JP4697852B2 - 分子構造を検出および同定するための走査型プローブ顕微鏡像のモデルを用いた融合 - Google Patents

分子構造を検出および同定するための走査型プローブ顕微鏡像のモデルを用いた融合 Download PDF

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Description

背景
関連出願
本願は、2002年、10月17日提出の係属中の米国特許出願第10,273,312号の一部継続出願である。
分野
本発明は、一般に画像化に関し、さらに具体的には、画像のモデルに基づいた融合に関する。開示されているある方法は、タンパク質、ペプチド、脂質、多糖および/または核酸などの生体分子の構造を含む、構造決定に関する。
関連分野
走査型プローブ顕微鏡などの種々の形態の画像化技術では、異なる検出モダリティーを使用して特定の対象物を画像化することができる。従来の方法では、各画像は個別に解釈され、画像の種々の共通の特徴が定量的に相互参照されるだけである。SPMでは、画像は、一般に、目視観測によって解釈される。種々の試料中の1つ以上の特定の分子構造を同定するなどの大量のデータを解釈しなければならない場合には、画像の解釈は時間がかかり、非効率的となることがある。原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トンネル顕微鏡(STM)および/または磁気力顕微鏡(MFM)などの異なる走査型プローブモダリティーによって捕獲される画像の構造的特徴の相互参照は非常に遅く、オペレータエラーまたは解釈を受けやすい。
試料中に公知の対象物が存在するかどうかを判定する際には、一般に、試料の同じ領域の融合画像を提供するために、試料を画像化するために使用する異なる検出モダリティーを組み合わせていない。試料の多数の画像を組み合わせる場合には、これは、典型的には、ポイントごとまたはピクセルごとに異なるデータセットを組み合わせることによって実施される。しかし、画像の組み合わせは、異なる画像において入手可能な互いに独立した情報を十分に生かさない。さらに、ポイントごとまたはピクセルごとの画像の組み合わせは、同じグリッドに複数特徴の画像を作製するために、個々の画像の正確な配列を必要とする。このような配列は、配列の公知の較正指標が存在しない場合には、ナノメータースケールの構造のSPM画像には極めて困難である。生体分子の公知の構造特徴を使用してSPM画像の同定および分析の助けとする画像融合方法の必要性が存在する。
例示的な態様の詳細な説明
定義
本明細書において使用する「1つの」は、1つまたは2つ以上の品目を意味する場合がある。
本明細書において使用する「対象物」は、SPM技術で画像化することができる、生体分子を含むが、これらに限定されない任意の物体であってもよい。生体分子は、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、糖タンパク質、リポタンパク質、脂質、多糖、糖脂質、リポ多糖、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、核酸および核タンパク質を含むが、これらに限定されない、生体系に見られる任意の分子をいうことができることを当業者は理解している。「対象物」は1つの分子に限定されるのではなく、2つ以上の分子の複合体を含む場合もある。
「核酸」は、1本鎖、2本鎖または3本鎖のデオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)およびそれらの任意の化学的修飾物を含む。「核酸」は、サイズが2塩基から完全長の染色体まで任意の長さであってもよい。核酸の実質的に任意の共有結合または非共有結合修飾が特許請求の範囲に記載されている主題の範囲に含まれる。「核酸」は、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドを含むが、これらに限定されない。
「タンパク質」は、アミノ酸から組み立てられる任意の長さの高分子の分子をいう。「タンパク質」は天然型、修飾化、誘導体化、標識化および/または非天然型アミノ酸および/またはアミノ酸類似物を含むことができる。「タンパク質」は、ペプチド、ポリペプチド、糖タンパク質およびリポタンパク質を含むが、これらに限定されない。
本明細書において記載する方法および装置は、SPM画像のモデルに基づいた融合に有用である。SPM画像のモデルに基づいた融合を使用して、1つ以上の生体分子を検出、同定および/または特徴づけることができる。異なるSPM画像化モダリティーを使用して公知の対象物の多数の画像からパラメーターを誘導することができる。これらのパラメーターを対象物のモデルと融合して、対象物のパラメーターベース特徴を形成することができる。
以下の詳細な説明では、説明目的のために数多くの具体的な詳細が記載されている。しかし、特許請求の範囲に記載されている方法および装置はこれらの具体的な詳細がなくても実施することができることが理解される。他の場合では、公知の回路、構造、技法および装置は詳細には示されていない。
以下に記載する種々の方法はハードウェア要素によって実施しても、または汎用もしくは特殊用途のプロセッサもしくは論理回路を命令でプログラムして方法を実施するために使用することができるマシン実行可能な命令で具体化することができる。または、方法はハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実施することができる。
生体分子
以下の考察は、核酸およびタンパク質などの公知の生体分子構造の限定するものではない例に関する。開示する方法および装置を使用して、脂質、炭水化物、ペプチド、オリゴヌクレオチド、糖タンパク質、糖脂質、リポタンパク質等を含むが、これらに限定されない他の種類の公知の生体分子構造を分析することができることを当業者は理解している。
核酸
分析対象の核酸は当技術分野において公知の任意の技法によって作製することができる。分析対象の核酸はDNAおよび/またはRNAの精製または部分精製試料を含んでもよい。染色体、プラスミド、葉緑体およびミトコンドリアDNA並びにメッセンジャー、リボソーム、トランスファーおよび異種核RNAを含むが、これらに限定されない実質的に任意の天然型核酸を分析することができる。核酸を精製する方法は公知である。(例えば、Guide to Molecular Cloning Techniques、BergerおよびKimmel編、Academic Press、New Your、NY、1987年;Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第2版、Sambrook、FritschおよびManiatis編、Cold Spring Harbor Press、Cold Spring Harbor Press、NY、1989年)。核酸精製キットも市販品を購入可能である(例えば、Qiagen、Valencia、CA;Ambion、Austin、TX;Clontech、Palo Alto、CA)。これらの方法およびキットは例示的にすぎず、当業者に公知の任意の変形型を使用することができる。
プライマー伸長またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR(商標))を使用して、分析対象の他の種類の核酸を作製することができる(例えば、米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号および同第4,800,159号)。または、核酸を、BACS、YAC、プラスミド、ウイルス、コスミド、ファージ等などの種々のベクターに挿入して、挿入物を複製および/または精製することができる。(例えば、BergerおよびKimmel、1987年;Sambrookら、1989年を参照されたい)。核酸挿入物は、例えば、適当な制限エンドヌクレアーゼによる切断によってベクターDNAから単離し、次にアガロースゲル電気泳動を実施することができる。核酸挿入物の単離方法は当技術分野において公知である。開示する方法は分析対象の核酸起源に関して限定されておらず、原核生物、細菌、ウイルス、真核生物、哺乳類および/またはヒトを含む任意の種類の核酸を特許請求の範囲に記載されている主題の範囲内で分析することができる。
核酸分子の構造を決定するための現在の方法は、主にSangerのジデオキシ配列決定法の変形法またはチップアレイ上の公知のオリゴヌクレオチド配列へのハイブリダイゼーションによる核酸配列決定法である。核酸配列はコンピュータ処理によって分析し、ステムループ形成配列、回文配列、ヘアピン構造およびタンパク質結合ドメインなどの構造的特徴を同定することができる。核酸構造解析の他の現行の方法には、核磁気共鳴(NMR)画像形成およびX線結晶学が挙げられる(例えば、http://ndbserver.rutgers.edu/を参照されたい)。NMRは短く、比較的簡単な核酸構造を同定するためにだけ好適であり、X線結晶学は面倒で時間のかかる単分子の結晶の形成を必要とし、非常に大量の精製核酸を必要とする。
公知の核酸構造は、一般に以下の表1に要約するいくつかのカテゴリーの1つに分類される。これらは、2本鎖DNAのA、BおよびZ構造と言われることがある。
(表1)公知の核酸構造
Figure 0004697852
表1に開示する核酸構造は例示的にすぎず、他の形態の核酸構造が公知であり(例えば、http://www.imb-jena.de/ImgLibDoc/nana/IMAGE_NANA.htmlを参照されたい)、開示された方法に使用することができることを当業者は理解している。核酸構造の限定するものではない他の例には、ステムループ、ヘアピン配列、1本鎖領域、バルジ、内部ループ、接合部、3本鎖またはタンパク質結合部位を示す広がった溝が挙げられる。公知の核酸構造の情報は、例えば、GenBank(http://www.ncbi.nlm.gov/GenBank/Overview.html);欧州分子生物学研究所(European Molecular Biology Laboratory)(http://www.ebi.ac.uk/embl.html)および日本DNAデータベース(Japanese DNA Database)を含むが、これらに限定されない種々のデータベースから入手することができる。
