JP4694366B2 - プレカット加工システム - Google Patents

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本発明は、住宅用木材のプレカット加工システムに関するものであり、特にプレカット加工設備への供給用原材料木材の在庫を減少し、プレカット加工システム全体として良好な歩留を実現し、検品業務を自動化することを可能にしたシステムに関する。
図7は、従来のプレカット製品の加工、出荷等の流れを示すブロック図である。一般に、住宅メーカあるいは工務店(以下「住宅メーカ等」と略称する。)Aは、顧客から住宅建築を受注し、住宅建築用図面を作成する。住宅メーカ等Aが作成した前記住宅建築用図面に合わせてプレカット会社BがCAD入力し(ステップb2)、製品を加工するためのその入力データが所望のものかを住宅メーカ等Aが確認後、プレカット会社Bにプレカット製品を発注する(ステップa1)。プレカット会社Bにおいては、受注(ステップb1)後、前記入力データに基づいて、木取割付票、木出し表及び加工データを作成し、生産計画を立案する(生産管理)(ステップb3)。ここで、プレカット製品の加工に必要な原材料木材を木材販売会社Cに発注する(ステップb4)。必要に応じて、棚卸及び入出庫管理(在庫管理)を実施する(ステップb5)。木材販売会社Cにおいては、原材料木材を受注(ステップc1)することにより、指定された木材を選択し、木材販売会社Cの木材倉庫1からプレカット会社Bに納入する(ステップc2)。原材料木材が納入されたプレカット会社Bでは、木出し作業(ステップb6)を行い、プレカット設備2で長さ切断加工を含むプレカット加工をしてプレカット製品を加工し(ステップb7)、検品、梱包、保管を行ない(ステップb8)、住宅メーカ等Aの建築現場3に出荷、配送する(ステップb9)。建築現場3ではプレカット製品が検収される(ステップa2)。
上記のように、木材の発注は、住宅メーカ等A、プレカット会社B、木材販売会社Cの順に行なわれ、木材は、木材販売会社C、プレカット会社B、住宅メーカ等Aの順に納入される。また、木材の加工は、プレカット会社Bのプレカット設備2のみで行われ、原材料木材の在庫等の管理は、プレカット会社B、木材販売会社Cにてそれぞれで行われる。特に、住宅メーカ等A、プレカット会社B、木材販売会社Cは、それぞれ複数存在し、それぞれの会社間の関連(原材料発注、原材料納品、プレカット製品発注、プレカット製品納入等)は各会社間に応じて発生し、更に、建築現場は物件毎に管理されている。
上記のような従来のプレカット加工に関する工程においては、プレカット会社Bが木材販売会社Cから原材料木材を購入する際、木材価格を低くするため、複数本のまとまりであるバンドル毎に購入することが通常行なわれている。このため、未使用分が在庫となり、プレカット会社Bにおいては、在庫管理を行なうことが必要となる。また、上記のような未使用分の木材は、ある一定の割合で在庫ロスとなり、また、木材置場、あるいはそれらに係る費用や金利負担も生じるという問題がある。
また、プレカット会社Bにおいて、通常プレカット加工する際に、原材料木材からプレカット製品をどのように取るか木取割付を行って、できる限り歩留を高めることが考慮される。しかしながら、上記のように未使用分の在庫発生を減少するには、種類を豊富に保有することができず、少ない選択肢の中から適宜木材を選び出さなければならなかった。さらに、複数棟にまとめて木取割付することが困難であるため、歩留が上がらないという問題がある。
また、通常、プレカット加工が施された製品は、梱包して建築現場に配送するが、梱包内容を確認するのに、人的作業を介していたので、欠品が発生し易いという問題もあった。
また、プレカット会社Bにおいては、上記バンドルからプレカット加工に使用する原材料木材の木出し作業を行なう。この木出し作業は、作業者が行うか、又は加工データに基づいて自動的にピッキングを行う自動倉庫を使用することが必要になる。このため、プレカット会社Bにおいては、ピッキング作業にかかる費用も負担することが必要となっていた。また、このピッキング作業は、日々の生産量にバラツキがある場合、稼動率を低下させたり、操業時間を長引かせるという問題がある。
