JP4695006B2 - 復号処理装置 - Google Patents
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Description
このようなオーディオデータを符号化する技術としてMP3(MPEG2(Moving Picture Experts Group) Audio Layer 3)や、MPEG2/AAC(Advanced Audio Coding)符号化方式が規格化されている。
図1において、1は復号処理装置であり、例えばマイクロコンピュータ等である。
2は復号処理装置1の制御部であり、例えばマイクロコンピュータのマイクロプロセッサ等であって、復号処理装置1内の各部を制御して、メモリカードやハードディスク等の記録媒体3にAAC−ADIF形式の符号化により圧縮されて記録されている圧縮データとしての音声圧縮データをPCMデータに復号して出力する本実施例の復号処理を実行する機能を有している。
図2において、6はデータファイルであり、記録されている楽曲等のオーディオデータを特定するためのデータファイル番号等のファイル識別子やファイル長等のファイル情報が記された一つのヘッダ7に、複数のフレーム8を接続して構成されたAAC−ADIF形式で符号化されたファイルである。
フレーム8には、オーディオデータをデジタル化したPCMデータを音声として再生するときに1単位となる時間(例えば、1024サンプリング時間)、つまり再生するときの単位時間(再生単位時間という。)に区切って符号化された1単位の音声圧縮データが記録されている。
また、記憶部4には、シーク動作時の跳び時間、および再生時の再生単位時間が格納される他、ビットストリーム解析部11がその解析機能により読取中のフレームの現在フレーム番号を保存するための現在フレーム番号記憶エリア14、およびシーク動作のときの跳び先の跳び先フレーム番号を保存するための跳び先フレーム番号記憶エリア15が確保されている。
S1、復号処理プログラムが起動すると、制御部2は、選曲ボタン等のファイル選択ボタンの押下を待つファイル選択待ち状態での待機を開始し、ファイル選択ボタンが押下されないときは前記の待機を継続し、ファイル選択ボタンが押下されたときに、選択されたファイル番号等のファイル識別子を認識し、ファイル識別子を基に記録媒体3に記録されているデータファイル6のヘッダ7を検索し、該当するデータファイル6を特定し、そのデータファイル6のビットストリームを読出す。
そして、フレーム8の先頭のビット、つまりヘッダ7の次の最初のフレーム8の場合はヘッダ7の次の先頭のビット、他のフレーム8の場合は認識した一つ前のフレーム8の末尾の次の先頭のビットを読取ったときに最初のフレーム8から順に付したフレーム番号をそのフレーム8に付与し、このフレーム番号を現在フレーム番号として記憶部4の現在フレーム番号記憶エリア14に上書きして保存し、現在フレーム番号を更新する。
1単位の音声圧縮データを圧縮データ復号部12へ送出した制御部2は、圧縮データ復号部12により受取ったフレーム8の1単位の音声圧縮データをPCMデータに復号し、復号された再生単位時間のPCMデータを図示しないDA変換器等へ出力する。
S2、この再生動作の途中で、操作者が早送りボタンまたは巻戻しボタンを押下してシーク操作の選択入力(本説明では早送りの選択入力)を行うと、これを受付けた制御部2は再生動作を中断してビットストリーム解析部11による処理をダミー解析処理に切替え、記憶部4から、そこに格納されている跳び時間および再生単位時間を、現在フレーム番号記憶エリア14に保存されている現在フレーム番号をそれぞれ読出し、読出した現在フレーム番号と跳び時間を基に跳び先の跳び先フレーム番号を演算する。
跳び先フレーム番号を演算した制御部2は、演算した跳び先フレーム番号を記憶部4の跳び先フレーム番号記憶エリア15に上書きして保存すると共に、図3(a)に(S2)として示した跳び先のフレーム8へ跳んでその次のフレーム8から再生動作を再開するために、ビットストリームの読取り位置を解析中のデータファイル6のヘッダ7へ戻す。
次に、図3(b)にSAで示すステップに従って本実施例の復号処理のシーク動作の巻戻し動作について説明する。
SA2、この再生動作の途中で、上記ステップS2と同様にして巻戻しの選択入力が行われると、これを受付けた制御部2は再生動作を中断してビットストリーム解析部11による処理をダミー解析処理に切替え、記憶部4から跳び時間、再生単位時間、現在フレーム番号をそれぞれ読出し、読出した現在フレーム番号と跳び時間を基に跳び先の跳び先フレーム番号を演算する。
跳び先フレーム番号を演算した制御部2は、演算した跳び先フレーム番号を記憶部4の跳び先フレーム番号記憶エリア15に上書きして保存すると共に、図3(b)に(SA2)として示した跳び先のフレーム8へ跳んでそのフレーム8から再生動作を再開するために、ビットストリームの読取り位置を解析中のデータファイル6のヘッダ7へ戻す。
