JP2003264470A - 無線通信システム及び、無線送信機 - Google Patents

無線通信システム及び、無線送信機

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JP2003264470A
JP2003264470A JP2002063549A JP2002063549A JP2003264470A JP 2003264470 A JP2003264470 A JP 2003264470A JP 2002063549 A JP2002063549 A JP 2002063549A JP 2002063549 A JP2002063549 A JP 2002063549A JP 2003264470 A JP2003264470 A JP 2003264470A
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signal
frequency band
local oscillation
intermediate frequency
radio
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JP2002063549A
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Yozo Shoji
洋三 荘司
Kiyoshi Hamaguchi
清 浜口
Hirotsugu Ogawa
博世 小川
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Communications Research Laboratory
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Communications Research Laboratory
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信機側における受信信号品質を改善し、低
コストで高性能な無線送信機及び無線通信システムを提
供すること。 【解決手段】 IF信号発生部18とミリ波送信部1a
との中途に、IF信号発生部18からの出力信号電力
と、ミリ波送信部1aからの出力信号電力とを等しくす
る電力調整部、例えばAGC(Auto Gain Control)を
配設し、最良の受信信号品質を得られるようにする。ま
た、両側帯波(16a)(16c)を局部発振信号(1
6b)と同時に送信し、CN比の向上を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信分野にお
ける無線送信機及び、それを用いた通信システムに関わ
るものであり、より詳しくは、受信機側における受信信
号品質の改善を図る技術に関わる。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ通信をはじめとする近年の
無線通信需要の拡大に伴い、広帯域なディジタル信号や
アナログ信号を高品質に伝送する技術が求められてい
る。そして、その占有帯域の広さと現状でのマイクロ波
帯における周波数の不足から、特にSHF帯以上の高周
波数帯が用いられ、例えばミリ波を用いた映像多重伝送
システムや、無線LAN 、無線ホームリンク、無線路
車間(車車間)通信システムにおける活用が図られてい
る。
【0003】このようなミリ波帯電送システムを支える
技術として、本件出願人は特開2001−53640号
公報において、局部発振信号を用いて送信信号を中間周
波数帯から無線周波数帯に変換し、該局部発振信号と該
無線周波数帯変調信号とを同時に無線送信する一方、受
信時に該両信号の乗積成分を生成することで中間周波数
帯に変換する自己へテロダイン方式の無線通信システム
を提供した。該自己へテロダイン方式によれば簡易な受
信機の構成で、高品質な信号伝送を実現でき、無線通信
システムの低廉化に寄与することができた。
【0004】さらに、特願2001−376816号に
おいて、自己ヘテロダイン方式を用いた送信ダイバーシ
チ及び受信ダイバーシチの構成を開示し、ミリ波帯等の
高周波数帯を用いた場合にも、効果的にダイバーシチを
実現し、信号遮断を防ぐとともに、簡便で低コストな無
線通信システムを提供した。
【0005】しかしながら、比較的送信変調信号が狭帯
域で、中間変調周波数も低い方が望ましいシステム構成
においては、ミリ波帯へ周波数変換された信号のうち、
下側帯波のみをミリ波帯のフィルタで除去することが困
難となる場合があり、フィルタの高コスト化や、中間変
調周波数に制限を設けざるを得なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の有する問題点に鑑みて創出されたものであり、その
目的は、受信機側における受信信号品質を改善し、低コ
ストで高性能な無線送信機及び無線通信システムを提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、次のような構成をとる。まず、自己ヘ
テロダイン方式の無線通信システムは、局部発振信号を
用いて送信信号を中間周波数帯から無線周波数帯に変換
し、該局部発振信号と該無線周波数帯変調信号とを同時
に無線送信する一方、受信時に該両信号の乗積成分を生
成することで中間周波数帯に変換する。
