JP4695628B2 - エレベータ用無線通信システム装置 - Google Patents

エレベータ用無線通信システム装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4695628B2
JP4695628B2 JP2007208147A JP2007208147A JP4695628B2 JP 4695628 B2 JP4695628 B2 JP 4695628B2 JP 2007208147 A JP2007208147 A JP 2007208147A JP 2007208147 A JP2007208147 A JP 2007208147A JP 4695628 B2 JP4695628 B2 JP 4695628B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elevator
signal
unit
frequency
wireless communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007208147A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007302480A (ja
Inventor
宏 荒木
唯正 深江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2007208147A priority Critical patent/JP4695628B2/ja
Publication of JP2007302480A publication Critical patent/JP2007302480A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4695628B2 publication Critical patent/JP4695628B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Indicating And Signalling Devices For Elevators (AREA)
  • Bidirectional Digital Transmission (AREA)

Description

本発明は、エレベータカゴとの間で通信を行うためのエレベータ用無線通信システム装置に関し、特にエレベータカゴとの間で映像、音声及び制御信号等の信号伝送を行う無線通信装置で構成されたエレベータ用無線通信システム装置に関するものである。
従来のエレベータ用無線通信装置として、斜行エレベータの無線装置があった(例えば、特許文献1参照。)。この従来例では、エレベータカゴ側に設けられたカゴ側アンテナ14と、機械室側に設けられた機械室アンテナ15との間で、50GHzのミリ波を使用して通信を行い、運転状況メッセージ信号の授受を行うと共に、マイク、スピーカ、ビデオカメラ及びモニタテレビを使用して、画像及び音声の授受を行う技術が開示されている。
特開昭63−282076号公報
しかし、このような従来のエレベータ用無線通信装置は、映像、音声及び制御信号の通信方法について検討されておらず、実際に運用するためには通信方法を規定することが必要であり、また無線の妨害等について配慮されていないといった問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、エレベータカゴとエレベータ制御室との間で、複数の信号を多重化して双方向に無線伝送を行うと共にレードームを使用して他の電波との混信を防止することにより、他の無線装置等の影響を受けにくくし無線でエレベータを運用する実環境に適したエレベータ用無線通信システム装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ用無線通信システム装置は、エレベータカゴに設けられたエレベータ側無線通信装置とエレベータの運行を監視するエレベータ制御室に接続されるエレベータ制御側無線通信装置との間で、エレベータカゴ及びエレベータ制御室にそれぞれ設けられた各種機器からの映像信号、音声信号及び各種制御信号のそれぞれの信号を無線伝送するエレベータ用無線通信システム装置において、上記エレベータ側無線通信装置及びエレベータ制御側無線通信装置は、上記各信号を多重化して双方向に無線伝送を行い、多重化した信号を、映像信号に同期した所定の切換パターンで複数のチャンネルに切り換えて送信すると共に、受信した信号を上記所定の切換パターンでチャンネルを切り換えて多重化信号の復調を行うものである。
この発明に係るエレベータ用無線通信システム装置は、エレベータ側無線通信装置とエレベータ制御側無線通信装置との間で、映像信号、音声信号及び各種制御信号のそれぞれの信号を多重化して双方向に無線伝送を行うようにしたことから、エレベータカゴ内とエレベータ制御室との間で、複数の情報を一括して無線伝送することができる。
また、音声信号及び各種制御信号をそれぞれ異なる搬送波周波数で周波数変調を行った後、映像信号に一定の振幅比で加算すると共に該加算した信号で所定の搬送波を周波数変調して多重化することから、一定の通信帯域幅に多重化することができる。
また、音声信号及び/又は各種制御信号の直流成分を伝送するようにしたことから、より低域の周波数を伝送することができ低域周波数特性を改善することができると共に、各種制御信号においては固定論理を伝送することできる。
また、多重化した信号を映像信号に同期した所定の切換パターンで複数のチャンネルに切り換えて送信すると共に、受信した信号を上記所定の切換パターンでチャンネルを切り換えて多重化信号の復調を行うようにした。このことから、受信時の混信を防止することができる。
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるエレベータ用無線通信システム装置の例を示した概略の構成図である。
図1において、エレベータカゴ1内には、ビデオカメラ、マイク、スピーカ及びモニタテレビ等が制御パネルに接続されて形成されたエレベータ側システム装置3を備えている。該エレベータ側システム装置3は、エレベータカゴ1の上部に設けられたエレベータ側無線通信装置4に接続され、該エレベータ側無線通信装置4は、送受信用アンテナ(以下、アンテナと呼ぶ)5を備えている。
一方、エレベータシャフトの上部には、エレベータ側無線通信装置4のアンテナ5と対向する位置にアンテナ11を備えたエレベータ制御側無線通信装置12が設けられており、該エレベータ制御側無線通信装置12は、制御盤13を介して、エレベータの運行を監視するエレベータ制御室14に接続されている。エレベータ用無線通信システム装置15は、エレベータ側無線通信装置4及びエレベータ制御側無線通信装置12で構成されており、エレベータ側無線通信装置4とエレベータ制御側無線通信装置12は、ミリ波を使用した無線通信を双方向で行うことによって、エレベータカゴ1とエレベータ制御室14は、無線で双方向に接続されている。
