の成分は、各周波数成分の位相ずれを最も多く畳重した周波数成分であるので、上限又は下限の周波数成分の位相情報から求められる距離は、従来の方法に較べて分解能が高くなる。この分解能は、上記繰り返し回数を増やすほど高くなり、例えば数μmの距離分解能を実現でできる。このため、従来に比べて分解の高い正確な距離を求めることができる。
以下、本発明の位置情報取得装置について、添付の図面に示される好適実施形態を基に詳細に説明する。
図1は、本発明の位置情報測定装置の一実施形態である装置(以降、装置という)10の構成を示したブロック図である。
装置10は、測定対象物Tにレーザ光を照射し、このときの測定対象物Tからの反射光を受光することにより取得される受光信号に含まれる位相情報を用いて、測定対象物Tまでの位置情報を算出する装置である。
なお、測定対象物Tの距離である奥行き方向(レーザ光の出射方向)の位置情報の他に、測定対象物の表面形状を含めた3次元位置情報を取得する装置として構成することもできる。この場合、装置10は、レーザ光を出射させて測定対象物Tの異なる領域に照射し、測定対象物Tの表面で反射したレーザ光を受光するレーザレーダ装置である。
なお、装置10は測定対象物Tの位置情報を算出する装置であるか、同様の構成により、測定対象物Sの発する蛍光の蛍光緩和時定数を算出する装置を構成することもできる。この場合、装置を構成するコンピュータの処理内容が異なる。
装置10は、レーザ光を測定対象物Tに照射し測定対象物Tからの反射光を受光することにより出力される受光信号から、測定対象物Tの位相情報を含んだ信号を出力する本体部12と、本体部12から出力された信号を用いて測定対象物Tまでの距離を算出するコンピュータ14と、を有する。
コンピュータ14は、本体部12から出力される信号を用いてデータ処理を行う他、本体部12の各ユニットの駆動や駆動のタイミングを制御する制御部分でもある。
本体部12は、レーザ光出射ユニット20と、受光ユニット30と、信号処理回路ユニット40と、制御処理回路ユニット50と、発振回路60と、を有する。制御処理回路ユニット50は、コンピュータ14と接続されている。
図2(a)は、レーザ光出射ユニット20のブロック構成図である。
レーザ光出射ユニット20は、図2(a)に示すように、レーザ光を出射する部分であり、レーザダイオード22と、レーザダイオードを駆動するレーザドライバ24と、レーザダイオード22に対応して設けられた光学レンズ28とを有する。
レーザドライバ24は、周波数50MHz〜10GHzの変調信号(以降、RF変調信号という)の供給を受ける。このRF変調信号は、レーザダイオード24から出射されるレーザ光の光強度を時間変調するために用いられる。
ここで周波数は、一定の初期周波数f0の初期変調信号に、後述する周波数f0+(m−1)・Δf(mは自然数)を含むシフト信号を加えた変調信号が順次レーザドライバ24に供給される。例えば、初期周波数f0=600MHzに対してΔf=1kHzである。
図2(b)は、受光ユニット30のブロック構成図である。
受光ユニット30は、図2(b)に示すように、測定対象物Tの表面で反射して到来したレーザ光の反射光を受光する部分で、レーザ光の光路の上流側から順に、バンドパスフィルタ31、光学レンズ32及び光電変換器38が配置されている。
バンドパスフィルタ31は、レーザ光の波長帯域の光を透過させて、それ以外の波長帯域の光を遮断する狭帯域フィルタで、不必要な外光を遮断し、測定対象物Tからの反射光のSN比を向上させる。
光学レンズ32は、バンドパスフィルタ31を透過した透過光を光電変換器38に集光するために用いられる。
光電変換器38は、受光したレーザ光を受光信号(受光信号)に変換する部分であり、光電子倍増管やアバランシェフォトダイオード等のデバイスが設けられている部分である。このデバイスから受光信号が出力される。