本発明の課題は、上記問題点を解決し、在庫を減少させるために在庫管理業務を合理化し、歩留を向上し、欠品を防止し、プレカットの操業を平準化することである。
本発明のプレカット加工システムは、自動倉庫に長さ切断装置を付帯設備し、該長さ切断装置により原材料木材を所望長さに切断加工して半製品とし、該半製品をプレカット加工設備に供給してプレカット加工を施して製品を加工するシステムであって、木材に第1及び第2の認証タグを付帯し、これらの認証タグから得られるデータ用いて切断加工、プレカット加工するプレカット加工システムにおいて、前記認証タグのうち、前記原材料木材の端面に取り付けられるものを第1の認証タグとするとともに、前記半製品のプレカット加工により切削される部位と干渉しない位置に取り付けられるものを第2の認証タグとし、
前記第1の認証タグから得られるデータと長さ切断装置に与えられた加工データとを連携して原材料木材を切断加工し、前記第1の認証タグは長さ切断加工時に半製品から切り離されて必要に応じて回収され、更に、前記第2の認証タグから得られるデータとプレカット加工設備に与えられた加工データと連携して、前記半製品をプレカット加工することを特徴とする。
また、前記第1の認証タグは、前記長さ切断装置内で第1のリーダにより照査して得られる原材料木材を特定するデータを保有し、そのデータと長さ切断装置に与えられた切断加工データと連携して原材料木材を切断加工し、前記第2の認証タグは、前記プレカット加工設備内で第2のリーダにより照査して得られる半製品を特定するデータを保有し、そのデータとプレカット加工設備に与えられた加工データと連携して半製品をプレカット加工する。
また、前記第2の認証タグは半製品を特定するデータと製品を特定するデータを保有し、前記切断加工完了後には、前記第1のリーダにより照査して得られる所望の半製品のデータに基づき、該半製品をプレカット設備に配送する梱包単位にまとめて、梱包、自動検品させ、前記プレカット加工完了後には、前記第2のリーダにより照査して得られる所望の製品のデータに基づき、該製品を建築現場に配送する梱包単位にまとめて、梱包、自動検品させる。
本発明によれば、予め木材の長さ切断加工を行った半製品に対してプレカット加工を行うことにより、プレカット会社は該当するプレカット加工に必要な半製品のみを入荷してプレカット加工することになり、プレカット会社での在庫管理をなくすことができる。
また、木材販売会社は、自動倉庫内の在庫状況を開示することにより、プレカット加工にともなう木材の発注・納入を含む在庫管理を、木材製造業者に対して在庫切れを起こさないような発注形態とすることで合理化できる。
また、プレカット会社は、上記のように全て製品の加工に必要な半製品を購入することになって在庫がなくなるので、在庫ロス、金利負担がなくなり、業務を軽減することができる。また、在庫がなくなるため、従前、木材置場としていたスペースを別の用途に活用することもできる。
また、プレカット会社には必要な半製品のみが納入されるので、プレカット会社において選定するピッキング作業が解消される。
また、長さ切断加工する際に、木材販売会社で木取割付を行うことができるので、木材の選択肢が増加し、歩留を向上させることができる。
これにより、原材料としての木材の総量も減少させることができる。また、上記のように歩留が向上することによって使用木材量が減少し、その減少分だけ木出し、長さ切断加工の総量も減少するので生産性を向上することができる。
また、上記のように長さ切断加工を木材販売会社にて行うことにより、受注した半製品の加工にかかる木出し、長さ切断加工の業務が木材販売会社に発生することになる。
また、該業務に関しても、データ入力した認証タグを用いることにより自動倉庫を導入し、従来各プレカット会社で実施していた作業をまとめることによりスケールメリットが得られ、プレカット加工システム全体として作業を合理化できる。