このようにすることによって、エレベータカゴ1内の映像、音声及びデータ等の各種制御情報をエレベータ制御室14側で入手確認でき、エレベータカゴ1側にモニタテレビを設置することでエレベ−タ制御室14側から映像、音声及びデータ等の各種制御情報をエレベータカゴ1内で入手することができる。このようにすることによって、エレベータシャフト内で従来用いていたケーブル又はトロリを省略することが可能になる。なお、アンテナ11をエレベータシャフトの下部に設けた場合は、アンテナ5をエレベータカゴ1の下部に設けるようにするとよい。
次に、図2は、エレベータ側無線通信装置4及びエレベータ制御側無線通信装置12の構成例を示したブロック図であり、エレベータ側無線通信装置4及びエレベータ制御側無線通信装置12は同じ構成であることから、図2では、エレベータ側無線通信装置4を例にして示している。
図2において、エレベータ側無線通信装置4は、アンテナ5、多重変調部21、IF(Intermediary Frequency)変調部22、RF(Radio Frequency)周波数変換部23、IF復調部24及び多重復調部25で構成されている。
多重変調部21は、エレベータ側システム装置3からのビデオ、オーディオ、及びデータの各信号を合成して多重化し、IF変調部22は、多重変調部21で多重化した信号を中間周波数に変調する。RF周波数変換部23は、IF変調部22で変調した信号をミリ波の周波数に変換し、該周波数変換された信号はアンテナ5から送信される。更に、RF周波数変換部23は、アンテナ5で受信したミリ波を中間周波数に変換してIF復調部24へ出力する。
また、IF復調部24は、RF周波数変換部23で中間周波数に変換された受信信号を多重化された信号に復調し、多重復調部25は、IF復調部24で復調して得られた多重化された信号をビデオ、オーディオ及びデータの各信号に分離する。該分離されて得られたビデオ、オーディオ及びデータ各信号は、多重復調部25からエレベータ側システム装置3に出力される。なお、上記ビデオ信号は映像信号を、上記オーディオ信号は音声信号を、上記データ信号は各種制御信号をなしている。
図3は、図2の多重変調部21の構成例を示したブロック図である。
図3において、多重変調部21は、第1〜第3高域強調部31〜33と、音声・データトラップ部34と、第1FM変調部35と、第2FM変調部36と、第1〜第3振幅調整部37〜39と、加算部40とで構成されている。第1〜第3高域強調部31〜33は、エレベータ側システム装置3から送信されたビデオ信号、オーディオ信号及びデータ信号において、対応する信号に対して高域周波数帯の強調を行う。
また、第1FM変調部35は、第2高域強調部32で高域強調されたオーディオ信号を、例えば5.5MHzの搬送波を用いてFM変調を行い、第2FM変調部36は、第3高域強調部33で高域強調されたデータ信号を、例えば6.5MHzの搬送波を用いてFM変調を行う。このように、第1FM変調部34及び第2FM変調部35は、異なる周波数の搬送波を用いてFM変調を行う。
一方、音声・データトラップ部34は、第1高域強調部31で高域周波数帯の強調が行われたビデオ信号に対して所定の周波数帯を除去する。すなわち、第1高域強調部31でビデオ信号の高周波領域が増加するためオーディオ信号とデータ信号の搬送波と同じビデオ信号の周波数帯を音声・データトラップ部24で除去する。このようにすることによって、FM変調されたオーディオ信号とデータ信号がビデオ信号の高域周波数で乱されることがなくなる。
音声・データトラップ部34から出力されたビデオ信号は、第1振幅調整部37で振幅の調整が行われて加算部40に出力される。また、第1FM変調部35でFM変調されたオーディオ信号は第2振幅調整部38で、第2FM変調部36でFM変調されたデータ信号は第3振幅調整部39でそれぞれ振幅の調整が行われた後、加算部40にそれぞれ出力される。加算部40は、第1振幅調整部37から入力されたビデオ信号に、第2振幅調整部38からのオーディオ信号及び第3振幅調整部39からのデータ信号をそれぞれ加算することによって、ビデオ信号、オーディオ信号及びデータ信号の多重化を行ってIF変調部22に出力する。
次に、図4は、多重変調部21で多重化した信号を中間周波数に変調する図2のIF変調部22の構成例を示したブロック図である。
図4において、IF変調部22は、発振器41、分周器42、位相比較器43、基準発振器44、LPF(ローパスフィルタ)45、加算器46、及びBPF(バンドパスフィルタ)47で構成された周波数シンセサイザをなしている。例えば電圧制御発振器をなす発振器41から出力された出力信号は、BPF47を介してRF周波数変換部23に出力すると共に、分周器42で所定の分周比で分周されて位相比較器43に出力される。位相比較器43は、分周器42から入力された信号と基準発振器44で生成された基準信号と位相の比較を行い、該位相差に応じた電圧をLPF45を介して加算器46に出力する。
加算器46は、LPF45から入力された信号と多重変調部21から入力された多重化信号を加算して発振器41に出力し、発振器41は、加算器46から入力される信号に応じた周波数の信号を生成して出力する。このことから、LPF45の出力信号に多重変調部21から入力された多重化信号を加算器36によって加算することで多重化し中間周波数で変調したFM変調信号を得ることができる。
図5は、IF変調部22から出力される多重化されたFM変調信号のスペクトルの例を示した図である。中間周波数となるビデオキャリアは双方向通信を行うため2波あり、ここでは例えば1.55GHzと2.05GHzである。このビデオキャリアを中心にオーディオキャリアとデータキャリアが両側波帯になる。NTSC信号にはビデオキャリアの周波数に対して+3.58MHz及び−3.58MHzとなる周波数にカラーキャリアが常にあるため、このカラーキャリアとオーディキャリアとデータキャリアが加算されるためNTSC帯域内にビート周波数が現れる。これによって映像にビート縞が現れ、映像品質が劣化する。
該ビート縞を防止するためにオーディオキャリアとデータキャリアのレベルを多重変調部21の第2振幅調整部38及び第3振幅調整部39で調整を行う。現状ではビデオキャリアに対して、オーディオキャリアのレベルは15〜20dB低く、データキャリアのレベルは20〜25dB低い。