【0008】無線送信機には、送信信号を中間周波数帯
に変調する中間周波数帯変調部と、該中間周波数帯変調
部から出力される信号を局部発振信号を用いて無線周波
数帯に変換し、無線周波数帯変調信号を送信する信号送
信部とを少なくとも備える。そして本発明において、中
間周波数帯変調部と信号送信部との中途に、中間周波数
帯変調部からの出力信号電力と、信号送信部からの出力
信号電力とを等しくする電力調整部を配設する。
【0009】ここで、電力調整部が、AGC(Auto gai
n control)又はTPC(Transmission power contro
l)を用いる構成でもよい。また、局部発振信号を用い
て周波数変換を行う際に生じる両側帯波を、局部発振信
号と併せて送信する構成でもよい。
【0010】さらに、局部発振信号に、時間と共に周波
数がホッピングするホッピングシンセサイザを用いても
よいし、変調及びスペクトラム拡散した信号を用いても
よい。
【0011】本発明においては、上記自己ヘテロダイン
方式を用いた無線通信システムを提供することもでき
る。すなわち、該無線通信システムでは、送信信号を中
間周波数帯に変調する中間周波数帯変調部と、中間周波
数帯変調部から出力される信号を無線周波数帯に変換
し、無線周波数帯変調信号を送信する信号送信部とを少
なくとも備える無線送信機を用いると共に、無線周波数
帯変調信号を受信し、再び中間周波数帯の受信信号を得
る無線受信機を用いる。そして、該無線送信機における
該中間周波数帯変調部と信号送信部との中途に、中間周
波数帯変調部からの出力信号電力と、該信号送信部から
の出力信号電力とを等しくする電力調整部を配設する。
【0012】無線送信機の電力調整部が、AGC(Auto
gain control)又はTPC(Transmission power cont
rol)を用いる構成でもよい。また、局部発振信号を用
いて周波数変換を行う際に生じる両側帯波を、該局部発
振信号と併せて送信する構成でもよい。
【0013】無線送信機が、中間周波数帯変調部からの
信号を分配する信号分配部と、信号分配部で分配された
信号を無線周波数帯に変調し、無線周波数帯変調信号を
送信する複数の信号送信部とを備えて送信ダイバーシチ
を行う構成において、局部発振信号に、時間と共に周波
数がホッピングするホッピングシンセサイザを用いる構
成でもよい。局部発振信号が、変調及びスペクトラム拡
散した信号を用いてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施方法を図面に
示した実施例に基づいて説明する。なお、本発明の実施
形態は以下に限定されず、適宜変更可能である。図1及
び図2には、本発明による自己ヘテロダイン方式の無線
通信システムで用いる送信機及び受信機の構成図を示
す。自己ヘテロダイン方式における送信機(1)は、入
力されるIF帯変調信号(15)をRF帯変調信号に周
波数変換した信号(16a)・(16c)と、受信側で
ダウンコンバートに必要な無変調キャリア(局部発振信
号)(16b)を重畳させた信号(16)とを送信する
機能を基本的に有する。
【0015】送信機(1)のミリ波送信部(1a)の構
成要素としてはアンテナ(14)と、周波数変換回路
(アップコンバータ)(11)(12)・・(13)と
から成り、さらにアップコンバータの構成としては、図
3(a)(b)(c)に示すいずれかの構成をとる。
【0016】図3(a)に示すアップコンバータの構成
では入力信号と局部発振信号(101)からの信号がミ
キサ(102)に入力され、帯域ろ波器(103)によ
って局部発振信号成分とイメージ成分を除去したのの
ち、アンプ(104)によって増幅されて出力される。
またミキサ(102)をダブルバランスドミキサ構成と
し、ミキサ出力における局部発振信号成分とイメージ成
分の両方を帯域ろ波器(103)に頼らずに抑圧する方
法もある。
【0017】図3(b)はイメージ成分も局部発振信号
成分も抑圧しない両側帯波型のアップコンバータであ
る。図3(c)はミキサ(102)をバランスドミキサ
構成にするか、もしくは帯域ろ波器(103)を用い
て、一度は局部発振信号成分を抑圧するが、これに、予
め部発振信号(101)の出力から分岐させた信号を後
で足しあわせる両側帯波型のアップコンバータである。
【0018】図1においてミリ波送信部(1a)は、少
なくとも1個のアップコンバータ(11)(12)・・
(13)と送信アンテナ(14)とから構成され、アッ
プコンバータが1個の場合は図3(b)(c)のいずれ
かの構成のアップコンバータを用いる。また、複数の場
合はそのうちのいずれかが図3(b)(c)いずれかの
構成のアップコンバータを用い、その他のアップコンバ
ータは図3(a)の構成のアップコンバータを用いる。
【0019】さらに本発明において、送信機(1)のI
F信号発生部(18)から、ミリ波送信部(1a)への
入力過程にAGC(Auto gain control)(17)を配
設し、IF信号発生部(18)からの入力信号電力に関
わらず、出力信号電力を一定にする。これは、本件出願
人らによって明らかになった図5に示す特性に基づく設
計である。
【0020】図5は異なる伝送距離毎に、IF入力信号
電力と出力信号電力との比Rl(51)と、CN比(5
2)を算出した結果であり、出力信号帯域幅が300M
Hz、送信電力が0dBm、生じるノイズ帯域幅が2.