また、木材販売会社で自動倉庫を使用し、自動化することにより、棚卸を従来の各プレカット会社で行うよりも合理化できる。即ち、自動倉庫に設置したピッキング用クレーンに付帯した第1のリーダで認証タグを照査することにより棚卸を自動化することができる。また、認証タグを利用することで同様に、出荷時の検品も自動化することができ、欠品を防止することができる。
また、同様にして、プレカット加工設備の材料トラッキングに不具合が生じた場合でも復旧を自動的に行なうことができ、更に、製品を配送単位に梱包する場合に梱包場所へ同一梱包の製品がまとまるように自動仕分けして自動搬送し、梱包内容の確認を合理化することができる。
また、認証タグを利用することにより、原材料不良を検知した場合に該当原材料木材の再引き当てが容易に指示でき、半製品の製品不良を検知した場合にも該当製品を作るのに必要な原材料木材の引き当てが容易にできる。
本発明のプレカット加工システムにおいては、木材自動倉庫に長さ切断装置を付帯設備して、木材自動倉庫にて長さ切断加工を施している。このように木材自動倉庫にて長さ切断加工を施すことにより、木材販売会社からプレカット会社へ納入する木材は、プレカット製品の生産に必要な数量、樹種、性状(断面形状、等級)等を全て備えると共に、長さを製品長に切断した半製品となる。プレカット加工設備においては、半製品に対してプレカット加工を施してプレカット製品とする。この長さ切断加工及びプレカット加工は、木材に付設した認証タグから得られる電子データに基づいて行なわれる。また、木材は、木材販売会社の木材自動倉庫、プレカット会社のプレカット加工設備、住宅メーカ等の建築現場へと必要なものが移行するだけとなる。
即ち、住宅メーカ等がプレカット製品をプレカット会社に発注すると、発注された製品に関する電子データに基づいて木材販売会社が木材のピッキング及び長さ切断加工を施した半製品をプレカット会社に納入する。プレカット会社は、電子データに基づいて半製品にプレカット加工を施し、住宅メーカ等が管理する建築現場にプレカット製品を納入する。プレカット製品に付設した認証タグからの電子データは、全て会社のデータベースに入力され、当該製品とその現況がトラッキングされる。また、製品に付設された認証タグにより加工現場、建築現場等において加工、製品の仕様、納期等を容易に確認し、電子データを会社のデータベースに入力することが可能となる。特に、木材自動倉庫、自動加工設備等を設置することにより、木出し、長さ切断加工、プレカット加工、検品、梱包、保管を全てデータに基づいて自動化することができる。
図1は本発明の一実施例に係るプレカット加工システムを示すブロック図である。D1,D2はそれぞれ住宅メーカあるいは工務店(以下「住宅メーカ等」と略称する)であり、それぞれ建築現場10,11を管理すると共に、プレカット加工が施されたプレカット製品の発注(ステップd1)、プレカット製品の検収(ステップd2)等を行っている。
E1,E2はそれぞれプレカット会社であり、プレカット加工設備12,13を備えている。また、本実施例においては、プレカット加工を施したプレカット製品を一時的に納める製品倉庫14,15を備えている。このプレカット会社E1,E2では、プレカット加工設備12,13にてプレカット加工を施し(ステップe1)、出荷に当たって梱包し(ステップe2)、その製品を住宅メーカ等D1,D2にそれぞれ出荷するものとなっている(ステップe3)。
Fは木材販売会社であり、原材料木材を木出しする木材自動倉庫16と、木材を切断加工する長さ切断装置17を備えている。また、本実施例における木材販売会社Fは、出荷時の梱包のために自動梱包設備18を備えている。この木材販売会社Fは、在庫の中からプレカット加工に適した木材を選定し(ステップf1)、長さ切断加工のみを行って(ステップf2)、出荷するものとなっている(ステップf3)。
COM1,COM2は住宅メーカ等D1,D2にそれぞれ設けられたコンピュータであり、COM3,COM4はプレカット会社E1,E2にそれぞれ設けられたコンピュータであり、COM5は木材販売会社Fに設けられたコンピュータである。このコンピュータCOM1〜COM5は、製品データ、納入、出荷状況等のデータが入力されるものとなっている。
T1,T2はICタグの第1、第2の認証タグである。第1の認証タグT1は、木材自動倉庫16に原材料木材が入庫したときに木材の端部に取り付けられるものであり、原材料木材を特定する製造元、製造日、樹種、等級、W(幅)、H(高さ)、L(長さ)、価格のデータが予め書き込まれて保有されている。また、第2の認証タグT2は、長さ切断加工が施された木材に取り付けられるものであり、半製品及び製品を特定する製造元、製造日、樹種、W(幅)、H(高さ)、L(長さ)、価格、住宅メーカ等の名称、棟名、部品コード、プレカット加工場所、加工予定日、出荷予定日のデータが書き込まれて保有されている。
この第1及び第2の認証タグT1,T2は、木材の切断あるいは加工されない位置に取り付けられる。図2乃至図6は認証タグ取付位置を示す木材の斜視図である。図2に示すように、第1の認証タグT1は、原材料木材である木材20の端面20aに取り付けられる。木材20は、当初、端部の矩を出すために、両端を10〜20mm程度切断し、その切断後の長さを製品長として加工を行う。このため、本実施例においては、入庫時に取り付けられた第1の認証タグT1から、長さ切断装置内の第1のリーダにより照査して得られるデータに基づいて木材20が選定され、長さ切断加工時に、長さ切断装置に与えられた切断加工データと連携して木材20の端部20aが第1の認証タグT1と共にカット位置21から切り落とされ、第1の認証タグT1が必要に応じて回収される。
第2の認証タグT2は、木材の切断前又は切断後に取り付け可能であり、切断後のときは長さ切断されて半製品となる木材片25〜27の側面等に加工部位を外すように取り付けられる。切断前のときは、第2の認証タグT2は、カット位置22〜24や加工部位を外すようにして取り付けられる。この第2の認証タグT2は、プレカット加工設備内で第2のリーダにより照査して得られる半製品を特定するデータを保有し、そのデータとプレカット加工設備に与えられた加工データと連携して半製品を加工する。第2の認証タグT2の取り付け位置は、プレカット会社E1,E2等から予め提供されたプレカット加工データに基づいて、切削される部位と干渉しない位置を特定している。尚、木材片28は不使用部材として廃棄される部分である。第2の認証タグT2は、図2に示すように、木材20の表面に接着、ネジ、釘等により取り付けても良いが、搬送作業中あるいは加工機上で第2の認証タグT2が破損又は取れてしまうことが考えられるので、図3乃至図6に示すように、木材20の角部あるいは表面に凹部29を形成し、この凹部29の底面又は内側面に第2の認証タグT2を取り付けても良い。
このように凹部29内に第2の認証タグT2を取り付けることにより、木材20を回転させても第2の認証タグT2が破損したり外れることを防ぐことができる。また、角部に設けた凹部29内に第2の認証タグT2を取り付けた場合、2面方向から第2の認証タグT2を読み取ることができ、第2のリーダで照査し易くすることができる。
尚、第1及び第2の認証タグT1,T2として、バーコードを用いて木材の表面に直接印刷することにより形成することもできる。この場合にも、前述した凹部29を形成し、その中に印刷を施しても良い。
次に、上記構成からなるプレカット加工システムにおける木材の流れとその発注、加工、出荷に関するデータの移行及び入出力について説明する。はじめに、顧客から住宅建築の要請が住宅メーカ等D1,D2にあると、この住宅メーカ等D1,D2はその住宅の図面に合わせてプレカット会社E1,E2がプレカット製品を加工するためにCAD入力し、その入力データが所望のものであるかを確認し、木材のプレカット製品をプレカット会社E1,E2に発注する(ステップd1)。尚、必要とするプレカット製品に関するデータは、インターネットを介して住宅メーカ等D1,D2のコンピュータCOM1,COM2とプレカット会社E1,E2のコンピュータCOM3,COM4間で送受信することもできる。プレカット会社E1,E2は、CAD入力に応じた原材料とてしての木材に関するデータを木材販売会社Fに送る。尚、必要とするデータを木材販売会社FのコンピュータCOM5にインターネット網を介して送信することもできる。
木材販売会社Fでは、受信したデータに基づき木材自動倉庫16にて木材を選定する(ステップf1)。その際に、入庫時に木材に取り付けられた第1の認証タグT1が第1のリーダで照査され在庫管理用データとしてコンピュータCOM5に入力される。選定された木材は、前述したように端部が切り落とされ、その際に第1の認証タグT1が必要に応じて回収され、長さ切断装置17にてデータに基づく長さに切断加工される(ステップf2)。ここで、プレカット製品に関するデータが書き込まれた第2の認証タグT2が、長さ切断加工された木材にそれぞれ取り付けられる。上記木材の選定及び長さ切断加工は、プレカット会社E1からの発注だけでなく、他のプレカット会社E2等からの発注等も全て合わせることで、廃棄する木材片の量を最小限にするように、必要な長さの製品が効率よく得られるように組み合わせて選定・加工が行われる。上記のように加工データに基づく必要な長さ切断加工が施された半製品としての木材は、第1のリーダにより照査してプレカット設備に配送する梱包単位にまとめて自動梱包設備18にて梱包し、プレカット会社E1,E2に出荷する(ステップf3)。出荷の際、又は梱包時には、第2の認証タグT2を第1のリーダにて照査して、出荷並びに該当する製品のデータをコンピュータCOM5に入力する。尚、このとき、インターネット網を介してプレカット会社E1,E2のコンピュータCOM3,COM4に送信することもできる。また、入出庫、在庫の管理は、第1の認証タグT1から得られるデータにより容易に管理することができる。
プレカット会社E1,E2では、半製品を入荷すると生産計画に基づきプレカット加工設備12,13にてデータに基づくプレカット加工を施す(ステップe1)。その際に、予めプレカット加工設備12,13に入力されたプレカット製品ごとのプレカット製品番号及び該当の加工データと第2の認証タグT2に第2のリーダにより照査して得られる製品データとが照合され、建築に必要とする製品データに基づいて該当木材にプレカット加工が施される。プレカット加工が施された木材は、例えば建築現場10,11で必要とする該当データに基づいて該建築現場単位でまとまるまで一時的に製品倉庫14,15に収められ、建築現場10,11に該当する製品を配送する梱包単位にまとめて梱包し(ステップe2)、住宅メーカ等D1,D2が管理する建築現場10,11へ出荷される(ステップe3)。また、出荷の際に、第2の認証タグT2を第2のリーダで照査して製品を自動検出し、出荷並びに該当する製品のデータがコンピュータCOM3,COM4に入力される。尚、このときは、インターネット網を介して住宅メーカ等D1,D2のコンピュータCOM1,COM2に送信することもできる。
住宅メーカ等D1,D2の建築現場10,11では、納入されたプレカット製品に取り付けられている第2の認証タグT2をリーダで照査し、コンピュータCOM1,COM2に入力することにより、発注した製品であるか否かを検査して検収する(ステップd2)。
上記のように、発注したデータと、半製品又はプレカット製品の出荷時のデータが常に照合されることになり、欠品や不良を発見し易いシステムとなっている。また、特に、木材販売会社Fから出荷された木材は、滞ることなくプレカット会社E1,E2から建築現場10,11へと送られることになり、極めて効率良く製造・出荷することが可能となる。また、木材販売会社Fは、長さ切断加工設備17が必要になるものの、木材の廃棄量を減らして有効利用すると共に出荷効率を高めることができる。また、本システム全体での歩留が従来より向上する。また、プレカット会社E1,E2では、在庫がなくなる。また、各社における出荷や製品チェックを認証タグを使って簡便に行うことができ、欠品を減らし、返品、交換等をスムーズに行うことが可能となる。
尚、上述した住宅メーカ等及びプレカット会社は実施例のように2つに限ることなく、3つ以上で実施することができることは勿論であり、木材自動倉庫と同一サイトに長さ切断装置が設備されていれば、木材販売会社の設備でなくてもよい。