また、キャリアレベルの設定は受信機の性能から決定される。ビデオ信号の受信S/N比が40dB確保できる通信距離を最大の通信距離に設定し、このときのオーディオ信号及びデータ信号の受信S/N比が機器として必要とする値となるようにオーディオキャリアとデータキャリアのレベルを調整する。例えば、最大の通信距離でのオーディオ信号とデータ信号のS/N比はそれぞれ25〜20dB及び20〜15dBとなる。このような設定はエレベータシステムの要求に応じて変更するものとし、オーディオ信号とデータ信号のS/N比は上記のような設定と逆転するようにしてもよい。
図6は、図2のRF周波数変換部23の構成例を示したブロック図である。
図6において、RF周波数変換部23は、IF送信用BPF51、送信用ミキサ52、ミリ波送信用BPF53、サーキュレータ54、ミリ波受信用BPF55、受信用ミキサ56、IF受信用BPF57、方向性結合器58及びミリ波の信号を生成して出力するミリ波発振器59で構成されている。
このような構成において、ミリ波発振器59から出力されたミリ波信号は、方向性結合器58で2分配された後、送信用ミキサ52に入力される。送信用ミキサ52は、アップコンバータをなしており、IF変調部22からIF送信用BPF51を介して入力された中間周波数の信号を、上記ミリ波信号と混合させてミリ波に周波数変換し、ミリ波送信用BPF53及びサーキュレータ54を介してアンテナ5に送信用ミリ波を供給する。該送信用ミリ波は、アンテナ5から送信される。
また、アンテナ5で受信された受信用ミリ波は、サーキュレータ54及びミリ波受信用BPF55を介して、ダウンコンバータをなす受信用ミキサ56に入力され、受信用ミキサ56で中間周波数に変換された後、IF受信用BPF57を経てIF復調部24へ出力される。一方、IF送信用BPF51及びミリ波送信用BPF53の中心周波数と、ミリ波受信用BPF55及びIF受信用BPF57の中心周波数とは、例えば500MHz異なるようにして、送信側の電波が受信側に回り込まないようにしている。
なお、送信波の出力レベルを改善するために、IF送信用BPF51の前後に増幅用アンプを挿入したり、ミリ波送信用BPF53の前後に増幅用アンプを挿入してもよい。また、受信波の出力レベル又はノイズレベルの改善を行うために、ミリ波受信用BPF55の前後に増幅用アンプを挿入したり、IF受信用BPF57の前後に増幅用アンプを挿入してもよい。
次に、図7は、図2のIF復調部24の構成例を示したブロック図である。
図7において、IF復調部24は、第1BPF61、第1増幅器62、混合器(ミキサ)63、第2BPF64、第2増幅器65、FM復調器66、並びに発振器67、分周器68、位相比較器69、基準発振器70及びLPF71からなる周波数シンセサイザ72で構成されている。
このような構成において、RF周波数変換部23で中間周波数の信号に変換されて出力された受信信号は、第1BPF61を経て第1増幅器62で増幅され、混合器63に入力される。混合器63は、第1増幅器62で増幅された信号を周波数シンセサイザ72で生成された信号と混合させて出力する。混合器63と周波数シンセサイザ72は、FM復調器66の復調周波数が400MHzと低いことから、第1増幅器62で増幅された中間周波数の受信信号をさらに低い周波数に変換するためにあり、周波数シンセサイザ72は、該中間周波数の受信信号の周波数を低下させるための周波数の信号を生成する。
混合器63から出力された信号は、第2BPFを経て第2増幅器65で増幅された後、FM復調器66で復調されて多重復調部25に出力される。なお、FM復調器66の復調周波数が、RF周波数変換部23から得られる中間周波数の受信信号と同様の周波数に対応できれば、混合器63と周波数シンセサイザ72は削除してもよい。また、第2BPF64は、図5で示した多重変調スペクトルが通過する帯域を有し、該帯域は伝送チャンネルの1チャンネルに相当するものとする。
図8は、図2における多重復調部25の構成例を示したブロック図である。
図8において、多重復調部25は、分配器81、音声・データトラップ部82、第1高域除去部83、オーディオ信号搬送波用BPF84、オーディオ信号FM復調部85、第2高域除去部86、データ信号搬送波用BPF87、データ信号FM復調部88及び第3高域除去部89で構成されている。
このような構成において、IF復調部24から入力された多重化信号は、分配器81によって、ビデオ信号、オーディオ信号及びデータ信号に分配される。
分配器81で分配され得られたビデオ信号は、音声・データトラップ部82によって、オーディオ信号とデータ信号の搬送波成分、ここでは5.5MHzと6.5MHzの成分が除去され、更に、第1高域除去部83で、多重変調時に強調された高域部が元に戻される。このようにすることによって、FM変調特有の三角雑音を低減させることができる。次に、第1高域除去部83で高域部が元に戻された信号は、エレベータ側システム装置3に伝送されて再生される。このとき、ビデオ信号の変わりに矩形波を用いたディジタルデータとしてエレベータ側システム装置3に伝送することも可能である。
また、分配器81で分配され得られたオーディオ信号は、オーディオ信号搬送波用BPF84によってオーディオ変調成分が抽出された後、オーディオ信号FM復調部85でFM復調される。更に、オーディオ信号FM復調部85で復調されたオーディオ信号は、多重変調時に強調された高域部が第2高域除去部86で元に戻された後、エレベータ側システム装置3に伝送されて再生される。なお、現状では、オーディオ信号の伝送帯域(300〜20kHz)を基準に直流成分をカットしているが、直流成分まで伝送することができることからより低域の周波数を伝送することが可能であり、該直流成分をカットしなくてもよい。
一方、分配器81で分配され得られたデータ信号は、データ信号搬送波用BPF87によってデータ変調成分が抽出された後、データ信号FM復調部88でFM復調される。更に、データ信号FM復調部88で復調されたデータ信号は、多重変調時に強調された高域部が第3高域除去部89で元に戻された後、エレベータ側システム装置3に伝送される。データ信号は、オーディオ信号とほぼ同様の伝送帯域を有しているが、「1」又は「0」のデータ信号が連続して伝送されるため、直流成分まで伝送している。
このように、上述したエレベータ側無線通信装置4と該エレベータ側無線通信装置4と同様のエレベータ制御側無線通信装置12を用意することでビデオ、オーディオ、及びデータの各信号を双方向・リアルタイムに伝送することができる。なお、エレベータ側無線通信装置4及びエレベータ制御側無線通信装置12において、一方を送信機、他方を受信機として動作させてもよい。また、隣り合うエレベータシャフトに上記のような無線通信装置を設置する場合は、お互いに混信しないように無線チャンネルを変更して使用し、更にアンテナ5の偏波方向をお互いに直行するように配置して混信を防止するとよい。