なお、上記デバイスは用いるレーザ光によって適するデバイスが異なり、例えば近赤外(800〜1200μm)のレーザ光にはアバランシェフォトダイオードが、可視帯域(400μm〜800μm)のレーザ光にはアバランシェフォトダイオード又は光電子倍増管が好適に用いられる。
信号処理回路ユニット40は、発振回路60からの初期周波数fの初期変調信号と、受光ユニット30から供給され、後述するSSB変換器45にて位相情報を保持したまま周波数をΔfシフトさせたシフト信号とを加えてレーザ光出射ユニット20に再度供給する処理を行う回路である。さらに、光電変換器38から出力され増幅された受光信号を、レーザ光照射ユニット20に供給された初期周波数fの初期変調信号と同一の信号を参照信号として用いてミキシングし、変調信号により変調されたレーザ光の信号成分を中間周波数信号(IF信号)として取り出す部分である。
具体的には、信号処理回路ユニット40は、方向性結合器41、可変増幅器42、増幅器43、方向性結合器44、SSB変調器45、バンドパスフィルタ46及びIQミキサ47を有する。
方向性結合器41は、受光ユニット30で得られた受光信号を、増幅器43、方向性結合器44、SSB変調器45及びバンドパスフィルタ46で処理されて得られたシフト信号と、発振回路60から供給された初期周波数f0の初期変調信号とを加えて、可変増幅器42に供給する高周波素子である。
可変増幅器42は、初期周波数fの初期変調信号とシフト信号とを加えた合成信号を所定の増幅率で増幅し、レーザ光出射ユニット20に供給する。増幅された合成信号は、レーザ光出射ユニット20にてレーザ光の強度を時間変調する変調信号として用いられる。なお、可変増幅器42を用いるのは、後述するようにバンドパスフィルタ46で規定される信号の通過可能な周波数範囲で、受光信号及びシフト信号が減衰することのないように、増幅率を調整するためである。
増幅器43は、受光ユニット30から供給された受光信号を増幅して方向性結合器44に供給する。
方向性結合器44は、受光信号を分離してIQミキサ47に供給するとともに、SSB変調器45に供給する高周波素子である。
SSB変調器(Single Side Band modulator)45は、方向性結合器44から供給された受光信号の位相情報(位相差)を保持したまま、その受光信号の周波数を所定の周波数Δfシフトさせたシフト信号を生成する高周波素子である。所定の周波数Δfは、発振回路60の第2発振器63から供給される信号の周波数である。
図3は、SSB変調器45のブロック構成図である。
SSB変調器45は、90度ハイブリッド45a、ミキサ45b,45c、90度位相器45d、180度ハイブリッド45eを有して構成される。
90度ハイブリッド45aは、受光信号の位相を0度及び90度に分離するハイブリッドリングを備える高周波素子であり、0度及び90度に分離された受光信号をミキサ45b,45cに供給する。一方、90度位相器45dは、第2発振器63から供給された周波数Δfの信号を位相0度及び90度に変えてミキサ45b,45cに供給する。
180度ハイブリッド45eは、受光信号の位相を0度及び180度に分離するハイブリッドリングを備える高周波素子であり、端子の一方からは、受光信号の位相情報を保持したまま、周波数Δf高周波側にシフトさせたUSB信号を出力し、他方の端子からは、受光信号の位相情報を保持したまま、周波数Δf低周波側にシフトさせたLSB信号を出力する。
SSB変調器45では、USB信号を出力してバンドパスフィルタ46に供給する。
バンドパスフィルタ46は、所定の周波数範囲の信号成分のみを通過させ、残りは除去するシャープな特性を有するフィルタであり、SSB変調器45にて周波数を高周波側にシフトさせるときの有効な周波数範囲を規定するために用いられる。バンドパスフィルタ46は所定の周波数範囲のシフト信号のみを通過させて方向性結合器41に供給する。