公知の核酸構造の特性は、1つ以上のSPM画像において核酸および/または核酸立体配座を同定するためのマーカーとして使用することができる。未精製または部分精製試料において、公知の構造パラメーターを使用して、SPMフィールトの核酸の位置を決定する、例えば、1つ以上のSPMモダリティーによるさらに詳細な分析を行うフィールト領域を同定することができる。限定するものではない例において、このような領域はAFMなどの少なくとも1つのSPMモダリティーによって分析することができ、データを処理してバックグラウンドノイズを引いた核酸の3Dスキャンを作製することができる。次いで、同じ領域を、STMまたはMFMなどの少なくとも1つの追加のモダリティーを使用してスキャンすることができる。
異なるSPMモダリティーを使用して得られる画像は、化学的に修飾したヌクレオチド、標識ヌクレオチドの短い配列および/または結合型オリゴヌクレオチドプローブなどの分子マーカーに関連するパラメーターを認識するコンピュータプログラムによって整列させることができる。プローブとして使用される修飾ヌクレオチドは、ナノ粒子、重金属原子もしくは複合体、放射性同位体またはSPM画像形成によって検出可能な当技術分野において公知の任意の他の標識で標識することができる。このようなマーカーを核酸またはプローブ分子に結合できることが考慮されるが、このようなアラインメントマーカーはSPMフィールト全体に散乱される可能性もある。
異なるSPM画像形成モダリティーによって得られる画像は、以下に詳細に考察するように、物理モデルに基づいた方法を使用して融合することができる。関心対象の物理的特性は、A、BまたはZ DNA、ヘアピンループ等などの核酸構造を含むことできるが、これらに限定されない。
タンパク質
開示する方法および装置によって分析、特徴づけおよび/または同定されるタンパク質は当技術分野において公知の任意の方法によって作製することができる。実質的に任意の種類のタンパク質を開示する方法で分析することができる。分析対象のタンパク質は、器官、組織、細胞ホモジネート、単離細胞小器官、血液、唾液、尿、脳脊髄液または糞便試料、組織生検、細胞培養物等由来で未精製、部分精製または精製されていてもよい。
種々の形態のタンパク質を生成する方法は公知である。(例えば、Protein Purification、Scopes編、Springer-Verlag、New York、NY、1987年;Methods in Molecular Biology: Protein Purification Protocols、59巻、Doonan編、Humana Press、Totowa、NJ、1996年)。引用した参照文献に開示する方法は例示的にすぎず、当技術分野において公知の任意の変形法を使用することができる。タンパク質を精製する必要がある場合には、細胞分画、カラムクロマトグラフィー(例えば、サイズ排除、イオン交換、逆相、アフィニティー等)、ファーストパーフォーマンス液体クロマトグラフィー(Fast Performance Liquid Chromatography)(FPLC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ゲル電気泳動、塩、pH、有機溶媒または抗体を用いる沈降、限外ろ過および/または超遠心を含むが、これらに限定されない種々の技法を組み合わせることができる。
天然型または非天然型タンパク質を分析することができる。例えば、分析するためのタンパク質は、cDNAライブラリーを発現ベクターにクローニングし、宿主細胞に形質移入し、クローニングしたタンパク質を発現させ、標識タンパク質(例えば、His、Flag標識)をアフィニティークロマトグラフィーによって精製することによって作製することができる。開示する方法は分析対象のタンパク質の起源に関して限定しておらず、原核生物、細菌、ウイルス、真核生物、哺乳類および/またはヒトを含む任意の種類のタンパク質を特許請求の範囲に記載されている主題の範囲内で分析することができる。
公知のタンパク質構造を、タンパク質のSPM画像のモデルに基づいた融合に使用することができる。公知のタンパク質構造は、一次、二次、三次および四次タンパク質構造を含んでもよいが、これらに限定されない。タンパク質の構造を決定するための現在の方法には、x線結晶学、質量分析法、エドマン分解法によるタンパク質の配列決定、分子モデリング、円二色性、表面増感ラマン分光法(SERS)、NMRおよび電子顕微鏡写真法が挙げられる。一般に、このような技法は時間がかかり、装置および必要な精製タンパク質の量に関して費用がかかる。内在性膜タンパク質などのある種のタンパク質は標準的な方法では容易に分析されない。これらの技術のほとんどでは、分析対象の試料は作製中広範に操作されており、分子構造に人工物を生じる可能性がある。
公知のタンパク質の構造情報は、タンパク質データバンク(Protein Data Bank)(http://www.rcsb.org/pdb/);モチーフ イン プロテイン データベーシイズ(Motif in Protein Databases)(http://alces.med.umn.edu/dbmotif.html);インサイト ゲノミクス プロテオーム(Incyte Genomics Proteome(登録商標))バイオノリッジ ライブラリー(BioKnowledge Library)(http://www.incyte.com/sequence/proteome/index.shtml);バイオテクノロジー情報国立センター(National Center for Biotechnology Information)(http://www.ddbj.nig.ac.jp);タンパク質結晶化のデータベース(protein crystallization database)(http://www.bmcd.nist.gov.8080/bmcd/bmcd.html);SWISS-PROT(http:www.expasy.ch);NIST表面構造データベース(NIST Surface Structure Database)(http://www.nist.gov/srd/nist42.htm);非冗長なタンパク質配列データベース(non-redundant protein sequence database)(http://www.bmbsgil1.leeds.ac.uk/bmb5dp/owl.html);タンパク質同定リソースデータベース(http:/www-nbrf.georgetown.edu)およびセレラ ディスカバリー システム(Celera Discovery System)(http://cds.com)などの種々のデータベースから入手することができる。
二次構造予測方法
タンパク質の一次構造は、アミノ酸の鎖状配列とジスルフィド架橋などの任意の追加の共有結合からなる。タンパク質の一次構造はEdman分解法によって決定しても、またはさらに通常では、そのタンパク質をコードするcDNA配列の配列決定および翻訳によって決定してもよい。市販のタンパク質配列決定装置は、Applied Biosystems(Foster City、CA)などの種々の供給元から入手可能である。
タンパク質の二次構造は、分子内水素結合によって主に安定化される、規則的に反復する構造モチーフからなる。典型的なタンパク質の二次構造には、アルファヘリックス、ベータシートおよび折り返し構造が挙げられる。精製タンパク質における二次構造の量は円二色性(CD)分光法によって求めることができる。しかし、CD分光法は、タンパク質配列内のどこに所定の二次構造が位置しているかを示さない。タンパク質の立体配座に関する正確な構造情報はX線結晶学によって提供され、または限定的ではあるが、NMRなどの他の技法によって提供されうる。
タンパク質の構造のコンピュータモデリングも、ChouおよびFasman(Adv. Enzymol. 47: 45-148, 1978)によって提案されるものなどの経験則に基づいて、二次構造の要素の位置を予測するために使用されている。各種類のアミノ酸残基に異なる種類の二次構造を形成する確率値が割り付けられ、移動ウィンドウアルゴリズムが、予想されるアルファヘリックス、ベータシートおよび折り返し構造の領域を検索する。このような実証的分析は二次構造を予測する上である程度有用であるが、この方法は完全に正確ではない。タンパク質の構造を予測するためのタンパク質の構造情報および/またはコンピュータプログラムを含有する種々の例示的なデータベースを以下の表2に示す。(また、http://www.aber.ac.uk/~phiwww/prof;http://www.embl-heidelberg.de/cgi/predator_serv.pl;http://www.embl-heidelberg.de/predictprotein/ppDoPredDef.htmlを参照されたい)。
(表2)タンパク質構造データベース
Figure 0004697852
タンパク質の二次構造のパラメーターは以下の表3に提供してある(Creighton、Proteins: Structures and Molecular Properties、5章、W. H. Freeman、New York、NY、1984年)。他の二次的な構造パラメーター、例えば、右回りのアルファヘリックスの水素結合の長さは2.86Åであることは当技術分野において公知である。種々の種類のタンパク質の二次構造のパラメーターの範囲はRamachandranおよびSasisekharan(Adv. Protein Chem. 23: 283-437, 1968)によって開示された。
(表3)タンパク質の二次構造パラメーター
Figure 0004697852
SPM技術によって未知のタンパク質試料中においてタンパク質の二次構造を同定することができる。これらの特徴は、SPM技術によって作製されるいくつかの画像の処理後のデータを整列させるおよび/または試料の目的物を同定するためのマーカーとして使用することができる。関心対象の物理的特性には、α-ヘリックス、β-プリーツシート、折り返し構造等などのタンパク質の二次構造を含んでもよいが、これらに限定されない。このような構造はAFM、STMまたは任意の他の種類の走査型プローブ顕微鏡によって同定することができる。
タンパク質の三次構造はタンパク質の完全な三次元構造を含む。三次構造を決定するための現在の方法は、主に、X線結晶学からなり、NMRおよび同様の技法からは限られた構造情報しか入手できない。三次構造は、タンパク質の構造-機能関係を決定する際の活発な研究分野であるタンパク質の折畳み分野に直接関係する。このような検討は、例えば、新規で、より効果的な薬学的化合物、酵素活性の阻害剤および/または活性化剤を設計するのに有用となりうる。