5GHz、アンプのNFを5dB、アンテナのゲインを
35dBiと仮定している。グラフ(53)は伝送距離
が2m、(54)は4m、(55)は8mである。
【0021】この結果から明らかなように、IF入力信
号電力と出力信号電力との比Rl(51)が1のとき
(すなわち0dBのとき)、いずれの伝送距離において
もCN比は最大となり、最良の受信信号品質が得られる
ことが分かる。以上より、本発明では上記AGC(1
7)を設け、受信信号品質の向上を実現している。
【0022】なお、AGC(17)の代替手段としてT
PC(Transmission power control)を配設してもよ
く、同様の効果を得ることができる。
【0023】一方、自己ヘテロダイン方式における受信
機(2)は基本的にアンテナ(24)より受信したRF
帯変調信号(25a)・(25c)とそれに重畳伝送さ
れている無変調キャリア(25b)の乗積成分を生成す
ることで所望の中間周波数帯(26)へ周波数変換(ダ
ウンコンバート)する。ミリ波受信部(2a)の主な構
成要素としては受信アンテナ(24)とダウンコンバー
タ(21)(22)・・(23)からなり、さらにダウ
ンコンバータの構成としては図4(a)ないし(c)に
示すいずれかの構成をとる。
【0024】図4(a)では入力信号をアンプ(10
6)で増幅し、帯域ろ波器(107)で不要信号成分を
除去した後、これと局部発振信号(108)の信号をミ
キサ(109)に入力することでダウンコンバートを実
現している。図4(b)では入力信号をアンプ(10
6)で増幅し、帯域ろ波器(107)で不要信号成分を
除去した後、二乗器(111)でダウンコンバートを実
現している。図4(c)では入力信号をアンプ(10
6)で増幅した後、信号を一部分岐しこれを、更にアン
プ(112)、帯域ろ波器(113)、注入同期発振器
または単一同調増幅器(114)で無変調信号成分のみ
を再生したのち、これをミキサ(109)に入力してダ
ウンコンバートを実現している。
【0025】図2においてミリ波受信部(2a)は、受
信アンテナ(24)と最低1個のダウンコンバータ(2
1)(22)・・(23)から構成され、ダウンコンバ
ータが1個の場合は図4(b)または(c)のいずれか
の構成のダウンコンバータを用いる。また、複数の場合
はそのうちのいずれかが図4(b)または(c)の構成
のダウンコンバータを用い、その他のダウンコンバータ
は図4(a)の構成を用いる。
【0026】従来イメージ成分である下側帯波(16
a)を帯域ろ波器を用いて除去し、送信するのが一般的
であるが、本発明では、上記無線通信システムにおいて
は両側帯波を局部発振信号と併せて送信することによ
り、自己へテロダイン方式を用いても受信CN比の劣化
を抑制し、好適な通信を実現している。
【0027】すなわち、比較的、送信変調信号が挟帯域
で、中間周波数IFも低い方が望ましいシステム構成に
おいては、ミリ波帯への周波数変換された信号のうち、
下側帯波のみをミリ波帯のフィルタで除去することが困
難となり、両側帯波を伝送した方が良い場合がある。
【0028】これは、中間周波数が低いと両側帯波の間
隔が狭くなり高精度なろ波が必要となるためであり、非
常にフィルタが高価になることからシステムの高コスト
化を招いたり、製造そのものが不可能になる場合があっ
た。この問題を回避するために逆に中間周波数を高くす
ると、占有帯域が広くなってしまうばかりでなく、デバ
イスにおいてフラットな特性を実現することが難しくな
る問題があり、高性能な無線通信システムの実現に寄与
できない。
【0029】そこで、本発明では低い中間周波数を用い
る一方で、両側帯波を送信するシステムを構成し、安価
な高位相雑音の局部発振信号を使用して高効率変調信号
の伝送を可能にすると同時に、比較的設計が困難なミリ
波帯フィルタへの要求を緩和する。すなわち、図3にお
ける帯域ろ波器(103)に、局部発振信号成分とイメ
ージ成分のみを除去する高精度なデバイスを用いる必要
がなく、無線通信システム・無線送信機の低コスト化に
寄与することができる。