更に、現状では図5に示した1伝送チャンネルは40MHzの伝送帯域を有し3つの信号を多重化しているが、1伝送チャンネルの帯域を広帯域にする、又は多重化している搬送波の間隔を狭くする等してさらに多重数を増やすことも可能である。
ここで、ミリ波を用いるエレベータ用の無線通信装置4,12のアンテナ5,11は、利得が20〜40dBiと高く、従ってアンテナ5,11の開口角度は十数度から数度の角度を有している。また、エレベータ用の無線通信装置4,12のアンテナ5,11は、垂直方向に対向して設置されるので通信方向が垂直伝播となる。一方、ミリ波を使用した他の無線システム、例えばビル間通信システム、自動車レーダ、路車間通信及び車々間通信等が今後増加すると予想され、これらは通信方向が水平伝播で構成される可能性が高い。このことから、他の無線システムから発射された電波がエレベータ用の無線通信装置に対する妨害波となる場合が考えられる。
このような、他の無線システムからの影響を軽減させるためにエレベータ用の無線通信装置4,12の各アンテナ5及び11、該アンテナ5,11を含む無線通信装置4,12の各一部又は無線通信装置4,12の各全体を図9で示すようなレードームで覆うようにしてもよい。なお、図9では、エレベータ側無線通信装置4を例にして示しており、エレベータ制御側無線通信装置12の場合も同様であるのでその説明を省略する。
図9において、レードーム91は、外部からの汚損を防止すると同時にミリ波を含む他の無線システムからの直接波又は間接波の影響を軽減するために、電波送受信方向92に対して水平方向を、電波を遮断するように金属又は金属に準ずる材質でドーム状に形成されている。また、レードーム91は、アンテナ5の主ローブに対して影響が出ないようにアンテナ5の電波送受信方向92は電波に対して低損失な材質で形成されている。
また、屋外展望エレベータにエレベータ側無線通信装置4及びエレベータ制御側無線通信装置12を設置する場合は、水平方向から発射されるミリ波伝播又は近接するビルからのミリ波伝播の遮断を行うために到来するミリ波の方向及び強度を考慮して、水平方向からの電波93〜95が反射されるようにレードーム91を金属等で筒状に形成すればよい。ミリ波は直進性が強いので、光線追跡の手法を用いて幾何学的に電波到来方向を予想して、該電波が到来する方向からアンテナ5及び無線通信装置4が見えないように、レードーム91の形状を決定する。
このように、本実施の形態1におけるエレベータ用無線通信システム装置は、各アンテナ5及び11が対向した1組の無線通信装置4及び12でエレベータカゴ1とエレベータ制御室14を無線で双方向に接続し、ビデオ信号、オーディオ信号及びデータ信号を多重化して同時に双方向に無線伝送するようにした。このことにより、エレベータカゴ内の映像、音声、データ等をエレベータ制御室側で一括して入手確認できると共に、エレベータカゴ側にモニタテレビを設置することでエレベータ制御室側からの映像、音声、データ等をエレベータカゴ側で一括して入手することができ、エレベータシャフト内で従来用いていたケーブル又はトロリをなくすことができる。
更に、エレベータ用の無線通信装置4,12の各アンテナ5、該アンテナ5を含む無線通信装置4,12の各一部又は無線通信装置4,12の各全体をそれぞれレードーム91で覆うようにしたことから、例えばビル間通信システム、自動車レーダ、路車間通信及び車々間通信等のようなミリ波を使用した他の無線システムからの電波による影響を軽減させることができ、エレベータ用の無線通信システム装置における信頼性を向上させることができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、1つのチャンネルを使用して無線伝送を行うようにしたが、複数の異なるチャンネルを使用して無線伝送を行うようにしてもよく、このようにしたものを本発明の実施の形態2とする。
本発明の実施の形態2におけるエレベータ用無線通信システム装置の例を示した概略の構成図は、図1のエレベータ側無線通信装置4をエレベータ側無線通信装置101とし、図1のエレベータ制御側無線通信装置12をエレベータ制御側無線通信装置102とすると共に、図1のエレベータ用無線通信システム装置15をエレベータ用無線通信システム装置105としたこと以外は図1と同様であるので省略する。
図10は、本発明の実施の形態2におけるエレベータ用無線通信システム装置のエレベータ側無線通信装置101及びエレベータ制御側無線通信装置102の構成例を示したブロック図である。エレベータ側無線通信装置101及びエレベータ制御側無線通信装置102は同じ構成であることから、図10では、エレベータ側無線通信装置101を例にして示している。更に、図10では、図2と同じものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略すると共に図2との相違点のみ説明する。
図10における図2との相違点は、複数のIF変調部IFM1〜IFMn(n>1の自然数)及び複数のIF復調部IFD1〜IFDnをそれぞれ設けたことと、多重変調部21から出力された信号の電力分配を行う第1分配部110と、各IF変調部IFM1〜IFMnから出力されるそれぞれの信号を電力合成して出力する合成部111と、RF周波数変換部23から出力された受信信号の電力分配を行う第2分配部112と、各IF復調部IFD1〜IFDnから出力されたそれぞれの信号から1つを選択して出力する選択切換部113とを設けたことにある。
図10において、多重変調部21から出力された信号は、第1分配部110に入力され、第1分配部110は、多重変調部21から入力された信号を電力分配して各IF変調部IFM1〜IFMnにそれぞれ出力する。各IF変調部IFM1〜IFMnから出力されたそれぞれの信号は、合成部111で電力合成された後、RF周波数変換部23に出力される。RF周波数変換部23は、図2のIF変調部22から入力された信号に対する信号処理と同様の処理を、合成部111から入力された信号に対して行う。
一方、RF周波数変換部23から出力された受信信号は、第2分配部112に入力され、第2分配部112は、RF周波数変換部23から入力された信号を電力分配して各IF復調部IFD1〜IFDnにそれぞれ出力する。各IF復調部IFD1〜IFDnから出力されたそれぞれの信号は、選択切換部113に入力され、選択切換部113は、エレベータ側システム装置3からの制御信号に応じて選択した信号のみを多重復調部25に出力する。多重復調部25は、図2のIF復調部24から入力された信号に対する信号処理と同様の処理を、選択切換部113から入力された信号に対して行う。