四次構造は、2つ以上のタンパク質が集合して複合体を形成することに関する。このような複合体の形成は、酵素活性の調節および/または信号伝達過程においても重要となりうる。開示する方法および装置は、核酸および/またはタンパク質などの生体分子の一次、二次、三次および四次構造を決定するのに有用である。このような構造情報を求めるために種々の様式のSPM画像形成法を使用することができる。プローブは、核酸のタンパク質結合部位、タンパク質の触媒部位または他の活性な部位、抗体結合ドメイン等などの特定の種類の核酸またはタンパク質の構造を同定するために有用となりうる。核酸および/またはタンパク質構造のための種々のプローブが当技術分野において公知であり、任意のこのような公知のプローブを使用することができる。プローブは未標識でも、SPM画像形成法によって検出可能な1つ以上の標識で標識されてもよい。以下に開示する限定するものではない実施例において、未標識オリゴヌクレオチドプローブはAFM分光法で画像化される。しかし、以下にさらに詳細に考察するように、核酸またはタンパク質構造のためのプローブは種々のSPM標識で標識することができることを当業者は理解している。このようなプローブは、抗体、抗体断片、アプタマー、オリゴヌクレオチドおよび/またはオリゴヌクレオチド類似物などの当技術分野において公知の任意の種類の構造プローブを含んでもよい。
分子コーミングによる整列化
SPM標識、プローブおよび/または分析対象の生体分子を分析前に表面に結合して整列させることができる。整列化により分析精度および/または分析スピードを増すことができる。無秩序なパターンで表面に置かれている分子またはSPM標識は互いに重なったり、部分的に隠されたりすることがあり、検出および/または同定を複雑にすることがある。
核酸、タンパク質および/またはプローブなどの分子を表面に結合し、整列化する方法および装置は当技術分野において公知である。(例えば、Bensimonら、Phy. Rev. Lett. 74: 4754-57, 1995;Michaletら、Science 277: 1518-23, 1997;米国特許第5,840,862号;同第6,054,327号;同第6,225,055号;同第6,248,537号;同第6,265,153号;同第6,303,296号および同第6,344,319号を参照されたい)。例えば、空気-水メニスカスまたは他の種類の界面に本質的な物理的力を使用して、分子を表面に結合し、整列化させることができる。この技法は、一般に、分子コーミングとして公知である。水性媒体に溶解した分子を、シラン処理したガラススライド、ビオチン化した表面、金コーティングした表面または当技術分野において公知の他の任意の表面などの表面の一方または両方の末端に結合することができる。表面を水性媒体から徐々に引き出すことができる。核酸およびほとんどのタンパク質などの極性または荷電標的分子は、主に、親水性(水性)媒体に分配する。従って、水性媒体から表面を取り出すと、メニスカスの移動方向に平行に、結合した標的分子が伸長する。伸長した分子の長さの測定値と実際のサイズには直接的な相関関係があり、伸長した長さ1μmは約2,000塩基の核酸配列に相当する(Herrickら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 97: 222-227, 2000)。
表面が水性媒体から完全に取り出されると、結合した分子は、より容易に且つ正確に分析することができる平行に整列されている。この技法は整列される標的分子のサイズによって限定されず、染色体全体もの長さの核酸にも有効となりうる(例えば、Michaletら、1997年;Herrickら、2000年)。適当なメニスカスの移動速度では、形成される剪断力は比較的低く、数百キロ塩基以上のDNA断片が整列される(Michaletら、1997年)。
分子コーミングは、処理済みの表面への分子の強力な非特異的な吸着によって阻害される(Bensimonら、1995年)。従って、標的分子の1つ以上の末端だけが表面に結合するように表面を処理することができる。核酸、タンパク質および他の種類の分子を表面に結合する方法は当技術分野において公知であり、以下に要約する。限定するものではない例において、標的分子は、分子の一方の末端または両方の末端をビオチン残基で共有結合により修飾することができる。アビジンまたはストレプトアビジンをコーティングした表面に接触させると、ビオチン化した末端だけが表面に結合する。表面への非特異的な吸着は、シラン処理した表面などの性質が疎水性の表面を使用することによって低下することができる。
開示する方法および装置は、使用することができる表面の種類によって限定されない。表面の限定するものではない例には、ガラス、機能化ガラス、セラミック、プラスチック、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVP(ポリビニルピロリドン)、ゲルマニウム、ケイ素、石英、ヒ化ガリウム、金、銀、ナイロン、ニトロセルロースまたは標的分子を表面に結合させることができる当技術分野において公知の任意の他の材料が挙げられる。結合は共有結合または非共有結合相互作用であってもよい。
標的分子を表面に整列させる別の方法は当技術分野において公知である。(例えば、Bensimonら、1995年;Michaletら、1997年;米国特許第5,840,862号;同第6,054,327号;同第6,225,055号;同第6,248,537号;同第6,265,153号;同第6,303,296号および同第6,344,319号)。任意の公知の整列方法を特許請求の範囲に記載されている主題の範囲内において使用することができることが考慮される。本発明のある態様において、水性媒体に溶解した標的分子が移動するメニスカスにより引き出されると整列が生じる。メニスカスを移動させるメカニズムは重要ではなく、例えば、緩衝溶液に表面を浸漬し、表面を溶液から徐々に引き出すことによって実施することができる。または、表面を溶液に浸漬し、液体の蒸発もしくは液体の除去によってメニスカスレベルを徐々に低下することができる。別の方法では、溶液の液滴をカバースリップとガラススライドなどの表面の間に置くことができる。表面をカバースリップから徐々に引き離すことができる。溶液はカバースリップに付着するので、これにより、カバースリップと表面の接触端部に空気-水界面が形成される。この界面を移動させると表面に標的分子が整列される。分子を整列させる別の方法は、分子コーミングの代わりまたは分子コーミング中にフリーフロー電気泳動を使用することに関係する。または、分子は、以下の実施例に考察するように、微小流体分子コーミングによって整列させることができる。
オリゴヌクレオチドに基づいたプローブのハイブリダイゼーションおよびライゲーション
SPM-標識オリゴヌクレオチドへの標的核酸のハイブリダイゼーションは、完全に相補的な核酸配列間のハイブリダイゼーションだけを可能にするストリンジェントな条件下において生じることができる。ロー・ストリンジェントな条件のハイブリダイゼーションは、一般に、0.15 M〜0.9 M NaCl、20℃〜50℃の温度範囲において実施される。ハイ・ストリンジェントな条件のハイブリダイゼーションは、一般に0.02 M〜0.15 M NaCl、50℃〜70℃の温度範囲において実施される。適当なストリンジェントな条件の温度および/またはイオン強度は、一部には、オリゴヌクレオチドプローブの長さ、標的配列の塩基含有量およびハイブリダイゼーション混合物中のホルムアミド、塩化テトラメチルアンモニウムまたは他の溶媒の存在によって決定されることが理解される。上記の範囲は例示的であり、特定のハイブリダイゼーション反応に適当なストリンジェントな条件は、しばしば、陽性および/または陰性対照との比較によって実験的に決定される。当業者は、通常、完全に相補的な核酸配列間のストリンジェントなハイブリダイゼーションだけを生じさせるようにハイブリダイゼーションを調節することができる。
短いオリゴヌクレオチドプローブが核酸にハイブリダイゼーションしたら、公知の方法を使用して隣接プローブをライゲーションすることができる(例えば、米国特許第6,013,456号を参照されたい)。6〜8塩基程度の短いオリゴヌクレオチド配列は効率的に標的核酸にハイブリダイゼーションすることができる(米国特許第6,013,456号)。プライマー非依存的なライゲーションは、長さが少なくとも6〜8塩基のオリゴヌクレオチドを使用して実施することができる(KaczorowskiおよびSzybalski、Gene 179: 189-193, 1996;Kotlerら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90: 4241-45. 1993)。核酸標的にハイブリダイゼーションするオリゴヌクレオチドプローブをライゲーションする方法は当技術分野において公知である(米国特許第6,013,456号)。隣接オリゴヌクレオチドプローブの酵素的なライゲーションは、T4、T7もしくはTaqリガーゼまたは大腸菌(E. coli)DNAリガーゼなどのDNAリガーゼを使用することができる。酵素的なライゲーション方法は公知である(例えば、Sambrookら、1989年)。
分子の固定化
分析対象の標的分子は、SPM分析の前に固定することができる。以下の考察は核酸の固定に関するが、種々の種類の生体分子を固定する方法は当技術分野において公知であり、特許請求の範囲に記載されている方法に使用することができることを当業者は理解している。
核酸の固定は当技術分野において公知の種々の方法によって実施することができる。例えば、固定は、基板にストレプトアビジンまたはアビジンをコーティングし、次にビオチン化した核酸を結合することによって実施することができる(Holmstromら、Anal. Biochem. 209: 278-283, 1993)。固定はまた、ケイ素、ガラスまたは他の基板にポリ-L-Lys(リジン)をコーティングし、次にアミノまたはスルフヒドリル修飾核酸を二官能性架橋試薬を使用して共有結合することによって実施することもできる(Runningら、BioTechniques 8: 276-277, 1990;Newtonら、Nucleic Acids Res. 21: 1155-62, 1993)。アミン残基は、架橋のためのアミノシランを使用することによって基板に導入することができる。