【0030】以下、自己へテロダイン方式の無線通信シ
ステムにおいて両側帯波を送信したときの諸特性と、従
来の片側帯波伝送及び、従来の周波数変換方式との比較
を示す。図6に示すように、送信電力Pt、受信機の等
価雑音温度T、雑音指数Fを仮定し、十分に広帯域な白
色雑音が帯域2B0の矩形の理想BPFによって帯域制
限を受けた後、二乗検波されると仮定する。このとき、
二乗検波後の受信CN比は、片側帯波伝送の場合、式1
で、両側帯波伝送の場合、式2で近似できる。
【式1】
【式2】 ただし、
【式3】 である。
【0031】上記式1ないし式3において、λ、Pl
s、B、Gant、d、kはそれぞれ波長、ローカル送信
電力、信号送信電力、信号帯域、総合空中線利得、送受
信間距離、ボルツマン定数である。上記式1及び式2
は、Pr>>B0kTFの条件下では式4及び式5で近似
できる。
【式4】
【式5】
【0032】この結果は、従来の周波数変換方式を用い
た場合と比較して片側帯波のみを送信するミリ波自己へ
テロダイン方式の無線通信システムは9dB、両側帯波
を送信するシステムでは6dB、CN比が劣化すること
を示している。そして、自己へテロダイン方式におい
て、両側帯波を送信することで片側帯波のみよりも3d
Bの改善が図られることから、本発明の有効性を実証し
ている。
【0033】本発明では両側帯波を送信する構成をとる
ため、上記図3(a)ないし(c)に示したアップコン
バータに加えて図3(d)に示す帯域ろ波器を有しない
アップコンバータを用いることもできる。ここに示した
アップコンバータを用いる場合には、単独で無線送信機
(1)に備えることもできるし、1個又は複数の図3
(a)に示すアップコンバータと共に備えることもでき
る。ただし、図3(a)においては高精度な帯域ろ波器
(103)を要求するため、本発明の実施において多用
することは望ましくない。
【0034】次に、上記の無線送信機(2)及び無線受
信機(3)を基礎として、送信ダイバーシチを実現する
無線通信システムを図7に示す。本システム(60)で
は、無線送信機(61)と無線受信機(62)とから構
成される。そして、入力信号(63)をIF信号発生部
(78)で変調して、IF帯変調信号を出力する。IF
帯変調信号は、信号分配器(64)(64)・・によっ
て複数のミリ波送信部(65)(65)・・に分配され
る。
【0035】ミリ波送信部(65)からは、ミリ波帯例
えば60GHzで無線送信される。このとき、ミリ波送
信部(65)には乗積器(66)、局部発振器(6
7)、帯域ろ波器(68)、増幅器(69)、送信アン
テナ(70)が具備され、乗積器(66)によって自己
へテロダイン方式の特徴である無変調キャリアとIF帯
変調信号とを乗積する。
【0036】一方、無線受信機(62)はミリ波受信部
(71)で受信し、IF信号復調部(72)でIF帯に
復調、さらに出力信号(73)を得る。ミリ波受信部
(71)には、受信アンテナ(74)、増幅器(7
5)、帯域ろ波器(76)、乗積器(77)が備えられ
ている。
【0037】以上の構成によると、自己へテロダイン方
式のため、送受信機に複数の独立発振器を設けた場合に
生じる周波数オフセットや位相雑音等の影響を全く受け
ない、完全にコヒーレントなIF信号の分配と、無線受
信機での合成が可能となる。
【0038】さらに、本発明において上記局部発振器
(67)として時間と共に周波数がホッピングするホッ
ピングシンセサイザを用いることができる。これによ
り、送信ダイバーシチ構成において、複数の独立したミ
リ波送信部(65)からの信号を無線受信機(62)で
受信する場合に受信信号間の干渉性を抑圧することがで
き、受信信号品質の改善を図ることができる。上述のよ
うに自己へテロダイン方式に適した送信ダイバーシチに
おいて、本構成はより効果的な送信ダイバーシチを実現
することができる。
【0039】また、本構成は本件出願人が特願2001
−376816号において開示したダイバーシチ構成を
始めとして、自己へテロダイン方式の無線通信システム
及び無線送信機の局部発振器(例えば101)に適用す
ることができ、送信ダイバーシチ構成に限らずマルチパ
ス環境で複数の遅延波が受信される場合に、効果的な受
信信号間の干渉性を抑圧できる技術である。
【0040】あるいは、本発明では局部発振器(67)
(101)からの局部発振信号に、位相変調等の変調を
かけて、そのスペクトル拡散を行い、拡散変調した局部
発振信号を用いることもできる。すなわち図3(e)に
示す位相変調器(115)を備えたアップコンバータを
用いる。
【0041】スペクトル拡散の通信は、情報信号のスペ
クトルを本来の情報帯域幅に比べて十分広い帯域に拡散
して伝送する方式であり、耐妨害性、マルチパスフェー
ジングに強いという長所を持つ。従って、拡散変調した
局部発振信号に用いることにより、送信ダイバーシチ構
成やマルチパス環境で複数の遅延波が受信される場合
に、上記ホッピングシンセサイザを用いるのと同様に受
信信号間の干渉性を抑圧できる。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上の構成を備えるので、次
の効果を奏する。請求項1、2、6、7に記載の発明に
よれば、無線送信機において中間周波数帯変調部からの
出力信号電力と、該信号送信部からの出力信号電力とを
等しくすることができるので、自己へテロダイン方式に
おいて最大のCN比を得ることのできる無線通信システ
ム又は無線送信機の提供が可能となり、受信信号品質の
向上に寄与する。
【0043】請求項3又は8に記載の発明によれば、両
側帯波を送信することで片側帯波のみよりもCN比の改
善を図ることができる。また、低い中間周波数を用いる
一方で、両側帯波を送信するシステムを構成し、安価な
高位相雑音の局部発振信号を使用して高効率変調信号の
伝送を可能にすると同時に、比較的設計が困難なミリ波
帯フィルタへの要求を緩和することができる。これによ
り、無線通信システムや無線送信機の低コスト化、高性
能化を実現することができる。
【0044】請求項4、5、9、10に記載の発明によ
れば、マルチパス環境で複数の遅延波が受信される場合
に、上記ホッピングシンセサイザを用いるのと同様に受
信信号間の干渉性を抑圧できる。特に、本発明が用いる
自己へテロダイン方式の無線通信において有効な送信ダ
イバーシチ構成への適用を図ることでより高性能な無線
通信システム、無線送信機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自己へテロダイン方式の送信機の
構成図である。
【図2】本発明に係る自己へテロダイン方式の受信機の
構成図である。
【図3(a)】本発明による送信機におけるアップコン
バータの構成例である。
【図3(b)】本発明による送信機におけるアップコン
バータの構成例である。
【図3(c)】本発明による送信機におけるアップコン
バータの構成例である。
【図3(d)】本発明による送信機におけるアップコン
バータの構成例である。
【図3(e)】本発明による送信機におけるアップコン
バータの構成例である。
【図4(a)】受信機におけるダウンコンバータの構成
例である。
【図4(b)】受信機におけるダウンコンバータの構成
例である。
【図4(c)】受信機におけるダウンコンバータの構成
例である。
【図5】IF入力信号電力と出力信号電力との比と、C
N比との関係を示すグラフである。
【図6】本発明による無線通信システムの説明図であ
る。
【図7】送信ダイバーシチの構成図である。
【符号の説明】
1 送信機 1a ミリ波送信部 2 受信機 2a ミリ波受信部 14 アンテナ 16a RF帯変調信号に周波数変換した信号 16b 無変調キャリア 16c RF帯変調信号に周波数変換した信号 17 AGC 18 IF信号発生部 24 アンテナ 26 中間周波数帯信号
フロントページの続き (72)発明者 小川 博世 東京都小金井市貫井北町4−2−1 独立 行政法人通信総合研究所内 Fターム(参考) 5K020 AA08 BB06 DD01 EE01 EE04 FF00 GG00 HH11 HH13 5K060 BB07 CC04 CC11 HH01 HH14 HH22 LL01 LL25