IF変調部IFM1〜IFMnは、それぞれ図4で示したIF変調部22の構成と同じであるが、図4の発振器41における発振周波数のみがそれぞれ異なる。このことから、IF変調部IFM1〜IFMnにおける各発振器の発振周波数がそれぞれ異なることから、IF変調部IFM1〜IFMnの各発振器を発振器41A1〜41Anとする。なお、IF変調部IFM1〜IFMnの構成例を示したブロック図は、発振器の符号を変える以外は図4と同じであるため省略する。
また、IF復調部IFD1〜IFDnは、それぞれ図7で示したIF変調部24の構成と同じであるが、図7の発振器67における発振周波数のみがそれぞれ異なる。このことから、IF変調部IFD1〜IFDnにおける各発振器の発振周波数がそれぞれ異なることから、IF変調部IFD1〜IFDnの各発振器を発振器67A1〜67Anとする。また、発振器67A1〜67Anの各発振周波数は、対応するIF変調部IFM1〜IFMnの各発振器41A1〜41Anの発振周波数と同じである。すなわち、発振器41Am(mは、0<m<nの自然数)と発振器67Amの各発振周波数は同じである。なお、IF変調部IFD1〜IFDnの構成例を示したブロック図は、発振器の符号を変える以外は図7と同じであるため省略する。
このような構成において、IF変調部IFM1〜IFMnで伝送チャンネル周波数を決定する中間周波数を発生させていることから、ビデオ信号、オーディオ信号及びデータ信号からなる多重化信号を、第1分配部110で多チャンネルに分配し、IF変調部IFM1〜IFMnで同時に各チャンネルごとの中間周波数を発生させ、RF周波数変換部23でミリ波に周波数変換して多チャンネルで無線送信を行う。
一方、アンテナ5で受信された多チャンネルのミリ波信号は、RF周波数変換部23で中間周波数に変換された後、第2分配部112で電力分配されて各IF復調部IFD1〜IFDnにそれぞれ出力される。各IF復調部IFD1〜IFDnは、対応する周波数の各チャンネルをそれぞれ同時にFM復調して選択切換部113に出力し、選択切換部113は、エレベータ側システム装置3から入力される制御信号に従って選択した信号を多重復調部25に出力する。
多重復調部25は、選択切換部113から入力された信号に対して、図2のIF復調部24から入力された信号に対する信号処理と同様の処理を行って得られたビデオ信号、オーディオ信号及びデータ信号をそれぞれエレベータ側システム装置3に出力する。なお、図10では、同一多重化信号を多チャンネル伝送する場合を示したが、各チャンネルごとに異なる情報を伝送するようにしてもよい。
ここで、図10では、エレベータ側システム装置3からの制御信号に応じて選択切換部113で選択された信号に対して多重復調部25で復調を行うようにしたが、図11で示すように、IF復調部IFD1〜IFDnから入力された信号から受信状態の良好な信号を自動的に選択し、多重復調部25で復調してエレベータ側システム装置3に出力するようにしてもよい。なお、図11では、図10と同じものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略すると共に図10との相違点のみ説明する。
図11における図10との相違点は、図10の選択切換部113の代わりに、IF復調部IFD1〜IFDnから出力された各信号の1つを選択して多重変調部25に出力する選択部125と、選択部125から出力され多重復調部25で高域除去された信号、例えばビデオ信号から信号の受信状態を判定し、受信状態が良好でない場合は、選択部125に対して他のチャンネルの信号を多重変調部25に出力させる切換判定部126とを備えたことにあり、これに伴って、図10のエレベータ側無線通信装置101をエレベータ側無線通信装置121としたことにある。
このように、エレベータ側無線通信装置及びエレベータ制御側無線通信装置が、同一多重信号を複数のチャンネルの組み合わせを用いて同時伝送又は同時受信し、受信状態の良好なチャンネルの信号を選択するダイバーシティとしている。
上記のように、本実施の形態2におけるエレベータ用無線通信システム装置は、多重変調部21で多重化された信号を複数のチャンネルを使用して無線伝送を行うようにしたことから、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができると共に、複数のチャンネルから混信がなく受信品質の高いチャンネルを選択することができ、安定した受信を行うことができる。
実施の形態3.
上記実施の形態2では、IF復調部IFD1〜IFDnで復調された各信号のいずれか1つを使用して多重復調を行うようしたが、IF復調部IFD1〜IFDnで復調された各信号を加算し振幅調整を行った後、多重復調部25で多重復調を行うようにしてもよく、このようにしたものを本発明の実施の形態3とする。
本発明の実施の形態3におけるエレベータ用無線通信システム装置の例を示した概略の構成図は、図1のエレベータ側無線通信装置4をエレベータ側無線通信装置131とし、図1のエレベータ制御側無線通信装置12をエレベータ制御側無線通信装置132とすると共に、図1のエレベータ用無線通信システム装置15をエレベータ用無線通信システム装置130としたこと以外は図1と同様であるので省略する。
図12は、本発明の実施の形態3におけるエレベータ用無線通信システム装置のエレベータ側無線通信装置131及びエレベータ制御側無線通信装置132の構成例を示したブロック図である。エレベータ側無線通信装置131及びエレベータ制御側無線通信装置132は同じ構成であることから、図12では、エレベータ側無線通信装置131を例にして示している。更に、図12では、図10と同じものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略すると共に図10との相違点のみ説明する。
図12における図10との相違点は、図10の選択切換部113を加算部135に置き換えたことにある。
図12において、IF復調部IFD1〜IFDnからの各出力信号は、加算部135に入力され、該加算部135で加算された後、振幅調整が行われて多重復調部25に出力される。ただし、IF変調部IFM1〜IFMnの各基準発振器44は、生成した基準信号の位相をそれぞれ同期させると共に、IF復調部IFD1〜IFDnの各基準発振器70は、生成した基準信号の位相をそれぞれ同期させるものとする。
このように、本実施の形態3におけるエレベータ用無線通信システム装置は、IF復調部IFD1〜IFDnで復調された各信号を、加算部135で加算し振幅調整を行った後、多重復調部25で多重復調を行うようにした。このことから、各チャンネルの同一多重化信号を加算することによって、各チャンネルごとの無線伝送路の状態に影響されることなく安定した信号を受信することができる。
実施の形態4.