固定は、5'-リン酸化核酸を化学的に修飾した基板に直接共有結合することによって実施することができる(Rasmussenら、Anal. Biochem. 198: 138-142, 1991)。核酸と基板との間の共有結合は、水溶性カルボジイミドまたは他の架橋試薬との縮合によって形成される。この方法は、主に、5'-リン酸塩を介する核酸の5'-結合を促進する。例示的な修飾基板には、酸性浴中で処理済みで、ガラス表面にSiOH基を露出しているガラススライドまたはカバースリップが挙げられると思われる(米国特許第5,840,862号)。
DNAは、通常、最初にガラス基板をシラン処理し、次いでカルボジイミドまたはグルタルアルデヒドで活性化することによってガラスに結合される。別の手法は、分子の3'または5'末端に導入されているアミノリンカーを介してDNAが結合されている3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GOP)、ビニルシランまたはアミノプロピルトリメトキシシラン(APTS)などの試薬を使用することができる。DNAは、紫外線照射を使用して膜基板に直接結合されてもよい。核酸の固定技法の他の限定するものではない例は米国特許第5,610,287号、同第5,776,674号および同第6,225,068号に開示されている。Covalink、Costar、Estapor、BangsおよびDynalなどの市販の核酸結合基板が入手可能である。開示する方法は核酸の固定に限定されず、例えば、タンパク質、脂質、炭水化物または他の生体分子を基板に結合するのにも有用であると思われることを当業者は理解している。
固定に使用される基板の種類は限定されていない。固定基板は磁気ビーズ、非磁気ビーズ、平面的な基板またはほとんど任意の材料を含む任意の他の形態の固体基板であってもよい。使用することができる基板の限定するものではない例には、ガラス、シリカ、シリケート、PDMS(ポリジメチルシロキサン)、銀または他の金属をコーティングした基板、ニトロセルロース、ナイロン、活性化石英、活性化ガラス、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリ(塩化ビニル)またはポリ(メチルメタクリレート)などの他のポリマー並びに標的分子と共有結合を形成することができるニトレン、カルベンおよびケチル基などの光反応性種を含有する感光性ポリマーが挙げられる(米国特許第5,405,766号および同第5,986,076号を参照されたい)。
二官能性架橋試薬は固定および/または標識化に有用となりうる。二官能性架橋試薬は、官能基の特異性、例えば、アミノ、グアニジノ、インドールまたはカルボキシル特異性の基により分類することができる。これらのうち、遊離のアミノ基に対する試薬が一般的であり、その理由は、市販品を購入できること、合成が容易であることおよびそれらを適用することができる反応条件が温和であることによる。分子を架橋する例示的な方法は米国特許第5,603,872号および同第5,401,511号に開示されている。架橋試薬には、グルタルアルデヒド(GAD)、二官能性オキシラン(OXR)、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDE)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)などのカルボジイミドが挙げられる。
標識
プローブおよび/または対象物の構造的特徴は、構造的特徴の検出および/または同定を促進するためまたは異なるSPMモダリティーによって得られる画像を整列化を助けるために1つ以上の標識で標識化することができる。当技術分野において公知で、SPMで検出可能な任意の標識を使用することができる。以下の例は限定するものではなく、当業者は、他の種類の公知の標識を特許請求の範囲に記載されている主題を実施する際に使用することができることを理解している。
ナノ粒子
標識は個々のナノ粒子および/またはナノ粒子凝集物を含んでもよい。有用なナノ粒子は銀または金ナノ粒子を含んでもよい。平均径10〜50 nm、50〜100 nmまたは約100 nmのナノ粒子が予期される。ナノ粒子は形状がほぼ球状であってもよいが、任意の形状または不規則な形状のナノ粒子を使用することができる。ナノ粒子を製造する方法は公知である(例えば、米国特許第6,054,495号;同第6,127,120号;同第6,149,868号;LeeおよびMeisel、J. Phys. Chem. 86: 3391-3395, 1982)。ナノ粒子はまた市販品を入手してもよい(例えば、Nanoprobes Inc., Yaphank、NY;Polysciences, Inc.、Warrington、PA)。
ナノ粒子標識はナノ粒子のランダム凝集物(コロイド状ナノ粒子)であってもよい。または、ナノ粒子は架橋されて、二量体、三量体、四量体または他の凝集物などのナノ粒子の特定の凝集物を形成してもよい。ナノ粒子を架橋する方法は当技術分野において公知である(例えば、Feldheim、「Assembly of metal nanoparticle arrays using molecular bridges」、The Electrochemical Society Interface、2001年秋、22〜25ページを参照されたい)。金ナノ粒子と、チオールまたはスルフヒドリル基を保有するリンカー化合物との反応は公知である(Feldheim、2001年)。金または銀ナノ粒子に、アミノシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GOP)またはアミノプロピルトリメトキシシラン(APTS)などの誘導体化シランをコーティングすることができる。シランの末端の反応性基を使用して、ナノ粒子の架橋凝集物を形成しても、またはプローブまたは核酸もしくはタンパク質などの他の分子にナノ粒子を結合してもよい。
ナノ粒子は、他の化合物に結合するための種々の反応性基を含有するように修飾してもよい。Nanoprobes, Inc.(Yaphank、NY)社製のNanogold(登録商標)ナノ粒子などの修飾ナノ粒子は市販品を購入可能である。
金属バーコード
標識は、マイクロメーター未満の金属バーコードを含んでもよい(例えば、Nicewarner-Penaら、Science 294: 137-141, 2001)。Nicewarner-Penaら(2001年)は、異なる種類の金属を含むマイクロメーター未満のストライプでコード化したマルチメタルマイクロロッドを製造する方法を開示している。このシステムは非常に多数の識別可能なバーコード標識の製造を可能にし、2種類の金属を使用すると最高4160であり、3種類の金属では8×105もの多数の標識を製造することができる。このような標識をプローブおよび/または対象分子に結合して、SPM技術で読むことができる。金または銀などの金属粒子をオリゴヌクレオチドおよび他の種類の分子に結合する方法は当技術分野において公知である(例えば、米国特許第5,472,881号)。
カーボンナノチューブ
開示する方法に有用な別の例示的な標識は単層カーボンナノチューブ(SWNT)に関する。SPM方法によって識別することができる種々の形状およびサイズのナノチューブを製造することができる。(例えば、Freitagら、Phys. Rev. B 62: R2307-R2310, 2000;Claussら、Europhys. Lett. 47: 601-607, 1999;Claussら、Phys. Rev. B. 58: R4266-4269, 1998;Odomら、Ann. N. Y. Acad. Sci. 960: 203-215, 2002を参照されたい)。Odomら(2002年)は、サイズが10 nm以下のSWNTのトンネルスペクトルの別個のピークを検出することができるSTM技法を開示している。
カーボンナノチューブの電子的な特性はチューブの長さによって調節される。標識として使用するナノチューブは、チューブ長さ約10〜100、220、300 nmであり、径約1.2〜1.4 nmであってもよい。標識として使用するナノチューブの長さまたは径は限定されるものではなく、実質的に任意の長さまたは径のナノチューブが考慮される。ナノチューブは公知の方法で製造しても、または例えば、CarboLex(Lexington、KY)、NanoLab(Watertown、MA)、Materials and Electrochemical Research(Tucson、AZ)もしくはCarbon Nano Technologies Inc.(Houston、TX)のような商業的供給源から入手してもよい。
種々の長さおよび/または径のカーボンナノチューブは、カーボンアーク放電、炭化水素の触媒作用による熱分解による化学蒸着、プラズマ支援化学蒸着、触媒金属を含有するグラファイト標的のレーザアブレーションまたは凝縮相電気分解を含むが、これらに限定されない当技術分野において公知の種々の技法によっても製造することができる。(例えば、米国特許第6,258,401号、同第6,283,812号および同第6,297,592号を参照されたい)。ナノチューブは、質量分析計によってサイズ選別することができる(Parkerら、J. Am. Chem. Soc. 113: 7499-7503, 1991を参照されたい)。または、ナノチューブはAFM(atomic force microscope)またはSTM(scanning tunneling microscope)を使用して選別することができる。ガスクロマトグラフィー、時間飛行型質量分析法、限外ろ過または等価な技法などの当技術分野において公知の他のサイズ分画方法が考慮される。選別されたら、カーボンナノチューブを誘導体化し、プローブ、核酸および/またはタンパク質に共有結合することができる。上記に考察する例は限定するものではなく、カーボンナノチューブを製造する任意の方法を使用することができる(例えば、米国特許第6,258,401号;同第6,283,812号および同第6,297,592号)。