信号処理回路ユニット40は、後述するように、レーザ光の測定対象物からの反射光が有する位相情報を保持したまま、周波数をΔfシフトさせたシフト信号を含む信号をレーザ光の変調信号として用いる一方、バンドパスフィルタ46は所定の周波数範囲のシフト信号のみを通過させる。このため、バンドパスフィルタ46から出力され、方向性結合器41に供給されるシフト信号の周波数成分は、バンドパスフィルタ46が規定する所定の周波数範囲の成分である。可変増幅器42は、信号処理回路ユニット40及びレーザ光の照射、反射及び受光の系における信号成分のエネルギの散逸に対して減衰せず、また増幅率を過大に設定して信号が発散することのないように適切に調整されて用いられる。このため、初期周波数f0の初期変調信号をレーザ光出射ユニット20に供給した時点から時間が経過して、バンドパスフィルタ46の規定する所定の周波数範囲内の周波数成分で満たされた安定したときの受光信号は、図4に示すように初期周波数f0〜fn-1(=f0+(n−1)・Δf)の周波数範囲内で振幅を有する信号となる。
このように信号処理回路ユニット40は、初期変調信号でレーザ光を照射して、測定対象物に反射した反射光を受光し、このときの位相情報を保持したまま、周波数をf0からf0+Δfとし、このシフト信号と初期変調信号を加えた合成信号をレーザ光の変調信号として用いる。さらに、このレーザ光による照射、反射、受光を繰り返して、位相情報を保持したまま、周波数f0+Δfからf0+2・Δfとし、このシフト信号と初期変調信号とを加えた合成信号をレーザ光の変調信号として用いる。このように受光信号の出力から、周波数のシフト、変調信号の生成、変調されたレーザ光の照射、受光信号の出力までの一連のループになった処理工程は、受光信号の周波数成分がバンドパスフィルタ46で規定する周波数範囲の成分で満たされ安定した信号になるまで、繰り返される。
IQミキサ47は、方向性結合器44から取り出された受光信号と、発振回路60から供給された初期周波数f0の初期変調信号とをミキシングし、中間周波数信号と高次成分を含んだ信号を生成する素子である。
発振回路60は、第1発振器61と、パワースプリッタ62と、第2発振器63とを有して構成される。
第1発振器61は、初期周波数f0の信号を発振し、パワースプリッタ62にて信号を分離して方向性結合器41及びIQミキサ47に供給する。
第2発振器63は、受光ユニット30から供給された反射光の受光信号の周波数をΔfシフトさせるために、周波数Δfの信号を生成し、SSB変調器45に供給する。
制御処理回路ユニット50は、レーザ光出射ユニット20、受光ユニット30及び信号処理回路ユニット40の駆動を制御する各種制御信号を生成し、所定のユニットに供給するとともに、信号処理回路ユニット40から出力される信号を処理する部分である。
制御処理回路ユニット50は、システム制御器51、ローパスフィルタ52、増幅器53及びA/D変換器54を有する。
システム制御器51は、コンピュータ14からの指示に基づいて各種制御信号を生成する部分である。
ローパスフィルタ52は、信号処理回路ユニット40から出力された中間周波数信号(IF信号)と高次成分を含んだ信号をフィルタ処理して高次成分を除去し、時間変調されたレーザ光の位相情報を含んだ中間周波数信号とする部分である。中間周波数信号は、増幅器53で増幅された後、A/D変換器54で中間周波数デジタル信号とされ、コンピュータ14に供給される。A/D変換器54は、第2発信器63の発振する周波数Δfと同期したその整数倍のクロック周波数を用いてAD変換が成される。
コンピュータ14は、CPU、メモリ及びROMを有し、コンピュータソフトウェアを実行させることによりデータ処理を実行するように構成される。コンピュータ14は図示されないディスプレイに接続されている。
コンピュータ14のCPUは、本体部12の各ユニットを駆動、制御する各種信号を制御処理回路ユニット50に作成するように指示し、またソフトウェアを実行することにより後述するデータ処理の演算を行う部分である。
以下、具体的にデータ処理を説明する。