混信を防止する手段として、エレベータ側無線通信装置及びエレベータ制御側無線通信装置による無線伝送を少なくとも1つのチャンネルを用いて行い、ビデオ信号、オーディオ信号、データ信号の送信タイミングで他のチャンネルに切り換えて伝送するようにしてもよく、このようにしたものを本発明の実施の形態4とする。
本発明の実施の形態4におけるエレベータ用無線通信システム装置の例を示した概略の構成図は、図1のエレベータ側無線通信装置4をエレベータ側無線通信装置141とし、図1のエレベータ制御側無線通信装置12をエレベータ制御側無線通信装置142とすると共に、図1のエレベータ用無線通信システム装置15をエレベータ用無線通信システム装置140としたこと以外は図1と同様であるので省略する。
図13は、本発明の実施の形態4におけるエレベータ用無線通信システム装置のエレベータ側無線通信装置141及びエレベータ制御側無線通信装置142の構成例を示したブロック図である。エレベータ側無線通信装置141及びエレベータ制御側無線通信装置142は同じ構成であることから、図13では、エレベータ側無線通信装置141を例にして示している。更に、図13では、図2と同じものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略すると共に図2との相違点のみ説明する。
図13における図2との相違点は、IF変調部22における発振器41に対して発振周波数の制御を行う変調用CH制御部143と、変調用CH制御部143に対してエレベータ側システム装置3からのビデオ信号に同期させて発振器41の発振周波数を所定のパターンで変えさせる切換パターン発生部144と、IF復調部24における発振器67に対して発振周波数の制御を行う復調用CH制御部146と、復調用CH制御部146に対して多重復調部25で復調されたビデオ信号における同期信号に同期させて発振器67の発振周波数を所定のパターンで変えさせる切換パターン同期部147とを設けたことにある。
図13において、エレベータ側システム装置3からの信号を送信する場合、エレベータ側システム装置3から出力されたビデオ信号は、多重変調部21と切換パターン発生部144にそれぞれ出力され、切換パターン発生部144は、エレベータ側システム装置3から入力されたビデオ信号に同期したタイミングで所定の切換パターンに従って変調用CH制御部143に対してIF変調部22における発振器41の発振周波数を変えさせる。
変調用CH制御部143は、切換パターン発生部144から入力される切換パターンに従って発振器41の発振周波数を変えさせる。このことから、IF変調部22は、多重化変調部21から入力される多重化信号に対して、切換パターン発生部144から出力される所定の切換パターンに応じた異なるチャンネルに切り換えてRF周波数変換部23に出力する。RF周波数変換部23は、IF変調部22から入力された信号を、所定のミリ波を用いて無線伝送する。
一方、多重復調部25で復調されたビデオ信号は、エレベータ側システム装置3及び切換パターン同期部147にそれぞれ出力され、切換パターン同期部147は、多重復調部25から入力されたビデオ信号の同期信号に同期したタイミングで切換パターン発生部144と同じ切換パターンに従って復調用CH制御部146に対してIF復調部24における発振器67の発振周波数を変えさせる。
復調用CH制御部146は、切換パターン同期部147から入力される切換パターンに従って発振器67の発振周波数を変えさせる。このことから、IF復調部24は、RF周波数変換部23から入力される受信信号に対して、切換パターン同期部147から出力される切換パターンに応じて異なるチャンネルごとにFM復調を行って多重復調部25に出力する。このようにして、送信側のチャンネル切り換えパターンに追従して受信チャンネルを切り換える。なお、図13の説明では、チャンネルの切り換えを一定のパターンで行う場合を例にして説明したが、規則性のあるランダムなパターンで切り換えを行うようにしてもよい。
また、図13では、上記実施の形態1の場合に適用した例を用いて説明したが、上記実施の形態2の場合にも適用することができる。この場合、変調用CH制御部143は、各IF変調部IFM1〜IFMnのそれぞれの発振器41に対して発振周波数の制御を行う。また、切換パターン発生部144は、各IF変調部IFM1〜IFMnに対する各チャンネルの組み合わせパターンを少なくとも1つ有し、変調用CH制御部143を用いて該組み合わせを順次又はランダムに切り換えさせる。
一方、復調用CH制御部146は、各IF復調部IFD1〜IFDnのそれぞれの発振器67に対して発振周波数の制御を行う。また、切換パターン同期部147は、各IF変調部IFM1〜IFMnに対する各チャンネルの組み合わせパターンと同じ各IF変調部IFD1〜IFDnに対する各チャンネルの組み合わせパターンを有し、復調用CH制御部146を用いて送信側の各チャンネルの組み合わせパターンに追従して受信チャンネルの組み合わせを切り換えさせる。
上記のように、本実施の形態4におけるエレベータ用無線通信システム装置は、エレベータ側無線通信装置141及びエレベータ制御側無線通信装置142による無線伝送を少なくとも1つのチャンネルを使用して行うと共に、ビデオ信号、オーディオ信号及びデータ信号の多重化信号を、ビデオ信号に同期させたタイミングで異なるチャンネルに切り換えて伝送するようにした。このことから、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができると共に、混信を防止することができる。
実施の形態5.