カーボンナノチューブは反応性基で誘導体化して、プローブまたは対象分子への結合を促進することができる。限定するものではない例において、ナノチューブは、カルボン酸基を含有するように誘導体化することができる(米国特許第6,187,823号)。カルボキシレート誘導体化ナノチューブは、標準的な化学、例えば、プローブに位置する一級または二級アミン基とのカルボジイミド媒介性のアミド結合の形成によってプローブ分子に結合することがきる。誘導体化方法および架橋方法は限定するものではなく、当技術分野において公知の任意の反応性基または架橋方法を使用することができる。
フラーレン
フラーレンはプローブ、核酸および/またはタンパク質を標識するのに有用となりうる。フラーレンを製造する方法は公知である(例えば、米国特許第6,358,375号)。フラーレンは、カーボンナノチューブについて上記に開示するものと同様の方法によって誘導体化し、他の分子に結合することができる。フラーレン標識したプローブまたは構造物はSPM技術によって同定することができる。
開示する方法に使用される標識は本明細書に開示するものに限定されるのではなく、プローブまたは対象分子に結合し、検出することができる任意の他の種類の公知の標識を含んでもよいことを当業者は理解している。有用であると思われる標識の他の限定するものではない例には、量子ドットが挙げられる(例えば、Schoenfeldら、Proc. 7th Int. Conf. on Modulated Semiconductor Structures、Madrid、605〜608ページ、1995年;Zhaoら、1st Int. Conf. on Low Dimensional Structures and Devices、Singapore、467〜471ページ、1995年)。量子ドットおよび他の種類の標識は公知の方法で合成してもよくおよび/または商業的供給源から入手してもよい(例えば、Quantum Dot Corp.、Hayward、CA)。
量子ドットマイクロビーズ
SPM標識は、Hanら(Nature Biotech. 19: 631-635, 2001)に開示されているように、量子ドット標識したマイクロビーズを含んでもよい。マルチカラーで光学的にコード化したマイクロビーズは、異なるサイズの量子ドット(硫化亜鉛で覆ったセレン化カドミウムナノ結晶)をポリマーマイクロビーズに正確に制御した比率で埋め込むことによって形成した。2001年の文献は蛍光標識化および検出のためのマイクロビーズの用途に関しているが、このようなビーズは、SPM画像化法などの他の検出モダリティーにも使用することができることを当業者は理解している。または、定電流アノードエッチングによってコード化した多孔性シリコンフォトニック結晶が提案されている(Cuninら、Nature Materials 1: 39-41, 2002)。このようなミクロンサイズのナノ構造粒子もSPM標識に有用となりうる。
走査型プローブ顕微鏡(SPM)
走査型プローブ顕微鏡は、対象物の物理的特性をマイクロメーターおよび/またはナノメータースケールで測定するために使用することができるクラスの機器である。異なるモダリティーのSPM技術が公知であり、任意のこのようなモダリティーを生体分子の検出、特徴づけおよび/または同定に使用することができる。一般に、SPM機器は、対象物の特性を測定するために表面にかなり接近して非常に小型の先の尖ったプローブを使用する。プローブは、長さ数百ミクロン、厚さ約0.5〜5.0ミクロンであってもよいカンチレバーに取り付けることができる。典型的には、プローブの先端はxyパターンで表面をラスター走査して、表面特性の局在化した変化をマッピングする。生体分子の画像化および/またはプローブ分子の検出に有用なSPM方法は当技術分野において公知である(例えば、Wangら、Amer. Chem. Soc. Lett., 12: 1697-98.1996;Kimら、Appl. Surface Sci. 130, 230, 340-132:602-609, 1998;Kobayashiら、Appl. Surface Sci. 157: 228-32, 2000;Hiraharaら、Phys. Rev. Lett. 85: 5384-87, 2000;Kleinら、Applied Phys. Lett. 78: 2396-98, 2001;Huangら、Science 291: 630-33, 2001;Andoら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 12468-72, 2001)。
走査型トンネル顕微鏡
走査型トンネル顕微鏡(STM)は最初に開発されたSPM技法である。STMは、プローブの先端と試料表面の間に存在する量子力学的な電子トンネル効果を使用する。先端は、極細まで、場合によっては1原子程度にまで尖らせられる。先端は、実際に表面に接触しないでプローブ・表面の隙間距離を数オングストロームに維持して表面をラスター走査する。プローブの先端と試料の間にわずかな電圧差(ミリボルト〜数ボルト程度)を適用し、先端と試料の間のトンネル電流を測定する。先端が表面を走査すると、試料の電気的特性および表面形状特性の差により、トンネル電流の量が変化する。先端に表面を走査させ、トンネル電流を測定することによって、個々の原子が画像化される可能性がある。
先端の相対的な高さは、コンピュータに接続されている圧電素子によるフィードバック制御で制御することができる。コンピュータは電流強度をリアルタイムでモニターして、先端を上方または下方に移動させて相対的に一定の電流を維持することができる。先端の高さおよび/または電流強度がコンピュータで処理されて、走査した表面の画像を形成することができる。
STMは試料の電気的特性および試料の表面形状を測定するので、金属ナノ粒子またはバーコードなどの異なる種類の導電性材料を同定することができる。STMはまた、対象物の局所的な電子密度を測定することができる。公知のSTM技法を使用して、電子密度測定を使用して生体分子の構造を同定および/または特徴づけることができる。
原子間力顕微鏡
別のモダリティーのSPMは原子間力顕微鏡(AFM)である。AFMによって生体分子を分析する方法は、一般に、当技術分野において公知である(例えば、Uchihashiら、「Application of Nancontact-Mode Atomic Force Microscopy to Molecular Imaging」、http://www.foresight.org/Conferences/MNT7/Abstracts/Uchihashi)。AFMでは、接触モード、非接触モードおよびTappingMode(商標)を含む異なるモードの操作が可能である。
接触モードでは、プローブ先端と試料表面の間の原子間力は、先端試料距離を一定に保ち、典型的には位置敏感型検出器のカンチレバーからレーザを反射することによってカンチレバーの偏向を測定することによって測定される。カンチレバーの偏向により、反射されるレーザー光線の位置が変化する。STMと同様に、プローブ先端の高さは、圧電素子を使用するフィードバック制御でコンピュータ制御することができ、プローブ先端を上昇または下降することによって相対的に一定の程度の偏向を維持することができる。プローブの先端は分子力の範囲内(すなわち、ファンデルワールス力の相互作用の範囲内)で試料と接触することができるので、接触モードAFMは非剛性試料を変形する傾向がある。非接触モードでは、先端は試料表面の上方約50〜150オングストロームの間に維持され、先端は振動される。先端と試料表面の間のファンデルワールス相互作用は、先端振動の位相、振幅または周波数の変化に反映される。
TappingMode(商標)では、カンチレバーは、圧電素子を使用して共鳴周波数または共鳴周波数付近の周波数で振動される。AFM先端は、空中では周波数約50,000〜500,000サイクル/秒、液体中ではそれより低い周波数で試料表面と周期的に接触する(タップする)。先端が試料表面と接触し始めると、振動の振幅は低下する。振幅の変化を使用して、試料の表面形状特性を求めることができる。AFM分析は電気伝導度に依存しないので、非導電性材料の位相的特性を分析するために使用することができる。
AFM顕微鏡は多種多様の生体分子の構造を調査するために使用されている(例えば、米国特許第5,497,656号;Mollerら、Biophys. J., 77: 1150-8, 1999;Thundatら、Scanning Microsc. 6: 911-8, 1992;Hansmaら、Nucleic Acids Res., 21: 505-12, 1993;Murrayら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90: 3811-4, 1993)。カンチレバーに特異的な抗体を結合することによって、標的抗原の同時画像化および抗原抗体相互作用の同定が実証されている。
磁気力顕微鏡
磁気力顕微鏡(MFM)は、磁気的なプローブ先端を使用して、試料の磁場を測定するSPM技法である。試料がラスター走査されると、試料由来の磁気力によって、カンチレバーが偏向され、上記に考察するようにレーザーシステムによってモニターされる。コントローラからのフィードバックが試料のZ(垂直方向の)位置を連続的に調節して、カンチレバーの偏向を走査しながら一定の位置に保つ。
ほとんどのMFM機器は、感度を増加するために、圧電素子を用いて共鳴周波数付近でカンチレバーを振動させる。磁気力の傾きはカンチレバーの共鳴周波数をシフトさせる。振動の振幅または位相の変化をモニタリングすることにより磁気力画像が形成される。本発明のある態様において、磁気的に標識したプローブおよび/または構造を、MFMを使用して画像化することができる。
特許請求の範囲に記載されている方法および装置は開示されているSPM技法に限定されるのではなく、任意の公知のSPM画像化モダリティーを使用することができることを当業者は理解している。有用と思われる他のSPMモードには、高周波MFM、磁気抵抗感知式マッピング法(magnetoresistive sensitivity mapping)(MSM)、電気力顕微鏡(EFM)、走査型容量顕微鏡(SCM)、走査型広がり抵抗顕微鏡(SSRM)、水平力顕微鏡(LFM)、トンネルAFMおよび導電性AFMが挙げられる。別の形態は化学力顕微鏡(CFM)で、プローブ先端が化学種で官能基化されており、試料を走査して、化学種と試料との間の接着力を検出する(例えば、Frisbieら、Science 265: 2071-2074, 1994)。有用と思われる別のSPMモードは力変調画像化法である(Maivaldら、Nanotechnology 2: 103, 1991)。Uchihashiら(http://www.foresight.org/Conferences/MNT7/Abstracts/Uchihashi)は、非接触モードAFMで周波数変調を使用する生体分子の画像化方法を開示している。