その後に、シーク操作が再度行われた場合は、制御部2は上記と同様にしてシーク動作を行い、再生動作中にヘッダ7に記されたファイル長に達したときは、その再生動作を終了し、上記のファイル選択待ち状態で待機する。
上記のように、本実施例のシーク動作は、シーク動作の選択入力を受付けたときに、現在フレーム番号と跳び時間を基に演算した跳び先フレーム番号を保存し、一旦解析中のデータファイル6のヘッダ7に戻って、読取った音声圧縮データを圧縮データ復号部12へは送出せずに仮フレーム番号の付与のみを行うダミー解析処理を行い、早送り動作のときは仮フレーム番号と跳び先フレーム番号とが一致し、かつ読取中のフレーム8の末尾を検出したときにダミー解析処理を終了して跳び先フレーム番号の次のフレームから順に再生動作を再開し、巻戻し動作のときは仮フレーム番号と跳び先フレーム番号の一つ前のフレーム番号とが一致し、かつ読取中のフレーム8の末尾を検出したときにダミー解析処理を終了して跳び先フレーム番号のフレーム8から順に再生動作を再開するので、AAC−ADIF形式のファイル形式で記録されたデータファイル6を復号処理する場合においてもシーク動作を実現することができると共に、ダミー解析処理により圧縮データ復号部12による復号を行わないので、シーク動作を高速に行うことができる。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例の記憶部4には、実施例1と同様の跳び時間および再生単位時間が格納される他、図4に示すように、実施例1と同様の現在フレーム番号記憶エリア14および跳び先フレーム番号記憶エリア15に加えて、各フレーム8の先頭位置をそのフレーム番号に対応させて格納するためのフレーム位置記憶エリア21が確保されている。
SB1、復号処理プログラムが起動すると、制御部2は上記実施例1のステップS1と同様にして再生動作を実行する。
この場合に、制御部2は、記憶部4の現在フレーム番号記憶エリア14に現在フレーム番号を上書きして更新すると同時に、そのフレーム8の先頭のビット、つまりヘッダ7の次の最初のフレーム8の場合はヘッダ7の次の先頭のビット、他のフレーム8の場合は認識した一つ前のフレーム8の末尾の次の先頭のビットを読取ったときに、そのビットの位置(本実施例では、記憶媒体3の解析中のデータファイル6の当該フレーム8の先頭の番地)を認識し、これを先頭位置としてそのフレーム8のフレーム番号に対応させて記憶部4のフレーム位置記憶エリア21に格納する。
跳び先フレーム番号を演算した制御部2は、演算した跳び先フレーム番号を記憶部4の跳び先フレーム番号記憶エリア15に上書きして保存すると共に、図5(a)に(SB2)として示した跳び先のフレーム8へ跳んでその次のフレーム8から再生動作を再開するために、前記で読出した現在フレーム番号を基に記憶部4のフレーム位置記憶エリア21を検索して該当するフレーム番号の先頭位置を抽出し、ビットストリームの読取り位置を抽出した先頭位置(本説明では現在フレーム番号が付されたフレーム8の先頭位置)へ戻す。
次に、図5(b)にSCで示すステップに従って本実施例の復号処理のシーク動作の巻戻し動作について説明する。
SC2、この再生動作の途中で、上記実施例1のステップS2と同様にして巻戻しの選択入力が行われると、これを受付けた制御部2は実施例1のステップSA2と同様にして跳び先フレーム番号を演算する。
跳び先フレーム番号を演算した制御部2は、演算した跳び先フレーム番号を記憶部4の跳び先フレーム番号記憶エリア15に上書きして保存すると共に、図5(b)に(SC2)として示した跳び先のフレーム8へ跳んでそのフレーム8から再生動作を再開するために、跳び先フレーム番号記憶エリア15に保存した跳び先フレーム番号を読出し、読出した跳び先フレーム番号を基に記憶部4のフレーム位置記憶エリア21を検索して該当するフレーム番号の先頭位置を抽出し、ビットストリームの読取り位置を抽出した先頭位置(本説明では跳び先フレーム番号が付されたフレーム8の先頭位置)へ戻す。
その後に、シーク操作が再度行われた場合は、制御部2は上記と同様にしてシーク動作を行い、再生動作中にヘッダ7に記されたファイル長に達したときは、その再生動作を終了し、記憶部4のフレーム位置記憶エリア21の格納データを消去し、上記のファイル選択待ち状態で待機する。
上記のように、本実施例のシーク動作は、再生動作のときに各フレーム8の先頭位置をフレーム位置記憶エリア21に格納し、シーク動作の選択入力を受付けた場合に、その選択入力が早送り動作のときは、現在フレーム番号と跳び時間を基に演算した跳び先フレーム番号を保存し、現在フレーム番号を基にフレーム位置記憶エリア21を検索して現在フレーム番号の先頭位置を抽出し、その先頭位置へ戻って読取った音声圧縮データを圧縮データ復号部12へは送出せずに仮フレーム番号の付与のみを行うダミー解析処理を行い、仮フレーム番号と跳び先フレーム番号とが一致し、かつ読取中のフレーム8の末尾を検出したときにダミー解析処理を終了して跳び先フレーム番号の次のフレームから順に再生動作を再開し、選択入力が巻戻し動作のときは、跳び先フレーム番号を基にフレーム位置記憶エリア21を検索して跳び先フレーム番号の先頭位置を抽出し、その先頭位置から再生動作を再開するので、AAC−ADIF形式のファイル形式で記録されたデータファイル6を復号処理する場合においてもシーク動作を実現することができると共に、ダミー解析処理のときに、戻り先を格納されている各フレーム8の先頭位置により特定して再生動作を再開するので、シーク動作を更に高速に行うことができる。