上記実施の形態1で示したエレベータ用無線通信システム装置に対して、ビル内LAN等で使用される高速ディジタル伝送を行うディジタルデータで構成された高速データ信号の無線伝送を行う機能を設けるようにしてもよく、このようにしたものを本発明の実施の形態5とする。
本発明の実施の形態5におけるエレベータ用無線通信システム装置の例を示した概略の構成図は、図1のエレベータ側無線通信装置4をエレベータ側無線通信装置201とし、図1のエレベータ制御側無線通信装置12をエレベータ制御側無線通信装置202とすると共に、図1のエレベータ用無線通信システム装置15をエレベータ用無線通信システム装置205としたこと以外は図1と同様であるので省略する。
図14は、本発明の実施の形態5におけるエレベータ用無線通信システム装置のエレベータ側無線通信装置201及びエレベータ制御側無線通信装置202の構成例を示したブロック図である。エレベータ側無線通信装置201及びエレベータ制御側無線通信装置202は同じ構成であることから、図14では、エレベータ側無線通信装置201を例にして示している。更に、図14では、図2と同じものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略すると共に図2との相違点のみ説明する。
図14における図2との相違点は、エレベータ側システム装置3からの高速データ信号の変調を行う高速データ変調部210、及び受信した高速データ信号の復調を行う高速データ復調部211を設けたことと、図2のIF変調部22が、多重変調部21から入力される信号と高速データ変調部210から入力される信号の内、あらかじめ設定された信号を中間周波数に変調するようにし、図2のIF復調部24が、中間周波数に変換した受信信号を、多重復調部25又は高速データ復調部211のあらかじめ設定されたいずれかに出力するようにしたことにある。これらのことから、図2のIF変調部22をIF変調部212に、図2のIF復調部24をIF復調部213にした。
図14において、エレベータ側無線通信装置201は、アンテナ5、多重変調部21、高速データ変調部210、高速データ復調部211、IF変調部212、RF周波数変換部23、IF復調部213及び多重復調部25で構成されている。高速データ変調部210は、エレベータ側システム装置3からの高速データ信号を変調してIF変調部212に出力する。
図15は、図14の高速データ変調部210の構成例を示したブロック図である。
図15において、高速データ変調部210は、高域強調部221及び振幅調整部222で構成されており、エレベータ側システム装置3から送信された高速データ信号は、高域強調部221で高域周波数帯の強調が行われた後、振幅調整部222で振幅の調整が行われてIF変調部212に出力される。
IF変調部212は、多重変調部21から入力される信号及び高速データ変調部210から入力される信号の内、あらかじめ設定された信号に対してのみ中間周波数への変調を行う。また、IF復調部213は、中間周波数に変換した受信信号を、多重復調部25及び高速データ復調部211の内、あらかじめ設定された方に出力する。高速データ復調部211は、IF復調部213で復調された中間周波数の信号に対して強調された高域部を除去して元に戻した後、エレベータ側システム装置3に出力する。
このような構成において、エレベータ用無線通信システム装置205が、ビル内LAN等で使用され高速データ信号の無線伝送を行う場合、IF変調部212は、高速データ変調部210から入力される信号に対して中間周波数に変調するようにあらかじめ設定される。同時に、IF復調部213は、入力された中間周波数の受信信号に対して復調を行った信号を高速データ復調部211に出力するようにあらかじめ設定される。これに対して、エレベータ用無線通信システム装置205が高速データ信号の無線伝送を行わない場合、IF変調部212は、多重変調部21から入力される信号に対して中間周波数に変調するようにあらかじめ設定される。同時に、IF復調部213は、入力された中間周波数の受信信号に対して復調を行った信号を多重復調部25に出力するようにあらかじめ設定される。
このように、本実施の形態5におけるエレベータ用無線通信システム装置は、LAN等で使用する高速データ信号の変調を行う高速データ変調部210及び受信信号を復調して得られた高速データ信号を復調する高速データ復調部211を備え、IF変調部212に入力される信号及びIF復調部213で復調された信号の出力先を、使用条件に応じてあらかじめ設定するようにした。このことから、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができると共に、ビデオ信号、オーディオ信号及びデータ信号を多重化した多重化信号と、ビル内LAN等で使用する高速データ信号を切り換えて無線伝送を行うことができ、様々な使用条件に適応させることができる。
なお、上記実施の形態5において、多重変調部21で生成した多重信号をA/Dコンバータ等で高速データに変換して高速データ信号として無線伝送を行うようにしてもよい。
本発明の実施の形態1におけるエレベータ用無線通信システム装置の例を示した概略の構成図である。 図1のエレベータ側無線通信装置4の構成例を示したブロック図である。 図2の多重変調部21の構成例を示したブロック図である。 図2のIF変調部22の構成例を示したブロック図である。 IF変調部22から出力される多重化されたFM変調信号のスペクトルの例を示した図である。 図2のRF周波数変換部23の構成例を示したブロック図である。 図2のIF復調部24の構成例を示したブロック図である。 図2の多重復調部25の構成例を示したブロック図である。 図1のエレベータ用無線通信システム装置に使用するレードームの例を示した図である。 本発明の実施の形態2におけるエレベータ用無線通信システム装置のエレベータ側無線通信装置の構成例を示したブロック図である。 本発明の実施の形態2におけるエレベータ用無線通信システム装置のエレベータ側無線通信装置の他の構成例を示したブロック図である。 本発明の実施の形態3におけるエレベータ用無線通信システム装置のエレベータ側無線通信装置の構成例を示したブロック図である。 本発明の実施の形態4におけるエレベータ用無線通信システム装置のエレベータ側無線通信装置の構成例を示したブロック図である。 本発明の実施の形態5におけるエレベータ用無線通信システム装置のエレベータ側無線通信装置の構成例を示したブロック図である。 図14の高速データ変調部210の構成例を示したブロック図である。
符号の説明
1 エレベータカゴ、 3 エレベータ側システム装置、 4,101,121,131,141,201 エレベータ側無線通信装置、 5,11 アンテナ、 12 エレベータ制御側無線通信装置、 14 エレベータ制御室、 21 多重変調部、 22,IFM1〜IFMn,212 IF変調部、 23 RF周波数変換部、 24,IFD1〜IFDn,213 IF復調部、 25 多重復調部、 91 レードーム、 110 第1分配部、 111 合成部、 112 第2分配部、 113 選択切換部、 125 選択部、 126 切換判定部、 135 加算部、 143 変調用CH制御部、 144 切換パターン発生部、 146 復調用CH制御部、 147 切換パターン同期部、 210 高速データ変調部、 211 高速データ復調部。

Claims (1)

  1. エレベータカゴに設けられたエレベータ側無線通信装置とエレベータの運行を監視するエレベータ制御室に接続されるエレベータ制御側無線通信装置との間で、エレベータカゴ及びエレベータ制御室にそれぞれ設けられた各種機器からの映像信号、音声信号及び各種制御信号のそれぞれの信号を無線伝送するエレベータ用無線通信システム装置において、