生体分子の分析、検出および/または同定に有用なSPM機器は市販品を購入可能である(例えば、Veeco Instruments, Inc.、Plainview、NY;Digital Instruments、Oakland、CA)。または、特注設計のSPM機器を使用することができる。
画像分析およびパラメーター融合
異なる画像化モダリティーを使用して得られるSPM画像を分析する新規方法を本明細書において開示する。異なる画像を相互参照する現在の方法は、主に視覚による観察に関係しており、統計学的な特徴を定性的に相互参照するだけである。ほとんどの場合において、検出モダリティーは1つしか使用されておらず、画像を組み合わせて異なるモダリティーで試料の同じ領域を分析することは非常にまれである。開示する方法は、異なる検出モダリティーによって得られたSPM画像の定量的な相互参照を提供する。
現在、多数の画像の融合は、通常、データセット(画像)をピクセルごとに組み合わせて多特徴の画像を形成することによって実施される。この技法は同じグリッド上に多特徴画像を形成するために個々の画像の正確な整列を必要としており、公知の較正目印なしでは極めて困難である。現在の方法はまた、SPM画像分析の助けとするために生体分子の構造に関する知見も使用していない。
開示する方法は、画像化過程の定量的なモデリングによってナノスケール構造の三次元的な分析を提供する。上記に考察するA、BもしくはZ DNA構造またはアルファヘリックス、ベータシートもしくは折り返し構造のタンパク質構造などの調査中の対象物の分子モデルを使用して、SPM画像のパラメーター化したモデルを形成することができる。このようなパラメーター化したモデルは、例えば、異なるSPMモダリティーによって画像化される、公知の生体分子構造のコンピュータモデル化した理論的な画像を構築し、以下に考察する画像データ分析によってパラメーター範囲を作製することによって得ることができる。または、異なるSPMモダリティーおよび異なる種類の公知の構造について直接求められるパラメーター範囲を使用して公知の構造の精製生体分子を画像化することができる。次いで、公知の構造のパラメーター的な特徴を使用して、公知の生体分子構造の存在について未知の試料を分析することができ、または試料フィールトにおいて公知の生体分子構造を同定することができる。または、公知の構造のモデルとの類似性に基づいて、未知の対象物分子を特徴づけることができる。構造モデルは、幾何学的な基関数の階層としてまたは物体のレベルセット表面特性を規定する確率的な微分方程式を使用することによって公式化することができる。このような技法は画像分析の分野において公知である。
異なるSPMモダリティーを用いて得られる対象物の複数の画像から1つ以上のパラメーターを定量的に推定することができる。関心対象のモデルに基づいたパラメーターは、PDE(partial differential equation)技法、レベルセット技法および活性面技法(例えば、米国特許第6,078,681号;同第6,195,445号;同第6,259,802号;同第6,345,235号)を含むが、これらに限定されない公知のモデルに基づいた画像分析ツールを使用することによってSPM画像から抽出することができる。モデルの不確定度および機器ノイズを明らかにするために、確率的(ベイズ)推定法にこのような技法を組込むことができる。
異なる画像形成モダリティーから得られる推定パラメーターは、対象物のモデルを使用して組み合わせて(融合して)、対象物のパラメーターに基づいた特徴を形成することができる。個々の画像の推定パラメーターセットとそれらのそれぞれの誤り限界を組み合わせて、同定対象の対象物の種類および配向に関連する最終的なパラメーター推定を得ることができる。対象物の特徴づけは、1つ以上の統計学的な分類子を使用することによって対象物分類に使用することができる。対象物を特徴づける際に使用される統計学的分類子には、ベクトル量子化およびサポートベクトルマシンが挙げられるが、これらに限定されない(例えば、米国特許第6,327,581号および同第6,360,020号)。ベクトル量子化は、それが情報の目的の用途に関連するとき、データの本質的な内容を損失しないで、過剰なデータまたは冗長なデータを排除するために大量の情報を減らす方法である。デジタル化された画像に適用されるベクトル量子化方法は公知である(米国特許第6,360,020号)。サポートベクトルマシンは、カーネルに基づく学習法の一例である。このような学習マシンは、特徴ベクトルおよび所定の分類によって提供されるトレーニング例のセットに基づいた物体分類プログラム(object classifier program)をトレーニングするために使用されている(米国特許第6,157,921号および同第6,327,581号)。このようなトレーニング例のセットは、例えば、上記に掲載する1つ以上のデータベースから得られる公知の生体分子構造を含んでもよい。
実施例
実施例1. SPM画像のモデルに基づいた融合
図1は、画像パラメーター120、140のモデルに基づいた融合145の例示的な方法100を例示する。分析対象の対象物の複数の特性105、125を特性1 105〜特性N 125と指名する。特許請求の範囲に記載されている主題の範囲内において、特性105、125は対象物の実質的に任意の特徴であってもよい。例えば、特性105、125は対象物の電子密度分布を示してもよい。または、特性105、125は、対象物の一部の湾曲の程度を示してもよい。SPM画像形成によって検出可能な対象物の任意の特徴が特性105、125であってもよい。
適当なSPM検出モダリティーを使用して、特性105、125の各々のデータ110、130を得る。同じSPMモダリティーを使用して、多数の特性105、125を検出することができることが考慮される。または、異なる特性105、125は異なるSPMモダリティーによって検出することができる。公知の対象物の物理構造の1つ以上のモデル150を使用して、データにモデルに基づいた分析115、135を実施して、分析115、135を精緻化する。上記に考察するように、モデルに基づいた分析115、135は多数の形態を取ってもよい。例えば、サポートベクトルマシンなどの学習マシンを使用する場合には、1つ以上の公知の生体分子構造のモデル150をトレーニングデータセットとして使用してもよい。このように、マシンは、公知の生体分子構造との類似性によって種々の種類の生体分子を認識することを「学習する」。学習過程の一部として、公知の生体分子構造の1つ以上の特性105、125に観察される変動の程度をモデル150に組込んでもよい。
データ分析115、135によって、一連のパラメーター120、140を作製する。図1に例示する方法100は、パラメーター120、140は各特性105、125から作製されることを示している。しかし、多数のパラメーター120、140は1つの特性105、125から作製することができること、1つのパラメーター120、140は各特性105、125から作製することができることまたは多数の特性105、125を使用して1つのパラメーター120、140を作製することができることが考えられる。パラメーター120、140は、対象物のいくつかの実際の特徴を示してもよい。例えば、核酸対象物について作製されるパラメーター120、140は、おそらく、B-DNAの2本鎖分子における塩基対反復距離(3.4Å)であってもよい。または、パラメーター120、140は、対象物の任意の物理的特徴を直接示さない数値および/または数学関数であってもよい。
パラメーター120、140は、モデル150に基づいて組み合わせてまたは融合して140、公知の対象物のパラメーターに基づいた特徴を形成することができる。当技術分野において公知のパラメーター融合145に好適な手法は上記に考察されている。公知の対象物が存在するかどうかを判定するために試料のパラメーターに基づいた特徴づけを使用して、1つ以上の画像セットを開示する方法100で分析することができる。例えば、対象物は標的核酸またはタンパク質に結合した特異的なプローブ分子であってもよい。
粗密分析方法を使用することができる(図2)。例えば、SPM画像形成過程は粗密方法を使用して実施することができ、画像フィールトの大部分は、データをリアルタイムでモニタリングしながら、低解像度で迅速に走査される。低解像度走査が対象物の存在の可能性を検出する位置において、SPM機器を高解像度走査にスイッチすることができる。結果として生ずる画像は低解像度データと高解像度データの混合物からなると思われる。これにより、対象物の存在についてSPMフィールト全体を走査するのに必要な時間が大幅に短縮されると思われる。
データ分析の粗密方法に関する別の限定するものではない例を図2に例示する。この例では、1つ以上の対象物の高解像度画像を粗密方法を使用して分析することができる。図2に示すように、粗データセット205から開始して、パラメーター145の融合した事後分布を1つ以上の画像210について分析して、公知の対象物215が存在する可能性のある位置を検出する。次いで、対象物が十分な程度の確実さで同定されるまで、精密化の程度をまして可能な位置についてのデータセットを分析する。確実さの程度はオペレーターが選択してもまたは事前に決定してもよい。公知の対象物が存在する可能性のある位置が見つけられたら215、選択した位置の各々において分析を進行することができる。分析は第1の可能な位置220を対象とし、データは粗データセット225から精緻化されて、さらに精緻化されたデータセットを形成する。精緻化されたデータセットを公知の対象物230の存在について分析する。
精緻化されたデータセット230の分析は公知の対象物の存在を示すことができる。次いで、対象物同定の確実さの程度を求める235。公知の対象物は第1の位置において十分な程度の確実さ235で同定することができ、この場合には、公知の対象物のポジティブな同定がその位置255において示される。次いで、追加の可能な位置が分析されないでいる260かどうかの判定が行われる。その場合には、分析は次の可能な位置265に位置づけられ、粗データセット225の精緻化から開始して、方法を反復する。追加の可能な位置が分析されないでいることがない場合には、分析は終了する270。
精緻化されたデータセット230の分析は公知の対象物が存在しないことを示す場合もあれば、または不十分な程度の確実さで公知の対象物の存在を示す場合もある。この場合には、位置240を拒否するかどうかの決定が下される。位置が拒否されない場合には、データセットをさらに精緻化し245、さらに精緻化されたデータセット250を使用して分析を反復する。位置が拒否される場合には、追加の可能な位置が分析されないでいるかどうか260の判定が下される。全ての可能な位置が最大程度の精緻化で分析されるかまたは拒否されると分析は終了する270。
限定するものではない一例において、公知の対象物が存在する最も可能性の高い位置であると思われる可能な位置を最初に分析することができる。次いで、公知の対象物の可能性の高い順に残りの位置を分析することができる。
図2は、例示目的のための分析方法を簡略化したものである。方法の追加の要素を実施することができ、要素は、図2に示すものとは異なる順序で実行してもよい。図2は、特定の公知の対象物が存在するかどうかを判定する分析を例示しているにすぎない。他の方法において、画像セットを、多数の異なる公知の対象物の存在について同時に分析することができる。
図3は、異なるモダリティーに走査型プローブ顕微鏡310、315、320によって得られる画像を使用して、分子構造340のパラメーターに基づいた特徴を形成することを例示している。図は例示的にすぎず、追加のまたは異なるSPMモダリティーを使用することができる。図3に示すように、異なる検出モダリティーのSPMを使用して、分子構造の多数の画像310、315、320を捕獲することができる。画像の各々についてパラメーター325に関するデータを誘導することができる。また、1つ以上の公知の対象物の分子構造330の物理モデルはモデルに基づいた知見335を提供することができる。データ325およびモデルに基づいた知見335を組み合わせてまたは融合して、分子構造340のパラメーターに基づいた特徴を形成することができる。次いで、形成された特徴340を使用して、特定のタンパク質、ペプチドまたは核酸配列などの具体的な分子構造の例が試料中に存在するかどうかを判定することができる。
図4は、特許請求の範囲に記載されている主題の範囲内の分子構造同定システムを限定するものではない例を例示する。明確にするために、図4は、このようなシステムに含むことができる全ての要素を含有していない。図4に示す要素は多数のサブ要素を含んでも、または例示する要素の機能は他の要素もしくは要素の組み合わせによって実施されてもよい。図4に例示するように、システム400は、走査型プローブ顕微鏡405、コントローラ415およびメモリ420を備えることができる。走査型プローブ顕微鏡405は、2つ以上の異なる検出モダリティー410で作動する能力を有することができる。図4では、検出モダリティーは、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トンネル顕微鏡(STM)および磁場(magnetic field)顕微鏡(MFM)として例示されている。しかし、開示する方法および装置に有用なモダリティーは例に限定されない。コントローラ415はシステムの作動を制御することができ、プロセッサ、フィードバックシステムおよび他の要素を備えることができる。
メモリ420は、図4に特徴1〜特徴N 425として示す、公知の分子構造425の1つ以上のパラメーターに基づいた特徴を含むことができる。特定の分子構造が試料に存在するかどうかを判定する操作において、コントローラ415は、適当な検出モダリティー410を使用して走査型プローブ顕微鏡405を作動させて、試料の画像を得ることができる。試料中に公知の分子構造が存在するかどうかを同定する目的のために、得られた画像を分析し、メモリ420内に含まれる公知の分子構造425のパラメーターに基づいた特徴と比較することができる。
実施例2. 基板の製造および分子の結合
種々の基板を生体分子の画像化に使用することができる。画像化は遅く(数分程度)、分子は迅速に動く(一瞬)。従って、分子の動きを制限するために、試料を基板に吸着して、結晶格子の一部にすることができる。雲母を使用するAFMによるDNAの画像化はこの概念を例示している。DNAは、Ni2+またはMg2+などの2価金属を使用してリン酸骨格を介して雲母に結合する。DNAおよび雲母は共に負に荷電しており、雲母にDNAを吸着するためにはMg2+またはNi2+などの対イオンを使用することが必要である(Biophys. J. 70: 1933, 1996;PNAS 94: 496, 1997;Biochemistry 36: 461, 1997)。2価陽イオンは負に荷電したDNA骨格に対する対イオンとして働き、雲母に結合するための追加の電荷も与える。AP-雲母(官能基化したアミノプロピル雲母)は、AFMのためにDNAに結合するために使用されている(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94: 496, 1997)。
金雲母(Gold-on-Mica)基板のアニーリング
石英キャピラリートーチは、Sutter Instruments P-2000キャピラリープラーで外径1.00 mm、内径0.75 mmの石英キャピラリー片を引き伸ばすことによって製造した。ガラスは、キャピラリーの内径が約200μmの時点で、切り込みが入り、破損した。次いで、表面を平坦にラッピングし、3M社製の上質のラッピングフィルムで研磨した。石英ディスクを加熱用ブロック上で130℃において5分間加熱した。水素トーチを用いて1.5インチの炎を使用して石英先端からディスクを炎にあてた。ピンセットを使用してディスクの中心に新鮮な金基板を置いた(バター状の面を上にする)。雲母面をトーチしただけで、5分間加熱しておいた事前に炎を当てておいた1cm×1cm×1mmの石英ブロックを使用して基板を下方に保持した。炎を先端が金表面をトーチするように、石英キャピラリートーチをディスク面に対して30°に保持した。1秒に2インチ通過するサイクルを使用して、炎を金表面の上方を繰り返し通過させた(45回)。基板は、使用時まで元の容器に入れてアルゴン雰囲気下で保存した。
基板へのDNAの沈着
DNAを雲母に沈着させて、AFMで走査した。1〜10 Kbの範囲の異なるサイズのプラスミド分子(長さが1,000塩基ずつ異なる)の集団を使用して、AFM画像を得た(示していない)。
実施例3. STM画像形成
金ナノ粒子
金ナノ粒子およびラムダDNAを用いてAFM画像を得た。使用した基板はポリL-リジンをコーティングしたガラスカバースリップおよびアミノ処理した雲母(AP-雲母)であった。AP-雲母は、割った直後の雲母を3-アミノプロピルトリエトキシシランを用いて気相処理することによって得た。50 nm、10 nm、5 nmおよび2 nmの金ナノ粒子はTed-pella Inc.(Redding、CA)から購入した。ポリL-リジンカバースリップ基板の場合は、10μlの金コロイド溶液をカバースリップ上で乾燥させた。AP-雲母の場合は、100μlの金コロイド溶液を基板上に15分間置いた。次いで、過剰の溶液をKimwipeで吸い取った(wicked off)。タッピングモードAFMにおいてDigital Instruments NanoScope(登録商標)を使用したAP-雲母のAFM画像形成は滑らかで特徴のない表面を示した。AP-雲母は、金ナノ粒子を固定するのにすぐれた表面であった。50 nmの金ナノ粒子はAFMによって容易に画像化された(示していない)。5および10 nmの金ナノ粒子もAFMによってはっきりと見えた(示していない)。2 nmの金ナノ粒子は個別に識別可能であったが、画像の解像度は大きいナノ粒子ほど鮮明ではなかった(示していない)。
10、5および2 nmの金ナノ粒子の混合物において異なるサイズのナノ粒子を識別することが可能であった(示していない)。2nmと5 nmのナノ粒子は、タッピングモードAFMを使用して測定した高さによって識別することができた。これらの結果は、異なるサイズのナノ粒子に基づいたSPM標識をSPM画像形成技法で識別することができることを示している。
別の限定するものではない例において、20μlのポリ-L-リジン溶液(Sigma Chemicals、St. Louis、MO社製の0.01%)を雲母基板上に約5分間置き、ナノピュア水(18MΩ)ですすぎ、フィルターを通過させたN2ガス下で乾燥した。金ナノ粒子(PolysciencesまたはTed-Pella Inc.社製)を30秒間超音波処理した。未希釈のナノ粒子の試料25μlをポリ-L-リジンをコーティングした雲母上に約10分間おき、次いでナノピュア水ですすぎ、フィルターを通過させたN2ガス下で乾燥した。タッピングモードAFMにおいてDigital Instruments NanoScope(登録商標)を用いて画像を得た(示していない)。
ラムダDNAのHind III消化物もAFMで画像化した。消化したラムダDNAの1μg/ml溶液は、HEPES緩衝液(40 mM HEPES、5 mM NiCl、pH 6.8)中で調製した。30μlのDNA試料溶液を、処理済みの雲母基板上に10分間沈着させ、次いでナノピュア水ですすぎ、N2ガス下で乾燥した。消化したラムダDNAのAFM画像を図5に示す。2本鎖DNA分子がAFM画像形成によってはっきりと見える。
フラーレン
グラファイト表面に沈着させたフラーレン1分子の画像を、スキャンサイズ14.46 nmのDigital Instruments NanoScope(登録商標)を使用するSTM画像形成によって得た(示していない)。多数のフラーレンがペプチドによって接続されており、画像化された。4つのフラーレンが1つのペプチドに結合しており、画像はSTM走査型によって得られ、4つのフラーレンの各々を示している(示していない)。
実施例4. 核酸の整列