図4に示すような周波数f0,f1,・・・,fn-1の周波数成分からなる中間周波数デジタル信号を用いて測定対象物Tのレーザ光照射領域の中心位置における距離を求める。
本体部12のレーザ光出射ユニット20のレーザダイオード22から測定対象物Tまでの光路と測定対象物Tの表面上の反射点からレンズ32に至るまでの光路との合計の距離lと強度変調したレーザ光の波長との関係から受光信号における位相ずれθm(m=0,1,2、・・・(n−1))は、測定対象物Tでの1回目の周波数f0,f0+Δf,f0+2・Δf,・・・,f0+(n−1)・Δfにおいて下記式(1)のように表される。
Figure 0004698373
上述したように、SSB変調器45は、位相情報を保持したまま、周波数をΔfシフトするので、周波数f0+(m−1)・Δfにおける受光信号に含まれる位相αmは、位相ずれの和θ0+θ1+θ2+・・・+θm-1となり、下記式(2)のように表される。
Figure 0004698373
したがって、コンピュータ14は、供給された中間周波数デジタル信号から、周波数f0+(m−1)・Δf毎の位相αmを取り出し、上記式(2)を用いて式(2)中の距離lを算出する。距離lは、mが大きい程分解能が高くなることから、m=nのとき距離分解能は最大となり、距離分解能の高い距離lを求めることができる。しかも、m=1から順次位相αmを取り出すことにより、位相が2πを超えて位相αmが小さくなったか否かを判定しつつ距離lを求めることができる。このため、間違いのない正確な距離lを算出することができる。
具体的には、各周波数数f0+(m−1)・Δfにおける位相ずれが畳重するので、m=nにおける位相αから求められる距離lの距離分解能が最も精度が高い。nとしては、距離分解能の点から10〜1000であることが好ましい。こうして求められた距離lはコンピュータ14の図示されないメモリに記憶される。
なお、具体的な数値として、f0=600MHz,Δf=1kHz,n=100が例示される。
ところで、本体部12のレーザ光出射ユニット20のレーザダイオード22から測定対象物Tまでの距離と測定対象物Tの表面上の反射点からレンズ32に至るまでの距離をl、RF変調信号の波長をλ、変調信号の初期周波数をf0、光速度をc、各レーザ光の信号の、RF変調信号に対する位相ずれをθとすると、距離lは、下記式(3)を介して下記式(4)のように表すことができる。
Figure 0004698373
Figure 0004698373
すなわち、周波数f0+(m−1)・Δfにおける各レーザ光の信号の位相ずれθを求めることはできても、上記式(3)における2kπ(kは整数)の部分が不確定である。この不確定の部分を、各周波数周波数f0+(m−1)・Δf(m=1〜n)で順次決定していく。
なお、距離lはレーザダイオード22から測定対象物Tの表面上の反射点を経由して光学レンズ32までの距離であるが、この距離lを知れば十分である。光学レンズ32から光電変換器38の受光面までの光路の距離、さらにはIQミキサ47にいたる伝送線路の距離は一定で既知であるため、予め定められた補正式等を用いて正しい値に修正することができる。
装置10は以上のように構成される。
次に、装置10の作用について説明する。
まず、制御処理回路ユニット50において、第1発振器61の発振周波数を初期周波数f0とするための周波数トリガ信号が生成され、この周波数トリガ信号に従って予め定められた発振周波数制御信号が生成され第1発振器61に供給される。一方、第2発振器63の発振についても、周波数トリガ信号に従って第2発振周波数制御信号が生成され、第2発振器63に供給される。