    上記エレベータ側無線通信装置及びエレベータ制御側無線通信装置は、上記各信号を多重化して双方向に無線伝送を行い、多重化した信号を、映像信号に同期した所定の切換パターンで複数のチャンネルに切り換えて送信すると共に、受信した信号を上記所定の切換パターンでチャンネルを切り換えて多重化信号の復調を行うことを特徴とするエレベータ用無線通信システム装置。
JP2007208147A 2007-08-09 2007-08-09 エレベータ用無線通信システム装置 Expired - Fee Related JP4695628B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007208147A JP4695628B2 (ja) 2007-08-09 2007-08-09 エレベータ用無線通信システム装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007208147A JP4695628B2 (ja) 2007-08-09 2007-08-09 エレベータ用無線通信システム装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000164410A Division JP2001341951A (ja) 2000-06-01 2000-06-01 エレベータ用無線通信システム装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007302480A JP2007302480A (ja) 2007-11-22
JP4695628B2 true JP4695628B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=38836746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007208147A Expired - Fee Related JP4695628B2 (ja) 2007-08-09 2007-08-09 エレベータ用無線通信システム装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4695628B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101138387B1 (ko) 2009-07-31 2012-04-26 (주)바벨시스템 무선 통신에 의한 엘리베이터 제어 시스템
JP5997803B2 (ja) * 2015-05-22 2016-09-28 株式会社日立製作所 無線送信機、無線受信機、無線通信システム、昇降機制御システムおよび変電設備制御システム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0199340A (ja) * 1987-10-13 1989-04-18 Fujitsu Ltd 周波数ホッピング制御方式
JPH05284238A (ja) * 1992-03-05 1993-10-29 Nec Corp ディジタル信号の伝送処理装置
JPH10107696A (ja) * 1996-09-30 1998-04-24 Sanyo Electric Co Ltd マルチキャリア通信方法及び装置
JPH114201A (ja) * 1997-06-11 1999-01-06 Oki Electric Ind Co Ltd Fm変調波送信器
JPH1188266A (ja) * 1997-09-02 1999-03-30 Canon Inc 光空間伝送装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6460586A (en) * 1987-08-26 1989-03-07 Mitsubishi Electric Corp Controller for elevator

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0199340A (ja) * 1987-10-13 1989-04-18 Fujitsu Ltd 周波数ホッピング制御方式
JPH05284238A (ja) * 1992-03-05 1993-10-29 Nec Corp ディジタル信号の伝送処理装置
JPH10107696A (ja) * 1996-09-30 1998-04-24 Sanyo Electric Co Ltd マルチキャリア通信方法及び装置
JPH114201A (ja) * 1997-06-11 1999-01-06 Oki Electric Ind Co Ltd Fm変調波送信器
JPH1188266A (ja) * 1997-09-02 1999-03-30 Canon Inc 光空間伝送装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007302480A (ja) 2007-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4723575B2 (ja) データ通信
CA1333089C (en) Low power multi-function cellular television system
JP4445015B2 (ja) 多数のアンテナをもつ通信装置
KR100745749B1 (ko) 광섬유-라디오 혼합 양방향 통신 장치 및 방법
CA2408893C (en) Wireless communications system, wireless transmitter, and wireless receiver
JP2002246965A (ja) 情報伝送方法及びシステム、並びに送信装置、及び受信装置
JPH09261611A (ja) チャネル選択形無線送信装置
JPH05252559A (ja) ダイバーシチ送受信方式
JP4695628B2 (ja) エレベータ用無線通信システム装置
JP2001341951A (ja) エレベータ用無線通信システム装置
JPH0983473A (ja) Tdma通信方法及びtdma受信装置
JP7043644B1 (ja) 通信システム
JP2000244383A (ja) 衛星通信システムとその再送信装置
JPH09214436A (ja) 光伝送装置
JPH06350537A (ja) 無線信号光伝送方法及びこの方法を使用する通信装置
JP7133300B2 (ja) ダイバーシティ型マイクロフォンの受信システム
KR101742494B1 (ko) 무선 이더넷 전송 장치 및 그 장치에서의 트래픽 전송방법
JP2010258742A (ja) 送信システム
KR100422107B1 (ko) 마이크로 웨이브 주파수대를 이용한 다중 방향 섹터형이동통신 서비스용 중계기 및 중계방법
JP2005065169A (ja) オーディオビデオ無線伝送装置
JP2008160343A (ja) 光伝送方法、光送信装置及び光伝送システム
JP2003264470A (ja) 無線通信システム及び、無線送信機
JP4270735B2 (ja) Fm放送用データ配信システム
KR20040005768A (ko) 광대역/채널 복합형 라디오 지하 방송신호 중계장치
JPH07107328A (ja) 共同聴視施設及び分岐増幅装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110225

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees