JP4694864B2 - 自動二輪車用空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
[第1実施形態]
図1において、本実施の形態に係る自動二輪車用空気入りタイヤ100は、一対のビード部12間をトロイド状に跨り該ビード部12に配置したビードコア14周りに内側から外側に巻き返した少なくとも1層(図示の例では2層)のカーカスプライ16と、該カーカスプライ16の半径方向外方に位置する少なくとも1層(図示の例では3層)のベルト層18と、該ベルト層18の半径方向外方に位置するトレッド20とを有している。
(作用)
自動二輪車用空気入りタイヤ100は、トレッド20の端部領域20Bをスパイラルトレッドとしているので、トレッド20の全幅にわたってスパイラルトレッドとするよりも製造時間(帯状ゴム22の巻付け時間)が短く、製造コストを抑制でき、かつ落ち率が大きいトレッド端部においてタイヤ成形時の絞込みによるトレッドゴムの皺寄り等がなく、トレッド厚さが均一化される。
[第2実施形態]
図3において、本実施の形態に係る自動二輪車用空気入りタイヤ200では、トレッド20の端部領域20Bが例えば2層に構成され、例えば何れの層もスパイラルトレッドとされている。
(作用)
図4に示されるように、端部領域20Bの踏面側最外層24では、タイヤ軸方向外側から内側に向かって帯状ゴム22が螺旋状に重ね巻きされているので、二輪車において多用されるキャンバー走行時に、路面28との摩擦により例えば端部領域20Bに矢印F方向に応力が作用しても、加硫前に帯状ゴム22であった部分の端部が該応力の方向に対向せず該応力に倣うので、該端部にささくれ状の偏摩耗が生じ難く、偏摩耗性能が高い。
(試験例)
表1に示す条件で、実施例1(図1)、実施例2(図5)及び従来例(図示せず)に係るタイヤを試作し、トレッド端部でのタイヤ周上におけるゴム厚み差、周上の振れ、ユニフォーミティ(室内測定)、振動及び摩耗状態(実車評価)について試験を行った。タイヤサイズは、何れも190/55R17である。
14 ビードコア
16 カーカスプライ
18 ベルト層
20 トレッド
20A 中央領域
20B 端部領域
20C 境界面
22 帯状ゴム
24 踏面側最外層
26 バンド状ゴム
100 自動二輪車用空気入りタイヤ
200 自動二輪車用空気入りタイヤ
Claims (12)
- 少なくとも一対のビードコア、一方のビードコアと他方のビードコアとに跨るカーカスプライ、及び該カーカスプライの外周面に設けられるベルト層とを備えたバンド組立体の外周面に、未加硫のトレッドゴム部材を貼り付けて生タイヤを形成し、加硫用モールドを用いて前記生タイヤを加硫成形する自動二輪車用空気入りタイヤの製造方法であって、
トレッドを、中央領域と端部領域とに区分し、該端部領域の少なくとも踏面側最外層の前記トレッドゴム部材として、未加硫の帯状ゴムをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付け、前記中央領域の少なくとも踏面側最外層の前記トレッドゴム部材として、前記未加硫の帯状ゴムよりも広幅である未加硫のバンド状ゴムをタイヤ周方向に巻き付けることを特徴とする自動二輪車用空気入りタイヤの製造方法。 - 前記未加硫の帯状ゴムを、タイヤ軸方向外側から内側に向かって重ね巻きすることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用空気入りタイヤの製造方法。
- 前記トレッドのタイヤ軸方向におけるタイヤ赤道面から前記中央領域と前記端部領域との境界面までの距離が、タイヤ径方向外方に向けて漸増するように、前記トレッドゴム部材を貼り付けることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動二輪車用空気入りタイヤの製造方法。
- 前記ベルト層として、少なくとも1本のコードをゴム被覆してなるストリップをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の自動二輪車用空気入りタイヤの製造方法。
- 前記中央領域は、完成タイヤを正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、無負荷の状態において、タイヤ赤道面からタイヤ軸方向の距離をx、該距離xの位置における前記トレッド踏面から前記タイヤ赤道面における前記トレッド踏面までのタイヤ径方向の距離をyとしたとき、落ち率(y/x×100)が最大10乃至35%の領域であり、
前記端部領域は、前記タイヤ赤道面の両側において前記中央領域よりもタイヤ軸方向外側となる領域であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の自動二輪車用空気入りタイヤの製造方法。 - 少なくとも一対のビードコア、一方のビードコアと他方のビードコアとに跨るカーカスプライ、及び該カーカスプライの外周面に設けられるベルト層とを備えたバンド組立体の外周面に、未加硫のトレッドゴム部材を貼り付けて生タイヤを形成し、加硫用モールドを用いて前記生タイヤを加硫成形する自動二輪車用空気入りタイヤの製造方法であって、