ラムダDNAを微小流体分子コーミングによって整列させた。微小流体流路は、基板に積層したPDMS層に形成した。微小流体流路は、Andersonら(「Fabrication of topologically complex three-dimensional microfluidic systems in PDMS by rapid prototyping」、Anal. Chem. 72: 3158-3164, 2000)により、ポリジメチルシロキサン(PDMS)を成形することによって製造した。基板は、例えば、上記に考察するように製造したAP-雲母または金コーティング基板を含んでもよい。試料を微小流体通路の一方の端からチャンバー内に導入し、流路の他方の端から真空を容器に適用することができる。流路内に1つ以上の柱を入れると、分子コーミングによる分子の整列が可能になる。PDMS層を除去し、基板をナノピュア水ですすぎ、N2ガスで乾燥した。多数のチャンバーおよび/または微小流体流路、異なるパターンの微小流体要素、異なる微小流体の流れおよび流路内の異なる構造を使用して、種々の整列を形成することができる。
図6および図7は、MMC方法によって整列されたラムダDNA分子の例を示す。十分に伸長し、整列されたラムダDNAは長さ約17μmであった。分子は、予測どおり、微小流体の流動方向と平行に整列された。この結果は、表面に分子を整列させる可能性を実証している。分子が整列すると、SPM画像形成技法による画像化および同定が容易になる。
実施例5. オリゴヌクレオチドに基づいたSPMプローブのAFM画像形成
限定するものではない例において、図8に例示するように、ハイブリダイゼーションした短いオリゴヌクレオチド配列のセットとしてSPMプローブを作製することができる。図の各々の線は1つの合成オリゴヌクレオチドを示し、上の鎖では9つであり、下の鎖では4つである。ハイブリダイゼーションは、SPM技法で画像化することができる分岐点を形成する。または、上記に考察するように、分岐点は、金属ナノ粒子または他の標識要素の結合部位として働くことができる。例示的なオリゴヌクレオチドプローブ配列を図9に示し、上の鎖の配列と下の鎖の配列が互いにハイブリダイゼーションしていることを示している。明確にするために、分岐鎖は図9には示していない。図10は、コードされたプローブの上の鎖を形成する9つの別個のオリゴヌクレオチドの完全な配列を示す。互いにハイブリダイゼーションして分岐部位を形成する部分を示している。例えば、「A」で印をした、PT1(配列番号:1)の3'末端は、「A'」で印をした、PT2(配列番号:2)の5'末端にハイブリダイゼーションする。同様に、BはB'に結合し、CはC'に結合する等々である。
例示的なコードしたプローブを、上記に考察するように、AFM技法によって画像化した。コードしたプローブのAFM画像は、図11の矢印によって示される。比較のために、2.8 kbの鎖状プラスミド2本鎖DNA分子を、コードしたプローブに隣接して示す。
特許請求の範囲に記載されている方法および装置は本明細書に開示されている例に限定されるのではなく、特許請求の範囲に記載されている手段の範囲内で改良および変更を加えることができることを当業者は認識している。従って、明細書および図面は、限定するものではなく、例示的であると認識されるべきである。
以下の図面は、本明細書の一部を形成し、開示する方法および装置をさらに例示するために含まれる。本発明の方法および装置は、これらの図面の1つ以上を本明細書に提供されている詳細な説明と合わせて参照することによってより良く理解することができる。
画像パラメーターのモデルに基づいた融合の例示的な方法を例示する。 画像セットのパラメーターに基づいた分析の例示的な方法を例示するフローチャートを示す。 SPM画像と分子構造の物理的モデルを組み合わせて、構造物のパラメーターに基づいた特徴を形成する例示的な方法を例示する。 SPMを使用する例示的な対象物同定システムを例示する。 原子間力顕微鏡によって得られる消化後のラムダDNAの例示的な画像を示す。 微小流体による分子コーミング(MMC)によって配列されるDNA分子の一例を示す。 微小流体による分子コーミング(MMC)によって配列されるDNA分子の別の例を示す。 互いにハイブリダイゼーションした13の個々のオリゴヌクレオチド鎖から作製される例示的なオリゴヌクレオチドに基づいたSPMプローブを例示する。 図8のSPMプローブの個々のオリゴヌクレオチド要素を示す。ただし、図8に示すように、SPMプローブの上の鎖を作製するために使用されるフラグメントは9つ(順にPT1〜PT9と表示されている)であり、下の鎖を作製するために使用されるフラグメントは4つ(#1〜#4と表示されている)である。ハイブリダイゼーションされたSPMプローブは、走査型プローブ顕微鏡によって検出可能な分岐点を示す。 分岐点を含むPT1〜PT9の完全な配列を掲載する。 原子間力顕微鏡によって画像化した図8および図9のSPMプローブを示す(図の右上の矢印)。比較のために2.8kbの鎖状プラスミドDNAも示す。

Claims (27)

  1. 分子コーミングにより対象物を表面上に平行に整列化する段階;
    走査型プローブ顕微鏡(SPM)の少なくとも2つの異なるモダリティーによって対象物を画像化する段階;
    対象物の物理的構造モデルを使用して画像を分析する段階;
    画像から1つ以上のパラメーターの値を推定する段階;および
    異なる画像から得られる推定パラメーターを融合する段階、
    を含む方法であって、
    前記分子コーミングが、前記表面への前記対象物の付着、およびメニスカスを移動させることを通して前記対象物を引き出すことによる付着した対象物の整列を含み、
    前記対象物の物理的構造モデルを使用して画像を分析する段階が、公知の構造のパラメーターデータを使用して公知の生体分子構造の存在について未知の試料を分析することを含む、方法。
  2. パラメーターの融合が、対象物の物理的構造モデルに基づいている、請求項1記載の方法。
  3. 融合したパラメーターを使用して対象物を特徴づける段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
  4. 対象物を同定する段階をさらに含む、請求項3記載の方法。
  5. 融合したパラメーターを、公知の対象物から測定されるパラメーターと比較して公知の対象物の存在を同定する段階をさらに含む、請求項4記載の方法。
  6. SPM画像化が、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トンネル顕微鏡(STM)、水平力顕微鏡(LFM)、化学力顕微鏡(CFM)、力変調画像化法、磁気力顕微鏡(MFM)、高周波MFM、磁気抵抗感知式マッピング法(MSM)、電気力顕微鏡(EFM)、走査型容量顕微鏡(SCM)、走査型広がり抵抗顕微鏡(SSRM)、トンネルAFMおよび導電性AFMからなる群から選択される少なくとも2つのモダリティーを含む、請求項1記載の方法。
  7. 対象物が、生体分子である、請求項1記載の方法。
  8. パラメーターが、レベルセット技法、PDE(偏微分方程式)技法および/または活性面技法によって推定される、請求項1記載の方法。
  9. モデルの不確定度および機器ノイズを明らかにするために、確率的(ベイズ)推定法に技法を組込む段階をさらに含む、請求項8記載の方法。
  10. 融合したパラメーターにベクトル量子化、サポートベクトルマシンおよび/または統計学的分類子を適用することによって対象物を分類する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
  11. 公知の生体分子構造を使用して、練習用データセットを作製する段階をさらに含む、請求項10記載の方法。
  12. 公知の生体分子構造を使用して、各種類の生体分子のパラメーター範囲を得る段階をさらに含む、請求項7記載の方法。
  13. 公知の生体分子のパラメーター範囲を使用して、推定パラメーターの可能な値を制約する、請求項12記載の方法。
  14. 分析前に分子コーミングにより平行に整列化された分子構造を含む表面;
    複数の画像化モダリティーを有する走査型プローブ顕微鏡;
    走査型プローブ顕微鏡の走査を制御するコントローラ;および
    公知の構造の1つ以上のパラメーターに基づく特徴、および公知の生体分子構造の存在について未知の試料を分析するための公知の構造のパラメーターデータを含むメモリ、
    を含む構造同定システムであって、前記分子構造が生体分子であり、前記分子コーミングが、前記表面への前記生体分子の付着、および移動するメニスカスを通して前記生体分子を引き出すことによる付着した生体分子の整列を含む、構造同定システム。
  15. 公知の構造の特徴が、複数の公知の生体分子構造から誘導される融合パラメーターセットを示す、請求項14記載のシステム。
  16. 公知の構造の特徴を使用して、SPM画像セットを分析する、請求項15記載のシステム。
  17. SPM画像が、2つ以上のSPMモダリティーで得られる、請求項16記載のシステム。
  18. SPM画像を分析して、試料中の1つ以上の公知の構造の存在を同定する、請求項17記載のシステム。
  19. SPM画像が、(i)粗データセットを分析して、公知の構造が存在する可能性のある位置を検出する段階、および、(ii)存在する可能性のある位置をさらに1回以上再分析する段階であって、各分析が、前回の分析に使用したデータセットより精緻化されているデータセットを使用する段階によって分析される、請求項18記載のシステム。
  20. 前記複数の画像化モダリティーが、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型トンネル顕微鏡(STM)、水平力顕微鏡(LFM)、化学力顕微鏡(CFM)、力変調画像化法、磁気力顕微鏡(MFM)、高周波MFM、磁気抵抗感知式マッピング法(MSM)、電気力顕微鏡(EFM)、走査型容量顕微鏡(SCM)、走査型広がり抵抗顕微鏡(SSRM)、トンネルAFMおよび導電性AFMからなる群から選択される、請求項18記載のシステム。
  21. 分子コーミングが、微小流体分子コーミングを含む、請求項1記載の方法。
  22. 分析が、複数の異なる公知の対象物の存在について同時に分析することを含む、請求項1に記載の方法。
  23. 分析が、ナノスケール構造の三次元分析を含む、請求項1記載の方法。
  24. 分析が、対象物の一次構造を決定することを含む、請求項1記載の方法。
  25. 分析が、対象物の二次構造を決定することを含む、請求項1記載の方法。
  26. 分析が、対象物の三次構造を決定することを含む、請求項1記載の方法。
  27. 分析が、対象物の四次構造を決定することを含む、請求項1記載の方法。
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