これにより、レーザ光出射ユニット20からは初期周波数f0で変調されたレーザ光が測定対象物Tに照射され、初期周波数f0の反射光が受光ユニット30で受光される。受光ユニット30で得られた反射光の受光信号は、初期周波数f0の初期変調信号に対して位相ずれを生じている。このような受光信号は、SSB変調器45において、この位相ずれを保持したまま、第2発振器63から供給された信号の周波数Δfだけ周波数がシフトしたシフト信号(USB信号)を生成し、バンドパスフィルタ46により許された周波数範囲内の信号成分のみが通過する。方向性結合器41では、SSB変調器45で生成されたシフト信号に初期変調信号が加算された合成信号が生成され、可変増幅器42を介して所定の増幅率で増幅された合成信号が変調信号としてレーザ光出射ユニット20に供給される。
このように、レーザ光の出射、測定対象物Tでの反射、受光ユニット30での受光、SSB変調器45での周波数シフト、バンドパスフィルタ46での周波数範囲内の信号成分の通過、方向性結合器41における初期変調信号の加算の各処理工程が、受光信号がバンドパスフィルタ46の周波数範囲の周波数成分を含み、安定した信号となるまで繰り返される。すなわち、シフト信号が高周波側にシフトするとき、安定した受光信号は、バンドパスフィルタ46における周波数範囲内の上限の周波数の成分を含む信号となる。
このように上限の周波数f0+(n−1)・Δfの成分を含む安定した受光信号は、方向性結合器44から分離されて、IQミキサ47において初期変調信号とミキシングされ、制御処理回路ユニット50に供給される。
初期変調信号とミキシングされた受光信号は、信号処理回路ユニット40から出力された中間周波数信号(IF信号)と高次成分を含んだ信号となっている。このため、制御処理回路ユニット50では、中間周波数信号と高次成分を含んだ信号からローパスフィルタ52により高次成分が除去され、中間周波数信号が取り出される。この中間周波数信号は、0〜(n−1)・Δfの周波数成分を含む信号であり、増幅器53にて増幅された後、A/D変換器54にて中間周波数デジタル信号に変換され、コンピュータ14に供給される。
コンピュータ14では、デジタル信号とされた中間周波数信号の位相情報が上記式(2)に示すように表されていることから、この中間周波数信号の位相情報が、Δf単位で取り出され、上記式(2)の位相情報に合致するように、周波数毎に距離lが算出される。具体的には、m=1からm=nまで順次距離lが求められるが、m=nにおいて算出される距離lを正式な距離lとして求める。m=nから算出される距離lは、周波数f0〜f0+(n−1)・Δfの各周波数の位相ずれが畳重されているので、距離分解能が高い。
このように本発明では、測定対象物Tの距離lを求める際、測定対象物Tから反射した反射光の受光信号に対して、位相情報を保持しながら、予め設定された周波数範囲内で受光信号の周波数を一定量一方向にシフトしたシフト信号を生成し、このシフト信号と第1発振器61で生成された初期変調信号とを加えた合成信号を、レーザ光の変調信号としてレーザ光出射ユニットに再帰させる。このため、コンピュータ14にて得られる中間周波数デジタル信号には、周波数が一定量ずつ一方向にシフトしたときの各周波数の位相ずれが畳重して含まれる。この位相ずれの畳重した位相情報を表した上記式(2)を用いて距離lを求めることができる。特に、n=100以上とすることで、100個以上の周波数別の位相ずれが畳重された位相情報が得られるので、従来に比べて距離分解能の高い距離lの値を算出することができる。なお、位相ずれが2π/1000ラジアン以下の場合、AD変換器や増幅器等の機器における熱雑音によって信頼性のある位相ずれを得ることが難しいが、本発明のように僅かな位相ずれを100個以上畳重することにより熱雑音に影響されない大きな値の位相情報とすることができる。したがって、この位相情報に基づいて距離を算出することで、精度の高い距離を得ることができる。
なお、装置10は、例えば生産ラインにおける高精度距離測定や形状測定の装置、あるいはフィールドにおける高精度測量の装置に好適に適用することができる。
なお、位相ずれが2π/1000ラジアン以下の場合、A/D変換器や増幅器等の機器における熱雑音によって信頼性のある位相ずれを得ることが難しいが、本発明のように僅かな位相ずれを100個以上畳重することにより熱雑音に影響されない大きな値の位相情報とすることができる。したがって、この位相情報に基づいて測定対象物の精度の高い距離(位置情報)を算出することができる。