また、本発明を適用するファイル形式は、前記のAAC−ADIF形式に限らず、AAC−ADTS形式等のフレーム毎にヘッダを設けたファイル形式に適用することも可能である。
2 制御部
3 記録媒体
4 記憶部
6 データファイル
7 ヘッダ
8 フレーム
11 ビットストリーム解析部
12 圧縮データ復号部
14 現在フレーム番号記憶エリア
15 跳び先フレーム番号記憶エリア
21 フレーム位置記憶エリア
Claims (4)
- シーク動作の跳び時間を格納する記憶手段と、
一つのヘッダに、符号化により圧縮された1単位の圧縮データを記録した複数のフレームを接続したデータファイルからビットストリームを読出す手段と、
該読出したビットストリームから1単位の圧縮データを読取る手段と、
該1単位の圧縮データを読取ったときに、該1単位の圧縮データを一つのフレームとして認識するフレーム認識手段と、
前記フレームに、最初のフレームから順に付したフレーム番号を付与する手段と、
読取中のフレームのフレーム番号を、現在フレーム番号として前記記憶手段に保存する手段と、
シーク動作の選択入力を受付ける手段と、
該シーク動作の選択入力を受付けたときに、前記記憶手段から前記跳び時間および現在フレーム番号を読出す手段と、
該読出した跳び時間および現在フレーム番号を基に、跳び先のフレーム番号を演算し、該跳び先フレーム番号を保存する手段と、
前記シーク動作の選択入力を受付けたときに、前記ヘッダに戻って、フレーム認識手段によりフレームを認識しながら、最初のフレームから順に仮フレーム番号を付与する手段と、
前記受付けたシーク動作の選択入力が、早送り動作のときは、前記保存した跳び先フレーム番号を読出し、該跳び先フレーム番号と前記仮フレーム番号とが一致した次のフレームから、フレーム毎に前記圧縮データを復号する手段と、
前記受付けたシーク動作の選択入力が、巻戻し動作のときは、前記保存した跳び先フレーム番号を読出し、該跳び先フレーム番号の一つ前のフレーム番号と前記仮フレーム番号とが一致した次のフレームから、フレーム毎に前記圧縮データを復号する手段と、
を備えることを特徴とする復号処理装置。 - シーク動作の跳び時間を格納する記憶手段と、
一つのヘッダに、符号化により圧縮された1単位の圧縮データを記録した複数のフレームを接続したデータファイルからビットストリームを読出す手段と、
該読出したビットストリームから1単位の圧縮データを読取る手段と、
該1単位の圧縮データを読取ったときに、該1単位の圧縮データを一つのフレームとして認識するフレーム認識手段と、
前記フレームに、最初のフレームから順に付したフレーム番号を付与する手段と、
前記フレームの先頭位置を、該フレームのフレーム番号に対応させて前記記憶手段に格納する手段と、
読取中のフレームのフレーム番号を、現在フレーム番号として前記記憶手段に保存する手段と、
シーク動作の選択入力を受付ける手段と、
該シーク動作の選択入力を受付けたときに、前記記憶手段から前記跳び時間および現在フレーム番号を読出す手段と、
該読出した跳び時間および現在フレーム番号を基に、跳び先のフレーム番号を演算し、該跳び先フレーム番号を保存する手段と、
前記受付けたシーク動作の選択入力が、早送り動作のときは、前記保存した跳び先フレーム番号を読出すと共に、前記読出した現在フレーム番号を基に、前記記憶手段から該当するフレーム番号の先頭位置を抽出する手段と、
該抽出した先頭位置に戻って、フレーム認識手段によりフレームを認識しながら、現在フレーム番号から順に仮フレーム番号を付与する手段と、
前記跳び先フレーム番号と前記仮フレーム番号とが一致した次のフレームから、フレーム毎に前記圧縮データを復号する手段と、
前記受付けたシーク動作の選択入力が、巻戻し動作のときは、前記保存した跳び先フレーム番号を読出し、該跳び先フレーム番号を基に、前記記憶手段から該当するフレーム番号の先頭位置を抽出する手段と、
該抽出した先頭位置に戻って、当該フレームから、フレーム毎に前記圧縮データを復号する手段と、
を備えることを特徴とする復号処理装置。 - 請求項1または請求項2において、
前記圧縮データが、音声圧縮データであることを特徴とする復号処理装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
前記のデータファイルが、AAC−ADIF形式により符号化されていることを特徴とする復号処理装置。
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