トレッドを、中央領域と端部領域とに区分し、該端部領域の少なくとも踏面側最外層の前記トレッドゴム部材として、未加硫の帯状ゴムをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付け、
前記中央領域は、完成タイヤを正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、無負荷の状態において、タイヤ赤道面からタイヤ軸方向の距離をx、該距離xの位置における前記トレッド踏面から前記タイヤ赤道面における前記トレッド踏面までのタイヤ径方向の距離をyとしたとき、落ち率(y/x×100)が最大10乃至35%の領域であり、
前記端部領域は、前記タイヤ赤道面の両側において前記中央領域よりもタイヤ軸方向外側となる領域であることを特徴とする自動二輪車用空気入りタイヤの製造方法。 - 一対のビード部間をトロイド状に跨り該ビード部に配置したビードコア周りに内側から外側に巻き返した少なくとも1層のカーカスプライと、該カーカスプライの半径方向外方に位置する少なくとも1層のベルト層と、該ベルト層の半径方向外方に位置するトレッドとを有する自動二輪車用空気入りタイヤであって、
前記トレッドを、中央領域と端部領域とに区分すると、
該端部領域における少なくとも踏面側最外層は、未加硫の帯状ゴムがタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けられ加硫成形されてなるスパイラルトレッドであり、
前記中央領域の少なくとも踏面側最外層は、前記帯状ゴムよりも広幅である未加硫のバンド状ゴムがタイヤ周方向に巻き付けられ加硫成形されてなるバンド巻きトレッドであることを特徴とする自動二輪車用空気入りタイヤ。 - 前記スパイラルトレッドは、前記未加硫の帯状ゴムがタイヤ軸方向外側から内側に向かって重ね巻きされたものであることを特徴とする請求項7に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- タイヤ軸方向における前記タイヤ赤道面から前記中央領域と前記端部領域との境界面までの距離が、タイヤ径方向外方に向けて漸増するように、該境界面がタイヤ径方向断面において傾斜していることを特徴とする請求項7又は請求項8の何れか1項に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記ベルト層は、少なくとも1本のコードをゴム被覆してなるストリップがタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けられてなるスパイラルベルトであることを特徴とする請求項7から請求項9の何れか1項に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記中央領域は、正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、無負荷の状態において、タイヤ赤道面からタイヤ軸方向の距離をx、該距離xの位置における前記トレッド踏面から前記タイヤ赤道面における前記トレッド踏面までのタイヤ径方向の距離をyとしたとき、落ち率(y/x×100)が最大10乃至35%の領域であり、
前記端部領域は、前記タイヤ赤道面の両側において前記中央領域よりもタイヤ軸方向外側となる領域であることを特徴とする請求項7から請求項10の何れか1項に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。 - 一対のビード部間をトロイド状に跨り該ビード部に配置したビードコア周りに内側から外側に巻き返した少なくとも1層のカーカスプライと、該カーカスプライの半径方向外方に位置する少なくとも1層のベルト層と、該ベルト層の半径方向外方に位置するトレッドとを有する自動二輪車用空気入りタイヤであって、
前記トレッドを、中央領域と端部領域とに区分すると、
該端部領域における少なくとも踏面側最外層は、未加硫の帯状ゴムがタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けられ加硫成形されてなるスパイラルトレッドであり、
前記中央領域は、正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、無負荷の状態において、タイヤ赤道面からタイヤ軸方向の距離をx、該距離xの位置における前記トレッド踏面から前記タイヤ赤道面における前記トレッド踏面までのタイヤ径方向の距離をyとしたとき、落ち率(y/x×100)が最大10乃至35%の領域であり、
前記端部領域は、前記タイヤ赤道面の両側において前記中央領域よりもタイヤ軸方向外側となる領域であることを特徴とする自動二輪車用空気入りタイヤ。
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