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】局部発振信号を用いて送信信号を中間周波
    数帯から無線周波数帯に変換し、該局部発振信号と該無
    線周波数帯変調信号とを同時に無線送信する一方、受信
    時に該両信号の乗積成分を生成することで中間周波数帯
    に変換する自己へテロダイン方式の無線通信システムで
    用いる無線送信機であって、 送信信号を中間周波数帯に変調する中間周波数帯変調部
    と、 該中間周波数帯変調部から出力される信号を局部発振信
    号を用いて無線周波数帯に変換し、無線周波数帯変調信
    号を送信する信号送信部とを少なくとも備えると共に、 該中間周波数帯変調部と信号送信部との中途に、 該中間周波数帯変調部からの出力信号電力と、該信号送
    信部からの出力信号電力とを等しくする電力調整部を配
    設したことを特徴とする無線送信機。
  2. 【請求項2】前記電力調整部が、AGC(Auto gain co
    ntrol)又はTPC(Transmissionpower control)であ
    る請求項1に記載の無線送信機。
  3. 【請求項3】前記無線送信機において、 局部発振信号を用いて周波数変換を行う際に生じる両側
    帯波を、該局部発振信号と併せて送信する請求項1又は
    2に記載の無線送信機。
  4. 【請求項4】前記局部発振信号に、時間と共に周波数が
    ホッピングするホッピングシンセサイザを用いる請求項
    1ないし3に記載の無線送信機。
  5. 【請求項5】前記局部発振信号が、変調及びスペクトラ
    ム拡散した信号を用いる請求項1ないし4に記載の無線
    送信機。
  6. 【請求項6】局部発振信号を用いて送信信号を中間周波
    数帯から無線周波数帯に変換し、該局部発振信号と該無
    線周波数帯変調信号とを同時に無線送信する一方、受信
    時に該両信号の乗積成分を生成することで中間周波数帯
    に変換する自己へテロダイン方式の無線通信システムで
    あって、 送信信号を中間周波数帯に変調する中間周波数帯変調部
    と、 該中間周波数帯変調部から出力される信号を無線周波数
    帯に変換し、無線周波数帯変調信号を送信する信号送信
    部とを少なくとも備える無線送信機を用いると共に、 該無線周波数帯変調信号を受信し、再び中間周波数帯の
    受信信号を得る無線受信機を用いる構成において、 該無線送信機における該中間周波数帯変調部と信号送信
    部との中途に、 該中間周波数帯変調部からの出力信号電力と、該信号送
    信部からの出力信号電力とを等しくする電力調整部を配
    設したことを特徴とする無線通信システム。
  7. 【請求項7】前記無線送信機の電力調整部が、AGC
    (Auto gain control)又はTPC(Transmission powe
    r control)である請求項6に記載の無線通信システ
    ム。
  8. 【請求項8】前記無線送信機が、 局部発振信号を用いて周波数変換を行う際に生じる両側
    帯波を、該局部発振信号と併せて送信する請求項6又は
    7に記載の無線通信システム。
  9. 【請求項9】前記無線送信機が、 前記中間周波数帯変調部からの信号を分配する信号分配
    部と、 該信号分配部で分配された信号を無線周波数帯に変調
    し、無線周波数帯変調信号を送信する複数の信号送信部
    とを備えて送信ダイバーシチを行う構成において、 前記局部発振信号に、時間と共に周波数がホッピングす
    るホッピングシンセサイザを用いる請求項6ないし8に
    記載の無線通信システム。
  10. 【請求項10】前記局部発振信号が、変調及びスペクト
    ラム拡散した信号を用いる請求項6ないし9に記載の無
    線通信システム。
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