なお、本発明では、レーザ光を測定対象物に照射するが、レーザ光に替えて超音波、又はマイクロ波やミリ波等の電磁波を用いることができる。
以上、本発明の位置情報取得装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明の位置情報測定装置の一実施形態である装置の構成を示したブロック図である。 図1に示すレーザ光出射ユニット及び受光ユニットの構成を示すブロック図である。 図1に示すSSB変調器の構成を示すブロック図である。 図1に示す信号処理回路ユニットにて得られる受光信号の例を示す図である。
符号の説明
10 装置
12 本体部
14 コンピュータ
20 レーザ光出射ユニット
22 レーザダイオード
24 レーザドライバ
28,32 光学レンズ
30 受光ユニット
31 バンドパスフィルタ
38 光電変換器
40 信号処理回路ユニット
41,44 方向性結合器
42 可変増幅器
43,53 増幅器
45 SSB変調器
46 バンドパスフィルタ
47 IQミキサ
50 制御処理回路ユニット
51 システム制御器
52 ローパスフィルタ
54 A/D変換器
61 第1発振器
62 パワースプリッタ
63 第2発振器

Claims (4)

  1. レーザ光を測定対象物に照射し測定対象物からの反射光を受光することにより測定対象物の位置情報を取得する位置情報取得装置であって、
    レーザ光の光強度を所定の変調周波数で時間変調するための変調信号を生成する発振器と、
    レーザ光を、変調信号に従って時間変調して測定対象物に照射するレーザ光出射手段と、
    測定対象物で反射したレーザ光を受光して反射光の受光信号に変換する受光手段と、
    前記受光信号の周波数を一定量一方向にシフトし、かつ、前記受光手段で得られた受光信号の前記変調信号に対する位相情報を、シフトした周波数において保持したシフト信号を生成し、このシフト信号と前記発振器で生成される前記所定の周波数の変調信号とを加えた合成信号を、レーザ光の変調信号として前記レーザ光出射手段に供給する信号処理手段と、
    前記受光手段で得られた受光信号を、前記変調信号を用いて検波することにより、前記受光信号に含まれている周波数別の位相情報を得、この周波数別の位相情報から、測定対象物までの距離を求める位置情報算出手段と、を有し、
    前記位置情報算出手段は、前記レーザ光出射手段によるレーザ光の出射、前記受光手段による反射光の受光、前記信号処理手段によるシフト信号の生成及び合成信号の前記レーザ光出射手段への供給の工程を複数回繰り返した後に得られる受光信号を用いて測定対象物までの距離を求めることを特徴とする位置情報取得装置。
  2. 前記信号処理手段は、前記シフト信号が所定の周波数範囲内に収まるように前記周波数範囲外の信号成分を除去し、前記周波数範囲内の信号成分を透過させるバンドパスフィルタを有する請求項1に記載の位置情報取得装置。
  3. 前記信号処理手段は、前記受光信号の周波数を一定量シフトさせるSSB変調器を有する請求項1又は2に記載の位置情報取得装置。
  4. 前記発振器の生成する変調信号の変調周波数をf0(Hz)とし、前記受光信号の周波数を一定量一方向にシフトするシフト量をΔf(Hz)とし、測定対象物までの距離をlとしたとき、前記位置情報算出手段で用いられる受光信号の、周波数{f0+(m−1)・Δf}(mは1以上の整数)における位相情報は2π・l/c×{m・f0 + m・(m−1)/2・Δf}(cは光速度)であり、
    前記位置情報算出手段は、この位相情報を用いて距離lを算出する請求項1〜3のいずれか1項に記載の位置情報取得装置。
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