また、認証タグから得られる電子データとその得られた場所データを一括管理することにより生産管理等の進捗管理を合理的に行え、さらに経理データ等と連携することにより経理処理の合理化も行える。この際、データリンクはインターネットを利用してもよい。
入庫前に取り付けられた第1の認証タグで自動的に在庫管理され、木取割付は常に現状在庫に基づいて行われるように設定される。すなわち、何らかの理由で万一、原材料木材の在庫に欠品が認められ、納期に間に合わないときは、現状在庫での最良木取割付することが可能である。
本発明におけるシステムは、木材販売会社にて長さ切断加工を施すことで各プレカット会社における在庫を減少しロスを削減し、認証タグを使用することで梱包時の検品作業を容易にして全体の合理化を図り、正確な管理を可能としたものである。木材販売会社とプレカット会社が同じ会社に属するものである場合には、社内LAN等を用いて相互にデータの入出力を行うことも可能である。
本発明の一実施例に係るプレカット加工システムを示すブロック図である。 認証タグ取付位置を示す木材の斜視図である。 認証タグ取付位置を示す木材の斜視図である。 認証タグ取付位置を示す木材の斜視図である。 認証タグ取付位置を示す木材の斜視図である。 認証タグ取付位置を示す木材の斜視図である。 従来のプレカット製品の製造、出荷等の流れを示すブロック図である。
符号の説明
1 木材倉庫
2 プレカット設備
3 建築現場
A 住宅メーカ・工務店
B プレカット会社
C 木材販売会社
10,11 建築現場
12,13 プレカット加工設備
14,15 製品倉庫
16 木材自動倉庫
17 長さ切断装置
18 自動梱包設備
20 木材
20a 端面
20b 端部
21〜24 カット位置
25〜28 木材片
29 凹部
D1,D2 住宅メーカ・工務店
E1,E2 プレカット会社
F 木材販売会社
T1 第1の認証タグ
T2 第2の認証タグ

Claims (3)

  1. 自動倉庫に長さ切断装置を付帯設備し、該長さ切断装置により原材料木材を所望長さに切断加工して半製品とし、該半製品をプレカット加工設備に供給してプレカット加工を施して製品を加工するシステムであって、木材に第1及び第2の認証タグを付帯し、これらの認証タグから得られるデータを用いて切断加工、プレカット加工するプレカット加工システムにおいて、
    前記認証タグのうち、前記原材料木材の端面に取り付けられるものを第1の認証タグとするとともに、前記半製品のプレカット加工により切削される部位と干渉しない位置に取り付けられるものを第2の認証タグとし、
    前記第1の認証タグから得られるデータと長さ切断装置に与えられた加工データとを連携して原材料木材を切断加工し、
    前記第1の認証タグは長さ切断加工時に半製品から切り離されて必要に応じて回収され、
    更に、前記第2の認証タグから得られるデータとプレカット加工設備に与えられた加工データと連携して、前記半製品をプレカット加工することを特徴とするプレカット加工システム。
  2. 前記第1の認証タグは、前記長さ切断装置内で第1のリーダにより照査して得られる原材料木材を特定するデータを保有し、そのデータと長さ切断装置に与えられた切断加工データと連携して原材料木材を切断加工し、前記第2の認証タグは、前記プレカット加工設備内で第2のリーダにより照査して得られる半製品を特定するデータを保有し、そのデータとプレカット加工設備に与えられた加工データと連携して半製品をプレカット加工することを特徴とする請求項1記載のプレカット加工システム。
  3. 前記第2の認証タグは半製品を特定するデータと製品を特定するデータを保有し、前記切断加工完了後には、前記第1のリーダにより照査して得られる所望の半製品のデータに基づき、該半製品をプレカット設備に配送する梱包単位にまとめて、梱包、自動検品させ、前記プレカット加工完了後には、前記第2のリーダにより照査して得られる所望の製品のデータに基づき、該製品を建築現場に配送する梱包単位にまとめて、梱包、自動検品させることを特徴とする請求項2記載のプレカット加工システム。
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